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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-06
(45)【発行日】2023-07-14
(54)【発明の名称】宅配ボックス
(51)【国際特許分類】
   A47G 29/122 20060101AFI20230707BHJP
   A47G 29/12 20060101ALI20230707BHJP
   A47G 29/20 20060101ALN20230707BHJP
【FI】
A47G29/122 Z
A47G29/12 Z
A47G29/20
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2019154243
(22)【出願日】2019-08-27
(65)【公開番号】P2021029696
(43)【公開日】2021-03-01
【審査請求日】2022-07-01
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小林 富夫
【審査官】宮部 愛子
(56)【参考文献】
【文献】特開平8-182604(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0054620(US,A1)
【文献】国際公開第2004/063030(WO,A1)
【文献】特表2018-525038(JP,A)
【文献】特開平6-329190(JP,A)
【文献】実開昭55-177788(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2018/0296016(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47G 29/00-29/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
組み立て状態から扉を背板に向かって押し込むことによって両側板が該背板に向かって折り畳まれる宅配ボックスであって、
前記扉の幅方向の両端部かつ上下方向の両端部において、上下動可能に配置されたロックピンと、前記組み立て状態で前記ロックピンと対応する位置において天板および底板に設けられたロック孔と、前記ロックピンをそれぞれ対応する前記天板または前記底板に向けて付勢する付勢バネと、を含み、前記ロックピンの先端部が前記ロック孔に係合して前記組み立て状態における前記扉の位置を固定するロック機構と、
前記扉の幅方向の両端部に上下動可能に設けられた解除レバーと、上下方向に配置されたそれぞれの前記ロックピンと前記解除レバーとを連結する解除リンクと、を含み、前記解除レバーの移動により前記ロックピンをそれぞれ対応する前記ロック孔から退避させて前記組み立て状態における前記扉の位置の固定を解除するロック解除機構と、
前記天板または前記底板の前端部に固定され、前記組み立て状態における前記扉を前記背板に向かって付勢する押し込みバネと、
を備える、
宅配ボックス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、折り畳み可能な宅配ボックスに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、折り畳み可能な宅配ボックスが広く知られている。例えば、特許文献1には、使用時以外は折り畳まれる宅配ボックスが開示されている。このような宅配ボックスを折り畳む際には、前面部を構成する扉を、後面部を構成する本体に押し込むことによって両側の側板が内側に折り畳まれて宅配ボックスが折り畳まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2009-30388号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
折り畳み可能な宅配ボックスでは、前面部を構成する扉の位置が前面において固定される必要がある。扉の位置を固定する機構としては、扉の上下方向の両端部を天板または底板に固定するロック機構が扉の幅方向の両端部に設けられる。扉の位置固定を解除するには、使用者が両手で同時に両端部のロック機構の解除操作を行う必要がある。
【0005】
