(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-05
(45)【発行日】2023-07-13
(54)【発明の名称】コンピュータプログラム、方法及びサーバ装置
(51)【国際特許分類】
A63F 13/86 20140101AFI20230706BHJP
A63F 13/30 20140101ALI20230706BHJP
A63F 13/35 20140101ALI20230706BHJP
A63F 13/58 20140101ALI20230706BHJP
A63F 13/69 20140101ALI20230706BHJP
【FI】
A63F13/86
A63F13/30
A63F13/35
A63F13/58
A63F13/69
(21)【出願番号】P 2020106956
(22)【出願日】2020-06-22
【審査請求日】2020-11-02
【審判番号】
【審判請求日】2021-06-29
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (1)ウェブサイトの掲載日 2020年4月14日~同年4月27日 ウェブサイトのアドレス https://le.wrightflyer.net/reality/ https://itunes.apple.com/us/app/reality/id1404176564?l=ja&ls=1&mt=8 https://play.google.com/store/apps/details?id=net.wrightflyer.le.reality 公開者 株式会社Wright Flyer Live Entertainment 公開された発明の内容 株式会社Wright Flyer Live Entertainmentが、上記アドレスにより特定されるウェブサイトにおいてダウンロード可能な「REALITY」というアプリケーションにより起動されるブラウザ機能を介して、出願に係る発明に関連した「マージアニマル シーズン2」の提供を行った。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (2)ウェブサイトの掲載日 2020年4月13日 ウェブサイトのアドレス https://reality-notice.wrightflyer.net/dccfc1c35a29d0b9910c82fff6a8cc5696b49658.html?t=1586512206 公開者 株式会社Wright Flyer Live Entertainment 公開された発明の内容 株式会社Wright Flyer Live Entertainmentが、上記アドレスにより特定されるウェブサイトにおいて、出願に係る発明に関連した「マージアニマル シーズン2」に関する公開(予告)を行った。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (3)ウェブサイトの掲載日 2020年4月14日 ウェブサイトのアドレス https://reality-notice.wrightflyer.net/dccfc1c35a29d0b9910c82fff6a8cc5696b49658.html?t=1586512206 公開者 株式会社Wright Flyer Live Entertainment 公開された発明の内容 株式会社Wright Flyer Live Entertainmentが、上記アドレスにより特定されるウェブサイトにおいて、出願に係る発明に関連した「マージアニマル シーズン2」に関する公開を行った。なお、本公開が行われたウェブサイトを特定するアドレスは、上記(2)の公開が行われたウェブサイトを特定するアドレスと同一である。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (4)ウェブサイトの掲載日 2020年4月13日 ウェブサイトのアドレス https://twitter.com/WFLE_REALITY/status/1249627133426536450 公開者株式会社Wright Flyer Live Entertainment 公開された発明の内容 株式会社Wright Flyer Live Entertainmentが、上記アドレスにより特定されるウェブサイトにおいて、出願に係る発明に関連した「マージアニマル シーズン2」に関する公開を行った。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (5)ウェブサイトの掲載日 2020年4月14日 ウェブサイトのアドレス https://twitter.com/WFLE_REALITY/status/1250026236702650368?s=20 公開者 株式会社Wright Flyer Live Entertainment 公開された発明の内容 株式会社Wright Flyer Live Entertainmentが、上記アドレスにより特定されるウェブサイトにおいて、出願に係る発明に関連した「マージアニマル シーズン2」に関する公開を行った。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】504437801
【氏名又は名称】グリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】230126125
【氏名又は名称】後藤 未来
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100202267
【氏名又は名称】森山 正浩
(74)【代理人】
【識別番号】100182132
【氏名又は名称】河野 隆
(72)【発明者】
【氏名】金屋 陽介
【合議体】
【審判長】藤本 義仁
【審判官】松田 直也
【審判官】古屋野 浩志
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-44136(JP,A)
【文献】特開2002-346233(JP,A)
【文献】特開2005-277783(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24
A63F 13/00 - 13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのプロセッサにより実行されることにより、
配信者の動作に関する動作データに基づいて生成された該配信者のアバターのアニメーションを含む第1の動画又は前記動作データと、受信したウェブページを用いて前記配信者の操作に関する操作データに基づいて生成されたゲームに関する第2の動画とを、通信回線を介して複数の視聴者の端末装置に向けて配信し、
前記複数の視聴者のうちの少なくとも1人の視聴者による視聴に関する少なくとも1つの視聴パラメータを、通信回線を介して取得し、
前記ゲームにおいて用いられる複数のゲームオブジェクトの中から、制御の対象とされるゲームオブジェクトを抽出し、
前記第2の動画を視聴している視聴者
により該第2の動画の視聴を開始した後から該第2の動画の視聴を終了する前までの期間において行われる操作に従って該視聴者の端末装置により生成される情報に基づくことなく、前記少なくとも1つの視聴パラメータに基づいて、前記ゲームオブジェクトに関連する制御パラメータを演算する、
ように前記少なくとも1つのプロセッサを機能させ、
前記少なくとも1つの視聴パラメータが、前記少なくとも1人の視聴者の視聴時間、及び/又は、前記少なくとも1人の視聴者が前記配信者により配信された前記第2の動画を視聴した頻度、を含む、ことを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項2】
前記少なくとも1つの視聴パラメータは、ゲームを実行することなく前記第2の動画を視聴する複数の視聴者のうちの少なくとも1人の視聴者による視聴に関する、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項3】
前記通信回線が無線回線を含む、請求項1又は請求項2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項4】
前記少なくとも1つの視聴パラメータに基づいて、前記ゲームにおいて前記配信者が取得又は操作するゲームオブジェクトに関連する制御パラメータを演算する、ように前記少なくとも1つのプロセッサを機能させる、請求項1から請求項3のいずれかに記載のコンピュータプログラム。
【請求項5】
前記少なくとも1つの視聴パラメータに基づいて、前記ゲームにおいて前記配信者が取得するゲームオブジェクトに関連する制御パラメータを演算する、ように前記少なくとも1つのプロセッサを機能させ、
前記配信者が取得するゲームオブジェクトは、アイテム、装備、ポイント、報酬、コイン、カード、装備及び/又はキャラクターを含む、請求項4に記載のコンピュータプログラム。
【請求項6】
前記少なくとも1つの視聴パラメータに基づいて、前記ゲームにおいて前記配信者が操作するゲームオブジェクトに関連する制御パラメータを演算する、ように前記少なくとも1つのプロセッサを機能させ、
前記配信者が操作するゲームオブジェクトは、キャラクター及び/又はアバターを含む、請求項4に記載のコンピュータプログラム。
【請求項7】
前記少なくとも1つの視聴パラメータが前記複数の視聴者の総数を含み、
前記配信者が取得又は操作するゲームオブジェクトに関連する制御パラメータを前記総数に基づいて演算することにより、
(i)前記ゲームの難易度を減少させる
ように、
(ii)より多くのゲームオブジェクト
を前記配信者に取得させる
ように、及び/又は、
(iii)より価値の高いゲームオブジェ
クトを前記配信者に取得させる
ように、
前記少なくとも1つのプロセッサを機能させる、請求項1から請求項6のいずれかに記載のコンピュータプログラム。
【請求項8】
前記複数の視聴者のうちのいずれかの視聴者の端末装置により送信された、前記配信者に対してギフト、コメント又は評価を付与する旨を示す付与情報を受信し、
(i)前記ギフトを付与する旨を示す前記付与情報
、(ii)前記コメントを付与する旨
を示す前記付与情報、又は、(iii)前記ギフトを付与する旨を示す前記付与情報及び前
記コメントを付与する旨を示す前記付与情報のうちの少なくとも一方と前記評価を付与する旨を示す前記付与情報との組み合わせ、に基づいて、前記ゲームにおいて用いられる
他のゲームオブジェクトに関連する制御パラメータを演算する、
ように前記少なくとも1つのプロセッサを機能させる、請求項1から請求項7のいずれかに記載のコンピュータプログラム。
【請求項9】
前記第2の動画を前記複数の視聴者に配信するサーバ装置から、該第2の動画を視聴する前記複数の視聴者の総数を単位時間ごとに取得して更新し、
更新された前記総数、及び/又は、該総数に基づいて設定された
オブジェクトを、前記ゲームにおいて表示する、
ように前記少なくとも1つのプロセッサを機能させる、請求項1から請求項8のいずれかに記載のコンピュータプログラム。
【請求項10】
前記通信回線がインターネットを含む、請求項1から請求項9のいずれかに記載のコンピュータプログラム。
【請求項11】
前記少なくとも1つのプロセッサが、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、及び/又は、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)を含む、請求項1から請求項10のいずれかに記載のコンピュータプログラム。
【請求項12】
配信者の端末装置と複数の視聴者の端末装置とを含む通信システムであって、
前記配信者の端末装置が、
該配信者の動作に関する動作データに基づいて生成された該配信者のアバターのアニメーションを含む第1の動画又は前記動作データと、受信したウェブページを用いて前記配信者の操作に関する操作データに基づいて生成されたゲームに関する第2の動画とを、通信回線を介して前記複数の視聴者の端末装置に向けて配信し、
前記複数の視聴者のうちの少なくとも1人の視聴者による視聴に関する少なくとも1つの視聴パラメータを、通信回線を介して取得し、
前記ゲームにおいて用いられる複数のゲームオブジェクトの中から、制御の対象とされるゲームオブジェクトを抽出し、
前記第2の動画を視聴している視聴者により該第2の動画の視聴を開始した後から該第2の動画の視聴を終了する前までの期間において行われる操作に従って該視聴者の端末装置により生成される情報に基づくことなく、前記少なくとも1つの視聴パラメータに基づいて、前記ゲームオブジェクトに関連する制御パラメータを演算する、
ように構成され、
前記複数の視聴者の端末装置が、前記第1の動画又は前記動作データと、前記第2の動画とを、受信するように構成され、
前記少なくとも1つの視聴パラメータが、前記少なくとも1人の視聴者の視聴時間、及び/又は、前記少なくとも1人の視聴者が前記配信者により配信された前記第2の動画を視聴した頻度、を含む、ことを特徴とする
通信システム。
【請求項13】
前記通信回線がインターネットを含む、請求項12に記載の
通信システム。
【請求項14】
前記
通信回線が無線回線を含む、請求項12又は請求項13に記載の
通信システム。
【請求項15】
コンピュータにより読み取り可能な命令を実行する少なくとも1つのプロセッサにより実行される方法であって、
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記命令を実行することにより、
配信者の動作に関する動作データに基づいて生成された該配信者のアバターのアニメーションを含む第1の動画又は前記動作データと、受信したウェブページを用いて前記配信者の操作に関する操作データに基づいて生成されたゲームに関する第2の動画とを、通信回線を介して複数の視聴者の端末装置に向けて配信し、
前記複数の視聴者のうちの少なくとも1人の視聴者による視聴に関する少なくとも1つの視聴パラメータを、通信回線を介して取得し、
前記ゲームにおいて用いられる複数のゲームオブジェクトの中から、制御の対象とされるゲームオブジェクトを抽出し、
前記第2の動画を視聴している視聴者
により該第2の動画の視聴を開始した後から該第2の動画の視聴を終了する前までの期間において行われる操作に従って該視聴者の端末装置により生成される情報に基づくことなく、前記少なくとも1つの視聴パラメータに基づいて、前記ゲームオブジェクトに関連する制御パラメータを演算し、
