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特許7308765増殖性障害の治療に使用される三環式化合物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-06
(45)【発行日】2023-07-14
(54)【発明の名称】増殖性障害の治療に使用される三環式化合物
(51)【国際特許分類】
   C07D 471/04 20060101AFI20230707BHJP
   A61K 31/506 20060101ALI20230707BHJP
   C07D 519/00 20060101ALI20230707BHJP
   A61K 31/5386 20060101ALI20230707BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20230707BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20230707BHJP
   A61K 31/496 20060101ALI20230707BHJP
   C07D 487/04 20060101ALI20230707BHJP
【FI】
C07D471/04 103S
C07D471/04 CSP
A61K31/506
C07D519/00 301
A61K31/5386
C07D471/04 103A
A61P43/00 111
A61P35/00
A61K31/496
C07D487/04 141
【請求項の数】 27
(21)【出願番号】P 2019571789
(86)(22)【出願日】2018-03-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-04-02
(86)【国際出願番号】 EP2018056675
(87)【国際公開番号】W WO2018167276
(87)【国際公開日】2018-09-20
【審査請求日】2021-03-15
(31)【優先権主張番号】1704325.8
(32)【優先日】2017-03-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】519336698
【氏名又は名称】アルゴノート・セラピューティクス・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー・モーリー
(72)【発明者】
【氏名】レベッカ・ミラー
(72)【発明者】
【氏名】ニコラス・ラ・タンゲ
【審査官】早川 裕之
(56)【参考文献】
【文献】特開昭55-085589(JP,A)
【文献】特表2001-515899(JP,A)
【文献】特表2000-505115(JP,A)
【文献】特表2016-516829(JP,A)
【文献】特表2012-512871(JP,A)
【文献】特公昭39-022853(JP,B1)
【文献】米国特許第04663456(US,A)
【文献】米国特許第03687961(US,A)
【文献】米国特許第03317524(US,A)
【文献】国際公開第2006/072608(WO,A1)
【文献】国際公開第2015/181063(WO,A1)
【文献】ソ連国特許発明第01248223(SU,A)
【文献】特表2016-505022(JP,A)
【文献】国際公開第2015/200677(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/022605(WO,A1)
【文献】ChemBioChem,2004年,5,508-518
【文献】J. Med. Chem.,1986年,29,8-19
【文献】J. Med. Chem.,2012年,55,639-651
【文献】REGISTRY(STN)[online],2004年,767617-75-4
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K 31/
A61P
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物
【化1】
(式中、
Y1は、式A及びBの1つから選択される基であり、
【化2】
Xは、O、S、CH及びNR7から選択され、
X1は、C及びNから選択され、
Yは、縮合アリール基及び縮合ヘテロアリール基から選択され、ここでそれぞれの基が1つ又は複数のR11で任意選択で置換されており、
nは1であり、Lは、-(CH2)pN(Ra)C(O)-、-(CH2)pC(O)N(Ra)-、-(CH2)pN(Ra)S(Oq)-、-(CH2)pS(Oq)N(Ra)-、-(CH2)pN(Rb)C(O)N(Rb)-、-(CH2)pN(Rc)C(O)O-及び-(CH2)pOC(O)N(Rc)-から選択され、Lが、-(CH 2 ) p N(R a )C(O)-であるとき、式Iの簡略構造式が(Z) n -(CH 2 ) p N(R a )C(O)-C(R 5 )(R 6 )C(R 2 )(R 1 )C(R 3 )(R 4 )Y 1 を示し、又は
nは0であり、Lは、-Rd(Re)NC(O)N(Rb)-、Rd(Re)NC(O)O-、及びRd(Re)NS(Oq)-から選択され、
pは、0、1、2及び3から選択される数であり、
qは、1及び2から選択される数であり、
Zは、1つ又は複数のR10により任意選択で置換されているC6~11アリール、1つ又は複数のR10により任意選択で置換されている(C7~16)アルキルアリール、1つ又は複数のR10により任意選択で置換されているC3~11シクロアルキル、1つ又は複数のR10により任意選択で置換されている(C4~17)シクロアルキルアルキル、1つ又は複数のR10により任意選択で置換されている3~15員ヘテロシクロアルキル、1つ又は複数のR10により任意選択で置換されている4~21員アルキルヘテロシクロアルキル、1つ又は複数のR10により任意選択で置換されている5~15員ヘテロアリール、及び1つ又は複数のR10により任意選択で置換されている6~21員アルキルヘテロアリールから選択され、
R1は、水素、ハロゲン、-NReRd、ORf、及び1つ又は複数のR9で任意選択で置換されているC1~6アルキルから選択され、
R2は、水素、ハロゲン及び1つ又は複数のR9で任意選択で置換されているC1~6アルキルから選択され、
R3、R4、R5及びR6は、水素、ハロゲン及び1つ又は複数のR9で任意選択で置換されているC1~6アルキルから独立に選択され、
R7は、水素、ヒドロキシル、C1~6アルキル、C1~6ハロアルキル、フェニル及びC3~6シクロアルキルから選択され、ここで前記C1~6アルキル、フェニル及びC3~6シクロアルキルが、ヒドロキシル、ハロゲン、=O、CN、CORa、NRaRb、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、C6~11アリール、3~7員ヘテロシクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の置換基により任意選択で置換されており、
R9はそれぞれ、水素、ヒドロキシル、ハロゲン、CN、C1~6ハロアルキル、3~7員ヘテロシクロアルキル、C3~6シクロアルキル、C1~6アルキル、O-C1~6アルキル及びフェニルから独立に選択され、ここで前記C1~6アルキル、フェニル、3~7員ヘテロシクロアルキル及びC3~6シクロアルキルが、ヒドロキシル、=O、ハロゲン、CN、NRaRb、CORa、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、フェニル、3~7員ヘテロシクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換されており、
R10はそれぞれ、水素、ヒドロキシル、=O、ハロゲン、CN、C1~6ハロアルキル、C1~6ハロアルコキシ、C1~6アルキル、O-C1~6アルキル、C3~6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、3~7員ヘテロシクロアルキル、-C(=O)Rd、-C(=O)ORd、-C(=O)NReRd、-C(O)C(=O)Rd、-NReRd、-NReC(=O)Rd、-NReC(=O)ORd、-NReC(=O)NReRd、-NReS(=O)2Rd、-NReS(=O)2NReRd、-ORd、-SRd、-OC(=O)Rd、-OC(=O)NReRd、-OC(=O)ORd、-S(=O)2Rd、-S(=O)Rd、-OS(=O)Rd、-OS(=O)2Rd、-OS(=O)2ORd、-S(=O)NReRd、-OS(=O)2NReRd、及び-S(=O)2NReRdから独立に選択され、ここで前記C3~6シクロアルキル、C1~6アルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール及び3~7員ヘテロシクロアルキルが、ヒドロキシル、ハロゲン、=O、CN、C1~6ハロアルキル、C1~6ハロアルコキシ、C3~6シクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換されており、
R11は、水素、ヒドロキシル、ハロゲン、CN、NRaRb、C1~6ハロアルキル、3~7員ヘテロシクロアルキル、C3~6シクロアルキル、C1~6アルキル、O-C1~6アルキル及びフェニルから選択され、ここで前記C1~6アルキル、フェニル、3~7員ヘテロシクロアルキル及びC3~6シクロアルキルがヒドロキシル、=O、ハロゲン、CN、CORa、NRaRb、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、C6~11アリール、3~7員ヘテロシクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換されており、
Ra、Rb及びRcはそれぞれ、水素及びC1~6アルキルから独立に選択され、
Rdはそれぞれ、水素、ヒドロキシル、ハロゲン、CN、C1~6ハロアルキル、3~7員ヘテロシクロアルキル、C3~6シクロアルキル、C1~6アルキル、O-C1~6アルキル及びC6~11アリールから独立に選択され、ここで前記C1~6アルキル、C6~11アリール、3~7員ヘテロシクロアルキル及びC3~6シクロアルキルがヒドロキシル、=O、ハロゲン、CN、CORa、NRaRb、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、C6~11アリール、3~7員ヘテロシクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換されており、
Reはそれぞれ、水素、ヒドロキシル、ハロゲン、CN、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから独立に選択され、又は
Re及びRdが同一原子に結合している場合、これらが結合している原子と一緒になってヒドロキシル、=O、ハロゲン、CN、CORa、NRaRb、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、C6~11アリール、3~10員ヘテロシクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の置換基で任意選択で置換されている3~7員ヘテロシクロアルキル環を形成し、
Rfは、水素並びにヒドロキシル、ハロゲン、CN、CORa、NRaRb、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、フェニル、3~7員ヘテロシクロアルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の置換基で任意選択で置換されているC1~6アルキルから独立に選択され、
但し、式Iの化合物は
- 2-[3-(N-ベンジル-N-メチルアミノ)プロピル]-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール;
- 2-[3-(N-ベンジル-N-メチルアミノ)プロピル]-1-フェニル-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール;
- 2-[3-(N-ベンジル-N-メチルアミノ)プロピル]-1,2,3,4-テトラヒドロベンゾフロ[3,2-c]ピリジン;
- 2-[3-(N-メチル-N-フェニルエチルアミノ)プロピル]-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール;
- 2-[3-(N-メチル-N-フェニルエチルアミノ)プロピル]-1-フェニル-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール;
- 2-[3-(N-メチル-N-フェニルエチルアミノ)プロピル]-1,2,3,4-テトラヒドロベンゾフロ[3,2-c]ピリジン;
- 2-(3-(ピロリジン-1イル]プロピル]-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール;
- 2-(3-(ピロリジン-1イル]プロピル]-1-フェニル-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール;
- 2-(3-(ピロリジン-1イル]プロピル]-1,2,3,4-テトラヒドロベンゾフロ[3,2-c]ピリジン;
- 2-[3-(イソインドリン-2-イル)プロピル]-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール;
- 2-[3-(イソインドリン-2-イル)プロピル]-1-フェニル-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール;
- 2-[3-(イソインドリン-2-イル)プロピル]-1,2,3,4-テトラヒドロベンゾフロ[3,2-c]ピリジン;
- 1-(3-(8-メトキシ-1,3,4,5-テトラヒドロ-1H-ピリド[4,3-b]インドール-2-イル)プロピル)ピペラジン;又は
- 1-(3-{1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)ピペラジン三塩酸塩
ではない。)
【請求項2】
XがNR7及びCHである、請求項1に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
【請求項3】
R7が、水素及びメチルから選択される、請求項1及び2のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
【請求項4】
Yが、縮合フェニル基及び縮合5~6員ヘテロアリール基から選択され、ここでそれぞれの基が1つ又は複数のR11で任意選択で置換されている、請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
【請求項5】
R11が、水素、ハロゲン、CN、NRaRb、C1~6ハロアルキル、C1~6アルキル、O-C1~6アルキル及びフェニルから選択され、ここで前記C1~6アルキル及びフェニルが、ヒドロキシル、ハロゲン、CN、CORa、NRaRb、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、C6~11アリール、3~7員ヘテロシクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換されている、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
【請求項6】
Y1が、
【化3】
から選択される、請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
【請求項7】
R3、R4、R5及びR6が、水素及び1つ又は複数のR9で任意選択で置換されているC1~3アルキルから独立に選択される、請求項1から6のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
【請求項8】
R3、R4、R5及びR6が水素である、請求項1から7のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
【請求項9】
R2が、水素、及び1つ又は複数のR9で任意選択で置換されているC1~3アルキルから選択される、請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
【請求項10】
R1が、水素又はORfである、請求項1から9のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
【請求項11】
式IB:
【化4】
(式中、Y2は、
【化5】
から選択され、
式中、R12は、水素、ヒドロキシル、ハロゲン、CN、NRaRb、C1~6ハロアルキル、3~7員ヘテロシクロアルキル、C3~6シクロアルキル、C1~6アルキル、O-C1~6アルキル及びフェニルから選択され、ここで前記C1~6アルキル、フェニル、3~7員ヘテロシクロアルキル及びC3~6シクロアルキルは、ヒドロキシル、=O、ハロゲン、CN、CORa、NRaRb、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、C6~11アリール、3~7員ヘテロシクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換されている)
の、請求項1に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
【請求項12】
nが1であり、Lが、-(CH2)pN(Ra)C(O)-、-(CH2)pC(O)N(Ra)-、-(CH2)pN(Ra)S(Oq)-、-(CH2)pS(Oq)N(Ra)-、-(CH2)pN(Rb)C(O)N(Rb)-、-(CH2)pN(Rc)C(O)O-及び-(CH2)pOC(O)N(Rc)-から選択され、Lが、-(CH 2 ) p N(R a )C(O)-であるとき、式Iの簡略構造式が(Z) n -(CH 2 ) p N(R a )C(O)-C(R 5 )(R 6 )C(R 2 )(R 1 )C(R 3 )(R 4 )Y 1 を示す、請求項1から11のいずれか一項に記載の化合物又は塩、溶媒和物若しくは水和物。
【請求項13】
Lが、-(CH2)pC(O)N(Ra)-及び-(CH2)pS(Oq)N(Ra)-から選択される、請求項12に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
【請求項14】
式ID:
【化6】
(式中、Y3は、
【化7】
から選択され、
式中、R13は、水素、ヒドロキシル、ハロゲン、CN、NRaRb、C1~6ハロアルキル、3~7員ヘテロシクロアルキル、C3~6シクロアルキル、C1~6アルキル、O-C1~6アルキル及びフェニルから選択され、ここで前記C1~6アルキル、フェニル、3~7員ヘテロシクロアルキル及びC3~6シクロアルキルは、ヒドロキシル、=O、ハロゲン、CN、CORa、NRaRb、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、C6~11アリール、3~7員ヘテロシクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換されている)
の、請求項1に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
【請求項15】
Zが、1つ又は複数のR10により任意選択で置換されているC6~11アリール、1つ又は複数のR10により任意選択で置換されているC3~11シクロアルキル、1つ又は複数のR10により任意選択で置換されている3~15員ヘテロシクロアルキル、及び1つ又は複数のR10により任意選択で置換されている5~15員ヘテロアリールから選択される、請求項1から14のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
【請求項16】
Zが、1つ又は複数のR10により任意選択で置換されているフェニル、1つ又は複数のR10により任意選択で置換されているC3~7シクロアルキル、1つ又は複数のR10により任意選択で置換されている3~7員ヘテロシクロアルキル、及び1つ又は複数のR10により任意選択で置換されている5~6員ヘテロアリールから選択される、請求項1から15のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
【請求項17】
Zが、1つ又は複数のR10により任意選択で置換されているピリジル又はピリミジニル環である、請求項1から16のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
【請求項18】
Zが、
【化8】
から選択される、請求項1から17のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
【請求項19】
R10がそれぞれ、水素、ヒドロキシル、=O、ハロゲン、CN、C1~6ハロアルキル、C1~6ハロアルコキシ、C1~6アルキル、O-C1~6アルキル、C3~6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、3~7員ヘテロシクロアルキル、-C(=O)Rd、-C(=O)ORd、-C(=O)NReRd、-C(O)C(=O)Rd、-NReRd及び-NReC(=O)Rdから独立に選択され、ここで前記C3~6シクロアルキル、C1~6アルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール及び3~7員ヘテロシクロアルキルが、ヒドロキシル、ハロゲン、=O、CN、C1~6ハロアルキル、C1~6ハロアルコキシ、C3~6シクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換されている、請求項1から18のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
【請求項20】
Zが
【化9】
から選択される、請求項1から18のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
【請求項21】
6-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,5H-ピリド[4,3-b]インドール-2-イル}プロピル)-2-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
2-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,5H-ピリド[4,3-b]インドール-2-イル}プロピル)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-4-カルボキサミド;
6-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,5H-ピリド[4,3-b]インドール-2-イル}プロピル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
6-[(1-アセチルピペリジン-4-イル)アミノ]-N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,5H-ピリド[4,3-b]インドール-2-イル}プロピル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,5H-ピリド[4,3-b]インドール-2-イル}プロピル)-4-({3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル}カルボニル)ベンズアミド;
6-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{5-メチル-1H,2H,3H,4H,5H-ピリド[4,3-b]インドール-2-イル}プロピル)-2-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
2-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{5-メチル-1H,2H,3H,4H,5H-ピリド[4,3-b]インドール-2-イル}プロピル)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-4-カルボキサミド;
N-(2-ヒドロキシ-3-{5-メチル-1H,2H,3H,4H,5H-ピリド[4,3-b]インドール-2-イル}プロピル)-4-({3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル}カルボニル)ベンズアミド;
6-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)-2-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
2-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-4-カルボキサミド;
6-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
6-[(1-アセチルピペリジン-4-イル)アミノ]-N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)-4-[(モルホリン-4-イル)カルボニル]ベンズアミド;
N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)-4-({3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル}カルボニル)ベンズアミド;
6-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{9-メチル-1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)-2-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
2-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{9-メチル-1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-4-カルボキサミド;
6-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{9-メチル-1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
6-[(1-アセチルピペリジン-4-イル)アミノ]-N-(2-ヒドロキシ-3-{9-メチル-1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
N-(2-ヒドロキシ-3-{9-メチル-1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)-4-({3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル}カルボニル)ベンズアミド;
2-ヒドロキシ-3-(1,3,4,9-テトラヒドロ-2H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル)プロピル3-フェニルピロリジン-1-カルボキシレート;
2-ヒドロキシ-3-(1,3,4,9-テトラヒドロ-2H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル)プロピル3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート;
N-(2-ヒドロキシ-3-(1,3,4,9-テトラヒドロ-2H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル)プロピル)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキサミド;
N-(2-ヒドロキシ-3-(1,3,4,9-テトラヒドロ-2H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル)プロピル)-3-フェニルピロリジン-1-カルボキサミド;
N-(2-ヒドロキシ-3-(1,3,4,9-テトラヒドロ-2H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル)プロピル)-3-フェニルピペリジン-1-カルボキサミド;
6-((1-アセチルピペリジン-4-イル)アミノ)-N-(3-(1,3,4,9-テトラヒドロ-2H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル)プロピル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(S)-6-((1-アセチルピペリジン-4-イル)アミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-(1,3,4,9-テトラヒドロ-2H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル)プロピル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-6-((1-アセチルピペリジン-4-イル)アミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-(1,3,4,9-テトラヒドロ-2H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル)プロピル)ピリミジン-4-カルボキサミド;及び
6-((1-アセチルピペリジン-4-イル)アミノ)-N-(3-(3,4-ジヒドロピラジノ[1,2-a]インドール-2(1H)-イル)-2-ヒドロキシプロピル)ピリミジン-4-カルボキサミド
から選択される、請求項1に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
【請求項22】
請求項1から21のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物、及び1つ又は複数の薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物。
【請求項23】
PRMT5媒介性障害を治療又は予防するための、請求項1から21のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物を活性成分として含む、医薬組成物。
【請求項24】
増殖性障害を治療するための、請求項1から21のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物を活性成分として含む、医薬組成物。
【請求項25】
がんを治療するための、請求項1から21のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物を活性成分として含む、医薬組成物。
【請求項26】
PRMT5の活性を阻害するインビトロ方法であって、細胞を、請求項1から21のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物、又は請求項22に記載の医薬組成物の有効量と接触させることを含む方法。
【請求項27】
細胞中の遺伝子発現を変化させるインビトロ方法であって、細胞を、請求項1から21のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物、又は請求項22に記載の医薬組成物の有効量と接触させることを含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タンパク質アルギニンメチルトランスフェラーゼ(PRMT)、特にPRMT5の阻害に好適な化合物に関する。これらの化合物は、治療薬、特にがん等の増殖性疾患の治療及び/又は予防に使用するための薬剤として使用できる。
【背景技術】
【0002】
細胞周期のG1期からS期への移行は、正常細胞中では厳しく調節されているが、腫瘍細胞中では普遍的に脱調節されている。この経路には網膜芽細胞腫抑制因子(pRb)タンパク質が関与し、このタンパク質は、その重要標的である転写因子のE2Fファミリーを介してG1期からS期への移行を負に調節するように働く。E2F転写因子は、DNA合成に関与する多くの遺伝子を含む、細胞増殖及び細胞死と密接に結び付いている様々な遺伝子の発現を制御する。腫瘍細胞ではE2Fの正常な調節は失われて(Rb遺伝子の発がん突然変異又は他の発がん性関連機構によるRb活性の脱調節のため)、E2Fが遊離し、続いて細胞をS期に導き、細胞分裂の発生を可能にする。ファミリーの第1のメンバーであるE2F1は、細胞運命の重要な調節因子である。E2F1は、細胞増殖を促進するだけでなく、反対の結果、すなわちアポトーシス(細胞死)をも引き起こす。
【0003】
タンパク質アルギニンメチルトランスフェラーゼPRMT5は、リンパ腫、肺がん、乳がん及び大腸がんを含む多くのヒト悪性腫瘍中で高められ、その発現レベルは疾患の予後不良と相関している。PRMT5は、哺乳動物細胞中の主要なタンパク質PRMTの1つであり、細胞死、細胞周期進行、細胞成長及び細胞増殖において役割を示す。抗がん剤創薬の観点から、PRMT5によるE2F1のアルギニンメチル化は、E2F1をその成長刺激モードにすることを司る。それが起きる原因は、PRMT5によるアルギニンメチル化が、E2F-1により導かれるアポトーシスを抑制し、それによってE2F-1及びメチル化E2F1を発現する細胞が成長状態に保持されることである。したがって、PRMT5酵素活性を阻害することは、異常成長の阻止を司る、E2F1活性に依存した生理機構を再活性化することにより腫瘍細胞死を回復させる合理的なアプローチとなる。
【0004】
PRMT5とがんとの関係は、例えば以下に示す参考文献において広範囲に渡って研究されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】WO01/94341
【文献】WO00/47212
【文献】WO97/22596
【文献】WO97/30035
【文献】WO97/32856
【文献】WO98/13354
【文献】WO99/02166
【文献】WO00/40529
【文献】WO00/41669
【文献】WO01/92224
【文献】WO02/04434
【文献】WO02/08213
【非特許文献】
【0006】
【文献】Advanced Organic Chemistry,Jerry March、第4版、Wiley Interscience、頁
【文献】L.W.Deady(Syn.Comm.1977,7,509~514頁)
【文献】Methods in Enzymology、第42巻、309~396頁、K.Widder編(Academic Press、1985)
【文献】Design of Pro-drugs、H.Bundgaard編、(Elsevier、1985)
【文献】A Textbook of Drug Design and Development、Krogsgaard-Larsenand and H.Bundgaard編、第5章“Design and Application of Pro-drugs"、H.Bundgaard 113~191頁(1991)
【文献】H.Bundgaard、Advanced Drug Delivery Reviews、8、1~38頁(1992)
【文献】H.Bundgaardら、Journal of Pharmaceutical Sciences、77、285頁(1988)
【文献】N.Kakeyaら、Chem.Pharm.Bull.、32、692頁(1984)
【文献】T.Higuchi及びV.Stella、“Pro-Drugs as Novel Delivery Systems"、A.C.S.Symposium Series、第14巻
【文献】E.Roche(編)、“Bioreversible Carriers in Drug Design"、Pergamon Press、1987
【文献】Critical reviews in oncology/haematology、2005、第54巻、11~29頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
PRMT5を阻害できる代替の及び/又は改良された薬剤が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一態様において、本発明は、本明細書中で定義された式Iの化合物、及び/又はその塩、水和物若しくは溶媒和物を提供する。
【0009】
他の態様において、本発明は、本明細書中で定義された式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物、及び1つ若しくは複数の薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
【0010】
他の態様において、本発明は、療法に使用するための、本明細書中で定義された式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物、又は本明細書中で定義された医薬組成物を提供する。
【0011】
他の態様において、本発明は、PRMT5媒介性障害の治療又は予防に使用するための、本明細書中で定義された式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物、又は本明細書中で定義された医薬組成物を提供する。
