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特許7309419サーバ、システム、表示用データ生成方法およびコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-07
(45)【発行日】2023-07-18
(54)【発明の名称】サーバ、システム、表示用データ生成方法およびコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G16H 20/00 20180101AFI20230710BHJP
   G16H 40/20 20180101ALI20230710BHJP
【FI】
G16H20/00
G16H40/20
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2019069811
(22)【出願日】2019-04-01
(65)【公開番号】P2020170229
(43)【公開日】2020-10-15
【審査請求日】2022-03-04
(73)【特許権者】
【識別番号】000230962
【氏名又は名称】日本光電工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】弁理士法人信栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】矢出 雅洋
(72)【発明者】
【氏名】茂木 裕二
(72)【発明者】
【氏名】福原 到
(72)【発明者】
【氏名】中桐 泉
(72)【発明者】
【氏名】柳沼 貴志
【審査官】佐伯 憲太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-138535(JP,A)
【文献】特開2010-250681(JP,A)
【文献】特開2019-036316(JP,A)
【文献】特開2017-184999(JP,A)
【文献】特開2016-167110(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 50/22
G16H 10/00-80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の生体情報と、医療介護従事者の勤務スケジュール情報と、前記患者の容態ごとに予め設定された診療間隔に関する情報と、を保存可能なサーバであって、
前記サーバは、前記生体情報に基づいて、前記患者の容態変化データを生成し、
前記サーバは、前記容態変化データと前記勤務スケジュール情報に関連する患者別スケジュールデータとに基づき、前記患者の容態変化と、前記患者の診療スケジュールと、を示す表示用データを生成
前記サーバは、前記診療間隔に関する情報と前記患者別スケジュールデータとに基づき、前記患者に関する診療間隔が適切であるか否かを判断し、
前記サーバが前記患者に関する診療間隔が適切でないと判断した場合、前記患者に関する診療間隔が適切でないことを示す情報を含む前記表示用データを生成する、サーバ。
【請求項2】
前記サーバは、前記勤務スケジュール情報に基づいて、前記医療介護従事者の患者別スケジュールデータを生成する、請求項1に記載のサーバ。
【請求項3】
前記患者に関する診療間隔が適切でないことを示す情報は、前記患者別スケジュールデータに関する変更候補データを含む、請求項1または2に記載のサーバ。
【請求項4】
前記患者別スケジュールデータは、複数の前記医療介護従事者に関する前記患者別スケジュールデータを含む、請求項1からのいずれか一項に記載のサーバ。
【請求項5】
前記表示用データは、前記サーバが前記表示用データを生成する時点よりも少なくとも後の前記患者別スケジュールデータと、前記時点以前の前記容態変化データと、を含む、請求項1からのいずれか一項に記載のサーバ。
【請求項6】
前記容態変化データは、前記生体情報を時系列に連続的に並べたデータ及び前記生体情報に基づく分析データを含む、請求項1からのいずれか一項に記載のサーバ。
【請求項7】
前記サーバは、前記生体情報を測定する者に関する情報をさらに保存可能であり、
前記サーバは、前記容態変化データと、前記患者別スケジュールデータと、前記生体情報を測定する者に関する情報と、に基づき、前記表示用データを生成する、請求項1からのいずれか一項に記載のサーバ。
【請求項8】
情報機器と、
患者の生体情報と、医療介護従事者の勤務スケジュール情報と、前記患者の容態ごとに予め設定された診療間隔に関する情報と、を保存可能なサーバと、
前記サーバに医療情報を送信可能な通信機器と、
患者の生体情報を測定可能な測定機器と、
を含むシステムであって、
前記情報機器は表示部を有しており、
前記測定機器は、前記通信機器を介して前記サーバと通信可能であり、
前記情報機器は、前記サーバとネットワークを介して通信可能であり、
前記サーバは、前記生体情報に基づいて、前記患者の容態変化データを生成し、
前記サーバは、前記容態変化データと前記勤務スケジュール情報に関連する患者別スケジュールデータとに基づき、前記患者の容態変化と、前記患者の診療スケジュールと、を示す表示用データを生成し、
前記表示用データを前記表示部に表示させ、
前記サーバは、前記診療間隔に関する情報と前記患者別スケジュールデータとに基づき、前記患者に関する診療間隔が適切であるか否かを判断し、
前記サーバが前記患者に関する診療間隔が適切でないと判断した場合、前記患者に関する診療間隔が適切でないことを示す情報が前記表示部に表示される、システム。
【請求項9】
患者の生体情報と、医療介護従事者の勤務スケジュール情報と、前記患者の容態ごとに予め設定された診療間隔に関する情報と、を保存可能なサーバによって実行される表示用データ生成方法であって、
