(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-07
(45)【発行日】2023-07-18
(54)【発明の名称】濡れた床の検出および通知
(51)【国際特許分類】
A47L 11/28 20060101AFI20230710BHJP
G05D 1/02 20200101ALI20230710BHJP
G01N 21/17 20060101ALI20230710BHJP
A47L 11/29 20060101ALI20230710BHJP
A47L 11/40 20060101ALI20230710BHJP
A47L 9/28 20060101ALI20230710BHJP
【FI】
A47L11/28
G05D1/02 K
G01N21/17 Z
A47L11/29
A47L11/40
A47L9/28 L
A47L9/28 P
A47L9/28 E
(21)【出願番号】P 2020516446
(86)(22)【出願日】2018-09-21
(86)【国際出願番号】 CA2018051195
(87)【国際公開番号】W WO2019056124
(87)【国際公開日】2019-03-28
【審査請求日】2021-09-21
(32)【優先日】2017-09-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518356730
【氏名又は名称】エーアンドケー ロボティクス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】クン、アンソン ヤン シュン
(72)【発明者】
【氏名】リウ、アンドリュー チュ-シュアン
(72)【発明者】
【氏名】イップ、ジェシカ ヒル-イン
(72)【発明者】
【氏名】アンダーソン、マシュー ヘンリー
(72)【発明者】
【氏名】ハングラ、ランジット シン
【審査官】村山 達也
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0049288(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0168427(US,A1)
【文献】特開2006-095107(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 11/28
G05D 1/02
G01N 21/17
A47L 11/29
A47L 11/40
A47L 9/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
濡れた床の通知を提供するシステムであって、前記システムは、
(a)床をスクラビングするスクラビングロボットであって、液体を運搬する1または複数の構成要素を備えるスクラビングロボットと、
(b)前記スクラビングロボットに結合され、前記スクラビングロボットに近接した前記床の領域のまわりで、および、前記液体を運搬する1または複数の構成要素が進んだ経路に沿って、データを収集するように配置される、センサと、
(c)前記スクラビングロボットに結合されるコンピュータであって、コンピュータ可読メモリおよびプロセッサを備えるコンピュータと、
(d)前記床上の液体の存在を示すものであり、前記コンピュータ可読メモリに格納される1または複数のパラメータに関する1または複数の閾値と、
(e)前記データを分析して、前記1または複数のパラメータに関する1または複数の第2の値を判断し、前記1または複数の第2の値が、時間と共に、前記1または複数の閾値と、上から下へ、または下から上へ交差するか否かを判断することによって液体が前記床上にあることを判断する、前記コンピュータ可読メモリに格納され、前記プロセッサによって実行可能なアプリケーションと、
(f)液体が前記床上にあることを判断する前記アプリケーションに応じて、人間検出可能な通知およびコンピュータ検出可能な通知のうちの少なくとも一方を発するように前記スクラビングロボットに結合される通知モジュールと
を備
え、
前記通知モジュールが、前記液体に近接するか、前記液体上にあるかのうちの少なくとも一方の前記床上に、人間検出可能な物理マーカを配置する物理マーカディスペンサを含み、前記人間検出可能な物理マーカが前記床上の液体の存在を人間に通知する、システム。
【請求項2】
前記1または複数のパラメータに関する前記1または複数の閾値が、適応学習モジュールによって、および1または複数の以前の画像の前記適応学習モジュールによる分析に基づいて作成された画像データを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記床の第1画像は画像のシーケンスを含み、前記画像のシーケンスにおける各画像は、前記床に対して異なる位置にある前記スクラビングロボットから撮られ、前記画像データは、連続する複数の画像からのデータを含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記物理マーカディスペンサは、
(a)前記物理マーカを保持するように前記スクラビングロボットと結合されるホルダと、
(b)前記スクラビングロボットに結合され、前記ホルダから前記物理マーカを取り除いて前記物理マーカを前記床上に分配するように配置されたディスペンシングピースと、
(c)前記ディスペンシングピースと結合され、前記ディスペンシングピースを作動させるように前記コンピュータに通信可能に結合されるアクチュエータと、
を含む、請求項
1から3のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項5】
前記物理マーカディスペンサが、
(a)前記スクラビングロボットに結合されるフレームと、
(b)前記フレームに結合される少なくとも1つのアクチュエータと、
(c)前記スクラビングロボットが床を移動するときに前記床に平行および前記床から上の平面に配置される一対の離間した平行なシャフトであって、各シャフトの第1端部はベアリングを介して前記フレームに結合され、各シャフトの第2端部は駆動機構を介して前記少なくとも1つのアクチュエータに結合され、前記シャフトは少なくとも1つのアクチュエータによって互いに反対方向に回転可能である、シャフトと、
(d)第1ギアおよび第2ギアであって、前記第1ギアは、前記一対の離間した平行なシャフトのうちの第1シャフトと結合され、前記第2ギアは、前記一対の離間した平行なシャフトのうちの第2シャフトと結合され、前記第1ギアおよび前記第2ギアのそれぞれは、前記第1ギアと前記第2ギアとの間に前記物理マーカを保持する形状の複数の延長部を備え、前記第1ギアおよび前記第2ギアは、それらの間に前記物理マーカを保持するように互いに対して位置付けられる、第1ギアおよび第2ギアと、
を含み、
各シャフトの回転は、
(i)前記第1ギアの第1延長部および前記第2ギアの第1延長部を、前記第1ギアおよび前記第2ギアが物理マーカとの接触を失う位置へ回転させ、前記物理マーカを自由にして床へ落下させ、
(ii)前記第1ギアの第2延長部および前記第2ギアの第2延長部を、前記第1ギアと前記第2ギアとの間に第2物理マーカを保持する位置へ回転させる、
請求項
1から3のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項6】
前記通知モジュールは、通知光で前記床の領域を照射するように配置された光源を含む、請求項1から
5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記光源は、前記アプリケーションが、前記床に液体があると判断したその前記床の領域を通知光で照射するように配置される、請求項
6に記載のシステム。
【請求項8】
濡れた床の通知を提供する方法であって、前記方法は、
(a)スクラビングロボットによって床を清掃する液体を提供する段階と、
(b)前記スクラビングロボットに近接し、前記液体を運搬する1または複数の構成要素が進んだ経路に沿った前記床の領域のまわりのセンサデータを収集する段階であって、前記センサデータは、前記スクラビングロボットに結合されたセンサから収集される、段階と、
(c)前記床上の液体の存在を示すものである1または複数のパラメータに関する1または複数の閾値を提供する段階であって、前記1または複数のパラメータに関する前記1または複数の閾値は、前記スクラビングロボットに結合されるコンピュータに格納される段階と、
(d)前記データを分析して、前記1または複数のパラメータに関する1または複数の第2の値を判断し、前記1または複数の第2の値が、時間と共に、前記1または複数の閾値と上から下へ、または下から上へ交差する否かを判断することによって、液体が前記床上にあることを判断する段階と、
(e)液体が前記床上にあるという判断に応じて、前記スクラビングロボットに結合された通知モジュールから、人間検出可能な通知およびコンピュータ検出可能な通知のうちの少なくとも1つを発する段階と、
を備
え、
前記人間検出可能な通知を発する段階は、物理マーカディスペンサが、前記液体に近接した前記床上に人間検出可能な物理マーカを分配する段階を含み、前記人間検出可能な物理マーカが前記床上の液体の存在を人間に通知する、方法。
【請求項9】
前記物理マーカを前記床上に分配する段階は、
(a)前記スクラビングロボットに結合されるホルダに前記物理マーカを保持する段階と、
(b)前記ホルダから前記物理マーカを取り除き、前記スクラビングロボットに結合され、ディスペンシングピースに結合されるアクチュエータによって始動され、前記コンピュータに通信可能に結合される前記ディスペンシングピースを使用して前記床上に前記物理マーカを分配する段階と
を含む、
請求項
8に記載の方法。
【請求項10】
前記床上に前記物理マーカを分配する段階は、
(a)第1ギアの第1延長部および第2ギアの第1延長部を使用して前記第1ギアと前記第2ギアとの間に前記物理マーカを保持する段階であって、前記第1ギアは、一対の離間した平行なシャフトのうちの第1シャフトに結合され、前記第2ギアは、前記一対の離間した平行なシャフトのうちの第2シャフトに結合され、前記第1ギアおよび前記第2ギアのそれぞれは、前記第1ギアと前記第2ギアとの間に前記物理マーカを保持する形状の複数の延長部を備え、前記一対の離間した平行なシャフトは、互いに反対方向に回転可能であり、前記スクラビングロボットが前記床を移動しているときに、前記シャフトは、前記床に平行かつ前記床から上の平面に配置され、各シャフトの第1端部は、ベアリングを介して前記スクラビングロボットのフレームと結合され、各シャフトの第2端部は、それぞれのシャフトを回転させるためのアクチュエータと結合される、段階と、
(b)前記第1ギアの前記第1延長部および前記第2ギアの前記第1延長部を、前記第1ギアおよび前記第2ギアのそれぞれの前記第1延長部が前記物理マーカとの接触を失う位置へ回転させ、前記物理マーカを自由にして前記床へ落下させ、前記第1ギアの第2延長部および前記第2ギアの第2延長部を、前記第1ギアと前記第2ギアとの間に第2物理マーカを相互に保持する位置へと回転させるように、前記シャフトの組を互いに反対方向に回転させる段階と
を含む、
請求項
8に記載の方法。
【請求項11】
前記床上に前記物理マーカを分配する段階は、第2のスクラビングロボットが前記物理マーカを分配する段階を含む、請求項
8に記載の方法。
【請求項12】
前記第2のスクラビングロボットからの前記物理マーカを分配する段階は、
(a)液体が前記床上にあることが判断された位置を前記第2のスクラビングロボットに送信する段階と、
(b)前記第2のスクラビングロボットが前記送信された位置へ往来する段階と、
(c)前記第2のスクラビングロボットに結合されたホルダで前記物理マーカを保持する段階と、
(d)前記ホルダから前記物理マーカを取り除き、前記第2のスクラビングロボットに結合されたディスペンシングピースを使用して、前記ディスペンシングピースに結合されて前記第2のスクラビングロボットのコンピュータと通信可能に結合されたアクチュエータによって作動する、前記物理マーカを前記床上に分配する段階と
を含む、
請求項
11に記載の方法。
【請求項13】
前記第2のスクラビングロボットからの前記物理マーカを分配する段階は、
(a)液体が前記床上にあると判断される位置を前記第2のスクラビングロボットに送信する段階と、
(b)前記第2のスクラビングロボットが、前記送信された位置へ往来する段階と、
(c)第1ギアの第1延長部および第2ギアの第1延長部を使用して、前記第1ギアと前記第2ギアとの間に前記物理マーカを保持する段階であって、前記第1ギアは一対の離間した平行なシャフトのうちの第1シャフトに結合され、前記第2ギアは前記一対の離間した平行なシャフトのうちの第2シャフトに結合され、前記第1ギアおよび前記第2ギアのそれぞれは、前記第1ギアと前記第2ギアとの間に前記物理マーカを保持するような形状の複数の延長部を備え、前記一対の離間した平行なシャフトは、互いに反対方向に回転可能であり、前記第2のスクラビングロボットが前記床の上を移動しているときに、前記シャフトは、前記床に平行かつ前記床から上の平面内に配置され、各シャフトの第1端部はベアリングを介して前記第2のスクラビングロボットのフレームに結合され、各シャフトの第2端部はそれぞれのシャフトを回転させるためのアクチュエータに結合される、段階と、
(d)前記第1ギアの前記第1延長部および前記第2ギアの前記第1延長部を、前記第1ギアおよび前記第2ギアのそれぞれの前記第1延長部が前記物理マーカとの接触を失う位置へ回転させ、前記物理マーカを自由にして前記床へ落下させ、前記第1ギアの第2延長部および前記第2ギアの第2延長部を、前記第1ギアと前記第2ギアとの間に第2物理マーカを相互に保持する位置へ回転させるように、前記シャフトの組を互いに反対方向に回転させる段階と
を含む、
請求項
11に記載の方法。
【請求項14】
前記第2のスクラビングロボットは、前記床上の前記液体の存在を検証する、
請求項
11から
13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
人間検出可能な通知およびコンピュータ検出可能な通知のうちの少なくとも一方を発する段階は、前記通知モジュールの光源からの通知光で前記床の濡れた領域を照射する段階を含む、請求項
8から
14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記床の濡れた領域を照射する段階は、前記スクラビングロボットと同じくらいの幅で、前記スクラビングロボットの後ろに延在する前記床の領域を照射する段階を含む、請求項
15に記載の方法。
【請求項17】
前記床の濡れた領域は、前記スクラビングロボットによって動的に調節可能である、請求項
16に記載の方法。
【請求項18】
前記床の濡れた領域は、前記スクラビングロボットの後ろの前記床の長さ分延在し、前記長さは、アプリケーションが前記スクラビングロボットは前記床上に存在する液体を有すると判断した、そのスクラビングロボットによって清掃される前記床の長さに対応し、前記長さは、前記スクラビングロボットによって清掃される前記床の領域を乾燥するために必要な時間の長さに基づいて判断される、請求項
16または
17に記載の方法。
【請求項19】
濡れた床の通知を提供するためのコンピュータプログラムであって、プロセッサに、
(a)スクラビングロボットによって床を清掃する液体を提供する手順と、
(b)前記スクラビングロボットに近接し、前記液体を運搬する1または複数の構成要素が進んだ経路に沿った前記床の領域のまわりのセンサデータを収集する手順であって、前記センサデータは、前記スクラビングロボットに結合されるセンサから収集される、手順と、
(c)前記床上の液体の存在を示すものである1または複数のパラメータに関する1または複数の閾値を提供する手順であって、前記1または複数のパラメータに関する前記1または複数の閾値は、前記スクラビングロボットに結合されるコンピュータに格納される、手順と、
(d)前記データを分析して、前記1または複数のパラメータに関する1または複数の第2の値を判断し、前記1または複数の第2の値が、時間と共に、前記1または複数の閾値と上から下へ、または下から上へ交差するか否かを判断することによって、液体が前記床上にあることを判断する手順と、
(e)液体が前記床上にあるという判断に応じて、前記スクラビングロボットに結合された通知モジュールから、人間検出可能な通知およびコンピュータ検出可能な通知のうちの少なくとも一方を発する手順と
を実行さ
せ、
前記人間検出可能な通知を発する手順は、物理マーカディスペンサが、前記液体に近接した前記床上に人間検出可能な物理マーカを分配する手順を含み、前記人間検出可能な物理マーカが前記床上の液体の存在を人間に通知する、コンピュータプログラム。
【請求項20】
前記1または複数のパラメータに関する前記1または複数の閾値を提供する手順は、
(a)前記床上の液体の存在に関する1または複数の以前の画像を、アプリケーションの適応学習モジュールによって分析する手順と、
(b)前記適応学習モジュールによる分析に基づいて、前記床上の液体の前記存在を示すものである1または複数の画像パラメータを自動的に選択する手順と、
(c)前記1または複数の画像パラメータに基づいて前記1または複数のパラメータに関する前記1または複数の閾値を自動的に構成する手順とを含む、
請求項
19に記載のコンピュータプログラム。
【請求項21】
前記床の第1画像を撮る手順は、画像のシーケンスを撮る手順を含み、前記画像のシーケンスにおける各画像は、前記スクラビングロボットの、前記床に対して異なる位置から撮られ、前記1または複数のパラメータに関する前記1または複数の閾値を構成する手順は、経路に沿って前記スクラビングロボットが移動するにつれて連続的に撮られた複数の画像を示す画像データを作成する手順を含む、請求項
20に記載のコンピュータプログラム。
【請求項22】
前記床上に前記物理マーカを分配する手順は、
(a)前記スクラビングロボットに結合されるホルダに前記物理マーカを保持する手順と、
(b)前記ホルダから前記物理マーカを取り除き、前記スクラビングロボットに結合され、ディスペンシングピースに結合されるアクチュエータによって始動され、前記コンピュータに通信可能に結合される、前記ディスペンシングピースを使用して前記床上に前記物理マーカを分配する手順と
を含む、請求項
19から21のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項23】
前記床上に前記物理マーカを分配する手順は、
(a)第1ギアの第1延長部および第2ギアの第1延長部を使用して前記第1ギアと前記第2ギアとの間に前記物理マーカを保持する手順であって、前記第1ギアは、一対の離間した平行なシャフトのうちの第1シャフトに結合され、前記第2ギアは、前記一対の離間した平行なシャフトのうちの第2シャフトに結合され、前記第1ギアおよび前記第2ギアのそれぞれは、前記第1ギアと前記第2ギアとの間に前記物理マーカを保持する形状の複数の延長部を備え、前記一対の離間した平行なシャフトは、互いに反対方向に回転可能であり、前記スクラビングロボットが前記床を移動しているときに、前記シャフトは、前記床に平行かつ前記床から上の平面に配置され、各シャフトの第1端部は、ベアリングを介して前記スクラビングロボットのフレームと結合され、各シャフトの第2端部は、それぞれのシャフトを回転させるためのアクチュエータと結合される、手順と、
(b)前記第1ギアの前記第1延長部および前記第2ギアの前記第1延長部を、前記第1ギアおよび前記第2ギアのそれぞれの前記第1延長部が前記物理マーカとの接触を失う位置へ回転させ、前記物理マーカを自由にして前記床へ落下させ、前記第1ギアの第2延長部および前記第2ギアの第2延長部を、前記第1ギアと前記第2ギアとの間に第2物理マーカを相互に保持する位置へと回転させるように、前記シャフトの組を互いに反対方向に回転させる手順と、
を含む、請求項
19から21のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は、2017年9月22日に出願された米国出願第62/562323号の優先権を主張する。2017年9月22日に出願され、発明の名称が「濡れた床の検出および通知」である、すべての目的のために参照により本明細書に組み込まれる米国出願第62/562323号の米国の目的で、本願は、米国特許法第119セクションに基づく利益を主張する。
【0002】
本開示は濡れた床の検出に関し、特に、濡れた床の通知を提供する清掃ロボットに関する。
【背景技術】
【0003】
ロボットなどの自動システムは、長年の間、自動車製造などの産業の範囲で広く使用されている。より最近には、ロボットのシステムが、清掃業界において使用されることが開始された。スクラバおよびバキュームクリーナなどの機器は、自律的使用のために自動化されている。清掃機器の自律的使用は、人間が操作する機器と比べてコスト節約を提供し、費やされる時間の長さおよび材料の量の、より大きな予測可能性を提供する。自律的清掃機器は、人間の作業者より大きい持続時間の間、働き得る。自律的清掃機器、またはロボットの使用は、また、清掃業界の高い離職率に起因する、新しいスタッフのトレーニングのコストを回避する。
【0004】
ロボット自動床洗浄機などのスクラビングロボットは、床を清掃するために用いられ得る。それらは、水、界面活性剤、および他の清掃用溶液などの清掃用流体を運搬する。スクラビングロボットの編隊が、清掃サービスを提供するように用いられ得る。
【0005】
清掃ロボットの関連する技術を前進および向上させるための絶え間ない要望が存在する。
【発明の概要】
【0006】
