(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-06
(45)【発行日】2023-07-14
(54)【発明の名称】LEDダイの汚染を防止する方法
(51)【国際特許分類】
H01L 33/38 20100101AFI20230707BHJP
H01L 33/30 20100101ALI20230707BHJP
H01L 33/46 20100101ALI20230707BHJP
H01L 21/28 20060101ALI20230707BHJP
【FI】
H01L33/38
H01L33/30
H01L33/46
H01L21/28 301R
H01L21/28 301B
(21)【出願番号】P 2020532779
(86)(22)【出願日】2018-12-13
(86)【国際出願番号】 US2018065404
(87)【国際公開番号】W WO2019118695
(87)【国際公開日】2019-06-20
【審査請求日】2021-12-10
(32)【優先日】2017-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-01-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】500507009
【氏名又は名称】ルミレッズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】クワン,ユエ チャウ
(72)【発明者】
【氏名】マー,リー
(72)【発明者】
【氏名】ザン,リャン
(72)【発明者】
【氏名】デイビス,ケネス モーガン
(72)【発明者】
【氏名】リー,ビング スアン
【審査官】右田 昌士
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-232541(JP,A)
【文献】特開2014-044971(JP,A)
【文献】特開2013-225447(JP,A)
【文献】特開2008-288248(JP,A)
【文献】特開2010-040654(JP,A)
【文献】特開2004-336021(JP,A)
【文献】特開2009-267418(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0208763(US,A1)
【文献】特開2008-270261(JP,A)
【文献】米国特許第9397269(US,B2)
【文献】米国特許第9847457(US,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00 - 33/64
H01L 21/28 - 21/288
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェハを提供するステップであって、
前記ウェハは、エピタキシー層と、該エピタキシー層の上の誘電体層と、該誘電体層内の少なくとも1つのビアと、該少なくとも1つのビア内の金属コンタクトとを含む、
提供するステップと、
前記金属コンタクト及び前
記金属コンタクトに隣接する前記誘電体層の部分に亘って障壁層を堆積させるステップと、
前記誘電体層及び前記障壁層の表面全体に亘って反射層を堆積させるステップと
、を含む、
方法。
【請求項2】
前記反射層は、前記反射層の側縁が前記障壁層の側縁に直接的に当接するように堆積させられる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記反射層の粗面化された表面が46.0nm~50.0nmの間の表面粗さを有するように、前記反射層を粗面化するステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記障壁層を堆積させるステップは、
前記少なくとも1つのビアに隣接しない領域において前記誘電体層の上にフォトレジスト層をパターン化させるステップと、
前記
金属コンタクト、前記誘電体層及び前記フォトレジスト層の露出させられた部分に亘って前記障壁層を堆積させるステップと、
前記フォトレジスト層及び前記フォトレジスト層をオーバーレイする前記障壁層の領域を除去するステップと
、を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記フォトレジスト層及び前記障壁層の前記領域を除去するステップは、前記フォトレジスト層及び前記障壁層の前記領域のリフトオフを行うステップを含む、請求項
4に記載の方法。
【請求項6】
前記金属コンタクト及び前記金属コンタクトに隣接する前記誘電体層の前記部分に亘って前記障壁層を堆積させる前に前記
金属コンタクトの上に別の障壁層を堆積させるステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
エピタキシャル層と、
該エピタキシャル層に亘る誘電体層であって、少なくとも1つのビアを確定する誘電体層と、
前記少なくとも1つのビア内の金属コンタクトと、
該金属コンタクト及び該金属コンタクトに隣接する前記誘電体層の部分に亘る障壁層と、
前記誘電体層及び前記障壁層の全表面に亘る反射層と
、を含む、
デバイス。
【請求項8】
前記反射層の側縁が、前記障壁層の側縁に直接的に当接する、請求項7に記載のデバイス。
【請求項9】
