(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-07
(45)【発行日】2023-07-18
(54)【発明の名称】粉粒体供給作業機の供給装置伝動構造
(51)【国際特許分類】
A01C 7/12 20060101AFI20230710BHJP
A01C 7/08 20060101ALI20230710BHJP
【FI】
A01C7/12 Z
A01C7/08 310E
(21)【出願番号】P 2019213477
(22)【出願日】2019-11-26
【審査請求日】2022-08-31
(73)【特許権者】
【識別番号】000001878
【氏名又は名称】三菱マヒンドラ農機株式会社
(72)【発明者】
【氏名】鐵見 幸一
【審査官】坂田 誠
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-130799(JP,A)
【文献】実開平6-33413(JP,U)
【文献】特開平10-327636(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01C 7/12
A01C 7/08
A01M 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
貯蔵部(26)に貯留される粉粒体を、排出供給手段(27)に軸支する繰出軸(29)によって回転する繰出し輪(27a)から圃場に向けて送り出し供給する播種装置(23)を、走行作業機(5)に装着される支持枠(22)の左右方向に複数配設し、伝動上手側の駆動軸(31)から伝動下手側になる播種装置(23)の繰出軸(29)を伝動クラッチ手段(35)を介して連結すると共に、伝動下手側の播種装置(23)の繰出軸(29)と隣接する播種装置(23)の繰出軸(29)との間に伝動クラッチ手段(35)を設けて連結することにより、全播種装置(23)による全条の播種作業と、所望の伝動クラッチ手段(35)を切り操作し該伝動クラッチ手段(35)の伝動下手側の播種装置(23)による播種作業を止めた条止め播種作業を行うようにした粉粒体供給作業機の供給装置伝動構造において、
前記伝動クラッチ手段(35)を、伝動下手側軸端にクラッチ孔(36)を有する駆動軸(31)又は繰出軸(29)と、これに隣接する伝動上手側軸端に切換孔(29a)を有する繰出軸(29)と、該繰出軸(29)の伝動上手側軸端に軸方向にスライド自在に嵌合しながら周方向への回動を規制する回動規制手段を備えて駆動軸(31)に嵌合自在にするクラッチ筒(37)と、頭部に摘み部(30a)を有してクラッチ筒(37)の放射方向にスライド操作自在に挿入される摘み操作軸(38)と、クラッチ筒(37)側に突設されて摘み操作軸(38)の軸中途部を支持する支持部材(39)とにより構成し、上記クラッチ筒(37)を駆動軸(31)又は伝動上手側の繰出軸(29)に嵌合したとき、摘み操作軸(38)をクラッチ孔(36)に挿入したクラッチ入り状態にすると共に、該クラッチ入り状態にある摘み操作軸(38)を摘みクラッチ孔(36)から引き抜いてクラッチ筒(37)を切り方向スライドさせて駆動軸(31)から離脱させた位置で、該摘み操作軸(38)を切換孔(29a)に係合させてクラッチ切り状態に位置決め支持させる
ように構成し、
前記駆動軸(31)と繰出軸(29)とを同形状の多角形軸にすると共に、クラッチ筒(37)の軸孔を両軸にスライド自在に嵌合させる同形状の多角形孔にすることにより前記回動規制手段を構成したことを特徴とする粉粒体供給作業機の供給装置伝動構造。
【請求項2】
前記駆動軸(31)と繰出軸(29)とを同形状の6角軸にすると共に、クラッチ筒(37)の軸孔を両軸にスライド自在に嵌合させる6角孔にする請求項1記載の粉粒体供給作業機の供給装置伝動構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の供給装置を備えて種籾や肥料及び薬剤等の粉粒体を圃場に供給する水田作業機等粉粒体供給作業機の供給装置伝動構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、粉粒体としての種籾を貯蔵部であるホッパーから供給装置を介して圃場の地表又は地中に供給する粉粒体供給作業機は、走行機体に支持される支持枠に供給装置としての播種装置を左右に複数配設することにより、種籾を圃場に複数条にわたり点播状に播種する直播作業機としての水田作業機が既に公知である。(例えば、特許文献1)