一態様によれば、濡れた床の通知を提供するシステムが提供される。システムは、床をスクラビングするスクラビングロボットを含み、スクラビングロボットは、液体を運搬する1または複数の構成要素、スクラビングロボットに結合され、スクラビングロボットに近接した床の領域のまわりのデータ、および液体を運搬する1または複数の構成要素が進んだ経路に沿ったデータを収集するように配置されたセンサ、および、スクラビングロボットに結合されるコンピュータを含み、コンピュータはコンピュータ可読メモリおよびプロセッサ、およびコンピュータ可読メモリに格納された閾値パラメータのセットを含み、閾値パラメータのセットは床上の液体の存在を示すものである。システムはまた、コンピュータ可読メモリに格納され、閾値パラメータのセットに対応する、または閾値パラメータのセットに(上から下へ、または下から上へ)交差するパラメータの第2のセットの存在に関するデータを分析することによって、液体が床上にあることを判断する、プロセッサによって実行可能なアプリケーションと、液体が床上にあることを判断するアプリケーションに応じて、人間検知可能な通知およびコンピュータ検知可能な通知のうちの少なくとも一方を発する、スクラビングロボットに結合された通知モジュールとを含む。
【0007】
センサは、床の第1画像を撮像するように方向づけられたイメージングデバイスであり得る。
【0008】
イメージングデバイスは、スクラビングロボットの後ろに延在する領域において、床の画像を撮像するように方向づけられ得る。
【0009】
領域は、イメージングデバイスおよびスクラビングロボットのうち一方または両方によって動的に調節可能であり得る。
【0010】
領域はスクラビングロボットの後方を含み得る。
【0011】
領域はイメージングデバイスの視野を含み得る。
【0012】
領域は、アプリケーションがスクラビングロボットは床上に存在する液体を有すると判断した、そのスクラビングロボットによって清掃される床の長さに対応する、スクラビングロボットの後ろの床の長さ分延在し得る。長さは、スクラビングロボットによって清掃される床の領域を乾燥するために必要な時間の長さに基づいて判断され得る。
【0013】
領域は、スクラビングロボットのゼロから3メートル後ろの空間、またはロボットの2から4メートル後ろに延在する空間を含み得る。
【0014】
領域は、スクラビングロボットの後ろにスクラビングロボットの長さ1つ分延在し得る。
【0015】
閾値パラメータのセットは、適応学習モジュールによって、および以前の画像のセットの適応学習モジュールによる分析に基づいて作成された画像データを含み得る。
【0016】
第1画像は画像のシーケンスを含み得、画像のシーケンスにおける各画像は、床に対して異なる位置にあるスクラビングロボットから撮られ、画像データは、連続する複数の画像からのデータを含む。
【0017】
センサは、電磁放射線源および検出器を含み得、電磁放射線源は、反射した電磁放射線を検出するように配置された床および検出器に向かって電磁放射線を放射するように配置され、反射した電磁放射線は、床および床上の液体のうちの少なくとも一方によって反射される。
【0018】
閾値パラメータのセットは、床上の液体の存在を示すものである光学データを含み得る。
【0019】
電磁放射線源および検出器は、スクラビングロボットの後ろに延在する領域における床からのデータを収集するように配置され得る。
【0020】
領域は、センサおよびスクラビングロボットの一方または両方によって動的に調節可能であり得る。
【0021】
領域は、スクラビングロボットの後方を含み得る。
【0022】
領域は、センサのアクティブ感知領域を含み得る。
【0023】
領域は、アプリケーションがスクラビングロボットは床上に存在する液体を有すると判断した、そのスクラビングロボットによって清掃される床の長さに対応する、スクラビングロボットの後ろの床の長さ分延在し得る。長さは、スクラビングロボットによって清掃される床の領域を乾燥するために必要な時間の長さに基づいて判断され得る。
【0024】
領域は、スクラビングロボットのゼロから3メートル後ろの空間、またはロボットの2から4メートル後ろに延在する空間を含み得る。
【0025】
領域は、スクラビングロボットの後ろにスクラビングロボットの長さ1つ分延在し得る。
【0026】
スクラビングロボットは、自律的に操作されるオートスクラバ、または手動で操作されるオートスクラバであり得る。
【0027】
通知モジュールは、液体に近接するか、または液体上にあるかのうちの少なくとも一方の床上に、物理マーカを配置する物理マーカディスペンサを含み得る。
【0028】
物理マーカディスペンサは、物理マーカを保持するようにスクラビングロボットに結合されるホルダ、スクラビングロボットに結合され、ホルダから物理マーカを取り除いて物理マーカを床上に配置するように配置されたディスペンシングピース、および、ディスペンシングピースと結合し、ディスペンシングピースを作動させるようにコンピュータに通信可能に結合されるアクチュエータを含み得る。
【0029】
物理マーカディスペンサは、スクラビングロボットに結合されるフレーム、フレームに結合される少なくとも1つのアクチュエータ、スクラビングロボットが床を移動しているときに床と平行および床から上の平面に配置される一対の離間した平行なシャフトを含み得、各シャフトの第1端部はベアリングを介してフレームと結合され、各シャフトの第2端部は駆動機構を介して少なくとも1つのアクチュエータと結合され、各シャフトは少なくとも1つのアクチュエータによって互いに反対方向に回転可能である。物理マーカディスペンサは、また、第1ギアおよび第2ギアを含み、第1ギアは、一対の離間した平行なシャフトのうちの第1シャフトと結合され、第2ギアは、一対の離間した平行なシャフトのうちの第2シャフトと結合され、第1ギアおよび第2ギアのそれぞれは、第1ギアと第2ギアとの間に物理マーカを保持する形状の複数の延長部を備え、第1ギアおよび第2ギアは、それらの間に物理マーカを保持するように互いに対して位置付けられる。各シャフトの回転は、第1ギアの第1延長部および第2ギアの第1延長部を、第1ギアおよび第2ギアが物理マーカとの接触を失う位置へ回転させ、物理マーカを自由にして床へ落下させ、第1ギアの第2延長部および第2ギアの第2延長部を、第1ギアと第2ギアとの間に第2物理マーカを保持する位置へ回転させる。
【0030】
通知モジュールは、通知光で床の領域を照射するように配置された光源を含み得る。
【0031】
光源は、アプリケーションが、床に液体があると判断したその床の領域を通知光で照射するように配置され得る。
【0032】
別の態様によると、濡れた床の通知を提供するシステムが提供される。システムは、液体を使用して床をスクラビングするスクラビングロボットを含む。液体は、スクラビングロボットと結合されるコンテナで運搬される。システムは、また、スクラビングロボットによって運搬される液体の定量化可能な属性を測定するようにスクラビングロボットに結合されるセンサ、スクラビングロボットに結合されるコンピュータを含み、コンピュータはコンピュータ可読メモリおよびプロセッサおよび定量化可能な属性の閾値を含み、閾値はコンピュータ可読メモリに格納され、閾値は、スクラビングロボットが運搬する少なくとも液体の所定量、および、スクラビングロボットからの液体の減少率のうちの少なくとも1つを示すものである。システムはさらに、センサによって測定される定量化可能な属性の値を閾値と比較することによって、スクラビングロボットが所定量未満の液体を運搬していること、または、スクラビングロボットからの液体の減少率が過度に高いことを、判断することによって床が濡れていることを判断する、コンピュータに格納され、コンピュータによって実行可能なアプリケーションと、スクラビングロボットが所定量未満の液体を運搬していること、または、スクラビングロボットからの液体の減少率が過度に高いことを判断するアプリケーションに応じて、人間検知可能な通知およびコンピュータ検知可能な通知のうちの少なくとも一方を発する、スクラビングロボットと結合される通知モジュールとを含む。
【0033】
コンテナは、清潔液体コンテナおよび回収液体コンテナを含み得る。
【0034】
センサは、液体の重さを感知する重量センサを含み得る。
【0035】
センサは、圧力計を含み得、定量化可能な属性は、スクラビングロボットに結合される加圧液体分注システム内の圧力であり得る。
【0036】
別の態様によると、濡れた床の通知を提供するシステムが提供される。システムは、床をスクラビングするスクラビングロボットと、スクラビングロボットが床をスクラビングするように動作するとき、スクラビングロボットによって以前に往来された床の領域の少なくとも一部を通知光で照射するための、スクラビングロボットに結合されて配置される、または配置可能な光源とを含む。
【0037】
床の領域の一部は、スクラビングロボットと同じくらいの幅であり、スクラビングロボットの後ろに延在する領域を含み得る。
【0038】
床の領域の一部は、スクラビングロボットによって動的に調節可能である。
【0039】
床の領域の一部は、スクラビングロボットの後方を含み得る。
【0040】
床の領域の一部は、光源の最大照射領域を含み得る。
【0041】
床の領域の一部は、アプリケーションがスクラビングロボットは床上に存在する液体を有すると判断した、そのスクラビングロボットによって清掃される床の長さに対応する、スクラビングロボットの後ろの床の長さ分延在し得る。長さは、スクラビングロボットによって清掃される床の領域を乾燥するために必要な時間の長さに基づいて判断され得る。
【0042】
床の領域の一部は、スクラビングロボットの20メートル後ろに延在し得る。
【0043】
床の領域の一部は、スクラビングロボットのゼロから3メートル後ろの空間、またはロボットの2から4メートル後ろに延在する空間を含み得る。
【0044】
床の領域の一部は、スクラビングロボットの後ろにスクラビングロボットの長さ1つ分延在し得る。
【0045】
別の態様によると、濡れた床の通知を提供する方法が提供される。方法は、スクラビングロボットによって床を清掃する液体を提供する段階と、スクラビングロボットに近接し、液体を運搬する1または複数の構成要素が進んだ経路に沿った床の領域のまわりのセンサデータを収集する段階とを含む。センサデータは、スクラビングロボットに結合されるセンサから収集される。方法はまた、床上の液体の存在を示すものである閾値パラメータのセットを提供する段階であって、閾値パラメータのセットは、スクラビングロボットに結合されるコンピュータに格納される、段階と、閾値パラメータのセットに対応する、または閾値パラメータのセットに(上から下へ、または下から上へ)交差する、パラメータの第2のセットの存在に関するデータを分析することによって、液体が床上にあることを判断する段階と、液体が床上にあるという判断に応じて、スクラビングロボットに結合された通知モジュールから、人間検出可能な通知およびコンピュータ検出可能な通知のうちの少なくとも一方を発する段階とを含む。
【0046】
液体は、ロボットに結合される、液体を運搬する1または複数の構成要素で運搬され得る。
【0047】
センサは、スクラビングロボットに通信可能に結合される外部センサであり得る。外部センサは、スクラビングロボットから物理的に離間し得る。
【0048】
データを分析することによって、液体が床上にあることを判断する段階は、閾値パラメータと一致する、閾値パラメータが境界となるデータ値の範囲内にある、閾値パラメータを取り囲むデータ値の範囲内にある、または閾値パラメータと交差する、データセットを求める段階を含み得る。
【0049】
センサデータを収集する段階は、スクラビングロボットの移動方向と反対である成分を有する方向に光軸が方向づけられたイメージングデバイスを使用して、スクラビングロボットに近接した床の第1画像を撮る段階を含み得る。
【0050】
閾値パラメータのセットに対応するパラメータの第2のセットの存在に関するデータを分析する段階は、画像の特性を定量化する段階と、定量化された特性と、床上の液体の存在を示すものである定量化された閾値パラメータとを比較する段階とを含み得る。
【0051】
閾値パラメータを提供する段階は、床上の液体の存在に関する以前の画像のセットを、アプリケーションの適応学習モジュールによって分析する段階と、適応学習モジュール分析に基づいて、床上の液体の存在を示すものである画像パラメータのセットを自動的に選択する段階と、画像パラメータのセットに基づいて閾値パラメータのセットを自動的に構成する段階とを含み得る。
【0052】
第1画像を撮る段階は、画像のシーケンスを撮る段階を含み得、画像のシーケンスにおける各画像は、スクラビングロボットの、床に対して異なる位置から撮られる。閾値パラメータのセットを構成する段階は、経路に沿ってスクラビングロボットが移動するにつれて連続的に撮られた複数の画像を示す画像データを作成する段階を含み得る。
【0053】
センサデータを収集する段階は、スクラビングロボットに結合される電磁放射線源によって床に向かって放射され、床および床上の液体のうちの少なくとも一方によって反射される電磁放射線を、スクラビングロボットに結合される検出器で検出する段階を含み得る。
【0054】
人間検出可能な通知を発する段階は、物理マーカディスペンサが、液体に近接した床上に物理マーカを配置する段階を含み得る。
【0055】
床上に物理マーカを配置する段階は、スクラビングロボットに結合されるホルダに物理マーカを保持する段階、ホルダから物理マーカを取り除き、スクラビングロボットに結合され、ディスペンシングピースに結合されるアクチュエータによって始動され、コンピュータに通信可能に結合される、ディスペンシングピースを使用して床上に物理マーカを配置する段階を含み得る。
【0056】
床上に物理マーカを配置する段階は、第1ギアの第1延長部および第2ギアの第1延長部を使用して第1ギアと第2ギアとの間に物理マーカを保持する段階を含み得、第1ギアは、一対の離間した平行なシャフトのうちの第1シャフトに結合され、第2ギアは、一対の離間した平行なシャフトのうちの第2シャフトに結合され、第1ギアおよび第2ギアのそれぞれは、第1ギアと第2ギアとの間に物理マーカを保持する形状の複数の延長部を備え、一対の離間した平行なシャフトは、互いに反対方向に回転可能であり、スクラビングロボットが床を移動しているときに、シャフトは、床に平行かつ床から上の平面に配置され、各シャフトの第1端部は、ベアリングを介してスクラビングロボットのフレームと結合され、各シャフトの第2端部は、それぞれのシャフトを回転させるためのアクチュエータと結合される。床上に物理マーカを配置する段階はまた、第1ギアの第1延長部および第2ギアの第1延長部を、第1ギアおよび第2ギアのそれぞれの第1延長部が物理マーカとの接触を失う位置へ回転させ、物理マーカを自由にして床へ落下させ、第1ギアの第2延長部および第2ギアの第2延長部を、第1ギアと第2ギアとの間に第2物理マーカを相互に保持する位置へと回転させるように、シャフトの組を互いに反対方向に回転させる段階を含み得る。
【0057】
床上に物理マーカを配置する段階は、第2のスクラビングロボットが物理マーカを配置する段階を含み得る。
【0058】
第2のスクラビングロボットからの物理マーカを配置する段階は、液体が床上にあることが判断された位置を第2のスクラビングロボットに送信する段階と、第2のスクラビングロボットが送信された位置へ往来する段階と、第2のスクラビングロボットに結合されたホルダで物理マーカを保持する段階と、ホルダから物理マーカを取り除き、第2のスクラビングロボットに結合されたディスペンシングピースを使用して、ディスペンシングピースに結合されて第2のスクラビングロボットのコンピュータと通信可能に結合されたアクチュエータによって作動する、物理マーカを床上に配置する段階とを含み得る。
【0059】
第2のスクラビングロボットからの物理マーカを配置する段階は、液体が床上にあると判断される位置を第2のスクラビングロボットに送信する段階を含み得、第2のスクラビングロボットは、送信された位置へ往来する。第2のスクラビングロボットからの物理マーカを配置する段階はまた、第1ギアの第1延長部および第2ギアの第1延長部を使用して、第1ギアと第2ギアとの間に物理マーカを保持する段階を含み得、第1ギアは一対の離間した平行なシャフトのうちの第1シャフトに結合し、第2ギアは一対の離間した平行なシャフトのうちの第2シャフトに結合し、第1ギアおよび第2ギアのそれぞれは、第1ギアと第2ギアとの間に物理マーカを保持するような形状の複数の延長部を備え、一対の離間した平行なシャフトは、互いに反対方向に回転可能であり、第2のスクラビングロボットが床の上を移動しているときに、シャフトは、床に平行かつ床から上の平面内に配置され、各シャフトの第1端部はベアリングを介して第2のスクラビングロボットのフレームに結合され、各シャフトの第2端部はそれぞれのシャフトを回転させるためのアクチュエータに結合される。第2のスクラビングロボットからの物理マーカを配置する段階は、また、第1ギアの第1延長部および第2ギアの第1延長部を、第1ギアおよび第2ギアのそれぞれの第1延長部が物理マーカとの接触を失う位置へ回転させ、物理マーカを自由にして床へ落下させ、第1ギアの第2延長部および第2ギアの第2延長部を、第1ギアと第2ギアとの間に第2物理マーカを相互に保持する位置へ回転させるように、シャフトの組を互いに反対方向に回転させる段階を含み得る。
【0060】
第2のスクラビングロボットは、床上の液体の存在を検証し得る。
【0061】
通知モジュールからコンピュータ検出可能な通知を発する段階は、コンピュータ検出可能な通知を、リモートアプリケーションサーバおよびクラウドサーバのうちの少なくとも1つに送信する段階を含み得る。
【0062】
リモートアプリケーションサーバおよびクラウドサーバのうちの少なくとも1つは、コンピュータ検出可能な通知をデバイスに送信し得る。デバイスは、コンピュータ検出可能な通知を受信し、コンピュータ検出可能な通知を作業者に表示するように構成され得る。
【0063】
通知モジュールからコンピュータ検出可能な通知を発する段階は、コンピュータ検出可能な通知を、コンピュータ検出可能な通知を受信するように構成された携帯デバイスに送信し得る。
【0064】
コンピュータ検出可能な通知は、プッシュ通知、SMSメッセージ、電話呼、eメールおよび録音された音声メッセージのうちの少なくとも1つとして提供される。
【0065】
別の態様によると、濡れた床の通知を提供する方法が提供される。方法は、スクラビングロボットに結合されたコンテナに液体を運搬する段階を含み、スクラビングロボットは、床をスクラビングし、スクラビングロボットによって運搬される液体の定量化可能な属性に関するセンサデータを、スクラビングロボットに結合されるセンサから収集し、定量化可能な属性の閾値を提供するためのものである。閾値は、スクラビングロボットが運搬する少なくとも液体の所定量と、スクラビングロボットからの液体の減少率とのうちの少なくとも1つを示す。方法はまた、スクラビングロボットが所定量未満の液体を運搬していること、または、スクラビングロボットからの液体の減少率が、センサによって測定される定量化可能な属性の値への閾値と比較して過度に高いことを判断することによって、床が濡れていることを判断する段階、および、床が濡れていることの判断に応じて、スクラビングロボットに結合された通知モジュールから、人間検出可能な通知およびコンピュータ検出可能な通知のうちの少なくとも一方を発する段階を含む。
【0066】
コンテナ内の液体を運搬する段階は、清潔液体コンテナ内の清潔液体と回収液体コンテナ内の回収液体とを運搬する段階を含み得る。
【0067】
センサデータを収集する段階は、コンテナに結合される重量センサを使用して液体の重量を測定する段階を含み得る。
【0068】
定量化可能な属性は、スクラビングロボットに結合される加圧液体分注システム内の圧力を含み得、センサデータを収集する段階は、スクラビングロボットに結合される圧力計から圧力データを収集する段階を含み得る。
【0069】
人間検出可能な通知およびコンピュータ検出可能な通知のうちの少なくとも一方を発する段階は、通知モジュールの光源からの通知光で床の濡れた領域を照射する段階を含み得る。
【0070】
別の態様によると、濡れた床の通知を提供する方法が提供される。方法は、スクラビングロボットに結合され、スクラビングロボットが床をスクラビングするように動作しているときにスクラビングロボットによって以前に往来された床の領域の少なくとも一部を照射するように配置される光源からの通知光で、スクラビングロボットによって往来される床の領域の少なくとも一部を照射する段階を含む。
【0071】
領域の少なくとも一部を照射する段階は、スクラビングロボットと同じくらいの幅で、スクラビングロボットの後ろに延在する床の領域を照射する段階を含み得る。
【0072】
床の領域の一部はスクラビングロボットによって動的に調節可能であり得る。
【0073】
床の領域の一部はスクラビングロボットの後方を含み得る。
【0074】
床の領域の一部は光源の最大照射領域を含み得る。
【0075】
床の領域の一部は、アプリケーションがスクラビングロボットは床上に存在する液体を有すると判断した、そのスクラビングロボットによって清掃される床の長さに対応する、スクラビングロボットの後ろの床の長さ分延在し得る。長さは、スクラビングロボットによって清掃される床の領域を乾燥するために必要な時間の長さに基づいて判断され得る。
【0076】
床の領域の一部は、スクラビングロボットの20メートル後ろに延在し得る。
【0077】
床の領域の一部は、スクラビングロボットのゼロから3メートル後ろの空間、またはロボットの2から4メートル後ろに延在する空間を含み得る。
【0078】
床の領域の一部は、スクラビングロボットの後ろにスクラビングロボットの長さ1つ分延在し得る。
【0079】