前記反射層は、隣接する金属コンタクトの間の領域において前記誘電体層と接触する、請求項7に記載のデバイス。
【請求項10】
前記金
属コンタクトは、金ベリリウム(AuBe)化合物を含む、請求項7に記載のデバイス。
【請求項11】
前記反射層の頂面が、46.0nm~50.0nmの間の表面粗さを有する、請求項7に記載のデバイス。
【請求項12】
前記金属コンタクトと前記障壁層との間に別の障壁層を更に含む、請求項7に記載のデバイス。
【請求項13】
前記反射層は、Ag及びAlのうちの1つを含む、請求項7に記載のデバイス。
【請求項14】
当該デバイスは、発光ダイオード(LED)デバイスである、請求項7に記載のデバイス。
【請求項15】
当該デバイスは、発光ダイオード(LED)デバイスのウェハである、請求項7に記載のデバイス。
【請求項16】
前記エピタキ
シャル層は、少なくとも1つのリン化ガリウム(GaP)材料を含む、請求項7に記載のデバイス。
【請求項17】
前記反射層は、前記障壁層と直接的に接触する、請求項7に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の参照)
この出願は、2017年12月14日に出願された米国非仮出願第15/842,391号、及び2018年1月31日に出願された欧州特許出願第18154461.0号の利益を主張し、それらの内容は、参照によって本明細書に援用される。
【0002】
本発明は、一般的には、発光ダイオード(LED)に関し、より具体的には、LEDの処理中の汚染を最小限に抑えることに関する。
【背景技術】
【0003】
異なるLEDダイアーキテクチャを含む用途が知られている。電気的接触が望まれるLED構成の領域にビアが作られる。銀(Ag)及びアルミニウム(Al)のような可動な原子が堆積の間に又は後続の処理ステップにおいてビア内に移動するか或いはさもなければ移転することができることが当業者によって理解される。
【0004】
これは特定のLEDダイにおいて特に問題である。何故ならば、Agは下に位置するエピタキシー(epitaxy)を汚染することが知られているからである。汚染を防止するための典型的な方法は、障壁層(又は
図1に示すような誘電体層114)と、下に位置する障壁材料中のビアとAg層中のビアとの間の大きなオフセットとを提供することである。引き続き、Ag層は、ニッケル(Ni)又はタングステン(W)のような保護シート材料でキャッピングされることによってシールされ、それはAg層の総表面積の減少をもたらし、各LEDダイ上の反射領域を減少させる。
【0005】
LEDダイの製造は、典型的には、複数回のマスキング及びフォトリソグラフィを含み、それはビア不整列に起因する問題のためのマージンを提供するために第2の堆積層内の大きなビアのサイズを必要とする。第1の堆積層と第2の堆積層との間のビアのサイズのこの不整合は、臨界寸法(CD)のサイズを規定し、ビアを形成するためにエッチングが使用されるならば、これは大きなアンダーカットを生じさせ、拡大されたCDをもたらす。
【0006】
半導体材料のエッチングはよく知られており、本明細書に完全に記載されているかのように参照によって援用される特許文献1に記載されている。LEDアーキテクチャのためのウェハボンディングを含む用途もよく知られている。1つの他の知られているタイプのLEDダイは、本明細書に完全に記載されているかのように参照によって援用される特許文献2に開示されている。これらの知られているタイプのデバイスは、光出力の有意な増加をもたらしている。しかしながら、汚染の問題が依然としてある。
【0007】
LED内の反射層は、関連する金属コンタクトを様々な方法で汚染する。汚染は、コンタクト金属の頂部への直接的な堆積、反射膜アニールプロセス、反射層のエッチングプロセスの間にビアと接触するエッチング生成物の侵入、及び/又は反射層の形成の間の第1の障壁層からの材料の除去に起因する後続のボンディング層における空隙化(voiding)に起因して生じ得る。反射膜の微量元素が下に位置するエピタキシーと電気的に接触するようになると、一貫した高い順方向電圧が生じ得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
LEDダイにおける金属コンタクトの汚染を防止する信頼性のある方法を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0009】
簡単に述べると、LEDダイのための金属コンタクトでの汚染を防止する方法が提供される。
【0010】
本開示は、電気コンタクト(電気接点)(即ち、金属コンタクト(金属接点))をカプセル化するために障壁層(バリア層)を塗布(適用)する方法を提供し、それは反射層内の臨界寸法(CD)を最小限に抑え、それによって、LEDダイ上の全反射面を増加させる。障壁層は、金属コンタクトビアより大きいサイズを有するマスクパターンを画定することによって金属コンタクトをカプセル化し、それは金属コンタクトが反射膜によって汚染されるようになるのを防止する。このカプセル化は、金属コンタクトの汚染を防止し、LEDダイの動作中の電圧上昇も減少させる。
【0011】
前述の要約並びに以下の詳細な記述は、添付の図面と共に読まれるときに最もよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1A】第1の実施形態に従ったLEDダイを形成するステップを例示している。