上記水田作業機は、播種装置の繰り出し回転体として円盤状の繰出し輪を回転する、各繰出軸(伝動軸)を伝動上手側の駆動軸から伝動クラッチ手段を介して回転させる供給装置伝動構造を備えている。これによる水田作業機は、全ての播種装置による全条の播種作業と、所定位置に設定される伝動クラッチ手段をクラッチ切り操作することにより、当該伝動クラッチ手段の伝動下手側にある播種装置の繰出し輪を停止した条止め状態で、他の播種装置による播種作業を続行させる条止め播種作業を行うことができる。
上記伝動クラッチ手段は、駆動軸の伝動上手側又は下手側伝動体の一方に咬合部を備え、前記上手側又は下手側伝動体の他方に被咬合部を備え、咬合部と被咬合部とを咬合させることにより繰出し輪を回転駆動し、前記咬合部と被咬合部とを左右方向に離間させることにより繰出し輪を停止する方式の咬合クラッチ構造にしている。
そして、このクラッチ部のクラッチ入り切り操作は、運転操作部に設置される各操作レバーの回動操作によって、ワイヤ及び操作アーム等を介し咬合部を有するクラッチ部材を左右にスライド移動させて行う構成になっている。
尚、この水田作業機は伝動クラッチ手段のクラッチ入り状態において、複数の繰り出し回転体の種籾を受け入れ播種する凹部の位相を合致させることにより、複数の繰り出し回転体から同じタイミングで種籾を繰り出すので、田面に供給された種籾は左右方向に一列状に並んだ状態で播種できるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に示される供給装置伝動構造の伝動クラッチ手段は、咬合部と被咬合部によるクラッチ部のクラッチ入り切り操作を、運転操作部側から操作レバーの回動操作によって、咬合部を有するクラッチ部材を左右にスライド移動させるため利便性よく行える。
然しながら、この伝動クラッチ手段は、筒状をなすクラッチ部材の咬合方向側面に複数の凸部を形成するものであるため、精度を要する煩雑な切削加工を要すると共に、切削加工部に対し雨水や塵埃泥土等の付着を防ぐためのカバー構造、及び上記クラッチ部材をレバー操作するための操作レバーや連係部材等多くの部品を用いるため、製造コストが高くなること及び機体重量が増大することと、煩雑なメンテナンス作業を要する等の問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための本発明は、第1に、貯蔵部26に貯留される粉粒体を、排出供給手段27に軸支する繰出軸29によって回転する繰出し輪27aから圃場に向けて送り出し供給する播種装置23を、走行作業機5に装着される支持枠22の左右方向に複数配設し、伝動上手側の駆動軸31から伝動下手側になる播種装置23の繰出軸29を伝動クラッチ手段35を介して連結すると共に、伝動下手側の播種装置23の繰出軸29と隣接する播種装置23の繰出軸29との間に伝動クラッチ手段35を設けて連結することにより、全播種装置23による全条の播種作業と、所望の伝動クラッチ手段35を切り操作し該伝動クラッチ手段35の伝動下手側の播種装置23による播種作業を止めた条止め播種作業を行うようにした粉粒体供給作業機の供給装置伝動構造において、
前記伝動クラッチ手段35を、伝動下手側軸端にクラッチ孔36を有する駆動軸31又は繰出軸29と、これに隣接する伝動上手側軸端に切換孔29aを有する繰出軸29と、該繰出軸29の伝動上手側軸端に軸方向にスライド自在に嵌合しながら周方向への回動を規制する回動規制手段を備えて駆動軸31に嵌合自在にするクラッチ筒37と、頭部に摘み部30aを有してクラッチ筒37の放射方向にスライド操作自在に挿入される摘み操作軸38と、クラッチ筒37側に突設されて摘み操作軸38の軸中途部を支持する支持部材39とにより構成し、上記クラッチ筒37を駆動軸31又は伝動上手側の繰出軸29に嵌合したとき、摘み操作軸38をクラッチ孔36に挿入したクラッチ入り状態にすると共に、該クラッチ入り状態にある摘み操作軸38を摘みクラッチ孔36から引き抜いてクラッチ筒37を切り方向スライドさせて駆動軸31から離脱させた位置で、該摘み操作軸38を切換孔29aに係合させてクラッチ切り状態に位置決め支持させるように構成し、
前記駆動軸31と繰出軸29とを同形状の多角形軸にすると共に、クラッチ筒37の軸孔を両軸にスライド自在に嵌合させる同形状の多角形孔にすることにより前記回動規制手段を構成したことを特徴としている。
第2に、前記駆動軸31と繰出軸29とを同形状の6角軸にすると共に、クラッチ筒37の軸孔を両軸にスライド自在に嵌合させる6角孔にすることを特徴としている。
【発明の効果】
【0006】
