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特許7309038基準時間領域ユニットを決定する方法及び装置
<図1>
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-06
(45)【発行日】2023-07-14
(54)【発明の名称】基準時間領域ユニットを決定する方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/1268 20230101AFI20230707BHJP
   H04W 16/14 20090101ALI20230707BHJP
   H04W 72/0446 20230101ALI20230707BHJP
   H04L 1/16 20230101ALI20230707BHJP
【FI】
H04W72/1268
H04W16/14
H04W72/0446
H04L1/16
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2022510095
(86)(22)【出願日】2019-08-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-19
(86)【国際出願番号】 CN2019101095
(87)【国際公開番号】W WO2021030960
(87)【国際公開日】2021-02-25
【審査請求日】2022-03-04
(73)【特許権者】
【識別番号】522059933
【氏名又は名称】小米通訊技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】XIAOMI COMMUNICATIONS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.19,Floor 9,Building 6,Yard 33,Middle Xierqi Road,Haidian District,Beijing 100085(CN)
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】弁理士法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】朱 亜軍
【審査官】望月 章俊
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/027271(WO,A1)
【文献】欧州特許出願公開第03664562(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W4/00-H04W99/00
H04B7/24-H04B7/26
H04L1/16
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基準時間領域ユニットを決定する方法であって、前記方法は、ライセンスのないスペクトルに適用され、前記方法は基地局により実行され、
第1のチャネル占用時間内における各時間領域ユニットに含まれる第1の情報の数を決定するステップと
前記第1の情報の数に応じて、基準時間領域ユニットを決定するステップと、を含み、
前記第1のチャネル占用時間は、前記基地局がチャネル検出を行う直前の一番目のチャネル占用時間であり、前記第1の情報は、前記基地局がハイブリッド自動再送要求のHARQ結果をフィードバックすることを端末に要求する、ダウンリンクデータに関する情報を含み、
前記第1の情報の数に応じて、基準時間領域ユニットを決定するステップは、
前記第1のチャネル占用時間内における前記第1の情報の数が予め設定された閾値よりも大きい一番目の時間領域ユニットを、前記基準時間領域ユニットとするステップを含む
ことを特徴とする基準時間領域ユニットを決定する方法。
【請求項2】
前記第1の情報は
記端末がフィードバックする必要のあるHARQ結果情報と、
少なくとも1つのHARQプロセス識別子にそれぞれ対応するフィードバック情報と、のいずれか1つをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法は、
前記端末がアップリンクデータを送信する前に、前記端末に前記基準時間領域ユニットの識別子が含まれる指示情報を送信するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項4】
基準時間領域ユニットを決定する方法であって、前記方法は、ライセンスのないスペクトルに適用され、前記方法は端末により実行され、
第1のチャネル占用時間内における各時間領域ユニットに含まれる第1の情報の数を決定するステップと、
前記第1の情報の数に応じて、基準時間領域ユニットを決定するステップと、を含み、
前記第1のチャネル占用時間は、前記端末がチャネル検出を行う直前の一番目のチャネル占用時間であり、前記第1の情報は、基地局がハイブリッド自動再送要求のHARQ結果をフィードバックすることを前記端末に要求する、ダウンリンクデータに関する情報を含み、
前記第1の情報の数に応じて、基準時間領域ユニットを決定するステップは、
前記第1のチャネル占用時間内における前記第1の情報の数が予め設定された閾値よりも大きい一番目の時間領域ユニットを、前記基準時間領域ユニットとするステップを含む、
ことを特徴とする基準時間領域ユニットを決定する方法。
【請求項5】
前記第1の情報は、
記端末がフィードバックする必要のあるHARQ結果情報と、
少なくとも1つのHARQプロセス識別子にそれぞれ対応するフィードバック情報と、のいずれか1つをさらに含む、
ことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記方法は、
第1のシグナリングにより前記基地局から送信する指示情報を受信するステップであって、前記指示情報には前記基準時間領域ユニットの識別子が含まれるステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項7】
基準時間領域ユニットを決定するための装置であって、前記装置は、ライセンスのないスペクトルで動作する基地局であり、
第1のチャネル占用時間内における各時間領域ユニットに含まれる第1の情報の数を決定する決定モジュールであって、前記第1の情報の数に応じて、基準時間領域ユニットを決定するように構成される決定モジュールを含み、
前記第1のチャネル占用時間は、前記装置がチャネル検出を行う直前の一番目のチャネル占用時間であり、前記第1の情報は、前記装置がハイブリッド自動再送要求のHARQ結果をフィードバックすることを端末に要求する、ダウンリンクデータに関する情報を含み、
前記決定モジュールは、さらに、前記第1のチャネル占用時間内における前記第1の情報の数が予め設定された閾値よりも大きい一番目の時間領域ユニットを、前記基準時間領域ユニットとするように構成される
ことを特徴とする基準時間領域ユニットを決定するための装置。
【請求項8】
前記第1の情報は
記端末がフィードバックする必要のあるHARQ結果情報と、
少なくとも1つのHARQプロセス識別子にそれぞれ対応するフィードバック情報と、のいずれか1つをさらに含む、
