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特許7308496通貨プロトコルを融合する電子メールシステム、メール送信方法、メール受信方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-06
(45)【発行日】2023-07-14
(54)【発明の名称】通貨プロトコルを融合する電子メールシステム、メール送信方法、メール受信方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/10 20120101AFI20230707BHJP
   H04L 51/046 20220101ALI20230707BHJP
   G06Q 20/02 20120101ALI20230707BHJP
【FI】
G06Q20/10
H04L51/046
G06Q20/02
【請求項の数】 23
(21)【出願番号】P 2021540145
(86)(22)【出願日】2019-07-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-20
(86)【国際出願番号】 CN2019097045
(87)【国際公開番号】W WO2020155581
(87)【国際公開日】2020-08-06
【審査請求日】2021-11-10
(31)【優先権主張番号】201910092306.7
(32)【優先日】2019-01-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521301873
【氏名又は名称】上海風匯網絡科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】張海旻
【審査官】関 博文
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第09904924(US,B1)
【文献】特開2012-099025(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第104956395(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0025442(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
H04L 51/046
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
送金プラグイン、メールクライアント、送金メール管理サーバ、電子メール管理サーバ、及び資金管理サーバを有し、
前記メールクライアントは、前記送金プラグインがロードされ、ユーザーに送金識別子を有する電子メールインターフェースを提供し、前記送金識別子は通貨の受取者情報、金額、及び通貨種類を含み、前記通貨種類はデジタル通貨であり、
前記送金メール管理サーバは、それぞれ前記メールクライアント、電子メール管理サーバ、及び資金管理サーバと通信し、
前記送金メール管理サーバ、前記電子メール管理サーバ、及び資金管理サーバが連携して動作し、前記送金メール管理サーバが前記メールクライアントから送信されたメールメッセージを受信した後、前記メールメッセージが送金識別子を有するか否かを判断し、
YESの場合、前記送金メール管理サーバは、前記電子メール管理サーバをスケジューリングして前記メールメッセージを送信し、且つ前記資金管理サーバをスケジューリングして前記送金識別子に基づいて送金操作を実行し、
NOの場合、前記送金メール管理サーバは、前記電子メール管理サーバのみをスケジューリングして前記メールメッセージを送信し、
内部及び外部ネットワークのインターフェイスをさらに有し、
前記内部及び外部ネットワークのインターフェイスは、電子メールのインタラクティブサーバ、デジタル通貨のインタラクティブサーバを有し、
前記電子メールのインタラクティブサーバは、前記電子メール管理サーバと通信し、前記電子メール管理サーバからの内部請求及びネットワークからの外部電子メールメッセージを関連プロトコルに基づいて変換し、情報の送受信操作を実行し、
前記デジタル通貨のインタラクティブサーバは、前記資金管理サーバと通信し、前記資金管理サーバからの内部請求及びネットワークからの外部請求を関連プロトコルに基づいて変換し、問い合わせ及び送金操作を実行することを特徴とする、
通貨プロトコルを融合する電子メールシステム。
【請求項2】
前記送金メール管理サーバは、前記資金管理サーバをスケジューリングする前に、前記電子メール管理サーバをスケジューリングして前記メールメッセージを送信し、前記電子メール管理サーバからフィードバックしたメールメッセージ送信成功の命令を受信してから、前記資金管理サーバをスケジューリングすることを特徴とする、
請求項1に記載の電子メールシステム。
【請求項3】
データベースサーバをさらに有し、
前記データベースサーバは、送金者及び受取者の資金情報及び可能なアカウント情報を保存するために用いられ、それぞれ前記送金メール管理サーバ及び資金管理サーバと通信し、
前記資金管理サーバは、前記送金メール管理サーバのスケジューリング命令に従って前記データベースサーバに送金請求を送信し、
前記データベースサーバは、前記送金請求に従って送金者及び受取者の当該送金に関する資金情報を更新し、内部送金を実現することを特徴とする、
請求項1に記載の電子メールシステム。
【請求項4】
認証サーバをさらに有し、
前記認証サーバは、前記データベースサーバ及び送金メール管理サーバと通信し、ユーザーのID認証を行って、
前記送金メール管理サーバは、前記認証サーバからユーザー認証状態を得てその有効性を確認してから、前記電子メール管理サーバ及び資金管理サーバと連携して動作することを特徴とする、
請求項3に記載の電子メールシステム。
【請求項5】
前記電子メールのインタラクティブサーバは、電子メールサービスプログラムのサーバを実行するサーバであり、
前記デジタル通貨のインタラクティブサーバは、デジタル通貨サービスプログラムを実行するサーバであることを特徴とする、
請求項に記載の電子メールシステム。
【請求項6】
記デジタル通貨のインタラクティブサーバは、前記資金管理サーバからの内部請求を関連プロトコルに基づいて外部請求に変換して送金操作を実行してから、送金結果を前記資金管理サーバにフィードバックし、
前記送金結果は、送金取引番号を含み、
前記資金管理サーバは、前記送金取引番号を前記送金メール管理サーバにフィードバックし、
前記送金メール管理サーバは、前記電子メール管理サーバをスケジューリングして受信者及び送信者に補助メールを送信し、前記メールクライアントを介して送信者に補助メールを表示し、
前記補助メールは、前記送金取引番号を含むことを特徴とする、
請求項に記載の電子メールシステム。
【請求項7】
前記送金識別子が内部送金である場合、又は前記デジタル通貨のインタラクティブサーバが前記資金管理サーバからの内部請求を関連プロトコルに基づいて外部請求に変換して送金操作を実行する場合に、
前記メールメッセージは、送金取引番号をさらに含むことを特徴とする、
請求項に記載の電子メールシステム。
【請求項8】
前記送金識別子は、前記電子メールインターフェースのブラウジングページにおける任意の位置に位置することを特徴とする、
請求項1~に記載の電子メールシステム。
【請求項9】
前記送金識別子は、前記電子メールインターフェースのメールヘッダーに位置することを特徴とする、
請求項に記載の電子メールシステム。
【請求項10】
前記送金識別子は、送金フィールド、送金ウィンドウ、ビュー、視覚化識別子要素のいずれか1つ又はそれらの組み合わせであることを特徴とする、
請求項に記載の電子メールシステム。
【請求項11】
前記受取者情報は、少なくとも、
受取者のデジタル通貨アドレス、
受取者のデジタル通貨アドレスに対応する名前、
受取者のデジタル通貨に紐付けられたアカウント及びサービスプロバイダー、
