(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-06
(45)【発行日】2023-07-14
(54)【発明の名称】対象物の3-D計測を実施するための解像度適応型メッシュ
(51)【国際特許分類】
G01B 11/24 20060101AFI20230707BHJP
G06T 17/20 20060101ALI20230707BHJP
【FI】
G01B11/24 A
G06T17/20
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018136440
(22)【出願日】2018-07-20
【審査請求日】2021-07-13
(32)【優先日】2017-07-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】オウェッコ, ユリ
【審査官】山▲崎▼ 和子
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-293042(JP,A)
【文献】特開2005-293350(JP,A)
【文献】特開2004-295255(JP,A)
【文献】特開2015-156108(JP,A)
【文献】国際公開第2007/083602(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0004649(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 11/00-11/30
G06T 1/00-1/40
3/00-5/50
7/00-7/90
11/00-11/40
15/00-17/00
17/10-17/30
G06V 10/00-20/90
30/418
40/16、40/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物(104)の3-D計測用の解像度適応型メッシュ(102)を生成するための方法(200、200’)であって、
複数のセンサ(106a~106n)から点群デー
タを受信すること(202)であって、各センサからの前記点群データは、前記対象物(104)を表現する点
群を画定し、各点群は多数の点(114)を含み、各点は、少なくとも、前記対象物上での点(115)の位置情報を含む、点群データを受信することと、
前記対象物に対する各センサの位置、及び各センサの物理的特性に基づいて、3つの直交次元の各々における各センサの解像度を決定すること(202)と、
各センサの前記解像度を使用して、前記点群から前記対象物の面表現(130)を生成すること(218)であって、前記面表現を生成することは、前記点群中の点の予想精度に応じて、前記面表現に対する各点の寄与度を重み付けして、三角メッシュ(600)を前記点群にフィッティングさせること(206)を含む、面表現を生成することとを含む、方法。
【請求項2】
前記面表現の生成における前記点群中の各点の寄与度は、各点の精度又は解像度に基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記面表現を生成することが、前記三角メッシュ(600)から各点までの距離(d
i)を、各点から前記三角メッシュに向かう方向(r
i)の、予想される誤差標準偏差(σi)の逆数で重み付けすることによって、前記三角メッシュを前記点群にフィッティングさせること(206)を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
種々の視認方向及び距離での各センサの複数の解像度モデル(134)を使用して、各点から前記三角メッシュに向かう方向の、前記予想される標準偏差(σi)を推定すること(210)を更に含み、前記解像度モデルは、センサの物理モデルから解析によって、又は、測定領域全体をカバーするよう補間されるいくつかの異なる位置において解像度ターゲットを測定することから経験的に、決定される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記点群データを受信することが、各センサからの前記点
群と、各点の不確定性楕円体(404a~404c)とを受信することを含み、前記不確定性楕円体は、前記対象物(104)に対する前記センサの位置に基づいて、各センサの解像度を決定するために使用される、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記対象物(104)の面(604)を表現する初期化された三角メッシュ(500)を提供するために、面補間法を使用して前記三角メッシュ(600)を初期化すること(204)を更に含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
各点を、前記三角メッシュ(600)の最も近いメッシュ三角形(602a)に割り当てること(208)を更に含み、前記三角メッシュは、集合的に前記対象物(104)の面(604)を表現する多数のメッシュ三角形(602a~602n)を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
各点から、割り当てられたメッシュ三角形(602a)上の最も近い点(608)までの距離を測定すること(210)と、
各点に関して、前記割り当てられたメッシュ三角形上の前記最も近い点に向かう方向における、前記点に関連付けられた前記不確定性楕円体の半径を決定すること(210)とを更に含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記点群から最良の点群データを自動的に選択し、使用する、前記三角メッシュを前記点群にフィッティングさせるための目的関数であって、重み付けされたフィッティング誤差項、及び三角メッシュ表面積項を含む目的関数を、形成すること(212)と、
前記目的関数を最小化する各メッシュ三角形の頂点の位置を見出すことによって、前記三角メッシュを前記点群にフィッティングさせること(206、206’)とを更に含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記点群同士を重ね合わせて複合点群を形成するために、回転工程及び並進工程を実施すること(212’)、
前記目的関数に回転パラメータ及び並進パラメータを付加すること(212’)、及び、
前記複合点群になるように前記点群同士を重ね合わせること(212’)と、前記目的関数を最小化する各メッシュ三角形の頂点の位置を見出すことによって前記三角メッシュを前記複合点群にフィッティングさせることとを、同時に行うことを更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
各メッシュ三角形の前記頂点が制約を受けない(212、212’)、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
各メッシュ三角形の前記頂点が、1つの方向だけが変動可能であり、それ以外の2つの方向はグリッド上に確定されるように、制約を受ける(212、212’)、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
多重解像度メッシュフィッティング(800)を使用することによって、前記三角メッシュを前記点群にフィッティングさせることであって、現時点の解像度レベルの出力三角メッシュは、細分化され、かつ、次の解像度レベルの最適化のための初期三角メッシュとして使用される、前記三角メッシュを前記点群にフィッティングさせることと、
細分化された三角メッシュと共に使用するための各解像度レベル向けに前記点群をアップサンプリングすること(810)とを更に含む、請求項7に記載の方法。
【請求項14】
対象物(104)の3-D計測用の解像度適応型メッシュ(102)を生成するためのシステム(100)であって、
前記対象物の3-D
の点群デー
タを含む前記対象物の電子画像(108)を収集するための、複数のセンサ(106a~106n)と、
プロセッサ(118)と、
前記プロセッサで動作する解像度適応型メッシュモジュール(120)であって、
