(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-07
(45)【発行日】2023-07-18
(54)【発明の名称】ピロロベンゾジアゼピン複合体
(51)【国際特許分類】
C07D 519/00 20060101AFI20230710BHJP
C07K 5/06 20060101ALI20230710BHJP
C07K 16/30 20060101ALI20230710BHJP
C07K 5/08 20060101ALI20230710BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20230710BHJP
A61K 31/5517 20060101ALI20230710BHJP
A61K 47/68 20170101ALI20230710BHJP
【FI】
C07D519/00 311
C07D519/00 CSP
C07K5/06
C07K16/30
C07K5/08
A61P35/00
A61K31/5517
A61K47/68
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021024754
(22)【出願日】2021-02-19
(62)【分割の表示】P 2019556593の分割
【原出願日】2018-04-18
【審査請求日】2021-04-15
(32)【優先日】2017-04-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2017-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】506042265
【氏名又は名称】メディミューン リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】ハワード,フィリップ ウイルソン
(72)【発明者】
【氏名】グレグソン,スティーブン ジョン
【審査官】三木 寛
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2013/177481(WO,A1)
【文献】特表2013-523895(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0074527(US,A1)
【文献】特表2017-503009(JP,A)
【文献】特表2015-527318(JP,A)
【文献】特表2015-523961(JP,A)
【文献】特表2014-534199(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0264622(US,A1)
【文献】特表2010-535195(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0191309(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2007/0191349(US,A1)
【文献】特表2002-525285(JP,A)
【文献】特表2002-525284(JP,A)
【文献】特許第6678821(JP,B2)
【文献】Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters, 2008, Vol.18, pp.3769-3773
【文献】ChemMedChem, 2008, Vol.3, pp.794-802
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
C07K
A61P
A61K
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の、化学式I:
【化1】
(式中、
R
6及びR
9は、Hであり;
R
7は、C
1-4アルキルオキシ基であり;
R”は、C
3-12アルキレン基であり、その鎖はベンゼンによって中断されていてよく;
Y及びY’は、Oであり;
R
6’、R
7’、R
9’は、それぞれ、R
6、R
7及びR
9と同じ基から選択され:
R
11bは、OH、OR
Aから選択され、ここでR
Aは、C
1-4アルキルであり:
R
Lは、細胞結合剤への接続のためのリンカーであり、ここで、以下の化学式(iiia):
【化2】
(式中、
Qは、アミノ酸残基、ジペプチド残基又はトリペプチド残基
であり)で表され;
Xは、以下の化学式:
【化3】
(式中、a=0~5、b=0~16、c=0又は1、d=0~5であり);
G
Lは、リガンド単位に接続するためのリンカーであり、以下の化学式:
【化4】
(式中、Arは、フェニレン基を表す)
から選択される)で表される:並びに
以下の、化学式(iiib):
【化5】
(式中、R
L1及びR
L2は、H及びメチルから独立して選択され、又は、これらが結合している炭素原子とともに、シクロプロピレン若しくはシクロブチレン基を形成し、eは0又は1である)、で表される;
から選択され;かつ、
以下の:
(a)R
20は、Hであり、R
21は、OH若しくはOR
Aであり、ここで、R
Aは、C
1-4アルキルである;か、又は
(b)R
20及びR
21は、これらが結合する窒素原子及び炭素原子間で窒素-炭素二重結合を形成する;か、又は
(c)R
20は、Hであり、R
21は、SO
zMであり、ここで、zは、2若しくは3であり、Mは、一価の薬学的に許容可能なカチオンである;か、又は
(d)R
20は、Hであり、R
21は、Hである;
のいずれかである)
で表される、化合物及びその塩及びその溶媒和物。
【請求項2】
R”は、
(a)C
3-7アルキレンであるか、又は
(b)以下の化学式:
【化6】
(式中、rは、1又は2である)で表される基である、
請求項1に記載の化合物及びその塩及びその溶媒和物。
【請求項3】
R
6’がR
6と同じ基であり、R
7’がR
7と同じ基であり、R
9’がR
9と同じ基であり、Y
’がYと同じ基である、請求項1又は2に記載の化合物及びその塩及びその溶媒和物。
【請求項4】
R
20及びR
21は、これらが結合する窒素原子及び炭素原子間で窒素-炭素二重結合を形成する、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物及びその塩及びその溶媒和物。
【請求項5】
以下の、化学式Ia、Ib又はIc:
【化7】
【化8】
【化9】
(式中、R
1aは、メチルであり、
R
L及びR
11bは、請求項1で特定されるとおりである)
で表される、請求項1に記載の化合物及びその塩及びその溶媒和物。
【請求項6】
R
11bは、OHである、請求項1から5のいずれか1項に記載の化合物及びその塩及びその溶媒和物。
【請求項7】
R
Lは、化学式IIIaで表され、Qが、
CO-Phe-Lys-
NH、
CO-Val-Ala-
NH、
CO-Val-Lys-
NH、
CO-Ala-Lys-
NH、
CO-Val-Cit-
NH、
CO-Phe-Cit-
NH、
CO-Leu-Cit-
NH、
CO-Ile-Cit-
NH、
CO-Phe-Arg-
NH、及び
CO-Trp-Cit-
NH
から選択されるジペプチド残基である、請求項1~6のいずれか一項に記載の化合物及びその塩及びその溶媒和物。
【請求項8】
R
Lは、化学式IIIaで表され、かつ、aは0である、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物及びその塩及びその溶媒和物。
【請求項9】
R
Lは、化学式IIIaで表され、かつ、bは0~8である、請求項1~8のいずれか一項に記載の化合物及びその塩及びその溶媒和物。
【請求項10】
R
Lは、化学式IIIaで表され、かつ、dは2である、請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物及びその塩及びその溶媒和物。
【請求項11】
G
Lは、G
L1-1である、請求項1に記載の化合物及びその塩及びその溶媒和物。
【請求項12】
以下の、化学式Id:
【化10】
(式中、Q’は:
(a)-CH
2-、
(b)-C
3H
6-、及び
(c)以下の化合式:
【化11】
から選択される)
で表される、請求項1に記載の化合物及びその塩及びその溶媒和物。
【請求項13】
以下の化学式1:
【化12】
以下の化学式2:
【化13】
以下の化学式3:
【化14】
以下の化学式4:
【化15】
又は、
以下の化学式5:
【化16】
で表される化合物である、請求項1に記載の化合物及びその塩及びその溶媒和物。
【請求項14】
以下の、化学式II:
L-(D
L)
p (II)
(式中、Lは、抗体又はその抗原結合断片であるリガンド単位であり、D
Lは、以下の化学式I’:
【化17】
(式中、R
6、R
7、R
9、R
11b、Y、R”、Y’、R
6’、R
7、R
9’、R
20及びR
21は、請求項1~6のいずれか一項に定義されている通りである)、で表される薬物リンカー単位であり);
R
LLは前記リガンド単位に接続されているリンカーであって、
以下の化学式(iiia’):
【化18】
(式中、Q及びXは、請求項1又は7に定義されている通りであり、G
LLは、以下の:
【化19】
(式中、Arは、フェニレン基を表す))、並びに、
以下の化学式(iiib’):
【化20】
(式中、R
L1及びR
L2は、請求項1に定義されている通りである)から選択される);
pは、1~20の整数である)
複合体。
【請求項15】
G
LLが、G
LL1-1である、請求項14に記載の複合体。
【請求項16】
D
Lは、以下の、化学式(Id’):
【化21】
(式中、Q’は、
(a)-CH
2-、
(b)-C
3H
6-、及び
(c)以下の化学式:
【化22】
から選択される)、
で表される、請求項14に記載の複合体。
【請求項17】
前記リガンド単位は、以下の(1)~(88):
(1)BMPR1B、
(2)E16、
(3)STEAP1、
(4)0772P、
(5)MPF、
(6)Napi3b、
(7)Sema 5b、
(8)PSCA hlg、
(9)ETBR、
(10)MSG783、
(11)STEAP2、
(12)TrpM4、
(13)CRIPTO、
(14)CD21、
(15)CD79b、
(16)FcRH2、
(17)HER2、
(18)NCA、
(19)MDP、
(20)IL20R-α、
(21)ブレビカン、
(22)EphB2R、
(23)ASLG659、
(24)PSCA、
(25)GEDA、
(26)BAFF-R、
(27)CD22、
(28)CD79a、
(29)CXCR5、
(30)HLA-DOB、
(31)P2X5、
(32)CD72、
(33)LY64、
(34)FcRH1、
(35)IRTA2、
(36)TENB2、
(37)PSMA-FOLH1、
(38)SST、
(38.1)SSTR2、
(38.2)SSTR5、
(38.3)SSTR1、
(38.4)SSTR3、
(38.5)SSTR4、
(39)ITGAV、
(40)ITGB6、
(41)CEACAM5、
(42)MET、
(43)MUC1、
(44)CA9、
(45)EGFRvIII、
(46)CD33、
(47)CD19、
(48)IL2RA、
(49)AXL、
(50)CD30-TNFRSF8、
(51)BCMA-TNFRSF17、
(52)CT Ags-CTA、
(53)CD174(ルイス式Y)-FUT3、
(54)CLEC14A、
(55)GRP78-HSPA5、
(56)CD70、
(57)幹細胞特異的抗原、
(58)ASG-5、
(59)ENPP3、
(60)PRR4、
(61)GCC-GUCY2C、
(62)Liv-1-SLC39A6、
(63)5T4、
(64)CD56-NCMA1、
(65)CanAg、
(66)FOLR1、
(67)GPNMB、
(68)TIM-1-HAVCR1、
(69)RG-1/前立腺腫瘍標的ミンディン-ミンディン/RG-1、
(70)B7-H4-VTCN1、
(71)PTK7、
(72)CD37、
(73)CD138-SDC1、
(74)CD74、
(75)クローディン-CLs、
(76)EGFR、
(77)Her3、
(78)RON-MST1R、
(79)EPHA2、
(80)CD20-MS4A1、
(81)テネイシンC-TNC、
(82)FAP、
(83)DKK-1、
(84)CD52、
(85)CS1-SLAMF7、
(86)エンドグリン-ENG、
(87)アネキシンA1-ANXA1、
(88)V-CAM(CD106)-VCAM1
から選択される1つ以上の腫瘍関連抗原又は細胞表面受容体に結合する、抗体又はその抗原結合断片である、請求項14~16のいずれか一項に記載の複合体。
【請求項18】
pは、1~8の整数である、請求項14~17のいずれか一項に記載の複合体。
【請求項19】
処置に用いる、請求項14~17のいずれか一項に記載の複合体。
【請求項20】
請求項14~17のいずれか一項に記載の複合体、及び薬学的に許容可能な希釈剤、担体又は賦形剤を含む、医薬組成物。
【請求項21】
対象の増殖性疾患の治療に用いる、請求項14~17のいずれか一項に記載の複合体、又は請求項20に記載の医薬組成物。
【請求項22】
増殖性疾患は、がんである、請求項21に記載の複合体又は医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ピロロベンゾジアゼピン及び関連する二量体(PBD)を含む複合体、並びに当該複合体の作製に用いられる前駆体薬物リンカーに関する。
【背景技術】
【0002】
ピロロベンゾジアゼピン(PBD)の中には、DNAの特定配列を認識して結合する機能があるものがあり、好適な配列はPuGPuである。最初のPBD抗腫瘍抗生物質であるアントラマイシンは、1965に発見された(非特許文献1及び2)。それ以来、天然に存在するPBDがいくつか報告されており、多様な類似体を合成する10を超える合成経路が開発される(非特許文献3)。このファミリーに属するものとして、アベイマイシン(非特許文献4)、チカマイシン(非特許文献5),DC-81(特許文献1、非特許文献6及び7)、マゼトラマイシン(非特許文献8)、ネオトラマイシンA及びB(非特許文献9)、ポロトラマイシン(非特許文献10)、プロトラカルシン(非特許文献11及び12)、シバノマイシン(DC-102)(非特許文献13及び14)、シビロマイシン(非特許文献15)、並びにトママイシン(非特許文献16)があげられる。PBDは、以下の一般式のものである。
【0003】
【0004】
PBDは、その芳香環A及びピロロ環Cで、置換基の個数、種類、及び位置が異なるとともに、環Cの飽和度も異なる。環Bでは、N10-C11の位置が、イミン(N=C)、カルビノールアミン(NH-CH(OH))、又はカルビノールアミンメチルエーテル(NH-CH(OMe))ramのいずれかであり、ここがDNAアルキル化の原因となる求電子中心である。公知の天然産物は全て、キラルなC11a位に(S)型配置があり、このため、PBDを環Cから環Aに向かってみると、これらは右巻きである。これにより、PBDに、B型DNAの副溝との螺旋性一致(isohelicity)(イソらせん性)に適切な三次元形状がもたらされ、その結果、結合部位で完全に一致する(非特許文献17及び18)。副溝で付加体を形成するPBDの機能により、PBDはDNAプロセシングに干渉でき、したがって、PBDを抗腫瘍剤として用いうる。
【0005】
この分子の生物活性は、2つのPBD単位をこれらのC8/C’-ヒドロキシル官能基とともに、可撓性アルキレンリンカーを介して結合させることで増強されうることが以前に開示された(非特許文献19及び20)。PBD二量体は、配列選択性DNA損傷、例えば、生物活性の主な原因とと考えられる、回帰性の5’-Pu-GATC-Py-3’鎖間架橋を形成すると考えられている(非特許文献21及び22)。
【0006】
第1の二量体(非特許文献23)は、以下の一般式:
【化2】
(式中、nは、3~6である)
で表されるのものであった。nが3及び5である化合物は、インビトロで有望な細胞毒性を示した。しかし、n=3化合物(DSB-120)の抗腫瘍活性が試験された場合(非特許文献24)は、このことは、有望とは見いだされなかった。このことが有望でなかったのは、「インビボでの高いタンパク質結合及び/又は広範な薬物代謝の結果としての低い腫瘍選択性及び薬物取り込みの結果」であると考えられた。
【0007】
これらの化合物を改良するため、化合物に「ホストの副溝の輪郭に従うであろうC2/C2’置換基の包含」させて研究した(非特許文献25)。この化合物SG2000(SJG-136):
【化3】
は、「DSB-120よりもおよそ9000倍強力である・・・ピコモル領域で優れた細胞毒性」を有することが見出される。
【0008】
この化合物(非特許文献26~28)でも考察される)は、スタンドアロン薬剤、例えば、NCT02034227として臨床検査に含められ、急性骨髄性白血病及び慢性リンパ性白血病の治療における使用が研究される(非特許文献29を参照)。
【0009】
エンド不飽和と共にC2アリール置換基を有する二量体PBD化合物、例えば、SG2202(ZC-207)は、以下のように:
【化4】
特許文献2に開示されており、特許文献3に、当該PBD化合物の亜硫酸水素塩、例えば、SG2285(ZC-423):
【化5】
が開示される。
【0010】
これらの化合物は、非常に有用な細胞毒性剤として示される(非特許文献30)。
【0011】
ADCを含有するPBDの概説(非特許文献31)では、PBD二量体のSARが考察される。SARの概要が
図3-B「C2-エキソ及びC1-C2/C2-C3不飽和が活性を向上させる」に提示される。より詳細な考察は、第2.4部に見出され、これは:
「DSB-120は、グルタチオンなどの細胞チオール含有分子との高い反応性に部分的に起因して、インビボでの活性に乏しい。しかし、SJG-136におけるようなC2/C2’-エキソ不飽和の導入は、DNA-結合親和性及び細胞毒性の全体的な増加、並びに、その標的DNAに達する可能性がある薬剤より細胞性求核試薬に対して低い反応性につながる」と記載される。
【0012】
特許文献4は、抗体等を細胞結合剤へ接続させるリンカー基を有する二量体PBD化合物を記載する。当該リンカーは、二量体の単量体PBD単位を連結する架橋に存在する。
【0013】
抗体等を細胞結合剤へ接続させるリンカー基を有する二量体PBD化合物が、特許文献5に記載される。当該化合物におけるリンカーは、利用可能なN10位のうちの1つに結合されており、リンカー基における酵素の作用によって概して開裂される。二量体PBD化合物は、C環においてエンド不飽和又はエキソ不飽和のいずれかを有する。
【0014】
特許文献6及び7には、1つの単量体においてN10位を介して結合される特定のPBD二量体複合体が記載されており、これらの全ての化合物には、C環においてエンド不飽和がある。
【0015】
特許文献8は、以下の化合物:
【化6】
を開示し、ここで、C環に不飽和がなく、ジラクタムであるためDNAを共有結合的に結合する機能がないB環とカップリングする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【文献】特開58-180487号公報
【文献】国際公開第2005/085251号
【文献】国際公開第2006/111759号
【文献】国際公開第2007/085930号
【文献】国際公開第2011/130598号
【文献】国際公開第2014/057074号
【文献】国際公開第2015/052322号
【文献】国際公開第2014/096365号
【非特許文献】
【0017】
【文献】Leimgruber,et al.,J.AM.Chem.Soc.,87,5793-5795(1965)
【文献】Leimgruber,et al.,J.AM.Chem.Soc.,87,5791-5793(1965)
【文献】Thurston,et al.,Chem.Rev.1994,433-465(1994)
【文献】Hochlowski,et al.,J.Antibiotics,40,145-148(1987)
【文献】Konishi,et al.,J.Antibiotics,37,200-206(1984)
【文献】Thurston,et al.,Chem.Brit.,26,767-772(1990)
【文献】Bose,et al.,Tetrahedron,48,751-758(1992)
【文献】Kuminoto,et al.,J.Antibiotics,33,665-667(1980)
【文献】Takeuchi,et al.,J.Antibiotics,29,93-96(1976)
【文献】Tsunakawa,et al.,J.Antibiotics,41,1366-1373(1988)
【文献】Shimizu,et al,J.Antibiotics,29,2492-2503(1982)
【文献】Langley and Thurston,J.Org.Chem.,52,91-97(1987)
【文献】Hara,et al.,J.Antibiotics,41,702-704(1988)
【文献】Itoh,et al.,J.Antibiotics,41,1281-1284(1988)
【文献】Leber,et al.,J.AM.Chem.Soc.,110,2992-2993(1988)
【文献】Arima,et al.,J.Antibiotics,25,437-444(1972)
【文献】Kohn,In Antibiotics III.Springer-Verlag,New York,pp.3-11(1975)
【文献】Hurley and Needham-VanDevanter,Acc.Chem.Res.,19,230-237(1986)
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【文献】Thurston,D.E.,et al.,J.Org.Chem.,61,8141-8147(1996)
【文献】Smellie,M.,et al.,Biochemistry,42,8232-8239(2003)
【文献】Martin,C.,et al.,Biochemistry,44,4135-4147
【文献】Bose,D.S.,et al.,J. Am. Chem. Soc.,114、4939-4941(1992)
【文献】Walton, M., et al., Cancer Chemother Pharmacol (1996) 38: 431. doi:10.1007/s002800050507
【文献】Gregson, S.J., et al., Chem. Commun., 1999, 797-798. doi: 10.1039/A809791G
【文献】Gregson,S.,et al.,J.Med.Chem.,44,737-748(2001)
【文献】Alley,M.C.,et al.,Cancer Research,64,6700-6706(2004)
【文献】Hartley,J.A.,et al.,Cancer Research,64,6693-6699(2004)
【文献】https://www.clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT02034227
【文献】Howard,P.W.,et al.,Bioorg.Med.Chem.(2009),doi:10.1016/j.bmcl.2009.09.012
【文献】Mantaj, J., et al., Angew. Chem. Int. Ed. (2016), 55, 2-29;DOI: 10.1002/anie.201510610
【発明の概要】
【0018】
本発明は、いずれのC環にも、エンド-又はエキソ-不飽和がないPBD二量体薬物リンカー及び複合体を提供する。
【0019】
本発明の第一態様は、以下の式I:
【化7】
(式中、
R
6及びR
9は、H、R、OH、OR、SH、SR、NH
2、NHR、NRR’、ニトロ、Me
3Sn及びハロから独立して選択され、
ここでR及びR’は、場合によっては、置換されるC
1-12アルキル、C
3-20ヘテロシクリル及びC
5-20アリール基から独立して選択され;
R
7は、H、R、OH、OR、SH、SR、NH
2、NHR、NRR’、ニトロ、Me
3Sn及びハロから選択され;
R”は、C
3-12アルキレン基であり、かかる鎖は、1又はそれ以上のヘテロ原子、例えば、O、S、NR
N2(ここで、R
N2は、H若しくはC
1-4アルキルである)、及び/又は芳香族環、例えば、ベンゼン若しくはピリジンによって中断されていてよく;
Y及びY’は、O、S、又はNHから選択され;
R
6’、R
7’、R
9’は、それぞれ、R
6、R
7及びR
9と同じ基から選択され;
R
11bは、OH、OR
Aから選択され、ここでR
Aは、C
1-4アルキルであり;
R
Lは、
(iiia):
【化8】
(Qは、
【化9】
であり、Q
Xは、Qが、アミノ酸残基、ジペプチド残基又はトリペプチド残基であるようになっており、
Xは、
【化10】
であり、a=0~5、b=0~16、c=0又は1、d=0~5であり、
G
Lは、リガンド単位に接続するためのリンカーである)、並びに
(iiib):
【化11】
(R
L1及びR
L2は、H及びメチルから独立して選択され、又は、これらが結合する炭素原子とともに、シクロプロピレン若しくはシクロブチレン基を形成し、
eが0又は1である)、
から選択される、細胞結合剤への接続のためのリンカーであり;
(a)R
20は、Hであり、R
21は、OH若しくはOR
Aであり、ここで、R
Aが、C
1-4アルキルである、又は
(b)R
20及びR
21は、これらが結合する窒素原子及び炭素原子間で窒素-炭素二重結合を形成する、又は
(c)R
20は、Hであり、R
21は、SO
zMであり、ここで、zが、2若しくは3であり、Mが、一価の薬学的に許容可能なカチオンである、又は
(d)R
20は、Hであり、R
21は、Hである、又は
(e)R
21は、OH若しくはOR
Aであり、ここで、R
Aが、C
1-4アルキルであり、R
20が、
(d-i)
【化12】
(d-ii)
【化13】
、
(d-iii)
【化14】
から選択され、ここで、R
Zが、
(z-i)
【化15】
(z-ii)OC(=O)CH
3、
(z-iii)NO
2、
(z-iv)OMe、
(z-v)グルコロニド、
(z-vi)-C(=O)-X
1-NHC(=O)X
2-NH-R
ZC(ここで、-C(=O)-X
1-NH-及び-C(=O)-X
2-NH-が、天然アミノ酸残基を表し、R
ZCが、Me、OMe、OCH
2CH
2OMeから選択される))
を有する化合物並びにその塩及び溶媒和物のいずれかである。
【0020】
当該薬物リンカーは、抗体等のリガンド単位への容易な複合化を経ることが見出された。
【0021】
本発明の第二態様は、以下の式II:
L-(D
L)
p (II)、
(式中、Lは、リガンド単位(すなわち、標的薬剤)であり、D
Lは、式I’の薬物リンカー単位であり、
【化16】
式中、R
6、R
7、R
9、R
11b、Y、R”、Y’、R
6’、R
7’、R
9’、R
20及びR
21は、本発明の第一態様に定義される通りであり、
R
LLは、
(iiia):
【化17】
(Q及びXは、第一態様に定義される通りであり、G
LLは、リガンド単位に接続されるリンカーである)、並びに
(iiib):
【化18】
(R
L1及びR
L2は、第一態様に定義される通りである)、から選択される、細胞結合剤への接続のためのリンカーであり、
pは、1~20の整数である))
で表される複合体を提供する。
【0022】
リガンド単位は、以下に完全に記載されており、標的部分に結合する標的薬剤である。リガンド単位は、例えば、細胞成分に(細胞結合剤)、又は対象となる他の標的分子に特異的に結合しうる。リガンド単位は、例えば、タンパク質、ポリペプチド若しくはペプチド、例えば、抗体、抗体の抗原結合断片、又は他の結合剤、例えば、Fc融合タンパク質でありうる。
【0023】
これらの複合体は、高い治療指数につながる高い耐容性を保有するため、臨床開発に有望な候補となることが見出された。
【0024】
本発明の第三態様は、増殖性疾患を治療する医薬の製造における、本発明の第二態様の複合体の使用を提供する。第三態様はまた、増殖性疾患の治療に用いる、本発明の第二態様の複合体も提供する。第三態様はまた、増殖性疾患を治療する方法であって、これが必要な患者に、治療上有効量の、本発明の第二態様の複合体を投与することを含む、上記方法も提供する。
【0025】