前記少なくとも1つの視聴パラメータが、前記少なくとも1人の視聴者の視聴時間、及び/又は、前記少なくとも1人の視聴者が前記配信者により配信された前記第2の動画を視聴した頻度、を含む、ことを特徴とする方法。
【請求項16】
前記通信回線がインターネットを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記少なくとも1つのプロセッサが、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、及び/又は、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)を含む、請求項15又は請求項16に記載の方法。
【請求項18】
配信者の端末装置と複数の視聴者の端末装置とを含む通信システムにより実行される方法であって、
前記配信者の端末装置が、
該配信者の動作に関する動作データに基づいて生成された該配信者のアバターのアニメーションを含む第1の動画又は前記動作データと、受信したウェブページを用いて前記配信者の操作に関する操作データに基づいて生成されたゲームに関する第2の動画とを、通信回線を介して前記複数の視聴者の端末装置に向けて配信すること、
前記複数の視聴者のうちの少なくとも1人の視聴者による視聴に関する少なくとも1つの視聴パラメータを、通信回線を介して取得すること、
前記ゲームにおいて用いられる複数のゲームオブジェクトの中から、制御の対象とされるゲームオブジェクトを抽出すること、
前記第2の動画を視聴している視聴者により該第2の動画の視聴を開始した後から該第2の動画の視聴を終了する前までの期間において行われる操作に従って該視聴者の端末装置により生成される情報に基づくことなく、前記少なくとも1つの視聴パラメータに基づいて、前記ゲームオブジェクトに関連する制御パラメータを演算すること、及び、
前記複数の視聴者の端末装置が、前記第1の動画又は前記動作データと、前記第2の動画とを、受信すること、
を含み、
前記少なくとも1つの視聴パラメータが、前記少なくとも1人の視聴者の視聴時間、及び/又は、前記少なくとも1人の視聴者が前記配信者により配信された前記第2の動画を視聴した頻度、を含む、ことを特徴とする方法。
【請求項19】
前記通信回線がインターネットを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記
通信回線が無線回線を含む、請求項18又は請求項19に記載の方法。
【請求項21】
配信者の端末装置とサーバ装置とを含む通信システムであって、
前記配信者の端末装置が、
該配信者の動作に関する動作データに基づいて生成された該配信者のアバターのアニメーションを含む第1の動画又は前記動作データと、受信したウェブページを用いて前記配信者の操作に関する操作データに基づいて生成されたゲームに関する第2の動画とを、通信回線を介して前記複数の視聴者の端末装置に向けて配信し、
前記複数の視聴者のうちの少なくとも1人の視聴者による視聴に関する少なくとも1つの視聴パラメータを、通信回線を介して取得し、
前記ゲームにおいて用いられる複数のゲームオブジェクトの中から、制御の対象とされるゲームオブジェクトを抽出し、
前記第2の動画を視聴している視聴者により該第2の動画の視聴を開始した後から該第2の動画の視聴を終了する前までの期間において行われる操作に従って該視聴者の端末装置により生成される情報に基づくことなく、前記少なくとも1つの視聴パラメータに基づいて、前記ゲームオブジェクトに関連する制御パラメータを演算する、
ように構成され、
前記サーバ装置が、前記第1の動画又は前記動作データと、前記第2の動画とを、受信するように構成され、
前記少なくとも1つの視聴パラメータが、前記少なくとも1人の視聴者の視聴時間、及び/又は、前記少なくとも1人の視聴者が前記配信者により配信された前記第2の動画を視聴した頻度、を含む、ことを特徴とする
通信システム。
【請求項22】
前記通信回線がインターネットを含む、請求項21に記載の
通信システム。
【請求項23】
前記
通信回線が無線回線を含む、請求項21又は請求項22に記載の
通信システム。
【請求項24】
少なくとも1つのプロセッサを具備し、
該少なくとも1つのプロセッサが、
配信者の動作に関する動作データに基づいて生成された該配信者のアバターのアニメーションを含む第1の動画又は前記動作データと、受信したウェブページを用いて前記配信者の操作に関する操作データに基づいて生成されたゲームに関する第2の動画とを、通信回線を介して複数の視聴者の端末装置に向けて配信する、ように構成された前記配信者の端末装置に対して、コンピュータプログラムを含むウェブページを、通信回線を介して送信し、
前記コンピュータプログラムが、
前記配信者の端末装置を、
前記複数の視聴者のうちの少なくとも1人の視聴者による視聴に関する少なくとも1つの視聴パラメータを、通信回線を介して取得し、
前記ゲームにおいて用いられる複数のゲームオブジェクトの中から、制御の対象とされるゲームオブジェクトを抽出し、
前記第2の動画を視聴している視聴者
により該第2の動画の視聴を開始した後から該第2の動画の視聴を終了する前までの期間において行われる操作に従って該視聴者の端末装置により生成される情報に基づくことなく、前記少なくとも1つの視聴パラメータに基づいて、前記ゲームオブジェクトに関連する制御パラメータを演算する、
ように機能させ、
前記少なくとも1つの視聴パラメータが、前記少なくとも1人の視聴者の視聴時間、及び/又は、前記少なくとも1人の視聴者が前記配信者により配信された前記第2の動画を視聴した頻度、を含む、ことを特徴とするサーバ装置。
【請求項25】
前記通信回線がインターネットを含む、請求項24に記載のサーバ装置。
【請求項26】
前記少なくとも1つのプロセッサが、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、及び/又は、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)を含む、請求項24又は請求項25に記載のサーバ装置。
【請求項27】
配信者の端末装置とサーバ装置とを含む通信システムにより実行される方法であって、
前記配信者の端末装置が、
該配信者の動作に関する動作データに基づいて生成された該配信者のアバターのアニメーションを含む第1の動画又は前記動作データと、受信したウェブページを用いて前記配信者の操作に関する操作データに基づいて生成されたゲームに関する第2の動画とを、通信回線を介して前記複数の視聴者の端末装置に向けて配信すること、
前記複数の視聴者のうちの少なくとも1人の視聴者による視聴に関する少なくとも1つの視聴パラメータを、通信回線を介して取得すること、
前記ゲームにおいて用いられる複数のゲームオブジェクトの中から、制御の対象とされるゲームオブジェクトを抽出すること、
前記第2の動画を視聴している視聴者により該第2の動画の視聴を開始した後から該第2の動画の視聴を終了する前までの期間において行われる操作に従って該視聴者の端末装置により生成される情報に基づくことなく、前記少なくとも1つの視聴パラメータに基づいて、前記ゲームオブジェクトに関連する制御パラメータを演算すること、及び、
前記サーバ装置が、前記第1の動画又は前記動作データと、前記第2の動画とを、受信すること、
を含み、
前記少なくとも1つの視聴パラメータが、前記少なくとも1人の視聴者の視聴時間、及び/又は、前記少なくとも1人の視聴者が前記配信者により配信された前記第2の動画を視聴した頻度、を含む、ことを特徴とする方法。
【請求項28】
前記通信回線がインターネットを含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記
通信回線が無線回線を含む、請求項27又は請求項28に記載の方法。
【請求項30】
コンピュータにより読み取り可能な命令を実行する少なくとも1つのプロセッサにより実行される方法であって、
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記命令を実行することにより、
配信者の動作に関する動作データに基づいて生成された該配信者のアバターのアニメーションを含む第1の動画又は前記動作データと、受信したウェブページを用いて前記配信者の操作に関する操作データに基づいて生成されたゲームに関する第2の動画とを、通信回線を介して複数の視聴者の端末装置に向けて配信する、ように構成された前記配信者の端末装置に対して、コンピュータプログラムを含むウェブページを、通信回線を介して送信し、
前記コンピュータプログラムが、
前記配信者の端末装置を、
前記複数の視聴者のうちの少なくとも1人の視聴者による視聴に関する少なくとも1つの視聴パラメータを、通信回線を介して取得し、
前記ゲームにおいて用いられる複数のゲームオブジェクトの中から、制御の対象とされるゲームオブジェクトを抽出し、
前記第2の動画を視聴している視聴者
により該第2の動画の視聴を開始した後から該第2の動画の視聴を終了する前までの期間において行われる操作に従って該視聴者の端末装置により生成される情報に基づくことなく、前記少なくとも1つの視聴パラメータに基づいて、前記ゲームオブジェクトに関連する制御パラメータを演算する、
ように機能させ、
前記少なくとも1つの視聴パラメータが、前記少なくとも1人の視聴者の視聴時間、及び/又は、前記少なくとも1人の視聴者が前記配信者により配信された前記第2の動画を視聴した頻度、を含む、ことを特徴とする方法。
【請求項31】
前記通信回線がインターネットを含む、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記少なくとも1つのプロセッサが、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、及び/又は、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)を含む、請求項30又は請求項31に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本件出願に開示された技術は、配信者の端末装置から各視聴者の端末装置に対してゲームに関する動画を配信するために用いられる、コンピュータプログラム、方法及びサーバ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
配信者の端末装置から各視聴者の端末装置に対してゲームに関する動画を配信するために用いられるサービスとして、ミラティブ(非特許文献1)と称するサービスが知られている。
【0003】
このサービスでは、配信者は、端末装置を利用して、この配信者の動作に関する動作データに基づいて生成されたアバターのアニメーションを含む動画と、この配信者の操作に関する操作データに基づいて生成されたゲームに関する動画とを、複数の視聴者の端末装置に配信することができる。なお、上記非特許文献1は、引用によりその全体が本明細書に組み入れられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】"Mirrativ(ミラティブ)"、[online]、2019年8月16日、Mirrativ, Inc.、[2020年5月7日検索]、インターネット(https://apps.apple.com/jp/app/mirrativ-ミラティブ-スマホでかんたんゲーム配信/id1028944599)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
昨今、配信者により配信される動画をより多くの視聴者に及び/又はより長い時間視聴してもらうよう、その配信者を促す手法が必要とされている。
【0006】
したがって、本件出願において開示された幾つかの実施形態は、視聴者を集めるように配信者を促すことが可能な、コンピュータプログラム、方法及びサーバ装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一態様に係るコンピュータプログラムは、「少なくとも1つのプロセッサにより実行されることにより、配信者の動作に関する動作データに基づいて生成された該配信者のアバターのアニメーションを含む第1の動画又は前記動作データと、受信したウェブページを用いて前記配信者の操作に関する操作データに基づいて生成されたゲームに関する第2の動画とを、通信回線を介して複数の視聴者の端末装置に向けて配信し、前記複数の視聴者のうちの少なくとも1人の視聴者による視聴に関する少なくとも1つの視聴パラメータを、通信回線を介して取得し、前記ゲームにおいて用いられる複数のゲームオブジェクトの中から、制御の対象とされるゲームオブジェクトを抽出し、前記少なくとも1つの視聴パラメータに基づいて、前記ゲームオブジェクトに関連する制御パラメータを演算する、ように前記少なくとも1つのプロセッサを機能させる」ことができる。
【0008】
別の態様に係るコンピュータプログラムは、「少なくとも1つのプロセッサにより実行されることにより、配信者の動作に関する動作データに基づいて生成された該配信者のアバターのアニメーションを含む第1の動画又は前記動作データと、受信したウェブページを用いて前記配信者の操作に関する操作データに基づいて該配信者の端末装置により生成されたゲームに関する第2の動画とを、通信回線を介して受信し、前記第2の動画を視聴する複数の視聴者のうちの少なくとも1人の視聴者による視聴に関する少なくとも1つの視聴パラメータに基づいて関連する制御パラメータが演算されたゲームオブジェクトを含む前記第2の動画を、前記配信者の端末装置から受信する、ように前記少なくとも1つのプロセッサを機能させる」ことができる。
【0009】
一態様に係る方法は、「コンピュータにより読み取り可能な命令を実行する少なくとも1つのプロセッサにより実行される方法であって、前記少なくとも1つのプロセッサが、前記命令を実行することにより、配信者の動作に関する動作データに基づいて生成された該配信者のアバターのアニメーションを含む第1の動画又は前記動作データと、受信したウェブページを用いて前記配信者の操作に関する操作データに基づいて生成されたゲームに関する第2の動画とを、通信回線を介して複数の視聴者の端末装置に向けて配信し、前記複数の視聴者のうちの少なくとも1人の視聴者による視聴に関する少なくとも1つの視聴パラメータを、通信回線を介して取得し、前記ゲームにおいて用いられる複数のゲームオブジェクトの中から、制御の対象とされるゲームオブジェクトを抽出し、前記少なくとも1つの視聴パラメータに基づいて、前記ゲームオブジェクトに関連する制御パラメータを演算する」ことができる。
