(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-06
(45)【発行日】2023-07-14
(54)【発明の名称】広告システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0251 20230101AFI20230707BHJP
A45D 33/18 20060101ALI20230707BHJP
G09F 23/00 20060101ALI20230707BHJP
G09F 23/02 20060101ALI20230707BHJP
【FI】
G06Q30/0251
A45D33/18 Z
G09F23/00 D
G09F23/02
(21)【出願番号】P 2018126220
(22)【出願日】2018-07-02
【審査請求日】2021-05-31
【審判番号】
【審判請求日】2022-09-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000000918
【氏名又は名称】花王株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000224
【氏名又は名称】弁理士法人田治米国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】古里 真一
(72)【発明者】
【氏名】安藤 智紀
【合議体】
【審判長】山澤 宏
【審判官】▲吉▼田 耕一
【審判官】野崎 大進
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2012/0273385(US,A1)
【文献】韓国登録特許第10-0934491(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q30/0251
A45D33/18
G09F23/00
G09F23/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
化粧品の販売者が、広告主から受注した広告主のための広告を、広告媒体とする化粧品に表示する広告システムであって、
該化粧品が、広告主から受注した広告主のための広告の表示内容及び表示期間を含む広告情報が記録された記憶装置、該広告を表示する情報表示装置、及び記憶装置に記録された該広告の表示内容を情報表示装置に表示させる制御装置を備え、
該化粧品の化粧品容器が、前記記憶装置、前記情報表示装置及び前記制御装置を備え、
該化粧品容器が、容器本体と該容器本体を開閉する蓋と、該蓋の開閉により情報表示装置をON-OFFするスイッチと、スイッチのON-OFF回数の計測装置とを有し、
計測装置で計測されたスイッチのON-OFF回数が、表示期間の情報として記憶装置に記録されたスイッチのON-OFF回数に到達した場合に、制御装置が、情報表示装置における広告の表示を切り替え又は停止させる広告表示の制御機能を有する広告システム。
【請求項2】
化粧品容器がレフィルを含む化粧品であって、広告主から受注した広告主のための広告の表示内容及び表示期間を含む広告情報が記録された記憶装置、該広告を表示する情報表示装置、及び記憶装置に記録された該広告の表示内容を情報表示装置に表示させる制御装置を備え、該記憶装置及び該制御装置が前記レフィルに設けられている広告機能付き化粧品。
【請求項3】
レフィルに化粧料が充填されている請求項
2記載の化粧品。
【請求項4】
情報表示装置が、LCD表示装置、LED表示装置又はOLED表示装置である請求項
2又は
3記載の化粧品。
【請求項5】
情報表示装置がハーフミラーを備えている請求項
2~
4のいずれかに記載の化粧品。
【請求項6】
化粧品の化粧品容器が、容器本体と該容器本体を開閉する蓋と、該蓋の開閉により前記情報表示装置をON-OFFするスイッチと、スイッチのON-OFF回数の計測装置とを有し、計測装置で計測されたスイッチのON-OFF回数が、表示期間の情報として記憶装置に記録されたスイッチのON-OFF回数に到達した場合に、制御装置が、情報表示装置における広告の表示を切り替え又は停止させる広告表示の制御機能を有する請求項
2~
5のいずれかに記載の化粧品。
【請求項7】
