(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-05
(45)【発行日】2023-07-13
(54)【発明の名称】ゴルフクラブヘッド及びゴルフクラブヘッド製造方法
(51)【国際特許分類】
A63B 53/06 20150101AFI20230706BHJP
A63B 102/32 20150101ALN20230706BHJP
【FI】
A63B53/06 C
A63B102:32
(21)【出願番号】P 2022001292
(22)【出願日】2022-01-06
【審査請求日】2022-01-11
(32)【優先日】2021-01-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-04-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-12-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515001358
【氏名又は名称】パーソンズ エクストリーム ゴルフ,エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】PARSONS XTREME GOLF,LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100116687
【氏名又は名称】田村 爾
(74)【代理人】
【識別番号】100098383
【氏名又は名称】杉村 純子
(74)【代理人】
【識別番号】100155860
【氏名又は名称】藤松 正雄
(72)【発明者】
【氏名】ロバート アール.パーソンズ
(72)【発明者】
【氏名】マイケル アール.ニコレット
(72)【発明者】
【氏名】ブラッドリー ディー.シュワイガート
(72)【発明者】
【氏名】ケイレブ エス.クロロフ
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル シー.カートリー
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアム エヌ.ノプカ 三世
【審査官】早川 貴之
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-313777(JP,A)
【文献】登録実用新案第3047811(JP,U)
【文献】特表2019-501693(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 49/00-60/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の密度を有する第1の材料で作製されたボディ部であって、内部キャビティと、トウ部エッジを持つトウ部と、ヒール部エッジを持つヒール部と、フロント部と、バック開口部を含むバックウォール部を持つバック部と、トップ部エッジを持つトップ部と、ソール部エッジを持つソール部とを備えた、前記ボディ部と、
前記第1の密度とは異なる第2の密度を有する第2の材料で作製されたバックカバー部であって、前記ボディ部と結合して前記バック開口部を閉じ、前記バックカバー部を通って延在するポートを含む、前記バックカバー部と、
前記ポートから前記内部キャビティに注入された充填材料と、
前記ポートに挿入されて前記ポートを閉じるマス部であって、前記第1の密度より大きい第3の密度を有する第3の材料で作製された、前記マス部と、
を備えた
ゴルフクラブヘッドであって、
前記マス部は、前記バックカバー部を前記ボディ部に取り付けるために前記ボディ部の対応するネジ付き部ボアに捩じ込まれるネジ付き部を含むことを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項2】
請求項1に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記バックカバー部は、前記ボディ部に接着剤で取り付けられていることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項3】
請求項1に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記バックカバー部は、前記バックウォール部の面積の少なくとも50%を占めることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項4】
請求項1に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
複数のマス部を備え、
前記複数のマス部の各マス部は、ネジ山付きシャフト部を含み、
前記バックカバー部は、前記内部キャビティに接続されると共に前記複数のマス部の各マス部を受け入れるように構成された、複数のポートを含み、
前記ネジ山付きシャフト部の各々は、前記バックカバー部を前記ボディ部に取り付けるために前記ボディ部の対応するネジ付き部ボアに捩じ込まれることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項5】
請求項1に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記第2の密度は、前記第1の密度より小さいことを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項6】
請求項1に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記バックカバー部は、複合型材料で作製されていることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項7】
内部キャビティと、トウ部エッジを持つトウ部と、ヒール部エッジを持つヒール部と、フロント部と、バック開口部を含むバックウォール部を持つバック部と、トップ部エッジを持つトップ部と、ソール部エッジを持つソール部と、第1のネジ山付きボアを有する第1のフランジ部と、第2のネジ山付きボアを有する第2のフランジ部とを備えたボディ部と、
前記バック開口部を閉じるために前記ボディ部に取り外し可能に取り付けられたバックカバー部であって、前記内部キャビティに接続されると共に前記第1のフランジ部の前記第1のネジ山付きボアと軸方向に位置合わせされた第1のポートと、前記内部キャビティに接続されると共に前記第2のフランジ部の前記第2のネジ山付きボアと軸方向に位置合わせされた第2のポートとを含む、前記バックカバー部と、
前記バックカバー部を前記ボディ部に取り付けるために、前記第1のポートに受け入れられるように構成されたヘッド部と、前記第1のポートを通って延びると共に前記第1のフランジ部の前記第1のネジ山付きボアと係合するように構成されたネジ山付きシャフト部とを備えた第1のマス部と、
前記バックカバー部を前記ボディ部に取り付けるために、前記第2のポートに受け入れられるように構成されたヘッド部と、前記第2のポートを通って延びると共に前記第2のフランジ部の前記第2のネジ山付きボアと係合するように構成されたネジ山付きシャフト部とを備えた第2のマス部と、
前記内部キャビティ内の充填材料と、
を備えたゴルフクラブヘッドであって、
前記バックカバー部は、前記バックウォール部の面積の少なくとも50%を占めることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項8】
請求項
7に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記第1のマス部及び前記第2のマス部は、前記ボディ部の材料の密度より高い密度を有する材料で作製されていることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項9】
請求項
7に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記充填材料は、前記ボディ部の材料の密度より低い密度の材料で作製されていることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項10】
請求項
7に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記充填材料は、前記第1のポート又は前記第2のポートから前記内部キャビティに注入されたポリマー材料を含むことを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項11】
請求項
7に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記第1のマス部又は前記第2のマス部の2倍より大きい質量を有すると共に前記第1のマス部又は前記第2のマス部の対応する寸法の2倍より大きい寸法を有する第3のマス部を備え、
前記バックカバー部は、前記第1のポートと前記第2のポートの間に配置されると共に前記第3のマス部を受け入れるように構成された第3のポートを含むことを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項12】
請求項
7に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記バックカバー部は、前記ボディ部の材料の密度より低い密度を有する材料で作成されていることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項13】
請求項
7に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記バックカバー部は、カーボンファイバー複合材料で作成されていることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項14】
ヘッド部及びシャフト部を有する第1のマス部と、
ヘッド部及びシャフト部を有する第2のマス部と、
第3のマス部と、
内部キャビティと、トウ部エッジを持つトウ部と、ヒール部エッジを持つヒール部と、フロント部と、バックウォール部を持つバック部と、トップ部エッジを持つトップ部と、ソール部エッジを持つソール部とを備えたボディ部であって、前記バックウォール部はバック開口部及び前記バック開口部をカバーするように構成されたバックカバー部とを備え、前記バックカバー部は、
前記第1のマス部の前記ヘッド部を受け入れるように構成された第1のポートであって、前記第1のマス部の前記シャフトは前記第1のポートを通って前記内部キャビティ内まで延び、前記第1のポートから前記トウ部エッジまでの距離は前記第1のポートから前記ヒール部エッジまでの距離より小さい、前記第1のポートと、
前記第2のマス部の前記ヘッド部を受け入れるように構成された第2のポートであって、前記第2のマス部の前記シャフトは前記第2のポートを通って前記内部キャビティ内まで延び、前記第2のポートから前記トウ部エッジまでの距離は前記第2のポートから前記ヒール部エッジまでの距離より大きい、前記第2のポートと、
前記第1のポートと前記第2のポートの間に配置され、前記第3のマス部を受け入れるように構成された第3の
ポート部とを含む、前記ボディ部と、
前記内部キャビティの少なくとも一部を充填する充填材料と、
を備えたゴルフクラブヘッドであって、
前記バックカバー部の少なくとも50%は、前記ボディ部の水平中央平面の下側にあり、
前記第1のマス部のシャフト部及び前記第2のマス部のシャフト部は、前記バックカバー部を前記ボディ部に取り付けるために、前記ボディ部と係合することを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項15】
請求項
14に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記第1のマス部、前記第2のマス部、又は前記第3のマス部の少なくとも1つは、タングステンを含むことを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項16】
請求項
14に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記充填材料は、前記第1のマス部、前記第2のマス部、又は前記第3のマス部から前記内部キャビティに注入されたポリマー材料を含むことを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項17】
請求項
14に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記第3のポートの寸法は、前記第1のポート又は前記第2のポートの対応する寸法の2倍より大きいことを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項18】
請求項
14に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記バックカバー部は、前記バックカバー部のトップ部をボディ部に結合するために、前記バックウォール部と前記フロント部の間で前記トップ部エッジに近接する前記ボディ部の部分と係合するように構成された上側タブ部を備えたことを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項19】
請求項
14に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記バックカバー部は、カーボンファイバー複合材料で作成されていることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[著作権表示]
本開示は、著作権による保護の対象となり得る。著作権者は、特許商標庁の特許ファイル又は記録に表れるように、本開示又はその関連文書が何人かによりファクシミリ複製されることに異議を持たないが、そうでない場合には全ての著作権を留保する。
【0002】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2020年11月16日に出願された出願第17/099,362号の一部の継続であり、現在は米国特許第10,874,919号である2020年3月16日に出願された出願第16/820,136号の継続であり、現在は米国特許第10,632,349号である2019年10月1日に出願された出願第16/590,105号の継続であり、2019年9月30日に出願された米国仮出願第62/908,467号、2019年9月20日に出願された米国仮出願第62/903,467号、2019年7月24日に出願された米国仮出願第62/877,934号、2019年7月24日に出願された米国仮出願第62/877,915号、2019年6月24日に出願された米国仮出願第62/865,532号、2019年3月29日に出願された米国仮出願第62/826,310号、及び、2019年3月7日に出願された米国仮出願第62/814,959号の利益を主張する。
【0003】
本出願は、2021年4月6日に出願された米国仮出願第63/171,481号、及び、2021年1月8日に出願された米国仮出願第63/135,426号の利益を主張する。
【0004】
上記で参照された出願の開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0005】
[技術分野]
本開示は、一般にゴルフ用品に関し、より具体的には、ゴルフクラブヘッド及びゴルフクラブヘッド製造方法に関する。
【背景技術】
【0006】
ゴルフクラブヘッドを製造するために、様々な材料(例えば、スチール系材料、チタン系材料、タングステン系材料など)が使用され得る。複数の材料を使用してゴルフクラブヘッドを製造することで、ゴルフボールの特定の弾道及びスピンレートを生成するように、ゴルフクラブヘッドの重心(CG)及び/又は慣性モーメント(MOI)の位置が最適化され得る。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の任意の実施形態に関するゴルフクラブを有するゴルフクラブヘッドを示す図である。
【0008】
図2、
図3、
図4、
図5、
図6、
図7、
図8、
図9、
図10、
図11、及び
図12は、それぞれ、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関するゴルフクラブヘッドの透視正面図、透視背面図、(
図3の線4-4に沿った)透視断面図、(
図3の線5-5に沿った)透視断面図、(
図3の線6-6に沿った)透視断面図、フェース部なしで示された透視正面図、フェース部なしで示された別の透視正面図、フェース部なしで示された別の透視正面図、(
図2の線10-10に沿った)透視断面図、(
図2の線11-11に沿った)透視断面図、及び(
図2の線12-12に沿った)透視断面図である。
【0009】
図13は、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の任意の実施形態に関するゴルフクラブヘッドのフェース部の背面図である。
【0010】
図14は、本明細書に記載の例示的なゴルフクラブヘッドを製造する方法を示す図である。
【0011】
図15及び
図16は、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの例示的な2つのフェース部の概略断面図である。
【0012】
図17は、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関するゴルフクラブヘッドのマス部の上面図である。
【0013】
図18及び
図19は、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの2つの例示的なマス部の側面図である。
【0014】
【0015】
【0016】
図51、
図52、
図53、
図54、
図55、
図56、
図57、
図58、
図59、
図60、
図61、
図62、
図63、及び
図64は、それぞれ、それぞれ、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の任意の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの正面図、背面図、
図52の線53-53に沿った断面図、
図52の線54-54に沿った断面図、
図52の線55-55に沿った断面図、
図51の線56-56に沿った断面図、
図51の線57-57に沿った断面図、