【
図1B】第1の実施形態に従ったLEDダイを形成するステップを例示している。
【
図1C】第1の実施形態に従ったLEDダイを形成するステップを例示している。
【
図1D】第1の実施形態に従ったLEDダイを形成するステップを例示している。
【
図1E】第1の実施形態に従ったLEDダイを形成するステップを例示している。
【
図1F】第1の実施形態に従ったLEDダイを形成するステップを例示している。
【
図1G】第1の実施形態に従ったLEDダイを形成するステップを例示している。
【
図1H】第1の実施形態に従ったLEDダイを形成するステップを例示している。
【0013】
【
図2】LEDダイ内の障壁層と反射層との間に形成されたギャップを例示している。
【0014】
【
図3A】第2の実施形態に従ったLEDダイを形成するステップを例示している。
【
図3B】第2の実施形態に従ったLEDダイを形成するステップを例示している。
【
図3C】第2の実施形態に従ったLEDダイを形成するステップを例示している。
【
図3D】第2の実施形態に従ったLEDダイを形成するステップを例示している。
【
図3E】第2の実施形態に従ったLEDダイを形成するステップを例示している。
【
図3F】第2の実施形態に従ったLEDダイを形成するステップを例示している。
【
図3G】第2の実施形態に従ったLEDダイを形成するステップを例示している。
【0015】
【0016】
【
図5A】従来技術に従ったLEDダイのトポグラフィを例示している。
【0017】
【
図5B】本発明のある実施形態に従ったLEDダイのトポグラフィを例示している。
【0018】
【
図6A】第3の実施形態に従ったLEDダイを形成するステップを例示している。
【
図6B】第3の実施形態に従ったLEDダイを形成するステップを例示している。
【
図6C】第3の実施形態に従ったLEDダイを形成するステップを例示している。
【
図6D】第3の実施形態に従ったLEDダイを形成するステップを例示している。
【
図6E】第3の実施形態に従ったLEDダイを形成するステップを例示している。
【
図6F】第3の実施形態に従ったLEDダイを形成するステップを例示している。
【
図6G】第3の実施形態に従ったLEDダイを形成するステップを例示している。
【
図6H】第3の実施形態に従ったLEDダイを形成するステップを例示している。
【0019】
【
図7A】第4の実施形態に従ったLEDダイを形成するステップを例示している。
【
図7B】第4の実施形態に従ったLEDダイを形成するステップを例示している。
【
図7C】第4の実施形態に従ったLEDダイを形成するステップを例示している。
【
図7D】第4の実施形態に従ったLEDダイを形成するステップを例示している。
【
図7E】第4の実施形態に従ったLEDダイを形成するステップを例示している。
【
図7F】第4の実施形態に従ったLEDダイを形成するステップを例示している。
【
図7G】第4の実施形態に従ったLEDダイを形成するステップを例示している。
【
図7H】第4の実施形態に従ったLEDダイを形成するステップを例示している。
【0020】
【
図8A】第5の実施形態に従ったLEDダイを形成するステップを例示している。
【
図8B】第5の実施形態に従ったLEDダイを形成するステップを例示している。
【
図8C】第5の実施形態に従ったLEDダイを形成するステップを例示している。
【
図8D】第5の実施形態に従ったLEDダイを形成するステップを例示している。
【
図8E】第5の実施形態に従ったLEDダイを形成するステップを例示している。
【
図8F】第5の実施形態に従ったLEDダイを形成するステップを例示している。
【
図8G】第5の実施形態に従ったLEDダイを形成するステップを例示している。
【0021】
【
図9A-9B】ある実施形態に従ったLEDダイの臨界寸法を例示している。
【
図9C】ある実施形態に従ったLEDダイの臨界寸法を例示している。
【
図9D】ある実施形態に従ったLEDダイの臨界寸法を例示している。
【発明を実施するための形態】
【0022】
LEDダイにおける汚染を防止することについての図及び記述は、明確な理解に関連する要素を例示するために簡略化されている一方で、典型的な電子機器パッケージングに見られる他の多くの要素は、明確性の目的のために排除されていることが理解されるべきである。当業者は、他の要素及び/又はステップが、本発明を実施する際に望ましい及び/又は必要とされることを認識することがある。しかしながら、そのような要素及びステップは、当技術分野においてよく知られているので、並びにそれらは本発明のより良い理解を促進しないので、そのような要素及びステップの議論は、本明細書において提供されない。
【0023】
