(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-06
(45)【発行日】2023-07-14
(54)【発明の名称】自転車支持装置
(51)【国際特許分類】
B62H 3/00 20060101AFI20230707BHJP
F16M 13/00 20060101ALI20230707BHJP
【FI】
B62H3/00
F16M13/00 U
(21)【出願番号】P 2018171258
(22)【出願日】2018-09-13
【審査請求日】2021-08-30
(73)【特許権者】
【識別番号】594157418
【氏名又は名称】株式会社ドーコン
(73)【特許権者】
【識別番号】000151210
【氏名又は名称】株式会社土谷製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】弁理士法人ATEN
(72)【発明者】
【氏名】平出 渉
(72)【発明者】
【氏名】鳴海 翔
【審査官】宇佐美 琴
(56)【参考文献】
【文献】実開昭61-082874(JP,U)
【文献】特開平11-198710(JP,A)
【文献】特開2001-158280(JP,A)
【文献】特開2011-088567(JP,A)
【文献】特開平11-034876(JP,A)
【文献】特公昭54-038773(JP,B2)
【文献】特開2004-161020(JP,A)
【文献】実開昭51-020661(JP,U)
【文献】韓国公開特許第10-2010-0084954(KR,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0355389(US,A1)
【文献】特表2017-500243(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62H 3/00- 3/12
B62B 1/00- 5/08
A61G 1/02
B60R 9/00- 9/12
B60P 3/07
F16M 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体フレームと、
前記本体フレームに固定され、自転車を前記本体フレーム上に支持する自転車支持手段と、
先端に前輪を支持しており、上下方向に関する前記本体フレームの位置に前記前輪が位置した前輪上昇位置と、前記本体フレームの位置より下方に前記前輪が位置した前輪降下位置との間で移動するように回転可能に前記本体フレームに支持された前脚部と、
先端に後輪を支持しており、上下方向に関する前記本体フレームの位置に前記後輪が位置した後輪上昇位置と、前記本体フレームの位置より下方に前記後輪が位置した後輪降下位置との間で移動するように回転可能に前記本体フレームに支持された後脚部と、
前記前脚部が前記前輪上昇位置にあるときに、前記本体フレームより下方において車両の床面に接触する第1位置と、前記本体フレームが床面に接触するように前記第1位置から上昇した第2位置とを選択的に取る補助輪とを備えていることを特徴とする車両による自転車搬送用の自転車支持装置。
【請求項2】
前記自転車支持手段が、
前記自転車のフロントフォークを保持するフォーク保持部と、前記自転車のリアエンドを保持するリア保持部とを有しており、前記フォーク保持部において前記フロントフォークが保持される位置であるフォーク保持位置及び前記リア保持部において前記リアエンドが保持される位置であるリア保持位置の少なくともいずれかが変更可能に構成されていることにより、前記フォーク保持位置と前記リア保持位置との間の距離が変更可能であることを特徴とする
請求項1に記載の自転車支持装置。
【請求項3】
前記自転車支持手段が、
前記自転車のフロントフォークを保持するフォーク保持部と、前記自転車のリアエンドを保持するリア保持部とを有しており、
前記リア保持部が、
前記本体フレームから、前記フォーク保持部において前記フロントフォークが保持される位置より上方まで延び、前記リアエンドに支持されたバーが挿入される挿入凹部が上端部に形成された挿入部材と、
前記挿入凹部に挿入された前記バーが挿入方向とは反対方向に移動するのを規制したバー規制位置と、前記バーの移動の規制を解除したバー解除位置との間で、前記挿入部材に対して相対的に回転可能であるように前記挿入部材の下端部に支持されたバー規制部材と、
前記バー解除位置から前記バー規制位置に向かわせるような弾性力を前記バー規制部材に作用させる弾性部材と、を有していることを特徴とする
請求項1に記載の自転車支持装置。
【請求項4】
装置を前後に移動させる際にユーザが把持する把持部を有する手動操作可能な操作部材と、
前記操作部材の操作と連動して前記補助輪を昇降させることにより前記第1位置と前記第2位置の間で移動させる補助輪昇降機構と、をさらに備えていることを特徴とする請求項1
~3のいずれか1項に記載の自転車支持装置。
【請求項5】
前記前脚部に回転可能に一端が支持され、前後方向に関してスライド可能に前記本体フレームに他端が支持された前脚補助アームと、
前記前脚補助アームの他端のスライド移動を規制した前脚規制位置と、前記前脚補助アームの他端の移動の規制を解除した前脚解除位置との間で揺動するように前記本体フレームに支持され、前部が車両に接触して押し上げられるように揺動することにより前記前脚規制位置から前記前脚解除位置に変位する前脚移動規制部材と、
前記後脚部に回転可能に一端が支持され、前後方向に関してスライド可能に前記本体フレームに他端が支持された後脚補助アームと、
前記後脚補助アームの他端のスライド移動を規制した後脚規制位置と、前記後脚補助アームの他端の移動の規制を解除した後脚解除位置との間で揺動するように前記本体フレームに支持され、前部が車両に接触して押し上げられるように揺動することにより前記後脚規制位置から前記後脚解除位置に変位する後脚移動規制部材と、をさらに備えていることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の自転車支持装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両による自転車搬送用の自転車支持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車等の車両を用いて自転車を搬送する際に使用される自転車の支持装置として、特許文献1の装置がある。特許文献1の装置は、自転車の後輪を保持するホイールトレイと、前輪を取り外した後の自転車のフォークを固定するフォークマウントとを備えている。ホイールトレイ及びフォークマウントは自動車の屋根上に固定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
車両による自転車搬送用の自転車支持装置として、従来技術のように車両に対して固定型の装置とすると、車両上の限られた空間において作業する必要があるため、自転車を装置に設置したり、装置から取り外したりする作業が困難である。
【0005】
本発明の目的は、車両による自転車搬送時に用いられる装置であって、自転車を設置したり取り外したりする作業が比較的容易な自転車支持装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の車両による自転車搬送用の自転車支持装置は、本体フレームと、前記本体フレームに固定され、自転車を前記本体フレーム上に支持する自転車支持手段と、先端に前輪を支持しており、上下方向に関する前記本体フレームの位置に前記前輪が位置した前輪上昇位置と、前記本体フレームの位置より下方に前記前輪が位置した前輪降下位置との間で移動するように回転可能に前記本体フレームに支持された前脚部と、先端に後輪を支持しており、上下方向に関する前記本体フレームの位置に前記後輪が位置した後輪上昇位置と、前記本体フレームの位置より下方に前記後輪が位置した後輪降下位置との間で移動するように回転可能に前記本体フレームに支持された後脚部と、前記前脚部が前記前輪上昇位置にあるときに、前記本体フレームより下方において車両の床面に接触する第1位置と、前記本体フレームが床面に接触するように前記第1位置から上昇した第2位置とを選択的に取る補助輪とを備えている。
【0007】
本発明によると、自転車を支持する自転車支持手段に加え、前輪及び後輪を有する前脚部及び後脚部が設けられている。前脚部及び後脚部は、本体フレームの位置より下方に位置した前輪降下位置及び後輪降下位置を取ることができる。このため、搬送用の車両から離れた場所において自転車支持手段に自転車を支持させた後、前脚部及び後脚部を前輪降下位置及び後輪降下位置とした状態で、車両まで装置を走行させることが可能である。よって、車両上の限られた空間での作業を強いられることがないため、自転車を設置したり取り外したりする作業が比較的容易である。また、前脚部及び後脚部は、前輪又は後輪が上下方向に関する本体フレームの位置に配置された前輪上昇位置及び後輪上昇位置を取ることができる。このため、前脚部及び後脚部を前輪上昇位置及び後輪上昇位置に位置させると、装置をコンパクトな状態にして車両上に設置可能である。なお、本発明における車両には、自動車の他、鉄道車両や軽車両等、動力の有無に関わらず車輪を用いて人や荷物を搬送可能なあらゆる装置が含まれる。
【0008】
また、少なくとも前脚部を前輪上昇位置に位置させた状態において、補助輪を用いて装置を走行させることができる。よって、例えば、前脚部を前輪上昇位置に位置させて車両内に装置の前部を収容した状態において、補助輪を用いて装置を走行させることができる。
【0009】
また、本発明においては、装置を前後に移動させる際にユーザが把持する把持部を有する手動操作可能な操作部材と、前記操作部材の操作と連動して前記補助輪を昇降させることにより前記第1位置と前記第2位置の間で移動させる補助輪昇降機構と、をさらに備えていることが好ましい。これによると、操作部材を用いて補助輪を昇降可能である。このため、例えば、補助輪が降下した状態で車両内に装置を設置した後、補助輪を上昇させることで、安定した状態で車両内に装置を設置できる。
【0010】
