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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-07
(45)【発行日】2023-07-18
(54)【発明の名称】シャシ
(51)【国際特許分類】
   B60G 11/04 20060101AFI20230710BHJP
【FI】
B60G11/04
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2023075901
(22)【出願日】2023-05-01
【審査請求日】2023-05-02
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】508141689
【氏名又は名称】株式会社宮本製作所
(73)【特許権者】
【識別番号】594159490
【氏名又は名称】荻野工業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】593141104
【氏名又は名称】株式会社前島工業所
(73)【特許権者】
【識別番号】523165237
【氏名又は名称】株式会社ダイイチ・ファブ・テック
(73)【特許権者】
【識別番号】503038292
【氏名又は名称】有限会社岩倉溶接工業所
(73)【特許権者】
【識別番号】523165248
【氏名又は名称】茨城プレイティング工業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】521118396
【氏名又は名称】旭真空株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100224535
【弁理士】
【氏名又は名称】花田 泰秀
(72)【発明者】
【氏名】蓮見 孝
(72)【発明者】
【氏名】岸本 健
(72)【発明者】
【氏名】中島 義之
(72)【発明者】
【氏名】藤沼 良夫
【審査官】池田 晃一
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第2353999(US,A)
【文献】特開平3-125039(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2004/0182615(US,A1)
【文献】米国特許第4719663(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60G 1/00 - 99/00
B60B 33/00 - 33/08
B62B 1/00 - 11/00
B62D 21/00
B62K 25/00 - 25/32
A63C 17/01
F16F 1/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前後方向に延びる板状部材で形成され、かつ、一部に1以上の変位部を含んでおり、
前記変位部は、接地面からの抗力が作用する抗力位置を囲んでいる領域であって、
前記変位部には、外周の一部に沿って、上下方向に貫通するスリットが1以上設けられており、
前記変位部は、前記接地面からの抗力によって弾性変形することにより、前記変位部の周辺に対して変位する、
シャシ。
【請求項2】
前記変位部の外周は、円形状を有している、
請求項1に記載のシャシ。
【請求項3】
nは、4以上の偶数であり、
前記変位部の外周は、n角形状を有し、
前記変位部には、前記n角形状の対向する1組の辺のうち、1組以上の辺に沿って上下方向に貫通するスリットが設けられている、
請求項1に記載のシャシ。
【請求項4】
前記変位部は、前記抗力位置が下方向に突出するように湾曲している、
請求項1に記載のシャシ。
【請求項5】
前記シャシは、単一の部材で形成されている、
請求項1ないし請求項4に記載のシャシ。
【請求項6】
前記変位部の縦弾性係数は、前記シャシにおける前記変位部を含まない部分の縦弾性係数より小さい、
請求項1ないし請求項4に記載のシャシ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シャシに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の車両において、例えば、特許文献1に記載のダブルウィッシュボーン式や特許文献2に記載のストラット式の懸架装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-43318号公報
【文献】特開2023-23471号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以上のような特許文献1や特許文献2に記載の懸架装置において、製造コストを低減したいという要望がある。
【0005】
そこで、本発明の目的は、懸架装置に係る製造コストを低減できるシャシを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一形態に係るシャシは、
前後方向に延びる板状部材で形成され、かつ、一部に1以上の変位部を含んでおり、
前記変位部は、上下方向に見て、接地面からの抗力が作用する抗力位置を囲んでいる領域であって、
前記変位部には、外周の一部に沿って上下方向に貫通するスリットが1以上設けられており、
