(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-06
(45)【発行日】2023-07-14
(54)【発明の名称】自動化処理機
(51)【国際特許分類】
B24B 31/00 20060101AFI20230707BHJP
B24B 55/06 20060101ALI20230707BHJP
B24B 41/06 20120101ALI20230707BHJP
【FI】
B24B31/00 Z
B24B55/06
B24B41/06 A
(21)【出願番号】P 2021124638
(22)【出願日】2021-07-29
【審査請求日】2021-09-02
(32)【優先日】2020-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(32)【優先日】2020-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(32)【優先日】2020-12-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】520355703
【氏名又は名称】寅翊智造股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Agile Wing Smart Manufacturing Co., LTD.
【住所又は居所原語表記】1F., No. 10, Jingke 2nd Rd., Nantun Dist.,Taichung City 408, Taiwan
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】李鴻武
(72)【発明者】
【氏名】陳泳霖
(72)【発明者】
【氏名】王菁山
(72)【発明者】
【氏名】洪婉▲ティン▼
(72)【発明者】
【氏名】張筌強
(72)【発明者】
【氏名】劉豈良
【審査官】山本 忠博
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-127073(JP,A)
【文献】特開2011-212767(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B24B 3/00-3/60,
21/00-39/06,
41/06,55/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と;
前記本体に設けられ、複数の材料配置エリアを含み、前記材料配置エリアが互いに間隔を開けて設置され、各前記材料配置エリアが1つのワークを保持する材料配置部と;
前記本体に設けられ、回転機構及び材料取出機構を含み、前記回転機構が第1回転軸を中心にして前記材料取出機構を材料取出位置及び作業位置の間で回動させ、前記材料取出機構が複数の材料取出部品を含み、前記材料取出部品が互いに間隔を開けて設置され、排列する位置の相対関係が前記材料配置エリアの位置の相対関係に対応し、前記材料取出機構を前記材料取出位置まで回動させると、前記材料取出部品がそれぞれ前記材料配置エリアの上方にちょうど位置し、同時に前記材料配置エリアに位置するワークをそれぞれつかみ取ることができ、さらには前記ワークを前記作業位置まで誘導する作業セットと;
を含む、自動化処理機であって、
保管装置、材料配置機構、研磨槽セット及び自転駆動セットをさらに含み、前記保管装置が複数のステージ及び1つの移動装置を含み、少なくとも2つの前記ステージが垂直方向に間隔を開けて排列し、各前記ステージがトレーを支持し、各前記トレーが複数のワークを支持し、前記移動装置が移動台、水平駆動セット及び垂直駆動セットを含み、前記移動台が少なくとも1つの前記ステージから前記ステージに支持されるトレーを受ける、及び前記ステージに支持されるトレーを前記ステージに戻すことができ、前記水平駆動セット及び前記垂直駆動セットのうちの1つが、もう1つ及び前記移動台の間に接続され、これにより前記移動台を水平移動及び垂直移動させ、前記材料配置機構が前記本体に設けられ、移動可能な誘導機構を含み、前記誘導機構が前記移動台上のトレーに保持されるワークを前記材料配置部に誘導し、前記ワークをそれぞれ前記材料配置エリアに配置し、前記研磨槽セットが台座、回転テーブル及び複数の研磨槽を含み、前記回転テーブルが回転軸を中心にして回転可能に前記台座に設けられ、前記研磨槽が前記回転テーブルの円周方向に間隔を開けて前記回転テーブルの表面に設置され、各前記研磨槽の底部に第1接続構造を有し、前記自転駆動セットが前記台座に設置され、前記回転テーブルにおける前記研磨槽に相対する一側に位置し、前記少なくとも1つの自転駆動セットが自転軸を中心にして回転することができ、前記少なくとも1つの自転駆動セットが前記回転テーブルの方向に移動するか、又は前記回転テーブルに背向して移動し、駆動位置及び初期位置の間で昇降することができ、前記少なくとも1つの自転駆動セットが第2接続構造を有し、前記第2接続構造が前記第1接続構造と対応し、選択的に互いに接続することができ、これにより前記研磨槽及び前記少なくとも1つの自転駆動セットが互いに相対して回転せずに接続され;このうち、前記少なくとも1つの自転駆動セットが前記駆動位置に位置するとき、前記第1接続構造及び前記第2接続構造が互いに接続し、前記少なくとも1つの自転駆動セットを回転させるとき、前記自転軸を中心にして前記研磨槽を共に回転させ;前記少なくとも1つの自転駆動セットが前記初期位置に位置するとき、前記第1接続構造及び前記第2接続構造が互いに分離し、前記研磨槽が前記少なくとも1つの自転駆動セットの駆動により回転しないことを特徴とする、前記自動化処理機。