受取者のデジタル通貨に紐付けられたアカウント及びサービスプロバイダーが共通で対応する名前、
のいずれか1つを含むことを特徴とする、
請求項に記載の電子メールシステム。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか1項に記載の通貨プロトコルを融合する電子メールシステムのメール送信方法であって、
前記電子メールシステムは、送金プラグイン、メールクライアント、送金メール管理サーバ、電子メール管理サーバ、及び資金管理サーバを有し、
前記メール送信方法は、
前記送金プラグインがトリガーされているか否かを判断する工程と、
NOの場合、前記メールクライアントが普通メールを生成して前記送金メール管理サーバに送信し、前記送金メール管理サーバが前記電子メール管理サーバをスケジューリングして前記普通メールを送信し、
YESの場合、前記メールクライアントが前記送金プラグインを実行し、ユーザーに送金識別子を有する電子メールインターフェースを提供し、前記送金識別子は通貨の受取者情報、金額、及び通貨種類を含み、前記通貨種類はデジタル通貨であり、
前記送金識別子によって受取者情報、金額、及び通貨種類を得て、送金メールを生成して送金メール管理サーバに送信する工程と、
前記送金メール管理サーバ、前記電子メール管理サーバ、及び資金管理サーバが連携して動作し、前記電子メール管理サーバをスケジューリングして前記送金メールのメールメッセージを送信し、且つ前記資金管理サーバをスケジューリングして前記送金識別子に基づいて前記送金メールの送金操作を実行する工程と、を有し、
前記電子メールシステムは、外部ネットワークインターフェイスをさらに有し、
前記外部ネットワークインターフェイスは、電子メールのインタラクティブサーバ、デジタル通貨のインタラクティブサーバを有し、
前記メール送信方法は、システム間で送金メールを送信する工程をさらに有し、
前記電子メールのインタラクティブサーバは、前記電子メール管理サーバからの内部請求を関連プロトコルに基づいて外部電子メールメッセージに変換して情報送信を実行し、
前記デジタル通貨のインタラクティブサーバは、前記資金管理サーバからの内部請求を関連プロトコルに基づいて外部請求に変換して送金操作を実行することを特徴とする、
メール送信方法。
【請求項13】
メールを自動返信する工程をさらに有し、
自動返信メールが識別可能な送金請求情報を含む場合、メールを自動返信する工程は、返信メールによって送金する工程をさらに有し、
自動返信メールが識別可能な送金請求情報を含む場合、前記送金請求情報に従って送金するか否かをユーザーに提示し、
YESの場合、返信メールを生成し、前記返信メールの電子メールインターフェースが前記送金識別子を自動的に読み込み、前記送金請求情報の受取者情報、金額、及び通貨種類を前記送金識別子に自動的に入力し、自動返信可能な送金メールを生成して送金メール管理サーバに送信し、
前記送金メール管理サーバは、前記電子メール管理サーバをスケジューリングして前記自動返信の送金メールのメールメッセージを送信し、且つ前記資金管理サーバをスケジューリングして前記送金識別子に基づいて前記自動返信の送金メールの送金操作を実行することを特徴とする、
請求項12に記載のメール送信方法。
【請求項14】
前記送金メール管理サーバは、前記資金管理サーバをスケジューリングする前に、前記電子メール管理サーバをスケジューリングして前記メールメッセージを送信し、前記電子メール管理サーバからフィードバックしたメールメッセージ送信成功の命令を受信してから、前記資金管理サーバをスケジューリングすることを特徴とする、
請求項12のいずれか1項に記載のメール送信方法。
【請求項15】
記デジタル通貨のインタラクティブサーバは、前記資金管理サーバからの内部請求を関連プロトコルに基づいて外部請求に変換して送金操作を実行した後、受信者及び送信者に補助メールを送信する工程をさらに有し、
送金結果を前記資金管理サーバにフィードバックし、
前記送金結果は、送金取引番号を含み、
前記資金管理サーバは、前記送金取引番号を前記送金メール管理サーバにフィードバックし、
前記送金メール管理サーバは、前記電子メール管理サーバをスケジューリングして受信者及び送信者に補助メールを送信し、前記メールクライアントを介して送信者に補助メールを表示し、
前記補助メールは、前記送金取引番号を含むことを特徴とする、
請求項12に記載のメール送信方法。
【請求項16】
前記送金識別子が内部送金である場合、又は前記デジタル通貨のインタラクティブサーバが前記資金管理サーバからの内部請求を関連プロトコルに基づいて外部請求に変換して送金操作を実行する場合に、
送金メールを送信する工程は、送金取引番号を読み込む工程さらに有し、
前記送金メールのメールメッセージは、送金取引番号をさらに含むことを特徴とする、
請求項12に記載のメール送信方法。
【請求項17】
前記送金識別子は、前記電子メールインターフェースのメールヘッダーに位置することを特徴とする、
請求項12に記載のメール送信方法。
【請求項18】
前記送金識別子は、送金フィールド、送金ウィンドウ、ビュー、視覚化識別子要素のいずれか1つ又はそれらの組み合わせであることを特徴とする、
請求項12に記載のメール送信方法。
【請求項19】
前記受取者情報は、少なくとも、
受取者のデジタル通貨アドレス、
受取者のデジタル通貨アドレスに対応する名前、
受取者のデジタル通貨に紐付けられたアカウント及びサービスプロバイダー、
受取者のデジタル通貨に紐付けられたアカウント及びサービスプロバイダーが共通で対応する名前、
のいずれか1つを含むことを特徴とする、
請求項12に記載のメール送信方法。
【請求項20】
請求項1~11のいずれか1項に記載の通貨プロトコルを融合する電子メールシステムのメール受信方法であって、
前記電子メールシステムは、送金プラグイン、メールクライアント、送金メール管理サーバ、電子メール管理サーバ、及び資金管理サーバを有し、
前記メール受信方法は、
前記電子メール管理サーバによって電子メールを受信し、メール情報を送金メール管理サーバに伝送する工程と、
前記送金メール管理サーバは、受け取った電子メールが送金識別子を有するか否かを判断する工程と、
NOの場合、前記電子メールを普通電子メールとして処理し、前記送金識別子は通貨の受取者情報、可能な取引番号、金額、及び通貨種類を含み、前記通貨種類はデジタル通貨であり、
YESの場合、受信した電子メールを送金メールとし、送金メールの関連情報を前記資金管理サーバに伝送し、
前記資金管理サーバが送金状態を問い合わせて、問い合わせ結果を前記送金メール管理サーバにフィードバックする工程と、
前記送金メール管理サーバは、フィードバックした問い合わせ結果に基づいて送金メール及び関連情報を受信者のメールクライアントに送信する工程と、を有
前記電子メールシステムは、外部ネットワークインターフェイスをさらに有し、
前記外部ネットワークインターフェイスは、電子メールのインタラクティブサーバ、デジタル通貨のインタラクティブサーバを有し、
前記メール受信方法は、システム間でメールを受信する工程をさらに有し、
前記電子メール管理サーバは、前記電子メールのインタラクティブサーバを介して外部送信された電子メールを得て、前記電子メールのメール情報を前記送金メール管理サーバに送信し、
前記送金メール管理サーバは、受け取ったメール情報が送金識別子を有するか否かを判断し、
NOの場合、前記電子メールを普通電子メールとして処理し、
YESの場合、受信した電子メールを送金メールとし、送金メールの関連情報を前記資金管理サーバに伝送し、
前記資金管理サーバは、前記デジタル通貨のインタラクティブサーバを介して送金状態を問い合わせて、問い合わせ結果を前記送金メール管理サーバにフィードバックし、
前記送金メール管理サーバは、フィードバックした問い合わせ結果に基づいて送金メール及び関連情報を受信者のメールクライアントに送信することを特徴とする、
メール受信方法。
【請求項21】
前記送金識別子は、前記電子メールインターフェースのメールヘッダーに位置することを特徴とする、
請求項20に記載のメール受信方法。