前記変位部は、前記接地面からの抗力によって弾性変形することにより、前記変位部の周辺に対して変位する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、懸架装置に係るコストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、車両100を斜め上から見た図である。
図2図2は、車両100を斜め下から見た分解図である。
図3図3は、車両100を右方向に見た図である。
図4図4は、車両100を下方向に見た図である。
図5図5は、車両100aを下方向に見た図である。
図6図6は、車両100bを下方向に見た図である。
図7図7は、車両100cを下方向に見た図である。
図8図8は、車両200を斜め上から見た図である。
図9図9は、車両200を斜め下から見た分解図である。
図10図10は、車両200を右方向に見た図である。
図11図11は、車両200を下方向に見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(実施形態1)
[車両100の構造]
以下に、本発明の一実施形態に係るシャシ10を備える車両100の構造について、図面を参照しながら説明する。図1は、車両100を斜め上から見た図である。。図2は、車両100を斜め下から見た分解図である。図3は、車両100を右方向に見た図である。図4は、車両100を下方向に見た図である。
【0010】
以下では、次に説明するように方向を定義する。車両100が前進する方向を前、後進する方向を後とする。車両100が前進する方向を見て右手方向を右、左手方向を左とする。車両100に搭乗するドライバーの頭上方向を上、足元方向を下とする。前後方向の軸を前後軸、左右方向の軸を左右軸、上下方向の軸を上下軸という。前後軸、左右軸及び上下軸は、互いに直交している。
【0011】
車両100は、ドライバーが搭乗し走行する。車両100は、図1図2図3及び図4に示すように、シャシ10、ステアリングユニット24、シートアッセンブリ26、第1メインホイール30、第2メインホイール32、第1サブホイール34、第2サブホイール36、第3サブホイール38、第4サブホイール40及びバッテリユニット28を備えている。
【0012】
シャシ10は、図1図2図3及び図4に示すように、前後方向に延びる板状部材で形成されている。具体的には、シャシ10は、上主面101及び下主面102を有している。上主面101及び下主面102は、前後方向に延びる左長辺及び右長辺並びに左右方向に延びる前短辺及び後短辺を有する長方形状を有している。
【0013】
シャシ10は、前後方向の中央が、上方向に突出するように湾曲している。より詳細には、前後方向の中央が、前短辺及び後短辺より上に位置するように、シャシ10は湾曲している。
【0014】
シャシ10は、単一部材である。したがって、シャシ10を破損することなく複数の部材に分割することはできない。本実施形態では、1枚の金属板に切断加工及び折り曲げ加工が施されることにより、シャシ10が作製される。金属板は、例えば、マグネシウム合金やアルミニウム合金である。
【0015】
シャシ10は、図1図2図3及び図4において一点鎖線で囲み示すように、第1変位部12、第2変位部14、第3変位部16、第4変位部18、第5変位部20及び第6変位部22を含んでいる。より詳細には、第1変位部12、第2変位部14、第3変位部16、第4変位部18、第5変位部20及び第6変位部22は、上下方向に見て、シャシ10の一部の領域である。
【0016】
第1変位部12は、上主面121及び下主面122を有している。上主面121及び下主面122は、前後方向に延びる左長辺及び右長辺並びに左右方向に延びる前短辺及び後短辺を有する長方形状を有している。
【0017】
第1変位部12は、シャシ10の前後方向の中央に位置している。第1変位部12の左長辺は、シャシ10の左長辺に沿うように位置している。
【0018】
第1変位部12は、前後方向の中央が下方向に突出するように湾曲している。より詳細には、第1変位部12は、前後方向の中央が、第1変位部12の前短辺及び後短辺より下に位置するように、湾曲している。
【0019】
第1変位部12の左長辺には、第1切欠き12cが設けられている。第1切欠き12cは、第1変位部12の一部を切り取っている空間である。これにより、第1変位部12は、上下方向に見て、開口部が左を向いている略コの字型形状を有している。
【0020】
具体的には、第1切欠き12cは、前後方向に延びる左長辺及び右長辺並びに左右方向に延びる前短辺及び後短辺を有する長方形状を有している。第1切欠き12cの左長辺及び右長辺は、第1変位部12の左長辺及び右長辺より短い。第1切欠き12cの前短辺及び後短辺は、第1変位部12の前短辺及び後短辺より短い。
【0021】
第1切欠き12cは、第1変位部12の前後方向の中央に位置している。第1切欠き12cの左長辺は、第1変位部12の左長辺に沿うように位置している。
【0022】
第1変位部12には、第1変位部12の右長辺に沿って、シャシ10を上下方向に貫通する第1スリット12sが設けられている。
【0023】
第1変位部12は、第1モータマウント12bを有している。具体的には、第1モータマウント12bは、図2に示すように、第1変位部12の前後方向の中央から、下方向に突出する直方体形状を有している。