LEDダイ形成のエッチング除去プロセスの間に、反射層(reflective layer)を金属コンタクトビア (metal contact via)からエッチングして除去し、オーバーエッチングプロセス(over-etch process)を使用して、金属コンタクト(金属接点)からの反射膜(reflective film)の完全な除去を保証して、汚染を防止する。このエッチング除去プロセスは、ミラー全反射領域の総面積を過度に減少させ、LEDダイの光出力を減少させる。本明細書に開示する実施形態は、反射領域の損失の故に失われる光出力を減少させるより精密に制御可能な障壁層(バリア層)寸法を用いて反射膜エッチングプロセスを排除する。既存の用途では、反射膜エッチングプロセスによって部分的又は完全に除去される第1の障壁層は、ダイトポグラフィ(ダイ地形学)(die topography)を変化させ、ウェハボンディングプロセス後の金属コンタクトビアの下に大きな空隙(voids)を生じさせる。本明細書に開示する実施形態は、反射膜エッチングプロセスを排除することによってダイトポグラフィを改良し、空隙を有意に減少させる。
【0024】
反射膜層のオーバーエッチングの故に、典型的には、LEDダイ内の反射膜と第2の障壁層との間にギャップ(間隙)が存在する。ミラーマスク不整列は、コンタクト金属(contact metal)の頂部に直接位置する反射膜を生じさせることがあり、後続の熱プロセスは、交差汚染を加速させ、順方向電圧を制御不能な形で増加させる。本明細書に開示する実施形態は、金属コンタクトビアを完全にカプセル化する程に十分に大きな障壁サイズを有するLEDダイのための設計を提供し、それは反射膜が金属コンタクトを汚染するのを排除する。本明細書に開示する実施形態は、反射ミラー層のブランケットシートを堆積させて、ミラー領域を最大化し、光出力を改良する。
【0025】
LEDダイの製造は、
図1A~
図1Hに例示する複数のステップを含む。ある実施形態において、LEDダイは、アルミニウムインジウムガリウムリン化物(AlInGaP)LEDデバイスである。しかしながら、当業者は、代替的なタイプのLEDダイを製造し得ることを本開示から認識するであろう。
図1Aに示す初期ステップ110として、エピタキシー層112、誘電体層114、及び第1のフォトレジスト層116が提供される。ある実施形態において、エピタキシー層112は、GaPを含む。当業者は、代替的なタイプの半導体化合物材料を使用し得ることを本開示から認識するであろう。ある実施形態において、誘電体層114は、二酸化ケイ素を含む。当業者は、代替的なタイプの誘電体層を使用し得ることを本開示から認識するであろう。
【0026】
図1Bに示すステップ120の間に、ビア122は、電気接触が望まれる誘電体層114内に作られる。
図1Cに示すステップ130の間に、ビア122は、電気的接触形成のために金属コンタクト132で満たされ、第1の障壁層134が金属コンタクト132の頂部に形成されて、コンタクト金属の汚染を防止する。ある実施形態において、金属コンタクト132は、金ベリリウム(AuBe)化合物から形成される。当業者は、代替的なタイプの金属コンタクトを使用し得ることを本開示から認識するであろう。
【0027】
図1Dに示すように、ステップ140の間に、第1のフォトレジスト層116は除去される。
図1Eのステップ150に示すように、反射膜層152は、誘電体層114及び第1の障壁層134の上に形成される。ある実施形態では、アニール処理を用いて、反射膜層152の接着を向上させる。当業者は、アニールプロセスを省略し得ること及び/又は他の方法/構成を用いて接着を向上させ得ることを認識するであろう。
図1Fに示すステップ160の間に、第2のフォトレジスト層162が、反射膜層152上に堆積され、パターン化される。反射膜層152は、金属コンタクト領域132からも除去される。
図1Gに示すように、ステップ170の間に、金属コンタクト132の汚染を防止するために、第2の障壁層172を金属コンタクト132上に堆積させる。
図1Hに示すように、ステップ180の間に、第2のフォトレジスト層162は、(第2のフォトレジスト層162の領域内の第2の障壁層172と共に)除去され、反射膜層152の頂面及び第2の障壁層172の頂面は、同一平面上にある。
【0028】
金属コンタクトビアの頂面から反射膜層152を除去する間に、第1の障壁層134の部分的エッチングが問題を引き起こす。微量の反射膜層152が、形成ステップ及びアニール処理ステップの間にビアに入り、LEDデバイスの作動電圧の増加を引き起こす。エッチング副産物も、反射膜層152のエッチング中に生成され、それもデバイスの作動電圧の増加を引き起こすことがある。加えて、反射膜層152が金属コンタクト領域からエッチングされて除去されると、材料がレジスト162の下側から除去され、反射膜の総面積を減少させ、LEDダイの光出力を相関的に減少させる。保護シート(即ち、第2の障壁層172)は、誘電体ビアの上縁と保護シートの外縁との間の低い反射率の領域と、保護シートの外縁と反射膜の内縁との間の更に低い反射率の領域を作り出す。反射膜エッチングプロセスによって部分的又は完全に除去される第1の障壁層134は、ダイのトポグラフィを変化させ、ウェハボンディングプロセスの後に金属コンタクトビアの下に大きな空隙を引き起こし得る。最後に、金属コンタクトビアから反射膜層152をエッチングして除去することを可能にするためのマスキングプロセスの間に、あらゆる全体的なマスク不整列は、反射膜を金属コンタクト132の頂部に位置付けさせることがあり、それは望ましくなく、金属コンタクト132の汚染を引き起こす。この問題は、
図2の右半分に最もよく例示されており、以下でより詳細に議論される。
【0029】
図2は、反射材料が不整列の故に電気コンタクト金属上に堆積される状況を例示している。