【請求項22】
前記送金識別子は、送金フィールド、送金ウィンドウ、ビュー、視覚化識別子要素のいずれか1つ又はそれらの組み合わせであることを特徴とする、
請求項20に記載のメール受信方法。
【請求項23】
前記受取者情報は、少なくとも、
受取者のデジタル通貨アドレス、及び/又は対応する名前、
受取者のデジタル通貨に紐付けられたアカウント及びサービスプロバイダー、及び/又は共通で対応する名前、
のいずれか1つを含むことを特徴とする、
請求項20に記載のメール受信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子メールの技術分野に関し、特に通貨プロトコルを融合する電子メールシステム、メール送信方法、メール受信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットの普及につれて、電子メールは、広く使用されるコミュニケーションツールとなり、特にビジネスコミュニケーションでは重要であり、テキストファイル情報の一種としてその内容も法的効力が高い。しかしながら、価値の伝送能力が足りないため、従来の電子メールシステムは、情報担体として使われているが、金融的な効果を有せず、その適用範囲が大幅に制限される。また、銀行又はサードパーティの支払いは、価値の伝送を行うことができるが、情報の伝送能力が弱く、そのビジネスモデルも電子メールシステムと異なる。基本的には、両者は完全に異なる2つの形態と言える。
【0003】
一方、現在、ブロックチェーン及びデジタル通貨(例えばビットコイン等)は、その開発の方向が銀行又はサードパーティの支払いに向かっているが、類似な伝送効率及び法的保護を得ないため、実用性が不足で、その真の価値を発揮できない。また、匿名性により、デジタル通貨が必要な法的支持及び法的監視を得られない。
【0004】
なお、電子メール及びデジタル通貨は、類似性(例えば匿名、プラットフォーム間での伝送、低伝送コスト、取り消し不可等)があるが、現時点では、それらを組み合わせた発明や応用がない。電子マネーは、サードパーティの支払い等の分野で広く利用されているが、電子メールと同期して電子マネーを送受信する発明や応用はない。ほとんどのサードパーティの支払いシステムは、電子メールと同期して送受信するではなく、電子メールアドレスをユーザーネームとして使用するため、本質的に銀行モデルに属する。
【0005】
そのため、今までは情報の伝送及び価値の伝送を分けて行うため、時間及びコスト上の浪費となる。また、同期伝送ではないため、困惑や誤解を招く、ビジネス的な又は社会的な紛争になる可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本出願は、通貨プロトコルを融合する電子メールシステム、メール送信方法、メール受信方法を提供する。電子メール、デジタル通貨、及び電子マネーを融合することで、従来の情報及び価値を分けて伝送する問題を解決でき、電子メールシステムの金融的な機能を向上できる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1側面によれば、1つの実施例において、通貨プロトコルを融合する電子メールシステムを提供する。前記電子メールシステムは、送金プラグイン、メールクライアント、送金メール管理サーバ、電子メール管理サーバ、及び資金管理サーバを有する。前記メールクライアントは、前記送金プラグインがロードされ、ユーザーに送金識別子を有する電子メールインターフェースを提供し、前記送金識別子は通貨の受取者情報、金額、及び通貨種類を含み、前記通貨種類はデジタル通貨及び/又は電子マネーである。前記送金メール管理サーバは、それぞれ前記メールクライアント、電子メール管理サーバ、及び資金管理サーバと通信する。前記送金メール管理サーバ、前記電子メール管理サーバ、及び資金管理サーバが連携して動作し、前記送金メール管理サーバが前記メールクライアントから送信されたメールメッセージを受信した後、前記メールメッセージが送金識別子を有するか否かを判断する。YESの場合、前記送金メール管理サーバは、前記電子メール管理サーバをスケジューリングして前記メールメッセージを送信し、且つ前記資金管理サーバをスケジューリングして前記送金識別子に基づいて送金操作を実行する。NOの場合、前記送金メール管理サーバは、前記電子メール管理サーバのみをスケジューリングして前記メールメッセージを送信する。
【0008】
第2側面によれば、1つの実施例において、通貨プロトコルを融合する電子メールシステムのメール送信方法を提供する。前記電子メールシステムは、送金プラグイン、メールクライアント、送金メール管理サーバ、電子メール管理サーバ、及び資金管理サーバを有する。
前記メール送信方法は、
前記送金プラグインがトリガーされているか否かを判断する工程と、
NOの場合、前記メールクライアントが普通メールを生成して前記送金メール管理サーバに送信し、前記送金メール管理サーバが前記電子メール管理サーバをスケジューリングして前記普通メールを送信し、
YESの場合、前記メールクライアントが前記送金プラグインを実行し、ユーザーに送金識別子を有する電子メールインターフェースを提供し、前記送金識別子は通貨の受取者情報、金額、及び通貨種類を含み、前記通貨種類はデジタル通貨及び/又は電子マネーであり、
前記送金識別子によって受取者情報、金額、及び通貨種類を得て、送金メールを生成して送金メール管理サーバに送信する工程と、
前記送金メール管理サーバ、前記電子メール管理サーバ、及び資金管理サーバが連携して動作し、前記電子メール管理サーバをスケジューリングして前記送金メールのメールメッセージを送信し、且つ前記資金管理サーバをスケジューリングして前記送金識別子に基づいて前記送金メールの送金操作を実行する工程とを有する。
【0009】
第3側面によれば、1つの実施例において、通貨プロトコルを融合する電子メールシステムのメール受信方法を提供する。前記電子メールシステムは、送金プラグイン、メールクライアント、送金メール管理サーバ、電子メール管理サーバ、及び資金管理サーバを有する。
前記メール受信方法は、
前記電子メール管理サーバによって電子メールを受信し、メール情報を送金メール管理サーバに伝送する工程と、
前記送金メール管理サーバは、受け取った電子メールが送金識別子を有するか否かを判断する工程と、
NOの場合、前記電子メールを普通電子メールとして処理し、前記送金識別子は通貨の受取者情報、可能な取引番号、金額、及び通貨種類を含み、前記通貨種類はデジタル通貨及び/又は電子マネーであり、
YESの場合、受信した電子メールを送金メールとし、送金メールの関連情報を前記資金管理サーバに伝送し、
前記資金管理サーバが送金状態を問い合わせて、問い合わせ結果を前記送金メール管理サーバにフィードバックする工程と、
前記送金メール管理サーバは、フィードバックした問い合わせ結果に基づいて送金メール及び関連情報を受信者のメールクライアントに送信する工程と、を有する。
【発明の効果】
【0010】
上記実施例の電子メールシステムは、下記効果を有する。
1)電子メールシステムをベースとし、従来の電子メールシステムに通貨プロトコルを融合し、情報及び価値の同期伝送を実現できる。
2)デジタル通貨/電子マネーの送金者/受取者は、電子メールシステムを介して本人確認され、より高い安全性、信頼性、及び法的保護が得られる。
3)電子メールシステムの金融的な機能を向上できる。
4)電子メール及びデジタル通貨のシステム間での特性を利用し、プラットフォーム間での情報及び価値の同期伝送を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】従来の電子メールのメッセージを示す模式図である。
図2】通貨プロトコルを融合した電子メールのメッセージを示す模式図である。
図3】実施例1の電子メールシステムの原理を示すブロック図である。
図4】送金取引番号を含む電子メールのメッセージを示す模式図である。
図5】実施例2の電子メールシステムの原理を示すブロック図である。
図6】実施例3の電子メールシステムの原理を示すブロック図である。