別の態様によると、濡れた床の通知を提供するコンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラム製品は、濡れた床の通知を提供する方法を実行するようにプロセッサによって実行可能な、内部で実施されるコンピュータ可読コードを有する非一時的コンピュータ可読媒体を含む。方法は、スクラビングロボットで床を清掃する液体を提供する段階と、スクラビングロボットに近接した、および液体を運搬する1または複数の構成要素が進んだ経路に沿った、床の領域のまわりのセンサデータを収集する段階とを含み、センサデータは、スクラビングロボットに結合され、床上の液体の存在を示すものである閾値パラメータのセットを提供するセンサから収集される。閾値パラメータのセットは、スクラビングロボットに結合されるコンピュータに格納される。方法はまた、閾値パラメータのセットに対応する、または閾値パラメータのセットに(上から下へ、または下から上へ)交差するパラメータの第2のセットの存在に関するデータを分析することによって、液体が床上にあることを判断する段階と、液体が床上にあるという判断に応じて、スクラビングロボットに結合された通知モジュールから、人間検出可能な通知およびコンピュータ検出可能な通知のうちの少なくとも一方を発する段階とを含む。
【0080】
センサは、スクラビングロボットに通信可能に結合される外部センサであり得る。外部センサは、スクラビングロボットから物理的に離間し得る。
【0081】
データを分析することによって、液体が床上にあることを判断する段階は、閾値パラメータと一致する、閾値パラメータが境界となるデータ値の範囲内にある、閾値パラメータを取り囲むデータ値の範囲内にある、または閾値パラメータを交差、データセットを求める段階を含み得る。
【0082】
センサデータを収集する段階は、スクラビングロボットの移動方向と反対である構成要素を有する方向に光軸が方向づけられたイメージングデバイスを使用して、スクラビングロボットに近接した床の第1画像を撮る段階を含み得る。
【0083】
閾値パラメータのセットに対応するパラメータの第2のセットの存在に関するデータを分析する段階は、画像の特性を定量化する段階と、定量化された特性と、床上の液体の存在を示すものである定量化された閾値パラメータとを比較する段階とを含み得る。
【0084】
閾値パラメータを提供する段階は、床上の液体の存在に関する以前の画像のセットを、アプリケーションの適応学習モジュールによって分析する段階と、適応学習モジュール分析に基づいて、床上の液体の存在を示すものである画像パラメータのセットを自動的に選択する段階と、画像パラメータのセットに基づいて閾値パラメータのセットを自動的に構成する段階とを含み得る。
【0085】
第1画像を撮る段階は、画像のシーケンスを撮る段階を含み得、画像のシーケンスにおける各画像は、スクラビングロボットの、床に対して異なる位置から撮られる。閾値パラメータのセットを構成する段階は、経路に沿ってスクラビングロボットが移動するにつれて連続的に撮られた複数の画像を示す画像データを作成する段階を含み得る。
【0086】
センサデータを収集する段階は、スクラビングロボットに結合された電磁放射線源によって床に向かって放射され、床および床上の液体のうちの少なくとも一方によって反射される電磁放射線を、スクラビングロボットに結合される検出器で検出する段階を含み得る。
【0087】
人間検出可能な通知を発する段階は、物理マーカディスペンサが、液体に近接した床上に物理マーカを配置する段階を含み得る。
【0088】
床上に物理マーカを配置する段階は、スクラビングロボットに結合されるホルダに物理マーカを保持する段階、ホルダから物理マーカを取り除く段階、および、スクラビングロボットに結合され、ディスペンシングピースに結合されるアクチュエータによって始動され、コンピュータに通信可能に結合されるディスペンシングピースを使用して床上に物理マーカを配置する段階を含み得る。
【0089】
床上に物理マーカを配置する段階は、第1ギアの第1延長部および第2ギアの第1延長部を使用して第1ギアと第2ギアとの間に物理マーカを保持する段階を含み得、第1ギアは、一対の離間した平行シャフトのうちの第1シャフトと結合され、第2ギアは、一対の離間した平行シャフトのうちの第2シャフトと結合され、第1ギアおよび第2ギアのそれぞれは、第1ギアと第2ギアとの間に物理マーカを保持する形状の複数の延長部を備え、一対の離間した平行なシャフトは、互いに反対方向に回転可能であり、スクラビングロボットが床を移動しているときに、シャフトは、床に平行かつ床の上方の平面に配置され、各シャフトの第1端部は、ベアリングを介してスクラビングロボットのフレームと結合され、各シャフトの第2端部は、それぞれのシャフトを回転させるためのアクチュエータと結合される。床上に物理マーカを配置する段階はまた、第1ギアの第1延長部および第2ギアの第1延長部を、第1ギアおよび第2ギアのそれぞれの第1延長部が物理マーカとの接触を失う位置へ回転させ、物理マーカを自由にして床へ落下させ、第1ギアの第2延長部および第2ギアの第2延長部を、第1ギアと第2ギアとの間に第2物理マーカを相互に保持する位置へと回転させるように、シャフトの組を互いに反対方向に回転させる段階を含み得る。
【0090】
床上に物理マーカを配置する段階は、第2のスクラビングロボットが物理マーカを分配する段階を含み得る。
【0091】
第2のスクラビングロボットからの物理マーカを配置する段階は、液体が床上にあることが判断された位置を第2のスクラビングロボットに送信する段階と、第2のスクラビングロボットが送信された位置へ往来する段階と、第2のスクラビングロボットに結合されたホルダで物理マーカを保持する段階と、ホルダから物理マーカを取り除き、第2のスクラビングロボットに結合されたディスペンシングピースを使用して、ディスペンシングピースに結合されて第2のスクラビングロボットのコンピュータと通信可能に結合されたアクチュエータによって作動する、物理マーカを床上に配置する段階とを含み得る。
【0092】
第2のスクラビングロボットからの物理マーカを配置する段階は、液体が床上にあると判断される位置を第2のスクラビングロボットに送信する段階を含み得、第2のスクラビングロボットは、送信された位置へ往来する。第2のスクラビングロボットからの物理マーカを配置する段階はまた、第1ギアの第1延長部および第2ギアの第1延長部を使用して、第1ギアと第2ギアとの間に物理マーカを保持する段階を含み得、第1ギアは一対の離間した平行なシャフトのうちの第1シャフトに結合し、第2ギアは一対の離間した平行なシャフトのうちの第2シャフトに結合し、第1ギアおよび第2ギアのそれぞれは、第1ギアと第2ギアとの間に物理マーカを保持するような形状の複数の延長部を備え、一対の離間した平行なシャフトは、互いに反対方向に回転可能であり、第2のスクラビングロボットが床の上を移動しているときに、シャフトは、床に平行かつ床から上の平面内に配置され、各シャフトの第1端部はベアリングを介して第2のスクラビングロボットのフレームに結合され、各シャフトの第2端部はそれぞれのシャフトを回転させるためのアクチュエータに結合される。第2のスクラビングロボットからの物理マーカを配置する段階は、また、第1ギアの第1延長部および第2ギアの第1延長部を、第1ギアおよび第2ギアのそれぞれの第1延長部が物理マーカとの接触を失う位置へ回転させ、物理マーカを自由にして床へ落下させ、第1ギアの第2延長部および第2ギアの第2延長部を、第1ギアと第2ギアとの間に第2物理マーカを相互に保持する位置へ回転させるように、シャフトの組を互いに反対方向に回転させる段階を含み得る。
【0093】
第2のスクラビングロボットは、床上の液体の存在を検証し得る。
【0094】
通知モジュールからコンピュータ検出可能な通知を発する段階は、コンピュータ検出可能な通知を、リモートアプリケーションサーバおよびクラウドサーバのうちの少なくとも1つに送信する段階を含み得る。
【0095】
リモートアプリケーションサーバおよびクラウドサーバのうちの少なくとも1つは、コンピュータ検出可能な通知をデバイスに送信し得る。デバイスは、コンピュータ検出可能な通知を受信し、コンピュータ検出可能な通知を作業者に表示するように構成され得る。
【0096】
通知モジュールからコンピュータ検出可能な通知を発する段階は、コンピュータ検出可能な通知を、コンピュータ検出可能な通知を受信するように構成された携帯デバイスに送信し得る。
【0097】
コンピュータ検出可能な通知は、プッシュ通知、SMSメッセージ、電話呼、eメールおよび録音された音声メッセージのうちの少なくとも1つとして提供され得る。
【図面の簡単な説明】
【0098】
添付の図面において、1または複数の例としての実施形態を説明する。
【0099】
【
図1】一実施形態による、濡れた床検出器を有するスクラビングロボットのブロック図である。
【0100】
【
図2】濡れた床検出器としてイメージングデバイスを有する、スクラビングロボットのブロック図である。
【0101】
【
図3】一実施形態による、機械学習のために使用される画像のシーケンスの図である。
【0102】
【
図4】一実施形態による、電気伝導式液体検出器のブロック図である。
【0103】
【
図5】一実施形態による、電磁放射検出ベースの液体検出器システムのブロック図である。
【0104】
【
図6】一実施形態による、物理マーカ分配システムのブロック図である。
【0105】
【
図7】一実施形態による、物理マーカ分配機構のブロック図である。
【0106】
【
図8】床上の液体を検出し、通知を発信する方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0107】
「top(上)」、「bottom(下)」、「upper(高)」、「lower(低)」、「left(左)」、「right(右)」、「vertical(鉛直)」などの方向を表す用語は、相対的な参照のみを提供する目的で以下の発明の詳細な説明において使用され、いかなる品目が使用中に配置されるべきか、または、アセンブリに取り付けられるべきか、または環境に対して取り付けられるべきかに関する、いかなる限定の示唆も意図されない。さらに、本明細書において使用されるような、用語「couple(結合)」および、「coupled(結合された)」「couples(結合する)」「coupling(結合している)」および「coupable(結合可能)」などのその変形は、そうでないと示されない限り、間接接続および直接接続を含むと意図したものである。例えば、第1のデバイスが第2のデバイスに結合される場合、結合は直接接続によるものであってもよく、他のデバイスおよび接続を介した間接接続によるものであってもよい。同様に、第1のデバイスが第2のデバイスに通信可能に結合される場合、通信は直接接続によるものであってもよく、他のデバイスおよび接続を介した間接接続であってもよい。本開示で使用されるような用語「couplable(結合可能)」は、第1のデバイスが第2のデバイスと結合されることが可能であることを意味する。第2のデバイスに通信可能に結合可能である第1のデバイスは、第2のデバイスと通信可能に結合する能力を有するが、常に通信可能に結合されているとは限らない。
【0108】
文脈がそうでないことを述べている場合を除いて、本文献において使用されるものとしての用語「アプリケーション」は、コンピュータプロセッサによって実行可能な命令のセットを指す。アプリケーションは、スタンドアロンなアプリケーションでもあり得、他のアプリケーションおよび、コンピュータオペレーティングシステムなどのシステム内で統合されたものでもあり得る。文脈がそうでないことを述べている場合を除いて、本文献の文脈におけるコンピュータは、プロセッサおよびコンピュータ可読メモリを有するデバイスを指す。メモリは、プロセッサの内部メモリであり得る。メモリは、例えば適切な物理的インタフェース、適切なネットワークインタフェース、および/または同様のものによって、そこにプロセッサがアクセスする、別々に実施されるメモリを含み得る。
【0109】
スクラビング機械は清掃の目的で、限定するものではないが、例えば、水、石けん、および/または、床を清掃するための他の適切な清掃用溶液を含む、液体を使用し得る。液体は、コンテナに運搬され得、次に、液体はスクラビング機械によって運搬され、例えばスプレーノズルなどの出口を通じて、床へと加えられるように解放される。スクラビング機械は、また、床を清掃するように用いられた洗浄液を回収するシステムを採用し得る。非限定的な例として、洗浄液回収システムは、バキュームシステム、水切りブレードベースのシステム、モッピングまたはスポンジのシステム、および/または同様のものを含み得る。液体は、例えば、清掃処理の後に床上に残された余分な液体を含み得る。スクラビング機械は、それらの洗浄液回収システムによって回収された液体を格納するための、汚染水タンク、および/または同様のものなどの、使用済流体コンテナを含み得る。スクラビング機械は、また、清掃された床を乾燥するための乾燥機構を採用し得る。非限定的な例として、乾燥機構は、強制空気乾燥機、温風空気乾燥機、1または複数の乾燥用布(例えば、セーム革、ミクロファイバ、綿、または同様のものなどの、吸収材料で作られた布)、1または複数の加温要素、または同様のものを含み得る。
【0110】
しかしながら、液体回収システムおよび/または乾燥機構を備えるスクラビング機械の存在にもかかわらず、床はなおも濡れたままであり得る。清掃処理によって床上に残された液体膜に起因して、清掃処理の後のしばらくの間、床は濡れたままであり得る。いくつかの状態において、液体はシステム内の漏れに起因して、床上にこぼされることがある。濡れた床は、その上を歩く人々が滑る危険となり得る。濡れた床上での人々の滑りによって引き起こされた負傷は、法的な請求、および、そのような請求に対して防衛する法的コスト、調停での支払い、裁判所によって当事者へ認定される損害量に対する支払い、および保険コストの増加から発生する金銭的犠牲につながり得る。
【0111】
しばしば、濡れた床をもたらすスクラビング機械を使用するオペレータは、濡れた床に気づき、負傷のリスクを小さくするように適切な行動を取るであろう。そのような行動は、例えば、大きなこぼれを清掃すること、および/または、濡れた床によって生成される可能性のある危険への警告標識を残すことである。例えば、フォールディングサインまたはセーフティーコーンは、周囲を歩いている人々に通知するように、濡れた領域の上または周囲に配置され得る。
【0112】
継続するロボットの発展によって、モバイルロボットは、清掃業界を含む様々な業界において、用途の増加を見出している。したがって、より新しいスクラビング機械が実施され得、そうでなければ、清掃ロボットを含み得る。清掃ロボットの使用によって、濡れた床に気づく在席オペレータがいなくなることがある。在席オペレータがいないと、上に液体が存在する状態の大きな床領域が、その上を歩く人々に液体によって引き起こされる可能性のある危険の通知なしで、残されることになり得る。オプションで、作業者は、濡れた床のための清掃ロボットによって清掃された領域を検査するように使用され得、任意の識別された濡れた床を識別する通知標識を配置し得る。
【0113】
本開示は、濡れた床検出器を有する清掃ロボットと、通知システムとを提供する。濡れた床検出器および通知システムを有する清掃ロボットの使用は、作業者に、濡れた床のために、清掃された領域を検査させることに関連するコストを節約し得る。濡れた床検出器および通知システムを有する清掃ロボットは、また、濡れた床上での人々の滑りによって引き起こされる負傷と、負傷から発生する任意の関連する訴訟を防止することに役立ち得る。作業者によって実行されるフォローアップ検査を行うことと比較すると、清掃ロボットに液体検出装置を組み込むことによって、濡れた床の形成と、濡れた床の検出との間の時間差がより少なくなり得る。このより小さい時間差は、濡れた床が放置されたままであろう、または警報なしのままであろう時間の長さを減少させ、したがって、通過する人々の安全性を増大させる。清掃ロボット清掃システムにおける漏れは、また、こぼれた液体によって生成される危険があり得るという判断のために、検出され得る。さらに、濡れた床の通知を清掃ロボットに発せさせることは、濡れた床の検出と通知の発行との間の時間差がなくなるので、効率の向上へとつながる。本明細書に説明された清掃ロボットは、また、清掃ロボットによって清掃された領域を検査し、濡れた床が識別された場合に通知を発する作業者を雇う必要を、排除するか減少させ得る。
【0114】
本開示の目的に関するロボットは、自律的に動作し得るモバイル機器である。より具体的には、本開示の範囲内にあるロボットは、自律的にジョブサイトに、およびその周囲に、移動および走行し得るモバイルロボットである。例えば、ロボットは、ロボットの周囲のオブジェクトを検出する近接センサ、および、近接センサからのデータを分析して検出されたオブジェクトの周囲の経路でロボットを移動させるソフトウェアを含み得る。ロボットは、また、それに沿って移動するための予め定められた、または予め設定可能な経路を提供し得る。ロボットは、オペレータなしで、予め判断された、または予め設定可能な動作をロボットが実行することを可能にするプログラムを有し得る。いくつかの実施形態において、ロボットは、追加の動作を学習するようにプログラムされ得る。
【0115】
いくつかの実施形態において、ロボットは、常に自律的に動作し得る。代替的に、ロボットは、自律的な(または「ロボット」)操作モードおよび手動操作モード(例えば、ロボットが人間のオペレータによって操作されるモード)の両者を有し得る。例えば、オペレータは、手動操作が所望されるとき、手動でロボットを操作し得る。ロボットは、自律的モードで動作するための、または、自律的モードと手動操作モードとの間を切り替えるための入力デバイスを有し得る。自律操作モードをアクティブ化させることは、ロボットを自律的に動作させる。特定の実施形態において、自律操作モードは、一定のトリガ条件が満たされることに基づいてアクティブ化され得る。そのようなトリガ条件は、一般的に、任意の適切な条件を含み得る。非限定的な例として、ロボットは、所与の時刻に、ロボットが特定の位置(例えば、清掃経路の開始位置)にあることが検出されたときに、および/または同様のものの場合に、自律操作モードでの実行を開始し得る。
【0116】
ロボットは、ロボットに所望の移動性を提供する任意の適切な機構を有し得る。例えば、適切な移動機構は、車輪、トラッキング、脚、翼、回転デバイス、飛行のための推進システム、または任意の他の適切なシステムを含み得る。移動機構は、ロボットの筐体に結合され得る。移動機構に動力を供給する電源もまた、筐体に結合され得る。ロボット移動に動力を供給することに加えて、電源はまた、ロボットの他のシステムに、および/またはロボットによって実行される他の機能に動力を供給するように使用され得る。いくつかの実施形態において、複数の電源がロボットに結合され得る。
【0117】
ロボットは、移動機構に移動を提供し、これによりロボットを移動させる、1または複数のアクチュエータ(例えば、モータおよび/または同様のもの)を有し得る。追加のアクチュエータが、例えば、回転スクラビングパッドのためのスクラビングシステム、または品物を把持するためのグリッパなどの、ロボットの他のシステムに移動を提供するように使用され得る。アクチュエータは、任意の適切な制御システムを使用して制御され得る。そのような制御システムは、プロセッサ、メモリストレージシステム、ドライバ回路およびオペレーティングソフトウェアを含み得る。ロボットは、また、例えば、無線送信機/受信機などの通信用インタフェースを含み得る。
【0118】
本開示において提示されるシステムおよび方法は、任意の好適な種類の清掃ロボットと共に使用され得る。清掃ロボットは、限定するものではないが、スクラビングロボット、窓洗浄ロボット、カーペットシャンプーロボット、および加圧洗浄ロボットを含み得る。スクラビングロボットの例は、自律的な自動床洗浄機である。
【0119】
図1を参照すると、床105上の液体104を検出し、通知を発するためのシステム100の実施形態が示される。システム100は、床105をスクラビングするためのスクラビングロボット110を含む。スクラビングロボット110は、液体を運搬するための、液体を運搬する1または複数の構成要素107を含み得る。液体を保有する構成要素107は、例えば、液体を保持するコンテナ、パイプ、および流体ラインを含み得る。1または複数のセンサ120が、スクラビングロボット110に結合され得る。センサ120は、スクラビングロボット110に近接した床105の領域のまわりで、および、液体を運搬する1または複数の構成要素107が進んだ経路に沿って、データを収集するように配置され得る。システム100は、また、スクラビングロボット110に結合されたコンピュータ130を含み得る。コンピュータ130は、コンピュータ可読メモリ135およびプロセッサ136へのアクセスを含み得る。パラメータのセットは、コンピュータ可読メモリ135に格納され得る。パラメータのセットは、床105上の液体104の存在を示すものであり得る。非限定的な例として、パラメータのセットは、床105上の液体104の存在を示すものであるセンサ120の出力のレベルに対応し得る。システム100はさらに、コンピュータ可読メモリ135に格納されたパラメータのセットに対応する、測定されたか、または感知されたパラメータの第2のセットの存在に関する、センサ120からのデータを分析することによって、液体104が床105上にあることを判断するための、コンピュータ可読メモリ135に格納され、プロセッサ136によって実行可能なアプリケーションを含み得る。通知モジュール150は、アプリケーションが液体104が床105上にあると判断することに応じて通知を発するように、スクラビングロボット110に結合され得る。通知は、人間検出可能な通知であってもよく、コンピュータ検出可能な通知であってもよい。いくつかの実施形態において、人間検知可能な通知とコンピュータ検知可能な通知との両者が発せられ得る。
