(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-06
(45)【発行日】2023-07-14
(54)【発明の名称】吐出器
(51)【国際特許分類】
B65D 47/34 20060101AFI20230707BHJP
F04B 9/14 20060101ALI20230707BHJP
【FI】
B65D47/34 110
B65D47/34 BRL
F04B9/14 B
(21)【出願番号】P 2019216958
(22)【出願日】2019-11-29
【審査請求日】2022-06-02
(73)【特許権者】
【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【氏名又は名称】鈴木 三義
(74)【代理人】
【識別番号】100140718
【氏名又は名称】仁内 宏紀
(72)【発明者】
【氏名】坂田 耕太
【審査官】田中 一正
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-224602(JP,A)
【文献】特開2012-116527(JP,A)
【文献】特開2004-337654(JP,A)
【文献】実開平07-040510(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 47/34
F04B 9/14
B05B 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器本体における口部の内側に、上方付勢状態で下方移動可能に配設されるステムと、
前記口部に装着される装着キャップが取付可能に構成されるとともに、前記ステムが挿入された筒状のシリンダと、
前記シリンダの内側で前記ステムの上下動に連係するとともに、前記シリンダの内周面に上下摺動可能に嵌合されたピストンと、
前記ステムの上端部に着脱可能に取り付けられ、内容物を吐出する吐出口を有する吐出ヘッドと、
前記ステムの周囲に配置されるとともに、前記吐出ヘッドを介して前記ステムを上方付勢する付勢部材と、を備え、
前記吐出ヘッドは、前記付勢部材の上端部を支持する上ばね支持部を備え
、
前記吐出ヘッドは、前記ステムに着脱可能に螺着され、
前記ステムと前記シリンダとの間には、前記ステムが前記付勢部材の付勢力によって上昇した上昇端位置にあるとき、前記シリンダに対する前記ステムの前記シリンダの軸線回りの回転を許容する一方、前記ステムが前記上昇端位置よりも上方に位置する分解位置にあるとき、前記シリンダに対する前記ステムの前記シリンダの軸線回りの回転を規制する回り止め部が配設されている吐出器。
【請求項2】
前記ステムの下降端位置において前記吐出ヘッドが係合することで、前記シリンダに対する前記ステムの上下方向の移動を規制する規制部を備えている請求項1に記載の吐出器。
【請求項3】
前記シリンダの内側には、前記ステムの前記上昇端位置において前記ステムに設けられた被係合部が下方から係合する一方、前記ステムが前記分解位置に移動するのに伴い前記被係合部が上方に乗り越え可能な係合部が配設されている請求項
1又は請求項2に記載の吐出器。
【請求項4】
前記係合部の上面は、前記付勢部材の下端部を支持する下ばね支持部を構成している請求項
3に記載の吐出器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吐出器に関する。
【背景技術】
【0002】
吐出容器は、容器本体の口部に吐出器が装着されて構成されている。吐出器は、シリンダを有し、容器本体の口部に装着される固定吸引部と、ステム及び吐出ヘッドを有し、コイルスプリングによって上方付勢状態で下方移動可能に固定吸引部に組み合わされる作動部材と、を備えている(例えば、下記特許文献1参照)。
この構成によれば、作動部材の押し下げ操作により、吐出ヘッドを介してシリンダ内の内容物を吐出することができるとともに、コイルスプリングによる作動部材の上方への復元移動に伴ってシリンダ内に内容物を吸い上げることが可能とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、廃棄物を廃棄する際には、例えば環境負荷の低減化、廃棄物の処理効率の向上化等に対応するために、一般的に廃棄物の種類に応じて分別を行った後に廃棄を行っている。この点、使い終わった吐出器を廃棄する際、金属製のコイルスプリングを具備したままの状態では、コイルスプリング以外の構成部品が合成樹脂製であったとしても、いわゆる不燃ごみに該当してしまう。そのため、金属製のコイルスプリングと、それ以外の合成樹脂製の構成部品と、を分別して廃棄することが望まれている。
【0005】
しかしながら、上述した従来の吐出器では、有底筒状のシリンダ内において、ステムの下方に位置する部分に、コイルスプリングが組み込まれている。この場合、廃棄時にコイルスプリングを取り外すことが難しく、上述したニーズに対応することができなかった。