化粧品の化粧品容器が、容器本体と該容器本体を開閉する蓋とを含み、蓋の外面及び内面の少なくとも一方に前記情報表示装置の表示部が形成されている請求項
2~
6のいずれかに記載の化粧品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧品を広告媒体とする広告システムに関する。
【背景技術】
【0002】
リップクリーム等の円筒形の化粧品容器に携帯ストラップを付け、これに、樹脂フィルムに広告内容を印刷した広告ラベルを貼ることで化粧品をノベルティグッズとして使用することが提案されている(特許文献1)。
【0003】
しかしながら、このような携帯ストラップ型の化粧品はノベルティグッズとして頒布されるものであり、化粧品ユーザーが自己の好みで選択した化粧品ではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】実用新案登録3154217号公報
【文献】実開平3-88408号公報
【文献】特表2010-523224号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
化粧品ユーザー自らが主体的に選択し、購入した化粧品ではなく、ノベルティグッズとして受動的に頒布された化粧品は、長期に渡り化粧品として使用されることは殆どない。そのため、化粧品容器に広告が付されていても、化粧品ユーザーの化粧中にその広告が該ユーザーの目に留まることはなく、化粧中に広告機能が発揮されることはない。そのような化粧品が、化粧品ユーザーに頒布された当初に化粧品として使用されることがあっても、じきに廃棄されてしまうか、あるいは放置されてしまう場合が多く、ノベルティグッズの化粧品に付された広告は、化粧品ユーザーの化粧中に該ユーザーの目に継続的に触れる広告とはならない。
【0006】
一方、化粧品ユーザーは、通常、毎日所定の時間帯に所定の化粧品を使用する。例えば、日々の化粧にコンパクト容器に入ったファンデーションを使用する化粧品ユーザーは、そのファンデーションを用いて、出勤前に化粧をし、休憩時間や退社前等に化粧を直す。したがって、個々の化粧品ユーザーが日々使用する化粧品を広告媒体とし、化粧品ユーザーの化粧中に、その化粧品で広告が表示され、広告が化粧品ユーザーの目にとまるようにすると、顕著な広告効果を得られることが期待される。
【0007】
そこで、本発明は、個々の化粧品ユーザーが主体的に入手した化粧品を該ユーザーが化粧品として使用している間に、その化粧品を広告媒体としても機能させることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、化粧品の販売者が化粧品に情報表示装置を組み込み、その情報表示装置で当該化粧品の説明ではなく、意外にも広告主のための広告が表示されるようにするという、従前の化粧品の販売者によってはなされたことのない広告が行われるようにすると、化粧品ユーザーが主体的に自ら選択して入手した化粧品に広告主のための広告が表示されることになるため、その広告は化粧品ユーザーの日常の化粧中に該ユーザーの目に留まることとなり、顕著な広告効果が期待できることを想到し、本発明を完成させた。
【0009】
即ち、本発明は、化粧品の販売者が、広告主のための広告を化粧品に表示する広告システムであって、
化粧品が、広告の表示内容及び表示期間を含む広告情報が記録された記憶装置、広告を表示する情報表示装置、及び記憶装置に記録された広告の表示内容を情報表示装置に表示させる制御装置を備えている広告システムを提供する。
【0010】
また本発明は、化粧品の販売者によって販売される化粧品に、広告主のための広告が表示されるようにする広告方法であって、
化粧品が、広告の表示内容及び表示期間を含む広告情報が記録された記憶装置、広告を表示する情報表示装置及び制御装置を備え、制御装置が、記憶装置に記録された広告情報に従い、情報表示装置に広告を所定期間表示させる広告方法を提供する。
【0011】
さらに本発明は、広告の表示内容及び表示期間を含む広告情報が記録された記憶装置、広告を表示する情報表示装置、及び記憶装置に記録された広告の表示内容を情報表示装置に表示させる制御装置を備えた広告機能付き化粧品を提供する。
【0012】