前記生体情報に基づいて、前記患者の容態変化データを生成するステップと、
前記容態変化データと前記勤務スケジュール情報に関連する患者別スケジュールデータとに基づき、前記患者の容態変化と、前記患者の診療スケジュールと、を示す表示用データを生成するステップと、
前記診療間隔に関する情報と前記患者別スケジュールデータとに基づき、前記患者に関する診療間隔が適切であるか否かを判断するステップと、
前記サーバが前記患者に関する診療間隔が適切でないと判断した場合、前記患者に関する診療間隔が適切でないことを示す情報を含む前記表示用データを生成するステップと、を含む、表示用データ生成方法。
【請求項10】
患者の生体情報と、医療介護従事者の勤務スケジュール情報と、前記患者の容態ごとに予め設定された診療間隔に関する情報と、を保存可能なサーバのプロセッサにより実行される少なくとも一つの命令を含むコンピュータプログラムであって、
少なくとも一つの前記命令が前記プロセッサにより実行されると、前記サーバに、
前記生体情報に基づいて、前記患者の容態変化データを生成させ、
前記容態変化データと前記勤務スケジュール情報に関連する患者別スケジュールデータとに基づき、前記患者の容態変化と、前記患者の診療スケジュールと、を示す表示用データを生成させ、
前記診療間隔に関する情報と前記患者別スケジュールデータとに基づき、前記患者に関する診療間隔が適切であるか否かを判断させ、
前記サーバが前記患者に関する診療間隔が適切でないと判断した場合、前記患者に関する診療間隔が適切でないことを示す情報を含む前記表示用データを生成させる、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
表示部に生体情報と投薬情報とを併せて表示させる医療用表示装置が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-086972号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された医療用表示装置によれば、医療介護従事者は、患者の生体情報と投薬情報を一覧的に確認することができる。そのため、医療介護従事者は、生体情報と投薬情報の観点から、患者の容態変化を把握することができる。しかし、例えば、患者の容態が悪化している場合において、医療介護従事者が患者と医療介護従事者との面会頻度が適切か否か判断するには、画面を切り替えて医療介護従事者の勤務スケジュールを確認したり、別の情報端末や情報機器を用いて医療介護従事者の勤務スケジュールを確認したりする必要がある。
【0005】
本発明は、患者に対する医療介護従事者の診療間隔が適切か否かを判断するための利便性が良好なサーバ及びシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係るサーバは、
患者の生体情報及び医療介護従事者の勤務スケジュール情報を保存可能なサーバであって、
前記サーバは、前記生体情報に基づいて、前記患者の容態変化データを生成し、
前記サーバは、前記容態変化データと前記勤務スケジュール情報に関連する患者別スケジュールデータとに基づき、前記患者の容態変化と、前記患者の診療スケジュールと、を示す表示用データを生成する、表示用データを生成する。
【0007】
上記構成に係るサーバによれば、患者の容態変化データと医療介護従事者の勤務スケジュール情報に関連する患者別スケジュールデータとに基づき、患者の容態変化と、患者の診療スケジュールと、を示す表示用データが生成される。このため、患者の容態変化に関する情報と患者の診療スケジュール情報とが、表示画面上に一緒に表示される。
このように、上記構成によれば、患者に対する医療介護従事者の医療間隔が適切か否かを判断するための利便性が良好なサーバを提供することができる。
なお、上記構成に係るサーバが実行する表示用データ生成方法および上記構成に係るサーバのプロセッサにより実行される少なくとも一つの命令を含むコンピュータプログラムについても、本発明に含まれる。当該表示用データ生成方法およびコンピュータプログラムも、上記構成に係るサーバと同様の効果を奏する。
【0008】
本発明の一態様に係るシステムは、
情報機器と、
患者の生体情報及び医療介護従事者の勤務スケジュール情報を保存可能なサーバと、
前記サーバに医療情報を送信可能な通信機器と、
患者の生体情報を測定可能な測定機器と、
を含むシステムであって、
前記情報機器は表示部を有しており、
前記測定機器は、前記通信機器を介して前記サーバと通信可能であり、
前記情報機器は、前記サーバとネットワークを介して通信可能であり、
前記サーバは、前記生体情報に基づいて、前記患者の容態変化データを生成し、
前記サーバは、前記容態変化データと前記勤務スケジュール情報に関連する患者別スケジュールデータとに基づき、前記患者の容態変化と、前記患者の診療スケジュールと、を示す表示用データを生成し、
前記表示用データを前記表示部に表示させる。
【0009】
上記構成に係るシステムによれば、患者の容態変化データと医療介護従事者の勤務スケジュール情報に関連する患者別スケジュールデータとに基づき、患者の容態変化と、患者のスケジュールと、を示す表示用データが生成される。そして、その表示用データは、情報機器の表示部に表示される。このため、患者の容態変化に関する情報と患者のスケジュール情報とが、表示画面上に一緒に表示される。
このように、上記構成によれば、患者に対する医療介護従事者の診療間隔が適切か否かを判断するための利便性が良好なシステムを提供することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、患者に対する医療介護従事者の診療間隔が適切か否かを判断するための利便性が良好なサーバ、システム、表示用データ生成方法およびコンピュータプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態に係るシステムの構成図である。