【0006】
本発明は、シリンダ内に組み込まれる付勢部材を廃棄時に簡単に取り外すことができる吐出器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
本発明に係る態様の吐出器は、容器本体における口部の内側に、上方付勢状態で下方移動可能に配設されるステムと、前記口部に装着される装着キャップが取付可能に構成されるとともに、前記ステムが挿入された筒状のシリンダと、前記シリンダの内側で前記ステムの上下動に連係するとともに、前記シリンダの内周面に上下摺動可能に嵌合されたピストンと、前記ステムの上端部に着脱可能に取り付けられ、内容物を吐出する吐出口を有する吐出ヘッドと、前記ステムの周囲に配置されるとともに、前記吐出ヘッドを介して前記ステムを上方付勢する付勢部材と、を備え、前記吐出ヘッドは、前記付勢部材の上端部を支持する上ばね支持部を備え、前記吐出ヘッドは、前記ステムに着脱可能に螺着され、前記ステムと前記シリンダとの間には、前記ステムが前記付勢部材の付勢力によって上昇した上昇端位置にあるとき、前記シリンダに対する前記ステムの前記シリンダの軸線回りの回転を許容する一方、前記ステムが前記上昇端位置よりも上方に位置する分解位置にあるとき、前記シリンダに対する前記ステムの前記シリンダの軸線回りの回転を規制する回り止め部が配設されている。
【0008】
本態様によれば、吐出ヘッドをステムから取り外すことで、吐出ヘッドの上ばね支持部による付勢部材の上端部の支持が解除される。これにより、吐出器の構成部材の中から、付勢部材を取り出すことができる。そのため、シリンダ内に組み込まれる付勢部材を廃棄時に簡単に取り外すことができ、付勢部材と、その他の構成部材と、を分別することができる。その結果、環境負荷の低減化、廃棄物の処理効率の向上化等に対応することができる。
また、分解位置において、シリンダに対するステムの回転が規制されることで、吐出ヘッドの取り外し時にステムを把持する必要がない。これにより、吐出ヘッドを簡単に取り外すことができ、分別作業の利便性を向上させることができる。また、ステムを直接把持する必要がないので、付勢部材の周囲を被覆筒によって被覆する等、意匠性の向上も図ることができる。
【0009】
上記態様に係る吐出器において、前記ステムの下降端位置において前記吐出ヘッドが係合することで、前記シリンダに対する前記ステムの上下方向の移動を規制する規制部を備えていてもよい。
本態様によれば、ステムが下降端位置で保持されるので、流通段階等において、吐出ヘッドが押下される等して、内容物が不意に吐出されるのを抑制できる。
【0011】
上記態様に係る吐出器において、前記シリンダの内側には、前記ステムの前記上昇端位置において前記ステムに設けられた被係合部が下方から係合する一方、前記ステムが前記分解位置に移動するのに伴い前記被係合部が上方に乗り越え可能な係合部が配設されていてもよい。
本態様によれば、ステムが不意に分解位置に移動するのを抑制することができる。これにより、使用時において、ステムと吐出ヘッドとが不意に相対回転して、吐出ヘッドがステムから緩むのを抑制できる。
【0012】
上記態様に係る吐出器において、前記係合部の上面は、前記付勢部材の下端部を支持する下ばね支持部を構成していてもよい。
本態様によれば、係合部と下ばね支持部とを別体で形成する必要がないので、構成の簡素化等を図ることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、シリンダ内に組み込まれる付勢部材を廃棄時に簡単に取り外すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】実施形態に係る吐出器が下降端位置にある状態を示す吐出容器の断面図である。
【
図2】実施形態に係る吐出器が上昇端位置にある状態を示す吐出容器の断面図である。
【
図3】実施形態に係る吐出器が分解位置にある状態を示す吐出容器の部分断面図である。
【
図4】実施形態に係る吐出器の分解方法を説明するための吐出容器の部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明では、本発明に係る吐出器が容器本体に取り付けられてなる吐出容器について説明する。
図1、
図2に示す吐出容器1は、有底筒状の容器本体11と、容器本体11の口部11aに着脱可能に装着された吐出器12と、を備えている。
容器本体11は、内容物が収容可能に構成されている。なお、内容物は、例えばシャンプーやボディソープ、化粧料等の液体である。
【0016】
吐出器12は、ポンプ機構14と、ポンプ機構14に取り付けられる外装部材15と、を備えている。
図1、