当業者であれば、候補の複合体がいかなる特定細胞型について増殖性症状を治療するかを、容易に決定しうる。例えば、特定化合物により提供される活性の評価に有利に用いうるアッセイを、以下の実施例で記載する。
【0026】
本発明の第四態様は、本発明の第二態様の複合体の合成であって、本発明の第一態様の化合物(薬物リンカー)を、リガンド単位によって複合化することを含む、上記合成を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0027】
定義
置換基
本明細書中で用いられる句「場合によっては(任意選択的に)置換される」は、非置換でも置換されていてもよい親基に関する。
【0028】
他に特定されていない限り、本明細書中で用いられる用語「置換される」は、1又はそれ以上の置換基を持つ親基に関する。用語「置換基」は、本明細書では従来の意味で用いられ、親基に、共有結合的に結合する、場合によっては、縮合する化学的部分をいう。多種多様の置換基が周知であり、また、様々な親基の形成及びこれらへの導入方法も周知である。
【0029】
置換基の例を、より詳細に以下に記載する。
【0030】
C1-12アルキル:本明細書中で用いられる用語「C1-12アルキル」は、脂肪族でも脂環式でもよく、また、飽和でも不飽和(例えば、部分不飽和、完全不飽和)でもよい、1~12個の炭素原子を有する炭化水素化合物の1つの炭素原子から1つの水素原子を除去して得られる一価部分に関する。本明細書中で用いられる用語「C1-4アルキル」は、脂肪族でも脂環式でもよく、また、飽和でも不飽和(例えば、部分不飽和、完全不飽和)でもよい、1~4個の炭素原子を有する炭化水素化合物の1つの炭素原子から1つの水素原子を除去して得られる一価部分に関する。ゆえに、「アルキル」という用語は、以下に考察される、サブクラスのアルケニル、アルキニル、シクロアルキル等を含む。
【0031】
飽和アルキル基の例として、メチル(C1)、エチル(C2)、プロピル(C3)、ブチル(C4)、ペンチル(C5)、ヘキシル(C6)及びヘプチル(C7)があげられるが、これらに限定されない。
【0032】
飽和直鎖アルキル基の例として、メチル(C1)、エチル(C2)、n-プロピル(C3)、n-ブチル(C4)、n-ペンチル(アミル)(C5)、n-ヘキシル(C6)及びn-ヘプチル(C7)があげられるが、これらに限定されない。
【0033】
飽和分岐鎖アルキル基の例として、イソ-プロピル(C3)、イソ-ブチル(C4)、sec-ブチル(C4)、tert-ブチル(C4)、イソ-ペンチル(C5)、及びネオ-ペンチル(C5)があげられる。
【0034】
C2-12アルケニル:本明細書中で用いられる用語「C2-12アルケニル」は、1又はそれ以上の炭素-炭素二重結合を有するアルキル基に関する。
【0035】
不飽和アルケニル基の例として、エテニル(ビニル、-CH=CH2)、1-プロペニル(-CH=CH-CH3)、2-プロペニル(アリル、-CH-CH=CH2)、イソプロペニル(1-メチルビニル、-C(CH3)=CH2)、ブテニル(C4)、ペンテニル(C5)、及びヘキセニル(C6)があげられるが、これらに限定されない。
【0036】
C2-12アルキニル:本明細書中で用いられる用語「C2-12アルキニル」は、1又はそれ以上の炭素-炭素三重結合を有するアルキル基に関する。
【0037】
不飽和アルキニル基の例として、エチニル(-C≡CH)及び2-プロピニル(プロパルギル、-CH2-C≡CH)があげられるが、これらに限定されない。
【0038】
C3-12シクロアルキル:本明細書中で用いられる用語「C3-12シクロアルキル」は、環式炭化水素(炭素環式)化合物の1つの脂環式環原子から1つの水素原子を除去して得られる一価部分であって、3~7個の環原子を含めた3~7個の炭素原子を有する、上記部分であり、シクリル基でもあるアルキル基に関する。
【0039】
シクロアルキル基の例として、以下に由来するものがあげられるが、これらに限定されない:
飽和単環式炭化水素化合物:
シクロプロパン(C3)、シクロブタン(C4)、シクロペンタン(C5)、シクロヘキサン(C6)、シクロヘプタン(C7)、メチルシクロプロパン(C4)、ジメチルシクロプロパン(C5)、メチルシクロブタン(C5)、ジメチルシクロブタン(C6)、メチルシクロペンタン(C6)、ジメチルシクロペンタン(C7)及びメチルシクロヘキサン(C7)、
不飽和単環式炭化水素化合物:
シクロプロペン(C3)、シクロブテン(C4)、シクロペンテン(C5)、シクロヘキセン(C6)、メチルシクロプロペン(C4)、ジメチルシクロプロペン(C5)、メチルシクロブテン(C5)、ジメチルシクロブテン(C6)、メチルシクロペンテン(C6)、ジメチルシクロペンテン(C7)及びメチルシクロヘキセン(C7)、並びに
飽和多環式炭化水素化合物:
ノルカラン(C7)、ノルピナン(C7)、ノルボルナン(C7)。
【0040】
C3-20ヘテロシクリル:本明細書中で用いられる用語「C3-20ヘテロシクリル」は、複素環式化合物の1つの環原子から1つの水素原子を除去して得られる一価部分であって、3~20個の環原子を有し、このうち1~10個が環ヘテロ原子である、上記部分に関する。好ましくは、各環が、3~7個の環原子を有し、このうち1~4個が環ヘテロ原子である。
【0041】
この文脈において、接頭語(例えば、C3-20、C3-7、C5-6など)は、炭素原子又はヘテロ原子にかかわらず、環原子数又は環原子数の範囲を示す。例えば、本明細書中で用いられる用語「C5-6ヘテロシクリル」は、5又は6個の環原子を有するヘテロシクリル基に関する。
【0042】
単環式ヘテロシクリル基の例として、以下に由来するものがあげられるが、これらに限定されない:
N1:アジリジン(C3)、アゼチジン(C4)、ピロリジン(テトラヒドロピロール)(C5)、ピロリン(例えば、3-ピロリン、2,5-ジヒドロピロール)(C5)、2H-ピロール又は3H-ピロール(イソピロール、イソアゾール)(C5)、ピペリジン(C6)、ジヒドロピリジン(C6)、テトラヒドロピリジン(C6)、アゼピン(C7)、
O1:オキシラン(C3)、オキセタン(C4)、オキソラン(テトラヒドロフラン)(C5)、オキソール(ジヒドロフラン)(C5)、オキサン(テトラヒドロピラン)(C6)、ジヒドロピラン(C6)、ピラン(C6)、オキセピン(C7)、
S1:チイラン(C3)、チエタン(C4)、チオラン(テトラヒドロチオフェン)(C5)、チアン(テトラヒドロチオピラン)(C6)、チエパン(C7)、
O2:ジオキソラン(C5)、ジオキサン(C6)、及びジオキセパン(C7)、
O3:トリオキサン(C6)、
N2:イミダゾリジン(C5)、ピラゾリシン(ジアゾリジン)(C5)、イミダゾリン(C5)、ピラゾリン(ジヒドロピラゾール)(C5)、ピペラジン(C6)、
N1O1:テトラヒドロオキサゾール(C5)、ジヒドロオキサゾール(C5)、テトラヒドロイソオキサゾール(C5)、ジヒドロイソオキサゾール(C5)、モルホリン(C6)、テトラヒドロオキサジン(C6)、ジヒドロオキサジン(C6)、オキサジン(C6)、
N1S1:チアゾリン(C5)、チアゾリジン(C5)、チオモルホリン(C6)、
N2O1:オキサジアジン(C6)、
O1S1:オキサチオール(C5)及びオキサチアン(チオキサン)(C6)、並びに、
N1O1S1:オキサチアジン(C6)。
【0043】
置換される単環式ヘテロシクリル基の例として、環式形態の単糖類、例えば、フラノース(C5)、例えば、アラビノフラノース、リキソフラノース、リボフラノース、及びキシロフラノース、並びにピラノース(C6)、例えば、アロピラノース、アルトロピラノース、グルコピラノース、マンノピラノース、グロピラノース、イドピラノース、ガラクトピラノース及びタロピラノースに由来するものがあげられる。
【0044】
C5-20アリール:本明細書中で用いられる用語「C5-20アリール」は、芳香族化合物の1つの芳香族環原子から1つの水素原子を除去して得られる一価部分であって、3~20個の環原子を有する上記部分に関する。本明細書中で用いられる用語「C5-7アリール」は、芳香族化合物の1つの芳香族環原子から1つの水素原子を除去して得られる一価部分であって、5~7個の環原子を有する当該部分に関し、本明細書中で用いられる用語「C5-10アリール」は、芳香族化合物の1つの芳香族環原子から1つの水素原子を除去して得られる一価部分であって、5~10個の環原子を有する上記部分に関する。好ましくは、各環は、5~7個の環原子を有する。
【0045】
この文脈において、接頭語(例えば、C3-20、C5-7、C5-6、C5-10など)は、炭素原子又はヘテロ原子にかかわらず、環原子数又は環原子数の範囲を示す。例えば、本明細書中で用いられる用語「C5-6アリール」は、5又は6個の環原子を有するアリール基に関する。
【0046】
上記環原子は、「カルボアリール基」におけるように全て炭素原子であってよい。
【0047】
カルボアリール基の例として、ベンゼン(すなわちフェニル)(C6)、ナフタレン(C10)、アズレン(C10)、アントラセン(C14)、フェナントレン(C14)、ナフタセン(C18)、及びピレン(C16)に由来するものがあげられるが、これらに限定されない。
【0048】
縮合環を含み、その少なくとも1つが芳香族環であるアリール基の例として、インダン(例えば、2,3-ジヒドロ-1H-インデン)(C9)、インデン(C9)、イソインデン(C9)、テトラリン(1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン)(C10)、アセナフテン(C12)、フルオレン(C13)、フェナレン(C13)、アセフェナントレン(C15)、及びアセアントレン(C16)に由来する基があげられるが、これらに限定されない。
【0049】
代替的には、上記環原子は、「ヘテロアリール基」におけるように1又はそれ以上のヘテロ原子を含んでいてよい。単環式ヘテロアリール基の例として、以下に由来するものがあげられるが、これらに限定されない:
N1:ピロール(アゾール)(C5)、ピリジン(アジン)(C6)、
O1:フラン(オキソール)(C5)、
S1:チオフェン(チオール)(C5)、
N1O1:オキサゾール(C5)、イソオキサゾール(C5)、イソキサジン(C6)、
N2O1:オキサジアゾール(フラザン)(C5)、
N3O1:オキサトリアゾール(C5)、
N1S1:チアゾール(C5)、イソチアゾール(C5)、
N2:イミダゾール(1,3-ジアゾール)(C5)、ピラゾール(1,2-ジアゾール)(C5)、ピリダジン(1,2-ジアジン)(C6)、ピリミジン(1,3-ジアジン)(C6)(例えば、シトシン、チミン、ウラシル)、ピラジン(1,4-ジアジン)(C6)、
N3:トリアゾール(C5)、トリアジン(C6)、及び、
N4:テトラゾール(C5)。
【0050】
縮合環を含むヘテロアリールの例として:
ベンゾフラン(O1)、イソベンゾフラン(O1)、インドール(N1)、イソインドール(N1)、インドリジン(N1)、インドリン(N1)、イソインドリン(N1)、プリン(N4)(例えば、アデニン、グアニン)、ベンズイミダゾール(N2)、インダゾール(N2)、ベンズオキサゾール(N1O1)、ベンズイソオキサゾール(N1O1)、ベンゾジオキソール(O2)、ベンゾフラザン(N2O1)、ベンゾトリアゾール(N3)、ベンゾチオフラン(S1)、ベンゾチアゾール(N1S1)、ベンゾチアジアゾール(N2S)に由来する(2つの縮合環を含む)C9、
クロメン(O1)、イソクロメン(O1)、クロマン(O1)、イソクロマン(O1)、ベンゾジオキサン(O2)、キノリン(N1)、イソキノリン(N1)、キノリジン(N1)、ベンゾキサジン(N1O1)、ベンゾジアジン(N2)、ピリドピリジン(N2)、キノキサリン(N2)、キナゾリン(N2)、シンノリン(N2)、フタラジン(N2)、ナフチリジン(N2)、プテリジン(N4)に由来する(2つの縮合環を含む)C10、
ベンゾジアゼピン(N2)に由来する(2つの縮合環を含む)C11、
カルバゾール(N1)、ジベンゾフラン(O1)、ジベンゾチオフェン(S1)、カルボリン(N2)、ペリミジン(N2)、ピリドインドール(N2)に由来する(3つの縮合環を含む)C13、並びに、
アクリジン(N1)、キサンテン(O1)、チオキサンテン(S1)、オキサントレン(O2)、フェノキサチイン(O1S1)、フェナジン(N2)、フェノキサジン(N1O1)、フェノチアジン(N1S1)、チアントレン(S2)、フェナントリジン(N1)、フェナントロリン(N2)、フェナジン(N2)に由来する(3つの縮合環を含む)C14があげられるが、これらに限定されない。
【0051】
単独であるか、又は、他の置換基の一部であるかにかかわらず、上記基は、それ自体が、それ自体及び以下に列挙するさらなる置換基から選択される1又はそれ以上の基によって、場合によっては、置換されてよい。
【0052】
ハロ:-F、-Cl、-Br、及び-I。
【0053】
ヒドロキシ:-OH。
【0054】
エーテル:-OR、ここで、Rは、エーテル置換基、例えば、C1-7アルキル基(C1-7アルコキシ基とも称される、以下に考察される)、C3-20ヘテロシクリル基(C3-20ヘテロシクリルオキシ基とも称される)、又はC5-20アリール基(C5-20アリールオキシ基とも称される)、好ましくはC1-7アルキル基である。
【0055】
アルコキシ:-OR、ここで、Rは、アルキル基、例えば、C1-7アルキル基である。C1-7アルコキシ基の例として、-OMe(メトキシ)、-OEt(エトキシ)、-O(nPr)(n-プロポキシ)、-O(iPr)(イソプロポキシ)、-O(nBu)(n-ブトキシ)、-O(sBu)(sec-ブトキシ)、-O(iBu)(イソブトキシ)、及び-O(tBu)(tert-ブトキシ)があげられるが、これらに限定されない。
【0056】
アセタール:-CH(OR1)(OR2)、ここで、R1及びR2は、独立して、アセタール置換基、例えば、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基、若しくはC5-20アリール基、好ましくはC1-7アルキル基であり、又は、「環式」アセタール基の場合、R1及びR2は、これらが結合する2つの酸素原子、及びこれらが結合する炭素原子とともに、4~8個の環原子を有する複素環式環を形成する。アセタール基の例として、-CH(OMe)2、-CH(OEt)2、及び-CH(OMe)(OEt)があげられるが、これらに限定されない。
【0057】
ヘミアセタール:-CH(OH)(OR1)、ここで、R1は、ヘミアセタール置換基、例えば、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基、又はC5-20アリール基、好ましくはC1-7アルキル基である。ヘミアセタール基の例として、-CH(OH)(OMe)及び-CH(OH)(OEt)があげられるが、これらに限定されない。
【0058】
ケタール:-CR(OR1)(OR2)、ここで、R1及びR2は、アセタールについて定義される通りであり、Rは、水素以外のケタール置換基、例えば、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基、又はC5-20アリール基、好ましくはC1-7アルキル基である。ケタール基の例として、-C(Me)(OMe)2、-C(Me)(OEt)2、-C(Me)(OMe)(OEt)、-C(Et)(OMe)2、-C(Et)(OEt)2、及び-C(Et)(OMe)(OEt)があげられるが、これらに限定されない。
【0059】
ヘミケタール:-CR(OH)(OR1)、ここで、R1は、ヘミアセタールについて定義される通りであり、Rは、水素以外のヘミケタール置換基、例えば、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基、又はC5-20アリール基、好ましくはC1-7アルキル基である。ヘミアセタール基の例として、-C(Me)(OH)(OMe)、-C(Et)(OH)(OMe)、-C(Me)(OH)(OEt)、及び-C(Et)(OH)(OEt)があげられるが、これらに限定されない。
【0060】
オキソ(ケト、-オン):=O。
【0061】
チオン(チオケトン):=S。
【0062】
イミノ(イミン):=NR、ここで、Rは、イミノ置換基、例えば、水素、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基、又はC5-20アリール基、好ましくは水素又はC1-7アルキル基である。エステル基の例として、=NH、=NMe、=NEt、及び=NPhがあげられるが、これらに限定されない。
【0063】
ホルミル(カルボアルデヒド、カルボキシアルデヒド):-C(=O)H。
【0064】
アシル(ケト):-C(=O)R、ここで、Rは、アシル置換基、例えば、C1-7アルキル基(C1-7アルキルアシル若しくはC1-7アルカノイルとも称される)、C3-20ヘテロシクリル基(C3-20ヘテロシクリルアシルとも称される)、又はC5-20アリール基(C5-20アリールアシルとも称される)、好ましくはC1-7アルキル基である。アシル基の例として、-C(=O)CH3(アセチル)、-C(=O)CH2CH3(プロピオニル)、-C(=O)C(CH3)3(t-ブチリル)、及び-C(=O)Ph(ベンゾイル、フェノン)があげられるが、これらに限定されない。
【0065】
カルボキシ(カルボン酸):-C(=O)OH。
【0066】
チオカルボキシ(チオカルボン酸):-C(=S)SH。
【0067】
チオロカルボキシ(チオロカルボン酸):-C(=O)SH。
【0068】
チオノカルボキシ(チオノカルボン酸):-C(=S)OH。
【0069】
イミド酸:-C(=NH)OH。
【0070】
ヒドロキサム酸:-C(=NOH)OH。
【0071】
エステル(カルボキシラート、カルボン酸エステル、オキシカルボニル):-C(=O)OR、ここで、Rは、エステル置換基、例えば、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基、又はC5-20アリール基、好ましくはC1-7アルキル基である。エステル基の例として、-C(=O)OCH3、-C(=O)OCH2CH3、-C(=O)OC(CH3)3、及び-C(=O)OPhがあげられるが、これらに限定されない。
【0072】
アシルオキシ(逆エステル):-OC(=O)R、ここで、Rは、アシルオキシ置換基、例えば、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基、又はC5-20アリール基、好ましくはC1-7アルキル基である。アシルオキシ基の例として、-OC(=O)CH3(アセトキシ)、-OC(=O)CH2CH3、-OC(=O)C(CH3)3、-OC(=O)Ph、及び-OC(=O)CH2Phがあげられるが、これらに限定されない。
【0073】
オキシカルボイルオキシ:-OC(=O)OR、ここで、Rは、エステル置換基、例えば、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基、又はC5-20アリール基、好ましくはC1-7アルキル基である。エステル基の例として、-OC(=O)OCH3、-OC(=O)OCH2CH3、-OC(=O)OC(CH3)3、及び-OC(=O)OPhがあげられるが、これらに限定されない。
【0074】
アミノ:-NR1R2、ここで、R1及びR2は、独立して、アミノ置換基、例えば、水素、C1-7アルキル基(C1-7アルキルアミノ若しくはジ-C1-7アルキルアミノとも称される)、C3-20ヘテロシクリル基、又はC5-20アリール基、好ましくはH又はC1-7アルキル基であり、あるいは、「環式」アミノ基の場合、R1及びR2は、これらが結合する窒素原子とともに、4~8個の環原子を有する複素環式環を形成する。アミノ基は、第一級(-NH2)、第二級(-NHR1)、又は第三級(-NHR1R2)であってよく、カチオン形態では、第四級(-+NR1R2R3)であってよい。アミノ基の例として、-NH2、-NHCH3、-NHC(CH3)2、-N(CH3)2、-N(CH2CH3)2、及び-NHPhがあげられるが、これらに限定されない。環式アミノ基の例として、アジリジノ、アゼチジノ、ピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、モルホリノ、及びチオモルホリノがあげられるが、これらに限定されない。
【0075】
アミド(カルバモイル、カルバミル、アミノカルボニル、カルボキサミド):-C(=O)NR1R2、ここで、R1及びR2は、独立して、アミノ基について定義されるアミノ置換基である。アミド基の例として、-C(=O)NH2、-C(=O)NHCH3、-C(=O)N(CH3)2、-C(=O)NHCH2CH3、及び-C(=O)N(CH2CH3)2、並びに、R1及びR2が、これらが結合する窒素原子とともに、例えば、ピペリジノカルボニル、モルホリノカルボニル、チオモルホリノカルボニル、及びピペラジノカルボニルにおけるように複素環式構造を形成するアミド基があげられるが、これらに限定されない。
【0076】
チオアミド(チオカルバミル):-C(=S)NR1R2、ここで、R1及びR2は、独立して、アミノ基について定義されるアミノ置換基である。アミド基の例として、-C(=S)NH2、-C(=S)NHCH3、-C(=S)N(CH3)2、及び-C(=S)NHCH2CH3があげられるが、これらに限定されない。
【0077】
アシルアミド(アシルアミノ):-NR
1C(=O)R
2、ここで、R
1は、アミド置換基、例えば、水素、C
1-7アルキル基、C
3-20ヘテロシクリル基、又はC
5-20アリール基、好ましくは水素又はC
1-7アルキル基であり、R
2は、アシル置換基、例えば、C
1-7アルキル基、C
3-20ヘテロシクリル基、又はC
5-20アリール基、好ましくは水素又はC
1-7アルキル基である。アシルアミド基の例として、-NHC(=O)CH
3、-NHC(=O)CH
2CH
3、及び-NHC(=O)Phがあげられるが、これらに限定されない。R
1及びR
2は、例えば、スクシンイミジル、マレイミジル、及びフタルイミジル:
【化19】
スクシンイミジル マレイミジル フタルイミジル
におけるように、ともに環式構造を形成していてよい。
【0078】
アミノカルボニルオキシ:-OC(=O)NR1R2、ここで、R1及びR2は、独立して、アミノ基について定義されるアミノ置換基である。アミノカルボニルオキシ基の例として、-OC(=O)NH2、-OC(=O)NHMe、-OC(=O)NMe2、及び-OC(=O)NEt2があげられるが、これらに限定されない。
【0079】
ウレイド:-N(R1)CONR2R3、ここで、R2及びR3は、独立して、アミノ基について定義されるアミノ置換基であり、R1は、ウレイド置換基、例えば、水素、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基、又はC5-20アリール基、好ましくは水素又はC1-7アルキル基である。ウレイド基の例として、-NHCONH2、-NHCONHMe、-NHCONHEt、-NHCONMe2、-NHCONEt2、-NMeCONH2、-NMeCONHMe、-NMeCONHEt、-NMeCONMe2、及び-NMeCONEt2があげられるが、これらに限定されない。
【0080】
グアニジノ:-NH-C(=NH)NH2。
【0081】
テトラゾリル:4個の窒素原子及び1個の炭素原子を有する5員の芳香族環:
【化20】
【0082】
イミノ:=NR、ここで、Rは、イミノ置換基、例えば、例えば、水素、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基、又はC5-20アリール基、好ましくはH又はC1-7アルキル基である。イミノ基の例として、=NH、=NMe、及び=NEtがあげられるが、これらに限定されない。
【0083】
アミジン(アミジノ):-C(=NR)NR2、ここで、各Rは、アミジン置換基、例えば、水素、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基、又はC5-20アリール基、好ましくはH又はC1-7アルキル基である。アミジン基の例として、-C(=NH)NH2、-C(=NH)NMe2、及び-C(=NMe)NMe2があげられるが、これらに限定されない。
【0084】
ニトロ:-NO2。
【0085】
ニトロソ:-NO。
【0086】
アジド:-N3。
【0087】
シアノ(ニトリル、カルボニトリル):-CN。
【0088】
イソシアノ:-NC。
【0089】
シアナト:-OCN。
【0090】
イソシアナト:-NCO。
【0091】
チオシアノ(チオシアナト):-SCN。
【0092】
イソチオシアノ(イソチオシアナト):-NCS。
【0093】
スルフヒドリル(チオール、メルカプト):-SH。
【0094】
チオエーテル(スルフィド):-SR、ここで、Rは、チオエーテル置換基、例えば、C1-7アルキル基(C1-7アルキルチオ基とも称される)、C3-20ヘテロシクリル基、又はC5-20アリール基、好ましくはC1-7アルキル基である。C1-7アルキルチオ基の例として、-SCH3及び-SCH2CH3があげられるが、これらに限定されない。
【0095】
ジスルフィド:-SS-R、ここで、Rは、ジスルフィド置換基、例えば、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基、又はC5-20アリール基、好ましくはC1-7アルキル基(本明細書においてC1-7アルキルジスルフィドとも称される)である。C1-7アルキルジスルフィド基の例として、-SSCH3及び-SSCH2CH3があげられるが、これらに限定されない。
【0096】
スルフィン(スルフィニル、スルホキシド):-S(=O)R、ここで、Rは、スルフィン置換基、例えば、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基、又はC5-20アリール基、好ましくはC1-7アルキル基である。スルフィン基の例として、-S(=O)CH3及び-S(=O)CH2CH3があげられるが、これらに限定されない。
【0097】
スルホン(スルホニル):-S(=O)2R、ここで、Rは、スルホン置換基、例えば、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基、又はC5-20アリール基、好ましくは、例えば、フッ素化若しくは過フッ素化C1-7アルキル基を含めたC1-7アルキル基である。スルホン基の例として、-S(=O)2CH3(メタンスルホニル、メシル)、-S(=O)2CF3(トリフリル)、-S(=O)2CH2CH3(エシル)、-S(=O)2C4F9(ノナフリル)、-S(=O)2CH2CF3(トレシル)、-S(=O)2CH2CH2NH2(タウリル)、-S(=O)2Ph(フェニルスルホニル、ベシル)、4-メチルフェニルスルホニル(トシル)、4-クロロフェニルスルホニル(クロシル)、4-ブロモフェニルスルホニル(ブロシル)、4-ニトロフェニル(ノシル)、2-ナフタレンスルホナート(ナプシル)、及び5-ジメチルアミノ-ナフタレン-1-イルスルホナート(ダンシル)があげられるが、これらに限定されない。
【0098】
スルフィン酸(スルフィノ):-S(=O)OH、-SO2H。
【0099】
スルホン酸(スルホ):-S(=O)2OH、-SO3H。
【0100】
スルフィナート(スルフィン酸エステル):-S(=O)OR;ここで、Rは、スルフィナート置換基、例えば、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基、又はC5-20アリール基、好ましくはC1-7アルキル基である。スルフィナート基の例として、-S(=O)OCH3(メトキシスルフィニル;メチルスルフィナート)及び-S(=O)OCH2CH3(エトキシスルフィニル;エチルスルフィナート)があげられるが、これらに限定されない。
【0101】
スルホナート(スルホン酸エステル):-S(=O)2OR、ここで、Rは、スルホナート置換基、例えば、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基、又はC5-20アリール基、好ましくはC1-7アルキル基である。スルホナート基の例として、-S(=O)2OCH3(メトキシスルホニル;メチルスルホナート)及び-S(=O)2OCH2CH3(エトキシスルホニル;エチルスルホナート)があげられるが、これらに限定されない。
【0102】
スルフィニルオキシ:-OS(=O)R、ここで、Rは、スルフィニルオキシ置換基、例えば、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基、又はC5-20アリール基、好ましくはC1-7アルキル基である。スルフィニルオキシ基の例として、-OS(=O)CH3及び-OS(=O)CH2CH3があげられるが、これらに限定されない。