前記複数のセンサから前記点群データを受信すること(202)であって、各センサからの前記点群データは、前記対象物(104)を表現する点
群を画定し、各点群は多数の点(114)を含み、各点は、少なくとも、前記対象物上での点(115)の位置情報を含む、前記点群データを受信することと、
前記対象物に対する各センサの位置、及び各センサの物理的特性に基づいて、3つの直交次元の各々における各センサの解像度を決定すること(202)と、
各センサの前記解像度を使用して、前記点群から前記対象物の面表現(130)を生成すること(218)であって、前記面表現を生成することは、前記点群中の点の予想精度に応じて、前記面表現に対する各点の寄与度を重み付けして、三角メッシュ(600)を前記点群にフィッティングさせること(206)を含む、面表現を生成することとを含む、一連の機能を実施するよう設定されている、解像度適応型メッシュモジュールとを備える、システム。
【請求項15】
対象物(104)の3-D計測用の解像度適応型メッシュ(102)を生成するためのコンピュータプログラム製品(136)であって、それによって具現化されるプログラム指令(138)を有するコンピュータ可読記憶媒体を備え、前記コンピュータ可読記憶媒体は、それ自体、一過性の媒体ではなく、
複数のセンサ(106a~106n)から点群デー
タを受信すること(202)であって、各センサからの前記点群データは、前記対象物を表現する点
群を画定し、各点群は多数の点(114)を含み、各点は、少なくとも、前記対象物上での点(115)の位置情報を含む、点群データを受信することと、
前記対象物に対する各センサの位置、及び各センサの物理的特性に基づいて、3つの直交次元の各々における各センサの解像度を決定すること(202)と、
各センサの前記解像度を使用して、前記点群から前記対象物の面表現(130)を生成すること(218)であって、前記面表現を生成することは、前記点群中の点の予想精度に応じて、前記面表現に対する各点の寄与度を重み付けして、三角メッシュ(600)を前記点群にフィッティングさせること(206)を含む、面表現を生成することとを含む方法を、デバイスに実施させるよう、前記プログラム指令は前記デバイスによって実行可能である、コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本開示は、工場での組み立て又は製造されている対象物に対するその他のプロセスにおいて、測定を実施することに関し、より詳細には、組み立て中又は製造中の対象物の三次元(3-D)計測のための解像度適応型メッシュを生成することに関する。
【0002】
計測(metrology)とは、工場での組み立て若しくはその他のプロセスにおいて、又は、正確な測定が必要とされる別の目的のために、対象物の形状を正確に測定することである。計測に使用される、3-Dセンサからの生データは、一般的には、点群、又は測定点の3-D座標のリストという形態である。点群は、解釈すること又は操作することが難しいため、通常は、コンピュータ生成オブジェクトを表現するためにコンピュータグラフィックスにおいて使用されるものに類似した、対象物のメッシュ面表現に変換されて、表示される。点群から面を生成するために、スプライン又は正則化最小二乗法のフィッティングアルゴリズムなどの、多くの方法が開発されてきたが、これらの技法はいずれも、視認方向における場所によってセンサの精度がどのように変動するかという、従来知識を包含していない。3-Dセンサは、典型的には、視線ベクトルに沿った方向及び視線ベクトルを横切る方向において、更に、測定される対象物からの距離が異なる場合には、異なる精度を有する。このような精度の変動は、航空機などの大型で複雑な対象物の組み立てにおいて、時間と人手の増大をもたらしうる。したがって、上記の不正確性を考慮に入れて、対象物のメッシュ面表現を正確に作成するための、システム及び方法が必要とされている。
【発明の概要】
【0003】
一例によると、対象物の3-D計測用の解像度適応型メッシュを生成するための方法は、複数のセンサから点群データを受信することを含む。各センサからの点群データは、対象物を表現する点群を画定する。各点群は多数の点を含み、各点は、少なくとも、対象物上でのその点の位置情報を含む。方法は、対象物に対する各センサの位置、及び各センサの物理的特性に基づいて、3つの直交次元の各々における各センサの解像度を決定することも含む。方法は、各センサの解像度を使用して、点群から対象物の面表現を生成することを更に含む。対象物の面表現は、対象物の3-D計測のための、対象物に対応する解像度適応型メッシュを含む。
【0004】
別の例によると、対象物の3-D計測用の解像度適応型メッシュを生成するためのシステムは、対象物の電子画像を収集するための複数のセンサを含む。電子画像は、対象物の3-D点群データを含む。システムは、プロセッサ、及び、プロセッサで動作する解像度適応型メッシュモジュールも含む。解像度適応型メッシュモジュールは、複数のセンサの各々から点群データを受信することを含む、一連の機能を実施するよう設定される。各センサからの点群データは、対象物を表現する点群を画定する。各点群は多数の点を含み、各点は、少なくとも、対象物上でのその点の位置情報を含む。一連の機能は、対象物に対する各センサの位置、及び各センサの物理的特性に基づいて、3つの直交次元の各々における各センサの解像度を決定することも含む。一連の機能は、各センサの解像度を使用して、点群から対象物の面表現を生成することを更に含む。対象物の面表現は、対象物の3-D計測のための、対象物に対応する解像度適応型メッシュを含む。
【0005】
更なる例によると、対象物の3-D計測用の解像度適応型メッシュを生成するためのコンピュータプログラム製品は、それによって具現化されるプログラム指令を有する、コンピュータ可読記憶媒体を含む。コンピュータ可読記憶媒体は、それ自体、一過性の媒体ではない。プログラム指令は、複数のセンサから点群データを受信することを含む方法をデバイスに実施させるよう、このデバイスによって実行可能である。各センサからの点群データは、対象物を表現する点群を画定する。各点群は多数の点を含み、各点は、少なくとも、対象物上でのその点の位置情報を含む。方法は、対象物に対する各センサの位置、及び各センサの物理的特性に基づいて、3つの直交次元の各々における各センサの解像度を決定することも含む。方法は、各センサの解像度を使用して、点群から対象物の面表現を生成することを更に含む。対象物の面表現は、対象物の3-D計測のための、対象物に対応する解像度適応型メッシュを含む。
【0006】
別の例、又は前述の例のうちのいずれかによると、面表現を生成することは、三角メッシュを点群にフィッティングさせることを含む。面表現の生成における点群中の各点の寄与度(contribution)は、各点の精度又は解像度に基づく。
【0007】
別の例、又は前述の例のうちのいずれかによると、面表現を生成することは、三角メッシュから各点までの距離を、各点から三角メッシュに向かう方向の、予想される誤差標準偏差の逆数で重み付けすることによって、三角メッシュを点群にフィッティングさせることを含む。
【0008】
別の例、又は前述の例のうちのいずれかによると、方法又は一連の機能は、種々の視認方向及び距離での各センサの複数の解像度モデルを使用して、各点から三角メッシュに向かう方向の、予想される標準偏差を推定することを更に含む。解像度モデルは、センサの物理モデルから解析によって、又は、測定領域全体をカバーするよう補間されるいくつかの異なる位置において解像度ターゲットを測定することから経験的に、決定される。
【0009】
別の例、又は前述の例のうちのいずれかによると、点群データを受信することは、各センサからの点群、及び、各点の不確定性楕円体(uncertainty ellipsoid)を受信することを含む。不確定性楕円体は、対象物に対するセンサの位置に基づいて各センサの解像度を決定するために、使用される。
【0010】
別の例、又は前述の例のうちのいずれかによると、方法又は一連の機能は、対象物の面を表現する初期化された三角メッシュを提供するために、面補間法を使用して三角メッシュを初期化することを更に含む。
【0011】
別の例、又は前述の例のうちのいずれかによると、方法又は一連の機能は、各点を、三角メッシュの最も近いメッシュ三角形に割り当てることを更に含む。三角メッシュは、集合的に対象物の面を表現する多数のメッシュ三角形を含む。
