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特許7309604遊園地アトラクション制御管理システム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-07
(45)【発行日】2023-07-18
(54)【発明の名称】遊園地アトラクション制御管理システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   A63G 31/16 20060101AFI20230710BHJP
   A63G 21/04 20060101ALI20230710BHJP
【FI】
A63G31/16
A63G21/04
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2019527311
(86)(22)【出願日】2017-11-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-12-12
(86)【国際出願番号】 US2017062279
(87)【国際公開番号】W WO2018094198
(87)【国際公開日】2018-05-24
【審査請求日】2020-11-17
(31)【優先権主張番号】62/424,870
(32)【優先日】2016-11-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/439,720
(32)【優先日】2017-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511077292
【氏名又は名称】ユニバーサル シティ スタジオズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100196612
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 慎也
(72)【発明者】
【氏名】ウッドコック キャスリン リー
【審査官】西村 民男
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-169(JP,A)
【文献】特開2008-33822(JP,A)
【文献】特開2000-276040(JP,A)
【文献】特開平11-96494(JP,A)
【文献】特開平7-265549(JP,A)
【文献】特開平5-146951(JP,A)
【文献】国際公開第2015/179298(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2007/0106484(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63G 1/00-33/00
G08G 1/00-99/00
A63J 1/00-99/00
A63K 1/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗り物制御システムであって、前記乗り物制御システムは、
コース内に位置する複数の乗り物車両であって前記コース内を移動するように構成された複数の乗り物車両と、
前記複数の乗り物車両が前記コース内を移動する際に前記複数の乗り物車両の位置情報を取得するように構成された複数のセンサであって、画像を取り込むように構成されたカメラを含む、複数のセンサと、
前記取得された位置情報に基づいて前記複数の乗り物車両の動作を制御するように構成された制御システムと、
前記複数の乗り物車両が前記コース内を移動する際に、前記取得された位置情報に基づいて、前記コース内の前記複数の乗り物車両の位置及び動きのアニメーションを表示するように構成された少なくとも1つのインターフェイスパネルを含むワークステーションであって、前記少なくとも1つのインターフェイスパネルは前記インターフェイスパネルをモニタするオペレータの位置に面する、ワークステーションと、
前記少なくとも1つのインターフェイスパネルから離れたアレイ壁に位置する1又は2以上のパネルディスプレイと、を含み、
前記1又は2以上のパネルディスプレイは、行列状に配置された複数の画像を表示するように構成され、前記複数の画像の少なくとも一部は、前記カメラからの画像に対応し、前記制御システムは、前記取得された位置情報に基づいて、前記複数の画像のうちの一の画像内にグラフィックインジケータを提供するように構成され、前記グラフィックインジケータは、前記複数の乗り物車両が前記一の画像内に表示されることを示し、前記1又は2以上のパネルディスプレイは、前記1又は2以上のパネルディスプレイの位置を調整可能なアクチュエータを含む、
乗り物制御システム。
【請求項2】
前記複数の画像は、前記コースの進行に基づいて左から右及び上から下に配置される、請求項1に記載の乗り物制御システム。
【請求項3】
前記カメラからの画像に対応する前記複数の画像の前記少なくとも一部は、関連するカメラのグラフィックラベルを含み、各グラフィックラベルは、前記関連するカメラを示す記号、形、色、又はこれらの組み合わせを含む、請求項1に記載の乗り物制御システム。
【請求項4】
前記制御システムは、前記一の画像内に第1の追加のグラフィックインジケータ及び第2の追加のグラフィックインジケータを提供するように構成され、前記第1の追加のグラフィックインジケータは、前記複数の乗り物車両の前記一の画像への入口位置を示し、前記第2の追加のグラフィックインジケータは、前記複数の乗り物車両の前記一の画像からの出口位置を示す、請求項1に記載の乗り物制御システム。
【請求項5】
前記グラフィックインジケータ、前記第1の追加のグラフィックインジケータ、前記第2の追加のグラフィックインジケータ、又はこれらの組み合わせは、半透明としてレンダリングされる、請求項4に記載の乗り物制御システム。
【請求項6】
前記第2の追加のグラフィックインジケータは、前記複数の乗り物車両が次に示される画像への参照を含む、請求項4に記載の乗り物制御システム。
【請求項7】
前記第1の追加のグラフィックインジケータは、直前に前記複数の乗り物車両が示された画像への参照を含む、請求項4に記載の乗り物制御システム。
【請求項8】
前記複数の画像の最下列は、前記オペレータの位置から前記少なくとも1つのインターフェイスパネルの上方に明確に視認できる、請求項1に記載の乗り物制御システム。
【請求項9】
前記複数のセンサの一部は前記複数の乗り物車両上に存在し、前記複数の乗り物車両の各々は、前記制御システムと連動するように構成された車両コントローラを含む、請求項1に記載の乗り物制御システム。
【請求項10】
前記ワークステーション及び前記1又は2以上のパネルディスプレイは、前記コースから離れた制御室内に配置される、請求項1に記載の乗り物制御システム。
【請求項11】
前記アニメーション上にデジタル的に重なり合った画像を表示するように構成された単独パネルを含む、請求項1に記載の乗り物制御システム。
【請求項12】
前記デジタル的に重なり合った画像は、前記複数の乗り物車両のうちの少なくとも1つの乗り物車両に関連する情報、特定のセンサに関連する情報、シーン名、前記コースに沿った構造的参照物、ショーイベントの名称若しくは状態、又はこれらの組み合わせを含む、請求項11に記載の乗り物制御システム。
【請求項13】
前記制御システムは、前記カメラからの過去の画像を含む前記複数のセンサからのデータを記憶し、及び、前記オペレータが異常な動きを認識することを容易にするために、前記複数のセンサの前記記憶されたデータに基づいてゴースト画像を表示するように構成される、請求項11に記載の乗り物制御システム。