【0103】
スルホニルオキシ:-OS(=O)2R、ここで、Rは、スルホニルオキシ置換基、例えば、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基、又はC5-20アリール基、好ましくはC1-7アルキル基である。スルホニルオキシ基の例として、-OS(=O)2CH3(メシラート)及び-OS(=O)2CH2CH3(エシラート)があげられるが、これらに限定されない。
【0104】
サルフェート:-OS(=O)2OR、ここで、Rは、サルフェート置換基、例えば、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基、又はC5-20アリール基、好ましくはC1-7アルキル基である。サルフェート基の例として、-OS(=O)2OCH3及び-SO(=O)2OCH2CH3があげられるが、これらに限定されない。
【0105】
スルファミル(スルファモイル、スルフィン酸アミド、スルフィンアミド):-S(=O)NR1R2、ここで、R1及びR2は、独立して、アミノ基について定義されるアミノ置換基である。スルファミル基の例として、-S(=O)NH2、-S(=O)NH(CH3)、-S(=O)N(CH3)2、-S(=O)NH(CH2CH3)、-S(=O)N(CH2CH3)2、及び-S(=O)NHPhがあげられるが、これらに限定されない。
【0106】
スルホンアミド(スルフィナモイル、スルホン酸アミド、スルホンアミド):-S(=O)2NR1R2、ここで、R1及びR2は、独立して、アミノ基について定義されるアミノ置換基である。スルホンアミド基の例として、-S(=O)2NH2、-S(=O)2NH(CH3)、-S(=O)2N(CH3)2、-S(=O)2NH(CH2CH3)、-S(=O)2N(CH2CH3)2、及び-S(=O)2NHPhがあげられるが、これらに限定されない。
【0107】
スルファミノ:-NR1S(=O)2OH、ここで、R1は、アミノ基について定義されるアミノ置換基である。スルファミノ基の例として、-NHS(=O)2OH及び-N(CH3)S(=O)2OHがあげられるが、これらに限定されない。
【0108】
スルホンアミノ:-NR1S(=O)2R、ここで、R1は、アミノ基について定義されるアミノ置換基であり、Rは、スルホンアミノ置換基、例えば、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基、又はC5-20アリール基、好ましくはC1-7アルキル基である。スルホンアミノ基の例として、-NHS(=O)2CH3及び-N(CH3)S(=O)2C6H5があげられるが、これらに限定されない。
【0109】
スルフィンアミノ:-NR1S(=O)R、ここで、R1は、アミノ基について定義されるアミノ置換基であり、Rは、スルフィンアミノ置換基、例えば、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基、又はC5-20アリール基、好ましくはC1-7アルキル基である。スルフィンアミノ基の例として、-NHS(=O)CH3及び-N(CH3)S(=O)C6H5があげられるが、これらに限定されない。
【0110】
ホスフィノ(ホスフィン):-PR2、ここで、Rは、ホスフィノ置換基、例えば、-H、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基、又はC5-20アリール基、好ましくは-H、C1-7アルキル基、又はC5-20アリール基である。ホスフィノ基の例として、-PH2、-P(CH3)2、-P(CH2CH3)2、-P(t-Bu)2、及び-P(Ph)2があげられるが、これらに限定されない。
【0111】
ホスホ:-P(=O)2。
【0112】
ホスフィニル(ホスフィンオキシド):-P(=O)R2、ここで、Rは、ホスフィニル置換基、例えば、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基、又はC5-20アリール基、好ましくはC1-7アルキル基又はC5-20アリール基である。ホスフィニル基の例として、-P(=O)(CH3)2、-P(=O)(CH2CH3)2、-P(=O)(t-Bu)2、及び-P(=O)(Ph)2があげられるが、これらに限定されない。
【0113】
ホスホン酸(ホスホノ):-P(=O)(OH)2。
【0114】
ホスホナート(ホスホノエステル):-P(=O)(OR)2、ここで、Rは、ホスホナート置換基、例えば、-H、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基、又はC5-20アリール基、好ましくは-H、C1-7アルキル基、又はC5-20アリール基である。ホスホナート基の例として、-P(=O)(OCH3)2、-P(=O)(OCH2CH3)2、-P(=O)(O-t-Bu)2、及び-P(=O)(OPh)2があげられるが、これらに限定されない。
【0115】
リン酸(ホスホノオキシ):-OP(=O)(OH)2。
【0116】
ホスフェート(ホスホノオキシエステル):-OP(=O)(OR)2、ここで、Rは、ホスフェート置換基、例えば、-H、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基、又はC5-20アリール基、好ましくは-H、C1-7アルキル基、又はC5-20アリール基である。ホスフェート基の例として、-OP(=O)(OCH3)2、-OP(=O)(OCH2CH3)2、-OP(=O)(O-t-Bu)2、及び-OP(=O)(OPh)2があげられるが、これらに限定されない。
【0117】
亜リン酸:-OP(OH)2。
【0118】
ホスファイト:-OP(OR)2、ここで、Rは、ホスファイト置換基、例えば、-H、C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基、又はC5-20アリール基、好ましくは-H、C1-7アルキル基、又はC5-20アリール基である。ホスファイト基の例として、-OP(OCH3)2、-OP(OCH2CH3)2、-OP(O-t-Bu)2、及び-OP(OPh)2があげられるが、これらに限定されない。
【0119】
ホスホロアミダイト:-OP(OR1)-NR2
2、ここで、R1及びR2は、ホスホロアミダイト置換基、例えば、-H、(場合によっては置換される)C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基、又はC5-20アリール基、好ましくは-H、C1-7アルキル基、又はC5-20アリール基である。ホスホロアミダイト基の例として、-OP(OCH2CH3)-N(CH3)2、-OP(OCH2CH3)-N(i-Pr)2、及び-OP(OCH2CH2CN)-N(i-Pr)2があげられるが、これらに限定されない。
【0120】
ホスホロアミダート:-OP(=O)(OR1)-NR2
2、ここで、R1及びR2は、ホスホロアミダート置換基、例えば、-H、(場合によっては、置換される)C1-7アルキル基、C3-20ヘテロシクリル基、又はC5-20アリール基、好ましくは-H、C1-7アルキル基、又はC5-20アリール基である。ホスホロアミダート基の例として、-OP(=O)(OCH2CH3)-N(CH3)2、-OP(=O)(OCH2CH3)-N(i-Pr)2、及び-OP(=O)(OCH2CH2CN)-N(i-Pr)2があげられるが、これらに限定されない。
【0121】
アルキレン
C3-12アルキレン:本明細書中で用いられる用語「C3-12アルキレン」は、脂肪族でも脂環式でもよく、また、飽和、部分不飽和、又は完全不飽和であってよい、3~12個の炭素原子(他に特定されない限り)を有する炭化水素化合物の2つの水素原子であって、両方が同じ炭素原子からであるか、2つの異なる炭素原子のそれぞれからのものであるかのいずれかである当該2つの水素原子を除去して得られる二座部分に関する。ゆえに、「アルキレン」という用語には、以下に考察される、サブクラスのアルケニレン、アルキニレン、シクロアルキレンなどが含まれる。
【0122】
直鎖飽和C3-12アルキレン基の例として、nが3~12の整数である-(CH2)n-、例えば、-CH2CH2CH2-(プロピレン)、-CH2CH2CH2CH2-(ブチレン)、-CH2CH2CH2CH2CH2-(ペンチレン)及び-CH2CH2CH2CH-2CH2CH2CH2-(ヘプチレン)があげられるが、これらに限定されない。
【0123】
分岐鎖飽和C3-12アルキレン基の例として、-CH(CH3)CH2-、-CH(CH3)CH2CH2-、-CH(CH3)CH2CH2CH2-、-CH2CH(CH3)CH2-、-CH2CH(CH3)CH2CH2-、-CH(CH2CH3)-、-CH(CH2CH3)CH2-、及び-CH2CH(CH2CH3)CH2-があげられるが、これらに限定されない。
【0124】
直鎖部分不飽和C3-12アルキレン基(C3-12アルケニレン、及びアルキニレン基)として、-CH=CH-CH2-、-CH2-CH=CH2-、-CH=CH-CH2-CH2-、-CH=CH-CH2-CH2-CH2-、-CH=CH-CH=CH-、-CH=CH-CH=CH-CH2-、-CH=CH-CH=CH-CH2-CH2-、-CH=CH-CH2-CH=CH-、-CH=CH-CH2-CH2-CH=CH-、及び-CH2-C≡C-CH2-があげられるが、これらに限定されない。
【0125】
分岐鎖部分不飽和C3-12アルキレン基(C3-12アルケニレン及びアルキニレン基)の例として、-C(CH3)=CH-、-C(CH3)=CH-CH2-、-CH=CH-CH(CH3)-及び-C≡C-CH(CH3)-があげられるが、これらに限定されない。
【0126】
脂環式飽和C3-12アルキレン基(C3-12シクロアルキレン)の例として、シクロペンチレン(例えば、シクロペンタ-1,3-イレン)、及びシクロヘキシレン(例えば、シクロヘキサ-1,4-イレン)があげられるが、これらに限定されない。
【0127】
脂環式部分不飽和C3-12アルキレン基(C3-12シクロアルキレン)の例として、シクロペンテニレン(例えば、4-シクロペンテン-1,3-イレン)、シクロヘキセニレン(例えば、2-シクロヘキセン-1,4-イレン、3-シクロヘキセン-1,2-イレン、2,5-シクロヘキサジエン-1,4-イレン)があげられるが、これらに限定されない。
【0128】
C3-12アルキレン基がヘテロ原子によって中断される場合、下付文字は、鎖における原子数(ヘテロ原子を含む)を指す。例えば、鎖-C2H4-O-C2H4-は、C5基である。
【0129】
C
3-12アルキレン基がヘテロ原子によって中断されるとき、下付文字は、芳香族環を含む鎖における直接の原子数を指す。例えば、鎖
【化21】
は、C
5基である。
【0130】
リガンド単位
リガンド単位は、いかなる種類であってよく、標的分子に特異的に結合するタンパク質、ポリペプチド、ペプチド及び非ペプチド性剤をあげうる。ある実施形態では、リガンド単位は、タンパク質、ポリペプチド又はペプチドであってよい。ある実施形態では、リガンド単位は、環式ポリペプチドであってよい。これらのリガンド単位は、抗体、若しくは少なくとも1つの標的分子-結合部位を含有する抗体の断片、リンホカイン、ホルモン、増殖因子、又は標的に特異的に結合しうるいかなる他の細胞結合分子若しくは物質を含みうる。
【0131】
用語「特異的に結合する」及び「特異的結合」は、所定の分子(例えば、抗原)への抗体又は他のタンパク質、ポリペプチド若しくはペプチドの結合を示す。通常、抗体又は他の分子が、少なくとも約1×107M-1の親和性で結合し、所定の分子又は密接に関連する分子以外の非特異的分子(例えば、BSA、カゼイン)への結合の親和性の少なくとも2倍超である親和性で所定の分子に結合する。
【0132】
リガンド単位の例として、特許文献4において使用について記載される剤があげられ、特許文献4は、本明細書に援用される。
【0133】
ある実施形態では、リガンド単位は、細胞における細胞外標的に結合する細胞結合剤である。このような細胞結合剤は、タンパク質、ポリペプチド、ペプチド又は非ペプチド性剤であり得る。ある実施形態では、細胞結合剤は、タンパク質、ポリペプチド又はペプチドであってよい。ある実施形態では、細胞結合剤は、環式ポリペプチドであってよい。細胞結合剤はまた、抗体又は抗体の抗原結合断片でもよい。ゆえに、1つの実施形態では、本発明は、抗体-薬物複合体(ADC)を提供する。
【0134】
細胞結合剤
細胞結合剤は、いかなる種類でありえ、ペプチド及び非ペプチドをあげうる。細胞結合剤として、少なくとも1つの結合部位を有する抗体又は抗体断片、リンホカイン、ホルモン、ホルモン模倣物、ビタミン、増殖因子、栄養輸送分子、又はいかなる他の細胞結合分子若しくは物質をあげうる。
【0135】
ペプチド
1つの実施形態では、細胞結合剤は、4~30、好ましくは6~20の、連続アミノ酸残基を含む直鎖又は環状ペプチドである。この実施形態では、1つの細胞結合剤が1つの単量体又は二量体ピロロベンゾジアゼピン化合物と連結されることが好ましい。
【0136】
1つの実施形態では、細胞結合剤は、インテグリンανβ6と結合するペプチドを含む。このペプチドは、XYSよりもανβ6に対して選択性を有しうる。
【0137】
1つの実施形態では、細胞結合剤は、A20FMDV-Cysポリペプチドを含む。A20FMDV-Cysは、配列:NAVPNLRGDLQVLAQKVARTCを有する。あるいは、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、又は10のアミノ酸残基が他のアミノ酸残基に置換されるA20FMDV-Cys配列の変異型を用いうる。そのうえさらに、ポリペプチドは、配列NAVXXXXXXXXXXXXXXXRTCがあってよい。
【0138】
抗体
「抗体」という用語は、本明細書中、最も広義の意味で用いられ、具体的には、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、二量体、多量体、多特異性抗体(例えば、二特異性抗体)、及び抗体断片を包含するが、ただし、それらが所望の生物活性を示す限りにおいてである(Miller et al(2003)Jour.of Immunology 170:4854-4861)。抗体は、マウス抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、キメラ抗体、又は他の種由来抗体が可能である。抗体とは、免疫系により産生される、特定の抗原を認識してそれに結合しうるタンパク質である。(Janeway,C.,Travers,P.,Walport,M.,Shlomchik(2001)Immuno Biology,5th Ed.,Garland Publishing,New York)。標的抗原は、一般に、複数の抗体のCDRで認識される多数の結合部位(エピトープともいう)を有する。異なるエピトープに特異的に結合する抗体は、それぞれ異なる構造を有する。したがって、1の抗原は、1より多い対応する抗体がありうる。抗体として、全長免疫グロブリン分子又は全長免疫グロブリン分子の免疫学的活性部分、すなわち、注目する標的の抗原に免疫学的に結合する抗原結合部位又はその一部分を有する分子があげられ、当該標的として、癌細胞又は自己免疫疾患に関連した自己免疫抗体を産生する細胞があげられるが、これらに限定されない。免疫グロブリンは、いかなる型(例えばIgG、IgE、IgM、IgD、及びIgA)、クラス(例えばIgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1、及びIgA2)又はサブクラスの免疫グロブリン分子が可能である。免疫グロブリンとしては、いかなる種由来であってよく、ヒト、マウス、又はウサギ由来があげられる。
【0139】
「抗体断片」は、全長抗体の一部分、一般には全長抗体の抗原結合領域又は可変領域を含む。抗体断片の例として、Fab、Fab’、F(ab’)2、及びscFv断片;二重特異性抗体;線状抗体;Fab発現ライブラリーにより産生される断片、抗イディオタイプ(抗Id)抗体、CDR(相補性決定領域)、及び上記のもののいずれかの、癌細胞抗原、ウイルス抗原、又は微生物抗原に免疫学的に結合するエピトープ結合断片、単鎖抗体分子;並びに、抗体断片から形成される多特異性抗体があげられる。
【0140】
「モノクローナル抗体」という用語は、本明細書中使用される場合、実質的に同種の抗体の集団、すなわち集団を構成する個々の抗体が、起こり得る天然変異を除いて同一であり、当該変異が存在したとしても少数である集団から得られる抗体を示す。モノクローナル抗体は、特異性が高く、単独の抗原部位に指向する。そのうえさらに、ポリクローナル抗体製剤が、異なる決定基(エピトープ)に指向する異なる抗体を含むのとは対照的に、各モノクローナル抗体は、抗原の単独の決定基に指向する。モノクローナル抗体は、その特異性に加えて、他の抗体が混入することなく合成できるという利点がある。用語「モノクローナル」は、抗体が、実質的に同種の抗体集団から得られたという特徴を示し、抗体の産生が何か特定の方法による必要があることを意図しない。例えば、本発明により用いられるモノクローナル抗体は、Kohlerらが最初に記載したハイブリドーマ方法(1975)(Nature 256:495)で作製されてよく、組換えDNA法(US4816567を参照)で作製されてよい。モノクローナル抗体は、また、Clackson et al(1991)Nature,352:624-628、Marks et al(1991)J.Mol.Biol.,222:581-597に記載された技法を用いてファージ抗体ライブラリーから単離されてよく、完全ヒト免疫グロブリン系を保有する遺伝子導入マウスから単離されてよい(Lonberg(2008)Curr.Opinion 20(4):450-459)。
【0141】
モノクローナル抗体として、本明細書中、具体的には「キメラ」抗体があげられる。「キメラ」抗体では、所望の生物活性を示す限りにおいて、重鎖及び/又は軽鎖の一部分が、特定種由来の抗体、又は特定の抗体クラス若しくはサブクラスに属する抗体の相当する配列と同一又は相同であるが、鎖の残りの部分は、他の種由来の抗体、又は他の抗体クラス若しくはサブクラスに属する抗体、並びに当該抗体の断片の相当する配列と同一又は相同である(US4816567、及びMorrison et al(1984)Proc.Natl.Acad.Sci.USA,81:6851-6855)。キメラ抗体として、「霊長類化」抗体があげられ、この抗体は、非ヒト霊長類(例えば旧世界ザル又は類人猿)に由来する可変ドメイン抗原結合配列及びヒトの定常部配列を含む。
【0142】
「無傷の抗体」は、本明細書中、VLドメイン及びVHドメイン、並びに軽鎖定常ドメイン(CL)及び重鎖定常ドメイン、CH1、CH2、及びCH3を含む抗体である。定常ドメインは、天然配列定常ドメイン(例えばヒト天然配列定常ドメイン)又はそのアミノ酸配列変異型が可能である。無傷の抗体は、1又はそれ以上の「エフェクター機能」を有することができ、エフェクター機能とは、抗体のFc領域(天然配列Fc領域又はアミノ酸配列変異型Fc領域)に起因する生物学的活性を示す。抗体エフェクター機能の例として、C1q結合、補体依存性細胞毒性、Fc受容体結合、抗体依存性細胞傷害(ADCC)、食作用;及び細胞表面受容体(B細胞受容体及びBCRなど)の下方制御があげられる。
【0143】
無傷の抗体は、その抗体の重鎖の定常ドメインのアミノ酸配列に従って、異なる「クラス」に配属させうる。無傷の抗体には、主要な5つのクラス:IgA、IgD、IgE、IgG、及びIgMがあり、これらのクラスのいくつかは、さらに「サブクラス」(アイソタイプ)に分割しうる(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA、及びIgA2)。異なる抗体のクラスにそれぞれ応じた重鎖定常ドメインは、それぞれ、α、δ、ε、γ、及びμという。各クラスの免疫グロブリンのサブユニット構造及び三次元立体配置は、周知である。
【0144】
ヒト化
非ヒト抗体又は抗体断片のインビボ免疫原性を低下させる技法として、「ヒト化」があげられる。
【0145】
「ヒト化抗体」は、ヒト抗体の修飾された可変領域の少なくとも一部分を含むポリペプチドを示し、この可変領域の一部分、好ましくは無傷のヒト可変ドメインより著しくに小さい一部分が、非ヒト種由来の相当する配列で置換され、かつこの修飾された可変領域は、他のタンパク質の少なくとも他の部分、好ましくはヒト抗体の定常部と連結する。「ヒト化抗体」という表現は、1又はそれ以上の相補性決定領域(「CDR」)アミノ酸残基及び/又は1又はそれ以上のフレームワーク領域(「FW」又は「FR」)アミノ酸残基が齧歯類又は他の非ヒト抗体の類似部位由来アミノ酸残基で置換されるヒト抗体を含む。「ヒト化抗体」という表現は、実質的にヒト免疫グロブリンのアミノ酸配列を有するFR及び実質的に非ヒト免疫グロブリンのアミノ酸配列を有するCDRを含む免疫グロブリンアミノ酸配列変異型又はその断片も含む。
【0146】
「ヒト化」型の非ヒト(例えば、マウス)抗体は、非ヒト免疫グロブリン由来の最小配列を含有するキメラ抗体である。すなわち、換言すれば、ヒト化抗体とは、ヒト配列にかえて非ヒト(例えばマウス)抗体から選択された配列も含有するヒト抗体である。ヒト化抗体は、保存的アミノ酸置換、すなわち抗体の結合及び/又は生物学的活性を大きく変化させない同種又は異なる種由来の非天然の残基を含みうる。当該抗体は、非ヒト免疫グロブリン由来の最小配列を含有するキメラ抗体である。
【0147】
様々なヒト化技法が存在し、当該技法として、「CDRグラフト法」、「選択誘導法」、「脱免疫化」、「表面再構成(resurfacing)(「ベニヤ修飾(veneering)」としても知られる)、「複合抗体」、「ヒトストリング含有量最適化(Human String Content Optimisation)」、及びフレームワーク混合があげられる。
【0148】
CDRグラフト法
この技法では、ヒト化抗体は、レシピエント抗体の相補性決定領域(CDR)由来の残基が、所望の性質を有する、マウス、ラット、ラクダ、ウシ、ヤギ、又はウサギなどの非ヒト種(ドナー抗体)のCDR由来の残基で置換されるヒト免疫グロブリン(レシピエント抗体)である(実際には、非ヒトCDRが、ヒトフレームワークに「移植」される)。場合によっては、ヒト免疫グロブリンのフレームワーク領域(FR)残基が、相当する非ヒト残基で置換される(これは、例えば、特定のFR残基が抗原結合に対して大きな効果を有する場合にその可能性がある)。
【0149】
そのうえさらに、ヒト化抗体は、レシピエント抗体にも、導入されるCDR又はフレームワーク配列にも見られない残基を含みうる。こうした修飾を行うことで、抗体の性能をさらに洗練させて最大化しうる。したがって、一般に、ヒト化抗体は、全部で少なくとも1つ、及び1つの態様において2つの可変領域を含み、この抗体において、全て又は全ての超可変ループは非ヒト免疫グロブリンのものに相当し、及び全て又は実質的に全てのFR領域はヒト免疫グロブリン配列のものである。ヒト化抗体はまた、随意に、ヒト免疫グロブリンの、免疫グロブリン定常部(Fc)の少なくとも一部分又は全部を含みうる。
【0150】
選択誘導法
この方法は、特定のエピトープに対して特異的な所定の非ヒト抗体のVH又はVLドメインをヒトVH又はVLライブラリーと組み合わせることからなり、特異的ヒトVドメインは、注目する抗原に対して選択される。次いで、この選択されたヒトVHを、VLライブラリーと組み合わせて、完全なヒトVH×VLの組み合わせを作成する。この方法は、Nature Biotechnology(N.Y.)12,(1994)899-903に記載される。
【0151】
複合抗体
この方法では、ヒト抗体由来のアミノ酸配列の2又はそれ以上のセグメントを、最終抗体分子内にひとまとめにする。最終抗体分子は、複数のヒトVH及びVL配列セグメントを、ヒトT細胞エピトープを制限又は回避する組み合わせで、最終複合抗体V領域内にひとまとめにすることにより、構築される。必要な場合は、T細胞エピトープに寄与する又はこれをコードするV領域を、T細胞エピトープを回避する代替セグメントで交換することにより、T細胞エピトープを制限又は回避する。この方法は、US2008/0206239A1に記載される。
【0152】
脱免疫化
この方法は、ヒト(又は他の二次種)T細胞エピトープを、治療用抗体(又は他の分子)のV領域から除去することを含む。治療用抗体V領域配列を、例えば、MHC結合モチーフのデータベース(www.wehi.edu.auがホストである「モチーフ」データベースなど)と比較して、MHCクラスII結合モチーフの存在について分析する。あるいは、MHCクラスII結合モチーフは、Altuviaらにより記載される方法(J.Mol.Biol.249 244-250(1995))などのコンピューターによるスレッド化法を用いて同定しうる。当該方法では、V領域配列由来の連続重複ペプチドを、それらのMHCクラスIIタンパク質との結合エネルギーについて試験する。次いで、このデータを、連続して存在するペプチドと関連する他の配列特性についての情報(両親媒性、ロスバードモチーフ(Rothbard motif)、並びにカテプシンB及び他のプロセシング酵素による切断部位など)とまとめうる。
【0153】
一度可能性のある二次種(例えばヒト)T細胞エピトープが同定されると、1又はそれ以上のアミノ酸を変更させて、それらを除去する。修飾されるアミノ酸は、通常、T細胞エピトープ自体内にあるが、タンパク質の一次又は二次構造に関してエピトープと隣接するものでもよい(したがって、一次構造では隣接しなくてよい)。最も通常、変更は、置換によるが、状況によっては、アミノ酸の付加又は欠失の方が適当な場合もある。
【0154】
全ての変更は、十分に確立された方法(部位特異的突然変異誘発など)を用いて、組換え宿主で発現させて、最終分子を調製しうるように、組換えDNA技法により達成しうる。しかしながら、タンパク質化学反応又はいかなる他の分子変更手段の利用も可能である。
【0155】
表面再構成
この方法は、以下を含む:
(a)非ヒト(例えば齧歯類)抗体(又はその断片)の可変領域の三次元モデルを構築することにより、非ヒト抗体可変領域の高次立体構造を決定する、
(b)十分な数の非ヒト及びヒト抗体の可変領域重鎖及び軽鎖でのX線結晶構造解析に基づく構造から、相対的到達性分布を用いて、配列アラインメントを作成して、重鎖及び軽鎖のフレームワーク位置の組を得る(この組において、アラインメント位置は、十分な数の非ヒト抗体重鎖及び軽鎖の98%において同一である)、
(c)ステップ(b)で作成したフレームワーク位置の組を用いて、ヒト化しようとする非ヒト抗体について、重鎖及び軽鎖の表面露出アミノ酸残基の組を定義する、
(d)ヒト抗体アミノ酸配列から、ステップ(c)で定義した表面露出アミノ酸残基の組との相同性が最も高い重鎖及び軽鎖の表面露出アミノ酸残基の組を同定する(この場合、ヒト抗体由来の重鎖及び軽鎖は、天然に対をなす又はなさない)、
(e)ヒト化しようとする非ヒト抗体のアミノ酸配列において、ステップ(c)で定義した表面露出アミノ酸残基の組を、ステップ(d)で同定した重鎖及び軽鎖の表面露出アミノ酸残基の組と置換する、
(f)ステップ(e)で指定される置換により得られる非ヒト抗体の可変領域の三次元モデルを構築する、
(g)ステップ(a)及びステップ(f)で構築した三次元モデルを比較することにより、ヒト化しようとする非ヒト抗体の相補性決定領域のいずれかの残基のいずれかの原子から5オングストローム内にあるいずれかのアミノ酸残基を、ステップ(c)又はステップ(d)で同定した組から同定する、及び
(h)ステップ(g)で同定したいずれかの残基を、ヒトアミノ酸残基から元々の非ヒトアミノ酸残基に交換し、それにより、表面露出アミノ酸残基の非ヒト抗体ヒト化の組を確定させる、ただし、ステップ(a)は、必ずしも最初に行う必要はないが、ステップ(g)の前に行わなければならない。
【0156】
超ヒト化
この方法は、非ヒト配列を、機能的ヒト生殖系列遺伝子レパートリーと比較する。これらのヒト遺伝子の中から、非ヒト配列と同一又は密接に関連する正準構造をコードするものを選択する。選択したこれらのヒト遺伝子の中から、CDR内で最も高い相同性を持つものをFRドナーとして選択する。最後に、非ヒトCDRをこれらのヒトFRに移植する。この方法は、WO2005/079479A2に記載される。
【0157】
ヒトストリング含有量最適化