図2に示すように、ポンプ機構14は、ステム21やピストン22、シリンダ23、ピストンガイド24、下部弁体25、閉塞筒26、規制部27、カバー部材28等を備えている。なお、ポンプ機構14のうち、少なくともステム21やピストン22、シリンダ23、閉塞筒26、カバー部材28は、共通軸上に同軸に配設された筒状に形成されている。以下、共通軸を軸線Oといい、軸線Oに沿う方向を上下方向という。上下方向のうち、容器本体11の底部から吐出器12に向かう方向を上方とし、吐出器12から容器本体11の底部に向かう方向を下方とする。また、上下方向から見た平面視において、軸線Oに交差する方向を径方向といい、軸線O回りに周回する方向を周方向という。
【0017】
シリンダ23は、上方に位置するものほど外径が拡大する多段筒状に形成されている。具体的に、シリンダ23は、取付筒31、収容筒32、摺動筒33及び突出筒34が下方から上方に連なっている。
取付筒31には、吸上筒41が嵌合されている。吸上筒41は、下端開口が容器本体11の底部に近接する位置まで延設されている。
【0018】
摺動筒33の上部には、摺動筒33を径方向に貫通する導入孔33aが形成されている。摺動筒33の上端開口縁には、径方向の外側に向けてフランジ部42が突設されている。フランジ部42は、摺動筒33の全周に亘って形成されている。フランジ部42は、吐出器12が容器本体11に装着された状態において、口部11aの上端開口縁上にパッキン44を間に挟んで配置される。
突出筒34は、フランジ部42から上方に延設されている。
【0019】
下部弁体25は、上述した収容筒32内に収容されている。具体的に、下部弁体25は、嵌合筒45と、下方規制部46と、弁本体47と、を備えている。
嵌合筒45は、有頂筒状に形成されている。嵌合筒45の周壁部は、収容筒32の下部に嵌合されている。
下方規制部46は、収容筒32内において、嵌合筒45の頂壁部から上方に突設されている。
【0020】
弁本体47は、嵌合筒45(周壁部)の内周面に、弾性変形可能な連結片を介して連結されている。すなわち、弁本体47は、連結片の弾性変形に応じて嵌合筒45に対して上下方向に弾性変位可能に構成されている。弁本体47は、収容筒32内において、収容筒32の下端開口縁に形成された環状のシール突部に、シール突部の上方から着座する。
【0021】
下部弁体25(弁本体47)は、シリンダ23内の加圧時にシリンダ23の下端開口を閉塞したままで、シリンダ23内の減圧時にシリンダ23の下端開口を開放する逆止弁である。下部弁体25は、シリンダ23内の加圧時において、シリンダ23内の内容物が収容筒32の下端開口を通じて容器本体11に戻ることが阻止される。一方、シリンダ23内の減圧時には、容器本体11内の内容物が収容筒32の下端開口を通じてシリンダ23内に流入する。
【0022】
ピストンガイド24は、シリンダ23内をステム21とともに上下動可能に構成されている。具体的に、ピストンガイド24は、栓部51と、栓部51上方に延設された装着部52と、を備えている。
【0023】
栓部51は、有頂筒状に形成されている。栓部51は、上下動に伴い、収容筒32と摺動筒33内との連通及び遮断を切り替える。具体的に、
図1に示すステム21の下降端位置P1において、栓部51(周壁部)の下部は、収容筒32内に嵌合されている。これにより、収容筒32内と摺動筒33内との連通が上下方向で遮断される。一方、
図2に示すステム21の上昇端位置P2において、栓部51(周壁部)の下部は、収容筒32から上方に離脱する。これにより、収容筒32内と摺動筒33内とが連通する。
【0024】
栓部51の周壁部には、径方向の外側に向けて近接突起51aが形成されている。近接突起51aは、周方向に間隔をあけて複数形成されている。近接突起51aにおける径方向の外側端面は、収容筒32の内周面よりも径方向の外側に位置し、摺動筒33の内周面よりも径方向の内側に位置している。近接突起51aは、ステム21が下降端位置P1にある状態で、収容筒32の上端開口縁に収容筒32の上方から近接又は当接する。
【0025】
装着部52は、周方向に間隔をあけて配置された複数の分割周壁と、複数の分割周壁における周方向の中央部から径方向の内側に向けて各別に突出するリブと、を備えている。分割周壁の外周面は、栓部51の周壁部に対して径方向の内側に位置している。各リブにおける径方向の内側端部同士は、軸線O上で互いに連結されている。リブは、分割周壁における上下方向の全域にわたって配設されている。装着部52は、周方向で隣り合う分割周壁同士の間を通じて、分割周壁の内外が連通している。なお、装着部52は、周方向の全周に亘って連続して延びる筒部に、筒部を径方向に貫通する貫通孔を有する構成であってもよい。
【0026】
ステム21は、シリンダ23の摺動筒33内にシリンダ23の上方から挿入されている。ステム21は、吐出器12が容器本体11に装着された状態において、口部11aの内側に配設される。ステム21は、シリンダ23内において、後述する付勢部材130により上方付勢状態で下方移動可能に構成されている。ステム21は、下筒部61と、下筒部61よりも小径に形成された上筒部62と、を備えている。