図51の線58-58に沿った断面図、バックカバー部なしの背面図、バックカバー部のトウ側図、バックカバー部の外側図、フェース部なしの正面図、バックカバー部のヒール側図、及びバックカバー部の内側図である。
【0017】
図65は、本明細書に記載の例示的なゴルフクラブヘッドを製造する方法を示す図である。
【0018】
図66は、本明細書に記載の例示的なゴルフクラブヘッドを製造する方法を示す図である。
【0019】
説明の簡素化及び明確化のために、図面は構造を一般的な方法で示し、周知の機能及び技術の説明及び詳細は本開示を不必要に不明瞭にすることを避けるために省略される場合がある。更に、図面中の要素は、縮尺どおりに描かれない場合がある。例えば、図面中の幾つかの要素の寸法は、本開示の実施形態の理解の改善を助けるために他の要素に対して誇張される場合がある。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下の米国特許及び米国特許出願は、本明細書で全体として「参照により組み込まれる出願」と称され、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる:米国特許第8,961,336号;第9,199,143号;第9,421,437号;第9,427,634号;第9,468,821号;第9,533,201号;第9,610,481号;第9,649,542号;第9,675,853号;第9,814,952号;第9,878,220号;第10,029,158号;第10,029,159号;第10,159,876号;第10,232,235号;第10,265,590号;第10,279,233号;第10,286,267号;第10,293,229号;第10,449,428号;第10,478,684号;第10,512,829号;第10,596,424号;第10,596,425号;第10,632,349号;第10,716,978号;第10,729,948号;第10,729,949号;第10,814,193号;第10,821,339号;第10,821,340号;第10,828,538号;第10,864,414号;第10,874,919号;第10,874,921号;第10,905,920号;第10,933,286号;第10,940,375号;第11,058,932号;第11,097,168号;第11,117,030号;第11,141,633号;第11,154,755号;第11,173,359号;、及び、米国特許公開第20170282026号;第20170282027号;第20170368429号;第20180050243号:第20180050244号;第20180133567号;第20180140910号;第20180140910号;第20180169488号;第20180169488号;第20180221727号;第20180236325号;第20190232125号;第20190232126号;第20190240549号;第20190247727号;第20190247727号;第20200171363号;第20210023422号;第20210086044号;第20210197037号;第20210197037号。
【0021】
図1~
図14の例では、ゴルフクラブ100は、ゴルフクラブヘッド200と、シャフト104と、グリップ106とを含み得る。ゴルフクラブヘッド200はシャフト104の一方の端部に取り付けられると共に、グリップ106はシャフト104の反対側の端部に取り付けられ得る。個人は、グリップ106を保持し、シャフト104でゴルフクラブヘッド200をスイングして、ゴルフボール(不図示)を打つことができる。ゴルフクラブヘッド200は、トウ部エッジ242を持つトウ部240と、ゴルフクラブ(例示的なゴルフクラブ100が
図1に示される)を形成するために一方の端部にグリップ(例示的なグリップ106が
図1に示される)を有すると共に他方の端部にゴルフクラブヘッド200を有するシャフト(例示的なシャフト104が
図1に示される)を受け入れるように構成されるホーゼル部255を含み得るヒール部エッジ252を持つヒール部250と、周縁エッジ261を持つフロント部260と、バックウォール部272を持つバック部270と、トップ部エッジ282を持つトップ部280と、ソール部エッジ292を持つソール部290とを有するボディ部210を含み得る。トウ部エッジ242、ヒール部エッジ252、トップ部エッジ282、及びソール部エッジ292は、ボディ部210の外周を画定し得る。トウ部240、ヒール部250、フロント部260、バック部270、トップ部280、及び/又はソール部290は、互いに部分的に重なり合ってもよい。例えば、トウ部240の一部は、フロント260、バック部270、トップ部280、及び/又はソール部290の各一部と重なり合い得る。同様の方法で、ヒール部250の一部は、フロント260、バック部270、トップ部280、及び/又はソール部290の各一部と重なり合い得る。別の例では、バック部270の一部は、トウ部240、ヒール部250、トップ部280、及び/又はソール部290の各一部と重なり合い得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0022】
ゴルフクラブヘッド200は、ボディ部210(例えば、1つの単一部品)と一体的に形成され得るフェース部262(すなわち、打撃面)を含んでもよい。一例では、
図2~
図13に示すように、フェース部262は、フロント部260に(例えば、接着的に、機械的に、溶接で、及び/又は半田付けで)結合された別個の部品であり得る。フェース部262は、前面264及び背面266を含み得る。一例(不図示)では、フロント部260は、ボディ部210にフェース部262を取り付けるためにフェース部262を受け入れるように構成された1つ又は複数の凹んだショルダー部を含み得る。別の例では、
図2~
図13に示すように、背面266は、ボディ部210の周縁エッジ部261に取り付けられ得る周縁部267を含み得る。フェース部262の周縁部267は、1つ又は複数の留め具、1つ又は複数の接着剤又は結合剤、及び/又は溶接又は半田付けによって、ボディ部210の周縁エッジ部261に取り付けられ得る。一例では、
図2~
図13に示すように、フェース部262の周縁部267は、1つ又は複数の位置でボディ部210の周縁エッジ部261に溶接され得る。あるいは、フェース部262の周縁部267の全体が、ボディ部210の周縁エッジ部261の全体に溶接(すなわち、連続溶接)され得る。フェース部262は、ゴルフボールを打つためのボール打撃領域268を含み得る。一例では、ボール打撃領域268の中心は、フェース部262の幾何学的中心263であり得る。別の例では、フェース部262の幾何学的中心263は、ボール打撃領域268の中心からオフセットされ得る。一例では、幾何学的中心263、及び、ボール打撃領域268内の幾何学的中心の近傍及び/又は幾何学的中心を取り囲む1つ又は複数の領域は、ゴルフボールを打つためのフェース部262上の概ね最適な位置(すなわち、最適なボール飛距離、ボール速度、ボールスピン特性など)を提供し得る。更に別の例では、幾何学的中心263又はその近傍で且つボール打撃領域268内の任意の位置が、ゴルフボールを打つためのフェース部262上の概ね最適な位置を提供し得る。しかしながら、本明細書に記載された任意のゴルフクラブヘッドにおけるボール打撃領域268内又はボール打撃領域268外のフェース部262の任意の位置でボールが打たれる可能性があり、その結果、個人が好む中心での打撃とは異なる特定のボール飛行特性がもたらされる。フェース部262の構成及びボディ部210に対するフェース部262の取り付け(例えば、溶接)は、本明細書に記載及び/又は参照により組み込まれる刊行物のいずれかに記載された任意のゴルフクラブヘッドと多くの点で類似し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0023】
ゴルフクラブヘッド200は、接地平面510、水平中央平面520、及び頂上平面530に関連付けられ得る。特に、接地平面510は、地面に平行又は実質的に平行で、且つ、ゴルフクラブヘッド200がアドレス位置にあるとき(例えば、ゴルフクラブヘッド200がゴルフボールを打つように位置合わせされたとき)にソール部エッジ292の最下端に接する平面であり得る。頂上平面530は、ゴルフクラブヘッド200がアドレス位置にあるときにトップ部エッジ282の最上端に接する平面であり得る。接地平面510及び頂上平面530は、それぞれ、互いに平行又は実質的に平行であり得る。水平中央平面520は、接地平面510と頂上平面530のそれぞれの間の垂直方向の中間にあり得る。更に、ゴルフクラブヘッド200は、ゴルフクラブヘッド200のロフト角545(α)を画定するロフト平面540に関連付けられ得る。ロフト平面540は、フェース部262に対する接平面であり得る。ロフト角545は、ロフト平面540と、接地平面510に対して垂直な垂直面550との間の角度によって画定され得る。
【0024】
ボディ部210は、内壁312を有する内部キャビティ310を含む中空体であり得る。内部キャビティ310は、フロント部260と、バック部270と、トップ部280と、ソール部290との間に延在し得る。
図2~
図13の例では、ボディ部210の内部キャビティ310は、フェース部262で封止され且つ部分的に画定され得る。内部キャビティ310の構成(例えば、高さ、幅、体積、形状など)、ボディ部210に対する内部キャビティ310の構成(例えば、ボディ部210の体積に対する内部キャビティ310の体積)、内部キャビティ310の幅及び高さの変化、及び、ボディ部210の1つ又は複数のポートからの内部キャビティ310へのアクセスは、本明細書に記載及び/又は参照により組み込まれる刊行物のいずれかに記載された任意のゴルフクラブヘッドと同様であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0025】
バック部270のバックウォール部272は、上側バックウォール部612及び下側バックウォール部614を含み得る。バックウォール部272は、トウ部エッジ242とヒール部エッジ252の間に連続的又は不連続的に延在し得るレッジ部616を含み得る。下側バックウォール部614は、上側バックウォール部612と下側バックウォール部614の間の遷移部分を画定するレッジ部616によって、上側バックウォール部612よりもボディ部210の後方に配置され得る。従って、レッジ部616は、上側バックウォール部612及び下側バックウォール部614に対して横方向に延在し得る。一例では、
図2~
図13に示すように、レッジ部616は、第1のレッジ部626及び第2のレッジ部636を含み得る。第1のレッジ部626は、トウ部エッジ242からバックウォールバックウォール部272の中央部分まで、バックウォール部上に延在し得る。第2のレッジ部636は、バックウォール部272の中央部分からヒール部エッジ252まで延在し得る。
図2~
図13に示すように、レッジ部616は、水平中央平面520の下側にボディ部210の比較的大きい質量を提供することができ、水平中央平面520の下側のボディ部210の質量をボディ部210のより後方に移動させることができる。レッジ部616の幅は、ボディ部210の特定の位置での内部キャビティの幅より大きくてもよく、等しくてもよく、小さくてもよい。レッジ部616の構成(例えば、幅、セグメント、テーパ、形状など)及び内部キャビティの幅に対するレッジ部616の特性は、本明細書に記載及び/又は参照により組み込まれる刊行物のいずれかに記載された任意のゴルフクラブヘッドと同様であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0026】
ボディ部210は、外部ポート及び/又は内部ポート(例えば、ボディ部210の内部に配置)であり得る1つ又は複数のポートを含んでもよい。内部キャビティ310の内壁312は、1つ又は複数のポート(不図示)を含み得る。一例では、
図2~
図13に示すように、バック部270は、ボディ部210の外周に沿って又はその近傍に1つ又は複数のポートを含み得る。例えば、ボディ部210は、水平中央平面520の上側にある第1セットのポート320(例えば、ポート321、322として示される)と、水平中央平面520の下側にある第2セットのポート330(例えば、ポート331、332として示される)と、水平中央平面520の下側にある第3セットのポート340(例えば、ポート341、342、343として示される)と、水平中央平面520の下側にある第4セットのポート350(例えば、ポート351、352として示される)とを含み得る。第1セットのポート320、第2セットのポート330、第3セットのポート340、及び/又は第4セットのポート350の各ポートの位置、他のポートとの間隔、及び他の任意の構成は、本明細書に記載又は参照により組み込まれる刊行物のいずれかに記載された任意のポートと多くの点で類似し得る。更に、第1セットのポート320、第2セットのポート330、第3セットのポート340、及び/又は第4セットのポート350の任意の1つ又は複数のポートは、内部キャビティ310に接続されてもよく、それを通じて1つ又は複数の充填材料が内部キャビティ310に注入され得る。
図2~
図13の例では、ポート321、331、351は、それぞれ、開口部361、371、381を介して内部キャビティ310に接続され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0027】
ボディ部210は、ボディ部210に結合される一体的なマス(mass;質量)部又は別々のマス部であり得る、1つ又は複数のマス部(例えば、ウェイト部)を含んでもよい。
図2~
図13に示すような例では、ボディ部210は、第1セットのマス部420(例えば、マス部421、422として示される)と、第2セットのマス部430(例えば、マス部431、432として示される)と、第3セットのマス部440(例えば、マス部441、442、443として示される)と、第4セットのマス部450(例えば、マス部451、452として示される)とを含み得る。上記の例ではマス部の特定の数又は部分を説明したが、本明細書及び参照により組み込まれる刊行物のいずれかに記載されたように、マス部のセットは、単一のマス部又は複数のマス部を含み得る。例えば、第1セットのマス部420、第2セットのマス部430、第3セットのマス部440、及び/又は第4セットのマス部450における隣接し合うマス部のセットのいずれか1つ又は組み合わせは、単一のマス部であり得る。更に、第1セットのマス部420、第2セットのマス部430、第3セットのマス部440、及び/又は第4セットのマス部450は、ボディ部210の物理的構造の一部であり得る。第1セットのマス部420、第2セットのマス部430、第3セットのマス部440、及び/又は第4セットのマス部450は、参照により組み込まれる刊行物のいずれかに記載された任意のマス部と同様であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0028】
内部キャビティ310は、1つ又は複数の類似又は異なるタイプの材料を含み得る、1つ又は複数の充填材料(すなわち、キャビティ充填材料)で、部分的に又は完全に充填されてもよい。一例では、
図2~
図13に示すように、内部キャビティ310は、第1の充填材料512及び第2の充填材料514で充填され得る。一例では、第1の充填材料512は、ゴム又はゴム化合物であってもよく、第2の充填材料514は、エポキシ系の材料であってもよい。別の例では、第1の充填材料512及び第2の充填材料514は、異なるポリマー材料であり得る。第1の充填材料512及び第2の充填材料514は、本明細書に記載又は参照により組み込まれる刊行物のいずれかに記載された任意の充填材料と同様であってもよい。第1の充填材料512及び/又は第2の充填材料514は、内部キャビティ310の内壁312の全体又は一部に結合され得る。一例では、第1の充填材料512及び/又は第2の充填材料514は、内壁312の全体又は一部に取り付けるための固有の接着特性又は結合特性を有し得る。別の例では、第1の充填材料512及び/又は第2の充填材料は、第1の充填材料512及び/又は第2の充填材料514とそれぞれ混合され得る1つ又は複数の結合剤又は接着剤で、内壁312の全体又は一部に取り付けられてもよい。別の例では、第1の充填材料512及び/又は第2の充填材料514は、第1の充填材料512及び/又は第2の充填材料514からそれぞれ分離され得る1つ又は複数の結合剤又は接着剤で、内壁312の全体又は一部に取り付けられてもよい。第1の充填材料512及び/又は第2の充填材料514の量(すなわち、体積及び/又は質量)は、各ゴルフクラブヘッド(すなわち、特定のロフト角を有する)に対して決定されてもよく、(i)振動減衰又は音響減衰(例えば、ゴルフクラブヘッド200を使用する個人によって知覚されるような、ゴルフクラブヘッド200でゴルフボールを打つときの一貫した及び/又は心地よい音及び感触)を提供することができ、(ii)フェース部262に構造的支持を提供することができ、及び/又は、(iii)ボール移動距離、ボール速度、ボール打ち出し角度、ボールスピンレート、ボールピーク高さ、ボール着地角度、及び/又はボールばらつきを最適化することができる。充填材料512、514に関する詳細、充填材料512、514のボディ部210に対する相互の結合、充填材料512、514の材料組成及び/又は物理的特性、内部キャビティ310内の充填材料512、514の各々の質量及び/又は体積は、参照により組み込まれる刊行物のいずれか、特に、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第10,632,349号に詳細に提供され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0029】
図2~
図13の例では、内部キャビティ310の中央部311を含む内部キャビティ310の一部は、ボール打撃領域268に概ね対応し得る内部キャビティ310の一部であってもよく、第1の充填材料512及び第2の充填材料514を含み得る。内部キャビティ310の中央部311での内部キャビティ310の幅313は、内部キャビティ310の他の部分での内部キャビティ310の幅313よりも概ね大きくてもよい。従って、ボール打撃領域268の背後の内部キャビティ310の領域、すなわち、中央部311は、比較的大量の第1の充填材料512及び/又は第2の充填材料514を含み得る。更に、中央部311の構成(すなわち、サイズ、形状、輪郭、体積など)は、ロフト角545に依存し得る。例えば、比較的小さいロフト角を有するゴルフクラブヘッド200は、比較的大きいロフト角を有するゴルフクラブヘッド200よりも大きい中央部311(すなわち、より大きい体積、深さ、高さなど)を有し得る。従って、本明細書に記載されるように、内部キャビティ310内、より具体的には、中央部311の第1の充填材料512及び/又は第2の充填材料514の量は、ロフト角545に基づいて決定されてもよく、(i)振動減衰又は音響減衰(例えば、ゴルフクラブヘッド200を使用する個人によって知覚されるような、ゴルフクラブヘッド200でゴルフボールを打つときの一貫した及び/又は心地よい音及び感触)を提供することができ、(ii)フェース部262に構造的支持を提供することができ、及び/又は、(iii)ボール移動距離、ボール速度、ボール打ち出し角度、ボールスピンレート、ボールピーク高さ、ボール着地角度、及び/又はボールばらつきを最適化することができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0030】