図2】本発明の一実施形態に係る情報機器、サーバ、測定機器の機能ブロック図である。
図3】医療介護従事者の勤務スケジュール情報に関する図である。
図4】本発明の一実施形態に係るシステムの動作に関するシーケンス図である。
図5】情報機器の表示部に表示される表示画面の一例を示す図である。
図6】適切な診療間隔の基準を示す図である。
図7】情報機器の表示部に表示される表示画面の一例を示す図である。
図8】情報機器の表示部に表示される表示画面の一例を示す図である。
図9】情報機器の表示部に表示される表示画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。尚、本実施形態の説明において既に説明された要素と同一の参照番号を有する要素については、説明の便宜上、その説明は省略する。
【0013】
(第一実施形態)
図1は、本発明の実施形態(以下、単に「本実施形態」という。)に係るシステム100の構成図である。図1に示すように、システム100は、情報機器1と、サーバ2と、測定機器3と、ゲートウェイ機器4(通信機器の一例)と、を含む。情報機器1とサーバ2はネットワークNを介して通信可能に接続されている。サーバ2と測定機器3は、ゲートウェイ機器4及びネットワークNを介して通信可能に接続されている。ネットワークNは、汎用のインターネットネットワークである。
【0014】
図2は、情報機器1、サーバ2、測定機器3の機能ブロック図である。図2に示されるように、情報機器1は、表示部11と、操作部12と、制御部13と、通信インターフェース(通信IF)14と、を備える。これらはバス15を介して互いに通信可能に接続されている。情報機器1としては、例えば、デスクトップタイプのPC、ノートPC、タブレット端末、スマートフォン等の電子機器が利用され得る。
【0015】
表示部11は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等のタッチスクリーン型のディスプレイ等であって、画像(操作画像や医療情報に関する画像等)を表示するように構成されている。
【0016】
操作部12は、情報機器1を操作する操作者の入力操作を受け付けると共に、当該入力操作に対応する指示信号を生成するように構成されている。操作部12は、例えば、表示部11上に重ねて配置されたタッチパネル、情報機器1の筐体に取り付けられた操作ボタン等である。操作部12は、患者情報の画面を表示部11に表示させるための入力操作や、表示画面を切り換えるための入力操作や、サーバ2に所定の指示を行うための入力操作等を受け付けて、当該入力操作に対応する指示信号を生成する。生成された指示信号は、バス15を介して制御部13に送信される。制御部13は、指示信号に基づいて、情報機器1の動作を制御するように構成されている。また、操作部12が受け付けた入力操作がサーバ2に所定の指示を行うための入力操作であるとき、制御部13は、当該入力操作に基づく指示信号をサーバ2に送信するように構成されている。
【0017】
制御部13は、メモリとプロセッサを備えている。メモリは、例えば、各種プログラム等が格納されたROM(Read Only Memory)やプロセッサにより実行される各種プログラム等が格納される複数ワークエリアを有するRAM(Random Access Memory)等から構成される。プロセッサは、例えばCPU(Central Processing Unit)であって、ROMに組み込まれた各種プログラムから指定されたプログラムをRAM上に展開し、RAMとの協働で各種処理を実行するように構成されている。
【0018】
通信インターフェース14は、ネットワークNへの接続を可能にするインターフェースである。通信インターフェース14を介して、情報機器1は、ネットワークNに接続されたサーバ2と適宜に通信することができる。
【0019】
図2に示されるように、サーバ2は、制御部21と、通信インターフェース(通信IF)22と、を備える。これらはバス23を介して互いに通信可能に接続されている。
【0020】
制御部21は、メモリとプロセッサを備えている。メモリは、例えば、各種プログラム等が格納されたROM(Read Only Memory)やプロセッサにより実行される各種プログラム等が格納される複数ワークエリアを有するRAM(Random Access Memory)等から構成される。プロセッサは、例えばCPU(Central Processing Unit)であって、ROMに組み込まれた各種プログラムから指定されたプログラムをRAM上に展開し、RAMとの協働で後述する保存部211、生成部212等の各種処理を実行するように構成されている。
【0021】
制御部21は、保存部211と、生成部212とを備える。保存部211は、患者情報、患者の生体情報、生体情報を測定する者に関する情報(測定者情報)、患者が受ける予定の医療介護サービスに関する情報(患者の診療スケジュール情報)、医療介護従事者の勤務スケジュール情報、適切な診療間隔の基準に関する情報等を保存可能である。患者情報としては、例えば、患者の年齢、性別、血液型、持病、既往症等に関する情報である。医療介護従事者としては、医師、看護師、薬剤師、介護福祉士等の医療分野や介護分野に携わる者である。医療介護従事者の勤務スケジュール情報とは、医療介護従事者の勤務日時および休暇に関する情報である。適切な診療間隔の基準に関する情報とは、患者の容態にマッチする医療介護従事者の種別及び適切な診療間隔に関する情報である。当該診療間隔は任意に設定可能である。また、本明細書における「患者」という語句には、医療サービス又は介護サービスを受ける者が含まれる。生成部212は、保存部211に保存された患者の生体情報から、当該患者の容態変化データを生成する。容態変化データとは、例えば、当該患者の血圧の変化、体温の変化、SpO(経皮的動脈血酸素飽和度)の変化、体重の変化、血糖値の変化等といった、未加工の生体情報を時系列に連続的に並べたデータや、これらの未加工の生体情報に基づく分析データ等である。
