(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-05
(45)【発行日】2023-07-13
(54)【発明の名称】クランプブレーキを備えた回転テーブル
(51)【国際特許分類】
B23Q 16/10 20060101AFI20230706BHJP
F16D 65/16 20060101ALI20230706BHJP
F16D 121/06 20120101ALN20230706BHJP
F16D 121/16 20120101ALN20230706BHJP
【FI】
B23Q16/10 A
F16D65/16
F16D121:06
F16D121:16
(21)【出願番号】P 2020545760
(86)(22)【出願日】2019-04-09
(86)【国際出願番号】 EP2019058952
(87)【国際公開番号】W WO2019201677
(87)【国際公開日】2019-10-24
【審査請求日】2020-09-04
(31)【優先権主張番号】102018109430.2
(32)【優先日】2018-04-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】519016228
【氏名又は名称】フィブロ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100106091
【氏名又は名称】松村 直都
(74)【代理人】
【識別番号】100079038
【氏名又は名称】渡邉 彰
(74)【代理人】
【識別番号】100199369
【氏名又は名称】玉井 尚之
(72)【発明者】
【氏名】シェンク ミヒャエル
【審査官】山本 忠博
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-144533(JP,A)
【文献】特開2010-120118(JP,A)
【文献】独国実用新案第202014103937(DE,U1)
【文献】特開2008-114306(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第10332424(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23Q 1/28,1/52,16/10;
F16D 49/00-71/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
加工品を収容するために固定筐体(2)及び割出プレート(3)を備えた回転テーブル(1)であって、
前記割出プレート(3)は、前記固定筐体(2)に対して中心回転軸(Z)周りに回転可能に取り付けられ、
クランプ位置から非クランプ位置へと作動することができる少なくとも1つのクランプブレーキ(4)が、前記固定筐体(2)と前記回転可能に取り付けられた割出プレート(3)との間に形成され、
前記クランプブレーキ(4)は、ブレーキパッド(7)を作動させるばね要素(5)、並びに前記ばね要素(5)に対し調整可能な力を加えるために、ばね要素(5)に直列に接続された手段(6)を備え、
前記手段(6)は、前記ブレーキパッド(7)に対し間接的に少なくとも1つの力を及ぼすことができ、前記力は制御可能であり、より具体的には、その大きさを、前記ばね要素(5)のばね力
(F)の方向に調整可能である、
前記回転テーブル(1)。
【請求項2】
前記手段(6)はまた、前記ばね要素(5)の前記ばね力
(F)に抗して作用するように制御することができる力を、前記ブレーキパッド(7)に対し及ぼすことができる、請求項1に記載の回転テーブル(1)。
【請求項3】
前記クランプブレーキ(4)はブレーキディスク(8)及びブレーキばね(9)を有し、前記ブレーキばね(9)は前記ばね要素(5)を表すことを特徴とする、請求項1
または2に記載の回転テーブル(1)。
【請求項4】
前記ばね力(F)により前記ブレーキパッド(7)が前記ブレーキディスク(8)に押し付けられ、前記クランプブレーキ(4)は前記クランプ位置に配置されるように、前記ブレーキばね(9)は、予圧を加えられた状態で前記クランプブレーキ(4)内に設計されることを特徴とする、