また、本発明においては、前記前脚部に回転可能に一端が支持され、前後方向に関してスライド可能に前記本体フレームに他端が支持された前脚補助アームと、前記前脚補助アームの他端のスライド移動を規制した前脚規制位置と、前記前脚補助アームの他端の移動の規制を解除した前脚解除位置との間で揺動するように前記本体フレームに支持され、前部が車両に接触して押し上げられるように揺動することにより前記前脚規制位置から前記前脚解除位置に変位する前脚移動規制部材と、前記後脚部に回転可能に一端が支持され、前後方向に関してスライド可能に前記本体フレームに他端が支持された後脚補助アームと、前記後脚補助アームの他端のスライド移動を規制した後脚規制位置と、前記後脚補助アームの他端の移動の規制を解除した後脚解除位置との間で揺動するように前記本体フレームに支持され、前部が車両に接触して押し上げられるように揺動することにより前記後脚規制位置から前記後脚解除位置に変位する後脚移動規制部材と、をさらに備えていることが好ましい。これによると、前脚移動規制部材及び後脚移動規制部材に前脚補助アーム及び後脚補助アームの移動を規制させることで、前脚部及び後脚部をロックすることができる。また、装置を車両上に設置する際には、前脚移動規制部材及び後脚移動規制部材を車両に接触させることで、前脚補助アーム及び後脚補助アームの移動が規制された状態から、規制が解除された状態にできる。したがって、装置を車両内に押し込むことで、ロックの解除並びに前脚部及び後脚部の折り畳みを円滑に実行でき、装置を迅速に車両内に収容できる。
【0011】
また、本発明においては、前記自転車支持手段が、前記自転車のフロントフォークを保持するフォーク保持部と、前記自転車のリアエンドを保持するリア保持部とを有しており、前記フォーク保持部において前記フロントフォークが保持される位置であるフォーク保持位置及び前記リア保持部において前記リアエンドが保持される位置であるリア保持位置の少なくともいずれかが変更可能に構成されていることにより、前記フォーク保持位置と前記リア保持位置との間の距離が変更可能であることが好ましい。また、本発明においては、前記自転車支持手段が、前記自転車のフロントフォークを保持するフォーク保持部と、前記自転車のリアエンドを保持するリア保持部とを有しており、前記リア保持部が、前記本体フレームから、前記フォーク保持部において前記フロントフォークが保持される位置より上方まで延び、前記リアエンドに支持されたバーが挿入される挿入凹部が上端部に形成された挿入部材と、前記挿入凹部に挿入された前記バーが挿入方向とは反対方向に移動するのを規制したバー規制位置と、前記バーの移動の規制を解除したバー解除位置との間で、前記挿入部材に対して相対的に回転可能であるように前記挿入部材の下端部に支持されたバー規制部材と、前記バー解除位置から前記バー規制位置に向かわせるような弾性力を前記バー規制部材に作用させる弾性部材と、を有していることが好ましい。これによると、自転車のフロントフォーク又はリアエンドを容易且つ迅速に装置に支持させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の一実施形態に係る搬送台車の斜視図である。
【
図2】自転車を支持させると共に車両の荷台近くに位置させた状態の
図1の搬送台車の斜視図である。
【
図4】(a)
図1の搬送台車に設けられたバー支持部材の側面図である。バー支持部材は、バーを支持可能な状態である。(b)
図1の搬送台車に設けられたバー支持部材の斜視図である。バー支持部材は、バーを支持可能な状態である。
【
図5】(a)
図1の搬送台車に設けられたバー支持部材の側面図である。バー支持部材は、バーの支持が解除された状態である。(b)
図1の搬送台車に設けられたバー支持部材の斜視図である。バー支持部材は、バーの支持が解除された状態である。
【
図6】一部構成が省略された
図1の搬送台車の側面図である。補助輪昇降機構が実線で表されていると共に、網掛けが施されている。その他の構成は二点鎖線で表されている。
【
図7】
図6の状態から補助輪昇降機構が前方に移動して補助輪を降下させた状態に変化した搬送台車の側面図である。
【
図8】一部構成が省略された
図1の搬送台車の側面図である。前脚ユニット、後脚ユニット、前脚移動規制アーム、後脚移動規制アーム及び一部のフレーム部材が実線で表されており、その他の構成が二点鎖線で表されている。前脚移動規制アームには網掛けが施されている。
【
図9】
図8の状態から搬送台車を前方に移動させた状態に変化させた前脚ユニット、後脚ユニット、前脚移動規制アーム、後脚移動規制アーム及び一部のフレーム部材の側面図である。
【
図10】
図1の搬送台車を
図2の荷台に収容した状態の搬送台車の側面図である。
【
図11】
図10の状態から補助輪を上昇させた状態に変化させた搬送台車の側面図である。
【
図12】本発明の別の実施形態に係る搬送台車の側面図である。
【
図13】(a)
図12の搬送台車に設けられたバー支持部材の側面図である。バー支持部材は、バーを支持可能な状態である。(b)
図12の搬送台車に設けられたバー支持部材の斜視図である。バー支持部材は、バーを支持可能な状態である。
【
図14】(a)
図12の搬送台車に設けられたバー支持部材の側面図である。バー支持部材は、バーの支持が解除された状態である。(b)
図12の搬送台車に設けられたバー支持部材の斜視図である。バー支持部材は、バーの支持が解除された状態である。
【
図15】(a)
図12の搬送台車に設けられたリア保持ユニットの側面図である。リア保持ユニットは、バーを支持可能な状態である。(b)
図12の搬送台車に設けられたリア保持ユニットの斜視図である。リア保持ユニットは、バーを支持可能な状態である。
【
図16】(a)
図12の搬送台車に設けられたリア保持ユニットの側面図である。リア保持ユニットは、バーの支持が解除された状態である。(b)
図12の搬送台車に設けられたリア保持ユニットの斜視図である。リア保持ユニットは、バーの支持が解除された状態である。
【
図17】一部構成が省略された
図12の搬送台車の側面図である。補助輪昇降機構が実線で表されていると共に、網掛けが施されている。その他の構成は二点鎖線で表されている。
【
図18】(a)
図17の一点鎖線に示す部分の拡大図である。(b)
図18(a)から状態が変化した後の、
図17の一点鎖線に示す部分の拡大図である。
【
図19】(a)
図18(b)から状態が変化した後の、
図17の一点鎖線に示す部分の拡大図である。(b)
図19(a)から状態が変化した後の、
図17の一点鎖線に示す部分の拡大図である。
【
図20】
図19(b)の状態における、一部構成が省略された
図12の搬送台車の側面図である。補助輪昇降機構が実線で表されていると共に、網掛けが施されている。その他の構成は二点鎖線で表されている。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<第1の実施形態>
以下、本発明の一実施形態である第1の実施形態に係る搬送台車1について
図1~
図11を参照しつつ説明する。搬送台車1は、
図1及び
図2に示すように、本体フレーム2と、前脚ユニット60(本発明における前脚部)と、後脚ユニット70(本発明における後脚部)と、自転車Bのフロントフォークを保持するフォーク保持ユニット180と、自転車Bのリアエンドを保持するリア保持ユニット190とを備えている。自転車Bは、その前輪及び後輪の両方が取り外された状態であり、フロントフォーク及びリアエンドの各先端に後述のバーVが取り付けられている(
図4(b)参照)。フォーク保持ユニット180及びリア保持ユニット190はバーVを支持することでフロントフォーク及びリアエンドを保持する。なお、
図1には、フォーク保持ユニット180及びリア保持ユニット190がバーVのみを支持した状態が図示されている。搬送台車1は、
図2に示すように、最大で4台の自転車Bを本体フレーム2上に支持することができる。搬送台車1は、このように自転車Bを支持した状態で、
図2に示す荷台Nに収容される。荷台Nは、バス等の車両内に設けられた貨物用の設備である。
【0014】
[本体フレーム2]
本体フレーム2は、
図1に示すように、フレーム部材10、20、30、40R及び40L並びに50を有している。フレーム部材40L及び40Rは互いに左右方向に離隔していると共に、それぞれ前後方向に延びている。フレーム部材10、20及び30は、フレーム部材40R及び40L同士を左右方向に結ぶように延びつつ、フレーム部材40R及び40Lに固定されている。フレーム部材10は、フレーム部材40R及び40Lの前部に配置されている。フレーム部材20は、前後方向に関してフレーム部材40R及び40Lの中央部のやや後ろ寄りに配置されている。フレーム部材30は、フレーム部材40R及び40Lの後部に配置されている。フレーム部材50は、左右方向に関してフレーム部材40Lとフレーム部材40Rとの中間に配置されていると共に、前後方向に延びている。フレーム部材50は、フレーム部材10、20及び30に固定されている。
【0015】
[フォーク保持ユニット180・リア保持ユニット190]
本体フレーム2の前端部及び後端部には、
図1に示すように、4組のフォーク保持ユニット180及びリア保持ユニット190が設けられている。1組のフォーク保持ユニット180及びリア保持ユニット190は、左右方向に関して同じ位置に、前後方向に離隔して配置されている。左右に隣り合う2組のフォーク保持ユニット180及びリア保持ユニット190においては、前後方向に関する配置関係が互いに逆になっている。これにより、本体フレーム2の前端部及び後端部のそれぞれにおいて、左右方向に沿って、2個のフォーク保持ユニット180及び2個のリア保持ユニット190が互い違いに並んでいる。
【0016】
フォーク保持ユニット180は、
図2に示すように、自転車Bのフロントフォークを保持するユニットである。フォーク保持ユニット180は、
図1及び
図3に示すように、固定部材181及び182を有している。固定部材181はフレーム部材10又は30に固定されている。