【0022】
生成部212は、保存部211に保存された医療介護従事者の勤務スケジュール情報に基づき、医療介護従事者の患者別スケジュールデータを生成する。医療介護従事者の患者別スケジュールデータとは、患者別に生成される、当該医療介護従事者の出勤日時に関するデータである。つまり、患者別スケジュールデータとは、当該医療介護従事者が、当該患者への問診や訪問を行う日時に関するデータである。なお、患者別スケジュールデータは、複数の医療介護従事者(例えば、医師、看護師、介護福祉士等)の患者別スケジュールデータを含んでいてもよい。
【0023】
ここで、図3を参照しつつ、生成部212が患者別スケジュールデータを生成する過程について説明する。図3は、医療介護従事者の勤務スケジュール情報に関する図である。なお、本実施形態では、光電太郎は医師、光電彩子は看護師、光電久美子は介護福祉士として説明する。また、その他の者(光電花子、光電次郎、光電三郎、光電四郎、光電明子)は患者として説明する。
【0024】
図3(a)は、光電太郎の勤務スケジュール情報に関する図である。図3(a)に示されるように、例えば、光電太郎は、2018年7月7日において、外来患者の対応をする予定である。また、光電太郎は、2018年7月8日の15:00~16:00において、光電次郎の訪問診療を行う予定である。さらに、光電太郎は、2018年7月11日に休暇を取得する予定である。
【0025】
図3(b)は、光電彩子の勤務スケジュール情報に関する図である。図3(b)に示されるように、光電彩子は、例えば、2018年7月8日の13:00~15:00において、光電明子の在宅看護を行う予定である。また、光電彩子は、2018年7月12日に休暇を取得する予定である。
【0026】
図3(c)は、光電久美子の勤務スケジュール情報に関する図である。図3(c)に示されるように、光電久美子は、例えば、2018年7月7日において、光電花子の在宅介護を行う予定である。また、光電久美子は、2018年7月10日に休暇を取得する予定である。
【0027】
生成部212は、各医療介護従事者(光電太郎、光電彩子、及び光電久美子)の勤務スケジュール情報を結合させ、その後、当該結合された勤務スケジュール情報を患者ごとに分割する。このようにして、生成部212は、各医療介護従事者の勤務スケジュール情報に基づき、患者別スケジュールデータを生成する。
なお、生成部212は、患者別スケジュールデータを編集し、編集された患者別スケジュールデータを基に、各医療介護従事者の勤務スケジュール情報に、患者別スケジュールデータの編集結果を反映させても良い。この場合、例えば、医療介護従事者は、情報機器1の操作部12に、サーバ2の生成部212に患者別スケジュールデータを編集させるための入力操作を行う。操作部12は、当該入力操作に対応する指示信号を生成する。当該指示信号は制御部13を介して、サーバ2に送信される。サーバ2が当該指示信号を受信すると、サーバ2の生成部212は、当該指示信号に基づいて、患者別スケジュールデータを編集する。そして、生成部212は、編集された患者別スケジュールデータを基に、医療介護従事者の勤務スケジュール情報に、患者別スケジュールデータの編集結果を反映させる。
【0028】
このように、医療介護従事者の勤務スケジュール情報と患者別スケジュールデータは、連動している。このような意味において、医療介護従事者の勤務スケジュール情報と患者別スケジュールデータは関連している。
【0029】
図2に戻って生成部212について説明する。生成部212は、保存部211に保存された患者の容態変化データと、各医療介護従事者の患者別スケジュールデータと、に基づき、患者の容態変化と、患者の診療スケジュールと、を示す表示用データを生成する。このとき、表示用データは患者ごとに生成される。このため、当該表示用データは、複数の表示用データを含み得る。
【0030】
また、生成部212は、保存部211に保存された医療介護従事者の患者別スケジュールデータと適切な診療間隔の基準に関する情報とに基づき、患者に関する診療間隔が適切であるか否か判断することができる。生成部212は、患者に関する診療間隔が不適切であると判断すると、患者に関する診療間隔が適切でないことを示す情報を含む表示用データを生成する。また、患者に関する診療間隔が適切でないことを示す情報は、患者別スケジュールデータに関する変更候補データを含む。さらに、表示用データは、生成部212が表示用データを生成する時点よりも少なくとも後の患者別スケジュールデータと、生成部212が表示用データを生成する時点以前の容態変化データと、を含む。
【0031】
通信インターフェース22は、ネットワークNへの接続を可能にするインターフェースである。通信インターフェース22を介して、サーバ2は、ネットワークNに接続された情報機器1、及びゲートウェイ機器4を介してネットワークNに接続された測定機器3と適宜に通信することができる。
【0032】
図2に示されるように、測定機器3は、測定部31と、入力操作部32と、制御部33と、通信インターフェース(通信IF)34と、を備える。これらはバス35を介して互いに通信可能に接続されている。測定機器3としては、例えば、血圧計、体温計、パルスオキシメータ、体重計、血糖測定器等である。
【0033】
測定部31は、患者の生体情報を測定することができる。患者の生体情報としては、血圧、体温、SpO、体重、血糖値等である。
【0034】