図7】実施例4の電子メールシステムがメールを送信する状態を示す模式図である。
図8】メールを自動返信することによって、送金メールを送信する状態を示す模式図である
図9】実施例5の電子メールシステムがメールを受信する状態を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、具体的な実施形態及び図面を開示しながら本発明を詳しく説明する。
【0013】
(デジタル/暗号通貨)
分散化されたデジタル通貨であり、一般「マイニング」という行為で生成される。例えばビットコイン及びライトコイン等が挙げられ、以下、「デジタル通貨」と称する。
【0014】
(電子マネー)
電子化された従来の/法定通貨、又は代用貨幣及び関連支払いサービスであり、例えばpaypal及びalipay及びその仮想化された電子マネー等が挙げられる。
【0015】
(普通メール)
普通の電子メールである。
【0016】
(送金メール)
送金識別子、例えば「Pay-To」(即ち「Pay To」)を有する電子メールであり、送信する同時に送金を行うことができる。
【0017】
電子メール及びデジタル通貨は、類似性(例えば匿名、プラットフォーム間での伝送、低伝送コスト、取り消し不可等)があるため、従来の電子メールシステムにデジタル通貨プロトコルを融合することを考える。一般性のために、本出願において、電子メールシステムにデジタル通貨プロトコル及び電子マネープロトコルを融合することで、従来の電子メールシステムにおいて、ブロックチェーン及びデジタル通貨/電子マネープロトコルによって情報及び価値の同期伝送を実現できる。
【0018】
(実施例1)
図1は、従来の電子メールシステムのメールメッセージを示す模式図である。図2は、本実施例の通貨プロトコルを融合する電子メールシステムのメールメッセージを示す模式図である。図1及び図2の対比から分かるように、図2は、Pay-Toの文字を含む。、前記文字は、情報及び価値の同期伝送を実現するために、電子メールシステムに通貨プロトコルを融合して新たに追加された送金用文字である。。図1及び図2において、同じ文字の部分は、当業者によく知られている従来の電子メールのフォーマットであり、ここで説明を省略する。
【0019】
図3は、本実施例の通貨プロトコルを融合する電子メールシステムを示す。図3に示すように、送金プラグイン(図示せず)、メールクライアント1、送金メール管理サーバ2、電子メール管理サーバ3、及び資金管理サーバ4を有する。本実施例の電子メールシステムに対応するメール及び送金の送信者及び受信者サーバは、いずれもシステムサーバが配置されているネットワークに接続され、一般には内部LAN(Local Area Network)又はクラウドネットワーク等に接続される。
【0020】
メールクライアント1は、送金プラグインがロードされる。前記送金プラグインは、メールクライアント1が実行するプログラムのコードであってもよく、メールクライアント1から独立したウィジェットであってもよい。メールクライアント1及び前記ウィジェットは、インターフェイスを介して接続される。メールクライアント1がプログラムを実行する時に、送金プラグインに対応するコードをそのまま実行し、ユーザーに送金識別子を有する電子メールインターフェースを提供する。前記送金識別子は、電子メールインターフェースのブラウジングページにおける任意の位置に表示できる。電子メールがマルチメディアメールのみを送信する場合、本文に送金識別子を追加できない。そのため、好ましくは、送金識別子は、電子メールインターフェースのメールヘッダーに位置する。そのようにすると、図2に示すように、電子メールの送信内容に関わらず、メールヘッダーに送金識別子を追加できる。
【0021】
送金識別子は、送金フィールド(Pay-To)、送金ウィンドウ、ビュー、視覚化識別子要素のいずれか1つ又はそれらの組合であってもよい。送金識別子は、ユーザーが識別できるように電子メールインターフェースに表示される。送金操作を行う場合、送金識別子をトリガーすればよい。
【0022】
電子メールシステムを介して送金するために、送金識別子は、通貨の受取者情報、金額、通貨種類等の選択可能情報を含む。通貨種類は、デジタル通貨、電子マネー、又はそれらの組み合わせである。
送金識別子は、一人一人の受取者の1つの又は複数の下記の受取者情報を含む。
【0023】
受取者情報は、少なくとも、受取者のデジタル通貨アドレス、受取者のデジタル通貨アドレスに対応する名前、受取者のデジタル通貨又は電子マネーに紐付けられたアカウント及びサービスプロバイダー、又は受取者のデジタル通貨又は電子マネーに紐付けられたアカウント及びサービスプロバイダーが共通で対応する名前を含む。受取者のデジタル通貨アドレスは、例えばビットコイン、ライトコイン等が挙げられる。受取者のデジタル通貨アドレスに対応する名前は、電子メールシステムのアドレス帳に保存される。受取者のデジタル通貨又は電子マネーに紐付けられたアカウントは、電子メールアドレス又は携帯電話番号等が挙げられる。受取者のデジタル通貨又は電子マネーに紐付けられたアカウント及びサービスプロバイダーが共通で対応する名前は、メールシステムのアドレス帳に保存される。
【0024】
説明すべきことは、1つのアドレス帳は、1つのデジタル通貨アドレス、又は1つののデジタル通貨/電子マネーに紐付けられたアカウント及びサービスプロバイダーにしか対応できない。或いは、例えば受取者及び送信者のアカウントがいずれも本システムにある場合、受取者に紐付けられたアカウントによって送信者の送金を受信できる。受取者アドレスが本システム以外のアカウントである場合、対応のサービスプロバイダーを指定する必要がある。
【0025】
送金識別子は、ユーザーに上記情報を提供する他に、下記選択可能情報を提供できる。前記選択可能情報は、ユーザーアカウントの環境設定で事前に設定できるため、電子メールのインターフェースに表示されなくてもよい。具体的には、下記選択可能情報が挙げられる。
1)受信デジタル通貨の受取者が存在する場合、各デジタル通貨の振込優先度、振込速度、又は振込手数料等を指定できる。
2)サードパーティ又はローカルファイルを介して送信者のデジタル通貨秘密鍵を取得する場合、取得方法、例えばローカル秘密鍵ファイルのアップロード又はサードパーティ情報の共有等を提供する必要がある。
【0026】
同じように、本実施例の電子メールシステムは、必ずユーザーアカウントの基本情報を含む。ユーザーアカウントの基本情報は、メールアドレス(即ち、ユーザーネーム)、デジタル通貨アドレス及び残高、電子マネーアドレス及び残高、セキュリティ設定、環境設定、及びID認証情報を含む。
【0027】
ユーザーネームで本実施例の電子メールシステムにログインすると、デジタル通貨振込方法によってアカウントのデジタル通貨の残高をチャージできる。前記チャージは、例えばビットコイン振込、又は法的及び関連認証フレームワークで銀行等機関を介してアカウント電子マネー残高をチャージ(例えば、銀行振込)できる。
【0028】
普通の電子メールを送信する場合、送金識別子を操作しなければよい。送金メールを送信する場合、普通の電子メールと同じように操作し、受信者等の情報を提供した後、ユーザー送金識別子にすべての受取者の受取者アドレス、金額、単位を提示する。受取者アドレスがデジタル通貨アドレスである場合、異なる受取者に異なるデジタル通貨を指定してもよい。受取者アドレスがアカウントである場合、送信者の送金を受信できる前提で、異なる受取者に異なるサービスプロバイダーのアカウントを指定できる。
【0029】
送金識別子を入力した後、メールクライアント1がメールを編集してメールヘッダーを読み込む。その後、システムは、普通メールのヘッダー部分に支払ヘッダーを追加する。Pay-To文字のフォーマットは、以下のようなものが挙げられる。
【0030】
Pay-To:[受取者名前]<受取者アドレス><金額><単位>[サービスプロバイダー識別子];
例えば、/Pay-To:<1A1zP1eP5QGefi2DMPTfTL5SLmv7DivfNa>50 BTC/;