しかし、宅配ボックスを折り畳む作業は、使用者が宅配ボックスから荷物を取り出して、使用者が片手で荷物を抱えた状態で行われる。そのため、使用者にしてみれば、片手で扉の位置固定の解除操作ができることが好ましい。
【0006】
本開示の目的は、片手で扉の位置固定の解除操作をすることができる折り畳み可能な宅配ボックスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様である宅配ボックスは、組み立て状態から扉を背板に向かって押し込むことによって両側板が背板に向かって折り畳まれる宅配ボックスであって、扉の幅方向の両端部かつ上下方向の両端部において、上下動可能に配置されたロックピンと、組み立て状態でロックピンと対応する位置において天板および底板に設けられたロック孔と、ロックピンをそれぞれ対応する天板または底板に向けて付勢する付勢バネと、を含み、ロックピンの先端部がロック孔に係合して組み立て状態における扉の位置を固定するロック機構と、扉の幅方向の両端部に上下動可能に設けられた解除レバーと、上下方向に配置されたそれぞれのロックピンと解除レバーとを連結する解除リンクと、を含み、解除レバーの移動によりロックピンをそれぞれ対応するロック孔から退避させて組み立て状態における扉の位置の固定を解除するロック解除機構と、天板または底板の前端部に固定され、組み立て状態における扉を背板に向かって付勢する押し込みバネと、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示の一態様によれば、片手の操作で扉の位置固定を解除することができる折り畳み可能な宅配ボックスを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態の宅配ボックスを示す斜視図である。
図2】本実施形態の宅配ボックスが折り畳まれた状態を示す斜視図である。
図3】本実施形態のロック機構およびロック解除機構を示す模式図である。
図4】本実施形態のロック解除機構を示す斜視図である。
図5】本実施形態の解除レバーを示す斜視図である。
図6】本実施形態の押し込みバネを示す斜視図である。
図7】本実施形態の押し込みバネの動作を示す模式図である。
図8】本実施形態の扉を押し込む手順を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を用いて本開示の実施形態を説明する。以下で説明する形状、材料および個数は、説明のための例示であって、宅配ボックスの仕様に応じて適宜変更することができる。以下ではすべての図面において同等の要素には同一の符号を付して説明する。
【0011】
以下では、宅配ボックスが折り畳まれる方向を奥行き方向とする。扉が設けられる側を奥行き方向の正面側(前面側)とする。水平面において奥行き方向と直交する方向を幅方向とする。宅配ボックスの正面側に向かって右側を幅方向の右側とする。幅方向と奥行き方向とに直交する鉛直方向を高さ方向とする。
【0012】
図1および図2を用いて、宅配ボックス10について説明する。図1は、宅配ボックス10を示す斜視図である。図2は、宅配ボックス10が折り畳まれた状態を示す斜視図である。
【0013】
宅配ボックス10は、折り畳み可能に構成される。宅配ボックス10は、使用者によって宅配ボックス10の内部に収納された荷物を取り出してからは、使用者によって折り畳まれる。宅配ボックス10は、宅配業者によって荷物が預けられる際には、宅配業者によって折り畳まれた状態から組み立てられて、宅配業者によって宅配ボックス10の内部に荷物が収納される。宅配ボックス10は、一戸建て住宅の玄関脇の壁面または集合住宅等の壁面に設置される。また、宅配ボックス10は、例えば玄関脇の床面または門柱に設置される場合もある。
【0014】
宅配ボックス10が折り畳まれる際には、扉50を奥行き方向に沿って後方に向けて押し込むことによって一対の側板60が内側に折り畳まれて本体カバー20に扉50および一対の側板60が収納される。そして、天板30および底板40を閉じて本体カバー20の前面部を覆うことによって宅配ボックス10が折り畳まれる。
【0015】
背板としての本体カバー20は、宅配ボックス10の背面部を構成するものである。本体カバー20は、前面部が開口される箱形状に形成される。本体カバー20は、宅配ボックス10が壁面に設置される場合には、ネジ等によって壁面に固定される。宅配ボックス10が折り畳まれた状態では、本体カバー20には、扉50と一対の側板60が収納される。また、宅配ボックス10が折り畳まれた状態では、本体カバー20の前面は、天板30および底板40によって覆われる。