【0024】
第1モータマウント12bは、左主面、右主面、前主面、後主面及び下主面を有している。第1モータマウント12bの左主面の上辺は、切欠き12cの右長辺より短く、かつ、第1切欠き12cの右長辺に接触している。第1モータマウント12bの右主面の上辺は、第1変位部12の右長辺に接触している。
【0025】
第2変位部14は、上主面141及び下主面142を有している。上主面141及び下主面142は、前後方向に延びる左長辺及び右長辺並びに左右方向に延びる前短辺及び後短辺を有する長方形状を有している。
【0026】
第2変位部14は、シャシ10の前後方向の中央に位置している。第2変位部14の右長辺は、シャシ10の右長辺に沿うように位置している。
【0027】
第2変位部14は、前後方向の中央が下方向に突出するように湾曲している。より詳細には、第2変位部14は、前後方向の中央が、第2変位部14の前短辺及び後短辺より下に位置するように、湾曲している。
【0028】
第2変位部14の右長辺には、第2切欠き14cが設けられている。第2切欠き14cは、第2変位部14の一部を切り取っている空間である。これにより、第2変位部14は、上下方向に見て、開口部が左を向いている略コの字型形状を有している。
【0029】
具体的には、第2切欠き14cは、前後方向に延びる左長辺及び右長辺並びに左右方向に延びる前短辺及び後短辺を有する長方形状を有している。第2切欠き14cの左長辺及び右長辺は、第2変位部14の左長辺及び右長辺より短い。第2切欠き14cの前短辺及び後短辺は、第2変位部14の前短辺及び後短辺より短い。
【0030】
第2切欠き14cは、第2変位部14の前後方向の中央に位置している。第2切欠き14cの右長辺は、第2変位部14の右長辺に沿うように位置している。
【0031】
第2変位部14には、第2変位部14の左長辺に沿って、シャシ10を上下方向に貫通する第2スリット14sが設けられている。
【0032】
第2変位部14は、第2モータマウント14bを有している。具体的には、第2モータマウント14bは、図2に示すように、第2変位部14の前後方向の中央から、下方向に突出する直方体形状を有している。
【0033】
第2モータマウント14bは、左主面、右主面、前主面、後主面及び下主面を有している。第2モータマウント14bの右主面の上辺は、切欠き14cの左長辺より短く、かつ、第2切欠き14cの左長辺に接触している。左主面の上辺は、第2変位部14の左長辺に接触している。
【0034】
第1メインホイール30及び第2メインホイール32は、例えば、アルミニウム合金やマグネシウム合金で形成されたホイールに、ゴム製のタイヤを装着している。第1メインホイール30及び第2メインホイール32の内側には、それぞれ、第1インホイールモータ301、第2インホイールモータ321が組み込まれている。
【0035】
第1メインホイール30は、左右軸に沿って延びる中心軸線を中心に回転するように、第1変位部12に取り付けられている。具体的には、第1モータマウント12bに、第1インホイールモータ301が取り付けられている。
【0036】
第1メインホイール30には、接地面からの抗力W1が作用する。接地面からの抗力W1とは、接地面から受ける上方向の力を意味する。接地面からの抗力W1は、第1モータマウント12bの第1変位部12への取付け位置に作用する。すなわち、第1変位部12は、図4に示すように、上下方向に見て、接地面からの抗力W1が作用する抗力位置P1を囲んでいる。
【0037】
抗力位置P1ないしP6は、図4ないし図7及び図11において、二点鎖線で示している。
【0038】
第2メインホイール32は、第1メインホイール30が回転中心とする中心軸線と同一の中心軸線を中心に回転するように、第2変位部14に取り付けられている。具体的には、第2モータマウント14bに、第2インホイールモータ321が取り付けられている。
【0039】
第2メインホイール32には、接地面からの抗力W2が作用する。接地面からの抗力W2とは、接地面から受ける上方向の力を意味する。接地面からの抗力W2は、第2モータマウント14bの第2変位部14への取付け位置に作用する。すなわち、第2変位部14は、図4に示すように、上下方向に見て、接地面からの抗力W2が作用する抗力位置P2を囲んでいる。
【0040】
第3変位部16は、上主面161及び下主面162を有している。上主面161及び下主面162は、前後方向に延びる左長辺及び右長辺並びに左右方向に延びる前短辺及び後短辺を有する長方形状を有している。
【0041】
第3変位部16は、左右方向において、シャシ10の中央とシャシ10の左長辺との間に位置している。第3変位部16は、前後方向において、シャシ10の前短辺と第1変位部12の前短辺との間に位置している。
【0042】
第3変位部16には、第3変位部16の左長辺に沿って、シャシ10を上下方向に貫通する第3左スリット163が設けられている。さらに、第3変位部16には、第3変位部16の右長辺に沿って、シャシ10を上下方向に貫通する第3右スリット164が設けられている。
【0043】
第4変位部18は、上主面181及び下主面182を有している。上主面181及び下主面182は、前後方向に延びる左長辺及び右長辺並びに左右方向に延びる前短辺及び後短辺を有する長方形状を有している。
【0044】