【0120】
上で論じたように、スクラビングロボット110は自律的に操作されるオートスクラバであり得る。いくつかの実施形態において、スクラビングロボット110は、1または複数の自律的な動作モードを有する自動床洗浄機であり得る。
【0121】
再度
図1を参照すると、コンピュータ130は、中央演算処理装置(CPU)などの1または複数のプロセッサ136またはマイクロプロセッサを含み得る。プロセッサ136は、コンピュータ可読メモリ135に格納されたソフトウェアを実行するための、算術計算および制御関数を実行する。コンピュータ可読メモリ135は、ランダムアクセスメモリ(RAM)およびリードオンリーメモリ(ROM)の一方または両方、および場合によっては追加メモリなどの、内部メモリであり得る。追加メモリは、例えば、大型メモリストレージ、ハードディスクドライブ、光ディスクドライブ(CDおよびDVDドライブを含む)、磁気ディスクドライブ、磁気テープドライブ(LTO、DLT、DATおよびDCC)、フラッシュドライブ、ビデオゲームデバイスに見られるものなどのプログラムカートリッジおよびカートリッジインタフェース、EPROMまたはPROMなどの取り外し可能なメモリチップ、ホログラフィックストレージなどのエマージングストレージメディアまたは当該技術分野で知られる同様のストレージを含み得る。この追加メモリは、コンピュータ130の物理的な内部にあってもよく、外部にあってもよく(
図1に示されるように)、両方にあってもよい。プロセッサ136は、追加メモリに格納されたアプリケーションおよびデータリストなどのアイテムを取得し得、当該アイテムを実行し得るか、またはそこで操作を実行するように、それらをRAMなどの内部メモリに移動し得る。
【0122】
コンピュータ130はまた、コンピュータプログラムまたは他の命令がロードされることを可能にするための、他の同様のインタフェースを含み得る。そのようなインタフェースは、ソフトウェアおよびデータをコンピュータ130と外部システムおよびネットワークとの間で転送することを可能にする、例えば、通信用インタフェースまたは送信機/受信機インタフェースを含み得る。通信用インタフェースの例は、モデム、イーサネット(登録商標)カードなどのネットワークインタフェース、無線通信インタフェース、またはシリアルまたはパラレル通信ポートを含む。通信用インタフェースを介して転送されるソフトウェアおよびデータは、電子、音響、電磁、光、または通信用インタフェースによって受信されることが可能な他の信号であり得る信号の形態であり得る。複数のインタフェースは、もちろん、コンピュータ130上で提供され得る。
【0123】
いくつかの実施形態において、コンピュータ130はまた、ディスプレイ、キーボード、マウスなどのポインティングデバイス、グラフィカルプロセッシングユニット(GPU)などを含み得る。いくつかの実施形態において、コンピュータ130の複数の構成要素は、単一の構成要素へと組み合わせられ得る。例えば、ディスプレイ、キーボードおよびポインティングデバイスは、単一のタッチスクリーンディスプレイへと組み合わされ得る。コンピュータ130の様々なコンポーネントは、1または複数の適切なバス、1または複数の接続ハブ、または同様のものへの共有された結合によって、直接に、または間接的に、のいずれかで互いに結合され得る。
【0124】
再度
図1を参照すると、センサ120は、スクラビングロボット110の本体内にプレインストールおよび統合され得、または、センサ120は、スクラビングロボット110へと改造され得る。センサ120は、コンピュータ可読メモリおよびプロセッサを含み得る。いくつかの実施形態において、センサ120は、スクラビングロボット110のコンピュータ可読メモリ135およびプロセッサ136を使用し得る。特定の実施形態において、センサ120の感知機能は、スクラビングロボット110のプロセッサ136によって実行または実施され得る。アプリケーションは、センサ120からの未加工データを処理するために使用され得る。いくつかの実施形態において、アプリケーションは、センサ120のコンピュータ可読メモリおよびプロセッサによって格納および実行され得る。特定の実施形態において、センサ120は、アプリケーションによる処理のためにスクラビングロボット110のプロセッサ136へと未加工データを送信するが、アプリケーションは、スクラビングロボット110の、センサ120専用ではないコンピュータ可読メモリ135に格納され得る。
【0125】
いくつかの実施形態において、センサ120は複数のセンサを含み得る。例えば、センサ120は、カメラまたは他のイメージングデバイスなどの、複数の光センサを含み得る。センサ120は、また、異なるタイプのセンサを含み得る。例えば、センサ120は、イメージングデバイスおよびタイマを含み得る。別の例として、センサ120は、スクラビングロボット110のイメージングデバイスおよびプロセッサ136を含み得る。プロセッサ136は、この例において、センサ120にタイミング機能を提供し得る。
【0126】
センサ120は、スクラビングロボット110に近接した、およびスクラビングロボット110によって往来された経路に沿った、床105の領域のまわりのデータを収集するように配置され得る。特定の実施形態において、スクラビングロボット110に近接する領域の概念は、例えば、スクラビングロボット110のロボット1つ分の長さの範囲内の領域とみなされ得る。いくつかの実施形態において、スクラビングロボット110に近接する領域の概念は、スクラビングロボット110の縁部から、例えば約3(例えば2または4)メートルの範囲内の領域とみなされ得る。スクラビングロボット110は、清掃を行う間に回転する必要があることがある。いくつかの実施形態において、スクラビングロボット110に近接する領域の概念は、スクラビングロボット110の周囲の、かつ、スクラビングロボット110の回転半径に等しい半径を有する円内の領域とみなされ得る。いくつかの実施形態において、スクラビングロボット110に近接する領域の概念は、スクラビングロボット110によって動的に調整され得る。
【0127】
スクラビングロボット110が移動するとき、それは往来した経路に沿って液体104を残すことがある。センサ120は、スクラビングロボット110の後ろの経路に沿った、ロボット110の近くの(例えば、ロボット1つ分の長さの範囲内の)データを収集するように配置され得る。いくつかの実施形態において、スクラビングロボット110によって往来された経路は、ロボット110のすぐ後ろの経路を含み得る。特定の実施形態において、センサ120は、ロボット110に近接した(例えば、ロボットのロボット1つ分の長さの範囲内)の、かつ、液体を運搬する1または複数の構成要素107が進んだ経路に沿った、床105の領域のまわりのデータを収集するように配置され得る。例えば、センサ120は、ロボット110の下であるが、床105上に液体104を漏らすかもしれないロボットの部品の後ろに配置され得る。いくつかの実施形態において、センサ120は、液体を保有する構成要素107の後ろに位置し得るが、ロボット110の他の構成要素の前に位置し得る。
【0128】
スクラビングロボット110に結合されるコンピュータ可読メモリ135に格納されるアプリケーションは、センサ120からのデータを分析するように使用され得る。データは、未加工データであり得、または、1または複数の処理段階を経たものであり得る。任意の適切なアプリケーションが使用され得る。アプリケーションは、センサ120から発せられるデータをパラメータのセットと比較し得、それはまた、スクラビングロボット110に結合されるコンピュータ可読メモリ135に格納され得る。パラメータのセットは、床105上の液体104を識別する閾値条件を表す閾値パラメータを含み得る。アプリケーションは、閾値パラメータに対応する、または閾値パラメータと(上から下へ、または下から上へ)交差する、パラメータのセットに関するデータにおいて検索することによって、センサ120から発せられるデータを分析し得る。閾値パラメータに対応するかまたは交差する、センサ120から発せられるデータにおけるパラメータの存在は、床105上の液体104の存在を示し得る。いくつかの実施形態において、閾値パラメータは、複数のパラメータセットを含み得、各セットは、床105上の液体104の存在を示している。しかしながら、パラメータの各セットは、各セットが床105上の液体104のための異なる条件を表し得るということにおいて、異なり得る。例えば、各セットは、異なるタイプの液体104、膜を含む床105上の異なる深さの液体104、液体104によって覆われる床領域の特定のサイズ、および、液体104の位置と比較しての、センサ120によって収集されるデータからの異なる位置を表し得る。例えば、いくつかの実施形態において、パラメータの1つのセットは、床105上の水の膜を識別するためのものであり得る一方、別のパラメータのセットは、床105上の液体界面活性剤の液溜まりを識別するためのものであり得る。第3のパラメータのセットは、センサ120の直下の水を識別するためのものである一方、異なるパラメータのセットは、センサ120の1フィート後ろの水を識別するためのものであり得る。アプリケーションは、異なるセットの閾値パラメータに対応するパラメータを検索し得る。任意の適切なセットの閾値パラメータが使用され得る。
【0129】
閾値パラメータは、パラメータのセットとして、例えば、スクラビングロボット110によって使用される液体に関する導電性データを含み得る。例えば、抵抗値は、閾値パラメータに含まれ得る。これらの閾値パラメータと、センサ120によって収集されたデータにおけるパラメータとの間の対応は、データセットにおけるパラメータが閾値パラメータに一致するか、閾値パラメータの上または下の値の範囲内に入るか、または上から下に、または下から上に閾値パラメータと交差するかのいずれかのときに発生し得る。閾値パラメータに含まれるかもしれない他の種類のパラメータは、限定するものではないが、液体の他の電気特性(例えば、キャパシタンス)、液体の光学的特性(例えば、反射性データ値)、および床上の液体の画像特性(例えば、輝度値)を含む。
【0130】
いくつかの実施形態において、閾値パラメータはトレンドを含み得る。例えば、床105上の液体104の一連の連続する画像が、床105上の液体104を識別するために使用され得る。輝度値は、例えば、画像において液体を識別するように使用され得る。一連の連続する画像における輝度値の変化は、例えば、個々の画像において液体であるように見えるかもしれない床からのグレアと、液体とを区別するために使用され得る。この例においてのトレンドは、連続する画像における輝度値の変化であり得る。いくつかの実施形態において、連続する画像の輝度値の実際の値、または連続する画像の輝度値の変化の実際の値が、閾値パラメータにおいて使用され得る。特定の実施形態において、連続する画像における輝度値が、関数として処理され得る。関数のグラフは、例えば、床105上の液体104を示す形を提供し得る。センサ120によって収集されるデータセットにおいて同様の形を見つけると、たとえデータの実際の値が異なっていても、対応するものとして処理され得る。
【0131】
閾値パラメータのセットは、スクラビングロボット110に結合されるセンサ120のタイプに特有のものであり得る。
【0132】
表面上の液体104を検出するための任意の適切なセンサ120は、スクラビングロボット110に結合され得る。いくつかの実施形態において、光センサは床105のまわりのデータを収集するように、スクラビングロボット110に結合され得る。光センサは、例えば、床105の1または複数の画像を撮像するための、カメラなどのイメージングデバイスであり得る。任意の好適な種類のイメージングデバイスが、センサ120として使用され得る。例えば、デジタルカメラが使用され得る。イメージングデバイスは、個々の静止画像を撮像するための写真カメラであり得、または、静止画像のシーケンスを撮像するためのビデオカメラであり得る。
【0133】
図2を参照すると、床105上の液体104を検出するためのシステム200が示される。システムは、スクラビングロボット110に結合されるイメージングデバイス230を有するスクラビングロボット110を含む。イメージングデバイス230は、スクラビングロボット110のすぐ後ろの床105の領域の画像を撮像するように配置され得る。いくつかの実施形態において、イメージングデバイス230は、スクラビングロボット110に(例えば、ロボット1つ分の長さ以内で)近接した、および、スクラビングロボット110の、液体を保有する構成要素107(
図2には図示せず)が既に通過した経路上の、床105の領域の画像を撮像するように配置され得る。イメージングデバイス230は、イメージングデバイス230の光軸が方向づけられる方向の成分が、スクラビングロボット110の移動の方向と反対になるように配置され得る。いくつかの実施形態において、イメージングデバイス230は、床105上へのその光軸の投影が、スクラビングロボットの移動の方向と逆方向と±30°以内となるように方向づけられ得る。いくつかの実施形態において、この角度範囲は±15%である。いくつかの実施形態において、イメージングデバイス230の視野は、以前の画像において既に撮像された床105の領域の画像を撮像するのに十分大きいものであり得る。例えば、ビデオカメラは、ビデオカメラの視野に入ってすぐの床105の領域の画像を撮像し得る。ビデオカメラの視野に入ってすぐの床105の領域は、画像の第1部分を形成し得、一方、以前の画像の第1部分にあった床105の領域は、現在の画像の第2または第3の部分を形成し得る。
【0134】
いくつかの実施形態において、イメージングデバイス230の視野は、動的に調節可能である。例えば、スクラビングロボット110および/またはイメージングデバイス230は、床105のどの領域が画像化されるべき(例えば、スクラビングロボット110が、例えばより低い速度で移動しているときには、スクラビングロボット110がより速い速度で移動しているときに画像化される床105の領域よりも小さい、床105の領域が画像化され得る)かによって、イメージングデバイス230の視野を動的に調節し得る。いくつかの実施形態において、床105の領域における液体104の検出のとき、スクラビングロボット110は、液体104の検出を確認するように、画像化された床105の領域を拡大し得る。そのような複数の実施形態において、イメージングデバイス230は、例えば、床105の粗い領域を画像化するように構成され得る。液体104の検出の可能性があるとき(例えば、液体104の存在を示唆するピクセル値を備える1または複数の粗い画像を撮像したとき)、イメージングデバイス230は、床105の液体104の存在を確認するように、床105のより細かな領域を画像化するように構成され得る。イメージングデバイス230の視野を動的に調節することは、床105上の液体104の検出の計算効率を増大させ得る。
【0135】
アプリケーションは、例えば、機械視覚技術を含むがそれに限定されない、床105上の液体104の存在を検出するように、イメージングデバイス230によって撮られた画像または複数の画像を分析する画像分析技術に使用され得る。例えば、アプリケーションは、床105の濡れた領域と乾いた領域との間のコントラストを示す閾値パラメータに基づいて、画像におけるコントラストのある領域を探すことによって、画像を分析し得る。床の濡れた領域と乾いた領域との間のコントラストは、限定するものではないが、色、輝度、および彩度などの特性のうちにあり得る。任意の適切なコントラストのある特性が、アプリケーションによって使用され得る。
【0136】
イメージングデバイス230は、環境への照射を減らすように、1または複数の光源(例えばフラッシュ)を使用し得る。画像におけるコントラストは、床105の濡れた領域と乾いた領域との間の光反射の差によって引き起こされ得る。1または複数の光源は、いくつかの実施形態において、光反射またはグレアによって引き起こされたコントラスト差を強調し得る。イメージングデバイス230の光軸は、床105に対する特定の角度範囲内に方向づけられ得る。特定の角度範囲は、床105の濡れた領域と乾いた領域との間のコントラストを強調するための任意の適切な角度範囲であり得る。特定の角度範囲は、存在する照射のタイプ、床材料のタイプ、床材料の色および反射性、および検出されている液体のタイプまたは複数のタイプに応じてよい。
【0137】
特定の実施形態において、適応学習技術、または機械学習が、アプリケーションが床105上の液体104の存在を識別するようにトレーニングするように使用され得る。アプリケーションは、例えば、教師あり学習、強化学習、および監督されていない学習などの技術を使用してトレーニングされ得る。教師あり学習または強化学習のいずれかを使用する実施形態において、床105の多数の画像が提供され得る。画像のうち一部は、床105上に存在する液体104を有し得、画像のうち一部は、床105上にいかなる液体104も示さないかもしれない。教師あり学習を使用する実施形態において、各画像は、アプリケーションによって提供される前に、床105上に液体104を有しているか、床105上に液体104を有していないかのいずれかとして、アプリケーションに関して識別され得る。強化学習を使用する実施形態において、アプリケーションが、液体104を示すものか、または液体104を示さないものとして画像をカテゴリ化した後、画像は、液体104を示すものか、または液体104を示さないものとして識別され得る。
【0138】
トレーニング目的のために使用される画像は、液体104によって覆われる、様々なサイズおよび形の床領域を含み得る。単一画像は、液体104によって覆われた単一または複数の領域を含み得る。異なるタイプの液体が使用され得る。
【0139】
アプリケーションは、例えば、画像セグメンテーションオブジェクト認識などの、任意の好適な種類および任意の適切な数の画像分析技術を含み得る。アプリケーションは次に、画像における床105上の液体104の存在をどのように識別するかを学習するように機械学習を使用し得る。液体104の存在を識別するためのアプリケーションによって使用される技術は、伝達関数として表され得る。技術は、閾値パラメータのセットに対応するか、またはそれと交差する、画像データのパラメータのセットの認識を含み得る。閾値パラメータは、床105上の液体104の存在をアプリケーションに示し得る。閾値パラメータは、機械学習処理を通じて、アプリケーションによって定義され得る。人間のオペレータは、どの閾値パラメータが、床105上の液体104を識別するようにアプリケーションによって使用される技術であるか、気付いていないことがある。
【0140】
任意の適切な数の画像が、アプリケーションをトレーニングするために使用され得る。例えば、いくつかの実施形態において、1000の画像がアプリケーションをトレーニングするために使用され得る。特定の実施形態において、10000の画像が使用され得る。画像は、一般的な床であり得る。画像は、異なるタイプの床であり得る。画像は、異なる照射条件のもとで、および/または異なるカメラアングルを使用して画像化された、あるタイプの(または複数のタイプ)の床の画像であり得る。いくつかの実施形態において、画像は、スクラビングロボット110が清掃のために使用されるであろう特定のタイプの床の画像であり得る。特定の実施形態において、アプリケーションは、スクラビングロボット110が清掃のために使用され得る同じ床105の画像を使用してトレーニングされ得る。画像は、スクラビングロボット110によって清掃セッションの最中に撮像され得る。
【0141】
特定の実施形態において、画像のシーケンスは、床105上の液体104の存在を識別するように、アプリケーションによって使用され得る。機械学習技術は、画像のシーケンスにおいて床105上の液体104を識別するようにアプリケーションをトレーニングするために使用され得る。画像は、床105に沿ってスクラビングロボット110が移動するときに撮られ得る。画像のシーケンスのうちの画像は、一連のうちの以前の画像において示された床105の一部と、以前の画像に見られない床105の新しい一部とを含み得る。いくつかの実施形態において、床105上の液体104の存在を識別するために画像のシーケンスを使用することは、床105上の液体104の存在を正しく識別する確率を増大することにおいて有利であり得る。例えば、いくつかの状態において、特にあるカメラアングルにおいて、床105上の液体104の存在を識別することは困難であり得る。いくつかの状態において、光からのグレアは、床105上の液体104と同様なように見えることがある。床105上の液体104の現われ方と、床105上のグレアまたは反射とは、例えば、イメージングデバイス230と床105上の点との間の距離を変化させたときに、イメージングデバイス230と床105上の点との間の角度を変化させたときに、および、床105上へ光を照らす光源に対するイメージングデバイス230の位置を連続する画像に関して変化させたときに、変化し得る。イメージングデバイス230と床105上の点との間の角度は、イメージングデバイス230と床105上の固定点との間の距離の増加に起因して変化し得る。
【0142】