ことを特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項9】
前記装置は、
前記端末がアップリンクデータを送信する前に、前記端末に前記基準時間領域ユニットの識別子が含まれる指示情報を送信する送信モジュールをさらに含む、
ことを特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項10】
基準時間領域ユニットを決定するための装置であって、前記装置は、ライセンスのないスペクトルで動作する端末であり、
第1のチャネル占用時間内における各時間領域ユニットに含まれる第1の情報の数を決定する決定モジュールであって、前記第1の情報の数に応じて、基準時間領域ユニットを決定するように構成される決定モジュールを含み、
前記第1のチャネル占用時間は、前記装置がチャネル検出を行う直前の一番目のチャネル占用時間であり、前記第1の情報は、基地局がハイブリッド自動再送要求のHARQ結果をフィードバックすることを前記端末に要求する、ダウンリンクデータに関する情報を含み、
前記決定モジュールは、さらに、前記第1のチャネル占用時間内における前記第1の情報の数が予め設定された閾値よりも大きい一番目の時間領域ユニットを、前記基準時間領域ユニットとするように構成される、
ことを特徴とする基準時間領域ユニットを決定するための装置。
【請求項11】
前記第1の情報は、
前記端末がフィードバックする必要のあるHARQ結果情報と、
少なくとも1つのHARQプロセス識別子にそれぞれ対応するフィードバック情報と、のいずれか1つをさらに含む、
ことを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記装置は、
第1のシグナリングにより前記基地局から送信する指示情報を受信する受信モジュールであって、前記指示情報には前記基準時間領域ユニットの識別子が含まれる受信モジュールをさらに含む、
ことを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項13】
コンピュータプログラムであって、
前記プログラムは、前記請求項1~のいずれかに記載の基準時間領域ユニットを決定する方法を実行させる、
ことを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項14】
コンピュータプログラムであって、
前記プログラムは、前記請求項4~6のいずれかに記載の基準時間領域ユニットを決定する方法を実行させる、
ことを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項15】
基準時間領域ユニットを決定するための装置であって、前記装置は、ライセンスのないスペクトルで動作する基地局であり、
前記装置は、
プロセッサと、
プロセッサで実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、
前記プロセッサは、前記実行可能な命令を実行することにより、請求項1~3のいずれかに記載の方法を実現するように構成される、
ことを特徴とする基準時間領域ユニットを決定するための装置。
【請求項16】
基準時間領域ユニットを決定するための装置であって、前記装置は、ライセンスのないスペクトルで動作する端末であり、
前記装置は、
プロセッサと、
プロセッサで実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、
前記プロセッサは、前記実行可能な命令を実行することにより、請求項4~6のいずれかに記載の方法を実現するように構成される、
ことを特徴とする基準時間領域ユニットを決定するための装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、通信の分野に関し、特に基準時間領域ユニットを決定する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムの開発過程において、ライセンスのないスペクトルについて、3GPP(Third Generation Partnership Project、第3世代移動通信協力計画)では、LAA(license assisted access、ライセンススペクトル支援アクセス)のポリシーを介してライセンスのない周波数帯域を使用することが提案されている。つまり、ライセンスのない周波数帯域の使用は、ライセンスされた周波数帯域によって支援される。
【発明の概要】
【0003】
関連技術における問題点を克服するために、本開示の実施例は、基準時間領域ユニットを決定する方法及び装置を提供する。
【0004】
本開示の実施例の第1の態様によれば、基準時間領域ユニットを決定する方法を提供し、前記方法は、ライセンスのないスペクトルで動作するターゲットデバイスに適用され、前記方法は、
ターゲットチャネル占用時間内に各時間領域ユニットに含まれるターゲット情報の数を決定するステップであって、前記ターゲットチャネル占用時間は、前記ターゲットデバイスがチャネル検出を行う直前の一番目のチャネル占用時間であるステップと、
前記ターゲット情報の数に応じて、基準時間領域ユニットを決定するステップと、を含む。
【0005】
選択的に、前記ターゲット情報は、
基地局がハイブリッド自動再送要求のHARQ結果をフィードバックするために端末に必要とするダウンリンクデータ情報と、
前記端末がフィードバックする必要のあるHARQ結果情報と、
少なくとも1つのHARQプロセス識別子にそれぞれ対応するフィードバック情報と、のいずれか1つを含む。
【0006】
選択的に、前記ターゲット情報の数に応じて、基準時間領域ユニットを決定するステップは、
前記ターゲット情報には、基地局が前記HARQ結果をフィードバックするために端末に必要とする前記ダウンリンクデータ情報または前記端末がフィードバックする必要のあるHARQ結果情報が含まれる場合、前記ターゲットチャネル占用時間内に前記ターゲット情報の数が予め設定された閾値のよりも大きい一番目の時間領域ユニットを、前記基準時間領域ユニットとするステップ、または
前記ターゲットチャネル占用時間内に前記ターゲット情報の数が前記予め設定された閾値よりも大きい全ての時間領域ユニットを、前記基準時間領域ユニットとするステップ、または
前記ターゲットチャネル占用時間内に前記ターゲット情報の数が最も多い時間領域ユニットを、前記基準時間領域ユニットとするステップを含む。
【0007】
選択的に、前記ターゲット情報の数に応じて、基準時間領域ユニットを決定するステップは、
前記ターゲット情報には、前記少なくとも1つのHARQプロセス識別子にそれぞれ対応する前記フィードバック情報が含まれる場合、前記ターゲット情報を含む全ての時間領域ユニットを、前記基準時間領域ユニットとするステップを含む。
【0008】
選択的に、前記方法は、
ターゲットシグナリングによって、前記基準時間領域ユニットの識別子を含む指示情報を端末に送信するステップをさらに含む。
【0009】
本開示の実施例の第2の態様によれば、基準時間領域ユニットを決定するための装置を提供し、前記装置は、ライセンスのないスペクトルで動作するターゲットデバイスに適用され、