【0012】
別の例、又は前述の例のうちのいずれかによると、方法又は一連の機能は、各点から、割り当てられたメッシュ三角形上の最も近い点までの距離を測定すること、及び、各点に関して、割り当てられたメッシュ三角形上の最も近い点に向かう方向において、点に関連付けられた不確定性楕円体の半径を決定することを、更に含む。
【0013】
別の例、又は前述の例のうちのいずれかによると、方法又は一連の機能は、点群から最良の点群データを自動的に選択し、使用する、三角メッシュを点群にフィッティングさせるための目的関数であって、重み付けされたフィッティング誤差項、及び三角メッシュ表面積項を含む目的関数を、形成することを更に含む。
【0014】
別の例、又は前述の例のうちのいずれかによると、方法又は一連の機能は、目的関数を最小化する各メッシュ三角形の頂点の位置を見出すことによって、三角メッシュを点群にフィッティングさせることを更に含む。
【0015】
別の例、又は前述の例のうちのいずれかによると、方法又は一連の機能は、点群同士を重ね合わせ(register)て複合点群を形成するために、回転工程及び並進工程を実施することを更に含む。方法又は一連の機能は、回転パラメータ及び並進パラメータを目的関数に付加すること、及び、複合点群になるように点群同士を重ね合わせることと、目的関数を最小化する各メッシュ三角形の頂点の位置を見出すことによって三角メッシュを複合点群にフィッティングさせることとを同時に行うことも、含む。
【0016】
別の例、又は前述の例のうちのいずれかによると、方法又は一連の機能は、目的関数を最小化するために、粒子群最適化(particle swarm optimization)を使用することを更に含む。
【0017】
別の例、又は前述のいずれかの例によると、各メッシュ三角形の頂点は、制約を受けない。
【0018】
別の例、又は前述の例のうちのいずれかによると、各メッシュ三角形の頂点は、1つの方向だけが変動可能であり、それ以外の2つの方向はグリッド上に確定されるように、制約を受ける。
【0019】
別の例、又は前述の例のうちのいずれかによると、方法又は一連の機能は、多重解像度メッシュフィッティングを使用することによって、三角メッシュを点群にフィッティングさせることを更に含む。当該時点の解像度レベルの出力三角メッシュは、細分化され、かつ、次の解像度レベルの最適化のための初期三角メッシュとして使用される。
【0020】
別の例、又は前述の例のうちのいずれかによると、方法又は一連の機能は、細分化された三角メッシュと共に使用するための各解像度レベル向けに点群をアップサンプリングすることを更に含む。
【0021】
前述の特徴、機能、及び利点は、様々な例において個別に実現可能であるか、又は、以下の説明及び図面を参照することで更なる詳細事項が理解可能な、更に別の例に組み込まれうる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本開示の一例による、対象物の3-D計測用の解像度適応型メッシュを生成するためのシステムの一例の概略ブロック図である。
【
図2A】本開示の一例による、対象物の3-D計測用の解像度適応型メッシュを生成するための方法の一例のフロー図である。
【
図2B】本開示の別の例による、対象物の3-D計測用の解像度適応型メッシュを生成するための方法の一例のフロー図である。
【
図3】本開示の一例による、複数の点群の一例である。
【
図4】本開示の一例による、点群中の測定点及び関連する不確定性楕円体の一例である。
【
図5】本開示の一例による、対象物の面を表現する初期化された三角メッシュを提供するために、面補間法を使用して三角メッシュを初期化することの一例である。
【
図6】本開示の一例による、三角メッシュを点群にフィッティングさせることの一例を示す図である。
【
図7】本開示の一例による、三角メッシュを複合点群にフィッティングさせるために、複数の点群の融合と重ね合わせを同時に行うことの一例を示す図である。
【
図8】本開示の一例による、多重解像度フィッティングを使用して3-D計測用の解像度適応型メッシュを生成するための方法の一例のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
例についての下記の詳細説明は、本開示の具体例を示す添付図面に言及している。種々の構造及び工程を有する他の例も、本開示の範囲から逸脱するものではない。同様の参照番号は、種々の図面において同一の要素又は構成要素を表していることがある。
【0024】
本開示は、システム、方法、及び/又はコンピュータプログラム製品でありうる。コンピュータプログラム製品は、本開示の態様をプロセッサに実行させるためのコンピュータ可読プログラム指令が格納されている、コンピュータ可読記憶媒体(複数可)を含みうる。
【0025】
コンピュータ可読記憶媒体は、指令実行デバイスによって使用される指令を保持し、記憶することが可能な、有形デバイスでありうる。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電子記憶デバイス、磁気記憶デバイス、光記憶デバイス、電磁記憶デバイス、半導体記憶デバイス、又は、それらの任意の好適な組み合わせでありうるが、それらに限定されるわけではない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例の非網羅的リストは、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読出し専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ポータブルコンパクトディスク読出し専用メモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、メモリスティック、フロッピーディスク、機械的にエンコードされたデバイス(パンチカードや、指令が記録されている溝内隆起構造など)、及び、それらの任意の好適な組み合わせを、含む。本書において、コンピュータ可読記憶媒体は、それ自体、電波若しくはその他の自由に伝播する電磁波、導波路若しくは別の伝送媒体を通って伝播する電磁波(例えば、光ファイバケーブルを通過する光パルス)などの一時的信号であるとも、ワイヤを通って伝送される電気信号であるとも、解釈すべきではない。
【0026】
本書に記載のコンピュータ可読プログラム指令は、コンピュータ可読記憶媒体からそれぞれの演算/処理デバイスに、又は、ネットワーク(例えば、インターネット、ローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワーク、及び/若しくは無線ネットワーク)を介して外部コンピュータ又は外部記憶デバイスに、ダウンロードされうる。ネットワークは、銅製伝送ケーブル、光伝導ファイバ、無線伝送、ルータ、ファイアウォール、スイッチ、ゲートウェイコンピュータ、及び/又はエッジサーバを備えうる。演算/処理デバイスの各々におけるネットワークアダプタカード又はネットワークインターフェースは、ネットワークからコンピュータ可読プログラム指令を受信し、このコンピュータ可読プログラム指令を、それぞれの演算/処理デバイスの中のコンピュータ可読記憶媒体に記憶させるために転送する。
【0027】
本開示の工程を実行するためのコンピュータ可読プログラム指令は、アセンブラ指令、指令セットアーキテクチャ(ISA)指令、機械指令、機械依存指令、マイクロコード、ファームウェア指令、状態設定データであってよく、又は、一又は複数のプログラミング言語(スマートトークやC++などといったオブジェクト指向型プログラミング言語、及び、「C」プログラミング言語や類似のプログラミング言語などの従来型の手続き型プログラミング言語を含む)の任意の組み合わせで書かれた、ソースコードとオブジェクトコードのいずれかでありうる。コンピュータ可読プログラム指令は、専らユーザのコンピュータで、部分的にユーザのコンピュータで、スタンドアローン型のソフトウェアパッケージとして、部分的にユーザのコンピュータでかつ部分的にリモートコンピュータで、又は、専らリモートのコンピュータ若しくはサーバで、実行されうる。最後の例の場合、リモートコンピュータが任意の種類のネットワーク(ローカルエリアネットワーク(LAN)若しくはワイドエリアネットワーク(WAN)を含む)を通じてユーザのコンピュータに接続されうるか、又は、(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用してインターネットを通じて)外部コンピュータへの接続がなされうる。一部の例においては、電子回路(例えばプログラマブル論理回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又はプログラマブル論理アレイ(PLA)を含む)は、本開示の態様を実施する目的でこの電子回路をカスタマイズするために、コンピュータ可読プログラム指令の状態情報を利用することによって、コンピュータ可読プログラム指令を実行しうる。