【請求項14】
システムであって、前記システムは、
複数の乗り物車両に通信可能に結合された中央コントローラであって、前記複数の乗り物車両は、コース内に位置し、及び前記コース内を移動するように構成され、前記複数の乗り物車両の各乗り物車両は、前記乗り物車両の動きを制御するように構成された車両コントローラを含む、中央コントローラと、
制御室内に位置するワークステーションと、
前記ワークステーションのオペレータ位置に面する前記ワークステーションのインターフェイスであって、前記複数の乗り物車両が前記コースに沿って移動する際に、前記コースに沿ってセンサフィードバックに基づいて決定される予測位置において前記複数の乗り物車両のアニメーションを表示するように構成された1又は2以上のインターフェイスパネルを含む、前記ワークステーションのインターフェイスと、
前記コースに沿って位置するカメラゾーン内に配置されたカメラからの画像を含む行列状に配置された複数の画像を表示するように構成された1又は2以上のパネルディスプレイであって、前記複数の画像は、前記コースに沿って進む前記複数の乗り物車両の動きの対応する順序に従って左から右に及び上から下に順序付けられ、前記1又は2以上のパネルディスプレイは、前記1又は2以上のインターフェイスパネルから離れたアレイ壁に位置する、1又は2以上のパネルディスプレイと、
前記コースに沿って位置する複数のスピーカ及び前記複数のスピーカのうちの1又は2以上のスピーカを作動させるように構成された前記ワークステーションのマイクと、を含み、
前記1又は2以上のインターフェイスパネルの単独画面は、前記カメラからの画像の一部を表示するように構成され、前記単独画面が前記カメラからの画像のうちの特定の画像を表示しているとき、前記マイクによる前記複数のスピーカのうちの前記1又は2以上のスピーカの作動は、前記特定の画像に関連する前記複数のスピーカのうちの特定のスピーカの作動を含む、
システム。
【請求項15】
前記制御室は、前記ワークステーションの前記オペレータ位置からの妨げられていない見通し線内に位置する前記1又は2以上のパネルディスプレイを含む前記アレイ壁を含む、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
乗り物制御システムであって、前記乗り物制御システムは、
コース内に位置する複数の乗り物車両であって前記コース内を移動するように構成された複数の乗り物車両と、
前記複数の乗り物車両が前記コース内を移動する際に前記複数の乗り物車両の位置情報を取得するように構成された複数のセンサであって、画像を取り込むように構成されたカメラを含む、複数のセンサと、
前記取得された位置情報に基づいて前記複数の乗り物車両の動作を制御するように構成された制御システムと、
前記複数の乗り物車両が前記コース内を移動する際に、前記取得された位置情報に基づいて、前記コース内の前記複数の乗り物車両の位置及び動きのアニメーションを表示するように構成された少なくとも1つのインターフェイスパネルを含むワークステーションであって、前記少なくとも1つのインターフェイスパネルは前記インターフェイスパネルをモニタするオペレータの位置に面する、ワークステーションと、
前記少なくとも1つのインターフェイスパネルから離れたアレイ壁に位置する1又は2以上のパネルディスプレイと、を含み、
前記1又は2以上のパネルディスプレイは、行列状に配置された複数の画像を表示するように構成され、前記複数の画像の少なくとも一部は、前記カメラからの画像に対応し、前記制御システムは、前記取得された位置情報に基づいて、前記複数の画像のうちの一の画像内にグラフィックインジケータを提供するように構成され、前記グラフィックインジケータは、前記複数の乗り物車両が前記一の画像内に表示されることを示し、前記ワークステーションの前記少なくとも1つのインターフェイスパネルは、単独画面とメニューパネルとの間に位置する概観パネルを含み、前記概観パネル、前記単独画面、及び前記メニューパネルの各々は、前記概観パネル、前記単独画面、及び前記メニューパネルの各々の下縁部が前記ワークステーションの作業面に隣接し、前記概観パネル、前記単独画面、及び前記メニューパネルの各々の上縁部が前記オペレータの位置から離れて位置し、かつ前記概観パネル、前記単独画面、及び前記メニューパネルの各々の後縁部が水平位置に対して鋭角で位置するように、前記オペレータの位置に対して後方に傾斜する、
乗り物制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願との相互参照〕
本出願は、2016年11月21日に出願された「乗り物制御室のためのシステム及び方法(SYSTEMS AND METHODS FOR A RIDE CONTROL ROOM)」という名称の米国仮特許出願第62/424,870号に対する優先権及びその利益を主張するものであり、この文献は全ての目的でその全体が引用により本明細書に組み入れられる。
【0002】
本開示は、一般にアトラクション制御システム及び方法に関し、具体的には、制御室からアトラクションを制御するシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
テーマパーク又は遊園地の乗り物アトラクションは、ますますその人気が高まってきている。多くの場合、遊園地の乗り物は、経路(例えば、鉄道又は線路)に沿って移動する乗り物車両(ride vehicles)を含む移動乗り物、モーションベースを含むことができる固定乗り物、又はこれらの組み合わせを含む。移動乗り物の経路は、異なる環境内(例えば、山頂、トンネル内、水中)に位置することができる。この経路沿いには、動くアクションフィギュア(例えば、アニマトロニクス)、ビデオスクリーンプロジェクション、音響効果及び水効果などの異なるタイプのショーイベントが存在することができる。一般に、遊園地の乗り物の制御及びモニタリングは中央コントローラ又はコンピュータを用いて行われる。例えば、中央コントローラは、関連する経路上の各乗り物車両の位置をリアルタイムでモニタすることができる。中央コントローラは、乗り物車両の位置に基づいてビデオ画面の投影などのショーイベントを引き起こすこともできる。多くの場合、このような制御システムは、経路沿いの様々な場所に取り付けられた複数のセンサを含み、各センサは、中央コントローラ又はコンピュータに通信可能に結合することができる。状況によっては、中央コントローラ又はコンピュータが制御室などの遠隔位置に位置することもできる。さらに、制御室からは、1人又は2人以上のオペレータが遊園地乗り物をモニタして制御することができる。従って、現在では、オペレータによる素早い制御動作を促す状況認識を容易にするシステム及び方法を提供することが有益であり得ると認識されている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
以下、当初の特許請求の範囲の主題と同一範囲のいくつかの実施形態を要約する。これらの実施形態は、本開示の範囲を制限するものではなく、むしろ開示するいくつかの実施形態の概要を示すものにすぎない。実際に、本開示は、以下に示す実施形態に類似することができる、又はそれとは異なることができる様々な形態を含むことができる。
【0005】