請求項3に記載の回転テーブル(1)。
【請求項5】
前記ばね要素(5)の前記ばね力(F)に逆らう前記手段(6)の力、好ましくは液圧または空気圧で生成された
反作用力が作動すること、及び前記
反作用力は前記ブレーキパッド(7)に加えられ、前記クランプブレーキ(4)を前記クランプ位置から前記非クランプ位置へと移動させることを特徴とする、請求項1~4
のいずれか1項に記載の回転テーブル(1)。
【請求項6】
前記手段(6)は、前記ばね要素(5)により前記ブレーキパッド(7)を第2のばね要素(11)に押し付けること、及び前記第2のばね要素(11)は、前記ブレーキディスク(8)を前記
固定筐体(2)に押し付けることを特徴とする、請求項
3または4に記載の回転テーブル(1)。
【請求項7】
前記割出プレート(3)の回転動作を完全にブロックするために、力、好ましくは液圧または空気圧で生成された力が、前記ブレーキパッド(7)に対し、前記ばね力(F)の前記方向に加えられることを特徴とする、請求項1~5
のいずれか1項に記載の回転テーブル(1)。
【請求項8】
前記ばね力(F)並びに前記ブレーキディスク(8)を前記固定筐体(2)に押し付けるブレーキ力及び前記反作用力は、前記中心回転軸(Z)に対し平行に作用することを特徴とする、請求項
3または4に記載の回転テーブル(1)。
【請求項9】
前記ブレーキパッド(7)の前記ブレーキ力は、前記割出プレート(3)に直接作用することを特徴とする、
請求項8に記載の回転テーブル(1)。
【請求項10】
前記手段(6)の前記ばね力
(F)を作動させるために、前記液圧または前記空気圧用の流体導線(10)が、前記固定筐体(2)及び前記割出プレート(3)内に設計されることを特徴とする、
請求項5または7に記載の回転テーブル(1)。
【請求項11】
前記ブレーキ力を低減させるまたは解放するために、前記手段(6)の前記力は、前記ばね要素(5)に対し、または前記ばね要素にて、直接作用することを特徴とする、
請求項8または9に記載の回転テーブル(1)。
【請求項12】
前記手段(6)が作動しない時、または前記手段(6)の効果に障害が生じた場合、前記ばね要素(5)は前記割出プレート(3)をブロックすることを特徴とする、請求項1~10
のいずれか1項に記載の回転テーブル(1)。
【請求項13】
前記手段(6)の前記効果における前記障害とは、前記手段(6)の前記ばね力(F)を制御する制御電子機器が作動しない状態であることを特徴とする、
請求項12に記載の回転テーブル(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブレーキデバイスを有する回転テーブルに関し、具体的には、加工品を収容するために固定筐体及び割出プレートを備える回転テーブルに関し、割出プレートは、固定筐体に対して中心回転軸周りに回転可能に支持され、クランプ位置から非クランプ位置へと作動することができる少なくとも1つのクランプブレーキが、固定筐体と回転可能に支持された割出プレートとの間に形成され、クランプブレーキは、ブレーキパッドを作動させるばね要素、並びにばね要素に対し調整可能な力を加える手段を備え、手段は、ブレーキパッドに対し直接的または間接的に少なくとも1つの力を及ぼすことができ、力は制御可能であり、より具体的には、その大きさを、ばね要素のばね力の方向に調整可能である。
【背景技術】
【0002】
本発明の技術分野による加工品の位置調整を行う回転テーブルは、DE 20 2014 103 937 U1により既に知られている。回転テーブルは、工作機械だけでなく、組み立て作業の分野でも、特に旋回軸または位置調整軸として、及び加工品キャリアとして、使用される。現在、回転テーブルユニットは、高精度の機械に必須構成要素として統合されている。例えば、工作機械の回転テーブルが停止している間に、定義された位置で加工品の機械加工が行われ得るように、工作機械の回転テーブルは、順次割り出され、各部分ステップ後にクランプされることが知られている。