【0028】
本書では、本開示の例による方法、装置(システム)、及びコンピュータプログラム製品のフロー図及び/又はブロック図に言及しつつ、本開示の態様について説明している。フロー図及び/又はブロック図の各ブロック、並びに、フロー図及び/またはブロック図における複数のブロックの組み合わせは、コンピュータ可読プログラム指令によって実装可能であると、理解されよう。
【0029】
上記のコンピュータ可読プログラム指令は、機械を製造するために、汎用コンピュータ、特殊用途コンピュータ、又は、その他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサに提供されてよく、これにより、コンピュータ又はその他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサを介して実行されるこれらの指令が、フロー図及び/又はブロック図の一又は複数のブロック内に特定されている機能/作用を実装するための手段を創出する。上記のコンピュータ可読プログラム指令は更に、特定の様態で機能するために、コンピュータ、プログラマブルデータ処理装置、及び/又はその他のデバイスに命令を下すことが可能なコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてよく、これにより、指令が記憶されているコンピュータ可読記憶媒体は製造品(article of manufacture)を含み、この製造品が、フロー図及び/又はブロック図の一又は複数のブロック内に特定されている機能/作用の態様を実装する指令を含む。
【0030】
コンピュータ可読プログラム指令は更に、一連の工程ステップがコンピュータ、他のプログラマブル装置、又はその他の、コンピュータ実装されるプロセスを発生させるデバイスで実施されるよう、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又はその他のデバイスにローディングされてよく、これにより、コンピュータ、他のプログラマブル装置、又はその他のデバイスで実行されるこれらの指令が、フロー図及び/又はブロック図の一又は複数のブロック内に特定されている機能/作用を実装する。
【0031】
一例によると、3-Dスキャンシステムによって生成された3-D点群データを表現し、かつ最適に組み合わせるため、及び、広い空間(例えば、航空機などの対象物の製造プロセス又は組み立てプロセスが行われている工場など)において対象物を測定し、追跡するための、方法及びシステムが提供される。典型的な一例によると、3-Dスキャンシステムは、複数のセンサ又は3-Dスキャンセンサを含む。3-Dスキャンセンサの各々は、任意の種類の3-Dスキャンセンサでありうる。3-Dスキャンセンサの例は、3-Dステレオカメラ、光検出測距(lidar)用のデバイス若しくはシステム、又はその他の3ーDスキャン用のデバイス又はシステムを含むが、それらに限定されるわけではない。方法は、同一の対象物を観測している複数の3-Dスキャンセンサの方向が異なると、空間解像度が変動することを考慮に入れつつ、点群を、計測に役立つ面表現に変換する。方法は、点群中の点の予想精度にそれぞれ応じて、面表現に対する各点の寄与度を重み付けすることによって、これを行う。このことは、全ての点を等しく重み付けし、かつ、センサ解像度モデルも、視認方向及び対象物からの距離の関数として予想されるセンサの解像度についての従来知識も包含しない、既存の面再構成法とは対照的である。方法は、同一の対象物を(ただし、別々の方向及び距離から)観測している複数の3-Dスキャンセンサからの点群を融合することにより導かれる、対象物の3-D面表現を最適化する。
【0032】
図1は、本開示の一例による、対象物104の3-D計測用の解像度適応型メッシュ102を生成するためのシステム100の一例の概略ブロック図である。システム100は複数のセンサを含む。一例によると、センサは、対象物104の3-D電子画像108を収集するための3-Dスキャンセンサ106a~106nである。センサ又は3-Dスキャンセンサ106a~106nの例は、デジタルカメラ、光検出測距(lidar)デバイス、3-Dレーザスキャンデバイス、3-D飛行時間(ToF)カメラ、又は類似の撮像デバイスを含むが、それらに限定されるわけではない。3-D電子画像108は、対象物104の3-D点群データ110を含む。3-Dスキャンセンサ106a~106nの各々からの点群データ110は、対象物104を表現する点群112を画定する。各点群112は多数の点114を含み、各点は、少なくとも、対象物104の表面116上の対応点115に関する位置情報を含む。3-Dスキャンセンサ106a~106nの各々からの3-D点群データ110又は点群112は、データベース117又はその他のデータ記憶デバイスに記憶される。一例によると、対象物104は航空機又は航空機の一部分であり、本書に記載の解像度適応型メッシュ102は、組み立て若しくは製造における、又は他の何らかの目的のための、航空機又は航空機の一部分の3-D計測に必要になる。他の例では、対象物104は、任意の製品若しくはアイテム、又は製品若しくはアイテムの一部分であり、本書に記載の解像度適応型メッシュ102は、組み立て、製造、又はその他の工程においてデバイス又は設備上で3-D計測を実施するために、必要になる。
【0033】
3-Dスキャンセンサ106a~106nは、対象物104に対して種々の位置に配置され、ゆえに、対象物104の種々の視認方向を有することになる。3-Dスキャンセンサ106a~106nは、対象物104に対する視線ベクトルに沿った方向、及び、この視線ベクトルを横切る方向において、また、対象物104からの距離が異なる場合には、種々の測定精度及び解像度を有することになる。
【0034】
システム100はプロセッサ118も含む。プロセッサ118では、対象物104の解像度適応型メッシュ102の面表現を生成するための、解像度適応型メッシュモジュール120が動作可能である。一例によると、解像度適応型メッシュモジュール120は、点群ノイズ除去素子122と、複数の点群112を組み合わせるための点群融合素子124と、点群112同士を重ね合わせるための重ね合わせ素子126と、対象物104の3-D計測に使用可能な解像度適応型メッシュ102を含む対象物104の面表現130を生成するための面再構成素子128とを、含む。本書に記載の一例によると、点群112のノイズ除去122、融合124、及び重ね合わせ126、並びに面再構成128は、対象物104の面表現130の作成中に、同時に実装される。対象物104の面表現130を生成するための面再構成128は、組み立て中又は製造中の対象物104の3-D計測に使用可能な動的計測モデル132である。なぜなら、本書でより詳細に説明するように、動的計測モデル132は、複数の3-Dスキャンセンサ106a~106nの各々の解像度が空間的に変動する要因となる解像度適応型メッシュ102で形成されるか、又はかかる解像度適応型メッシュ102を含み、かつ、3-Dスキャンセンサ106a~106nの各々からの、最適又は最良の解像度の3-D点群データ110を自動的に使用するからである。
【0035】