第4変位部18は、左右方向において、シャシ10の中央とシャシ10の右長辺との間に位置している。第4変位部18は、前後方向において、シャシ10の前短辺と第2変位部14の前短辺との間に位置している。
【0045】
第4変位部18には、第4変位部18の左長辺に沿って、シャシ10を上下方向に貫通する第4左スリット183が設けられている。さらに、第4変位部18には、第4変位部18の右長辺に沿って、シャシ10を上下方向に貫通する第4右スリット184が設けられている。
【0046】
第5変位部20は、上主面201及び下主面202を有している。上主面201及び下主面202は、前後方向に延びる左長辺及び右長辺並びに左右方向に延びる前短辺及び後短辺を有する長方形状を有している。
【0047】
第5変位部20は、左右方向において、シャシ10の中央とシャシ10の左長辺との間に位置している。第5変位部20は、前後方向において、シャシ10の後短辺と第1変位部12の後短辺との間に位置している。
【0048】
第5変位部20には、第5変位部20の左長辺に沿って、シャシ10を上下方向に貫通する第5左スリット203が設けられている。さらに、第5変位部20には、第5変位部20の右長辺に沿って、シャシ10を上下方向に貫通する第5右スリット204が設けられている。
【0049】
第6変位部22は、上主面221及び下主面222を有している。上主面221及び下主面222は、前後方向に延びる左長辺及び右長辺並びに左右方向に延びる前短辺及び後短辺を有する長方形状を有している。
【0050】
第6変位部22は、左右方向において、シャシ10の中央とシャシ10の右長辺との間に位置している。第6変位部22は、前後方向において、シャシ10の後短辺と第2変位部14の後短辺との間に位置している。
【0051】
第6変位部22には、第6変位部22の左長辺に沿って、シャシ10を上下方向に貫通する第6左スリット223が設けられている。さらに、第6変位部22には、第6変位部22の右長辺に沿って、シャシ10を上下方向に貫通する第6右スリット224が設けられている。
【0052】
第1サブホイール34、第2サブホイール36、第3サブホイール38及び第4サブホイール40は、例えば、キャスターである。キャスターは、車輪を有している。具体的には、前記車輪は、左右軸に沿って延びる中心軸線を中心に回転するように支持され、かつ、上下軸線に沿って延びる中心軸線を中心に360度回転自在に支持されている。
【0053】
第1サブホイール34は、図2に示すように、第3変位部16に取り付けられている。具体的には、下主面162に、第1サブホイール34が取り付けられている。
【0054】
第1サブホイール34には、接地面からの抗力W3が作用する。接地面からの抗力W3とは、接地面から受ける上方向の力を意味する。接地面からの抗力W3は、第1サブホイール34の第3変位部16への取付け位置に作用する。すなわち、第3変位部16は、図4に示すように、上下方向に見て、接地面からの抗力W3が作用する抗力位置P3を囲んでいる。
【0055】
第2サブホイール36は、第4変位部18に取り付けられている。具体的には、下主面182に、第2サブホイール36が取り付けられている。
【0056】
第2サブホイール36には、接地面からの抗力W4が作用する。接地面からの抗力W4とは、接地面から受ける上方向の力を意味する。接地面からの抗力W4とは、接地面から受ける上方向の力を意味する。接地面からの抗力W4は、第2サブホイール36の第4変位部18への取付け位置に作用する。すなわち、第4変位部18は、図4に示すように、上下方向に見て、接地面からの抗力W4が作用する抗力位置P4を囲んでいる。
【0057】
第3サブホイール38は、第5変位部20に取り付けられている。具体的には、下主面202に、第3サブホイール38が取り付けられている。
【0058】
第3サブホイール38には、接地面からの抗力W5が作用する。接地面からの抗力W5とは、接地面から受ける上方向の力を意味する。接地面からの抗力W5は、第3サブホイール38の第5変位部20への取付け位置に作用する。すなわち、第5変位部20は、図4に示すように、上下方向に見て、接地面からの抗力W5が作用する抗力位置P5を囲んでいる。
【0059】
第4サブホイール40は、第6変位部22に取り付けられている。具体的には、下主面222に、第4サブホイール40が取り付けられている。
【0060】
第4サブホイール40には、接地面からの抗力W6が作用する。接地面からの抗力W6とは、接地面から受ける上方向の力を意味する。接地面からの抗力W6は、第4サブホイール40の第6変位部22への取付け位置に作用する。すなわち、第4変位部22は、図4に示すように、上下方向に見て、接地面からの抗力W6が作用する抗力位置P6を囲んでいる。
【0061】
ステアリングユニット24は、、図1図2図3及び図4に示すように、シャフト241、操作スティック242、制御装置243、ニーパット244を備えている。
【0062】
シャフト241は、上下方向に延びる棒状部材である。シャフト241は、シャシ10の上方向に突出している。具体的には、シャフト241の下端部は、シャシ10に取り付けられている。シャフト241は、シャシ10の前後方向の中央より前であって、シャシ10の左右方向の中央に位置している。
【0063】
操作スティック242は、前後方向に見て、開口部が上を向いている略コの字型形状を有している。具体的には操作スティック242は、左部242a、底部242b及び右部242cを含んでいる。