ターゲットチャネル占用時間内に各時間領域ユニットに含まれるターゲット情報の数を決定する第1の決定モジュールであって、前記ターゲットチャネル占用時間は、前記ターゲットデバイスがチャネル検出を行う直前の一番目のチャネル占用時間である第1の決定モジュールと、
前記ターゲット情報の数に応じて、基準時間領域ユニットを決定する第2の決定モジュールと、を含む。
【0010】
選択的に、前記ターゲット情報は、
基地局がハイブリッド自動再送要求のHARQ結果をフィードバックするために端末に必要とするダウンリンクデータ情報と、
前記端末がフィードバックする必要のあるHARQ結果情報と、
少なくとも1つのHARQプロセス識別子にそれぞれ対応するフィードバック情報と、のいずれか1つを含む。
【0011】
選択的に、前記第2の決定モジュールは、
前記ターゲット情報には、基地局が前記HARQ結果をフィードバックするために端末に必要とする前記ダウンリンクデータ情報または前記端末がフィードバックする必要のあるHARQ結果情報が含まれる場合、前記ターゲットチャネル占用時間内に前記ターゲット情報の数が予め設定された閾値のよりも大きい一番目の時間領域ユニットを、前記基準時間領域ユニットとする第1の決定サブモジュール、または
前記ターゲットチャネル占用時間内に前記ターゲット情報の数が前記予め設定された閾値よりも大きい全ての時間領域ユニットを、前記基準時間領域ユニットとする第2の決定サブモジュール、または
前記ターゲットチャネル占用時間内に前記ターゲット情報の数が最も多い時間領域ユニットを、前記基準時間領域ユニットとする第3の決定サブモジュールを含む。
【0012】
選択的に、前記第2の決定モジュールは、
前記ターゲット情報には、前記少なくとも1つのHARQプロセス識別子にそれぞれ対応する前記フィードバック情報が含まれる場合、前記ターゲット情報を含む全ての時間領域ユニットを、前記基準時間領域ユニットとする第4の決定サブモジュールを含む。
【0013】
選択的に、前記装置は、
ターゲットシグナリングによって、前記基準時間領域ユニットの識別子が含まれる指示情報を端末に送信する送信モジュールをさらに含む。
【0014】
本開示の実施例の第3の態様によれば、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、前記記憶媒体には、上記の第1の態様に記載の基準時間領域ユニットを決定する方法を実行するためのコンピュータプログラムが記憶される。
【0015】
本開示の実施例の第4の態様によれば、基準時間領域ユニットを決定するための装置を提供し、前記装置は、ライセンスのないスペクトルで動作するターゲットデバイスに適用され、
プロセッサと、
プロセッサで実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、
前記プロセッサは、
ターゲットチャネル占用時間内に各時間領域ユニットに含まれるターゲット情報の数を決定し、前記ターゲットチャネル占用時間は、前記ターゲットデバイスがチャネル検出を行う直前の一番目のチャネル占用時間であり、
前記ターゲット情報の数に応じて、基準時間領域ユニットを決定するように構成される。
【発明の効果】
【0016】
本開示の実施例により提供される技術案は、以下の有益な効果を有する。
【0017】
本開示の実施例では、ライセンスのないスペクトルで動作するターゲットデバイスは、ターゲットチャネル占用時間内に各時間領域ユニットに含まれるターゲット情報の数を決定することができる。ここで、ターゲットチャネル占用時間は、ターゲットデバイスがチャネル検出を行う直前の一番目のチャネル占用時間である。ターゲットデバイスは、ターゲット情報の数に応じて、ライセンスのないスペクトルの基準時間領域ユニットを決定することができる。本開示の実施例は、ライセンスのないスペクトルで基準時間領域ユニットを決定することで、コンテンションウィンドウの長さの値をより正確に調整し、NR-Uシステムのパフォーマンスを向上させることができる。
【0018】
本開示の実施例では、選択的に、ターゲット情報には、基地局がハイブリッド自動再送要求のHARQ結果をフィードバックするために端末に必要とするダウンリンクデータ情報、または前記端末がフィードバックする必要のあるHARQ結果情報、または少なくとも1つのHARQプロセス識別子にそれぞれ対応するフィードバック情報が含まれ、ライセンスのないスペクトルで、上記の異なるターゲット情報の数に応じて、基準時間領域ユニットを決定することで、コンテンションウィンドウの長さの値をより正確に調整し、NR-Uシステムのパフォーマンスを向上させることができる。
【0019】
本開示の実施例では、ターゲット情報には、基地局が前記HARQ結果をフィードバックするために端末に必要とする前記ダウンリンクデータ情報または前記端末フィードバックのHARQ結果情報が含まれる場合、ターゲットデバイスは、ターゲットチャネル占用時間内に一番目のターゲット情報の数が、予め設定された閾値よりも大きい時間領域ユニットを基準時間領域ユニットとすることができる。また、ターゲットデバイスは、ターゲットチャネル占用時間内に全てのターゲット情報の数が、予め設定された閾値よりも大きい時間領域ユニットを、基準時間領域ユニットとすることができる。また、ターゲットデバイスは、ターゲットチャネル占用時間内に前記ターゲット情報の数が最も多い時間領域ユニットを、前記基準時間領域ユニットとすることができる。基準時間領域ユニットをより柔軟に決定し、コンテンションウィンドウの長さの値をより正確に調整することができ、NR-Uシステムのパフォーマンスが向上し、可用性が高くなる。
【0020】
本開示の実施例では、ターゲット情報には、少なくとも1つのHARQプロセス識別子にそれぞれ対応する前記フィードバック情報が含まれる場合、ターゲットデバイスは、該ターゲット情報を含む全ての時間領域ユニットを、基準時間領域ユニットとすることができるため、ライセンスのないスペクトルで基準時間領域ユニットを決定するとい目的が達成され、コンテンションウィンドウの長さの値がより正確に調整され、NR-Uシステムのパフォーマンスが向上し、可用性が高くなる。
【0021】
本開示の実施例では、ターゲットデバイスは、ターゲットシグナリングによって指示情報を端末に送信することができ、指示情報により、基準時間領域ユニットの識別子を端末に通知し、端末がアップリンクデータを送信する前に、基準時間領域ユニットによって伝送されるターゲット情報に基づいて、チャネル検出ポリシーを決定することができ、可用性が高くなる。
【0022】
なお、前述の一般的な説明および以下の詳細な説明は、例示的かつ説明的なものにすぎず、本開示を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0023】
本明細書の図面は本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成し、本開示による実施形態を例示し、本明細書と共に使用されて、本開示の原理を説明する。
図1】一例示的な実施例に係るCWSの値を調整するためのシナリオの概略図である。
図2】一例示的な実施例に係る基準時間領域ユニットを決定するための方法の概略フローチャートである。
図3】一例示的な実施例に係る基準時間領域ユニットを決定するシナリオの概略図である。
図4】一例示的な実施例に係る基準時間領域ユニットを決定する別のシナリオの概略図である。