【請求項2】
前記回転テーブルがベースプレート及び駆動機構を含み、前記ベースプレートの表面に前記回転軸を中心にして複数の開孔が設けられ、前記研磨槽が前記開孔の上にそれぞれ設けられて前記開孔を遮り、前記駆動機構が前記ベースプレートと接続し、前記回転軸を中心にして前記ベースプレートを回転させ、前記駆動機構が回転モータと、前記回転モータに接続され、前記回転モータにより回転する伝動部品とを含み、前記ベースプレート底部の周縁部分に従動チェーンが設けられ、前記伝動部品が前記従動チェーンに噛合し、前記回転モータが前記伝動部品を回転させるとき、前記従動チェーンにより前記ベースプレートが前記回転軸を中心にして回転する、請求項1に記載の自動化処理機。
【請求項3】
各前記研磨槽の第1接続構造が少なくとも1つの嵌合溝を含み、前記少なくとも1つの自転駆動セットの第2接続構造が少なくとも1つの突出した嵌合ブロックを含み、前記少なくとも1つの嵌合溝及び前記少なくとも1つの嵌合ブロックがそれぞれ前記自転軸から所定の距離を有し、前記少なくとも1つの自転駆動セットが前記駆動位置に位置するとき、前記少なくとも1つの嵌合ブロックが前記少なくとも1つの嵌合溝内に嵌め込まれ、前記少なくとも1つの自転駆動セットは前記自転軸を中心にして前記研磨槽を回転させることができる、請求項1に記載の自動化処理機。
【請求項4】
少なくとも1つの定位モジュールをさらに含み、前記少なくとも1つの定位モジュールが昇降移動可能に前記台座に設けられ、前記回転テーブルに少なくとも1つの定位孔が設けられ、前記少なくとも1つの定位モジュールが選択的に上昇して、前記少なくとも1つの定位孔に嵌入され、前記回転テーブルの回転を防止する、請求項1に記載の自動化処理機。
【請求項5】
前記回転テーブル表面の中心から離れた部分に複数の第1位置制限構造が設けられ、各前記研磨槽底部の中心から離れた部分に第2位置制限構造が設けられ、各前記研磨槽の第2位置制限構造が前記第1位置制限構造の位置と対応するとき、互いに結合することができ、各前記第1位置制限構造及び前記第2位置制限構造が、前記回転テーブル表面に平行な方向で互いに干渉し;前記少なくとも1つの自転駆動セットが前記駆動位置に位置するとき、前記研磨槽が前記少なくとも1つの自転駆動セットに持ち上げられ、前記第1位置制限構造及び前記第2位置制限構造が互いに前記回転テーブル表面に平行な方向で干渉せず、さらには前記少なくとも1つの自転駆動セットは前記自転軸を中心にして前記研磨槽を共に回転させることができ;前記少なくとも1つの自転駆動セットが前記初期位置に位置するとき、前記第1位置制限構造及び前記第2位置制限構造が前記回転テーブル表面に平行な前記方向で互いに干渉する、請求項1に記載の自動化処理機。
【請求項6】
各前記研磨槽が槽体及び薄板を含み、前記薄板が前記槽体の底部に設けられ、前記薄板が互いに相対し、相互に平行な2つの側面を有し、前記2つの側面が第2位置制限構造を形成し、各第1位置制限構造が間隔を開けて平行に設置される2つのリブを含み、前記2つのリブの間に定位空間が構成され、前記2つのリブの間隔が前記薄板における前記2つの側面の間隔に対応し、前記薄板は前記2つの側面により前記2つのリブに対応して前記定位空間に嵌着されることができる、請求項1に記載の自動化処理機。
【請求項7】
第1検出器、第2検出器、第3検出器、高さ検出部及び角度検出部を含む検出セットをさらに含み、前記第1検出器、前記第2検出器及び前記第3検出器がそれぞれ前記台座に設けられ、前記第1検出器の高さ位置が前記第2検出器より低く、前記高さ検出部及び前記角度検出部がそれぞれ前記少なくとも1つの自転駆動セットに設けられ、前記少なくとも1つの自転駆動セットに伴って昇降し、前記高さ検出部が前記第1検出器及び前記第2検出器に対応し、前記角度検出部が第3検出器に対応し、前記角度検出部が前記少なくとも1つの自転駆動セットの一側に設けられ、前記第3検出器も前記少なくとも1つの自転駆動セットの一側に位置し;前記少なくとも1つの自転駆動セットが前記初期位置に位置するとき、前記高さ検出部の高さが前記第1検出器に対応し、前記第1検出器に検知され;前記少なくとも1つの自転駆動セットが前記駆動位置に位置するとき、前記高さ検出部の高さが前記第2検出器に対応し、前記第2検出器に検知され;前記少なくとも1つの自転駆動セットが前記駆動位置に位置し、前記角度検出部が前記第3検出器の検知範囲内に移動するまで前記少なくとも1つの自転駆動セットが回転するとき、前記角度検出部が前記第3検出器に検知される、請求項1に記載の自動化処理機。
【請求項8】
各前記材料配置エリアが治具を含み、前記治具が複数の移動可能な留め具で構成され、前記留め具が上に開口するクランプ空間を構成し、前記クランプ空間がワークを収容し、前記ワークが前記治具に締め付けられ、各前記材料配置エリアが駆動部をさらに含み、前記駆動部が前記治具に接続して前記留め具を移動させ、前記材料配置部が総駆動部をさらに含み、前記駆動部がそれぞれ前記総駆動部に接続され、前記総駆動部が動力を前記駆動部に提供する、請求項1に記載の自動化処理機。
【請求項9】