1つの実施形態によれば、コース内に複数の乗り物車両が位置してコース内を移動するように構成される。画像を取り込むように構成されたカメラを含む複数のセンサが、複数の乗り物車両がコース内を移動する際に複数の乗り物車両の動作に関するデータを取得するように構成される。複数の乗り物車両の各々の制御機構(control features)には、データに基づいて複数の乗り物車両の各々の側面(aspects)の動作を制御するように構成された制御システムが通信可能に結合される。少なくとも1つのインターフェイスパネルを含むワークステーションが、乗り物車両がコース内を移動する際に、データからの位置情報に基づいて乗り物車両の動きを模倣するように構成されたアニメーション効果(animation effects)を奏する乗り物車両のアニメーション表現(animated representation)を提供するように構成される。ワークステーションの向こうには、ワークステーションのオペレータ座席エリアに座って少なくとも1つのインターフェイスに向き合ったオペレータが観察できるように、行列内に複数のビュー(views)を提示するように構成された1又は2以上のパネルディスプレイが位置し、ビューの少なくとも一部は、カメラからのフィードに対応し、制御システムは、データに基づいて、乗り物車両の画像が存在すべきビュー内にグラフィックインジケータを提供するように構成される。
【0006】
システムが、コース内に位置してコース内を移動するように構成された複数の乗り物車両に通信可能に結合された中央コントローラを含み、複数の乗り物車両の各々は、複数の乗り物車両のそれぞれの動きを制御するように構成された車両コントローラを含む。このシステムは、制御室内のワークステーションと、複数の乗り物車両の各乗り物車両がコースに沿って進む際に、センサフィードバックに基づく複数の乗り物車両のアニメーションを表示するように構成された1又は2以上のパネルを含む、ワークステーションのパネルインターフェイスとを含む。さらに、このシステムは、コース沿いに位置するカメラゾーンからのカメラフィードを提供する行列状のビューを含む1又は2以上のパネルディスプレイを含み、ビューは、コースに沿って進む乗り物車両の対応する順序及びカメラゾーンにおける検出に従って左から右に及び上から下に順序付けられ、1又は2以上のパネルディスプレイは、ワークステーションのオペレータ座席エリアに座ってパネルインターフェイスに向き合ったオペレータの視野と一直線上にワークステーションから一定距離だけ離れて位置する。
【0007】
1つの実施形態では、方法が、コースに沿った複数の乗り物車両の各々の位置を識別するステップと、複数の乗り物車両の各々の位置を、コースから離れて位置する中央コントローラに送信するステップと、複数の乗り物車両の各乗り物車両がコースに沿って進む際に、複数の乗り物車両の各々の識別された位置に部分的に基づく複数の乗り物車両のアニメーションを制御パネル上に生成するステップと、制御パネルから複数の乗り物車両のうちの特定の乗り物車両のアニメーションが選択された時に、特定の乗り物車両の進行位置(progressive locations)におけるカメラフィードを別個のディスプレイ上に表示するステップとを含む。
【0008】
全体を通じて同じ部分を同じ符号によって示す添付図面を参照しながら以下の詳細な説明を読めば、本開示のこれらの及びその他の特徴、態様及び利点がより良く理解されるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示による乗り物制御システムの実施形態の概略図である。
図2】本開示の実施形態による、ディスプレイシステムを含む図1の乗り物制御システムの制御室の斜視図である。
図3】本開示の実施形態による、図2のディスプレイシステムのパネルインターフェイスの図である。
図4】本開示の実施形態による、図2のディスプレイシステムの表示壁の概略図である。
図5】本開示の実施形態による、ディスプレイパネル上に示される行列状のビューの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の1又は2以上の特定の実施形態について説明する。これらの実施形態を簡潔に説明するために、本明細書では実施の全ての特徴を説明していない場合もある。あらゆる工学又は設計プロジェクトにおいて見られるようなあらゆるこのような実施の開発においては、実施によって異なり得るシステム関連及びビジネス関連の制約の順守などの開発者の個別の目的を達成するために、数多くの実施固有の決定を行わなければならないと理解されたい。さらに、このような開発努力は複雑で時間が掛かるものとなり得るが、本開示の恩恵を受ける当業者にとっては設計、製作及び製造という日常的な取り組みであると理解されたい。
【0011】
本開示の実施形態は、制御室内の1人又は2人以上のオペレータが遊園地乗り物の乗り物監視及び/又は制御操作を行うために利用できる乗り物制御システムに関する。具体的に言えば、乗り物は、コース内に位置してコース内を移動するように構成された複数の乗り物車両を含むことができる。各乗り物車両の動きは、コース内の乗り物車両の運転及び停止などの外的動きと、乗り物車両の基部に対する乗客プラットフォームの回転及び傾きなどの内的動きとを含むことができる。とりわけ、乗り物制御システムは、乗り物が目的通りに(例えば、来園者を所望のエリア内に維持して予想経路に沿って所望のパラメータ内で制御されて)動作しているかどうかをモニタする連続的意思決定プロセスのために構成することができる。例えば、遠隔制御室から乗り物をモニタする人間オペレータは、コース沿いに配置された又は各乗り物車両に結合された1又は2以上のセンサから情報を受け取り、この受け取った情報を利用して、有効性、制御などのために乗り物をモニタすることができる。乗り物が目的通りに動作していないいくつかの状況では、オペレータが、乗り物及び/又はその特定の車両の動作を是正する是正措置(例えば、車両への制御信号の発信、乗客への指示の発行、車両の速度調整)を取ることができる。
【0012】
いくつかの実施形態では、オペレータが、様々なディスプレイシステムを利用して遠隔制御室から乗り物をモニタし、意思決定プロセスを支援することができる。とりわけ、オペレータは、1又は2以上のセンサ(例えば、カメラ、動き検出センサ)から受け取った情報を利用して乗り物の環境及び状況を評価することができる。複合アトラクションでは、本実施形態による複数の制御/モニタリングサブシステムが、自動操作と人間による操作との組み合わせを容易にして望ましい動作状態を維持することができる。本質的に、乗り物システムなどは曖昧な動作状態の可能性を含み、これに対応するための目下の最良の選択肢は人間のオペレータである。実際に、人間は、最良の帰納的推理、弱い指示の評価、応答立案の柔軟性をもたらすことができる。このため、本実施形態は、アトラクションの制御に関する連続的意思決定を容易にするように人間オペレータによる視覚モニタリングを誘導することに関する。
【0013】
いくつかの状況では、オペレータが、低信号対ノイズ比、(対象のサイズ、カメラ距離及び/又は画面サイズを原因とする、観察者の視野角に関する)小型サイズ、暗さに起因する低コントラスト、環境要因(例えば、煙、霧)、視覚的干渉(例えば、グレア、動的特殊効果、移動中の設備からの注意力散漫、自発的に動く複数の乗客)、及び/又は疑わしい映像に起因して、画面上に提供された画像を評価できないこともある。これらの及びその他の状況では、オペレータが、乗客の管理及び乗り物車両の動作に関する効率的な意思決定を行えないことがある。実際に、アトラクションをモニタするオペレータは、現状を評価して将来的な決定を行う時間がわずかしかないことがある。しかしながら、オペレータがさらに状況を評価する必要がある短い時間内では、少なくとも乗り物及び乗客が移動し続けていたという理由で、オペレータに示された画像及びその他のフィードバックにもはやアクセスできないこともある。
【0014】