図5】一例示的な実施例に係る基準時間領域ユニットを決定する別のシナリオの概略図である。
図6】一例示的な実施例に係る基準時間領域ユニットを決定するための別の方法の概略フローチャートである。
図7】一例示的な実施例に係る基準時間領域ユニットを決定するための装置のブロック図である。
図8】一例示的な実施例に係る基準時間領域ユニットを決定するための別の装置のブロック図である。
図9】一例示的な実施例に係る基準時間領域ユニットを決定するための別の装置のブロック図である。
図10】一例示的な実施例に係る基準時間領域ユニットを決定するための別の装置のブロック図である。
図11】本開示一例示的な実施例に係る基準時間領域ユニットを決定するための装置の概略構成図である。
図12】本開示一例示的な実施例に係る基準時間領域ユニットを決定するための別の装置の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
ここで、例示的な実施形態を詳細に説明し、その例を添付の図面に示す。以下の説明が添付の図面を参照する場合、特に断らない限り、異なる図面における同じ参照符号は、同じまたは類似の要素を示す。以下の例示的な実施形態で説明される実施態様は、本発明に一致するすべての実施態様を表すわけではない。むしろ、それらは、添付の特許請求の範囲に記載されるような本発明のいくつかの態様と一致するデバイスおよび方法の単なる例である。
【0025】
本開示で使用される用語は特定の実施形態を説明する目的のためだけのものであり、本開示を限定することを意図するものではない。本開示および添付の特許請求の範囲で使用される単数形「1つ」、「前記」および「該」はまた、文脈が他の意味を明確に示す場合を除き、複数形を含むことを意図する。本明細書で使用される用語「および/または」は1つまたは複数の関連する列挙された項目の任意のまたはすべての可能な組み合わせを指し、包含することも理解されるべきである。
【0026】
なお、本開示において、「第1」、「第2」、「第3」等の用語は様々な情報を記述するために用いられているが、これらの用語はこれらの用語に限定されるものではなく、これらの用語は同じ種類の情報を互いに区別するために用いられているに過ぎず、例えば、本開示の範囲から逸脱することなく、第1の情報は第2の情報とも称され、同様に、第2の情報は第1の情報とも称されてもよい。文脈に応じて、本明細書で用いられる「仮定」という用語は「いつ」または「の時点で」または「決定に応じて」と解釈されてもよい。
【0027】
WiFi(Wireless Fidelity、ワイヤレスフィデリティ)システムなどの、ライセンスのない周波数帯域における他の通信システムとの共存を確実にするために、LAAでは、データの送信前にチャネル検出を実行する必要があるポリシーも導入されており、送信するデータがある場合、送信端はチャネルがアイドル状態であるか否かを検出する必要があり、チャネルがアイドル状態にある限り、送信端がデータを送信することができる。現在、チャネル検出のポリシーは多様であり、ダウンリンク送信のチャネル検出過程を例として、cat4(category4、アクセス能力レベル4)のチャネル検出ポリシーを使用することができる。
【0028】
cat4のチャネル検出ポリシーは、ランダムバックオフに基づくCCA(Clear Channel Assessment、クリアチャネル評価)である。無線通信デバイスは、[0、S]の値の範囲内で均一かつランダムにバックオフカウンタNを生成し、(タイムスロット)の粒度でリスニングを行う。ここで、Sは、CWS(Contention Window Size、コンテンションウィンドウサイズ)の値であり、正の整数である。
【0029】
CCA slot内で、チャネルがアイドル状態であると検出された場合、バックオフカウンタは1引かれ、逆に、チャネルがビジーであると検出された場合、バックオフカウンタはサスペンドされ、即ち、バックオフカウンタNは、チャネルアイドルが検出されるまで、チャネルのビジー時間中に変更されないままである。バックオフカウンタが0に減少すると、無線通信デバイスは直ちに、該チャネルを占有することができる。
【0030】
cat4では、CWSの値は動的に調整される。無線通信デバイスは、前回の送信が受信端で正しく受信されたか否かに応じて、CWSの値を動的に調整する。このように、チャネル状態とネットワークサービスの負荷を調整することで適切なCWS値を取得することができ、送信ノード間の衝突の減少とチャネルアクセス効率の向上で折り合いをつける。
【0031】
ライセンスのない周波数帯域では、CWSの値などの、LBT(Listen Before Talk、リッスン・ビフォー・トーク)cat4の検出パラメーターは、HARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest、ハイブリッド自動再送要求)情報に基づいて調整される。関連技術では、ダウンリンク送信の場合、CWSの値を調整するために使用される基準サブフレームは、基地局がチャネル検出を行う直前の最新のダウンリンク送信における一番目のサブフレームである。しかし、関連技術では、HARQ情報は、ライセンスされたスペクトルで送信され、NR-U(New Radio-unlicensed、ライセンスのないエアインターフェース)には適用できない。
【0032】
関連技術では、cat4のCWSの値は動的に調整される。図1に示すように、一番目のチャネル占有時間を競合する基地局のCWSは15であり、一番目のチャネル占有時間中に基準サブフレームでPDSCH(Physical Downlink Shared Channel、物理ダウンリンク共有情報)送信のHARQフィードバックで、HARQ-ACK状態の80%がNACKである場合、基地局はCWSの値を31に増やし、次にチャネル占有を競合するときに、該増加したCWSを使用して乱数Nを生成し、チャネルリスニングを実行する。
【0033】
CWSの値の調整の過程は、以下のとおりである。
【0034】
ステップ1では、複数のサービスがあると仮定すると、各サービスの優先度はPであり、
P∈{1,2,3,4} であり、表1によれば、各サービスに対応するCWSの値を、優先度に対応するCWSの最小値として、即ち
CWSP=CWSmin,P
とすることができる。
【0035】
【表1】
【0036】
例えば、サービスに対応する優先度は2であり、s21、s22、s23……の最小値はs21である場合、該サービスのCWSの値はs21である。
【0037】
ステップ2では、任意のLBTについても、基地局が、基準時間領域ユニットkに含まれる全てのPDSCHに対応する全てのHARQ結果を受信し、HARQ結果の少なくとも80%がNACK(Non-ACKnowledgment、誤った受信)である場合、各サービス優先度Pに対応するCWSPは、表1の該サービス優先度に対応する、次の高い値に対応して増加し、ステップ2が続行される。
【0038】
逆に、HARQ結果におけるNACKの数が80%を超えない場合、ステップ1に戻り、各サービス優先度Pに対応するCWSPを、表1の該サービス優先度に対応するCWS値の最小値CWSmin,Pに減らす。
【0039】