内部キャビティ310の輪郭又は内壁312の形状は、周縁エッジ部261に対して凹んだ複数の凹部によって画定され得る。
図2~
図13の例では、内部キャビティ310は、第1の凹部314と、第1の凹部314よりも概ね小さい深さ(すなわち、
図5~
図40の断面図で見られるように内部キャビティ幅313によって画定される)を有し得る第2の凹部315と、第2の凹部315よりも概ね小さい深さを有し得る第3の凹部316と、第3の凹部316よりも概ね小さい深さを有し得る第4の凹部317と、第4の凹部317よりも概ね小さい深さを有し得る第5の凹部318とを含んでもよい。内部キャビティ310は、より多い又はより少ない凹部を有し得る。内部キャビティ310は、トウ部240の位置から中央部311まで延在し得る第1の内部チャネル325と、ヒール部250の位置から中央部311まで延在し得る第2の内部チャネル326とを含んでもよい。第1の凹部314、第2の凹部315、第3の凹部316、第4の凹部317、第5の凹部318、第1の内部チャネル325、第2の内部チャネル326、及び/又はこれらの間の任意の遷移領域は、参照により組み込まれる1つ又は複数の刊行物、特に、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第10,632,349号に詳細に提供され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0031】
一例では、
図2~
図13に示すように、第1の凹部314、第2の凹部315、第3の凹部316、及び内部チャネル325、326は、第1の充填材料512で充填され得る一方で、内部キャビティ310の残りの部分は、第2の充填材料514で充填され得る。別の例では、第1の凹部314、第2の凹部315、及び内部チャネル325、326は、第1の充填材料512で充填され得る一方で、内部キャビティ310の残りの部分は、第2の充填材料514で充填され得る。別の例では、第1の凹部314、第2の凹部315、内部チャネル325、326、第3の凹部316、及び第5の凹部318は、第1の充填材料512で充填され得る一方で、内部キャビティ310の残りの部分は、第2の充填材料514で充填され得る。更に別の例では、内部キャビティ310の全体が、第1の充填材料512又は第1の充填材料で充填され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0032】
第1の充填材料512の幅522(WF1)及び第2の充填材料514の幅524(WF2)は、トウ部240からヒール部250まで及び/又はトップ280からソール部290まで変化してもよく、及び/又は、内部キャビティ310内の位置に応じて第1の凹部314、第2の凹部315、第3の凹部316、第4の凹部317、及び/又は第5の凹部318の形状に従って変化してもよい。物理的特性、ボール打撃及び弾道特性、及びゴルフクラブヘッド200の構成(例えば、ロフト角)に関連する、第1の充填材料512の幅522及び第2の充填材料514の幅524は、参照により組み込まれる刊行物のいずれか、特に、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第10,632,349号に詳細に提供され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0033】
一例では、
図13に示すように、フェース部262の背面266は、フェース部262の周縁部267に近接する1つ又は複数の溝を含み得る。一例では、
図13に示すように、溝269は、周縁部267に近接して周縁部267の経路と同様の経路に延在する連続的な溝(すなわち、ループを画定)であり得る。溝269は、フェース部262の比較的薄い部分を含み得る。従って、溝269は、ゴルフボールがフェース部262に当たったときに、フェース部262がより大きなリバウンド力(すなわち、より大きなトランポリン効果)を提供するように、フェース部262の柔軟性を増加させてもよく、これによりゴルフボールにより大きな速度を提供し得る。溝269の全体又は一部は、第1の充填材料512及び/又は第2の充填材料514で充填され得る。ゴルフクラブヘッド200の例では、溝269の全体が、第2の充填材料514で充填され得る。従って、第2の充填材料514は、溝269によって画定されるフェース部262の比較的薄い部分を構造的に支持し得る。別の例では、フェース部262に特定のリバウンド効果を提供するために、複数の別個の溝(不図示)が、周縁部267に近接する特定の位置でフェース部262の背面266に提供され得る。更に別の例では、フェース部262に特定のリバウンド効果を提供するために、溝269に類似した連続溝及び/又は複数の別個の溝(不図示)が、周縁部267とフェース部262の背面266の幾何学的中心263との間の特定の位置に提供され得る。本明細書に記載された任意のゴルフクラブヘッドのフェース部は、溝269を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0034】
本明細書に記載されるように、フェース部262は、ゴルフボールの打撃中のフェース部262の屈曲及び撓みが増大するように、比較的薄くてもよい。更に、フェース部262は、フェース部262の可撓性が更に高まるように、本明細書に記載されるように、フェース部262の背面266上の溝269などの1つ又は複数の溝を含み得る。第2の充填材料514は、ゴルフボールの打撃中又はゴルフボールの打撃の反復におけるフェース部262の破損(すなわち、フェース部疲労)を防止するために、フェース部262に構造的支持を提供するように比較的高い強度及び剛性を有するポリマー材料であり得る。本明細書に記載されるように、第2の充填材料514は、エポキシ系の材料であり得る。第2の充填材料514はまた、ゴルフボールの打撃後のフェース部262にリバウンド効果が提供されるように、本明細書に記載されるような比較的高いCORを有し得る。本明細書に更に記載されるように、第1の充填材料512は、第2の充填材料514よりも低い強度及び剛性を有し(すなわち、軟質又は低剛性)、第2の充填材料514より高いCORを有する、ゴム系化合物であり得る。従って、第1の充填材料512は、フェース部262に追加の構造的支持を提供することができる。更に、第1の充填材料512の比較的高いCORは、第1の充填材料512がゴルフボールの打撃からのエネルギーを蓄積し、フェース部262に比較的高いリバウンド効果を提供することで、ゴルフボールにかなりの量のエネルギーを戻すことができる(すなわち、衝撃エネルギーをあまり失わない)。更に、本明細書に記載されるように、第1の充填材料512と第2の充填材料514の異なる材料特性は、異なる周波数範囲で音及び振動を減衰させて、個人に心地よい音及び感触を適用することができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0035】
図14は、ゴルフクラブヘッド200又は本明細書に記載された任意のゴルフクラブヘッドを製造する方法の1つを示す。
図14の例では、プロセス1400は、ゴルフクラブヘッド200のボディ部210及びフェース部262を供給することで開始され得る(ブロック1410)。第1の充填材料512は、内部キャビティ310に結合され得る(ブロック1420)。一例では、第1の充填材料512が、射出成型によって、内部キャビティ310の本明細書に記載された1つ又は複数の凹部(すなわち、本明細書に記載された任意の凹部)に成形され得る。次に、第1の充填材料512が、環境温度で、又は第1の充填材料512に使用される材料に応じた1回又は複数回の加熱/冷却サイクルによって硬化され得る。別の例では、第1の充填材料512が、本明細書に記載された1つ又は複数の凹部の形状に成形され、その後、本明細書に記載された結合剤で1つ又は複数の凹部に結合され得る。次に、フェース部262が、本明細書で記載されたボディ部210に取り付けられて、内部キャビティ310が封止され得る(ブロック1430)。次に、第2の充填材料514が、本明細書に記載された内部キャビティ310に接続され得る、第1セットのポート320、第2セットのポート330、第3セットのポート340、及び/又は第4セットのポート350の1つ又は複数のポートを通じて、内部キャビティ310に注入されてもよい(ブロック1440)。次に、第2の充填材料514が、環境温度で、又は第2の充填材料514に使用される材料に応じた1回又は複数回の加熱/冷却サイクルによって硬化され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0036】
一例では、
図15に示すように、本明細書に記載された任意のフェース部であり得るフェース部1562は、第1の厚さ1510(T1)又は第2の厚さ1520(T2)を有し得る。第1の厚さ1510は、溝1568に隣接するフェース部1562の断面の厚さであり得る一方で、第2の厚さ1520は、溝1568の下側のフェース部1562の断面の厚さであり得る。例えば、第1の厚さ1510は、前面1564と背面1566の間の最大距離であり得る。第2の厚さ1520は、溝1568に基づき得る。特に、溝1568は、溝の深さ1525(Dgroove)を有し得る。第2の厚さ1520は、溝1568の底部と背面1566の間の最大距離であり得る。第2の厚さ1520と溝の深さ1525の合計は、第1の厚さ1510と実質的に等しくてもよい(例えば、T2+Dgroove=T1)。従って、第2の厚さ1520は、第1の厚さ1510より小さくてもよい(例えば、T2<T1)。
【0037】
本明細書に記載された任意のゴルフクラブヘッドのCGなどのゴルフクラブヘッドのCGを下げ及び/又は更に後方に移動させるために、ゴルフクラブヘッドのフロント部の質量は、比較的薄いフェース部1562を使用することで除去され得る。例えば、第1の厚さ1510又は第2の厚さ1520は、約0.1インチ(2.54ミリメートル)以下であり得る。別の例では、第1の厚さ1510又は第2の厚さ1520は、約0.075インチ(1.875ミリメートルであり得る(例えば、T1=0.075インチ)。ゴルフクラブヘッドのバックウォール部を支持して内部キャビティを形成し、本明細書に記載された1つ又は複数の充填材料で内部キャビティの少なくとも一部を充填することで、フェース部1562は、ゴルフクラブヘッドの構造的完全性、音、及び/又は感触を劣化させずに比較的薄くされ得る(例えば、T1<0.075インチ)。一例では、第1の厚さ1510は、0.060インチ(1.524ミリメートル)以下であり得る(例えば、T1≦0.060インチ)。別の例では、第1の厚さ1510は、0.040インチ(1.016ミリメートル)以下であり得る(例えば、T1≦0.040インチ)。フェース部1562及び/又はボディ部210の形成に使用される材料のタイプに基づいて、フェース部1562は更に薄くてもよく、第1の厚さ1510は0.030インチ(0.762ミリメートル)以下であり得る(例えば、T1≦0.030インチ)。溝の深さ1525は、第2の厚さ1520以上であり得る(例えば、Dgroove≧T2)。一例では、溝の深さ1525は、約0.020インチ(0.508ミリメートル)であり得る(例えば、Dgroove=0.020インチ)。従って、第2の厚さ1520は、約0.010インチ(0.254ミリメートル)であり得る(例えば、T2=0.010インチ)。別の例では、溝の深さ1525は、約0.015インチ(0.381ミリメートル)であってもよく、第2の厚さ1520は、約0.015インチであってもよい(例えば、Dgroove=T2=0.015インチ)。あるいは、溝の深さ1525は、第2の厚さ1520より小さくてもよい(例えば、Dgroove<T2)。ゴルフクラブヘッドのバックウォール部の支持と内部キャビティの充填に使用される1つ又は複数の充填材料が無ければ、ゴルフクラブヘッドは、フェース部によるゴルフボールへの複数回の衝撃に耐えることができない可能性がある。対照的に、比較的薄いフェース部を有するがバックウォール部の支持と本明細書に記載された1つ又は複数の充填材料の支持が無いゴルフクラブヘッド(例えば、キャビティバックゴルフクラブヘッド)は、ゴルフボールとの衝突中に不快な音(例えば、安っぽい音)及び/又は感触を生じ得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0038】
本明細書に記載された任意のゴルフクラブヘッドなどのゴルフクラブヘッドの形成に使用される製造プロセス及び方法に基づいて、フェース部1562は、フェース部1562の外周又はその近傍に追加の材料を含み得る。従って、フェース部1562はまた、第3の厚さ1530、及び面取り部1540を有し得る。第3の厚さ1530は、第1の厚さ1510又は第2の厚さ1520のいずれかより大きくてもよい(例えば、T3>T1>T2)。特に、フェース部1562は、溶接プロセスによってゴルフクラブヘッドのボディ部に結合され得る。例えば、第1の厚さ1510は、約0.030インチ(0.762ミリメートル)であってもよく、第2の厚さ1520は、約0.015インチ(0.381ミリメートル)であってもよく、第3の厚さ1530は、約0.050インチ(1.27ミリメートル)であってもよい。従って、面取り部1540は、フェース部1562がゴルフクラブヘッドのボディ部に溶接されるときに、追加の材料の一部を収容し得る。
【0039】
図16に示すように、例えば、フェース部1562は、1つ又は複数の溝1568の下側に、概ね補強区間1605として示される補強区間を含み得る。一例では、フェース部1562は、各溝の下側に補強区間1605を含み得る。あるいは、フェース部1562は、幾つかの溝(例えば、1つおきの溝)の下側又は1つの溝のみの下側に補強区間1605を含み得る。フェース部1562は、第1の厚さ1610、第2の厚さ1620、第3の厚さ1630、及び面取り部1640を含み得る。溝1568は、溝の深さ1625を有し得る。補強区間1605は、第2の厚さ1620を画定し得る。第1の厚さ1610及び第2の厚さ1620は、それぞれ、互いに実質的に等しくてもよい(例えば、T1=T2)。一例では、第1の厚さ1610及び第2の厚さ1620は、それぞれ、約0.030インチ(0.762ミリメートル)であり得る(例えば、T1=T2=0.030インチ)。溝の深さ1625は、約0.015インチ(0.381ミリメートル)であってもよく、第3の厚さ1630は、約0.050インチ(1.27ミリメートル)であってもよい。溝1568はまた、溝の幅を有し得る。補強区間1605の幅は、溝の幅以上であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0040】
あるいは、フェース部1562は、ゴルフクラブヘッドのトップ部とソール部で、及び/又はそれらの間で、厚さが変化してもよい。一例では、フェース部1562は、トップ部又はその近傍が、ソール部又はその近傍よりも比較的厚くてもよい(例えば、フェース部1562の厚さは、トップ部からソール部に向かって徐々に減少し得る)。別の例では、フェース部1562は、ソール部又はその近傍が、トップ部又はその近傍よりも比較的厚くてもよい(例えば、フェース部1562の厚さは、ソール部からトップ部に向かって徐々に減少し得る)。更に別の例では、フェース部1562は、トップ部とソール部の間が、トップ部とソール部又はそれらの近傍よりも比較的厚くてもよい(例えば、フェース部1562の厚さは、ベル型の輪郭を有し得る)。フェース部1562は、参照により組み込まれる刊行物のいずれかに記載された任意のフェース部と同様であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0041】
本明細書に記載された任意のマス部のセットの1つ又は複数のマス部は、類似又は異なる物理的特性(例えば、色、マーク、形状、サイズ、密度、質量、体積、外面の質感、構成材料など)を有し得る。
図17に示すような例では、本明細書に記載された任意のマス部のセットの1つ又は複数のマス部は、円筒の形状(例えば、円形の断面)を有し得る。あるいは、本明細書に記載された任意のマス部のセットの1つ又は複数のマス部は、マス部のセットの他の1つ又は複数のマス部と比較して、類似又は異なる形状を有し得る。別の例では、本明細書に記載された任意のマス部のセットの1つ又は複数のマス部は、本明細書に記載された別のマス部のセットの1つ又は複数のマス部と比較して、異なる色、マーク、形状、密度、質量、体積、構成材料、外面の質感、及び/又は任意の他の物理的特性を有し得る。本明細書に記載された任意のマス部又はマス部のセットの特性は、参照により組み込まれる刊行物のいずれかに記載された任意のマス部又はマス部のセットと同様であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0042】
図18、