これらの及びその他の状況に対応するために、本開示は、制御室又は制御エリア内のオペレータの確固たる状況認識を促すシステム(例えば、ディスプレイシステム、作業インターフェイス、作業空間)に関する。本実施形態は、情報に基づく視覚モニタリングを容易にすることにより、オペレータが最終的な意思決定制御作業として適切な制御動作を実行するように促す。とりわけ、オペレータは、本実施形態によって容易になる状況認識により、アトラクションに関連する観察された状態を流れるように解釈して適切な制御動作を選択することができる。例えば、オペレータは、本開示の特徴により、状況を素早く評価してインターフェイスに関与し、オペレータが把握したものにおけるプロセスを直接的方法として操作することができる。さらに、オペレータは、本開示の特徴により、インターフェイスがどのようにプロセスへのマッピングを行うかに関する知識の習得、想起及び操作に相当な時間を費やす必要なく直観的にプロセスに関与することができる。実際に、本実施形態は、識別された問題に対処する効果を生み出す制御動作に関する信頼性及び正確性をもたらす直観的特徴を提供する。とりわけ、本開示のいくつかの実施形態は、1人及び/又は複数人のオペレータによる直観的なアトラクションのモニタリング及び制御を可能にする制御室及び制御インターフェイス(例えば、ハードウェア及び備品)の機構及び構成に関する。説明する実施形態における「制御室」は、例えば直接的なアトラクションの観察が実現又は実施不可能な時に1人又は2人以上のオペレータが使用できる、1又は2以上のアトラクション(例えば、乗り物及び乗り物車両)から離れた又は分離した観察エリア(例えば、部屋)とすることができる。
【0015】
上記の内容を念頭に置き、図1に、本開示による乗り物制御システム10の実施形態の概略図を示す。乗り物制御システム10は、コース13内に位置してコース13内を移動するように構成された複数の乗り物車両(例えば、車両11)を含む。コース13は、空地、遊び場又は経路(例えば、鉄道、水路又は軌道)を含むことができる。いくつかの実施形態では、車両11(例えば、カート、ボート又はそり)が、基部、基部上の乗客プラットフォーム(例えば、乗客が座る場所)、1又は2以上のアクチュエータ、ブレーキ、モータ、ステアリング装置(例えば、ハンドル)、及び/又は1又は2以上の車輪を含むことができる。各車両11は、制御機構(例えば、モータ、アクチュエータ、リフト、ブレーキ)などの車両11の1又は2以上の態様を制御するように構成された車両コントローラ12に関連付けることができる。例えば、車両コントローラ12は、メモリ16に関連付けられたプロセッサ14、トランシーバ18、及び/又は位置追跡システム20を含むことができる。さらに、いくつかの実施形態では、車両が、自律制御を容易にする特徴を含むことができる。
【0016】
いくつかの実施形態では、車両コントローラ12が、矢印22によって示すようなコース13に沿った一般的方向における車両11の動きを調整することができる。例えば、車両コントローラ12は、コース13に沿った車両11の外的動きを実現するように車両11のモータ、ブレーキ及び/又は車輪を調整することができる。車両11の外的動きは、車両11の走行(例えば、加速、減速)、停止及び操舵を含むことができる。モータは、以下に限定するわけではないが、バッテリ、太陽電池パネル、発電機、ガスエンジン又はこれらのいずれかの組み合わせを含むあらゆる好適な電源で駆動することができる。ブレーキは、車両11の1又は2以上の車輪に取り付けることができる。モータ及びブレーキの動作は、車両コントローラ12によって制御することができる。例えば、車両コントローラ12は、モータを制御してその出力を調整して車両11を加速又は減速させることができる。車両コントローラ12は、車輪に一定量の力を付与するようにブレーキを制御して車両11を減速又は停止させることもできる。いくつかの実施形態では、車両コントローラ12がステアリング装置を制御することもできる。なお、これらの車両コントローラ12の機能及び本明細書で説明する他の機能は、中央コントローラが単独で管理することも、又は中央コントローラと共同で管理することもできる。
【0017】
コース13内には、以下でさらに詳細に説明するような1又は2以上のショーイベント24を配置することができる。車両11が方向22に動いてショーイベント24に近付くと、ショーイベント24を開始して、車両11内の乗客がショーイベント24を眺め、聞き、及び/又はショーイベント24と相互作用することができる。ショーイベント24は、現実感及び効果を高めるために、車両11の乗客プラットフォームの動き及び/又は車両11の動きと同期させることができる。
【0018】
いくつかの実施形態では、車両11が、コース13内の車両11の位置をモニタする位置追跡システム20を含む。以下でさらに詳細に説明するように、コース13沿いには複数のセンサ26を配置することができる。各センサ26は、コース13内の一意的な位置(例えば、1又は2以上の基準点に対する座標)を表し、或いは車両11の現在の状態に関連する他のタイプのセンサフィードバックを収集することができる。例えば、センサ26は、カメラ、動き検出器、加速度計、又は他の形のデータ収集装置を含むことができる。いくつかの実施形態では、センサ26を、位置追跡システム20と通信する位置インジケータとすることができる。車両位置追跡システム20は、リーダを含む。車両11がコース内を進んで位置インジケータに近付くと、リーダが位置インジケータを検知して車両11の位置情報を提供することができる。その後、リーダは、この位置情報を車両コントローラ20に提供する。
【0019】
車両コントローラ20は、オペレータによる車両11との相互作用を可能にすることができる様々なコンポーネントを含むことができる。車両コントローラ12は、分散制御システム(DCS)、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)、或いは完全に又は部分的に自動化されたいずれかのコンピュータベースの装置などの自動コントローラ又は自動コントローラの組を含むことができる。例えば、車両コントローラ12は、汎用又は特定用途向けプロセッサ14を使用するいずれかの装置とすることができる。車両コントローラ12は、本明細書で説明する車両11のための方法及び制御動作を実行するためにプロセッサ14が実行できる命令を記憶するメモリ16を含むこともできる。プロセッサ14は、1又は2以上の処理装置を含むことができ、メモリ16(例えば、ハードドライブ)は、1又は2以上の有形の非一時的機械可読媒体を含むことができる。一例として、このような機械可読媒体は、RAM、ROM、EPROM、EEPROM、CD-ROM、或いはその他の光学ディスクストレージ、磁気ディスクストレージ又はその他の磁気記憶装置、或いは機械実行可能命令又はデータ構造の形の所望のプログラムコードを搬送又は記憶するために使用でき、プロセッサ38又はいずれかの汎用又は専用コンピュータ、又はプロセッサを含む他の機械がアクセスできる他のいずれかの媒体を含むことができる。本明細書では、車両コントローラ11(例えば、プロセッサ14)を用いて機能を実行できるものとしていくつかの実施形態例を説明しているが、このような機能は、中央コントローラ30が実行することも、及び/又中央コントローラ30と車両コントローラ12とが協働して実行することもできる。
【0020】