図3に示すように、固定部材181にはガイド孔181aが形成されている。ガイド孔181aは前後方向に沿っている。固定部材181と固定部材182とは、ボルトとナットを用いてガイド孔181aにおいて固定されている。ガイド孔181aに対する固定部材182の固定位置は前後方向に関して調整可能である。固定部材182の上面にはバー支持部材200(本発明における自転車支持手段)が固定されている。ガイド孔181aに対する固定部材182の固定位置を変更することでバー支持部材200の位置を変更できる。バー支持部材200の構成については後述する。
【0017】
リア保持ユニット190は、
図2に示すように、自転車Bのリアエンドを保持するユニットである。リア保持ユニット190は、
図3に示すように、上部支柱部191、下部支柱部192、アーム支持部193、チェーン支持アーム194及び台座部195を有している。上部支柱部191は中空の角柱状の部材である。上部支柱部191には上下方向に沿ったガイド孔191aが形成されている。下部支柱部192は、台座部195を通じてフレーム部材10又は30に固定されている。台座部195には前後方向に沿ったガイド孔195aが形成されている。下部支柱部192と台座部195とは、ボルトとナットを用いてガイド孔195aにおいて固定されている。台座部195に対して下部支柱部192の前後の位置を変更しつつ下部支柱部192と台座部195とを固定することができる。下部支柱部192は、台座部195から上方へと延びており、上部支柱部191に挿入されている。上部支柱部191と下部支柱部192とは、ボルトとナットを用いてガイド孔191aにおいて固定されている。下部支柱部192に対して上部支柱部191の上下の位置を変更しつつ上部支柱部191と下部支柱部192とを固定することができる。上部支柱部191の上部には、回転軸194aを通じてチェーン支持アーム194が回転可能に支持されている。チェーン支持アーム194の先端には、自転車Bに設けられたチェーンCが掛けられる。これにより、弛んだチェーンCが本体フレーム2上の他の自転車と接触して他の自転車を汚したり、他の自転車に引っかかったりしないようにできる。上部支柱部191の上部にはアーム支持部193が回転可能に支持されている。アーム支持部193にはガイド孔193aが形成されている。ガイド孔193aは上下方向に沿っている。ガイド孔193aには、ボルトとナットを用いてチェーン支持アーム194が固定されている。ガイド孔193aに対するチェーン支持アーム194の固定位置を変更することにより、チェーン支持アーム194の先端部の上下方向の位置を変更できる。上部支柱部191の上面にはバー支持部材200が固定されている。台座部195に対する下部支柱部192の固定位置を変更することでバー支持部材200の前後の位置を変更できる。また、下部支柱部192に対する上部支柱部191の固定位置を変更することでバー支持部材200の上下の位置を変更できる。
【0018】
[バー支持部材200]
バー支持部材200は、
図4(a)及び
図4(b)に示すように、自転車Bのフロントフォーク又はリアエンドの先端部に支持された円柱状のバーVを支持する部材である。
図4(b)には、一例として、フロントフォークFの先端部に支持されたバーVがバー支持部材200に設置される状況が示されている。バー支持部材200は、
図4及び
図5に示すように箱部材210及び220を有している。なお、
図4及び
図5は、本体フレーム2の前端部側に配置されたバー支持部材200を示している。本体フレーム2の後端部側に配置されたバー支持部材200については、前後の向きが逆になる他は、
図4及び
図5に示したものと同様である。
【0019】
箱部材210及び220は、互いに対して前後方向にスライド可能となるように組み合わされている。これにより、箱部材220は、箱部材210に対して、
図4(a)及び
図4(b)に示す位置と、
図5(a)及び
図5(b)に示す位置との間で移動可能である。前者の位置は、バーVの移動を規制する位置(本発明におけるバー規制位置。以下、バー規制位置という。)である。後者の位置は、バーVの移動規制が解除される位置(本発明におけるバー解除位置。以下、バー解除位置という。)である。
【0020】
箱部材210は、上方に向かって開口しており、右側板211及び左側板212と、これらの側板の間に配置された2枚の中間板213とを備えている。右側板211、左側板212及び2枚の中間板213は前後方向及び上下方向の両方に沿っている。右側板211、左側板212及び2枚の中間板213には、
図4(b)及び
図5(b)に示すように、バーVが上方から挿入される支持凹部211a、212a及び213a(本発明における挿入凹部)が形成されている。支持凹部211aは、
図4(a)に示すように、上方に向かって開口幅が大きくなるように開口した上部211xと、円柱状のバーVがはまり込む下部211yとから構成されている。上部211xの後端面211zは上下方向及び前後方向の両方に対して傾斜している。支持凹部212a及び213aのそれぞれは、
図4(a)及び
図5(a)に示す側面視において支持凹部211aとちょうど重なる形状を有している。右側板211の前後方向に中央部には、前後方向に長尺なガイド孔211bが形成されている。右側板211の後端部には円形孔211cが形成されている。左側板212も右側板211と同様の構成を有している。箱部材210は、フォーク保持ユニット180においては、固定部材182を介して固定部材181に固定されている(
図3参照)。箱部材210は、リア保持ユニット190においては、上部支柱部191の上面に固定されている(
図3参照)。
【0021】
箱部材220は、箱部材210に支持されている。箱部材220は、下方に向かって開口しており、右側板221及び左側板222と、これらの側板の間に配置された2枚の中間板223とを備えている。右側板221、左側板222及び2枚の中間板223は前後方向及び上下方向の両方に沿っている。右側板221、左側板222及び2枚の中間板223には、
図4及び
図5に示すように、側面視においてL字型の形状を有する規制凹部221a、222a及び223aが形成されている。規制凹部221aが形成されていることにより、右側板221には、規制部225が形成されている。規制部225は、箱部材220がバー規制位置(
図4の位置)にあるときに、側面視において支持凹部211aの上部211xと下部211yの連通部を塞ぐように配置される。規制部225は、箱部材220がバー解除位置(
図5の位置)にあるときには、支持凹部211aより前方に配置される。規制部225の後端面225xは、
図4(a)に示すように、前後方向及び上下方向の両方に対して傾斜している。規制凹部222a及び223aのそれぞれは、
図4(a)及び
図5(a)に示す側面視において規制凹部221aとちょうど重なる形状を有している。同様に、右側板221及び左側板222には、
図4(a)及び
図5(a)に示す側面視において規制部225とちょうど重なる規制部が形成されている。
【0022】
右側板221の前後方向に中央部には、ガイド孔211bと重なる円形孔221bが形成されている。ガイド孔211b及び円形孔221bには、両者を貫通するようにボルトが挿入される。このボルトがガイド孔211bに沿って移動することにより、バー解除位置とバー規制位置との間で前後方向に円滑に移動するように箱部材210及び220が案内される。右側板221の後端部には、円形孔211cと重なる、前後方向に長尺なガイド孔221cが形成されている。円形孔211c及びガイド孔221cには、両者を貫通するようにボルトが挿入される。このボルトがガイド孔221cに沿って移動することにより、バー解除位置とバー規制位置との間で前後方向に円滑に移動するように箱部材210及び220が案内される。左側板222も右側板221と同様の構成を有している。
【0023】
箱部材210及び220の内部には、
図4(a)及び
図5(a)に示すようにばね201が設けられている。ばね201の一端は箱部材210に固定され、他端は箱部材220に固定されている。具体的には、ガイド孔211b及び円形孔221bに挿入されたボルトにばね201の一端が、円形孔211c及びガイド孔221cに挿入されたボルトにばね201の他端が固定されている。ばね201は、箱部材220をバー解除位置からバー規制位置へと向かわせるような弾性力を箱部材220に作用させている。
【0024】
バー支持部材200にバーVを支持させる方法は以下のとおりである。
図4(a)及び
図4(b)に示すように、箱部材220がバー規制位置にある状態において、支持凹部211a、212a及び213aの奥へと下方に向かってバーVを挿入していく。バーVは、右側板221に形成された規制部225、並びに、左側板222及び中間板223に形成された規制部(以下、規制部225等という。)と接触し、ばね201の弾性力に抗して規制部225等を前方に向けて押し除ける。これにより、箱部材220が箱部材210に対して前方にスライドし、箱部材220が
図5(a)及び
図5(b)に示すバー解除位置に配置される。そして、バーVが
図5(a)に示すように支持凹部211a、212a及び213aの最下部まで挿入されると、バーVが規制部225等から外れることで、ばね201の弾性力によって箱部材220が箱部材210に対して後方にスライドする。これによって箱部材220が
図4(a)及び
図4(b)に示すバー規制位置に戻る。箱部材220がバー規制位置にある状態においては、右側板221、左側板222及び中間板223に形成された規制部225等が、支持凹部211a、212a及び213aの最下部に挿入されたバーVの上方への移動を規制する。これにより、バーVがバー支持部材200に支持された状態となる。
【0025】
バー支持部材200に支持されたバーVをバー支持部材200から取り外す際は、箱部材220をバー規制位置からバー解除位置へと手動で移動させる。これにより、規制部225等がバーVの上方への移動を規制した状態が解除される。したがって、バーVを上方へと移動させてバー支持部材200から取り外すことができる。
【0026】
[フレーム部材40R・40L及びその周辺構成]