図2に示すように、ダイ形成プロセスの間に、反射膜層152と第2の障壁層172との間にギャップ202が生成される。これらのギャップ202は望ましくなく、過剰なオーバーエッチングの故に反射ミラー領域の損失を引き起こし、ボンディング空隙を生成する。この領域は、最も低い反射率を有する。また、誘電体の頂部の縁から第2の障壁層の外縁までの領域は、銀によって覆われた領域と比較して、有意に低い反射率も有する。本明細書に開示する実施形態は、これらのギャップを最小限に抑える。
【0030】
本明細書に概ね開示されるように、障壁層は、金属コンタクトのパターン化されたアイランドと反射ミラーのブランケットシートとを分離するために設けられる。障壁層は、汚染のない金属コンタクトを可能にし、それは接触抵抗を下げ、LEDダイ作動中の電圧降下と電力消費を減少させる。ある実施形態では、金属コンタクトの頂部から部分的にエッチングされない反射ミラー層のブランケットシートが設けられる。この構成は、ミラー領域を最大化することによってLEDダイの光出力を改良する。
【0031】
ある実施形態において、反射膜エッチングプロセスは排除され、それはミラー領域の損失を防止し、光出力の損失を最小限に抑える。本明細書に開示するLEDダイアーキテクチャは、底接触面トポグラフィを改良する一方で、ウェハボンディングプロセス後のボンディング空隙も有意に減少させる。本明細書に開示する実施形態に従って製造される完成されたLEDダイは、作動電圧の増加を回避し、電力消費を低下させ、光出力を増加させることによって、改良された性能を提供する。
【0032】
本明細書に開示する障壁層は、金属コンタクトの特定のアイランドよりも大きな直径を有するパターンを提供することによって金属コンタクトをカプセル化し、故に、金属接触が処理中又は通常動作中に反射ミラーによって汚染されるのを防止する。処理及び/又は通常動作中のコンタクトの汚染を防止しながら、反射ミラー層が保護シートに直接隣接して位置付けられることを可能にする形成ステップ及びプロセスを使用することによって、光出力は最大化され、作動電圧は最小限に抑えられる。この構成は、サブマウントボンディングを使用するLEDダイアーキテクチャ(例えば、垂直LEDデバイス)のためのコンタクト層の改良されたトポグラフィを提供する。ある実施形態において、本明細書に開示するLEDダイを形成する方法は、既知のLEDダイと比較して約20%の表面粗さの減少をもたらす。ある実施形態において、本明細書に開示するLEDダイを形成する方法は、既知のLEDダイと比較して約18.6%の表面粗さの減少をもたらす。接触領域に亘って、約60.0nmのRMSが既知のLEDダイにおいて提供される。本明細書に開示する方法のある実施形態によれば、50.0nm未満のRMSが提供される。ある実施形態では、48.8nmのRMSが提供される。本明細書において使用するとき、RMSは、平均線からのプロファイル高さ偏差の二乗平均平方根として、ASME B46.1に従って定義される。
【0033】
ある実施形態では、電気コンタクトの形成中に、誘電体層上に互いに隣接して位置するミラー層用の薄膜と保護シートとの間に生じるオフセットを最小限に抑える方法が提供される。本方法は、誘電体層にビアを形成することを含む。このステップは、ビアを通じて半導体を外部環境に電気的に接続することができるように、誘電体膜堆積の前に半導体上に存在する任意の材料を通じてビアを形成することを含むことができる。本方法は、単一の層又は複数の層の薄膜を用いて、ビアを通じて半導体上に電気コンタクトを形成することを含む。ある実施形態において、本方法は、ビア内への汚染物の侵入を防止するキャップ又はシールドとして、ビアの上に保護シート(即ち、障壁層)を形成することを含む。本方法は、誘電体上に反射層を形成すること、及び反射層と保護シートとの間の緊密なCD制御を達成することを含む。
【0034】
図3A~
図3Gに示すように、ある実施形態に従ってLEDダイを形成する1つの方法300が開示される。
図3A~
図3Dは、
図1A~
図1Dに概ね対応し、これらのステップは、上述のステップと概ね同一である。即ち、ステップ110は、ステップ310に対応し、ステップ120は、ステップ320に対応するなどである。
図3Eに示すように、ステップ350の間に、第2のフォトレジスト層362が、所望の電気コンタクト、即ち、金属コンタクト332の領域から離れた領域において誘電体層314上に堆積される。第2のフォトレジスト層362は、フォトレジスト材料のパターン化された層である。
図3Fに示すように、ステップ360の間に、第2の障壁層372のブランケットが、第2のフォトレジスト層362、誘電体層314、及び金属コンタクト332上に堆積される。第2の障壁層372のブランケットは、LEDの頂面全体を覆う。
図3Gに示すように、ステップ370の間に、第2のフォトレジスト層362及び第2の障壁層372の組み合わされた層の部分が、所望の電気コンタクト、即ち、金属コンタクト332の領域から離れた領域からのみ除去される。ステップ370の間に、反射膜352のブランケット層が、LEDの頂面全体、即ち、誘電体層322及び第2の障壁層372上に堆積される。この構成は、反射膜層352が第2の障壁層372と接触することを保証し、金属コンタクト332が反射膜層352で汚染されるのを防止するための信頼性のある構成を提供する。
【0035】