請求項1に係る発明によれば、貯蔵部に貯留される粉粒体を、排出供給手段に軸支する繰出軸によって回転する繰出し輪から圃場に向けて送り出し供給する播種装置を、走行作業機に装着される支持枠の左右方向に複数配設し、伝動上手側の駆動軸から伝動下手側になる播種装置の繰出軸を伝動クラッチ手段を介して連結すると共に、伝動下手側の播種装置の繰出軸と隣接する播種装置の繰出軸との間に伝動クラッチ手段を設けて連結することにより、全播種装置による全条の播種作業と、所望の伝動クラッチ手段を切り操作し該伝動クラッチ手段の伝動下手側の播種装置による播種作業を止めた条止め播種作業を行うようにした粉粒体供給作業機の供給装置伝動構造において、前記伝動クラッチ手段を、伝動下手側軸端にクラッチ孔を有する駆動軸又は繰出軸と、これに隣接する伝動上手側軸端に切換孔を有する繰出軸と、該繰出軸の伝動上手側軸端に軸方向にスライド自在に嵌合しながら周方向への回動を規制する回動規制手段を備えて駆動軸に嵌合自在にするクラッチ筒と、頭部に摘み部を有してクラッチ筒の放射方向にスライド操作自在に挿入される摘み操作軸と、クラッチ筒側に突設されて摘み操作軸の軸中途部を支持する支持部材とにより構成し、上記クラッチ筒を駆動軸又は伝動上手側の繰出軸に嵌合したとき、摘み操作軸をクラッチ孔に挿入したクラッチ入り状態にすると共に、該クラッチ入り状態にある摘み操作軸を摘みクラッチ孔から引き抜いてクラッチ筒を切り方向スライドさせて駆動軸から離脱させた位置で、該摘み操作軸を切換孔に係合させてクラッチ切り状態に位置決め支持させるように構成し、前記駆動軸と繰出軸とを同形状の多角形軸にすると共に、クラッチ筒の軸孔を両軸にスライド自在に嵌合させる同形状の多角形孔にすることにより前記回動規制手段を構成することにより、
前記伝動下手側の繰出軸に嵌合するクラッチ筒を摘み操作軸を切換孔から引き抜いて駆動軸又は伝動上手側の繰出軸に嵌合したとき、上記摘み操作軸をクラッチ孔に挿入したクラッチ入り状態に支持することができると共に、該クラッチ入り状態にある摘み操作軸を摘みながらクラッチ孔から引き抜いたのち、そのままクラッチ筒を切り方向スライドさせて駆動軸側から離脱させた位置で、該摘み操作軸を切換孔に係合させてクラッチ切り状態に支持させることができるため、伝動クラッチ手段を煩雑な切削加工等を必要としない簡潔で安価な構成による摘み操作クラッチを製作することができる。
そして、摘み操作クラッチ方式にする伝動クラッチ手段は、長く突出される摘み操作軸を取手として利用しながら手を離すことなく、クラッチ筒の位置決め操作とスライド操作を容易且つ能率よく行うことができると共に、クラッチ入り操作時に隣接する両軸の軸心変位があるとき、又は両軸が回転方向の軸端面ズレがあるとき等両軸の合致作業を要する場合には、伝動下手側にある繰出軸に位置決め支持しているクラッチ筒から突出している摘み操作軸は、取手レバーとして強く且つ安定的に摘まむことができるので、合致方向への押し引きや軸回動等の修正動作を容易にし、クラッチ入り操作を能率よく行うことができる等の特徴がある。
請求項2に係る発明によれば、前記駆動軸と繰出軸とを同形状の6角軸にすると共に、クラッチ筒の軸孔を両軸にスライド自在に嵌合させる6角孔にすることにより、
駆動軸と繰出軸とクラッチ筒とに、従来の咬合方式のクラッチ構造のように咬合部等の煩雑な切削加工や多くの部品を要することなく、摘み操作クラッチを簡潔で安価な構成によって製作することができると共に、摘み操作軸に過大な回転伝動負荷を掛けることなく駆動軸から複数の繰出軸への伝動を安定よく行うことができ、且つクラッチ切り位置にあるクラッチ筒を伝動上手側にある6角軸側に合致させる、回転方向の位相ズレを修正する合致操作及びクラッチ筒をスライドして行う嵌合操作を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明を適用した粉粒体供給作業機(湛水直播機)を示す全体側面図。
【
図3】直播作業機の全体構造及びその供給装置伝動構造を示す平面図である。
【
図4】
図3の供給装置伝動構造の構成を示す背面図である。
【
図5】駆動ケースと播種装置の構成を示す側面図である。
【
図6】駆動ケースの駆動軸と左右の播種装置の各繰出軸とを連結した、クラッチ入り状態の構成を示す摘み操作クラッチの断面図である。
【
図7】駆動ケースの駆動軸と左側の播種装置の繰出軸とをクラッチ切り状態にした操作態様を示す摘み操作クラッチの断面図である。
【
図8】
図7に示す駆動軸に対し、左側の播種装置の繰出軸をクラッチ入り操作する態様を示す摘み操作クラッチの背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。粉粒体供給作業機としての湛水直播機1は、
図1~