【0027】
下筒部61は、装着部52の周囲を取り囲んでいる。下筒部61の内周面と装着部52(分割周壁)の外周面との間には、周方向の全体に亘って隙間が形成されている。下筒部61の上端開口縁には、径方向の内側に向けて段部63が形成されている。図示の例において、段部63は、上方に向かうに従い径方向の内側に向けて延びるテーパ状に形成されている。但し、段部63は、軸線Oに対して直交する方向に突設されていてもよい。
上筒部62は、段部63における径方向の内側端部(上端部)から上方に延設されている。上筒部62内の下部には、装着部52(分割周壁)が嵌合されている。上筒部62の上端部には、雌ねじ部が形成されている。
【0028】
上筒部62の下端部には、径方向の外側に向けて突出するとともに、上下方向に沿って延びる位置決め突起64が形成されている。位置決め突起64の外周縁は、下筒部61の外周面と面一に配置されている。位置決め突起64の下端縁は、段部63に連なっている。位置決め突起64の上端縁は、径方向の外側に向かうに従い下方に延在している。本実施形態において、位置決め突起64は、周方向に間隔をあけて複数形成されている。なお、位置決め突起64の上端縁は、上下方向に直交する方向に延在していてもよい。また、位置決め突起64は、上筒部62及び段部63何れかに接続されていればよい。
【0029】
上筒部62において、位置決め突起64よりも上方に位置する部分には、被係合部65が形成されている。被係合部65は、上筒部62から径方向の外側に突出している。なお、被係合部65は、全周に亘って連続的に形成されていても、周方向に間欠的に形成されていてもよい。
【0030】
ピストン22は、外筒及び内筒が連結部によって連結された構成である。
外筒は、上下方向の中央部から両側に向かうに従い外径が拡大している。外筒は、上下方向の両端部が摺動筒33の内周面上を上下方向に摺動可能に構成されている。
内筒は、上述した下筒部61内に上下方向に摺動可能に嵌合される。
【0031】
図2に示すように、ピストン22は、ステム21の上昇端位置P2において、外筒によって上述した導入孔33aを閉塞する。具体的に、外筒の上下方向の両端部が、摺動筒33の内周面のうち導入孔33aに対して上下方向の両側に位置する部分に密接することで、導入孔33aが閉塞される。
【0032】
閉塞筒26は、シリンダ23内において、ピストン22の上方に位置する部分に配置されている。閉塞筒26は、ステム21(上筒部62)の周囲を取り囲んでいる。閉塞筒26は、上下方向の中央部から両側に向かうに従い外径が拡大している。閉塞筒26は、上下方向の両端部が摺動筒33の内周面上を上下方向に摺動可能に構成されている。閉塞筒26は、
図1に示すステム21の下降端位置P1において、導入孔33aを閉塞している。具体的に、閉塞筒26の上下方向の両端部が、摺動筒33の内周面のうち導入孔33aに対して上下方向の両側に位置する部分に密接することで、導入孔33aが閉塞される。これにより、流通段階等、ステム21の下降端位置P1があるときに導入孔33aを通じた容器本体11内とシリンダ23内との連通が遮断されている。一方、閉塞筒26の下端部は、
図2に示すステム21の上昇端位置P2において、ピストン22における外筒の上端部に当接している。
【0033】
規制部27は、シリンダ23の上端部に組み付けられている。規制部27は、規制筒81と、連結フランジ82と、嵌合筒83と、外装筒84と、進入筒85と、係合部86と、を備えている。
規制筒81は、軸線Oと同軸に配置されている。規制筒81の下部は、上述した突出筒34内に挿入されている。規制筒81の下部外周面及び突出筒34の内周面には、周方向に互いに係合してシリンダ23に対する規制部27の相対回転を規制する回り止め部が形成されている。規制筒81の上部は、突出筒34から上方に突出している。規制筒81の上部には、雄ねじ部が形成されている。
【0034】
連結フランジ82は、規制筒81における上下方向の中間部分から径方向の外側に張り出している。
嵌合筒83は、連結フランジ82から下方に延在している。嵌合筒83内には、打栓等によって突出筒34が嵌合されている。これにより、嵌合筒83は、突出筒34の周囲を取り囲んでいる。
外装筒84は、連結フランジ82の外周縁から下方に延在している。外装筒84は、嵌合筒83の周囲を取り囲んでいる。
進入筒85は、規制筒81から下方に延在している。進入筒85の外径は、規制筒81の外径よりも小さくなっている。進入筒85は、摺動筒33内に嵌合されている。
【0035】
係合部86は、回転規制部87と、乗り越え突起88と、を備えている。本実施形態の係合部86は、進入筒85の下端部において、周方向に間隔をあけて複数形成されている。