解像度適応型メッシュモジュール120は、複数の3-Dスキャンセンサ106a~106nから3-D点群データ110を受信することを含む、一連の機能を実施するよう設定される。前述したように、3-Dスキャンセンサ106a~106nの各々からの点群データ110は、対象物104を表現する点群112を画定する。各点群112は多数の点114を含み、各点114は、少なくとも、対象物104上の対応点115に関する位置情報を含む。一連の機能は、対象物104に対する3-Dスキャンセンサ106a~106nの各々の位置、及び、3-Dスキャンセンサ106a~106nの各々の物理的特性に基づいて、3つの直交次元の各々における3-Dスキャンセンサ106a~106nの各々の解像度を決定することも含む。センサの物理的特性により、3つの直交次元の各々における各センサの解像度が決定される。ステレオカメラセンサの物理的特性の例は、カメラ間の分離、カメラの焦点距離、及び撮像センサのサイズを含む。lidarセンサの物理的特性の例は、光パルス持続時間、光パルスサイズ、光パルス繰り返し率、及びlidar回転速度を含む。一連の機能は、3-Dスキャンセンサ106a~106nの各々の解像度を使用して、点群112から対象物104の面表現130を生成することを更に含む。前述したように、対象物104の面表現130は、対象物104の3-D計測のための、対象物104に対応する解像度適応型メッシュ102を含む。
【0036】
図2Aは、本開示の一例による、対象物の3-D計測用の解像度適応型メッシュを生成するための方法200の一例のフロー図である。一例によると、方法200は、
図1の解像度適応型メッシュモジュール120において具現化され、かつ、かかる解像度適応型メッシュモジュール120によって実施される。ブロック202において、複数の3-Dスキャンセンサ(例えば、
図1の3-Dスキャンセンサ106a~106n)から、点群データが受信される。各3-Dスキャンセンサからの点群データは、対象物を表現する点群を画定する。各点群は多数の点を含み、各点は、少なくとも、対象物上での対応点の位置情報を含む。位置情報は、少なくとも、対象物上でのこの点の3-D座標情報(x、y、z)を含む。点群データを受信することは、各3-Dスキャンセンサからの点群と、各点の不確定性楕円体とを受信することを含む。不確定性楕円体は、対象物に対する3-Dスキャンセンサの位置に基づいて、各3-Dスキャンセンサの解像度を決定するために使用される。更に
図3及び
図4を参照するに、
図3は、本開示の一例による、例示的な対象物302の複数の点群300の一例である。例示的な対象物302が、
図3に破線で示されている。
図4は、本開示の一例による、点群(PC)402中の測定点P
i(Pに下付きのi)400a~400cと関連する不確定性楕円体404a~404cの一例である。点群402は、
図3の点群300と同じものである。測定点400a~400cは、3-D軸x、y、z(y軸はページから飛び出している)に関連して図示されている。
【0037】
各3-Dスキャンセンサの解像度は、対象物に対する各3-Dスキャンセンサの位置、及び、各3-Dスキャンセンサの物理的特性に基づいて、3つの直交次元(x、y、z)の各々において決定される。対象物に対する種々の視認方向及び距離での各3-Dスキャンセンサの解像度が、
図1の解像度モデル134によって提供される。解像度モデルは、センサの物理モデルから解析によって、又は、測定領域全体をカバーするよう補間されるいくつかの異なる位置において解像度ターゲットを測定することから経験的に、決定される。解像度又は測定不確実性の値は、点群402中の測定点(P
i)400a~400cの各々に関連付けられる。
【0038】
点群402中の測定点(P
i)400a~400cの各々は、その位置又は座標、及び、関連する位置依存型不確定性楕円体404a~400cによって、以下のように規定される。
【0039】
不確定性楕円体の軸は、範囲内の、点(Pi)400a~400cを測定した3-Dスキャンセンサから見て対象物上の測定点(Pi)400a~400cを横切る2つの方向の、解像度又は標準偏差σx、σy、σz(σに下付きのx、y、又はz)に対応する。不確定性楕円体404aの配向は、2つの角度θとφによって表現される。
【0040】
ブロック204において、対象物の面を表現する初期化された三角メッシュを提供するために、面補間法を使用して三角メッシュV600(
図4)が初期化される。一例によると、面補間法の一例はグリッドフィッティング(Gridfit)である。グリッドフィッティングは、オープンソースのMatlabプログラムであり、マサチューセッツ州NatickのThe MathWorks,Inc.から入手可能である。更に
図5を参照するに、
図5は、対象物の面502を表現する初期化された三角メッシュ500を提供するために、面補間法を使用して三角メッシュV600を初期化することの一例である。対象物の面502が、
図5に破線で示されている。三角メッシュV600は、
図6に関連して説明するように、多数のメッシュ三角形で形成される。
【0041】
ブロック206において、3-Dスキャンセンサ106a~106nの各々によって生成される各点群からの最良のデータを自動的に使用するセンサ解像度を使用して、三角メッシュを点群にフィッティングさせる。各点群からの最良のデータは、他の点群中の他の近傍の測定点と比較して所与の方向において最高解像度を有する、点群中の測定点に対応する。一例によると、ブロック208~216はブロック206の要素である。更に
図6を参照するに、
図6は、本開示の一例による、三角メッシュV600又は初期化された三角メッシュ500を点群402にフィッティングさせることの一例を示す図である。点群402は、
図3の点群300のうちの1つと同じものである。
図4には、三角メッシュ600又は初期化された三角メッシュ500の側面図も示されている。
【0042】
図2Aのブロック208において、点群402中の各測定点P
i400aは、最も近いメッシュ三角形602aに割り当てられる。三角メッシュV600は、集合的に対象物の面604(
図4)を表現する多数のメッシュ三角形602a~602nを含む。メッシュ三角形602a~602nの各々は、3つの頂点606a~606c(
図6)によって画定される。
【0043】
ブロック210において、各点Pi400aから、点群402中の各点Pi400aに割り当てられたメッシュ三角形602a上の最も近い点608に向かう、距離di(dに下付きのi)が測定される。各点Pi400aと、割り当てられたメッシュ三角形602a上の最も近い点608との間の方向ri(rに下付きのiであり、矢印610で示されている)も、決定される。三角メッシュV600の最も近いメッシュ三角形602aに向かう方向riにおける、点Pi400aに関連付けられた不確定性楕円体404aの半径σi(σに下付きのi)(ri)が、決定又は推定される。割り当てられたメッシュ三角形602a~602n上の最も近い点608に向かう方向610において位置依存型センサ解像度の逆二乗で重み付けされた、点群402中の点400aに最も近いメッシュ三角形602a~602nからこの点400aまでの平均距離diを最小化するために、割り当てられたメッシュ三角形602a~602nの各々のメッシュ頂点606a~606cを調整することによって、三角メッシュV600を点群402にフィッティングさせるということが、基本理念である。このことは、メッシュ頂点606の位置全て、つまり3N次元空間612全体で、目的関数E(V、PC)を最小化することによって行われ、ここでNは、三角メッシュV600を形成する頂点606の数である。
【0044】
ブロック212において、三角メッシュV600を複数の点群300又は各点群402からの点群データにフィッティングさせるための目的関数E(V、PC)が決定され、形成され、又は算出される。目的関数は、方程式1によって表わされる。
【0045】
目的関数は、測定点Pi400aから三角メッシュ600までのノルム(距離di)を決定することに関連するものであり、距離diは、各測定点Pi400aに関して1/σiで重み付けされる。Mは、点群PC402中の測定点Piの数である。目的関数は、三角メッシュV600がそれ自体に折れ重なるか、又は点群PC402を超えて延在することになる、望ましくない解を防ぐために、メッシュ面誤差に比例する正則化項又は罰則項も含む。正則化項又は罰則項は、重み付けされたフィッティング誤差項(λ)、及び、三角メッシュ表面積項(Amesh)(Aに下付きのmesh)を含む。