なお、本発明において化粧品には、化粧品容器に化粧料が充填されたものと、化粧品容器自体の双方が含まれる。また、化粧品の種類としては、仕上用化粧品、皮膚用化粧品、頭髪用化粧品、その他の化粧品をあげることができ、化粧用小物も含まれる。
【発明の効果】
【0013】
本発明の広告機能付き化粧品は、ノベルティグッズとして頒布されるのではなく、化粧品の販売者が販売するので、化粧品ユーザー自らが主体的に使用する化粧品として該ユーザーの意思で選択して購入されるものとなる。
【0014】
したがって、本発明の広告機能付き化粧品は、化粧品ユーザーが日々の化粧に使用する化粧品として化粧品ユーザーに購入される。そして、化粧品ユーザーがその化粧品を用いて化粧をしている間に、化粧品に備えられた記憶装置に記録された広告内容が、その化粧品で表示されることとなる。一般に、化粧品ユーザーが日々の化粧を行う時間は、もっぱら化粧に注意を傾ける化粧専用の時間となり、本発明の化粧品は、この化粧専用の時間に、広告内容を化粧品ユーザーの目に触れさせるものとなる。
【0015】
しかも、化粧品の販売者は、化粧品ごとに該化粧品を使用するユーザーの性別、年代、嗜好傾向などのタイプを推定することができるので、化粧品ユーザーのタイプに応じて当該化粧品に表示させる広告情報を決めることができる。
【0016】
このため、本発明によれば広告主は大きな広告効果を享受することができ、化粧品の販売者は、本来の化粧品の販売に加えて広告掲載による利益を得ることができ、また、化粧品ユーザーは、自己のタイプにあった広告情報を目にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、本発明の広告システムに関係する化粧品の販売者と広告主と化粧品ユーザーの関係を示す説明図である。
【
図2A】
図2Aは、本発明の広告機能付き化粧品の実施例であるコンパクトであって、広告用チップが組み込まれたレフィルがコンパクトの容器本体から外された状態の斜視図である。
【
図2B】
図2Bは、本発明の広告機能付き化粧品の実施例であるコンパクトであって、広告用チップが組み込まれたレフィルがコンパクトの容器本体に収容された状態の斜視図である。
【
図3】
図3は、広告機能付き化粧品における記憶装置、制御装置及び情報表示装置の機能の説明図である。
【
図4】
図4は、本発明の広告システムにおける広告管理サーバの機能の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明を図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、各図中、同一符号は、同一又は同等の構成要素を表している。
【0019】
図1は、本発明の広告システムに関係する化粧品の販売者と広告主と化粧品ユーザーとの関係を示す説明図であり、
図2A及び
図2Bは、この広告システムを担う広告機能付き化粧品の一実施例であるファンデーションのコンパクト1Aの斜視図である。
【0020】
このコンパクト1Aは、容器本体4と蓋9を含む化粧品容器と該化粧品容器に充填されたケーキ状のファンデーション2からなり、より具体的には、ケーキ状のファンデーション2が充填されたレフィル3を容器本体4の凹部5に着脱可能に収納する(
図2A、
図2B)。また、容器本体4には、スポンジ8等を収容する凹部6が形成されている。容器本体4はヒンジ7で蓋9と開閉自在に接続されており、該蓋9を閉じた状態で容器本体4の上面に対向する面に鏡10が取り付けられている。また、蓋9を閉じたときに、蓋9が不用意に開かないようにするため、蓋9と容器本体4には互いに係合する係合部11、12が設けられている。以上の構成は、従前のファンデーションのコンパクトと同様とすることができ、化粧品の販売者は、化粧品ユーザーの要望に応えられるように、種々のファンデーションを取り揃えることができる。
【0021】
一方、コンパクト1Aのレフィル3の底部には、広告機能を担うチップ状のICモジュール(以下、広告用チップという)20が取り付けられ、鏡10には、OLEDから形成された情報表示装置23が設けられている。即ち、