図1に示すように、フレーム部材40R及び40Lの後端部にはハンドルユニット130が設けられている。ハンドルユニット130は、左右方向に延びた把持バー131と、把持バー131を支持した支持アーム132R及び132Lとを有している。支持アーム132Rの一端部は把持バー131の右端部に固定されている。支持アーム132Rの他端部は、フレーム部材40Rの後端部に、回転軸133Rを通じて回転可能に支持されている。支持アーム132Lの一端部は把持バー131の右端部に固定されている。支持アーム132Lの他端部は、フレーム部材40Lの後端部に、回転軸133Lを通じて回転可能に支持されている。これにより、ユーザは、把持バー131を把持しつつハンドルユニット130を
図1のA1方向に回転させることができる。
【0027】
フレーム部材40R及び40Lは、
図1~
図3、
図6及び
図7に示すように、前後方向に長尺な箱型の概略形状をそれぞれ有している。フレーム部材40R及び40Lは、互いに同じ構成を有している。このため、以下の説明においては、これらを代表してフレーム部材40Rの構成について主に説明し、フレーム部材40Lの構成についてはその説明を省略する。
【0028】
図6に示すように、フレーム部材40Rの前部には補助輪ユニット140Rが設けられている。補助輪ユニット140Rは補助輪141及び一対の支持アーム142を有している。一対の支持アーム142の一方はフレーム部材40Rの右側面に沿って、他方はフレーム部材40Rの左側面に沿って設けられている。支持アーム142は、上方に向かって凸状に緩やかに湾曲している。支持アーム142の前端部には、フレーム部材40Rに形成されたガイド孔40xを左右方向に貫通した回転軸143が固定されている。ガイド孔40xは、後述の回転軸144を中心とした円弧に沿って延びている。回転軸143の両端は、一対の支持アーム142の一方及び他方に固定されている。回転軸143は、補助輪141を回転可能に支持している。支持アーム142の後端部には長丸孔145が形成されている。一対の支持アーム142の長丸孔145にはガイド軸41が貫通している。ガイド軸41は、フレーム部材40Rに形成されたガイド孔42をさらに貫通している。ガイド孔42は上下方向に長尺な形状を有している。一対の支持アーム142は、フレーム部材40Rの側壁に回転軸144を通じて回転可能に支持されている。回転軸144は、前後方向に関する支持アーム142の中央のやや前方に配置されている。一対の支持アーム142は、補助輪141が上下に揺動するように回転軸144を中心に回転可能である。この回転移動において、ガイド孔40xは回転軸144を中心とした円弧に沿って回転軸143を案内する。また、ガイド孔42は、ガイド軸41を上下方向に案内する。一対の支持アーム142は、回転軸144を中心に回転することにより、補助輪141の下端がフレーム部材40Rの下端に位置した
図6に示す上昇位置と、補助輪141がフレーム部材40Rの下端から下方に突出した
図7に示す下降位置との間で移動可能となっている。下降位置においては、補助輪141は、後述の前脚フレーム63が前輪上昇位置にあるときに、荷台Nの床面uに接触する位置に配置される(
図9参照)。一対の支持アーム142には、図示しないばね等の弾性部材によって一対の支持アーム142を下降位置から上昇位置に向かわせるような(上昇位置に留まらせるような)弾性力が作用している。
【0029】
前後方向に関してフレーム部材40Rの中央部には補助輪ユニット150Rが設けられている。補助輪ユニット150Rは補助輪151及び一対の支持アーム152を有している。一対の支持アーム152の一方はフレーム部材40Rの右側面に、他方はフレーム部材40Rの左側面に設けられている。支持アーム152は、上方に向かって凸状に緩やかに湾曲している。支持アーム152の後端部には、フレーム部材40Rに形成されたガイド孔40yを左右方向に貫通した回転軸153が固定されている。ガイド孔40yは、後述の回転軸154を中心とした円弧に沿って延びている。回転軸153の両端は、一対の支持アーム152の一方及び他方に固定されている。回転軸153は、補助輪151を回転可能に支持している。支持アーム152の前端部には長丸孔155が形成されている。一対の支持アーム152の長丸孔155にはガイド軸43が貫通している。ガイド軸43は、フレーム部材40Rに形成されたガイド孔44をさらに貫通している。ガイド孔44は上下方向に長尺な形状を有している。一対の支持アーム152は、回転軸154を通じてフレーム部材40Rの側壁に回転可能に支持されている。回転軸154は、前後方向に関する支持アーム152の中央のやや後方に配置されている。一対の支持アーム152は、補助輪151が上下に揺動するように回転軸154を中心に回転可能である。この回転移動において、ガイド孔40yは回転軸154を中心とした円弧に沿って回転軸153を案内する。また、ガイド孔44は、ガイド軸43を上下方向に案内する。一対の支持アーム152は、回転軸154を中心に回転することにより、補助輪151の下端がフレーム部材40Rの下端に位置した
図3に示す上昇位置と、補助輪151がフレーム部材40Rの下端から下方に突出した
図7に示す下降位置との間で移動可能となっている。下降位置においては、補助輪151は、後述の前脚フレーム63が前輪上昇位置にあるときに、荷台Nの床面uに接触する位置に配置される(
図9参照)。一対の支持アーム152には、図示しないばね等の弾性部材によって一対の支持アーム152を下降位置から上昇位置に向かわせるような(上昇位置に留まらせるような)弾性力が作用している。
【0030】
また、フレーム部材40R内には、前後方向に長尺な補助輪昇降機構100が設けられている。補助輪昇降機構100は、連結部101によって前後方向に互いに連結した前部昇降部材110と後部昇降部材120とを有している。前部昇降部材110及び後部昇降部材120は、それぞれ平板状の部材である。前部昇降部材110は、斜め上方に面した前面111と、左右方向に関して前部昇降部材110を貫通したガイド孔113と、後方に向かって高い段から低い段の順に段差が形成された段差部112とを有している。ガイド孔113は前後方向に沿って延びている。ガイド孔113には左右方向に沿って延びたガイド軸45a及び45bが差し込まれている。ガイド軸45aの両端及びガイド軸45bの両端はフレーム部材40Rの側壁にそれぞれ固定されている。段差部112には、左右方向に沿って延びた規制軸46が設けられている。規制軸46の両端はフレーム部材40Rの側壁に固定されている。規制軸46は、段差部112に引っかかることで、前部昇降部材110の後方への移動を規制する。
【0031】
後部昇降部材120は、斜め上方に面した前面121と、側面視においてV字型に形成された凹部122と、前面121と凹部122の間に形成された段差部123と、左右方向に関して後部昇降部材120を貫通したガイド孔124~126とを有している。ガイド孔124~126は前後方向に沿ってそれぞれ延びている。ガイド孔124には左右方向に沿って延びたガイド軸47a及び47bが差し込まれている。ガイド軸47aの両端及びガイド軸47bの両端はフレーム部材40Rの側壁にそれぞれ固定されている。ガイド孔125には左右方向に沿って延びたガイド軸48が差し込まれている。ガイド軸48の両端の両端はフレーム部材40Rの側壁に固定されている。ガイド孔126には左右方向に沿って延びたガイド軸49が差し込まれている。ガイド軸49の両端の両端はフレーム部材40Rの側壁に固定されている。
【0032】
後部昇降部材120の後端部は、
図6及び
図7に示すように、回転軸134Rを通じてハンドルユニット130の支持アーム132Rの下端部と接続されている。後部昇降部材120の後端部と支持アーム132Rの下端部とは回転軸134Rを中心に互いに対して回転可能である。回転軸134Rは、フレーム部材40Rに形成されたガイド孔40zを左右方向に貫通している。ガイド孔40zは前後方向に延びている。
【0033】
ハンドルユニット130が操作されると、補助輪昇降機構100がハンドルユニット130に連動することで、以下の通りに補助輪141及び151を昇降させる。まず、ハンドルユニット130を
図1の矢印A1の方向に倒した場合について説明する。この場合、支持アーム132Rが回転軸133Rを中心に
図6のR1方向に回転する。これにより、支持アーム132Rの下端部の回転軸134Rがガイド孔40zに案内されつつ前方に移動する。これに連動して、回転軸134Rによって支持アーム132Rと接続された後部昇降部材120が、ガイド孔124~126に差し込まれたガイド軸47a及び47b並びに48及び49によって案内されつつ前方へとスライドする。後部昇降部材120が前方にスライドすると、前面121が、支持アーム152を上昇位置に留まらせるような上記弾性力に抗してガイド軸43を押し上げる。これにより、一対の支持アーム152が
図6に示す上昇位置から
図7に示す下降位置に向かって回転軸154を中心に回転する。このとき、回転軸154は、段差部123の低い方の段の上面に沿って後部昇降部材120に対して相対移動する。また、回転軸153は、凹部122の内面に沿って後部昇降部材120に対して相対移動する。
【0034】
後部昇降部材120が前方にスライドすると、連結部101によって後部昇降部材120と連結された前部昇降部材110も、ガイド孔113に差し込まれたガイド軸45a及び45bによって案内されつつ前方へとスライドする。前部昇降部材110が前方にスライドすると、前面111が、支持アーム142を上昇位置に留まらせるような上記弾性力に抗してガイド軸41を押し上げる。これにより、一対の支持アーム142が
図6に示す上昇位置から
図7に示す下降位置に向かって回転軸144を中心に回転する。
【0035】
ハンドルユニット130を
図1の矢印A1とは反対方向に起こした場合には、支持アーム132R、補助輪昇降機構100並びに支持アーム142及び152が上記と逆に動作する。つまり、支持アーム132Rは回転軸133Rを中心に