【0046】
一例によると、メッシュ三角形602a~602nの3-D頂点606a~606cは制約を受けない。つまり、これらの頂点の各々の場所又は位置は確定されない。別の例では、メッシュ三角形602a~602nの3-D頂点606a~606cは制約を受ける。例えば、xとyの座標における頂点606a~606cの場所又は位置は、確定されているグリッド406に確定又は制約され、各頂点606a~606cのz座標の場所又は位置のみが、変動可能である。
【0047】
ブロック214において、目的関数E(V、PC)を低減又は最小化するよう、三角メッシュV600を調整することによって、各3-Dスキャンセンサによる点群402又は300からの最良のデータを自動的に使用するセンサ解像度を使用して、三角メッシュV600を点群402にフィッティングさせる。一例によると、目的関数E(V、PC)は、粒子群最適化(Particle Swarm Optimization:PSO)又はその他の最適化機能を使用して、低減又は最小化される。粒子群最適化については、「Proceedings of International Conference on Neural Networks IV」(1995)のP1942~1948、Kennedy,J.とEberhart,Rの「Particle Swarm Optimization」において、説明されている。他の例によると、目的関数E(V、PC)は、「The Third Conference on Parallel Problem Solving from Nature」(1994)のP78~87、「PPSN III: Proceedings of the International Conference on Evolutionary Computation」のEiben、A.E.等による「Generic Algorithms with Multi-Parent Recombination」のような汎用アルゴリズム、又は、「Computer Journal 7 (2)」(1964)のP155~162、Powell,M.J.D.による「An efficient Method for Finding the Minimum of a Function for Several Variables without Calculating Derivatives」のパウエル法を使用することによって、低減又は最小化される。
【0048】
ブロック216において、目的関数E(V、PC)が、が予め設定された最小値Emin(Eに下付きのmin)を下回っているか(又は直近の数回の繰り返しにおいて変化していないか)否かの、判定が行われる。目的関数E(V、PC)予め設定された最小値を下回っていない場合、方法200はブロック212に戻り、目的関数E(V、PC)を更に低減又は最小化するために、更なる繰り返しが実施される。目的関数E(V、PC)が予め設定された最小値Eminを下回っているか、又は、直近の数回の繰り返しにわたって変化していない場合、方法200はブロック218に進む。
【0049】
ブロック218において、対象物の3-D計測のために、対象物の面表現が生成又は提供される。上述したように、対象物の面表現は、各3-Dスキャンセンサの解像度を使用して、点群から生成される。対象物の面表現は、対象物の3-D計測のための、対象物に対応する解像度適応型メッシュを含む。一例によると、解像度適応型メッシュを含む対象物の面表現を使用して、製造工程などの工程が、対象物に対して実施される。したがって、面表現は、三角メッシュを点群にフィッティングさせることを含み、面表現の生成における点群中の各測定点の寄与度は、各測定点の精度又は解像度に基づく。面表現を生成するための目的関数E(V、PC)を最小化又は低減することは、三角メッシュVから各測定点Piまでの距離diを、各点Piから三角メッシュVに向かう方向riの、予想される誤差標準偏差の逆数(1/σi)で重み付けすることによって、三角メッシュVを点群にフィッティングさせることを含む。目的関数E(V、PC)を最小化する、メッシュ三角形602a~602nの各々の頂点606a~606cの位置を見出すことによって、三角メッシュVを点群にフィッティングさせる。
【0050】
図2Bは、本開示の別の例によると、3-D計測用の解像度適応型メッシュを生成するための方法200’の一例のフロー図である。方法200’は、ブロック212における、目的関数(E(V、P1、…、Pn、R、T)を算出又は決定することが、複数の点群を重ね合わせて複合点群を形成するために回転工程及び並進工程を実施することを含む点を除いて、方法200に類似している。回転パラメータ及び並進パラメータが、目的関数に付加される。複数の点群が同時に重ね合わされて、複合点群になる。前述の記載のように、目的関数を最小化する各メッシュ三角形の頂点の位置を見出すことによって、三角メッシュを複合点群にフィッティングさせる。ブロック214’において、目的関数を低減又は最小化するよう、三角メッシュが調整され、かつ、回転工程及び並進工程が実施される。一例によると、前述の記載のように、目的関数を最小化するために粒子群最適化が使用される。
【0051】
更に
図7を参照するに、
図7は、本開示の一例によると、三角メッシュ600を複合点群にフィッティングさせる(
図6のブロック206’)ために、複数の点群402a~402nの融合と重ね合わせを同時に行うことの一例を示す図である。1つの点群座標系の別の点群座標系に対する回転及び並進に対応する解空間に、追加の6つの次元を付加することによって、複数の点群402a~402nが、共通の一座標系において重ね合わされる。同一の対象物を観測する別々の3-Dスキャンセンサからのからの2つの点群で構成されている複合点群に関する三角メッシュの残余モデリング誤差は、この2つの点群が重ね合わされた時に最小化される。したがって、本書に記載の解像度適応型メッシュプロセスは、上記に記載しているように、複数の点群を重ね合わせることと、組み合わされた点群又は複合点群のための解像度適応型メッシュを生成することの、両方のために使用される。解空間の次元数は、3Nから3N+6に増大する。ここでNは、三角メッシュV600における頂点606a~606cの数であり、追加される6つの次元は、座標の回転パラメータ及び並進パラメータである。したがって、点群が2つの一例では、その目的関数は、
となる。パラメータα、β、及びθは、点群P1の別の点群P2に対する(又はその逆の)回転の角度である。
【0052】
【0053】
3つの軸の周りでこの点群を回転させる行列演算子は:
である。
【0054】
【0055】
次いで、回転及び並進の後の点群が、
P’=RP+T
によって決定される。
【0056】
一例によると、複数の点群の各点群を回転及び並進させて、組み合わされた点群又は複合点群を形成し、次いで、この組み合わされた点群又は複合点群を、前述の記載のように、三角メッシュにフィッティングさせる。
【0057】
ブロック218’において、対象物の3-D計測のために、対象物の面表現が生成又は提供される。対象物の面表現は、組み合わされた点群又は複合点群から、かつ、前述の記載のように各3-Dスキャンセンサの解像度を使用して、生成される。対象物の面表現は、対象物の3-D計測のための、対象物に対応する解像度適応型メッシュを含む。
【0058】
図8は、本開示の一例による、多重解像度フィッティングを使用して3-D計測用の解像度適応型メッシュを生成するための方法800の一例のフロー図である。一例によると、方法800は、
図1の解像度適応型メッシュモジュール120によって具現化され、かつ実施される。方法800は、多重解像度メッシュフィッティングを使用することによって三角メッシュを点群にフィッティングさせることを含み、当該時点の解像度レベルの出力三角メッシュは、細分化され、かつ、次の解像度レベルの最適化のための初期三角メッシュとして使用される。
【0059】
ブロック802において、複数の3-Dスキャンセンサから点群データが受信される。各3-Dスキャンセンサからの点群データは、対象物(