/Pay-To:”Payee1”<1A1zP1eP5QGefi2DMPTfTL5SLmv7DivfNa>50 BTC/;
/Pay-To:<abcd1234@abcd.com>100 CNY payserv1/;
/Pay-To:”Payee2”<abcd1234@abcd.com>100 CNY payserv1/。
その中、「//」は、完全な「Pay-To」ヘッダーを区別するために用いられるが、その文字自身が「Pay-To」ヘッダーに属してない。
【0031】
本実施例の送金メール管理サーバ2は、それぞれメールクライアント1、電子メール管理サーバ3、及び資金管理サーバ4と通信する。送金メール管理サーバ2、電子メール管理サーバ3、及び資金管理サーバ4が連携して動作し、送金メール管理サーバ2がメールクライアント1から送信されたメールメッセージを受信した後、メールメッセージが送金識別子を有するか否かを判断する。YESの場合、送金メール管理サーバ2は、電子メール管理サーバ3をスケジューリングしてメールメッセージを送信し、且つ資金管理サーバ4をスケジューリングして送金識別子に基づいて送金操作を実行する。NOの場合、送金メール管理サーバ2は、電子メール管理サーバ3のみをスケジューリングしてメールメッセージを送信する。
【0032】
本実施例において、送金メール管理サーバ2、電子メール管理サーバ3、及び資金管理サーバ4が連携して動作することで、情報及び価値の同期伝送を実現し、従来の電子メールシステムの金融的な機能を向上できる。
【0033】
電子メール送金の信頼性を向上するために、本実施例において、送金メール管理サーバ2は、資金管理サーバ4をスケジューリングする前に、電子メール管理サーバ3をスケジューリングしてメールメッセージを送信し、電子メール管理サーバ3からフィードバックしたメールメッセージ送信成功の命令を受信してから、資金管理サーバ4をスケジューリングする。具体的には、送金メール管理サーバ2は、まず、全ての受信者に前記メールを送信し、少なくとも1人の受信者が前記メールを受信成功した場合、資金管理サーバ4をスケジューリングして送金操作を実行する。それ以外の場合、送金を取り消しする。
【0034】
本実施例において、電子メールシステムは、システムの内部送金を実現するためにデータベースサーバ5をさらに有する。データベースサーバ5は、送金者及び受取者の資金情報を保存するために用いられる。資金情報は、少なくともユーザーアカウント、取引情報、資金の金額を含む。データベースサーバ5は、それぞれ送金メール管理サーバ2及び資金管理サーバ4と通信する。資金管理サーバ4は、送金メール管理サーバ2のスケジューリング命令に従ってデータベースサーバ5に送金請求を送信する。データベースサーバ5は、送金請求に従って送金者及び受取者の当該送金に関する資金情報を更新し、内部送金を実現する。
【0035】
それに対応し、送金メール管理サーバ2は、データベースサーバ5内の更新した資金情報に基づいて、メールアドレスを利用して受信者及び送信者に送金状態及び送金結果を有するメールを送信する。即ち、送金期間において、動的情報をメールの形で受信者及び送信者に提供できる。両方のシステムがサポートする場合、前記動的情報は、インタラクティブなプログレスバーであってもよい。
【0036】
なお、本実施例において、電子メールシステムは、伝送の安全性及び信頼性を確保するために認証サーバ6をさらに有する。認証サーバ6は、データベースサーバ5及び送金メール管理サーバ2と通信し、ユーザーのID認証を行う。認証サーバ6は、送信者のIDを認証して送金の詳細を提供する。すると、送信者が認証された情報をもう一度確認できる。送金メール管理サーバ2は、認証サーバ6からユーザー認証状態を得てその有効性を確認してから、電子メール管理サーバ3及び資金管理サーバ4と連携して動作する。
【0037】
なお、本実施例の電子メールシステムがシステムの内部送金を行うため、実際の送金の前に送金取引番号を得ることができる。よって、本実施例において、メールクライアント1がメールを編集してメールヘッダーを読み込む時に、システムは、普通メールのヘッダー部分に支払ヘッダーを追加する。支払ヘッダーは、送金取引番号を含む。即ち、メールメッセージは、送金取引番号をさらに含む。よって、すべての当事者は、前記送金取引番号に基づいて送金の進行状況を追跡できる。図4は、送金取引番号を含む電子メールの内容情報を示す模式図である。
例えば、Pay-To文字のフォーマットは、以下のようなものが挙げられる。
【0038】
Pay-To:[受取者名前]<受取者アドレス><金額><単位><取引番号を有するか否か>[取引番号][サービスプロバイダー識別子];
例えば/Pay-To:<1A1zP1eP5QGefi2DMPTfTL5SLmv7DivfNa>50 BTC true 4a5e1e4baab89f3a32518a88c31bc87f618f76673e2cc77ab2127b7afdeda33b/;
/Pay-To:”Payee1”<1A1zP1eP5QGefi2DMPTfTL5SLmv7DivfNa>50 BTC true 4a5e1e4baab89f3a32518a88c31bc87f618f76673e2cc77ab2127b7afdeda33b/;
/Pay-To:<abcd1234@abcd.com>100 CNY false payserv1/;
/Pay-To:”Payee2”<abcd1234@abcd.com>100 CNY false payserv1/。
【0039】
本実施例の電子メールシステムは、送金識別子を追加することでデジタル通貨/電子マネー及び電子メールの同期伝送(即ち、情報及び価値の同期伝送)を実現できる。また、デジタル通貨/電子マネーの送金者/受取者は、電子メールシステムを介して本人確認を得て、より高い安全性、信頼性及び法的保護が得られる。なお、電子メールシステムの金融的な機能を向上できる。例えば、電子メールによって請求書の受送信、自動控除、自動支払い、ID認証、アドレス認証等を行うことができる。これにより、ビジネスコミュニケーション及び生活的な応用での信頼性及び効率を大幅に向上すると共に、関連コストを減少できる。電子マネープロトコルを融合することで、本実施例の電子メールシステムは、電子マネーによって前述の金融的な機能の一部を実現し、法的枠組みでデジタル通貨と電子マネーとの間の交換性を向上できる。
【0040】
説明すべきことは、メール伝送及び送金途中での盗難、改ざんを防止するために、本実施例の電子メールシステムは、さらに特定のセキュリティ及び認証メカニズムによって、通信及び送金の信頼性及びID/ソースの信憑性を確保する。例えば、メールの改ざん及び盗難を防止するために、伝送において、PGP等のメール暗号化又はデジタル署名等の暗号化方法を利用できる。暗号化及びデジタル証明等を利用することで、送金の安全性及びソースの信憑性を確保する。
【0041】
(実施例2)
実施例1に基づいて、本実施例は、もう1つの通貨プロトコルを融合する電子メールシステムを提供する。実施例1との相違点としては、本実施例の電子メールシステムのメール受信者が本システムの外にあり、受取者のデジタル通貨/電子マネーアカウントが本システム内にある。そのため、本実施例のメール(即ち、情報伝送)がシステム間で行い、送金(即ち、価値伝送)がシステム内で行う必要がある。
【0042】
図5は、本実施例の電子メールシステムを示す模式図であり、そのうち、受信者の電子メールシステム構造が送信者の電子メールシステム構造と類似する。本実施例において、送信者の電子メールシステム構造を例として詳しく説明する。電子メールシステムは、送金プラグイン(図示せず)、メールクライアント1、送金メール管理サーバ2、電子メール管理サーバ3、資金管理サーバ4、データベースサーバ5、認証サーバ6、電子メールのインタラクティブサーバ7、及びサードパーティのデジタル通貨/電子マネーのインタラクティブサーバ8を有する。送金プラグイン、メールクライアント1、送金メール管理サーバ2、電子メール管理サーバ3、資金管理サーバ4、データベースサーバ5、及び認証サーバ6は、実施例1と同じであるため、説明を省略する。電子メールのインタラクティブサーバ7は、電子メールシステムの内部及び外部ネットワークのインターフェイスであり、異なるプラットフォーム間でのメール送信を実現できる。サードパーティのデジタル通貨/電子マネーのインタラクティブサーバ8は、同じく電子メールシステムの内部及び外部ネットワークのインターフェイスであり、異なるプラットフォーム間での送金及び問い合わせを実現できる。