図19を参照すると、例えば、第1のマス部1800及び第2のマス部1900は、それぞれ、本明細書に記載されたポートに固定するためにポート内に構成されたネジ山に対応して係合する、概ねネジ山1810及びネジ山1910として示されるネジ山を含み得る。従って、本明細書に記載された1つ又は複数のマス部は、ポート内のネジ山に係合するネジ又はネジ付き固定具と同様の形状及び機能であり得る。例えば、本明細書に記載された任意のマス部のセットの1つ又は複数のマス部は、ネジであり得る。本明細書に記載された任意のマス部のセットの1つ又は複数のマス部は、工具の有無に関わらず、ゴルフクラブヘッドのボディ部から容易に取り外しできなくてもよい。あるいは、本明細書に記載された任意のマス部のセットの1つ又は複数のマス部は、比較的重い又は軽いマス部で本明細書に記載された任意のマス部のセットの1つ又は複数のマス部を交換できるように、(例えば、工具で)容易に取り外し可能であり得る。別の例では、本明細書に記載された任意のマス部のセットの1つ又は複数のマス部は、マス部を容易に取り外しできないように、エポキシ樹脂又は接着剤でポートに固定され得る。更に別の例では、本明細書に記載された任意のマス部のセットの1つ又は複数のマス部は、マス部を容易に取り外しできないように、ネジとネジシーラント(例えば、アクリル接着剤、シアノアクリレート接着剤、エポキシ樹脂、熱可塑性接着剤、シリコンシーラント、又はウレタン接着剤)の両方でポートに固定され得る。更に別の例では、本明細書に記載された任意のマス部のセットの1つ又は複数のマス部は、ポートに圧入され得る。更に別の例では、本明細書に記載された任意のマス部のセットの1つ又は複数のマス部は、射出成型によってポートの内部に形成され得る。例えば、液体金属材料(すなわち、溶融金属)又はプラスチック材料(例えば、ゴム、発泡体、又は任意のポリマー材料)が、ポート内に注入又は導入され得る。液体材料がポート内で冷却及び/又は硬化された後、その結果の固体材料(例えば、金属材料、プラスチック材料、又はそれらの組み合わせ)は、マス部を形成し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0043】
上記のように、本明細書に記載された任意のマス部のセットの1つ又は複数のマス部は、幾つかの物理的特性は類似するが、他の物理的特性は異なってもよい。例えば、あるマス部はアルミニウム系材料又はアルミニウム合金から作製され得る一方で、別のマス部はタングステン系材料又はタングステン合金から作製され得る。別の例では、あるマス部はポリマー材料から作製され得る一方で、別のマス部はスチール系材料から作製され得る。更に別の例では、
図17~
図19に示すように、本明細書に記載された任意のマス部のセットの1つ又は複数のマス部は、約0.25インチ(6.35ミリメートル)の直径1710を有し得るが、本明細書に記載された別のマス部のセットの1つ又は複数のマス部は、異なる高さであり得る。特に、本明細書に記載された任意のマス部のセットの1つ又は複数のマス部は、第1の高さ1820に関連付けられてもよく、本明細書に記載された別のマス部のセットの1つ又は複数のマス部は、第2の高さ1920に関連付けられてもよい。第1の高さ1820は、第2の高さ1920より比較的小さくてもよい。一例では、第1の高さ1820は約0.125インチ(3.175ミリメートル)であり得る一方で、第2の高さ1920は、約0.3インチ(7.62ミリメートル)であり得る。別の例では、第1の高さ1820は約0.16インチ(4.064ミリメートル)であり得る一方で、第2の高さ1920は約0.4インチ(10.16ミリメートル)であり得る。あるいは、第1の高さ1820は、第2の高さ1920以上であり得る。上記の例は特定の寸法を説明しているが、本明細書に記載された1つ又は複数のマス部は、異なる寸法を有し得る。一例では、本明細書に記載された任意のマス部は、本明細書に記載された任意のポートで交換可能に使用され得る。本明細書に記載された任意のマス部の任意の特性は、参照により組み込まれる刊行物のいずれかに記載された任意のマス部の対応する特性と同様であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0044】
図20~
図33の例では、ゴルフクラブヘッド2000は、トウ部エッジ2042を持つトウ部2040と、ゴルフクラブ(例示的なゴルフクラブ100が
図1に示される)を形成するために一方の端部にグリップ(例示的なグリップ106が
図1に示される)を有すると共に他方の端部にゴルフクラブヘッド2000を有するシャフト(例示的なシャフト104が
図1に示される)を受け入れるように構成されるホーゼル部2055を含み得るヒール部エッジ2052を持つヒール部2050と、フロント部2060と、バックウォール部2072を持つバック部2070と、トップ部エッジ2082を持つトップ部2080と、ソール部エッジ2092を持つソール部2090とを有するボディ部2010を含み得る。トウ部2040、ヒール部2050、フロント部2060、バック部2070、トップ部2080、及び/又はソール部2090は、互いに部分的に重なり合ってもよい。トウ部エッジ2042、ヒール部エッジ2052、トップ部エッジ2082、及びソール部エッジ2092は、ボディ部2010の外周を画定し得る。ゴルフクラブヘッド2000は、例えば、アイアン系ゴルフクラブヘッド又はウェッジ系ゴルフクラブヘッドなどの、本明細書に記載された任意のタイプのゴルフクラブヘッドであり得る。ゴルフクラブヘッド2000の物理的特性及び/又はゴルフクラブヘッド2000の任意の構成要素(例えば、体積、構成材料、及びマス部)は、本明細書に記載及び/又は参照により組み込まれる刊行物のいずれかに記載された任意のゴルフクラブヘッドと多くの点で類似し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0045】
ゴルフクラブヘッド2000は、ボディ部2010(例えば、1つの単一部品)と一体的に形成され得るフェース部2062(すなわち、打撃面)を含んでもよい。一例では、
図20~
図33に示すように、フロント部2060は、フロント開口部2063を含み得る。フェース部2062は、フロント開口部2063を閉じるためにフロント部2060に(例えば、接着的に、機械的に、溶接で、及び/又は半田付けで)結合された別個の部品であり得る。フェース部2062は、複数の溝2065を持つ前面2064及び背面2066を含み得る。フェース部2062の構成及びボディ部2010に対するフェース部2062の取り付け(例えば、溶接)は、ゴルフクラブヘッド200のフェース部262の構成及びボディ部210に対するフェース部262の取り付けのそれぞれと、又は、本明細書に記載又は参照により組み込まれる刊行物のいずれかに記載された任意のゴルフクラブヘッドのフェース部及びボディ部の各構成と、多くの点で類似し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0046】
ゴルフクラブヘッド2000は、接地平面2110、水平中央平面2120、及び頂上平面2130に関連付けられ得る。特に、接地平面2110は、地面に平行又は実質的に平行で、且つ、ゴルフクラブヘッド2000がアドレス位置にあるとき(例えば、ゴルフクラブヘッド2000がゴルフボールを打つように位置合わせされたとき)にソール部エッジ2092の最下端に接する平面であり得る。頂上平面2130は、ゴルフクラブヘッド2000がアドレス位置にあるときにトップ部エッジ2082の最上端に接する平面であり得る。接地平面2110及び頂上平面2130は、それぞれ、互いに平行又は実質的に平行であり得る。水平中央平面2120は、接地平面2110と頂上平面2130のそれぞれの間の垂直方向の中間にあり得る。更に、ゴルフクラブヘッド2000は、ゴルフクラブヘッド2000のロフト角2145(α)を画定するロフト平面2140に関連付けられ得る。ロフト平面2140は、フェース部2062に対する接平面であり得る。ロフト角2145は、ロフト平面2140と、接地平面2110に対して垂直な垂直面2150との間の角度によって画定され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0047】
ボディ部2010は、フロント開口部2063及びバックウォール部2072内のバック開口部2073を持つ中空体であり得る。従って、ボディ部2010は、フロント開口部2063及びバック開口部2073を有する内部キャビティ2020を含み得る。本明細書に記載されるように、フェース部2062は、フロント開口部2063を閉じるためにフロント部2060に取り付けられ得る。ボディ部2010は、バック開口部2073をカバー及び閉じるようにバックウォール部2072に取り付け又は結合され得るバックカバー部2272を含んでもよく、フロント開口部2063を閉じるフェース部2062と共に内部キャビティ2020を封止する。あるいは、ボディ部2010及びフェース部2062は、一緒に製造される一体的な単一部品であり得る。従って、バックカバー部2272は、内部キャビティ2020を封止するようにバックウォール部2072に取り付けられ得る。内部キャビティ2020は、フェース部2062と、バックウォール部2072及びバックカバー部2272と、トップ部2080と、ソール部2090との間に延在し得る。内部キャビティ2020の構成(例えば、高さ、幅、体積、形状など)、ボディ部2010に対する内部キャビティ2020の構成(例えば、ボディ部2010の体積に対する内部キャビティ2020の体積)、内部キャビティ2020の幅及び高さの変化、及び、ボディ部2010の1つ又は複数のポートからの内部キャビティ2020へのアクセスは、本明細書に記載及び/又は参照により組み込まれる刊行物のいずれかに記載された任意のゴルフクラブヘッドと同様であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0048】
バックウォール部2072は、バック開口部2073の全部又は一部を取り囲み得るバック開口部2073にリム部2074を含んでもよい。一例では、リム部2074は、バック開口部2073の全てを取り囲み得る。別の例では、リム部2074は、バック開口部2073の周りに配置された1つ又は複数の別個のセグメントを含み得る。別の例では、
図20~
図33に示すように、リム部2074は、例えば、トウ側切欠き部2620、中央切欠き部2630、ヒール側切欠き部2640として示され、これら全てが水平中央平面2120の下側にあり得る、1つ又は複数の切欠き部を含み得る。バックカバー部2272は、バックカバー周縁部2274を含み得る。リム部2074は、バックカバー部2272がバック開口部2073を閉じるようにバック開口部2073に配置されるときに、バックカバー周縁部2274を受け入れる。リム部2074は、バック開口部2073を取り囲むバックウォール部2072の部分に対して特定の凹み深さで凹み得る。バックカバー部2272は、リム部2074の凹み深さと同様又は実質的に同様(製造公差を考慮)であり得る特定の厚さを有してもよい。従って、リム部2074内に配置及び据え付けてバック開口部2073をカバーするときに、バックカバー部2272は、バックカバー部2272を取り囲むバックウォール部2072の部分と同一平面又は実質的に同一平面に配置され得る。別の例では、バックカバー部2272は、バックカバー部2272に隣接するバックウォール部2072の部分に対して高くなってもよい。更に別の例では、バックカバー部2272は、バックカバー部2272に隣接するバックウォール部2072の部分に対して凹んでもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0049】
バックカバー部2272は、バックウォール部2072の一部を確定し得る。従って、バックカバー部2272及びバックカバー部2272を取り囲むバックウォール部2072の部分は、バックウォール部2072を画定し得る。一例では、バックカバー部2272は、バックウォール部2072の全てを画定し得る。別の例では、バックカバー部2272は、バックウォール部2072の90%以上を画定し得る。別の例では、バックカバー部2272は、バックウォール部2072の10%以上90%以下を画定し得る。別の例では、バックカバー部2272は、バックウォール部2072の30%以上80%以下を画定し得る。別の例では、バックカバー部2272は、バックウォール部2072の50%以上70%以下を画定し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0050】
一例では、ボディ部2010は、バックウォール部2072の単一の開口部又は複数の開口部をカバーし得る複数のバックカバー部を含んでもよい。別の例では、バックカバー部2272のより大きい部分は、ヒール部エッジ2052よりトウ部エッジ2042に近くてもよい。別の例では、バックカバー部2272のより大きい部分は、トウ部エッジ2042よりヒール部エッジ2052に近くてもよい。別の例では、バックカバー部2272のより大きい部分は、ソール部エッジ2092よりトップ部エッジ2082に近くてもよい。別の例では、バックカバー部2272のより大きい部分は、トップ部エッジ2082よりソール部エッジ2092に近くてもよい。別の例では、
図21に示すように(
図35及び
図52にも示される)、バックカバー部2272のより大きい部分は、水平中央平面2120の下側にあってもよい。別の例では、バックカバー部2272の50%又は50%より多くは(
図21、
図35及び
図52に示すように)、水平中央平面2120の下側にあってもよい。別の例では、バックカバー部2272の全体は、水平中央平面2120の下側に配置され得る。別の例では、バックカバー部2272の50%又は50%より多くは、ヒール部エッジ2052よりトウ部エッジ2042に近くてもよい。別の例では、バックカバー部2272の50%又は50%より多くは、トウ部エッジ2042よりヒール部エッジ2052に近くてもよい。更に別の例では、バックカバー部2272の50%又は50%より多くは、水平中央平面2120の上側に配置され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0051】
一例では、バックカバー部2272は、概ね均一の厚さを有し得る。別の例では、バックカバー部2272の1つ又は複数の部分は、バックカバー部2272の他の1つ又は複数の部分とは異なる厚さを有し得る。バックカバー部2272の厚さ又は厚さの任意の変動は、バックカバー部2272の質量分布に関連し得る。バックカバー部2272の厚さ又は厚さの任意の変動は、バックカバー部2272の構造特性(例えば、剛性、強度など)に関連し得る。従って、バックカバー部2272の厚さは、バックカバー部2272及び/又はゴルフクラブヘッド2000に特定の質量分布及び/又は構造特性を提供するように、バックカバー部2272の特定の位置で変化し得る。一例では、バックカバー部2272の総質量の50%又は50%より多くは、水平中央平面2120の下側に配置され得る。別の例では、バックカバー部2272の総質量の50%又は50%より多くは、ヒール部エッジ2052よりトウ部エッジ2042に近くてもよい。別の例では、バックカバー部2272の総質量の50%又は50%より多くは、トウ部エッジ2042よりヒール部エッジ2052に近くてもよい。更に別の例では、バックカバー部2272の総質量の50%又は50%より多くは、水平中央平面2120の上側に配置され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0052】
一例では、バックカバー部2272は、ボディ部2010の1つ又は複数の材料に類似し、又はボディ部2010の1つ又は複数の材料とは異なる、1つ又は複数の材料で構成され得る。別の例では、バックカバー部2272は、ボディ部2010の材料より高い密度を有する材料で構成され得る。従って、バックカバー部2272は、ボディ部2010の重心(CG)を更に後方に移動させるために、ボディ部2010の質量のより多くの部分がフェース部2062からより遠くに配置されることを提供することができる。更に別の例では、バックカバー部2272は、ボディ部2010の材料より低い密度を有する材料で構成され得る。従って、1つ又は複数のマス部をボディ部2010の様々な位置に結合して、ゴルフクラブヘッドの総重量を特定の重量範囲内に維持しつつゴルフクラブヘッド2000のCG及びMOIを最適化することができる。一例では、バックカバー部2272の構成材料及びバックカバー部2272の物理的特性(例えば、バックカバー部2272の厚さ)は、ゴルフクラブヘッド2000に特定の性能特性を与えるように決定され得る。一例では、バックカバー部2272は、例えば、スチール、アルミニウム又はアルミニウム合金、チタン又はチタン合金、タングステン又はタングステン合金、マグネシウム又はマグネシウム合金などの、任意の金属、金属合金、又は金属の組み合わせで構成され得る。別の例では、バックカバー部2272は、例えば、カーボンファイバー系複合材料などの、任意のタイプの複合材料で構成され得る。バックカバー部2272は、方向性強度のために異なる遷移配向で積み重ねられ得るエポキシ樹脂で強化されたカーボンファイバーの1つ又は複数の層で形成され得る。従って、バックカバー部2272は、スチールなどの金属材料で作製された対応する構成のバックカバー部より軽量である一方で、同等又は比較的高い強度を有することができる。複合材料又はボディ部2010の材料に比べて低い密度を有する材料で作製されたバックカバー部2272を使用することで節約できる重量は、ゴルフクラブヘッド2000のCGの位置を最適化し(例えば、CGを下げると共にCGを更に後方に移動させる)、及び/又は、ゴルフクラブヘッド2000の慣性モーメントを最適化する(例えば、慣性モーメントを増加させる)ように、ゴルフクラブヘッド2000の1つ又は複数の場所に配置されてもよい。バックカバー部2272は、1つ又は複数のポリマー材料、木材、又はファイバーグラスなどの他の複合材料など、他のタイプの材料で構成され得る。バックカバー部2272の構成材料は、特定の総重量、重量分布、スイング特性、及び/又は構造特性をゴルフクラブヘッド2000に提供するように決定され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0053】
一例では、
図20~
図33に示すように、バックウォール部2072は、上側バックウォール部2212と、下側バックウォール部2214と、上側バックウォール部2212と下側バックウォール部2214の間の遷移部分を確定するレッジ部2216とを含み得る。レッジ部2216は、第1のレッジ部2226及び第2のレッジ部2236を含み得る。第1のレッジ部2226は、トウ部エッジ2042から、ボディ部2010の中央部2026の位置又はそれに近接し得るバックウォール部2072の第3のレッジ部2246まで、バックウォール部上に延在し得る。第2のレッジ部2236は、第3のレッジ部2246からヒール部エッジ2052まで延在し得る。レッジ部2216は、ボディ部2010の質量をより後方及び水平中央平面2120の下側に配置して、ゴルフクラブヘッド2000のCGの位置をより後方及び下側のそれぞれに移動させることができる。レッジ部2216の構成(例えば、幅、セグメント、テーパ、形状など)及び内部キャビティの幅に対するレッジ部2216の特性は、本明細書に記載及び/又は参照により組み込まれる刊行物のいずれかに記載された任意のゴルフクラブヘッドの任意のレッジ部又は同様の構造と同様であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0054】