ここで、基準時間領域ユニットkは、現在時刻に最も近く、現在のキャリアで基地局によって送信されるダウンリンク送信の一番目の時間領域ユニットであり、基地局は、該時間領域ユニットのHARQ結果に対する端末のフィードバックを受信することを期待することができる。
【0040】
ステップ3では、CWSPが表1の対応する優先度のCWSの最大値CWSmax,Pを取得した場合、CWSの次の調整の値はCWSmax,Pのままである。
【0041】
特定のサービス優先度に対応するCWSPが、K回の連続したCWS値の調整及びバックオフカウンタの生成中に最大値CWSmax,Pに達した場合、該サービス優先度のCWSPを最小値CWSmin,Pに設定する。ここで、Kは、基地局によって[1、2、…、8]の正の整数のセットから選択され、各サービス優先度Pは、Kの値を独立的に選択することができる。
【0042】
これから分かるように、関連技術では、CWSの値の調整は、基準時間領域ユニットのHARQ情報に基づいて決定する必要があるが、HARQは、ライセンスされたスペクトルで送信され、NR-Uには適用できなく、該技術的問題を解決するために、本開示の実施例は、基準時間領域ユニットを決定する方法及び装置を提供する。
【0043】
図2に示すように、図2は、一実施例に係る基準時間領域ユニットを決定する方法のフローチャートであり、該方法は、ライセンスのないスペクトルで動作するターゲットデバイスに適用され、選択的に、ターゲットデバイスが基地局でもよく、前記方法は以下のステップを含んでもよい。
【0044】
ステップ101では、ターゲットチャネル占用時間内に、各時間領域ユニットに含まれるターゲット情報の数を決定する。
【0045】
ここで、ターゲットチャネル占用時間は、ターゲットデバイス、即ち基地局がチャネル検出を行う直前の一番目のCOT(Channel Occupancy Time、チャネル占用時間)である。時間領域ユニットは、時間領域内の任意の単位であってもよく、選択的に、シンボル、タイムスロット、サブフレーム、無線フレームなどであってもよいが、本開示はこれに限定されない。本開示の実施例では、ターゲットデバイスは、プロトコルにおいて事前に定義された方法で時間領域ユニットの単位を決定することができ、またはシグナリングを受信することによって時間領域ユニットの単位を決定することもできるが、本開示は、時間領域ユニットの単位の決定方法を制限するものではない。
【0046】
ステップ102では、前記ターゲット情報の数に応じて、基準時間領域ユニットを決定する。
【0047】
上記の実施例では、ライセンスのないスペクトルで、コンテンションウィンドウの長さの値を決定するための基準時間領域ユニットを取得することができるため、コンテンションウィンドウの長さの値をより正確に調整し、NR-Uシステムのパフォーマンスを向上させることができる。
【0048】
一実施例では、ターゲット情報は、基地局によって送信される、端末側よりHARQ結果をフィードバックする必要のあるダウンリンクデータ情報であってもよい。または、ターゲット情報は、端末がフィードバックする必要のあるHARQ結果情報であってもよい。または、ターゲット情報は、少なくとも1つのHARQプロセス識別子にそれぞれ対応するフィードバック情報であってもよく、例えばターゲット情報には、HARQプロセス識別子a、b、c……にそれぞれ対応するフィードバック情報が含まれ、ここでのフィードバック情報は、端末によってフィードバックされるプロセス識別子に対応する情報であってもよいし、基地局によってフィードバックされるプロセス識別子に対応する情報であってもよい。
【0049】
上記の実施例では、ライセンスのないスペクトルで、上記の異なるターゲット情報の数に応じて基準時間領域ユニットを決定することができるため、コンテンションウィンドウの長さの値をより正確に調整し、NR-Uシステムのパフォーマンスを向上させることができる。
【0050】
一実施例では、ターゲット情報には、端末より前記HARQ結果をフィードバックする必要のある前記ダウンリンクデータ情報が含まれる場合、ステップ102は、以下の方法のいずれかで実施され得る。
【0051】
第1の方式では、前記ターゲットチャネル占用時間内に前記ターゲット情報の数が予め設定された閾値のよりも大きい一番目の時間領域ユニットを、前記基準時間領域ユニットとする。
【0052】
図3に示すように、ターゲットチャネル占用時間内に複数の時間領域ユニットが含まれ、ここで、ターゲット情報の数が予め設定された閾値よりも大きい時間領域ユニットは、一つまたは複数であってもよく、ターゲット情報の数が予め設定された閾値よりも大きい時間領域ユニットは複数ある場合、基地局は、事前に定義されたストラテジーに基づいて決定され、例えば事前に定義されたストラテジーでは、基準時間領域ユニットは、ターゲット情報の数が予め設定された閾値よりも大きい一番目の時間領域ユニットである場合、ターゲットデバイスは、ターゲット情報の数が予め設定された閾値よりも大きい一番目の時間領域ユニットを直接に基準時間領域ユニットとする。
【0053】
例えば、予め設定された閾値dが定義され、dが2であると仮定すると、基準時間領域ユニットは、ターゲットCOT内に、端末より前記HARQ結果をフィードバックする必要のある前記ダウンリンクデータ情報の数が2よりも大きい時間領域ユニットである。複数の基準時間領域ユニットで端末より前記HARQ結果をフィードバックする必要のある前記ダウンリンクデータ情報の数が2よりも大きい場合、基地局は、事前に定義されたストラテジーを使用して、端末より前記HARQ結果をフィードバックする必要のある前記ダウンリンクデータ情報の数が2よりも大きい一番目の時間領域ユニットを、基準時間領域ユニットとする。
【0054】
第2の方式では、前記ターゲットチャネル占用時間内に前記ターゲット情報の数が前記予め設定された閾値よりも大きい全ての時間領域ユニットを、前記基準時間領域ユニットとする。
【0055】
図4に示すように、ターゲットチャネル占用時間内に複数の時間領域ユニットがあり、ここで、ターゲット情報の数が予め設定された閾値よりも大きい時間領域ユニットは一つまたは複数であってもよく、基地局は、事前に定義されたストラテジーに従って、例えば、事前に定義されたストラテジーでは、基準時間領域ユニットは全て、ターゲット情報の数が予め設定された閾値よりも大きい時間領域ユニットである場合、基地局は、ターゲット情報の数が予め設定された閾値よりも大きい全ての時間領域ユニットを、基準時間領域ユニットとする。
【0056】
例えば、予め設定された閾値dが定義され、dが4であると仮定して、基準時間領域ユニットは、ターゲットCOT内に、端末より前記HARQ結果をフィードバックする必要のある前記ダウンリンクデータ情報の数が4よりも大きい時間領域ユニットである。複数の基準時間領域ユニットで端末より前記HARQ結果をフィードバックする必要のある前記ダウンリンクデータ情報の数が4よりも大きい場合、基地局は、事前に定義されたストラテジーを使用して、端末より前記HARQ結果をフィードバックする必要のある前記ダウンリンクデータ情報の数が4よりも大きい全ての時間領域ユニットを、基準時間領域ユニットとする。
【0057】
第3の方式では、前記ターゲットチャネル占用時間内に前記ターゲット情報の数が最も多い時間領域ユニットを、前記基準時間領域ユニットとする。
【0058】