図3に示すように、広告用チップ20には、広告の表示内容及び表示期間を含む広告情報が記録された記憶装置21と、記憶装置21に記録された広告の表示内容を情報表示装置23に表示させる制御装置22が含まれている。広告用チップ20と情報表示装置23は、ヒンジ7内を通る配線で接続されている。また、これらの駆動用電源として、レフィル3又は蓋9にはボタン型電池(図示せず)が取り付けられている。ここで、広告用チップ20の記憶装置21にはROM、RAM、NAND等を使用することができる。記憶装置21には、複数の広告に係る広告情報を記録させることができる。情報表示装置23としては、LED表示装置、LCD表示装置などを使用してもよい。情報表示装置23がハーフミラーを備え、該ハーフミラーの一部を情報表示装置23の表示部として使用し、ハーフミラー全体を化粧品容器における鏡として機能させてもよい。これにより、情報表示装置23の表示部と化粧品容器における鏡とを別個に設ける場合に比して、これらに広い面積を確保することができる。
【0022】
情報表示装置23が表示する内容には、当該コンパクトの製品説明や、当該化粧品の販売者の製品案内などを含めることもできるが、本発明では、化粧品の販売者は、広告主から依頼された、広告主のための広告を、化粧品ユーザーに販売するコンパクト1Aの情報表示装置23で所定期間表示させる。即ち、化粧品の販売者は、広告主から化粧品で広告表示をすることを受注すると、その広告主と広告表示の内容、広告表示を行う化粧品のブランド、種類、数量、表示期間、販売地域、販売チャネル(ドラッグストア、コンビニエンスストア、専門販売店、百貨店の化粧品売り場などの化粧品を販売する店の種類や、これらの店頭におけるカウンセリングの有無等)、対価等を取り決め、その広告表示の内容と表示期間を含む広告情報を広告用チップ20の記憶装置21に記録し、広告用チップ20をレフィル3に取り付けた化粧品1Aや、広告用チップ20を取り付けたレフィル3を化粧品ユーザーに向けて販売する。なお、広告の対価としては、化粧品の販売者が広告主から広告料を得ることの他、広告主が、例えば、新聞、雑誌、放送業者等のメディア関係の者である場合に、広告主のメディアで化粧品の販売者の化粧品の広告を掲載することなどを含めてもよい。
【0023】
化粧品の販売者はこのように化粧品を広告媒体として使用するにあたり広告管理サーバ30を設け、化粧品の製品名又はそれに対応する製品コード、広告の表示内容、広告の表示期間、広告主の情報、広告の対価情報、及び広告を表示する化粧品の数量(即ち、製造予定数量と製造済み数量)等の広告情報、及びこれらの広告情報と関連づけられた広告コードを広告管理サーバ30に記録し、広告コード等の入力により必要な広告情報を随時出力できるようにすることが好ましい(
図4)。広告管理サーバ30には、広告で案内される広告品の販売実績等を登録してもよい。本発明の広告システムによる広告効果を集計することができる。
【0024】
本発明の広告システムのより具体的な使用例としては、例えば、広告商品である雑誌の出版社が広告主となり、所定の雑誌の広告を化粧品の販売者に依頼し、化粧品の販売者はこれを受注する。その際、化粧品の販売者は、当該広告をどのようなタイプの化粧品ユーザーに向けて表示するのが広告効果の向上の点から好ましいかを踏まえた上で広告を表示する化粧品を選択することができる。広告を表示する化粧品の種類、販売地域、販売チャネル、広告の表示内容、表示期間、化粧品の数量、広告料等の情報は、対応する広告コードと共に広告管理サーバ30に登録する(
図4)。なお、化粧品で表示する広告は、雑誌等の商品の広告に限られず、イベント、サービス等の広告も含まれる。
【0025】
広告の表示内容や表示期間としては、特定の製品名のファンデーションのコンパクト1Aの蓋9の鏡10に組み込まれた情報表示装置23に、一つの広告(例えば、毎月第〇曜日〇〇雑誌が発売、〇月~〇月は〇〇特集を連載等)が、所定期間(例えば、〇年×月~△月)は蓋9が開いている間に表示されるようにしてもよく、この間に互いに異なる複数の広告が順次又は入れ替わり表示されるようにしてもよい。
【0026】
表示する広告内容には、「気分はどう?」、「元気にしている?」、「○○雑誌を見ると、今日もがんばれるよ」等の対話型メッセージを含め、化粧品ユーザーを優しく励まし、化粧品ユーザーの注意が広告表示に向くようにしてもよい。
【0027】