【0064】
底部242bは、左右方向に延びる直線形状を有している。左部242a及び右部242cは、上下方向に延びる直線形状を有している。左部242aの下端部は、底部242bの左端部と接続されている。右部242cの下端部は、底部242bの右端部と接続されている。底部242bは、左右軸に沿うように位置している。さらに、底部242bの左右方向の中央は、シャフト241の上端部に固定されている。
【0065】
制御装置243は、箱形の形状を有している。制御装置243は、シャフト241の上端に設けられている。
【0066】
制御装置243は、入力部、プロセッサ、メモリ、出力部及び表示部を含んでいる。また、制御装置243は、コンピュータプログラムに従って、各種処理を実行する1以上のプロセッサを含む回路として構成できる。
【0067】
制御装置243は、各種処理を実行する。制御装置243は、特定用途向け集積回路などの1以上の専用のハードウェア回路のほか、これらの組み合わせを含む回路として構成してもよい。
【0068】
メモリは、各種処理をプロセッサに実行させるように構成されたプログラムを格納している。メモリは、汎用又は専用のコンピュータでアクセス可能なあらゆる媒体を含む。メモリは、車両100の制御プログラムを格納している。
【0069】
表示部は、例えば、液晶ディスプレイで形成される。液晶ディスプレイは、TFT型(TN方式、VA方式、IPS方式)や有機EL型(ドットマトリクス方式、セグメント方式)で構成される。
【0070】
ニーパット244は、左右方向に延びる板状部材である。ニーパット244は、シャフト241の上下方向の中央より下に取り付けられている。ニーパット244は、例えば、合成皮革で覆われたウレタンで形成されている。
【0071】
シートアッセンブリ26は、図1図2図3及び図4に示すように、シート261、シートバー262L、シートバー262Rを備えている。
【0072】
シート261は、左右方向に延びる板状部材である。シート261は、シートバー262L及びシートバー262Rの上端部に取り付けられている。シート261は、上下軸に対して傾いている。具体的には、シート261の下端は、上端より前に位置している。シート261は、例えば、合成皮革で覆われたウレタンで形成されている。
【0073】
シートバー262L及びシートバー262Rは、上下方向に延びる棒状部材である。具体的には、シートバー262L及びシートバー262Rは、シャシ10の上方向に、平行して突出している。シートバー262L及びシートバー262Rの下端部は、同一の左右軸線上に位置するように、シャシ10に取り付けられている。シートバー262L及びシートバー263Rは、シャシ10の前後方向の中央より後ろであって、シャシ10の左右方向の中央に位置している。
【0074】
バッテリユニット28は、、図1図2図3及び図4に示すように、箱形の形状を有している。バッテリユニット28は、シャシ10の上主面101に搭載されている。具体的には、バッテリユニット28は、シートアッセンブリ26とシャシ10の後短辺との間であって、シャシ10の左右方向の中央に取り付けられている。
【0075】
バッテリユニット28は、制御装置243、第1インホイールモータ301及び第2インホイールモータ321へ電源を供給する。バッテリユニット28は、例えば、リチウムイオン二次電池や全固体電池で形成される。
【0076】
[車両100の動作]
以上のような車両100は、以下に説明するように動作する。まず、ドライバーは、車両100に搭乗する。
【0077】
より詳細には、ドライバーは、上主面101の中央に前向きに略直立した姿勢から、シート261に腰掛ける。ニーパット244に両膝を当てることで、姿勢はより安定する。そして、両手は、操作スティック242を握る。より詳細には、左部242aを左手で握り、右部242cを右手で握る。
【0078】
ドライバーは、操作スティック242を操作することで、車両100を前進、後進、左旋回、右旋回及び停止させることができる。より詳細には、ドライバーが要求する操作に応じた信号が、操作スティック242から制御装置243へと出力される。
【0079】
制御装置243の入力部には、例えば、操作スティック242からの信号並びに第1インホイールモータ301及び第2インホイールモータ321の電流値、回転速度及び回転方向が入力される。
【0080】
制御装置243のプロセッサは、入力部に入力された値をパラメータとして、制御プログラムによって演算する。プロセッサ243が演算した結果は、出力部から第1インホイールモータ301及び第2インホイールモータ321へ出力される。表示部には、例えば、走行速度、走行距離数、バッテリー残量が表示される。このようにして、制御装置22は、車両100の走行を制御する。
【0081】
シャシ10には、第1メインホイール30、第2メインホイール32、第1サブホイール34、第2サブホイール36、第3サブホイール38、第4サブホイール40を介して、接地面からの抗力W1ないしW6が作用する。
【0082】
より詳細には、シャシ10に作用する接地面からの抗力W1の大きさは、車両100の走行中、加減速や接地面の勾配、接地面の凹凸などにより変化する。そして、接地面からの抗力W1は、第1変位部12を上下方向へ弾性変形させる。これにより、第1変位部12は、第1変位部12の周辺に対して、上下方向に変位する。