前記材料配置部が第1材料配置区域及び第2材料配置区域を少なくとも含み、前記第1材料配置区域及び前記第2材料配置区域が前記材料配置部の異なる側にそれぞれ位置し、前記第1材料配置区域及び前記第2材料配置区域がそれぞれ少なくとも1つの前記材料配置エリアを含み、前記材料配置部のうちの一側が材料配置側と定義し、前記材料配置部が回転して前記第1材料配置区域及び前記第2材料配置区域を移動させることができ、さらには選択的に前記第1材料配置区域及び前記第2材料配置区域のうちの1つを前記材料配置側に移動させる、請求項1に記載の自動化処理機。
【請求項10】
各前記材料配置エリアが検出器をさらに含み、前記クランプ空間の幅を前記留め具の間隔と定義し、前記検出器が前記留め具の位置を検出し、これにより前記クランプ空間の幅を計算する、請求項8に記載の自動化処理機。
【請求項11】
前記研磨槽セットが洗浄槽をさらに含み、前記洗浄槽が前記研磨槽と共に間隔を開けて前記回転テーブルに設置され、前記洗浄槽が槽体、給気機構及び回収機構を含み、前記給気機構が前記槽体内に通じて前記槽体内部に気体を噴出し、前記回収機構が前記槽体内に通じ、前記槽体内部の気体及び前記ワークから落ちた粒子が前記回収機構を経由して前記槽体から分離される、請求項1に記載の自動化処理機。
【請求項12】
掘返し装置をさらに含み、前記掘返し装置が掘返し部品支持機構及び少なくとも1つの掘返し部品を含み、前記掘返し部品支持機構が第2旋回軸及び少なくとも1つの支持機構を含み、前記少なくとも1つの支持機構が前記第2旋回軸に接続され、前記第2旋回軸を軸として、収納位置及び掘返し位置の間で回動することができ、前記少なくとも1つの掘返し部品が前記少なくとも1つの支持機構に支持され、前記掘返し部品が螺旋状刀部を含み、前記螺旋状刀部が垂直方向に螺旋状に延伸し;前記材料取出機構が刀部取出位置に位置し、前記少なくとも1つの支持機構が前記掘返し位置に位置するとき、1つの前記材料取出部品が前記少なくとも1つの支持機構から前記少なくとも1つの掘返し部品をつかみ取ることができ、このうち前記刀部取出位置が前記材料取出位置及び前記作業位置の間に位置する、請求項1に記載の自動化処理機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動化処理機に関する。
【背景技術】
【0002】
フライス、ドリルビットなど成形ツールは、製造過程において、丸み付け、研磨、艶出しの手順を経過しなければならない。上記ツールだけにとどまらず、ワークの表面研磨又は艶出しは極めて一般的な事である。一般的に、艶出し作業は、通常、把持部品で艶出しされるワークをつかみ取り、砥粒を入れた容器内に浸漬させ、容器又は把持部品を移動、回転させ、ワークに対して、砥粒による研磨、艶出しを行う。
【0003】
このうち、異なるワークに対しては、通常、異なる規格、種類の砥粒を使用して研磨を行う必要があり、実務的には、通常、それぞれ異なる規格の砥粒を入れた数個の研磨槽を事前に準備する。砥粒を交換する場合、研磨槽を回転機構から外し、別の研磨槽を回転機構に装着して、初めて研磨することができる。しかしながら、槽の交換作業はいずれも人力で行うため、十分に手間がかかり、さらに研磨プロセスを全自動工程で行うことをできなくしている。
【0004】
他に、既知技術において、把持部品は毎回1つのワークしかつかみ取ることができず、たとえ複数の把持部品を設置しても、順番にワークをつかみ取らなければならず、作業効率は比較的低い。このほか、異なる寸法のワークは、普通、異なる規格の砥粒を使用して艶出し作業を行う必要があるため、ワーク寸法の確認は相当重要である。しかしながら、ワーク寸法の測定作業を追加で行うには相当時間がかかり、改善が待たれる。このほか、ワークが適切に置かれず、落下する状況が生じる場合、加工作業の順調さに影響を及ぼし、製品の歩留まり率も低下する。
【0005】
このほか、被加工ワークを加工機に自動的に供給する技術は、マニピュレータをワーク保管装置と組み合わせることにより達成することができる。ワーク保管装置がワークを供給し、さらにマニピュレータがワークをピックアンドプレースし、ワークを加工機に載せて加工を行う。既存のワーク保管装置は、例えば台湾特許第632980号公報などの特許で開示される関連技術の内容を参考にすることができる。
【0006】
上記特許はワーク保管装置を提供しているが、このうちの保持部は磁気吸着部により材料トレーを引き付けてから移動し、材料トレーを保管庫から引き離す。材料トレー及び保持部に互いに対応する磁気吸着部を設置する必要があり、部品及び設備コストを高め、さらに材料トレーの構造、使用規格及び環境条件が制限される。次に、材料トレーが保管庫からスライドして保持部に進入する過程で、スライドにより揺れるのが避けられず、自動化加工過程で不安定な要素を残している。
【0007】
他に、上記研磨加工過程を経過すると、普通、ワーク表面に砥粒が付着し、製品の表面が汚くなる。人工的に各ワークを洗浄する場合、時間と労力を浪費する。トレーに配置した複数の加工製品を直接洗浄する場合、徹底的に洗浄するのが難しい可能性があり、ワークの配置が不安定になる可能性もある。
【0008】