図3を参照すると、床105に対応する画像のシーケンス305の図が示される。画像のシーケンスは、スクラビングロボット110に結合されるイメージングデバイス230によって撮られる。床105の一部は濡れているかもしれず、別の一部は乾燥しているかもしれない。例えば、床105の左側は乾燥しているかもしれず、床105の右側は濡れているかもしれない。第1画像310は、床105上の液体104に現れたように見えるが、実際は床105に反射した光によって引き起こされた、左側のスポット360を示す。スポット360は誤検知であり得る。第2画像320は、床105上の液体104を示すかもしれないいかなるスポットも、示さないかもしれない。第3画像330は2つのスポット360、365を示し得る。画像330に示される第1スポット360は、第1画像310に見られるものと同じスポットであり、床105に反射した光によって引き起こされたものである。画像330の右側の第2スポット365は、床105上の、水などの液体104によって引き起こされたものである。第4画像340において、第1スポット360のみが見える。第5画像350において、スポットは見えない。液体104が床105上に存在することを正しく識別する確率を増大させるように、シーケンス305などの画像のシーケンスを用いてアプリケーションをトレーニングするように、マシントレーニング技術が使用され得る。トレーニングに基づいて、アプリケーションは、画像のシーケンスを使用する床105上の液体104の存在を識別するための、伝達関数または閾値パラメータのセットを立案し得る。
【0143】
図3の例を使用して示されるように、単一画像ではなく画像のシーケンスの使用が、報告されている誤検知を減らし得る。床105に対するイメージングデバイス230の角度が、画像間で変化するとき、1つの画像で誤検知として検出された領域が、後続の画像では陰性となり得る。誤検知を含む画像のシーケンスを用いてアプリケーションをトレーニングすることによって、アプリケーションが開発する伝達関数に基づいて、アプリケーションは誤検知を正しく識別することができ得る。
【0144】
任意の適切な長さの時間で、画像のシーケンスにおける別個の画像が使用され得る。例えば、画像は、毎秒60フレーム(fps)のビデオカメラ記録によって撮られたシーケンス画像のセットであり得る。特定の実施形態において、画像のシーケンスにおける画像の間の時間の長さは、ロボットの移動の速度に基づいて構成され得る。いくつかの例示的な実施形態において、画像のシーケンスにおける画像は、秒ごとに撮られ得る。画像は、使用される画像の間に撮像され得るが、分析される画像のシーケンスからは除外され得る。例えば、60fpsで撮影するビデオカメラが使用される場合、60番目ごとの画像が、画像のシーケンスにおいて分析され得る。いくつかの実施形態において、アプリケーションは、ロボットが移動する速度の変化に基づいて、シーケンスに関して使用される画像間の時間を変化させ得る。変化は、画像の撮像の間の一貫した距離を維持することに基づき得る。
【0145】
任意の適切な数の画像が、画像のシーケンスにおいて使用され得る。いくつかの実施形態において、適切な数の画像がトレーニング中に判断され得る。床105上の液体104の存在を識別することの所望の成功率を達成するために、適切な数の画像を判断するトレーニング中に、異なる数の画像が使用され得る。
【0146】
いくつかの実施形態において、アプリケーションは、床105上の液体104の存在を識別するように、単一画像と画像のシーケンスとの組み合わせを使用し得る。
【0147】
図4を参照すると、床105上の液体104を検出するために電気導電性を使用するセンサ405を有する、スクラビングロボット110の実施形態が示される。センサ405は、スクラビングロボット110が床105上を移動するときに床105と接触し得る、電極420を含む。スクラビングロボット110によって運搬される液体の膜の電気特性に基づく閾値パラメータが、スクラビングロボット110に結合されるコンピュータ可読メモリ135に格納され得る。例えば、床105上の水の膜に関する抵抗値または抵抗値の範囲が、閾値パラメータとして格納され得る。液体104の存在を識別するためのアプリケーションは、閾値パラメータを、センサ405によって検出される値と比較し得る。任意の適切な閾値パラメータが使用され得る。閾値パラメータを変化させると、センサ405の液体104への感度が変化し得る。
【0148】
電極420は、任意の好適な種類の電極を含み得る。いくつかの実施形態において、電極420は、輪または球などの回転電極であり得る。回転電極は、スクラビングロボット110が移動するにつれて回転し得、電極によって接触される床105を損傷する可能性を減らす。いくつかの実施形態において、電極420は可撓性電極であり得る。可撓性電極もまた、剛性電極と比較して床105を損傷する可能性を減らし得る。電極420は、任意の適切な材料から形成され得、任意の適切なサイズをとり得る。
【0149】
いくつかの実施形態において、センサ405は、床105に沿ってドラッグされるためのスクラビングロボット110の後ろ部分に結合された流体検出ケーブルを含み得る。流体検出ケーブルは、浸透性絶縁体シースによって保護される半浸透性導体を含み得る。電気信号は導体を通り得る。液体104との接触は、液体104が、浸透性絶縁体シースを通り、半浸透性導体と接触することにつながり得る。これは、流体検出ケーブルの電気特性を変化させ得る。電気特性の変化は、流体検出ケーブルに結合されたプロセッサによって検出され得る。アプリケーションは、変化を、液体104が床上に存在するかどうか判断するための閾値パラメータと比較し得る。
【0150】
いくつかの実施形態において、センサ405はまた、スクラビングロボット110によって移動された距離を測定する検知メカニズムを含み得る。測定距離に関する検知メカニズムは、例えば、スクラビングロボット110の車輪軸またはモータ軸に結合されるエンコーダを含み得る。スクラビングロボットが進んだ距離を測定することに関する検知メカニズムは、例えば、タイマおよび速度センサを含み得る。アプリケーションは、次に、スクラビングロボット110によって進んだ距離を計算するために、時間および速度を使用し得る。特定の実施形態において、アプリケーションは、液体104がセンサ405によって検出される期間の最中に、距離センサから測定された長さを取り入れることによって、床105の濡れた領域の長さを判断し得る。
【0151】
いくつかの実施形態において、スクラビングロボット110は、ローカル位置決めシステムデバイスまたはグローバル位置決めシステムデバイスを含む。そのような複数の実施形態において、スクラビングロボット110によって移動される距離は、スクラビングロボット110によって往来される経路から推測され得る。例えば、ローカル位置決めシステムデバイスまたはグローバル位置決めシステムデバイスは、スクラビングロボット110によって往来される経路に沿ったディスクリートな点(すなわち、位置)を判断するように使用され得る。アプリケーションは、例えば、ディスクリートな点を使用する往来通路を補間および/または外挿し得る。いくつかの実施形態において、アプリケーションは、スクラビングロボット110の最初の開始位置および最終的な停止位置のみで使用する、往来通路(およびスクラビングロボット110によって進んだ距離)を補間する。
【0152】
静電容量式センサもまた、床105上の液体104の存在を検出するように使用され得る。いくつかの実施形態において、静電容量式センサは、床105と、スクラビングロボット110に結合されて床105から上に配置された導体との間のキャパシタンスの変化を検出することによって、床105に接触することなく、床105上の液体104の検出のために使用され得る。任意の適切な静電容量式センサが使用され得る。いくつかの実施形態において、キャパシタンスの変化に関する静電容量式センサの感度は、スクラビングロボット110によって動的に変更され得る。例えば、静電容量式センサの感度が増大することは、スクラビングロボット110が、より小さい体積の、床105上に存在する液体104を検出することを可能にする。
【0153】
図5を参照すると、電磁放射センサ510の実施形態が示される。センサ510は、床105に向けられた電磁放射線源520と、電磁放射線検出器530とを含み得る。いくつかの実施形態において、ソース520は、異なる液体を検出するように、少なくとも2つの異なる波長の電磁放射を放射し得る。例えば、線源520は、センサ510が検出するように構成された液体104の吸収帯内にある波長で、電磁放射550を放射し得る。例えば、ソース520は、約450nmの波長の電磁放射を放射し得、その波長は水の吸収帯内であり得る。検出器530は、床105によって反射された電磁放射560を検出し得る。水が床105上に存在する場合、水による吸収は、検出器530によって検出される反射放射に影響を与え得る。床105上の液体104の存在を識別するためのアプリケーションは、水(または任意の他の液体104)が床105上にあるかどうか判断するための閾値パラメータと、検出されたものの変化とを比較し得る。電磁放射を使用する実施形態において、任意の適切な波長の任意の適切な電磁放射が使用され得る。いくつかの実施形態において、スクラビングロボット110は、どの波長が使用されるか、および/またはセンサ510の感度を動的に修正する。さらに、任意の適切な電磁線源および検出器が使用され得る。
【0154】
いくつかの実施形態において、床105上の液体104の存在によって引き起こされる光の屈折率の変化が、液体104の存在を検出するために使用され得る。代替的に、またはさらに、例えば、超音波センサ、分光計、インピーダンスモイスチャセンサ、およびチルドミラー技術ベースのセンサなどの、任意の適切な流体検出センサが使用され得る。
【0155】
いくつかの実施形態において、スクラビングロボット110が通知モジュール150を含む。通知モジュールは、液体104が床105上に存在することをアプリケーションが判断することに応じて、通知を発し得る。液体104が床105上にあるという判断は、床105の十分に大きい領域が液体104によって覆われ、床105上を歩く人々に危険をもたらすという判断を含み得る。上に説明されたように、センサは、液体104によって覆われる床105の長さを判断するための、距離測定センサを含み得る。画像ベースのセンサに関して、画像分析ソフトウェアは、画像における液体104によって覆われた領域のサイズを判断し得る。アプリケーションは、覆われる床105の長さ、または覆われる床105の面積を、設定可能な閾値長さまたは面積と比較し得る。設定可能な閾値長さまたは面積は、例えば、オペレータによって構成され得る。設定可能な閾値が満たされる場合、アプリケーションは通知を発するように、通知モジュールに信号を発し得る。床105を覆う液体104の長さまたは領域サイズの閾値の使用は、危険をもたらさないかもしれない小さい量の液体の通知を減らし得る。例えば、いくつかの実施形態において、液体104の面積が小さい区画(約2平方センチメートル)は、通知を必要とする危険をもたらさないかもしれない。代替的に、またはさらに、液体104の存在の検出に使用される1または複数のセンサの感度は、無視できる体積の液体104を検出から排除するように、本明細書の他の場所に説明されたように、スクラビングロボット110によって調整され得る。
【0156】
任意の適切な通知が使用され得る。いくつかの実施形態において、通知はコンピュータ検出可能な通知および/または人間検出可能な通知を含み得る。通知モジュールは、通信用インタフェースを含み得、コンピュータ検出可能な通知は、通信用インタフェースを介して、例えば、リモートアプリケーションサーバ、クラウドサーバ、またはリモートデバイスに送信された電子メッセージを含み得る。例えば、濡れた床の通知に応答する責任のある作業者は、携帯電話などのハンドヘルドデバイスを有し得、通知モジュールは、モバイルデバイスに通知を発し得る。通知はモバイルデバイスによって受信され得、作業者のためにテキストメッセージとして表示され得る。通知は、また、例えば、eメール、電話呼、または電話への音声メッセージとして送信され得る。いくつかの実施形態において、通知は、アプリケーションサーバおよび/またはクラウドサーバに無線で発せられ得る。アプリケーションサーバおよび/またはクラウドサーバは、作業者に関するモニタ上の通知を表示し得る。特定の実施形態において、アプリケーションサーバおよび/またはクラウドサーバは、音響アラームを鳴動させ得る。いくつかの実施形態において、アプリケーションサーバおよび/またはクラウドサーバは、例えば、作業者によってウェアラブルなデバイス、携帯電話、タブレットデバイス、または任意の他の適切なモバイルデバイスなどの、リモートデバイスにメッセージを送信し得る。メッセージは、例えば、eメール、テキストメッセージ、電話呼、音声メッセージ、または任意の他の適切なメッセージであり得る。
【0157】
特定の実施形態において、通知モジュールは、人間検出可能な通知を発し得る。例えば、通知モジュールは、音響アラームを鳴動させ得るか、例えば点滅光などの、視覚的アラームを発し得る。濡れた床に関する通知に応答するように、責任のある作業者は、人間検出可能な通知を見ることができ、適切な動作を取るように反応し得る。
【0158】
特定の実施形態において、通知モジュールは、床105上の液体104を警告するように、床105上に物理マーカを配置し得る。例えば、通知モジュールは、通知コーン、フォールダブルサイン、または任意の適切な物理的マーカを、床105上の液体104に近傍した床105上に配置し得る。物理マーカは、濡れた床を人間に通知するための言語、シンボル、または画像を上に有し得る。いくつかの実施形態において、物理マーカもまた、光、音声通知、および/またはデジタル画像を含み得る。
【0159】
いくつかの実施形態において、通知モジュールは、床105上の液体104に近接した床105上に、物理マーカを配置するための物理マーカディスペンサを含み得る。物理マーカディスペンサは、1または複数の物理マーカを保持するための、スクラビングロボット110に結合されたホルダを含み得る。ディスペンシングピースがスクラビングロボット110に結合され得る。ディスペンシングピースは、物理マーカをホルダから取り除いて床105上に配置するために位置づけられ得る。物理マーカディスペンサもまた、ディスペンシングピースに結合されたアクチュエータを含み得る。アクチュエータもまた、コンピュータと結合され得、コンピュータはディスペンシングピースのアクチュエーションを制御し得る。
【0160】
任意の適切な保持装置はホルダとして使用され得る。例えば、物理マーカは、支持プラットフォーム上に保持され得る。特定の実施形態において、物理マーカは、把持装置を使用して保持され得る。ディスペンシングピースもまた、任意の適切な分配機構を含み得る。例えば、いくつかの実施形態において、ディスペンシングピースは物理マーカをプラットフォームから押して取り外し、床105上に押すための、延長部を有するギアを含み得る。
【0161】
いくつかの実施形態において、ホルダおよびディスペンシングピースは統合され得る。例えば、物理マーカディスペンサは、物理マーカを保持するための螺旋ねじを含み得る。螺旋ねじの回転は、物理マーカの解放をもたらし得る。いくつかの実施形態において、物理マーカは真空吸引を使用して保持され得る。吸引を解放することは、物理マーカを解放し得、物理マーカを床105上の位置に落下させ得る。
【0162】
図6を参照すると、プレート装置を備える物理マーカディスペンサ600の実施形態の例が示される。床105上に配置するための待ち行列に入った物理マーカ608の下には、一対のベースプレート615、616が載り、ベースプレート615、616が閉位置にあるときに、ベースプレート615、616はそれぞれ、物理マーカのベース608の側部を支持する。物理マーカ608は、テーパ状の形を有し得る。例えば、物理マーカ608は、コーン、または、一端で蝶番式ジョイントによって結合される2つのピースを備える、フォールディングサインであり得る。ベースプレート615、616は、任意の適した形状またはサイズであり得る。例えば、いくつかの実施形態において、ベースプレート615、616は、物理マーカ608の一部が各バー上に載るように、閉位置において離間するが、互いに十分近い複数のバーを含み得る。床105上に物理マーカ608を配置するように、一対のベースプレート615、616の組は、相互に離れて移動し得、物理マーカ608が床105上の位置に落ちることを可能にする。物理マーカ608が床105へ落下することを可能にするのには十分長い時間であるが、第2物理マーカ609をベースプレート615、616で停止させるには十分短い時間の後、ベースプレート615、616は閉位置に移動し得る。物理マーカ608はテーパ状の形状であるため、各ベースプレート615、616は、物理マーカ608の支持される縁部の厚さよりわずかに大きいか、それにおよそ等しい距離を、後方に移動する必要があり得る。
【0163】
1または複数のアクチュエータ625が、ベースプレート615、616を駆動するようにベースプレート615、616に結合され得る。任意の好適な種類のアクチュエータおよび駆動システムが使用され得る。
【0164】
いくつかの実施形態において(図示せず)、一対の二次プレートがベースプレート上に配置され、二次プレートが閉位置にあるとき、一方の二次プレートは第2物理マーカの基部の一方の側部を支持し、他の二次プレートは第2物理マーカの基部の他の側部を支持する。各二次プレートは、各二次プレートの内側の縁部に第2物理マーカの外側の縁部のみが載るように、配置され得る。いくつかの実施形態において、二次プレートが閉位置にあるとき、二次プレートの間に間隙があり得る一方、他の実施形態においては、間隙はなくともよい。床105上に物理マーカを配置するように、一対のベースプレートは、相互に離れて移動し得、物理マーカが床105上の位置に落ちることを可能にする。次に、ベースプレートは近づき得、二次プレートは離れるように移動し得、第2物理マーカがベースプレート上の待ち位置に落ちることを可能にする。いくつかの実施形態において、第2物理マーカが落下することを可能にするには十分長い時間であるが、第3物理マーカを二次プレートで停止させるには十分短い時間の後、二次プレートは閉位置に移動し得る。物理マーカがテーパ状の形状であるため、各二次プレートは、第2物理マーカの支持される縁部の厚さよりわずかに大きいか、それにおよそ等しい距離を、後方に移動する必要があり得る。
【0165】
いくつかの実施形態において、フォールディングサインは、標識の各半分の脚の部分が、共にプレスされた状態で、閉位置においてスクラビングロボット110の中または上に格納され得る。フォールディングサインは、地上へ配置するための待ち行列に移動される前に、または特定の実施形態では、床105上への配置の最中に、開かれ得る。例えば、上で説明されたプレート装置600の実施形態において、ベースプレート615、616に向かって低くなるようにフォールディングサインの脚を分けるために、くさび形状のピースが使用され得る。ベースプレート615、616はまたそれ自身、いくつかの実施形態において、フォールディングサインの脚を引いて離すために使用され得る。例えば、ベースプレート615、616は、ベースプレート615、616が床105上に標識を配置するために分かれるとき、脚を引いて離させる高摩擦の表面を有し得る。特定の実施形態において、気圧または吸引が、脚を引いて離すために使用され得る。
【0166】
任意の適切なアクチュエータが、物理マーカディスペンサの構成要素を作動させるように使用され得る。いくつかの実施形態において、複数のアクチュエータが使用され得る。
【0167】
図7を参照すると、物理マーカディスペンサ710の実施形態が示される。物理マーカディスペンサ710は、スクラビングロボット110に結合されたフレームを含む。この実施形態において、フレームに結合される2つのアクチュエータ720がある。物理的ディスペンサ710もまた、一対の離間した平行なシャフト730、740を含む。一対の離間した平行なシャフト730、740は、スクラビングロボット110が移動する床105に平行かつ床105の上にある平面に配置される。各シャフト730、740の第1端部は、軸受750を通してフレームに結合される。各シャフト730、740の第2端部はアクチュエータ720のうち1つに結合され得る。結合は、駆動機構を通じ得る。シャフト730、740は、アクチュエータによって互いに反対方向に回転可能であり得る。例えば、相手のシャフトに最も近い各シャフトの表面が下向きに移動するように、一方のシャフト730が時計まわりに回転し、他方のシャフト740が反時計まわりに回転する。各シャフト730、740の回転方向は、シャフト730、740の長手方向軸のまわりであり得、シャフト730、740の間にある各シャフト730、740の表面が、回転中に床105に向かって回転するようなものであり得る。
【0168】
物理マーカディスペンサ710もまた、第1ギア760および第2ギア765を含み得る。第1ギア760は、第1シャフト730に結合され得、第2ギア765は、第2シャフト740に結合され得る。第1ギアおよび第2ギア760、765のそれぞれは、
図7に示されたように、シャフトから突き出ている複数の延長部770を含み得る。延長部770は、シャフトの軸に直交した成分を有する方向で、シャフトの軸から外向きに突き出得る。延長部770は、第1ギアおよび第2ギア760、765の間に物理マーカ799を保持するための形状を有し得る。第1ギアおよび第2ギア760、765は、それらの間に物理マーカ799を保持するように、互いに対して位置付けられ得る。シャフト730、740が回転するとき、第1ギア760の第1延長部775および第2ギア765の第1延長部776は、第1ギアおよび第2ギア760、765が物理マーカ799との接触を失う位置へ回転し、物理マーカ799を自由にして床105上の位置に落下させる。
【0169】
第1ギア760の第2延長部780および第2ギア765の第2延長部781は、第1ギアおよび第2ギア760、765の間に第2物理マーカ798を相互に保持する位置へ回転する。テーパ状の物理マーカの組が、物理マーカディスペンサ710内に格納され得る。
【0170】