入力操作部32は、測定機器3を操作する操作者の入力操作を受付けると共に、当該入力操作に対応する指示信号を生成するように構成されている。入力操作部32は、例えば、測定機器3の表示画面上に重ねて配置されたタッチパネルや、測定機器3の筐体に取り付けられた操作ボタン、イベントスイッチ等である。入力操作部32は、例えば、生体情報の取得を開始するための入力操作を受け付けて、当該入力操作に対応する指示信号を生成する。生成された指示信号は、バス35を介して制御部33に送信される。制御部33は、指示信号に基づいて、測定機器3の動作を制御するように構成されている。
【0035】
制御部33は、メモリとプロセッサを備えている。メモリは、例えば、各種プログラム等が格納されたROM(Read Only Memory)やプロセッサにより実行される各種プログラム等が格納される複数ワークエリアを有するRAM(Random Access Memory)等から構成される。プロセッサは、例えばCPU(Central Processing Unit)であって、ROMに組み込まれた各種プログラムから指定されたプログラムをRAM上に展開し、RAMとの協働で各種処理を実行するように構成されている。
【0036】
通信インターフェース34は、ゲートウェイ機器4への接続を可能にするインターフェースである。測定機器3とゲートウェイ機器4とは、例えば、Wi-Fiを用いた通信や近距離無線通信等により接続される。通信インターフェース34及びゲートウェイ機器4を介して、測定機器3は、ネットワークNに接続されたサーバ2と適宜に通信することができる。
【0037】
ゲートウェイ機器4は、例えば、ルータである。ゲートウェイ機器4は、測定機器3により測定された生体情報を二つ以上の異なるネットワーク間に中継する通信機器である。ゲートウェイ機器4を介して、測定機器3はネットワークNに接続される。その結果、測定機器3はサーバ2と通信可能になる。なお、測定機器3とサーバ2は、ゲートウェイ機器4を介さずに直接データの送受信を行っても良い。
【0038】
ゲートウェイ機器4は略直方体の筐体を有する。ゲートウェイ機器4の幅及び奥行は約10センチメートルであり、高さは約4センチメートルである。ゲートウェイ機器4の重さは約120グラムである。このように、ゲートウェイ機器4は小型でかつ軽量である。
【0039】
図4は、本発明の一実施形態に係るシステム100の動作に関するシーケンス図である。測定機器3により、患者の生体情報が測定される(ステップS1)。例えば、患者の生体情報の測定は医療介護従事者によって行われる。なお、患者自身が患者の生体情報を測定してもよい。測定された患者の生体情報及び測定者情報は、測定機器3の制御部33によって、ゲートウェイ機器4に送信される(ステップS2)。ゲートウェイ機器4は、受信した生体情報及び測定者情報を、ネットワークNを介して、サーバ2に送信する(ステップS3)。サーバ2は、受信された生体情報及び測定者情報を保存部211に保存する(ステップS4)。
【0040】
サーバ2の生成部212は、保存部211に保存された患者の生体情報に基づき、当該患者の容態変化を示す容態変化データを生成する(ステップS5)。生成部212は、例えば、当該患者の体温に関するデータを時系列に連続的に並べたデータを生成する。また、生成部212は、例えば、当該患者の複数の生体情報に基づいた、患者の容態変化に関する分析データを生成する。容態変化データは、保存部211に保存される(ステップS6)。
【0041】
一方で、医療介護従事者は、自身の勤務スケジュール情報を、情報機器1の操作部12を介して入力する(ステップS7)。当該操作が行われると、勤務スケジュール情報をサーバ2に送信するための指示信号が生成される。生成された指示信号は、バス15を介して制御部13に送信される。制御部13は、指示信号に基づいて、勤務スケジュール情報をサーバ2に送信するよう、情報機器1を制御する(ステップS8)。サーバ2は、受信した勤務スケジュール情報を保存部211に保存する(ステップS9)。
【0042】
サーバ2の生成部212は、保存部211に保存された医療介護従事者の勤務スケジュール情報に基づき、患者ごとの医療介護従事者の患者別スケジュールデータを生成する(ステップS10)。なお、患者別スケジュールデータは、複数の医療介護従事者の患者別スケジュールデータを含んでいてもよい。生成部212によって生成された当該患者別スケジュールデータは、保存部211に保存される。
【0043】
サーバ2の生成部212は、保存部211に保存された対象となる患者の容態変化データと、当該患者に関する医療介護従事者の患者別スケジュールデータに基づいて、患者の容態変化と、患者の診療スケジュールと、を示す表示用データを生成する(ステップS11)。なお、生成部212は、患者の容態変化と患者の診療スケジュールのみならず、測定者情報にも基づいて、表示用データを生成してもよい。当該表示用データは、ネットワークNを介して、サーバ2から情報機器1に送信される(ステップS12)。
【0044】
情報機器1の制御部13は、受信した表示用データに基づく表示画面を表示するよう、表示部11を制御する(ステップS13)。
【0045】
尚、ステップS1~S6とステップS7~S9は、どちらが先に実行されてもよい。
また、ステップS11~S13は、医療介護従事者による情報機器1への表示要求操作に基づき、実行されてもよい。
【0046】
図5は、情報機器1の表示部11に表示される表示画面の一例を示す図である。表示部11に表示される画像は、第一表示領域11Aと、第二表示領域11Bと、を含む。第一表示領域11Aは、表示部11の上側に配置されている。第二表示領域11Bは、表示部11の下側に配置されている。第一表示領域11Aの左上側及び第二表示領域11Bの左上側には患者名が表示されている。図5に示す表示画面において、第一表示領域11Aには、患者の生体情報及び容態変化に関する情報が表示されている。第二表示領域11Bには、患者の診療スケジュールが表示されている。また、本実施形態では、2018年7月6日を現時点とする。なお、図5に示される表示画面は、サーバ2の生成部212が、2018年7月6日において生成した表示用データに基づくものである。