このほか、ロボットアームなどでワークをつかんでから研磨槽に挿入する場合、一定の位置の砥粒のみがワークの押動により移動し、特に下層の砥粒は、垂直方向の外力の影響が乏しい状況で、ほとんど移動することがない。これにより一部の位置の砥粒が容易に固まり、押し固められ、一部の位置の砥粒が急速に損耗するようになる。これにより丸み付け製品の丸み付け効果を一致、安定させるのが難しく、実際に改善の余地がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の1つの目的は、丸み付けの加工効率を大幅に上昇させることができ、全自動化プロセスの目標を達成した自動化処理機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的に基づいて、本発明は本体、材料配置部、作業セット、保管装置、材料配置機構、研磨槽セット及び自転駆動セットを含む自動化処理機を提供する。
【0012】
前記材料配置部は前記本体に設けられ、複数の材料配置エリアを含み、前記材料配置エリアは互いに間隔を開けて設置され、各前記材料配置エリアが1つのワークを保持する。前記作業セットは前記本体に設けられ、回転機構及び材料取出機構を含み、前記回転機構は第1回転軸を中心にして前記材料取出機構を材料取出位置及び作業位置の間で回動させる。前記材料取出機構は複数の材料取出部品を含み、前記材料取出部品は互いに間隔を開けて設置され、排列する位置の相対関係は、前記材料配置エリアの位置の相対関係に対応する。前記材料取出機構を前記材料取出位置まで回動させると、前記材料取出部品はそれぞれ前記材料配置エリアの上方にちょうど位置し、同時に前記材料配置エリアに位置するワークをそれぞれつかみ取ることができ、さらには前記ワークを前記作業位置まで誘導する。
【0013】
前記保管装置は複数のステージ及び1つの移動装置を含み、少なくとも2つの前記ステージは垂直方向に間隔を開けて排列する。各前記ステージはトレーを支持し、各前記トレーは複数のワークを支持する。前記移動装置は移動台、水平駆動セット及び垂直駆動セットを含み、前記移動台は少なくとも1つの前記ステージから前記ステージに支持されるトレーを受ける、及び前記ステージに支持されるトレーを前記ステージに戻すことができる。前記水平駆動セット及び前記垂直駆動セットのうちの1つは、もう1つ及び前記移動台の間に接続され、これにより前記移動台を水平移動及び垂直移動させる。
【0014】
前記材料配置機構は前記本体に設けられ、移動可能な誘導機構を含む。前記誘導機構は前記移動台上のトレーに保持されるワークを前記材料配置部に誘導し、前記ワークをそれぞれ前記材料配置エリアに配置する。
【0015】
前記研磨槽セットは、台座、回転テーブル及び複数の研磨槽を含む。前記回転テーブルは回転軸を中心にして回転可能に前記台座に設けられ、前記研磨槽は前記回転テーブルの円周方向に間隔を開けて前記回転テーブルの表面に設置され、各前記研磨槽の底部に第1接続構造を有する。
【0016】
前記自転駆動セットは前記台座に設置され、前記回転テーブルにおける前記研磨槽に相対する一側に位置する。前記少なくとも1つの自転駆動セットは自転軸を中心にして回転することができ、前記少なくとも1つの自転駆動セットは前記回転テーブルの方向に移動するか、又は前記回転テーブルに背向して移動し、駆動位置及び初期位置の間で昇降することができる。前記少なくとも1つの自転駆動セットは第2接続構造を有し、前記第2接続構造は前記第1接続構造と対応し、選択的に互いに接続することができる。これにより前記研磨槽及び前記少なくとも1つの自転駆動セットは互いに相対して回転せずに接続される。
【0017】
このうち、前記少なくとも1つの自転駆動セットが前記駆動位置に位置するとき、前記第1接続構造及び前記第2接続構造は互いに接続し、前記少なくとも1つの自転駆動セットを回転させるとき、前記自転軸を中心にして前記研磨槽を共に回転させる。前記少なくとも1つの自転駆動セットが前記初期位置に位置するとき、前記第1接続構造及び前記第2接続構造は互いに分離し、前記研磨槽は前記少なくとも1つの自転駆動セットの駆動により回転しない。
【0018】
これにより、本発明は材料を供給する保管装置から丸み付け作業を行う作業セットまで、全自動の作業連鎖を形成することができ、生産効率の上昇、人的コストの低下だけでなく、加工の歩留まり率及び品質をさらに高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図2】
図2は、本発明の材料配置部の立体分解図である。
【
図3】
図3は、本発明の作業セットの作動概要図である。
【
図4】
図4は、本発明の作業セットの作動概要図である。
【
図5】
図5は、本発明の作業セットの作動概要図である。
【
図6】
図6は、本発明の作業セットの作動概要図である。
【
図7】
図7は、本発明の研磨槽セットの立体図である。
【
図8】
図8は、本発明の研磨槽セットの部分立体分解図である。
【
図9】
図9は、本発明の研磨槽及び回転テーブルの立体分解図である。
【
図9A】
図9Aは、本発明の研磨槽における別の角度の立体図である。
【
図10】
図10は、本発明の研磨槽セット及び自転駆動セットの断面図である。
【
図11】
図11は、本発明の自転駆動セットの作動概要図である。
【
図12】
図12は、本発明の自転駆動セットの作動概要図である。
【
図13】
図13は、本発明の自転駆動セットの作動概要図である。
【
図15】
図15は、本発明の研磨槽セットの立体分解図である。
【
図16】