図5に示すように、ターゲットチャネル占用時間内に複数の時間領域ユニットがあり、ここで、ターゲット情報の数が予め設定された閾値よりも大きい時間領域ユニットは一つまたは複数であってもよく、基地局は、予め設定された対応関係に応じて、ターゲット情報の数が最も多い時間領域ユニットを基準時間領域ユニットとする。
【0059】
例えば、基準時間領域ユニットは、ターゲットCOT内に、端末より前記HARQ結果をフィードバックする必要のある前記ダウンリンクデータ情報の数が最も多い時間領域ユニットである。端末より前記HARQ結果をフィードバックする必要のあるダウンリンクデータ情報の数が同じである時間領域ユニットは複数ある場合、いずれも最も多い4であると仮定すると、基地局は、事前に定義されたストラテジーを使用して、端末より前記HARQ結果をフィードバックする必要のあるダウンリンクデータ情報の数が4である一番目の時間領域ユニットをターゲット時間領域ユニットとして、または、端末より前記HARQ結果をフィードバックする必要のあるダウンリンクデータ情報の数が最大で4である全ての時間領域ユニットをターゲット時間領域ユニットとする。
【0060】
上記の実施例では、基地局は、ターゲット情報には、端末より前記HARQ結果をフィードバックする必要のある前記ダウンリンクデータ情報が含まれる場合、複数の方法のいずれかを使用して、基準時間領域ユニットを柔軟に決定することができ、コンテンションウィンドウの長さの値をより正確に調整し、NR-Uシステムのパフォーマンスが向上し、可用性が高くなる。
【0061】
一実施例では、ターゲット情報には、前記端末がフィードバックする必要のあるHARQ結果情報が含まれる場合、ステップ102は、上記の3つの方法のいずれかによっても実施することができ、ここでは説明を省略する。
【0062】
例えば、予め設定された閾値dが定義され、dが2であると仮定すると、基準時間領域ユニットは、ターゲットCOT内に、端末よりフィードバックする必要のあるHARQ結果情報の数が2よりも大きい時間領域ユニットである。複数の基準時間領域ユニットで端末よりフィードバックする必要のあるHARQ結果情報の数が2よりも大きい場合、基地局は、事前に定義されたストラテジーを使用して、端末より前記HARQ結果をフィードバックする必要のある前記ダウンリンクデータ情報の数が2よりも大きい一番目の時間領域ユニットを、基準時間領域ユニットとする。
【0063】
また、例えば、予め設定された閾値dが定義され、dが4であると仮定して、基地局は、各時間領域ユニットで該時間領域ユニットの、端末よりフィードバックする必要のあるHARQ結果情報の数を計算し、基準時間領域ユニットは、ターゲットCOT内に端末よりフィードバックする必要のあるHARQ結果情報の数が4よりも大きい時間領域ユニットである。複数の基準時間領域ユニットで端末よりフィードバックする必要のあるHARQ結果情報の数が4よりも大きい場合、基地局は、事前に定義されたストラテジーを使用して、端末より前記HARQ結果をフィードバックする必要のある前記ダウンリンクデータ情報の数が4よりも大きい全ての時間領域ユニットを、基準時間領域ユニットとする。
【0064】
また、例えば、基地局は、各時間領域ユニットで該時間領域ユニットの、端末よりフィードバックする必要のあるHARQ結果情報の数を計算し、ターゲットCOT内に端末よりフィードバックする必要のある前記HARQ結果情報の数が最も多い時間領域ユニットを、基準時間領域ユニットとする。端末より前記HARQ結果をフィードバックする必要のあるダウンリンクデータ情報の数が同じである時間領域ユニットは複数ある場合、いずれも最も多い4であると仮定すると、基地局は、事前に定義されたストラテジーを使用して、端末より前記HARQ結果をフィードバックする必要のあるダウンリンクデータ情報の数が4である一番目の時間領域ユニットをターゲット時間領域ユニットとして、または、端末より前記HARQ結果をフィードバックする必要のあるダウンリンクデータ情報の数が最大で4である全ての時間領域ユニットをターゲット時間領域ユニットとする。本開示の実施例では、予め設定された閾値は正の整数であってもよいが、本開示はこれに限定されない。
【0065】
上記の実施例では、基地局は、ターゲット情報に端末よりフィードバックする必要のあるHARQ結果情報が含まれる場合、複数の方法のいずれかを使用して、基準時間領域ユニットを柔軟に決定することができ、コンテンションウィンドウの長さの値をより正確に調整し、NR-Uシステムのパフォーマンスが向上し、可用性が高くなる。
【0066】
一実施例では、ターゲット情報に前記少なくとも1つのHARQプロセス識別子にそれぞれ対応する前記フィードバック情報が含まれる場合、基地局は、前記ターゲット情報を含む全ての時間領域ユニットを直接に前記基準時間領域ユニットとして、同様に、図4に示すように、可用性が高くなる。
【0067】
例えば、ターゲットCOT内にHARQプロセス識別子a、b、c……にそれぞれ対応するフィードバック情報が含まれ、基地局は、ターゲットCOT内に各時間領域ユニットのHARQプロセス識別子に対応するフィードバック情報をカウントし、前記ターゲット情報を含む全ての時間領域ユニットを、前記基準時間領域ユニットとする。一実施例では、図6に示すように、図6は、図2に示される実施例に係る別のデータ送信方法のフローチャートであり、前記方法は、以下のステップをさらに含む。
【0068】
ステップ103では、ターゲットシグナリングによって、指示情報を前記端末に送信する。
【0069】
ここで、前記指示情報には、前記基準時間領域ユニットの識別子が含まれ、例えば、この基準時間領域ユニットに対応するタイムスロット番号が含まれる。選択的に、ターゲットシグナリングは、ダウンリンクスケジューリングシグナリング、RRC(Radio Resource Control、無線リソース制御)層シグナリング、MAC層シグナリングなどであってもよいが、本開示はこれに限定されない。
【0070】
ターゲットデバイスが基地局である場合、基地局は、基準時間領域ユニットを決定した後、指示情報によって端末に通知することができ、端末は、ターゲットシグナリングの指示情報に基づいて基準時間領域ユニットの位置を知ることができ、端末がアップリンクデータを送信する前に、基準時間領域ユニットによって伝送されるターゲット情報に基づいてチャネル検出ポリシーを決定することができ、可用性が高くなる。
【0071】
一実施例では、選択的に、ターゲットデバイスは端末であってもよく、端末は、上記のステップ101~102を用いて、まず、ターゲットチャネル占用時間内に各時間領域ユニットに含まれるターゲット情報の数を決定し、ここで、ターゲットチャネル占用時間は、端末チャネル検出を行う直前の一番目のチャネル占用時間であり、そして、ターゲット情報の数に応じて、事前に定義されたストラテジーを使用して、基準時間領域ユニットを決定し、その決定方法は、基地局側で基準時間領域ユニットを決定する方法と同じであるため、ここでは説明を省略する。
【0072】
また、端末が基準時間領域ユニットを決定するとき、上記の方法に加えて、基地局は上記のステップ101~102を使用して、端末のために、基準時間領域ユニットを決定し、ターゲットシグナリングによって、基準時間領域ユニットの識別子が含まれる指示情報を端末に送信することができる。端末は、基地局から送信された指示情報に基づいて、基準時間領域ユニットを直接決定する。