回転規制部87は、進入筒85の下端部から径方向の内側に向けて突出している。係合部86における径方向の内側端部は、ステム21(上筒部62)の外周面に径方向の外側から近接している。
【0036】
乗り越え突起88は、回転規制部87の上端部から径方向の内側に突出している。乗り越え突起88は、
図2に示す上昇端位置P2において、上述した被係合部65が係合部86の下方から係合可能に構成されている。一方、乗り越え突起88は、ステム21が
図3に示す分解位置P3へ移動するのに伴い、上述した被係合部65が上方に乗り越え可能に構成されている。
【0037】
係合部86(回転規制部87及び乗り越え突起88)の上面は、下ばね支持部86aを構成している。下ばね支持部86aは、上下方向に直交する平坦面に形成されている。但し、下ばね支持部86aは、下方に窪む凹状に形成されていてもよい。また、回転規制部87及び乗り越え突起88の上面は面一でなくてもよい。
【0038】
カバー部材28は、被覆筒91と、脚部92と、を備えている。
被覆筒91は、軸線Oと同軸に配置されている。被覆筒91は、規制筒81内に挿入された状態で、ステム21(上筒部62)の周囲を取り囲んでいる。被覆筒91の下端は、
図1に示す下降端位置P1において、上述した係合部86に係合部86の上方から近接又は当接している。被覆筒91の上端部には、径方向の内側に突出する係止突起94が形成されている。
【0039】
脚部92は、被覆筒91から下方に延在している。脚部92は、被覆筒91の下端において、周方向に間隔をあけて複数形成されている。各脚部92は、周方向で隣り合う係合部86間の隙間95を通じて係合部86よりも下方に延在している。
図1に示す下降端位置P1において、脚部92の下端は、閉塞筒26に閉塞筒26の上方から近接又は当接している。これにより、下降端位置P1において、シリンダ23に対する閉塞筒26の上方への移動が規制される。なお、脚部92は、各隙間95にそれぞれ進入していてもよく、何れかの隙間95のみに進入していてもよい。
【0040】
上述した隙間95における周方向の幅は、
図3に示す分解位置P3において、上述した位置決め突起64が進入可能な大きさに形成されている。
【0041】
外装部材15は、装着キャップ100と、吐出ヘッド101と、を備えている。外装部材15は、吐出器12が容器本体11に装着された状態において、吐出器12の外部に露呈する部分である。
装着キャップ100は、有頂筒状に形成されている。装着キャップ100の天壁部103には、天壁部103を上下方向に貫通する挿通孔105が形成されている。挿通孔105内には、上述した突出筒34や嵌合筒83が挿入されている。すなわち、ポンプ機構14は、突出筒34が挿通孔105内に挿通孔105の下方から挿入された状態で、嵌合筒83内に突出筒34が嵌合されることで、天壁部103を上下方向に挟み込んでいる。この場合、外装筒84の下端は、装着キャップ100の天壁部103に上方から近接している。
【0042】
装着キャップ100の周壁部106は、天壁部103の外周縁から下方に延在している。周壁部106は、口部11aに着脱可能に螺着される。すなわち、ポンプ機構14は、装着キャップ100を介して容器本体11に装着される。但し、装着キャップ100は、例えばアンダーカット嵌合等、螺着以外の方法によって口部11aに装着されていてもよい。
【0043】
吐出ヘッド101は、操作部110と、装着筒111と、上ばね支持部112と、連結筒113と、吐出筒114と、を備えている。
操作部110は、有頂筒状に形成されている。
【0044】
装着筒111は、操作部110の天板部から下方に延在している。装着筒111は、軸線Oと同軸に配置されている。装着筒111の下端部のうち、外周面には雄ねじ部が形成されている。雄ねじ部は、上筒部62に形成された雌ねじ部に螺着されている。これにより、吐出ヘッド101は、ステム21に着脱可能に装着されている。なお、装着筒111と上筒部62との間に作用するトルク(締結解除時に作用するトルク)は、例えばシリンダ23の内周面と栓部51との間の摩擦力(静摩擦力)よりも大きい方が好ましい。これにより、シリンダ23に対するピストンガイド24の回転時に、ステム21に対して吐出ヘッド101が回転するのを抑制できる。なお、装着筒111は、螺着に限らず、嵌合や爪等による係止によってステム21に着脱可能に構成されていてもよい。
【0045】
装着筒111のうち、ステム21よりも上方に位置する部分には、突出片120が形成されている。突出片120は、装着筒111から径方向の外側に突出するとともに、上下方向に沿って延在している。突出片120の上端は、操作部110の天板部に連なっている。突出片120の下端縁は、上筒部62の上端縁に上筒部62の上方から近接又は当接している。すなわち、突出片120は、ステム21に対する吐出ヘッド101の下方移動を規制する。
【0046】