図1の対象物104など)を表現する点群を画定する。各点群は多数の点を含み、各点は、少なくとも、対象物上でのその点の位置情報を含む。位置情報は、少なくとも、対象物上でのこの点の3-D座標情報(x、y、z)を含む。点群データを受信することは、各3-Dスキャンセンサからの点群と、各点の不確定性楕円体とを受信することを含む。不確定性楕円体は、対象物に対する各3-Dスキャンセンサの位置、及び各3-Dスキャンセンサの物理的特性に基づいて、各3-Dスキャンセンサの解像度を決定するために使用される。
【0060】
ブロック804において、各点群内の点のグループを選択することによって、各点群は最低の解像度レベルにダウンサンプリングされる。一例によると、点のこのグループはランダムに選択される。別の例によると、適応型アプローチが使用され、このアプローチにおいては、ある特定の点の周りに集中している点の点密度又は数が、この点群中の他の点を下回っている場合に、この特定の点を選択する可能性が高くなる。なぜなら、この特定の点は、対象物の解像度適応型メッシュ表現を生成するための位置情報を提供する上で、点群の高密度領域内の点よりも「価値がある(valuable)」からである。
【0061】
ブロック806において、低解像度の三角メッシュが、非解像度適応型メッシュ(RAM)法を使用して初期化される。典型的な一例によると、低解像度の三角メッシュを初期化するためにグリッドフィッティングが使用される。
【0062】
ブロック808において、ダウンサンプリングされた各点が、初期化された三角メッシュ内の最も近いメッシュ三角形に割り当てられる。ブロック810において、当該時点の解像度レベル向けに最適化されたメッシュ812を生成するための、三角メッシュは、アップサンプリングされた点群、及び、初期化のための過去の低解像度レベルのメッシュを使用して、最適化される。ブロック814において、アップサンプリングされた点群が、細分化されたメッシュを使用して生成される。アップサンプリングされた点が生成されて、細分化されたメッシュ内の、より小さな三角形上に配置される。
【0063】
ブロック814において、三角メッシュは細分化され、点群は、次の解像度レベル向けにアップサンプリングされる。方法800は、次いでブロック808に戻り、前述の記載のように、810において望ましい解像度レベルが得られるまで続く。望ましい解像度レベルが得られると、方法800はブロック816に進む。
【0064】
ブロック816において、対象物の面表現である解像度適応型メッシュが、生成又は提供される。解像度適応型メッシュは、対象物の3-D計測に使用される。一例によると、解像度適応型メッシュを使用して、製造工程などの工程が、対象物に対して実施されうる。
【0065】
一例によると、方法200、200’、800のいずれかが、
図1のコンピュータプログラム製品136などのコンピュータプログラム製品で具現化される。コンピュータプログラム製品136は、それによって具現化されるコンピュータプログラム指令138を有する、前述の記載のようなコンピュータ可読記憶媒体を含む。コンピュータ可読記憶媒体は、それ自体、一過性の媒体ではない。プログラム指令は、デバイス(
図1のプロセッサ118など)に方法200、200’又は800を実施させるために、このデバイスによって実行可能である。一例によると、コンピュータプログラム指令138は、プロセッサ118に関連付けられた記憶デバイスに記憶され、かつ、コンピュータプログラム製品136からダウンロード可能な、解像度適応型メッシュモジュール120を規定する。
【0066】
図中のフロー図及びブロック図は、本開示の様々な例によるシステム、方法、及びコンピュータプログラム製品の、実現可能な実行形態のアーキテクチャ、機能、及び動作を示している。そのため、フロー図及びブロック図における各ブロックは、特定の論理機能(複数可)を実装するための一又は複数の実行可能指令を含む、指令のモジュール、指令のセグメント、又は指令の一部分を表わしうる。一部の代替的な実行形態では、ブロック内に記載された機能は、図に記載されている順序を逸脱して発現しうる。例えば、連続して示されている2つのブロックは、実際には、関連機能に応じて、実質的に同時に実行されうるか、また時には、逆順に実行されうる。ブロック図及び/又はフロー図の各ブロック、並びに、ブロック図及び/又はフロー図のブロックの組み合わせは、特定の機能又は作用を実施する特殊用途ハードウェアベースのシステムによって実装されうるか、又は、特殊用途ハードウェアとコンピュータ指令との組み合わせを実行しうることにも、留意されたい。
【0067】
本書で使用している用語は、単に特定の例を説明することを目的としており、本開示の例を限定することは意図していない。本書において、単数形「1つの(a、an)」及び「この、その、前記(the)」は、複数形も含むことを(文脈が明らかにそうでないことを示さない限り)意図している。更に、「備える・含む(comprises及び/又はcomprising)」という語は、この明細書中で使用される場合、記載されている特徴、実体、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を特定するが、それら以外の一又は複数の特徴、実体、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又はこれらの群の、存在又は追加を排除するものではないことが、理解されよう。
【0068】
全ての手段又はステップの対応している構造、材料、作用、及び均等物、それに加えて、以下の特許請求の範囲における機能要素は、具体的に請求されている、その他の請求されている要素と組み合わされて機能を実施するための、いかなる構造、材料、又は作用をも含むことが、意図されている。本書の例についての説明は、例示及び説明を目的として提示されており、網羅的であること、又は、例を開示されている形態に限定することを、意図するものではない。当業者には、例の範囲及び本質から逸脱することなく、多くの修正例及び変更例が自明となろう。
【0069】
更に、本開示は以下の条項による例を含む。
【0070】
条項1.対象物の3-D計測用の解像度適応型メッシュを生成するための方法であって、
複数のセンサから点群データを受信することであって、各センサからの点群データは、対象物を表現する点群を画定し、
各点群は多数の点を含み、各点は、少なくとも、対象物上でのその点の位置情報を含む、点群データを受信することと、
対象物に対する各センサの位置、及び各センサの物理的特性に基づいて、3つの直交次元の各々における各センサの解像度を決定することと、
各センサの解像度を使用して、点群から対象物の面表現を生成することであって、対象物の面表現は、対象物の3-D計測のための、対象物に対応する解像度適応型メッシュを含む、面表現を生成することとを含む、方法。
【0071】
条項2.面表現を生成することが、三角メッシュを点群にフィッティングさせることを含み、面表現の生成における点群中の各点の寄与度は、各点の精度又は解像度に基づく、条項1に記載の方法。
【0072】
条項3.面表現を生成することが、三角メッシュから各点までの距離を、各点から三角メッシュに向かう方向の、予想される誤差標準偏差の逆数で重み付けすることによって、三角メッシュを点群にフィッティングさせることを含む、条項1に記載の方法。
【0073】
条項4.種々の視認方向及び距離での各センサの複数の解像度モデルを使用して、各点から三角メッシュに向かう方向の、予想される標準偏差を推定することを更に含み、解像度モデルは、センサの物理モデルから解析によって、又は、測定領域全体をカバーするよう補間されるいくつかの異なる位置において解像度ターゲットを測定することから経験的に、決定される、条項3に記載の方法。
【0074】
条項5.点群データを受信することは、各センサからの点群と、各点の不確定性楕円体とを受信することを含み、不確定性楕円体は、対象物に対するセンサの位置に基づいて、各センサの解像度を決定するために使用される、条項1に記載の方法。
【0075】
条項6.対象物の面を表現する初期化された三角メッシュを提供するために、面補間法を使用して三角メッシュを初期化することを更に含む、条項5に記載の方法。
【0076】
条項7.各点を、三角メッシュの最も近いメッシュ三角形に割り当てることを更に含み、三角メッシュは、集合的に対象物の面を表現する多数のメッシュ三角形を含む、条項5に記載の方法。
【0077】
条項8.