図16は、本発明の研磨槽セットの立体断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1から
図21を参照されたい。本発明は、本体10、材料配置部20、作業セット30、保管装置40、材料配置機構50、研磨槽セット60、自転駆動セット70、検出セット及び掘返し装置90を含む自動化処理機を提供する。
【0021】
前記材料配置部20は前記本体10に設けられ、複数の材料配置エリア21を含み、前記材料配置エリア21は互いに間隔を開けて設置され、各前記材料配置エリア21は1つのワーク300を保持する。前記作業セット30は前記本体10に設けられ、回転機構31及び材料取出機構を含み、前記回転機構31は第1回転軸を中心にして前記材料取出機構を材料取出位置及び作業位置の間で回動させる。前記材料取出機構は複数の材料取出部品32を含み、前記材料取出部品32は互いに間隔を開けて設置され、排列する位置の相対関係は、前記材料配置エリア21の位置の相対関係に対応する。前記材料取出機構を前記材料取出位置まで回動させると、前記材料取出部品32はそれぞれ前記材料配置エリア21の上方にちょうど位置し、同時に前記材料配置エリア21に位置するワーク300をそれぞれつかみ取ることができ、さらには前記ワークを前記作業位置まで誘導する。
【0022】
前記保管装置40は複数のステージ41、41’及び1つの移動装置42を含み、前記ステージは前記本体10の一側に設置され、一列の第1ステージ41及び1列の第2ステージ41’に分けられる。2列のステージはそれぞれ垂直方向に間隔を開けて排列し、各前記ステージ41、41’はトレー200を支持し、各前記トレー200は複数のワーク300を支持する。前記移動装置42は移動台421、水平駆動セット422及び垂直駆動セット423を含み、好ましくは、検出装置424をさらに含む。前記移動台421は、少なくとも1つの前記ステージ41、41’から前記ステージ41、41’に支持されるトレー200を受ける、及び前記ステージ41、41’に支持されるトレー200を前記ステージ41、41’に戻すことができる。前記水平駆動セット422及び前記垂直駆動セット423のうちの1つは、もう1つ及び前記移動台421の間に接続され、これにより前記移動台421を水平移動及び垂直移動させる。
【0023】
詳細に述べると、ステージ41は切り欠き411を有し、切り欠き411はステージ41を垂直に貫通し、さらにステージ41のもう1つの側面まで水平に延伸して開放状を形成する。切り欠き411により開放される一側から移動装置42に向かって、トレー200を切り欠きに渡って設置することができる。移動装置42は第1ステージ41及び第2ステージ41’の間に位置し、第1ステージ41の切り欠き411は第2ステージ41’の切り欠き411’と相対する。移動台421の形状はステージ41、41’と組み合わさり、駆動されて移動することができ、いずれか1つの指定されたステージからトレー200を支え、トレー200を移動台421に支持させるか、又は移動台421が支持するトレー200をステージ41、41’に位置させる。より詳細に述べると、移動台421は台座4211、第1延伸アーム4212及び第2延伸アーム4213を含む。第1延伸アーム4212は台座4211に設置して固定され、さらに第1ステージ41に向かって水平に延出し、第2延伸アーム4213は台座4211に設置して固定され、さらに第2ステージ41’に向かって水平に延出する。第1延伸アーム4212及び第2延伸アーム4213の幅は、ステージ41、41’の切り欠き411、411’よりやや小さく、第1延伸アーム4212及び第2延伸アーム4213はそれぞれ垂直方向に移動し、切り欠き411、411’を通り抜けることができる。水平駆動セット422は移動台421に接続され、移動台421を水平移動させることができる。より詳細には、水平駆動セット422は水平に延伸する1から数セットのスライドレール4221及び水平アクチュエータ4222を含み、移動台421の台座4211はスライドレール4221に設置され、水平方向にスライドすることができる。水平アクチュエータ4222は例えばモータボルトのセットであり、移動台421の台座4211を移動させることができる。
【0024】
前記材料配置機構50は前記本体10に設けられ、移動可能な誘導機構を含む。前記誘導機構は前記移動台421上のトレー200に保持されるワーク300を前記材料配置部20まで誘導し、前記ワーク300をそれぞれ前記材料配置エリア21に配置する。
【0025】
前記研磨槽セット60は、台座61、回転テーブル62及び複数の研磨槽63を含む。前記回転テーブル62は回転軸を中心にして回転可能に前記台座61に設けられ、前記研磨槽63は前記回転テーブル62の円周方向に間隔を開けて前記回転テーブル62の表面に設置され、各前記研磨槽63の底部に第1接続構造を有する。好ましくは、前記研磨槽セットは洗浄槽64をさらに含み、前記洗浄槽64は前記研磨槽63と共に間隔を開けて前記回転テーブル62に設置される。前記洗浄槽64は槽体641、給気機構642及び回収機構を含み、前記給気機構642は前記槽体641に通じて前記槽体641内部に気体を噴出する。前記回収機構は前記槽体641内に通じ、前記槽体641内部の気体及び前記ワーク300から落ちた粒子は前記回収機構を経由して前記槽体641から分離される。
【0026】