【0047】
第一表示領域11Aには、2018年7月2日から2018年7月12日における、光電花子の体温及びSpOの推移を示すグラフG1及びグラフG2が表示されている。本実施形態では、現時点(2018年7月6日)での表示画面を示している。このため、グラフG1及びグラフG2は、2018年7月6日までに測定された生体情報に基づいて生成されたグラフである。
【0048】
第一表示領域11Aにおいて、患者名の下方には、当該患者の生体情報の項目が表示されている。本実施形態では、体温とSpOが表示されている。
【0049】
各項目の下方には、各項目の目盛りが表示されている。本実施形態では、体温及びSpOの目盛りが表示されている。尚、本実施形態では、2018年7月2日における光電花子の体温は36.0℃である。同年7月3日及び7月4日における光電花子の体温は37.5℃である。2018年7月5日における光電花子の体温は38.5℃である。2018年7月6日における光電花子の体温は39.2℃である。同様に、2018年7月2日における光電花子のSpOは98%である。2018年7月3日における光電花子のSpOは93%である。2018年7月4日における光電花子のSpOは95%である。2018年7月5日における光電花子のSpOは90%である。2018年7月6日における光電花子のSpOは85%である。
【0050】
光電花子のSpOの目盛りが表示されている部分の右側には、グラフG1及びグラフG2が表示されている。グラフG1上にプロットされている点は、対応する日における光電花子の体温を示す。グラフG1上にプロットされている点は円形である。グラフG2上にプロットされている点は、対応する日における光電花子のSpOを示す。グラフG2上にプロットされている点は三角形である。なお、グラフG1、G2上にプロットされている点の形状は、円形および三角形に限られないことはもちろんである。グラフG1、G2は、折れ線グラフである。このため、医療介護従事者は、情報機器1の表示部11を見るだけで患者の容態変化を知ることができる。尚、図5に示されたグラフG1、G2は、折れ線グラフであるがこの例に限られない。医療介護従事者が患者の容態変化を把握することができるグラフであればよく、グラフG1、G2は、例えば、棒グラフ等であってもよい。
【0051】
患者の生体情報が、医療介護従事者によって測定されたとき、グラフG1上の点及びグラフG2上の点は、例えば色付けされる。例えば、患者の生体情報が医師によって測定された場合、これらの点は緑色が付される。患者の生体情報が看護師によって測定された場合、これらの点は黄色が付される。患者の生体情報が介護福祉士によって測定された場合、これらの点は青色が付される。尚、図5に示す実施形態では、色の代わりにハッチングが付されている。緑色に対応するハッチングは、左上から右下に傾斜する斜線である。黄色に対応するハッチングは、横線である。青色に対応するハッチングは、縦線である。他方、例えば、患者の生体情報が患者自身によって測定されたとき、グラフG1上の点及びグラフG1上の点は色付けされない。
【0052】
図5に示す実施形態において、2018年7月2日及び同年7月3日における光電花子の体温及びSpOは、光電久美子によって測定されている。このため、対応するグラフG1及びG2上の点には青色が付されている。2018年7月4日及び同年7月5日における光電花子の体温及びSpOは、光電彩子によって測定されている。このため、対応するグラフG1及びG2上の点には黄色が付されている。2018年7月6日における光電花子の体温及びSpOは、光電太郎によって測定されている。このため、対応するグラフG1及びG2上の点には緑色が付されている。
【0053】
第二表示領域11Bには、2018年7月2日から2018年7月12日における、光電花子の診療スケジュールが表示されている。第二表示領域11Bの上部には、第一表示領域11Aに表示された患者と同じ患者の名前が表示されている。本実施形態では、光電花子の名前が表示されている。患者名の表示部分の下方には、第一表示領域11Aに表示されている期間と同じ期間の日付が左右方向に並んでいる。本実施形態では、2018年7月2日から2018年7月12日までの日付が第二表示領域11Bに表示されている。尚、当該期間は任意に設定可能である。各日付の下方には、患者の診療スケジュールが時間帯ごとに、上下方向に延びるようにして表示されている。2018年7月2日から同年7月3日において、光電花子は、光電久美子による在宅介護サービスを受けている。2018年7月4日の13:00から15:00の時間帯と、同年7月5日の13:00から15:00の時間帯において、光電花子は、光電彩子による在宅看護サービスを受けている。2018年7月6日の10:00から11:00の時間帯において、光電花子は、光電太郎による訪問診療サービスを受けている。また、2018年7月7日において、光電花子は、光電久美子による在宅介護サービスを受ける予定である。2018年7月8日の10:00から12:00の時間帯と、同年7月9日の10:00から12:00の時間帯において、光電花子は、光電彩子による在宅看護サービスを受ける予定である。2018年7月10日の13:00から14:00の時間帯において、光電花子は、光電太郎による訪問診療サービスを受ける予定である。2018年7月11日から同年7月12日において、光電花子は、光電久美子による在宅介護サービスを受ける予定である。なお、第二表示領域11Bにおいて、医療介護従事者の種別が認識可能なように、表示文字の色、背景色等を適宜変更しても良い。このように、光電花子の診療スケジュールには、複数の医療介護従事者(光電久美子、光電彩子、光電太郎)に関するスケジュールが含まれている。また、図5に示される画面には、現時点(2018年7月6日)以前および現時点よりも後の光電花子の診療スケジュールと、現時点(2018年7月6日)以前における光電花子の容態変化を示す情報と、が表示されている。