【0010】
別の態様に係る方法は、「コンピュータにより読み取り可能な命令を実行する少なくとも1つのプロセッサにより実行される方法であって、前記少なくとも1つのプロセッサが、前記命令を実行することにより、配信者の動作に関する動作データに基づいて生成された該配信者のアバターのアニメーションを含む第1の動画又は前記動作データと、受信したウェブページを用いて前記配信者の操作に関する操作データに基づいて該配信者の端末装置により生成されたゲームに関する第2の動画とを、通信回線を介して受信し、前記第2の動画を視聴する複数の視聴者のうちの少なくとも1人の視聴者による視聴に関する少なくとも1つの視聴パラメータに基づいて関連する制御パラメータが演算されたゲームオブジェクトを含む前記第2の動画を、前記配信者の端末装置から受信する」ことができる。
【0011】
一態様に係るサーバ装置は、「少なくとも1つのプロセッサを具備し、該少なくとも1つのプロセッサが、配信者の動作に関する動作データに基づいて生成された該配信者のアバターのアニメーションを含む第1の動画又は前記動作データと、受信したウェブページを用いて前記配信者の操作に関する操作データに基づいて該配信者の端末装置により生成されたゲームに関する第2の動画とを、通信回線を介して複数の視聴者の端末装置に向けて配信し、前記第2の動画を視聴する複数の視聴者のうちの少なくとも1人の視聴者による視聴に関する少なくとも1つの視聴パラメータに基づいて関連する制御パラメータが演算されたゲームオブジェクトを含む前記第2の動画を、前記配信者の端末装置から受信する、ように前記少なくとも1つのプロセッサを機能させる」ことができる。
【0012】
別の態様に係るサーバ装置は、「少なくとも1つのプロセッサを具備し、該少なくとも1つのプロセッサが、配信者の動作に関する動作データに基づいて生成された該配信者のアバターのアニメーションを含む第1の動画又は前記動作データと、受信したウェブページを用いて前記配信者の操作に関する操作データに基づいて生成されたゲームに関する第2の動画とを、通信回線を介して複数の視聴者の端末装置に向けて配信する、ように構成された前記配信者の端末装置に対して、コンピュータプログラムを含むウェブページを、通信回線を介して送信し、前記コンピュータプログラムが、前記配信者の端末装置を、前記複数の視聴者のうちの少なくとも1人の視聴者による視聴に関する少なくとも1つの視聴パラメータを、通信回線を介して取得し、前記ゲームにおいて用いられる複数のゲームオブジェクトの中から、制御の対象とされるゲームオブジェクトを抽出し、
前記少なくとも1つの視聴パラメータに基づいて、前記ゲームオブジェクトに関連する制御パラメータを演算する、ように機能させる」ことができる。
【0013】
さらに別の態様に係る方法は、「コンピュータにより読み取り可能な命令を実行する少なくとも1つのプロセッサにより実行される方法であって、前記少なくとも1つのプロセッサが、前記命令を実行することにより、配信者の動作に関する動作データに基づいて生成された該配信者のアバターのアニメーションを含む第1の動画又は前記動作データと、受信したウェブページを用いて前記配信者の操作に関する操作データに基づいて該配信者の端末装置により生成されたゲームに関する第2の動画とを、通信回線を介して複数の視聴者の端末装置に向けて配信し、前記第2の動画を視聴する複数の視聴者のうちの少なくとも1人の視聴者による視聴に関する少なくとも1つの視聴パラメータに基づいて関連する制御パラメータが演算されたゲームオブジェクトを含む前記第2の動画を、前記配信者の端末装置から受信する」ことができる。
【0014】
さらに別の態様に係る方法は、「コンピュータにより読み取り可能な命令を実行する少なくとも1つのプロセッサにより実行される方法であって、前記少なくとも1つのプロセッサが、前記命令を実行することにより、配信者の動作に関する動作データに基づいて生成された該配信者のアバターのアニメーションを含む第1の動画又は前記動作データと、受信したウェブページを用いて前記配信者の操作に関する操作データに基づいて生成されたゲームに関する第2の動画とを、通信回線を介して複数の視聴者の端末装置に向けて配信する、ように構成された前記配信者の端末装置に対して、コンピュータプログラムを含むウェブページを、通信回線を介して送信し、前記コンピュータプログラムが、前記配信者の端末装置を、前記複数の視聴者のうちの少なくとも1人の視聴者による視聴に関する少なくとも1つの視聴パラメータを、通信回線を介して取得し、前記ゲームにおいて用いられる複数のゲームオブジェクトの中から、制御の対象とされるゲームオブジェクトを抽出し、前記少なくとも1つの視聴パラメータに基づいて、前記ゲームオブジェクトに関連する制御パラメータを演算する、ように機能させる」ことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図1は、一実施形態に係る動画配信システムの構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、
図1に示した端末装置10(サーバ装置20)のハードウェア構成の一例を模式的に示すブロック図である。
【
図3】
図3は、
図1に示した端末装置10の機能の一例を模式的に示すブロック図である。
【
図4】
図4は、
図1に示したサーバ装置20の機能の一例を模式的に示すブロック図である。
【
図5A】
図5Aは、
図1に示した動画配信システム1において行われる動作の一例を示すフロー図である。
【
図5B】
図5Bは、
図1に示した動画配信システム1において行われる動作の一例を示すフロー図である。
【
図6】
図6は、
図1に示した動画配信システム1において用いられる端末装置10に表示される第1の動画の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、
図1に示した動画配信システム1において用いられる端末装置10に表示される第2の動画の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、
図1に示した動画配信システム1において用いられる端末装置10に表示される第2の動画の別の例を示す図である。
【
図9】
図9は、
図1に示した動画配信システム1において用いられる端末装置10に表示される第2の動画のさらに別の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面を参照して本発明の様々な実施形態を説明する。なお、図面において共通した構成要素には同一の参照符号が付されている。また、或る図面に表現された構成要素が、説明の便宜上、別の図面においては省略されていることがある点に留意されたい。さらにまた、添付した図面が必ずしも正確な縮尺で記載されている訳ではないということに注意されたい。
【0017】
1.動画配信システムの構成
本件出願において開示される動画配信システムでは、簡潔にいえば、配信を行うユーザ(以下「配信者」という。)が、その端末装置を用いて、第1の動画及び第2の動画を、通信回線を介して、動画を視聴するユーザ(以下「視聴者」という。)の端末装置に配信することができる。第1の動画とは、配信者の動作に関する動作データに基づいて生成されたアバターのアニメーションを含む動画である。また、第2の動画とは、配信者の操作に関する操作データに基づいて生成されたゲームに関する動画である。
【0018】
図1は、一実施形態に係る動画配信システムの構成の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、動画配信システム1は、図示しない通信回線(通信網)に接続される複数の端末装置10と、通信回線に接続される1又はそれ以上のサーバ装置20と、を含むことができる。各端末装置10は、通信回線を介して、1又はそれ以上のサーバ装置20に接続され得る。
【0019】
なお、
図1には、複数の端末装置10として、例えば、端末装置10A~10Dが示されているが、これら以外の1又はそれ以上の端末装置10が同様に用いられ得る。同様に、
図1には、1又はそれ以上のサーバ装置20として、例えば、サーバ装置20A及び20Bが示されているが、これら以外の1又はそれ以上のサーバ装置20が同様に用いられ得る。なお、図示しない通信回線は、携帯電話網、無線LAN、固定電話網、インターネット、イントラネット及び/又はイーサネット(登録商標)等をこれらに限定することなく含むことができる。
【0020】
さらに、一実施形態では、動画配信システム1は、通信回線に接続される1又はそれ以上のスタジオユニット30を含むこともできる。各スタジオユニット30は、通信回線を介して、1若しくはそれ以上のサーバ装置20又は複数の端末装置10に接続され得る。なお、
図1には、1又はそれ以上のスタジオユニット30として、例えば、スタジオユニット30A及び30Bが示されているが、これら以外の1又はそれ以上のスタジオユニット30が同様に用いられ得る。各スタジオユニット30は、後述する端末装置10又はサーバ装置20と同様の機能を有することができる。
【0021】
以下、説明を簡単にするために、1又は複数のサーバ装置20が、各端末装置10との間において、動画及びギフト情報等の送受信を行う場合に着目する。これに代えて又はこれに加えて、後述するように、1又は複数のサーバ装置20が、各スタジオユニット30との間において、動画及びギフト情報等の送受信を行うことも可能である。さらに、これに代えて又はこれに加えて、後述するように、スタジオユニット30が、各端末装置10との間において、動画及びギフト情報等の送受信を行うことも可能である。
【0022】
1-1.端末装置10
複数の端末装置10は、1又はそれ以上の配信者の端末装置10(ここでは端末装置10A)と、1又はそれ以上の視聴者の端末装置10(ここでは端末装置10B~端末装置10D)と、を含むことができる。各端末装置10は、共通した構成を有することにより、動画を配信するための端末装置(配信者の端末装置10)及び動画を視聴するための端末装置(視聴者の端末装置10)のいずれにもなり得る。
【0023】
各端末装置10は、動画を配信するための端末装置(配信者の端末装置)として動作する場合には、インストールされた動画配信用アプリケーション(ミドルウェア、又は、アプリケーションとミドルウェアとの組み合わせであってもよい。以下同様。)を実行することができる。これにより、各端末装置10は、その配信者の動作に関する動作データを取得し、取得したデータに従って変化させた仮想的なキャラクター(アバター)のアニメーションを含む第1の動画を、通信回線を介してサーバ装置20(配信サーバシステム20A)に送信することができる。このような第1の動画は、サーバ装置20(配信サーバシステム20A)により通信回線を介して、動画を受信するための端末装置(視聴者の端末装置)10に配信される。このような視聴者の端末装置10は、インストールされた動画視聴用アプリケーション(ミドルウェア、又は、アプリケーションとミドルウェアとの組み合わせであってもよい。以下同様。)を実行することにより、動画を受信することができる。
【0024】
また、各端末装置10は、配信者の端末装置として動作する場合には、インストールされた動画配信用アプリケーションに組み込まれたブラウザ機能を実行すること、及び/又は、インストールされたウェブブラウザアプリケーションを実行することができる。これにより、各端末装置10は、サーバ装置20(ウェブサーバ装置20B)からウェブページ(HTMLドキュメント)を受信し、このウェブページに含まれたゲームプログラムを実行することができる。各端末装置10は、このゲームプログラムを実行することにより、その配信者の操作に関する操作データに基づいて少なくとも1つのゲームオブジェクトを動作させた第2の動画を生成することができる。
【0025】
さらに、各端末装置10は、配信者の端末装置として動作する場合には、このように生成した第2の動画を、上記動画配信用アプリケーションを実行することにより、通信回線を介してサーバ装置20(配信サーバシステム20A)に送信することができる。このような第2の動画もまた、サーバ装置20(配信サーバシステム20A)により通信回線を介して、インストールされた動画視聴用アプリケーションを実行する、動画を受信するための端末装置(視聴者の端末装置)10に配信される。
【0026】
さらにまた、各端末装置10は、配信者の端末装置として動作する場合には、上記動画配信用アプリケーションを実行することにより、(この配信者の端末装置10により配信された)第2の動画を視聴する視聴者の端末装置10からサーバ装置20(配信サーバシステム20A)を介して、この配信者に対してギフトを付与する旨を示すギフト情報、及び/又は、この配信者に対してコメントを送信する旨を示すコメント情報を受信することができる。
【0027】
一方、各端末装置10は、動画を視聴するための端末装置(視聴者の端末装置)として動作する場合には、インストールされた動画視聴用アプリケーションを実行することにより、配信者の端末装置10により配信された第1の動画及び/又は第2の動画を、サーバ装置20(配信サーバシステム20A)を介して受信することができる。
【0028】
さらに、各端末装置10は、視聴者の端末装置として動作する場合には、動画視聴用アプリケーションを実行することにより、配信者に対してギフトを付与する旨を示すギフト情報、及び/又は、この配信者に対してコメントを送信する旨を示すコメント情報を、サーバ装置20(配信サーバシステム20A)を介して、この配信者の端末装置10Aに送信することができる。
【0029】
なお、上述した動画配信用アプリケーション及び動画視聴用アプリケーションは、統合された1つのアプリケーションとして、又は、それぞれ別々のアプリケーションとして、各端末装置10にインストール及び実行され得る。
【0030】
各端末装置10は、このような動作を実行することができる任意の端末装置であって、スマートフォン、タブレット、携帯電話(フィーチャーフォン)及び/又はパーソナルコンピュータ等を、これらに限定することなく含むことができる。
【0031】
1-2.サーバ装置20
図1には、1又は複数のサーバ装置20として、一例として、配信サーバシステム20A及びウェブサーバ装置20Bが示されている。
【0032】