図7のR2方向に回転する。これに連動して前部昇降部材110及び後部昇降部材120が後方にスライドし、支持アーム142及び152が下降位置から上昇位置に戻る。
【0036】
[前脚ユニット60]
前脚ユニット60は、
図1に示すように、右前脚61R、左前脚61L、連結バー64及び補助アーム65(本発明における前脚補助アーム)を有している。右前脚61Rは、本体フレーム2における、フレーム部材40Rよりやや内側の位置に配置され、本体フレーム2から下方に向かって延びている。左前脚61Lは、本体フレーム2における、フレーム部材40Lよりやや内側の位置に配置され、本体フレーム2から下方に向かって延びている。連結バー64は、右前脚61Rと左前脚61Lとを左右方向に連結している。これにより、右前脚61Rと左前脚61Lとは互いに一体に動作する。右前脚61R及び左前脚61Lは、互いに同じ構成を有している。このため、以下の説明においては、これらを代表して右前脚61Rの構成について主に説明し、左前脚61Lの構成についてはその説明を省略する。
【0037】
右前脚61Rは、
図8に示すように、先端において前輪62を回転可能に支持した前脚フレーム63を有している。前脚フレーム63の上端部は、フレーム部材10に固定された支持部11に、回転軸12を通じて回転可能に支持されている。これにより、前脚フレーム63は、
図8に示す前輪降下位置と
図9に示す前輪上昇位置との間で移動可能である。前輪降下位置は、
図8に示すように、前輪62が本体フレーム2の下方に配置され、地面又は床面に接触した位置である。前輪上昇位置は、
図9に示すように、前輪62が本体フレーム2の位置(高さ)に配置された位置である。前脚フレーム63は、前輪降下位置において、前方に向かって凸状に湾曲しつつ、フレーム部材10から下方に向かって延びている。前輪上昇位置においては、前脚フレーム63はほぼ水平に配置される。
【0038】
補助アーム65の一端部は、
図1及び
図8に示すように、連結バー64に固定された支持部66に、回転軸67を通じて回転可能に支持されている。補助アーム65の他端部は、フレーム部材50内に挿入されていると共に、ガイド軸68を通じて回転可能にフレーム部材50に支持されている。ガイド軸68は、左右方向に延びつつ、フレーム部材50に形成されたガイド孔51を貫通してフレーム部材50の左方及び右方にそれぞれ突出している。ガイド孔51は前後方向に延びており、ガイド軸68はガイド孔51に沿って前後方向にスライド可能である。ガイド軸68は、前脚フレーム63が前輪降下位置にあるときには
図8に示すようにガイド孔51の前端部に配置される。この状態では、補助アーム65は、ガイド孔51から前方の前脚フレーム63に向かって斜め下方に延びている。前脚フレーム63が前輪降下位置から前輪上昇位置まで移動するときには、ガイド軸68は後方へとスライドする。前脚フレーム63が前輪上昇位置にあるときには、ガイド軸68は、
図9に示すようにガイド孔51の後端部に配置される。この状態では、補助アーム65は、ほぼ水平に配置される。
【0039】
[前脚移動規制アーム160]
本体フレーム2には、
図8及び
図9に示すように、前脚ユニット60の移動を規制する一対の前脚移動規制アーム160(本発明における前脚移動規制部材)が設けられている。一対の前脚移動規制アーム160の一方はフレーム部材50の右側面に沿って、他方はフレーム部材50の左側面に沿って設けられている。一対の前脚移動規制アーム160は、左右方向に沿った連結バー168(
図1参照)によって互いに連結されている。これにより、一対の前脚移動規制アーム160は互いに一体に動作する。前脚移動規制アーム160は、フレーム部材10の下方において下方に向かって凸状に湾曲したアーム本体161と、アーム本体161の前端から上方のフレーム部材50に向かって延びた支持部162と、アーム本体161の後端から後方に向かって延びたロック部163とを有している。アーム本体161の前端部付近には小車輪166が設けられている。小車輪166は、一対の前脚移動規制アーム160に両端が固定された回転軸167を通じて回転可能にアーム本体161に支持されている。小車輪166は、前脚フレーム63の前方に配置されている。ロック部163は、後端が尖った楕円の概略形状を有した部分である。ロック部163の下端部には側面視において矩形状のロック凹部164が形成されている。支持部162は、上端部において回転軸165を通じて回転可能にフレーム部材50に支持されている。前脚移動規制アーム160は、回転軸165を中心として回転することにより、
図6に示すようにロック凹部164がガイド軸68に掛かった位置と、
図8及び
図9に示すようにロック凹部164がガイド軸68より上方に配置された位置との間でロック凹部164の位置が切り替わる。前者の位置においては、
図6に示すように、ロック凹部164がガイド軸68の前後方向の移動を規制する。よって、補助アーム65の変位が規制されるため、補助アーム65が前脚ユニット60の位置を保持する役割、つまり、前脚ユニット60をロックする役割を担う。一方、後者の位置においては、ロック凹部164によるガイド軸68の移動規制が解除される。よって、補助アーム65による前脚ユニット60のロックが解除される。以下、前脚移動規制アーム160における
図6に示す位置を前脚規制位置といい、前脚移動規制アーム160における
図8及び
図9に示す位置を前脚解除位置という。
【0040】
[後脚ユニット70]
後脚ユニット70は、
図1及び
図8に示すように、右後脚71R、左後脚71L、連結バー74及び補助アーム75(本発明における後脚補助アーム)を有している。右後脚71Rは、左右方向にフレーム部材40Rとフレーム部材50とのほぼ中間に配置され、本体フレーム2から下方に向かって延びている。左後脚71Lは、左右方向にフレーム部材40Lとフレーム部材50とのほぼ中間に配置され、本体フレーム2から下方に向かって延びている。連結バー74は、右後脚71Rと左後脚71Lとを左右方向に連結している。これにより、右後脚71Rと左後脚71Lとは互いに一体に動作する。右後脚71R及び左後脚71Lは、互いに同じ構成を有している。このため、以下の説明においては、これらを代表して右後脚71Rの構成について主に説明し、左後脚71Lの構成についてはその説明を省略する。
【0041】
右後脚71Rは、
図8に示すように、先端において後輪72を回転可能に支持した後脚フレーム73を有している。後脚フレーム73の上端部は、フレーム部材20に固定された支持部21に、回転軸22を通じて回転可能に支持されている。これにより、後脚フレーム73は、
図8に示す後輪降下位置と
図9の二点鎖線に示す後輪上昇位置との間で移動可能である。後輪降下位置は、
図8に示すように、後輪72が本体フレーム2の下方に配置され、地面又は床面に接触した位置である。後輪上昇位置は、
図9の二点鎖線に示すように、後輪72が本体フレーム2の位置(高さ)に配置された位置である。後脚フレーム73は、後輪降下位置において、フレーム部材20から斜め下方に真っ直ぐ延びている。後輪上昇位置においては、後脚フレーム73はほぼ水平に配置される。
【0042】
補助アーム75の一端部は、
図8に示すように、連結バー74に固定された支持部76に、回転軸77を通じて回転可能に支持されている。補助アーム75の他端部は、フレーム部材50内に挿入されていると共に、ガイド軸78を通じて回転可能にフレーム部材50に支持されている。ガイド軸78は、左右方向に延びつつ、フレーム部材50に形成されたガイド孔52を貫通してフレーム部材50の左方及び右方にそれぞれ突出している。ガイド孔52は前後方向に延びており、ガイド軸78はガイド孔52に沿って前後方向にスライド可能である。ガイド軸78は、後脚フレーム73が後輪降下位置にあるときには
図8に示すようにガイド孔52の前端部に配置される。この状態では、補助アーム75は、ガイド孔52から前方の後脚フレーム73に向かって斜め下方に延びている。後脚フレーム73が後輪降下位置から後輪上昇位置まで移動するときには、ガイド軸78は後方へとスライドする。後脚フレーム73が後輪上昇位置にあるときには、ガイド軸78は、
図9の二点鎖線に示すようにガイド孔52の後端部に配置される。この状態では、補助アーム75は、ほぼ水平に配置される。
【0043】
[後脚移動規制アーム170]
本体フレーム2には、
図8及び
図9に示すように、後脚ユニット70の移動を規制する一対の後脚移動規制アーム170(本発明における後脚移動規制部材)が設けられている。一対の後脚移動規制アーム170の一方はフレーム部材50の右側面に沿って、他方はフレーム部材50の左側面に沿って設けられている。一対の後脚移動規制アーム170は、左右方向に沿った連結バー177によって互いに連結されている。これにより、一対の後脚移動規制アーム170は互いに一体に動作する。後脚移動規制アーム170は、
図8に示すように、フレーム部材50の下部に配置された下部アーム171と、下部アーム171の後端部付近から後方に向かいつつ斜め上方に突出した上部アーム172とを含んでいる。下部アーム171は、前端部において回転軸174を通じて回転可能にフレーム部材50に支持されている。下部アーム171の後端部には小車輪175が設けられている。小車輪175は、一対の後脚移動規制アーム170に両端が支持された回転軸176を通じて回転可能に下部アーム171に支持されている。小車輪175は、後脚フレーム73の前方に配置されている。上部アーム172は、フレーム部材20の上方を回り込むように湾曲しつつ、下部アーム171から後方に向かっている。上部アーム172の後端部には側面視において矩形状のロック凹部178が形成されている。後脚移動規制アーム170は、回転軸174を中心として回転することにより、
図8及び
図9に示すようにロック凹部178がガイド軸78に掛かった位置と、
図10及び
図11に示すようにロック凹部178がガイド軸78より上方に位置した位置との間でロック凹部178の位置が切り替わる。前者の位置においては、ロック凹部178がガイド軸78の前後方向の移動を規制する。よって、補助アーム75の変位が規制されるため、補助アーム75が後脚ユニット70の位置を保持する役割、つまり、後脚ユニット70をロックする役割を担う。一方、後者の位置においては、ロック凹部178によるガイド軸78の移動規制が解除される。よって、補助アーム75による後脚ユニット70のロックが解除される。以下、後脚移動規制アーム170における