【0054】
図6は、適切な診療間隔の基準を示す図である。図6に示されるように、患者に微熱がある場合、当該患者の対応をすべき者は介護福祉士である。またこの場合、次回診療日までの間隔は五日以内である。患者が高熱である場合、当該患者の対応をすべき者は看護師である。またこの場合、次回診療日までの間隔は三日以内である。患者の高熱が数時間続いている場合、当該患者の対応をすべき者は医師である。またこの場合、次回診療日までの間隔は二日以内である。尚、一般的に、38.0℃以上の高熱が続くと、肺炎を患っている可能性がある。
【0055】
図4のステップS13が行われた後の処理について、図5に戻って説明する。2018年7月5日及び同年7月6日における光電花子の体温は、38.0℃以上である。このため、光電花子は肺炎を患っている可能性がある。このため、現時点(2018年7月6日)から二日以内(2018年7月8日以内)に、医師(本実施形態では光電太郎)が光電花子の診療を行う必要がある。しかし、光電太郎が光電花子を次に診療する日は2018年7月10日である。現時点から光電太郎が光電花子を次に診療する日までの診療間隔は、四日間である。当該診療間隔は、図6に示された許容間隔を超えているので、生成部212は、当該診療間隔は不適切であると判断する。この場合、生成部212は、患者に関する診療間隔が適切でないことを示す情報として、光電太郎の次回診療予定日時である2018年7月10日13:00から14:00の部分に付される赤色を含む表示用データを生成する。このため、当該表示用データが、サーバ2から情報機器1に送信されると、図7に示すように、情報機器1の表示部11には、患者に関する診療間隔が適切でないことを示す情報(2018年7月10日13:00から14:00の部分に付される赤色)を含む画面が表示される。尚、図7に示す実施形態では、色の代わりにハッチングが付されている。赤色に対応するハッチングは、右上から左下に傾斜する斜線である。これにより、医療介護従事者は、患者の状態に鑑みて不適切である診療間隔が設定されている箇所を容易に認識することができる。尚、診療間隔が不適切な箇所の表示方法は、色付けに限られないのは勿論である。例えば、患者の状態に鑑みて不適切な診療間隔であることを示すメッセージやクエスッションマーク等の記号を表示させてもよい。医療介護従事者は、診療間隔が不適切な箇所があることを認識し、当該箇所に係るスケジュールを変更する。
【0056】
このように、医療介護従事者は、光電花子の容態変化に迅速に対応することができる。また、医療介護従事者は、訪問診療の頻度が適切であるか否かの判断を迅速かつ容易に行うことができる。光電花子の診療スケジュールにおいて、光電太郎の次回診療予定日時を2018年7月10日13:00から14:00の間から2018年7月8日13:00から14:00の間に変更する場合、医療介護従事者は、操作部12に医療介護従事者の患者別スケジュールを変更するための入力操作を行う。当該入力操作が行われると、図8に示す表示画面に変更される。尚、変更された部分は、例えば、水色が付される。水色に対応するハッチングは、縦線と横線が交差して成る格子状の線である。
【0057】
さらに、本実施形態に示す表示画面には、ある患者(光電花子)に対する、複数の医療介護従事者(医師の光電太郎、看護師の光電彩子、介護福祉士の光電久美子)の患者別スケジュールが表示されているので、各職種間での連携を図ることもできる。
【0058】
上記構成に係るサーバ2及びシステム100によれば、患者の容態変化データと医療介護従事者の患者別スケジュールデータとに基づき、患者の容態変化と患者の診療スケジュールとを示す表示用データが生成される。そして、患者の容態変化は第一表示領域11Aに、患者の診療スケジュールは第二表示領域11Bに、同時に表示される。このため、患者または医療介護従事者は、患者の容態変化に関する情報と患者の診療スケジュール情報を一つの表示画面で一緒に閲覧することができる。その結果、医療介護従事者は、各患者の容態変化に対応して、適切な頻度で患者に対して訪問診療を行うことができる。
【0059】
上記構成に係るサーバ2及びシステム100によれば、サーバ2の生成部212は、医療介護従事者の勤務スケジュール情報に基づいて、医療介護従事者の患者別スケジュールデータを生成することもできる。このため、例えば、医療介護従事者が情報機器1に勤務スケジュール情報を入力するだけで、患者別スケジュールデータが生成部212によって生成される。
【0060】
上記構成に係るサーバ2及びシステム100によれば、サーバ2の生成部212が、患者に関する診療間隔が適切ではないと判断したとき、生成部212は、当該患者に関する診療間隔が適切ではないことを示す情報を含む表示用データを生成する。そして、当該表示用データに基づく画面が、情報機器1の表示部11に表示される。このため、医療介護従事者は、当該患者に関する診療間隔が適切ではない箇所があることを、視覚的に容易に認識することができる。
【0061】
上記構成に係るサーバ2及びシステム100によれば、情報機器1の表示部11に表示される画面には、複数の医療介護従事者に関する患者別スケジュールが表示されるので、各職種間での連携を図ることもできる。
【0062】