【0016】
天板30は、宅配ボックス10の天面部を構成するものである。宅配ボックス10が折り畳まれた状態では、天板30は、本体カバー20の前面の上側を覆う。宅配ボックス10を組み立てる際には、天板30が上方に開かれる。天板30は、本体カバー20の開口部の上端部にヒンジ機構によって連結される。これにより、天板30は、宅配ボックス10の天面部を構成する略水平状態から本体カバー20の前面の上側を覆う略鉛直状態に回動可能とされる。
【0017】
底板40は、宅配ボックス10の底面部を構成するものである。宅配ボックス10が折り畳まれた状態では、底板40は、本体カバー20の前面の下側を覆う。宅配ボックス10を組み立てる際には、底板40が下方に開かれる。底板40は、本体カバー20の開口部の下端部にヒンジ機構によって連結される。これにより、底板40は、宅配ボックス10の底面部を構成する略水平状態から本体カバー20の前面の下側を覆う略鉛直状態に回動可能とされる。
【0018】
扉50は、宅配ボックス10の正面部を構成すると共に、荷物を取り出すまたは荷物を預けるために宅配ボックス10を開閉するものである。また、扉50は、天板30および底板40がそれぞれ略水平状態のときの、天板30と底板40との間を奥行き方向に沿って移動可能に構成される。扉50は、詳細は後述するロック機構70によって天板30と底板40との間の最前部において位置が固定される。宅配ボックス10が折り畳まれる際には、扉50が奥行き方向に沿って後方に押し込まれ、本体カバー20に収納される。
【0019】
扉50は、開閉可能な扉本体51と、扉本体51の四方を囲むように構成されるフレーム52と、を備える。扉本体51は、フレーム52の右端部にヒンジ機構によって連結される。扉本体51は、施錠機構によって施錠または開錠可能に構成される。
【0020】
一対の側板60は、宅配ボックス10の両側面部を構成するものである。宅配ボックス10が折り畳まれた状態では、側板60は、内側に折り畳まれて本体カバー20に収納される。側板60は、奥行き方向に沿って、第1側板片61と第2側板片62とに分割される。第1側板片61と第2側板片62とは、略同一の大きさに形成される。
【0021】
図3(A)、図3(B)、図4および図5を用いて、ロック機構70およびロック解除機構80について説明する。図3(A)は、宅配ボックス10の組み立て状態においてロック機構70によって扉50の位置が固定された状態を示す模式図である。図3(B)は、ロック機構70による扉50の位置の固定がロック解除機構80によって解除された状態を示す模式図である。図4は、ロック解除機構80を示す斜視図である。図4では、説明を分かり易くするため扉50のフレーム52の図示を省略している。図5は、解除レバー82を示す斜視図である。
【0022】
宅配ボックス10は、宅配ボックス10の組み立て状態において天板30および底板40の前端部で扉50の位置を固定するロック機構70と、ロック機構70による扉50の位置を解除するロック解除機構80と、を備える。
【0023】
図3(A)に示すように、ロック機構70は、扉50に設けられたロックピン71の先端部を天板30または底板40に設けられたロック孔72に係合させて、宅配ボックス10の組み立て状態において天板30および底板40の前端部で扉50の位置を固定する。また、それぞれのロックピン71は、付勢バネ73によって対応する天板30または底板40に向けて付勢されている。
【0024】
ロックピン71は、扉50の幅方向の両端部かつ上下方向の両端部において合計4つ設けられている。ロックピン71は、扉50の上端面または下端面から突出または退避するように上下動可能に構成される。上下方向の一対のロックピン71は、詳細は後述する解除リンク81に連結されている。
【0025】
ロック孔72は、天板30および底板40の前端部かつ幅方向の両端部において合計4つ形成されている。言い換えれば、ロック孔72は、宅配ボックス10の組み立て状態においてロックピン71と対応する位置において天板30および底板40に形成されている。
【0026】