詳細に述べると、前記洗浄槽64の給気機構642及び前記回収機構は、前記槽体641の径方向の相対する両側にそれぞれ接続される。好ましくは、前記給気機構642は前記槽体641における前記軸心線Xから比較的離れた一端に設けられ、前記回収機構は前記槽体641における前記軸心線Xに比較的近い一端に接続され、これにより前記回収機構は、その他の収集機構と接続するために、前記回転テーブル62の軸心部分まで延伸することができる。しかしながら、その他の可能性のある実施例において、前記回収機構は前記回転テーブルに直接設置され、前記回転テーブルに伴って回転することもできる。詳細に述べると、前記回収機構は回収管路643、駆動源(図示せず)及び排出管路644を含み、前記洗浄槽64の槽体641における前記軸心線Xに比較的近い一端の壁面に排出口6411が設けられ、前記回収管路643の一端は前記排出口6411に通じ、前記回収回路643は前記回転テーブル62に伴って移動する。前記排出管路644は前記軸心線Xを中心にして、相対して回転可能に前記回収管路643のもう1つの一端に接続される。前記駆動源は、前記回収管路643及び前記排出管路644のうちの少なくとも1つに接続され、前記槽体641内の空気が前記回収管路643及び前記排出管路644に吸入されると、前記排出管路644における前記回収管路643に相対する一端を経由して排出させる。前記排出管路644における前記回収管路643に相対する一端は、ろ過収集機構(図示せず)にさらに接続することができ、これにより固まった粒子を収集する。上記により、前記回転テーブル62が回転するとき、前記回収管路643は前記回転テーブル62に伴って共に回動するが、前記排出管路644及び前記ろ過収集機構は、動かずに維持され、丸み付け装置本体の固定部材となる。
【0027】
好ましくは、前記回収管路643は入口6431及び出口6432を有し、前記入口6431は前記回転テーブル62の径方向に沿って設けられ、前記出口6432は下に向かって前記軸心線X方向に沿って設けられる。前記回収管路643の垂直断面面積は、前記入口6431から前記出口6432方向に次第に小さくなり、前記回収回路643はほぼ漏斗状を呈する。より具体的には、前記回収機構は延伸管路645及び少なくとも1つの軸受646をさらに含み、前記延伸管路645は前記回収管路643の出口6432の下方に設けられ、前記延伸管路645は前記排出管路644に挿設される。前記少なくとも1つの軸受646は前記延伸管路645及び前記回収管路643の間に挟設され、前記延伸管路645は前記回収管路643に相対して回転することができる。組立及び解体を便利にするため、前記回転テーブル62の中心に穿孔623を軸方向に設けることができ、前記穿孔623部分に環状の台座624を固定設置する。前記延伸管路645の上端部分は前記台座624を通過した後、前記回収管路643の出口の周囲に固定接続され、前記延伸管路645のもう一端は径方向に外に向かって延伸し、突縁6451を形成する。前記突縁6451の上表面は前記台座624の下表面に固定接続され、前記台座624は前記回収管路643及び前記延伸管路645に挟まれた態様を示す。
【0028】
前記自転駆動セット70は前記台座61に設置され、前記回転テーブル62における前記研磨槽63に相対する一側に位置する。前記少なくとも1つの自転駆動セット70は自転軸を中心にして回転することができ、前記少なくとも1つの自転駆動セット70は前記回転テーブル62の方向に移動するか、又は前記回転テーブル62に背向して移動し、駆動位置及び初期位置の間で昇降することができる。前記少なくとも1つの自転駆動セット70は第2接続構造を有し、前記第2接続構造は前記第1接続構造と対応し、選択的に互いに接続することができる。これにより前記研磨槽63及び前記少なくとも1つの自転駆動セット70は、互いに相対して回転せずに接続される。
【0029】
前記検出セットは第1検出器81、第2検出器82、第3検出器83、高さ検出部84及び角度検出部85を含み、前記第1検出器81、前記第2検出器82及び前記第3検出器83はそれぞれ前記台座61に設けられ、前記第1検出器81の高さ位置は前記第2検出器82より低い。前記高さ検出部84及び前記角度検出部85はそれぞれ前記少なくとも1つの自転駆動セット70に設けられ、前記少なくとも1つの自転駆動セット70に伴って昇降し、前記高さ検出部84は前記第1検出器81及び前記第2検出器82に対応する。前記角度検出部85は第3検出器83に対応し、前記角度検出部85は前記少なくとも1つの自転駆動セット70の一側に設けられ、例を挙げると、前記角度検出部85はくぼみ851でよい。前記第3検出器83も前記少なくとも1つの自転駆動セット70の一側に位置する。前記少なくとも1つの自転駆動セット70が前記初期位置に位置するとき、前記高さ検出部84の高さは前記第1検出器81に対応し、前記第1検出器81に検知される。前記少なくとも1つの自転駆動セット70が前記駆動位置に位置するとき、前記高さ検出部84の高さは前記第2検出器82に対応し、前記第2検出器82に検知される。前記少なくとも1つの自転駆動セット70が前記駆動位置に位置し、前記角度検出部85が前記第3検出器83の検知範囲内に移動するまで前記少なくとも1つの自転駆動セット70が回転するとき、前記角度検出部85は前記第3検出器83に検知される。
【0030】