いくつかの実施形態では、車両コントローラ12が、中央コントローラ30と無線で通信する車両トランシーバ18を含むことができる。とりわけ、各車両11は、中央コントローラ30に通信可能に結合された車両トランシーバ18を含むことができる。いくつかの実施形態では、各車両コントローラ12と中央コントローラ30との間に無線ネットワーク32を構築することができる。中央コントローラ30と各車両コントローラ12との間では、無線ネットワーク32を介してデータ及び/又はセンサフィードバックを転送することができる。車両コントローラ12は、車両11の状態を示すデータを中央コントローラ30に転送することができる。このようなデータ及び/又はセンサフィードバックは、車両識別子、位置、速度、動的閉塞領域、進行方向、モータ出力、負荷状態、連続するリアルタイム画像又はフィード、又は写真などを含むことができる。
【0021】
いくつかの実施形態では、中央コントローラ30を、何らかの形でアトラクションから離れた/分離した位置又はエリア内に配置された制御エリア又は制御室34内に配置することができる。例えば、制御エリア34は、乗り物システムの少なくとも一部を直接的に視認できないこともある。実際に、アトラクションの全てのエリア(例えば、乗り物経路又はコースの長さに沿った全てのエリア)を直接視認することは多くの場合不可能であるため、アトラクションではしばしばこのようなことがある。いくつかの実施形態では、制御室34が、制御/モニタリングシステム38と連動する(interface with)ディスプレイシステム36を含むことができる。制御/モニタリングシステム38は、中央コントローラ30、プロセッサ40、メモリ42、及び/又はトランシーバ44を含むことができる。図2図4に関してさらに説明するように、中央コントローラ30は、受け取ったデータ及び/又はセンサフィードバックに基づいて、ディスプレイシステム36と連動して、アトラクションの確固たる状況認識を促す作業インターフェイスをオペレータに提供するように構成することができる。さらに、オペレータは、ディスプレイシステム36及び制御/モニタリングシステム38を利用して、連続したシームレスな意思決定プロセスのために現在の及び将来の状況を評価することができる。すなわち、利用可能なデータの容易な解釈及び効率的な意思決定を促すようにオペレータに情報を提供することができる。なお、制御システム38は、広義にはディスプレイシステム36を含むものとみなすこともできる。さらに、本開示におけるディスプレイシステム36の制御及び動作態様に関する言及は、制御システム38の特徴によって提供される機能を含むと解釈することもできる。例えば、ディスプレイシステム36のパネル又はその他の特徴が動作する、又は動作を実行するように構成されているという説明は、制御システム38の特徴部(例えば、プロセッサ40)によって制御が行われる実施形態を含むと理解されたい。
【0022】
中央コントローラ30は、オペレータによる無線ネットワーク32及び車両11との相互作用を可能にすることができる様々なコンポーネントを含む。中央コントローラ30は、分散制御システム(DCS)、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)、或いは完全に又は部分的に自動化されたいずれかのコンピュータベースの自動化コントローラ又は自動化コントローラの組を含むことができる。例えば、中央コントローラ30は、汎用又は特定用途向けプロセッサを使用するあらゆる装置とすることができる。中央コントローラ30は、無線ネットワーク32及び車両11を含むシステムの方法及び制御動作を実行するためにプロセッサ40が実行できる命令を記憶するメモリ42を含むこともできる。プロセッサ40は、1又は2以上の処理装置を含むことができ、メモリ42は、1又は2以上の有形の非一時的機械可読媒体を含むことができる。一例として、このような機械可読媒体は、RAM、ROM、EPROM、EEPROM、CD-ROM、或いはその他の光学ディスクストレージ、磁気ディスクストレージ又はその他の磁気記憶装置、或いは機械実行可能命令又はデータ構造の形の所望のプログラムコードを搬送又は記憶するために使用でき、プロセッサ38又はいずれかの汎用又は専用コンピュータ、又はプロセッサを含む他の機械がアクセスできる他のいずれかの媒体を含むことができる。
【0023】
いくつかの実施形態では、オペレータが、制御システム38を利用して、車両11の動きを制御する命令(例えば、制御信号)を(制御室トランシーバ44を介して)車両コントローラ12に送信することができる。いくつかの実施形態では、中央コントローラ30が、コース13沿いの1又は2以上のショーイベント24にも接続されてこれらの動作を制御する。ショーイベント24は、ビデオ要素(例えば、画像又は動画の投影)、効果音、可動要素(例えば、アクションフィギュアの飛行、火山の噴火)、アニマトロニクス(例えば、歩く恐竜)、霞、霧、匂い、花火、又はこれらのいずれかの組み合わせを含むことができる。コースには、コントローラによって制御できるあらゆる好適なショーイベントを含めることができると想定される。
【0024】
図2は、制御/モニタリングシステム38の特徴とみなすことができるディスプレイシステム36を含む、図1の乗り物制御システムの制御室34の実施形態の概略図である。図示の実施形態では、ディスプレイシステム36が、インターフェイスパネル(例えば、概観パネル52、単独画面54及び情報/メニューパネル56)を有する3パネルインターフェイス50と作業面58とをそれぞれが有する2つのワークステーション49を含む。制御室34は、1又は2以上のパネルディスプレイ62を有するアレイ壁(array wall)60も含む。いくつかの実施形態では、制御室34を1人のオペレータ64向けに組織化して配置することもできる。図示の実施形態などの他の実施形態では、1人又は2人以上のオペレータ64が、(例えば、オペレータ毎に1つの)複数の3パネルインターフェイス50を含む制御室34内で作業することができる。いくつかの実施形態では、(3パネルインターフェイスを含む)マルチパネルインターフェイスを使用することができる。なお、いくつかの実施形態では、各オペレータ64が、オペレータの個人的選択(例えば、身長、視力)に合わせてカスタマイズできる個人用ディスプレイシステム36を有することができる。さらに、制御室34内では、各オペレータ64が、以下に限定するわけではないが、機能的な座席エリア及び作業面58を含む机などの備品の利用及びカスタマイズを行うこともできる。
【0025】
図3は、本開示の実施形態による、図2のディスプレイシステム36の3パネルインターフェイス50の実施形態の概略図である。3パネルインターフェイス50は、概観パネル52と、単独画面54と、情報/メニューパネル56とを含む。図2に示す実施形態は、動作の効率性をもたらすと考えられる特定の構成のパネル(パネル52、54、56)を有しているが、他の実施形態は異なる構成を含むことができる。さらに、ディスプレイシステム36は、ソフトウェアの作動及び/又は機械的再配置を通じて表示機能の操作及び/又は切り替えを行えるように構成することができる。また、パネルの視野角及び一般的位置は、機械的に調整することもできる。本実施形態は、パネルを作業面58に接続して動きの範囲内での調整を可能にする調整機構を含むことができる。また、図3に示すように、ディスプレイシステム36は、作業面58又はパネルと一体化できるコントロールカラム66などの機械的作動パネルを含むこともできる。図示の実施形態では、コントロールカラム66が、様々な物理的入力機構(例えば、ハードウェアボタン、スイッチ、スライド)を含んで概観パネル52と一体化される。具体的に言えば、例えばコントロールカラム66は、オペレータの(視覚的及び物理的)アクセスを容易にするように概観パネル52の横の概観パネル52と情報/メニューパネル56との間に編成された非常停止作動機構(例えば、ボタン)を含むことができる。
【0026】