この方法は、非ヒト(例えばマウス)配列を、ヒト生殖系列遺伝子のレパートリーと比較し、差異を、ヒトストリング含有量(HSC)として点数付けする。HSCは、潜在的MHC/T細胞エピトープのレベルで配列を定量する。次いで、標的配列を、全体的な相同性尺度を用いるのではなく、標的配列のHSCを最大にするようにヒト化することで、複数の多様なヒト化変異型を作成する(Molecular Immunology,44,(2007)1986-1998に記載される)。
【0158】
フレームワークシャフリング
非ヒト抗体のCDRを、全ての既知の重鎖及び軽鎖のヒト生殖系列遺伝子フレームワークを包含するcDNAプールと、インフレームで融合させる。次いで、ヒト化抗体を、例えば、ファージ提示型抗体ライブラリーをパニングすることで選択する。この方法は、Methods 36,43-60(2005)に記載される。
【0159】
細胞結合剤の例として、特許文献4に使用が記載される作用剤があげられる。特許文献4は、本明細書に援用される。
【0160】
本発明の実施形態で使用される腫瘍関連抗原及び同族の抗体を、以下に列挙する。
【0161】
腫瘍(Tumor)関連抗原及び同族の抗体
(1)BMPR1B(骨形成タンパク質タンパク質受容体IB型)
ヌクレオチド
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ポリペプチド
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Genbankレコード更新日:2012年9月23日、02:06PM
相互参照
ten Dijke,P.,et al Science 264(5155):101-104(1994)、Oncogene 14(11):1377-1382(1997))、WO2004/063362(請求項2)、WO2003/042661(請求項12)、US2003/134790-A1(38-39頁)、WO2002/102235(請求項13、296頁)、WO2003/055443(91-92頁)、WO2002/99122(実施例2、528-530頁)、WO2003/029421(請求項6)、WO2003/024392(請求項2、
図112)、WO2002/98358(請求項1、183頁)、WO2002/54940(100-101頁)、WO2002/59377(349-350頁)、WO2002/30268(請求項27、376頁)、WO2001/48204(実施例、
図4)、NP_001194骨形成タンパク質タンパク質受容体、IB型/pid=NP_001194.1.、MIM:603248、AY065994
【0162】
(2)E16(LAT1、SLC7A5)
ヌクレオチド
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ポリペプチド
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Genbankレコード更新日:2012年6月27日、12:06PM
相互参照
Biochem.Biophys.Res.Commun.255(2),283-288(1999),Nature 395(6699):288-291(1998)、Gaugitsch、H.W.,et al(1992)J.Biol.Chem.267(16):11267-11273)、WO2004/048938(実施例2)、WO2004/032842(実施例IV)、WO2003/042661(請求項12)、WO2003/016475(請求項1)、WO2002/78524(実施例2)、WO2002/99074(請求項19、127-129頁)、WO2002/86443(請求項27、222、393頁)、WO2003/003906(請求項10、293頁)、WO2002/64798(請求項33、93-95頁)、WO2000/14228(請求項5、133-136頁)、US2003/224454(
図3)、WO2003/025138(請求項12、150頁)、NP_003477溶質輸送体ファミリー7(カチオン性アミノ酸輸送体、y+システム)、メンバー5/pid=NP_003477.3-ホモ・サピエンス、MIM:600182、、NM_015923。
【0163】
(3)STEAP1(前立腺の6回膜貫通型上皮抗原)
ヌクレオチド
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ポリペプチド
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相互参照
Cancer Res.61(15),5857-5860(2001),Hubert,R.S.,et al(1999)Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.96(25):14523-14528)
WO2004/065577(請求項6)、WO2004/027049(
図1L)、EP1394274(実施例11)、WO2004/016225(請求項2)、WO2003/042661(請求項12)、US2003/157089(実施例5)、US2003/185830(実施例5)、US2003/064397(
図2)、WO2002/89747(実施例5、618-619頁)、WO2003/022995(実施例9、
図13A、実施例53、173頁、実施例2、
図2A)、前立腺の6回膜貫通型上皮抗原、MIM:604415。
【0164】
(4)0772P(CA125、MUC16)
ヌクレオチド
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相互参照
J.Biol.Chem.276(29):27371-27375(2001))、WO2004/045553(請求項14)、WO2002/92836(請求項6、
図12)、WO2002/83866(請求項15、116-121頁)、US2003/124140(実施例16)、GI:34501467。
【0165】
(5)MPF(MPF、MSLN、SMR、巨核球増強因子、メソテリン)
ヌクレオチド
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Genbankレコード更新日:2012年9月2日、01:47PM
相互参照
Yamaguchi,N.,et al Biol.Chem.269(2),805-808(1994),Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.96:11531-11536(1999),Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.93(1):136-140(1996),J.Biol.Chem.270(37):21984-21990(1995))、WO2003/101283(請求項14)、WO2002/102235(請求項13、287-288頁)、WO2002/101075(請求項4、308-309頁)、WO2002/71928(320-321頁)、WO94/10312(52-57頁)、IM:601051。
【0166】
(6)Napi3b(NAPI-3B、NPTIIb、SLC34A2、溶質輸送体ファミリー34(リン酸ナトリウム)、メンバー2、II型ナトリウム依存性リン酸輸送体3b)
ヌクレオチド
Genbank受入番号NM_006424
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J.Biol.Chem.277(22):19665-19672(2002),Genomics 62(2):281-284(1999)、Feild、J.A.,et al(1999)Biochem.Biophys.Res.Commun.258(3):578-582)、WO2004/022778(請求項2)、EP1394274(実施例11)、WO2002/102235(請求項13、326頁)、EP0875569(請求項1、17-19頁)、WO2001/57188(請求項20、329頁)、WO2004/032842(実施例IV)、WO2001/75177(請求項24、139-140頁)、MIM:604217。
【0167】
(7)Sema 5b(FLJ10372、KIAA1445、Mm.42015、SEMA5B、SEMAG、セマフォリン5b Hlog、semaドメイン、7回トロンボスポンジン反復配列(seven thrombospondin repeats)(1型及び1型様)、膜貫通ドメイン(TM)、及び短細胞質ドメイン、(セマフォリン)5B)
ヌクレオチド
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Nagase T.,et al(2000)DNA Res.7(2):143-150)、WO2004/000997(請求項1)、WO2003/003984(請求項1)、WO2002/06339(請求項1、50頁)、WO2001/88133(請求項1、41-43頁、48-58頁)、WO2003/054152(請求項20)、WO2003/101400(請求項11)、受入番号:Q9P283、Genew、HGNC:10737。
【0168】
(8)PSCA hlg(2700050C12Rik、C530008O16Rik、RIKEN cDNA 2700050C12、RIKEN cDNA 2700050C12遺伝子)
ヌクレオチド
Genbank受入番号AY358628
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相互参照
Ross et al(2002)Cancer Res.62:2546-2553、US2003/129192(請求項2)、US2004/044180(請求項12)、US2004/044179(請求項11)、US2003/096961(請求項11)、US2003/232056(実施例5)、WO2003/105758 16(請求項12)、US2003/206918(実施例5)、EP1347046(請求項1)、WO2003/025148(請求項20)、GI:37182378。
【0169】
(9)ETBR(エンドセリンB型受容体)
ヌクレオチド
Genbank受入番号AY275463
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相互参照
Nakamuta M.,et al BioChem.Biophys.Res.Commun.177,34-39,1991、Ogawa Y.,et al BioChem.Biophys.Res.Commun.178,248-255,1991、Arai H.,et al Jpn.Circ.J.56,1303-1307,1992、Arai H.,et al J.Biol.Chem.268,3463-3470,1993、Sakamoto A.,Yanagisawa M.,et al BioChem.Biophys.Res.Commun.178,656-663,1991、Elshourbagy N.A.,et al J.Biol.Chem.268,3873-3879,1993、Haendler B.,et al J.Cardiovasc.Pharmacol.20,s1-S4,1992、Tsutsumi M.,et al Gene 228,43-49,1999、Strausberg R.L.,et al Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.99,16899-16903,2002、Bourgeois C.,et al J.Clin.Endocrinol.Metab.82,3116-3123,1997、Okamoto Y.,et al Biol.Chem.272,21589-21596,1997、Verheij J.B.,et alAM.J.Med.Genet.108,223-225,2002、Hofstra R.M.W.,et al Eur.J.Hum.Genet.5,180-185,1997、Puffenberger E.G.,et al Cell 79,1257-1266,1994、Attie T.,et al,Hum.Mol.Genet.4,2407-2409,1995、Auricchio A.,et al Hum.Mol.Genet.5:351-354,1996、AMiel J.,et al Hum.Mol.Genet.5,355-357,1996、Hofstra R.M.W.,et al Nat.Genet.12,445-447,1996、Svensson P.J.,et al Hum.Genet.103,145-148,1998、Fuchs S.,et al Mol.Med.7,115-124,2001、Pingault V.,et al(2002)Hum.Genet.111,198-206、WO2004/045516(請求項1)、WO2004/048938(実施例2)、WO2004/040000(請求項151)、WO2003/087768(請求項1)、WO2003/016475(請求項1)、WO2003/016475(請求項1)、WO2002/61087(
図1)、WO2003/016494(
図6)、WO2003/025138(請求項12、144頁)、WO2001/98351(請求項1、124-125頁)、EP 0522868(請求項8、
図2)、WO2001/77172(請求項1、297-299頁)、US2003/109676、US6518404(
図3)、US5773223(請求項1a、31-34欄)、WO2004/001004。
【0170】
(10)MSG783(RNF124、仮想タンパク質FLJ20315)
ヌクレオチド
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WO2003/104275(請求項1)、WO2004/046342(実施例2)、WO2003/042661(請求項12)、WO2003/083074(請求項14、61頁)、WO2003/018621(請求項1)、WO2003/024392(請求項2、
図93)、WO2001/66689(実施例6)、LocusID:54894。
【0171】
(11)STEAP2(HGNC_8639、IPCA-1、PCANAP1、STAMP1、STEAP2、STMP、前立腺癌関連遺伝子1、前立腺癌関連タンパク質1、前立腺の6回膜貫通型上皮抗原2、6回膜貫通型前立腺タンパク質)
ヌクレオチド
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Lab.Invest.82(11):1573-1582(2002))、WO2003/087306、US2003/064397(請求項1、
図1)、WO2002/72596(請求項13、54-55頁)、WO2001/72962(請求項1、
図4B)、WO2003/104270(請求項11)、WO2003/104270(請求項16)、US2004/005598(請求項22)、WO2003/042661(請求項12)、US2003/060612(請求項12、
図10)、WO2002/26822(請求項23、
図2)、WO2002/16429(請求項12、
図10)、GI:22655488。
【0172】
(12)TrpM4(BR22450、FLJ20041、TRPM4、TRPM4B、一過性受容器電位カチオンチャンネル、サブファミリーM、メンバー4)
ヌクレオチド
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Xu,X.Z.,et al Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.98(19):10692-10697(2001),Cell 109(3):397-407(2002),J.Biol.Chem.278(33):30813-30820(2003))、US2003/143557(請求項4)、WO2000/40614(請求項14、100-103頁)、WO2002/10382(請求項1、
図9A)、WO2003/042661(請求項12)、WO2002/30268(請求項27、391頁)、US2003/219806(請求項4)、WO2001/62794(請求項14、
図1A-D)、MIM:606936。
【0173】
(13)CRIPTO(CR、CR1、CRGF、CRIPTO、TDGF1、奇形腫由来増殖因子)
ヌクレオチド
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Ciccodicola,A.,et al EMBO J.8(7):1987-1991(1989),AM.J.Hum.Genet.49(3):555-565(1991))、US2003/224411(請求項1)、WO2003/083041(実施例1)、WO2003/034984(請求項12)、WO2002/88170(請求項2、52-53頁)、WO2003/024392(請求項2、
図58)、WO2002/16413(請求項1、94-95、105頁)、WO2002/22808(請求項2、
図1)、US5854399(実施例2、17-18欄)、US5792616(
図2)、MIM:187395。
【0174】
(14)CD21(CR2(補体受容体2)又はC3DR(C3d/エプスタイン・バーウイルス受容体)又はHs.73792)
ヌクレオチド
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Fujisaku et al(1989)J.Biol.Chem.264(4):2118-2125)、Weis J.J.,et al J.Exp.Med.167,1047-1066,1988、Moore M.,et al Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.84,9194-9198,1987、Barel M.,et al Mol.Immunol.35,1025-1031,1998、Weis J.J.,et al Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.83,5639-5643,1986、Sinha S.K.,et al(1993)J.Immunol.150,5311-5320、WO2004/045520(実施例4)、US2004/005538(実施例1)、WO2003/062401(請求項9)、WO2004/045520(実施例4)、WO91/02536(
図9.1-9.9)、WO2004/020595(請求項1)、受入番号:P20023、Q13866、Q14212、EMBL、M26004、AAA35786.1。
【0175】
(15)CD79b(CD79B、CD79β、IGb(免疫グロブリン関連β)、B29)
ヌクレオチド
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Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.(2003)100(7):4126-4131、Blood(2002)100(9):3068-3076、Muller et al(1992)Eur.J.Immunol.22(6):1621-1625)、WO2004/016225(請求項2、
図140)、WO2003/087768、US2004/101874(請求項1、102頁)、WO2003/062401(請求項9)、WO2002/78524(実施例2)、US2002/150573(請求項5、15頁)、US5644033、WO2003/048202(請求項1、306頁及び309頁)、WO99/58658、US6534482(請求項13、
図17A/B)、WO2000/55351(請求項11、1145-1146頁)、MIM:147245。
【0176】
(16)FcRH2(IFGP4、IRTA4、SPAP1A(SH2ドメイン含有ホスファターゼアンカータンパク質1a)、SPAP1B、SPAP1C)
ヌクレオチド
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AY358130)、Genome Res.13(10):2265-2270(2003),Immunogenetics 54(2):87-95(2002),Blood 99(8):2662-2669(2002),Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.98(17):9772-9777(2001),Xu,M.J.,et al(2001)BioChem.Biophys.Res.Commun.280(3):768-775、WO2004/016225(請求項2)、WO2003/077836、WO2001/38490(請求項5、
図18D-1-18D-2)、WO2003/097803(請求項12)、WO2003/089624(請求項25)、MIM:606509。
【0177】
(17)HER2(ErbB2)
ヌクレオチド
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Coussens L.,et al Science(1985)230(4730):1132-1139)、Yamamoto T.,et al Nature 319,230-234,1986、Semba K.,et al Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.82,6497-6501,1985、Swiercz J.M.,et al J.Cell Biol.165,869-880,2004、Kuhns J.J.,et al J.Biol.Chem.274,36422-36427,1999、Cho H.-S.,et al Nature 421,756-760,2003、Ehsani A.,et al(1993)Genomics 15,426-429、WO2004/048938(実施例2)、WO2004/027049(
図1I)、WO2004/009622、WO2003/081210、WO2003/089904(請求項9)、WO2003/016475(請求項1)、US2003/118592、WO2003/008537(請求項1)、WO2003/055439(請求項29、
図1A-B)、WO2003/025228(請求項37、
図5C)、WO2002/22636(実施例13、頁/95-107)、WO2002/12341(請求項68、
図7)、WO2002/13847(71-74頁)、WO2002/14503(114-117頁)、WO2001/53463(請求項2、41-46頁)、WO2001/41787(15頁)、WO2000/44899(請求項52、
図7)、WO2000/20579(請求項3、
図2)、US5869445(請求項3、31-38欄)、WO9630514(請求項2、56-61頁)、EP 1439393(請求項7)、WO2004/043361(請求項7)、WO2004/022709、WO2001/00244(実施例3、
図4)、受入番号:P04626、EMBL、M11767、AAA35808.1.EMBL、M11761、AAA35808.1
抗体
Abbott:US20110177095
例えば、配列番号3(CDR-H1)、配列番号4(CDR-H2)、配列番号5(CDR-H3)、配列番号104及び/又は配列番号6(CDR-L1)、配列番号7(CDR-L2)、及び配列番号8(CDR-L3)のアミノ酸配列を有するCDRに対して、全体で少なくとも80%の配列相同性を有するCDRを含む抗体、ここで、抗HER2抗体又は抗HER2結合断片は、配列番号1のVH及び配列番号2のVLを有する抗体と比較して免疫原生が低下している。
Biogen:US20100119511
例えば、ATCC受入番号:PTA-10355、PTA-10356、PTA-10357、PTA-10358
例えば、BIIB71F10(配列番号11、13)、BIIB69A09(配列番号15、17);BIIB67F10(配列番号19、21);BIIB67F11(配列番号23、25)、BIIB66A12(配列番号27、29)、BIIB66C01(配列番号31、33)、BIIB65C10(配列番号35、37)、BIIB65H09(配列番号39、41)、及びBIIB65B03(配列番号43、45)からなる群より選択される抗体由来の6つのCDR全てを含むHER2に、又はこれらCDRと同一であるか又はこれらCDRからの改変が2つ以下であるCDRを含むHER2に結合する精製抗体分子。
ハーセプチン(Genentech)-US6,054,297、ATCC受入番号CRL-10463(Genentech)
ペルツズマブ(Genentech)
US20110117097
例えば、配列番号15及び16、配列番号17及び18、配列番号23及び24及びATCC受入番号HB-12215、HB-12216、CRL10463、HB-12697を参照。
US20090285837
US20090202546
例えば、ATCC受入番号:HB-12215、HB-12216、CRL10463、HB-12698。
US20060088523
-例えば、ATCC受入番号:HB-12215、HB-12216
-例えば、それぞれ配列番号3及び4の可変軽アミノ酸配列及び可変重アミノ酸配列を含む抗体。
-例えば、配列番号15及び23から選択される軽鎖アミノ酸配列、並びに配列番号16及び24から選択される重鎖アミノ酸配列を含む抗体
US20060018899
-例えば、ATCC受入番号:(7C2)HB-12215、(7F3)HB-12216、(4D5)CRL-10463、(2C4)HB-12697。
-例えば、配列番号23のアミノ酸配列を含む抗体、又はその、脱アミド及び/又は酸化変異体。
US2011/0159014
-例えば、配列番号1”の超可変領域を含む軽鎖可変ドメインを有する抗体。
-例えば、配列番号2の超可変領域を含む重鎖可変ドメインを有する抗体。
US20090187007
・Glycotope:TrasGEX抗体http://www.glycotope.com/pipeline
例えば、International Joint Cancer Institute and Changhai Hospital Cancer Cent:HMTI-FcAb -Gao J.,et al BMB Rep.2009 Oct 31;42(10):636-41を参照。
・Symphogen:US20110217305
・Union Stem Cell & Gene Engineering,China -Liu HQ.,et al Xi Bao Yu Fen Zi Mian Yi Xue Za Zhi.2010 May;26(5):456-8。
【0178】
(18)NCA(CEACAM6)
ヌクレオチド
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相互参照
Barnett T.,et al Genomics 3,59-66,1988、Tawaragi Y.,et al BioChem.Biophys.Res.Commun.150,89-96,1988、Strausberg R.L.,et al Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.99:16899-16903,2002、WO2004/063709、EP 1439393(請求項7)、WO2004/044178(実施例4)、WO2004/031238、WO2003/042661(請求項12)、WO2002/78524(実施例2)、WO2002/86443(請求項27、427頁)、WO2002/60317(請求項2)、受入番号:P40199、Q14920、EMBL、M29541、AAA59915.1.EMBL、M18728。
【0179】
(19)MDP(DPEP1)
ヌクレオチド
Genbank受入番号BC017023
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Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.99(26):16899-16903(2002))、WO2003/016475(請求項1)、WO2002/64798(請求項33、85-87頁)、JP05003790(
図6-8)、WO99/46284(
図9)、MIM:179780。
【0180】
(20)IL20R-α(IL20Ra、ZCYTOR7)