【0043】
電子メールのインタラクティブサーバ7は、電子メール管理サーバ3と通信し、電子メール管理サーバ3からの内部請求及びネットワークからの外部電子メールメッセージを関連プロトコルに基づいて変換し、情報の送受信操作を実行する。例えば、電子メールのインタラクティブサーバ7が電子メールサービスプログラム(例えば、Postfix)を実行するサーバであり、公衆電子メールネットワークを介して外部に電子メールを送信する。サードパーティのデジタル通貨/電子マネーのインタラクティブサーバ8は、資金管理サーバ4と通信し、資金管理サーバ4からの内部請求及びネットワークからの外部請求を関連プロトコルに基づいて変換し、問い合わせ及び送金操作を実行する。例えば、サードパーティのデジタル通貨/電子マネーのインタラクティブサーバ8は、ローカル又はサードパーティインターフェイスをサポートするサーバ(例えば、node.js又はnginx等)である。本実施例において、サードパーティのデジタル通貨/電子マネーのインタラクティブサーバ8は、問い合わせ操作のみを実行する。
【0044】
送信者が本実施例の電子メールシステムを利用する時に、PC、ウェブページ等のメールクライアント1を介して操作する。前記メールクライアント1は、送信者の関連請求を送金メール管理サーバ2に送信する。送金メール管理サーバ2は、ユーザー認証サーバ6からユーザー認証状態を得てその有効性を確認してから、電子メール管理サーバ3及び資金管理サーバ4と連携して動作し、普通メール又は送金メールを電子メールネットワークを介して受信者に送信し、資金管理サーバ4を介して内部送金を行う。具体的には、電子メールのインタラクティブサーバ7は、電子メール管理サーバ3からの内部請求を関連プロトコルに基づいて外部電子メールメッセージに変換し、情報送信を実行する。資金管理サーバ4は、送金メール管理サーバ2のスケジューリング命令に従ってデータベースサーバ5に送金請求を送信する。データベースサーバ5は、送金請求に従って送金者及び受取者の当該送金に関する資金情報を更新し、内部送金を実現する。その同時に、送金メール管理サーバ2、電子メール管理サーバ3、資金管理サーバ4、及び認証サーバ6は、いずれもデータベースサーバ5に接続され、データの検索及び更新等を行う。
【0045】
受信者が本実施例の電子メールシステムを利用して送金メールを受信する時に、電子メール管理サーバ3は、電子メールのインタラクティブサーバ7を介して電子メールネットワークから送金メールを得てから、送金メールのメール情報を送金メール管理サーバ2に伝送する。送金メール管理サーバが送金情報を識別した後、関連情報を資金管理サーバ4に伝送する。資金管理サーバ4は、サードパーティのデジタル通貨/電子マネーのインタラクティブサーバ8を介して送信者に送金状態を問い合わせて、問い合わせ結果を送金メール管理サーバ2にフィードバックする。送金メール管理サーバ2は、ユーザー認証サーバ6から認証状態を得てその有効性を確認してから、送金メール及び関連情報を受信者のメールクライアント1に伝送する。受信者は、PC、ウェブページ等のメールクライアント1を介してメール及び送金情報を得る。その同時に、送金メール管理サーバ2、電子メール管理サーバ3、資金管理サーバ4、及び認証サーバ6は、いずれもデータベースサーバ5に接続され、データの検索及び更新等を行う。
【0046】
なお、実施例1と同じように、本実施例の電子メールシステムがシステムの内部送金を行うため、実際の送金の前に送金取引番号を得ることができる。よって、すべての当事者は、送金の進行状況を追跡できる。
【0047】
本実施例の電子メールシステムは、送金識別子を追加することでデジタル通貨/電子マネー及び電子メールのプラットフォーム間での同期伝送(即ち、プラットフォーム間での情報及び価値の同期伝送)を実現できる。また、デジタル通貨/電子マネーの送金者/受取者は、電子メールシステムを介して本人確認を得て、より高い安全性、信頼性及び法的保護が得られる。なお、電子メールシステムの金融的な機能を向上できる。例えば、電子メールによって請求書の受送信、自動控除、自動支払い、ID認証、アドレス認証等を行うことができる。これにより、ビジネスコミュニケーション及び生活的な応用での信頼性及び効率を大幅に向上すると共に、関連コストを減少できる。電子マネープロトコルを融合することで、本実施例の電子メールシステムは、電子マネーによって前述の金融的な機能の一部を実現し、法的枠組みでデジタル通貨と電子マネーとの間の交換性を向上できる。
【0048】
(実施例3)
実施例1及び実施例2に基づいて、本実施例は、もう1つの通貨プロトコルを融合する電子メールシステムを提供する。実施例1及び実施例2との相違点としては、本実施例の電子メールシステムは、送信者と受信者の間にシステム間での情報及び価値の伝送を実現できる。図6は、本実施例の電子メールシステムを示す模式図であり、そのうち、受信者の電子メールシステム構造が送信者の電子メールシステム構造と類似する。本実施例において、送信者の電子メールシステム構造を例として詳しく説明する。電子メールシステムは、送金プラグイン(図示せず)、メールクライアント1、送金メール管理サーバ2、電子メール管理サーバ3、資金管理サーバ4、データベースサーバ5、認証サーバ6、電子メールのインタラクティブサーバ7、サードパーティのデジタル通貨/電子マネーのインタラクティブサーバ8、及びデジタル通貨のインタラクティブサーバ9を有する。送金プラグイン、メールクライアント1、送金メール管理サーバ2、電子メール管理サーバ3、資金管理サーバ4、データベースサーバ5、認証サーバ6、電子メールのインタラクティブサーバ7、及びサードパーティのデジタル通貨/電子マネーのインタラクティブサーバ8は、実施例2と同じであるため、説明を省略する。デジタル通貨のインタラクティブサーバ9は、電子メールシステムの内部及び外部ネットワークのインターフェイスであり、異なるプラットフォーム間での送金及び問い合わせを実現できる。
【0049】
デジタル通貨のインタラクティブサーバ9は、資金管理サーバ4と通信し、資金管理サーバ4からの内部請求及びネットワークからの外部請求を関連プロトコルに基づいて変換し、問い合わせ及び送金操作を実行する。例えば、デジタル通貨のインタラクティブサーバ9は、デジタル通貨サービスプログラム(例えば、Bitcoin Core daemon)を実行するサーバである。
【0050】
送信者が本実施例の電子メールシステムを利用する時に、PC、ウェブページ等のメールクライアント1を介して操作する。前記メールクライアント1は、送信者の関連請求を送金メール管理サーバ2に送信する。送金メール管理サーバ2は、ユーザー認証サーバ6からユーザー認証状態を得てその有効性を確認してから、電子メール管理サーバ3及び資金管理サーバ4と連携して動作し、普通メール又は送金メールを電子メールネットワークを介して受信者に送信する。具体的には、電子メールのインタラクティブサーバ7は、電子メール管理サーバ3からの内部請求を関連プロトコルに基づいて外部電子メールメッセージに変換し、情報送信を実行する。サードパーティのデジタル通貨/電子マネーのインタラクティブサーバ8及び/又はデジタル通貨のインタラクティブサーバ9は、資金管理サーバ4からの内部請求を関連プロトコルに基づいて外部請求に変換し、送金操作を実行する。その同時に、送金メール管理サーバ2、電子メール管理サーバ3、資金管理サーバ4、及び認証サーバ6は、いずれもデータベースサーバ5に接続され、データの検索及び更新等を行う。
【0051】