上ばね支持部112は、突出片120から下方に延在している。上ばね支持部112は、軸線Oと同軸に配置された筒状に形成されている。上ばね支持部112は、上筒部62の上端部を径方向の外側から取り囲んでいる。上ばね支持部112は、上述した下ばね支持部86a(係合部86)と上下方向で対向している。上ばね支持部112には、径方向の外側に突出する係止突起121が形成されている。係止突起121は、
図2に示す上昇端位置P2において、上述した係止突起94に下方から近接又は当接している。すなわち、係止突起94,121は、カバー部材28に対する吐出ヘッド101の上方移動を規制する。なお、上ばね支持部112は、周方向に間欠的に設けられていてもよい。
【0047】
連結筒113は、吐出ヘッド101の天板部のうち、装着筒111よりも径方向の内側に位置する部分から下方に延在している。連結筒113は、装着筒111の周囲を取り囲んでいる。連結筒113の下端は、装着筒111の下端よりも上方に位置している。連結筒113は、
図1に示す下降端位置P1において、規制筒81に螺着されている。これにより、ステム21が下降端位置P1で保持される。
【0048】
吐出筒114は、操作部110の周壁部及び連結筒113を径方向に貫くように形成されている。吐出筒114における径方向の内側開口部は、装着筒111内に連通している。吐出筒114における径方向の外側開口部は、装着筒111及び吐出筒114を通じてステム21内に連通する吐出口114aを構成している。
【0049】
ここで、本実施形態のポンプ機構14は、ステム21を上方に付勢する付勢部材130が設けられている。付勢部材130は、例えばコイルスプリングである。付勢部材130は、廃棄の際に吐出器12における他の構成部材とは分別が必要な材料により構成されている。このような材料として、製造の容易さや長期に渡って圧縮された状態であってもへたり難い物性等を鑑みると金属製であることが好ましい。本実施形態において、他の構成部材は、樹脂材料により形成されている。なお、付勢部材130は、コイルスプリングに限られない。
【0050】
付勢部材130は、シリンダ23内において、ステム21の周囲を取り囲んでいる。また、付勢部材130の周囲は、被覆筒91に取り囲まれている。付勢部材130の下端部は、上述した下ばね支持部86aに支持されている。付勢部材130の上端部は、上ばね支持部112に支持されている。すなわち、付勢部材130は、規制部27と吐出ヘッド101との間に介在して、吐出ヘッド101を介してステム21を上方に向けて付勢している。なお、本実施形態において、上述した上昇端位置P2とは、吐出ヘッド101と規制部27との係合(下降端位置P1)が解除され、付勢部材130の付勢によって吐出ヘッド101が上昇した状態であって、係止突起94,121同士が上下方向で係合した状態である。
【0051】
次に、上述した吐出容器1による内容物の吐出方法について説明する。
まず、
図1に示すように、下降端位置P1に位置する吐出ヘッド101を、規制部27に対して軸線O回りの締結解除方向に回転させることで、吐出ヘッド101の連結筒113と、規制筒81と、の螺着を解除する。この際、吐出ヘッド101、ステム21及びピストンガイド24が、シリンダ23に対して上昇し、ピストンガイド24の栓部51がシリンダ23の収容筒32から外れ、収容筒32内と摺動筒33内とが連通する。そして、付勢部材130の上方付勢力によって、ピストンガイド24、ステム21及び吐出ヘッド101が一体に上昇する。この過程において、栓部51の頂壁部が、ピストン22の内筒の下端部に係合することで、ピストンガイド24とともにピストン22も上昇する。
【0052】
本実施形態では、装着筒111と上筒部62との間に作用するトルクが、例えばシリンダ23の内周面と栓部51との間の摩擦力(静摩擦力)よりも大きくなっている。そのため、規制部27に対する吐出ヘッド101の回転に伴い、吐出ヘッド101やステム21、ピストンガイド24がシリンダ23に対して回転したとしても、ステム21と吐出ヘッド101との締結が解除されないようになっている。
【0053】
そして、ステム21等が上昇すると、シリンダ23内が減圧されることで、下部弁体25がシリンダ23の下端開口を開放し、容器本体11内の内容物が、吸上筒41を通してシリンダ23内に流入する。また、
図2に示すように、ピストン22の外筒の上端開口縁が、閉塞筒26の下端縁に係合することで、閉塞筒26を上昇させる。これにより、閉塞筒26が導入孔33aから上方に離間する一方、ピストン22の外筒が導入孔33aを閉塞する。
【0054】
そして、吐出ヘッド101を押下して、ステム21及びピストンガイド24を下方移動させると、まずピストンガイド24の栓部51がピストン22の内筒から下方に離間する。これにより、シリンダ23内とステム21内とが連通するとともに、ステム21の下端部がピストン22の連結部に当接する。