各点から、割り当てられたメッシュ三角形上の最も近い点までの距離を測定することと、
各点に関して、割り当てられたメッシュ三角形上の最も近い点に向かう方向における、点に関連付けられた不確定性楕円体の半径を決定することとを更に含む、条項7に記載の方法。
【0078】
条項9.点群から最良の点群データを自動的に選択し、使用する、三角メッシュを点群にフィッティングさせるための目的関数であって、重み付けされたフィッティング誤差項、及び三角メッシュ表面積項を含む目的関数を、形成することを更に含む、条項8に記載の方法。
【0079】
条項10.目的関数を最小化する各メッシュ三角形の頂点の位置を見出すことによって、三角メッシュを点群にフィッティングさせることを更に含む、条項9に記載の方法。
【0080】
条項11.
点群同士を重ね合わせて複合点群を形成するために、回転工程及び並進工程を実施すること、
目的関数に回転パラメータ及び並進パラメータを付加すること、及び、
複合点群になるように点群同士を重ね合わせることと、目的関数を最小化する各メッシュ三角形の頂点の位置を見出すことによって三角メッシュを複合点群にフィッティングさせることとを、同時に行うことを更に含む、条項10に記載の方法。
【0081】
条項12.目的関数を最小化するために粒子群最適化を使用することを更に含む、条項10に記載の方法。
【0082】
条項13.各メッシュ三角形の頂点が制約を受けない、条項10に記載の方法。
【0083】
条項14.各メッシュ三角形の頂点は、1つの方向だけが変動可能であり、それ以外の2つの方向はグリッド上に確定されるように、制約を受ける、条項10に記載の方法。
【0084】
条項15.多重解像度メッシュフィッティングを使用することによって三角メッシュを点群にフィッティングさせることを更に含み、当該時点の解像度レベルの出力三角メッシュは、細分化され、かつ、次の解像度レベルの最適化のための初期三角メッシュとして使用される、条項7に記載の方法。
【0085】
条項16.細分化された三角メッシュと共に使用するための各解像度レベル向けに点群をアップサンプリングすることを更に含む、条項15に記載の方法。
【0086】
条項17.対象物の3-D計測用の解像度適応型メッシュを生成するためのシステムであって、
対象物の3-D点群データを含む対象物の電子画像を収集するための、複数のセンサと、
プロセッサと、
プロセッサで動作する解像度適応型メッシュモジュールであって、
複数のセンサから点群データを受信することであって、各センサからの点群データは、対象物を表現する点群を画定し、各点群は多数の点を含み、各点は、少なくとも、対象物上でのその点の位置情報を含む、点群データを受信することと、
対象物に対する各センサの位置、及び各センサの物理的特性に基づいて、3つの直交次元の各々における各センサの解像度を決定することと、
各センサの解像度を使用して、点群から対象物の面表現を生成することであって、対象物の面表現は、対象物の3-D計測のための、対象物に対応する解像度適応型メッシュを含む、面表現を生成することとを含む、一連の機能を実施するよう設定されている、解像度適応型メッシュモジュールとを備える、システム。
【0087】
条項18.一連の機能が、三角メッシュを点群にフィッティングさせることを含む、面表現を生成することを更に含み、面表現の生成における点群中の各点の寄与度は、各点の精度又は解像度に基づく、条項17に記載のシステム。
【0088】
条項19.対象物の3-D計測用の解像度適応型メッシュを生成するためのコンピュータプログラム製品であって、それによって具現化されるプログラム指令を有するコンピュータ可読記憶媒体を備え、コンピュータ可読記憶媒体は、それ自体、一過性の媒体ではなく、
複数のセンサから点群データを受信することであって、各センサからの点群データは、対象物を表現する点群を画定し、各点群は多数の点を含み、各点は、少なくとも、対象物上でのその点の位置情報を含む、点群データを受信することと、
対象物に対する各センサの位置、及び各センサの物理的特性に基づいて、3つの直交次元の各々における各センサの解像度を決定することと、
各センサの解像度を使用して、点群から対象物の面表現を生成することであって、対象物の面表現は、対象物の3-D計測のための、対象物に対応する解像度適応型メッシュを含む、面表現を生成することとを含む方法を、デバイスに実施させるよう、プログラム指令はこのデバイスによって実行可能である、コンピュータプログラム製品。
【0089】
条項20.方法が、三角メッシュを点群にフィッティングさせることを含む、面表現を生成することを更に含み、面表現の生成における点群中の各点の寄与度は、各点の精度又は解像度に基づく、条項19に記載のコンピュータプログラム製品。
【0090】
本書では具体例を例示し、説明しているが、当業者は、示されている具体例が、同じ目的を果たすよう計算されているいかなる構成をも代替しうること、及び、これらの例が、他の環境における他の応用を有することを、認識しよう。この出願は、いかなる適応例又は変形例をも対象とすることが、意図されている。以下の特許請求の範囲は、本開示の例の範囲を本書に記載の具体例に限定することを、全く意図するものではない。