受信者が本実施例の電子メールシステムを利用して送金メールを受信する時に、電子メール管理サーバ3は、電子メールのインタラクティブサーバ7を介して電子メールネットワークから送金メールを得てから、送金メールのメール情報を送金メール管理サーバ2に伝送する。送金メール管理サーバ2が送金情報を識別した後、関連情報を資金管理サーバ4に伝送する。資金管理サーバ4は、サードパーティのデジタル通貨/電子マネーのインタラクティブサーバ8及び/又はデジタル通貨のインタラクティブサーバ9を介して送金状態を問い合わせて、問い合わせ結果を送金メール管理サーバ2にフィードバックする。送金メール管理サーバ2は、ユーザー認証サーバ6から認証状態を得てその有効性を確認してから、送金メール及び関連情報を受信者のメールクライアント1に伝送する。受信者は、PC、ウェブページ等のメールクライアント1を介してメール及び送金情報を得る。その同時に、送金メール管理サーバ2、電子メール管理サーバ3、資金管理サーバ4、及び認証サーバ6は、いずれもデータベースサーバ5に接続され、データの検索及び更新等を行う。
【0052】
上記情報及び価値の伝送において、サードパーティのデジタル通貨/電子マネーのインタラクティブサーバ8を介して送金操作を実行する場合、普通、実際に送金してからサードパーティの支払いの送金取引番号を得るため、サードパーティのデジタル通貨/電子マネーのインタラクティブサーバ8は、前記資金管理サーバ4からの内部請求を関連プロトコルに基づいて外部請求に変換して送金操作を実行してから、送金結果を資金管理サーバ4にフィードバックする。送金結果は、送金取引番号を含む。資金管理サーバ4は、送金取引番号を送金メール管理サーバ2にフィードバックする。送金メール管理サーバ2は、電子メール管理サーバ3をスケジューリングして受信者及び送信者に補助メールを送信し、メールクライアント1を介して送信者に補助メールを表示する。補助メールは、送金取引番号を含む。そのようにすると、すべての当事者は、送金取引番号に基づいて送金の進行状況を追跡できる。
【0053】
同じように、デジタル通貨のインタラクティブサーバ9を介して送金操作を行うため、実際の送金の前に送金取引番号を得ることができる。そのため、本実施例において、送信者のメールクライアント1がメールを編集してメールヘッダーを読み込む時に、システムは、普通メールのヘッダー部分に支払ヘッダーを追加する。支払ヘッダーは、送金取引番号を含む。即ち、メールメッセージは、送金取引番号を含む。よって、すべての当事者は、前記送金取引番号に基づいて送金の進行状況を追跡できる。図4は、送金取引番号を含む電子メールの内容情報を示す模式図であり、実施例1と同じであるため、説明を省略する。
【0054】
本実施例は、受取者及び送金者が同じシステムにあり、且つ送金受取情報がデジタル通貨アドレスを含む場合にも適用できる。ユーザーが本システム内のあるユーザーデジタル通貨アドレスに送金する場合、資金管理サーバ4を介して内部送金を行うと、デジタル通貨プロトコルと内部送金の取引番号の間の不一致になりやすい。そのため、本実施例のシステム間での送金を利用すると、実際のデジタル通貨取引番号を得て、上記問題を避ける。
【0055】
本実施例の電子メールシステムは、送金識別子を追加することでデジタル通貨/電子マネー及び電子メールのプラットフォーム間での同期伝送(即ち、プラットフォーム間での情報及び価値の同期伝送)を実現できる。また、デジタル通貨/電子マネーの送金者/受取者は、電子メールシステムを介して本人確認を得て、より高い安全性、信頼性及び法的保護が得られる。なお、電子メールシステムの金融的な機能を向上できる。例えば、電子メールによって請求書の受送信、自動控除、自動支払い、ID認証、アドレス認証等を行うことができる。これにより、ビジネスコミュニケーション及び生活的な応用での信頼性及び効率を大幅に向上すると共に、関連コストを減少できる。電子マネープロトコルを融合することで、本実施例の電子メールシステムは、電子マネーによって前述の金融的な機能の一部を実現し、法的枠組みでデジタル通貨と電子マネーとの間の交換性を向上できる。
【0056】
(実施例4)
実施例1、実施例2、及び実施例3に基づいて、本実施例は、通貨プロトコルを融合する電子メールシステムのメールの送信方法を提供する。電子メールシステムは、送金プラグイン、メールクライアント、送金メール管理サーバ、電子メール管理サーバ、及び資金管理サーバを有する。電子メールシステムは、実施例1と同じであるため、説明を省略する。前記メール送信方法は、実施例1の電子メールシステムを利用してシステム内部の情報及び価値の同期伝送を実現する。前記メール送信方法は、下記工程を有し、そのフローチャートを図7に示す。
【0057】
S101:送金プラグインがトリガーされているか否かを判断する工程。
NOの場合、メールクライアントが普通メールを生成して送金メール管理サーバに送信し、送金メール管理サーバが電子メール管理サーバをスケジューリングして普通メールを送信する。
YESの場合、メールクライアントが送金プラグインを実行し、ユーザーに送金識別子を有する電子メールインターフェースを提供する。送金識別子は、通貨の受取者情報、金額、及び通貨種類を含む。通貨種類は、デジタル通貨及び/又は電子マネーである。
【0058】
好ましくは、送金識別子は、電子メールインターフェースのメールヘッダーに位置する。送金識別子は、送金フィールド、送金ウィンドウ、ビュー、視覚化識別子要素のいずれか1つ又はそれらの組み合わせである。
受取者情報は、少なくとも、
受取者のデジタル通貨アドレス、
受取者のデジタル通貨アドレスに対応する名前、
受取者のデジタル通貨又は電子マネーに紐付けられたアカウント及びサービスプロバイダー、
受取者のデジタル通貨又は電子マネーに紐付けられたアカウント及びサービスプロバイダーが共通で対応する名前、
のいずれか1つを含む。
【0059】
S103:送金識別子によって受取者情報、金額、及び通貨種類を得て、送金メールを生成して送金メール管理サーバに送信する工程。
【0060】
S104:送金メール管理サーバ、電子メール管理サーバ、及び資金管理サーバが連携して動作し、電子メール管理サーバをスケジューリングして送金メールのメールメッセージを送信し、且つ資金管理サーバをスケジューリングして送金識別子に基づいて送金メールの送金操作を実行する工程。
【0061】
なお、電子メールが自動返信する時に自動支払いを行うために、本実施例は、メールを自動返信する工程をさらに有する。自動返信メールが識別可能な送金請求情報を含む場合、メールを自動返信する工程は、返信メールによって送金する工程をさらに有する。そのフローチャートを図8に示し、具体的には下記工程を有する。
【0062】
S201:自動返信メールが識別可能な送金請求情報を含む場合、送金請求情報に従って送金するか否かをユーザーに提示する。
【0063】
S202:YESの場合、返信メールを生成し、返信メールの電子メールインターフェースが送金識別子を自動的に読み込み、送金請求情報の受取者情報、金額、及び通貨種類を送金識別子に自動的に入力し、自動返信可能な送金メールを生成して送金メール管理サーバに送信する。
【0064】
S203:送金メール管理サーバは、電子メール管理サーバをスケジューリングして自動返信の送金メールのメールメッセージを送信し、且つ資金管理サーバをスケジューリングして前記送金識別子に基づいて自動返信の送金メールの送金操作を実行する。
【0065】
上記内容は、同じプラットフォームでの情報及び価値の同期伝送を行う。なお、プラットフォーム間での情報及び価値の同期伝送を実現するために、電子メールシステムは、外部ネットワークインターフェイスをさらに有する。外部ネットワークインターフェイスは、電子メールのインタラクティブサーバ、デジタル通貨のインタラクティブサーバ、及びサードパーティのデジタル通貨/電子マネーのインタラクティブサーバを有する。上記メール送信工程に基づいて、送信されたメールが外部メールである場合、本実施例は、システム間で送金メールを送信する工程をさらに有する。具体的には下記工程を有する。
【0066】