図8及び
図9に示す位置を後脚規制位置といい、後脚移動規制アーム170における
図10及び
図11に示す位置を後脚解除位置という。
【0044】
[搬送台車1の使用方法]
以下、自転車Bを支持した搬送台車1を
図2及び
図3に示す荷台Nに収容する方法について説明する。
図2及び
図3に示すように搬送台車1を荷台Nの少し後方に設置した状態において、まず、ハンドルユニット130を操作する。具体的には、ハンドルユニット130を
図1のA1方向に倒す。これにより、支持アーム132R及び132Lが
図6のR1方向に回転する。これに連動した補助輪昇降機構100が、支持アーム142及び152を上昇位置から下降位置に移動させる。これによって、フレーム部材40Rにおいて、補助輪141及び151が
図7のようにフレーム部材40Rの下端より下方に突出する。また、フレーム部材40Rと同様の構成が設けられたフレーム部材40Lにおいても、フレーム部材40Lに設けられた補助輪141及び151がフレーム部材40Lの下端より下方に突出する。
【0045】
次に、搬送台車1を前進させると、
図8に示すように、補助輪141が荷台Nの床面uに接触する。そして、補助輪141によって床面u上で搬送台車1をさらに走行させることで、前脚移動規制アーム160に設けられた小車輪166を、
図8に示すように荷台Nの床面uに接触させる。これにより、前脚規制位置(
図6参照)にある前脚移動規制アーム160が、床面uによって押し上げられて回転軸165を中心として回転することで、前脚解除位置(
図8~
図9参照)へと変位する。これによって、ガイド軸68が後方に移動可能になると共に、補助アーム65による前脚ユニット60のロックが解除される。次に、さらに搬送台車1を前進させると、前脚ユニット60が、荷台Nの後面rから押圧されることで、
図8に示す前輪降下位置から
図9に示す前輪上昇位置へと移動する。このとき、搬送台車1の前部が荷台Nの床面u上に収容された状態となる。次に、さらに搬送台車1を前進させると、補助輪151が荷台Nの床面uに接触する。そして、補助輪141及び151によって床面u上で搬送台車1をさらに走行させることで、後脚移動規制アーム170に設けられた小車輪175を荷台Nの床面uに接触させる。これにより、後脚規制位置(
図8~
図9参照)にある後脚移動規制アーム170が、床面uによって押し上げられて回転軸174を中心として回転することで、後脚解除位置(
図10~
図11参照)へと変位する。これによって、ガイド軸78が後方に移動可能になると共に、補助アーム75による後脚ユニット70のロックが解除される。次に、さらに搬送台車1を前進させると、後脚ユニット70が、荷台Nの後面rから押圧されることで、
図8及び
図9の実線に示す後脚降下位置から
図9の二点鎖線に示す後輪上昇位置へと移動する。そして、補助輪141及び151によって床面u上で搬送台車1をさらに走行させ、
図10に示す位置まで荷台N内に搬送台車1を前進させる。次に、ハンドルユニット130を
図10のA2方向に回転させることで、補助輪141及び151を本体フレーム2に対して上昇させる。これによって、
図11に示すように本体フレーム2が床面uと接触する。したがって、搬送台車1が床面u上に安定に載置された状態となる。
【0046】
荷台Nに載置された搬送台車1を荷台Nから取り出すときは、以上の工程を逆の順序で実行する。このとき、後脚ユニット70は、荷台Nの後面rより後方の位置に到達すると、
図9の二点鎖線に示す後輪上昇位置から
図8及び
図9の実線に示す後輪降下位置へと自重によって移動する。また、後脚移動規制アーム170は、小車輪175が荷台Nの後面rより後方の位置に到達すると、
図10及び
図11に示す後脚解除位置から、
図8及び
図9に示す後脚規制位置へと、自重によって変位する。同様に、前脚ユニット60は、荷台Nの後面rより後方の位置に到達すると、
図9に示す前輪上昇位置から
図8に示す前輪降下位置へと自重によって移動する。また、前脚移動規制アーム160は、小車輪166が荷台Nの後面rより後方の位置に到達すると、
図8及び
図9に示す前脚解除位置から
図6に示す前脚規制位置へと、自重によって変位する。
【0047】
[搬送台車1の作用効果]
以上説明した第1の実施形態によると、搬送台車1には前脚ユニット60及び後脚ユニット70が設けられている。これにより、荷台Nから離れた場所において本体フレーム2上に自転車Bを支持させた後、前脚ユニット60及び後脚ユニット70を前輪降下位置及び後輪降下位置とした状態で、荷台Nの近くまで搬送台車1を走行させることが可能である。よって、荷台Nから離れた位置において、自転車Bを搬送台車1に積み下ろすことができる。このため、積み下ろしの作業が比較的容易である。また、前脚ユニット60及び後脚ユニット70は、
図9に示す前輪上昇位置及び後輪上昇位置を取ることができる。このため、搬送台車1をコンパクトな状態にして荷台N内に設置可能である。
【0048】
また、本実施形態においては、ハンドルユニット130の操作によって昇降する補助輪141及び151が設けられている。これにより、補助輪141及び151を本体フレーム2の下方に突出した状態にすると、補助輪141及び151によって荷台Nの床面上を搬送台車1に走行させることができる(
図8~
図10参照)。これによって荷台N内に搬送台車1を設置した後、補助輪141及び151を上昇させることで、安定した状態で荷台N内に搬送台車1を設置できる(
図11参照)。
【0049】
また、本実施形態においては、前脚移動規制アーム160及び後脚移動規制アーム170に前脚補助アーム65及び後脚補助アーム75の移動を規制させることで、前脚ユニット60及び後脚ユニット70をロックすることができる。また、搬送台車1を荷台N上に設置する際には、前脚移動規制アーム160及び後脚移動規制アーム170を荷台Nの後面rに接触させることで、前脚ユニット60及び後脚ユニット70をロックした状態から、ロックが解除された状態にできる。したがって、搬送台車1を荷台N内に押し込む動作をすることで、ロックの解除並びに前脚ユニット60及び後脚ユニット70の折り畳みを円滑に実行でき、搬送台車1を迅速に荷台N内に収容できる。
【0050】
また、本実施形態においては、自転車Bを本体フレーム2に取り付ける際は、フロントフォーク及びリアエンドに支持させたバーVをバー支持部材200に支持させる。このとき、バーVをバー支持部材200の支持凹部211a~213aへと押し込むことで、容易且つ迅速にバーVをバー支持部材200に支持させることができる。このため、自転車Bを容易且つ迅速に搬送台車1に設置することが可能である。
【0051】
<第2の実施形態>
以下、本発明の第2の実施形態に係る搬送台車301について説明する。搬送台車301における搬送台車1との違いは、主に、フォーク保持ユニット180及びリア保持ユニット190並びにフレーム部材40L及び40Rの代わりに、フォーク保持ユニット380及びリア保持ユニット41並びにフレーム部材340L及び340Rが設けられていることである。よって、以下においては主にこれらの構成について説明し、その他の共通構成については第1の実施形態と同様に符号を付すと共に説明を省略する。
【0052】
[フォーク保持ユニット380・リア保持ユニット390]
本体フレーム302(第1の実施形態の本体フレーム2に対応)の前端部及び後端部には、4組のフォーク保持ユニット180及びリア保持ユニット190の代わりに4組のフォーク保持ユニット380及びリア保持ユニット390が設けられている。
図12には、これらのうち、1組のフォーク保持ユニット380及びリア保持ユニット390のみが図示されている。以下においては、
図12の1組のフォーク保持ユニット380及びリア保持ユニット390について説明する。フォーク保持ユニット380は、搬送台車301に係る本体フレーム302の前端部に設けられている。フォーク保持ユニット380は、自転車Bのフロントフォークを保持するユニットである。フォーク保持ユニット380は、バー支持部材400(本発明における自転車支持手段)を有している。バー支持部材400は、本体フレーム302に固定された固定部材310上に固定されている。固定部材310は、前後方向に関して本体フレーム302の前端部から後端まで延びている。固定部材310へのバー支持部材400の固定位置は前後方向に関して調整可能である。
【0053】
[バー支持部材400]
バー支持部材400は、
図13(a)及び
図13(b)に示すように、自転車Bのフロントフォークの先端部に支持された円柱状のバーVを支持する部材である。バー支持部材400は、
図13及び
図14に示すように箱部材410及び420を有している。箱部材410及び420は、互いに対して前後方向にスライド可能となるように組み合わされている。これにより、箱部材410は、箱部材420に対して、
図13(a)及び
図13(b)に示す位置と、
図14(a)及び
図14(b)に示す位置との間で相対的に移動可能である。前者の位置は、バーVの移動を規制する位置(本発明におけるバー規制位置。以下、バー規制位置という。)である。後者の位置は、バーVの移動規制が解除される位置(本発明におけるバー解除位置。以下、バー解除位置という。)である。
【0054】
箱部材410は、固定部材310に固定されており、右側板411及び左側板412と、これらの側板の間に配置された支持板413とを備えている。支持板413は水平方向に沿っており、左右両端が右側板411及び左側板412の前部に固定されている。右側板411及び左側板412には、
図13及び
図14に示すように、バーVが上方から挿入される規制凹部411b及び412bが形成されている。規制凹部411bは、