本明細書で使用するフォトレジスト層に関する「パターン化する(patterning)」又は「パターン化された(patterned)」という用語は、様々な方法に従って実施されることができる。ある実施形態において、パターン化は、リフトオフによって行われる。別の実施形態において、パターン化は、湿式エッチングによって行われる。
【0036】
図4は、既存のLEDダイ(「オリジナル」)及び本明細書に記載する方法に従って生成されたLEDダイの実施形態(「実施形態1」)についての順方向電圧(forward voltage)、磁束レベル(flux level)、及び有効性(efficacy)を示す表を例示している。オリジナルのダイ設計と比較して、順方向電圧は1%だけ減少させられ、磁束は9%だけ改良され、全体的なダイ有効性は10%だけ改良されている。順方向電圧の低下は、実施形態1によって提供されるCDサイズの精密な制御に起因する。オリジナルの設計におけるエッチングは、典型的には、予想よりも大きいCDサイズをもたらした。本明細書に記載する方法及び結果として得られたLEDダイにおいて、製造方法は、反射層が保護TiW層に当接することを可能にし、それによって、反射層の総表面積を増加させ、磁束レベルを増加させる。実施形態1のLED設計は、5μmのCDを有し、TiW層は、ビア開口ステップにおける酸化物オーバーエッチングによって誘発される5μmの幅の酸化物ビアを完全にキャッピングせず、順方向作動電圧(Vf)における2%の増加で観察されるようなコンタクトのAg被毒(poisoning)を引き起こす。酸化物ビアの縁に当接する反射層の構成は、磁束レベルを10%だけ増加させて、8%の有効性における正味の改良をもたらす。
【0037】
この表は、順方向電圧にペナルティがない状態で磁束を最大化することの間で均衡させるために酸化物ビア上のCDのサイズを制御することの重要性を強調している。これが、Agがビアから8μmにエッチバックされる実施形態において可能でない場合には、より厳しいCDマージンが製造において実現可能でなく、epi被毒を防止するために大きなオーバーエッチングマージンが製品内に設計されるので、この実施形態は、CDサイズを有意に減少させることによって、全反射率及びダイ磁束レベルを向上させ得ることを示す。
【0038】
図5Aは、従来技術に従った生成されたLEDダイのトポグラフィを例示している。
図5Bは、本明細書に開示する実施形態に従って生成されたLEDダイの空隙のサイズの減少及び反射領域の回復を例示している。金属コンタクトでの改良されたトポグラフィによって、空隙510は、既存のLEDダイに比べて、少なくとも50%だけ減少される。
図5Bに開示する本実施形態は、
図5Aに示す従来技術に比べて、より小さい空隙510’を提供する。LEDダイにおける銀のオーバーエッチングは、
図5AのLEDダイにおける失われた反射領域を作り出す。
図5Bの実施形態において、銀はこの失われた反射領域を回復し、それは磁束を改良する。
【0039】
図6A~
図6Gに示すように、LEDダイを形成する方法600の別の実施形態が開示される。
図6A~
図6Dは、
図1A~
図1D及び
図3A~
図3Dに概ね対応し、ステップは、上述のステップと概ね同一である。即ち、ステップ110は、ステップ610に対応し、ステップ120は、ステップ620に対応するなどである。
図6Eに示すように、ステップ650は、誘電体層614及び金属コンタクト632上に第2の障壁層672のブランケットを堆積させるステップを含む。
図6Fに示すステップ660の間に、第2のフォトレジスト層662が、所望の電気コンタクト、即ち、金属コンタクト632及び第1の障壁層634の領域においてのみLED上でパターン化される。ステップ660は、所望の電気コンタクトの領域から離れた領域においてのみ第2の障壁層672の部分を除去することも含む。
図6Gに示すように、ステップ670は、誘電体層614及び第2のフォトレジスト層662上に反射膜652のブランケットを堆積させることを含む。
図6Hに示すステップ680の間に、第2のフォトレジスト層662及び反射膜652の組み合わされた層の部分が、所望の電気コンタクトの領域から除去される。この実施形態は、この実施形態が障壁層に対して直接延在する反射層を提供する点において、
図3A~
図3Gに示す実施形態に類似する。この実施形態は、反射膜が障壁層カプセル化ゾーン内に堆積されないことを保証する。この実施形態は、反射膜652の頂面と第2の障壁層672の頂面との間の同一平面的な配置を提供する。この同一平面的な構成は、少なくとも、所望の電気コンタクトの領域に隣接するダイの領域に設けられる。この実施形態によれば、頂面トポグラフィは、46.0nm~50.0nmの間の表面粗さを有し、より好ましくは、48.8nmの表面粗さを有する。
【0040】
図7A~
図7Hは、LEDダイ600を形成するための別の実施形態を例示している。
図7A~
図7Dは、
図1A~
図1D、
図3A~
図3D、及び6A~
図6Dに概ね対応する。
図7A~
図7Hの実施形態は、ステップ750として
図7Eに示すように、所望の電気コンタクト、即ち、金属コンタクト732の領域において誘電体層714上に第2のフォトレジスト層762を堆積させることを含む。
図7Fは、ステップ760を示しており、ステップ760は、第2のフォトレジスト層762及び誘電体層714上に反射膜752のブランケットを堆積させることを含む。