【0083】
第1変位部12の周辺とは、第1変位部12の外側であって、第1変位部12の近傍に位置する、シャシ10の部分を意味する。
【0084】
さらに、シャシ10に作用する接地面からの抗力W2の大きさは、車両100の走行中、加減速や接地面の勾配、接地面の凹凸などにより変化する。そして、接地面からの抗力W2は、第2変位部14を上下方向へ弾性変形させる。これにより、第2変位部14は、周辺に対して、上下方向に変位する。
【0085】
第2変位部14の周辺とは、第2変位部14の外側であって、第2変位部14の近傍に位置する、シャシ10の部分を意味する。
【0086】
同様に、第3変位部16は、第4変位部18、第5変位部20及び第6変位部22は、それぞれの周辺に対して、上下方向に変位する。
【0087】
それぞれの周辺とは、第3変位部16ないし第6変位部22の各変位部の外側であって、前記各変位部の近傍に位置する、シャシ10の部分を意味する。
【0088】
[効果]
シャシ10によれば、懸架装置に係る製造コストを低減できる。
【0089】
より詳細には、シャシ10は、第1変位部12と、第2変位部14と、第3変位部16と、第4変位部18と、第5変位部20と、第6変位部22とを含んでいる。そして、第1変位部12、第2変位部14、第3変位部16、第4変位部18、第5変位部20及び第6変位部22は、それぞれが接地面からの抗力W1ないしW6によって、それぞれの周辺に対して上下方向に変位する。
【0090】
よって、シャシ10が接地面から受ける衝撃が吸収され、減衰される。こうして、シャシ10によれば、振動及び騒音が抑制され、併せて、車両100の乗り心地及び操縦安定性が向上する。このように、シャシ10は、懸架機能を備えている。
【0091】
その結果、シャシ10によれば、独立した懸架装置を設置する必要がなく、懸架装置に係る製造コストを低減できる。さらに、シャシ10によれば、車両100の軽量化につながる。
【0092】
シャシ10によれば、シャシ10の製造工程が簡素化される。より詳細には、シャシ10は、単一部材である。その結果、シャシ10の製造工程が簡素化される。
【0093】
シャシ10では、第1変位部12は、抗力位置P1が下方向に突出するように湾曲している。また、第2変位部14は、抗力位置P2が下方向に突出するように湾曲している。これにより、第1変位部12及び第2変位部14は、より長い変位長を備える。その結果、シャシ10は、接地面から受ける、より大きな衝撃を吸収し、減衰できる。
【0094】
(第1変形例)
以下に、第1変形例に係るシャシ10aを備える車両100aの構造について図面を参照しながら説明する。図5は、車両100aを下方向に見た図である。
【0095】
シャシ10aは、図5に示すように、第1変位部12a、第2変位部14a、第3変位部16a、第4変位部18a、第5変位部20a及び第6変位部22aを含んでいる。
【0096】
第3変位部16a、第4変位部18a、第5変位部20a及び第6変位部22aの外周は、それぞれ円形状を有している点において、シャシ10aはシャシ10と相違する。車両100aのその他の構造は、車両100と同じであるので説明を省略する。
【0097】
第3変位部16a、第4変位部18a、第5変位部20a及び第6変位部22aは、図5に示すように、それぞれ、外周に45度の円周角により生成された8つの円弧を有している。
【0098】
第3変位部16a、第4変位部18a、第5変位部20a及び第6変位部22aには、それそれが外周に有する8つの円弧のうち、隣り合わない4つの円弧に沿って、シャシ10aを上下方向に貫通する第3円弧スリット165、第4円弧スリット185、第5円弧スリット205、第6円弧スリット225が、それぞれ設けられている。
【0099】
シャシ10aによれば、ピッチ及びロールに対する懸架機能が向上する。より詳細には、第3変位部16a、第4変位部18b、第5変位部20b及び第6変位部22bでは、それぞれが有している隣り合うスリットの間に位置する外周は、シャシ10aと繋がっている。そして、このシャシ10aと繋がっている外周は、一対の点対称となるように、複数かつ均等に配置されている。
【0100】
よって、第3変位部16a、第4変位部18a、第5変位部20a及び第6変位部22aは、車両100aに生じるロール及びピッチに応じて、上下方向へ弾性変形し、変位することが容易となる。その結果、シャシ10aによれば、ピッチ及びロールに対する懸架機能が向上する。
【0101】
(第2変形例)
以下に、第2変形例に係るシャシ10bを備える車両100bの構造について図面を参照しながら説明する。図6は、車両100bを下方向に見た図である。
【0102】
シャシ10bは、図6に示すように、第1変位部12b、第2変位部14b、第3変位部16b、第4変位部18b、第5変位部20b及び第6変位部22bを含んでいる。
【0103】
第3変位部16b、第4変位部18b、第5変位部20b及び第6変位部22bの外周は、それぞれ8角形状を有している点において、シャシ10bはシャシ10と相違する。車両100bのその他の構造は、車両100と同じであるので説明を省略する。
【0104】
図6に示すように、第3変位部16b、第4変位部18b、第5変位部20b及び第6変位部22bには、それぞれが外周に有する8つの辺のうち、隣り合わない4つの辺に沿って、シャシ10bを上下方向に貫通する第3多角スリット166、第4多角スリット186、第5多角スリット206、第6多角スリット226が、それぞれ設けられている。