ボディ部2010は、外部ポート及び/又は内部ポート(例えば、ボディ部2010の内側に位置する)であり得る1つ又は複数のポートを含んでもよい。内部キャビティ2020の内壁は、1つ又は複数のポート(不図示)を含み得る。一例では、
図20~
図33に示すように、バックカバー部2272は、第1セットのポート2320(例えば、ポート2321、2322として示される)と、第2セットのポート2330(例えば、ポート2331として示される)と、第3セットのポート2340(例えば、ポート2341、2342として示される)とを含み得る。第1セットのポート2320、第2セットのポート2330、及び/又は第3セットのポート2340は、任意の数のポートを含み得る。第1セットのポート2320、第2セットのポート2330、及び/又は第3セットのポート2340の各ポートの位置、他のポートとの間隔、及び他の任意の構成は、本明細書に記載又は参照により組み込まれる刊行物のいずれかに記載された任意のポートと多くの点で類似し得る。更に、第1セットのポート2320、第2セットのポート2330、及び/又は第3セットのポート2340の任意の1つ又は複数のポートは、内部キャビティ2020に接続されてもよく、それを通じて1つ又は複数の充填材料が内部キャビティ2020に注入され得る。一例では、
図20~
図33に示すように、ポート2321及びポート2342は、それぞれ、開口部2361及び開口部2382を介して内部キャビティ2020に接続されてもよく、それを通じて1つ又は複数の充填材料が内部キャビティ2020に注入され得る。開口部2361及び開口部2382の各々は、内部ポートショルダー部2371、2391をそれぞれ画定するように、ポート2321、2342の直径より小さい直径を有し得る。内部ポートショルダー部2371及び内部ポートショルダー部2391は、対応するポートに挿入された任意のプラグ又はマス部が内部ポートショルダー部2371又は内部ポートショルダー部2391を超えて内部キャビティ2020内に延びることを防ぐことができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0055】
第1セットのポート2320の各ポートは、バックカバー部2272の第1のポート領域2329に配置され得る。第1セットのポート2320のいずれかのポートからトウ部エッジ2042までの距離は、第1セットのポート2320のいずれかのポートからヒール部エッジ2052又はホーゼル部2055までの距離より小さくてもよい。第1セットのポート2320の各ポートは、第1セットのポート2320のいずれかのポートのポート直径より小さい距離だけ離され得る。第2セットのポート2330の各ポートは、バックカバー部2272の第2のポート領域2339に配置され得る。第2のポート領域2339は、ボディ部2010の中央部2026又はその近傍にあり得る。第3セットのポート2340の各ポートは、バックカバー部2272の第3のポート領域2349に配置され得る。第3セットのポート2340のいずれかのポートからトウ部エッジ2042までの距離は、第3セットのポート2340のいずれかのポートからヒール部エッジ2052又はホーゼル部2055までの距離より小さくてもよい。第3セットのポート2340の各ポートは、第3セットのポート2340のいずれかのポートのポート直径より小さい距離だけ離され得る。ポート領域2329、2339、2349は、各セットのポート2320、2330、2340のそれぞれのポートの構造及び/又は機能に適応するように、バックカバー部2272の厚肉部、突出部、及び/又は構造的強化部であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0056】
一例では、
図20~
図33に示すように、第2セットのポート2330は、第1セットのポート2320及び/又は第3セットのポート2340のいずれかのポートより直径が大きいポート2331を含み得る。ポート2331は、ボディ部2010の中央部2026又はその近傍、又は第3のレッジ部2246の近傍に配置され、水平中央平面2120の下側に全体又は少なくとも一部が配置され得る。一例では、
図20~
図33に示すように、ポート2331は、水平中央平面2120の下側及び第3のレッジ部2246の下側に配置され得る。一例では、ポート2331の直径は、第1セットのポート2320及び第3セットのポート2340のいずれかのポートの直径の1.25倍以上であり得る。別の例では、ポート2331の直径は、第1セットのポート2320及び第3セットのポート2340のいずれかのポートの直径の2倍以上であり得る。別の例では、ポート2331の直径は、第1セットのポート2320及び第3セットのポート2340のいずれかのポートの直径の2.5倍以上であり得る。更に別の例では、ポート2331の直径は、第1セットのポート2320及び第3セットのポート2340のいずれかのポートの直径の3.5倍以上であり得る。
図20~
図33の例では、第1セットのポート2320、第2セットのポート2330、及び第3セットのポート2340の各ポートは、円筒形で示される。別の例(不図示)では、ポートは任意の形状を有し得る。従って、ポートの相対的なサイズは、長さ、幅、半径、直径、2つの境界間の距離、又は特定の幾何学的形状に対応する任意の寸法(例えば、楕円形のポートの長軸と短軸)など、任意の寸法によって比較することができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0057】
バックカバー部2272は、例えば、接着剤、機械的固定又はロック、溶接、及び/又は半田付けなどの任意の方法で、ボディ部2010に取り付けられ得る。バックカバー部2272をボディ部2010に取り付けるために、バックカバー部2272は、バックカバー周縁部2274がリム部2074の対応する部分の上に配置又は据え付けられるように、バック開口部2073に配置され得る。バックカバー周縁部2274は、バックカバー部2272をボディ部2010に取り付ける方法に応じて、リム部2074に直接接触し、又は、1つ又は複数の接着剤又は結合剤を介してリム部2074に結合され得る。据え付け位置では、第1のポート領域2329は、トウ側切欠き部2620を通って内部キャビティ2020に延在してもよく、第2のポート領域2339は、中央切欠き部2630を通って内部キャビティ2020に延在してもよく、第3のポート領域2349は、ヒール側切欠き部2640を通って内部キャビティ2020に延在してもよい。一例では、バックカバー部2272を構成する材料のタイプにかかわらず、1つ又は複数の接着剤又は結合剤を使用してバックカバー部2272をボディ部2010に取り付けることができる。例えば、カーボン複合材料で構成されたバックカバー部2272は、1つ又は複数の接着剤又は結合剤でボディ部2010に取り付けられ得る。従って、1つ又は複数の接着剤を、バックカバー周縁部2274、リム部2074、又はその両方に塗布することができる。別の例では、金属又は金属合金で構成されたバックカバー部2272は、溶接によってボディ部2010に取り付けられ得る。従って、バックカバー部2272及びボディ部2010は、バックカバー部2272とバックカバー部2272を取り囲むバックウォール部2072の部分との間の1つ又は複数のギャップで一緒に溶接され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0058】
ボディ部2010は、ボディ部2010と一体、又は、ボディ部2010に結合される別々のマス部であり得る、1つ又は複数のマス部(例えば、ウェイト部)を含んでもよい。
図20~
図33に示す例では、ボディ部2010は、第1セットのマス部2520(例えば、マス部2521、2522として示される)と、第2セットのマス部2530(例えば、2531として示される)と、第3セットのマス部2540(例えば、マス部2541、2542して示される)とを含み得る。第1セットのマス部2520及び第3セットのマス部2540は、本明細書に記載又は参照により組み込まれる刊行物のいずれかに記載された任意のマス部と同様であり得る。例えば、第1セットのマス部2520及び第3セットのマス部2540は、本明細書に記載されるように、
図18のマス部1800、
図19のマス部1900、又は
図42のマス部4200に類似し得る。
図20~
図33の例では、第2セットのマス部2530は、第1セットのマス部2520及び第3セットのマス部2540のいずれかのマス部より大きい質量を有し得るマス部2531を含んでもよい。マス部2531は、本明細書に記載されるように、
図44のマス部4400と同様であり得る。ポート2331は、本明細書に記載された任意の方法によってポート2331に挿入及び固定され得るマス部2531を受け入れるように構成されてもよい。一例では、
図20~
図33に示すように、第1セットのポート2320、第2セットのポート2330、及び第3セットのポート2340の各ポートは、本明細書に記載又は参照により組み込まれる刊行物のいずれかに記載された任意のマス部及びポートの結合及び/又は係合と同様に、内部キャビティ2020に接続され得るポートを閉じ及びポートの任意の開口部を閉じるために、第1セットのマス部2520、第2セットのマス部2530、及び第3セットのマス部2540のそれぞれの対応するマス部のネジ付き外壁と係合するネジ付き内壁を有してもよい。従って、例えば、第1セットのポート2320、第2セットのポート2330、及び第3セットのポート2340の各ポートの寸法、及び、第1セットのマス部2520、第2セットのマス部2530、及び第3セットのマス部2540の各マス部の寸法は、第1セットのマス部2520、第2セットのマス部2530、及び/又は第3セットのマス部2540がバックカバー部2272の外面に対して同一平面(
図20~
図33の例に示すように)、突出、又は凹む構成になるように決定され得る。従って、各マス部は、
図33~
図50に示すようにポートに捩じ込まれ、又は代わりに圧入され、接着剤で固定され、溶接され、又はこれらの組み合わせによって、対応するポートに固定され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0059】
一例では、マス部2531の総質量は、第1セットのマス部2520のいずれか1つのマス部又は第3セットのマス部2540のいずれか1つのマス部の総質量より大きくてもよい。別の例では、マス部2531の総質量は、第1セットのマス部2520の総質量以上であってもよく、及び/又は第3セットのマス部2540の総質量以上であってもよい。更に別の例では、マス部2531の総質量は、第1セットのマス部2520及び第3セットのマス部2540の総質量以上であってもよい。マス部2531の総質量は、ゴルフクラブヘッド2000に特定の性能特性を提供するように決定され得る。一例では、マス部2531は、2グラム以上25グラム以下の総質量を有し得る。別の例では、マス部2531は、4グラム以上12グラム以下の総質量を有し得る。別の例では、マス部2531は、6グラム以上10グラム以下の総質量を有し得る。別の例では、マス部2531は、7グラム以上9グラム以下の総質量を有し得る。マス部2531の寸法は、マス部2531の構成材料の1つ又は複数の特性(例えば、材料密度)に基づいて決定され得る。一例では、マス部2531は、0.2インチ(5.08mm)以上1.0インチ(25.4mm)以下の直径を有し得る。別の例では、マス部2531は、0.4インチ(10.16mm)以上0.8インチ(20.32mm)以下の直径を有し得る。更に別の例では、マス部2531は、0.5インチ(12.7mm)以上0.7インチ(17.78mm)以下の直径を有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0060】
内部キャビティ2020は、1つ又は複数の類似又は異なるタイプの材料を含み得る、1つ又は複数の充填材料(すなわち、キャビティ充填材料)で、部分的に又は完全に充填されてもよい。ゴルフクラブヘッド200又は参照により組み込まれる刊行物のいずれかに記載される任意のゴルフクラブヘッドに関して本明細書に記載されるように、1つ又は複数の充填材料のいずれかを、内部キャビティ2020に射出(例えば、射出成型)してもよく、又は、事前に製造して内部キャビティ2020に挿入してもよい。一例では、
図20~
図33に示すように、内部キャビティ2020は、第1の充填材料2022及び第2の充填材料2024で充填され得る。一例では、第1の充填材料2022及び第2の充填材料2024は、ゴルフクラブヘッド200の第1の充填材料512及び第2の充填材料514のそれぞれに類似し得る。別の例では、第1の充填材料2022及び第2の充填材料2024は、ゴルフクラブヘッド200の第2の充填材料514及び第1の充填材料512のそれぞれに類似し得る。第1の充填材料2022の量(すなわち、体積及び/又は質量)は、各ゴルフクラブヘッド(すなわち、特定のロフト角を有する)に対して決定されてもよく、(i)振動減衰又は音響減衰(例えば、ゴルフクラブヘッド2000を使用する個人によって知覚されるような、ゴルフクラブヘッド2000でゴルフボールを打つときの一貫した及び/又は心地よい音及び感触)を提供することができ、(ii)フェース部2062に構造的支持を提供することができ、及び/又は、(iii)ボール移動距離、ボール速度、ボール打ち出し角度、ボールスピンレート、ボールピーク高さ、ボール着地角度、及び/又はボールばらつきを最適化することができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0061】
一例では、第1の充填材料2022及び第2の充填材料2024は、バックカバー部2272がボディ部2010に取り付けられた後、ポート2321、2342のいずれか一方又は両方から内部キャビティ2020に注入され得る。別の例では、第2の充填材料2024は、バックカバー部2272をボディ部2010に取り付ける前に、事前に形成されて内部キャビティ2020内に配置され得る。第1の充填材料2022は、バックカバー部2272がボディ部2010に取り付けられた後、ポート2321、2342のいずれか一方又は両方から内部キャビティ2020に注入され得る。別の例では、第1の充填材料2022及び第2の充填材料2024は、バックカバー部2272をボディ部2010に取り付ける前に、事前に形成されて内部キャビティ2020内に配置され得る。更に別の例では、内部キャビティ2020は、第1の充填材料2022、第2の充填材料2024、又は他の充填材料であり得る、1つの充填材料のみで充填され得る(内部キャビティ2020に射出成型され、又は、内部キャビティ2020内に配置される)。一例では、1つ又は複数の接着剤又は結合剤を使用して、第1の充填材料2022及び/又は第2の充填材料2024がボディ部2010に取り付けられ得る。別の例では、第1の充填材料2022及び/又は第2の充填材料2024は、別の接着剤又は結合剤が必要ないように、本質的に接着性であり得る。更に別の例では、第1の充填材料2022及び/又は第2の充填材料2024は、接着剤又は結合剤のいずれも使用せずに、内部キャビティ2020内に配置され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0062】
図34~
図50の例では、ゴルフクラブヘッド3400は、トウ部エッジ3442を持つトウ部3440と、ゴルフクラブ(例示的なゴルフクラブ100が
図1に示される)を形成するために一方の端部にグリップ(例示的なグリップ106が
図1に示される)を有すると共に他方の端部にゴルフクラブヘッド3400を有するシャフト(例示的なシャフト104が
図1に示される)を受け入れるように構成されるホーゼル部3455を含み得るヒール部エッジ3452を持つヒール部3450と、フロント部3460と、バックウォール部3472を持つバック部3470と、トップ部エッジ3482を持つトップ部3480と、ソール部エッジ3492を持つソール部3490とを有するボディ部3410を含み得る。ゴルフクラブヘッド3400は、フロント開口部3463を閉じるようにフロント部3460のフロント開口部3463に結合されたフェース部3462を含み得る。フェース部3462は、複数の溝3465を持つ前面3464及び背面3466を含み得る。ゴルフクラブヘッド3400は、接地平面3510、水平中央平面3520、頂上平面3530、ロフト平面3540、ロフト角3545(α)、及び垂直平面3550に関連付けられ得る。ボディ部3410は、フロント開口部3463及びバックウォール部3472内のバック開口部3473を持つ中空体であり得る。従って、ボディ部3410は、フロント開口部3463及びバック開口部3473を持つ内部キャビティ3420を画定する貫通穴を含み得る。本明細書に記載されるように、フェース部3462は、フロント開口部3463を閉じるためにフロント部3460に取り付けられ得る。ボディ部3410は、バック開口部3473をカバー及び閉じるようにバックウォール部3472に取り付けられ得るバックカバー部3672を含んでもよく、フロント開口部3463を閉じるフェース部3462と共に内部キャビティ3420を封止する。ゴルフクラブヘッド3400の上記部品及び特徴は、ゴルフクラブヘッド2000と多くの点で類似し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0063】
バックカバー部3672を含むバックウォール部3472は、ゴルフクラブヘッド2000のバックウォール部2072及びバックカバー部2272のそれぞれと多くの点で類似し得る。従って、バックウォール部3472は、上側バックウォール部3612と、下側バックウォール部3614と、第1のレッジ3626、第2のレッジ部3636、及び第3のレッジ部3646を持つレッジ部3616とを含んでもよく、これらはゴルフクラブヘッド2000の同じ部分と多くの点で類似し得る。
図34~
図50に示すように、バックウォール部3472は、リム部3474と、トウ側切欠き部4120と、中央切欠き部4130と、ヒール側切欠き部4140とを含み得る。一例では、
図34~
図50に示すように、バックウォール部3472は、バック開口部3473の上側周縁からトップ部エッジ3482に向かって延在し得る、バックウォール部3472の内面にあるスロット3479を含んでもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0064】
ボディ部3410は、外部ポート及び/又は内部ポートであり得る1つ又は複数のポートを含んでもよい。内部キャビティ2020の内壁は、1つ又は複数のポートを含み得る。一例では、
図34~