【0073】
上記の実施例では、端末は、ターゲット情報の数に応じて基準時間領域ユニットを決定するように、端末自体で、ターゲットチャネル占有時間内の各時間領域ユニットに含まれるターゲット情報の数を決定することができる。または、基地局が端末のパラメーター時間領域ユニットを決定し、端末が基地局から送信されたターゲットシグナリングの指示情報に基づいて、基準時間領域ユニットを直接決定することができる。ライセンスのないスペクトルで基準時間領域ユニットを決定するという目的を達成し、コンテンションウィンドウの長さの値をより正確に調整し、NR-Uシステムのパフォーマンスが向上し、可用性が高くなる。
【0074】
前述のアプリケーション機能の実現方法の実施例に対応して、本開示はまた、アプリケーション機能の実現装置および対応する端末の実施例を提供する。
【0075】
図7を参照し、図7は、一例示的な実施例に係る基準時間領域ユニットを決定するための装置のブロック図であり、前記装置は、ライセンスのないスペクトルで動作するターゲットデバイスに適用され、
ターゲットチャネル占用時間内に各時間領域ユニットに含まれるターゲット情報の数を決定する第1の決定モジュール210であって、前記ターゲットチャネル占用時間は、前記ターゲットデバイスがチャネル検出を行う直前の一番目のチャネル占用時間である第1の決定モジュール210と、
前記ターゲット情報の数に応じて、基準時間領域ユニットを決定する第2の決定モジュール220と、を含む。
【0076】
選択的に、前記ターゲット情報には、
基地局がハイブリッド自動再送要求のHARQ結果をフィードバックするために端末に必要とするダウンリンクデータ情報と、
前記端末がフィードバックする必要のあるHARQ結果情報と、
少なくとも1つのHARQプロセス識別子にそれぞれ対応するフィードバック情報と、のいずれか1つを含む。
【0077】
図8を参照し、図8は、図7に示す実施例に基づいて示される、基準時間領域ユニットを決定するための別の装置のブロック図であり、前記第2の決定モジュール220は、
前記ターゲット情報には、基地局が前記HARQ結果をフィードバックするために端末に必要とする前記ダウンリンクデータ情報または前記端末がフィードバックする必要のあるHARQ結果情報が含まれる場合、前記ターゲットチャネル占用時間内に前記ターゲット情報の数が予め設定された閾値のよりも大きい一番目の時間領域ユニットを、前記基準時間領域ユニットとする第1の決定サブモジュール221、または
前記ターゲットチャネル占用時間内に前記ターゲット情報の数が前記予め設定された閾値よりも大きい全ての時間領域ユニットを、前記基準時間領域ユニットとする第2の決定サブモジュール222、または
前記ターゲットチャネル占用時間内に前記ターゲット情報の数が最も多い時間領域ユニットを、前記基準時間領域ユニットとする第3の決定サブモジュール223と、を含む。
【0078】
図9を参照し、図9は、図7に示す実施例に基づいて示される、基準時間領域ユニットを決定するための別の装置のブロック図であり、前記第2の決定モジュール220は、
前記ターゲット情報には、前記少なくとも1つのHARQプロセス識別子にそれぞれ対応する前記フィードバック情報が含まれる場合、前記ターゲット情報を含む全ての時間領域ユニットを、前記基準時間領域ユニットとする第4の決定サブモジュール224を含む。
【0079】
図10を参照し、図10は、図7に示す実施例に基づいて示される基準時間領域ユニットを決定するための別の装置のブロック図であり、前記装置は、
ターゲットシグナリングによって、指示情報を前記端末に送信する、前記指示情報には、前記基準時間領域ユニットの識別子が含まれる送信モジュール230をさらに含む。
【0080】
装置の実施例については実質的に方法の実施形態に対応するので、関連する部分は方法の実施形態に係る説明の一部を参照することができる。上述の装置の実施例は、単に例示的なものであり、別個のコンポーネントとして上述したユニットは物理的に分離されていてもいなくてもよく、ユニットとして表示されるコンポーネントは物理的なユニットであってもなくてもよく、すなわち、それらはある位置に配置されていてもよく、または複数のネットワークユニットにわたって分散されていてもよい。モジュールの一部または全部は本開示の解決策の目的を達成するために、実際の要件に従って選択されてもよい。当業者は創造的な労働なしでそれを理解し、実行することができる。
【0081】
それに応じて、本開示は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体も提供し、前記記憶媒体には、上記のいずれかに記載の基準時間領域ユニットを決定する方法を実行するためのコンピュータプログラムが記憶される。
【0082】
それに応じて、本開示は、基準時間領域ユニットを決定するための装置を提供し、前記装置は、ライセンスのないスペクトルで動作するターゲットデバイスに使用し、
プロセッサと、
プロセッサで実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、
前記プロセッサは、
ターゲットチャネル占用時間内に各時間領域ユニットに含まれるターゲット情報の数を決定し、前記ターゲットチャネル占用時間は、前記ターゲットデバイスがチャネル検出を行う直前の一番目のチャネル占用時間であり、
前記ターゲット情報の数に応じて、基準時間領域ユニットを決定するように構成される。
【0083】
図11に示すように、図11は、一例示的な実施例に係る基準時間領域ユニットを決定するための装置1100の概略構成図である。装置1100は、ターゲットデバイスとして提供され、このターゲットデバイスは基地局であってもよい。図11を参照し、装置1100は、処理コンポーネント1122と、無線送受信コンポーネント1124と、アンテナコンポーネント1126と、無線インターフェースに固有の信号処理部分とを含み、処理コンポーネント1122は、一つまたは複数のプロセッサをさらに含む。
【0084】
処理コンポーネント1122のうちのプロセッサの一つは、上記のいずれかに記載の基準時間領域ユニットを決定する方法を実行するように構成され得る。
【0085】
図12に示すように、図12は、一例示的な実施例に係る基準時間領域ユニットを決定する電子機器1200のブロック図である。例えば、電子機器1200は、携帯電話、タブレットコンピュータ、電子書籍リーダー、マルチメディア再生デバイス、ウェアラブルデバイス、および車載端末などの端末であってもよい。
【0086】
図12を参照し、電子機器1200は、処理コンポーネント1202、メモリ1204、電源コンポーネント1206、マルチメディアコンポーネント1208、オーディオコンポーネント1210、入力/出力(I/O)インターフェース1212、センサコンポーネント1216、及び通信コンポーネント1218のうちの一つまたは複数を含んでもよい。
【0087】