ヌクレオチド
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相互参照
Clark H.F.,et al Genome Res.13,2265-2270,2003、Mungall A.J.,et al Nature 425,805-811,2003、Blumberg H.,et al Cell 104,9-19,2001、Dumoutier L.,et al J.Immunol.167,3545-3549,2001、Parrish-Novak J.,et al J.Biol.Chem.277,47517-47523,2002、Pletnev S.,et al(2003)Biochemistry 42:12617-12624、Sheikh F.,et al(2004)J.Immunol.172,2006-2010、EP 1394274(実施例11)、US2004/005320(実施例5)、WO2003/029262(74-75頁)、WO2003/002717(請求項2、63頁)、WO2002/22153(45-47頁)、US2002/042366(20-21頁)、WO2001/46261(57-59頁)、WO2001/46232(63-65頁)、WO98/37193(請求項1、55-59頁)、受入番号:Q9UHF4、Q6UWA9、Q96SH8、EMBL、AF184971、AAF01320.1。
【0181】
(21)ブレビカン(BCAN、BEHAB)
ヌクレオチド
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相互参照
Gary S.C.,et al Gene 256,139-147,2000、Clark H.F.,et al Genome Res.13,2265-2270,2003、Strausberg R.L.,et al Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.99,16899-16903,2002、US2003/186372(請求項11)、US2003/186373(請求項11)、US2003/119131(請求項1、
図52)、US2003/119122(請求項1、
図52)、US2003/119126(請求項1)、US2003/119121(請求項1、
図52)、US2003/119129(請求項1)、US2003/119130(請求項1)、US2003/119128(請求項1、
図52)、US2003/119125(請求項1)、WO2003/016475(請求項1)、WO2002/02634(請求項1)。
【0182】
(22)EphB2R(DRT、ERK、Hek5、EPHT3、Tyro5)
ヌクレオチド
Genbank受入番号NM_004442
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Genbankレコード更新日:2012年9月8日、04:43PM
ポリペプチド
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Genbankレコード更新日:2012年9月8日、04:43PM
相互参照
Chan,J.and Watt,V.M.,Oncogene 6(6),1057-1061(1991),Oncogene 10(5):897-905(1995),Annu.Rev.Neurosci.21:309-345(1998),Int.Rev.Cytol.196:177-244(2000))、WO2003042661(請求項12)、WO200053216(請求項1、41頁)、WO2004065576(請求項1)、WO2004020583(請求項9)、WO2003004529(128-132頁)、WO200053216(請求項1、42頁)、MIM:600997。
【0183】
(23)ASLG659(B7h)
ヌクレオチド
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Genbankレコード更新日:2011年1月26日、07:37AM
相互参照
US2004/0101899(請求項2)、WO2003104399(請求項11)、WO2004000221(
図3)、US2003/165504(請求項1)、US2003/124140(実施例2)、US2003/065143(
図60)、WO2002/102235(請求項13、299頁)、US2003/091580(実施例2)、WO2002/10187(請求項6、
図10)、WO2001/94641(請求項12、
図7b)、WO2002/02624(請求項13、
図1A-1B)、US2002/034749(請求項54、45-46頁)、WO2002/06317(実施例2、320-321頁、請求項34、321-322頁)、WO2002/71928(468-469頁)、WO2002/02587(実施例1、
図1)、WO2001/40269(実施例3、190-192頁)、WO2000/36107(実施例2、205-207頁)、WO2004/053079(請求項12)、WO2003/004989(請求項1)、WO2002/71928(233-234頁、452-453頁)、WO01/16318。
【0184】
(24)PSCA(前立腺幹細胞抗原前駆体)
ヌクレオチド
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ポリペプチド
Genbank受入番号CAB97347
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相互参照
Reiter R.E.,et al Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.95,1735-1740,1998、Gu Z.,et al Oncogene 19,1288-1296,2000、BioChem.Biophys.Res.Commun.(2000)275(3):783-788、WO2004/022709、EP 1394274(実施例11)、US2004/018553(請求項17)、WO2003/008537(請求項1)、WO2002/81646(請求項1、164頁)、WO2003/003906(請求項10、288頁)、WO2001/40309(実施例1、
図17)、US2001/055751(実施例1、
図1b)、WO2000/32752(請求項18、
図1)、WO98/51805(請求項17、97頁)、WO98/51824(請求項10、94頁)、WO98/40403(請求項2、
図1B)、受入番号:O43653、EMBL、AF043498、AAC39607.1。
【0185】
(25)GEDA
ヌクレオチド
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ポリペプチド
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Genbankレコード更新日:2010年3月11日、02:24AM
相互参照
AP14954脂肪腫HMGIC融合パートナー様(partnerlike)タンパク質/pid=AAP14954.1-ホモ・サピエンス(ヒト)、WO2003/054152(請求項20)、WO2003/000842(請求項1)、WO2003/023013(実施例3、請求項20)、US2003/194704(請求項45)、GI:30102449。
【0186】
(26)BAFF-R(B細胞活性化因子受容体、BLyS受容体3、BR3)
ヌクレオチド
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Genbankレコード更新日:2010年3月10日、09:44PM
ポリペプチド
Genbank受入番号AAD25356
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Genbankレコード更新日:2010年3月10日、09:44PM
相互参照
BAFF受容体/pid=NP_443177.1-ホモ・サピエンス:Thompson,J.S.,et al Science 293(5537),2108-2111(2001)、WO2004/058309、WO2004/011611、WO2003/045422(実施例、32-33頁)、WO2003/014294(請求項35、
図6B)、WO2003/035846(請求項70、615-616頁)、WO2002/94852(136-137欄)、WO2002/38766(請求項3、133頁)、WO2002/24909(実施例3、
図3)、MIM:606269、NP_443177.1、NM_052945_1、AF132600。
【0187】
(27)CD22(B細胞受容体CD22-Bアイソフォーム、BL-CAM、Lyb-8、Lyb8、SIGLEC-2、FLJ22814)
ヌクレオチド
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Genbankレコード更新日:2006年9月11日、11:24PM
ポリペプチド
Genbank受入番号BAB15489
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Genbankレコード更新日:2006年9月11日、11:24PM
相互参照
Wilson et al(1991)J.Exp.Med.173:137-146、WO2003/072036(請求項1、
図1)、IM:107266、NP_001762.1、NM_001771_1。
【0188】
(27a)CD22(CD22分子)
ヌクレオチド
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ポリペプチド
Genbank受入番号CAA36988
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Genbankレコード更新日:2011年2月2日、10:09AM
相互参照
Stamenkovic I.et al.,Nature 345(6270),74-77(1990)
他の情報
公式記号:CD22
他の略称:SIGLEC-2、SIGLEC2
他の名称:B細胞受容体CD22、Bリンパ球細胞接着分子、BL-CAM、CD22抗原、T細胞表面抗原Leu-14、シアル酸結合Ig様レクチン2、シアル酸結合Ig様レクチン2
抗体
・G5/44(イノツズマブ):DiJoseph JF.,et al Cancer Immunol Immunother.2005 Jan、54(1):11-24。
・エプラツズマブ -Goldenberg DM.,et al Expert Rev Anticancer Ther.6(10):1341-53,2006。
【0189】
(28)CD79a(CD79A、CD79α)、免疫グロブリン関連α、B細胞特異的タンパク質(Igβ(CD79B)と共有結合で相互作用し、表面でIgM分子と複合体を形成し、B細胞分化に関与するシグナルを伝達する)、pI:4.84、MW:25028、TM:2[P]、遺伝子染色体:19q13.2)。
ヌクレオチド
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ポリペプチド
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Genbankレコード更新日:2012年6月26日、01:48PM
相互参照
WO2003/088808、US2003/0228319、WO2003/062401(請求項9)、US2002/150573(請求項4、13-14頁)、WO99/58658(請求項13、
図16)、WO92/07574(
図1)、US5644033、Ha et al(1992)J.Immunol.148(5):1526-1531、Muller et al(1992)Eur .J.Immunol.22:1621-1625、Hashimoto et al(1994)Immunogenetics 40(4):287-295、Preud’homme et al(1992)Clin.Exp.Immunol.90(1):141-146、Yu et al(1992)J.Immunol.148(2)633-637、Sakaguchi et al(1988)EMBO J.7(11):3457-3464。
【0190】
(29)CXCR5(バーキットリンパ腫受容体1、CXCL13ケモカインにより活性化されるGタンパク質共役受容体、このGタンパク質共役受容体は、リンパ球遊走及び体液性防御において機能し、HIV-2感染、並びに恐らくはAIDS、リンパ腫、骨髄腫、及び白血病の発症において役割を果たす)。372aa、pl:8.54、MW:41959、TM:7[P]、遺伝子染色体:11q23.3、
ヌクレオチド
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ポリペプチド
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Genbankレコード更新日:2012年9月30日、01:49PM
相互参照
WO2004/040000、WO2004/015426、US2003/105292(実施例2)、US6555339(実施例2)、WO2002/61087(
図1)、WO2001/57188(請求項20、269頁)、WO2001/72830(12-13頁)、WO2000/22129(実施例1、152-153頁、実施例2、254-256頁)、WO99/28468(請求項1、38頁)、US5440021(実施例2、49-52欄)、WO94/28931(56-58頁)、WO92/17497(請求項7、
図5)、Dobner et al(1992)Eur.J.Immunol.22:2795-2799、Barella et al(1995)BioChem.J.309:773-779。
【0191】
(30)HLA-DOB(ペプチドに結合して、そのペプチドをCD4+Tリンパ球に提供するMHCクラスII分子のβサブユニット(Ia抗原))、273aa、pI:6.56、MW:30820、TM:1[P]、遺伝子染色体:6p21.3)
ヌクレオチド
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Genbankレコード更新日:2012年9月8日、04:46PM
ポリペプチド
Genbank受入番号NP_002111
Genbankバージョン番号NP_002111.1 GI:4504403
Genbankレコード更新日:2012年9月8日、04:46PM
相互参照
Tonnelle et al(1985)EMBO J.4(11):2839-2847、Jonsson et al(1989)Immunogenetics 29(6):411-413、Beck et al(1992)J.Mol.Biol.228:433-441、Strausberg et al(2002)Proc.Natl.Acad.Sci USA 99:16899-16903、Servenius et al(1987)J.Biol.Chem.262:8759-8766、Beck et al(1996)J.Mol.Biol.255:1-13、Naruse et al(2002)Tissue Antigens 59:512-519、WO99/58658(請求項13、
図15)、US6153408(35-38欄)、US5976551(168-170欄)、US6011146(145-146欄)、Kasahara et al(1989)Immunogenetics 30(1):66-68、Larhammar et al(1985)J.Biol.Chem.260(26):14111-14119
【0192】
(31)P2X5(プリン作動性受容体P2Xリガンド開口型イオンチャンネル5、細胞外ATPにより開口するイオンチャンネルであり、このチャンネルは、シナプス伝達及び神経新生に関与している可能性があり、この不全が突発性排尿筋不安定という病態生理の一因である可能性がある)、422aa)、pI:7.63、MW:47206、TM:1[P]、遺伝子染色体:17p13.3)。
ヌクレオチド
Genbank受入番号NM_002561
Genbankバージョン番号NM_002561.3 GI:325197202
Genbankレコード更新日:2012年6月27日、12:41AM
ポリペプチド
Genbank受入番号NP_002552
Genbankバージョン番号NP_002552.2 GI:28416933
Genbankレコード更新日:2012年6月27日、12:41AM
相互参照
Le et al(1997)FEBS Lett.418(1-2):195-199、WO2004/047749、WO2003/072035(請求項10)、Touchman et al(2000)Genome Res.10:165-173、WO2002/22660(請求項20)、WO2003/093444(請求項1)、WO2003/087768(請求項1)、WO2003/029277(82頁)
【0193】
(32)CD72(B細胞分化抗原CD72、Lyb-2);359aa、pI:8.66、MW:40225、TM:1[P]、遺伝子染色体:9p13.3)。
ヌクレオチド
Genbank受入番号NM_001782
Genbankバージョン番号NM_001782.2 GI:194018444
Genbankレコード更新日:2012年6月26日、01:43PM
ポリペプチド
Genbank受入番号NP_001773
Genbankバージョン番号NP_001773.1 GI:4502683
Genbankレコード更新日:2012年6月26日、01:43PM
相互参照
WO2004042346(請求項65)、WO2003/026493(51-52頁、57-58頁)、WO2000/75655(105-106頁)、Von Hoegen et al(1990)J.Immunol.144(12):4870-4877、Strausberg et al(2002)Proc.Natl.Acad .Sci USA 99:16899-16903。
【0194】
(33)LY64(リンパ球抗原64(RP105)、ロイシンに富む反復配列(LRR)ファミリーのI型膜タンパク質であり、B細胞活性化及びアポトーシスを制御し、この機能喪失は、全身性エリトマトーデスの患者で疾患活性の上昇を伴う)。661aa、pI:6.20、MW:74147、TM:1[P]、遺伝子染色体:5q12)。
ヌクレオチド
Genbank受入番号NM_005582
Genbankバージョン番号NM_005582.2 GI:167555126
Genbankレコード更新日:2012年9月2日、01:50PM
ポリペプチド
Genbank受入番号NP_005573
Genbankバージョン番号NP_005573.2 GI:167555127
Genbankレコード更新日:2012年9月2日、01:50PM
相互参照
US2002/193567、WO97/07198(請求項11、39-42頁)、Miura et al(1996)Genomics 38(3):299-304、Miura et al(1998)Blood 92:2815-2822、WO2003/083047、WO97/44452(請求項8、57-61頁)、WO2000/12130(24-26頁)。
【0195】
(34)FcRH1(Fc受容体様タンパク質1、免疫グロブリンFcドメインの推定受容体であり、C2型Ig様ドメイン及びITAMドメインを含有し、Bリンパ球分化において役割を果たす可能性がある);429aa、pI:5.28、MW:46925 TM:1[P]、遺伝子染色体:1q21-1q22)
ヌクレオチド
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Genbankレコード更新日:2012年9月2日、01:43PM
ポリペプチド
Genbank受入番号NP_443170
Genbankバージョン番号NP_443170.1 GI:16418419
Genbankレコード更新日:2012年9月2日、01:43PM
相互参照
WO2003/077836、WO2001/38490(請求項6、
図18E-1~18-E-2)、Davis et al(2001)Proc.Natl.Acad.Sci USA 98(17):9772-9777、WO2003/089624(請求項8)、EP 1347046(請求項1)、WO2003/089624(請求項7)。
【0196】
(35)IRTA2(免疫グロブリンスーパーファミリー受容体転座関連2、B細胞発達及びリンパ腫形成で役割を担っている可能性がある推定免疫受容体である。転位置による遺伝子の調節解除が、ある種のB細胞悪性腫瘍で生じる)。977aa、pI:6.88、MW:106468、TM:1[P]遺伝子染色体:1q21)
ヌクレオチド
Genbank受入番号AF343662
Genbankバージョン番号AF343662.1 GI:13591709
Genbankレコード更新日:2010年3月11日、01:16AM
ポリペプチド
Genbank受入番号AAK31325
Genbankバージョン番号AAK31325.1 GI:13591710
Genbankレコード更新日:2010年3月11日、01:16AM
相互参照
AF343663、AF343664、AF343665、AF369794、AF397453、AK090423、AK090475、AL834187、AY358085、マウス:AK089756、AY158090、AY506558、NP_112571.1、WO2003/024392(請求項2、
図97)、Nakayama et al(2000)BioChem.Biophys.Res.Commun.277(1):124-127、WO2003/077836、WO2001/38490(請求項3、
図18B-1~18B-2)。
【0197】
(36)TENB2(TMEFF2、トモレギュリン(tomoregulin)、TPEF、HPP1、TR、推定膜貫通プロテオグリカン、増殖因子及びフォリスタチンのEGF/ヘレグリンファミリーと関連)。374aa)
ヌクレオチド
Genbank受入番号AF179274
Genbankバージョン番号AF179274.2 GI:12280939
Genbankレコード更新日:2010年3月11日、01:05AM
ポリペプチド
Genbank受入番号AAD55776
Genbankバージョン番号AAD55776.2 GI:12280940
Genbankレコード更新日:2010年3月11日、01:05AM
相互参照
NCBI Accession:AAD55776、AAF91397、AAG49451、NCBI RefSeq:NP_057276、NCBI Gene:23671、OMIM:605734、SwissProt Q9UIK5、AY358907、CAF85723、CQ782436、WO2004/074320、JP 2004113151、WO2003/042661、WO2003/009814、EP 1295944(69-70頁)、WO2002/30268(329頁)、WO2001/90304、US2004/249130、US2004/022727、WO2004/063355、US2004/197325、US2003/232350、US2004/005563、US2003/124579、Horie et al(2000)Genomics 67:146-152、Uchida et al(1999)BioChem.Biophys.Res.Commun.266:593-602、Liang et al(2000)Cancer Res.60:4907-12、Glynne-Jones et al(2001)Int J Cancer.Oct 15、94(2):178-84。
【0198】
(37)PSMA-FOLH1(葉酸ヒドロラーゼ(前立腺特異的膜抗原)1)
ヌクレオチド
Genbank受入番号M99487
Genbankバージョン番号M99487.1 GI:190663
Genbankレコード更新日:2010年6月23日、08:48AM
ポリペプチド
Genbank受入番号AAA60209
Genbankバージョン番号AAA60209.1 GI:190664
Genbankレコード更新日:2010年6月23日、08:48AM
相互参照
Israeli R.S.,et al Cancer Res.53(2),227-230(1993)
他の情報
公式記号:FOLH1
他の略称:GIG27、FGCP、FOLH、GCP2、GCPII、NAALAD1、NAALAdase、PSM、PSMA、mGCP
他の名称:N-アセチル化α結合酸性ジペプチダーゼ1、N-アセチル化α結合酸性ジペプチダーゼI、NAALADアーゼI、細胞増殖阻害遺伝子27タンパク質、ホリルポリ-γ-グルタミン酸カルボキシペプチダーゼ、グルタミン酸カルボキシラーゼII、グルタミン酸カルボキシペプチダーゼ2、グルタミン酸カルボキシペプチダーゼII、膜グルタミン酸カルボキシペプチダーゼ、前立腺特異的膜抗原バリアントF、プテロイルポリ-γ-グルタミン酸カルボキシペプチダーゼ
抗体
US7,666,425:
以下のATCC参照を有するハイブリドーマにより産生される抗体:ATCC受入番号HB-12101、ATCC受入番号HB-12109、ATCC受入番号HB-12127、及びATCC受入番号HB-12126。
Proscan:8H12、3E11、17G1、29B4、30C1、及び20F2からなる群より選択されるモノクローナル抗体(US7,811,564、Moffett S.,et al Hybridoma(Larchmt).2007 Dec;26(6):363-72)。
Cytogen:モノクローナル抗体7E11-C5(ATCC受入番号HB10494)及び9H10-A4(ATCC受入番号HB11430)-US5,763,202
GlycoMimetics:NUH2-ATCC受入番号HB9762(US7,135,301)
Human Genome Science:HPRAJ70-ATCC受入番号97131(US6,824,993)、アメリカ培養細胞系統保存機関(「ATCC」)寄託番号97131で寄託されるcDNAクローン(HPRAJ70)によりコードされるアミノ酸配列
Medarex:フコシル残基が欠けている抗PSMA抗体-US7,875,278
マウス抗PSMA抗体として、3F5.4G6、3D7.1.1、4E10-1.14、3E11、4D8、3E6、3C9、2C7、1G3、3C4、3C6、4D4、1G9、5C8B9、3G6、4C8B9、及びモノクローナル抗体があげられる。3F5.4G6、3D7.1.1、4E10-1.14、3E11、4D8、3E6、3C9、2C7、1G3、3C4、3C6、4D4、1G9、5C8B9、3G6、又は4C8B9を分泌するハイブリドーマが、公的に寄託されており、US6,159,508に記載される。関連するハイブリドーマが、公的に寄託されており、US6,107,090に記載される。その上、J591をヒト化したものをはじめとするヒト化抗PSMA抗体が、PCT公報のWO 02/098897でさらに詳細に記載される。
他のマウス抗ヒトPSMA抗体も当該分野で記載されており、例えば、mAb107-1A4(Wang,S.et al.(2001)Int.J.Cancer 92:871-876)及びmAb 2C9(Kato,K.et al.(2003)Int.J.Urol.10:439-444)などがある。
ヒト抗PSMAモノクローナル抗体の例として、4A3抗体、7F12抗体、8C12抗体、8A11抗体、16F9抗体、2A10抗体、2C6抗体、2F5抗体、及び1C3抗体があげられ、これらの抗体は、PCT公報のWO01/09192及びWO 03/064606及びU.S.Provisional Application Ser.No.60/654,125、表題「Human Monoclonal Antibodies to Prostate Specific Membrane Antigen(PSMA)」、2005年2月18日出願に最初に記載されたとおりに単離及び構造特性決定される。4A3、7F12、8C12、8A11、16F9、2A10、2C6、2F5、及び1C3のVHアミノ酸配列を、それぞれ配列番号1~9に示す。4A3、7F12、8C12、8A11、16F9、2A10、2C6、2F5、及び1C3のVLアミノ酸配列を、それぞれ配列番号10~18に示す。
他のヒト抗PSMA抗体として、PCT公報のWO 03/034903及びUS2004/0033229に記載の抗体があげられる。