【0105】
シャシ10bによれば、シャシ10aと同様の効果を奏する。
【0106】
(第3変形例)
以下に、第3変形例に係るシャシ10cを備える車両100cの構造について図面を参照しながら説明する。図7は、車両100cを下方向に見た図である。
【0107】
シャシ10cは、図7に示すように、第1変位部12c、第2変位部14c、第3変位部16c、第4変位部18c、第5変位部20c及び第6変位部22cを含んでいる。
【0108】
第1変位部12c、第2変位部14c、第3変位部16c、第4変位部c、第5変位部20c及び第6変位部22cの材料の縦弾性係数は、シャシ10cにおける第1変位部12c、第2変位部c、第3変位部16c、第4変位部18c、第5変位部20c及び第6変位部22cを含まない部分の材料の縦弾性係数より小さい点において、シャシ10cはシャシ10と相違する。車両100cのその他の構造は、車両100と同じであるので説明を省略する。
【0109】
シャシ10cによれば、接地面からの抗力W1ないしW6に対する応答性が向上する効果を奏する。
【0110】
(実施形態2)
[車両200の構造]
以下に、本発明の一実施形態に係るシャシ50を備える車両200の構造について図面を参照しながら説明する。図8は、車両200を斜め上から見た図である。図9は、車両200を斜め下から見た分解図である。図10は、車両200を右方向に見た図である。図11は、車両200を下方向に見た図である。
【0111】
以下では、次に説明するように方向を定義する。車両200が前進する方向を前、後進する方向を後とする。車両200が前進する方向を見て右手方向を右、左手方向を左とする。車両200に搭乗するドライバーの頭上方向を上、足元方向を下とする。前後方向の軸を前後軸、左右方向の軸を左右軸、上下方向の軸を上下軸という。前後軸、左右軸及び上下軸は、互いに直交している。
【0112】
車両200は、シャシ50の構造がシャシ10と異なる点において、車両100と相違する。車両200のその他の構造は、車両100と同じであるので説明を省略する。
【0113】
シャシ50は、図8図9及び図10に示すように、前後方向に延びる板状部材で形成されている。具体的には、シャシ50は、上主面501及び下主面502を有している。上主面501及び下主面502は、前後方向に延びる左長辺及び右長辺並びに左右方向に延びる前短辺及び後短辺を有する長方形状を有している。
【0114】
シャシ50は、前後方向の中央が、上方向に突出するように湾曲している。より詳細には、前後方向の中央が、前短辺及び後短辺より上に位置するように、シャシ50は湾曲している。
【0115】
シャシ50は、単一部材である。したがって、シャシ50を破損することなく複数の部材に分割することはできない。本実施形態では、1枚の金属板に切断加工及び折り曲げ加工が施されることにより、シャシ50が作製される。金属板は、例えば、マグネシウム合金やアルミニウム合金である。
【0116】
シャシ50は、図8図9及び図10に示すように、第7変位部52を含んでいる。より詳細には、第7変位部52は、上下方向に見て、シャシ50の一部の領域である。
【0117】
第7変位部52は、上主面521及び下主面522を有している。上主面521及び下主面522は、前後方向に延びる左長辺及び右長辺並びに左右方向に延びる前短辺及び後短辺を有する長方形状を有している。第7変位部52の左長辺及び右長辺は、シャシ50の左長辺及び右長辺より短い。第7変位部52の前短辺及び後短辺は、シャシ50の前短辺及び後短辺より短い
【0118】
第7変位部52は、シャシ50の前後方向の中央に位置している。第7変位部52は、シャシ50の左右方向の中央に位置している。
【0119】
第7変位部52は、前後方向の中央が下方向に突出するように湾曲している。より詳細には、第7変位部52は、前後方向の中央が、第7変位部52の前短辺及び後短辺より下に位置するように、湾曲している。
【0120】
第7変位部52には、第7変位部52の左長辺に沿って、シャシ50を上下方向に貫通する第7左スリット521sが設けられている。第7変位部52には、第7変位部52の右長辺に沿って、シャシ50を上下方向に貫通する第7右スリット522sが設けられている。
【0121】
第7変位部52は、第3モータマウント52bl及び第4モータマウント52brを有している。具体的には、第3モータマウント52bl及び第4モータマウント52brは、図9に示すように、それぞれ、第7変位部52の前後方向の中央から、下方向に突出する直方体形状を有している。
【0122】
第3モータマウント52blは、左主面、右主面、前主面、後主面及び下主面を有している。第3モータマウント52blの左主面の上辺は、第7変位部52の左長辺より短く、かつ、第7変位部52の左長辺に接触している。
【0123】
第4モータマウント52brは、左主面、右主面、前主面、後主面及び下主面を有している。第4モータマウント52brの右主面の上辺は、第7変位部52の右長辺より短く、かつ、第7変位部52の右長辺に接触している。
【0124】
第1メインホイール30は、左右軸に沿って延びる中心軸線を中心に回転するように、第7変位部52に取り付けられている。具体的には、第3モータマウント52blに、第1インホイールモータ301が取り付けられている。