前記掘返し装置90は掘返し部品支持機構91及び少なくとも1つの掘返し部品92を含み、前記掘返し部品支持機構91は第2旋回軸911及び少なくとも1つの支持機構912を含む。前記少なくとも1つの支持機構912は前記第2旋回軸911に接続され、前記第2旋回軸911を軸として、収容位置及び掘返し位置の間で回動することができ、前記少なくとも1つの掘返し部品92は前記少なくとも1つの支持機構912に支持される。前記掘返し部品92は螺旋状刀部921を含み、前記螺旋状刀部921は垂直方向に螺旋状に延伸する。前記材料取出機構が刀部取出位置に位置し、前記少なくとも1つの支持機構912が前記掘返し位置に位置するとき、1つの前記材料取出部品32が前記少なくとも1つの支持機構912から前記少なくとも1つの掘返し部品92をつかみ取ることができ、このうち前記刀部取出位置は前記材料取出位置及び前記作業位置の間に位置する。
【0031】
このうち、前記少なくとも1つの自転駆動セット70が前記駆動位置に位置するとき、前記第1接続構造及び前記第2接続構造は互いに接続し、前記少なくとも1つの自転駆動セット70を回転させるとき、前記自転軸を中心にして前記研磨槽63を共に回転させる。前記少なくとも1つの自転駆動セット70が前記初期位置に位置するとき、前記第1接続構造及び前記第2接続構造は互いに分離し、前記研磨槽63は前記少なくとも1つの自転駆動セット70の駆動により回転しない。
【0032】
本実施例において、前記回転テーブル62はベースプレート621及び駆動機構622を含み、前記ベースプレート621の表面に前記回転軸を中心にして複数の開孔6211が設けられ、前記研磨槽63は前記開孔6211の上にそれぞれ設けられて前記開孔6211を遮る。前記駆動機構622は前記ベースプレート621と接続し、前記回転軸を中心にして前記ベースプレート621を回転させる。前記駆動機構622は回転モータ6221と、前記回転モータ6221に接続され、前記回転モータ6221により回転する伝動部品6222とを含み、前記ベースプレート621底部の周縁部分に従動チェーン6212が設けられる。前記伝動部品6222は前記従動チェーン6212に噛合し、前記回転モータ6221が前記伝動部品6222を回転させるとき、前記従動チェーン6212により前記ベースプレート621は前記回転軸を中心にして回転する。好ましくは、本発明は少なくとも1つの定位モジュール100をさらに含むことができ、前記少なくとも1つの定位モジュール100は昇降移動可能に前記台座61に設けられる。前記回転テーブル62に少なくとも1つの定位孔6213が設けられ、前記少なくとも1つの定位モジュール100は選択的に上昇して、前記少なくとも1つの定位孔6213に嵌入され、前記回転テーブル62の回転を防止する。
【0033】
前記第1接続構造及び前記第2接続構造について、本実施例では、各前記研磨槽63の第1接続構造は少なくとも1つの嵌合溝6321を含み、前記少なくとも1つの自転駆動セット70の第2接続構造は少なくとも1つの突出した嵌合ブロック71を含み、前記少なくとも1つの嵌合溝6321及び前記少なくとも1つの嵌合ブロック71は、それぞれ前記自転軸から所定の距離を有する。前記少なくとも1つの自転駆動セット70が前記駆動位置に位置するとき、前記少なくとも1つの嵌合ブロック71は前記少なくとも1つの嵌合溝6321内に嵌め込まれ、前記少なくとも1つの自転駆動セット70は前記自転軸を中心にして前記研磨槽63を回転させることができる。
【0034】
このほか、前記研磨槽が回転テーブルと一定の距離を隔てる部分まで持ち上げられてから、回転を開始することを確実に保証するため、前記回転テーブル62表面の中心から離れた部分に複数の第1位置制限構造が設けられ、各前記研磨槽63底部の中心から離れた部分に第2位置制限構造が設けられる。各前記研磨槽63の第2位置制限構造が前記第1位置制限構造の位置と対応するとき、互いに結合することができ、各前記第1位置制限構造及び前記第2位置制限構造は前記回転テーブル62表面に平行な方向で、互いに干渉する。前記少なくとも1つの自転駆動セット70が前記駆動位置に位置するとき、前記研磨槽63は前記少なくとも1つの自転駆動セット70に持ち上げられる。前記第1位置制限構造及び前記第2位置制限構造は互いに前記回転テーブル62表面に平行な方向で干渉せず、さらには前記少なくとも1つの自転駆動セット70は前記自転軸を中心にして前記研磨槽63を共に回転させることができる。前記少なくとも1つの自転駆動セット70が前記初期位置に位置するとき、前記第1位置制限構造及び前記第2位置制限構造は、前記回転テーブル62表面に平行な前記方向で互いに干渉する。
【0035】
前記研磨槽の詳細な構造に関して、本実施例において、各前記研磨槽63は槽体631及び薄板632を含み、前記薄板632は前記槽体631の底部に設けられる。前記薄板632は互いに相対し、相互に平行な2つの側面6322を有し、前記2つの側面6322が前記第2位置制限構造を形成する。各前記第1位置制限構造は間隔を開けて平行に設置される2つのリブ6214を含み、前記2つのリブ6214の間に定位空間が構成される。前記2つのリブ6214の間隔は前記薄板632における前記2つの側面6322の間隔に対応し、前記薄板632は前記2つの側面6322により前記リブ6214に対応して前記定位空間に嵌着されることができる。好ましくは、各前記第1位置制限構造はフロントリブ6215をさらに含むことができ、前記フロントリブは前記2つのリブ6214の間に位置し、前記薄板632の前側6323に対応する。
【0036】