図13(a)に示すように、側面視においてL字型の概略形状を有しており、上方に向かって開口幅が大きくなるように開口した上部411xと、円柱状のバーVがはまり込む下部411yとから構成されている。規制凹部411bの上部411xの前端面411zは上下方向及び前後方向の両方に対して傾斜している。規制凹部411bが形成されていることにより、右側板411には、規制部415が形成されている。規制部415は、箱部材410がバー規制位置(
図13の位置)にあるときに、側面視において後述の端面421yの上方に配置される。規制部415は、箱部材410がバー解除位置(
図14の位置)にあるときには、後述の端面421yより前方に配置される。左側板412に形成された規制凹部412bは、
図13(a)及び
図14(a)に示す側面視において規制凹部411bとちょうど重なる形状を有している。左側板412には、
図13(a)及び
図14(a)に示す側面視において規制部415とちょうど重なる規制部425が形成されている。右側板411の前後方向中央部には円形孔411aが形成されている。また、右側板411の後部には、前後方向に長尺なガイド孔411cが形成されている。左側板412も右側板411と同様の構成を有している。
【0055】
箱部材420は、箱部材410に支持されており、右側板421及び左側板422と、これらの側板の間に配置された2枚の支持板423とを備えている。2枚の支持板423は、左右方向に沿っていると共に、上下方向及び前後方向の両方向に対して傾斜しており、左右両端が右側板421及び左側板422に固定されている。右側板421の前端面には、斜め上方に面した端面421x及び端面421xの下端から下方に向かって湾曲した端面421yが形成されている(
図13(a)参照)。なお、端面421yは、本発明における挿入凹部に対応する。左側板422の前端面にも、右側板421の端面421x及び421yと同様の端面422x及び422yが形成されている(
図14(b)参照)。右側板421の後部には、ガイド孔411cと重なる円形孔421aが形成されている。ガイド孔411c及び円形孔421aには、両者を貫通するようにボルトが挿入される。このボルトがガイド孔411cに沿って移動することにより、バー解除位置とバー規制位置との間で前後方向に円滑に移動するように箱部材410及び420が案内される。左側板422も右側板421と同様の構成を有している。右側板421の前後方向中央部には、円形孔411aと重なる前後方向に長尺なガイド孔(不図示)が形成されている。円形孔411a及びガイド孔には、両者を貫通するようにボルトが挿入される。このボルトがガイド孔に沿って移動することにより、バー解除位置とバー規制位置との間で前後方向に円滑に移動するように箱部材410及び420が案内される。左側板422も右側板421と同様の構成を有している。
【0056】
箱部材410及び420の内部には、
図13(a)及び
図14(a)に示すようにばね401が設けられている。ばね401の一端は箱部材410に固定され、他端は箱部材420に固定されている。具体的には、ガイド孔411c及び円形孔421aに挿入されたボルトにばね401の一端が、円形孔411a及びこれに対応するガイド孔に挿入されたボルトにばね401の他端が固定されている。ばね401は、箱部材420をバー解除位置からバー規制位置へと向かわせるような弾性力を箱部材420に作用させている。
【0057】
バー支持部材400にバーVを支持させる方法及びバー支持部材400に支持されたバーVをバー支持部材400から取り外す方法は、第1の実施形態におけるバー支持部材200に係る方法と同様である。このため、その説明を省略する。なお、バーVは、
図13(a)の状態において、規制凹部411b内に、端面421yに接触するまで挿入されることにより、バー支持部材400に支持される。この状態では、バーVが規制部415及び425の下方に配置され、これらの規制部によってバーVの上方への移動が規制される。一方、
図14(a)の状態になると、規制部415及び425によるバーVの上方への移動規制が解除される。これにより、バーVがバー支持部材400から上方へと取り外し可能となる。
【0058】
リア保持ユニット390は、
図12に示すように、固定部材310の後端部に固定されている。固定部材310へのリア保持ユニット390の固定位置は前後方向に関して調整可能である。リア保持ユニット390は、自転車Bのリアエンドに支持された円柱状のバーVを支持するユニットである。リア保持ユニット390は、
図15及び
図16に示すように、支柱部391、下部フレーム392、アーム支持部393、チェーン支持アーム394、支持板395R及び395L(本発明における挿入部材)並びに回転板396R及び396L(本発明における規制部材)を有している。支柱部391は上下方向に沿った中空の角柱状の部材である。下部フレーム392は固定部材310に固定されている。下部フレーム392は、後部上端において支柱部391を支持している。支柱部391には支持板395R及び395Lが固定されている。支持板395R及び395Lは、上下方向及び前後方向に沿っている。支持板395Rは、支柱部391との間に所定の間隙を挟みつつ支柱部391の右側面に固定されている。支持板395Lは、支柱部391との間に所定の間隙を挟みつつ支柱部391の左側面に固定されている。支持板395Rの上端面には、斜め後方に面した端面395x及び端面395xの下端から下方に向かって湾曲した端面395yが形成されている。なお、端面395yは本発明における挿入凹部に対応する。支持板395Lは支持板395Rと同一の構成を有している。支持板395L及び395Rには支持軸397が固定されている(
図16(b)参照)。支持軸397は、左右方向に沿っており、左右両端が支持板395L及び395Rに固定されている。
【0059】
支持板395Rと支柱部391との間には回転板396Rが、支持板395Lと支柱部391との間には回転板396Lが挿入されている。回転板396R及び396Lは、いずれも上下方向及び前後方向に沿っている。回転板396R及び396L同士は、固定軸398によって互いに固定されている(
図15(b)及び
図16(b)参照)。固定軸398は、左右方向に沿っており、左右両端が回転板396R及び396Lに固定されている。回転板396Rの上端面には、斜め前方に面した端面396xが形成されている。端面396xの下方には後方に向かって凹んだ規制凹部396aが形成されている。また、規制凹部396aの上方には、前方に向かって突出した規制部396bが形成されている。回転板396Lは回転板396Rと同様の構成を有している。回転板396R及び396Lは、回転軸399によって、
図15(a)に示すQ1方向に回転可能に支持板395R及び395Lの下端部に支持されている。これにより、回転板396R及び396Lは、
図15(a)及び
図15(b)に示す位置と、
図16(a)及び
図16(b)に示す位置との間で移動可能である。前者の位置は、バーVの移動を規制する位置(本発明におけるバー規制位置。以下、バー規制位置という。)である。後者の位置は、バーVの移動規制が解除される位置(本発明におけるバー解除位置。以下、バー解除位置という。)である。
【0060】
支持板395R及び395Lと回転板396R及び396Lとの間には、回転板396R及び396Lをバー解除位置からバー規制位置へと向かわせるような弾性力を回転板396R及び396Lに作用させるばね390aが設けられている(
図15(a)及び
図16(a)参照)。ばね390aの両端は支持軸397及び固定軸398に固定されている。
【0061】
アーム支持部393は、支柱部391の上部に回転可能に支持されている。チェーン支持アーム394は支持軸397に回転可能に支持されている。アーム支持部393及びチェーン支持アーム394の構成及び機能は、第1の実施形態に係るアーム支持部193及びチェーン支持アーム194の構成及び機能と同様であるため、その説明を省略する。
【0062】
リア保持ユニット390にバーVを支持させる方法は以下の通りである。回転板396R及び396Lがバー規制位置にある状態において、
図15(a)に示すように、バーVをリア保持ユニット390の上方から端面395xに向かってバーVを降下させる。バーVは、規制部396bと接触し、ばねの弾性力に抗して規制部396bを後方に向けて押し除ける。これにより、回転板396R及び396Lが回転軸399を中心に回転し、
図16(a)及び
図16(b)に示すバー解除位置に配置される。そして、バーVが規制凹部396aの最下部まで挿入されると、バーVが規制部396bから外れることで、ばねの弾性力によって回転板396R及び396Lが回転軸399を中心に回転し、
図15(a)及び
図15(b)に示すバー規制位置に戻る。回転板396R及び396Lがバー規制位置にある状態においては、規制凹部396aの最下部に挿入されたバーVの上方への移動を規制部396bが規制する。これにより、バーVがリア保持ユニット390に支持された状態となる。リア保持ユニット390に支持されたバーVをリア保持ユニット390から取り外す際は、回転板396R及び396Lをバー規制位置からバー解除位置へと手動で移動させる。これにより、規制部396bがバーVの上方への移動を規制した状態が解除される。したがって、バーVを上方へと移動させてリア保持ユニット390から取り外すことができる。
【0063】
なお、リア保持ユニット390は、上下方向に関する支柱部391の固定位置が下部フレーム392に対して調整可能に構成されていてもよい。また、本体フレーム302に対する下部フレーム392の固定位置を前後方向に関して調整可能に構成されていてもよい。
【0064】
[フレーム部材340R及びその周辺構成]
フレーム部材340R及び340Lは、いずれも、前後方向に長尺な箱型の概略形状をそれぞれ有している。フレーム部材340Lの構成は、フレーム部材340Rの構成と同様である。このため、以下においてはフレーム部材340R及びその周辺構成について主に説明し、フレーム部材340L及びその周辺構成の図示並びに説明を省略する。
図12に示すように、フレーム部材340Rの後端部にはハンドルユニット330が設けられている。ハンドルユニット330の下端部は、フレーム部材340Rの後端部に、回転軸333によって回転可能に支持されている。ハンドルユニット330の上端部には、手動のレバー(不図示)が設けられている。このレバーには、