通常、これらの回転テーブルのクランプは、1つ以上のクランプデバイスが、外側のテーブル円周に、または外側のテーブル円周の近傍に作用することにより行われる。このようなクランプデバイスは、純粋に機械により、または液圧により、作動する。作動により、対応する力が生じ、テーブルの構成要素に導入される。例えば、回転テーブルのプレートが直接クランプされると、テーブルのプレートが曲がって、位置が不正確となる場合がある。この種類のクランプには、クランプデバイスが個々の点でのみ係合し、つまり、テーブルを所定の位置に固定するために非常に大きな点力を要し、テーブルを曲げてしまい得るという欠点及び問題がある。
【0003】
既知のクランプデバイスの別の欠点は、電気的供給及び/または機械的供給に障害が発生すると、クランプ効果がなくなるため、作業者の安全性に欠けることである。その結果、特に機械の重量及び慣性モーメントが高い場合、安全デバイスの追加費用が必要となる。
【0004】
従って、本発明の根底にある課題は、前述の欠点を克服すること、並びに電気的供給及び/または機械的供給の障害に対する安全措置を強化することでクランプの向上をもたらし、同時に高精度の位置調整で作動することができる回転テーブルを提供することである。
【0005】
これらの課題は、請求項1による特徴の組み合わせにより解決される。
【発明の概要】
【0006】
本発明によれば、加工品を収容するために固定筐体及び割出プレートを備える回転テーブルが従って提案され、割出プレートは、固定筐体に対して中心回転軸周りに回転可能に取り付けられる。クランプ位置から非クランプ位置へと作動することができる少なくとも1つのクランプブレーキが、固定筐体と回転可能に取り付けられた割出プレートとの間に形成される。クランプブレーキは、ブレーキパッドを作動させるばね要素、並びにばね要素に対し調整可能な力を加える手段を備える。さらに、手段は、ブレーキパッドに対し直接的または間接的に少なくとも1つの力を及ぼすことができ、力は制御可能であり、より具体的には、その大きさを、第1のばね要素のばね力の方向に調整可能である。この点では、クランプブレーキは、割出プレートの回転を遅らせること、または固定筐体に対する回転に抗して割出プレートを固定することができるという利点がある。この構造によりクランプが向上し、つまり、システムは、より高精度の位置調整で作動することができる。
【0007】
有利な実施形態の変形形態では、当該手段はまた、ばね要素のばね力に抗して作用するように制御することができる力を、ブレーキパッドに対し及ぼすことができることが提供される。このようにして、制御可能な力がばね要素のばね力を超えた途端に、回転可能に支持された割出プレートは、クランプから解放され得る。
【0008】
クランプブレーキがブレーキディスク及びブレーキばねを有するように、回転テーブルは設計されることが好ましい。ここでは、ブレーキばねは、ばね要素を表す。
【0009】
本発明の例示的な実施形態では、有利なことに、ブレーキばねは、予圧を加えられた状態でクランプブレーキ内に設計されることが提供され、よって、回転テーブル及びその能動デバイスに電圧が印加されていない状態、または当該デバイスの動作準備ができていない状態、またあるいは当該デバイスの動作準備ができた状態では、ばね力によりブレーキパッドがブレーキディスクに押し付けられ、クランプブレーキはクランプ位置に配置される。その結果、クランプブレーキのデフォルトの状態は、クランプ位置となり、すなわち、例えば加工品を搭載するために、割出プレートの位置を固定するのに、追加の力を加える必要がなくなる。この状態は、液圧ブレーキの存在、動作準備状態に関係なく、または電圧供給もしくは動作手段供給に障害が発生した場合でも、ブレーキが常にしっかりと回転テーブルをブロックすることから、「ノーマルクローズ」と称される。
【0010】
さらに、手段からの力がブレーキパッドに加えられて、クランプブレーキをクランプ位置から非クランプ位置へと移動させる実施形態が好ましい。この力を作動させることにより、好ましくは、例えば液圧ピストンにより、液圧または空気圧で生成された力を作動させることにより、ばね要素のばね力に抗して、ブレーキパッドに対し力が作用する。これにより、ブレーキパッドとブレーキディスクが互いに接触しなくなる程度、クランプブレーキが開く。