上記構成に係るサーバ2及びシステム100によれば、サーバ2は、表示用データを生成する時点よりも少なくとも後の患者別スケジュールデータと、当該時点以前の患者の容態変化データを、を含む表示用データを生成し、情報機器1に送信する。情報機器1の表示部11には、患者のこれまでに測定された生体情報と、当該患者に関する将来の診察スケジュールが表示される。このため、医療介護従事者は、患者の容態変化の把握と、当該患者に関する将来の診察スケジュールの確認を容易に行うこともできる。
【0063】
上記構成に係るサーバ2及びシステム100によれば、情報機器1の表示部11に表示される画面において、患者の容態変化を示す情報は、時系列に並んでいる。また、患者の容態変化を示す情報は、グラフ化されている。このため、医療介護従事者は、患者の容態変化を視覚的に素早く認識することができる。
【0064】
上記構成に係るサーバ2及びシステム100によれば、サーバ2の生成部212は、患者の容態変化データと、患者別スケジュールデータと、測定者情報と、に基づき、表示用データを生成する。つまり、情報機器1の表示部11に表示される画面には、患者の生体情報を測定した者を示す情報が表示される。このため、医療介護従事者は、患者の生体情報を測定した者を素早く認識することができる。
【0065】
本実施形態では、医療介護従事者の患者に対する診療方式として、訪問診療を例に挙げて説明したが、この例に限られない。例えば、インターネットなどの通信技術を用いた遠隔診療や、患者が医療介護従事者のもとに赴く来訪診療であってもよい。
【0066】
また、患者の生体情報及び容態変化に関するグラフ、並びに患者の診療スケジュールを表示する表示画面において、表示する日数は適宜変更してもよいし、月単位等で表示させてもよい。
【0067】
(第二実施形態)
次に、図9を参照して、第二実施形態について説明する。第二実施形態は、サーバ2の生成部212が生成する表示用データにおいて、第一実施形態と異なる。より具体的には、第二実施形態に係るサーバ2は、患者に対する医療介護従事者の診療間隔は不適切であると判断すると、生成部212は、医療介護従事者の患者別スケジュールデータと、患者の容態変化データと、適切な診療間隔に関する情報と、に基づいて変更候補データを生成する。変更候補データとは、患者に関する診療間隔が適切でない場合における、医療介護従事者の患者別スケジュールの変更案(変更候補スケジュール)に関するデータである。また、第二実施形態において、患者別スケジュールの変更案(変更候補スケジュール)は、情報機器1の表示部11に表示される。
【0068】
変更候補データが生成されると、変更候補データは保存部211に保存されるとともに、情報機器1に送信される。そして、情報機器1の表示部11には、当該変更候補データに基づく患者別スケジュールの変更案(変更候補スケジュール)が表示される。本実施形態では、不適切である診療間隔が設定されている箇所(2018年7月10日13:00から14:00の部分)に赤色が付されるとともに、変更候補スケジュールとして、2018年7月8日13:00から14:00の部分にオレンジ色が付されている。赤色に対応するハッチングは、右上から左下に傾斜する斜線である。また、オレンジ色に対応するハッチングは、二本の斜線が交差して成る格子状の線である。このため、医療介護従事者は、赤色が付された箇所が不適切であることと、オレンジ色が付された箇所が変更候補スケジュールであることと、を容易に認識することができる。なお、表示部11に表示される変更候補スケジュールは一つでなく、複数あってもよい。
【0069】
上記構成に係るサーバ2及びシステム100によれば、患者に対する医療介護従事者の診療間隔は不適切である場合、医療介護従事者の患者別スケジュールの変更案(変更候補スケジュール)に関するデータである変更候補データがサーバ2によって生成される。このため、医療介護従事者は、手動で自身の勤務スケジュール情報を変更する必要がなくなる上、不適切な診療間隔が生じることを減らすことができる。
【0070】
本実施形態では、測定者情報に基づいて、グラフG1及びグラフG2上にプロットされた点を色付けする例を用いて説明したが、この例に限られない。例えば、生体情報を測定した者を示す記号やアイコンをプロットされた点の上部に表示させてもよい。
【0071】
本実施形態では、第一表示領域11Aと第二表示領域11Bは上下方向に並んで配置されているが、この例に限られない。第一表示領域11Aと第二表示領域11Bは、例えば、左右方向に並んで配置されていてもよい。また、測定情報や勤務スケジュール情報に加えて投薬タイミング等の情報も適宜表示しても良い。また、第一表示領域11Aのみを表示し、第二表示領域11Bに表示していた事項は日付にマウスカーソルが重なった際にのみ表示される形式(いわゆるツールチップ)で表示されても良く、その他の表示形式で表示されても良い。
【0072】
本実施形態において、情報機器1に表示される表示部11には、現時点(2018年7月6日)以前および現時点よりも後の患者(光電花子)の診療スケジュールと、現時点以前における患者の容態変化を示す情報と、が表示されているがこれに限られない。例えば、現時点よりも後の患者の診療スケジュールと現時点以前における患者の容態変化を示す情報のみ、表示部11に表示されても良い。つまり、現時点以前の患者の診療スケジュールは、表示部11に表示されなくても良い。
【0073】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されず、適宜、変形、改良等が自在である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置場所等は、本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【符号の説明】
【0074】
1:情報機器、2:サーバ、3:測定機器、4:ゲートウェイ機器、N:ネットワーク、100:システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9