図7Gは、ステップ770を示しており、ステップ770は、所望の電気コンタクトから離れた、即ち、金属コンタクト732から離れた領域において、第2のフォトレジスト層762及び反射膜752の組み合わされた層の部分を除去することを含む。最後に、
図7Hに示すように、本方法は、ステップ780を含み、ステップ780は、第2の障壁層772のブランケットを誘電体層714、(第1の障壁層734を含む)金属コンタクト732、及び反射膜752上に堆積させることを含む。この実施形態は、反射膜752が金属コンタクトの領域に堆積されないことも保証する。この実施形態によれば、頂面トポグラフィは、74.0nm~78.0nmの表面粗さを有し、より好ましくは、76.8nmの表面粗さを有する。
【0041】
LEDダイ800を形成するための追加的な実施形態が、
図8A~
図8Gに開示されている。
図8A~
図8Dは、
図1A~
図1D、
図3A~
図3D、
図6A~
図6D、及び
図7A~
図7Dに概ね対応する。
図8A~
図8Gの実施形態は、
図8Eに示すステップ850を含み、
図8Eは、誘電体層814と、第1の障壁層834及び金属コンタクト832の組み合わされた層とを含む、LED構成の頂面全体に、第2の障壁層872のブランケットを堆積させることを示している。
図8Fに示すように、ステップ860の間に、第2のフォトレジスト層862が、所望の電気コンタクトの領域、即ち、第1の障壁層834及び金属コンタクト832の組み合わされた層の領域において、第2の障壁層872上に堆積される。第2の障壁層872の部分も、ステップ860の間に、所望の電気コンタクトの領域から離れた領域から除去される。最後に、
図8Gに示すように、ステップ870の間に、第2のフォトレジスト層862が除去され、反射膜852のブランケットが、誘電体層814及び第2の障壁層872上に堆積される。この実施形態は、
図3A~
図3G、
図6A~
図6H、及び
図7A~
図7Hの実施形態と類似の利点を提供し、反射層が障壁層の縁に当接することを保証する。この実施形態は、反射膜852が金属コンタクトの領域に堆積されないことも保証する。この実施形態によれば、頂面トポグラフィは、72.0nm~76.0nmの表面粗さを有し、より好ましくは、74.7nmの表面粗さを有する。
【0042】
図9A~
図9Dに示す実施形態には、薄膜層と誘電体層との間の最小のビアサイズオフセット(via size offset)を伴って誘電体層上に材料の薄膜を堆積させる方法が開示されている。これらの層は、ウェハ上に堆積される。臨界寸法(CD)として定義される薄膜層と誘電体層との間のビアサイズオフセットは、
図9A及び
図9Bに明確に例示されている。ある実施形態において、本方法は、第1の堆積物として薄膜の第1の層を堆積させることを含む。このステップは、単一の堆積ステップ又は複数の堆積ステップを含むことができる。第1のビアが、第1の堆積物を通じて形成される。本方法は、第2の堆積物として第2の層を堆積させることを含む。第2の堆積物は、単一の堆積ステップ又は複数の堆積ステップを含むことができる。次に、第2のビアが、第2の堆積物を通じて形成される。第2のビアの位置は、第1のビアの位置に相関される。
図9A及び
図9Bに示すように、第2のビアは、第1のビアと同心状である。当業者は、複数の層を第1又は第2の堆積物中に堆積させることができ、第1のビア又は第2のビア中に複数のビアを含め得ることを本開示から認識するであろう。この構成は、第1の堆積物からのビアと第2の堆積物からのビアとの間の緊密なCD制御を提供する。この構成は、第2の堆積物からの材料が、下に位置する材料/基板上の第1の堆積物及びランディングに作られたビアに入ることも防止する。CDを最小限に押させる一方で、第2の堆積ステップからの材料が第1の堆積物に作られたビアに入るのを防止する方法が開示されている。
図9Cに示すある実施形態において、本方法は、マスクを使用して、第2の堆積ステップから第1の堆積ステップへの材料の接触の連続性を遮断することを含む。ある実施形態では、次に、マスクは除去される。他の実施形態において、マスクは除去されない。ある実施形態において、第1の堆積物は、ウェハ上に堆積されたSiO2のような誘電体層からなる。レジスト層は、リソグラフィによって塗布され、且つパターン化され、このパターンは、誘電体層に転写される。ある実施形態にこいて、パターンは、減法的な方法、例えば、エッチングによって転写される。エッチングは、誘電体層から材料を除去し、望まれるならば材料で充填することができるビアを作り出す。次に、レジスト層は除去され、新しいレジスト層が塗布され、且つパターン化される。レジスト層を用いて、ビアでの第2の堆積物の連続性を遮断するならば、同じマスクを使用することができるが、反対の極性を有し、その結果、レジスト層がビアの頂部に残る。代替的に、同じレジスト層及びマスク極性が用いられるならば、ハードマスクをビア内に堆積させ、リフトオフ法によってパターン化することができる。この段階で、第1の堆積層内のビアは、ビアの頂部にレジスト層又はハードマスクキャップを備えて形成される。この技法において定義されるCDは、可能な限り最小のCDである。何故ならば、この技法は、ビア上の材料(即ち、レジスト層又はハードマスク)が可能な限り最小の「フットプリント」を有することを保証するからである。これは、第1及び第2の堆積物の間のコンタクトにおける表面積が最大化される一方で、第2の堆積物層からの材料が第1の堆積物層に作られたビア内にクリープすることが防止されることを保証する。必要に応じて、この方法を後続の堆積物のために繰り返して、堆積ステップ当たりの水平方向の成長速度を最小限に抑えながら、ビアの上向きの成長を継続することができる。