【0012】
他の態様において、本発明は、増殖性障害の治療に使用するための、本明細書中で定義された式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物、又は本明細書中で定義された医薬組成物を提供する。
【0013】
他の態様において、本発明は、がんの治療に使用するための、本明細書中で定義された式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物、又は本明細書中で定義された医薬組成物を提供する。
【0014】
他の態様において、本発明は、PRMT5媒介性障害の治療又は予防用医薬の製造における、本明細書中で定義された式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物の使用を提供する。
【0015】
他の態様において、本発明は、増殖性障害の治療用医薬の製造における、本明細書中で定義された式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物の使用を提供する。
【0016】
他の態様において、本発明は、がんの治療用医薬の製造における、本明細書中で定義された式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物の使用を提供する。
【0017】
他の態様において、本発明は、PRMT5媒介性障害を治療又は予防する方法であって、それを必要とする対象に、本明細書中で定義された式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物の有効量を投与することを含む方法を提供する。
【0018】
他の態様において、本発明は、増殖性障害を治療する方法であって、それを必要とする対象に、本明細書中で定義された式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物の有効量を投与することを含む方法を提供する。
【0019】
他の態様において、本発明は、がんを治療する方法であって、それを必要とする対象に、本明細書中で定義された式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物、又は本明細書中で定義された医薬組成物の治療上有効な量を投与することを含む方法を提供する。
【0020】
他の態様において、本発明は、PRMT5の活性をインビボ又はインビトロで阻害する方法であって、本明細書中で定義された式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物、又は本明細書中で定義された医薬組成物の有効量を細胞と接触させることを含む方法を提供する。
【0021】
他の態様において、本発明は、細胞中の遺伝子発現を変化させる方法であって、細胞を、本明細書中で定義された式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物、又は本明細書中で定義された医薬組成物の有効量と接触させることを含む方法を提供する。
【0022】
他の態様において、本発明は、本明細書中で定義した式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物と1つ又は複数の追加の治療薬とを含む組合せを提供する。
【0023】
本発明のいずれかの特定の態様の好ましく、好適で、任意選択の特徴は、他のいずれかの態様の好ましく、好適で、任意選択の特徴でもある。
【発明を実施するための形態】
【0024】
定義
本明細書に記載する化合物及び中間体は、IUPAC(国際純正・応用化学連合)命名法又はCAS(Chemical Abstracts Service)命名法のいずれかに従って命名できる。特に明記しない限り、用語「式Iの化合物」「式IAの化合物」及び「式IBの化合物」並びにより一般的な用語「化合物」は、それぞれ式I、IA及びIBにより記載されている及び/又は式I、IA及びIBを参照するいずれか及び全ての化合物を指し及び含むことを理解すべきである。これらの用語は、この種の化合物及びその全ての塩の、全ての立体異性体、すなわちcis及びtrans異性体と共に、光学異性体、すなわちR及びS鏡像異性体を、実質的に純粋な形態で及び/又は任意の比のそれらの混合物を包含することも理解すべきである。1つ又は複数の式Iの化合物を、それ自体又は追加の薬剤との組合せのどちらかで、用いるか又は含む医薬組成物及び治療方法に拡張されることが理解される。
【0025】
本明細書で提供される様々な炭化水素含有部分は、その部分における炭素原子の最小及び最大数を示す接頭辞、すなわち「(Ca~b)」又は「Ca~Cb」又は「(a~b)C」を使用して記載できる。例えば、(Ca~b)アルキルは、包括的に整数「a」から整数「b」の炭素原子数を有するアルキル部分を示す。ある特定の部分を、具体的な原子又は全体構造に具体的に言及するかにかかわらず、構成員の最小及び最大数に従っても記載できる。例えば、用語「aからb員環」又は「aからb員の間を有する」は、整数「a」から整数「b」の原子数(両端値を含む)を有する部分を指す。
【0026】
例えば量又は期間等の測定可能な値に関連して本明細書中で使用する場合、「約」は、例えば前記値の測定での実験的誤差を許容するため、値の合理的な変化を包含することを意味する。
【0027】
単独で、又は1つ若しくは複数の別の用語と共に本明細書中で使用する場合、「アルキル」及び「アルキル基」は、分岐又は非分岐飽和炭化水素鎖を指す。他に特に指定しない限り、アルキル基は、1~6個の炭素原子又は1~4個の炭素原子又は1~3個の炭素原子等の1~10個の炭素原子を通常含有し、置換されていても又は置換されていなくてもよい。代表例としては、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、n-ノニル、n-デシル、イソプロピル、tert-ブチル、イソブチル等を含むが、これらに限定されるものではない。
【0028】
単独で、又は1つ若しくは複数の別の用語と共に本明細書中で使用する場合、「アルキレン」及び「アルキレン基」は、分岐又は非分岐飽和炭化水素鎖を指す。他に特に指定しない限り、アルキレン基は、1~6個の炭素原子又は1~3個の炭素原子等の1~10個の炭素原子を通常含有し、置換されていても又は置換されていなくてもよい。代表例としては、メチレン(-CH2-)、エチレン異性体(-CH(CH3)-及び-CH2CH2-)、プロピレン異性体(-CH(CH3)CH2-、-CH(CH2CH3)-、-C(CH3)3-及び-CH2CH2CH2-)等を含むが、これらに限定されるものではない。
【0029】
単独で、又は1つ若しくは複数の別の用語と共に本明細書中で使用する場合、「アルケニル」及び「アルケニル基」は、少なくとも1つの二重結合を含有する分岐又は非分岐炭化水素鎖を指す。他に特に指定しない限り、アルケニル基は、2~6個の炭素原子又は2~4個の炭素原子等の2~10個の炭素原子を通常含有し、置換されていても又は置換されていなくてもよい。代表例としては、エテニル、3-ブテン-1-イル、2-エテニルブチル及び3-ヘキセン-1-イルを含むが、これらに限定されるものではない。
【0030】
単独で、又は1つ若しくは複数の別の用語と共に本明細書中で使用する場合、「アルキニル」及び「アルキニル基」は、少なくとも1つの三重結合を含有する分岐又は非分岐炭化水素鎖を指す。他に特に指定しない限り、アルキニル基は、2~6個の炭素原子又は2~4個の炭素原子等の2~10個の炭素原子を通常含有し、置換されていても又は置換されていなくてもよい。代表例としては、エチニル、3-ブチン-1-イル、プロピニル、2-ブチン-1-イル及び3-ペンチン-1-イルを含むが、これらに限定されるものではない。
【0031】
単独で、又は1つ若しくは複数の別の用語と共に本明細書中で使用する場合、「芳香族」は、4n+2個のπ電子を含有する単環式及び多環式環系を指し、この場合のnは整数である。芳香族は、炭素原子のみを含有する環系(すなわち、「アリール」)、並びにN、O又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する環系(すなわち、「ヘテロ芳香族」又は「ヘテロアリール」)を指す、及び含むと理解されるべきである。芳香族環系は、置換されていても又は置換されていなくてもよい。
【0032】
単独で、又は1つ若しくは複数の別の用語と共に本明細書中で使用する場合、「非芳香族」は、拡張共役π系の一部でない、少なくとも1つの二重結合を有する、単環式又は多環式環系を指す。本明細書中で使用する場合、非芳香族は、炭素原子のみを含有する環系、並びにN、O又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する環系を指す、及び含む。非芳香族環系は置換されていても又は置換されていなくてもよい。
【0033】
単独で、又は1つ若しくは複数の別の用語と共に本明細書中で使用する場合、「アリール」及び「アリール基」は、この環の少なくとも1つは芳香族である、フェニル及び架橋、スピロ及び/又は縮合環系を含む7~15員二環式又は三環式炭化水素環系を指す。アリール基は置換されていても又は置換されていなくてもよい。他に特に指定しない限り、アリール基は、6個の環原子(すなわち、フェニル)又は9から11個の環原子若しくは9から10個の環原子等の9から15個の原子を含有する環系を含有できる。代表例としては、ナフチル、インダニル、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレニル、6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾシクロヘプテニル及び6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾシクロヘプテニルを含むが、これらに限定されるものではない。好適にはアリール基は、フェニル及びナフチルであり、好適にはフェニルである。
【0034】
単独で、又は1つ若しくは複数の別の用語と共に本明細書中で使用する場合、「アリーレン」及び「アリーレン基」は、フェニレン(-C6H4-)又は当該環の少なくとも1つは芳香族である、架橋、スピロ及び/又は縮合環系を含む7から15員二環式又は三環式炭化水素環系を指す。アリーレン基は置換されていても又は置換されていなくてもよい。いくつかの実施形態において、アリーレン基は、6(すなわち、フェニレン)個の環原子を含有でき、9から11個の環原子又は9若しくは10個の環原子等の9から15個の原子を含有する環系であってよい。アリーレン基は置換されていても又は置換されていなくてもよい。
【0035】
単独で、又は1つ若しくは複数の別の用語と共に本明細書中で使用する場合、「アルキルアリール」及び「アルキルアリール基」は、水素原子がアリール基により置き換えられているアルキル基を指し、ここでアルキル基及びアリール基は例えばベンジル(C6H5CH2-)等既に定義した通りである。アルキルアリール基は置換されていても又は置換されていなくてもよい。
【0036】
単独で、又は1つ若しくは複数の別の用語と共に本明細書中で使用する場合、「炭素環基」及び「炭素環」は、環中に炭素原子のみを含有する単環式及び多環式環系を指し、すなわち、芳香族性又は不飽和度に関しも関連もしない炭化水素環系を指す。それゆえ、炭素環基は、完全に飽和である環系(例えばシクロヘキシル基等)、芳香族である環系(例えばフェニル基等)、並びに完全に飽和された部分、芳香族部分及び/又は不飽和部分を有する環系(例えばシクロヘキセニル、2,3-ジヒドロ-インデニル及び1,2,3,4-テトラヒドロ-ナフタレニル等)を指す、及び含むと理解されるべきである。用語炭素環式及び炭素環は、架橋、縮合及びスピロ環式環系を更に含む。
【0037】
単独で、又は1つ若しくは複数の別の用語と共に本明細書中で使用する場合、「シクロアルキル」及び「シクロアルキル基」は、非芳香族炭素環式環系を指し、これは単環式、二環式又は三環式であっても、飽和又は不飽和であってもよく、並びに架橋、スピロ及び/又は縮合であってもよい。シクロアルキル基は置換されていても又は置換されていなくてもよい。他に特に指定しない限り、シクロアルキル基は、3から12個の環原子を通常含有する。場合によっては、シクロアルキル基は、4から10個の環原子(例えば、4個の環原子、5個の環原子、6個の環原子、7個の環原子等)を含有していてもよい。代表例としては、シクロプロピル、シクロプロペニル、シクロブチル、シクロブテニル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、ノルボルニル、ノルボルネニル、ビシクロ[2.2.1]ヘキサン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.1]ヘプテン、ビシクロ[3.1.1]ヘプタン、ビシクロ[3.2.1]オクタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、ビシクロ[3.2.2]ノナン、ビシクロ[3.3.1]ノナン及びビシクロ[3.3.2]デカンを含むが、これらに限定されるものではない。好適には、シクロアルキル基は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシル基から選択される。
【0038】
単独で、又は1つ若しくは複数の別の用語と共に本明細書中で使用する場合、「アルキルシクロアルキル」及び「アルキルシクロアルキル基」は、水素原子がシクロアルキル基により置き換えられているアルキル基を指し、ここでアルキル基及びシクロアルキル基は例えばシクロヘキシルメチル(C6H11CH2-)等の既に定義した通りである。アルキルシクロアルキル基は置換されていても又は置換されていなくてもよい。
【0039】
単独で、又は1つ若しくは複数の別の用語と共に本明細書中で使用する場合、「ハロアルキル」及び「ハロアルキル基」は、1つ又は複数の水素原子がハロゲン原子により置き換えられているアルキル基を指す。ハロアルキルは、飽和アルキル基と共に不飽和アルケニル及びアルキニル基の両方を含む。代表例としては、-CF3、-CHF2、-CH2F、-CF2CF3、-CHFCF3、-CH2CF3、-CF2CH3、-CHFCH3、-CF2CF2CF3、-CF2CH2CH3、-CF=CF2、-CCl=CH2、-CBr=CH2、-CI=CH2、-C≡C-CF3、-CHFCH2CH3及び-CHFCH2CF3を含むが、これらに限定されるものではない。ハロアルキル基は置換されていても又は置換されていなくてもよい。好適には、ハロアルキル基は、CHF2及びCF3から選択され、好適にはCF3である。
【0040】
単独で、又は1つ若しくは複数の別の用語と共に本明細書中で使用する場合、「ハロアルコキシ」及び「ハロアルコキシ基」は、1つ又は複数の水素原子がハロゲン原子により置き換えられているアルコキシ基(すなわちO-アルキル基)を指す。ハロアルコキシは、飽和アルコキシ基と共に不飽和のアルケニル及びアルキニル基の両方を含む。代表例としては、-OCF3、-OCHF2、-OCH2F、-OCF2CF3、-OCHFCF3、-OCH2CF3、-OCF2CH3、-OCHFCH3、-OCF2CF2CF3、-OCF2CH2CH3、-OCF=CF2、-OCCl=CH2、-OCBr=CH2、-OCHFCH2CH3及び-OCHFCH2CF3を含むが、これらに限定されるものではない。ハロアルコキシ基は置換されていても又は置換されていなくてもよい。好適には、ハロアルキオキシ基は、-OCHF2及び-OCF3,から選択され、好適には-OCF3である。
【0041】
単独で、又は1つ若しくは複数の別の用語と共に本明細書中で使用する場合、「ハロ」及び「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素原子並びに置換基を含む。
【0042】
単独で、又は1つ若しくは複数の別の用語と共に本明細書中で使用する場合、「ヘテロアリール」及び「ヘテロアリール基」は、(a)炭素原子に加えて、窒素、酸素又は硫黄等の少なくとも1個のヘテロ原子を含有する5及び6員単環式芳香族環並びに(b)炭素原子に加えて、窒素、酸素又は硫黄等の少なくとも1個のヘテロ原子を含有し、環の少なくとも1つが芳香族である、7から15員二環式及び三環式環を指す。場合によっては、ヘテロアリール基は、同一又は異なっていてもよい2個以上のヘテロ原子を含有することができる。ヘテロアリール基は、置換されていても置換されていなくてもよく、架橋、スピロ及び/又は縮合していてもよい。場合によっては、ヘテロアリール基は、5、6又は8から15個の環原子を含有してもよい。他の例では、ヘテロアリール基は、5、6、9又は10個の環原子等の5から10個の環原子を含有してもよい。代表例としては、2,3-ジヒドロベンゾフラニル、1,2-ジヒドロキノリニル、3,4-ジヒドロイソキノリニル、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリニル、1,2,3,4-テトラヒドロキノリニル、ベンゾオキサジニル、ベンズチアジニル、クロマニル、フラニル、2-フラニル、3-フラニル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、ピリジニル、2-、3-、又は4-ピリジニル、ピリミジニル、2-、4-、又は5-ピリミジニル、ピラゾリル、ピロリル、2-又は3-ピロリル、ピラジニル、ピリダジニル、3-又は4-ピリダジニル、2-ピラジニル、チエニル、2-チエニル、3-チエニル、テトラゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、トリアジニル、トリアゾリル、ピリジン-2-イル、ピリジン-4-イル、ピリミジン-2-イル、ピリダジン-4-イル、ピラジン-2-イル、ナフチリジニル、プテリジニル、フタラジニル、プリニル、アロキサジニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾフラザニル、2H-1-ベンゾピラニル、ベンゾチアジアジン、ベンゾチアジニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾリル、シンノリニル、フロピリジニル、インドリニル、インドリジニル、インドリル、又は2-、3-、4-、5-、6-、又は7-インドリル、3H-インドリル、キナゾリニル、キノキサリニル、イソインドリル、イソキノ
リニル、10-アザ-トリシクロ[6.3.1.02,7]ドデカ-2(7),3,5-トリエニル、12-オキサ-10-アザ-トリシクロ[6.3.1.02,7]ドデカ-2(7),3,5-トリエニル、12-アザ-トリシクロ[7.2.1.02,7]ドデカ-2(7),3,5-トリエニル、10-アザ-トリシクロ[6.3.2.02,7]トリデカ-2(7),3,5-トリエニル、2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[d]アゼピニル、1,3,4,5-テトラヒドロ-ベンゾ[d]アゼピン-2-オニル、1,3,4,5-テトラヒドロ-ベンゾ[b]アゼピン-2-オニル、2,3,4,5-テトラヒドロ-ベンゾ[c]アゼピン-1-オニル、1,2,3,4-テトラヒドロ-ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン-5-オニル、2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e][1,4]ジアゼピニル、5,6,8,9-テトラヒドロ-7-オキサ-ベンゾシクロヘプテニル、2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[b]アゼピニル、1,2,4,5-テトラヒドロ-ベンゾ[e][1,3]ジアゼピン-3-オニル、3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]ジオキセピニル、3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン-5-オニル、6,7,8,9-テトラヒドロ-5-チア-8-アザ-ベンゾシクロヘプテニル、5,5-ジオキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5-チア-8-アザ-ベンゾシクロヘプテニル、及び2,3,4,5-テトラヒドロ-ベンゾ[f][1,4]オキサゼピニルを含むが、これらに限定されるものではない。好適には、ヘテロアリールは、N、O又はSから選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含有する5又は6員ヘテロアリール環である。
【0043】
単独で、又は1つ若しくは複数の別の用語と共に本明細書中で使用する場合、「アルキルヘテロアリール」及び「アルキルヘテロアリール基」は、水素原子がヘテロアリール基により置き換えられているアルキル基を指し、ここでアルキル基及びヘテロアリール基は既に定義した通りである。アルキルヘテロアリール基は置換されていても又は置換されていなくてもよい。炭素数が例えば(Cn~m)アルキルヘテロアリールで提供される場合、範囲は基全体を指す。好適には、構成アルキル基は炭素数1~6、好適には炭素数1~3を有する。
【0044】
単独で、又は1つ若しくは複数の別の用語と共に本明細書中で使用する場合、「複素環基」及び「複素環」は、環中に炭素原子及び窒素、酸素、硫黄又はリンから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する、芳香族性又は不飽和度に関しも関連もしない単環式及び多環式環系を指す。それゆえ、複素環基は、完全に飽和である環系(例えばピペリジニル基等)、芳香族である環系(例えばピリンジニル基等)並びに完全に飽和された部分、芳香族部分及び/又は不飽和部分を有する環系(例えば1,2,3,6-テトラヒドロピリジニル及び6,8-ジヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピリジニル等)を指す、及び含むと理解されるべきである。用語複素環式及び複素環は、架橋、縮合及びスピロ環式環系を更に含む。
【0045】
単独で、又は1つ若しくは複数の別の用語と共に本明細書中で使用する場合、「ヘテロシクロアルキル」及び「ヘテロシクロアルキル基」は、炭素原子に加えて、窒素、酸素、硫黄又はリン等の少なくとも1個のヘテロ原子を含む3から15員単環式、二環式及び三環式非芳香族環系を指す。ヘテロシクロアルキル基は、完全に飽和であるか、又は不飽和部分を含有していてもよく、並びに架橋、スピロ及び/又は縮合環系であってもよい。場合によっては、ヘテロシクロアルキル基は、同一か又は異なっていてもよい少なくとも2個以上のヘテロ原子を含有していてもよい。ヘテロシクロアルキル基は置換されていても又は置換されていなくてもよい。場合によっては、ヘテロシクロアルキル基は、5個の環原子、6個の環原子、又は7個の環原子等の3から10個の環原子若しくは3から7個の環原子若しくは5から7個の環原子を含有していてもよい。代表例としては、テトラヒドロフラニル、ピロリジニル、ピロリニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピペリジル、ピペラジニル、インドリニル、イソインドリニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ホモモルホリニル、ホモピペリジル、ホモピペラジニル、チオモルホリニル-5-オキシド、チオモルホリニル-S,S-ジオキシド、ピロリジニル、テトラヒドロピラニル、ピペリジニル、テトラヒドロチエニル、ホモピペリジニル、ホモチオモルホリニル-S,S-ジオキシド、オキサゾリジノニル、ジヒドロピラゾリル、ジヒドロピロリル、ジヒドロピラジニル、ジヒドロピリジニル、ジヒドロピリミジニル、ジヒドロフリル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロチエニル-5-オキシド、テトラヒドロチエニル-S,S-ジオキシド、ホモチオモルホリニル-5-オキシド、キヌクリジニル、2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、8-オキサ-3-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタニル、3,8-ジアザ-ビシクロ[3.2.1]オクタニル、2,5-ジアザ-ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、3,8-ジアザ-ビシクロ[3.2.1]オクタニル、3,9-ジアザ-ビシクロ[4.2.1]ノナニル、2,6-ジアザ-ビシクロ[3.2.2]ノナニル、[1,4]オキサホスフィナニル-4-オキシド、[1,4]アザホスフィナニル-4-オキシド、[1,2]オキサホスホラニル-2-オキシド、ホスフィナニル-1-オキシド、[1,3]アザホスホリジニンル-3-オキシド、[1,3]オキサホスホラニル-3-オキシド、7-オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、6,8-ジヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン-7-イル、6,8-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,5-a]ピラジン-7-イル、6,8-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]ピラジン-7-イル、5,6,8,9-テトラヒドロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-d][1,4]ジアゼピン-7-イル及び6,8-ジヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン-7-イルを含むが、これらに限定されるものではない。好適には、本明細書中で定義されている通りのヘテロシクリルアルキル基は、N、O又はSから選択される1個、2個又は3個のヘテロ原子を含む単環式、二環式又はスピロヘテロシクリル基である。
【0046】
単独で、又は1つ若しくは複数の別の用語と共に本明細書中で使用する場合、「ヘテロシクロアルキレン」及び「ヘテロシクロアルキレン基」は、炭素原子に加えて、窒素、酸素、硫黄又はリン等の少なくとも1個のヘテロ原子を含む3から15員単環式、二環式又は三環式非芳香族環系を指す。ヘテロシクロアルキレン基は、完全に飽和であるか、又は不飽和部分を含有していてもよく、及び架橋、スピロ及び/又は縮合であってもよい。ヘテロシクロアルキレン基は置換されていても又は置換されていなくてもよい。場合によっては、ヘテロシクロアルキレン基は、3から7の環原子等の3から10個の環原子を含有できる。他の例では、ヘテロシクロアルキレン基は、5個の環原子、6個の環原子又は7個の環原子等の5から7の環原子を含有できる。
【0047】
単独で、又は1つ若しくは複数の別の用語と共に本明細書中で使用する場合、「アルキルヘテロシクロアルキル」及び「アルキルヘテロシクロアルキル基」は、水素原子がヘテロシクロアルキル基により置き換えられているアルキル基を指し、ここでアルキル基及びヘテロシクロアルキル基は例えばピロリジニルメチル(C4H8NCH2-)等の上記定義した通りである。アルキルヘテロシクロアルキル基は置換されていても又は置換されていなくてもよい。炭素数が例えば(Cn~m)アルキルヘテロシクロアルキル等で提供される場合、範囲は基全体を指す。好適には、構成アルキル基は炭素数1~6、好適には炭素数1~3を有する。
【0048】
単独で、又は1つ若しくは複数の別の用語と共に本明細書中で使用する場合、「薬学的に許容される」は、一般的に化学的及び/若しくは物理的に他の成分(例えば製剤に関連して等)と適合する物質、並びに/又は一般的に生理学的にそのレシピエント(例えば対象等)と適合する物質を指す。
【0049】
単独で、又は1つ若しくは複数の別の用語と共に本明細書中で使用する場合、「医薬組成物」は、ヒトを含む対象において疾患、状態又は障害を治療するために使用できる組成物を指す。
【0050】
単独で、又は1つ若しくは複数の別の用語と共に本明細書中で使用する場合、「擬ハロゲン」は-OCN、-SCN、-CF3及び-CNを指す。
【0051】
単独で、又は1つ若しくは複数の別の用語と共に本明細書中で使用する場合、「安定な」及び「化学的に安定な」は、反応混合物から有用な純度で単離されるために十分に頑強な化合物を指す。本出願は、専ら安定な化合物の調製に関する。代替置換基のリストに、必要価数、化学的安定性又は他の理由により特定の基の置換に使用することができないメンバーが含まれる場合は、そのリストにはその特定の基の置換に適したリストのメンバーが含まれる、という文脈で読まれることを意図している。例えば、特定の部分の任意選択的な置換度を考慮する場合、置換基の数はこの部分に適切な価数を超えないことを理解すべきである。例えば、R1がメチル基(-CH3)の場合、1から3つのR5により任意選択で置換できる。
【0052】
単独で、又は1つ若しくは複数の別の用語と共に本明細書中で使用する場合、「対象」及び「患者」は、好適には哺乳動物、特にヒトを指す。
【0053】
単独で、又は1つ若しくは複数の別の用語と共に本明細書中で使用する場合、「置換されている」は、分子上の水素原子が、異なる原子又は原子団で置き換えられていることを示し、水素原子を置き換える原子又は原子団が「置換基」である。用語「置換基(単数)」、「置換基(複数)」、「部分(単数)」、「部分(複数)」、「基(単数)」又は「基(複数)」は、置換基を指すと理解するべきである。
【0054】
単独で、又は1つ若しくは複数の別の用語と共に本明細書中で使用する場合、「治療的」及び「治療上有効な量」は、本明細書に記載する(a)特定の疾患、状態若しくは障害を阻害若しくは改良する;(b)特定の疾患、状態若しくは障害の1つ若しくは複数の症状を減弱、改善若しくは排除する;又は(c)特定の疾患、状態若しくは障害の1つ若しくは複数の症状の発症を遅延する、化合物、組成物又は医薬の量を指す。用語「治療的」及び「治療上有効な」は、上述の効果(a)~(c)のいずれか1つを、単独で、又は他の(a)~(c)のいずれかとの組合せのいずれかで包含すると理解するべきである。例えば、ヒト又は他の哺乳動物で、治療上有効な量は、実験室又は臨床設定で実験的に決定でき、又は治療上有効な量は、治療される特定の疾患及び対象のために、米国食品医薬品局(FDA)又はそれと同等の外国の部局のガイドラインにより必要とされる量であってもよいと理解されるべきである。妥当な剤形、用量及び投与ルートの決定は、薬学及び医学の分野における当業者のレベルの範囲内であることが認識されるべきである。
【0055】
単独で、又は1つ若しくは複数の別の用語と共に本明細書中で使用する場合、「治療する」、「治療される」及び「治療」は、予防的、改善的、緩和的及び治癒的使用及び結果を指し、含む。いくつかの実施形態において、用語「治療する」、「治療される」及び「治療」は、治癒的使用及び結果と共に、本明細書に記載した特定の状態、特性、症状、障害又は疾患の重症度を軽減又は低下させる使用及び結果を指す。例えば、治療は状態若しくは障害のいくつかの症状の軽減又は当該状態若しくは障害の完全な根絶を含むことができる。本明細書で使用される用語「予防的」は、絶対的なものではなく、むしろ化合物又は組成物の投与が状態、症状若しくは疾患状態の尤度若しくは重大さを減少させる、及び/又は状態、症状又は疾患状態の発症をある期間遅延する場合の使用及び結果を指すと理解するべきである。
【0056】
本明細書中で使用する場合、「治療活性薬剤」は、単独で用いようと、1つ若しくは複数の別の用語と共に用いようと、疾患、障害又は状態の治療に有用であると判っているが式Iに記載されない任意の化合物、すなわち薬物、を指す。治療活性薬剤は、FDA又はそれと同等の外国の規制当局によって認可されていないかもしれないことを理解するべきである。
【0057】
「治療上有効な量」は、疾患を治療するために対象又は患者に投与する場合、疾患を治療するのに十分な効果がある化合物の量を意味する。「治療上有効な量」は、化合物、疾患及びその重症度並びに治療されるべき対象又は患者の年齢、体重等に依存して変化するであろう。
【0058】
Y1基の定義に関連して本明細書に使用されているように、R3及びR4基を有する隣接した炭素原子へのY1の結合点は、点線を使用して示している。同様に、Z基に関して、点線は式I、IA及び/又はIBの化合物の残部に結合する点も示す。
【0059】
L基の定義に関連して本明細書に使用されているように、「直接結合」は、Z基がR5及びR6基を有する炭素に直接結合していることを意味する。
【0060】
式A及びBから当業者により理解されるように、Y基は二環式構造と縮合して、縮合三環式系を形成する。したがって、例えばYが縮合フェニル基である場合、Yは隣接した環で2つの炭素原子を共有している。
【0061】
本明細書において使用する際、用語「PRMT5媒介性障害」は、PRMT5が役割を果たすことが知られている任意の疾患、障害又は他の病理学的状態を意味する。したがって、いくつかの実施形態において、本開示は、PRMT5が役割を果たすことが知られている1つ又は複数の疾患を治療し、又はその重症度を軽減することに関する。
【0062】
本発明を以下の番号を付与した項目により更に記載する:
1. 式Iの化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物
【0063】
【化1】
【0064】
(式中、
Y1は、式A及びBの1つから選択される基であり、
【0065】
【化2】
【0066】
Xは、O、S及びNR7から選択され、
X1は、C及びNから選択され、
Yは、縮合アリール基及び縮合ヘテロアリール基から選択され、ここでそれぞれの基は、1つ又は複数のR11で任意選択で置換されており、
nは1であり、Lは、直接結合、-(CH2)pN(Ra)C(O)-、-(CH2)pC(O)N(Ra)-、-(CH2)pN(Ra)S(Oq)-、-(CH2)pS(Oq)N(Ra)-、-(CH2)pN(Rb)C(O)N(Rb)-、-(CH2)pN(Rc)C(O)O-及び-(CH2)pOC(O)N(Rc)-から選択され、又は
nは0であり、Lは、Rd(Re)NC(O)-、-Rd(Re)NC(O)N(Rb)-、Rd(Re)N(Rc)C(O)O-、Rd(Re)N(Rc)S(Oq)及びRd(Re)N-から選択され、
pは、0、1、2及び3から選択される数であり、
qは、1及び2から選択される数であり、
Zは、1つ又は複数のR10により任意選択で置換されているC6~11アリール、1つ又は複数のR10により任意選択で置換されている(C7~16)アルキルアリール、1つ又は複数のR10により任意選択で置換されているC3~11シクロアルキル、1つ又は複数のR10により任意選択で置換されている(C4~17)シクロアルキルアルキル、1つ又は複数のR10により任意選択で置換されている3~15員ヘテロシクロアルキル、1つ又は複数のR10により任意選択で置換されている4~21員アルキルヘテロシクロアルキル、1つ又は複数のR10により任意選択で置換されている5~15員ヘテロアリール、及び1つ又は複数のR10により任意選択で置換されている6~21員アルキルヘテロアリールから選択され、
R1は、水素、ハロゲン、-NReRd、ORf、及び1つ又は複数のR9で任意選択で置換されているC1~6アルキルから選択され、
R2は、水素、ハロゲン及び1つ又は複数のR9で任意選択で置換されているC1~6アルキルから選択され、
R3、R4、R5及びR6は、水素、ハロゲン及び1つ又は複数のR9で任意選択で置換されているC1~6アルキルから独立に選択され、
R7は、水素、ヒドロキシル、C1~6アルキル、C1~6ハロアルキル、フェニル及びC3~6シクロアルキルから選択され、ここで前記C1~6アルキル、フェニル及びC3~6シクロアルキルはヒドロキシル、ハロゲン、=O、CN、CORa、NRaRb、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、C6~11アリール、3~7員ヘテロシクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の置換基により任意選択で置換されており、
R9はそれぞれ、水素、ヒドロキシル、ハロゲン、CN、C1~6ハロアルキル、3~7員ヘテロシクロアルキル、C3~6シクロアルキル、C1~6アルキル、O-C1~6アルキル及びフェニルから独立に選択され、ここで前記C1~6アルキル、フェニル、3~7員ヘテロシクロアルキル及びC3~6シクロアルキルがヒドロキシル、=O、ハロゲン、CN、NRaRb、CORa、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、フェニル、3~7員ヘテロシクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換されており、
R10はそれぞれ、水素、ヒドロキシル、=O、ハロゲン、CN、C1~6ハロアルキル、C1~6ハロアルコキシ、C1~6アルキル、O-C1~6アルキル、C3~6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、3~7員ヘテロシクロアルキル、-C(=O)Rd、-C(=O)ORd、-C(=O)NReRd、-C(O)C(=O)Rd、-NReRd、-NReC(=O)Rd、-NReC(=O)ORd、-NReC(=O)NReRd、-NReS(=O)2Rd、-NReS(=O)2NReRd、-ORd、-SRd、-OC(=O)Rd、-OC(=O)NReRd、-OC(=O)ORd、-S(=O)2Rd、-S(=O)Rd、-OS(=O)Rd、-OS(=O)2Rd、-OS(=O)2ORd、-S(=O)NReRd、-OS(=O)2NReRd、及び-S(=O)2NReRdから独立に選択され、ここで前記C3~6シクロアルキル、C1~6アルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール及び3~7員ヘテロシクロアルキルが、ヒドロキシル、ハロゲン、=O、CN、C1~6ハロアルキル、C1~6ハロアルコキシ、C3~6シクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換されており、