配信サーバシステム20Aは、各端末装置(各配信者の端末装置)10により送信された第1の動画及び/又は第2の動画を、各端末装置(各視聴者の端末装置)10に配信することができる。さらには、配信サーバシステム20Aは、各端末装置(各視聴者の端末装置)10により送信された、或る配信者に対してギフトを付与する旨を示すギフト情報、及び/又は、或る配信者に対してコメントを送信する旨を示すコメント情報を、その配信者の端末装置10に送信することができる。
【0033】
このような動作を実行するために、配信サーバシステム20Aは、一実施形態では、相互に通信回線(図示しない無線回線及び/又は有線回線を含む)を介して接続された、配信サーバ装置20aと、データベース(DB)サーバ装置20bと、ゲームAPIサーバ装置20cと、を含むことができる。
【0034】
配信サーバ装置20aは、各配信者の端末装置10により送信された第1の動画及び/又は第2の動画を各端末装置10に配信することができる。さらに、配信サーバ装置20aは、各視聴者の端末装置10により送信されたギフト情報及び/又はコメント情報をDBサーバ装置20bに格納することができる。
【0035】
DBサーバ装置20bは、配信サーバ装置20aから受信したギフト情報及び/又はコメント情報を格納し、ゲームAPIサーバ装置20cにより問い合わせを受けたギフト情報及び/コメント情報を、読み出してゲームAPIサーバ装置20cに送信することができる。
【0036】
ゲームAPIサーバ装置20cは、各配信者の端末装置10からギフト情報及び/又はコメント情報について問い合わせを受けたときに、その配信者の端末装置10に対するギフト情報及び/又はコメント情報をDBサーバ装置20bから読み出してその配信者の端末装置10に送信することができる。
【0037】
なお、
図1に示した例では、負荷を分散すること等を目的として、配信サーバシステム20Aが、配信サーバ装置20a、DBサーバ装置20b及びゲームAPIサーバ装置20cからなる3つのサーバ装置を有する構成が示されている。しかし、これら3つのサーバ装置のうちの少なくとも1つのサーバ装置が残りのサーバ装置のうちの少なくとも一方と統合されるようにしてもよい。
【0038】
次に、ウェブサーバ装置20Bは、アクセスしてきた各配信者の端末装置10に対して、ゲームプログラムが組み込まれたウェブページ(HTML、例えばHTML5に従って作成されたドキュメント)を送信することができる。このゲームプログラムは、受信して解読した端末装置10に対して、以下に例示する動作等を含む、動画の配信に関連する様々な動作を実行させることができる。
・ゲームを実行する動作
・ゲームの実行に伴って生成されたゲーム画面を配信サーバシステム20A(配信サーバ装置20a)に送信する動作
・この配信者宛てに送信されたギフト情報及び/又はコメント情報を配信サーバシステム20A(ゲームAPIサーバ装置20c)から取得する動作
【0039】
1-3.スタジオユニット30
スタジオユニット30は、配信者(演者)が動画を配信する場所であるスタジオ、部屋、ホール等に配置され得る。スタジオユニット30は、上述したように、端末装置10及び/又はサーバ装置20と同様の機能を果たすことができる。
【0040】
2.各装置のハードウェア構成
次に、端末装置10、サーバ装置20及びスタジオユニット30の各々が有するハードウェア構成の一例について説明する。
【0041】
2-1.端末装置10のハードウェア構成
各端末装置10のハードウェア構成例について
図2を参照して説明する。
図2は、
図1に示した端末装置10(サーバ装置20)のハードウェア構成の一例を模式的に示すブロック図である(なお、
図2において、括弧内の参照符号は、後述するようにサーバ装置20に関連して記載されている)。
【0042】
図2に示すように、各端末装置10は、主に、中央処理装置11と、主記憶装置12と、入出力インタフェイス装置13と、入力装置14と、補助記憶装置15と、出力装置16と、を含むことができる。これら装置同士は、データバス及び/又は制御バスにより接続されている。
【0043】
中央処理装置11は、「CPU」と称され、主記憶装置12に記憶されている命令及びデータに対して演算を行い、その演算の結果を主記憶装置12に記憶させることができる。さらに、中央処理装置11は、入出力インタフェイス装置13を介して、入力装置14、補助記憶装置15及び出力装置16等を制御することができる。端末装置10は、1又はそれ以上のこのような中央処理装置11を含むことが可能である。
【0044】
主記憶装置12は、「メモリ」と称され、入力装置14、補助記憶装置15及び通信回線30(サーバ装置20等)から、入出力インタフェイス装置13を介して受信した命令及びデータ、並びに、中央処理装置11の演算結果を記憶することができる。主記憶装置12は、RAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM(リードオンリーメモリ)及び/又はフラッシュメモリ等をこれらに限定することなく含むことができる。
【0045】
補助記憶装置15は、主記憶装置12よりも大きな容量を有する記憶装置である。上述した特定のアプリケーション(動画配信用アプリケーション、動画視聴用アプリケーション等)やウェブブラウザアプリケーション等を構成する命令及びデータ(コンピュータプログラム)を記憶することができる。さらに、補助記憶装置15は、中央処理装置11により制御されることにより、これらの命令及びデータ(コンピュータプログラム)を入出力インタフェイス装置13を介して主記憶装置12に送信することができる。補助記憶装置15は、磁気ディスク装置及び/又は光ディスク装置等をこれらに限定することなく含むことができる。
【0046】
入力装置14は、外部からデータを取り込む装置であって、タッチパネル、ボタン、キーボード、マウス及び/又はセンサ等をこれらに限定することなく含むことができる。センサは、後述するように、1若しくはそれ以上のカメラ等及び/又は1若しくはそれ以上のマイク等を含むセンサを、これらに限定することなく含むことができる。
【0047】
出力装置16は、ディスプレイ装置、タッチパネル及び/又はプリンタ装置等をこれらに限定することなく含むことができる。
【0048】
このようなハードウェア構成にあっては、中央処理装置11が、補助記憶装置15に記憶された特定のアプリケーションを構成する命令及びデータ(コンピュータプログラム)を順次主記憶装置12にロードし、ロードした命令及びデータを演算することができる。これにより、中央処理装置11は、入出力インタフェイス装置13を介して出力装置16を制御し、或いはまた、入出力インタフェイス装置13及び通信回線2を介して、他の装置(例えばサーバ装置20、他の端末装置10及び/又はスタジオユニット30等)との間で様々な情報の送受信を行うことができる。
【0049】
これにより、端末装置10は、インストールされた特定のアプリケーションを実行することにより、例えば以下に例示する動作(後に詳述する様々な動作を含む)のうちの少なくとも1つの動作を実行することができる。
・第1の動画及び/又は第2の動画を配信するために必要な動作
・他の端末装置10により自端末装置10宛てに送信されたギフト情報及び/又はコメント情報を受信するために必要な動作
・他の端末装置10により配信された第1の動画及び/又は第2の動画を受信するために必要な動作
・他の端末装置10に対してギフト情報及び/又はコメント情報を送信するために必要な動作
【0050】
なお、端末装置10は、中央処理装置11に代えて又は中央処理装置11とともに、1又はそれ以上のマイクロプロセッサ、及び/又は、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)を含むことも可能である。
【0051】
2-2.サーバ装置20のハードウェア構成
各サーバ装置20のハードウェア構成例について同じく
図2を参照して説明する。各サーバ装置20(配信サーバ装置20a、DBサーバ装置20b、ゲームAPIサーバ装置20c及びウェブサーバ装置20Bの各々)のハードウェア構成としては、例えば、上述した各端末装置10のハードウェア構成と同一の構成を用いることが可能である。したがって、各サーバ装置20が有する構成要素に対する参照符号は、
図2において括弧内に示されている。
【0052】
図2に示すように、各サーバ装置20は、主に、中央処理装置21と、主記憶装置22と、入出力インタフェイス装置23と、入力装置24と、補助記憶装置25と、出力装置26と、を含むことができる。これら装置同士は、データバス及び/又は制御バスにより接続されている。
【0053】
中央処理装置21、主記憶装置22、入出力インタフェイス装置23、入力装置24、補助記憶装置25及び出力装置26は、それぞれ、上述した各端末装置10に含まれる、中央処理装置11、主記憶装置12、入出力インタフェイス装置13、入力装置14、補助記憶装置15及び出力装置16と略同一であり得る。
【0054】
このようなハードウェア構成にあっては、中央処理装置21が、補助記憶装置25に記憶された特定のアプリケーションを構成する命令及びデータ(コンピュータプログラム)を順次主記憶装置22にロードし、ロードした命令及びデータを演算することができる。これにより、中央処理装置21は、入出力インタフェイス装置23を介して出力装置26を制御し、或いはまた、入出力インタフェイス装置23及び通信回線2を介して、他の装置(例えば各端末装置10及び/又はスタジオユニット30等)との間で様々な情報の送受信を行うことができる。
【0055】
これにより、サーバ装置20は、例えば以下に例示する動作(後に詳述する様々な動作を含む)のうちの少なくとも1つの動作を実行することができる。
・各配信者の端末装置10により送信された第1の動画及び/又は第2の動画を、各視聴者の端末装置10に配信するために必要な動作、
・各視聴者の端末装置10により或る配信者の端末装置10宛てに送信されたギフト情報及び/又はコメント情報を、その配信者の端末装置10に送信するために必要な動作等
【0056】
なお、サーバ装置20は、中央処理装置21に代えて又は中央処理装置21とともに、1又はそれ以上のマイクロプロセッサ、及び/又は、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)を含むことも可能である。
【0057】
2-3.スタジオユニット30のハードウェア構成
スタジオユニット30は、上述したように、端末装置10及び/又はサーバ装置20と同様の機能を果たすことが可能である。したがって、スタジオユニット30は、上述した端末装置10又はサーバ装置20と同様のハードウェア構成を有することができる。
【0058】
3.各装置の機能
次に、端末装置10、サーバ装置20及びスタジオユニット30の各々が有する機能の一例について説明する。
3-1.端末装置10の機能
端末装置10の機能の一例について
図3を参照して説明する。
図3は、
図1に示した端末装置10の機能の一例を模式的に示すブロック図である。
【0059】
図3に示すように、端末装置10は、主に、第1の動画生成部100と、視聴パラメータ取得部110と、オブジェクト抽出部120と、制御パラメータ演算部130と、第2の動画生成部140と、通信部150と、表示部160と、記憶部170と、ユーザインタフェイス部180と、ギフト処理部190と、を含むことができる。
【0060】
(1)第1の動画生成部100
第1の動画生成部100は、配信者の動作に関する動作データに基づいて、この配信者のアバターのアニメーションを含む第1の動画を生成することができる。これを実現するために、第1の動画生成部100は、例えば、取得部102と、処理部104と、を含むことができる。
【0061】
取得部102は、配信者の身体に関するデータを取得する1又はそれ以上の第1のセンサ102a(図示せず)と、配信者により発せられた発話及び/又は歌唱に関する音声データを取得する1又はそれ以上の第2のセンサ102b(図示せず)と、を含むことができる。
【0062】
第1のセンサ102aは、好ましい実施形態では、可視光線を撮像するRGBカメラと、近赤外線を撮像する近赤外線カメラと、を含むことができる。このようなカメラとしては、例えばiphone X(登録商標)のトゥルーデプス(True Depth)カメラに含まれたカメラを用いることが可能である。第2のセンサ102bは、音声を記録するマイクロフォンを含むことができる。
【0063】
まず、第1のセンサ102aに関して、取得部102は、配信者の身体に近接して配置された第1のセンサ102aを用いて配信者の身体を撮像する。これにより、取得部102は、RGBカメラにより取得された画像をタイムコード(取得した時間を示すコード)に対応付けて単位時間にわたって記録したデータ(例えばMPEGファイル)を生成することができる。さらに、取得部102は、近赤外線カメラにより取得された所定数(例えば51個)の深度を示す数値(例えば浮動小数点の数値)を上記タイムコードに対応付けて単位時間にわたって記録したデータ(例えばTSVファイル)を生成することができる。なお、TSVファイルとは、データ間をタブで区切って複数のデータを記録する形式のファイルである。
【0064】
近赤外線カメラに関して、具体的には、ドットプロジェクタがドット(点)パターンを形成する赤外線レーザーを演者の身体に放射し、近赤外線カメラが、演者の身体に投影され反射した赤外線ドットを捉え、このように捉えた赤外線ドットの画像を生成する。取得部102は、予め登録されているドットプロジェクタにより放射されたドットパターンの画像と、近赤外線カメラにより捉えられた画像とを比較することができる。これにより、取得部102は、両画像における各ポイント(各特徴点)(例えば51個のポイント・特徴点の各々)における位置のずれを用いて各ポイント(各特徴点)の深度(各ポイント・各特徴点と近赤外線カメラとの間の距離)を算出することができる。取得部102は、このように算出した深度を示す数値を上記のようにタイムコードに対応付けて単位時間にわたって記録したデータを生成することができる。
【0065】
次に、第2のセンサ102bに関して、取得部102は、配信者の身体に近接して配置された第2のセンサ102bを用いて配信者により発せられた発話及び/又は歌唱に関する音声を取得する。これにより、取得部100は、タイムコードに対応付けて単位時間にわたって記録したデータ(例えばMPEGファイル)を生成することができる。一実施形態では、取得部102は、第1のセンサ102aを用いて配信者の身体に関するデータを取得することと同時に、第2のセンサ102bを用いて配信者により発せられた発話及び/又は歌唱に関する音声データを取得することができる。この場合には、取得部102は、RGBカメラにより取得された画像と、第2のセンサ102bを用いて配信者により発せられた発話及び/又は歌唱に関する音声データとを、同一のタイムコードに対応付けて単位時間にわたって記録したデータ(例えばMPEGファイル)を生成することができる。