S301:電子メールのインタラクティブサーバを介して電子メール管理サーバからの内部請求を関連プロトコルに基づいて外部電子メールメッセージに変換し、情報送信を実行する。
【0067】
S302:資金管理サーバを介して内部送金の操作を行う。又は、デジタル通貨のインタラクティブサーバ及び/又はサードパーティのデジタル通貨/電子マネーのインタラクティブサーバは、資金管理サーバからの内部請求を関連プロトコルに基づいて外部請求に変換し、送金操作を実行する。
【0068】
なお、情報及び価値の伝送の安全性及び信頼性を確保するために、送金メール管理サーバは、資金管理サーバをスケジューリングする前に、電子メール管理サーバをスケジューリングしてメールメッセージを送信し、電子メール管理サーバからフィードバックしたメールメッセージ送信成功の命令を受信してから、資金管理サーバをスケジューリングする。
【0069】
なお、すべての当事者が送金の進行状況を追跡できるように、送金取引番号を提供する工程をさらに有する。通貨の種類、若しくは内部又は外部送金によって、以下の2つの方法で送金取引番号を提供する。
【0070】
1つ目の方法としては、実際の送金の後に送金取引番号を得る場合、送金メールを送信して実際に送金した後、送信者及び受信者に補助メールを送信する。補助メールが送金取引番号を含むため、すべての当事者は、送金取引番号に基づいて送金の進行状況を追跡できる。普通、サードパーティの支払いが実際に送金してから送金取引番号を得るため、サードパーティのデジタル通貨/電子マネーのインタラクティブサーバが資金管理サーバからの内部請求を関連プロトコルに基づいて外部請求に変換して送金操作を実行した後、受信者及び送信者に補助メールを送信する工程をさらに有する。
送金結果を資金管理サーバにフィードバックする。
送金結果は、送金取引番号を含む。
資金管理サーバは、送金取引番号を送金メール管理サーバにフィードバックする。
送金メール管理サーバは、電子メール管理サーバをスケジューリングして受信者及び送信者に補助メールを送信し、メールクライアントを介して送信者に補助メールを表示する。補助メールは、送金取引番号を含む。
【0071】
2つ目の方法としては、例えばビットコイン等のデジタル通貨又はローカル送金等、実際の送金の前に送金取引番号を得る場合に、以下のように処理する。送金識別子が内部送金である場合、又はデジタル通貨のインタラクティブサーバが資金管理サーバからの内部請求を関連プロトコルに基づいて外部請求に変換して送金操作を実行する場合、送金メールを送信する工程は、送金取引番号を読み込む工程をさらに有する。すると、送金メールのメールメッセージは、送金取引番号をさらに含む。
【0072】
本実施例のメール送信方法は、送金識別子を追加することでデジタル通貨/電子マネー及び電子メールの同じプラットフォーム又はプラットフォーム間での同期伝送(即ち、同じプラットフォーム又はプラットフォーム間での情報及び価値の同期伝送)を実現できる。また、デジタル通貨/電子マネーの送金者/受取者は、電子メールシステムを介して本人確認を得て、より高い安全性、信頼性及び法的保護が得られる。なお、電子メールシステムの金融的な機能を向上できる。例えば、電子メールによって請求書の受送信、自動控除、自動支払い、ID認証、アドレス認証等を行うことができる。これにより、ビジネスコミュニケーション及び生活的な応用での信頼性及び効率を大幅に向上すると共に、関連コストを減少できる。電子マネープロトコルを融合することで、本実施例の電子メールシステムは、電子マネーによって前述の金融的な機能の一部を実現し、法的枠組みでデジタル通貨と電子マネーとの間の交換性を向上できる。
【0073】
(実施例5)
実施例1、実施例2、及び実施例3に基づいて、本実施例は、通貨プロトコルを融合する電子メールシステムのメール受信方法を提供する。電子メールシステムは、送金プラグイン、メールクライアント、送金メール管理サーバ、電子メール管理サーバ、及び資金管理サーバを有する。電子メールシステムは、実施例1と同じであるため、説明を省略する。前記メール受信方法は、実施例1の電子メールシステムを利用してシステム内部の情報及び価値の同期受信を実現する。前記メール受信方法は、下記工程を有し、そのフローチャートを図9に示す。
【0074】
S401:電子メール管理サーバによって電子メールを受信し、メール情報を送金メール管理サーバに伝送する工程。
【0075】
S402:送金メール管理サーバは、受け取った電子メールが送金識別子を有するか否かを判断する工程。
NOの場合、電子メールを普通電子メールとして処理する。送金識別子は、通貨の受取者情報、可能な取引番号、金額、及び通貨種類を含む。通貨種類は、デジタル通貨及び/又は電子マネーである。
送金識別子は、前記電子メールのヘッダー部分又は前記補助メールに位置する。送金識別子は、支払ヘッダー、送金フィールド、送金ウィンドウ、ビュー、視覚化識別子要素のいずれか1つ又はそれらの組み合わせである。
受取者情報は、少なくとも、
受取者のデジタル通貨アドレス、及び/又はに対応する名前、
受取者のデジタル通貨又は電子マネーに紐付けられたアカウント及びサービスプロバイダー、及び/又はが共通で対応する名前、
のいずれか1つを含む。
【0076】
S403:YESの場合、受信した電子メールを送金メールとし、送金メールの関連情報を資金管理サーバに伝送する。資金管理サーバは、送金状態を問い合わせて、問い合わせ結果を送金メール管理サーバにフィードバックする。
【0077】
S404:送金メール管理サーバは、フィードバックした問い合わせ結果に基づいて送金メール及び関連情報を受信者のメールクライアントに送信する。
【0078】
上記内容は、同じプラットフォームでの情報及び価値の同期受信を行う。なお、プラットフォーム間での情報及び価値の同期受信を実現するために、電子メールシステムは、外部ネットワークインターフェイスをさらに有する。外部ネットワークインターフェイスは、電子メールのインタラクティブサーバ、デジタル通貨のインタラクティブサーバ、及びサードパーティのデジタル通貨/電子マネーのインタラクティブサーバを有する。上記メール受信工程に基づいて、受信されたメールが外部メールである場合、本実施例は、システム間で送金メールを受信する工程をさらに有する。具体的には下記工程を有する。
【0079】
S501:電子メール管理サーバは、電子メールのインタラクティブサーバを介して外部送信された電子メールを得て、電子メールのメール情報を送金メール管理サーバに送信する。
【0080】
S502:送金メール管理サーバは、受け取ったメール情報が送金識別子を有するか否かを判断する。NOの場合、電子メールを普通電子メールとして処理する。
【0081】
S503:YESの場合、受信した電子メールを送金メールとし、送金メールの関連情報を資金管理サーバに伝送する。
【0082】
S504:資金管理サーバは、送信者の資金管理サーバを介して、又はデジタル通貨のインタラクティブサーバ及び/又はサードパーティのデジタル通貨/電子マネーのインタラクティブサーバを介して送金状態を問い合わせて、問い合わせ結果を送金メール管理サーバにフィードバックする。
【0083】
S505:送金メール管理サーバは、フィードバックした問い合わせ結果に基づいて送金メール及び関連情報を受信者のメールクライアントに送信する。
【0084】
本発明は、上記内容に限定されない。当業者が本発明に基づいてなされた変更、改良は、いずれも本発明に含む。
【符号の説明】
【0085】
1 メールクライアント
2 送金メール管理サーバ
3 電子メール管理サーバ
4 資金管理サーバ
5 データベースサーバ
6 認証サーバ
7 電子メールのインタラクティブサーバ
8 サードパーティのデジタル通貨/電子マネーのインタラクティブサーバ
9 デジタル通貨のインタラクティブサーバ
S101、S102、S103、S104、S201、S202、S203、S401、S402、S403、S404 工程
図1
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