こうして化粧品ユーザーが日々の化粧でコンパクト1Aを使用するときに鏡10を見ると、鏡10に組み込まれた情報表示装置23に表示される広告が目に入り、広告で案内された雑誌等に興味を持ち、雑誌を購入することが期待される。
【0028】
本発明の広告機能付き化粧品1Aは、広告を表示する化粧品の種類、広告の表示態様、広告の表示内容の切り替え態様等について、種々の態様をとることができる。例えば、広告を表示するコンパクトの種類は1種類に限らず、複数種とすることができる。したがって、異なる製品名の複数種のファンデーションのコンパクトを広告の表示対象としてもよい。ファンデーションのコンパクトに限らず、アイシャドウのコンパクト1B、ジャー容器に収容された化粧品1C等に広告を表示してもよい(
図4)。化粧筆ケース、フェイスペーパーケースなどの化粧用小物に広告を表示してもよい。
【0029】
一つの化粧品において、複数の依頼主からの広告が、順次または入れ替わり表示されるようにしてもよく、一又は複数の広告主の依頼による広告の表示内容が所定期間で切り替わり又は停止されるようにしてもよい。
【0030】
化粧品1Aにおいて、所定期間で広告の表示内容を切り替え、又は停止させるには、化粧品1Aに、蓋9の開閉により情報表示装置23をON-OFFするスイッチとそのON-OFF回数の計測装置を設けておき、一方、広告用チップ20の記憶装置21には、広告の表示期間の情報として、スイッチのON-OFF回数を記録しておく。そして、計測装置で計測されたON-OFF回数が、記憶装置21に記録されたON-OFF回数に到達した場合に、制御装置22が、記憶装置21に記録されている情報に従って情報表示装置23で表示させる広告内容を選択し、情報表示装置23における広告の表示を切り替え又は停止させるようにする。
【0031】
あるいは、制御装置22に時計機能を持たせ、記憶装置21に記録された表示期間の情報に従い、情報表示装置23で表示される広告が制御装置22によって所定期間で切り替え又は停止されるように制御装置22にプログラムを組んでもよい。
【0032】
なお、化粧品1Aにおいて、広告用チップ20又は情報表示装置23を駆動させる電源が、化粧品1Aの蓋9が開かれることによりONとなり、蓋9が閉じられることによりOFFとなるようにしてもよく、制御装置22にタイマー機能を持たせ、ONとなった後に所定時間でOFFとなるようにしてもよい。
【0033】
情報表示装置23の表示部を蓋9の内側でなく、外側(即ち、鏡10と反対側の表面)に設けてもよく、内側と外側の双方に設けてもよい。本発明の化粧品が蓋を有する場合に、蓋の外側に情報表示装置の表示部を設けることにより、該化粧品を用いて化粧をしている化粧品ユーザーだけでなく、その周囲の者に対しても広告内容を表示することができる。
【0034】
広告用チップ20の電源について、コンパクト1Aに手が触れることにより所定時間でONとなるようにしてもよく、コンパクト1Aを台に置くなどのコンパクト1Aに加わる外力により所定時間でONとなるようにしてもよい。
【0035】
広告用チップ20にリーダライターと通信できる機能をもたせ、記憶装置21に記録させる広告の表示内容や表示期間が、化粧品の販売店等に設置したリーダライターで書き換えできるようにしてもよい。これにより、広告情報を更新することができる。
【0036】
化粧品において広告用チップ20を取り付ける箇所はレフィルに限られない。化粧料の取り替え部のない使い切りの化粧品や化粧用小物等の化粧品においては、化粧品としての使い勝手を損なわない限り、任意の場所に取り付けることができる。これにより、広告システムを簡略化することができる。一方、レフィルなどの取り替え部を有する化粧品は、該取り替え部に広告用チップ20を取り付けることにより、当該化粧品における広告主や広告の表示内容を変えることができるので、広告媒体としての化粧品の有用性が高まるので好ましい。
【符号の説明】
【0037】
1A 化粧品、ファンデーションのコンパクト
1B 化粧品、アイシャドウのコンパクト
1C ジャー容器の化粧品
2 ファンデーション
3 レフィル
4 容器本体
5 凹部
6 凹部
7 ヒンジ
8 スポンジ
9 蓋
10 鏡
11 係合部
12 係合部
20 広告用チップ
21 記憶装置
22 制御装置
23 情報表示装置
30 広告管理サーバ