【0066】
取得部102は、このように生成した、配信者の身体に関するデータ(MPEGファイル及びTSVファイル等)、及び/又は、配信者により発せられた発話及び/又は歌唱に関する音声データ(MPEGファイル等)を、処理部104に出力することができる。
【0067】
なお、ここでは、第1のセンサ102aがRGBカメラ及び赤外線カメラを含む場合について説明したが、第1のセンサ102aは、例えば、以下の(A)~(C)のうちのいずれかを含むことも可能である。
(A)赤外線レーザーにより放射され演者の顔に反射した赤外線を検出するカメラ
(B)可視光線を撮像する複数のRGBカメラ
(C)可視光線を撮像する単一のカメラ
【0068】
上記(A)の場合には、取得部102は、上述したものと同様の手法により、配信者の身体における各特徴点について深度を算出することができる。上記(B)の場合には、取得部102は、複数のRGBカメラにより撮像された複数の画像を用いて、配信者の身体における各特徴点について奥行(深度)を計算することができる。上記(C)の場合には、取得部102は、単一のカメラにより撮像された画像から、配信者の身体における各特徴点の奥行(深度)を、ディープラーニング等を利用して算出することができる。また、上記(C)の場合には、取得部102は、単一のカメラにより撮像された画像に対する分析処理(画像処理等)により、演者の身体における各特徴点の奥行(深度)を算出してもよい。
【0069】
処理部104は、取得部102からの、配信者の身体に関するデータに基づいて、仮想的なキャラクター(配信者のアバター)のアニメーションを含む動画を生成することができる。仮想的なキャラクターの動画自体については、処理部104は、図示しないキャラクターデータ記憶部に記憶された様々な情報(例えば、ジオメトリ情報、ボーン情報、テクスチャ情報、シェーダ情報及びブレンドシェイプ情報等)を用いて、図示しないレンダリング部にレンダリングを実行させることにより、仮想的なキャラクターの動画を生成することができる。
【0070】
さらに、処理部104は、取得部102からの配信者の身体に関するデータ(演者の身体における各特徴点の深度に関するデータ)を用いてアバターの表情等を変化させた動画(例えば、アバターの表情が演者の口及び両目の動きに同期して変化した動画、すなわち、アバターの表情が演者の顔に対してリップシンク及び視線追従して変化した動画)を、様々な周知な技術を利用して生成することができる。
【0071】
なお、配信者の動作に関する動作データに基づいてこの配信者のアバターのアニメーションを含む第1の動画を生成するために、他の任意の周知な技術を利用することも可能である。かかる周知技術には、下記URLにより特定されるウェブサイトに記載された”Blend Shapes”と称する技術が含まれる。
https://developer.apple.com/documentation/arkit/arfaceanchor/2928251-blendshapes
なお、このウェブサイトに記載された内容は、引用よりその全体が本明細書に組み入れられる。
【0072】
処理部104は、この技術を用いる場合には、配信者の上半身(顔等)の複数の特徴点のうち、配信者の動作に対応する1以上の特徴点の各々のパラメータを調整することができる。これにより、処理部104は、配信者の動作に追従した仮想的なキャラクターの動画を生成することができる。
【0073】
(2)視聴パラメータ取得部110
視聴パラメータ取得部110は、配信者(当該端末装置10を利用する配信者A)により「現在配信されている」第2の動画について、この第2の動画を視聴している複数の視聴者のうちの少なくとも1人の視聴者による視聴に関する少なくとも1つの視聴パラメータを、配信サーバシステム20Aの配信サーバ装置20aから受信することができる。上記少なくとも1つの視聴パラメータは、配信者Aにより現在配信されている第2の動画を視聴している複数の視聴者の総数、及び/又は、配信者Aにより現在配信されている第2の動画を視聴している少なくとも1人の視聴者の視聴時間を含むことができる。
【0074】
これに加えて、視聴パラメータ取得部110は、配信者Aにより「過去に配信された」第2の動画について、この第2の動画を視聴した複数の視聴者のうちの少なくとも1人の視聴者による視聴に関する少なくとも1つの視聴パラメータを、配信サーバシステム20Aの配信サーバ装置20aから受信することもできる。上記少なくとも1つの視聴パラメータは、配信者Aにより過去に配信された第2の動画を視聴した複数の視聴者の総数、配信者Aにより過去に配信された第2の動画を視聴した少なくとも1人の視聴者の視聴時間、及び/又は、配信者Aにより過去に配信された第2の動画を少なくとも1人の視聴者が視聴した頻度を含むことができる。
【0075】
(3)オブジェクト抽出部120
オブジェクト抽出部120は、配信者Aの操作に関する操作データに基づいて生成されるゲームにおいて用いられる複数のゲームオブジェクトの中から、視聴パラメータ取得部110により取得された視聴パラメータに基づく制御の対象とされる少なくとも1つのゲームオブジェクトを抽出することができる。制御の対象とされる少なくとも1つのゲームオブジェクトは、ゲームにおいて配信者Aが取得及び/又は操作する少なくとも1つのゲームオブジェクトを含み得る。ゲームにおいて配信者Aが「操作する」少なくとも1つのゲームオブジェクトは、キャラクター及び/又はアバターを含み得る。ゲームにおいて配信者Aが「取得する」少なくとも1つのゲームオブジェクトは、アイテム、装備、ポイント、報酬、コイン、カード、装備及び/又はキャラクターを含み得る。
【0076】
(4)制御パラメータ演算部130
制御パラメータ演算部130は、オブジェクト抽出部120により抽出されたゲームオブジェクトに関連する制御パラメータを、視聴パラメータ取得部110により取得された視聴パラメータに基づいて演算することができる。ここで、オブジェクト抽出部120により抽出されたゲームオブジェクトとは、上記のとおり、ゲームにおいて配信者Aが取得及び/又は操作する少なくとも1つのゲームオブジェクトを含み得る。
【0077】
(5)第2の動画生成部140
第2の動画生成部140は、ウェブサーバ装置20Bから受信したウェブページを用いて配信者の操作に関する操作データに基づいてゲームに関する第2の動画を生成することができる。
【0078】
具体的には、第2の動画生成部140は、ウェブサーバ装置20Bから受信したウェブページに組み込まれたゲームプログラムを実行する。これにより、第2の動画生成部140は、ユーザインタフェイス部180により入力された配信者の操作を示す操作データと、関連する制御パラメータが制御パラメータ演算部130により演算された少なくとも1つのゲームオブジェクトと、に基づいて、ゲームに関する第2の動画(ゲーム動画)を描画することができる。
【0079】
(6)通信部150
通信部150は、動画の配信及び/又は視聴に必要とされる様々な情報を、配信サーバシステム20A及びウェブサーバ装置20Bとの間において通信することができる。例えば、通信部150は、端末装置10が配信者Aの端末装置10として動作する場合には、ウェブサーバ装置20Bにアクセスして、ゲームの実行等に必要とされるゲームプログラムを含むウェブページ(HTMLドキュメント)等を受信することができる。また、通信部150は、端末装置10が配信者Aの端末装置として動作する場合には、少なくとも1つの視聴パラメータを配信サーバシステム20Aの配信サーバ装置20aから受信することができる。さらにまた、通信部150は、端末装置10が配信者Aの端末装置として動作する場合には、第1の動画及び/又は第2の動画を配信サーバシステム20Aに送信し、この配信者A宛てに送信されたギフト情報及び/又はコメント情報等を配信サーバシステム20Aから受信することができる。
【0080】
さらに、通信部120は、端末装置10が視聴者の端末装置として動作する場合には、配信者の端末装置10により送信された第1の動画及び/又は第2の動画を配信サーバシステム20Aから受信し、配信者に対してギフト情報及び/又はコメント情報を配信サーバシステム20Aに送信することができる。
【0081】
(7)表示部160
表示部160は、動画の配信及び/又は視聴に必要とされる様々な情報を表示することができる。例えば、表示部160は、配信される第1の動画及び/又は第2の動画、及び/又は、受信した第1の動画及び/又は第2の動画等を、表示することができる。
【0082】
(8)記憶部170
記憶部170は、動画の配信及び/又は視聴に必要とされる様々な情報を記憶することができる。
【0083】
(9)ユーザインタフェイス部180
ユーザインタフェイス部180は、動画の配信及び/又は視聴に必要とされる様々な情報をユーザの操作を介して入力することができる。例えば、ユーザインタフェイス部180は、ゲームの実行に際して配信者の操作の内容を示す操作データを配信者から入力して第2の動画生成部140に出力することができる。
【0084】
(10)ギフト/コメント処理部190
ギフト/コメント処理部190は、動画の配信及び/又は視聴に関して送受信されるギフト情報及び/又はコメント情報を処理することができる。例えば、ギフト/コメント処理部190は、端末装置10が配信者Aの端末装置10として動作する場合には、この配信者A宛てに送信されたギフト情報及び/又はコメント情報を処理することができる。また、ギフト/コメント処理部190は、端末装置10が視聴者の端末装置10として動作する場合には、この視聴者が送信すべきギフト情報及び/又はコメント情報を処理することができる。
【0085】
3-2.サーバ装置20の機能
サーバ装置20の機能の一例について
図4を参照して説明する。
図4は、
図1に示したサーバ装置20の機能の一例を模式的に示すブロック図である。
図4に示すように、サーバ装置20は、主に、通信部200と、記憶部210と、ギフト/コメント処理部220と、視聴管理部230と、を含むことができる。これらは、配信サーバシステム20Aを構成する配信サーバ装置20a、DBサーバ装置20b及びゲームAPIサーバ装置20cのうちのいずれかの1つに含まれていてもよいし、配信サーバ装置20a、DBサーバ装置20b及びゲームAPIサーバ装置20cのうちの少なくとも1つのサーバ装置に重複及び/又は分散して含まれていてもよい。
【0086】
通信部200は、動画の配信及び/又は視聴に必要とされる様々な情報を、配信者の端末装置10及び/又は視聴者の端末装置10との間において通信することができる。例えば、サーバ装置20は、配信サーバシステム20Aとして動作する場合には、第1の動画及び/又は第2の動画を、各配信者の端末装置10から受信して各視聴者の端末装置10に配信すること等ができる。また、サーバ装置20は、ウェブサーバ装置20Bとして動作する場合には、アクセスしてきた各配信者の端末装置10に対して、ゲームプログラムが組み込まれたウェブページを送信すること等ができる。
【0087】
記憶部210は、動画の配信及び/又は視聴に必要とされ、通信部200、ギフト/コメント処理部220及び/又は視聴管理部230から受信した様々な情報を記憶することができる。
【0088】
ギフト/コメント処理部220は、各視聴者から各配信者宛てに送信されたギフト情報及び/又はコメント情報を処理することができる。
【0089】
視聴管理部230は、各配信者について、例えば以下の情報のうちの少なくとも1つの情報をこれに限定することなく管理することができる。
(a)配信者により現在配信されている第2の動画を視聴する複数の視聴者の総数
(b)配信者により現在配信されている第2の動画を視聴する各視聴者について、その視聴者がその第2の動画を視聴した時間の合計
(c)配信者により過去に配信された第2の動画を視聴した複数の視聴者の総数
(d)配信者により過去に配信された第2の動画を視聴した各視聴者について、その視聴者がその第2の動画を視聴した時間の合計
(e)配信者により過去に配信された第2の動画を視聴した各視聴者について、その視聴者が単位時間当たりにその第2の動画を視聴した回数(すなわち視聴頻度)
【0090】
配信サーバシステム20A(特に配信サーバ装置20a)は、各配信者の端末装置10により送信される第2の動画を、複数の視聴者の端末装置10の各々に対して配信する機能を果たすために設けられている。よって、配信サーバシステム20A(特に配信サーバ装置20a)は、いずれの配信者の端末装置10により送信される第2の動画が、いずれの視聴者の端末装置10に現在配信されているか又は過去に配信されたかを認識することができる。したがって、配信サーバシステム20A(特に配信サーバ装置20a)は、そのような配信の履歴(ログ)を管理することにより、上記のように列挙した様々な情報を管理することができる。
【0091】
なお、サーバ装置20が、ウェブサーバ装置20Bとして動作する場合には、ギフト/コメント処理部220及び視聴管理部230を欠いてもよい。
【0092】
3-3.スタジオユニット30の機能
スタジオユニット30は、上述したように、端末装置10及び/又はサーバ装置20と同様の機能を果たすことが可能である。したがって、スタジオユニット30は、
図3を参照して説明した端末装置10の機能、及び/又は、
図4を参照して説明したサーバ装置30の機能を有することが可能である。
【0093】
4.動画配信システム1の全体的な動作
次に、上記構成を有する動画配信システム1においてなされる全体的な動作について、
図5A及び
図5Bを参照して説明する。
図5A及び
図5Bは、
図1に示した動画配信システム1において行われる動作の一例を示すフロー図である。
【0094】
まず、
図5Aを参照すると、ステップ(以下「ST」という。)302において、配信者(ここでは配信者A)の操作に従って、その端末装置10(ここでは端末装置10A)が動画配信用アプリケーションを起動して実行する。
【0095】
次に、ST304において、端末装置10Aは、配信者Aの動作に関する動作データに基づいて配信者Aのアバターのアニメーションを含む第1の動画を生成する。これにより、
図6に例示されるように、端末装置10Aの表示部160には、配信者Aのアバター402のアニメーションを含む第1の動画404が表示される。