図5に示すように、前輪2及び後輪3を備える走行機体からなる走行作業機5と、走行作業機5の機体後部に昇降自在に支持される昇降リンク6を介して後部に連結され、種籾の播種作業を行う粉粒体供給装置としての直播作業機7等から構成される。
上記走行作業機5は、機体前部に搭載されるエンジンをボンネット9によって覆い、該ボンネット9の後方に設置される運転操作部10に、前輪2を操向操作するステアリング11と、デッキ部を介して運転席12等を配置している。
【0009】
そして、走行機体後部に設置される昇降リンク6は、左右一対に前後方向に延びる上部フレーム13と、上部フレーム13の下方において、左右一対に前後方向に延びる下部フレーム15とにより平行リンク構造として構成される。この上部フレーム13及び下部フレーム15の前端は、走行機体5の後部に回動自在に連結されており、上部フレーム13及び下部フレーム15の後部側に、粉粒体の供給装置としての後述する播種装置23を左右方向に複数台(図示例では8台)配設した直播作業機7が連結される。
【0010】
走行機体5の後部において、上部フレーム13の前端が支持された位置よりも上方に、油圧によって伸縮する油圧シリンダ16の一端を回動自在に連結し、他端を下部フレーム15の後端に回動自在に連結し、これにより昇降リンク6は油圧シリンダ16が伸縮することによって上下に揺動し直播作業機7を昇降動作する。
また、走行機体5はその後部に、エンジン動力を直播作業機7に伝達する植付PTO軸17を延出し、該植付PTO軸17の後端を直播作業機7に設置される入力伝動ケース17aの入力軸17bに連結している。
【0011】
以下、直播作業機7の詳細について説明する。この直播作業機7は、昇降リンク6の後部に構成支持される水平制御部19を介し、走行作業機5に対し走行方向における直播作業機7の左右の傾きを制御することによって、走行機体5に対する支持枠22の左右の傾きが制御される。
上記水平制御部19は、昇降リンク6に連結する連結部20を設け、該連結部20の下部に前後方向に延設される回動軸21に対し、複数のフレーム及び部品から構成された支持枠22の左右方向中心を支点に回動可能に支持し、該支持枠22は連結部20に設けられた図示を省略するモータ制御装置の回転動作によって、連結部20に対し回動軸21を中心に左右に回動制御することにより、走行機体5に対する支持枠22の左右の傾きが制御される。
【0012】
尚、実施形態の支持枠22は、図示しない苗載せ台に載置された苗を植付爪によって掻き取り圃場に植付ける公知の植付装置に設けられる支持枠を兼用利用することが望ましく、この場合には、上記苗載せ台及び植付爪作動機構等を取外した状態の支持枠22に対し、予め用意される所望方式の播種装置23を簡単に組付けることができると共に、直播作業機7の製作を簡潔で安価な構成によって行うことができるようにしている。
【0013】
上記支持枠22は
図3,
図5に示すように、前側で左右方向に長い角柱形状の主フレーム22aに対し、後方向きの前後フレーム22bを所定の支持間隔を有して延設し、各前後フレーム22bの後部をサブフレーム22cによって接続した平面視方形状の枠体として構成され、上記主フレーム22aが前方に向けて備える取付フレーム22dを水平制御部19を介し昇降リンク6の後部に取付けることができる。そして、支持枠22のサブフレーム22cの左右方向に対し、1条分の種籾を点播状に播種できる播種装置23を、後述する駆動ケース30の左右に第1、第2、第3、第4の播種装置23として、伝動上手側から伝動下手側に向け所定の播種条間隔を有して順次配設し、8条分の点播状播種を行えるようにしている。
【0014】
また支持枠22には、主フレーム22aとサブフレーム22cとの構造を利用して支持される、T字型及び逆U字型をなす複数の整地フロート24を、在来の植付装置に設置される整地フロートを兼用した同構造によって配設し、これにより苗の植付け条間隔と略同位置において各播種装置23による点播状播種を行い易くしている。
そして、支持枠22は主フレーム22aの中心部位に前記入力伝動ケース17aを設置し、該入力伝動ケース17aの左側に対し、
図5,
図6で後述する駆動ケース30を設置することにより、左右に各配置される播種装置23を駆動するようにしている。
【0015】
次に、
図4,
図5を参照し播種装置23について説明する。支持枠22に対し播種間隔を有して配設される各播種装置23は、上下方向に貫通した平面視角筒断面形状の排出部25と、種籾を貯留するタンク状の貯蔵部26と、貯蔵部26に貯留された種籾を一定量ずつ排出部25に送り出す排出供給手段27とからなる。