NW Biotherapeutics:3F5.4G6(ATCC受入番号HB12060)、3D7-1.I.(ATCC受入番号HB12309)、4E10-1.14(ATCC受入番号HB12310)、3E11(ATCC HB12488)、4D8(ATCC HB12487)、3E6(ATCC HB12486)、3C9(ATCC HB12484)、2C7(ATCC HB12490)、1G3(ATCC HB12489)、3C4(ATCC HB12494)、3C6(ATCC HB12491)、4D4(ATCC HB12493)、1G9(ATCC HB12495)、5C8B9(ATCC HB12492)、及び3G6(ATCC HB12485)からなる群より選択されるハイブリドーマ細胞株-US 6,150,508を参照
PSMA Development Company/Progenics/Cytogen-Seattle Genetics:mAb3.9(ATCC受入番号PTA-3258という番号で寄託されるハイブリドーマにより産生される)又はmAb10.3(ATCC受入番号PTA-3347という番号で寄託されるハイブリドーマにより産生される)-US 7,850,971
PSMA Development Company-PSMA抗体の組成物(US 20080286284、表1)
この出願は、US10/395,894、2003年3月21日出願、(US7,850,971)の分割出願である
University Hospital Freiburg、Germany-mAb3/A12、mAb3/E7、及びmAb3/F11(Wolf P.,et al Prostate.2010 Apr 1;70(5):562-9)。
【0199】
(38)SST(ソマトスタチン受容体;注、5つのサブタイプが存在する)
(38.1)SSTR2(ソマトスタチン受容体2)
ヌクレオチド
Genbank受入番号NM_001050
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Genbankレコード更新日:2012年8月19日、01:37PM
ポリペプチド
Genbank受入番号NP_001041
Genbankバージョン番号NP_001041.1 GI:4557859
Genbankレコード更新日:2012年8月19日、01:37PM
相互参照
Yamada Y.,et al Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.89(1),251-255(1992)、Susini C.,et al Ann Oncol.2006 Dec、17(12):1733-42
他の情報
公式記号:SSTR2
他の名称:SRIF-1、SS2R、ソマトスタチン受容体2型
【0200】
(38.2)SSTR5(ソマトスタチン受容体5)
ヌクレオチド
Genbank受入番号D16827
Genbankバージョン番号D16827.1 GI:487683
Genbankレコード更新日:2006年8月1日、12:45PM
ポリペプチド
Genbank受入番号BAA04107
Genbankバージョン番号BAA04107.1 GI:487684
Genbankレコード更新日:2006年8月1日、12:45PM
相互参照
Yamada,Y.,et al BioChem.Biophys.Res.Commun.195(2),844-852(1993)
他の情報
公式記号:SSTR5
他の略称:SS-5-R
他の名称:ソマトスタチン受容体サブタイプ5、ソマトスタチン受容体5型
(38.3)SSTR1
(38.4)SSTR3
(38.5)SSTR4
【0201】
AvB6-両方のサブユニット(39+40)
(39)ITGAV(インテグリン、αV)
ヌクレオチド
Genbank受入番号M14648 J02826 M18365
Genbankバージョン番号M14648.1 GI:340306
Genbankレコード更新日:2010年6月23日、08:56AM
ポリペプチド
Genbank受入番号AAA36808
Genbankバージョン番号AAA36808.1 GI:340307
Genbankレコード更新日:2010年6月23日、08:56AM
相互参照
Suzuki S.,et al Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.83(22),8614-8618(1986)
他の情報
公式記号:ITGAV
他の略称:CD51、MSK8、VNRA、VTNR
他の名称:モノクローナル抗体L230により同定される抗原、インテグリンα-V、インテグリンαVβ3、インテグリン、αV(ビトロネクチン受容体、αポリペプチド、抗原CD51)、ビトロネクチン受容体サブユニットα
【0202】
(40)ITGB6(インテグリン、β6)
ヌクレオチド
Genbank受入番号NM_000888
Genbankバージョン番号NM_000888.3 GI:9966771
Genbankレコード更新日:2012年6月27日、12:46AM
ポリペプチド
Genbank受入番号NP_000879
Genbankバージョン番号NP_000879.2 GI:9625002
Genbankレコード更新日:2012年6月27日、12:46AM
相互参照
Sheppard D.J.,et al Biol.Chem.265(20),11502-11507(1990)
他の情報
公式記号:ITGB6
他の名称:インテグリンβ-6
抗体
Biogen:US7,943,742-ハイブリドーマクローン6.3G9及び6.8G6が、それぞれ、ATCC受入番号ATCC PTA-3649及び-3645で寄託された。
Biogen:US7,465,449-ある実施形態では、この抗体は、ハイブリドーマ6.1A8、6.3G9、6.8G6、6.2B1、6.2B10、6.2A1、6.2E5、7.1G10、7.7G5、又は7.1C5により産生される抗体と同じ重鎖及び軽鎖ポリペプチド配列を含む。
Centocor(J&J):US7,550,142;US7,163,681
例えば、US7,550,142の、配列番号7及び配列番号8に示すアミノ酸配列を含むヒト重鎖及びヒト軽鎖可変領域を有する抗体。
Seattle Genetics:15H3(Ryan MC.,et al Cancer Res April 15,2012;72(8 Supplement):4630)
【0203】
(41)CEACAM5(癌胎児抗原関連細胞接着分子5)
ヌクレオチド
Genbank受入番号M17303
Genbankバージョン番号M17303.1 GI:178676
Genbankレコード更新日:2010年6月23日、08:47AM
ポリペプチド
Genbank受入番号AAB59513
Genbankバージョン番号AAB59513.1 GI:178677
Genbankレコード更新日:2010年6月23日、08:47AM
相互参照
Beauchemin N.,et al Mol.Cell.Biol.7(9),3221-3230(1987)
他の情報
公式記号:CEACAM5
他の略称:CD66e、CEA
他の名称:胎便抗原100
抗体
AstraZeneca-MedImmune:US20100330103;US20080057063;
US20020142359
-例えば、以下の配列を持つ相補性決定領域(CDR)を有する抗体:重鎖CDR1-DNYMH、CDR2-WIDPENGDTEYAPKFRG、CDR3-LIYAGYLAMD Y、及び軽鎖CDR1-SASSSVTYMH、CDR2-STSNLAS、CDR3-QQRSTYPLT。
-欧州培養細胞保存機関(ECACC)寄託番号96022936で寄託されるハイブリドーマ806.077。
・Research Corporation Technologies,Inc.:US5,047,507
・Bayer Corporation:US6,013,772
・BioAlliance:US7,982,017;US7,674,605
・US7,674,605
-配列番号1のアミノ酸配列に由来する重鎖可変領域配列、及び配列番号2のアミノ酸配列に由来する軽鎖可変領域配列を含む抗体。
-配列番号5のアミノ酸配列に由来する重鎖可変領域配列、及び配列番号6のアミノ酸配列に由来する軽鎖可変領域配列を含む抗体。
・Celltech Therapeutics Limited:US5,877,293
・The Dow Chemical Company:US5,472,693、US6,417,337、US6,333,405
US5,472,693-例えば、ATCC番号CRL-11215
US6,417,337-例えば、ATCC CRL-12208
US6,333,405-例えば、ATCC CRL-12208
・Immunomedics,Inc:US7,534,431;US7,230,084、US7,300,644、US6,730,300、
US20110189085
-軽鎖可変領域のCDRを有する抗体は、以下を含む:CDR1はKASQDVGTSVA(配列番号20)を含み、CDR2はWTSTRHT(配列番号21)を含み、及びCDR3はQQYSLYRS(配列番号22)を含む。及びこの抗CEA抗体の重鎖可変領域のCDRは、以下を含む:CDR1はTYWMS(配列番号23)を含み、CDR2はEIHPDSSTINYAPSLKD(配列番号24)を含み、及びCDR3はLYFGFPWFAY(配列番号25)を含む。
US20100221175、US20090092598、US20070202044、US20110064653、US20090185974;US20080069775。
【0204】
(42)MET(met癌原遺伝子;肝細胞増殖因子受容体)
ヌクレオチド
Genbank受入番号M35073
Genbankバージョン番号M35073.1 GI:187553
Genbankレコード更新日:2012年3月6日、11:12AM
ポリペプチド
Genbank受入番号AAA59589
Genbankバージョン番号AAA59589.1 GI:553531
Genbankレコード更新日:2012年3月6日、11:12AM
相互参照
Dean M.,et al Nature 318(6044),385-388(1985)
他の情報
公式記号:MET
他の略称:AUTS9、HGFR、RCCP2、c-Met
他の名称:HGF受容体、HGF/SF受容体、SF受容体、肝細胞増殖因子受容体、met癌原遺伝子チロシンキナーゼ、癌原遺伝子c-Met、散乱因子受容体、チロシン-タンパク質キナーゼMet
抗体
・Abgenix/Pfizer:US20100040629
例えば、アメリカ培養細胞系統保存機関(ATCC)受入番号PTA-5026を有するハイブリドーマ13.3.2により産生される抗体、ATCC受入番号PTA-5027を有するハイブリドーマ9.1.2により産生される抗体、ATCC受入番号PTA-5028を有するハイブリドーマ8.70.2により産生される抗体、又はATCC受入番号PTA-5029を有するハイブリドーマ6.90.3により産生される抗体。
・Amgen/Pfizer:US20050054019
例えば、配列番号2の配列中、X2がグルタミン酸であり、及びX4がセリンであるアミノ酸配列を有する重鎖、並びに配列番号4の配列中、X8がアラニンであるアミノ酸配列を有する軽鎖を含み、シグナル配列を含まない、抗体;配列番号6に記載のアミノ酸配列を有する重鎖、及び配列番号8に記載のアミノ酸配列を有する軽鎖を含み、シグナル配列を含まない、抗体;配列番号10に記載のアミノ酸配列を有する重鎖、及び配列番号12に記載のアミノ酸配列を有する軽鎖を含み、シグナル配列を含まない、抗体;又は、配列番号14に記載のアミノ酸配列を有する重鎖、及び配列番号16に記載のアミノ酸配列を有する軽鎖を含み、シグナル配列を含まない、抗体。
・Agouron Pharmaceuticals(現Pfizer):US20060035907
・Eli Lilly:US20100129369
・Genentech:US5,686,292、US20100028337、US20100016241、US20070129301、US20070098707、US20070092520、US20060270594、US20060134104、US20060035278、US20050233960、US20050037431
US5,686,292-例えば、ATCC HB-11894及びATCC HB-11895
US20100016241-例えば、ATCC HB-11894(ハイブリドーマ1A3.3.13)又はHB-11895(ハイブリドーマ5D5.11.6)
・National Defense Medical Center、Taiwan:Lu RM.,et al Biomaterials.2011 Apr;32(12):3265-74。
・Novartis:US20090175860
-例えば、重鎖4687のCDR1、CDR2、及びCDR3の配列(重鎖4687のCDR1、CDR2、及びCDR3の配列は、それぞれ、配列番号58の26~35番、50~65番、及び98~102番残基である)、並びに軽鎖5097のCDR1、CDR2、及びCDR3の配列(軽鎖5097のCDR1、CDR2、及びCDR3の配列は、配列番号37の24~39番、55~61番、及び94~100番残基である)を含む抗体。
・Pharmacia Corporation:US20040166544
・Pierre Fabre:US20110239316、US20110097262、US20100115639
・Sumsung:US20110129481-例えば、受入番号KCLRF-BP-00219又は受入番号KCLRF-BP-00223を有するハイブリドーマ細胞から産生されるモノクローナル抗体。
・Samsung:US20110104176-例えば、受入番号:KCLRF-BP-00220を有するハイブリドーマ細胞から産生される抗体。
・トリノ大学医学部:DN-30 Pacchiana G.,et al J Biol Chem.2010 Nov 12;285(46):36149-57
・Van Andel Research Institute:Jiao Y.,et al Mol Biotechnol.2005 Sep;31(1):41-54。
【0205】
(43)MUC1(ムチン1、細胞表面関連)
ヌクレオチド
Genbank受入番号J05581
Genbankバージョン番号J05581.1 GI:188869
Genbankレコード更新日:2010年6月23日、08:48AM
ポリペプチド
Genbank受入番号AAA59876
Genbankバージョン番号AAA59876.1 GI:188870
Genbankレコード更新日:2010年6月23日、08:48AM
相互参照
Gendler S.J.,et al J.Biol.Chem.265(25),15286-15293(1990)
他の情報
公式記号:MUC1
他の略称:RP11-263K19.2、CD227、EMA、H23AG、KL-6、MAM6、MUC-1、MUC-1/SEC、MUC-1/X、MUC1/ZD、PEM、PEMT、PUM
他の名称:DF3抗原、H23抗原、肺癌関連抗原DF3、癌関連ムチン、エピシアリン、krebs von den Lungen-6;ムチン1(膜貫通)、ムチン-1;ピーナッツ反応性尿ムチン、多型上皮ムチン、腫瘍関連上皮ムチン、腫瘍関連上皮膜抗原、腫瘍関連ムチン
抗体
・AltaRex-Quest Pharma Tech:US6,716,966-例えば、ATCC番号PTA-975のハイブリドーマにより産生されるAlt-1抗体。
・AltaRex-Quest Pharma Tech:US7,147,850
・CRT:5E5 -Sorensen AL.,et al Glycobiology vol.16 no.2 pp.96-107,2006、HMFG2 -Burchell J.,et al Cancer Res.,47,5476-5482(1987)、WO2015/159076を参照。
・Glycotope GT-MAB:GT-MAB2.5-GEX(Webサイト:http://www.glycotope.com/pipeline/pankomab-gex)
・Immunogen:US7,202,346
-例えば、抗体MJ-170:ハイブリドーマ細胞株MJ-170 ATCC受入番号PTA-5286、モノクローナル抗体MJ-171:ハイブリドーマ細胞株MJ-171 ATCC受入番号PTA-5287、モノクローナル抗体MJ-172:ハイブリドーマ細胞株MJ-172 ATCC受入番号PTA-5288、又はモノクローナル抗体MJ-173:ハイブリドーマ細胞株MJ-173 ATCC受入番号PTA-5302
・Immunomedics:US6,653,104
・Ramot Tel Aviv Uni:US7,897,351
・リージェンツ大学(CA):US7,183,388、US20040005647、US20030077676。
・Roche GlycArt:US8,021,856
・ロシア国立癌研究センター:Imuteran -Ivanov PK.,et al Biotechnol J.2007 Jul;2(7):863-70
・ブラウンシュバイク技術大学:(IIB6、HT186-B7、HT186-D11、HT186-G2、HT200-3A-C1、HT220-M-D1、HT220-M-G8)-Thie H.,et al PLoS One.2011 Jan 14;6(1):e15921
【0206】
(44)CA9(炭酸脱水酵素IX)
ヌクレオチド
Genbank受入番号X66839
Genbankバージョン番号X66839.1 GI:1000701
Genbankレコード更新日:2月2日,2011年、10:15AM
ポリペプチド
Genbank受入番号CAA47315
Genbankバージョン番号CAA47315.1 GI:1000702
Genbankレコード更新日:2月2日,2011年、10:15AM
相互参照
Pastorek J.,et al Oncogene 9(10),2877-2888(1994)
他の情報
公式記号:CA9
他の略称:CAIX、MN
他の名称:CA-IX、P54/58N、RCC関連抗原G250、RCC関連タンパク質G250、炭酸デヒドラターゼIX、炭酸脱水酵素9、カルボニックデヒドラターゼ、膜抗原MN、pMW1、腎細胞癌関連抗原G250
抗体
・Abgenix/Amgen:US20040018198
・Affibody:抗CAIX Affibody分子
(http://www.affibody.com/en/Product-Portfolio/Pipeline/)
・Bayer:US7,462,696
・Bayer/Morphosys:3ee9 mAb-Petrul HM.,et al Mol Cancer Ther.2012 Feb;11(2):340-9
・ハーバード大学医学大学院:抗体G10、G36、G37、G39、G45、G57、G106、G119、G6、G27、G40、及びG125。Xu C.,et al PLoS One.2010 Mar 10;5(3):e9625
・スロバキア科学アカデミーウイルス学研究所(Bayer)-US5,955,075
-例えば、M75(ATCC受入番号HB11128)又はMN12(ATCC受入番号HB11647)
・スロバキア科学アカデミーウイルス学研究所:US7,816,493
-例えば、ハイブリドーマVU-M75から分泌されるM75モノクローナル抗体(ハイブリドーマVU-M75は、アメリカ培養細胞系統保存機関にATCC番号HB11128で寄託された);ハイブリドーマV/10-VUから分泌されるV/10モノクローナル抗体(ハイブリドーマV/10-VUは、ベルギー微生物保存機関(BCCM)の国際寄託当局に、受入番号LMBP 6009CBで寄託され、ゲント大学(ゲント、ベルギー)にある分子生物学研究所プラスミドコレクション(Laboratorium voor Moleculaire Bioloqie-Plasmidencollectie)(LMBP)に加えられた)。
・スロバキア科学アカデミーウイルス学研究所:US20080177046、US20080176310、US20080176258、US20050031623
・Novartis:US20090252738
・Wilex:US7,691,375-例えば、ハイブリドーマ細胞株DSM ASC 2526により産生される抗体。
・Wilex:US20110123537;Rencarex:Kennett RH.,et al Curr Opin Mol Ther.2003 Feb;5(1):70-5
・Xencor:US20090162382
【0207】
(45)EGFRvIII(上皮増殖因子受容体(EGFR)、転写物変異型3)
ヌクレオチド
Genbank受入番号NM_201283
Genbankバージョン番号NM_201283.1 GI:41327733
Genbankレコード更新日:2012年9月30日、01:47PM
ポリペプチド
Genbank受入番号NP_958440
Genbankバージョン番号NP_958440.1 GI:41327734
Genbankレコード更新日:2012年9月30日、01:47PM
相互参照
Batra SK.,et al Cell Growth Differ 1995;6:1251-1259。
抗体:
・US7,628,986及びUS7,736,644(Amgen)
-例えば、配列番号142及び変異型からなる群より選択される重鎖可変領域アミノ酸配列&配列番号144及び変異型からなる群より選択される軽鎖可変領域アミノ酸配列。
・US20100111979(Amgen)
例えば、以下を含む重鎖アミノ酸配列を含む抗体:
抗体13.1.2(配列番号138)、131(配列番号2)、170(配列番号4)、150(配列番号5)、095(配列番号7)、250(配列番号9)、139(配列番号10)、211(配列番号12)、124(配列番号13)、318(配列番号15)、342(配列番号16)、及び333(配列番号17)のCDR1領域についてのアミノ酸配列からなる群より選択される配列からなるCDR1、
抗体13.1.2(配列番号138)、131(配列番号2)、170(配列番号4)、150(配列番号5)、095(配列番号7)、250(配列番号9)、139(配列番号10)、211(配列番号12)、124(配列番号13)、318(配列番号15)、342(配列番号16)、及び333(配列番号17)のCDR2領域についてのアミノ酸配列からなる群より選択される配列からなるCDR2、並びに
抗体13.1.2(配列番号138)、131(配列番号2)、170(配列番号4)、150(配列番号5)、095(配列番号7)、250(配列番号9)、139(配列番号10)、211(配列番号12)、124(配列番号13)、318(配列番号15)、342(配列番号16)、及び333(配列番号17)のCDR3領域についてのアミノ酸配列からなる群より選択される配列からなるCDR3。
・US20090240038(Amgen)
例えば、以下からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも90%相同であるアミノ酸配列を含む少なくとも1本の重鎖又は軽鎖ポリペプチドを有する抗体:配列番号2、配列番号19、配列番号142、配列番号144、及びそれらのいかなる組み合わせ。
・US20090175887(Amgen)
例えば、抗体13.1.2(配列番号138)、131(配列番号2)、170(配列番号4)、150(配列番号5)、095(配列番号7)、250(配列番号9)、139(配列番号10)、211(配列番号12)、124(配列番号13)、318(配列番号15)、342(配列番号16)、及び333(配列番号17)の重鎖アミノ酸配列からなる群より選択される重鎖アミノ酸配列を有する抗体。
・US20090156790(Amgen)
例えば、重鎖ポリペプチド及び軽鎖ポリペプチドを有する抗体であって、重鎖ポリペプチド又は軽鎖ポリペプチドの少なくとも1本は、以下からなる群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも90%相同であるアミノ酸配列を含む:配列番号2、配列番号19、配列番号142、配列番号144、及びそれらのいかなる組み合わせ。
・US20090155282、US20050059087、及びUS20050053608(Amgen)
例えば、抗体13.1.2(配列番号138)、131(配列番号2)、170(配列番号4)、150(配列番号5)、095(配列番号7)、250(配列番号9)、139(配列番号10)、211(配列番号12)、124(配列番号13)、318(配列番号15)、342(配列番号16)、及び333(配列番号17)の重鎖アミノ酸配列からなる群より選択される抗体重鎖アミノ酸配列。
・MR1-1(US7,129,332;Duke)
例えば、配列番号18の配列を有し、CDR3VHにS98P-T99Y、及びCDR3VLにF92Wの置換がある、変異型抗体。
・L8A4、H10、Y10(Wikstrand CJ.,et al Cancer Res.1995 Jul 15、55(14):3140-8;Duke)
・US20090311803(ハーバード大学)
例えば、抗体重鎖可変領域について配列番号9、及び軽鎖可変領域アミノ酸配列について配列番号3
・US20070274991(EMD72000、マツズマブとしても知られる、ハーバード大学)
例えば、軽鎖及び重鎖について、それぞれ、配列番号3及び9
・US6,129,915(Schering)
例えば、配列番号1、2、3、4、5、及び6。
・mAb CH12 -Wang H.,et al FASEB J.2012 Jan、26(1):73-80(上海市腫瘤研究所)。
・RAbDMvIII -Gupta P.,et al BMC Biotechnol.2010 Oct 7、10:72(スタンフォード大学医療センター)。
・mAb Ua30 -Ohman L.,et al Tumour Biol.2002 Mar-Apr、23(2):61-9(ウプサラ大学)。
・Han DG.,et al Nan Fang Yi Ke Da Xue Xue Bao.2010 Jan、30(1):25-9(西安交通大学)。
【0208】
(46)CD33(CD33分子)
ヌクレオチド
Genbank受入番号M_23197
Genbankバージョン番号NM_23197.1 GI:180097
Genbankレコード更新日:2010年6月23日、08:47AM
ポリペプチド
Genbank受入番号AAA51948
Genbankバージョン番号AAA51948.1 GI:188098
Genbankレコード更新日:2010年6月23日、08:47AM
相互参照
Simmons D.,et al J.Immunol.141(8),2797-2800(1988)
他の情報
公式記号:CD33
他の略称:SIGLEC-3、SIGLEC3、p67
他の名称:CD33抗原(gp67)、gp67、骨髄細胞表面抗原CD33、シアル酸結合Ig様レクチン3、シアル酸結合Ig様レクチン
抗体
・H195(リンツズマブ)-Raza A.,et al Leuk Lymphoma.2009 Aug;50(8):1336-44、US6,759,045(Seattle Genetics/Immunomedics)
・mAb OKT9:Sutherland,D.R.et al.Proc Natl Acad Sci USA 78(7):4515-4519(1981),Schneider,C.,et al J Biol Chem 257,8516-8522(1982)
mAb E6:Hoogenboom,H.R.,et al J Immunol 144,3211-3217(1990)
・US6,590,088(Human Genome Sciences)
例えば、配列番号1及び配列番号2並びにATCC受入番号97521
・US7,557,189(Immunogen)
例えば、配列番号1~3のアミノ酸配列を有する3つのCDRを含む重鎖可変領域並びに配列番号4~6のアミノ酸配列を有する3つのCDRを含む軽鎖可変領域を含む、抗体又はその断片。
【0209】
(47)CD19(CD19分子)
ヌクレオチド
Genbank受入番号NM_001178098
Genbankバージョン番号NM_001178098.1 GI:296010920
Genbankレコード更新日:2012年9月10日、12:43AM
ポリペプチド
Genbank受入番号NP_001171569