【0125】
第1メインホイール30には、接地面からの抗力W1が作用する。接地面からの抗力W1とは、接地面から受ける上方向の力を意味する。接地面からの抗力W1は、第3モータマウント52blの第7変位部52への取付け位置に作用する。すなわち、第7変位部52は、図11に示すように、上下方向に見て、接地面からの抗力W1が作用する抗力位置P1を囲んでいる。
【0126】
第2メインホイール32は、第1メインホイール30が回転中心とする中心軸線と同一の中心軸線を中心に回転するように、第7変位部52に取り付けられている。具体的には、第4モータマウント52brに、第2インホイールモータ321が取り付けられている。
【0127】
第2メインホイール32には、接地面からの抗力W2が作用する。接地面からの抗力W2とは、接地面から受ける上方向の力を意味する。接地面からの抗力W2は、第3モータマウント52brの第7変位部52への取付け位置に作用する。すなわち、第7変位部52は、図11に示すように、上下方向に見て、接地面からの抗力W2が作用する抗力位置P2を囲んでいる。
【0128】
第1サブホイール34、第2サブホイール36、第3サブホイール38及び第4サブホイール40は、シャシ50に取り付けられている。具体的には、下主面502の左前部に、第1サブホイール34が取り付けられている。下主面502の右前部に、第2サブホイール36が取り付けられている。下主面502の左後部に、第3サブホイール38が取り付けられている。下主面502の右後部に、第4サブホイール40が取り付けられている。
【0129】
[車両200の動作]
以上のような車両200は、以下に説明するように動作する。
【0130】
シャシ50には、第1メインホイール30及び第2メインホイール32を介して、それぞれに、接地面からの抗力W1及びW2が作用する。
【0131】
より詳細には、シャシ50に作用する接地面からの抗力W1及びW2の大きさは、車両200の走行中、加減速や接地面の勾配、接地面の凹凸などにより変化する。そして、接地面からの抗力W1及びW2は、第7変位部52を上下方向へ弾性変形させる。これにより、第7変位部52は、第7変位部52の周辺に対して、上下方向に変位する。
【0132】
第7変位部52の周辺とは、第7変位部52の外側であって、第7変位部52の近傍に位置する、シャシ10の部分を意味する。
【0133】
[効果]
シャシ50によれば、シャシ10と同じ理由により、懸架装置に係る製造コストを低減できる。
【0134】
(その他の実施形態)
本発明の一形態に係るシャシは、シャシ10、シャシ10a、シャシ10b、シャシ10c及びシャシ50に限らず、その要旨の範囲内において変更可能である。
【0135】
なお、上主面121及び下主面122、上主面141及び下主面142、上主面161及び下主面162、上主面181及び下主面182、上主面211及び下主面202、上主面221及び下主面222は、前後方向に延びる左短辺及び右短辺並びに左右方向に延びる前長辺及び後長辺を有する長方形状を有していてもよい。
【0136】
なお、第1モータマウント12bは、第1変位部12の前後方向の中央から、上方向に突出していてもよい。第2モータマウント14bは、第2変位部14の前後方向の中央から、上方向に突出していてもよい。第3モータマウント52bl及び第4モータマウント52brは、第7変位部52の前後方向の中央から、上方向に突出していてもよい。
【0137】
なお、第1変位部12、第2変位部14、第3変位部16、第4変位部18、第5変位部20及び第6変位部22のそれぞれの領域内には、抗力位置は2以上あってもよい。
【0138】
なお、シャシ10は、下方向へ湾曲していなくてもよい。
【0139】
なお、シャシ10の材料は、弾性を有していれば、金属以外であってもよい。
【符号の説明】
【0140】
10、10a、10b、10c、50:シャシ
12、12a、12b、12c:第1変位部
12s:第1スリット
14、14a、14b、14c:第2変位部
14s:第2スリット
16、16a、16b、16c:第3変位部
18、18a、18b、18c:第4変位部
20、20a、20b、20c:第5変位部
22、22a、22b、22c:第6変位部
24:ステアリングユニット
26:シートアッセンブリ
28:バッテリユニット
30:第1メインホイール
32:第2メインホイール
34:第1サブホイール
36:第2サブホイール
38:第3サブホイール
40:第4サブホイール
52:第7変位部
52sl:第7左スリット
52sr:第7右スリット
W1、W2、W3、W4、W5、W6:接地面からの抗力
P1、P2、P3、P4、P5、P6:抗力位置
100、100a、100b、100c、200:車両
【要約】
【課題】本発明の目的は、懸架機能を備えたシャシを提供する。
【解決手段】本発明に係るシャシは、前後方向に延びる板状部材で形成され、かつ、一部に1以上の変位部を含んでおり、前記変位部は、接地面からの抗力が作用する抗力位置を囲んでいる領域であって、前記変位部には、外周の一部に沿って上下方向に貫通するスリットが1以上設けられており、前記変位部は、前記接地面からの抗力によって弾性変形することにより、前記変位部の周辺に対して変位する。
【選択図】 図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11