R11は、水素、ヒドロキシル、ハロゲン、CN、NRaRb、C1~6ハロアルキル、3~7員ヘテロシクロアルキル、C3~6シクロアルキル、C1~6アルキル、O-C1~6アルキル及びフェニルから選択され、ここで前記C1~6アルキル、フェニル、3~7員ヘテロシクロアルキル及びC3~6シクロアルキルがヒドロキシル、=O、ハロゲン、CN、CORa、NRaRb、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、C6~11アリール、3~7員ヘテロシクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換されており、
Ra、Rb及びRcはそれぞれ、水素及びC1~6アルキルから独立に選択され、
Rdはそれぞれ、水素、ヒドロキシル、ハロゲン、CN、C1~6ハロアルキル、3~7員ヘテロシクロアルキル、C3~6シクロアルキル、C1~6アルキル、O-C1~6アルキル及びC6~11アリールから独立に選択され、ここで前記C1~6アルキル、C6~11アリール、3~7員ヘテロシクロアルキル及びC3~6シクロアルキルはヒドロキシル、=O、ハロゲン、CN、CORa、NRaRb、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、C6~11アリール、3~7員ヘテロシクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換されており、
Reはそれぞれ、水素、ヒドロキシル、ハロゲン、CN、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから独立に選択され、又は
Re及びRdが同一原子に結合している場合、これらが結合している原子と一緒になってヒドロキシル、=O、ハロゲン、CN、CORa、NRaRb、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、C6~11アリール、3~7員ヘテロシクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の置換基で任意選択で置換されている3~7員ヘテロシクロアルキル環を形成し、
Rfは、水素並びにヒドロキシル、ハロゲン、CN、CORa、NRaRb、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、フェニル、3~7員ヘテロシクロアルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の置換基で任意選択で置換されているC1~6アルキルから独立に選択される。)
1a. 式Iの化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物
【0067】
【化3】
【0068】
(式中、
Y1は、式A及びBの1つから選択される基であり、
【0069】
【化4】
【0070】
Xは、O、S、CH及びNR7から選択され、
X1は、C及びNから選択され、
Yは、縮合アリール基及び縮合ヘテロアリール基から選択され、ここでそれぞれの基が1つ又は複数のR11で任意選択で置換されており、
nは1であり、Lは、-(CH2)pN(Ra)C(O)-、-(CH2)pC(O)N(Ra)-、-(CH2)pN(Ra)S(Oq)-、-(CH2)pS(Oq)N(Ra)-、-(CH2)pN(Rb)C(O)N(Rb)-、-(CH2)pN(Rc)C(O)O-及び-(CH2)pOC(O)N(Rc)-から選択され、又は
nは0であり、Lは、Rd(Re)NC(O)-、-Rd(Re)NC(O)N(Rb)-、Rd(Re)N(Rc)C(O)O-、Rd(Re)N(Rc)S(Oq)及びRd(Re)N-から選択され、
pは、0、1、2及び3から選択される数であり、
qは、1及び2から選択される数であり、
Zは、1つ又は複数のR10により任意選択で置換されているC6~11アリール、1つ又は複数のR10により任意選択で置換されている(C7~16)アルキルアリール、1つ又は複数のR10により任意選択で置換されているC3~11シクロアルキル、1つ又は複数のR10により任意選択で置換されている(C4~17)シクロアルキルアルキル、1つ又は複数のR10により任意選択で置換されている3~15員ヘテロシクロアルキル、1つ又は複数のR10により任意選択で置換されている4~21員アルキルヘテロシクロアルキル、1つ又は複数のR10により任意選択で置換されている5~15員ヘテロアリール、及び1つ又は複数のR10により任意選択で置換されている6~21員アルキルヘテロアリールから選択され、
R1は、水素、ハロゲン、-NReRd、ORf、及び1つ又は複数のR9で任意選択で置換されているC1~6アルキルから選択され、
R2は、水素、ハロゲン及び1つ又は複数のR9で任意選択で置換されているC1~6アルキルから選択され、
R3、R4、R5及びR6は、水素、ハロゲン及び1つ又は複数のR9で任意選択で置換されているC1~6アルキルから独立に選択され、
R7は、水素、ヒドロキシル、C1~6アルキル、C1~6ハロアルキル、フェニル及びC3~6シクロアルキルから選択され、ここで前記C1~6アルキル、フェニル及びC3~6シクロアルキルは、ヒドロキシル、ハロゲン、=O、CN、CORa、NRaRb、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、C6~11アリール、3~7員ヘテロシクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数1つ又は複数の置換基により任意選択で置換されており、
R9はそれぞれ、水素、ヒドロキシル、ハロゲン、CN、C1~6ハロアルキル、3~7員ヘテロシクロアルキル、C3~6シクロアルキル、C1~6アルキル、O-C1~6アルキル及びフェニルから独立に選択され、ここで前記C1~6アルキル、フェニル、3~7員ヘテロシクロアルキル及びC3~6シクロアルキルはヒドロキシル、=O、ハロゲン、CN、NRaRb、CORa、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、フェニル、3~7員ヘテロシクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換されており、
R10はそれぞれ、水素、ヒドロキシル、=O、ハロゲン、CN、C1~6ハロアルキル、C1~6ハロアルコキシ、C1~6アルキル、O-C1~6アルキル、C3~6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、3~7員ヘテロシクロアルキル、-C(=O)Rd、-C(=O)ORd、-C(=O)NReRd、-C(O)C(=O)Rd、-NReRd、-NReC(=O)Rd、-NReC(=O)ORd、-NReC(=O)NReRd、-NReS(=O)2Rd、-NReS(=O)2NReRd、-ORd、-SRd、-OC(=O)Rd、-OC(=O)NReRd、-OC(=O)ORd、-S(=O)2Rd、-S(=O)Rd、-OS(=O)Rd、-OS(=O)2Rd、-OS(=O)2ORd、-S(=O)NReRd、-OS(=O)2NReRd、及び-S(=O)2NReRdから独立に選択され、ここで前記C3~6シクロアルキル、C1~6アルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール及び3~7員ヘテロシクロアルキルが、ヒドロキシル、ハロゲン、=O、CN、C1~6ハロアルキル、C1~6ハロアルコキシ、C3~6シクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換されており、
R11は、水素、ヒドロキシル、ハロゲン、CN、NRaRb、C1~6ハロアルキル、3~7員ヘテロシクロアルキル、C3~6シクロアルキル、C1~6アルキル、O-C1~6アルキル及びフェニルから選択され、ここで前記C1~6アルキル、フェニル、3~7員ヘテロシクロアルキル及びC3~6シクロアルキルがヒドロキシル、=O、ハロゲン、CN、CORa、NRaRb、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、C6~11アリール、3~7員ヘテロシクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換されており、
Ra、Rb及びRcはそれぞれ、水素及びC1~6アルキルから独立に選択され、
Rdはそれぞれ、水素、ヒドロキシル、ハロゲン、CN、C1~6ハロアルキル、3~7員ヘテロシクロアルキル、C3~6シクロアルキル、C1~6アルキル、O-C1~6アルキル及びC6~11アリールから独立に選択され、ここで前記C1~6アルキル、C6~11アリール、3~7員ヘテロシクロアルキル及びC3~6シクロアルキルがヒドロキシル、=O、ハロゲン、CN、CORa、NRaRb、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、C6~11アリール、3~7員ヘテロシクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換されており、
Reはそれぞれ、水素、ヒドロキシル、ハロゲン、CN、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから独立に選択され、又は
Re及びRdが同一原子に結合している場合、これらが結合している原子と一緒になってヒドロキシル、=O、ハロゲン、CN、CORa、NRaRb、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、C6~11アリール、3~7員ヘテロシクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の置換基で任意選択で置換されている3~7員ヘテロシクロアルキル環を形成し、
Rfは、水素並びにヒドロキシル、ハロゲン、CN、CORa、NRaRb、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、フェニル、3~7員ヘテロシクロアルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の置換基で任意選択で置換されているC1~6アルキルから独立に選択され、
但し、式Iの化合物は
- 2-[3-(N-ベンジル-N-メチルアミノ)プロピル]-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール;
- 2-[3-(N-ベンジル-N-メチルアミノ)プロピル]-1-フェニル-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール;
- 2-[3-(N-ベンジル-N-メチルアミノ)プロピル]-1,2,3,4-テトラヒドロベンゾフロ[3,2-c]ピリジン;
- 2-[3-(N-メチル-N-フェニルエチルアミノ)プロピル]-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール;
- 2-[3-(N-メチル-N-フェニルエチルアミノ)プロピル]-1-フェニル-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール;
- 2-[3-(N-メチル-N-フェニルエチルアミノ)プロピル]-1,2,3,4-テトラヒドロベンゾフロ[3,2-c]ピリジン;
- 2-(3-(ピロリジン-1イル]プロピル]-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール;
- 2-(3-(ピロリジン-1イル]プロピル]-1-フェニル-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール;
- 2-(3-(ピロリジン-1イル]プロピル]-1,2,3,4-テトラヒドロベンゾフロ[3,2-c]ピリジン;
- 2-[3-(イソインドリン-2-イル)プロピル]-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール;
- 2-[3-(イソインドリン-2-イル)プロピル]-1-フェニル-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール;
- 2-[3-(イソインドリン-2-イル)プロピル]-1,2,3,4-テトラヒドロベンゾフロ[3,2-c]ピリジン;
- 1-(3-(8-メトキシ-1,3,4,5-テトラヒドロ-1H-ピリド[4,3-b]インドール-2-イル)プロピル)ピペラジン;又は
- 1-(3-{1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)ピペラジン三塩酸塩
ではない。)
2. Xが、NR7及びOから選択される、項目1及び1aのいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
3. Xが、NR7及びSから選択される、項目1及び1aのいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
4. Xが、NR7及びCHから選択される、項目1aに記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
5. XがNR7である、項目1から4のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
6. X1がCである、項目1から5のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
7. X1がNである、項目1から6のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
8. R7が、水素、C1~6アルキル、C1~6ハロアルキル及びC3~6シクロアルキルから選択され、ここで前記C1~6アルキル及びC3~6シクロアルキルが、ヒドロキシル、ハロゲン、=O、CN、CORa、NRaRb、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、C6~11アリール、3~7員ヘテロシクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の置換基により任意選択で置換されている、項目1から7のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
9. R7が、水素、C1~3アルキル及びシクロプロピルから選択される、項目1から8のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
10. R7が、水素及びメチルから選択される、項目1から9のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
11. Yが、縮合フェニル基及び縮合5~6員ヘテロアリール基から選択され、ここでそれぞれの基が1つ又は複数のR11で任意選択で置換されている、項目1から10のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
12. Yが縮合フェニル基、縮合ピリジル基及び縮合ピリミジニル基から選択され、ここでそれぞれの基が1つ又は複数のR11で任意選択で置換されている、項目1から11のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
13. Yが、縮合フェニル基及び縮合ピリジル基から選択され、ここでそれぞれの基が1つ又は複数のR11で任意選択で置換されている、項目1から12のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
14. Yが、1つ又は複数のR11で任意選択で置換されている縮合フェニル基から選択される、項目1から13のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
15. R11が、水素、ハロゲン、CN、NRaRb、C1~6ハロアルキル、C1~6アルキル、O-C1~6アルキル及びフェニルから選択され、ここで前記C1~6アルキル及びフェニルが、ヒドロキシル、ハロゲン、CN、CORa、NRaRb、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、C6~11アリール、3~7員ヘテロシクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換されている、項目1から14のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
16. R11が、水素、ハロゲン、CN、NRaRb、C1~6ハロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択され、ここで前記C1~6アルキルが、ヒドロキシル、ハロゲン、CN、CORa、NRaRb、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、C6~11アリール、3~7員ヘテロシクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換されている、項目1から15のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
17. R11が、水素、ハロゲン、CN、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択され、ここで前記C1~6アルキルが、ヒドロキシル、ハロゲン、CN、CORa、NRaRb、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、C6~11アリール、3~7員ヘテロシクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換されている、項目1から16のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
18. R11が、水素、ハロゲン、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択され、ここで前記C1~6アルキルが、ヒドロキシル、ハロゲン、CN、CORa、NRaRb、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、フェニル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換されている、項目1から17のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
19. R11が、水素、ハロゲン、C1~3アルキル及びO-C1~3アルキルから選択される、項目1から18のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
20. Y1が、
【0071】
【化5】
【0072】
から選択される、項目1から19のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
21. Y1が、
【0073】
【化6】
【0074】
から選択される、項目1から19のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
22. Y1が、
【0075】
【化7】
【0076】
から選択される、項目1から21のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
23. Y1が、
【0077】
【化8】
【0078】
から選択される、項目1から19のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
24. Y1が、
【0079】
【化9】
【0080】
から選択される、項目1から19のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
25. Y1が、
【0081】
【化10】
【0082】
から選択される、項目1から19のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
26. R3、R4、R5及びR6が、水素及び1つ又は複数のR9で任意選択で置換されているC1~6アルキルから独立に選択される、項目1から25のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
27. R3、R4、R5及びR6が、水素及び1つ又は複数のR9で任意選択で置換されているC1~3アルキルから独立に選択される、項目1から26のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
28. R3及びR4が水素である、項目1から27のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
29. R5及びR6が水素である、項目1から28のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
30. R3及びR5が水素である、項目1から29のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
31. R3、R4、R5及びR6が水素である、項目1から30のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
32. R2が、水素、及び1つ又は複数のR9で任意選択で置換されているC1~6アルキルから選択される、項目1から31のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
33. R2が、水素、及び1つ又は複数のR9で任意選択で置換されているC1~3アルキルから選択される、項目1から32のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
34. R1が、水素、ORf、及び1つ又は複数のR9で任意選択で置換されているC1~6アルキルから選択される、項目1から33のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
35. R1が、水素及びORfから選択される、項目1から34のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
36. R1がORfである、項目1から35のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
37. Rfが、水素並びにヒドロキシル、ハロゲン、CN、CORa、NRaRb、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、フェニル、3~7員ヘテロシクロアルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の置換基で任意選択で置換されているC1~3アルキルから選択される、項目34から36のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
38. R1、R2、R3、R4、R5及びR6が全て水素である、項目1から25のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
39. R1がOHである、項目1から37のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
40. R1がOHであり、R2が水素である、項目1から37のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
41. R1がOHであり、R2、R3、R4、R5及びR6が水素である、項目1から37のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
42. R9が、ヒドロキシル、ハロゲン、CN、3~7員ヘテロシクロアルキル、C3~6シクロアルキル、O-C1~6アルキル、C1~6アルキル及びフェニルから選択され、ここで前記C1~6アルキル、フェニル、3~7員ヘテロシクロアルキル及びC3~6シクロアルキルがヒドロキシル、=O、ハロゲン、CN、NRaRb、CORa、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、フェニル、3~7員ヘテロシクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換されている、項目1から41のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
43. R9が、ヒドロキシル、ハロゲン、CN、O-C1~6アルキル、C1~6アルキル及びフェニルから選択され、ここで前記C1~6アルキル及びフェニルがヒドロキシル、=O、ハロゲン、CN、NRaRb、CORa、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、フェニル、3~7員ヘテロシクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換されている、項目1から42のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
44. R9が、ヒドロキシル、ハロゲン及びC1~3アルキルから選択される、項目1から43のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
45. R9が、ヒドロキシル、ハロゲン、CN並びにヒドロキシル、=O、ハロゲン、CN、NRaRb、CORa、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、フェニル、3~7員ヘテロシクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換されているC1~6アルキルから選択される、項目1から44のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
46. Z、n、L及びY1が項目1又は1aに定義されている通りである式IA
【0083】
【化11】
【0084】
の、項目1又は1aに記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
47. 式IB:
【0085】
【化12】
【0086】
(式中、Y2は、
【0087】
【化13】
【0088】
から選択され、
式中、R12は、水素、ヒドロキシル、ハロゲン、CN、NRaRb、C1~6ハロアルキル、3~7員ヘテロシクロアルキル、C3~6シクロアルキル、C1~6アルキル、O-C1~6アルキル及びフェニルから選択され、ここで前記C1~6アルキル、フェニル、3~7員ヘテロシクロアルキル及びC3~6シクロアルキルは、ヒドロキシル、=O、ハロゲン、CN、CORa、NRaRb、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、C6~11アリール、3~7員ヘテロシクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換されている)
の、項目46に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
48. 式IB:
【0089】
【化14】
【0090】
(式中、Y2は、
【0091】
【化15】
【0092】
から選択される)
の、項目47に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
49. R12が、水素、ハロゲン、CN、NRaRb、C1~6ハロアルキル、C1~6アルキル、O-C1~6アルキル及びフェニルから選択され、ここで前記C1~6アルキル及びフェニルが、ヒドロキシル、ハロゲン、CN、CORa、NRaRb、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、C6~11アリール、3~7員ヘテロシクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換されている、項目47及び48のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
50. R12が、水素、ハロゲン、CN、NRaRb、C1~6ハロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択され、ここで前記C1~6アルキルが、ヒドロキシル、ハロゲン、CN、CORa、NRaRb、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、C6~11アリール、3~7員ヘテロシクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換されている、項目47及び48のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
51. R12が、水素、ハロゲン、CN、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択され、ここで前記C1~6アルキルが、ヒドロキシル、ハロゲン、CN、CORa、NRaRb、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、C6~11アリール、3~7員ヘテロシクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換されている、項目47及び48のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
52. R12が水素、ハロゲン、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択され、ここで前記C1~6アルキルが、ヒドロキシル、ハロゲン、CN、CORa、NRaRb、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、フェニル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換されている、項目47及び48のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
53. R12が、水素、ハロゲン、C1~3アルキル及びO-C1~3アルキルから選択される、項目47及び48のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
54. nが1であり、Lが直接結合、-(CH2)pN(Ra)C(O)-、-(CH2)pC(O)N(Ra)-、-(CH2)pN(Ra)S(Oq)-、-(CH2)pS(Oq)N(Ra)-、-(CH2)pN(Rb)C(O)N(Rb)-、-(CH2)pN(Rc)C(O)O-及び-(CH2)pOC(O)N(Rc)-から選択される、項目1から53のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
55. Lが、直接結合、-(CH2)pC(O)N(Ra)-、-(CH2)pS(Oq)N(Ra)-、-(CH2)pN(Rb)C(O)N(Rb)-及び-(CH2)pOC(O)N(Rc)-から選択される、項目54に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
56. Lが、-(CH2)pC(O)N(Ra)-、-(CH2)pS(Oq)N(Ra)-、-(CH2)pN(Rb)C(O)N(Rb)-及び-(CH2)pOC(O)N(Rc)-から選択される、項目54に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
57. Lが、-(CH2)pC(O)N(Ra)-及び-(CH2)pS(Oq)N(Ra)-から選択される、項目54に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
58. Lが、-(CH2)pC(O)N(Ra)-から選択される、項目54に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
59. Raが水素である、項目1から58のいずれか一項に記載の化合物
60. Z、Ra及びY1が項目1又は1aに定義されている通りである式IC、
【0093】
【化16】
【0094】
の、項目1若しくは1aに記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
61. 式ID:
【0095】
【化17】
【0096】
(式中、Y3は、
【0097】
【化18】
【0098】
から選択され、
式中、R13は、水素、ヒドロキシル、ハロゲン、CN、NRaRb、C1~6ハロアルキル、3~7員ヘテロシクロアルキル、C3~6シクロアルキル、C1~6アルキル、O-C1~6アルキル及びフェニルから選択され、ここで前記C1~6アルキル、フェニル、3~7員ヘテロシクロアルキル及びC3~6シクロアルキルは、ヒドロキシル、=O、ハロゲン、CN、CORa、NRaRb、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、C6~11アリール、3~7員ヘテロシクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換されている)
の、項目60に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
62. 式ID:
【0099】
【化19】
【0100】
(式中、Y3は、
【0101】
【化20】
【0102】
から選択される)
の、項目61に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
63. R13が、水素、ハロゲン、CN、NRaRb、C1~6ハロアルキル、C1~6アルキル、O-C1~6アルキル及びフェニルから選択され、ここで前記C1~6アルキル及びフェニルが、ヒドロキシル、ハロゲン、CN、CORa、NRaRb、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、C6~11アリール、3~7員ヘテロシクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換されている、項目61及び62のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
64. R13が、水素、ハロゲン、CN、NRaRb、C1~6ハロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択され、ここで前記C1~6アルキルが、ヒドロキシル、ハロゲン、CN、CORa、NRaRb、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、C6~11アリール、3~7員ヘテロシクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換されている、項目61及び62のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
65. R13が、水素、ハロゲン、CN、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択され、ここで前記C1~6アルキルが、ヒドロキシル、ハロゲン、CN、CORa、NRaRb、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、C6~11アリール、3~7員ヘテロシクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換されている、項目61及び62のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
66. R13が、水素、ハロゲン、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択され、ここで前記C1~6アルキルが、ヒドロキシル、ハロゲン、CN、CORa、NRaRb、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、フェニル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換されている、項目61及び62のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
67. Raが水素である、項目60から66のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