ステム21及びピストンガイド24がさらに下方移動すると、ステム21及びピストンガイド24とともにピストン22も下方移動する。これにより、ピストン22が導入孔33aから下方に離間しつつ、シリンダ23内の内容物が、ピストンガイド24における周方向で互いに隣り合う近接突起51a同士の間を通して、ステム21内に流入する。その結果、ステム21内の内容物が吐出ヘッド101の吐出筒114内を通って、吐出口114aから吐出される。
【0055】
次に、吐出ヘッド101の押下を解除すると、付勢部材130の上方付勢力によって、吐出ヘッド101が押し上げられる。これにより、ステム21、ピストンガイド24、ピストン22が、吐出ヘッド101とともに上方に復元移動する。ステム21等の上方移動に伴い、上述したように容器本体11内の内容物が吸上筒41を通じてシリンダ23内に流入する。
【0056】
次に、吐出器12の廃棄方法について説明する。なお、吐出器12は、容器本体11に装着された状態であっても、容器本体11から取り外した状態であってもよい。
図3に示すように、吐出ヘッド101及びステム21を分解位置P3に移動させる。具体的には、吐出ヘッド101を上方に引き上げることで、ステム21の被係合部65が乗り越え突起88(係合部86)を上方に乗り越える。すると、位置決め突起64が周方向で隣り合う係合部86間の隙間95内に進入する。これにより、位置決め突起64が回転規制部87(係合部86)に周方向で係合することで、規制部27を介してステム21に対するシリンダ23の回転が規制される。なお、位置決め突起64は、全ての隙間95内にそれぞれ進入してもよく、何れかの隙間95内のみに進入する構成であってもよい。
【0057】
続いて、分解位置P3において、ポンプ機構14から吐出ヘッド101を取り外す。具体的には、ステム21に対して吐出ヘッド101を軸線O回りの締結解除方向に回転させる。この際、シリンダ23に対するステム21の回転が規制されているため、吐出ヘッド101を回転させるだけで、吐出ヘッド101がステム21に対して回転する。これにより、吐出ヘッド101とステム21との螺着が解除される。
【0058】
吐出ヘッド101とステム21の螺着が解除される過程において、吐出ヘッド101がカバー部材28とともにステム21に対して上昇する。これにより、カバー部材28が規制筒81から引き抜かれる。その結果、吐出ヘッド101及びカバー部材28がポンプ機構14から取り外される。なお、本実施形態では、吐出ヘッド101とカバー部材28とをまとめて取り外す構成について説明したが、この構成に限られない。少なくとも吐出ヘッド101がポンプ機構14から取り外せればよく、吐出ヘッド101とカバー部材28とが順番にポンプ機構14から取り外されてもよい。
【0059】
吐出ヘッド101がポンプ機構14から取り外されると、上ばね支持部112による付勢部材130の上端部の支持が解除されるとともに、ステム21やシリンダ23の上端開口が開放される。これにより、シリンダ23の上端開口を通じて付勢部材130が露呈する。また、本実施形態では、吐出ヘッド101に加え、カバー部材28がポンプ機構14から取り外されることで、付勢部材130の周囲も開放される。なお、上ばね支持部112による付勢部材130の支持が解除されることで、付勢部材130は自然長となる。付勢部材130の上端部は、自然長の状態において、ステム21よりも上方に位置している。
【0060】
その後、付勢部材130を上方に引き上げることで、付勢部材130がステム21から取り外される。これにより、吐出器12の構成部材の中から、分別が必要な付勢部材130を取り外すことができる。その後、付勢部材130と、他の構成部材と、を分別して廃棄する。
【0061】
このように、本実施形態では、ステム21の上端部に着脱可能に取り付けられた吐出ヘッド101と、吐出ヘッド101を介してステム21を上方付勢する付勢部材130と、を備え、付勢部材130の上端部を支持する上ばね支持部112が吐出ヘッド101に設けられている構成とした。
この構成によれば、吐出ヘッド101をステム21から取り外すことで、吐出ヘッド101の上ばね支持部112による付勢部材130の上端部の支持が解除される。これにより、吐出器12の構成部材の中から、付勢部材130を取り出すことができる。そのため、シリンダ23内に組み込まれる付勢部材130を廃棄時に簡単に取り外すことができ、付勢部材130と、その他の構成部材と、を分別することができる。その結果、環境負荷の低減化、廃棄物の処理効率の向上化等に対応することができる。
しかも、シリンダ23の内側において、ピストン22よりも上方に位置する部分に付勢部材130が収容されているので、吐出ヘッド101を取り外すことで、シリンダ23の上端開口を通じて付勢部材130を露呈させることができる。これにより、吐出ヘッド101が取り外された状態で、付勢部材130を簡単に取り出すことができる。