【0043】
当業者は、本明細書に記載する方法及び構成を任意のLEDアーキテクチャに適用し得ることを本実施形態から認識するであろう。特に、本明細書に記載する方法及び構成は、金属コンタクト及び反射層を使用する任意のLEDアーキテクチャに適用することができる。
【0044】
既知のウェハ製造アセンブリ及び方法に従って、標準的な製造機器を用いて、本実施形態を実施することができる。ダイアーキテクチャの変更を可能にするよう、ウェハ製造における既存の製造プロセスの修正フローに本実施形態を組み込むことができる。
【0045】
1つの実施形態では、発光ダイオード(LED)ダイを形成する方法が開示される。本方法は、(a)ダイを提供するステップであって、ダイは、最初に、基板及びエピタキシー基層と、電気コンタクトの領域に確定されるビアを含む誘電体層と、ビア内の金属コンタクトとを含む、提供するステップと、(b)基層から遠位の表面全体に亘って障壁層を堆積させるステップと、(c)金属コンタクトをオーバーレイする(覆う)ダイの領域内で障壁層にパターン化されたフォトレジスト層を堆積させるステップと、(d)基層から遠位の表面全体に亘って反射層を堆積させるステップと、(e)パターン化されたフォトレジスト層を剥離し、反射層の部分をオーバーレイする(覆う)ステップとを含む。
【0046】
1つの実施形態では、発光ダイオード(LED)ダイを形成する方法が開示される。本方法は、(a)ダイを提供するステップであって、ダイは、最初に、基板及びエピタキシー基層と、電気コンタクトの領域内に画定されるビアを含む誘電体層と、ビア内の金属コンタクトとを含む、提供するステップと、(b)金属コンタクトをオーバーレイする(覆う)ダイの領域内で基層から遠位の表面にパターン化されたフォトレジスト層を堆積させるステップと、(c)基層から遠位の表面全体に亘って反射層を堆積させるステップと、(d)フォトレジスト層を剥離し、金属コンタクトをオーバーレイする(覆う)ダイの領域において反射層の部分をオーバーレイするステップと、(e)基層から遠位の表面全体に亘って障壁層を堆積させるステップとを含む。
【0047】
1つの実施形態では、発光ダイオード(LED)ダイを形成する方法が開示される。本方法は、(a)ダイを提供するステップであって、ダイは、最初に、基板及びエピタキシー基層と、電気コンタクトの領域内に画定されるビアを含む誘電体層と、ビア内の金属コンタクトとを含む、提供するステップと、(b)(i)金属コンタクトに隣接するダイの領域内で基層から遠位の表面上にパターン化されたフォトレジスト層を堆積させ、次に、基層から遠位の表面全体上に障壁層を堆積させるステップ、又は(ii)基層から遠位の表面全体上に障壁層を堆積させ、次に、金属コンタクトをオーバーレイする(覆う)ダイの領域内で基層から遠位の表面にパターン化されたフォトレジスト層を堆積させるステップのうちの少なくとも1つと、(c)パターン化されたフォトレジスト層を剥離するステップと、(d)基層から遠位の表面全体に反射層を堆積させるステップとを含む。
【0048】
LEDダイについて本明細書に記載する非限定的な方法及び実施形態は、請求項の精神及び範囲内に留まりながら、様々な用途及び使用のために修正されてよい。本明細書に記載する且つ/或いは図面に示す実装及び変形は、単なる例として提示されており、前記範囲及び精神に対する制限として提示されてない。本明細書中の記述は、本明細書に記載する方法及びシステムの全ての実装に適用可能なことがあるが、それは特定の実装に関して記載されることがある。
【0049】
本明細書に記載されるとき、本明細書に記載する方法は、任意の特定の(複数の)機能を実装する任意の特定の要素に限定されず、提示される方法のいくつかのステップは、必ずしも示される順序で起こる必要はない。例えば、幾つかの場合には、2つ又はそれよりも多くの方法ステップは、異なる順序で又は同時に起こってよい。加えて、記載する方法の幾つかのステップは、(たとえ明示的に任意であると記載されていなくても)任意であってよく、従って、省略されてよい。本明細書に開示する方法のこれらの及び他の変形は、特に本明細書に記載する発光デバイスにおいて層を成長させるためにスパッタリング堆積を使用する方法の記述の観点から、直ちに明らかであり、本発明の全範囲内にあると考えられる。
【0050】
幾つかの実装の幾つかの構成は省略されてよく、或いは他の実装と共に実装されてよい。本明細書に記載するデバイス要素及び方法要素は、交換可能であってよく、本明細書に記載する例又は実装のいずれかにおいて使用されてよく、或いは省略されてよい。構成及び要素は、特定の組み合わせにおいて上述されているが、各構成又は要素は、他の構成及び要素なしで単独で使用されることができ、或いは他の構成及び要素を伴う又は伴わない様々な組み合わせにおいて使用されることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0051】
【文献】米国特許第9,583,353号明細書
【文献】米国特許第8,154,042号明細書