68. Zが、1つ又は複数のR10により任意選択で置換されているC6~11アリール、1つ又は複数のR10により任意選択で置換されているC3~11シクロアルキル、1つ又は複数のR10により任意選択で置換されている3~15員ヘテロシクロアルキル、及び1つ又は複数のR10により任意選択で置換されている5~15員ヘテロアリールから選択される、項目1から67のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
69. Zが、1つ又は複数のR10により任意選択で置換されているフェニル、1つ又は複数のR10により任意選択で置換されているC3~7シクロアルキル、1つ又は複数のR10により任意選択で置換されている3~7員ヘテロシクロアルキル、及び1つ又は複数のR10により任意選択で置換されている5~6員ヘテロアリールから選択される、項目1から68のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
70. Zが、1つ又は複数のR10により任意選択で置換されているフェニル、及び1つ又は複数のR10により任意選択で置換されている5~6員ヘテロアリールから選択される、項目1から69のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
71. Zが、1つ又は複数のR10により任意選択で置換されているフェニル及び1つ又は複数のR10により任意選択で置換されている6員ヘテロアリールから選択される、項目1から70のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
72. Zが、1つ又は複数のR10によりそれぞれ任意選択で置換されているフェニル、ピリジル及びピリミジニルから選択される、項目1から71のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
73. Zが、1つ又は複数のR10により任意選択で置換されているピリジル又はピリミジニル環である、項目1から72のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
74. Zが、
【0103】
【化21】
【0104】
から選択される、項目1から73のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
75. R10がそれぞれ、水素、ヒドロキシル、=O、ハロゲン、CN、C1~6ハロアルキル、C1~6ハロアルコキシ、C1~6アルキル、O-C1~6アルキル、C3~6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、3~7員ヘテロシクロアルキル、-C(=O)Rd、-C(=O)ORd、-C(=O)NReRd、-C(O)C(=O)Rd、-NReRd、-NReC(=O)Rdから独立に選択され、ここで前記C3~6シクロアルキル、C1~6アルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール及び3~7員ヘテロシクロアルキルが、ヒドロキシル、ハロゲン、=O、CN、C1~6ハロアルキル、C1~6ハロアルコキシ、C3~6シクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換されている、項目1から74のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
76. R10がそれぞれ、水素、ヒドロキシル、=O、ハロゲン、CN、C1~6ハロアルキル、C1~6ハロアルコキシ、C1~6アルキル、O-C1~6アルキル、C3~6シクロアルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール、3~7員ヘテロシクロアルキル、-C(=O)Rd、-NReRd、-NReC(=O)Rdから独立に選択され、ここで前記C3~6シクロアルキル、C1~6アルキル、フェニル、5~6員ヘテロアリール及び3~7員ヘテロシクロアルキルが、ヒドロキシル、ハロゲン、=O、CN、C1~6ハロアルキル、C1~6ハロアルコキシ、C3~6シクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換されている、項目1から75のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
77. R10がそれぞれ、水素、3~7員ヘテロシクロアルキル、-C(=O)Rd、-NReRd、-NReC(=O)Rdから独立に選択され、ここで前記3~7員ヘテロシクロアルキルが、ヒドロキシル、ハロゲン、=O、CN、C1~6ハロアルキル、C1~6ハロアルコキシ、C3~6シクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換されている、項目1から76のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
78. R10がそれぞれ、水素、3~7員ヘテロシクロアルキル、-C(=O)Rd、-NReRd、-NReC(=O)Rdから独立に選択され、ここで前記3~7員ヘテロシクロアルキルが、C1~6ハロアルキル、C1~6ハロアルコキシ、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換されている、項目1から77のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
79. Zが、
【0105】
【化22】
【0106】
から選択される、項目1から74のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
80. pが、0、1及び2から選択される、項目1から79のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
81. pが、0及び1から選択される、項目1から80のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
82. pが0である、項目1から81のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
83. qが2である、項目1から82のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
84. Rfが、水素並びにヒドロキシル、ハロゲン、CN、CORa、NRaRb、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、フェニル、3~7員ヘテロシクロアルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の置換基で任意選択で置換されているC1~3アルキルから選択される、項目1から83のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
85. Rfが、水素並びにヒドロキシル、ハロゲン、CN、CORa、NRaRb、C1~6ハロアルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の置換基で任意選択で置換されているC1~3アルキルから選択される、項目1から84のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
86. Reが、水素、CN、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから独立に選択される、項目1から85のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
87. Reが、水素及びC1~3アルキルから独立に選択される、項目1から86のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
88. Rdが、水素、C1~6ハロアルキル、3~7員ヘテロシクロアルキル、C3~6シクロアルキル、C1~6アルキル、O-C1~6アルキル及びC6~11アリールから独立に選択され、ここで前記C1~6アルキル、C6~11アリール、3~7員ヘテロシクロアルキル及びC3~6シクロアルキルがヒドロキシル、=O、ハロゲン、CN、CORa、NRaRb、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、C6~11アリール、3~7員ヘテロシクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換されている、項目1から87のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
89. Rdが、3~7員ヘテロシクロアルキル、C3~6シクロアルキル、及びC1~6アルキルから独立に選択され、ここで前記C1~6アルキル、3~7員ヘテロシクロアルキル及びC3~6シクロアルキルがヒドロキシル、=O、ハロゲン、CN、CORa、NRaRb、C1~6ハロアルキル、C3~6シクロアルキル、C6~11アリール、3~7員ヘテロシクロアルキル、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換されている、項目1から88のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
90. Rdが、3~7員ヘテロシクロアルキル、C3~6シクロアルキル、及びC1~6アルキルから独立に選択され、ここで前記C1~6アルキル、3~7員ヘテロシクロアルキル及びC3~6シクロアルキルがハロゲン、CORa、C1~6アルキル及びO-C1~6アルキルから選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換されている、項目1から89のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
91. Ra、Rb及びRcが水素である、項目1から90のいずれか一項に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
92. 6-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,5H-ピリド[4,3-b]インドール-2-イル}プロピル)-2-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
2-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,5H-ピリド[4,3-b]インドール-2-イル}プロピル)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-4-カルボキサミド;
6-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,5H-ピリド[4,3-b]インドール-2-イル}プロピル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
6-[(1-アセチルピペリジン-4-イル)アミノ]-N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,5H-ピリド[4,3-b]インドール-2-イル}プロピル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,5H-ピリド[4,3-b]インドール-2-イル}プロピル)-4-({3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル}カルボニル)ベンズアミド;
6-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{5-メチル-1H,2H,3H,4H,5H-ピリド[4,3-b]インドール-2-イル}プロピル)-2-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
2-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{5-メチル-1H,2H,3H,4H,5H-ピリド[4,3-b]インドール-2-イル}プロピル)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-4-カルボキサミド;
N-(2-ヒドロキシ-3-{5-メチル-1H,2H,3H,4H,5H-ピリド[4,3-b]インドール-2-イル}プロピル)-4-({3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル}カルボニル)ベンズアミド;
6-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)-2-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
2-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-4-カルボキサミド;
6-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
6-[(1-アセチルピペリジン-4-イル)アミノ]-N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)-4-[(モルホリン-4-イル)カルボニル]ベンズアミド;
N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)-4-({3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル}カルボニル)ベンズアミド;
6-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{9-メチル-1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)-2-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
2-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{9-メチル-1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-4-カルボキサミド;
6-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{9-メチル-1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
6-[(1-アセチルピペリジン-4-イル)アミノ]-N-(2-ヒドロキシ-3-{9-メチル-1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
N-(2-ヒドロキシ-3-{9-メチル-1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)-4-({3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル}カルボニル)ベンズアミド;
2-ヒドロキシ-3-(1,3,4,9-テトラヒドロ-2H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル)プロピル3-フェニルピロリジン-1-カルボキシレート;
2-ヒドロキシ-3-(1,3,4,9-テトラヒドロ-2H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル)プロピル3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート;
N-(2-ヒドロキシ-3-(1,3,4,9-テトラヒドロ-2H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル)プロピル)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキサミド;
N-(2-ヒドロキシ-3-(1,3,4,9-テトラヒドロ-2H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル)プロピル)-3-フェニルピロリジン-1-カルボキサミド;
N-(2-ヒドロキシ-3-(1,3,4,9-テトラヒドロ-2H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル)プロピル)-3-フェニルピペリジン-1-カルボキサミド;
6-((1-アセチルピペリジン-4-イル)アミノ)-N-(3-(1,3,4,9-テトラヒドロ-2H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル)プロピル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(S)-6-((1-アセチルピペリジン-4-イル)アミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-(1,3,4,9-テトラヒドロ-2H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル)プロピル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-6-((1-アセチルピペリジン-4-イル)アミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-(1,3,4,9-テトラヒドロ-2H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル)プロピル)ピリミジン-4-カルボキサミド;及び
6-((1-アセチルピペリジン-4-イル)アミノ)-N-(3-(3,4-ジヒドロピラジノ[1,2-a]インドール-2(1H)-イル)-2-ヒドロキシプロピル)ピリミジン-4-カルボキサミド
から選択される、化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
93. 6-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,5H-ピリド[4,3-b]インドール-2-イル}プロピル)-2-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
2-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,5H-ピリド[4,3-b]インドール-2-イル}プロピル)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-4-カルボキサミド;
6-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,5H-ピリド[4,3-b]インドール-2-イル}プロピル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
6-[(1-アセチルピペリジン-4-イル)アミノ]-N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,5H-ピリド[4,3-b]インドール-2-イル}プロピル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,5H-ピリド[4,3-b]インドール-2-イル}プロピル)-4-({3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル}カルボニル)ベンズアミド;
6-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{5-メチル-1H,2H,3H,4H,5H-ピリド[4,3-b]インドール-2-イル}プロピル)-2-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
2-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{5-メチル-1H,2H,3H,4H,5H-ピリド[4,3-b]インドール-2-イル}プロピル)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-4-カルボキサミド;
N-(2-ヒドロキシ-3-{5-メチル-1H,2H,3H,4H,5H-ピリド[4,3-b]インドール-2-イル}プロピル)-4-({3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル}カルボニル)ベンズアミド;
6-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)-2-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
2-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-4-カルボキサミド;
6-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
6-[(1-アセチルピペリジン-4-イル)アミノ]-N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)-4-[(モルホリン-4-イル)カルボニル]ベンズアミド;
N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)-4-({3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル}カルボニル)ベンズアミド;
6-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{9-メチル-1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)-2-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
2-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{9-メチル-1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-4-カルボキサミド;
6-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{9-メチル-1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
6-[(1-アセチルピペリジン-4-イル)アミノ]-N-(2-ヒドロキシ-3-{9-メチル-1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)ピリミジン-4-カルボキサミド;及び
N-(2-ヒドロキシ-3-{9-メチル-1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)-4-({3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル}カルボニル)ベンズアミド
から選択される、化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
94. 6-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,5H-ピリド[4,3-b]インドール-2-イル}プロピル)-2-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド
2-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,5H-ピリド[4,3-b]インドール-2-イル}プロピル)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-4-カルボキサミド
6-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{5-メチル-1H,2H,3H,4H,5H-ピリド[4,3-b]インドール-2-イル}プロピル)-2-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド
2-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{5-メチル-1H,2H,3H,4H,5H-ピリド[4,3-b]インドール-2-イル}プロピル)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-4-カルボキサミド
6-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)-2-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド
2-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-4-カルボキサミド
6-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{9-メチル-1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)-2-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド
2-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{9-メチル-1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-4-カルボキサミド
から選択される、項目84に記載の化合物又はその塩、溶媒和物若しくは水和物。
95. 項目1から94のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物、及び1つ又は複数の薬学的に許容される賦形剤を含有する医薬組成物。
96. 療法に使用するための、項目1から94のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物、又は項目95に記載の医薬組成物。
97. PRMT5媒介性障害の治療又は予防に使用するための、項目1から94のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物、又は項目95に記載の医薬組成物。
98. 増殖性障害の治療に使用するための、項目1から94のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物、又は項目95に記載の医薬組成物。
99. がんの治療に使用するための、項目1から94のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物、又は項目95に記載の医薬組成物。
100. PRMT5媒介性障害の治療又は予防用医薬の製造における、項目1から94のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物、又は項目95に記載の医薬組成物の使用。
101. 増殖性障害の治療用医薬の製造における、項目1から94のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物、又は項目95に記載の医薬組成物の使用。
102. がんの治療用医薬の製造における、項目1から94のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物、又は項目95に記載の医薬組成物の使用。
103. PRMT5媒介性障害を治療又は予防する方法であって、それを必要とする対象に、項目1から94のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物、又は項目95に記載の医薬組成物の有効量を投与することを含む方法。
104. 増殖性障害を治療する方法であって、それを必要とする対象に、項目1から94のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物、又は項目95に記載の医薬組成物の有効量を投与することを含む方法。
105. がんを治療する方法であって、それを必要とする対象に、項目1から94のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物、又は項目95に記載の医薬組成物の有効量を投与することを含む方法。
106. PRMT5の活性をインビボ又はインビトロで阻害する方法であって、細胞を、項目1から94のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物、又は項目95に記載の医薬組成物の有効な量と接触させることを含む方法。
107. 細胞中の遺伝子発現を変化させる方法であって、細胞を、項目1から94のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物、又は項目95に記載の医薬組成物の治療上有効な量と接触させることを含む方法。
【0107】
本発明は、任意選択の好ましい若しくは好適な特徴により本明細書に定義されるか、又はそうでなければ特定の実施形態に関連して定義される任意の化合物又は化合物の特定の群に関するものであってよいが、本発明は、前記の任意選択の好ましい若しくは好適な特徴、又は特定の実施形態を明確に除く任意の化合物又は化合物の特定の群に関するものであってもよい。
【0108】
好適には、本発明は、本明細書で定義される生物学的活性を有さない任意の個々の化合物を除く。
【0109】
塩及び溶媒和物
本明細書に記載する化合物(最終生成物及び中間体を含む)は、単離してそれ自体で使用でき、又は塩の形態、好適には薬学的に許容される塩で単離できる。単独で、又は1つ若しくは複数の別の用語と共に用いる用語「塩」及び「塩形態」は、別の指定がない限り、本明細書の中で定義する通りの工業的に許容される塩及び本明細書の中で定義する通りの薬学的に許容される塩を含めて、全ての無機及び有機塩を包含すると理解するべきである。本明細書中で使用する場合、工業的に許容される塩は、一般に、製造及び/又は加工(精製を含む)並びに輸送及び保管に適している塩であるが、臨床又は治療用の使用のために通常投与される塩ではないかもしれない。工業的に許容される塩を実験室規模、すなわち、マルチグラム以下で調製でき、又はより大きい規模、すなわちキログラムまで若しくはキログラム以上を含めて調製できる。
【0110】
薬学的に許容される塩は、本明細書中で使用する場合、調合物を構成する他の成分と一般に化学的に及び/若しくは物理的に適合性である、並びに/又はそれらのレシピエントと一般に生理的に適合性である、塩である。薬学的に許容される塩を実験室規模、すなわちマルチグラム以下で調製することができ、又はより大きい規模、すなわちキログラムまで若しくはキログラム以上を含めて調製できる。薬学的に許容される塩は、ヒトにおいて臨床又は治療用の使用のために通常投与される又はFDA若しくはそれと同等の外国の規制当局によって認可されている塩に限定されないと理解するべきである。一部の塩が工業的に許容される塩でもあり、薬学的に許容される塩でもあることは、当業者には容易に理解されるであろう。混合塩形態を含めて全てのそのような塩は本出願の範囲内であると理解するべきである。
【0111】
一実施形態において、式I及びIIの化合物は薬学的に許容される塩として単離される。
【0112】
本発明の化合物の好適な薬学的に許容される塩は、例えば、十分に塩基性である本発明の化合物の酸付加塩、例えば無機若しくは有機酸、例えば塩酸、臭酸、硫酸、リン酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、クエン酸又はマレイン酸との酸付加塩である。更に、十分に酸性である本発明の化合物の好適な薬学的に許容される塩は、例えばナトリウム塩若しくはカリウム塩のアルカリ金属塩、例えばカルシウム塩若しくはマグネシウム塩のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、又は例えばメチルアミン、ジメチルアミン、トリエチルアミン、ピペリジン、モルホリン若しくはトリス-(2-ヒドロキシエチル)アミンとの塩の生理学的に許容されるカチオンを提供する有機塩基との塩である。
【0113】
一般に、本出願の塩は、化合物(中間体を含む)の単離及び/若しくは精製中にインサイチューで調製でき、又は別途、化合物(又は中間体)と好適な有機若しくは無機酸若しくは塩基(適宜)とを反応させ、このようにして形成された塩を単離することによって調製できる。塩における電離度は、完全に電離されるものからほぼ電離されないものまで様々であり得る。実際、様々な塩を(1つ又は複数の共溶媒及び/又は貧溶媒を添加して、又はせずに)沈殿させて濾過によって収集でき、又は溶媒の蒸発によって塩を回収できる。本出願の塩は、「塩スイッチ」又はイオン交換/二重置換反応、すなわち、あるイオンを、同じ電荷を有する別のイオンで(完全に又は部分的に)置き換える反応、によって形成することもできる。単一の方法又は方法の組合せを使用して塩を調製及び/又は単離できることは、当業者には理解されるであろう。
【0114】
代表的な塩としては、酢酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベシル酸塩、炭酸水素塩/炭酸塩、硫酸水素塩/硫酸塩、ホウ酸塩、カンシル酸塩、クエン酸塩、エジシル酸塩、エシレート、ギ酸塩、フマル酸塩、グルセプチン酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、ヘキサフルオロリン酸塩、ヒベンズ酸塩、塩酸塩/塩化物、臭化水素酸塩/臭化物、ヨウ化水素酸塩/ヨウ化物、イセチオン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メシル酸塩、メチル硫酸塩、ナフチル酸塩、2-ナプシル酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オロチン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、リン酸塩/リン酸水素塩/二水素リン酸塩、糖酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、トシル酸塩、トリフルオロ酢酸塩等が含まれるが、これらに限定されるものではない。代表的な塩の他の例としては、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ金属カチオン又はアルカリ土類金属カチオン、並びに非毒性アンモニウム、第四級アンモニウム及びアミンカチオン、限定されないが、アンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、リジン、アルギニン、ベンザチン、コリン、トロメタミン、ジオラミン、グリシン、メグルミン、オラミン等が含まれる。
【0115】
ある種の式Iの化合物は、溶媒和形態並びに非溶媒和形態、例えば水和化形態等で存在できる。本発明は、抗増殖活性を有する全てのこのような溶媒和形態を包含することが理解されるべきである。
【0116】
多形
ある種の式Iの化合物は多形性を示し得ること、及び本発明は抗増殖活性を有する全てのこのような形態を包含することも理解されるべきである。
【0117】
N-オキシド
アミン官能基を含有する式Iの化合物は、N-オキシドをも形成し得る。アミン官能基を含有する式Iの化合物に対する本明細書における言及は、N-オキシドをも含む。化合物が数々のアミン官能基を含有する場合、1つ又は複数の窒素原子が酸化されてN-オキシドを形成してもよい。N-オキシドの特定の例は、第三級アミンのN-オキシド又は窒素含有複素環の窒素原子である。N-オキシドは、過酸化水素又は過酸(例えば過カルボン酸)等の酸化剤による対応するアミンの処理によって形成可能であり、例えばAdvanced Organic Chemistry,Jerry March、第4版、Wiley Interscience、頁を参照のこと。より具体的には、N-オキシドはL.W.Deady(Syn.Comm.1977,7,509~514頁)の手順により作製可能であり、ここでは、アミン化合物を、例えばジクロロメタン等の不活性溶剤中でm-クロロ過安息香酸(mCPBA)と反応させる。
【0118】
互変異性体
式Iの化合物は多数の異なる互変異性形態で存在でき、式Iの化合物への言及は、このような形態の全てを含む。疑義を避けるために、化合物が数々の互変異性形態の1種で存在できる場合であって、1種のみが具体的に記載又は示されている場合であっても、それにもかかわらず、全ての他の形態が式Iによって包含される。互変異性形態の例としては、例えば、以下の互変異性対:ケト/エノール(以下に図示)、ピリミドン/ヒドロキシピリミジン、イミン/エナミン、アミド/イミノアルコール、アミジン/アミジン、ニトロソ/オキシム、チオケトン/エンチオール及びニトロ/アシ-ニトロ等の、ケト-、エノール-及びエノレート-形態が含まれる。
【0119】
【化23】
【0120】
異性体
同一の分子式を有するが、その原子の結合の性質若しくは配列、又は空間中におけるそれらの原子の配置が異なる化合物は、「異性体」と称される。空間中におけるそれらの原子の配置が異なる異性体は「立体異性体」と称される。互いに鏡像ではない立体異性体は「ジアステレオマー」と称され、相互に重ね合わせることができない鏡像であるものは「鏡像異性体」と称される。化合物が不斉中心を有する場合、例えば、4つの異なる基が結合している場合、一対の鏡像異性体が可能である。鏡像異性体は、その不斉中心の絶対配置によって特徴付けることが可能であり、Cahn及びPrelogのR-及びS-配列則によって記載され、又は分子が偏光面を回転させる右旋性若しくは左旋性(すなわち、それぞれ、(+)又は(-)-異性体)として指定される。キラル化合物は、個々の鏡像異性体として、又はそれらの混合物として存在できる。鏡像異性体を等しい割合で含有する混合物は、「ラセミ体混合物」と呼ばれる。