いくつかの実施形態において、物理マーカは、ローカル位置決めシステムデバイスまたはグローバル位置決めシステムデバイスなどの位置決めデバイスを含み得る。デバイスは、例えば、送信機を含み得る。デバイスは、リモートサーバまたはリモートデバイスに物理マーカの位置を送信し得る。位置は、物理マーカの責任のある作業者が、物理マーカがどこに位置するかを知り得るように、リモートサーバまたはデバイスに格納され得る。作業者は、分配された物理マーカの知られた位置を使用して、マーカを収集し得る。特定の実施形態において、作業者は、濡れた床領域を見つけてそこを乾燥するために位置を使用し得る。これは、例えば、こぼされた液体104の場合に有用である。いくつかの実施形態において、スクラビングロボット110もまた、スクラビングロボット110が床105上の液体104、および/または分配された物理マーカの位置の通知を発するとき、床105上の液体104の位置を送信し得る。代替的に、またはさらに、スクラビングロボット110は、分配された物理マーカの収集を容易にするように、分配された物理マーカの位置を記録し得る(例えば、ログを生成することによって)。
【0171】
いくつかの実施形態において、通知モジュールによって発せられた人間検出可能な通知は、床105によって照射された通知光を含み得る。例えば、通知モジュールは、アプリケーションが、床に液体104があると判断したその床105の領域を通知光で照射するように配置された光源を含み得る。照射された床105からの反射光は、照射された床105の近傍において人々に見えるものであり得る。通知光は任意の適切な色であり得る。色は、床のタイプおよび床の色に基づいて構成または選択され得る。いくつかの実施形態において、光源は、異なる色のビームの光を光らせることができることがある。特定の実施形態において、光源は、同時に異なる色のビームの光を作成し得る。いくつかの実施形態において、光源は異なる色のライトビームの間で切り替えられ得る。
【0172】
通知光は、床105上の任意の適した形状を形成し得る。例えば、通知光は床105上の画像または言語を形成し得る。例えば、いくつかの実施形態において、通知光は床105上に言語「濡れた床」を形成し得る。特定の実施形態において、通知光は、人間の形が床上で滑るものなどの、危険標識または濡れた床のシンボルの画像を形成し得る。いくつかの実施形態において、通知光は床105上で移動し得る。例えば、通知光は、床105上を移動する光のパターンを形成し得る。
【0173】
任意の好適な種類の光源が使用され得る。いくつかの実施形態において、光源はLEDベースの光源であり得る。特定の実施形態において、光源はレーザであり得る。
【0174】
任意の適切な数の光源が使用され得る。いくつかの実施形態において、単一の光源が光の複数のビームを生成し得る。特定の実施形態において、1または複数の光源のそれぞれは、それぞれが光のビームを生成し得る。異なる光源が、通知光によって床105の異なる領域を照射し得る。
【0175】
いくつかの実施形態において、光源は枢動するジョイントを通じて、スクラビングロボット110に結合され得る。ジョイントに結合されるアクチュエータは、光源が特にスポットを照射し続けるように、スクラビングロボット110が移動するにつれて光源を移動させ得る。トラッキングソフトウェアが、光源の移動を制御するために使用され得る。アクチュエータおよびソフトウェアの任意の適切な組み合わせが、光源の移動を制御するために使用され得る。例えば、上に液体104を有する床105の領域が、地図ソフトウェアによってマッピングされ得る。スクラビングロボット110が移動するにつれて、地図ソフトウェアは、床105の濡れた領域に対するスクラビングロボット110の位置をトラッキングし得る。光源に結合されるアクチュエータを制御するソフトウェアが、床105の濡れた領域において固定された光源からの光のビームを維持するように、床105に対する光源の角度を調節するために、スクラビングロボット110の位置を使用し得る。
【0176】
いくつかの実施形態において、スクラビングロボット110の速度および軌跡を計算するソフトウェアが、床105の濡れた領域上の光のビームを維持するために、アクチュエータを制御するように使用され得る。例えば、スクラビングロボット110が最初に床105上に液体104を検出したとき、光源は、通知光によって、液体104が上にある床105の領域を照射し得る。スクラビングロボット110が移動するにつれて、スクラビングロボット110の速度および軌跡は、液体104が上にある床105の領域に通知光を固定して維持するために、光源を回転させる必要がある速度を計算するように使用され得る。
【0177】
液体104を有する床105の領域は、任意の適切な長さの時間で通知光によって照射され得る。例えば、いくつかの実施形態において、床105の領域は、作業者が到着するまで通知光によって照射され得る。作業者は、例えば、液体104をきれいに清掃し得、または、液体104を通知するように、床105上に物理マーカを配置し得る。作業者は次に、光源をオフにするようにスクラビングロボット110に信号を発し得る。例えば、作業者は、光源をオフにするようにスクラビングロボット110に信号を発する無線デバイスを使用し得る。いくつかの実施形態において、作業者は、光源をオフにするように、スクラビングロボット110に結合される入力デバイスを使用し得る。
【0178】
いくつかの実施形態において、光源は、設定可能な長さの時間で、通知光によって床105の領域を照射し得る。例えば、光源は、約20秒から1分の間、床105の領域を照射し得る。作業者は、通知光を見て、床105上に液体104があることに注目し得る。特定の実施形態において、スクラビングロボット110によって清掃された床105の領域は、乾燥のために一定の長さの時間がかかり得る。光源は、床105のための乾燥時間であると推定される長さの時間で、スクラビングロボット110によって清掃される床105の領域を照射するように構成され得る。例えば、床105は、乾燥のために15秒がかかると推定され得る。この例において、光源は、スクラビングロボット110が床105のそれらの一部を通った後、約15秒の間、床105の清掃されたそれらの一部を照射し得る。
【0179】
いくつかの実施形態において、スクラビングロボット110の移動速度は、床105の推定乾燥期間の最中に、スクラビングロボット110によって進んだ距離を判断するように使用され得る。任意の適切な距離が使用され得る。例えば、スクラビングロボット110は、スクラビングロボット110の後ろで床105を乾燥するために推定された時間の最中に、15フィート移動し得る。1または複数の光源は、次に、通知光によってスクラビングロボット110の後ろの15フィートの長さの床105を照射し得る。通知光は、スクラビングロボット110の幅におよそ等しい、床105の幅をカバーし得る。スクラビングロボット110が最初に清掃を開始したとき、スクラビングロボット110の後ろ側に直接隣接する床105の一部に向けられた光源が、オンにされ得る。スクラビングロボット110が前方に移動するにつれて、床105の所望の長さが照射されるまで、床105の追加の領域が通知光によって照射され得る。特定の実施形態において、複数の光源が使用され得、それぞれが、スクラビングロボット110の後ろの床105の異なる位置に向けられ、複数の光源は、床105の所望の長さが通知光によって照射されるまで、順次アクティブ化され得る。いくつかの実施形態において、スクラビングロボット110が清掃を開始したとき、床105の所望の長さをカバーする位置に光源が回転するまで、アクチュエータは光源を回転させるように使用され得る。さらに、または代替的に、光源は、スクラビングロボット110が清掃を開始した直後の時刻からの推定乾燥時間の最中にスクラビングロボット110が移動するであろう距離に等しい床105の長さをカバーし得る。例えば、1または複数の光源は、15フィート全体はまだ濡れていないとしても、スクラビングロボット110が清掃を開始したまさにそのとき、スクラビングロボット110の後ろの15フィートの長さの床105を通知光で照射し得る。乾燥領域ははじめに、スクラビングロボット110が清掃を開始するときに数秒間、通知光によって照射され得る。
【0180】
特定の実施形態において、濡れた床の通知を提供するシステムは、床105をスクラビングするスクラビングロボット110を含み得る。スクラビングロボット110は、光源に結合され得る。光源は、スクラビングロボット110によって往来される床105の領域の一部を通知光で照射するように配置され得る。いくつかの実施形態において、光源は、濡れた床を検出するためのセンサ120が使用中か否かでオンにされ得る。スクラビングロボット110が床105を清掃しているときはいつでも、スクラビングロボット110の後ろの床105がいくらかの距離にわたって濡れているであろうという仮定に基づいて、スクラビングロボット110は、清掃中はいつでも光源をオンにするようにプログラムされ得る。
【0181】
床105を照射するように通知光を使用することは、スクラビングロボット110が物理マーカを運搬または分配する必要がないことにおいて、有利であり得る。さらに、物理マーカが床105から収集される必要がない。いくつかの場合において、スクラビングロボット110の直接後ろの床105は、例えば、約10秒から45秒などの短い時間の間、濡れていることがある。濡れた床領域を照射するように通知光を使用することによって、スクラビングロボット110の清掃経路全体に沿って物理マーカを継続的に配置して収集することに関連する時間およびリソースが節約される。
【0182】
図8を参照すると、濡れた床の通知を提供する方法800の実施形態が示される。ボックス810において、床105を清掃するための液体が提供される。液体は、スクラビングロボット110に結合されたコンテナに保持され得る。コンテナは、複数のコンテナを含み得る。例えば、1つのコンテナが清潔液体のためであり得る一方、第2のコンテナは回収液体のためであり得る。回収液体は、床105を清掃するために使用され、スクラビングロボット110によって収集された液体を含み得る。
【0183】
ボックス820においてスクラビングロボット110に結合されたセンサ120は、スクラビングロボット110に近接した床105の領域のまわりで、および、スクラビングロボット110によって往来された経路に沿って、センサデータを収集する。例えば、画像を撮像するためのイメージングデバイス、電磁放射線検出器、および/または、本明細書に説明された他の種類のセンサの何れかなどの、任意の好適な種類のセンサ120が使用され得る。ボックス830において、床105上の液体104の存在を示すものである閾値パラメータのセットが提供される。閾値パラメータのセットは、スクラビングロボット110に結合されるコンピュータ130に格納され得る。ボックス840において、アプリケーションは、閾値パラメータのセットに対応するか、または交差するパラメータの第2のセットの存在に関するデータの分析によって、液体104が床105上にあることを判断し得る。ボックス850において、スクラビングロボット110に結合される通知モジュールは、液体104が床105上にあるという判断に応じて、人間に検出可能な通知およびコンピュータに検出可能な通知のうちの少なくとも一方を発する。
【0184】
上に挙げられたように、いくつかの実施形態において、センサ120はスクラビングロボット110に近接した床105の画像を撮るためのイメージングデバイスを含み得る。イメージングデバイスの光軸は、例えば、スクラビングロボット110の移動の方向と反対に方向づけられた構成要素を有する方向に、方向づけられ得る。いくつかの実施形態において、イメージングデバイスは床105上へのその光軸の投影が、スクラビングロボットの移動の方向と逆方向と±30°以内となるように方向づけられ得る。いくつかの実施形態において、この角度範囲は±15%である。イメージングデバイスの光軸が方向づけられる方向の鉛直成分は、床105に向かって減少し得る。
【0185】
いくつかの実施形態において、機械学習は、イメージングデバイスによって撮像された画像を分析し、画像における床105上の液体104を認識するように、アプリケーションをトレーニングするように使用され得る。閾値パラメータのセットは、以前の画像のセットの分析に基づいてアプリケーションによって構成され得る。いくつかの実施形態において、アプリケーションは、床105に沿ってスクラビングロボット110が移動するにつれて撮られた画像のシーケンスを使用して、液体104の存在を認識するようにトレーニングされ得る。トレーニングの目的で、アプリケーションは、画像の複数のシーケンスを使用し得、シーケンスのうち一部は、床105上の液体104を示し得、一部は示さないことがある。
【0186】
いくつかの実施形態において、センサデータを収集することは、ロボットに近接した床105、または床105上の液体104のうちの少なくとも1つによって反射された電磁放射を検出することを含み得る。電磁放射は、スクラビングロボット110に結合される電磁放射線源によって、床105に向かって放射され得、スクラビングロボット110に結合される検出器によって検出され得る。
【0187】
いくつかの実施形態において、通知を発することは、セーフティーコーンまたはフォールディングサインなどの物理マーカを、液体104に近接した床105上、または液体104上に配置することを含み得る。物理マーカは、物理マーカディスペンサによって配置され得る。追加の実施形態および発明の態様
【0188】
いくつかの実施形態において、濡れた床105の通知を提供するシステムは、通常の損失からの余分であるスクラビングロボット110からの液体の漏れおよび損失を検出するセンサを含み得る。システムは、液体洗浄剤を使用して床105をスクラビングするスクラビングロボット110を含み得る。液体洗浄剤は、適切な清掃液体を含み得、スクラビングロボット110に結合されるコンテナにおいて運搬され得る。コンテナは、例えば、流体タンクであり得る。いくつかの実施形態において、スクラビングロボット110は、複数の流体タンクを含み得る。例えば、スクラビングロボット110は清潔液体タンクと、汚染液体タンクまたは回収液体タンクを有し得る。回収液体タンクは、床105の清掃のために使用され、スクラビングロボット110によって収集された液体を保持するためのものであり得る。スクラビングロボット110は、例えば、バキュームヘッドなどの、任意の適切な液体収集装置を使用して、使用された洗浄液を収集し得る。いくつかの実施形態において、バキュームヘッドは、水切りブレードによって水切りされた液体を収集するように、水切りブレードに隣接して取り付けられ得る。
【0189】
センサ120は、スクラビングロボット110によって運搬される液体の定量化可能な属性を測定するように、スクラビングロボット110に結合され得る。液体の任意の適切な定量化可能な属性の測定のための、任意の適切なセンサ120が使用され得る。液体の定量化可能な属性は、例えば、液体の重さであり得、その場合、センサ120は重量計であり得る。いくつかの実施形態において、液体の定量化可能な属性は、液体の体積であり得、センサ120は3次元センサであり得る。特定の実施形態において、液体の定量化可能な属性はコンテナ内の液体の深さであり得、センサ120はレベルゲージであり得る。いくつかの実施形態において、センサ120は圧力計であり得、定量化可能な属性はロボットに結合される液体分注システム内の圧力であり得る。例えば、スクラビングロボット110は、液体を射出するノズルへと水を運搬するラインを含み得る。ラインは加圧され得、圧力の低下は、圧力計によって測定されたとき、液体の漏れを示し得る。
【0190】
コンピュータ130もまた、スクラビングロボット110に結合され得る。コンピュータ130は、コンピュータ可読メモリ135へのアクセスを含むか有し得、プロセッサ136を含み得る。定量化可能な属性の閾値は、コンピュータ可読メモリ135に格納され得る。閾値は、スクラビングロボット110が運搬する少なくとも液体の所定量を示すものであり得、または、ロボットによって運搬される液体の量の減少率を示すものであり得る。液体の所定の量は、例えば、スクラビングロボット110が特定の長さの時間で動作した後に運搬しているべき液体の量を含み得る。いくつかの実施形態において、スクラビングロボット110が清掃を行っている最中の時間の期間の間、スクラビングロボット110によって運搬される液体の量を示す閾値の連続があり得る。いくつかの実施形態において、閾値は、例えば、清掃のための液体の排出、および使用された液体の回収に基づく関数によって表され得る。いくつかの実施形態において、閾値は、スクラビングロボット110の以前の操作の最中に記録された実際の値を表し得る。いくつかの場合において、閾値は、以前の動作セッションの最中に記録された値の平均であり得る。閾値は、異なる動作条件を取り得る。例えば、スクラビングロボット110は様々な動作モードを有し得、異なる量の洗浄液が、異なるモードの最中に拡散され得る。
【0191】
閾値は量に限定されず、さらに、または代替的に、(液体の減少の)率の閾値を含み得る。閾値より高い減少率は、漏れを示し得る。
【0192】
アプリケーションもまた、コンピュータ可読メモリ135に格納され得、プロセッサ136によって実行可能であり得る。アプリケーションは、スクラビングロボット110が所定量未満の液体を運搬していること、または液体の減少率が率の閾値を上回ることを判断するように、動作可能であり得る。アプリケーションは、センサ120によって測定されるか、またはセンサ出力に基づいて判断される定量化可能な属性の値と、閾値を比較することによって、この判断を行い得る。定量化可能な属性の測定値が、(量の場合に)閾値未満の場合、または(減少率の場合に)閾値より大きい場合、アプリケーションは、スクラビングロボット110があるべき量未満の水を運搬していると判断し得る。いくつかの実施形態において、アプリケーションは、例えば30秒ごとになど、定期的にセンサ120によって測定される値を監視および比較し得る。特定の実施形態において、アプリケーションは、任意の適切な時間間隔の後に、値を比較し得る。代替的に、またはさらに、アプリケーションは、測定値を連続的に監視し得、対応する閾値と比較し得る。
【0193】
通知モジュールもまた、スクラビングロボット110が所定量未満の液体を運搬しているか、または減少率が過度に高いことをアプリケーションが判断することに応じて、人間検知可能な通知とコンピュータ検知可能な通知のうちの少なくとも1つを発するように、スクラビングロボット110に結合され得る。任意の適切な通知が、上に説明されたように使用され得る。
【0194】
いくつかの実施形態において、床105は、複数のスクラビングロボット110を使用して清掃される。そのような複数の実施形態において、複数のうちの各スクラビングロボット110は、複数のうちの他のスクラビングロボット110と通信可能に結合され得る。例えば、第1および第2のスクラビングロボット110は、ZigBee(登録商標)、Wi-Fi、Bluetooth(登録商標)、セルラー、または同様のものなどの、無線通信インタフェースを使用して、互いに通信可能に結合され得る。いくつかの実施形態において、第1および第2のスクラビングロボット110は、互いに直接通信する。いくつかの実施形態において、第1および第2のスクラビングロボット110は、互いに中間コントローラ(例えば、サーバ)を介して通信する。
【0195】
本明細書の他の場所に説明されるように、複数のスクラビングロボット110のそれぞれは、1または複数の物理マーカを床105に分配する物理マーカ分配機構を含み得る。第1のスクラビングロボット110が、そこに搭載された物理マーカの供給を使い果たした場合、物理マーカの不足は、複数のスクラビングロボット110に通信され得、第2のスクラビングロボット110が、マークされるべき位置に物理マーカを分配することをもたらす。いくつかの実施形態において、第2のスクラビングロボット110は、複数のスクラビングロボット110の中で第1のスクラビングロボット110に最も近いスクラビングロボット110である。いくつかの実施形態において、第2のスクラビングロボット110は、搭載される最大数の物理マーカを有するスクラビングロボット110である。中間コントローラ(例えば、サーバ)は、例えば、複数のスクラビングロボット110のうちのどれが物理マーカを分配するように出動するのかを選択し得る。
【0196】
いくつかの実施形態において、複数のスクラビングロボット110のうち一部のみが、物理マーカ分配機構を含む。そのような複数の実施形態において、物理マーカ分配機構を含まないスクラビングロボット110が、床105の位置が物理マーカの配置を必要とする(すなわち、液体104のボリュームが検出された)と判断した場合、物理マーカ分配機構を含む複数のスクラビングロボット110のうち1つが、必要とされた位置に物理マーカを分配するように出動する。スクラビングロボット110は、位置、物理マーカの数、または同様のものに基づいて、出動し得る。
【0197】
いくつかの実施形態において、第2のスクラビングロボット110は、第1のスクラビングロボット110による床105上の液体104の検出を確認し得て、誤検知を避け得る。例えば、第1のスクラビングロボット110が液体104を検出したとき、検出されたとされる液体104の位置は次に、液体104が検出されたとされる床105の領域をサンプリングし得て液体104の存在を確認し得る第2のスクラビングロボット110へ送信され得る。
【0198】
いくつかの実施形態において、スクラビングロボット110は、スクラビングロボット110に機械的に結合されない1または複数の外部センサ(例えば、建物のCCTVセキュリティカメラ)と通信可能に結合される。そのような複数の実施形態において、アプリケーションは、床105上の液体104の検出のために外部センサによって収集されるデータを使用し得る。