【0011】
さらなる有利な変形形態では、割出プレートの回転動作を完全にブロックするために、ばね要素のばね力に加えて、力、好ましくは液圧または空気圧で生成された力が、ブレーキパッドに対し、ばね力の方向に加えられることが、提供される。ばね力の方向に追加の力を及ぼすことにより、クランプブレーキは、割出プレートの回転に対する抵抗を高め、これにより、例えば割出プレートを回転させることなく加工品を搭載する間に、割出プレートに対しより大きい力を作用させることができる。特に大きな質量を静止させる必要がある場合、機械式ばねブレーキだけでは時間がかかりすぎるが、これによれば、特に効果的なブレーキ能力も得られる。静的な事例では、クランプ力は、必要に応じて調整することができる。代替的な実施形態では、手段は、ばね要素を使用して、ブレーキパッドを第2のばね要素に押し付け、第2のばね要素は、ブレーキディスクを筐体に押し付ける。
【0012】
好ましい適用例では、ばね力並びにブレーキ力及び反作用力は、中心回転軸に対し平行に作用する。
【0013】
実施形態の変形形態では、本発明による回転テーブルは、ブレーキパッドのブレーキ力が割出プレートに直接作用するように、設計される。これは、追加のブレーキ力が、結合部品により損失することがないため、有利である。
【0014】
手段の力を作動させるために、液圧または空気圧用の流体導線が固定筐体及び割出プレート内に設計されると、さらに有利である。流体導線は、その後回転テーブル内に延在し、導線が割出プレートに沿って回転する、または回転テーブルの外側に延在するという、さらなる危険源が結果的に回避されるため、これは有利であることが分かる。例えば導線の破損により、流体供給ができなかった場合でも、ばね要素の効果は確実に維持される。
【0015】
本発明による本回転テーブルの改良形態では、ブレーキ力を低減させるまたは解放するために、手段の力は、言わばばね要素と直列に結合されて、ばね要素に対し、またはばね要素にて、直接作用することが、さらに提供される。
【0016】
本発明の好ましい実施形態では、手段が作動しない場合、または手段の効果に障害が生じた場合、割出プレートは、従って、ばね要素によりブロックされる。その結果、故障発生時に割出プレートは回転できなくなるため、回転テーブルの作業安全性が著しく向上する。
【0017】
加えて、手段の効果における障害とは、手段の力を生成する空気圧が作動しない状態である。
【0018】
さらに、手段の効果における障害とは、手段のばね力を制御する制御電子機器が作動しない状態である。
【0019】
本発明の他の有利な改良形態は、従属請求項で特徴付けられ、及び/または本発明の好ましい実施形態の説明に関連して、図面を通してより詳しく説明される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】クランプブレーキを有する回転テーブルの断面図を示す。
【
図2】回転テーブルのクランプブレーキの概略図を示す。
【
図3】回転テーブルのクランプブレーキの代替的な実施形態の概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下において、例示的な実施形態に基づいた
図1及び
図2を参照して、本発明が説明され、同一の参照番号は、同一の構造的特徴及び/または機能的特徴を示す。
【0022】
図1は、クランプブレーキ4を有する回転テーブル1の断面図を示す。回転テーブルは、加工品を収容するために固定筐体2及び割出プレート3を備え、割出プレート3は、固定筐体2に対して中心回転軸Z周りに回転可能に支持される。ここでは、クランプ位置から非クランプ位置へと作動することができる2つのクランプブレーキ4が、固定筐体2と回転可能に取り付けられた割出プレート3との間に設計される。さらに、それぞれのクランプブレーキ4は、ブレーキパッド7を作動させるばね要素5と、ばね要素5に対し調整可能な力を加える手段6とを備える。