処理コンポーネント1202は一般に、表示、電話の呼び出し、データ通信、カメラ動作、および記録動作に関連する動作など、電子機器1200の動作全体を制御する。処理コンポーネント1202は、上述の方法のいずれか1つのステップの全部または一部を実行するための命令を実行する1つまたは複数のプロセッサ1220を含むことができる。さらに、処理コンポーネント1202は、処理コンポーネント1202と他のコンポーネントとの間の対話を容易にするために1つまたは複数のモジュールを含むことができる。例えば、処理コンポーネント1202は、マルチメディアコンポーネント1208と処理コンポーネント1202との間の対話を容易にするためにマルチメディアモジュールを含むことができる。また、例えば、処理コンポーネント1202は、メモリから実行可能命令を読み取って、上記の各実施例によって提供される基準時間領域ユニットを決定するための方法のステップを実施することができる。
【0088】
メモリ1204は電子機器1200上での動作をサポートするために、様々なタイプのデータを記憶するように構成される。これらのデータの例には、電子機器1200上で動作する任意のアプリケーションまたは方法のための命令、連絡先データ、電話帳データ、メッセージ、写真、ビデオなどが含まれる。メモリ1204は、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM)、プログラマブルリードオンリメモリ(PROM)、リードオンリメモリ(ROM)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスク、または光ディスクなど、任意のタイプの揮発性または不揮発性記憶デバイスまたはそれらの組合せによって実装することができる。
【0089】
電源コンポーネント1206は、電子機器1200のそれぞれのコンポーネントのための電力を提供する。電源コンポーネント1206は、電力管理システム、1つまたは複数の電源、および電子機器1200のための電力の生成、管理、および配電に関連する他のコンポーネントを含むことができる。
【0090】
マルチメディアコンポーネント1208は、電子機器1200とユーザとの間の出力インターフェースを提供する画面を含む。いくつかの実施例では、マルチメディアコンポーネント1208は、フロントカメラおよび/またはリアカメラを含む。電子機器1200が撮影モードまたはビデオ記録モードのような動作モードにある場合、フロントカメラおよび/またはリアカメラは、外部マルチメディアデータを受信することができる。フロントカメラ及びリアカメラの各々は、固定光学レンズシステムであってもよく、または光学ズーム機能を有する焦点距離を有していてもよい。
【0091】
オーディオコンポーネント1210は、オーディオ信号を出力および/または入力するように構成される。例えば、オーディオコンポーネント1210は、マイクロフォン(MIC)を含む。電子機器1200が通話モード、録音モード、および音声認識モードなどの動作モードにある場合、マイクロフォンは、外部オーディオ信号を受信するように構成される。受信されたオーディオ信号は、メモリ1204にさらに格納されてもよく、または通信コンポーネント1218を介して送信されてもよい。いくつかの実施例では、オーディオコンポーネント1210がオーディオ信号を出力するためのスピーカをさらに含む。
【0092】
I/Oインターフェース1212は、処理コンポーネント1202と周辺インターフェースモジュールとの間のインターフェースを提供する。周辺インターフェースモジュールは、キーボード、クリックホイール、ボタン等であってもよい。ボタンはホームボタン、音量ボタン、開始ボタン、およびロックボタンを含むことができるが、これらに限定されない。
【0093】
センサコンポーネント1216は、種々の態様の状態評価を電子機器1200に提供するための1つまたは複数のセンサを含む。例えば、センサコンポーネント1216は、電子機器1200のON/OFF状態およびコンポーネントの相対的位置決めを検出することができ、例えば、コンポーネントは、電子機器1200のディスプレイ及びキーパッドであり、センサコンポーネント1216はまた、電子機器1200または電子機器1200のコンポーネントの位置変化、ユーザと電子機器1200との間の接触の有無、電子機器1200の方向または加速/減速、および電子機器1200の温度変化を検出することができる。センサアセンブリ1216は物理的接触がない場合に、近傍の物体の存在を検出するように構成された近接センサを含んでもよい。センサコンポーネント1216は撮像用途のために、CMOSまたはCCD撮像素子などの光センサをさらに含んでもよい。いくつかの実施例では、センサコンポーネント12206が加速度センサ、ジャイロスコープセンサ、磁気センサ、圧力センサまたは温度センサをさらに含んでもよい。
【0094】
通信コンポーネント1218は、電子機器1200と他の装置との間の有線または無線通信を容易にするように構成される。電子機器1200は、WiFi、2G、3G、4G LTE、5G NR、またはそれらの組合せなどの通信規格に基づいてワイヤレスネットワークにアクセスすることができる。例示的な実施形態では、通信コンポーネント1218がブロードキャストチャネルを介して外部ブロードキャスト管理システムからブロードキャスト信号またはブロードキャスト関連情報を受信する。
【0095】
例示的な実施例では、通信コンポーネント1218はまた、単距離通信を容易にするための近距離無線通信(NFC)モジュールを含む。たとえば、NFCモジュールは、無線周波数識別(RFID)テクノロジ、赤外線データアソシエーション(IrDA)テクノロジ、超広帯域(UWB)テクノロジ、Bluetooth(BT)テクノロジおよびその他のテクノロジに基づいて実現することができる。
【0096】
例示的な実施例では、電子機器1200が1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、または他の電子コンポーネントによって実装され得、上述の方法のうちのいずれか1つを実行するように構成される。
【0097】
例示的な実施例では、上記の基準時間領域ユニットを決定する方法を実施するために、命令を含むメモリ1204など、電子機器1200のプロセッサ1220によって実行され得る命令を含む非一時的なコンピュータ可読記憶媒体がさらに提供される。例えば、一時的でないコンピュータ可読記憶媒体は、ROM、ランダム・アクセス・メモリ、CD-ROM、磁気テープ、フロッピー・ディスク、光データ記憶装置等である。
【0098】
本明細書を考慮し、本明細書に開示された開示を実施した後、当業者は、本開示の他の実施形態を容易に想到する。本出願は、本開示の任意の変形、応用、または適応的変更を包含することが意図される。これらの変形例、応用例、または適応的な変更例は本開示の一般原理に従い、本開示に開示されていない技術分野における常識または従来の技術手段を含む。説明および実施形態は単に例示的なものとみなされ、本開示の真の範囲および精神は以下の特許請求の範囲によって指摘される。
【0099】
本開示は、上記で説明され、図面に示された正確な構造に限定されず、その範囲から逸脱することなく、様々な修正および変更を行うことができることを理解されたい。本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ定義される。
図1
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