上記排出供給手段27は、そのケース内で繰出し輪27aを有する繰出軸29の両側を軸支し、軸の左右端側をケースから所定長さで突出している。
【0016】
そして、各播種装置23は、前記駆動ケース30の後部左右に突出する駆動軸31から、後述する
図6~
図8に示すクラッチ手段としての摘み操作クラッチ35を介し、伝動上手側から各繰出軸29を入り切り自在に回転伝動する供給装置伝動構造を構成している。
各播種装置23は、排出供給手段27の上部側に繰出し通路27bを介し貯蔵部26との間に、前後方向の押し引き動作によって繰出し通路27bを開閉するシャッタ27cを設けている。
【0017】
また排出供給手段27の繰出軸29に設けられる繰り出し回転体としての円盤状の繰出し輪27aは(
図5)、その外周面に所定数量の種を1つの塊状に纏めて順次繰り出すことができる凹穴状の凹部を、所定の繰出し間隔を有して放射方向に4個又は6個分形成すると共に、この各凹部は駆動軸31及び繰出軸29が断面正6角形の6角軸である場合には、6角軸の各軸平坦面の中央部を放射方向として穿設形成することが望ましく、且つ駆動軸31及び繰出軸29に穿設するクラッチ孔36は、6角軸の対をなす軸平坦面を貫通するように形成する。
そして、上記繰出軸29の伝動下手側になる軸端側には、上記クラッチ孔36と回転方向の位相を同じにする位置に、後述する筒状の中途連結部材40に挿入する連結ピン(図示せず)を位置決め支持する連結孔を穿設している。
【0018】
これによる直播作業機7は、各播種装置23が駆動軸31から第1,第2の摘み操作クラッチ35と各中途連結部材40を介して左右方向に串刺し状に一連に軸連結した低コスト型の供給装置伝動構造にすることができ、また各繰出軸29の種籾を受け入れ播種する凹部の位相が合致されることによって、駆動軸31の回転にともない複数の繰出し輪27aから同じタイミングで種籾が繰り出されるため、田面に供給される各条の種籾は左右方向に一列状に並んだ状態で順次整然と播種することができる。
【0019】
また左右に配設される何れかの摘み操作クラッチ35がクラッチ切り操作されると、当該クラッチの伝動下手側の繰出軸29の回転を停止できるので、後述する態様による条止め播種作業を簡単に行うことができる。尚、条止め播種作業時に伝動停止させる各播種装置23は、排出供給手段27の上部側に設置されるシャッタ27cを押動して閉鎖することが望ましい。
そして、クラッチ切り状態の摘み操作クラッチ35をクラッチ入り操作する際には、駆動軸31と繰出軸29との合致作業を後述するように行うことにより、各繰出し輪27aが有する凹部の位相が合致した状態に復帰させることができる。
【0020】
つまり、回転停止されている伝動下手側の繰出軸29はクラッチ入り操作時に、伝動上手側の駆動軸31又は繰出軸29に対し回転方向の軸端面ズレがあり、両軸の合致作業を行う際に、クラッチ孔36の一側の入口又は他側の入口の一方から摘み操作軸38の先端を挿入してクラッチ入り操作をしても、その約数である4又は6個他の数によって繰出し輪27aに形成される各凹部は、隣接する播種装置23の繰出し輪27aの外周に形成される各凹部の位相と合致させて復帰できるため、各繰出し輪27aから供給される種籾を左右方向に一列状に並んだ状態で播種することができる。
【0021】
次に、供給装置伝動構造の駆動ケース30及び摘み操作クラッチ35について、
図3~
図8を参照し説明する。先ず、駆動ケース30は
図3~
図5に示すように、前後部を主フレーム22aとサブフレーム22cとに接合されるケース枠体30aの前後に、駆動スプロケット32と従動スプロケット33とをチェン伝動間隔を有して片持ち状に軸支しており、両者にチェーン34を巻き掛けた状態で左方からケース蓋30bによって覆いケース枠体30aに開閉可能に接合する構造にしている。
そして、従動スプロケット33を嵌挿支持する駆動軸31は、前記繰出軸29と同じ断面正6角形をなす6角軸となし、左右の軸端を後述する摘み操作クラッチ35のクラッチ筒37との嵌合を介し、隣接する伝動下手側の繰出軸29を伝動可能にする長さを有し突出している。
【0022】
一方、摘み操作クラッチ35が設置される側の播種装置23の繰出軸29は、伝動上手側軸端部において6角軸の対をなす軸平坦面に切換孔29aを貫通形成すると共に、他端の伝動下手側軸端部には、前記中途連結部材40を位置決め支持する連結孔を穿設している。
尚、摘み操作クラッチ35を介在しないで隣接繰出軸29を連結する連結手段は、隣接する連結側軸端部に前記筒状の中途連結部材40を嵌挿した状態で、両連結孔に連結ピンを挿入することにより連結する構成にすることが好ましい。