図50に示すように、バックカバー部3672は、ゴルフクラブヘッド2000のバックカバー部2272と多くの点で類似し得る。従って、バックカバー部3672は、第1セットのポート3720(例えば、ポート3721、3722として示される)を含み得る第1のポート領域3729と、第2セットのポート3730(例えば、ポート3731として示される)を含み得る第2のポート領域3739と、第3セットのポート3740(例えば、ポート3741、3742として示される)を含み得る第3のポート領域3749とを含んでもよい。ポート領域3729、3739、3749は、本明細書に記載されるように、ゴルフクラブヘッド2000のポート領域2329、2339、2349のそれぞれと同様の構成を有し得る。バックカバー部3672の周縁又はそれに近接するバックカバー部3672の部分は、バックカバー周縁部3674を画定し得る。一例では、
図34~
図50に示すように、バックカバー部3672は、バックカバー部3672の上側周縁部にバックカバータブ部3679を含み得る。バックカバータブ部3679は、バックカバー部3672の周縁の上側に延在し、本明細書に記載されるように、バックウォール部2072の内面にあるスロット3479と係合するように構成される。バックカバー部3672はまた、バックカバータブ部3679と共にL字型フランジ部を画定するために、バックカバータブ部3679に対して直角又は横方向であり得るタブオフセット3680を含んでもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0065】
一例では、第1セットのポート2320及び/又は第3セットのポート3740の1つ又は複数のポートは、内部キャビティ3420に接続されてもよく、それを通じて1つ又は複数の充填材料が内部キャビティ3420に注入され得る。一例では、
図34~
図50に示すように、ポート3721、3722、3741、3742は、本明細書に記載されるように、バックカバー部3672がボディ部3410に結合されたときに内部キャビティ3420に接続され得るその底部に、開口部4721、4722、4741、4742をそれぞれ含み得る。開口部4721、4722、4741、4742の各々は、対応するポート3721、3722、3741、3742の内径より小さい直径を有してもよく、ポートショルダー部4821、4822、4841、4842をそれぞれ画定する。一例では、
図34~
図50に示すように、ポート3721、3742の直径は、隣接するポート3722、3741のそれぞれの直径より小さくてもよく、本明細書に記載されるように、ポート3721、3742は、ポート3722、3741によって受け入れられるマス部とは異なる構成を持つマス部を受け入れるように構成される。従って、
図49の例に示すように、第1のポート領域3729は、トウ部3440からヒール部3450の方向にサイズが増加してもよく、第3のポート領域3749は、ヒール部3450からトウ部3440の方向にサイズが増加してもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0066】
ボディ部3410は、ボディ部3410に結合される一体的なマス部又は別々のマス部であり得る、1つ又は複数のマス部(例えば、ウェイト部)を含んでもよい。
図34~
図50に示すような例では、ボディ部3410は、第1セットのマス部3820(例えば、マス部3821、3822として示される)と、第2セットのマス部3830(例えば、マス部3831として示される)と、第3セットのマス部3840(例えば、マス部3841、3842として示される)とを含み得る。マス部3821、3842は、ゴルフクラブヘッド2000のマス部2521、2522、2541、2542と多くの点で類似し得る。マス部3831は、ゴルフクラブヘッド2000のマス部2531と多くの点で類似し得る。従って、
図34~
図50の例に示すように、第2セットのマス部3830は、第1セットのマス部3820のいずれかのマス部及び第3セットのマス部3840のいずれかのマス部より大きい質量を有し得る単一のマス部3831を含んでもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0067】
一例では、
図42~
図44に示すように、第1セットのマス部3820、第2セットのマス部3830、及び第3セットのマス部3840の各マス部は、3つのタイプのマス部に関連付けられ得る。一例では、
図42に示すように、第1のタイプのマス部は、ネジ山を付されたヘッド部4202及びシャフト4204を含み得る、第1のプラグ型マス部4200であってもよい。ヘッド部4202は、第1のプラグ型マス部4200を操作するためにトップ部4206を受け入れる工具を含み得る。第1のプラグ型マス部4200は、ボディ部3410上の対応する構成のポートを閉じるために利用されてもよく、及び/又は、ゴルフクラブヘッド質量、CG(重心)位置、及びMOI(慣性モーメント)最適化のためにボディ部に戦略的重量配置を提供することができる。
図43に示すように、第2のタイプのマス部は、ヘッド部4402及びネジ山を付されたシャフト4404を含み得る、固定具型マス部4300であってもよい。ヘッド部4302は、固定具型マス部4300を操作するためにトップ部4306を受け入れる工具を含み得る。固定具型マス部4300は、ボディ部3410上の対応する構成のポートを閉じるために利用されてもよく、及び/又は、ゴルフクラブヘッド質量、CG位置、及びMOI最適化のためにボディ部に戦略的重量配置を提供することができる。
図44に示すように、第3のタイプのマス部は、ネジ山を付されたヘッド部4402及びシャフト4404を含み得る、第2のプラグ型マス部4400であってもよい。ヘッド部4402は、第2のプラグ型マス部4400を操作するためにトップ部4406を受け入れる工具を含み得る。第2のプラグ型マス部4400は、ボディ部3410上の対応する構成のポートを閉じるために利用されてもよく、及び/又は、ゴルフクラブヘッド質量、CG位置、及びMOI最適化のためにボディ部に戦略的重量配置を提供することができる。一例では、
図44に示すように、第2のプラグ型マス部4400は、ディスク状マス部に類似するように、長さより実質的に大きい直径を有し得る。第2のプラグ型マス部4400は、固定具型マス部4300及び第1のプラグ型マス部4200より大きい直径を有し得る。本明細書に記載するように、一例では、ポート3721、3742の直径は、ポート3722、3741の直径より小さく、第1のプラグ型マス部4200を受け入れるように構成され得る。従って、
図34~
図50に示すように、ポート3721、3742は、第1のプラグ型マス部4200を受け入れるように構成されてもよく、ポート3722、3741は、固定具型マス部4300を受け入れるように構成されてもよく、ポート3731は、第2のプラグ型マス部4400を受け入れるように構成されてもよい。別の例では、3721、3722、3741、3742の直径は類似し、マス部4200又は4300のいずれかを受け入れるように構成され得る。従って、マス部4200、4300は、同じ外径を有し得る。第1セットのマス部3820、第2セットのマス部3830、及び第3セットのマス部3840の各マス部の質量、及び、第1セットのマス部3820、第2セットのマス部3830、及び第3セットのマス部3840の相互に関連する総質量は、ゴルフクラブヘッド2000の第1セットのマス部2520、第2セットのマス部2530、及び第3セットのマス部2540の個々の質量、総質量、相対的質量のそれぞれと多くの点で類似し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0068】
図34~
図50に示すように、ポート3721、3742の各々は、第1のプラグ型マス部4200の1つを受け入れるように構成され得る。一例では、ポート3721、3742の内壁は、第1のプラグ型マス部4200のネジ山付きヘッド部4202を受け入れるようにネジ山を付され得る。開口部4721、4742の直径は、第1のプラグ型マス部4200の外径より小さくてもよい。従って、第1のプラグ型マス部4200は、ポート3721、3742へのシャフト部4204の第1のプラグ型マス部4200の更なる挿入を防止するように、シャフト部4204の底部がショルダー部4821、4842に隣接するまで、ポート3721、3742に捩じ込まれ得る。ポート3722、3741の各々は、固定具型マス部4300の1つを受け入れるように構成され得る。一例では、ポート3722、3741の内壁は、固定具型マス部4300のヘッド部4302を受け入れるようにネジ山が付されなくてもよい。開口部4722、4741の直径は、ヘッド部4302の直径よりも小さいが、固定具型マス部4300のシャフト部4304の直径より大きくてもよい。従って、シャフト部4304は、開口部4722又は4741を通じて挿入することができ、ヘッド部4302がショルダー部4822又は4841のそれぞれと係合することで更なる挿入が防止される。ポート3731は、第2のプラグ型マス部4400を受け入れるように構成され得る。一例では、ポート3731の内壁は、第2のプラグ型マス部4400のネジ山付きヘッド部3984を受け入れるようにネジ山を付され得る。従って、第2のプラグ型マス部4400は、シャフト部4404の底部がポート3731の底部に隣接するまで、ポート3731に捩じ込まれ得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0069】
一例では、
図34~
図50に示すように、ボディ部3410は、ソール部エッジ3492に近接する位置から内部キャビティ3420内まで延在し得る、第1のフランジ部4620及び第2のフランジ部4640を含んでもよい。第1のフランジ部4620は、トウ側切欠き部4120又はその近傍に配置され得る。第1のフランジ部4620は、ネジ山付きボア(ネジ穴)4622を含んでもよく、本明細書に記載されるように、バックカバー部3672がリム部3474に据え付け又は配置されたときに、ポート3722の開口部4722と軸方向に位置合わせされ得る。第2のフランジ部4640は、ヒール側切欠き部4140又はその近傍に配置され得る。第2のフランジ部4640は、ネジ山付きボア4641を含んでもよく、本明細書に記載されるように、バックカバー部3672がリム部3474に据え付け又は配置されたときに、ポート3741の開口部4741と軸方向に位置合わせされ得る。ネジ山付きボア4622、4641の各々は、固定具型マス部4300のシャフト部4304を受け入れるように構成され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0070】
一例では、バックカバー部3672をボディ部3410に取り付けるために、バックカバータブ部3679は、バック開口部3473から内部キャビティ3420に挿入され、スロット3479と位置合わせされ得る。従って、バックカバータブ部3679は、スロット3479とフロント部3460の間に配置され得る。一例では、スロット3479は、バックカバータブ部3679を受け入れ又は接触するバックウォール部3472の内面の部分を単に画定することができる。別の例では、
図34~
図50に示すように、スロット3479は、バックカバータブ部3679を受け入れるように構成されたバックウォール部3472の内面の凹部によって画定され得る。リム部3474は、本明細書に記載されるように、バックカバー部3672がバック開口部3473の上に適切に配置されてリム部3474に据え付けられるように、バックカバー部3672をボディ部3410に取り付けるとき、スロット3479内のバックカバータブ部3679を位置決めするとき、及び/又はタブオフセット3680を収容するときに、スロット3479に対してバックカバータブ部3679の視覚的な位置合わせを提供し得る、上側切欠き部3475を含んでもよい。バックカバータブ部3679がスロット3479に対して位置合わせされた後、バックカバー部3672は、バックカバー周縁部3674がリム部3474と係合するように、ボディ部3410上に配置され得る。バックカバー部3672をバックウォール部3472に向かって移動させると、バックカバータブ部3679がスロット3479に完全に係合し、バックカバー周縁部3674がリム部3474に係合して、バック開口部3473を閉じることができる。
図34~
図50に示すように、第1のポート領域3729及び第3のポート領域3749は、トウ側切欠き部4120及びヒール側切欠き部4140に延在して係合し、又は、第1のフランジ部4620及び第2のフランジ部4640のそれぞれに近接して配置され得る。その後、ポート3722の開口部4722及びポート3741の開口部4741は、ネジ山付きボア4622及びネジ山付きボア4641のそれぞれと軸方向に位置合わせされ得る。その後、固定具型マス部4300のシャフト部4304は、開口部4722、4741を通じて挿入され、ネジ山付きボア4622、4641に捩じ込まれ、バックカバー部3672をボディ部3410に固定することができる。従って、バックカバー部3672の上部は、スロット3479内に配置及び/又はスロット3479と係合するバックカバータブ部3679によってボディ部3410に固定することができ、バックカバー部3672の下部は、バックカバー部3672を第1のフランジ部4620及び第2のフランジ部4640に固定する2つの固定具型マス部4300によってボディ部3410に固定することができる。別の例では、バックカバータブ部3679及び固定具型マス部4300を用いたボディ部3410へのバックカバー部3672の取り付けは、バックカバー周縁部3674とリム部3474の間に塗布された接着剤又は結合剤によって更に補強され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0071】
一例では、内部キャビティ3420は、1つ又は複数の類似又は異なる材料を含み得る、1つ又は複数の充填材料(すなわち、キャビティ充填材料)で、部分的に又は完全に充填されてもよい。一例では、
図34~
図50に示すように、内部キャビティ3420は、充填材料3422で充填され得る。内部キャビティ3420は、第1セットのポート3720又は第3セットのポート3740のいずれか1つ又は複数のポートから充填され得る。一例では、
図34~
図50に示すように、内部キャビティ3420は、ポート3721、3722、3741、又は3742のそれぞれの開口部4721、4722、4741、又は4742のいずれか1つ又は組み合わせから充填材料3422で充填され得る。充填材料3422の注入に使用されない開口部4721、4722、4741、又は4742のいずれか1つ又は組み合わせは、内部キャビティ3420の内部から充填材料3422によって置換された空気を排出するために使用され得る。その後、開口部4721、4722、4741、4742は、本明細書に記載されるように、ポート3721、3722、3741、3742を閉じるために各ポートにそれぞれ挿入されるマス部3821、3822、3841、3842によって閉じられる。別の例では、充填材料3422は、バックカバー部3672をボディ部3410に固定する前に内部キャビティ3420内に配置され得る、事前に形成又は事前に製造された充填材料であってもよい。別の例では、内部キャビティ3420は、本明細書又は参照により組み込まれる刊行物のいずれかに記載されたものと同様又は異なる物理的特性を有する2つ以上の充填材料で充填され得る。内部キャビティ3420内の充填材料は、本明細書に記載された任意のタイプの充填材料であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0072】
図51~
図64の例では、ゴルフクラブヘッド5100は、トウ部エッジ5142を持つトウ部5140と、ゴルフクラブ(例示的なゴルフクラブ100が
図1に示される)を形成するために一方の端部にグリップ(例示的なグリップ106が
図1に示される)を有すると共に他方の端部にゴルフクラブヘッド5100を有するシャフト(例示的なシャフト104が
図1に示される)を受け入れるように構成されるホーゼル部5155を含み得るヒール部エッジ5152を持つヒール部5150と、フロント部5160と、バックウォール部5172を持つバック部5170と、トップ部エッジ5182を持つトップ部5180と、ソール部エッジ5192を持つソール部5190とを有するボディ部5110を含み得る。ゴルフクラブヘッド5100は、フロント開口部5163を閉じるようにフロント部5160のフロント開口部5163に結合されたフェース部5162を含んでもよく、更に、複数の溝5165を持つ前面5164及び背面5166を含んでもよい。ゴルフクラブヘッド5100は、接地平面5210、水平中央平面5220、頂上平面5230、ロフト平面5240、ロフト角5245(α)、及び垂直平面5250に関連付けられ得る。ボディ部5110は、フロント開口部5163及びバックウォール部5172内のバック開口部5173を持つ中空体であり得る。従って、ボディ部5110は、フロント開口部5163及びバック開口部5173を持つ内部キャビティ5120を画定する貫通穴を含み得る。本明細書に記載されるように、フェース部5162は、フロント開口部5163を閉じるためにフロント部5160に取り付けられ得る。ボディ部5110は、バック開口部5173をカバー及び閉じるようにバックウォール部5172に取り付けられ得るバックカバー部5372を含んでもよく、フロント開口部5163を閉じるフェース部5162と共に内部キャビティ5120を封止する。ゴルフクラブヘッド5100は、本明細書に記載及び/又は参照により組み込まれる刊行物のいずれかに記載された任意のゴルフクラブヘッドのように、ゴルフクラブヘッド2000、3400と多くの点で類似し得る。ゴルフクラブヘッド5100の上記部品及び特徴は、ゴルフクラブヘッド2000、3400と多くの点で類似し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0073】
バックウォール部5172は、ゴルフクラブヘッド3400のバックウォール部3472及びバックカバー部3672と多くの点で類似し得るバックカバー部5372を含み得る。従って、バックウォール部5172は、上側バックウォール部5312と、下側バックウォール部5314と、第1のレッジ5326、第2のレッジ部5336、及び第3のレッジ部5346を持つレッジ部5316とを含んでもよく、これらはゴルフクラブヘッド3400の同じ部分と多くの点で類似し得る。
図51~
図64に示すように、バックウォール部5172は、リム部5174と、トウ側切欠き部5820と、中央切欠き部5830と、ヒール側切欠き部5840と、バックウォール部5172の内面にあるスロット5179とを含んでもよく、これらはゴルフクラブヘッド3400の同じ部分と多くの点で類似し得る。一例では、