【0096】
図5Aに戻り、さらに、端末装置10Aは、生成した第1の動画404を配信サーバシステム20Aの配信サーバ装置20aに送信する。配信サーバ装置20aは、動画視聴用アプリケーションを実行して配信サーバ装置20aにアクセスしている各視聴者の端末装置10から、配信者Aの端末装置10Aにより配信される第1の動画404を要求する旨の要求信号を受信することができる。この要求信号に応答して、配信サーバ装置40aは、各視聴者の端末装置10に、端末装置10Aから受信した第1の動画404を、動画視聴用アプリケーションを実行している各視聴者の端末装置10に配信することができる。これにより、配信サーバ装置20a(の視聴管理部230)は、配信者Aにより配信されている(及び/又は、過去に配信された)第1の動画404が各視聴者により視聴された日時及び時間等を管理することができる。このようにして、各視聴者の端末装置10の表示部160にも、
図6に例示したような第1の動画404が表示される。
【0097】
次に、ST306において、配信者Aが、端末装置10Aの表示部160に表示された「ゲーム」というアイコン406(
図6参照)をタップ等すると、端末装置10Aは、動画配信用アプリケーションに搭載されたブラウザ機能を実行する。これにより、ST308において、端末装置10Aは、動画配信用アプリケーションを実行した(すなわち、第1の動画404を各視聴者の端末装置10に向けて配信した)状態で、ウェブサーバ装置20Bにアクセスすることができる。したがって、端末装置10Aは、ウェブサーバ装置20Bからゲームプログラムが組み込まれたHTML5ドキュメントを受信することができる。
【0098】
次に、ST310において、端末装置10Aは、受信したHTML5ドキュメントに組み込まれたゲームプログラムを実行することにより、ゲームに関する動画(第2の動画)を生成することができる。
図7には、このように端末装置10Aにより生成された第2の動画500の一例が示されている。
【0099】
次に、
図5Aに戻り、ST312において、端末装置10Aは、ST310で生成した第2の動画(ゲーム画面)500を、配信サーバシステム20Aの配信サーバ装置20aに送信する(なお、端末装置10Aは、第2の動画500を配信サーバシステム20Aの配信サーバ装置20aに送信している間にあっては、第1の動画404の送信を中止してもよいし、第1の動画404を送信してもよい)。配信サーバ装置20aは、端末装置10Aから受信した第2の動画を、動画視聴用アプリケーションを実行して第1の動画404を受信している各視聴者の端末装置10に配信する(なお、配信サーバ装置20aは、端末装置10Aから第2の動画500だけでなく第1の動画404をも受信している場合には、第2の動画500のみ、又は、第2の動画500及び第1の動画404の両方を、各視聴者の端末装置10に送信してもよい)。これにより、配信サーバ装置20a(の視聴管理部230)は、配信者Aにより配信されている(及び/又は、過去に配信された)第2の動画が各視聴者により視聴された日時及び時間等を管理することができる。このようにして、各視聴者の端末装置10の表示部160にも、(例えば
図6に例示したような第1の動画404の上に被せて第1の動画404を隠した状態で)第2の動画500が表示され得る。
【0100】
次に、ST314において、端末装置10Aは、配信サーバシステム20Aの配信サーバ装置20a(の視聴管理部230)から、第2の動画500を視聴している複数の視聴者のうちの少なくとも1人の視聴者による視聴に関する少なくとも1つの視聴パラメータを受信することができる。なお、端末装置10Aは、単位時間ごとに、このような視聴パラメータを受信することも可能である。このように受信した視聴パラメータは、後述するように、端末装置10Aにより第2の動画500を生成する際に利用され得る。
【0101】
次に、ST316において、端末装置10Aにより送信されている第2の動画500を視聴している視聴者(ここでは視聴者B)が、配信者Aに対してあるギフト(ここでは一例としてG1)を贈る場合を考える。視聴者Bは、その端末装置10Bを操作して、用意された複数のギフトのうちギフトG1を選択して配信者Aに付与するコマンドを選択等することができる。なお、このようなコマンドの選択は、その端末装置10Bに表示された図示しないユーザインタフェイスを介して実行可能である。これにより、端末装置10Bは、配信者Aに対してギフトG1を付与する旨を示すギフト情報を、配信サーバシステム20Aの配信サーバ装置20aに送信することができる。このギフト情報は、例えば、ギフトの受信者(配信者A)を識別する受信者識別情報と、ギフト(ギフトG1)を識別するギフト識別情報と、ギフトの送信者(視聴者B)を識別する送信者識別情報と、を含むことができる。
【0102】
視聴者Bは、その端末装置10Bを操作して、配信者Aに対してコメントを送信することも可能である。この場合には、端末装置10Bは、配信サーバ装置20aに対してコメント情報を送信することができる。コメント情報は、コメントの受信者(配信者A)を識別する受信者識別情報と、コメントの内容を記憶するコメント内容情報と、コメントの送信者(視聴者B)を識別する送信者識別情報と、を含むことができる。
なお、以下に説明するST318~ST324では、各視聴者の端末装置10により送信されたギフト情報が配信者Aの端末装置10により受信される手順について説明する。しかし、同様の手順をコメント情報に適用することにより、各視聴者の端末装置10により送信されたコメント情報が配信者Aの端末装置10により受信され得る。この場合、以下に説明するST318~ST324において、「ギフト識別情報」及び「ギフト情報」をそれぞれ「コメント内容情報」及び「コメント情報」と読み替えて理解することができる。
【0103】
ST318において、配信サーバ装置20aが、端末装置10Bから受信したギフト情報をDBサーバ装置20bに格納することができる。例えば、DBサーバ装置20bは、受信者識別情報に対応付けて、何件目に付与されたギフトであるかを識別する件数識別情報、ギフト識別情報及び送信者識別情報を、ギフト情報として記憶することができる。
【0104】
ST320において、配信者Aの端末装置10Aは、ゲームを実行している間において、所定の周期ごとに、配信者Aに対して新たなギフト情報が届いていないかを、ゲームAPIサーバ装置20cに問い合わせることができる。例えば、端末装置10Aは、ゲームを開始してからこれまでに1件のギフト情報をゲームAPIサーバ装置20cから受信していた場合には、2件目以降のギフト情報の有無をゲームAPIサーバ装置20cに問い合わせることができる。
【0105】
図5Bを参照すると、ST322において、ゲームAPIサーバ装置20cは、端末装置10Aからの問い合わせに応答して、配信者Aについて2件目以降のギフト情報を、DBサーバ装置20bに要求することができる。DBサーバ装置20bは、配信者A(受信者識別情報)に対応付けて記憶している件数識別情報として、2件目以降の件数識別情報を検索することができた場合には、2件目以降の件数識別情報の各々に対応するギフト識別情報及び送信者識別情報を2件目のギフト情報としてゲームAPIサーバ装置20cに送信することができる。ここでは、DBサーバ装置20bは、2件目の件数識別情報のみを検索できた場合を考える。この場合、DBサーバ装置20bは、この2件目の件数識別情報に対応するギフト識別情報及び送信者識別情報を、2件目のギフト情報としてゲームAPIサーバ装置20cに送信することができる。これに応答して、ゲームAPIサーバ装置20cは、2件目のギフト情報を配信者Aの端末装置10Aに送信することができる。
【0106】
次に、ST324において、2件目のギフト情報を受信した端末装置10Aは、この2件目のギフト情報に基づいてゲームを実行することができる。端末装置10Aは、例えば、以下の情報のうちの少なくとも1つの情報に基づいて、ゲームを実行することができる。
・ギフト情報に含まれたギフト識別情報により一意に識別されるギフト(ここではギフトG1)
・ギフト情報に含まれた送信者識別情報により識別される送信者(ここでは視聴者B)
・コメント情報に含まれたコメント内容情報
・コメント情報に含まれた送信者識別情報により識別される送信者(ここでは視聴者B)
これに代えて又はこれに加えて、端末装置10Aは、ST314において受信した視聴パラメータに基づいてゲームを実行することもできる。
これにより、ギフト情報、コメント情報、及び/又は、視聴パラメータに基づいて生成された少なくとも1つのゲームオブジェクトを含む第2の動画500が端末装置10Aにより生成される。なお、ギフト情報、コメント情報及び/又は視聴パラメータに基づいて生成された少なくとも1つのゲームオブジェクトを含む第2の動画500の具体例については、後述する。
【0107】
なお、端末装置10Aは、これまでに2件のギフト情報をゲームAPIサーバ装置20cから受信している(端末装置10Aは、ゲームの実行中において、これまでに何件のギフト情報を受信したのかを識別している)。よって、端末装置10Aは、次の周期においては、3件目以降のギフト情報の有無をゲームAPIサーバ装置20cに問い合わせることができる。
【0108】
次に、ST326において、端末装置10Aは、このように生成された少なくとも1つのゲームオブジェクトを含む第2の動画500を、ST312と同様の手法により、配信サーバシステム20Aを介して各視聴者の端末装置10に配信することができる。
【0109】
次に、ST328において、端末装置10Aが、ゲームを続行する場合には、上述したST308以降の処理を繰り返すことができる。一方、端末装置10Aがゲームを続行しない場合には、処理は終了する。
【0110】
5.第2の動画の具体例
図7は、
図1に示した動画配信システム1において用いられる端末装置10に表示される第2の動画の一例を示す図である。
図7には、一例として、配信者Aによりプレイされている、庭で植物を育成する植物育成ゲームに関する第2の動画500が、配信者Aの端末装置10Aにより(上述したST310において)表示され、各視聴者の端末装置10により(上述したST312において)表示される様子が示されている。
【0111】
このゲームでは、配信者Aは、自身の庭502に用意された複数の場所504(
図7には一例として16個の場所)に、種を埋めることにより植物(例えば植物506)を育てて収穫することができる。さらに、複数の植物を育てることによって、配信者Aの庭502には、動物(例えば動物508)が現れて住み着くようになる。このように住み着いた動物に対応するゲームオブジェクトは、配信者Aが保有するゲームオブジェクトとして、記憶部170(及び/又は記憶部210)において、配信者Aに対応付けて記憶(登録)され得る。このゲームオブジェクトに関連する制御パラメータもまた、少なくとも1つの視聴パラメータに基づいて本件出願において記載される様々な手法により演算され得る。
【0112】
端末装置10Aは、上述したST314において配信サーバシステム20Aから受信した視聴パラメータに基づいて、このゲームにおいて用いられる少なくとも1つのゲームオブジェクトを制御することができる。具体的には、端末装置10Aは、まず、このゲームにおいて用いられる複数のゲームオブジェクトの中から、制御の対象とされるゲームオブジェクト(「対象ゲームオブジェクト」)を抽出することができる。さらに、端末装置10Aは、抽出された対象ゲームオブジェクトに関連する制御パラメータを、上記視聴パラメータに基づいて演算することができる。
【0113】
端末装置10Aが上述したST314において受信する視聴パラメータは、次に例示する視聴パラメータのうちの少なくとも1つを含み得る。
(a)配信者Aにより現在配信されている第2の動画500を視聴する複数の視聴者の総数
(b)配信者Aにより現在配信されている第2の動画500を視聴する各視聴者について、その視聴者がその第2の動画500を視聴した時間の合計
(c)配信者Aにより過去に配信された第2の動画500を視聴した複数の視聴者の総数
(d)配信者Aにより過去に配信された第2の動画500を視聴した各視聴者について、その視聴者がその第2の動画500を視聴した時間の合計
(e)配信者Aにより過去に配信された第2の動画500を視聴した各視聴者について、その視聴者が単位時間当たりにその第2の動画を視聴した回数(すなわち視聴頻度)
なお、ここでいう「第2の動画500を視聴する複数の視聴者」又は「第2の動画500を視聴する各視聴者」とは、配信者Aの端末装置10Aにより配信されている第2の動画500を、ゲームを実行(配信)することなく、視聴する視聴者(第2の動画500を受信している端末装置10のユーザ)を意味すると理解され得る。同様に、ここでいう「第2の動画500を視聴した複数の視聴者」又は「第2の動画500を視聴した各視聴者」とは、配信者Aの端末装置10Aにより配信された第2の動画500を、この第2の動画500の配信と同時にゲームを実行(配信)することなく、視聴した視聴者(第2の動画500を受信した端末装置10のユーザ)を意味すると理解され得る。
【0114】
また、端末装置10Aが、複数のゲームオブジェクトの中から、制御の対象となるゲームオブジェクトを抽出するには、一実施形態では、ウェブサーバ装置20B及び/又は配信サーバシステム20A(の配信サーバ装置20a)等から受信した及び/又は受信する情報テーブル(図示しない)を用いることができる。かかる情報テーブルは、各ゲームに対応付けて、ゲームの配信時間帯と、制御の対象とされる少なくとも1つの対象ゲームオブジェクトを識別するゲームオブジェクト識別情報と、各対象ゲームオブジェクトのいずれの制御パラメータをどのように演算(増加又は減少)させるのかを示す演算情報と、を含むことができる。端末装置10Aは、現在実行しているゲーム及び現在の日時を検索キーとして、かかる情報テーブルを検索することにより、少なくとも1つの対象ゲームオブジェクトを識別し、かかる対象ゲームオブジェクトに関連する制御パラメータをどのように演算するのかを識別することができる。
【0115】
さらに、対象ゲームオブジェクトは、配信者Aが操作するアバター及び/又はキャラクターを含み得る。この場合、アバター及び/又はキャラクターが有するポイント、レベル及び育成パワー(例えば、育成パワーが大きい場合、庭502に埋められた種が育成する時間を短縮することができる)等を含む制御パラメータが、視聴パラメータに従って演算(増加又は減少)され得る。
【0116】