Genbankバージョン番号NP_001171569.1 GI:296010921
Genbankレコード更新日:2012年9月10日、12:43AM
相互参照
Tedder TF.,et al J.Immunol.143(2):712-7(1989)
他の情報
公式記号:CD19
他の略称:B4、CVID3
他の名称:Bリンパ球抗原CD19、Bリンパ球表面抗原B4、T細胞表面抗原Leu-12、分化抗原CD19:
抗体
・Immunogen:HuB4 -Al-Katib AM.,et al Clin Cancer Res.2009 Jun 15;15(12):4038-45。
・4G7:Kugler M.,et al Protein Eng Des Sel.2009 Mar;22(3):135-47
例えば、Knappik,A.et al.J Mol Biol 2000 Feb;296(1):57-86の
図3に記載の配列
・AstraZeneca/MedImmune:MEDI-551-Herbst R.,et al J Pharmacol Exp Ther.2010 Oct;335(1):213-22
・Glenmark Pharmaceuticals:GBR-401-Hou S.,et al Mol Cancer Ther November 2011 10(Meeting Abstract Supplement)C164
・US7,109,304(Immunomedics)
例えば、hA19Vk(配列番号7)の配列及びhA19VH(配列番号10)の配列を含む抗体
・US7,902,338(Immunomedics)
例えば、配列番号16(KASQSVDYDGDSYLN)のCDR1、配列番号17(DASNLVS)のCDR2、及び配列番号18(QQSTEDPWT)のCDR3という軽鎖相補性決定領域CDR配列、並びに配列番号19(SYWMN)のCDR1、配列番号20(QIWPGDGDTNYNGKFKG)のCDR2、及び配列番号21(RETTTVGRYYYAMDY)のCDR3という重鎖CDR配列を含むとともに、ヒト抗体フレームワーク(FR)及び定常部配列を含み、1又はそれ以上のフレームワーク領域アミノ酸残基は親マウス抗体の相当するフレームワーク領域配列で置換されており、この置換されるFR残基は、重鎖可変領域のKabat残基91でのフェニルアラニンに対するセリン置換を含む、抗体又は抗原結合断片。
・Medarex:MDX-1342 -CardarelliPM.,et al Cancer Immunol Immunother.2010 Feb;59(2):257-65。
・MorphoSys/Xencor:MOR-208/XmAb-5574 -Zalevsky J.,et al Blood.2009 Apr 16;113(16):3735-43
・US7,968,687(Seattle Genetics)
配列番号9のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン及び配列番号24のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを含む、抗体又は抗原結合断片。
・4G7 chim -Lang P.,et al Blood.2004 May 15;103(10):3982-5(テュービンゲン大学)
例えば、US20120082664の
図6及び配列番号80
・浙江大学医学院:2E8-Zhang J.,et al J Drug Target.2010 Nov;18(9):675-8
【0210】
(48)IL2RA(インターロイキン2受容体、α)、NCBI参照配列:NM_000417.2)
ヌクレオチド
Genbank受入番号NM_000417
Genbankバージョン番号NM_000417.2 GI:269973860
Genbankレコード更新日:2012年9月9日、04:59PM
ポリペプチド
Genbank受入番号NP_000408
Genbankバージョン番号NP_000408.1 GI:4557667
Genbankレコード更新日:2012年9月9日、04:59PM
相互参照
Kuziel W.A.,et al J.Invest.Dermatol.94(6 SUPPL)、27S-32S(1990)
他の情報
公式記号:IL2RA
他の略称:RP11-536K7.1、CD25、IDDM10、IL2R、TCGFR
他の名称:FIL-2受容体サブユニットα、IL-2-RA、IL-2Rサブユニットα、IL2-RA、TAC抗原、インターロイキン-2受容体サブユニットα、p55
抗体
・US6,383,487(Novartis/UCL:バキシリシマブ(Baxilisimab)[シムレクト])
・US6,521,230(Novartis/UCL:バキシリシマブ(Baxilisimab)[シムレクト])
例えば、抗原結合部位を有する抗体であって、この抗体は、配列番号7中のアミノ酸配列を有するCDR1、配列番号8中のアミノ酸配列を有するCDR2、及び配列番号9中のアミノ酸配列を有するCDR3を含む少なくとも1つのドメインを含む、又は全体で1つの配列としてこれらのCDR1、CDR2、及びCDR3は、全体で1つの配列として配列番号7、8、及び9と少なくとも90%相同であるアミノ酸配列を含む。
・ダクリズマブ-Rech AJ.,et al Ann N Y Acad Sci.2009 Sep;1174:99-106(Roche)
【0211】
(49)AXL(AXL受容体チロシンキナーゼ)
ヌクレオチド
Genbank受入番号M76125
Genbankバージョン番号M76125.1 GI:292869
Genbankレコード更新日:2010年6月23日、08:53AM
ポリペプチド
Genbank受入番号AAA61243
Genbankバージョン番号AAA61243.1 GI:29870
Genbankレコード更新日:2010年6月23日、08:53AM
相互参照
O’Bryan J.P.,et al Mol.Cell.Biol.11(10),5016-5031(1991);Bergsagel P.L.,et al J.Immunol.148(2),590-596(1992)
他の情報
公式記号:AXL
他の略称:JTK11、UFO
他の名称:AXL癌遺伝子、AXLトランスフォーミング配列/遺伝子;癌遺伝子AXL;チロシン-タンパク質キナーゼ受容体UFO
抗体
・YW327.6S2 -Ye X.,et al Oncogene.2010 Sep 23;29(38):5254-64。(Genentech)
・BergenBio:BGB324(http://www.bergenbio.com/BGB324)
【0212】
(50)CD30-TNFRSF8(腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリー、メンバー8)
ヌクレオチド
Genbank受入番号M83554
Genbankバージョン番号M83554.1 GI:180095
Genbankレコード更新日:2010年6月23日、08:53AM
ポリペプチド
Genbank受入番号AAA51947
Genbankバージョン番号AAA51947.1 GI:180096
Genbankレコード更新日:2010年6月23日、08:53AM
相互参照
Durkop H.,et al Cell 68(3),421-427(1992)
他の情報
公式記号:TNFRSF8
他の略称:CD30、D1S166E、Ki-1
他の名称:CD30L受容体、Ki-1抗原;サイトカイン受容体CD30、リンパ球活性化抗原CD30、腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリーメンバー8
【0213】
(51)BCMA(B細胞成熟抗原)-TNFRSF17(腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリー、メンバー17)
ヌクレオチド
Genbank受入番号Z29574
Genbankバージョン番号Z29574.1 GI:471244
Genbankレコード更新日:2011年2月2日、10:40AM
ポリペプチド
Genbank受入番号CAA82690
Genbankバージョン番号CAA82690.1 GI:471245
Genbankレコード更新日:2011年2月2日、10:40AM
相互参照
Laabi Y.,et al Nucleic Acids Res.22(7),1147-1154(1994)
他の情報
公式記号:TNFRSF17
他の略称:BCM、BCMA、CD269
他の名称:B細胞成熟抗原;B細胞成熟因子;B細胞成熟タンパク質;腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリーメンバー17
【0214】
(52)CT Ags-CTA(癌精巣抗原)
相互参照
Fratta E.,et al.Mol Oncol.2011 Apr;5(2):164-82、Lim SH.,at al Am J Blood Res.2012;2(1):29-35。
【0215】
(53)CD174(ルイス式Y)-FUT3(フコシルトランスフェラーゼ3(ガラクトシド3(4)-L-フコシルトランスフェラーゼ、ルイス式血液型群)
ヌクレオチド
Genbank受入番号NM000149
Genbankバージョン番号NM000149.3 GI:148277008
Genbankレコード更新日:2012年6月26日、04:49PM
ポリペプチド
Genbank受入番号NP_000140
Genbankバージョン番号NP_000140.1 GI:4503809
Genbankレコード更新日:2012年6月26日、04:49PM
相互参照
Kukowska-Latallo,J.F.,et al Genes Dev.4(8),1288-1303(1990)
他の情報
公式記号:FUT3
他の略称:CD174、FT3B、FucT-III、LE、Les
他の名称:ルイスFT、α-(1,3/1,4)-フコシルトランスフェラーゼ、ルイス式血液型α-4-フコシルトランスフェラーゼ、フコシルトランスフェラーゼIII;ガラクトシド3(4)-L-フコシルトランスフェラーゼ
【0216】
(54)CLEC14A(C型レクチンドメインファミリー14、メンバーA、Genbank受入番号NM175060)
ヌクレオチド
Genbank受入番号NM175060
Genbankバージョン番号NM175060.2 GI:371123930
Genbankレコード更新日:2012年4月1日、03:34PM
ポリペプチド
Genbank受入番号NP_778230
Genbankバージョン番号NP_778230.1 GI:28269707
Genbankレコード更新日:2012年4月1日、03:34PM
他の情報
公式記号:CLEC14A
他の略称:UNQ236/PRO269、C14orf27、CEG1、EGFR-5
他の名称:C型レクチンドメインファミリー14、メンバーA、ClECT及びEGF様ドメイン含有タンパク質、上皮増殖因子受容体5
【0217】
(55)GRP78-HSPA5(熱ショック70kDaタンパク質5(グルコース制御タンパク質、78kDa)
ヌクレオチド
Genbank受入番号NM005347
Genbankバージョン番号NM005347.4 GI:305855105
Genbankレコード更新日:2012年9月30日、01:42PM
ポリペプチド
Genbank受入番号NP_005338
Genbankバージョン番号NP_005338.1 GI:16507237
Genbankレコード更新日:2012年9月30日、01:42PM
相互参照
Ting J.,et al DNA 7(4),275-286(1988)
他の情報
公式記号:HSPA5
他の略称:BIP、GRP78、MIF2
他の名称:78kDaグルコース制御タンパク質、小胞体内腔Ca(2+)結合タンパク質grp78、免疫グロブリン重鎖結合タンパク質
【0218】
(56)CD70(CD70分子)L08096
ヌクレオチド
Genbank受入番号L08096
Genbankバージョン番号L08096.1 GI:307127
Genbankレコード更新日:2012年6月23日、08:54AM
ポリペプチド
Genbank受入番号AAA36175
Genbankバージョン番号AAA36175.1 GI:307128
Genbankレコード更新日:2012年6月23日、08:54AM
相互参照
Goodwin R.G.,et al Cell 73(3),447-456(1993)
他の情報
公式記号:CD70
他の略称:CD27L、CD27LG、TNFSF7
他の名称:CD27リガンド、CD27-L;CD70抗原、Ki-24抗原、表面抗原CD70、腫瘍壊死因子(リガンド)スーパーファミリー、メンバー7、腫瘍壊死因子リガンドスーパーファミリーメンバー7
抗体
・CD70に対するMDX-1411(Medarex)
・h1F6(Oflazoglu,E.,et al,Clin Cancer Res.2008 Oct 1;14(19):6171-80;Seattle Genetics)
例えば、US20060083736の配列番号1、2、11、及び12、並びに
図1を参照。
【0219】
(57)幹細胞特異的抗原。例えば、以下:
・5T4(以下のエントリー(63)を参照)
・CD25(上記エントリー(48)を参照)
・CD32
○ポリペプチド
■Genbank受入番号ABK42161
■Genbankバージョン番号ABK42161.1 GI:117616286
■Genbankレコード更新日:2007年7月25日、03:00PM
■LGR5/GPR49
○ヌクレオチド
■Genbank受入番号NM_003667
■Genbankバージョン番号NM_003667.2 GI:24475886
■Genbankレコード更新日:2007年7月22日、03:38PM
○ポリペプチド
■Genbank受入番号NP_003658
■Genbankバージョン番号NP_003658.1 GI:4504379
■Genbankレコード更新日:2007年7月22日、03:38PM
■プロミニン(Prominin)/CD133
○ヌクレオチド
■Genbank受入番号NM_006017
■Genbankバージョン番号NM_006017.2 GI:224994187
■Genbankレコード更新日:2012年9月30日、01:47PM
○ポリペプチド
■Genbank受入番号NP_006008
■Genbankバージョン番号NP_006008.1 GI:5174387
■・Genbankレコード更新日:2012年9月30日、01:47PM
【0220】
(58)ASG-5
相互参照
(Smith L.M.,et.al AACR 2010 Annual Meeting(abstract #2590);Gudas J.M.,et.al.AACR 2010 Annual Meeting(abstract #4393)
抗体
・抗AGS-5抗体:M6.131(Smith,L.M.,et.al AACR 2010 Annual Meeting(abstract #2590)
【0221】
(59)ENPP3(エクトヌクレオチドピロホスファターゼ/ホスホジエステラーゼ3)
ヌクレオチド
Genbank受入番号AF005632
Genbankバージョン番号AF005632.2 GI:4432589
Genbankレコード更新日:2010年3月10日、09:41PM
ポリペプチド
Genbank受入番号AAC51813
Genbankバージョン番号AAC51813.1 GI:2465540
Genbankレコード更新日:2010年3月10日、09:41PM
相互参照
Jin-Hua P.,et al Genomics 45(2),412-415(1997)
他の情報
公式記号:ENPP3
他の略称:RP5-988G15.3、B10、CD203c、NPP3、PD-IBETA、PDNP3
他の名称:E-NPP3、dJ1005H11.3(ホスホジエステラーゼI/ヌクレオチドピロホスファターゼ3)、dJ914N13.3(ホスホジエステラーゼI/ヌクレオチドピロホスファターゼ3)、エクトヌクレオチドピロホスファターゼ/ホスホジエステラーゼファミリーメンバー3、gp130RB13-6、ホスホジエステラーゼIβ、ホスホジエステラーゼI/ヌクレオチドピロホスファターゼ3、ホスホジエステラーゼ-Iβ
【0222】
(60)PRR4(プロリンリッチ4(涙腺))
ヌクレオチド
Genbank受入番号NM_007244
Genbankバージョン番号NM_007244.2 GI:154448885
Genbankレコード更新日:2012年6月28日、12:39PM
ポリペプチド
Genbank受入番号NP_009175
Genbankバージョン番号NP_009175.2 GI:154448886
Genbankレコード更新日:2012年6月28日、12:39PM
相互参照
Dickinson D.P.,et al Invest.Ophthalmol.Vis.Sci.36(10),2020-2031(1995)
他の情報
公式記号:PRR4
他の略称:LPRP、PROL4
他の名称:涙腺プロリンリッチタンパク質、鼻咽頭癌関連プロリンリッチタンパク質4、プロリンリッチポリペプチド4、プロリンリッチタンパク質4
【0223】
(61)GCC-GUCY2C(グアニル酸シクラーゼ2C(熱安定性エンテロトキシン受容体)
ヌクレオチド
Genbank受入番号NM_004963
Genbankバージョン番号NM_004963.3 GI:222080082
Genbankレコード更新日:2012年、9月2日、01:50PM
ポリペプチド
Genbank受入番号NP_004954
Genbankバージョン番号NP_004954.2 GI:222080083
Genbankレコード更新日:2012年、9月2日、01:50PM
相互参照
De Sauvage F.J.,et al J.Biol.Chem.266(27),17912-17918(1991)、Singh S.,et al BioChem.Biophys.Res.Commun.179(3),1455-1463(1991)
他の情報
公式記号:GUCY2C
他の略称:DIAR6、GUC2C、MUCIL、STAR
他の名称:GC-C、STA受容体、グアニリルシクラーゼC、hSTAR、熱安定性エンテロトキシン受容体、腸管グアニル酸シクラーゼ(intestinal guanylate cyclase)
【0224】
(62)Liv-1-SLC39A6(溶質担体ファミリー39(亜鉛輸送体)、メンバー6)
ヌクレオチド
Genbank受入番号U41060
Genbankバージョン番号U41060.2 GI:12711792
Genbankレコード更新日:Nov 30,2009 04:35PM
ポリペプチド
Genbank受入番号AAA96258
Genbankバージョン番号AAA96258.2 GI:12711793
Genbankレコード更新日:Nov 30,2009 04:35PM
相互参照
Taylor KM.,et al Biochim Biophys Acta.2003 Apr 1;1611(1-2):16-30
他の情報
公式記号:SLC39A6
他の略称:LIV-1
他の名称:LIV-1タンパク質、エストロゲン制御型、ZIP-6、エストロゲン制御タンパク質LIV-1、溶質輸送体ファミリー39(金属イオン輸送体)、メンバー6、溶質輸送体ファミリー39メンバー6、亜鉛輸送体ZIP6、zrt-及びIrt-様タンパク質6
【0225】
(63)5T4、トロホブラスト糖タンパク質、TPBG-TPBG(トロホブラスト糖タンパク質)
ヌクレオチド
Genbank受入番号AJ012159
Genbankバージョン番号AJ012159.1 GI:3805946
Genbankレコード更新日:2011年2月1日、10:27AM
ポリペプチド
Genbank受入番号CAA09930
Genbankバージョン番号CAA09930.1 GI:3805947
Genbankレコード更新日:2011年2月1日、10:27AM
相互参照
King K.W.,et al Biochim.Biophys.Acta 1445(3),257-270(1999)
他の情報
・公式記号:TPBG
・他の略称:5T4、5T4AG、M6P1
・他の名称:5T4癌胎児性抗原、5T4癌胎児性トロホブラスト糖タンパク質、5T4癌トロホブラスト(oncotrophoblast)糖タンパク質
・WO2015/155345を参照。
【0226】
(64)CD56-NCMA1(神経細胞接着分子1)
ヌクレオチド
Genbank受入番号NM_000615
Genbankバージョン番号NM_000615.6 GI:336285433
Genbankレコード更新日:2012年9月23日、02:32PM
ポリペプチド
Genbank受入番号NP_000606
Genbankバージョン番号NP_000606.3 GI:94420689
Genbankレコード更新日:2012年9月23日、02:32PM
相互参照
Dickson,G.,et al,Cell 50(7),1119-1130(1987)
他の情報
公式記号:NCAM1
他の略称:CD56、MSK39、NCAM
他の名称:モノクローナル抗体5.1H11により認識される抗原、神経細胞接着分子、NCAM
抗体
Immunogen:HuN901(Smith SV.,et al Curr Opin Mol Ther.2005 Aug;7(4):394-401)
例えば、マウスN901抗体をヒト化したものを参照。Roguska,M.A.,et al.Proc Natl Acad Sci USA Feb 1994;91:969-973の
図1b及び
図1eを参照。
【0227】
(65)CanAg(腫瘍関連抗原CA242)
相互参照
Haglund C.,et al Br J Cancer 60:845-851,1989;Baeckstrom D.,et al J Biol Chem 266:21537-21547,1991
抗体
huC242(Tolcher AW et al.,J Clin Oncol.2003 Jan 15;21(2):211-22、Immunogen)
例えば、US20080138898A1の配列番号1及び2を参照
【0228】
(66)FOLR1(葉酸受容体1)
ヌクレオチド
Genbank受入番号J05013
Genbankバージョン番号J05013.1 GI:182417
Genbankレコード更新日:2010年6月23日、08:47AM
ポリペプチド
Genbank受入番号AAA35823
Genbankバージョン番号AAA35823.1 GI:182418
Genbankレコード更新日:2010年6月23日、08:47AM
相互参照
Elwood P.C.,et al J.Biol.Chem.264(25)、14893-14901(1989)
他の情報
公式記号:FOLR1
他の略称:FBP、FOLR
他の名称:FR-α、KB細胞FBP、成人葉酸結合タンパク質、葉酸結合タンパク質、葉酸受容体α、葉酸受容体、成人型、卵巣腫瘍関連抗原MOv18
抗体
M9346A-Whiteman KR.,et al Cancer Res April 15,2012;72(8 Supplement):4628(Immunogen)
【0229】
(67)GPNMB(糖タンパク質(膜貫通型)nmb)
ヌクレオチド
Genbank受入番号X76534
Genbankバージョン番号X76534.1 GI:666042
Genbankレコード更新日:2011年2月2日、10:10AM
ポリペプチド
Genbank受入番号CAA54044
Genbankバージョン番号CAA54044.1 GI:666043
Genbankレコード更新日:2011年2月2日、10:10AM
相互参照
Weterman M.A.,et al Int.J.Cancer 60(1),73-81(1995)
他の情報
公式記号:GPNMB
他の略称:UNQ1725/PRO9925、HGFIN、NMB
他の名称:糖タンパク質NMB、糖タンパク質nmb様タンパク質、オステオアクチビン、膜貫通糖タンパク質HGFIN、膜貫通糖タンパク質NMB
抗体
Celldex Therapeutics:CR011(Tse KF.,et al Clin Cancer Res.2006 Feb 15;12(4):1373-82)
例えば、EP 1827492の配列番号22、24、26、31、33、及び35を参照
【0230】
(68)TIM-1-HAVCR1(A型肝炎ウイルス細胞受容体1)
ヌクレオチド
Genbank受入番号AF043724
Genbankバージョン番号AF043724.1 GI:2827453
Genbankレコード更新日:2010年3月10日、06:24PM
ポリペプチド
Genbank受入番号AAC39862
Genbankバージョン番号AAC39862.1 GI:2827454
Genbankレコード更新日:2010年3月10日、06:24PM
相互参照
Feigelstock D.,et al J.Virol.72(8),6621-6628(1998)
他の情報
公式記号:HAVCR1
他の略称:HAVCR、HAVCR-1、KIM-1、KIM1、TIM、TIM-1、TIM1、TIMD-1、TIMD1
他の名称:T細胞免疫グロブリンドメイン及びムチンドメインタンパク質1、T細胞膜タンパク質1、腎臓損傷分子1
【0231】
(69)RG-1/前立腺腫瘍標的ミンディン-ミンディン/RG-1
相互参照
Parry R.,et al Cancer Res.2005 Sep 15;65(18):8397-405
【0232】
(70)B7-H4-VTCN1(V-setドメイン含有T細胞活性化インヒビター1)
ヌクレオチド
Genbank受入番号BX648021
Genbankバージョン番号BX648021.1 GI:34367180
Genbankレコード更新日:2011年2月2日、08:40AM
相互参照
Sica GL.,et al Immunity.2003 Jun;18(6):849-61
他の情報
公式記号:VTCN1
他の略称:RP11-229A19.4、B7-H4、B7H4、B7S1、B7X、B7h.5、PRO1291、VCTN1
他の名称:B7ファミリーメンバー、H4、B7スーパーファミリーメンバー1、T細胞同時刺激分子B7x、T細胞同時刺激分子B7x、V-setドメイン含有T細胞活性化インヒビター1、免疫同時刺激タンパク質B7-H4
【0233】
(71)PTK7(PTK7タンパク質チロシンキナーゼ7)
ヌクレオチド
Genbank受入番号AF447176
Genbankバージョン番号AF447176.1 GI:17432420
Genbankレコード更新日:2008年11月28日、01:51PM
ポリペプチド
Genbank受入番号AAL39062
Genbankバージョン番号AAL39062.1 GI:17432421
Genbankレコード更新日:2008年11月28日、01:51PM
相互参照
Park S.K.,et al J.BioChem.119(2),235-239(1996)
他の情報
公式記号:PTK7
他の略称:CCK-4、CCK4
他の名称:結腸癌キナーゼ4、不活性チロシン-タンパク質キナーゼ7、偽チロシンキナーゼ受容体(pseudo tyrosine kinase receptor)7、チロシン-タンパク質キナーゼ様7
【0234】
(72)CD37(CD37分子)
ヌクレオチド
Genbank受入番号NM_001040031
Genbankバージョン番号NM_001040031.1 GI:91807109
Genbankレコード更新日:2012年7月29日、02:08PM
ポリペプチド
Genbank受入番号NP_001035120
Genbankバージョン番号NP_001035120.1 GI:91807110
Genbankレコード更新日:2012年7月29日、02:08PM
相互参照
Schwartz-Albiez R.,et al J.Immunol.140(3),905-914(1988)
他の情報
公式記号:CD37
他の略称:GP52-40、TSPAN26
他の名称:CD37抗原、細胞分化抗原37、白血球抗原CD37、白血球表面抗原CD37、テトラスパニン-26、tspan-26
抗体
Boehringer Ingelheim:mAb 37.1(Heider KH.,et al Blood.2011 Oct 13;118(15):4159-68)
Trubion:CD37-SMIP(G28-1 scFv-Ig)((Zhao X.,et al Blood.2007;110:2569-2577)