付勢バネ73は、上下方向の一対のロックピン71を扉50から突出する向きに付勢している。より詳細には、付勢バネ73は、上下端部にロックピン71を連結する解除リンク81の上側リンク81Aと扉50の側面との間に連結され、扉50に対し上側リンク81Aを上向きに付勢している。
【0027】
なお、本実施形態では詳細は省略するが、ロック機構70は、上述のように宅配ボックス10の組み立て状態における天板30および底板40の前端部での扉50を固定する機能と有すると共に、扉本体51に固定されたフレーム52の固定を解除する機能を有する。
【0028】
図3(B)および図4に示すように、ロック解除機構80は、解除レバー82の移動により解除リンク81を介してロックピン71をそれぞれ対応するロック孔72から退避させて、宅配ボックス10の組み立て状態における天板30および底板40の前端部での扉50の位置の固定を解除する。
【0029】
解除リンク81は、上下方向の一対のロックピン71を同期して扉50の上端面または下端面から突出または退避するように連結する。また、解除リンク81は、付勢バネ73の付勢力を上下方向の一対のロックピン71に、ロックピン71が扉50の上下端面からそれぞれ突出する向きに伝える。解除リンク81は、扉50の幅方向の両端部においてフレーム52の内部にそれぞれ配置される。
【0030】
解除リンク81は、上端部にロックピン71が固定された上側リンク81Aと、下端部にロックピン71が固定された下側リンク81Cと、両端部に上側リンク81Aと下側リンク81Cとが回転可能に支持され、略中央部が扉50のフレーム52に回転可能に支持される中間リンク81Bと、を含む。
【0031】
上側リンク81Aは、解除レバー82の上下動と同期し、付勢バネ73によって上向きに付勢される。上側リンク81Aは、高さ方向と略平行に配置されている。上側リンク81Aには、解除レバー82が固定される。上側リンク81Aの上端部には、ロックピン71が固定される。上側リンク81Aの下端部には、中間リンク81Bが回転可能に支持される。
【0032】
中間リンク81Bは、上側リンク81Aの上下動または上側リンク81Aに作用する付勢バネ73の付勢力を下側リンク81Cに伝える。中間リンク81Bは、高さ方向および奥行き方向に対し傾斜して配置されている。中間リンク81Bは、中間リンク81Bの略中央部を支点として回動可能に構成される。
【0033】
下側リンク81Cは、解除レバー82の上下動と反対の動きをし、付勢バネ73によって下向きに付勢される。下側リンク81Cは、高さ方向と略平行に配置される。下側リンク81Cの上端部には、中間リンク81Bが回転可能に支持される。下側リンク81Cの下端部には、ロックピン71が固定される。
【0034】
図4および図5に示すように、解除レバー82は、扉50のフレーム52の幅方向の両端部に上下動可能にそれぞれ設けられている。解除レバー82は、上側リンク81Aに固定されている。解除レバー82は、使用者が指で押し下げると下方へ移動し、使用者が指を放すと付勢バネ73の付勢力により元の位置に戻る。
【0035】
なお、本実施形態では詳細は省略するが、ロック解除機構80は、上述のように宅配ボックス10の組み立て状態における天板30および底板40の前端部での扉50の位置の固定を解除する機能と有すると共に、扉本体51をフレーム52に固定する機能を有する。
【0036】
図6図7(A)および図7(B)を用いて、押し込みバネ90について説明する。図6は、押し込みバネ90が設けられる底板40を示す斜視図である。図7(A)は、宅配ボックス10の組み立て状態においてロック機構70によって扉50の位置が固定された状態の押し込みバネ90の動作を示す模式図である。図7(B)は、扉50の位置の固定がロック解除機構80によって解除された状態の押し込みバネ90の動作を示す模式図である。
【0037】
図6に示すように、押し込みバネ90は、天板30および底板40の幅方向の両端部に合計4つが設けられる。押し込みバネ90は、宅配ボックス10の組み立て状態における扉50を本体カバー20に向かって付勢する。押し込みバネ90は、天板30の前縁部および底板40の前縁部40Aの内側にそれぞれ設けられる。押し込みバネ90は、天板30および底板40に形成されたロック孔72の前方に設けられることが好ましい。押し込みバネ90は、薄板ばねが好適に用いられる。
【0038】