図示の実施形態では、(例えば、従来の対角線測定に基づく概ね32インチの画面サイズを有する)概観パネル52が、他の2つのパネル間であってオペレータ64の座席の正面に配置されている。概観パネル52は、他の2つのパネル54、56と同様に、ユーザインタラクションを可能にするタッチ画面ディスプレイ又は他の何らかの制御パネルを含むことができるが、他の制御動作入力装置(例えば、トラックボール、キーボード、マイク、マウス)を使用することもできる。いくつかの実施形態では、概観パネル52の位置及び配向を、オペレータ64の選択に対応するように構成することができる。例えば、概観パネル52は、オペレータ64にとって好ましい位置に(例えば、座席の背もたれから離れずに指先が届く範囲内に)動かすことができる調整可能なディスプレイ(例えば、少なくとも調整可能な表示ピッチ)を含むことができる。1つの実施形態では、概観パネル52が、下縁部68が作業面58に隣接し、上縁部70がオペレータの座席エリアから離れて作業面58の上方に位置し、作業面58と概観パネル52の後縁部71と間に鋭角が定められるように後方に傾斜する。さらに、概観パネル52は、概観パネル52のグラフィック表示エリアの下部に詳細な情報を含むことができ、これによって1又は2以上のパネルディスプレイ62を有するアレイ壁60を妨げたり、又はアレイ壁60のビューから注意が逸れるのを防ぐ。本実施形態は、概観パネル52をこのように配置して、少なくともパネルのグラフィック表示エリアの下半分に詳細な情報を含めることにより、概観パネル52との相互作用が望ましい時を除いてアレイ壁60を優先させてそこへの集中力を高める。なお、縁部の参照数字68、70及び71は、(図2に示すような)パネル52、54及び56の各々の縁部を示すために使用したものである。
【0027】
本実施形態によれば、概観パネル52のグラフィックインターフェイスについては、アトラクション又は乗り物全体のアニメーション表現が示されると上述した。概観パネル52は、このような資料を提示することによって定義することができる。概観パネル52は、アトラクション内の実際の活動を模倣したアクティブな特徴(例えば、アニメーション)をグラフィック表示に提供することができるので、疑似パネルと呼ぶこともできる。例えば、図形的特徴76によって表されるコース13沿いの乗り物車両11の位置、状態及び進行状況を概略的に反映するようにアニメーション74をプログラムすることができる。
【0028】
本実施形態は、制御システムの特徴をアトラクション又は乗り物システムの実際の態様に知的にマッピングする上での遅延を避けるように実際のプロセスとの相関性が高いクリアなインターフェイスを提供することによって、直観的な制御及びモニタリングを容易することができる。実際に、本実施形態は、オペレータがプロセスを直接操作していると感じるようにタッチ画面を介して選択できるグラフィックを生成することができる。例えば、概観パネル52上の概略図上に、アクティブなグラフィック要素78(例えば、カメラアイコン及び可視領域の描写)を用いてカメラゾーン(例えば、アトラクション全体を通じて配置された実際のカメラから見えるエリア)を表示することができる。オペレータ64は、概観パネル52と相互作用し、対応するアクティブなグラフィック要素78を選択することによって特定のカメラゾーンに関与することができ、これによって対応するカメラ(又はカメラの組)が単独画面54(及び/又はアレイ壁60の突出部分)に表示されたフィードを有するようにすることができる。例えば単独画面54上に見える現在選択されているカメラゾーンは、概観パネル52上で視覚的に際立つことができる。例えば、選択されたカメラゾーンに関連するグラフィック要素78は、一般に強調表示79で示されるようなグラフィクを用いて強調表示することができる。別の例として、乗り物車両のアニメーション74にタッチすると、実際の乗り物車両が様々な(例えば、連続的な又は一連の)対応するカメラゾーン内に存在するものとして識別された時に、カメラフィードの進行状況を単独画面54に送信することができる。この機能は、「乗り物車両追跡」機能と呼ぶことができ、これを基本的にリアルタイムで行って、この機能を使用するオペレータ64の効率性能を促すことができる。このように、ディスプレイシステム36は、実際の乗り物車両11がコース13に沿って進む際にその画像を表示することができる。別の実施形態では、乗り物車両のアニメーション74を選択すると、乗り物車両11に結合されてアニメーション74に関連する実際の車両11の乗客又は運転状況を記録するカメラからのフィードを開始することもできる。
【0029】
アクティブな(選択された)乗り物車両のアニメーション74は、モニタリング又はその他の動作のために選択されている間、様々なアニメーションなどを用いて視覚的に際立つことができる(例えば、マイクによって車両のスピーカが作動した時には音を表すグラフィクスを示すことができる)。1つの実施形態では、乗り物車両のアニメーション74を選択すると、選択された車両アニメーション74に対応する実際の乗り物車両11に配置されたカメラからの車両の乗員のカメラフィードが提供される。さらに別の実施形態では、乗り物車両のアニメーション74を選択すると、対応する乗り物車両11の制御(例えば、位置的制御)を開始することができ、或いはとりわけ特定の乗り物車両11内の乗客とのコミュニケーションを促すことができる。いくつかの実施形態では、乗り物車両のアニメーション74を選択すると、(例えば、プルダウンメニューを介した)利用可能な操作の選択を可能にすることができる。一方で、他の実施形態は、素早い応答を容易にするように素早い動作を開始することもできる。
【0030】
なお、オペレータによる分析に値する状態が検出された(例えば、いくつかのセンサが、来園者が不適切な場所で乗り物車両から退出した可能性があるという理由で領域をさらに厳重に検査する必要があることを示す)時には、システムのいずれかの側面(例えば、カメラゾーン)の自動選択(又は他の表示の開始)を行うこともできる。いくつかの実施形態では、センサ26が、コース13沿いの3次元空間内に圧力センサ、光ビームセンサ、動き検出器及び無線フィールドセンサなどを含むことができる。いくつかの実施形態では、センサ26が、監視カメラデータ(例えば、画像内の予期せぬデータ)の画像解析を行うように構成され、結果として得られた情報を中央コントローラ30に通信することができる。実際に、センサ26は、束縛限度(containment envelope)(例えば、コース13)外への乗り物車両の逸脱、指定エリア外におけるアイテム又はコンポーネントの存在、及び/又は乗り物車両11外のゾーンへの歩行者進入の兆候を検出することができる。センサ26からの情報を利用して、原因に対して直観的に注意を向けるようにディスプレイシステム36上に1又は2以上の車両をアニメ化することもできる。いくつかの実施形態では、乗り物概観パネル52が、オペレータによる自動センサ26からの指示の検討を促すために、オペレータ64にとっての関心位置をディスプレイシステム36上で見えやすいように強調表示することができる。例えば、自動的に検知された状態が中央コントローラに通信されて即時の自動制御コマンド(例えば、乗り物の安全な停止)を必要とする時には、概観パネル52及び/又は情報/メニューパネル56上に自動化状態を表示してコース13沿いの開始センサ26の位置を示すことができる。
【0031】