【0199】
いくつかの実施形態において、スクラビングロボット110は、建物の照射システムと制御可能にインタフェースされ得る。そのような複数の実施形態において、スクラビングロボット110は、液体104の検出の最中の照射の逆効果を減少させる(例えば、照射からのグレアを減少させる)ように、照射システムに関連するパラメータを動的に調節し得る。いくつかの実施形態において、スクラビングロボット110は、照射システムによって生成される任意の照射の逆効果を排除するように、照射システムのスイッチをオフにし得る。
【0200】
いくつかの実施形態において、スクラビングロボット110は、スクラビングロボット110の周囲の環境要因(例えば、温度、湿度など)に対応するデータを取得するように構成される。非限定的な例として、取得されたデータは、床105上の液体104が乾燥するのにどれくらいの長さの時間がかかり得るかの概算を精緻化するように使用され得る。そのようなデータは、スクラビングロボット110(すなわち、そのような複数の実施形態における環境データを収集する1または複数のセンサを含むスクラビングロボット)によって直接収集され得る。代替的に、またはさらに、そのようなデータは、例えば、建物内に位置する1または複数のセンサ、建物のHVACシステム、建物に関する環境データを備えるデータベース、または同様のものからスクラビングロボット110に送信され得る。複数のスクラビングロボット110を備える実施形態において、取得された環境データは、複数のスクラビングロボットにおけるスクラビングロボット110間で送信され得る。
【0201】
いくつかの実施形態において、スクラビングロボット110は、建物のHVACシステムと制御可能にインタフェースされる。そのような複数の実施形態において、スクラビングロボット110は、床105上の液体104の乾燥時間を減少させるように、例えばHVACシステムを制御し得る。
【0202】
本明細書に使用される術語は、特定の実施形態を記述する目的のみであり、限定することは意図されない。従って、本明細書で使用されるとき、単数形「a」「an」および「the」は、文脈がそうでないと明確に示さない限り、複数形も同様に含むことが意図される。用語「comprises(を含)」および「comprising(を備える)」は、本明細書で使用されるとき、述べられた1または複数の特徴、整数、段階、操作、要素、および構成要素の存在を規定するが、1または複数の他の特徴、整数、段階、操作、要素、構成要素、およびグループの存在または追加を除外しないことが、さらに理解されるであろう。
【0203】
本明細書で論じられた何れの態様または実施形態のいかなる部分も、本明細書で論じられた任意の他の態様または実施形態のいかなる部分と共に実施され、または組み合わされてよいことが、意図される。
【0204】
特定の実施形態が前述において説明された一方、他の実施形態が可能であり、本明細書に含まれることが意図されることが、理解されるべきである。当業者であれば誰にでも、図示しないが、前述の実施形態の修正またはそれへの調整が可能であることは、明らかであろう。
(項目1)
濡れた床の通知を提供するシステムであって、上記システムは、
(a)床をスクラビングするスクラビングロボットであって、液体を運搬する1または複数の構成要素を備えるスクラビングロボットと、
(b)上記スクラビングロボットに結合され、上記スクラビングロボットに近接した上記床の領域のまわりで、および、上記液体を運搬する1または複数の構成要素が進んだ経路に沿って、データを収集するように配置される、センサと、
(c)上記スクラビングロボットに結合されるコンピュータであって、コンピュータ可読メモリおよびプロセッサを備えるコンピュータと、
(d)上記コンピュータ可読メモリに格納される閾値パラメータのセットであって、上記床上の液体の存在を示すものである閾値パラメータのセットと、
(e)上記閾値パラメータのセットに対応するか、または上から下へ、または下から上へ交差する、パラメータの第2のセットの存在のために上記データを分析することによって液体が上記床上にあることを判断する、上記コンピュータ可読メモリに格納され、上記プロセッサによって実行可能なアプリケーションと、
(f)液体が上記床上にあることを判断する上記アプリケーションに応じて、人間検出可能な通知およびコンピュータ検出可能な通知のうちの少なくとも一方を発するように上記スクラビングロボットに結合される通知モジュールと
を備える、システム。
(項目2)
上記センサが、上記床の第1画像を撮像するように方向づけられるイメージングデバイスである、項目1または本明細書の他のいずれかの項目に記載のシステム。
(項目3)
上記イメージングデバイスは、上記スクラビングロボットの後ろに延在する領域において上記床の画像を撮像するように方向づけられる、項目2または本明細書の他のいずれかの項目に記載のシステム。
(項目4)
上記領域が、上記イメージングデバイスおよび上記スクラビングロボットの一方または両方によって動的に調節可能である、項目3または本明細書の他のいずれかの項目に記載のシステム。
(項目5)
上記領域が、上記スクラビングロボットの後方を含む、項目3または4または本明細書の他のいずれかの項目に記載のシステム。
(項目6)
上記領域が、上記イメージングデバイスの視野を含む、項目3から5または本明細書の他のいずれかの項目のいずれか一項に記載のシステム。
(項目7)
上記領域が、上記スクラビングロボットの後ろの上記床の長さ分延在し、上記長さは、上記アプリケーションが上記スクラビングロボットは上記床上に存在する液体を有すると判断した、そのスクラビングロボットによって清掃される上記床の長さに対応し、上記長さは、上記スクラビングロボットによって清掃される上記床の領域を乾燥するために必要な時間の長さに基づいて判断される、項目3から5または本明細書の他のいずれかの項目のいずれか一項に記載のシステム。
(項目8)
上記領域が、上記スクラビングロボットの後ろのゼロから3メートルの空間、および上記ロボットの後ろの2から4メートルに延在する空間、のうちの少なくとも1つを含む、項目3から5または本明細書の他のいずれかの項目のいずれか一項に記載のシステム。
(項目9)
上記領域が、上記スクラビングロボットの後ろの上記スクラビングロボットの長さ1つ分延在する、項目3から5または本明細書の他のいずれかの項目のいずれか一項に記載のシステム。
(項目10)
上記閾値パラメータのセットが、適応学習モジュールによって、および以前の画像のセットの上記適応学習モジュールによる分析に基づいて作成された画像データを含む、項目2または本明細書の他のいずれかの項目に記載のシステム。
(項目11)
上記第1画像は画像のシーケンスを含み、上記画像のシーケンスにおける各画像は、上記床に対して異なる位置にある上記スクラビングロボットから撮られ、上記画像データは、連続する複数の画像からのデータを含む、項目10または本明細書の他のいずれかの項目に記載のシステム。
(項目12)
上記センサは、電磁放射線源および検出器を含み、上記電磁放射線源は、反射した電磁放射線を検出するように配置された上記床および上記検出器に向かって電磁放射線を放射するように配置され、上記反射した電磁放射線は、上記床および床上の液体のうちの少なくとも一方によって反射される、項目1または本明細書の他のいずれかの項目に記載のシステム。
(項目13)
上記閾値パラメータのセットは、上記床上の上記液体の存在を示すものである光学データを含む、項目12または本明細書の他のいずれかの項目に記載のシステム。
(項目14)
上記センサは、上記スクラビングロボットの後ろに延在する領域において上記床からのデータを収集するように配置される、項目13または本明細書の他のいずれかの項目に記載のシステム。
(項目15)
上記領域が、上記センサおよび上記スクラビングロボットの一方または両方によって動的に調節可能である、項目14または本明細書の他のいずれかの項目に記載のシステム。
(項目16)
上記領域が上記スクラビングロボットの後方を含む、項目14または15または本明細書の他のいずれかの項目に記載のシステム。
(項目17)
上記領域が、上記センサのアクティブ感知領域を含む、項目14から16または本明細書の他のいずれかの項目のいずれか一項に記載のシステム。
(項目18)
上記領域が、上記スクラビングロボットの後ろの上記床の長さ分延在し、上記長さは、上記アプリケーションが上記スクラビングロボットは上記床上に存在する液体を有すると判断した、そのスクラビングロボットによって清掃される上記床の長さに対応し、上記長さは、上記スクラビングロボットによって清掃される上記床の領域を乾燥するために必要な時間の長さに基づいて判断される、項目14から16または本明細書の他のいずれかの項目のいずれか一項に記載のシステム。
(項目19)
上記領域が、上記スクラビングロボットの後ろのゼロから3メートルの空間、および上記ロボットの後ろの2から4メートルに延在する空間、のうちの少なくとも1つを含む、項目14から16または本明細書の他のいずれかの項目のいずれか一項に記載のシステム。
(項目20)
上記領域が、上記スクラビングロボットの後ろの上記スクラビングロボットの長さ1つ分延在する、項目14から16または本明細書の他のいずれかの項目のいずれか一項に記載のシステム。
(項目21)
上記スクラビングロボットが、自律的に操作されるオートスクラバ、および、手動で操作されるオートスクラバのうち1つである、項目1から20または本明細書の他のいずれかの項目のいずれか一項に記載のシステム。
(項目22)
上記通知モジュールが、上記液体に近接するか、上記液体上にあるかのうちの少なくとも一方の上記床上に、物理マーカを配置する物理マーカディスペンサを含む、項目1から21または本明細書の他のいずれかの項目のいずれか一項に記載のシステム。
(項目23)
上記物理マーカディスペンサは、
(a)上記物理マーカを保持するように上記スクラビングロボットと結合されるホルダと、
(b)上記スクラビングロボットに結合され、上記ホルダから上記物理マーカを取り除いて上記物理マーカを上記床上に分配するように配置されたディスペンシングピースと、
(c)上記ディスペンシングピースと結合され、上記ディスペンシングピースを作動させるように上記コンピュータに通信可能に結合されるアクチュエータと、
を含む、項目22または本明細書の他のいずれかの項目に記載のシステム。
(項目24)
上記物理マーカディスペンサが、
(a)上記スクラビングロボットに結合されるフレームと、
(b)上記フレームに結合される少なくとも1つのアクチュエータと、
(c)上記スクラビングロボットが床を移動するときに上記床に平行および上記床から上の平面に配置される一対の離間した平行なシャフトであって、各シャフトの第1端部はベアリングを介して上記フレームに結合され、各シャフトの第2端部は駆動機構を介して上記少なくとも1つのアクチュエータに結合され、上記シャフトは少なくとも1つのアクチュエータによって互いに反対方向に回転可能である、シャフトと、
(d)第1ギアおよび第2ギアであって、上記第1ギアは、上記一対の離間した平行なシャフトのうちの第1シャフトと結合され、上記第2ギアは、上記一対の離間した平行なシャフトのうちの第2シャフトと結合され、上記第1ギアおよび上記第2ギアのそれぞれは、上記第1ギアと上記第2ギアとの間に上記物理マーカを保持する形状の複数の延長部を備え、上記第1ギアおよび上記第2ギアは、それらの間に上記物理マーカを保持するように互いに対して位置付けられる、第1ギアおよび第2ギアと、
を含み、
各シャフトの回転は、
(i)上記第1ギアの第1延長部および上記第2ギアの第1延長部を、上記第1ギアおよび上記第2ギアが物理マーカとの接触を失う位置へ回転させ、上記物理マーカを自由にして床へ落下させ、
(ii)上記第1ギアの第2延長部および上記第2ギアの第2延長部を、上記第1ギアと上記第2ギアとの間に第2物理マーカを保持する位置へ回転させる、
項目22または本明細書の他のいずれかの項目に記載のシステム。
(項目25)
上記通知モジュールは、通知光で上記床の領域を照射するように配置された光源を含む、項目1から24または本明細書の他のいずれかの項目のいずれか一項に記載のシステム。
(項目26)
上記光源は、上記アプリケーションが、上記床に液体があると判断したその上記床の領域を通知光で照射するように配置される、項目25または本明細書の他のいずれかの項目に記載のシステム。
(項目27)
濡れた床の通知を提供するシステムであって、上記システムは、
(a)液体を使用して床をスクラビングするスクラビングロボットであって、上記液体は上記スクラビングロボットと結合されるコンテナで運搬される、スクラビングロボットと、
(b)上記スクラビングロボットによって運搬される上記液体の定量化可能な属性を測定するように上記スクラビングロボットに結合されるセンサと、
(c)上記スクラビングロボットに結合されるコンピュータであって、コンピュータ可読メモリおよびプロセッサを備えるコンピュータと、
(d)上記定量化可能な属性の閾値であって、上記閾値はコンピュータ可読メモリに格納され、上記閾値は、上記スクラビングロボットが運搬する少なくとも液体の所定量、および、上記スクラビングロボットからの液体の減少率のうちの少なくとも1つを示す、閾値と、
(e)上記センサによって測定される上記定量化可能な属性の値を上記閾値と比較することによって、上記スクラビングロボットが所定量未満の液体を運搬していること、または、上記スクラビングロボットからの液体の上記減少率が過度に高いことを、判断することによって上記床が濡れていることを判断する、上記コンピュータに格納され、上記コンピュータによって実行可能なアプリケーションと、
(f)上記スクラビングロボットが所定量未満の液体を運搬していること、または、上記スクラビングロボットからの液体の上記減少率が過度に高いことを判断する上記アプリケーションに応じて、人間検出可能な通知およびコンピュータ検出可能な通知のうちの少なくとも一方を発する、上記スクラビングロボットに結合される通知モジュールと、
を備える、システム。
(項目28)
上記コンテナは、清潔液体コンテナおよび回収液体コンテナを含む、項目27または本明細書の他のいずれかの項目に記載のシステム。
(項目29)
上記センサは、上記液体の重さを感知する重量センサを含む、項目27または28または本明細書の他のいずれかの項目に記載のシステム。
(項目30)
上記センサは、圧力計を含み、上記定量化可能な属性は、上記スクラビングロボットに結合される加圧液体分注システム内の圧力である、項目27から29のいずれか一項または本明細書の他のいずれかの項目に記載のシステム。
(項目31)
濡れた床の通知を提供するシステムであって、上記システムは、
(a)床をスクラビングするスクラビングロボットと、
(b)上記スクラビングロボットが上記床をスクラビングするように動作するとき、上記スクラビングロボットによって以前に往来された上記床の領域の少なくとも一部を通知光で照射するための、上記スクラビングロボットに結合されて配置される、または配置可能な光源と、
を備える、システム。
(項目32)
上記床の領域の上記一部は、上記スクラビングロボットと同じくらいの幅であり、上記スクラビングロボットの後ろに延在する領域を含む、項目31または本明細書の他のいずれかの項目に記載のシステム。
(項目33)
上記床の領域の上記一部は、上記スクラビングロボットによって動的に調節可能である、項目32または本明細書の他のいずれかの項目に記載のシステム。
(項目34)
上記床の領域の上記一部は、上記スクラビングロボットの後方を含む、項目32または33または本明細書の他のいずれかの項目に記載のシステム。
(項目35)
上記床の領域の上記一部は、上記光源の最大照射領域を含む、項目32から34のいずれか一項または本明細書の他のいずれかの項目に記載のシステム。
(項目36)
上記床の領域の上記一部は、上記スクラビングロボットの後ろの上記床の長さ分延在し、上記長さは、上記アプリケーションが上記スクラビングロボットは上記床上に存在する液体を有すると判断した、その上記スクラビングロボットによって清掃される上記床の長さに対応し、上記長さは、上記スクラビングロボットによって清掃される上記床の領域を乾燥するために必要な時間の長さに基づいて判断される、項目32から34のいずれか一項または本明細書の他のいずれかの項目に記載のシステム。
(項目37)
上記床の領域の上記一部は、上記スクラビングロボットの20メートル後ろに延在する、項目32から34のいずれか一項または本明細書の他のいずれかの項目に記載のシステム。
(項目38)
上記床の領域の上記一部は、上記スクラビングロボットのゼロから3メートル後ろの空間、または上記ロボットの2から4メートル後ろに延在する空間のうちの少なくとも1つを含む、項目32から34のいずれか一項または本明細書の他のいずれかの項目に記載のシステム。
(項目39)
上記床の領域の上記一部は、上記スクラビングロボットの後ろに上記スクラビングロボットの長さ1つ分延在する、項目32から34のいずれか一項または本明細書の他のいずれかの項目に記載のシステム。
(項目40)
濡れた床の通知を提供する方法であって、上記方法は、
(a)スクラビングロボットによって床を清掃する液体を提供する段階と、
(b)上記スクラビングロボットに近接し、上記液体を運搬する1または複数の構成要素が進んだ経路に沿った上記床の領域のまわりのセンサデータを収集する段階であって、上記センサデータは、上記スクラビングロボットに結合されたセンサから収集される、段階と、
(c)上記床上の液体の存在を示すものである閾値パラメータのセットを提供する段階であって、上記閾値パラメータのセットは、上記スクラビングロボットに結合されるコンピュータに格納される段階と、
(d)上記閾値パラメータのセットに対応する、または上記閾値パラメータのセットに(上から下へ、または下から上へ)交差するパラメータの第2のセットの存在に関するデータを分析することによって、液体が上記床上にあることを判断する段階と、
(e)液体が上記床上にあるという判断に応じて、上記スクラビングロボットに結合された通知モジュールから、人間検出可能な通知およびコンピュータ検出可能な通知のうちの少なくとも一方を発する段階と、
を備える、方法。
(項目41)
上記液体は、上記ロボットに結合される、液体を運搬する1または複数の構成要素で運搬される、項目40または本明細書の他のいずれかの項目に記載の方法。
(項目42)
上記センサは、上記スクラビングロボットに通信可能に結合される外部センサであり、上記外部センサは、上記スクラビングロボットから物理的に離間する、項目40または本明細書の他のいずれかの項目に記載の方法。
(項目43)
上記データを分析することによって、液体が上記床上にあることを判断する段階は、閾値パラメータと一致する、上記閾値パラメータが境界となるデータ値の範囲内にある、上記閾値パラメータを取り囲むデータ値の範囲内にある、または上記閾値パラメータと交差する、データセットを求める段階を含む、項目40または本明細書の他のいずれかの項目に記載の方法。
(項目44)
センサデータを収集する段階は、上記スクラビングロボットの移動方向と反対である成分を有する方向に光軸が方向づけられたイメージングデバイスを使用して、上記スクラビングロボットに近接した上記床の第1画像を撮る段階を含む、項目40または本明細書の他のいずれかの項目に記載の方法。
(項目45)
上記閾値パラメータのセットに対応するパラメータの第2のセットの存在に関する上記データを分析する段階は、上記画像の特性を定量化する段階と、定量化された上記特性と、上記床上の液体の存在を示すものである定量化された閾値パラメータとを比較する段階とを含む、項目44または本明細書の他のいずれかの項目に記載の方法。
(項目46)
上記閾値パラメータを提供する段階は、
(a)上記床上の液体の存在に関する以前の画像のセットを、上記アプリケーションの適応学習モジュールによって分析する段階と、
(b)上記適応学習モジュールによる分析に基づいて、上記床上の液体の上記存在を示すものである画像パラメータのセットを自動的に選択する段階と、
(c)上記画像パラメータのセットに基づいて上記閾値パラメータのセットを自動的に構成する段階と、を含む、
項目44および本明細書の他のいずれかの項目に記載の方法。
(項目47)
上記第1画像を撮る段階は、画像のシーケンスを撮る段階を含み、上記画像のシーケンスにおける各画像は、上記スクラビングロボットの、上記床に対して異なる位置から撮られ、上記閾値パラメータのセットを構成する段階は、経路に沿って上記スクラビングロボットが移動するにつれて連続的に撮られた複数の画像を示す画像データを作成する段階を含む、項目46または本明細書の他のいずれかの項目に記載の方法。
(項目48)
センサデータを収集する段階は、上記スクラビングロボットに結合される電磁放射線源によって上記床に向かって放射され、上記床および上記床上の液体のうちの少なくとも一方によって反射される電磁放射を、上記スクラビングロボットに結合される検出器で検出する段階を含む、項目40または本明細書の他のいずれかの項目に記載の方法。
(項目49)
上記人間検出可能な通知を発する段階は、物理マーカディスペンサが、上記液体に近接した上記床上に物理マーカを分配する段階を含む、項目40から48のいずれか一項または本明細書の他のいずれかの項目に記載の方法。
(項目50)
上記物理マーカを上記床上に分配する段階は、
(a)上記スクラビングロボットに結合されるホルダに上記物理マーカを保持する段階と、
(b)上記ホルダから上記物理マーカを取り除き、上記スクラビングロボットに結合され、ディスペンシングピースに結合されるアクチュエータによって始動され、上記コンピュータに通信可能に結合される上記ディスペンシングピースを使用して上記床上に上記物理マーカを分配する段階と