【0023】
次に、摘み操作クラッチ35は
図6~
図8に示すように、駆動ケース30の駆動軸31の両端に対し第1の摘み操作クラッチ35を左右対象構造によって備えると共に、これと同構造の第2の摘み操作クラッチ35を伝動最上手側として配設される第2の播種装置23の繰出軸29と、第3の播種装置23の繰出軸29との間に設置している。
従って、ここでは駆動ケース30の左側に配設される摘み操作クラッチ35を代表例として説明する。即ち、実施形態の摘み操作軸38は、隣接する駆動軸31と繰出軸29とにスライド自在に嵌合する6角孔を有してクラッチ孔36と切換孔29aとに跨る長さのクラッチ筒37と、該クラッチ筒37の一側に穿設される軸孔にスライド自在に挿入される摘み操作軸38と、該摘み操作軸38の中途部をスライド自在に支持した状態でクラッチ筒37に取付支持する軸支持部材39等からなる。
【0024】
図示例の摘み操作クラッチ35は、クラッチ筒37に対する摘み操作軸38の軸支持手段を、帯状板を下向きコ字状に屈曲形成してなる軸支持部材39を、その二股状をなす両端をクラッチ筒37の外周に固設すると共に、その頂部に形成した軸孔とクラッチ筒37の伝動上手側に穿設した筒軸孔とに摘み操作軸38を挿入した状態で支持している。
そして、摘み操作軸38は、軸中途にコイル形状の付勢スプリング39aを嵌挿することにより、軸係合方向(下向き矢印方向)に付勢するように設けている。
【0025】
また摘み操作軸38は、クラッチ筒37の放射方向に摘み易い長さにすると共に、頭部に摘み操作を行い易くする横棒状又は鍔状の把持部38aを設けている。尚、この把持部38aは鍔状の突起に限ることなく、摘み操作軸38の先端部を屈曲させること、及び摘み易い任意形状の摘み部構造にすることができる。
一方、軸支持部材39は、下向きコ字状をなす両辺をクラッチ筒37の軸方向に固設することが望ましく、この場合には、作業者が周方向から摘み操作軸38を摘むとき同時に、軸支持部材39も前後方向から面接触状態で摘むことが容易であるため、後述するクラッチ入り操作時等における、クラッチ筒37及び繰出軸29の上下左右方向作動、並びに周方向の位置決め回動調節作動を簡潔で安価な構成によって行い易くすることができる。
【0026】
つまり、伝動下手側に配置される播種装置23は、自由端として長いスパンで軸支し易い繰出軸29の伝動上手側に摘み操作軸38を有したクラッチ筒37をスライド自在に嵌挿させるため、クラッチ入り操作時に当該繰出軸29の合致方向への押し引き、又は軸回動等の修正動作を後述するように容易に行うことができる。
このとき、伝動上手側に配置されて支持枠22との取付け位置の微量調節等が行い難い駆動軸31や繰出軸29に比較して、上記伝動下手側になる各播種装置23は、軸回動が軽い力で可能になること及び支持枠22との取付け位置調節が行い易いため、クラッチ筒37を有する繰出軸29の修正作業を行い易くする等の利点がある。
【0027】
これによる摘み操作クラッチ35は、
図6に示すように、摘み操作軸38が駆動軸31のクラッチ孔36に挿入係合された伝動入り(クラッチ入り)の係合姿勢において、クラッチ筒37が左右方向の移動が規制された状態となり、両者の係合並びに6角軸と6角筒との嵌合を介し、左右の駆動軸31から摘み操作クラッチ35を介し、第1の播種装置23の繰出軸29を確実に回転伝動駆動することができる。
【0028】
次に、実施形態の直播作業機7の使用態様について説明する。駆動ケース30の左右には、それぞれ伝動上手側から伝動下手側に向け第1~第4の播種装置23を配設しているため、第1の播種装置23に隣接する第2の播種装置23は、前記第1の繰出軸29の他端と第2の繰出軸29の伝動上手側端部とを前記中途連結部材40を介し着脱自在に連結し、第2の播種装置23の繰出軸29と第3の播種装置23の繰出軸29とは、第1の摘み操作クラッチ35と同構造の第2の摘み操作クラッチ35を介して連結し、第3の播種装置23の繰出軸29と第4の播種装置23の繰出軸29とは中途連結部材40を介して連結している。
【0029】
従って、上記構成による各摘み操作クラッチ35を供給装置伝動構造に設置する直播作業機7は、左右いずれかの第1の摘み操作クラッチ35を切り操作した場合に、当該摘み操作クラッチ35から伝動下手側の第1~第4の播種装置23による4条分の播種停止をしながら、他方の第1~第4の播種装置23による片側4条分の播種作業(片側4条止め播種作業)を行うことができる。
【0030】
次いで、左右いずれか一方の第2の摘み操作クラッチ35のみを切り操作した場合には、該第2の摘み操作クラッチ35の伝動下手側に位置する第3と第4の播種装置23による播種を停止させ、他の播種装置23による6条分の播種作業(片側2条止め播種作業)を行う。