上述したように、詳細ビューパネル54又は単独パネル54と呼ぶこともできる単独画面54は、ディスプレイシステム36に含まれて、ディスプレイシステム36の他のコンポーネントと連動することもできる。単独パネル54は、概観パネル52と同様に、オペレータ64の視野選択に対応するように物理的に調整可能とすることができる。1つの実施形態では、単独画面54が、下縁部68が作業面58に隣接し、上縁部70がオペレータの座席エリアから離れて作業面58の上方に位置し、作業面58と単独パネル54の後縁部71との間に鋭角が定められるように後方に傾斜する。いくつかの実施形態では、単独パネル54及び概観パネル52が、(概観パネル52の左側又は右側で)接合して隅部を形成することができる。1つの実施形態では、単独パネル54が、オペレータ64が背もたれから離れる必要なく座ったままで指先が届く範囲内に位置する32インチタッチ画面を含む。単独パネル54は、単独画面上に特定のゾーンが表示されている時に、マイクを通じて開始されたあらゆる通信が表示ゾーンに関連するスピーカの作動に対応するようにマイク92と協調することができる。例えば、特定の乗り物ゾーンのカメラフィードが単独パネル54上にアクティブに表示されている場合、マイク92を作動させると、この特定の乗り物ゾーンに関連するスピーカを通じて対応する音声を提供するようにデフォルト設定される。このように、来園者又は作業者(例えば、メンテナンスチームのメンバー)との直観的な(例えば、可聴及び/又は視覚)通信が行われる。しかしながら、他のスピーカオプションを提供してデフォルト構成を無視することもできる。
【0032】
グラフィックインターフェイスについては、単独画面54を利用して、乗り物車両、センサ、カメラ、カメラ番号、シーン名、ショーイベント及び/又は構造的参照物に関連する情報を単独画面54上のラベルとしてデジタル的に重ね合わせることができる。単独画面54は、このような資料を提示することによって定義することができる。例えば、単独画面54を介して、選択されたアトラクションの特徴(例えば、選択されたカメラゾーン)に関連する情報を提供することができる。具体的には、例えばディスプレイシステム36上で1又は2以上の乗り物車両がコース13に沿って移動している時に、1又は2以上の乗り物車両のアニメーションと共にデジタル的に強制されたテキストデータを提供することができる。この機能は、オペレータ64に通知を行うとともに、注意を必要とする特定のアトラクションエリアの実際の指示(例えば、メンテナンス、動作)を容易にするという二重機能の役割を果たすことができる。実際に、単独画面54上で利用される用語は、動作に必要な指示、或いは特定の場所又は特徴(例えば、特定の制御パネル)に誘導する必要がある技術者に必要な指示に対応することができる。さらに、単独画面54上のデジタルラベルの位置は、重要な詳細を覆い隠さないように配置することができる。例えば、単独画面54は、異なるカメラ視野(camera views)の情報パターンをさらに示すキャプション位置を含むことができる。
【0033】
上述したように、図示の実施形態では、ディスプレイシステム36が、概観パネル52を挟んだ単独パネル54の反対側に配置できる、メニューパネル56と呼ぶこともできる情報/メニューパネル56も含む。メニューパネル56は、概観パネル52及び単独パネル54と同様に、オペレータ64の視野選択に対応するように物理的に調整することができる。1つの実施形態では、メニューパネル56が、下縁部68が作業面58に隣接し、上縁部70がオペレータの座席エリアから離れて作業面58の上方に位置し、作業面58とメニューパネル56の後縁部71との間に鋭角が定められるように後方に傾斜する。いくつかの実施形態では、メニューパネル56及び概観パネル52が、(概観パネル52の左側又は右側で)接合して隅部を形成することができる。
【0034】
このグラフィックインターフェイスについては、メニューパネル56(例えば、32インチディスプレイ)が、関連資料、選択可能な設定のためのセレクタ、制御動作のための入力、又はオペレータ64に合わせてカスタマイズできる他の選択設定を提供して表示することができる。メニューパネル56は、このような資料を提示することによって定義することができる。例えば、メニューパネル56は、タッチ画面入力を通じて別のビュー/ウィンドウ(グラフィックディスプレイ)を開くタイル(選択可能なアイコン又はグラフィクス)、アトラクション全体を通じてスピーカを作動させるスピーカ制御セレクタ、手順呼び出しページ(グラフィックディスプレイ)、設備仕様ページ、及びチームメンバー忠告メモ(team member advisory memos)などを提供することができる。メニューパネル56は、概観パネル52では行われない(又はデフォルトの一部ではない)選択可能な制御動作設定のためのアクティブなグラフィック特徴(例えば、ソフトボタン及びスライダ)を表示するようにデフォルト設定することができる。メニューパネル56のソフト制御は、制御システム38に冗長性及び堅牢性をもたらすようにコントロールカラム66のハード制御を反映することもできる。いくつかの実施形態では、情報/メニューパネル56が、各オペレータ64のユーザ名/パスワードアクセスを含むことができ、オペレータが保存したディスプレイシステム36の設定をロードすることができる。さらに、メニューパネル56は、オペレータによる明確化を必要とする状態が自動検知によって示された時、又はオペレータ64が特定の場所/状態を選択した時に、ディスプレイシステム36の他の側面と連動して、関連する複数のセンサ(又は関連する1つのセンサ)の性質と、センサ又は関連するエリアの一般的な場所及び/又は特定の場所を記述する自然言語を含むことができる場所とを示すように構成される。
【0035】
図4は、本開示の実施形態による、図2のディスプレイシステム36の表示壁60の実施形態の概略図である。図示の実施形態では、表示壁60が、コース13沿いに位置する監視カメラからのカメラフィードの表示を含むことができる。とりわけ、これらのカメラフィードはディスプレイアレイ62内に表示することができ、3パネルインターフェイス50(及び/又は乗り物概観パネル52及び/又は単独画面540)を凌駕するビデオデータの壁部として配置することができる。いくつかの実施形態では、アレイ62が、単一のディスプレイ(例えば、画面)、ピクセルボード壁、個々のカメラフィードを有する個々の画面の集合、又はそれぞれが別個のカメラフィードからの複数のビューに再分割された複数の画面を含むことができる。
【0036】
いくつかの実施形態では、表示壁60上のディスプレイパネル62が、推定されるオペレータの目の位置から一定の距離に(例えば、z方向98に)位置することができる。とりわけ、ディスプレイアレイ62は、合計ビューの数と、全体的な高さ及び幅のサイズとを、最下行のビュー102が3パネルインターフェイス50などのいずれの特徴にも妨げられず、最上行のビュー104が概ね中立的な頭部及び頸部の位置を維持するのに必要なほどの低さであるように最適化することができる。いくつかの実施形態では、平均的なオペレータの眼と耳の面又はそれよりも下方においてこれらを最適に達成することができ、外側列106は、中心線から縁部までの60°の視野角108内に存在することができる。各個々のディスプレイ62のサイズは、オペレータが気付くことが望ましい又はそのように計画された最も小さな細部が、与えられた視聴距離でオペレータ64の大半が検出できるほど十分に大きいことを保証することができる。いくつかの実施形態では、ディスプレイパネル62が作動することができる。例えば、ディスプレイパネル62は、位置(例えば、水平及び/又は垂直)調整を可能にする軌道に結合することができる。さらに、いくつかの実施形態では、ディスプレイパネル62が、壁からオペレータ64の座席エリアに向って(z方向98に沿って)拡張し、従ってパネル62がオペレータ64に近付くように作動することができる。例えば、具体的には、特定のオペレータの望ましい視野角に対応するようにディスプレイパネル62をレール109に沿って上方に(又は別様に)動かすことができる。さらに、ログイン時には、ログインしたオペレータ64の設定に基づいて、レール109に結合された電動機構(又は拡張装置などの他の作動機構)を通じてディスプレイパネル62を自動的に調整することもできる。さらに、進行前にチームメンバー忠告メモの再検討及び却下を行うためにオペレータ65ログインを必要とすることもできる。本実施形態は、アクティブなチームメンバー忠告メモのデジタル掲示板をアーカイブ内に維持することができる。