特に、本実施形態では、付勢部材130がシリンダ23内におけるピストン22よりも上方に位置する部分に配設されるとともに、吐出ヘッド101を取り外して、付勢部材130を上方から取り外す。そのため、吐出器12の使用時や分解時等において、付勢部材130が内容物に浸漬等するのを抑制できる。これにより、分解時に内容物が手に付着したり、付勢部材130を分解後に洗浄したりする等の手間が軽減される。
【0062】
本実施形態では、下降端位置P1において吐出ヘッド101が係合することで、シリンダ23に対するステム21の上下方向の移動を規制する規制部27がシリンダ23に設けられている構成とした。
この構成によれば、ステム21が下降端位置P1で保持されるので、流通段階等において、吐出ヘッド101が押下される等して、内容物が不意に吐出されるのを抑制できる。
【0063】
本実施形態では、ステム21とシリンダ23との間には、ステム21が上昇端位置P2にあるとき、シリンダ23に対するステム21の回転を許容する一方、ステム21が分解位置P3にあるとき、シリンダ23に対するステム21の回転を規制する回り止め部(位置決め突起64及び係合部86)が配設された構成とした。
この構成によれば、分解位置P3において、シリンダ23に対するステム21の回転が規制されることで、吐出ヘッド101の取り外し時にステム21を把持する必要がない。これにより、吐出ヘッド101を簡単に取り外すことができ、分別作業の利便性を向上させることができる。また、ステム21を直接把持する必要がないので、付勢部材130の周囲を被覆筒91によって被覆する等、意匠性の向上も図ることができる。
【0064】
本実施形態では、シリンダ23の内側には、上昇端位置P2においてステム21に設けられた被係合部65が下方から係合する一方、ステム21が分解位置P3に移動するのに伴い被係合部65が上方に乗り越え可能な係合部86(乗り越え突起88)が配設されている構成とした。
この構成によれば、ステム21が不意に分解位置P3に移動するのを抑制することができる。これにより、使用時において、ステム21と吐出ヘッド101とが不意に相対回転して、吐出ヘッド101がステム21から緩むのを抑制できる。
【0065】
本実施形態では、係合部86の上面が下ばね支持部86aを構成している。
この構成によれば、係合部86と下ばね支持部86aとを別体で形成する必要がないので、構成の簡素化等を図ることができる。
【0066】
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換及びその他の変更が可能である。本発明は上述した説明によって限定されることはなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
例えば、上述した実施形態では、付勢部材130の上端部が突出片120から延びる上ばね支持部112に支持された構成について説明したが、この構成に限られない。上ばね支持部は、例えば突出片120自体や操作部110、連結筒113等、吐出ヘッド101の任意の位置に設定することが可能である。
上述した実施形態では、下ばね支持部86aが規制部27に一体に設けられた構成について説明したが、この構成に限られない。下ばね支持部86aは、シリンダ23や規制部27に別体で設けられていてもよく、シリンダ23と一体で設けられていてもよい。
上述した実施形態では、係合部86の上面が下ばね支持部86aを構成する場合について説明したが、この構成に限られない。係合部86と下ばね支持部86aとを別体で設けてもよい。
【0067】
上述した実施形態では、回り止め部(位置決め突起64及び係合部86)と、被係合部65と、の双方を備える構成について説明したが、この構成に限らず、回り止め部と被係合部65の何れかを備える構成であってもよい。
上述した実施形態では、付勢部材130が被覆筒91に取り囲まれる構成について説明したが、この構成に限られない。
上述した本実施形態では、装着筒111の下端部がステム21内に配置される構成について説明したが、ステム21の上端部が装着筒111内に配置される構成であってもよい。
上述した実施形態では、吐出ヘッド101が規制筒81に係合することで、シリンダ23に対する上方への移動が規制された構成について説明したが、この構成に限られない。吐出ヘッド101は、装着キャップ100に係合することで、シリンダ23に対する上方への移動が規制されていてもよい。
【0068】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0069】
11…容器本体
11a…口部
12…吐出器
21…ステム
22…ピストン
23…シリンダ
27…規制部
64…位置決め突起(回り止め部)
65…被係合部
86…係合部(回り止め部)
86a…下ばね支持部
101…吐出ヘッド
112…上ばね支持部
114a…吐出口
130…付勢部材