このほか、各前記材料配置エリア21はさらに治具を含み、前記治具は複数の移動可能な留め具211で構成される。前記留め具211は上に開口するクランプ空間を構成し、前記クランプ空間はワーク300を収容し、前記ワーク300は前記治具に締め付けられる。各前記材料配置エリア21は駆動部212をさらに含み、前記駆動部212は前記治具と接続して前記留め具211を移動させる。前記材料配置部20は総駆動部23をさらに含み、前記駆動部212は前記総駆動部23にそれぞれ接続され、前記総駆動部23は動力を前記駆動部212に提供する。好ましくは、各前記材料配置エリア21は検出器213をさらに含む。前記クランプ空間の幅を前記留め具の間隔と定義し、前記検出器213は前記留め具211の位置を検出し、これにより前記クランプ空間の幅を計算する。
【0037】
このほか、材料配置部がより多くの材料配置エリアを受容することができるようにするため、さらに材料配置エリアが材料配置機構の作動を阻害することを防止するため、材料配置エリアを移動させることができるようにする必要があり、選択的に空いている材料配置エリアを材料配置機構が及ぶ部分に移動させる。従って、本実施例において、前記材料配置部20は第1材料配置区域及び第2材料配置区域を少なくとも含み、前記第1材料配置区域及び前記第2材料配置区域は前記材料配置部の異なる側にそれぞれ位置し、前記第1材料配置区域及び前記第2材料配置区域はそれぞれ少なくとも1つの前記材料配置エリア21を含む。前記材料配置部20のうちの一側を材料配置側と定義する。前記材料配置部20は回転して前記第1材料配置区域及び前記第2材料配置区域を移動させることができ、さらには選択的に前記第1材料配置区域及び前記第2材料配置区域のうちの1つを前記材料配置側に移動させる。
【0038】
上記構造により、被加工ワークは保管装置から効率的に誘導され、前記材料配置部に一時的に配置することができ、作業セットの材料取出部品が一度に複数のワークを作業位置に誘導して研磨加工を行う。研磨槽セットは複数の研磨槽を有するため、ワークの需要に基づき、回転テーブルを回転させて特定の研磨槽を選択することができ、適した砥粒に交換する。自転駆動セットの構造設計により、様々な研磨槽に対応することができる単一の自転駆動セットのみを設置することができる。自転駆動セットは回転テーブルに伴って回転せず、回転テーブルの負担を低下させることができる。このほか、回転テーブルに洗浄槽を加えて設置するように設計し、ワークの加工後、すぐに気体を吹き付けて洗浄することができ、ワークに砥粒が付着する、又は異なる研磨槽の砥粒が互いに混ざるのを防止する。このほか、研磨槽内の砥粒が固まるのを防止するため、既存の材料取出部品を活用して掘返し部品をつかみ取り、螺旋回転方式で粒子を掘り返す。砥粒が固まらず、品質が安定するのを確実に保証する。
【0039】
上記をまとめると、本発明が提供する自動化処理機は保管装置、材料配置機構、材料取出部品、研磨槽を交換し、ワークを洗浄し、砥粒を掘返し、さらには最終製品を保管装置に戻すことにより、全自動化プロセスを達成することができる。一回で複数のワークの加工を行うことができ、加工品質が安定して良好であり、実際に関連業者が切望している。しかし、以上の実施例は本発明の技術内容を説明し、詳細に述べたにすぎず、本特許の特許範囲は後述する特許請求の範囲を基準とするべきである。
【符号の説明】
【0040】
10 本体
20 材料配置部
201 材料配置台
202 回転軸
21 材料配置エリア
211 留め具
2111 留め具端部
212 駆動部
213 検出器
22 収容孔
23 総駆動部
30 作業セット
31 回転機構
32 材料取出部品
321 グリッパー
33 自転機構
331 駆動ベルト
332 駆動源
34 昇降機構
341 昇降レール
342 昇降プラットフォーム
40 保管装置
41 第1ステージ
41’ 第2ステージ
411 切り欠き
411’ 切り欠き
42 移動装置
421 移動台
4211 台座
4212 第1延伸アーム
4213 第2延伸アーム
422 水平駆動セット
4221 スライドレール
4222 水平アクチュエータ
4223 スライダ
423 垂直駆動セット
4231 スライドレール
424 検出装置
4241 旋回台
4242 検出器
50 材料配置機構
60 研磨槽セット
61 台座
62 回転テーブル
621 ベースプレート
6211 開孔
6212 従動チェーン
6213 定位孔
6214 リブ
6215 フロントリブ
622 駆動機構
6221 回転モータ
6222 伝動部品
623 穿孔
624 台座
63 研磨槽
631 槽体
632 薄板
6321 嵌合溝
6322 側面
6323 前側
64 洗浄槽
641 槽体
6411 排出口
642 給気機構
643 回収管路
6431 入口
6432 出口
644 排出管路
645 延伸管路
6451 突縁
646 軸受
70 自転駆動セット
71 嵌合ブロック
72 本体
721 ピストン室
73 昇降軸
731 ピストン
81 第1検出器
82 第2検出器
83 第3検出器
84 高さ検出部
85 角度検出部
851 くぼみ
90 掘返し装置
91 掘返し部品支持機構
911 第2旋回軸
912 支持機構
92 掘返し部品
921 螺旋状刀部
922 柄部
923 磁気吸着部
100 定位モジュール
200 トレー
300 ワーク