【0121】
ある種の式Iの化合物は、1つ又は複数の不斉中心を有していてよく、したがって多数の立体異性体配置で存在できる。その結果として、このような化合物は、鏡像異性体の混合物として、及び/又は個々の(純粋な)鏡像異性体、並びに2つ以上の不斉中心を有する場合、単一のジアステレオマー、及び/又はジアステレオマーの混合物として合成及び/又は単離できる。本出願は、全てのそのような鏡像異性体及びジアステレオマー、並びにあらゆる比率でのそれらの混合物を含むと理解されるべきである。
【0122】
同位体
本出願の化合物は、構成原子の質量数又は同位体比を具体的に記載しない構造式を使用して、本明細書に定義される。このように、本出願は、構成原子が同位体形態の任意の比で存在する化合物を含むことが意図される。例えば、炭素原子は任意の比の12C、13C及び14Cで存在してよく、水素原子は任意の比の1H、2H及び3Hで存在してもよい、等である。好ましくは、本出願の化合物における構成原子は、同位体形態の天然における存在比で存在する。
【0123】
プロドラッグ及び代謝物
式Iの化合物は、ヒト又は動物の身体中で分解して本発明の化合物を放出するプロドラッグの形態で投与され得る。プロドラッグは、本発明の化合物の物理特性及び/又は薬物動態学的特性を変更するために用いられ得る。プロドラッグは、本発明の化合物が、特性変性基が結合可能である好適な基又は置換基を含有する場合に形成可能である。プロドラッグの例としては、式Iの化合物中のカルボキシ基又はヒドロキシ基で形成され得るインビボで開裂可能なエステル誘導体、及び、式Iの化合物中のカルボキシ基又はアミノ基で形成され得るインビボで開裂可能なアミド誘導体を含む。
【0124】
したがって、本発明は、有機合成によって作製可能とされた場合、及びそのプロドラッグの開裂によりヒト又は動物の身体の中において作製可能とされた場合に、本明細書中上記において定義されているそれらの式Iの化合物を含む。したがって、本発明は、有機合成手段によって製造されるそれらの式Iの化合物を含み、又は前駆体化合物の新陳代謝によってヒト又は動物の身体の中において産生される化合物も含み、すなわち、式Iの化合物は、合成的に製造された化合物又は代謝的に産生された化合物であり得る。
【0125】
式Iの化合物の好適な薬学的に許容されるプロドラッグは、望ましくない薬理学的活性を有することなく及び過度の毒性を伴うことなくヒト又は動物の身体への投与に好適であると合理的な医学的判断に基づくものである。
【0126】
プロドラッグの種々の形態が例えば以下の文献において記載されている:-
a) Methods in Enzymology、第42巻、309~396頁、K.Widderら編 (Academic Press、1985);
b) Design of Pro-drugs、H.Bundgaard編、(Elsevier、1985);
c) A Textbook of Drug Design and Development、Krogsgaard-Larsenand and H.Bundgaard編、第5章“Design and Application of Pro-drugs"、H.Bundgaard 113~191頁(1991);
d) H.Bundgaard、Advanced Drug Delivery Reviews、8、1~38頁(1992);
e) H.Bundgaardら、Journal of Pharmaceutical Sciences、77、285頁(1988);
f) N.Kakeyaら、Chem.Pharm.Bull.、32、692頁(1984);
g) T.Higuchi及びV.Stella、“Pro-Drugs as Novel Delivery Systems"、A.C.S.Symposium Series、第14巻;並びに
h) E.Roche(編)、“Bioreversible Carriers in Drug Design"、Pergamon Press、1987。
【0127】
カルボキシ基を有する式Iの化合物の好適な薬学的に許容されるプロドラッグは、例えば、インビボで開裂可能なそのエステルである。カルボキシ基を含有する式Iの化合物のインビボで開裂可能なエステルは、例えば、ヒト又は動物の身体中で開裂して親酸を産生する薬学的に許容されるエステルである。カルボキシに係る好適な薬学的に許容されるエステルとしては、メチル、エチル及びtert-ブチル等のC1~6アルキルエステル、メトキシメチルエステル等のC1~6アルコキシメチルエステル、ピバロイルオキシメチルエステル等のC1~6アルカノイルオキシメチルエステル、3-フタリジルエステル、シクロペンチルカルボニルオキシメチル及び1-シクロヘキシルカルボニルオキシエチルエステル等のC3~8シクロアルキルカルボニルオキシ-C1~6アルキルエステル、5-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イルメチルエステル等の2-オキソ-1,3-ジオキソレニルメチルエステル、並びにメトキシカルボニルオキシメチル及び1-メトキシカルボニルオキシエチルエステル等のC1~6アルコキシカルボニルオキシ-C1~6アルキルエステルが含まれる。
【0128】
ヒドロキシ基を有する式Iの化合物の好適な薬学的に許容されるプロドラッグは、例えば、インビボで開裂可能なそのエステル又はエーテルである。ヒドロキシ基を含有する式Iの化合物のインビボで開裂可能なエステル又はエーテルは、例えば、ヒト又は動物の身体中で開裂して親ヒドロキシ化合物を産生する薬学的に許容されるエステル又はエーテルである。ヒドロキシ基に係る好適な薬学的に許容されるエステル形成基としては、リン酸塩エステル等の無機エステル(ホスホロアミド酸環式エステルを含む)が含まれる。ヒドロキシ基に係る更なる好適な薬学的に許容されるエステル形成基としては、アセチル、ベンゾイル、フェニルアセチル並びに置換ベンゾイル及びフェニルアセチル基等のC1~10アルカノイル基、エトキシカルボニル等のC1~10アルコキシカルボニル基、N,N-(C1~6)2カルバモイル、2-ジアルキルアミノアセチル及び2-カルボキシアセチル基が含まれる。フェニルアセチル及びベンゾイル基上の環置換基の例としては、アミノメチル、N-アルキルアミノメチル、N,N-ジアルキルアミノメチル、モルホリノメチル、ピペラジン-1-イルメチル及び4-(C1~4アルキル)ピペラジン-1-イルメチルが含まれる。ヒドロキシ基に係る好適な薬学的に許容されるエーテル形成基としては、アセトキシメチル等のα-アシルオキシアルキル基及びピバロイルオキシメチル基が含まれる。
【0129】
カルボキシ基を有する式Iの化合物の好適な薬学的に許容されるプロドラッグは、例えば、インビボで開裂可能なそのアミドであって、例えばアンモニア等のアミン、メチルアミン等のC1~4アルキルアミン、ジメチルアミン、N-エチル-N-メチルアミン又はジエチルアミン等の(C1~4アルキル)2アミン、2-メトキシエチルアミン等のC1~4アルコキシ-C2~4アルキルアミン、ベンジルアミン等のフェニル-C1~4アルキルアミン及びグリシン等のアミノ酸又はそれらのエステルと共に形成されるアミドである。
【0130】
アミノ基を有する式Iの化合物の好適な薬学的に許容されるプロドラッグは、例えば、インビボで開裂能なそのアミド誘導体である。アミノ基からの好適な薬学的に許容されるアミドとしては、例えば、アセチル、ベンゾイル、フェニルアセチル及び置換ベンゾイル等のC1~10アルカノイル基、並びにフェニルアセチル基と共に形成されるアミドが含まれる。フェニルアセチル及びベンゾイル基上の環置換基の例としては、アミノメチル、N-アルキルアミノメチル、N,N-ジアルキルアミノメチル、モルホリノメチル、ピペラジン-1-イルメチル及び4-(C1~4アルキル)ピペラジン-1-イルメチルが含まれる。
【0131】
式Iの化合物のインビボ効果は、式Iの化合物を投与した後にヒト又は動物の身体中において形成される1つ又は複数の代謝産物によって部分的に発揮され得る。本明細書中上記されている通り、式Iの化合物のインビボ効果はまた、前駆体化合物(プロドラッグ)の新陳代謝によって発揮され得る。
【0132】
医薬組成物
本発明の更なる態様によれば、本明細書中で上記において定義した通りの本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物を、薬学的に許容される希釈剤又は担体と共に含む医薬組成物が提供される。
【0133】
本発明の組成物は、経口使用(例えば錠剤、ロゼンジ、硬質又は軟質カプセル、水性又は油性懸濁液、乳液、分散性粉末又は顆粒、シロップ又はエリキシルとして)、局所使用(例えばクリーム、軟膏、ゲル、又は水性若しくは油性溶液若しくは懸濁液として)、吸入による投与(例えば微細に分割された粉末又は液体エアゾールとして)、通気による投与(例えば微細に分割された粉末として)、又は非経口投与(例えば静脈内、皮下、筋肉内、腹腔内若しくは筋肉内投与のための滅菌水性若しくは油性溶液として、又は直腸投与のための座薬として)のために適した形態であり得る。
【0134】
本発明の組成物は、当技術において公知の従来の薬学的な賦形剤を使用し、従来の手順によって得られる。それゆえ、経口使用を意図した組成物は、例えば1つ又は複数の着色剤、甘味剤、芳香剤及び/又は保存剤を含有できる。
【0135】
治療における使用に係る本発明の化合物の有効量は、本明細書において言及されている増殖性状態の治療若しくは予防、この状態に関連する症状の進行の遅延化及び/又は軽減に十分な量である。
【0136】
単一の剤形を製造するために1つ又は複数の賦形剤と混合される活性成分の量は、個々の治療される及び特定の投与経路に依存して必然的に変化するものである。例えば、ヒトへの経口投与を意図する製剤は、一般的に、例えば、0.5mgから0.5gの活性剤(より好適には、0.5から100mg、例えば1から30mg)を、全組成物の約5から約98質量%で変化できる適当な都合よい量の賦形剤と配合されて含有する。
【0137】
式Iの化合物の治療目的又は予防目的のための投与量は、製剤に係る公知の原則に従って、動物又は患者の状態の性質及び重症度、齢数及び性別、並びに投与経路に応じて様々であることは当然であろう。
【0138】
投薬量及び投薬レジメンが、軽減すべき状態のタイプ及び重症度に伴って変えることができること、及び特定の期間(日又は時間)に渡っての単回又は多回用量の投与、すなわちQD(1日1回)、BID(1日2回)等、を含むことができることに留意すべきである。任意の特定の対象又は患者についても、具体的な投薬レジメンは、個々の必要、及び医薬組成物を投与する又は投与を指揮する人の専門的判断に従って、ある期間に渡って調整する必要があることを更に理解すべきである。例えば、毒性効果及び/又は検査値等の臨床効果を含むであろう薬物動態又は薬力学的パラメータに基づいて、用量を調整できる。それゆえ、本出願は、当業者によって決定される患者内への用量漸増を包含する。適切な投薬量及び投薬レジメンを決定するための手順及び過程は関連技術分野において公知であり、当業者は容易に確認することができる。したがって、本明細書に示す投薬量範囲が単なる例示であり、本明細書に記載する医薬組成物の範囲又は実施を限定することを意図したものではないことを当業者は容易に理解及び認識するであろう。
【0139】
治療目的又は予防目的での本発明の化合物の使用において、一般的に、1日の投与量が、例えば0.1mg/kg体重から75mg/kg体重の範囲内、必要に応じて複数回の投与量で投与される、となるよう投与されるであろう。一般的に、非経口経路が採用される場合には、低投与量で投与されるであろう。それゆえ、例えば、静脈内又は腹腔内投与については、例えば0.1mg/kg体重から30mg/kg体重の範囲内の投与量が一般に使用されるであろう。同様に、吸入による投与については、例えば0.05mg/kg体重から25mg/kg体重の範囲内の投与量が使用されるであろう。経口投与もまた特に錠剤形態で好適であり得る。通常、単位剤形は約0.5mgから0.5gの本発明の化合物を含有するであろう。
【0140】
治療的使用及び用途
他の態様において、本発明は、治療に使用するための、本明細書中で定義された式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物、又は本明細書中で定義された医薬組成物を提供する。
【0141】
他の態様において、本発明は、PRMT5媒介性障害の治療又は予防に使用するための、本明細書中で定義された式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物、又は本明細書中で定義された医薬組成物を提供する。
【0142】
他の態様において、本発明は、増殖性障害の治療に使用するための、本明細書中で定義された式I若しくはIIの化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物、又は本明細書中で定義された医薬組成物を提供する。
【0143】
他の態様において、本発明は、がんの治療に使用するための、本明細書中で定義された式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物、又は本明細書中で定義された医薬組成物を提供する。
【0144】
他の態様において、本発明は、PRMT5媒介性障害の治療又は予防用医薬の製造における、本明細書中で定義された式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物の使用を提供する。
【0145】
他の態様において、本発明は、増殖性障害の治療用医薬の製造における、本明細書中で定義された式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物の使用を提供する。
【0146】
他の態様において、本発明は、がんの治療用医薬の製造における、本明細書中で定義された式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物の使用を提供する。
【0147】
他の態様において、本発明は、PRMT5媒介性障害を治療又は予防する方法であって、それを必要とする対象に、本明細書中で定義された式I若しくはIIの化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物の有効量を投与することを含む方法を提供する。
【0148】
他の態様において、本発明は、増殖性障害を治療する方法であって、それを必要とする対象に、本明細書中で定義された式I若しくはIIの化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物の有効量を投与することを含む方法を提供する。
【0149】
他の態様において、本発明は、がんを治療する方法であって、それを必要とする対象に、本明細書中で定義された式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物、又は本明細書中で定義された医薬組成物の治療上有効な量を投与することを含む方法を提供する。
【0150】
他の態様において、本発明は、PRMT5の活性をインビボ又はインビトロで阻害する方法であって、それを必要とする対象に、本明細書中で定義された式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物、又は本明細書中で定義された医薬組成物の治療上有効な量を投与することを含む方法を提供する。
【0151】
他の態様において、本発明は、本明細書中で定義された式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物と1つ又は複数の追加の治療薬とを含有する組合せを提供する。
【0152】
他の態様において、本発明は、細胞中の遺伝子発現を変化させる方法であって、細胞を本明細書中で定義された式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物、又は本明細書中で定義された医薬組成物の有効量と接触させることを含む方法を提供する。
【0153】
上記態様のそれぞれにおいて、一実施形態において、PRMT5障害は、増殖性障害、代謝障害又は血液障害から選択される。好適には、PRMT5疾患は増殖性障害又は代謝障害である。
【0154】
好適には、血液障害は鎌状赤血球症又はβ-サラセミアである。
【0155】
好適には、代謝障害は糖尿病又は肥満である。
【0156】
好適には、増殖性障害はがん、自己免疫障害又は炎症性障害である。好適には、増殖性障害はがんである。
【0157】
上記態様のそれぞれにおいて、一実施形態において、がんは、乳がん、食道がん、膀胱がん、肺がん、造血がん、リンパ腫、髄芽腫、直腸腺癌、結腸腺癌、胃がん、膵臓がん、肝臓がん、腺様嚢胞癌、肺腺癌、頭部及び頸部の扁平上皮細胞癌、脳腫瘍、肝細胞癌、腎細胞癌、黒色腫、乏突起膠腫、卵巣明細胞癌及び卵巣漿液性嚢胞腺癌から選択される。
【0158】
好適には、がんは、乳がん、食道がん、膀胱がん、肺がん、造血がん、リンパ腫、髄芽腫、直腸腺癌、結腸腺癌、胃がん、膵臓がん、肝臓がん、頭部及び頸部の扁平上皮細胞癌及び脳腫瘍から選択される。
【0159】
好適には、がんは大腸、卵巣、前立腺、肺、乳、リンパ腫/白血病、食道、胃、肝細胞及び脳がんから選択される。
【0160】
投与経路
本発明の化合物又はその化合物を含有する医薬組成物は、全身/腹腔内若しくは局所(すなわち、要望される作用の部位)にかかわらず、任意の便利な投与経路により、対象に投与できる。
【0161】
投与経路としては、経口(例えば、摂取による);口腔;舌下;経皮(例えば、パッチ、膏肓等による);経粘膜(例えば、パッチ、膏肓等による);鼻内(例えば、点鼻スプレーによる);眼(例えば、点眼剤による);肺(例えば、口若しくは鼻への例えばエアゾールを用いた吸入又は送気療法による);直腸(例えば、座薬若しく浣腸剤による);膣内(例えば、ペッサリーによる);例えば、皮下、皮内、筋内、静脈内、動脈内、心臓内、髄腔内、脊髄内、嚢内、被膜下、眼窩内、腹腔内、気管内、表皮下、関節内、クモ膜下、及び胸骨内注射を含む注射による非経口;例えば、表皮下若しくは筋内のデポー又はレザバーの移植によるを含むが、これらに限定されるものではない。
【0162】
併用療法
本明細書中上記において定義されている治療は、単独の療法として適用されても、又は本発明の化合物に追加して、従来の手術若しくは放射線療法若しくは化学療法を含んでいてもよい。このような化学療法は、抗腫瘍剤の以下のカテゴリーの1つ又は複数を含んでいてもよい。
(i)腫瘍内科にて使用される他の抗増殖/抗新生物薬及びその組合せ、例えば、アルキル化剤(例えばシスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン、シクロホスファミド、ナイトロジェンマスタード、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファン、テモゾラミド及びニトロソ尿素);代謝拮抗薬(例えばゲムシタビン並びに5-フルオロウラシル及びテガフル等のフルオロピリミジン類、ラルチトレキセド、メトトレキセート、シトシンアラビノシド及びヒドロキシ尿素等の葉酸代謝拮抗薬);抗腫瘍性抗生物質(例えばアドリアマイシン、ブレオマイシン、ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシン、イダルビシン、マイトマイシン-C、ダクチノマイシン及びミトラマイシン等のアントラサイクリン類);有糸分裂阻害薬(例えばビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシン及びビノレルビン等のツルニチニチソウアルカロイド類、並びにタキソール及びタキソテール等のタキソイド類並びにポロキナーゼ阻害剤)、並びにトポイソメラーゼ阻害剤(例えば、エトポシド及びテニポシド等のエピポドフィロトキシン類、アムサクリン、トポテカン及びカンプトテシン)
(ii)細胞増殖阻害薬、例えば抗エストロゲン薬(例えばタモキシフェン、フルベストラント、トレミフェン、ラロキシフェン、ドロロキシフェン及びヨードキシフェン)、抗アンドロゲン薬(例えばビカルタミド、フルタミド、ニルタミド及び酢酸シプロテロン)、LHRHアンタゴニスト又はLHRHアゴニスト(例えばゴセレリン、ロイプロレリン及びブセレリン)、プロゲストーゲン類(例えば酢酸メゲストロール)、アロマターゼ阻害剤(例えばアナストロゾール、レトロゾール、ボラゾール及びエキセメスタン等)並びに、フィナステリド等の5α-レダクターゼ阻害剤
(iii)抗浸潤薬[例えば4-(6-クロロ-2,3-メチレンジオキシアニリノ)-7-[2-(4-メチルピペラジン-1-イル)エトキシ]-5-テトラヒドロピラン-4-イルオキシキナゾリン(AZD0530;国際特許出願WO01/94341)、N-(2-クロロ-6-メチルフェニル)-2-{6-[4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル]-2-メチルピリミジン-4-イルアミノ}チアゾール-5-カルボキサミド(ダサチニブ、BMS-354825;J.Med.Chem.、2004、47、6658~6661頁)及びボスチニブ(SKI-606)等のc-Srcキナーゼファミリー阻害剤、並びにマリマスタット、ウロキナーゼプラスミノーゲンアクチベーター受容体機能の阻害剤、又はヘパラナーゼに対する抗体等のメタロプロテイナーゼ阻害剤];
(iv)増殖因子機能の阻害剤:例えばこのような阻害剤には、増殖因子抗体及び増殖因子受容体抗体(例えば抗erbB2抗体トラスツヅマブ[ハーセプチン(商標)]、抗EGFR抗体パニツヅマブ、抗erbB1抗体セツキシマブ[エルビタックス、C225]、及びSternらにより開示された任意の増殖因子抗体又は増殖因子受容体抗体(Critical reviews in oncology/haematology、2005、第54巻、11~29頁))が含まれ;このような阻害剤には、例えば上皮増殖因子ファミリーの阻害剤(例えばN-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-メトキシ-6-(3-モルホリノプロポキシ)キナゾリン-4-アミン(ゲフィチニブ、ZD1839)、N-(3-エチニルフェニル)-6,7-ビス(2-メトキシエトキシ)キナゾリン-4-アミン(エルロチニブ、OSI-774)及び6-アクリルアミド-N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-(3-モルホリノプロポキシ)-キナゾリン-4-アミン(CI1033)等のEGFRファミリーチロシンキナーゼの阻害剤、ラパチニブ等のerbB2チロシンキナーゼの阻害剤)等のチロシンキナーゼ阻害剤;肝細胞増殖因子ファミリーの阻害剤;インシュリン増殖因子ファミリーの阻害剤;イマチニブ及び/又はニロチニブ(AMN107)等の血小板由来増殖因子ファミリーの阻害剤;セリン/トレオニンキナーゼの阻害剤(例えば、ソラフェニブ(BAY 43-9006)、ティピファルニブ(R115777)及びロナファルニブ(SCH66336)等のファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤等のRas/Rafシグナル伝達阻害剤)、MEK及び/又はAKTキナーゼによる細胞シグナル伝達の阻害剤、c-kit阻害剤、ablキナーゼ阻害剤、PI3キナーゼ阻害剤、Plt3キナーゼ阻害剤、CSF-1Rキナーゼ阻害剤、IGF受容体(インシュリン様増殖因子)キナーゼ阻害剤;オーロラキナーゼ阻害剤(例えばAZD1152、PH739358、VX-680、MLN8054、R763、MP235、MP529、VX-528及びAX39459)、並びにCDK2及び/又はCDK4阻害剤等のサイクリン依存性キナーゼ阻害剤も含まれる;
(v)血管内皮増殖因子作用を阻害するもの等の抗血管形成薬[例えば抗-血管内皮細胞増殖因子抗体ベバシズマブ(アバスチン(商標))、及び例えばバンデタニブ(ZD6474)、バタラニブ(PTK787)、スニチニブ(SU11248)、アキシチニブ(AG-013736)、パゾパニブ(GW786034)及び4-(4-フルオロ-2-メチルインドール-5-イルオキシ)-6-メトキシ-7-(3-ピロリジン-1-イルプロポキシ)キナゾリン(AZD2171;WO00/47212内実施例240)等のVEGF受容体チロシンキナーゼ阻害薬、国際特許出願WO97/22596、WO97/30035、WO97/32856及びWO98/13354に開示された化合物、並びに他の機序で作用する化合物(例えばリノミド、インテグリンαvβ3機能の阻害剤、及びアンギオスタチン)];
(vi)血管傷害薬:例えばコンブレタスタチンA4、並びに国際特許出願WO99/02166、WO00/40529、WO00/41669、WO01/92224、WO02/04434及びWO02/08213に開示された化合物;
(vii)エンドセリン受容体アンタゴニスト:例えばジボテンタン(ZD4054)又はアトラセンタン;
(viii)アンチセンス療法薬:例えばISIS 2503、抗rasアンチセンス等の上記に列挙した標的に対するもの;
(ix)遺伝子療法アプローチ:例えば、異常なp53又は異常なBRCA1若しくはBRCA2等の異常な遺伝子を置き換える方法、例えばシトシンデアミナーゼ、チミジンキナーゼ又は細菌性ニトロレダクターゼ酵素を使用するアプローチ等のGDEPT(遺伝子指向性酵素プロドラッグ療法)アプローチ、及び多剤耐性遺伝子療法等の化学療法又は放射線療法に対する患者の耐容性を高めるアプローチを含む;並びに
(x)免疫療法アプローチ:例えば、インターロイキン2、インターロイキン4又は顆粒球マクロファージコロニー刺激因子等のサイトカインによるトランスフェクション等の患者の腫瘍細胞の免疫原性を高めるためのエクスビボ及びインビボアプローチ、T細胞アネルギーを低下させるアプローチ、例えばサイトカイントランスフェトした樹状細胞等のトランスフェクトした免疫細胞を使用するアプローチ、及び抗イディオタイプ抗体を使用するアプローチを含む。
【0163】
特定の実施形態において、本明細書中上記において定義されている抗増殖性治療は、本発明の化合物に追加して、従来の手術又は放射線療法若しくは化学療法を含むことができる。
【0164】
このような複合治療は、治療に係る個々の成分の同時投与、逐次投与又は分割投与により達成され得る。このような併用生成物は、本明細書に上記の投与量範囲内の本発明の化合物と他の承認された投与量範囲内の薬学的に活性な薬剤とを採用する。
【0165】
本発明の本態様によれば、本明細書において上記において定義されている本発明の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物、及び他の抗腫瘍剤を含む、がん(例えば固体腫瘍を含むがん)の治療における使用のための併用が提供されている。
【0166】
本発明の本態様によれば、本明細書において上記において定義されている本発明の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物、及び本明細書において上記に列挙されている抗腫瘍剤のいずれか1つを含む、がん(例えば固体腫瘍を含むがん)等の増殖状態の治療における使用のための併用が提供されている。
【0167】
本発明の更なる態様においては、本明細書において上記に列挙されているものの1つから任意選択で選択される他の抗腫瘍剤との併用による、がんの治療における使用のための本発明の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物が提供されている。
【0168】
本明細書において、用語「併用」が使用される場合、これは同時、分割又は逐次投与を指すと理解されるべきである。本発明の一態様において、「併用」とは、同時投与を指す。本発明の他の態様において、「併用」とは、分割投与を指す。本発明の更なる態様において、「併用」とは、逐次投与を指す。投与が逐次又は分割で行われる場合、第2の成分の投与における遅延は、併用の有益な効果を損ねるようなものであってはならない。一実施形態において、併用とは併用生成物を指す。
【0169】
本発明の更なる態様によれば、本明細書にて定義された式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物と、治療剤(本明細書において上記に列挙されているものの1つから任意選択で選択される)との組合せを含む併用が提供されている。
【0170】
一実施形態において、式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物を、薬学的に許容される希釈剤又は担体を伴って、治療剤(本明細書において上記に列挙されているものの1つから任意選択で選択される)との組合せで含む医薬組成物が提供されている。
【0171】
好適には、追加の治療剤は抗がん剤(本明細書において上記に列挙されているものの1つから任意選択で選択される)である。
【実施例
【0172】
化学
以下の実施例は、本発明を説明するためだけに提供されるものであって、本明細書に記載されている、発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【0173】
本発明の化合物は、当技術分野で公知の合成技術を使用して調製できる(本明細書実施例により説明した通り)。
【0174】
本発明の化合物の化学合成についてのいくつかの方法が本明細書に記載されている。これらの及び/又は他の公知の方法は、本出願の範囲及び特許請求の範囲内にある更なる化合物の合成を容易にするために、種々の手法で、改変及び/又は適応され得る。このような代替の方法及び修飾は、本出願及び特許請求の範囲の精神及び範囲内にあるとして理解されるべきである。したがって、以下の説明、スキーム及び実施例に示す方法は、例証を目的としたものであり、本開示の範囲を限定するものと見なすべきでないことは理解されるべきである。
【0175】
合成及び特性評価
LCMS方法
方法-A:0.1 FA WATER ACN pH2.5
LCパラメータ:
【0176】
【表1】
【0177】
【表2】
【0178】
質量パラメータ:
プローブ: ESI毛細管
ソース温度: 120℃
プローブ温度: 600℃
毛細管電圧: 0.8KV(+Ve及び-Ve)
コーン電圧: 10及び30V
イオン化モード: +Ve及び-Ve
【0179】
方法-B:NH4HCO3 WATER MEOH pH 7.35
LCパラメータ:
【0180】
【表3】
【0181】
【表4】
【0182】
質量パラメータ:
プローブ:ESI毛細管
ソース温度:100℃
脱溶媒和温度:200℃
毛細管電圧:3KV(+Ve及び-Ve)
コーン電圧:10及び30V
引出電圧:2.0V
Rfレンズ:0.1
脱溶媒和ガス流量:800.0L/時間
コーンガス流量:100.0L/時間
イオン化モード:+Ve及び-Ve
【0183】
方法 C:0.1 FA WATER ACN pH2.5
LCパラメータ:
【0184】
【表5】
【0185】
【表6】
【0186】
質量パラメータ:
プローブ:ESI毛細管
ソース温度:120℃
プローブ温度:600℃
毛細管電圧:0.8KV(+Ve及び-Ve)
コーン電圧:10及び30V
イオン化モード:+Ve及び-Ve
【0187】
HPLC方法
方法-A
カラム:- Waters X-Bridge C18 150*4.6mm、3.5μm
移動相:- A)水中10mM炭酸水素アンモニウム(HPLC)pH-7.35
B)100%ACN
流速:- 1.00ml/分
濃度勾配:- 0.01分で10%(B)、7分で10%(B)から90%(B)、7分から9分100%(B)、100%(B)で5分間維持及び14.01分から17分10%(B)。
【0188】
キラルHPLC方法
方法-A
カラム: - CHIRAL PAK IB250*4.6mm、5μm
移動相: - A)n-ヘキサン中0.1%DEA
B)100% IPA
流速: - 1.00ml/分
濃度勾配: - 0.01分から5分で10%(B)、10分で10%(B)から30%(B)、30%(B)で5分間維持、25分で30%(B)から60%(B)、30分で60%(B)から85%(B)、85%(B)で5分間保持及び35.01分から40分で10%(B)。
方法-B
カラム: - CHIRAL PAK IB250×4.6mm、5μm
移動相: - A)100% n-ヘキサン
B)100%IPA
流速: - 1.00ml/分
濃度勾配: - 0.01分から5分で10%(B)、10分で10%(B)から30%(B)、30%(B)で5分間維持、25分で30%(B)から60%(B)、30分で60%(B)から85%(B)、85%(B)で5分間維持及び35.01分から40分で10%(B)。
【0189】
調製
調製1:骨格-Aの合成
6-(シクロブチルアミノ)-2-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-カルボン酸リチウム塩(スキーム1に従って調製した)
【0190】
【化24】
【0191】
スキーム1
【0192】
【化25】
【0193】
試薬及び条件:a)i)POCl3、DMF、還流、3時間;ii)メタノール、0℃、1時間;b)シクロブチルアミン、トリエチルアミン、ジクロロメタン、0℃、1時間c)N-メチルピペラジン、トリエチルアミン、THF、70℃、2時間d)LiOH.H2O、アセトン:水、50℃、18時間。
【0194】
工程a
オロト酸(CAS番号65-86-1、Alfa Aesar社より入手)(20.00g、128.140mmol)のPOCl3(75ml)中撹拌懸濁液に、室温でDMF(触媒量、約0.5ml)を加え、得られた反応混合物を3時間還流した。3時間還流後、過剰のPOCl3を真空蒸留により除去した。得られたスラリー液を0℃で5%メタノールのクロロホルム中混合物(200ml)にゆっくり注ぎ入れ、30分間撹拌した。得られた有機層をNaHCO3の飽和溶液(3×200ml)で洗浄した。合わせた有機相をNa2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、メチル2,6-ジクロロピリミジン-4-カルボキシレート(19.00g、91.800mmol)を得、これを更には精製せずに次の工程に使用した。
【0195】
工程b
メチル2,6-ジクロロピリミジン-4-カルボキシレート(12.00g、57.970mmol)のジクロロメタン(250ml)中撹拌溶液に、0℃でトリエチルアミン(11.75g、115.940mmol)及びシクロブチルアミン(CAS番号2516-34-9;Combi Blocks社より入手)(6.17g、86.950mmol)を加え、反応混合物を1時間撹拌した。得られた反応混合物を水(100ml)中に注ぎ入れ、ジクロロメタン(3×100ml)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中20%酢酸エチル)により精製して、メチル2-クロロ-6-(シクロブチルアミノ)ピリミジン-4-カルボキシレート(12.00g、49.780mmol)を得た。LCMS:方法A、1.810分、MS:ES+242.0(M+1)。
【0196】
工程c
メチル2-クロロ-6-(シクロブチルアミノ)ピリミジン-4-カルボキシレート(11.65g、48.330mmol)のTHF(250ml)中撹拌溶液に、室温でトリエチルアミン(9.80g、96.660mmol)及びN-メチルピペラジン(CAS番号101-09-3;Combi Blocksより入手)(14.52g、144.910mmol)を加えた。反応混合物を80℃で3時間加熱した。得られた反応混合物を水(100ml)中に注ぎ入れ、酢酸エチル(3×100ml)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(クロロホルム中2%メタノール)により精製して、メチル6-(シクロブチルアミノ)-2-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-カルボキシレート(10.12g、33.160mmol)を得た。LCMS:方法A、1.201分、MS:ES+306.2(M+1)。
【0197】
工程d
メチル6-(シクロブチルアミノ)-2-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-カルボキシレート(10.00g、32.770mmol)のアセトン:水(4:1、250ml)中撹拌溶液に、室温でLiOH.H2O(1.34g、36.040mmol)を加え、反応混合物を50℃で18時間撹拌した。得られた反応混合物を真空下で濃縮して、アセトンを除去した。このように得られた水性層を水(100mL)で希釈し、酢酸エチル(3×50ml)で洗浄した。得られた水性層を減圧下で濃縮した。得られた固体をジエチルエーテル(2×30ml)で摩砕し、充分に乾燥して、6-(シクロブチルアミノ)-2-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-カルボン酸リチウム塩(9.70g、32.640mmol)を得た。LCMS: 方法B, 3.576分, MS: ES+ 292.5 (M+1); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 7.471 (br s, 1H), 6.336 (s, 1H), 4.363 (br s, 1H), 3.568 (br s, 4H), 2.266-2.255 (br d, 6H), 2.165 (s, 3H), 1.917-1.871 (m, 2H), 1.707-1.643 (m, 2H).