【0037】
図5に、本実施形態によるディスプレイパネル例62を示す。例えば、ディスプレイパネル62は、対応するフィードを含む複数のディスプレイ(例えば、液晶ディスプレイ)、単一の細分化されたディスプレイ、又は複数の細分化されたディスプレイを含むことができる。従来、オペレータ64は、制御室34において提供される様々なビデオフィードの取り合わせをモニタする際に、画像を1つ1つスキャンする手順を使用する。しかしながら、今では、パターン認識を制限する可能性がある個別のビデオ視聴を避けることによってオペレータの意思決定を容易にできることが認識されている。例えば、オペレータは、限られた文脈の中で映像が疑わしいと気付いても、アトラクションの可動停止を避けるためにメンテナンスが望ましい可能性がある旨を示唆する特定のパターンを識別できないことがある。本実施形態は、将来的な状況の予測を促すことによって望ましい制御動作についてのオペレータ評価を容易にするとともに、オペレータによる適切な追加情報の素早い特定を可能にすることによってパターン認識及び確固たる状況認識を容易にする。具体的に言えば、例えば本実施形態は、ビュー110(例えば、カメラフィードからの表示画像)をビュー110の行列111として左から右に、そして上から下に論理的順序で(例えば、乗り物車両11がコース13を通じて進む際のカメラゾーン内の漸進的車両占有及び結果的な乗り物車両11の画像キャプチャに従って)配置することによってこれを達成する。これは、ディスプレイパネル62に利用されているディスプレイ画面の数とは無関係に行うことができる。さらに、論理的順序の側面としていくつかのビューを他のビューから分離することもできる。例えば、ディスプレイのサブセット112は、乗り物フローの一部とみなされない歩行者ゾーン(例えば、入場又は退場する来園者の待ち行列エリア)に対応することができる。これにより、オペレータ64側における一定レベルの視覚的刺激(例えば、歩行者の動き)の認知的負荷フィルタリングが軽減又は排除される。すなわち、異なるタイプのビューを分離することにより、オペレータ64がさらなる評価に値する関心のある活動を識別する態勢を以前よりも整えることができる。
【0038】
1つの実施形態では、制御システム38が、アトラクション動作に関連するパターン及び進行を強調する動的な及び/又は不変の視覚的刺激を提供することによって、状況認識及び改善されたオペレータ評価を促すことができる。例えば、具体的に言えば、本実施形態は、オペレータの注意をアクティブな領域に向けるように、乗り物車両がどこでフレーム内に進入してその後に退出するかについてのグラフィック指示116を提供することができる。グラフィック指示116は、強調表示ボックス、矢印、ポインタ、背景色の変化などを含むことができる。いくつかの実施形態では、センサによる検出に基づいて、関連するシーンへの乗り物車両11の移行が閾値時間内になるまで又は目前に迫るまでグラフィック指示116が隠れている。例えば、乗り物の進行に基づいて乗り物車両が一定時間内に次のカメラゾーンに移動する旨又はそれが差し迫っている旨を示唆するセンサによって乗り物車両がカメラゾーン内で検出されると、ディスプレイ上の乗り物が到達する次のカメラフィードの位置を作動させて、ディスプレイパネル62上の適切な位置にオペレータの注意を導くことができる。この特徴は、戦略的に配置されたポインタ117、グラフィック118によって示すようなカメラゾーンのビュー全体の強調表示、又はグラフィック120によって示すようなカメラゾーン内の特定の位置の強調表示を含むことができる。このような特徴とさらなる特徴との組み合わせを使用することもできる。さらに、単一のビュー又はディスプレイ内で乗り物車両11の複数の入口点又は出口点(入口インジケータ及び出口インジケータ)を強調表示し、これらのインジケータ又は強調表示を半透明としてレンダリングすることもできる。
【0039】
さらに、制御システム38は、連続するカメラインジケータ130(文字又は数字)を示すことによって、各ビュー110上にグラフィックラベルを重ね合わせるように動作することもできる。情報を単純化するために、このインジケータは、画像として表示されている位置(カメラゾーン)の(シーン番号又は構造インデックスではなく)カメラインジケータ130のみとすることができる。カメラインジケータ130は、判読できるために必要なものよりも大きいが、画像を覆い隠さないように配置され、半透明に見えるようにレンダリングすることもできる。図5の実施形態では、カメラインジケータ「3」が異なる位置に存在するが、他の実施形態では、オペレータ64側の情報検索時間を制限して関心ビューの素早い選択を促すように、(図5の他の全てのビュー110と同様に)各ビュー110についてカメラインジケータ130が一貫して配置される。これらのカメラインジケータ130は、ビュー110内の特定のビュー110及び位置の参照を容易にすることができる。例えば、あるビューが、対応するカメラゾーン内に位置する乗り物車両を表示している場合、入口点を示すマーカーは、(少なくとも直近のビューが先行するカメラ視野でない時には)直前のカメラゾーン及び表示への参照を含むことができる。さらに、ディスプレイ内の出口点の指示は、次に乗り物車両が表示されるディスプレイのカメラ番号への参照を示すことができる。従って、第1のカメラゾーンを通過する乗り物車両をディスプレイパネル62の第1のタイル又はパネル上に表示できるとすると、強調表示された入口点又は出口点は、前の又は次のカメラゾーン内の乗り物車両を示した又は示す前の又は次のディスプレイを指示することができる。これにより、オペレータ64による様々なゾーンの、並びに特定の車両及び乗員の進行のモニタリングが容易になる。さらに、例えば単独パネル54からもアクセスされた情報又は(例えば、センサデータに基づいて)別様に注意を必要とする情報をどのパネル62が有するかを示すために、ディスプレイパネル62上に独特の指示(例えば、フレーム色、変動する明るさ)を示すこともできる。
【0040】
いくつかの実施形態では、乗り物車両13の画像をゴースト表示して、乗り物車両の予測経路又は前回の経路を示すこともできる。この画像124によって示すようなゴースト表示は、過去の画像データに基づくことができ、オペレータは、これを使用して典型的な動作からの逸脱(例えば、軌道要素内の過剰な揺れ)を識別することができる。具体例として、経験的に取得された過去のゴースト表示データは、乗り物車両11が、カメラゾーンを通過する際に明確に定められた位置限度内に存在すべきである旨を示唆することができる。一方で、この限度から外れた動きは異常動作(例えば、過剰な揺れ)を示唆することができる。いくつかの実施形態では、(カメラ及び他のセンサを含むことができる)制御システム38の専用カメラ及び/又はソフトウェアが、限度から外れた動きを示す視覚データを図形的に示すことができる。
【0041】
本明細書では、本開示のいくつかの特徴のみを図示し説明したが、当業者には多くの修正及び変更が思い浮かぶであろう。従って、添付の特許請求の範囲は、本開示の実際の趣旨に該当する全てのこのような修正及び変更を含むものであると理解されたい。
図1
図2
図3
図4
図5