【0023】
クランプブレーキ4は、ブレーキディスク8と、ブレーキばね9とを有する。ここでは、ブレーキばね9は、ばね要素5を表す。クランプブレーキ4は、一旦クランプ位置にある状態と、一旦非クランプ位置にある状態とが示される。ブレーキパッド7及びブレーキばね9から成るクランプブレーキ4の部分は、締結手段により固定筐体2に固定される。逆に、クランプブレーキ4のブレーキディスク8は、締結手段により、割出プレート3に取り付けられる。それぞれの締結手段は、例えばネジとして設計される。
【0024】
ブレーキばね9は、予圧を加えられた状態でクランプブレーキ4内に設置されるため、クランプ位置のクランプブレーキ4(「ノーマルクローズ」状態)は、ばね力によりブレーキパッド7がブレーキディスク8に押し付けられた状態である。
【0025】
他のクランプブレーキ4では、手段6の力、好ましくは液圧または空気圧で生成された力が作動して、ばね要素5のばね力Fに逆らい、よって、ブレーキパッド7をクランプ位置から非クランプ位置へと移動させる。ブレーキパッド7のクランプ位置から非クランプ位置への移動方向は、回転軸Zと平行に延びる。
【0026】
さらに、手段6の力を作動させるために、液圧または空気圧用の流体導線が、固定筐体2及び割出プレート3内に設計される。
【0027】
図2は、回転テーブル1のクランプブレーキ4の概略図を示す。クランプブレーキ4は、固定筐体2と回転可能に取り付けられた割出プレート3との間に設計され、ブレーキパッド7と、ブレーキディスク8と、ばね要素5と、手段6とを備える。
【0028】
さらに、
図2の概略図は、クランプブレーキ4の手段6に通じる流体導線10を有する。
【0029】
ブレーキパッド7は、クランプブレーキ4内で移動可能に支持され、よって、当該ブレーキパッド7は、固定筐体2と回転可能に取り付けられた割出プレート3との間を、中心回転軸と平行の垂直方向に、前後に移動することができる。ブレーキパッド7の移動は、ブレーキパッド7に作用する力により生じる。ばね要素5のばね力は、割出プレート3の方向に作用する。手段6(この例では液圧作動ピストンとして示される)は、ばね要素5に直列に結合されているため、2つの構成要素の力は、合計される、または互いから差し引かれる。調整可能な手段6の力の作用方向または大きさは、手段6に通じる流体導線により、調整され得る。
【0030】
図3は、回転テーブル1のクランプブレーキ4の代替的な実施形態の概略図を示す。クランプブレーキ4は、固定筐体2と回転可能に取り付けられた割出プレート3との間に設計され、ブレーキパッド7と、ブレーキディスク8と、ばね要素5と、第2のばね要素11と、手段6、すなわちピストンとを備える。
【0031】
さらに、
図3の概略図は、クランプブレーキ4のピストン6に通じる2つの流体導線10a、10bを有する。ブレーキをかけるために、ばね要素5は、ブレーキパッド7を第2のばね要素11に押し付ける。これにより、第2のばね要素11は、ブレーキディスク8を筐体2に押し付け、回転する割出プレート3は減速し、停止する。
【0032】
ブレーキプロセスの後、割出プレート3は、非積極的な方法で、遊びなしに、ブレーキディスク8と結合する。保持力を高めるために、ブレーキディスク8は、第2のばね要素11と筐体2との間に固定される。クランプ力すなわちブレーキ力を高めるために、流体導線10bを通して流体が押圧される。ピストン6に対し生じた圧力により、ピストン6に対し力が作用し、ピストン6は、ブレーキパッド7に押し付けられ、クランプ力すなわちブレーキ力を強める。さらに、クランプ力すなわちブレーキ力を解放するために、流体導線10aを介して圧力が加えられる。手段6に対し生じた圧力により、ピストン6に対し力が作用し、ピストン6は、ばね要素5に押し付けられる。ばね要素5の力を超えると、ブレーキディスク8は解放され、割出プレート3は回転することが可能となる。
【0033】
本発明の実施形態は、前述の好ましい例示的な実施形態に限定されない。むしろ、多数の変形形態が考えられ、これらは、根本的に異なる実施形態になろうとも、本明細書で示される解決策を利用する。