さらに、左右の第2の摘み操作クラッチ35を共に切り操作した場合には、左右の外側に位置する第3と第4の播種装置23を播種停止させた状態で、左右の第1と第2の播種装置23による内側4条分の播種作業(両外側2条止め播種作業)を利便性よく行うことができる。
【0031】
以上のように構成される直播作業機7の摘み操作クラッチ操作態様と作用について説明する。この摘み操作クラッチ35のクラッチ操作は、湛水直播機1を走行停止し駆動ケース30の駆動軸31を回転停止した機体停止状態において、左側の第1の摘み操作軸38の頭部を摘んで
図6に示す上向き矢印方向に引き抜き操作をすると、該摘み操作軸38の軸端をクラッチ孔36から引き抜くことができ、クラッチ筒37側の左右方向の位置決め固定を解除することができる。
【0032】
次いで、摘み操作軸38を摘んだまま、クラッチ筒37を横向き矢印で示す離脱(切り)方向にスライドさせ駆動軸31との嵌合を解除すると、繰出軸29は駆動軸31との連結が断たれて伝動切り状態にすることができる。次いで、作業者は
図7に示すように、摘み操作軸38の軸端が繰出軸29の切換孔29aに至った位置で、該摘み操作軸38を切換孔29a内に差込み係合をしたのち手を離す。これにより作業者は、摘み操作クラッチ35の一連の伝動切り操作を、摘み操作軸38から手を離すことなくワンタッチ動作によって能率よく行うことができ、左側4条分の播種装置23による播種を停止し右側4条分の播種をする条止め播種作業を行う。
【0033】
次に、切り操作された摘み操作クラッチ35を入り操作する態様について説明する。この場合には
図7,
図8に示すように、クラッチ筒37が繰出軸29側から離脱し摘み操作軸38が繰出軸29の切換孔29aに係合して位置決めされているため、該摘み操作軸38の頭部を摘みながら入り操作とは逆順の動作によって、付勢スプリング39aの付勢力に抗し切換孔29aとの係合を解除する。次いで摘み操作軸38を持ってそのまま入り方向移動させ、クラッチ筒37の筒孔を駆動軸31に孔合わせしながら挿入移動する。
【0034】
これにより摘み操作クラッチ35は、挿入方向に付勢される摘み操作軸38の先端が
図6に示すようにクラッチ孔36に至ると、摘み操作軸38はクラッチ孔36内に速やかに挿入するためクラッチ入り操作を速やかに終えることができる。
一方、上記のようにクラッチ入り作業を行うとき、切り姿勢にある伝動下手側の繰出軸29の軸心が伝動上手側になる駆動軸31又は上手側にある播種装置23の繰出軸29の軸心に対し、上下又は前後方向にズレを生じ、
図8に示すように、両軸心間に変位(例えば、軸心変位量H)を有していることがある。
【0035】
従ってこの場合には、伝動下手側の播種装置23に自由端状態で軸支される繰出軸29の軸端を、駆動軸31の軸端に対し、上下又は前後方向並びに合成方向に作動させて行う軸端面の位置合わせ操作を行う必要がある。
即ち、上記構成による摘み操作クラッチ35は軸心の位置合わせ操作(両軸の合致作業)を行うとき、作業者は繰出軸29を直接握った状態で位置合わせ操作をすることなく、繰出軸29側にあるクラッチ筒37から一体的に突出する摘み操作軸38を位置合わせ用の取手として利用することができる。
【0036】
これにより作業者は摘み操作軸38を摘みながら繰出軸29の自由端側を動かし、その軸心が駆動軸31の軸心に合致した位置で、摘み操作軸38を摘んだそのままの姿勢で挿入方向にスライドさせると、クラッチ筒37の嵌合を介して繰出軸29は駆動軸31に対し一直線状に連結支持された態様にすることができる。尚、この場合に、クラッチ筒37の嵌合孔の入口端部と被嵌合側の軸端部のコーナー部に形成する面取り部は可及的に大きくすることが望ましく、両軸合致状態でのクラッチ筒37のスライド合致作業をよりスムーズにすることができる。
そして、摘み操作軸38をクラッチ孔36に至り挿入した時点で手を離すことにより、伝動下手側の繰出軸29に生じていた軸心偏位を修正しながら、クラッチ入り操作を簡単且つ速やかに行うことができる。
【0037】
一方、クラッチ入り作業において、切り姿勢にある繰出軸29の6角端面が、駆動軸31の6角端面に対し回転方向の位相ズレ(軸端面ズレ)を生じ合致していない場合には、クラッチ筒37を挿入方向に移動すると、該クラッチ筒37の対向する6角平端面がその内径が小であることから駆動軸31の対向する6角端面の頂部に接当するため、摘み操作軸38を摘んだそのままの姿勢でクラッチ筒37を駆動軸31にスライド挿入ができないものである。