【0198】
調製2:骨格Bの合成
2-(シクロブチルアミノ)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-4-カルボン酸リチウム塩(スキーム2に従って調製した)
【0199】
【化26】
【0200】
スキーム2
【0201】
【化27】
【0202】
試薬及び条件:a)濃H2SO4、MeOH、還流、3時間b)N-メチルピペリジン、K2CO3、アセトニトリル、還流、18時間c)シクロブチルアミン、Pd(II)(OAc)2、K2CO3、BINAP、ジオキサン、130℃、75分、MW d)LiOH.H2O、アセトン:水、50℃、18時間。
【0203】
工程a
2,6-ジクロロピリジン-4-カルボン酸(CAS番号5398-44-7、Ark Pharma社より入手)(20.00g、104.700mmol)のメタノール(400ml)中撹拌溶液に、室温で濃硫酸(20ml)を加えた。反応混合物を3時間還流した。得られた反応混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮し、NaHCO3の飽和溶液(100ml)中に注ぎ入れた。得られた反応混合物を酢酸エチル(3×50ml)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、メチル2,6-ジクロロピリジン-4-カルボキシレート(21.00g、102.450mmol)を得、これを更には精製せずに次の工程に使用した。
【0204】
工程b
メチル2,6-ジクロロピリジン-4-カルボキシレート(12.50g、60.980mmol)のアセトニトリル(10ml)中撹拌溶液に、室温でK2CO3(16.84g、121.900mmol)及びN-メチルピペラジン(CAS番号101-09-3;Combi Blocks社より入手)(9.14g、91.220mmol)を加えた。反応混合物を80℃で18時間加熱した。反応混合物をセライトに通し、濾液を減圧下で濃縮した。得られた粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(クロロホルム中1%メタノール)により精製して、メチル2-クロロ-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-4-カルボキシレート(10.50g、39.020mmol)を得た。LCMS:方法A、1.343分、MS:ES+270.1(M+1)。
【0205】
工程c
メチル2-クロロ-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-4-カルボキシレート(0.75g、2.787mmol)のジオキサン(15ml)中撹拌溶液に、室温でK2CO3(0.75g、5.401mmol)、シクロブチルアミン(CAS番号2516-34-9;Combi Blocks社より入手)(0.24g、3.333mmol)及びBINAP(0.17g、0.267mmol)を加えた。反応混合物を室温にて15分間N2ガスでパージした。Pd(II)(OAc)2(0.06g、0.267mmol)を反応混合物に加え、得られた反応混合物をマイクロ波中130℃で75分間撹拌した。得られた反応混合物を室温に冷却し、水(50ml)中に注ぎ入れ、酢酸エチル(3×20ml)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(クロロホルム中3%メタノール)により精製して、メチル2-(シクロブチルアミノ)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-4-カルボキシレート(0.58g、1.914mmol)を得た。LCMS:方法A、1.533分、MS:ES+305.2(M+1)。
【0206】
工程d
メチル2-(シクロブチルアミノ)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-4-カルボキシレート(3.28g、10.780mmol)のアセトン:水(4:1、100ml)中撹拌溶液に、室温でLiOH.H2O(0.50g、11.861mmol)を加え、反応混合物を50℃で18時間撹拌した。得られた反応混合物を真空下で濃縮して、アセトンを除去した。このように得られた水性層を水(20ml)で希釈し、酢酸エチル(3×25ml)で洗浄した。得られた水性層を減圧下で濃縮した。得られた固体をジエチルエーテル(2×10ml)で摩砕し、充分に乾燥して、2-(シクロブチルアミノ)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-4-カルボン酸リチウム塩(3.10g、10.470mmol)を得た。LCMS: 方法B, 3.545分, MS: ES+ 291.5 (M+1); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 6.362 (s, 1H), 6.222 (s, 1H), 6.190-6.172 (d, 1H), 4.160-4.140 (br d, 1H), 3.356 (br s, 4H), 2.373-2.350 (t, 4H), 2.243-2.206 (m, 2H), 2.195 (s, 3H), 1.865-1.815 (m, 2H), 1.657-1.613 (m, 2H).
【0207】
調製3:骨格-1の合成
6-(シクロブチルアミノ)ピリミジン-4-カルボン酸リチウム塩(スキーム3に従って調製した)
【0208】
【化28】
【0209】
スキーム3
【0210】
【化29】
【0211】
試薬及び条件:a)シクロブチルアミントリエチルアミン、ジクロロメタン、0℃、1時間b)炭素担持10%パラジウム、トリエチルアミン、H2、エタノール、80℃、8時間c)LiOH.H2O、アセトン:水、50℃、18時間。
【0212】
工程a
メチル2,6-ジクロロピリミジン-4-カルボキシレート(CAS番号6299-85-0;Ark Pharm社より入手)(1.00g、4.831mmol)のジクロロメタン(20ml)中撹拌溶液に、0℃でトリエチルアミン(1.34ml、9.662mmol)及びシクロブチルアミン(CAS番号2516-34-9;Combi Blocks社より入手)(0.30g、4.221mmol)を加え、反応混合物を1時間撹拌した。得られた反応混合物を水(100ml)中に注ぎ入れ、ジクロロメタン(3×25ml)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中20%酢酸エチル)により精製して、メチル2-クロロ-6-(シクロブチルアミノ)ピリミジン-4-カルボキシレート(0.62g、2.973mmol)を得た。LCMS:方法A、2.011分、MS:ES+242.3(M+1)。
【0213】
工程b
炭担持10%パラジウム(乾燥ベース、0.065g)のエタノール(5ml)中撹拌懸濁液に、室温でメチル2-クロロ-6-(シクロブチルアミノ)ピリミジン-4-カルボキシレート(0.62g、2.971mmol)のエタノール(10ml)及びトリエチルアミン(1.06ml、7.650mmol)中溶液を加え、得られた反応混合物を40bar圧のH2ガスにて80℃で8時間水素化した。反応混合物をセライトベッドに通して濾過し、エタノール(5×20ml)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮した。上記手順を全ての出発物質が消費されるまで(TLCでのモニター)繰り返した。得られた粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中30%酢酸エチル)により精製して、メチル6-(シクロブチルアミノ)ピリミジン-4-カルボキシレート(1.30g、6.283mmol)を得た。LCMS:方法A、1.127分、MS:ES+208.30(M+1)。
【0214】
工程c
メチル6-(シクロブチルアミノ)ピリミジン-4-カルボキシレート(1.30g、6.283mmol)のアセトン:水(4:1、50ml)中撹拌溶液に、室温でLiOH.H2O(0.405g、12.56mmol)を加え、反応混合物を50℃で18時間撹拌した。得られた反応混合物を真空下で濃縮して、アセトンを除去した。このように得られた水性層を水(30ml)で希釈し、酢酸エチル(3×25ml)で洗浄した。得られた水性層を減圧下で濃縮した。得られた固体をジエチルエーテル(2×30ml)で摩砕し、充分に乾燥して、6-(シクロブチルアミノ)ピリミジン-4-カルボン酸リチウム塩(1.21g、6.260mmol)を得た。LCMS: 方法A, 0.561分, MS: ES+ 194.2 (M+1); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 8.309 (s, 1H), 7.873-7.855 (d, J= 7.2 Hz, 1H), 6.893 (s, 1H), 4.445 (br s, 1H), 2.284-2.264 (m, 2H), 1.941-1.898 (m, 2H), 1.719-1.697 (m, 2H).
【0215】
調製4:骨格-8の合成
6-((1-アセチルピペリジン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-カルボン酸リチウム塩(スキーム4に従って調製した)
【0216】
【化30】
【0217】
スキーム4
【0218】
【化31】
【0219】
試薬及び条件:a)塩化アセチル、トリエチルアミン、ジクロロメタン、室温、1時間b)ジオキサン中HCl、ジオキサン、室温、5時間c)メチル2,6-ジクロロピリミジン-4-カルボキシレート、トリエチルアミン、ジクロロメタン、0℃、1時間d)炭素担持10%パラジウム、トリエチルアミン、H2、エタノール、80℃、8時間e)LiOH.H2O、アセトン:水、室温、18時間。
【0220】
工程a
4-bocアミノピペリジン(CAS番号73874-95-0、Combi Blocks社より入手)(5.00g、24.960mmol)のジクロロメタン(30ml)中撹拌懸濁液に、0℃でトリエチルアミン(10.40ml、74.88mmol)及び塩化アセチル(2.11ml、29.950mmol)を加え、得られた反応混合物を室温で1時間撹拌した。得られた反応混合物を水(100ml)中に注ぎ入れ、ジクロロメタン(2×100ml)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中30%酢酸エチル)により精製して、tert-ブチル(1-アセチルピペリジン-4-イル)カルバメート(6.61g、27.310mmol)を得た。MS:ES+243.6(M+1)。
【0221】
工程b
tert-ブチル(1-アセチルピペリジン-4-イル)カルバメート(6.61g、27.310mmol)のジオキサン(10ml)中撹拌懸濁液に、室温でジオキサン中2.5N HCl(20ml)を加え、得られた反応混合物を室温で5時間撹拌した。得られた反応混合物を減圧下で濃縮して、1-(4-アミノピペリジン-1-イル)エタノン(2.20g、15.490mmol)を得、これを更には精製せずに次の工程に使用した。LCMS:方法B、0.624分、MS:ES+143.4(M+1)。
【0222】
工程c
メチル2,6-ジクロロピリミジン-4-カルボキシレート(CAS番号6299-85-0;Ark Pharma社より入手)(2.32g、11.200mmol)のジクロロメタン(50ml)中撹拌溶液に、0℃でトリエチルアミン(3.12ml、22.400mmol)及び1-(4-アミノピペリジン-1-イル)エタノン(2.20g、15.490mmol)を加え、反応混合物を1時間撹拌した。得られた反応混合物を水(100ml)中に注ぎ入れ、ジクロロメタン(3×25ml)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン中2%メタノール)により精製して、メチル6-[(1-アセチルピペリジン-4-イル)アミノ]-2-クロロピリミジン-4-カルボキシレート(3.49g、11.180mmol)を得た。LCMS:方法A、1.548分、MS:ES+312.9(M+1)。
【0223】
工程d
炭担持10%パラジウム(含水ベース、0.35g)のエタノール(15ml)中撹拌懸濁液に、室温でメチル6-[(1-アセチルピペリジン-4-イル)アミノ]-2-クロロピリミジン-4-カルボキシレート(3.49g、11.18mmol)のエタノール(20ml)及びトリエチルアミン(4.66ml、33.550mmol)中溶液を加え、得られた反応混合物を40bar圧のH2ガスにて80℃で8時間水素化した。反応混合物をセライトベッドに通して濾過し、エタノール(5×20ml)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮した。上記手順を全ての出発物質が消費されるまで(TLCでのモニター)繰り返した。得られた粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン中2%メタノール)により精製して、メチル6-[(1-アセチルピペリジン-4-イル)アミノ]ピリミジン-4-カルボキシレート(3.11g、11.180mmol)を得た。MS:ES+279.5(M+1)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 8.513 (s, 1H), 7.848-7.830 (d, J=7.2 Hz, 1H), 7.100 (s, 1H), 4.236-4.204 (br d, J=12.8 Hz, 1H), 4.105 (br s, 1H), 3.841 (s, 3H), 3.801-3.768 (br d, J=13.2 Hz, 1H), 3.178-3.150 (m, 1H), 2.805-2.676 (m, 1H), 2.013 (s, 3H), 1.944-1.870 (m, 1H), 1.417-1.367 (m, 1H), 1.302-1.261 (m, 2H).
【0224】
工程e
メチル6-[(1-アセチルピペリジン-4-イル)アミノ]ピリミジン-4-カルボキシレート(0.06g、0.191mmol)のアセトン:水(4:1、5ml)中撹拌溶液に、室温でLiOH.H2O(0.02g、0.514mmol)を加え、反応混合物を室温で18時間撹拌した。得られた反応混合物を真空下で濃縮して、アセトンを除去した。このように得られた水性層を水(30ml)で希釈し、酢酸エチル(3×25ml)で洗浄した。得られた水性層を減圧下で濃縮した。得られた固体をジエチルエーテル(2×30ml)で摩砕し、充分に乾燥して、6-((1-アセチルピペリジン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-カルボン酸リチウム塩(0.06g、0.191mmol)を得た。LCMS:方法A、2.097分、MS:ES+265.39(M+1)。
【0225】
調製6:骨格-9の合成
4-(モルホリン-4-カルボニル)安息香酸リチウム塩(スキーム5に従って調製した)
【0226】
【化32】
【0227】
スキーム5:
【0228】
【化33】
【0229】
試薬及び条件:a)モルホリン、HATU、ジイソプロピルエチルアミン、DMF、室温、1時間b)LiOH.H2O、アセトン:水、室温、18時間。
【0230】
工程a
モルホリン(CAS番号110-91-8、Spectrochem社より入手)(1.06ml、12.210mmol)及びモノメチルテレフタレート(CAS番号1679-64-7、Combi Blocks社より入手)(2.00g、11.100mmol)のDMF(50ml)中撹拌懸濁液に、0℃でHATU(5.48g、14.430mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(5.60ml、33.300mmol)を加え、得られた反応混合物を室温で1時間撹拌した。得られた反応混合物を砕氷上に注ぎ入れ、酢酸エチル(2×100ml)で抽出した。合わせた有機層をブライン洗浄し、Na2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、メチル4-(モルホリン-4-イルカルボニル)ベンゾエート(2.76g、11.070mmol)を得た。LCMS:方法A、1.585分、MS:ES+250.11(M+1)。
【0231】
工程b
メチル4-(モルホリン-4-イルカルボニル)ベンゾエート(2.76g、11.070mmol)のアセトン:水(4:1、150ml)中撹拌溶液に、室温でLiOH.H2O(1.39g、33.100mmol)を加え、反応混合物を室温で18時間撹拌した。得られた反応混合物を真空下で濃縮して、アセトンを除去した。このように得られた水性層を水(30ml)で希釈し、酢酸エチル(3×25ml)で洗浄した。得られた水性層を減圧下で濃縮した。得られた固体をn-ペンタン(2×30ml)で摩砕し、充分に乾燥して、4-(モルホリン-4-カルボニル)安息香酸リチウム塩(2.60g、11.060mmol)を得た。LCMS: 方法A, 1.189分, MS: ES+ 236.14 (M+1). 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 8.143-8.122 (m, 2H), 7.564-7.543 (dd, J=2.0 Hz, 6.8 Hz, 2H), 3.791-3.712 (m, 4H), 3.646 (br s, 2H), 3.439 (br s, 2H).
【0232】
調製7:骨格-10の合成
4-((1R,5S)-3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボニル)安息香酸(スキーム6に従って調製した)
【0233】
【化34】
【0234】
スキーム6
【0235】
【化35】
【0236】
試薬及び条件:a)3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン、HATU、ジイソプロピルエチルアミン、DMF、室温、1時間b)LiOH.H2O、アセトン:水、室温、18時間。
【0237】
工程a
モノメチルテレフタレート(CAS番号1679-64-7、Combi Blocks社より入手)(0.7g、3.861mmol)及び3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタンHCl(CAS番号904316-92-3、Combi Blocks社より入手)(0.58g、3.862mmol)のDMF(15ml)中撹拌懸濁液に、0℃でHATU(1.90g、5.02mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(3.29ml、19.311mmol)を加え、得られた反応混合物を室温で1時間撹拌した。得られた反応混合物を砕氷上に注ぎ入れ、酢酸エチル(2×100ml)で抽出した。合わせた有機層をブライン洗浄し、Na2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、メチル4-(3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタ-8-イルカルボニル)ベンゾエート(1.06g、3.850mmol)を得た。LCMS:方法A、1.741分、MS:ES+276.1(M+1)。
【0238】
工程b
メチル4-(3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタ-8-イルカルボニル)ベンゾエート(1.06g、3.850mmol)のアセトン:水(4:1、15ml)中撹拌溶液に、室温でLiOH.H2O(0.48g、11.545mmol)を加え、反応混合物を室温で18時間撹拌した。得られた反応混合物を真空下で濃縮して、アセトンを除去した。このように得られた水性層を水(10ml)で希釈し、酢酸エチル(3×15ml)で洗浄した。得られた水性層を減圧下で濃縮した。得られた固体をn-ペンタン(2×10ml)で摩砕し、充分に乾燥して、4-((1R,5S)-3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-カルボニル)安息香酸(1.00g、3.820mmol)を得た。LCMS: 方法A, 1.416分, MS: ES+ 262.1 (M+1). 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 13.189 (br s, 1H), 8.018-7.997 (d, J= 8.4 Hz, 2H), 7.617-7.596 (d, J= 8.4 Hz, 2H), 4.543 (br s, 1H), 3.859 (br s, 1H), 3.620-3.591 (m, 2H), 3.527-3.502 (m, 2H), 1.915-1.881 (br s, 4H).
【0239】
調製8:アミン-1の合成
1-アミノ-3-(1,3,4,5-テトラヒドロ-2H-ピリド[4,3-b]インドール-2-イル)プロパン-2-オール(スキーム7に従って調製した)
【0240】
【化36】
【0241】
スキーム7
【0242】
【化37】
【0243】
試薬及び条件:a)エタノール、還流、3時間b)ジオキサン中HCl、ジオキサン、1時間c)トリエチルアミン、ジクロロメタン、0℃、1時間、d)KF、THF、室温、18時間e)エタノール中NH3 -78℃から80℃、4時間。
【0244】
工程a
フェニルヒドラジン塩酸塩(CAS番号59-88-1、Avra synthesis社より入手)(10.00g、69.204mmol)のエタノール(100ml)中撹拌懸濁液に、室温で1-Boc-4-ピペリドン(CAS番号79099-07-3、Combi blocks社より入手)(13.78g、69.204mmol)を加え、得られた反応混合物を3時間還流した。次いで反応混合物を室温に冷却し、セライトパッドに通して濾過し、このように得られた濾液を減圧下で濃縮した。得られた粗製物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中35~38%酢酸エチル)により精製して、tert-ブチル-1,3,4,5-テトラヒドロ-2H-ピリド[4,3-b]インドール-2-カルボキシレートを黄色固体として得た(2.6g、9.554mmol)。LCMS:方法B、4.819分、MS:ES+273.5(M+1)。
【0245】
工程b
tert-ブチル-1,3,4,5-テトラヒドロ-2H-ピリド[4,3-b]インドール-2-カルボキシレート(1.00g、3.674mmol)のジオキサン(10ml)中撹拌溶液に、N2雰囲気下室温でジオキサン中4N HCl(5ml)を加え、得られた反応混合物を室温で1時間撹拌した。得られた反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた粗製物を飽和NaHCO3溶液(50ml)中に注ぎ入れた。得られた反応混合物を酢酸エチル(4×30ml)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-ピリド[4,3-b]インドールを暗茶褐色固体として得(0.90g、5.233mmol)、これを更には精製せずに次の工程に使用した。LCMS:方法B、3.012分、MS:ES+173.5(M+1)。
【0246】
工程c
グリシドール(CAS番号556-52-5、Sigma-India社より入手)(1.67g、22.560mmol)のジクロロメタン(50ml)中撹拌溶液に、0℃でトリエチルアミン(3.90ml、27.070mmol)を15分間加えた。上記反応混合物に、3-ニトロベンゼンスルホニルクロリド(CAS番号121-51-7、combi-blocks社より入手)(5.00g、22.560mmol)を加え、反応混合物を同一温度で1時間撹拌した。得られた反応混合物を水(200ml)中に注ぎ入れ、ジクロロメタン(2×100ml)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物をn-ペンタンを使用して摩砕して、エチルオキシラン-2-イルメチル3-ニトロベンゼンスルホネート(5.00g、19.305mmol)を得た。
【0247】
工程d
2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-ピリド[4,3-b]インドール(0.90g、5.233mmol)のTHF(10ml)中撹拌溶液に、0℃でKF(1.21g、20.932mmol)を加え、同一温度で1時間撹拌した。上記反応混合物に、0℃でエチルオキシラン-2-イルメチル3-ニトロベンゼンスルホネート(1.36g、5.233mmol)のTHF(10ml)中溶液を加え、室温で16時間撹拌した。上記反応混合物を濾過して過剰のKFを除去し、集めた濾液を減圧下で濃縮して、粗製の2-(オキシラン-2-イルメチル)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-ピリド[4,3-b]インドール(0.80g、3.507mmol)を得、これを更には精製せずに次の工程に使用した。LCMS:方法B、4.135分、MS:ES+229.5(M+1)。
【0248】
工程e
2-(オキシラン-2-イルメチル)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-ピリド[4,3-b]インドール(0.80g、3.507mmol)のエタノール(20ml)中撹拌溶液を-78℃に冷却し、アンモニアガスを1時間パージした(注意:アンモニアガス吸収後、溶液の全容量は倍になった)。上記溶液をParr水添器(-78℃で予め冷却しておいた)中に注意深く移し、これを密封した。水添器を80℃で4時間加熱した。4時間で完結した後、反応混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮して、粗製の1-アミノ-3-(1,3,4,5-テトラヒドロ-2H-ピリド[4,3-b]インドール-2-イル)プロパン-2-オール(アミン-1)(0.85g、3.467mmol)を得、これを更には精製せずに次の工程に使用した。LCMS:方法B、3.556分、MS:ES+246.4(M+1)。
【0249】
調製9:アミン-2の合成
1-アミノ-3-(5-メチル-1,3,4,5-テトラヒドロ-2H-ピリド[4,3-b]インドール-2-イル)プロパン-2-オール(スキーム8に従って調製した)
【0250】
【化38】
【0251】
スキーム8
【0252】
【化39】
【0253】
試薬及び条件:a)エタノール、還流、3時間b)NaH、MeI、DMF、0℃、1時間c)ジオキサン中HCl、ジオキサン、1時間d)トリエチルアミン、ジクロロメタン、0℃、1時間、e)KF、THF、室温、18時間f)エタノール中NH3、-78℃から80℃、4時間。
【0254】
工程a
フェニルヒドラジン塩酸塩(CAS番号59-88-1、Avra synthesis社より入手)(10.00g、69.204mmol)のエタノール(100ml)中撹拌懸濁液に、室温で1-Boc-4-ピペリドン(CAS番号79099-07-3、Combi blocks社より入手)(13.78g、69.204mmol)を加え、得られた反応混合物を3時間還流した。次いで反応混合物を室温に冷却し、セライトパッドに通して濾過し、このように得られた濾液を減圧下で濃縮した。得られた粗製物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中35~38%酢酸エチル)により精製して、tert-ブチル-1,3,4,5-テトラヒドロ-2H-ピリド[4,3-b]インドール-2-カルボキシレートを黄色固体として得た(2.6g、9.554mmol)。LCMS:方法B、4.819分、MS:ES+273.5(M+1)。
【0255】
工程b
水素化ナトリウム(鉱油中60%分散液)(0.28g、7.059mmol)のDMF(5ml)中撹拌懸濁液に、N2雰囲気下0℃でtert-ブチル-1,3,4,5-テトラヒドロ-2H-ピリド[4,3-b]インドール-2-カルボキシレート(1.60g、5.879mmol)のDMF(10ml)中溶液を15分間かけて滴下添加した。ヨウ化メチル(0.55ml、8.806mmol)を0℃で反応混合物に加え、得られた反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を氷冷水(50ml)に注ぎ入れ、酢酸エチル(3×25ml)を使用して抽出した。合わせた有機相をブライン洗浄し、Na2SO4で脱水し、減圧下で濃縮して、tert-ブチル-5-メチル-1,3,4,5-テトラヒドロ-2H-ピリド[4,3-b]インドール-2-カルボキシレートを淡黄色固体として得た(1.50g、5.242mmol)。LCMS:方法A、2.605分、MS:ES+231.1(M-56)。
【0256】
工程c
tert-ブチル-5-メチル-1,3,4,5-テトラヒドロ-2H-ピリド[4,3-b]インドール-2-カルボキシレート(1.50g、5.242mmol)のジオキサン(15ml)中撹拌溶液に、N2雰囲気下室温でジオキサン中4N HCl(15ml)を加え、得られた反応混合物を室温で1時間撹拌した。得られた反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた粗製物を飽和NaHCO3溶液(100ml)中に注ぎ入れた。得られた反応混合物を酢酸エチル(4×50ml)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、5-メチル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-ピリド[4,3-b]インドールを暗茶褐色固体として得た(1.10g、5.910mmol)。LCMS:方法A、2.606分、MS:ES+187.1(M+1)。
【0257】
工程d
グリシドール(CAS番号556-52-5、Sigma-India社より入手)(1.67g、22.560mmol)のジクロロメタン(50ml)中撹拌溶液に、0℃で15分間トリエチルアミン(3.90ml、27.070mmol)を加えた。上記反応混合物に3-ニトロベンゼンスルホニルクロリド(CAS番号121-51-7、combi-blocks社より入手)(5.00g、22.560mmol)を加え、反応混合物を同一温度で1時間撹拌した。得られた反応混合物を水(200ml)中に注ぎ入れ、ジクロロメタン(2×100ml)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物をn-ペンタンを使用して摩砕して、エチルオキシラン-2-イルメチル3-ニトロベンゼンスルホネート(5.00g、19.305mmol)を得た。
【0258】
工程e
5-メチル-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-ピリド[4,3-b]インドール(1.10g、5.910mmol)のTHF(10ml)中撹拌溶液に、0℃でKF(1.37g、23.641mmol)を加え、同一温度で1時間撹拌した。上記反応混合物に、0℃でエチルオキシラン-2-イルメチル3-ニトロベンゼンスルホネート(1.53g、5.910mmol)のTHF(10ml)中溶液を加え、室温で16時間撹拌した。上記反応混合物を濾過して過剰のKFを除去し、集めた濾液を減圧下で濃縮して、粗製の5-メチル-2-(オキシラン-2-イルメチル)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-ピリド[4,3-b]インドール(1.00g、4.130mmol)を得、これを更には精製せずに次の工程に使用した。LCMS:方法B、4.409分、MS:ES+243.4(M+1)。
【0259】
工程f
5-メチル-2-(オキシラン-2-イルメチル)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-ピリド[4,3-b]インドール(1.00g、4.130mmol)のエタノール(20ml)中撹拌溶液を-78℃に冷却し、アンモニアガスを1時間パージした(注意:アンモニアガス吸収後、溶液の全量は倍になった)。上記溶液をParr水添器(-78℃で予め冷却しておいた)中に注意深く移し、これを密封した。水添器を80℃で4時間加熱した。4時間で完結した後、反応混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮して、粗製の1-アミノ-3-(5-メチル-1,3,4,5-テトラヒドロ-2H-ピリド[4,3-b]インドール-2-イル)プロパン-2-オール(アミン-2)(1.20g、4.630mmol)を得、これを更には精製せずに次の工程に使用した。LCMS:方法B、3.945分、MS:ES+260.5(M+1)。
【0260】
調製10:アミン-3の合成
1-アミノ-3-(1,3,4,9-テトラヒドロ-2H-β-カルボリン-2-イル)プロパン-2-オール(スキーム9に従って調製した)
【0261】
【化40】
【0262】
スキーム9
【0263】
【化41】
【0264】
試薬及び条件:a)ホルムアルデヒド(37w/v%)、TFA、アセトニトリル、還流、24時間b)トリエチルアミン、ジクロロメタン、0℃、1時間c)KF、THF、室温、18時間d)エタノール中NH3、-78℃から80℃、4時間。
【0265】
工程a
トリプタミン(CAS番号61-54-1、Combi blocks社より入手)(1.00g、6.240mmol)のアセトニトリル中5%トリフルオロ酢酸(100ml)中還流懸濁液に、ホルムアルデヒド水溶液(37w/v%、0.50ml、6.240mmol)のアセトニトリル(25ml)中溶液を30分間かけて滴下添加し、得られた反応混合物を24時間還流した。得られた反応混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮し、NaHCO3の飽和溶液(50ml)中に注ぎ入れ、酢酸エチル(4×25ml)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-β-カルボリン(1.00g、5.811mmol)を得、これを更には精製せずに更なる合成に使用した。LCMS:方法B:3.681分。MS:ES173.5(M+1)。