図51~
図64に示すように、バックカバー部5372は、ゴルフクラブヘッド3400のバックカバー部3672と多くの点で類似し得る。従って、バックカバー部5372は、第1セットのポート5420(例えば、ポート5421、5422として示される)を含み得る第1のポート領域5429と、第2セットのポート5430(例えば、ポート5431として示される)を含み得る第2のポート領域5439と、第3セットのポート5440(例えば、ポート5441、5442として示される)を含み得る第3のポート領域5449と、バックカバー周縁部5374と、バックカバータブ部5379と、タブオフセット5380とを含んでもよく、これら全てはゴルフクラブヘッド3400のバックカバー部3672の対応する部分と多くの点で類似し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0074】
一例では、第1セットのポート5420、第2セットのポート5430、及び/又は第3セットのポート5440は内部キャビティ5120に接続されてもよく、それを通じて1つ又は複数の充填材料が内部キャビティ5120に注入され得る。一例では、
図51~
図64に示すように、ポート5421、5422、5441、5442は同様の内径を有してもよく、ポートショルダー部6221、6222、6241、6242を画定するように、それらの下部により小さい開口直径を有する開口部6121、6122、6141、6142を含み得る。ポート5431は、一定又は実質的に一定(製造公差を考慮)の内径を有する貫通ボア(すなわち、内部キャビティ5120に接続される)であり得る。従って、
図51~
図64の例に示すように、ポート5421、5422、5431、5441、5442の全ては、内部キャビティ5120に接続されて、充填材料5122などの1つ又は複数の充填材料を内部キャビティ5120に注入するために使用されてもよく、及び/又は、本明細書に記載されるように排気ポートとして使用されてもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0075】
ボディ部5110は、ボディ部5110に結合される一体的なマス部又は別々のマス部であり得る、1つ又は複数のマス部(例えば、ウェイト部)を含んでもよい。
図51~
図64に示す例では、ボディ部5110は、第1セットのマス部5520(例えば、マス部5521、5522として示される)と、第2セットのマス部5530(例えば、マス部5531として示される)と、第3セットのマス部5540(例えば、マス部5541、5542として示される)とを含み得る。マス部5521、5522、5541、5542は、固定具型マス部4300であり得る。従って、ポート部5421、5422、5441、5442の内壁は、固定具型マス部4300のヘッド部4302を受け入れるようにネジ山が付されなくてもよい。開口部6121、6122、6141、6142の直径は、ヘッド部4302の直径よりも小さいが、固定具型マス部4300のシャフト部4304の直径より大きくてもよい。従って、シャフト部4304は、開口部6121、6122、6141、6142を通じて挿入することができ、ヘッド部4302がショルダー部6221、6222、6241、6242のそれぞれと係合することで更なる挿入が防止される。マス部5531は、第2のプラグ型マス部4400であり得る。従って、ポート5431は、第2のプラグ型マス部4400のヘッド部4402を受け入れるように構成され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0076】
一例では、
図51~
図64に示すように、ボディ部5110は、ソール部エッジ5192に近接する位置から内部キャビティ5120内まで延在し得る、第1のフランジ部6020と、第2のフランジ部6040と、第3のフランジ部6060とを含んでもよい。第1のフランジ部6020は、トウ側切欠き部5820又はその近傍に配置され得る。第1のフランジ部6020は、第1フランジ部第1ボア6021及び第1フランジ部第2ボア6022を含んでもよく、これらは両方とも、本明細書に記載されるように、バックカバー部5372がリム部5174に据え付け又は配置されたときにポート5421、5422のそれぞれの開口部6121、6122と軸方向に位置合わせされ得る、ネジ山付き貫通ボアであり得る。第2のフランジ部6040は、ヒール側切欠き部5840又はその近傍に配置され得る。第2のフランジ部6040は、第2フランジ部第1ボア6041及び第2フランジ部第2ボア6042を含んでもよく、これらは両方とも、本明細書に記載されるように、バックカバー部5372がリム部5174に据え付け又は配置されたときにポート5441、5442のそれぞれの開口部6141、6142と軸方向に位置合わせされ得る、ネジ山付き貫通ボアであり得る。ボア6021、6022、6041、6042の各々は、固定具型マス部4300のシャフト部4304を受け入れるように構成され得る。第3のフランジ部6060は、中央切欠き部5830又はその近傍に配置されてもよく、第3のフランジ部6061を含み、これはネジ山付きブラインドボアであってもよく、本明細書に記載されるように、バックカバー部5372がリム部5174に据え付け又は配置されたときにポート5431と軸方向に位置合わせされ得る。第3フランジ部ボア6061は、第2のプラグ型マス部4400のヘッド部4402を受け入れるように構成され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0077】
一例では、バックカバー部5372をボディ部5110に取り付けるために、バックカバータブ部5379は、バック開口部5173から内部キャビティ5120に挿入され、スロット5179と位置合わせされ得る。従って、バックカバータブ部5379は、スロット5179とフロント部5160の間に配置され得る。一例では、スロット5179は、バックカバータブ部5379を受け入れ又は接触するバックウォール部5172の内面の部分を単に画定することができる。別の例では、
図51~
図64に示すように、スロット5179は、バックカバータブ部5379を受け入れるように構成されたバックウォール部5172の内面の凹部によって画定され得る。リム部5174は、バックカバー部5372がバック開口部5173の上に適切に配置されるように、バックカバー部5372をボディ部5110に取り付けるとき、スロット5179内のバックカバータブ部5379を位置決めするとき、及び/又はタブオフセット5380を収容するときに、スロット5179に対してバックカバータブ部5379の視覚的な位置合わせを提供し得る、上側切欠き部5175を含んでもよい。バックカバータブ部5379がスロット5179に対して位置合わせされた後、バックカバー部5372は、バックカバー周縁部5374がリム部5174と係合するように、ボディ部5110上に配置され得る。バックカバー部5372をバックウォール部5172に向かって移動させると、バックカバータブ部5379がスロット5179に完全に係合し、バックカバー周縁部5374がリム部5174に係合又は結合して、バック開口部5173を閉じることができる。
図51~
図64に示すように、第1のポート領域5429及び第3のポート領域5449は、トウ側切欠き部5820及びヒール側切欠き部5840に延在して係合し、又は、第1のフランジ部6020及び第2のフランジ部6040のそれぞれに近接して配置され得る。ポート5421、5422の開口部6121、6122、ポート5431の開口部6131、及びポート5441、5442の開口部6141、6142は、ボア6021、6022、6061、6041、6042のそれぞれと軸方向に位置合わせされ得る。その後、固定具型マス部4300のシャフト部4304は、開口部6121、6122、6141、6142を通じて挿入され、ボア6021、6022、6041、6042に捩じ込まれ、バックカバー部5372をボディ部5110に固定することができる。第2のプラグ型マス部4400のヘッド部4402は、ボア6061に捩じ込まれ、第2のプラグ型マス部4400をポート5431及びボディ部5110に固定することができる。第2のプラグ型マス部4400は、シャフト部4404がボア6062の底部に係合するまで、ボア6061に捩じ込まれ得る。従って、バックカバー部5372の上部は、スロット5179内に配置及び/又はスロット5179と係合するバックカバータブ部5379によってボディ部5110に固定することができ、バックカバー部5372の下部は、バックカバー部5372を第1のフランジ部6020及び第2のフランジ部6040に固定する4つの固定具型マス部4300によってボディ部5110に固定することができる。別の例では、バックカバータブ部5379及び固定具型マス部4300を用いたボディ部5110へのバックカバー部5372の取り付けは、バックカバー周縁部5374とリム部5174の間に塗布された接着剤又は結合剤によって更に補強され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0078】
一例では、内部キャビティ5120は、1つ又は複数の類似又は異なる材料を含み得る、1つ又は複数の充填材料(すなわち、キャビティ充填材料)で、部分的に又は完全に充填されてもよい。一例では、
図51~
図64に示すように、内部キャビティ5120は、充填材料5122で充填され得る。内部キャビティ5120は、第1セットのポート5420、第2セットのポート5430、及び第3セットのポート5440の各ポートのいずれか1つ又は組み合わせから充填され得る。一例では、
図51~
図64に示すように、内部キャビティ5120は、ポート5421、5422、5431、5441、又は5442のそれぞれの開口部6121、6122、6131、6141、又は6142のいずれか1つ又は組み合わせから充填材料5122で充填され得る。充填材料5122の注入に使用されない開口部6121、6122、6131、6141、又は6142のいずれか1つ又は組み合わせは、内部キャビティ5120の内部から充填材料5122によって置換された空気を排出するために使用され得る。その後、開口部6121、6122、6131、6141、6142は、本明細書に記載されるように、ポート5421、5422、5431、5441、5442を閉じるために各ポートにそれぞれ挿入されるマス部5521、5522、5531、5541、5542によって閉じられる。別の例では、充填材料5122は、バックカバー部5372をボディ部5110に固定する前に内部キャビティ5120内に配置され得る、事前に形成又は事前に製造された充填材料であってもよい。別の例では、内部キャビティ5120は、本明細書又は参照により組み込まれる刊行物のいずれかに記載されたものと同様又は異なる物理的特性を有する2つ以上の充填材料で充填され得る。内部キャビティ5120内の充填材料は、本明細書に記載された任意のタイプの充填材料であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0079】
一例では、本明細書に記載された任意の1つ又は複数のマス部は、ゴルフクラブヘッドの材料の密度より小さい密度を有する材料で構成され得る。例えば、スチールで構成されたゴルフクラブヘッドの場合、本明細書に記載された任意の1つ又は複数のマス部は、ポリマー材料、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、マグネシウム、又はスチールの密度より低い密度を有する他の材料で構成され得る。別の例では、本明細書に記載された任意の1つ又は複数のマス部は、ゴルフクラブヘッドの材料の密度より大きい密度を有する材料で構成され得る。例えば、
図1~
図64に示すように、本明細書に記載されたゴルフクラブヘッドは、少なくとも一部がスチールで構成されてもよく、本明細書に記載されたマス部は、タングステン又はタングステン合金で構成されてもよい。従って、特定の物理的特性及び構成を有するマス部を本明細書に記載されたゴルフクラブヘッドのいずれかに使用して、心地よい音及び感触を提供することができ、また、ゴルフクラブヘッド質量、CG(重心)位置、及びMOI(慣性モーメント)最適化のためにボディ部に戦略的重量配置を提供することができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0080】
一例では、
図65に示すように、ゴルフクラブヘッド2000を製造するプロセス6500は、バック開口部2073を有するボディ部2010を提供することを含み得る(ブロック6510)。本明細書に記載されるように、一例では、第2の充填材料2024は、事前に製造された挿入物の形態であり得る。従って、第2の充填材料2024は、内部キャビティ2020に挿入又は配置されてもよく、及び/又は、内部キャビティ2020を画定するボディ部2010の内壁に1つ又は複数の接着剤又は結合剤で取り付けられてもよい(ブロック6520)。次に、バックカバー部2272は、本明細書に記載されるように、1つ又は複数の接着剤又は結合剤(すなわち、1つ又は複数の接着剤又は結合剤でボディ部2010に結合されたバックカバー部2272)、溶接、及び/又は半田付けによって、ボディ部2010に取り付けられ、バック開口部2073を閉じることができる(ブロック6530)。バックカバー部2272がボディ部2010に取り付けられた後、本明細書に記載されるように、ポート2321、2342の開口部2361、2382のいずれか1つを使用して、内部キャビティ2020に第1の充填材料2022を注入することができ(ブロック6540)、他のポートを使用して、第1の充填材料2022によって置換された空気を内部キャビティ2020の内部から排出することができる。続いて、本明細書に記載されるように、マス部をバックカバー部2272のポートに挿入して、ポートを閉じることができる。別の例では、第1の充填材料2022及び第2の充填材料2024の両方は、バックカバー部2272がボディ部2010に取り付けられる前に内部キャビティ2020に挿入される、事前に製造された挿入物であり得る。別の例では、第1の充填材料2022及び第2の充填材料2024の両方は、バックカバー部2272がボディ部2010に取り付けられた後に内部キャビティ2020に注入され得る。更に別の例では、ゴルフクラブヘッド2000は、ゴルフクラブヘッド3400、5100と同様に単一の充填材料のみを含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0081】
一例では、
図66に示すように、ゴルフクラブヘッド3400を製造するプロセス6600は、本明細書に記載されるように、バック開口部3473を有するボディ部3410を提供することを含み得る(ブロック6610)。バックカバー部3672は、ボディ部3410に取り付けられ(ブロック6620)、本明細書に記載されるように、1つ又は複数の固定具型マス部によってバック開口部3473を閉じることができる。
図34~
図50に示す例によれば、バックカバー部3672は、本明細書に記載されるように、バックカバータブ部3679をボディ部3410のスロット3479と係合させることで、及び、第1のフランジ部4620及び第2のフランジ部4640にバックカバー部3672を取り付ける2つの固定具型マス部4300によって、ボディ部3410に取り付けることができる。バックカバー部3672がボディ部3410に取り付けられた後、本明細書に記載されるように、ポート3721、3742の開口部4721、4742のいずれか1つを使用して、内部キャビティ3420に充填材料3422を注入することができ(ブロック6630)、バックカバー部3672の他のポートを使用して、充填材料3422によって置換された空気を内部キャビティ3420の内部から排出することができる。続いて、本明細書に記載されるように、マス部をポート3721、3742に挿入して、ポートを閉じることができる。別の例では、充填材料3422は、バックカバー部3672がボディ部3410に取り付けられる前にボディ部3410に取り付け又は内部キャビティ3420に配置され得る、事前に製造された挿入物であってもよい。更に別の例では、本明細書に記載されるように、1つ又は複数の充填材料を、ゴルフクラブヘッド2000の充填材料及び関連するプロセスと同様に内部キャビティ3420に配置することができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0082】
ゴルフクラブヘッド5100を製造するプロセスは、プロセス6600と多くの点で類似し得る。
図51~
図64の例によれば、バックカバー部5372は、本明細書に記載されるように、バックカバータブ部5379をボディ部5110のスロット5179と係合させることで、及び、第1のフランジ部6020及び第2のフランジ部6040にバックカバー部5372を取り付ける4つの固定具型マス部4300によって、ボディ部5110に取り付けることができる。
図51~
図64の例によれば、本明細書に記載されるように、バックカバー部5372をボディ部5110に取り付けるために、固定具型マス部を第1のフランジ部6020のボア6022、6024の1つに捩じ込んでもよく、固定具型マス部を第2のフランジ部6040のボア6042、6044の1つに捩じ込んでもよい。バックカバー部3672が固定具型マス部4300の少なくとも1つによってボディ部3410に取り付けられた後(ブロック6620)、本明細書に記載されるように、それぞれ開いている開口部5421、5422、5441、又は5442のいずれか1つを使用して、内部キャビティ5120に充填材料5122を注入することができ(ブロック6630)、他のポートを使用して、充填材料5122によって置換された空気を内部キャビティ5120の内部から排出することができる。一例では、バックカバー部5372は、ポート5421又は5422のいずれか1つに挿入されてボア6022又は6024のいずれか1つに捩じ込まれる固定具型マス部4300と、ポート5441又は5442のいずれか1つに挿入されてボア6042又は6044のいずれか1つに捩じ込まれる別の固定具型マス部4300とによって、ボディ部5110に取り付けることができる。開いている(すなわち、その中に固定具型マス部がない)ポート5421、5422、5441、5442のいずれか1つを使用して、充填材料5122を内部キャビティ5120に充填することができる。続いて、固定具型マス部4300を開いているポートに挿入し、第1のフランジ6020及び第2のフランジ部6040の対応するボアに捩じ込むことで、開いているポートを閉じ、バックカバー部5372をボディ部5110に完全に取り付けることができる。別の例では、充填材料5122は、バックカバー部5372がボディ部5110に取り付けられる前にボディ部5110に取り付け又は内部キャビティ5120に配置され得る、事前に製造された挿入物であってもよい。更に別の例では、本明細書に記載されるように、1つ又は複数の充填材料を、ゴルフクラブヘッド2000の充填材料及び関連するプロセスと同様に内部キャビティ5120に配置することができる。プロセス6500、6600の任意のステップは交換可能であり、本明細書に記載されるように、ゴルフクラブヘッド2000、3400、及び/又は5100を製造するために使用することができる。従って、ゴルフクラブヘッド2000、3400、5100は、プロセス6500又はプロセス6600によって製造され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0083】