【0038】
そこで作業者は、摘み操作軸38が外周方向でクラッチ孔36の両端開口部のうち最も近い側の開口部を選択し、これに一致するように繰出軸29を手動によって正転又は逆転し、両軸の軸端面にズレを生じないように両軸端面を合致させる軸周方向の合致作業を行う必要がある。そして、このような両軸端面の合致作業を行うとき、伝動上手側の駆動軸31並びに繰出軸29を回動調節することは困難であることから、回動抵抗の少ない伝動下手側の繰出軸29を回動調節することが求められる。
【0039】
そして、摘み操作方式の摘み操作クラッチ35は、伝動下手側の繰出軸29に嵌合支持しているクラッチ筒37に放射方向に向けて長く突設している摘み操作軸38を摘みながら、繰出軸29を回動調節する際の取手レバーとして用いることができ、作業者は繰出軸29を摘み操作軸38の摘み操作により軸中心にテコの理により楽に回動操作をすることができる。
従って、作業者は両軸端面の適正修正位置への合致作業を、軸を握ったり工具を用いることなく、伝動下手側の繰出軸29を所望に回動して駆動軸31又は伝動上手側の繰出軸29の端面と同位相に合致させることができ、且つ合致位置からそのまま手を離すことなく入り方向へのスライド操作を速やかに行えるので、両軸端面の合致作業とクラッチ入り作業をワンタッチ状の一連の動作によって能率よく行うことができる。
【0040】
さらに、摘み操作軸38の軸支持手段を帯状板を下向きコ字状に形成した軸支持部材39の両側片をクラッチ筒37の外周に対し、前後方向から覆うように立設している摘み操作クラッチ35は、必要により軸支持部材39の両側片を摘み操作軸38の頭部と一緒にしっかりと摘んだ状態で繰出軸29の回動調節を行うことができるため、該繰出軸29が大きな回動抵抗を有している場合でも、上記両軸端面の合致作業を楽に精度よく行うことができる。
つまり、作業者はこの際に、広幅帯状板からなる軸支持部材39の両側片を付勢スプリング39aとの接触を防ぎながら強く摘まむことができるので、繰出軸29が前記軸心変位量Hを大きく生じている場合でも、両軸端面の合致作業に合わせてクラッチ入り操作も同時的に能率よく行うことができる等の特徴がある。
【0041】
また図示例のように駆動軸31と繰出軸29とを同形状の6角軸にすると共に、クラッチ筒37の軸孔を両軸にスライド自在に嵌合させる6角孔にすることによって構成される摘み操作クラッチ35は、前記駆動軸31と繰出軸29とにクラッチ筒37を周方向の移動を規制してスライド自在に係合させるスライド回転伝動手段を6角軸と筒孔との嵌合部に構成するための、例えば軸と筒に対するキー溝切削加工やキー施工、並びに特許文献1に示される咬合方式の伝動クラッチ手段のような煩雑で精緻な咬合部加工等の製造工程を省略し、6角軸の端面とクラッチ筒37の6角孔の端面へのドリル穿孔作業等の簡単な加工によって、摘み操作クラッチ35を簡潔で安価な構成によって製作することができる。
【0042】
また6角軸と6角孔による多角形の平坦な伝動面によってクラッチ筒37のスライド操作を行い易くすると共に、複数の繰出軸29の伝動を摘み操作軸38に対し過大な負荷を掛けることなく耐久性を有して行うことができる等の利点がある。
そして、クラッチ切り位置を6角軸の対をなす軸平坦面を貫通する切換孔29aに摘み操作軸38を挿入して位置決めする摘み操作クラッチ35は、クラッチ筒37の開口端を駆動軸31又は伝動上手側の繰出軸29の軸端に近接した位置に臨ませた状態で、クラッチ筒37を伝動上手側にある6角軸側に合致させる、回転方向の位相ズレを修正する合致操作及びクラッチ筒37をスライドして行う嵌合操作を行い易くすることができる等の利点がある。
【0043】
尚、駆動軸31と伝動下手側の繰出軸29を丸軸にする場合には、両軸に丸孔のクラッチ筒37を周方向への回動を規制する回動規制手段を介してスライド自在に嵌合すると共に、クラッチ入り操作は摘み操作軸38をクラッチ孔36に挿入することによって行うことができる。
また図示例では、各種の種子を複数の播種装置23によって田面に供給する水田作業機について説明したが、これに限ることなく、各種の肥料や薬剤等の粉粒体を田面に供給する所望構造の供給装置23を備える粉粒体供給作業機等にも適用することができる。
【符号の説明】
【0044】
1 湛水直播機(粉粒体供給作業機)
5 走行作業機
7 直播作業機
22 支持枠
23 播種装置
26 貯蔵部
27 排出供給手段
27a 繰出し輪
29 繰出軸
29a 切換孔
30a 摘み部
31 駆動軸
35 伝動クラッチ手段
36 クラッチ孔
37 クラッチ筒
38 摘み操作軸
39 支持部材