を含む、
項目49または本明細書の他のいずれかの項目に記載の方法。
(項目51)
上記床上に上記物理マーカを分配する段階は、
(a)第1ギアの第1延長部および第2ギアの第1延長部を使用して上記第1ギアと上記第2ギアとの間に上記物理マーカを保持する段階であって、上記第1ギアは、一対の離間した平行なシャフトのうちの第1シャフトに結合され、上記第2ギアは、上記一対の離間した平行なシャフトのうちの第2シャフトに結合され、上記第1ギアおよび上記第2ギアのそれぞれは、上記第1ギアと上記第2ギアとの間に上記物理マーカを保持する形状の複数の延長部を備え、上記一対の離間した平行なシャフトは、互いに反対方向に回転可能であり、上記スクラビングロボットが上記床を移動しているときに、上記シャフトは、上記床に平行かつ上記床から上の平面に配置され、各シャフトの第1端部は、ベアリングを介して上記スクラビングロボットのフレームと結合され、各シャフトの第2端部は、それぞれのシャフトを回転させるためのアクチュエータと結合される、段階と、
(b)上記第1ギアの上記第1延長部および上記第2ギアの上記第1延長部を、上記第1ギアおよび上記第2ギアのそれぞれの上記第1延長部が上記物理マーカとの接触を失う位置へ回転させ、上記物理マーカを自由にして上記床へ落下させ、上記第1ギアの第2延長部および上記第2ギアの第2延長部を、上記第1ギアと上記第2ギアとの間に第2物理マーカを相互に保持する位置へと回転させるように、上記シャフトの組を互いに反対方向に回転させる段階と
を含む、
項目49または本明細書の他のいずれかの項目に記載の方法。
(項目52)
上記床上に上記物理マーカを分配する段階は、第2のスクラビングロボットが上記物理マーカを分配する段階を含む、項目49または本明細書の他のいずれかの項目に記載の方法。
(項目53)
上記第2のスクラビングロボットからの上記物理マーカを分配する段階は、
(a)液体が上記床上にあることが判断された位置を上記第2のスクラビングロボットに送信する段階と、
(b)上記第2のスクラビングロボットが上記送信された位置へ往来する段階と、
(c)上記第2のスクラビングロボットに結合されたホルダで上記物理マーカを保持する段階と、
(d)上記ホルダから上記物理マーカを取り除き、上記第2のスクラビングロボットに結合されたディスペンシングピースを使用して、上記ディスペンシングピースに結合されて上記第2のスクラビングロボットのコンピュータと通信可能に結合されたアクチュエータによって作動する、上記物理マーカを上記床上に分配する段階と
を含む、
項目52または本明細書の他のいずれかの項目に記載の方法。
(項目54)
上記第2のスクラビングロボットからの上記物理マーカを分配する段階は、
(a)液体が上記床上にあると判断される位置を上記第2のスクラビングロボットに送信する段階と、
(b)上記第2のスクラビングロボットが、上記送信された位置へ往来する段階と、
(c)第1ギアの第1延長部および第2ギアの第1延長部を使用して、上記第1ギアと上記第2ギアとの間に上記物理マーカを保持する段階であって、上記第1ギアは一対の離間した平行なシャフトのうちの第1シャフトに結合され、上記第2ギアは上記一対の離間した平行なシャフトのうちの第2シャフトに結合され、上記第1ギアおよび上記第2ギアのそれぞれは、上記第1ギアと上記第2ギアとの間に上記物理マーカを保持するような形状の複数の延長部を備え、上記一対の離間した平行なシャフトは、互いに反対方向に回転可能であり、上記第2のスクラビングロボットが上記床の上を移動しているときに、上記シャフトは、上記床に平行かつ上記床から上の平面内に配置され、各シャフトの第1端部はベアリングを介して上記第2のスクラビングロボットのフレームに結合され、各シャフトの第2端部はそれぞれのシャフトを回転させるためのアクチュエータに結合される、段階と、
(d)上記第1ギアの上記第1延長部および上記第2ギアの上記第1延長部を、上記第1ギアおよび上記第2ギアのそれぞれの上記第1延長部が上記物理マーカとの接触を失う位置へ回転させ、上記物理マーカを自由にして上記床へ落下させ、上記第1ギアの第2延長部および上記第2ギアの第2延長部を、上記第1ギアと上記第2ギアとの間に第2物理マーカを相互に保持する位置へ回転させるように、上記シャフトの組を互いに反対方向に回転させる段階と
を含む、
項目52または本明細書の他のいずれかの項目に記載の方法。
(項目55)
上記第2のスクラビングロボットは、上記床上の上記液体の存在を検証する、
項目52から54のいずれか一項または本明細書の他のいずれかの項目に記載の方法。
(項目56)
上記通知モジュールから上記コンピュータ検出可能な通知を発する段階は、上記コンピュータ検出可能な通知を、リモートアプリケーションサーバおよびクラウドサーバのうちの少なくとも1つに送信する段階を含む、項目40または本明細書の他のいずれかの項目に記載の方法。
(項目57)
上記リモートアプリケーションサーバおよび上記クラウドサーバのうちの上記少なくとも1つは、上記コンピュータ検出可能な通知をデバイスに送信し、上記デバイスは、上記コンピュータ検出可能な通知を受信し、上記コンピュータ検出可能な通知を作業者に表示するように構成される、項目56または本明細書の他のいずれかの項目に記載の方法。
(項目58)
上記通知モジュールから上記コンピュータ検出可能な通知を発する段階は、上記コンピュータ検出可能な通知を、上記コンピュータ検出可能な通知を受信するように構成された携帯デバイスに送信する段階を含む、項目40または本明細書の他のいずれかの項目に記載の方法。
(項目59)
上記コンピュータ検出可能な通知は、プッシュ通知、SMSメッセージ、電話呼、eメールおよび録音された音声メッセージのうちの少なくとも1つとして提供される、項目58または本明細書の他のいずれかの項目に記載の方法。
(項目60)
濡れた床の通知を提供する方法であって、上記方法は、
(a)スクラビングロボットに結合されたコンテナに液体を運搬する段階であって、上記スクラビングロボットは、床をスクラビングする、段階と、
(b)上記スクラビングロボットによって運搬される上記液体の定量化可能な属性に関するセンサデータを、上記スクラビングロボットに結合されるセンサから収集する段階と、
(c)上記定量化可能な属性の閾値を提供する段階であって、上記閾値は、上記スクラビングロボットが運搬する少なくとも液体の所定量と、上記スクラビングロボットからの液体の減少率とのうちの少なくとも1つを示す、段階と、
(d)上記スクラビングロボットが上記所定量未満の液体を運搬していること、または、上記スクラビングロボットからの液体の上記減少率が、上記センサによって測定される上記定量化可能な属性の値への上記閾値と比較して過度に高いことを判断することによって、上記床が濡れていることを判断する段階と、
(e)上記床が濡れていることの上記判断に応じて、上記スクラビングロボットに結合された通知モジュールから、人間検出可能な通知およびコンピュータ検出可能な通知のうちの少なくとも一方を発する段階と
を備える、方法。
(項目61)
上記コンテナ内の上記液体を運搬する段階は、清潔液体コンテナ内の清潔液体と回収液体コンテナ内の回収液体とを運搬する段階を含む、項目60または本明細書の他のいずれかの項目に記載の方法。
(項目62)
センサデータを収集する段階は、上記コンテナに結合される重量センサを使用して上記液体の上記重量を測定する段階を含む、項目60または本明細書の他のいずれかの項目に記載の方法。
(項目63)
上記定量化可能な属性は、上記スクラビングロボットに結合される加圧液体分注システム内の圧力を含み、センサデータを収集する段階は、上記スクラビングロボットに結合される圧力計から圧力データを収集する段階を含む、項目60または本明細書の他のいずれかの項目に記載の方法。
(項目64)
人間検出可能な通知およびコンピュータ検出可能な通知のうちの少なくとも一方を発する段階は、上記通知モジュールの光源からの通知光で上記床の濡れた領域を照射する段階を含む、項目61または本明細書の他のいずれかの項目に記載の方法。
(項目65)
濡れた床の通知を提供する方法であって、上記方法は、
スクラビングロボットに結合され、上記スクラビングロボットが床をスクラビングするように動作しているときに上記スクラビングロボットによって以前に往来された上記床の領域の少なくとも一部を照射するように配置される光源からの通知光で、上記スクラビングロボットによって往来される上記床の上記領域の少なくとも一部を照射する段階を備える、方法。
(項目66)
領域の少なくとも一部を照射する段階は、上記スクラビングロボットと同じくらいの幅で、上記スクラビングロボットの後ろに延在する上記床の領域を照射する段階を含む、項目65または本明細書の他のいずれかの項目に記載の方法。
(項目67)
上記床の領域の上記一部は、上記スクラビングロボットによって動的に調節可能である、項目66または本明細書の他のいずれかの項目に記載のシステム。
(項目68)
上記床の領域の上記一部は、上記スクラビングロボットの上記後方を含む、項目66または67または本明細書の他のいずれかの項目に記載のシステム。
(項目69)
上記床の上記領域の上記一部は、上記光源の最大照射領域を含む、項目66から68のいずれか一項または本明細書の他のいずれかの項目に記載のシステム。
(項目70)
上記床の領域の上記一部は、上記スクラビングロボットの後ろの上記床の長さ分延在し、上記長さは、上記アプリケーションが上記スクラビングロボットは上記床上に存在する液体を有すると判断した、その上記スクラビングロボットによって清掃される上記床の長さに対応し、上記長さは、上記スクラビングロボットによって清掃される上記床の領域を乾燥するために必要な時間の長さに基づいて判断される、項目66から68のいずれか一項または本明細書の他のいずれかの項目に記載のシステム。
(項目71)
上記床の領域の上記一部は、上記スクラビングロボットの20メートル後ろに延在する、項目66から68のいずれか一項または本明細書の他のいずれかの項目に記載のシステム。
(項目72)
上記床の領域の上記一部は、上記スクラビングロボットのゼロから3メートル後ろの空間、または上記ロボットの2から4メートル後ろに延在する空間のうちの少なくとも一方を含む、項目66から68のいずれか一項または本明細書の他のいずれかの項目に記載のシステム。
(項目73)
上記床の領域の上記一部は、上記スクラビングロボットの後ろに上記スクラビングロボットの長さ1つ分延在する、項目66から68のいずれか一項または本明細書の他のいずれかの項目に記載のシステム。
(項目74)
濡れた床の通知を提供するコンピュータプログラム製品であって、上記コンピュータプログラム製品は、濡れた床の通知を提供する方法を実行するようにプロセッサによって実行可能な、その中で実施されるコンピュータ可読コードを有する非一時的コンピュータ可読媒体を備え、上記方法は、
(a)スクラビングロボットによって床を清掃する液体を提供する段階と、
(b)上記スクラビングロボットに近接し、上記液体を運搬する1または複数の構成要素が進んだ経路に沿った上記床の領域のまわりのセンサデータを収集する段階であって、上記センサデータは、上記スクラビングロボットに結合されるセンサから収集される、段階と、
(c)上記床上の液体の存在を示すものである閾値パラメータのセットを提供する段階であって、上記閾値パラメータのセットは、上記スクラビングロボットに結合されるコンピュータに格納される、段階と、
(d)上記閾値パラメータのセットに対応する、または上記閾値パラメータのセットに上から下へ、または下から上へ交差する、パラメータの第2のセットの存在に関する上記データを分析することによって、液体が上記床上にあることを判断する段階と、
(e)液体が上記床上にあるという判断に応じて、上記スクラビングロボットに結合された通知モジュールから、人間検出可能な通知およびコンピュータ検出可能な通知のうちの少なくとも一方を発する段階と
を含む、コンピュータプログラム製品。
(項目75)
上記センサは、上記スクラビングロボットに通信可能に結合される外部センサであり、上記外部センサは、上記スクラビングロボットとは別個のものである、項目74または本明細書の他のいずれかの項目に記載のコンピュータプログラム製品。
(項目76)
上記データを分析することによって、上記液体が上記床上にあることを判断する段階は、上記閾値パラメータと一致する、上記閾値パラメータが境界となるデータ値の範囲内にある、上記閾値パラメータを取り囲むデータ値の範囲内にある、または上記閾値パラメータと交差する、データセットを求める段階を含む、項目74または本明細書の他のいずれかの項目に記載のコンピュータプログラム製品。
(項目77)
センサデータを収集する段階は、上記スクラビングロボットの移動方向と反対である成分を有する方向に光軸が方向づけられたイメージングデバイスを使用して、上記スクラビングロボットに近接した上記床の第1画像を撮る段階を含む、項目74または本明細書の他のいずれかの項目に記載のコンピュータプログラム製品。
(項目78)
上記閾値パラメータのセットに対応するパラメータの第2のセットの存在に関する上記データを分析する段階は、上記画像の特性を定量化する段階と、定量化された上記特性と、上記床上の液体の存在を示すものである定量化された閾値パラメータとを比較する段階とを含む、項目77または本明細書の他のいずれかの項目に記載のコンピュータプログラム製品。
(項目79)
上記閾値パラメータを提供する段階は、
(a)上記床上の液体の存在に関する以前の画像のセットを、上記アプリケーションの適応学習モジュールによって分析する段階と、
(b)上記適応学習モジュールによる分析に基づいて、上記床上の液体の上記存在を示すものである画像パラメータのセットを自動的に選択する段階と、
(c)上記画像パラメータのセットに基づいて上記閾値パラメータのセットを自動的に構成する段階とを含む、
項目77または本明細書の他のいずれかの項目に記載のコンピュータプログラム製品。
(項目80)
上記第1画像を撮る段階は、画像のシーケンスを撮る段階を含み、上記画像のシーケンスにおける各画像は、上記スクラビングロボットの、上記床に対して異なる位置から撮られ、上記閾値パラメータのセットを構成する段階は、経路に沿って上記スクラビングロボットが移動するにつれて連続的に撮られた複数の画像を示す画像データを作成する段階を含む、項目79または本明細書の他のいずれかの項目に記載のコンピュータプログラム製品。
(項目81)
センサデータを収集する段階は、上記スクラビングロボットに結合される電磁放射線源によって上記床に向かって放射され、上記床および上記床上の液体のうちの少なくとも一方によって反射される電磁放射線を、上記スクラビングロボットに結合される検出器で検出する段階を含む、項目74または本明細書の他のいずれかの項目に記載のコンピュータプログラム製品。
(項目82)
人間検出可能な通知を発する段階は、物理マーカディスペンサが、上記液体に近接した上記床上に物理マーカを分配する段階を含む、項目74から81のいずれか一項または本明細書の他のいずれかの項目に記載のコンピュータプログラム製品。
(項目83)
上記床上に上記物理マーカを分配する段階は、
(a)上記スクラビングロボットに結合されるホルダに上記物理マーカを保持する段階と、
(b)上記ホルダから上記物理マーカを取り除き、上記スクラビングロボットに結合され、ディスペンシングピースに結合されるアクチュエータによって始動され、上記コンピュータに通信可能に結合される、上記ディスペンシングピースを使用して上記床上に上記物理マーカを分配する段階と
を含む、項目82または本明細書の他のいずれかの項目に記載のコンピュータプログラム製品。
(項目84)
上記床上に上記物理マーカを分配する段階は、
(a)第1ギアの第1延長部および第2ギアの第1延長部を使用して上記第1ギアと上記第2ギアとの間に上記物理マーカを保持する段階であって、上記第1ギアは、一対の離間した平行なシャフトのうちの第1シャフトに結合され、上記第2ギアは、上記一対の離間した平行なシャフトのうちの第2シャフトに結合され、上記第1ギアおよび上記第2ギアのそれぞれは、上記第1ギアと上記第2ギアとの間に上記物理マーカを保持する形状の複数の延長部を備え、上記一対の離間した平行なシャフトは、互いに反対方向に回転可能であり、上記スクラビングロボットが上記床を移動しているときに、上記シャフトは、上記床に平行かつ上記床から上の平面に配置され、各シャフトの第1端部は、ベアリングを介して上記スクラビングロボットのフレームと結合され、各シャフトの第2端部は、それぞれのシャフトを回転させるためのアクチュエータと結合される、段階と、
(b)上記第1ギアの上記第1延長部および上記第2ギアの上記第1延長部を、上記第1ギアおよび上記第2ギアのそれぞれの上記第1延長部が上記物理マーカとの接触を失う位置へ回転させ、上記物理マーカを自由にして上記床へ落下させ、上記第1ギアの第2延長部および上記第2ギアの第2延長部を、上記第1ギアと上記第2ギアとの間に第2物理マーカを相互に保持する位置へと回転させるように、上記シャフトの組を互いに反対方向に回転させる段階と、
を含む、項目82または本明細書の他のいずれかの項目に記載のコンピュータプログラム製品。
(項目85)
上記床上に上記物理マーカを分配する段階は、第2のスクラビングロボットが上記物理マーカを分配する段階を含む、項目82または本明細書の他のいずれかの項目に記載のコンピュータプログラム製品。
(項目86)
上記第2のスクラビングロボットからの上記物理マーカを分配する段階は、
(a)液体が上記床上にあることが判断された位置を上記第2のスクラビングロボットに送信する段階と、
(b)上記第2のスクラビングロボットが上記送信された位置へ往来する段階と、
(c)上記第2のスクラビングロボットに結合されたホルダで上記物理マーカを保持する段階と、
(d)上記ホルダから上記物理マーカを取り除き、上記第2のスクラビングロボットに結合されたディスペンシングピースを使用して、上記ディスペンシングピースに結合されて上記第2のスクラビングロボットのコンピュータと通信可能に結合されたアクチュエータによって作動する、上記物理マーカを上記床上に分配する段階と
を含む、項目85または本明細書の他のいずれかの項目に記載のコンピュータプログラム製品。
(項目87)
上記第2のスクラビングロボットからの上記物理マーカを分配する段階は、
(a)液体が上記床上にあると判断される位置を上記第2のスクラビングロボットに送信する段階と、
(b)上記第2のスクラビングロボットが、送信された位置へ往来する段階と、
(c)第1ギアの第1延長部および第2ギアの第1延長部を使用して、上記第1ギアと上記第2ギアとの間に上記物理マーカを保持する段階であって、上記第1ギアは一対の離間した平行なシャフトのうちの第1シャフトに結合され、上記第2ギアは上記一対の離間した平行なシャフトのうちの第2シャフトに結合され、上記第1ギアおよび上記第2ギアのそれぞれは、上記第1ギアと上記第2ギアとの間に上記物理マーカを保持するような形状の複数の延長部を備え、上記一対の離間した平行なシャフトは、互いに反対方向に回転可能であり、第2のスクラビングロボットが床の上を移動しているときに、上記シャフトは、上記床に平行かつ上記床から上の平面内に配置され、各シャフトの第1端部はベアリングを介して上記第2のスクラビングロボットのフレームに結合され、各シャフトの第2端部はそれぞれのシャフトを回転させるためのアクチュエータに結合される、段階と、
(d)上記第1ギアの上記第1延長部および上記第2ギアの上記第1延長部を、上記第1ギアおよび上記第2ギアのそれぞれの上記第1延長部が上記物理マーカとの接触を失う位置へ回転させ、上記物理マーカを自由にして上記床へ落下させ、上記第1ギアの第2延長部および上記第2ギアの第2延長部を、上記第1ギアと上記第2ギアとの間に第2物理マーカを相互に保持する位置へ回転させるように、上記シャフトの組を互いに反対方向に回転させる段階と、
を含む、項目85または本明細書の他のいずれかの項目に記載のコンピュータプログラム製品。
(項目88)
上記第2のスクラビングロボットは、上記床上の上記液体の存在を検証する、項目85から87のいずれか一項または本明細書の他のいずれかの項目に記載のコンピュータプログラム製品。
(項目89)
上記通知モジュールから上記コンピュータ検出可能な通知を発する段階は、上記コンピュータ検出可能な通知を、リモートアプリケーションサーバおよびクラウドサーバのうちの少なくとも1つに送信する段階を含む、項目74または本明細書の他のいずれかの項目に記載のコンピュータプログラム製品。
(項目90)
上記リモートアプリケーションサーバおよび上記クラウドサーバのうちの上記少なくとも1つは、上記コンピュータ検出可能な通知をデバイスに送信し、上記デバイスは、上記コンピュータ検出可能な通知を受信し、上記コンピュータ検出可能な通知を作業者に表示するように構成される、項目89または本明細書の他のいずれかの項目に記載のコンピュータプログラム製品。
(項目91)
上記通知モジュールから上記コンピュータ検出可能な通知を発する段階は、上記コンピュータ検出可能な通知を、上記コンピュータ検出可能な通知を受信するように構成された携帯デバイスに送信する段階を含む、項目74または本明細書の他のいずれかの項目に記載のコンピュータプログラム製品。
(項目92)
上記コンピュータ検出可能な通知は、プッシュ通知、SMSメッセージ、電話呼、eメールおよび録音された音声メッセージのうちの少なくとも1つとして提供される、項目91または本明細書の他のいずれかの項目に記載のコンピュータプログラム製品。
(項目93)
本明細書で説明された、任意の新規で発明性のある特徴、特徴の組み合わせ、または特徴の部分的組み合わせを有する装置。
(項目94)
本明細書で説明された、任意の新規で発明性のある段階、動作、段階および/または動作の組み合わせ、または段階および/または動作の部分的組み合わせを有する方法。