本明細書に記載されたゴルフクラブヘッドのいずれも、アイアン系ゴルフクラブヘッド(例えば、1番アイアン、2番アイアン、3番アイアン、4番アイアン、5番アイアン、6番アイアン、7番アイアン、8番アイアン、9番アイアンなど)、又はウェッジ系ゴルフクラブヘッド(例えば、ピッチングウェッジ、ロブウェッジ、サンドウェッジ、44°(度)、48°、52°、56°、60°などのn度ウェッジ)であり得る。特定のタイプのクラブヘッドを図示及び説明したが、本明細書に記載された装置、方法、及び製造物は、他のタイプのクラブヘッド(例えば、ドライバー系クラブヘッド、フェアウェイウッド系クラブヘッド、ハイブリッド系クラブヘッド、パター系クラブヘッドなど)に適用可能であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0084】
本明細書に記載された任意のゴルフクラブヘッドのボディ部及び/又はフェース部は、スチール系材料(例えば、17-4PHステンレス鋼、Nitronic(登録商標)50ステンレス鋼、合金鋼8620、マレージング鋼、又は他のタイプのステンレス鋼)、チタン系材料、アルミニウム系材料(例えば、高強度アルミニウム合金、又は高強度合金で被覆された複合アルミニウム合金)、それらの任意の組み合わせ、非金属材料、複合材料、及び/又は他の適切なタイプの材料で、部分的に又は完全に作製され得る。ボディ部及び/又はフェース部は、本明細書に記載又は参照により組み込まれる刊行物のいずれかに記載された任意のボディ部及び/又はフェース部と同様の材料で構成され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0085】
一例では、本明細書に記載された任意のゴルフクラブヘッドのフェース部の前面の面積は、330mm2 以上5000mm2 以下であり得る。別の例では、本明細書に記載された任意のゴルフクラブヘッドのフェース部の前面の面積は、1000mm2 以上5300mm2 以下であり得る。更に別の例では、本明細書に記載された任意のゴルフクラブヘッドのフェース部の前面の面積は、1500mm2 以上4800mm2 以下であり得る。上記の例は特定の面積を説明したが、前面の面積はそれらの数値より大きくてもよく、小さくてもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0086】
一例では、本明細書に記載された充填材料は、衝撃を吸収、振動を分離、及び/又はノイズを減衰し得る、弾性ポリマー又はエラストマー材料(例えば、オハイオ州ケントのSorbothane社製のSorbothane(登録商標)材料などの粘弾性ウレタンポリマー材料)、熱可塑性エラストマー材料(TPE)、熱可塑性ポリウレタン材料(TPU)、他のポリマー材料、結合剤(例えば、接着剤)、及び/又は他の適切なタイプの材料を含んでもよい。別の例では、充填材料は、結合特性を有する1つ又は複数の熱硬化性ポリマー(例えば、1つ又は複数の接着剤又はエポキシ材料)であり得る。材料はまた、本明細書に記載されたゴルフクラブヘッドでゴルフボールを打つたとき、に衝撃を吸収、振動を分離、及び/又はノイズを減衰し得る。更に、充填材料は、硬化したときに柔軟性又は僅かな柔軟性があり得るエポキシ材料であってもよい。別の例では、充填材料は、ミネソタ州セントポールの3M corporation社製の3MTM Scotch-WeldTM DP100ファミリーのエポキシ接着剤(例えば、3MTM Scotch-WeldTM エポキシ接着剤 DP100、DP100 Plus、DP100NS、DP100FR)のいずれかを含み得る。別の例では、充填材料は、3MTM Scotch-WeldTM DP100 Plus Clear接着剤を含み得る。別の例では、充填材料は、ミシガン州オーバーンヒルズのDow Chemical Company社製の材料であるMEGUMTM、ROBONDTM、及び/又はTHIXONTMなどの、低粘度有機溶剤型の溶液及び/又はポリマーと他の反応性化学物質の分散液を含み得る。更に別の例では、充填材料は、コネチカット州ロッキーヒルのHenkel Corporation社製のLOCTITE(登録商標)であり得る。別の例では、充填材料は、ゴルフクラブヘッドでゴルフボールを打つたときに、衝撃を吸収、振動を分離、及び/又はノイズを減衰し得る、エチレン共重合材料などのポリマー材料であってもよい。別の例では、充填材料は、高密度エチレン共重合体アイオノマー、脂肪酸変成エチレン共重合体アイオノマー、高非晶質エチレン共重合体アイオノマー、エチレン酸アクリレート三元共重合体のアイオノマー、マグネシウムアイオノマーを含むエチレン共重合体、様々な形状を作り出す従来の射出成形装置で使用される射出成型可能なエチレン共重合体、様々な形状を作り出す従来の押出し装置で使用できるエチレン共重合体、熱硬化性ポリブタジエンゴムに類似した高圧縮性及び低反発性のエチレン共重合体、及び/又は高度に中和されたポリマー組成物の混合物、高度に中和された酸ポリマー、又は高度に中和された酸ポリマー組成物、及び充填剤であり得る。例えば、エチレン共重合体は、デラウェア州、ウィルミントンのE.I.du Pont de Nemours and Company社製の、DuPontTM 高性能樹脂(HPF)ファミリーの材料(例えば、DuPontTM HPF AD1172、DuPontTM HPF AD1035、DuPont(登録商標) HPF 1000、及びDuPontTM HPF 2000)に関連する任意のエチレン共重合体を含み得る。エチレン共重合体のDuPontTM ファミリーは、射出成型可能であって、低圧縮性及び高反発力、すなわち、比較的高い反発係数(COR)を提供する、従来の射出成形装置及び型を使用することができる。別の例では、本明細書に記載された充填材料のいずれか1つ又は複数は、アルミニウム、銅、亜鉛、及び/又はチタンなどの、1つ又は複数の金属又は金属合金から形成され得る。本明細書で具体的に詳細に記載されていない充填材料は、本明細書及び参照により組み込まれる刊行物のいずれかに記載された1つ又は複数の類似又は異なるタイプの材料を含み得る。本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0087】
本明細書に記載された任意の充填材料は、本明細書に記載された任意のゴルフクラブヘッドの製造中に異なるプロセスに供され得る。そのようなプロセスは、1つ又は複数の射出成型プロセス又は射出成型後の硬化プロセスの間に、伝導、対流、及び/又は放熱によって、加熱及び/又は冷却される1つ又は複数の充填材料を含み得る。例えば、全ての加熱及び冷却プロセスは、本明細書に記載された期間の加熱又は冷却環境を通して本明細書に記載されたゴルフクラブヘッドを移動させるコンベアベルトを使用する加熱又は冷却システムを用いて実行され得る。1つ又は複数の充填材料でゴルフクラブヘッドを製造するプロセスは、参照により組み込まれる刊行物のいずれかに記載された任意のプロセスと同様であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0088】
本明細書に記載された装置、方法、及び製造物は、1つ又は複数のクラブ識別子(例えば、シリアル番号、マトリクスバーコード、商標、クラブ番号、ロフト角、文字など)を含み得る。例えば、本明細書に記載された任意のゴルフクラブヘッドは、ゴルフクラブヘッドのタイプを識別するためのクラブ番号などの視覚的表示体を含み得る。特に、クラブ番号は、ゴルフクラブヘッドのロフト角に対応し得る(例えば、3、4、5、6、7、8、又は9)。一例では、7番のアイアン系ゴルフクラブヘッドは、「7」がマークされ得る。別の例では、ゴルフクラブヘッドは、ロフト角がマークされ得る。例えば、1度のウェッジ系ゴルフクラブヘッドは、「1」がマークされ得る。更に別の例では、10.5度のドライバー系ゴルフクラブヘッドは、「10.5」がマークされ得る。クラブ識別子に関連付けられた任意のマークは、ゴルフクラブヘッドの残りの部分から視覚的に区別され得る(例えば、異なる色、質感、パターンなど)。他のゴルフクラブヘッドと区別できるように、本明細書に記載されたゴルフクラブヘッドは、ゴルフクラブのブランド名又はモデルを識別する(例えば、他の製造業者又は販売業者と区別する)ための商標(例えば、単語、名称、記号、模様、又はこれらの任意の組み合わせ)を含み得る。クラブ識別子は、ゴルフクラブを真正の用具として識別するため、在庫を追跡するため、又は、ゴルフクラブを模倣品又は偽造品から区別するための、製品番号又はシリアル番号などの別のタイプの視覚的表示体であり得る。あるいは、クラブ識別子は、ゴルフクラブヘッドに関する情報又はデータのデジタル署名又は機械読み取り可能な光学表現(例えば、数字、英数字、バイト、UPC(Universal Product Code)などの一次元バーコード、QR(Quick Response)コードなどの二次元バーコードなど)であり得る。クラブ識別子は、様々な方法(例えば、ゴルフクラブヘッドへの塗装、レーザーエッチング、スタンプ、鋳造、又は成形)を使用して、ゴルフクラブヘッドの様々な位置(例えば、ヒール部、ホーゼル部、フェース部、トップ部、ソール部、など)に配置され得る。例えば、クラブ識別子は、ゴルフクラブヘッドのホーゼル部にレーザーエッチングされたシリアル番号であり得る。ゴルフクラブヘッドと一体的な部分に代えて、クラブ識別子は、ゴルフクラブヘッドに結合された別々の構成要素(例えば、接着剤又はエポキシ樹脂を介して接着されたラベル)であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0089】
本明細書に記載された任意の装置、方法、及び製造物は、英数字、色、画像、記号、ロゴ、及び/又は幾何学的形状などの、1つ又は複数の視覚的識別子を含み得る。例えば、1つ又は複数の視覚的識別子は、ゴルフクラブヘッド(例えば、ゴルフクラブヘッドに鋳造又は成形)、ゴルフクラブヘッドへの塗装、ゴルフクラブヘッドへのエッチング(例えば、レーザーエッチング)、ゴルフクラブヘッドへのエンボス加工、ゴルフクラブヘッドへの機械加工、ゴルフクラブヘッドへの別個のバッジ又はステッカーの貼付け(例えば、接着剤、溶接、ロウ付け、機械的ロック、これらの任意の組み合わせ)、又はこれらの任意の組み合わせなど、ゴルフクラブヘッドの複数の部分に製造され得る。視覚的識別子は、ゴルフクラブヘッドと同じ材料又はゴルフクラブヘッドとは異なる材料(例えば、ゴルフクラブヘッドに接着剤で取り付けられたプラスチックバッジ)で作成され得る。更に、視覚的識別子は、ゴルフクラブヘッドの製造及び/又はブランド情報、ゴルフクラブヘッドのタイプ、ゴルフクラブヘッドの1つ又は複数の物理的特性、又はこれらの組み合わせと関連付けられ得る。特に、視覚的識別子は、ゴルフクラブヘッドの製造に関連するブランド識別子(例えば、商標、商品名、ロゴなど)、又は製造業者に関する他の情報を含み得る。更に、又は代わりに、視覚的識別子は、場所(例えば、生産国)、ゴルフクラブ又はゴルフクラブヘッドの製造日、又はその両方を含み得る。
【0090】
視覚的識別子は、ゴルフクラブ又はゴルフクラブヘッドのシリアル番号を含んでもよく、ゴルフクラブ又はゴルフクラブヘッドが偽造品か否かを判別するための真正性チェックに使用され得る。シリアル番号はまた、英数字にエンコードされたゴルフクラブヘッドに関する他の情報(例えば、生産国、ゴルフクラブの製造日、又はその両方)も含まれ得る。別の例では、視覚的識別子は、ゴルフクラブヘッドのカテゴリー又はタイプ(例えば、5番アイアン、7番アイアン、ピッチングウェッジなど)を含み得る。更に別の例では、視覚的識別子は、1つ又は複数の製造材料(例えば、ゴルフクラブヘッドへのチタンの使用を示す「Titanium」の視覚的識別子)、ロフト角、フェース部の特性、マス部の特性(例えば、ゴルフクラブヘッドへのタングステンのマス部の使用を示す「Tungsten」の視覚的識別子)、内部キャビティ及び充填材料の特性(例えば、内部キャビティがポリマー材料で充填されていることを示す1つ又は複数の略語、フレーズ、又は単語)、ゴルフクラブヘッドの任意の物理的又はプレーの特性を視覚的に示し得る他の任意の情報、又はこれらの任意の組み合わせなどの、ゴルフクラブヘッドの1つ又は複数の物理的特性を示し得る。更に、1つ又は複数の視覚的識別子は、ゴルフクラブ又はゴルフクラブヘッドの装飾的デザインを提供することができ、又は外観に寄与することができる。
【0091】
本明細書に記載された任意のゴルフクラブヘッドは、スチールなどの金属から鋳造によって製造され得る。しかしながら、金属又はセラミックなどの非金属材料からのゴルフクラブヘッドの3D印刷、又は成形など、本明細書に記載されたゴルフクラブヘッドを製造するための他の技術が使用され得る。
【0092】
本明細書に記載された全ての方法が、本明細書で別段の指示がない限り、又は文脈によって明らかに矛盾しない限り、任意の適切な順番で実行され得る。1つ又は複数のプロセスに関して特定の順序のアクションが本明細書に記載されているが、これらのアクションは、他の時系列的な順序でも実行され得る。更に、本明細書に記載された任意のプロセスにおける2つ以上のアクションが、連続して、同時に、又は一斉に実行され得る。
【0093】
ゴルフのルールが時々変更され得る(例えば、全米ゴルフ協会(USGA)、全英ゴルフ協会(R&A))などのゴルフ標準団体及び/又は運営組織によって、新しい規則が採択され得る又は古い規則が撤廃又は変更され得る)ので、本明細書に記載された装置、方法、及び製造物に関連するゴルフ用品は、任意の特定の時点のゴルフのルールに準拠してもよく、準拠しなくてもよい。従って、本明細書に記載された装置、方法、及び製造物に関連するゴルフ用品は、準拠又は非準拠のゴルフ用品として宣伝され、売り出され、及び/又は販売されてもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0094】
本明細書に列挙した値の範囲は、範囲内のそれぞれ別個の値を個別に言及する簡易な方法として提示することを意図したものにすぎない。本明細書で別段の指示がない限り、個々の値は、本明細書に個々に列挙されたかのように本明細書に組み込まれる。「between(間)」という単語を使用して定義された数値範囲は、数値範囲の両端の数値が含まれる。「between(間)」という単語を使用して定義された空間範囲は、空間範囲内の任意の点及び空間範囲の境界が含まれる。「between(間)」という単語を使用して2つの離間した又は重なり合う要素に対して表される位置は、(i)要素間の任意の空間、(ii)各要素の一部、(iii)各要素の境界を含む。
【0095】
本開示の様々な実施形態を説明する文脈で使用される用語「a」、「an」、及び/又は「the」は、本明細書で別段の指示がない限り、又は、文脈と明らかに矛盾しない限り、単数形及び複数形の両方をカバーすると理解されるべきである。「coupled(結合)」という用語及びその任意の変形は、2つ以上の要素を化学的、機械的、及び/又は他の方法で直接又は間接に接続することを指す。「removably connected(取り外し可能に接続された)」という語句は、「取り外し可能に接続された」2つの要素が、いずれかの要素の有用性を破壊又は損なうことなく互いに分離され得るように定義される。
【0096】
「substantially(実質的に,略、など)」という用語は、要素の特徴、パラメータ、特性、又は値の説明に使用される場合、要素が提供しようとする特徴、パラメータ、特性、又は値を損なわない偏差又は変動を表し得る。要素の特徴、パラメータ、特性、又は値の偏差又は変動は、例えば、許容誤差(公差)、測定誤差、測定精度限界、及び他の要因に基づき得る。「proximate(近接)」という用語は、「adjacent(隣接)」、「close(近い)」、「immediate(接近)」、「nearby(近隣)」などの用語と同義であり、これらの用語は、本開示に現れるように交換可能に使用され得る。
【0097】
本明細書で提供される任意及び全ての実施例又は例示的な文言(例えば、「such as(など)」の使用は、単なる説明を意図したものであり、本開示の範囲を制限するものではない。本明細書のいかなる文言も、本明細書で論じられる実施形態の実施に不可欠なクレームされていない要素を示すものとして理解されるべきではない。本明細書に記載された装置、方法、及び製造物は、種々の実施形態で実現することができ、これらの実施形態の幾つかの上記説明は、必ずしも全ての可能な実施形態の完全な説明を表すものではない。代わりに、図面の説明、及び図面自体は、少なくとも1つの実施形態を開示し、及び代替の実施形態を開示し得る。
【0098】
本明細書で開示した代替要素又は実施形態のグループ化は、制限として理解されるべきではない。各グループ要素は、個別に、又は、グループの他の要素又は本明細書に記載された他の要素との任意の組み合わせで、参照又はクレーム化され得る。グループの1つ以上の要素は、利便性及び/又は特許性の理由で、グループに包含されてもよく、グループから削除されてもよい。そのような包含又は削除が起きた場合、本明細書は、変更されたグループが含まれると見做されるので、添付の特許請求の範囲で使用された全てのマーカッシュグループの記載が満たされる。
【0099】
一実施形態の異なる特徴又は態様が1つ又は複数の特徴に関して説明され得るが、単一の特徴は複数の要素を含んでもよく、本開示の範囲から逸脱することなく複数の特徴を1つの要素に組み合わせることができる。更に、方法は1つ又は複数の操作を含むものとして開示され得るが、単一の操作は複数のステップを含んでもよく、本開示の範囲から逸脱することなく複数の操作を1つのステップに組み合わせることができる。
【0100】
特定の例示的な装置、方法、及び製造物が本明細書で説明されたが、本開示の適用範囲はこれに限定されない。それどころか、本開示は、文言通り又は均等論の下で、添付の特許請求の範囲内に適正に収まる全ての装置、方法、及び製造物をカバーする。