【0266】
工程b
グリシドール(CAS番号556-52-5、Sigma-India社より入手)(1.67g、22.560mmol)のジクロロメタン(50ml)中撹拌溶液に、0℃でトリエチルアミン(3.90ml、27.070mmol)を15分間加えた。上記反応混合物に、3-ニトロベンゼンスルホニルクロリド(CAS番号121-51-7、Combi blocks社より入手)(5.00g、22.560mmol)を加え、反応混合物を同一温度で1時間撹拌した。得られた反応混合物を水(200ml)中に注ぎ入れ、ジクロロメタン(2×100ml)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物をn-ペンタンを使用して摩砕して、エチルオキシラン-2-イルメチル3-ニトロベンゼンスルホネート(5.00g、19.305mmol)を得た。
【0267】
工程c
2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-β-カルボリン(1.00g、5.811mmol)のTHF(10ml)中撹拌溶液に、0℃でKF(1.35g、23.244mmol)を加え、同一温度で1時間撹拌した。上記反応混合物に、0℃でエチルオキシラン-2-イルメチル3-ニトロベンゼンスルホネート(1.51g、5.811mmol)のTHF(10ml)中溶液を加え、室温で16時間撹拌した。上記反応混合物を濾過して過剰のKFを除去し、集めた濾液を減圧下で濃縮して、粗製の2-(オキシラン-2-イルメチル)-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-β-カルボリン(0.87g、8.814mmol)を得、これを更には精製せずに次の工程に使用した。LCMS:方法B、1.232分、MS:ES+229.2(M+1)。
【0268】
工程d
2-(オキシラン-2-イルメチル)-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-β-カルボリン(0.87g、8.814mmol)のエタノール(20ml)中撹拌溶液を-78℃に冷却し、アンモニアガスを1時間パージした(注意:溶アンモニアガス吸収後、溶液の全量は倍になった)。上記溶液をParr水添器(-78℃で予め冷却しておいた)中に注意深く移し、これを密封した。水添器を80℃で4時間加熱した。4時間で完結した後、反応混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮して、粗製の1-アミノ-3-(1,3,4,9-テトラヒドロ-2H-β-カルボリン-2-イル)プロパン-2-オール(アミン-3)(0.69g、2.814mmol)を得、これを更には精製せずに次の工程に使用した。LCMS:方法B、3.921分、MS:ES+246.5(M+1)。
【0269】
調製11:アミン-4の合成
1-アミノ-3-(9-メチル-1,3,4,9-テトラヒドロ-2H-βカルボリン-2-イル)プロパン-2-オール(スキーム10に従って調製した)
【0270】
【化42】
【0271】
スキーム10
【0272】
【化43】
【0273】
試薬及び条件:a)ホルムアルデヒド(37w/v%)、TFA、アセトニトリル、還流、24時間b)boc無水物、トリエチルアミン、ジクロロメタン、室温、2時間c)NaH、MeI、DMF、0℃、1時間d)ジオキサン中HCl、ジオキサン、室温、1時間e)トリエチルアミン、ジクロロメタン、0℃、1時間f)KF、THF、室温、18時間g)エタノール中NH3、-78℃から80℃、4時間。
【0274】
工程a
トリプタミン(CAS番号61-54-1、Combi blocks社より入手)(1.00g、6.240mmol)のアセトニトリル中5%トリフルオロ酢酸(100ml)中還流懸濁液に、ホルムアルデヒド水溶液(37w/v%、0.50ml、6.240mmol)のアセトニトリル(25ml)中溶液を30分間かけて滴下添加し、得られた反応混合物を24時間還流した。得られた反応混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮し、NaHCO3の飽和溶液(50ml)中に注ぎ入れ、酢酸エチル(4×25ml)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-β-カルボリン(1.00g、5.811mmol)を得、これを更には精製せずに更なる合成に使用した。LCMS:方法B:3.681分。MS:ES173.5(M+1)。
【0275】
工程b
2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-β-カルボリン(2.3g、13.364mmol)及びトリエチルアミン(2.80ml、20.046mmol)のジクロロメタン(45ml)中撹拌溶液に、N2雰囲気下0℃でboc無水物(3.50g、16.037mmol)を加え、得られた反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物をジクロロメタン(50ml)で希釈し、水(2×20ml)で洗浄した。合わせた有機相をNa2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、粗製のtert-ブチル1,3,4,9-テトラヒドロ-2H-β-カルボリン-2-カルボキシレート(2.50g、9.186mmol)を得、これを更には精製せずに更なる合成に使用した。LCMS:方法B:2.422分。MS:ES217.3(M-56)。
【0276】
工程c
水素化ナトリウム(鉱油中60%分散液)(0.55g、13.779mmol)のDMF(8ml)中撹拌懸濁液に、N2雰囲気下0℃でtert-ブチル1,3,4,9-テトラヒドロ-2H-β-カルボリン-2-カルボキシレート(2.50g、9.186mmol)のDMF(22ml)中溶液を15分間かけて滴下添加した。ヨウ化メチル(0.69ml、11.023mmol)を0℃で反応混合物に加え、得られた反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を氷冷水(50ml)に注ぎ入れ、酢酸エチル(3×25ml)を使用して抽出した。合わせた有機相をブライン洗浄し、Na2SO4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中22%酢酸エチル)により精製して、tert-ブチル9-メチル-1,3,4,9-テトラヒドロ-2H-β-カルボリン-2-カルボキシレート(1.40g、4.892mmol)を得た。LCMS:方法A、2.636分、MS:ES+231.1(M-56)。
【0277】
工程d
tert-ブチル9-メチル-1,3,4,9-テトラヒドロ-2H-β-カルボリン-2-カルボキシレート(1.40g、4.892mmol)のジオキサン(15ml)中撹拌溶液に、N2雰囲気下室温でジオキサン中4N HCl(15ml)を加え、得られた反応混合物を室温で1時間撹拌した。得られた反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた粗製物を飽和NaHCO3溶液(100ml)中に注ぎ入れた。得られた反応混合物を酢酸エチル(4×50ml)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、9-メチル-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-β-カルボリンを褐色固体として得(1.10g、5.910mmol)、これを更には精製せずに更なる合成に使用した。LCMS:方法B、3.957分、MS:ES+187.5(M+1)。
【0278】
工程e
グリシドール(CAS番号556-52-5、Sigma-India社より入手)(1.67g、22.560mmol)のジクロロメタン(50ml)中撹拌溶液に、0℃でトリエチルアミン(3.90ml、27.070mmol)を15分間加えた。上記反応混合物に、3-ニトロベンゼンスルホニルクロリド(CAS番号121-51-7、Combi blocks社より入手)(5.00g、22.560mmol)を加え、反応混合物を同一温度で1時間撹拌した。得られた反応混合物を水(200ml)中に注ぎ入れ、ジクロロメタン(2×100ml)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物をn-ペンタンを使用して摩砕して、エチルオキシラン-2-イルメチル3-ニトロベンゼンスルホネート(5.00g、19.305mmol)を得た。
【0279】
工程f
9-メチル-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-β-カルボリン(1.10g、5.910mmol)のTHF(10ml)中撹拌溶液に、0℃でKF(1.37g、23.640mmol)を加え、同一温度で1時間撹拌した。上記反応混合物に、0℃でエチルオキシラン-2-イルメチル3-ニトロベンゼンスルホネート(1.53g、5.910mmol)のTHF(10ml)中溶液を加え、室温で16時間撹拌した。上記反応混合物を濾過して過剰のKFを除去し、集めた濾液を減圧下で濃縮して、粗製の9-メチル-2-(オキシラン-2-イルメチル)-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-β-カルボリン(1.30g、5.369mmol)を得、これを更には精製せずに次の工程に使用した。LCMS:方法B、4.492分、MS:ES+243.5(M+1)。
【0280】
工程g
9-メチル-2-(オキシラン-2-イルメチル)-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-β-カルボリン(1.30g、5.369mmol)のエタノール(25ml)中撹拌溶液を-78℃に冷却し、アンモニアガスを1時間パージした(注意:アンモニアガス吸収後、溶液の全量は倍になった)。上記溶液をParr水添器(-78℃で予め冷却しておいた)中に注意深く移し、これを密封した。水添器を80℃で4時間加熱した。4時間で完結した後、反応混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮して、粗製の1-アミノ-3-(9-メチル-1,3,4,9-テトラヒドロ-2H-β-カルボリン-2-イル)プロパン-2-オール(アミン-4)(1.10g、4.244mmol)を得、これを更には精製せずに次の工程に使用した。LCMS:方法B、4.122分、MS:ES+260.5(M+1)。
【0281】
調製12:アミン-5の合成
1-アミノ-3-(3,4-ジヒドロピラジノ[1,2-a]インドール-2(1H)-イル)プロパン-2-オール
【0282】
【化44】
【0283】
試薬及び条件:a)NaH、DMF、65℃、20時間b)エタノール、ラネーNi、H2ガス、室温、16時間c)LiAlH4、THF、4時間d)KF、THF、0℃から室温、18時間e)エタノール、-78から80℃、4時間。
【0284】
工程a
水素化ナトリウム(CAS番号7646-69-7、Spectrochem社より入手;鉱油中60%分散液として)(0.38g、1.585mmol)のDMF(8.2ml)中懸濁液に、エチル1H-インドール-2-カルボキシレート(CAS番号3770-50-1、Avra synthesis社より入手)(2.0g、10.57mmol)を加え、窒素雰囲気下室温で30分間撹拌した。ブロモアセトニトリル(CAS番号590-17-0、TCI chemicals社より入手)(2.53g、21.14mmol)のDMF(3ml)中溶液を、窒素雰囲気下0℃で反応混合物中に滴下添加し、得られた反応混合物を65℃に30分間加熱し、続いて室温で20時間撹拌した。反応混合物を冷水(200ml)で希釈し、酢酸エチル(4×50ml)で抽出した。合わせた有機層をブライン洗浄し、無水Na2SO4で脱水し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中6.0%酢酸エチル)により精製して、エチル1-(シアノメチル)-1H-インドール-2-カルボキシレート(1.87g、8.199mmol)を得た。LCMS: 方法A, 2.742分, MS: ES+ 229.1 (M+1); 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm: 7.755-7.734 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.512-7.428 (m, 3H), 7.301-7.261 (m, 1H), 5.642 (s, 2H), 4.471-4.417 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.474-1.439 (t, J = 6.8 Hz, 3H).
【0285】
工程b
エチル1-(シアノメチル)-1H-インドール-2-カルボキシレート(1.5g、6.578mmol)のエタノール(100ml)中溶液に、水添器中でラネーニッケル(0.15g、CAS番号7440-02-0、Evonic catalyst社より入手)を加え、得られた反応混合物を水素ガス圧力(30psi)下室温で16時間撹拌した。反応混合物をセライトに通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。このように単離された粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中70%酢酸エチル)により精製して、3,4-ジヒドロピラジノ[1,2-a]インドール-1(2H)-オン(0.387g、2.08mmol)を得た。LCMS: 方法A, 1.971分, MS: ES+ 187.1 (M+1); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 8.161 ( br s, 1H), 7.689-7.669 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.558-7.537 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.323-7.285 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 7.131-7.095 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 7.0379 (s, 1H), 4.291-4.261 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.665-3.629 (m, 2H).
【0286】
工程c
3,4-ジヒドロピラジノ[1,2-a]インドール-1(2H)-オン(0.36g、1.935mmol)のTHF(10ml)中溶液に、窒素雰囲気下0℃でTHF中2M水素化リチウムアルミニウム(CAS番号16853-85-3、symax laboratories社より入手)(1.93ml、3.870mmol)を滴下添加し、得られた反応混合物を室温で4時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(50ml)及び水(50ml)で希釈し、セライトに通して濾過し、酢酸エチル(3×25ml)で洗浄した。濾液を分配し、飽和塩化アンモニウム溶液で洗浄した。合わせた有機層をブライン洗浄し、無水Na2SO4で脱水し、減圧下で濃縮して、1,2,3,4-テトラヒドロピラジノ[1,2-a]インドール(0.44g、2.557mmol)を得、これを更には精製せずに次の工程に直接使用した。LCMS:UPLC方法A、2.167分、MS:ES+173.1(M+1)。
【0287】
工程d
1,2,3,4-テトラヒドロピラジノ[1,2-a]インドール(0.44g、2.557mmol)のTHF(5ml)中溶液に、窒素雰囲気下0℃の温度でフッ化カリウム(CAS番号7789-23-3、Spectrochem社より入手)(0.66g、11.43mmol)を加え、1時間撹拌した。オキシラン-2-イルメチル3-ニトロベンゼンスルホネート(0.74g、2.858mmol)のTHF(5ml)中溶液を、窒素雰囲気下0℃で上記反応混合物に加え、得られた反応混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物をセライトに通して濾過し、酢酸エチル(3×20ml)で洗浄した。集めた濾液を減圧下で濃縮して、粗製の2-(オキシラン-2-イルメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロピラジノ[1,2-a]インドール(1.10g、4.822mmol)を得、これを更には精製せずに次の工程に直接使用した。LCMS:UPLC方法B、1.407分、MS:ES+229.1(M+1)。
【0288】
工程e
2-(オキシラン-2-イルメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロピラジノ[1,2-a]インドール(1.10g、7.936mmol)のエタノール(20ml)中撹拌溶液に、-78℃で1時間アンモニアガスをパージした。上記溶液を水添器(-78℃で予め冷却しておいた)中に注意深く移し、これを密封した。得られた反応混合物を80℃で4時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物を逆相フラッシュクロマトグラフィー(水中35%アセトニトリル)により精製して、1-アミノ-3-(3,4-ジヒドロピラジノ[1,2-a]インドール-2(1H)-イル)プロパン-2-オール(0.08g、0.326mmol)を得た。LCMS:UPLC方法A、2.168分、MS:ES+246.1(M+1)。
【0289】
(実施例1)
6-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,5H-ピリド[4,3-b]インドール-2-イル}プロピル)-2-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド
【0290】
【化45】
【0291】
スキーム11
【0292】
【化46】
【0293】
試薬及び条件:a)HATU、ジイソプロピルエチルアミン、DMF、0℃、1時間
【0294】
工程a
骨格-A(0.10g、0.336mmol)及び1-アミノ-3-(1,3,4,5-テトラヒドロ-2H-ピリド[4,3-b]インドール-2-イル)プロパン-2-オール(アミン-1_粗製物)(0.35g、1.428mmol)の前もって撹拌した溶液に、N2雰囲気下0℃でジイソプロピルエチルアミン(0.17ml、1.008mmol)及びHATU(0.22g、0.672mmol)を加え、得られた反応混合物をN2雰囲気下0℃で1時間撹拌した。反応混合物を氷冷水(50ml)に注ぎ入れ、酢酸エチル(4×25ml)を使用して抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物を分取HPLCにより精製して、6-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,5H-ピリド[4,3-b]インドール-2-イル}プロピル)-2-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド(表題化合物)(0.012g、0.022mmol)を得た。LCMS: 方法A, 1.440分, MS: ES+ 541.5 (M+1); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 10.757 (s, 1H), 8.404 (br s, 1H), 7.640-7.595 (m, 1H), 7.305-7.245 (m, 2H), 7.010-6.972 (t, J= 7.6 Hz, 1H), 6.932-6.895 (t, J= 7.6 Hz, 1H), 6.357 (s, 1H), 4.942 (br s, 1H), 4.381 (br s, 1H), 3.900 (br s, 1H), 3.729 (br s, 2H), 3.668-3.648 (m, 4H), 3.485-3.453 (m, 1H), 3.254-3.220 (m, 2H), 2.879-2.807 (m, 1H), 2.779 (br s, 2H), 2.576-2.561 (d, 2H), 2.332 (s, 2H), 2.275 (br s, 4H), 2.175 (s, 3H), 1.909-1.890 (m, 2H), 1.701-1.680 (m, 2H).
【0295】
スキーム11に上記した経路を使用し、異なる骨格(骨格A、B、1、8、9及び10)及び異なるアミン(アミン-1からアミン-4)を使用することにより、以下の化合物も調製した:
【0296】
(実施例2)
2-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,5H-ピリド[4,3-b]インドール-2-イル}プロピル)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-4-カルボキサミド
【0297】
【化47】
【0298】
骨格Aを骨格Bで置き換えた以外は、実施例1にて記載した手順と同様の合成手順に従って、表題化合物を合成した。
LCMS: 方法A, 1.415分, MS: ES+ 518.5 (M+1); 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm: 7.364-7.365 (d, J= 7.6 Hz, 1H), 7.300-7.280 (d, J= 8.0 Hz, 1H), 7.071-7.035 (t, J= 7.2 Hz, 1H), 6.995-6.959 (t, J= 7.6 Hz, 1H), 6.248 (s, 1H), 6.065 (s, 1H), 4.273-4.194 (五重線, J= 8.0 Hz, 1H), 4.175-4.116 (五重線, J= 6.0 Hz, 1H), 3.893-3.808 (m, 2H), 3.499-3.486 (m, 6H), 3.071-2.958 (m, 2H), 2.915-2.887 (t, J= 5.6 Hz, 1H), 2.853-2.742 (m, 3H), 2.503-2.479 (t, J= 4.8 Hz, 4H), 2.361-2.343 (m, 2H), 2.329 (s, 3H), 1.922-1.826 (m, 2H), 1.791-1.728 (m, 2H)
【0299】
(実施例3)
6-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,5H-ピリド[4,3-b]インドール-2-イル}プロピル)ピリミジン-4-カルボキサミド
【0300】
【化48】
【0301】
骨格Aを骨格1で置き換えた以外は、実施例1にて記載した手順と同様の合成手順に従って、表題化合物を合成した。
LCMS: 方法A, 1.586分, MS: ES+ 221.2 (M+1); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 10.760 (s, 1H), 8.735 (br s, 1H), 8.346 (s, 1H), 8.064-8.048 (d, J= 6.4 Hz, 1H), 7.307-7.254 (m, 2H), 7.019-6.973 (m, 2H), 6.932-6.896 (t, J= 7.2 Hz, 1H), 4.993-4.982 (d, J= 4.4 Hz, 1H), 4.449-4.430 (d, J= 7.6 Hz, 1H), 3.923-3.913 (br s, 1H), 3.649 (br s, 1H), 3.347-3.444 (m, 1H), 3.326-3.276 (m, 1H), 2.887-2.850 (m, 3H), 2.609-2.594 (d, J= 6.0 Hz, 2H), 2.335-2.286 (m, 2H), 2.082 (s, 2H), 1.910 (br s, 2H), 1.702 (br s, 2H).
【0302】
(実施例4)
6-[(1-アセチルピペリジン-4-イル)アミノ]-N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,5H-ピリド[4,3-b]インドール-2-イル}プロピル)ピリミジン-4-カルボキサミド
【0303】
【化49】
【0304】
骨格Aを骨格8で置き換えた以外は、実施例1にて記載した手順と同様の合成手順に従って、表題化合物を合成した。
LCMS: 方法A, 1.393分, MS: ES+ 492.1 (M+1); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 10.780 (s, 1H), 8.748 (s, 1H), 80373 (s, 1H), 7.795 (br s, 1H), 7.310-7.259 (t, J= 8.0 Hz, 2H), 7.078-6.918 (m, 3H), 5.035 (br s, 1H), 4.232 ( br s, 1H), 4.091 (br s, 1H), 3.935 (br s, 1H), 3.796-3.765 (d, J= 12.4 Hz, 1H), 3.688 (s, 2H), 3.442 (br s, 1H), 3.206-3.177 (m, 1H), 2.895-2.826 (m, 6H), 2.630 (s, 3H), 2.081 (s, 1H), 2.011-1.899 (m, 5H).
【0305】
(実施例5)
N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,5H-ピリド[4,3-b]インドール-2-イル}プロピル)-4-({3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル}カルボニル)ベンズアミド
【0306】
【化50】
【0307】
骨格Aを骨格10で置き換えた以外は、実施例1にて記載した手順と同様の合成手順に従って、表題化合物を合成した。
LCMS: 方法A, 1.519分, MS: ES+ 488.3 (M+1); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 10.800 (s, 1H), 8.695-8.669 (t, J= 5.2 Hz, 1H), 7.866-7.846 (d, J= 8.0 Hz, 2H), 7.481-7.461 (d, J= 6.0 Hz, 2H), 7.327-7.267 (m, 2H), 7.027-6.909 (m, 2H), 4.916 (br s, 1H), 4.530 (br s, 1H), 3.990 (br s, 1H), 3.800-3.391 (m, 9H), 3.342-3.320 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 2.925-2.876 (m, 2H), 2.818 (br s, 2H), 1.869 (m, 5H).
【0308】
(実施例6)
6-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{5-メチル-1H,2H,3H,4H,5H-ピリド[4,3-b]インドール-2-イル}プロピル)-2-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド
【0309】
【化51】
【0310】
アミン-1をアミン-2で置き換えた以外は、実施例1にて記載した手順と同様の合成手順に従って、表題化合物を合成した。
LCMS: 方法B, 4.875分, MS: ES+ 533.5 (M+1); 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm: 8.315-8.285 (t, J= 6.0 Hz, 1H), 7.412-7.392 (d, J= 8.0 Hz, 1H), 7.298 (s, 1H), 7.207-7.169 (t, J= 7.6 Hz, 1H), 7.110-7.073 (t, J= 7.6 Hz, 1H), 6.498 (s, 1H), 5.117 (br s, 1H), 4.070-4.061 (m, 1H), 3.942-3.908 (m, 1H), 3.805 (br s, 4H), 3.747-3.646 (m, 3H), 3.648 (s, 3H), 3.476-3.426 (m, 1H) 3.138-3.084 (m, 1H), 2.944-2.898 (m, 1H), 2.886-2.861 (d, 2H), 2.766-2.726 (dd, J= 3.6 Hz, 10.4 Hz, 1H), 2.691-2.633 (m, 1H), 2.463-451 (br s, 6H), 2.440 (s, 3H), 1.961-1.869 (m, 2H), 1.841-1.735 (m, 2H).
【0311】
(実施例7)
2-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{5-メチル-1H,2H,3H,4H,5H-ピリド[4,3-b]インドール-2-イル}プロピル)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-4-カルボキサミド
【0312】
【化52】
【0313】
骨格Aを骨格Bで、及びアミン-1をアミン-2で置き換えた以外は、実施例1にて記載した手順と同様の合成手順に従って、表題化合物を合成した。
LCMS: 方法B, 4.793分, MS: ES+ 532.6 (M+1); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 8.329-8.317 (m, 1H), 7.374-7.353 (d, J= 7.6 Hz, 1H), 7.343-7.324 (d, J= 7.6 Hz, 1H), 7.087-7.050 (t, J= 7.6 Hz, 1H), 6.983-6.945 (t, J= 7.6 Hz, 1H), 6.564-6.546 (d, J= 7.2 Hz, 1H), 6.238 (s, 1H), 6.084 (s, 1H), 4.834-4.824 (d, J= 4.0 Hz, 1H), 4.203-4.166 (m, 1H), 3.921 (br s, 1H), 3.662 (s, 2H), 3.610 (s, 3H), 3.403-3.372 (m, 5H), 3.193-3.164 (m, 1H), 2.909-2.845 (m, 2H), 2.801-2.790 (d, 2H), 2.594-2.563 (m, 2H), 2.342 (br s, 4H), 2.252-2.231 (m, 2H), 2.195 (s, 3H), 1.867-1.820 (m, 2H), 1.654-1.641 (m, 2H)
【0314】
(実施例8)
N-(2-ヒドロキシ-3-{5-メチル-1H,2H,3H,4H,5H-ピリド[4,3-b]インドール-2-イル}プロピル)-4-({3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル}カルボニル)ベンズアミド
【0315】
【化53】
【0316】
骨格Aを骨格10で、及びアミン-1をアミン-2で置き換えた以外は、実施例1にて記載した手順と同様の合成手順に従って、表題化合物を合成した。
LCMS: 方法A, 1.618分, MS: ES+ 502.0 (M+1); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 8.654 (br s, 1H), 7.939-7.843 (m, 2H) 7.541-7.458 (m, 2H), 7.095-7.057 (t, J= 7.6 Hz, 1H), 6.987-6.949 (t, J= 7.6 Hz, 1H), 4.893 (br s, 1H), 4.529 (br s, 1H), 3.971 (br s, 1H), 3.810 (br s , 1H), 3.706 (m, 3H), 3.649-3.565 (m, 4H), 3.504-3.439 (m, 3H), 3.344-3.277 (m, 3H), 2.911 (br s, 2H) , 2.806 (br s, 2H), 2.666-2.648 (m, 2H), 1.864 (br s, 4H)
【0317】
(実施例9)
6-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)-2-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド
【0318】
【化54】
【0319】
アミン-1をアミン-3で置き換えた以外は、実施例1にて記載した手順と同様の合成手順に従って、表題化合物を合成した。
LCMS: 方法A, 1.459分, MS: ES+ 519.4 (M+1); 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm: 8.310-8.279 (t, J= 6.0 Hz, 1H), 7.817 (s, 1H), 7.503-7.484 (d, J= 7.6 Hz, 1H), 7.341-7.322 (d, J= 7.6 Hz, 1H), 7.187-7.079 (m, 2H), 6.484 (s, 1H), 5.040 (br s, 1H), 4.060-4.012 (m, 1H), 3.890-3.675 (m, 7H), 3.481-3.415 (m, 1H), 3.099-3.058 (m, 1H), 2.903-2.892 (m, 3H), 2.760-2.719 (dd, J= 4.0 Hz, 12.4 Hz, 1H), 2.636-2.579 (dd, J= 10.0 Hz, 12.4 Hz, 1H), 2.513-2.411 (m, 5H), 2.355 (s, 3H), 1.939-1.869 (m, 3H), 1.848-1.740 (m, 3H).