また、対象ゲームオブジェクトは、配信者Aが取得するゲームオブジェクトを含み得る。配信者Aが取得するゲームオブジェクトは、例えば、アイテム、ポイント(庭502において植物を収穫した際に取得するポイント等)、報酬(庭502において植物を収穫した際に取得する報酬等)、キャラクター(庭502に出現する動物、庭502に埋めることができる種等)等を含み得る。この場合、配信者Aが取得するゲームオブジェクトの識別情報、価値、種類、収穫までに必要な時間等を含む制御パラメータが、視聴パラメータに従って演算(増加又は減少)され得る。
【0117】
このようなゲームにおいて、端末装置10Aは、上記視聴パラメータに基づいて(特に上記視聴パラメータに比例するように)、配信者Aが取得及び/又は操作するゲームオブジェクトに関連する制御パラメータを演算することができる。これにより、端末装置10Aは、配信者Aにより有利となるような例えば以下のような事象のうちの少なくとも1つの事象を発生させることができる。
・ゲームの難易度を減少させる。
・より多くのゲームオブジェクト(キャラクター、ポイント、報酬及びレベル等)を配信者Aに取得させる。
・より価値の高いゲームオブジェクト(よりレアな動物・種、より高いポイント・報酬等)を配信者Aに取得させる。
特に、例えば、配信者Aにより配信される第2の動画500を視聴する視聴者の総数(視聴パラメータ(a))が多ければ多い程、このような事象が発生することにより、配信者Aは、より有利にゲームを進めることができる。この結果、配信者Aは、より有利にゲームを進めることを目的として、第2の動画500の配信前に、SNS、メール、電話、及び/又は、口頭等により、集客を行うことが期待される。これにより、当該動画配信システムを利用する利用者の総数も増加し得る。
【0118】
このような効果は、視聴パラメータとして、視聴パラメータ(a)を用いる場合だけでなく、視聴パラメータ(b)~(e)のうちの少なくとも1つを用いた場合であっても、同様に得られると考えられる。
【0119】
なお、特に視聴頻度に関するパラメータ(e)に関連して、第2の動画500を視聴する複数の視聴者の中に、視聴頻度が第1閾値を超える視聴者が第2閾値以上存在する場合(これは、配信者Aの第2の動画に関する常連が多いことを意味する)には、配信者Aに第1のボーナスが付与され得る。この第1のボーナスもまた、ゲームオブジェクトの一態様である。また、第2の動画500を視聴する複数の視聴者の中に、視聴頻度が第3閾値を未満の視聴者が第4閾値以上存在する場合(これは、配信者Aの第2の動画に関する初見者が多いことを意味する)にも、配信者Aに第2のボーナスが付与され得る。この第2のボーナスもまたゲームオブジェクトの一態様である。
【0120】
さらに、一実施形態では、端末装置10Aは、視聴者の端末装置10から(上述したST324において)ギフト情報を受信した場合、端末装置10Aは、ギフト情報に含まれたギフト識別情報により識別されるギフトを、第2の動画500において表示することができる。このようなギフトは、
図7に例示されるように、配信者Aが庭502に植えることができる新しい種510であってもよいし、配信者Aが取得するポイント512であってもよいし、及び/又は、庭502に出現する動物508であってもよい。
【0121】
このようなギフトに関連して、一実施形態では、端末装置10Aは、各視聴者の端末装置10から受信したギフト情報に基づいて、対象ゲームオブジェクトの制御パラメータを演算(増加又は減少)することも可能である。具体的には、例えば、端末装置10Aは、ギフト情報を受信する度に、及び/又は、単位時間当たりに受信したギフト情報の総数に比例するように、配信者Aが取得及び/又は操作するゲームオブジェクトに関連する制御パラメータを(特に配信者Aに有利となるように)演算することができる。このような制御パラメータの演算は、上述した視聴パラメータに基づく制御パラメータの演算と同様に行うことが可能である。
【0122】
さらにまた、一実施形態では、端末装置10Aは、視聴者の端末装置10から(上述したST324において)コメント情報を受信した場合、端末装置10Aは、コメント情報に含まれたコメント内容情報を、第2の動画500において表示することができる。このようなコメントは、
図7に例示されるように、コメント領域514に表示され得る。
図7に示されているように、第2の動画500のコメント領域514には、視聴者Bの端末装置10から配信サーバシステム20Aを介して受信したコメント情報における送信者識別情報及びコメント内容情報に基づいて、それぞれ「視聴者B」及び「動物かわいいね」という情報が表示され得る。同様に、コメント領域514には、視聴者Dの端末装置10から配信サーバシステム20Aを介して受信したコメント情報における送信者識別情報及びコメント内容情報に基づいて、それぞれ「視聴者D」及び「ギフトを贈ったよ。」という情報が表示され得る。
【0123】
このようなコメントに関連して、一実施形態では、端末装置10Aは、各視聴者の端末装置10から受信したコメント情報に基づいて、対象ゲームオブジェクトの制御パラメータを演算(増加又は減少)することも可能である。具体的には、第1の例では、端末装置10Aは、コメント情報を受信する度に、及び/又は、単位時間当たりに受信したコメント情報の総数に比例するように、配信者Aが取得及び/又は操作するゲームオブジェクトに関連する制御パラメータを(特に配信者Aに有利となるように)演算することができる。このような制御パラメータの演算は、上述した視聴パラメータに基づく制御パラメータの演算と同様に行うことが可能である。
【0124】
また、第2の例では、端末装置10Aは、各視聴者の端末装置10から受信した1又はそれ以上のコメント情報のコメント内容(コメント本文)に含まれる以下の情報(A)~情報(C)のうちの少なくとも1つの情報に基づいて、配信者Aが取得及び/又は操作するゲームオブジェクトに関連する制御パラメータを(特に配信者Aに有利となるように)演算することができる。
【0125】
(情報A)コメント本文における特定のキーワード(例えばポジティブなキーワード)の数
端末装置10Aは、上記特定のキーワードの数が閾値を超えた場合には、配信者Aが取得及び/又は操作するゲームオブジェクトに関連する制御パラメータを(特に配信者Aに有利となるように)演算することができる。なお、上記特定のキーワードは、端末装置10A又はサーバ装置20等により予め記憶されている。
【0126】
(情報B)コメント本文を人工知能で分類した結果
端末装置10Aは、コメント本文を、端末装置10A又はサーバ装置20等により予め生成された学習モデルに入力することにより、このコメント本文が複数のグループのうちのいずれかに属するかを学習モデルに推定させることができる。ここで、複数のグループは、例えば、著しくポジティブな内容のコメントのグループG1、非常にポジティブな内容のコメントのグループG2、通常の内容のコメントのグループG3、及び、ネガティブな内容のコメントのグループG4等を含み得る。端末装置10Aは、学習モデルによる分類の結果、コメント本文のポジティブの度合いに比例させて、配信者Aが取得及び/又は操作するゲームオブジェクトに関連する制御パラメータを、配信者Aがより有利となるように演算することができる。なお、学習モデルは、機械学習(特に深層学習)及び強化学習等を含む任意の技術に基づいて生成可能である。
なお、端末装置10Aは、上記学習モデルとしては、端末装置10Aに記憶された学習モデルを用いることもできるし、サーバ装置20等に記憶された学習モデルを用いることも可能である。
【0127】
(情報C)コメント本文の文字数
端末装置10Aは、コメント本文の文字数が閾値を超えた場合には、配信者Aが取得及び/又は操作するゲームオブジェクトに関連する制御パラメータを、配信者Aが有利となるように演算することができる。コメント本文の文字数が多いことは、配信者Aに対して又は配信者Aにより配信される第2の動画に対して熱心である視聴者が居ることを意味し得る。
【0128】
なお、上述したコメント情報と同様に、端末装置10Aは、各視聴者の端末装置10から配信サーバシステム20Aを介して配信者Aに対する評価を受信することも可能である。配信者Aに対する評価とは、「いいね」、「そう思う」、「シェアする」等を含む任意の評価であってもよい。このような評価は、上述したギフト情報及びコメント情報と同様の手法により、各視聴者の端末装置10から配信サーバシステム20Aを介して配信者Aの端末装置10により受信され得る。また、上述したギフト情報、コメント情報及び評価のうちの複数が相互に組み合わせて、対象ゲームオブジェクトに関連する制御パラメータの演算に利用され得る。
【0129】
また、一実施形態では、
図7に例示されるように、第2の動画500は、単位時間ごとの視聴者の総数に基づいて設定されたゲームオブジェクトが表示される領域516を含むことも可能である。
図5Aを参照して説明したように、ST314において、端末装置10Aは、視聴パラメータの一態様として、単位時間ごとに、第2の動画500を視聴する視聴者の総数を受信することができる。この単位時間は、好ましくは、1分~20分の範囲に含まれる時間(固定又は可変)であり得る。より好ましくは、この単位時間は、5分~10分の範囲に含まれる時間(固定又は可変)であり得る。
【0130】
図7の例では、領域516には、単位時間当たりの視聴者の総数に比例した数のゲームオブジェクト518(
図7には、一例として4つのゲームオブジェクト518)が表示され得る。例えば、以下の態様のうちの少なくとも1つを用いた表示が考えられる。
・領域516に、視聴者の総数と同数のゲームオブジェクト518が表示され得る(
図7の場合には、ゲームオブジェクト518が4つ表示されているので、総数は4人)。
・領域516に、視聴者の総数を所定数(例えば10)で除算されることにより得られた数のゲームオブジェクト518が表示され得る(
図7の場合、ゲームオブジェクト518が4つ表示されているので、総数は40~49人)。
・領域516に、視聴者の総数自体を表現する数字、記号及び/又は文字が表示され得る(
図7の場合、視聴者の総数として、「45人」という数字と文字との組み合わせ520が表示され得る)。
【0131】
毎秒といった間隔で、すなわち、リアルタイム方式で視聴者の総数を表示する構成(なお、この構成も本件出願に開示された技術に含まれる)に比べて、
図7に例示したように、単位時間ごとに視聴者の総数を表示することにより、端末装置10Aと配信サーバシステム20Aとの間に生ずる通信量を抑制することができる。
【0132】
また、或る単位時間(第1の単位時間)における視聴者の総数が表示された後であって、次の単位時間(第2の単位時間)における視聴者の総数が表示される前に、実際には視聴者の総数が減っていたとしても、そのように総数が減少した事実は、第2の単位時間における視聴者の総数が実際に表示されるまでは、配信者Aには示されない。これにより、第1の単位時間から第2の単位時間までの期間については、配信者Aは、第1の単位時間における視聴者の総数を認識し続けることになる。したがって、配信者Aは、自己が配信している第2の動画500が、(実際の視聴者の総数よりも)多くの数の視聴者により視聴されていると理解することにより、第2の動画500の配信を行うことに対するモチベーションを維持することができる。この意味において、単位時間は、適度に長い時間(例えば5分~10分等)がより好ましいといえる。
【0133】
6.変形例
上述した様々な実施形態では、端末装置10Aが植物育成ゲームに関する第2の動画500を配信する場合について説明した。しかし、端末装置10Aは、任意のゲームに関する第2の動画500を配信することが可能である。任意のゲームは、例えば、アクションゲーム、シミュレーションゲーム、ロールプレイングゲーム、カードゲーム、パズルゲーム、シューティングゲーム、クイズゲーム、育成ゲーム、ボードゲーム、抽選(ガチャ)ゲーム、及び/又は、スポーツゲームを、これらに限定することなく含み得る。
【0134】
いずれのゲームに関する第2の動画500を配信する場合においても、端末装置10Aは、対象ゲームオブジェクトに関連する制御パラメータを、上述した視聴パラメータ(a)~(e)のうちの少なくとも1つの視聴パラメータに比例するように、演算することができる。
【0135】
特に、動植物を育成する育成ゲームでは、以下の動作のうちの少なくとも1つの動作が行われ得る。
・動植物を生産するために配信者Aに必要とされるコスト(対象ゲームオブジェクトの1つ)が、視聴パラメータ(a)~(e)のうちの少なくとも1つの視聴パラメータに比例して削減される。
・動植物を生産することにより配信者Aが取得するコイン又は報酬(対象ゲームオブジェクトの1つ)が、視聴パラメータ(a)~(e)のうちの少なくとも1つの視聴パラメータに比例して増加する。
・卵を孵化させることにより生まれる動物(種をまくことにより育つ植物)(いずれも対象ゲームオブジェクト)が、視聴パラメータ(a)~(e)のうちの少なくとも1つの視聴パラメータに比例して、よりレアな動植物、及び/又は、より高額な動植物となる。
【0136】
このように視聴パラメータによって変動するゲームオブジェクトの制御パラメータ(コスト、コイン、報酬等を含む任意の制御パラメータ)は、その変動量に関する情報とともに、ゲーム画面においてユーザインタフェイスにより表示され得る。
【0137】
具体的には、パラメータ(a)を例にとると、
図8に例示されるように、第2の動画500を視聴する視聴者の総数が40という閾値を超えた場合、植物が収穫される際に配信者Aに付与されるコイン(報酬)は、ボーナス倍率(×4)が適用されることにより、通常の場合に得られる100コインから400コインまで増加する旨を示す情報が、例えばゲーム画面500においてポップアップ800(ユーザインタフェイスの一態様)を介して表示され得る。なお、このユーザインタフェイスは、配信者Aのみに表示されてもよいし、配信者Aに加えて各視聴者にも表示されてもよい。
【0138】
別の例では、パラメータ(b)を例にとると、
図9に例示されるように、第2の動画500を視聴する視聴者による視聴時間の合計が5時間という閾値を超えた場合、新たに植物の種を植える際に必要とされるコストは、ボーナス倍率(×0.5)が適用されることにより、半分にまで減少する旨を示す情報が、例えば、ゲーム画面500において植物選択画面900(ユーザインタフェイスの一態様)を介して表示され得る。なお、このユーザインタフェイスは、配信者Aのみに表示されてもよいし、配信者Aに加えて各視聴者にも表示されてもよい。