図17に示すワイヤー331の一端が連結されている。ワイヤー331は、ハンドルユニット330のレバーからハンドルユニット330に沿って下方に延びている。ワイヤー331の他端はハンドルユニット330の下端部付近においてガイド軸332に固定されている。ガイド軸332は、ハンドルユニット330に形成されたガイド孔335(
図18(a)参照)に挿入されている。ガイド孔335は、ハンドルユニット330が延びる方向に沿っている。これにより、ガイド軸332は、ガイド孔335に沿って移動可能となっている。ガイド軸332は、ばね334を介して回転軸333と連結されている。ばね334は、回転軸333に近づけるような弾性力をガイド軸332に作用させている。ハンドルユニット330の上端部のレバーを操作すると、ワイヤー331を通じてガイド軸332がばね334の弾性力に抗して回転軸333から離隔するように移動する。ハンドルユニット330のレバーの操作を解除すると、ガイド軸332がばね334の弾性力によって元の位置へと戻る。
【0065】
図17に示すように、フレーム部材340Rの前部には補助輪341が設けられている。補助輪341は、回転軸343によって回転可能にフレーム部材340Rに支持されている。回転軸343は、フレーム部材340Rの側板に形成されたガイド孔340xに沿って上下方向に移動可能である。これにより、補助輪341は、補助輪341の下端がフレーム部材340Rの下端から下方に突出した
図17に示す下降位置と、補助輪341の下端がフレーム部材340Rの下端に位置した
図20に示す上昇位置との間で移動可能となっている。フレーム部材340Rの前後方向中央部には補助輪351が設けられている。補助輪351は、回転軸353によって回転可能にフレーム部材340Rに支持されている。回転軸353は、フレーム部材340Rの側板に形成されたガイド孔350xに沿って上下方向に移動可能である。これにより、補助輪351は、補助輪351の下端がフレーム部材340Rの下端から下方に突出した
図17に示す下降位置と、補助輪351の下端がフレーム部材340Rの下端に位置した
図20に示す上昇位置との間で移動可能となっている。
【0066】
フレーム部材340Rの後部の側壁にはガイド孔375が形成されている。ガイド孔375は、
図18(a)に示すように、上方に向かって円弧状に湾曲した湾曲部376と、湾曲部376の前端から斜め下方且つ斜め後方に向かって突出した前突出部377と、湾曲部376の後端から斜め下方且つ斜め前方に向かって突出した後突出部378とを含んでいる。
図17及び
図18(a)の状態においては、ガイド軸332が後突出部378の下端に接触している。この状態は、後突出部378がガイド軸332の移動を規制するため、ハンドルユニット330を移動させることができない状態である。
【0067】
フレーム部材340R内には、
図17に示すように、前後方向に長尺な補助輪昇降機構500が設けられている。補助輪昇降機構500は、前後方向及び上下方向に沿った平板状の部材からなる。補助輪昇降機構500にはガイド孔501~512が形成されている。ガイド孔501は、補助輪昇降機構500の前部の下端付近から斜め上方且つ後方に延びている。ガイド孔501には回転軸343が挿入されている。これにより、回転軸343は、ガイド孔501に沿って相対移動可能である。ガイド孔504は、補助輪昇降機構500の前後方向中央部の下端付近から斜め上方かつ後方に延びている。ガイド孔504には回転軸353が挿入されている。これにより、回転軸353は、ガイド孔504に沿って相対移動可能である。
【0068】
ガイド孔502、503及び505~510は、それぞれ、前後方向に沿って延びている。これらのガイド孔は、前後方向に関して補助輪昇降機構500の前部、中央よりやや後方の部分、及び後部のそれぞれに形成されている。これらのガイド孔には、左右方向に沿って延びたガイド軸361~368が差し込まれている。ガイド軸361~368のそれぞれの両端はフレーム部材340Rの側壁にそれぞれ固定されている。ガイド孔511は、補助輪昇降機構500の後部において前後方向に沿って延びている。ガイド孔511には回転軸333が挿入されている。これにより、回転軸333は、ガイド孔511に沿って相対移動可能である。ガイド孔512は、側面視において角丸の三角形状の孔である。ガイド孔512にはガイド軸332が挿入されている。これにより、ガイド軸332は、ガイド孔512内で相対移動可能である。
【0069】
補助輪昇降機構500の前端及び後端には規制凹部521~523が形成されている。規制凹部521~523は、フレーム部材340Rに形成された突起部371~373と接触することで、補助輪昇降機構500の前方及び後方への移動を規制する。
【0070】
ハンドルユニット330が操作されると、補助輪昇降機構500がハンドルユニット330に連動することで、以下の通りに補助輪341及び351を昇降させる。まず、ハンドルユニット330の上端部に設けられたレバーを操作する。これにより、ガイド軸332が、
図18(a)の位置から
図18(b)の位置へと、ばね334の弾性力に抗して後突出部378に沿って上方に移動する。
図18(b)の状態は、後突出部378によるガイド軸332の移動規制が解除されるため、ハンドルユニット330を移動させることができる状態である。
【0071】
次に、ハンドルユニット330を
図12及び
図17に示すA3方向に引き起こすと、ガイド孔335に挿入されたガイド軸332が、
図18(b)の位置から
図19(a)の位置へと湾曲部376に沿って前方に移動する。このとき、ガイド軸332がガイド孔512の内側端面に接触することで補助輪昇降機構500を前方へと押し出す。これによって、補助輪昇降機構500が前方へと移動する。これに伴い、ガイド軸361~368及び回転軸333がガイド孔502、503及び505~511に沿って補助輪昇降機構500に対して相対的に後方に移動する(
図17、
図20参照)。これと共に、回転軸343及び353も、ガイド孔501及び504に沿って補助輪昇降機構500に対して相対的に後方に移動する(
図17、
図20参照)。これにより、補助輪341及び351が上方へと移動する。次に、ハンドルユニット330の上端部に設けられたレバーの操作を解除する。これにより、ガイド軸332が、ばね334の弾性力によって、
図19(a)の位置から
図19(b)の位置へと前突出部377に沿って下方に移動する。
図19(b)の状態は、前突出部377がガイド軸332の移動を規制するため、ハンドルユニット330を移動させることができない状態である。以上により、補助輪341及び351が
図17に示す下降位置から
図20に示す上昇位置に移動する。
【0072】
図20の上昇位置にある補助輪341及び351を
図17の下降位置に移動させる場合には、ハンドルユニット330を上記とは反対に操作する。つまり、ハンドルユニット330のレバーを操作してハンドルユニット330を移動可能な状態とする。そして、ハンドルユニット330を
図20のA4方向に倒す。これに連動し、補助輪昇降機構500が上記と逆に動作する。これによって、補助輪341及び351が上昇位置から下降位置に戻る。そして、ハンドルユニット330のレバーの操作を解除する。これにより、ハンドルユニット330が移動できない状態となる。
【0073】
[搬送台車301の作用効果]
以上説明した第2の実施形態によると、搬送台車1と同様の構成に関して搬送台車1と同様の作用効果を奏する。また、本実施形態においては、ハンドルユニット330の操作によって昇降する補助輪341及び351が設けられている。これにより、補助輪341及び351を本体フレーム302の下方に突出した状態にすると、補助輪341及び351によって荷台Nの床面上を搬送台車301に走行させることができる。これによって荷台N内に搬送台車301を設置した後、補助輪341及び351を上昇させることで、安定した状態で荷台N内に搬送台車301を設置できる。
【0074】
また、本実施形態においては、自転車Bを本体フレーム302に取り付ける際は、フロントフォーク及びリアエンドに支持させたバーVをフォーク保持ユニット380のバー支持部材400及びリア保持ユニット390に支持させる。このとき、バーVをバー支持部材400の規制凹部411b及び412bへと押し込むことで、容易且つ迅速にバーVをバー支持部材400に支持させることができる。また、バーVをリア保持ユニット390の規制凹部396aへと押し込むことで、容易且つ迅速にバーVをリア保持ユニット390に支持させることができる。このため、自転車Bを容易且つ迅速に搬送台車301に設置することが可能である。
【0075】
<変形例>
以上は、本発明の好適な実施形態についての説明であるが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、課題を解決するための手段に記載された範囲の限りにおいて様々な変更が可能なものである。
【0076】
例えば、上述の実施形態においては、補助輪141、151等の補助輪が設けられているが、かかる補助輪が設けられていなくてもよい。また、補助輪141、151等を昇降させる補助輪昇降機構100や補助輪昇降機構500の代わりに、上述の実施形態とは別の機構や部材が用いられてもよい。また、前脚ユニット60や後脚ユニット70の移動を規制する構造が、上述の前脚移動規制アーム160や後脚移動規制アーム170及びその周辺構成からなる構造とは異なるものであってもよい。
【符号の説明】
【0077】
1、301 搬送台車
2、302 本体フレーム
60 前脚ユニット
62 前輪
65、75 補助アーム
70 後脚ユニット
72 後輪
100、500 補助輪昇降機構
130、330 ハンドルユニット
141、151、341、351 補助輪
160 前脚移動規制アーム
170 後脚移動規制アーム
180、380 フォーク保持ユニット
190、390 リア保持ユニット
200、400 バー支持部材