【0320】
(実施例10)
2-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-4-カルボキサミド
【0321】
【化55】
【0322】
骨格Aを骨格Bで、及びアミン-1をアミン-3で置き換えた以外は、実施例1にて記載した手順と同様の合成手順に従って、表題化合物を合成した。
LCMS: 方法A, 1.407分, MS: ES+ 518.6 (M+1); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 10.711 (s, 1H), 8.337-8.310 (t, J= 5.2 Hz, 1H), 7.363-7.344 (d, J= 7.6 Hz, 1H), 7.276-7.256 (d, J= 8.0 Hz, 1H), 7.020-6.985 (t, J= 7.2 Hz, 1H), 6.951-6.914 (t, J= 7.6 Hz, 1H), 6.536-6.518 (d, J= 7.2 Hz, 1H), 6.247 (s, 1H), 6.084 (s, 1H), 4.863-4.852 (d, J= 4.4 Hz, 1H), 4.206-4.148 (m, 1H), 3.902-3.890 (d, 1H), 3.744-3.649 (m, 2H), 3.412 (br s, 4H), 3.201-3.136 (m, 1H), 2.826-2.817 (d, 2H), 2.679 (s, 2H), 2.622-2.545 (m, 3H), 2.349 (br s, 4H), 2.237-2.228 (d, 2H), 2.197 (s, 3H), 1.861-1.793 (m, 2H), 1.684-1.629 (m, 2H).
【0323】
(実施例11)
6-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)ピリミジン-4-カルボキサミド
【0324】
【化56】
【0325】
骨格Aを骨格1で、及びアミン-1をアミン-3で置き換えた以外は、実施例1にて記載した手順と同様の合成手順に従って、表題化合物を合成した。
LCMS: 方法B, 4.556分, MS: ES+ 421.7 (M+1); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 8.714 (br s, 1H), 8.327 (d, J= 4.8 Hz, 1H), 8.066 (d, J= 6.8 Hz, 1H), 7.405-7.327 (m, 1H), 7.277 (d J= 8.0 Hz, 1H), 7.107-6.870 (m, 4H), 5.018 (br s, 1H), 4.467-4.432 (m, 1H), 3.907-3.881 (m, 1H), 3.691 (br s, 2H), 3.500-3.441 (m, 1H), 3.324-3.260 (m, 1H), 2.844 (d, J=14.0 Hz, 2H), 2.702 (br s, 2H), 2.677-2.547 (m, 2H), 2.339-2.330 (m, 2H), 1.927-1.884 (m, 2H), 1.721-1.702 (m, 2H).
【0326】
(実施例12)
6-[(1-アセチルピペリジン-4-イル)アミノ]-N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)ピリミジン-4-カルボキサミド
【0327】
【化57】
【0328】
骨格Aを骨格8で、及びアミン-1をアミン-3で置き換えた以外は、実施例1にて記載した手順と同様の合成手順に従って、表題化合物を合成した。
LCMS: 方法B, 4.704分, MS: ES+ 492.1 (M+1); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 10.700 (s, 1H), 8.726 (br s, 1H), 8.334 (s, 1H), 7.801-7.783 (d, J=7.2 Hz, 1H), 7.373-7.354 (d, J=7.6 Hz, 1H), 7.277-7.257 (d, J=8.0 Hz, 1H), 7.075 (s, 1H), 7.024-6.989 (t, J= 7.2 Hz, 1H), 6.957-6.923 (t, J= 6.8 Hz, 1H), 5.014 (br s, 1H), 4.238-4.206 (d, J= 12.8 Hz, 1H), 4.076 (br s, 1H), 3.893 (br s, 1H), 3.800-3.766 (m, 1H), 3.690 (br s, 2H), 3.486-3.420 (m, 1H), 3.343-3.289 (m, 1H), 3.206-3.148 (t, J= 11.6 Hz, 1H), 2.896-2.677 (m, 5H), 2.604-2.592 (d, J= 4.8 Hz, 2H), 2.012 (s, 3H), 1.915-1.822 (m, 2H), 1.385-1.355 (m, 1H), 1.240 (m, 1H).
【0329】
(実施例13)
N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)-4-[(モルホリン-4-イル)カルボニル]ベンズアミド
【0330】
【化58】
【0331】
骨格Aを骨格9で、及びアミン-1をアミン-3で置き換えた以外は、実施例1にて記載した手順と同様の合成手順に従って、表題化合物を合成した。
LCMS: 方法A, 1.478分, MS: ES+ 463.2 (M+1). 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 10.920 (s, 1H), 8.735-8.707 (t, J= 5.6 Hz, 1H), 8.143 (s, 1H), 7.912-7.892 (d, J= 8.0 Hz, 2H), 7.460-7.417 (m, 2H), 7.343-7.323 (d, J= 8.0 Hz, 1H), 7.095-7.058 (t, J= 7.2 Hz, 1H), 7.013-6.977 (t, J= 7.2 Hz, 1H), 4.119 (br s, 2H), 3.635-3.547 (m, 6H), 3.445-3.290 (m, 5H), 2.895-2.874 (m, 3H), 2.607-2.499 (m, 2H), 2.082 (br s, 1H), 1.240 (br s, 1H).
【0332】
(実施例14)
N-(2-ヒドロキシ-3-{1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)-4-({3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル}カルボニル)ベンズアミド
【0333】
【化59】
【0334】
骨格Aを骨格10で、及びアミン-1をアミン-3で置き換えた以外は、実施例1にて記載した手順と同様の合成手順に従って、表題化合物を合成した。
LCMS: 方法A, 1.593分, MS: ES+ 489.1 (M+1). 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 10.725 (s, 1H), 8.709-8.683 (m, 1H), 7.867-7.846 (d, J= 8.4 Hz, 2H), 7.455-7.434 (d, J= 8.4 Hz, 2H), 7.370-7.351 (d, J= 7.6 Hz, 1H), 7.280-7.260 (d, J= 8.0 Hz, 1H), 7.028-6.993 (t, J= 7.2 Hz, 1H), 6.958-6.923 (t, J= 7.2 Hz, 1H), 4.937 (br s, 1H), 4.524 (br s, 1H), 3.947 (br s, 1H), 3.798-3.728 (m, 1H), 3.707-3.653 (m, 3H), 3.544-3.428 (m, 3H), 3.341-3.276 (m, 1H), 2.854-2.813 (m, 2H), 2.694-2.682 (m, 2H), 2.650-2.609 (m, 2H), 2.578-2.547 (m, 1H), 1.859 (br s, 4H).
【0335】
(実施例15)
6-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{9-メチル-1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)-2-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド
【0336】
【化60】
【0337】
アミン-1をアミン-4で置き換えた以外は、実施例1にて記載した手順と同様の合成手順に従って、表題化合物を合成した。
LCMS: 方法A, 1.453分, MS: ES+ 533.5 (M+1); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 8.419 (br s, 1H), 7.627 (s, 1H), 7.392-7.353 (t, J= 7.6 Hz, 2H), 7.091-7.054 (t, J= 7.6 Hz, 1H), 6.993-6.956 (t, J= 7.6 Hz, 1H), 6.365 (s, 1H), 4.977-4.967 (d, J= 4.0 Hz, 1H), 4.380 (br s, 1H), 3.934-3.925 (m, 1H), 3.733 (s, 2H), 3.699 (br s, 4H), 3.580 (s, 3H), 3.496-3.463 (m, 1H), 3.274-3.225 (m, 1H), 2840-2.769 (m, 2H), 2.684 (br s, 2H), 2.605-2.590 (d, J= 6.0 Hz, 2H), 2.283 (m, 6H), 2.176 (s, 3H), 1.891-1.873 (m, 2H), 1.704-1.681 (m, 2H)
【0338】
(実施例16)
2-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{9-メチル-1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-4-カルボキサミド
【0339】
【化61】
【0340】
骨格Aを骨格Bで、及びアミン-1をアミン-4で置き換えた以外は、実施例1にて記載した手順と同様の合成手順に従って、表題化合物を合成した。
LCMS: 方法B, 4.854分, MS: ES+ 532.6 (M+1); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 8.343-8.316 (t, J= 5.2 Hz, 1H), 7.394-7.360 (m, 2H), 7.094-7.056 (t, J= 7.6 Hz, 1H), 6.995-6.958 (t, J= 7.6 Hz, 1H), 6.561-6.543 (d, J= 7.2 Hz, 1H), 6.253 (s, 1H), 6.094 (s, 1H), 4.879-4.868 (d, J= 4.4 Hz, 1H), 4.208-4.150 (m, 1H), 3.943-3.931 (m, 1H), 3.744 (s, 2H), 3.588 (s, 3H), 3.413 (m, 5H), 3.212-3.148 (m, 1H), 2.861-2.766 (m, 2H), 2.689 (br s, 2H), 2.655-2.554 (m, 2H), 2.357-2.346 (m, 4H), 2.248-2.229 (m, 2H), 2.195 (s, 3H), 1.882-1.791 (m, 2H), 1.684-1.628 (m, 2H)
【0341】
(実施例17)
6-(シクロブチルアミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-{9-メチル-1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)ピリミジン-4-カルボキサミド
【0342】
【化62】
【0343】
骨格Aを骨格1で、及びアミン-1をアミン-4で置き換えた以外は、実施例1にて記載した手順と同様の合成手順に従って、表題化合物を合成した。
LCMS: 方法B, 4.713分, MS: ES+ 435.1 (M+1). 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 8.687 (br s, 1H), 8.320 (s, 1H), 8.064-8.047 (d, J=6.8 Hz, 1H), 7.403-7.358 (m, 2H), 7.097-7.061 (t, J=6.8 Hz, 1H), 7.027 (br s, 1H), 7.002-6.965 (t, J=7.6 Hz, 1H), 5.019-5.008 (d, J=4.4 Hz, 1H), 4.450-4.406 (m, 1H), 3.958-3.946 (d, J=4.8 Hz, 1H), 3.742 (br s, 1H), 3.700-3.674 (m, 1H), 3.595-3.582 (m, 3H), 3.514-3.452 (m, 2H), 2.883-2.762 (m, 3H), 2.712-2.681 (m, 1H), 2.636-2.621 (d, J=6 Hz, 2H), 2.334-2.270 (m, 2H), 1.910 (m, 2H), 1.705-1.646 (m, 2H).
【0344】
(実施例18)
6-[(1-アセチルピペリジン-4-イル)アミノ]-N-(2-ヒドロキシ-3-{9-メチル-1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)ピリミジン-4-カルボキサミド
【0345】
【化63】
【0346】
骨格Aを骨格8で、及びアミン-1をアミン-4で置き換えた以外は、実施例1にて記載した手順と同様の合成手順に従って、表題化合物を合成した。
LCMS: 方法A, 1.522分, MS: ES + 506.2 (M+1); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm : 9.010 (br s, 1H), 8.581 (br s,1H) ,7.506-7.456 (m,2H), 7.238-7.171 (m,1H), 7.112-7.050 (m, 1H), 4.814-4.781 (d,13.2 Hz, 1H), 4.615-4.170 (m, 9H), 3.828-3.803 (m, 1H), 3.666-3.655 (m , 3H), 3.418 (m, 3H), 3.277-3.004 (m, 3H), 2.081-2.020 (m, 3H), 1.908-1.858 (m, 1H), 1.446-1.238 (m, 2H).
【0347】
(実施例19)
N-(2-ヒドロキシ-3-{9-メチル-1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル}プロピル)-4-({3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル}カルボニル)ベンズアミド
【0348】
【化64】
【0349】
骨格Aを骨格10で、及びアミン-1をアミン-4で置き換えた以外は、実施例1にて記載した手順と同様の合成手順に従って、表題化合物を合成した。
LCMS: 方法A, 1.609分, MS: ES+ 503.16 (M+1); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm : 8.669- (t, 5.6 Hz,1H), 7.882 (d, J=8.4 Hz,1H) ,7.479 (d, J=8.4Hz ,2H), 7.400 (t, J=7.6 Hz, 2H), 7.103-7.062 (dt, J=1.2 Hz, 6Hz, 1H), 7.003-6.963 ( m, 1H), 4.906 (s, 1H), 4.526 (br s, 1H), 4.024-3.981 (m, 1H), 3.967-3.722 (m,3H), 3.759-3.656 (m, 3H), 3.652-3.582 (m, 4H), 3.501-3.468 (m,2H) 3.345-3.264 (m,1H),2.885-2.797 (m,3H), 2.701-2.608 (m, 3H), 1.914 (br s, 4H).
【0350】
(実施例20)
2-ヒドロキシ-3-(1,3,4,9-テトラヒドロ-2H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル)プロピル3-フェニルピロリジン-1-カルボキシレート
【0351】
【化65】
【0352】
スキーム12
【0353】
【化66】
【0354】
試薬及び条件:a)ジイソプロピルエチルアミン、ジクロロメタン、0℃から室温、1時間b)(i)NaH、グリシドール、THF、0℃から室温、2時間(ii)80℃、2時間
【0355】
工程a
3-フェニルピロリジン(CAS番号936-44-7;Combi Blocks社より入手)(0.25g、0.619mmol)のTHF(5ml)中撹拌溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(0.38ml、2.000mmol)を加え、0℃で15分間撹拌し、続いて4-ニトロフェニルクロロホルメート(CAS番号7693-46-1;Spectrochem社より入手)(0.40g、2.000mmol)を加え、0℃で1時間撹拌した。反応が完結した後、反応混合物を水(25ml)中に注ぎ入れた。得られた反応混合物を酢酸エチル(2×20ml)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中4.5%酢酸エチル)により精製して、4-ニトロフェニル3-フェニルピロリジン-1-カルボキシレート(0.40g、1.280mmol)を得た。LCMS:方法B、3.419分、MS:ES+207.1(M+1)。
【0356】
工程b
水素化ナトリウム(鉱油中60%分散液)(0.032g、0.777mmol)のTHF(2ml)中撹拌懸濁液に、窒素雰囲気下0℃の温度でグリシドール(0.058g、0.777mmol)を加えた。反応混合物を15分間撹拌した。4-ニトロフェニル3-フェニルピロリジン-1-カルボキシレート(0.25g、0.932mmol)のTHF(3ml)中溶液を、0℃の温度で上記反応混合物に滴下添加し、得られた反応混合物を室温で2時間撹拌した。この反応混合物に室温で2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-ピリド[4,3-b]インドール(0.31g、2.33mmol)を加え、得られた反応混合物を80℃で2時間撹拌した。反応混合物を水(25ml)中に注ぎ入れ、酢酸エチル(3×20ml)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物を逆相フラッシュクロマトグラフィー(水中80%アセトニトリル)により精製して、2-ヒドロキシ-3-(1,3,4,9-テトラヒドロ-2H-ピリド[3,4-b]インドール-2-yl)プロピル3-フェニルピロリジン-1-カルボキシレートを得た。
LCMS: 方法B, 保持時間 = 4.819分, MS: ES+ 420.1 (M+1); 1H NMR: (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 10.715-10.700 (m, 1H), 7.359-7.236 (m, 7H), 7.003-6.935 (m, 2H), 4.904-4.890 (m, 1H), 4.108 (br s, 1H), 3.936-3.905 (m, 2H), 3.834-3.684 (m, 1H), 3.731-3.684 (m, 3H), 3.568-3.175 (m, 6H), 2.814-2.735 (m, 2H), 2.600-2.458 (m, 2H), 2.199 (br s, 1H), 2.083 (br s, 1H).
【0357】
(実施例21)
2-ヒドロキシ-3-(1,3,4,9-テトラヒドロ-2H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル)プロピル3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート
【0358】
【化67】
【0359】
3-フェニルピロリジンを1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリンで置き換えた以外は、実施例20にて記載した手順と同様の合成手順に従って、表題化合物を合成した。
LCMS: 方法A, 2.229分, MS: ES+ 406.3 (M+1); 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 10.701 (s, 1H), 7.363-7.344 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.280-7.261(d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.172 (br s, 4H), 7.024-6.989 (m, 1H), 6.956-6.919 (m, 1H), 4.963 (br s, 1H), 4.613-4.532 (m, 2H), 4.174-4.124 (m, 1H), 3.979-3.945 (m, 2H), 3.704-3.650 (m, 4H), 2.813-2.753 (m, 4H), 2.677-2.548 (m, 4H).
【0360】
(実施例22)
N-(2-ヒドロキシ-3-(1,3,4,9-テトラヒドロ-2H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル)プロピル)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキサミド
【0361】
【化68】
【0362】
3-フェニルピロリジンを1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリンで置き換えた以外は、実施例20工程aにて記載した手順と同様の合成手順に従い、続いてアミン-1で処理して、表題化合物を合成した。
LCMS: 方法A, 1.844分, MS: ES+ 405.1 (M+1); 1H NMR: (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 10.725 (s, 1H), 7.379-7.360 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.286-7.266 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.129-6.887 (m, 6H), 6.790-6.778 (m, 1H), 4.905 (br s, 1H), 4.405 (s, 2H), 3.830-3.679 (m, 3H), 3.503-3.475 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.247-3.105 (m, 2H), 2.825 (br s, 2H),2.694-2.665 (m, 4H), 2.548 (br s, 2H).
【0363】
(実施例23)
N-(2-ヒドロキシ-3-(1,3,4,9-テトラヒドロ-2H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル)プロピル)-3-フェニルピロリジン-1-カルボキサミド
【0364】
【化69】
【0365】
実施例20工程aにて記載した手順と同様の合成手順に従い、続いてアミン-1で処理して、表題化合物を合成した。
LCMS: 方法A, 1.934分, MS: ES+ 419.2 (M+1); 1H NMR: (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 10.718 (s, 1H), 7.362-7.195 (m, 7H), 7.024-6.984 (m, 1H), 6.955-6.915 (m, 1H), 6.247-6.225 (m, 1H), 4.936-4.925 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 3.807-3.622 (m, 4H), 3.461-3.417 (m, 1H), 3.327-3.039 (m, 5H), 2.854-2.779 (m, 2H), 2.696-2.683 (m, 2H), 2.618-2.536 (m, 2H), 2.157-2.120 (m,1H), 1.899-1.849 (m,1H).
【0366】
(実施例24)
N-(2-ヒドロキシ-3-(1,3,4,9-テトラヒドロ-2H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル)プロピル)-3-フェニルピペリジン-1-カルボキサミド
【0367】
【化70】
【0368】
3-フェニルピロリジンを3-フェニルピペリジンで置き換えた以外は、実施例20工程aにて記載した手順と同様の合成手順に従い、続いてアミン-1で処理して、表題化合物を合成した。
LCMS: 方法B, 2.016分, MS: ES+ 433.3 (M+1); 1H NMR: (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 10.733 (s, 1H), 7.359-7.313 (m, 3H), 7.278-7.258 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.225-7.189 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 7.137-7.101 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 7.022-6.987 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 6.954-6.918 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 6.740 (br s, 1H), 5.288 (br s, 1H), 3.858-3.795 (m, 3H), 3.738-3.596 (m, 4H), 3.184-3.122 (m, 2H), 2.794-2.781 (m, 2H), 2.677-2.652 (m, 2H), 2.608-2.577 (m, 2H), 2.217-2.155 (m, 1H), 1.700-1.678 (m, 1H), 1.493-1.150 (m, 3H).
【0369】
(実施例25)
6-((1-アセチルピペリジン-4-イル)アミノ)-N-(3-(1,3,4,9-テトラヒドロ-2H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル)プロピル)ピリミジン-4-カルボキサミド
【0370】
【化71】
【0371】
骨格Aを骨格8で、及びアミン-1を3-(1,3,4,9-テトラヒドロ-2H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル)プロパン-1-アミンで置き換えた以外は、実施例1にて記載した手順と同様の合成手順に従って、表題化合物を合成した。
LCMS: 方法A, 1.546分, MS: ES+ 476.1 (M+1); 1H NMR: (400 MHz, CDCl3) δ ppm: 8.916 (br s, 1H), 8.517 (br s, 1H), 7.768 (br s, 1H), 7.518-7.499 (m, 1H), 7.333-7268 (m, 2H), 7.180-7.103 (m, 3H), 5.063 (br s, 1H), 4.596-4.59 (m, 1H), 3.858-3.822 (m, 1H), 3.752 (br s, 2H), 3.628-3.521 (q, J = 6.4 Hz, 2H), 3.271-3.200 (m, 1H), 2.922-2.854 (m, 5H), 2.807-2.775 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.136 (s, 3H), 2.118-2.035 (m, 2H), 1.969-1.904 (quin, J = 6.4 Hz, 2H), 1.461-1.360 (m, 2H).
【0372】
(実施例26)
(S)-6-((1-アセチルピペリジン-4-イル)アミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-(1,3,4,9-テトラヒドロ-2H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル)プロピル)ピリミジン-4-カルボキサミド
【0373】
【化72】
【0374】
骨格Aを骨格8で、及びアミン-1を工程-dにおいてグリシドールを(R)-グリシドールで置き換えた以外はアミン-1の合成にて使用した方法と同様の方法に従って調製した(S)-1-アミノ-3-(1,3,4,9-テトラヒドロ-2H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル)プロパン-2-オールで置き換えた以外は、実施例1にて記載した手順と同様の合成手順に従って、表題化合物を合成した。
LCMS: 方法A, 1.519分, MS: ES+ 492.1 (M+1); 1H NMR: (400 MHz, CDCl3) δ ppm: 8.514 (s, 1H), 8.484-8.453 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 8.059 (br s, 1H), 7.493-7.474 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.337-7.303 (m, 2H), 7.170-7.095 (m, 3H), 5.536 (br s, 1H), 4.597-4.563 (m, 1H), 4.110-4.076 (m, 1H), 3.934-3.674 (m, 4H), 3.505-3.440 (m, 1H), 3.282-3.213 (m, 1H), 3.111-3.055 (m, 1H), 2.935-2.897 (m, 2H), 2.884-2.785 (m, 2H), 2.762-2.754 (m, 1H), 2.675-2.619 (m, 1H), 2.156-2.050 (m, 5H), 1.474-1.448 (m, 2H).
【0375】
(実施例27)
(R)-6-((1-アセチルピペリジン-4-イル)アミノ)-N-(2-ヒドロキシ-3-(1,3,4,9-テトラヒドロ-2H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル)プロピル)ピリミジン-4-カルボキサミド
【0376】
【化73】
【0377】
骨格Aを骨格8で、及びアミン-1を工程-dにおいてグリシドールを(S)-グリシドールで置き換えた以外はアミン-1の合成にて使用した方法と同様の方法に従って調製した(R)-1-アミノ-3-(1,3,4,9-テトラヒドロ-2H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル)プロパン-2-オールで置き換えた以外は、実施例1にて記載した手順と同様の合成手順に従って、表題化合物を合成した。
LCMS: 方法A, 2.182分, MS: ES+ 492.3 (M+1); 1H NMR: (400 MHz, CDCl3) δ ppm: 8.528 (br s, 1H), 8.472-8.443 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 7.924 (br s, 1H), 7.502-7.482 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.341-7.265 (m, 2H), 7.186-7.100 (m, 3H), 5.374-5.354 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.613-4.579 (m, 1H), 4.084-4.060 (m, 1H), 3.920-3.815 (m, 2H), 3.758-3.703 (m, 2H), 3.509-3.444 (m, 1H), 3.283-3.225 (m, 1H), 3.108-3.053 (m, 1H), 2.933-2.808 (m, 4H), 2.786-2.746 (m, 1H), 2.658-2.601 (m, 1H), 2.143-2.069 (m, 5H), 1.507-1.410 (m, 2H).
【0378】
(実施例28)
6-((1-アセチルピペリジン-4-イル)アミノ)-N-(3-(3,4-ジヒドロピラジノ[1,2-a]インドール-2(1H)-イル)-2-ヒドロキシプロピル)ピリミジン-4-カルボキサミド
【0379】
【化74】
【0380】
骨格Aを骨格8で、及びアミン-1をアミン-5で置き換えた以外は、実施例1にて記載した手順と同様の合成手順に従って、表題化合物を合成した。
LCMS: 方法B, 1.497分, MS: ES+ 492.3 (M+1); 1H NMR: (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 8.774 (s, 1H), 8.235 (s, 1H), 7.786-7.767 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.476-7.457 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.377-7.356 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.104-6.996 (m, 3H), 6.157 (s, 1H), 5.079-5.067 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 4.235-4.202 (m, 1H), 4.098-4.070 (m, 3H), 3.940-3.764 (m, 4H), 3.457.3.303 (m, 2H), 3.204-.3.148 (m, 1H), 3.068-2.972 (m, 2H), 2.815-2.760 (m, 1H), 2.599-2.532 (m, 2H), 2.012 (s, 3H), 1.917-1.850 (m, 2H), 1.378-1.354 (m, 2H).
【0381】
生物学
PRMT5化学発光アッセイを、PRMT5のIC50活性を測定するために使用した。ビオチン化されたヒストンペプチドを合成し、384のウェルプレートに取り付けた。化合物を段階的に希釈し、アッセイプレートに加えた。ヒストンH4モノメチルR3抗体をAbcam社から入手した。それぞれのウェルに関してマスターミックスを調製し、ヒトPRMT5/MEP50(HEK293細胞中で発現)をアッセイ緩衝液中で5ng/μLの濃度に希釈した。反応物をインキュベートし、PRMT5/MEP50添加時点で60分間ゆっくり回転した。ウェルからの上澄み液を除去し、ブロッキング緩衝液をそれぞれのウェルに加え、10分間回転した。一次抗体を希釈し、60分間それぞれのウェルに加えた後、これを除去し、ウェルを洗浄した。西洋わさびペルオキシダーゼ(HRP)-結合二次抗体を希釈し、30分のインキュベート時間でそれぞれのウェルに加えた。HRP化学発光基質をそれぞれのウェルに加えた。プレートをFlourstar Omega BMG Labtech装置(Ortenberg社、ドイツ)で読み取り、IC50の分析をFlourstar Omega BMG Labtechソフトウェアを使用して行った。
【0382】
結果
【0383】
【表7A】
【0384】
【表7B】
【0385】
参考文献
本明細書で引用される刊行物、特許出願及び特許を含む全ての参考文献は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれ、それぞれの参考文献が参照により組み込まれることが個々に具体的に示され、本明細書中にその内容全体が記載される場合と同程度まで(法が許す最大限の範囲まで)本明細書に組み込まれている。
【0386】
全ての表題及び副題は、本明細書において便宜上のためにのみ使用されるのであり、決して本発明を制限するものとして捉えられるべきではない。
【0387】
本明細書で提供された任意の及び全ての実施例、又は例示表現(例えば「等」)の使用は、単に、本発明をよりよく説明するために用いたのであり、特に断らない限り、本発明の範囲を制限するものではない。本明細書におけるいかなる表現も、特許請求されない要素を本発明の実施に必須のものとして示すものではない。
【0388】
特許文献の本明細書中での引用及び組み込みは、単なる便宜のためになされており、そのような特許文献の有効性、特許性及び/又は権利行使可能性のいずれの見識も反映するものではない。
【0389】
本発明は、適用可能な法律によって許容されるように本明細書に添付される特許請求の範囲に列挙される主題の全ての変形例及び均等物を含む。