【0139】
また、特に、格闘ゲーム(アクションゲームの1種)では、以下の動作のうちの少なくとも1つの動作が行われ得る。
・配信者が操作するキャラクター及び/又はアバター(又は、配信者に協働して動作する味方キャラクター及び/又は味方アバター)の少なくとも1つの制御パラメータ(例えば、体力、攻撃力、防御力、機動力)が、視聴パラメータ(a)~(e)のうちの少なくとも1つの視聴パラメータに比例して増加する。
・配信者が操作するキャラクター及び/又はアバターに敵対するキャラクター及び/又はアバターの少なくとも1つの制御パラメータ(例えば、体力、攻撃力、防御力、機動力)が、視聴パラメータ(a)~(e)のうちの少なくとも1つの視聴パラメータに比例して減少する。
この場合においても、同様に、視聴パラメータによって変動するゲームオブジェクトの制御パラメータ(体力、攻撃力、防御力等を含む任意の制御パラメータ)は、その変動量に関する情報とともに、ゲーム画面において任意のユーザインタフェイスにより表示され得る。
【0140】
さらに、特に抽選(ガチャ)ゲームでは、配信者Aがより高価な及び/又はよりレアな景品(アイテムなど)を獲得する確率が、視聴パラメータ(a)~(e)のうちの少なくとも1つの視聴パラメータに比例して増加する、という動作が行われ得る。
【0141】
さらにまた、特にリアルタイムストラテジーゲームのような軍勢を操るゲームでは、配信者Aが操ることができる軍勢の総数(又は配信者Aに敵対する軍勢の総数)は、視聴パラメータ(a)~(e)のうちの少なくとも1つの視聴パラメータに比例して増加する(又は減少する)、という動作が行われ得る。
【0142】
さらにまた、いずれの種類のゲームにおいても、上述した視聴パラメータ(a)~(e)を含む様々な視聴パラメータのうちの少なくとも1つの視聴パラメータに基づいて、配信者にゲームオブジェクト(アイテム、ポイント、報酬、体力等を含む任意のゲームオブジェクト)を獲得させるようにしてもよい。
【0143】
具体的には、例えば、同時視聴者数、累計視聴者数、5分以上視聴した視聴者数の累計、視聴者の累計視聴時間、ギフトを配信者に付与した視聴者の累計人数、及び、配信者が取得したギフトの累計ポイント等を含む様々な視聴パラメータ(上記視聴パラメータ(a)~(e)を含んでいてもよい)のうちの少なくとも1つの視聴パラメータのそれぞれについて、1段階又は複数段階の達成目標値としての閾値を設定しておくことができる。これらの閾値が対応する視聴パラメータにより達成される度に、その閾値に対応するゲームオブジェクトが配信者に付与され得る。例えば、同時視聴者数という視聴パラメータについて、1段階目の第1閾値として10が設定され、2段階目の第2閾値として50が設定される場合を考える。この場合、この視聴パラメータが第1閾値に到達した時点において、第1閾値に対応するゲームオブジェクトが配信者に付与され、この視聴パラメータが第2閾値に到達した時点において、第2閾値に対応するゲームオブジェクトが配信者に付与され得る。
【0144】
このように、配信者が獲得する特定のゲームオブジェクトに関連する制御パラメータであって、配信者がこの特定のゲームオブジェクトを獲得するために満たすべき条件を示す制御パラメータ(視聴パラメータに対応付けられた閾値)が、上記少なくとも1つの視聴パラメータと比較(演算の一態様)され得る。このような特定のゲームオブジェクトに関連する制御パラメータ(視聴パラメータに対応付けられた閾値)が、上記少なくとも1つの視聴パラメータによって到達されることによって、上記特定のゲームオブジェクトは、配信者Aが保有するゲームオブジェクトとして、配信者Aに対応付けて記憶(登録)され得る。
【0145】
また、上述した様々な実施形態では、配信者の端末装置10が、ゲームに関する動画(第2の動画)を生成するために、ゲームプログラムが組み込まれたHTML(特にHTML5)ドキュメントをウェブサーバ装置20Bから受信する場合について説明した。しかし、配信者の端末装置10は、ゲームプログラムが組み込まれたHTMLドキュメントをウェブサーバ装置20Bから受信する構成に代えて、インストールされた動画配信用アプリケーションを実行して図示しないデータサーバ装置(又は配信サーバシステム20Aに含まれた何らかの図示しないサーバ装置)から必要な情報を受信することによりゲームに関する画面を含む第2の動画を生成することも可能である。
【0146】
上述した様々な実施形態では、配信者の端末装置10は、一般的なユーザにより使用されるスマートフォン等であってもよいし、スタジオ等に設置される専用端末装置であってもよい。この場合には、配信サーバシステム20Aに含まれる、配信サーバ装置20a、DBサーバ装置20b及びゲームAPIサーバ装置20c(さらにはウェブサーバ装置20B)のうちの少なくとも1つのサーバ装置が上記スタジオ等において上記専用端末装置と併設されるようにしてもよい。
【0147】
また、上述した様々な実施形態では、配信者の端末装置10が、配信者の動作に関する動作データ及び配信者の音声に関する音声データに基づいてこの配信者のアバターを含むアニメーションを含む第1の動画を生成し、この第1の動画をサーバ装置20に送信する場合について説明した。しかし、配信者の端末装置10は、配信者の動作に関する動作データ及び配信者の音声に関する音声データをサーバ装置20に送信し、サーバ装置20がこの動作データ及び音声データに基づいて動画を生成して各視聴者の端末装置10に配信してもよい。これにより、配信者の端末装置10から配信サーバシステム20Aに送信される情報の量を削減することができる。
【0148】
或いはまた、配信者の端末装置10は、配信者の動作に関する動作データ及び配信者の音声に関する音声データを別途設けられたサーバ装置に送信し、この別途のサーバ装置が動作データ及び音声データに基づいて動画を生成して配信者の端末装置10に返し、配信者の端末装置10が、受信した動画をサーバ装置20に送信するようにしてもよい。これにより、配信者の端末装置10から上記別途設けられたサーバ装置20に送信される情報の量を削減することができる。
【0149】
さらにまた、配信者の端末装置10は、配信者の動作に関する動作データ及び配信者の音声に関する音声データを、サーバ装置20又は上記別途設けられたサーバ装置を介して、各視聴者の端末装置10に送信し、各視聴者の端末装置10が、受信した動作データ及び音声データに基づいて動画を生成(レンダリング)及び表示するようにしてもよい(なお、この手法は「クライアントレンダリング」といわれることがある)。これにより、サーバ装置20又は上記別途設けられたサーバ装置から各視聴者の端末装置10に送信される情報の量を削減することができる。
【0150】
また、上記いずれかの場合において、配信者の端末装置10により送信された動作データ及び音声データに基づいて動画を生成することは、サーバ装置20、上記別途のサーバ装置及び各視聴者の端末装置10のうちの少なくとも2つの装置において分担されるようにしてもよい。いずれの場合であっても、動画の生成を担う装置は、動作させるべきアバターに関する情報(画像等)を例えばサーバ装置20等から受信して記憶しておくことができる。
【0151】
さらにまた、いずれの場合であっても、各視聴者の端末装置10により送信されたギフト情報、コメント情報及び/又は評価に関する情報は、サーバ装置20、上記別途のサーバ装置及び各視聴者の端末装置10のうち、動画の生成を担う装置に対して、任意の方法により伝達され得る。これにより、上記動画を生成する装置は、受信したギフト情報に基づいた処理(例えばギフトオブジェクトを動画に表示すること)を実行し、受信したコメント情報に基づいた処理(例えばコメントを動画に表示すること)を実行し、及び/又は、受信した評価に関する情報に基づいた処理(例えば評価を動画に表示すること)を実行することができる。また、いずれの場合であっても、動画の生成を担う装置は、用いられる様々なギフトに対応する情報(画像等)を例えばサーバ装置20等から受信して記憶しておくことができる。
【0152】
以上説明した様々な実施形態において、上述した各端末装置10の動作は、この端末装置10と同様の構成を有するスタジオユニット30によっても同様に実行可能である。この場合、
図1に例示されたスタジオユニット30Aは、動画を配信するための端末装置10と同様の機能を有することが可能である。同様に、
図1に例示されたスタジオユニット30Bは、動画を視聴するための端末装置10と同様の機能を有することが可能である。さらに、上述した各サーバ装置20の動作もまた、このサーバ装置20と同様の構成を有するスタジオユニット30によっても同様に実行可能である。
【0153】
一般的に、ゲームプログラムが端末装置10にインストールされている場合、又は、ゲームプログラムが端末装置10にインストールされた動画配信用アプリケーションに組み込まれている場合には、新規なゲームを実行するためには、端末装置10は、新規なゲームプログラム又は新規なゲームプログラムを組み込んだ動画配信用アプリケーションをインストールする必要がある。この場合、ゲームプログラムの製作者からみれば、複数のOSの各々に対応したゲームプログラムを用意する必要があるため、ゲームプログラムの製作に必要な工数が増加するという問題がある。一方、ユーザの観点からみれば、新しいゲームを入手するために、新しいゲームプログラムをダウンロードする、及び/又は、既存のゲームプログラムをアップデートする必要があるため、通信負荷、通信コスト、時間及び手間がかかるという問題がある。
【0154】
これに対して、本件出願に開示された技術では、配信者の端末装置10Aは、ゲームを実行するために、この端末装置10Aにインストールされたゲームプログラムを実行するのではなく、動画配信用アプリケーションに組み込まれたブラウザ機能を呼び出し、このブラウザ機能を用いて、ウェブサーバ装置20Bからウェブページ(HTMLドキュメント、特にHTML5ドキュメント)を受信し、このウェブページに組み込まれたゲームプログラムを実行することができる。これにより、配信者の端末装置10Aは、新規なゲームを容易に実行することができる。したがって、ゲームプログラムの製作者は、新しいゲームを提供する際には、ウェブサーバ装置20Bにより送信されるウェブページ(HTMLドキュメント、特にHTML5ドキュメント)に新しいゲームプログラムを組み込むだけでよいので、新しいゲームプログラムの製作に必要な工数を抑えることができる。また、ユーザは、新しいゲームの提供を受けるために、新しいゲームプログラムをダウンロード等する必要がないので、通信負荷、通信コスト、時間及び手間を抑えることができる。
【0155】
上述した様々な実施形態では、配信者Aの端末装置10Aは、動画配信用アプリケーションを実行して配信サーバシステム20Aと通信して第1の動画を配信しているときに、この動画配信用アプリケーションに組み込まれたブラウザ機能を実行することにより、ウェブサーバ装置20Bから受信したウェブページに含まれたプログラムを実行して、配信サーバシステム20Aを介して各視聴者の端末装置10に第2の動画を配信する。しかし、このような構成は一例に過ぎない。
【0156】
例えば、配信者Aの端末装置10Aは、第1の動画を配信することなく、第2の動画を配信することも可能である。具体的には、第1の例では、配信者Aの端末装置10Aは、動画配信用アプリケーションを実行してこの動画配信用アプリケーションに組み込まれたブラウザ機能を実行することにより、(動画配信アプリケーションを用いて第1の動画を配信することなく)ウェブサーバ装置20Bから受信したウェブページに含まれたプログラムを実行して、配信サーバシステム20Aを介して各視聴者の端末装置10に第2の動画を配信することも可能である。この構成では、配信者Aは、自身の演技に基づいた第1の動画を配信するのではなく、自身が実行するゲームの様子を示す第2の動画のみを配信することができる。
【0157】
また、第2の例では、配信者Aの端末装置10Aは、インストールされたゲームアプリケーションを実行して、ゲームサーバ装置としても機能する配信サーバシステム20Aにアクセスすることにより、実行しているゲームの画面をこの配信サーバシステム20Aを介して各視聴者の端末装置10に配信することも可能である。これら第1の例及び第2の例においても、配信者Aの端末装置10Aは、上述した様々な実施形態と同様に、配信サーバシステム20Aから受信した視聴パラメータを用いて第2の動画を生成することが可能である。
【0158】
さらに、第3の例では、上記第1の例又は上記第2の例において、配信者Aの端末装置10Aは、ゲーム画面の生成を行うことなく、配信者Aの操作データをウェブサーバ装置20B又は配信サーバシステム20Aに送信することができる。この場合には、ウェブサーバ装置20B又は配信サーバシステム20Aが操作データを用いてゲーム画面を生成し、配信サーバシステム20Aが、生成されたゲーム画面を含む第2の動画を各視聴者の端末装置10に配信することができる。この第3の例では、ウェブサーバ装置20Bがゲーム画面を生成する場合には、ウェブサーバ装置20Bは、配信サーバシステム20Aから受信した視聴パラメータを用いることができる。配信サーバシステム20Aがゲーム画面を生成する場合には、配信サーバシステム20Aは、自身が管理している視聴パラメータを用いることができる。
【0159】
上述した様々な実施形態は、矛盾又は不都合が生じない限りにおいて相互に組み合わせて用いられ得る。
【0160】
このように、上述した様々な実施形態によれば、配信者の現在又は過去の第2の動画に関する少なくとも1人の視聴者による視聴に関する視聴パラメータに基づいて、対象ゲームオブジェクトに関連する制御パラメータを演算することにより、第2の動画を生成することができる。これにより、配信者は、自身の第2の動画を視聴する視聴者をより多く集めることにより、ゲームをより有利に進めることができるので、集客を行う方向に動機付けられる。したがって、当該動画配信サービスを利用する利用者を増加させることができる。
【0161】
このように、本件出願に開示された技術は、視聴者を集めるように配信者を促すことが可能な、コンピュータプログラム、方法及びサーバ装置を提供することができる。
【符号の説明】
【0162】
1 動画配信システム
10 端末装置
10A 配信者の端末装置
10B、10C、10D 視聴者の端末装置
20 サーバ装置
20A 配信サーバシステム
20a 配信サーバ装置
20b データベース(DB)サーバ装置
20c ゲームAPIサーバ装置
20B ウェブサーバ装置
30 スタジオユニット