図7(A)に示すように、宅配ボックス10の組み立て状態ではロック機構70によって扉50の位置が固定されている。この状態では、押し込みバネ90は、固定された扉50の前面によって前方に押し込まれて略平坦な状態になる。図7(B)に示すように、扉50の位置の固定がロック解除機構80によって解除された際には、押し込みバネ90が膨らみ、扉50を後方に向けて押動させる。
【0039】
図8(A)、図8(B)および図8(C)を用いて、扉50を押し込む手順について説明する。図8(A)、図8(B)および図8(C)は、扉50を押し込む手順を示す模式図である。
【0040】
上述したように、宅配ボックス10は、使用者によって宅配ボックス10の内部に収納された荷物を取り出してからは、使用者によって折り畳まれる。このとき、扉50は閉じられている状態である。また、使用者は、取り出した荷物を一方の手で抱えている状態である。
【0041】
図8(A)に示すように、まず、使用者は、例えば右側の解除レバー82を押し下げる(図4および図5参照)。このとき、使用者は、一方の手で荷物を抱え、他方の手で右側の解除レバー82を押し下げることが好ましい。これにより、右側のロック解除機構80によって天板30および底板40の前端部での扉50の位置の固定が解除される。
【0042】
天板30および底板40の前端部での扉50の右端部の位置の固定が解除されたとき、扉50の右端部が天板30の前縁部および底板40の前縁部40Aの内側にそれぞれ設けられた押し込みバネ90によって、奥行き方向の後側に向かって押動される(図6図7(A)および図7(B)参照)。この状態では、扉50は右端部が奥行き方向の後側に移動して傾斜した状態となり、右側の側板60が少し折り畳まれる。
【0043】
図8(B)に示すように、次に、使用者は、例えば左側の解除レバー82を押し下げる(図4および図5参照)。このとき、使用者は、一方の手で荷物を抱え、他方の手で左側の解除レバー82を押し下げることが好ましい。これにより、左側のロック解除機構80によって天板30および底板40の前端部での扉50の位置の固定が解除される。
【0044】
天板30および底板40の前端部での扉50の左端部の位置の固定が解除されたとき、扉50の左端部が天板30の前縁部および底板40の前縁部40Aの内側にそれぞれ設けられた押し込みバネ90によって、奥行き方向の後側に向かって押動される(図6図7(A)および図7(B)参照)。この状態では、扉50は天板30および底板40の前端面から奥行き方向の後側に少し移動した状態となり、両側の側板60が少し折り畳まれる。
【0045】
図8(C)に示すように、次に、使用者は、扉50を奥行き方向の後側に向けて押し込む。このとき、使用者は、一方の手で荷物を抱え、他方の手で扉50を奥行き方向の後側に向けて押し込むことが好ましい。扉50を奥行き方向の後側に向けて押し込まれることによって、両側の側板60が本体カバー20に向かって折り畳まれる。
【0046】
宅配ボックス10の効果について説明する。宅配ボックス10によれば、片手の操作で扉50の位置固定を解除することができる。すなわち、宅配ボックス10によれば、使用者が右側の解除レバー82を押し下げることによって、扉50の右端部が押し込みバネ90により奥行き方向の後側に向かって押動され、使用者が左側の解除レバー82を押し下げることによって、扉50の左端部が押し込みバネ90により奥行き方向の後側に向かって押動されるので、片手の操作で扉50の位置固定を解除することができる。
【0047】
言い換えれば、宅配ボックス10では、幅方向の両端側に設けられたロック機構70を両手で同時に解除する必要がない。そのため、使用者は、宅配ボックス10から取り出した荷物を一方の手で抱えたまま、他方の手で扉50の位置固定を解除して、宅配ボックス10を折り畳むことができる。
【0048】
なお、本発明は上述した実施形態およびその変形例に限定されるものではなく、本願の特許請求の範囲に記載された事項の範囲内において種々の変更や改良が可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0049】
10 宅配ボックス、 20 本体カバー、 30 天板、 40 底板、 50 扉、 51 扉本体、 52 フレーム、 60 側板、 70 ロック機構、 71 ロックピン、72 ロック孔、73 付勢バネ、80 ロック解除機構、81 解除リンク、82 解除レバー、90 押し込みバネ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8