例えば、US20110171208A1の配列番号253を参照
Immunogen:K7153A(Deckert J.,et al Cancer Res April 15,2012;72(8 Supplement):4625)
【0235】
(73)CD138-SDC1(シンデカン1)
ヌクレオチド
Genbank受入番号AJ551176
Genbankバージョン番号AJ551176.1 GI:29243141
Genbankレコード更新日:2011年2月1日、12:09PM
ポリペプチド
Genbank受入番号CAD80245
Genbankバージョン番号CAD80245.1 GI:29243142
Genbankレコード更新日:2011年2月1日、12:09PM
相互参照
O’Connell FP.,et al AM J Clin Pathol.2004 Feb;121(2):254-63
他の情報
公式記号:SDC1
他の略称:CD138、SDC、SYND1、シンデカン
他の名称:CD138抗原、ヘパラン硫酸プロテオグリカン線維芽細胞増殖因子受容体、シンデカンプロテオグリカン1、シンデカン-1
抗体
Biotest:キメラ化MAb(nBT062)-(Jagannath S.,et al Poster ASH#3060,2010;WIPO特許出願WO/2010/128087)
例えば、US20090232810の配列番号1及び2を参照
Immunogen:B-B4(Tassone P.,et al Blood 104_3688-3696)
例えば、US20090175863A1の配列番号1及び2を参照
【0236】
(74)CD74(CD74分子、主要組織適合遺伝子複合体、クラスIIインバリアント鎖)
ヌクレオチド
Genbank受入番号NM_004355
Genbankバージョン番号NM_004355.1 GI:343403784
Genbankレコード更新日:2012年9月23日、02:30PM
ポリペプチド
Genbank受入番号NP_004346
Genbankバージョン番号NP_004346.1 GI:10835071
Genbankレコード更新日:2012年9月23日、02:30PM
相互参照
Kudo,J.,et al Nucleic Acids Res.13(24),8827-8841(1985)
他の情報
公式記号:CD74
他の略称:DHLAG、HLADG、II、Ia-GAMMA
他の名称:CD74抗原(主要組織適合遺伝子複合体の不変ポリペプチド、クラスII抗原関連)、HLAクラスII組織適合性抗原γ鎖、HLA-DR抗原関連インバリアント鎖、HLA-DR-γ、Ia-関連インバリアント鎖、MHC HLA-DRγ鎖、クラスII抗原のγ鎖、p33
抗体
Immunomedics:hLL1(ミラツズマブ)-Berkova Z.,et al Expert Opin Investig Drugs.2010 Jan;19(1):141-9)
例えば、US20040115193の配列番号19、20、21、22、23、及び24を参照
Genmab:HuMax-CD74(ウェブサイトを参照)
【0237】
(75)クローディン-CL(クローディン)
相互参照
Offner S.,et al Cancer Immunol Immunother.2005 May;54(5):431-45,Suzuki H.,et al Ann N Y Acad Sci.2012 Jul;1258:65-70)
ヒトでは、このファミリーの中の24のメンバーが記載される-文献中の参照を参照。
【0238】
(76)EGFR(上皮増殖因子受容体)
ヌクレオチド
Genbank受入番号NM_005228
Genbankバージョン番号NM_005228.3 GI:41927737
Genbankレコード更新日:2012年9月30日、01:47PM
ポリペプチド
Genbank受入番号NP_005219
Genbankバージョン番号NP_005219.2 GI:29725609
Genbankレコード更新日:2012年9月30日、01:47PM
相互参照
Dhomen NS.,et al Crit Rev Oncog.2012;17(1):31-50
他の情報
公式記号:EGFR
他の略称:ERBB、ERBB1、HER1、PIG61、mENA
他の名称:トリ赤芽球性白血病ウイルス性(v-erb-b)癌遺伝子ホモログ、細胞増殖抑制タンパク質40、細胞増殖誘導タンパク質61、癌原遺伝子c-ErbB-1、受容体チロシン-タンパク質キナーゼerbB-1
抗体
BMS:セツキシマブ(アービタックス)-Broadbridge VT.,et al Expert Rev Anticancer Ther.2012 May;12(5):555-65。
例えば、US6217866、ATTC寄託番号9764を参照。
Amgen:パニツムマブ(ベクティビックス)-Argiles G.,et al Future Oncol.2012 Apr;8(4):373-89
例えば、US6235883の配列番号23~38を参照。
Genmab:ザルツムマブ -Rivera F.,et al Expert Opin Biol Ther.2009 May;9(5):667-74。
YM Biosciences:ニモツズマブ(Nimotuzumab)-Ramakrishnan MS.,et al MAbs.2009 Jan-Feb;1(1):41-8。
例えば、US5891996の配列番号27~34を参照。
【0239】
(77)Her3(ErbB3)-ERBB3(v-erb-b2赤芽球性白血病ウイルス性癌遺伝子ホモログ3(トリ))
ヌクレオチド
Genbank受入番号M34309
Genbankバージョン番号M34309.1 GI:183990
Genbankレコード更新日:2010年6月23日、08:47PM
ポリペプチド
Genbank受入番号AAA35979
Genbankバージョン番号AAA35979.1 GI:306841
Genbankレコード更新日:2010年6月23日、08:47PM
相互参照
Plowman,G.D.,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.87(13),4905-4909(1990)
他の情報
公式記号:ERBB3
他の略称:ErbB-3、HER3、LCCS2、MDA-BF-1、c-erbB-3、c-erbB3、erbB3-S、p180-ErbB3、p45-sErbB3、p85-sErbB3
他の名称:癌原遺伝子様タンパク質c-ErbB-3、受容体チロシン-タンパク質キナーゼerbB-3、チロシンキナーゼ型細胞表面受容体HER3
抗体
Merimack Pharma:MM-121(Schoeberl B.,et al Cancer Res.2010 Mar 15;70(6):2485-2494)
例えば、US2011028129の配列番号1、2、3、4、5、6、7、及び8を参照。
【0240】
(78)RON-MST1R(マクロファージ刺激1受容体(c-met関連チロシンキナーゼ))
ヌクレオチド
Genbank受入番号X70040
Genbankバージョン番号X70040.1 GI:36109
Genbankレコード更新日:2011年2月2日、10:17PM
ポリペプチド
Genbank受入番号CCA49634
Genbankバージョン番号CCA49634.1 GI:36110
Genbankレコード更新日:2011年2月2日、10:17PM
相互参照
Ronsin C.,et al Oncogene 8(5),1195-1202(1993)
他の情報
公式記号:MST1R
他の略称:CD136、CDw136、PTK8、RON
他の名称:MSP受容体、MST1R変異型RON30、MST1R変異型RON62、PTK8タンパク質チロシンキナーゼ8、RON変異型E2E3、c-met関連チロシンキナーゼ、マクロファージ刺激タンパク質受容体、p185-Ron、可溶性RON変異型1、可溶性RON変異型2、可溶性RON変異型3、可溶性RON変異型4
【0241】
(79)EPHA2(EPH受容体A2)
ヌクレオチド
Genbank受入番号BC037166
Genbankバージョン番号BC037166.2 GI:33879863
Genbankレコード更新日:2012年3月6日、01:59PM
ポリペプチド
Genbank受入番号AAH37166
Genbankバージョン番号AAH37166.1 GI:22713539
Genbankレコード更新日:2012年3月6日、01:59PM
相互参照
Strausberg R.L.,et al Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.99(26),16899-16903(2002)
他の情報
公式記号:EPHA2
他の略称:ARCC2、CTPA、CTPP1、ECK
他の名称:エフリンA型受容体2、上皮細胞受容体タンパク質チロシンキナーゼ、可溶性EPHA2変異型1、チロシン-タンパク質キナーゼ受容体ECK
抗体
Medimmune:1C1(Lee JW.,et al Clin Cancer Res.2010 May 1;16(9):2562-2570)
例えば、US20090304721A1の
図7及び
図8を参照。
【0242】
(80)CD20-MS4A1(膜貫通の4つのドメイン(membrane-spanning 4-domains)、サブファミリーA、メンバー1)
ヌクレオチド
Genbank受入番号M27394
Genbankバージョン番号M27394.1 GI:179307
Genbankレコード更新日:2009年11月30日、11:16AM
ポリペプチド
Genbank受入番号AAA35581
Genbankバージョン番号AAA35581.1 GI:179308
Genbankレコード更新日:2009年11月30日、11:16AM
相互参照
Tedder T.F.,et al Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.85(1),208-212(1988)
他の情報
公式記号:MS4A1
他の略称:B1、Bp35、CD20、CVID5、LEU-16、MS4A2、S7
他の名称:Bリンパ球抗原CD20、Bリンパ球細胞表面抗原B1、CD20抗原、CD20受容体、白血球表面抗原Leu-16
抗体
Genentech/Roche:リツキシマブ-Abdulla NE.,et al BioDrugs.2012 Apr 1;26(2):71-82。
例えば、US5736137、ATCC寄託番号HB-69119を参照。
GSK/Genmab:オファツムマブ-Nightingale G.,et al Ann Pharmacother.2011 Oct;45(10):1248-55。
例えば、US20090169550A1の配列番号2、4、及び5を参照。
Immunomedics:ベルツズマブ-Goldenberg DM.,et al Leuk Lymphoma.2010 May;51(5):747-55。
例えば、US7919273B2の配列番号1、2、3、4、5、及び6を参照。
【0243】
(81)テネイシンC-TNC(テネイシンC)
ヌクレオチド
Genbank受入番号NM_002160
Genbankバージョン番号NM_002160.3 GI:340745336
Genbankレコード更新日:2012年9月23日、02:33PM
ポリペプチド
Genbank受入番号NP_002151
Genbankバージョン番号NP_002151.2 GI:153946395
Genbankレコード更新日:2012年9月23日、02:33PM
相互参照
Nies D.E.,et al J.Biol.Chem.266(5),2818-2823(1991)、Siri A.,et al Nucleic Acids Res.19(3),525-531(1991)
他の情報
公式記号:TNC
他の略称:150-225、GMEM、GP、HXB、JI、TN、TN-C
他の名称:GP150-225、サイトタクチン、神経膠腫関連細胞外基質抗原、ヘキサブラキオン(テネイシン)、筋腱間抗原、ニューロネクチン(neuronectin)、テネイシン、テネイシン-Cアイソフォーム14/AD1/16
抗体
Philogen:G11(von Lukowicz T.,et al J Nucl Med.2007 Apr;48(4):582-7)及びF16(Pedretti M.,et al Lung Cancer.2009 Apr;64(1):28-33)
例えば、US7968685の配列番号29、35、45、及び47を参照。
【0244】
(82)FAP(線維芽細胞活性化タンパク質、α)
ヌクレオチド
Genbank受入番号U09278
Genbankバージョン番号U09278.1 GI:1888315
Genbankレコード更新日:2010年6月23日、09:22AM
ポリペプチド
Genbank受入番号AAB49652
Genbankバージョン番号AAB49652.1 GI:1888316
Genbankレコード更新日:2010年6月23日、09:22AM
相互参照
Scanlan,M.J.,et al Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.91(12),5657-5661(1994)
他の情報
公式記号:FAP
他の略称:DPPIV、FAPA
他の名称:170kDa黒色腫膜結合ゼラチナーゼ、膜内在性セリンプロテアーゼ、セプラーゼ
【0245】
(83)DKK-1(Dickkopf1ホモログ(アフリカツメガエル))
ヌクレオチド
Genbank受入番号NM_012242
Genbankバージョン番号NM_012242.2 GI:61676924
Genbankレコード更新日:2012年9月30日、01:48PM
ポリペプチド
Genbank受入番号NP_036374
Genbankバージョン番号NP_036374.1 GI:7110719
Genbankレコード更新日:2012年9月30日、01:48PM
相互参照
Fedi P.et al J.Biol.Chem.274(27),19465-19472(1999)
他の情報
公式記号:DKK1
他の略称:UNQ492/PRO1008、DKK-1、SK
他の名称:dickkopf関連タンパク質-1、dickkopf-1様、dickkopf-様タンパク質1、dickkopf-関連タンパク質1、hDkk-1
抗体
・Novartis:BHQ880(Fulciniti M.,et al Blood.2009 Jul 9;114(2):371-379)
例えば、US20120052070A1の配列番号100及び108を参照。
【0246】
(84)CD52(CD52分子)
ヌクレオチド
Genbank受入番号NM_001803
Genbankバージョン番号NM_001803.2 GI:68342029
Genbankレコード更新日:2012年9月30日、01:48PM
ポリペプチド
Genbank受入番号NP_001794
Genbankバージョン番号NP_001794.2 GI:68342030
Genbankレコード更新日:2012年9月30日、01:48PM
相互参照
Xia M.Q.,et al Eur.J.Immunol .21(7),1677-1684(1991)
他の情報
公式記号:CD52
他の略称:CDW52
他の名称:CAMPATH-1抗原、CD52抗原(CAMPATH-1抗原)、CDW52抗原(CAMPATH-1抗原)、ケンブリッジ病理学(cambridge pathology)1抗原、精巣上体分泌タンパク質E5、he5;ヒト精巣上体特異的タンパク質5
抗体
アレムツズマブ(Campath)-Skoetz N.,et al Cochrane Database Syst Rev.2012 Feb 15;2:CD008078。
例えば、Drugbank受入番号DB00087(BIOD00109、BTD00109)を参照
【0247】
(85)CS1-SLAMF7(SLAMファミリーメンバー7)
ヌクレオチド
Genbank受入番号NM_021181
Genbankバージョン番号NM_021181.3 GI:1993571
Genbankレコード更新日:2012年6月29日、11:24AM
ポリペプチド
Genbank受入番号NP_067004
Genbankバージョン番号NP_067004.3 GI:19923572
Genbankレコード更新日:2012年6月29日、11:24AM
相互参照
Boles K.S.,et al Immunogenetics 52(3-4),302-307(2001)
他の情報
公式記号:SLAMF7
他の略称:UNQ576/PRO1138、19A、CD319、CRACC、CS1
他の名称:19A24タンパク質、CD2サブセット1、CD2様受容体活性化細胞傷害性細胞、CD2様受容体活性化細胞傷害性細胞、膜タンパク質FOAP-12、新規LY9(リンパ球抗原9)様タンパク質、タンパク質19A
抗体
BMS:エロツズマブ/HuLuc63(Benson DM.,et al J Clin Oncol.2012 Jun 1;30(16):2013-2015)
例えば、US20110206701の配列番号9、10、11、12、13、14、15、及び16を参照。
【0248】
(86)エンドグリン-ENG(エンドグリン)
ヌクレオチド
Genbank受入番号AF035753
Genbankバージョン番号AF035753.1 GI:3452260
Genbankレコード更新日:2010年3月10日、06:36PM
ポリペプチド
Genbank受入番号AAC32802
Genbankバージョン番号AAC32802.1 GI:3452261
Genbankレコード更新日:2010年3月10日、06:36PM
相互参照
Rius C.,et al Blood 92(12),4677-4690(1998)
公式記号:ENG
他の情報
他の略称:RP11-228B15.2、CD105、END、HHT1、ORW、ORW1
他の名称:CD105抗原
【0249】
(87)アネキシンA1-ANXA1(アネキシンA1)
ヌクレオチド
Genbank受入番号X05908
Genbankバージョン番号X05908.1 GI:34387
Genbankレコード更新日:2011年2月2日、10:02AM
ポリペプチド
Genbank受入番号CCA29338
Genbankバージョン番号CCA29338.1 GI:34388
Genbankレコード更新日:2011年2月2日、10:02AM
相互参照
Wallner B.P.,et al Nature 320(6057),77-81(1986)
他の情報
公式記号:ANXA1
他の略称:RP11-71A24.1、ANX1、LPC1
他の名称:アネキシンI(リポコルチンI)、アネキシン-1、カルパクチンII、カルパクチン-2、クロモビンディン(chromobindin)-9、リポコルチンI、p35、ホスホリパーゼA2抑制タンパク質
【0250】
(88)V-CAM(CD106)-VCAM1(血管細胞接着分子1)
ヌクレオチド
Genbank受入番号M60335
Genbankバージョン番号M60335.1 GI:340193
Genbankレコード更新日:2010年6月23日、08:56AM
ポリペプチド
Genbank受入番号AAA61269
Genbankバージョン番号AAA61269.1 GI:340194
Genbankレコード更新日:2010年6月23日、08:56AM
相互参照
Hession C.,et al J.Biol.Chem.266(11),6682-6685(1991)
他の情報
公式記号VCAM1
他の略称:CD106、INCAM-100
他の名称:CD106抗原;血管細胞接着タンパク質1
【0251】
抗体配列
抗インテグリンαvβ6
RHAB6.2
QVQLVQSGSELKKPGASVKISCKASGFAFTDSYMHWVRQAPGQGLEWMGWIDPENGDTEYAPKFQGRFVFSLDTSVSTAYLQISSLKAEDTAVYYCTRGTPTAVPNLRGDLQVLAQKVAGPYPFDYWGQGTLVTVSS
【0252】
RHCB6.2
QVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFIDSYMHWVRQAPGQRLEWMGWIDPENGDTEYAPKFQGRVTITTDTSASTAYMELSSLRSEDTAVYYCARGTPTAVPNLRGDLQVLAQKVAGPYPFDYWGQGTLVTVSS
【0253】
RHF
QVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGFNFIDSYMHWVRQAPGQRLEWMGWIDPENGDTEYAPKFQGRVTFTTDTSASTAYMELSSLRSEDTAVYYCNEGTPTGPYYFDYWGQGTLVTVSS
【0254】
RHFB6
QVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGFNFIDSYMHWVRQAPGQRLEWMGWIDPENGDTEYAPKFQGRVTFTTDTSASTAYMELSSLRSEDTAVYYCNEGTPTAVPNLRGDLQVLAQKVAGPYYFDYWGQGTLVTVSS
【0255】
RHAY100bP
QVQLVQSGSELKKPGASVKISCKASGFAFTDSYMHWVRQAPGQGLEWMGWIDPENGDTEYAPKFQGRFVFSLDTSVSTAYLQISSLKAEDTAVYYCTRGTPTGPYPFDYWGQGTLVTVSS
【0256】
RKF
ENVLTQSPGTLSLSPGERATLSCSASSSVSYMHWFQQKPGQAPRLLIYSTSNLASGIPDRFSGSGSGTDFTLTISRLEPEDFAVYYCQQRSSYPLTFGGGTKVEIK
【0257】
RKFL36L50
ENVLTQSPGTLSLSPGERATLSCSASSSVSYMHWLQQKPGQAPRLLIYLTSNLASGIPDRFSGSGSGTDFTLTISRLEPEDFAVYYCQQRSSYPLTFGGGTKVEIK
【0258】
RKC
EIVLTQSPGTLSLSPGERATLSCSASSSVSYMHWFQQKPGQAPRLLIYSTSNLASGIPDRFSGSGSGTDFTLTISRLEPEDFAVYYCQQRSSYPLTFGGGTKVEIK
【0259】
抗CD33
CD33 Hum195 VH
QVQLVQSGAEVKKPGSSVKVSCKASGYTFTDYNMHWVRQAPGQGLEWIGYIYPYNGGTGYNQKFKSKATITADESTNTAYMELSSLRSEDTAVYYCARGRPAMDYWGQGTLVTVSS
【0260】
CD33 Hum195 VK
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASESVDNYGISFMNWFQQKPGKAPKLLIYAASNQGSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPDDFATYYCQQSKEVPWTFGQGTKVEIK
【0261】
抗CD19
CD19 B4表面再構成VH
QVQLVQPGAEVVKPGASVKLSCKTSGYTFTSNWMHWVKQRPGQGLEWIGEIDPSDSYTNYNQNFKGKAKLTVDKSTSTAYMEVSSLRSDDTAVYYCARGSNPYYYAMDYWGQGTSVTVSS
【0262】
CD19 B4表面再構成VK
EIVLTQSPAIMSASPGERVTMTCSASSGVNYMHWYQQKPGTSPRRWIYDTSKLASGVPARFSGSGSGTSYSLTISSMEPEDAATYYCHQRGSYTFGGGTKLEIK
【0263】
抗Her2
ハーセプチンVH鎖
EVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFNIKDTYIHWVRQAPGKGLEWVARIYPTNGYTRYADSVKGRFTISADTSKNTAYLQMNSLRAEDTAVYYCSRWGGDGFYAMDYWGQGTLVTVSS
【0264】
ハーセプチンVL鎖
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQDVNTAVAWYQQKPGKAPKLLIYSASFLYSGVPSRFSGSRSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQHYTTPPTFGQGTKVEIK
【0265】
抗CD25
シムレクトVK(バシリキシマブとしても既知)
QIVSTQSPAIMSASPGEKVTMTCSASSSRSYMQWYQQKPGTSPKRWIYDTSKLASGVPARFSGSGSGTSYSLTISSMEAEDAATYYCHQRSSYTFGGGTKLEIK
【0266】
シムレクトVH
QLQQSGTVLARPGASVKMSCKASGYSFTRYWMHWIKQRPGQGLEWIGAIYPGNSDTSYNQKFEGKAKLTAVTSASTAYMELSSLTHEDSAVYYCSRDYGYYFDFWGQGTTLTVSS
【0267】
抗PSMA
脱免疫化VH’1
EVQLVQSGPEVKKPGATVKISCKTSGYTFTEYTIHWVKQAPGKGLEWIGNINPNNGGTTYNQKFEDKATLTVDKSTDTAYMELSSLRSEDTAVYYCAAGWNFDYWGQGTLLTVSS
【0268】
脱免疫化VK’1
DIQMTQSPSSLSTSVGDRVTLTCKASQDVGTAVDWYQQKPGPSPKLLIYWASTRHTGIPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFADYYCQQYNSYPLTFGPGTKVDIK
【0269】
脱免疫化VH1’5
EVKLVESGGGLVQPGGSMKLSCVASGFTFSNYWMNWVRQAPGKGLEWVAEIRSQSNNFATHYAESVKGRVTISRDDSKSIVYLQMNNLRAEDTGVYYCTRRWNNFWGQGTTVTVSS
【0270】
脱免疫化VH2’5
EVKLVESGGGLVQPGGSLKLSCVASGFTFSNYWMNWVRQAPGKGLEWVAEIRSQSNNFATHYAESVKGRVTISRDDSKSIVYLQMNNLRAEDTAVYYCTRRWNNFWGQGTTVTVSS
【0271】
脱免疫化VH3’5
EVQLVESGGGLVQPGGSLKLSCVASGFTFSNYWMNWVRQAPGKGLEWVAEIRSQSNNFATHYAESVKGRVTISRDDSKSIVYLQMNNLRAEDTAVYYCTRRWNNFWGQGTTVTVSS
【0272】
脱免疫化VH4’5
EVQLVESGGGLVQPGGSLKLSCVASGFTFSNYWMNWVRQAPGKGLEWVAEIRSQSNNFATHYAESVKGRFTISRDDSKSIVYLQMNNLRAEDTAVYYCTRRWNNFWGQGTTVTVSS
【0273】
脱免疫化VK1’5
NIVMTQFPSSMSASVGDRVTITCKASENVGTYVSWYQQKPDQSPKMLIYGASNRFTGVPDRFTGSGSATDFTLTISSLQTEDLADYYCGQSYTFPYTFGQGTKLEMK
【0274】
脱免疫化VK2’5
NIVMTQFPSSMSASVGDRVTITCKASENVGTYVSWYQQKPDQSPKMLIYGASNRFTGVPDRFSGSGSGTDFTLTISSLQAEDLADYYCGQSYTFPYTFGQGTKLEIK
【0275】
脱免疫化VK3’5
NIQMTQFPSAMSASVGDRVTITCKASENVGTYVSWYQQKPDQSPKMLIYGASNRFTGVPDRFSGSGSGTDFTLTISSLQAEDLADYYCGQSYTFPYTFGQGTKLEIK
【0276】
脱免疫化VK4’5
NIQMTQFPSAMSASVGDRVTITCKASENVGTYVSWYQQKPDQSPKMLIYGASNRFTGVPDRFSGSGSGTDFTLTISSLQAEDEADYYCGQSYTFPYTFGQGTKLEIK
【0277】
脱免疫化VK DI’5
NIVMTQFPKSMSASAGERMTLTCKASENVGTYVSWYQQKPTQSPKMLIYGASNRFTGVPDRFSGSGSGTDFILTISSVQAEDLVDYYCGQSYTFPYTFGGGTKLEMK
【0278】
脱免疫化VH DI’5
EVKLEESGGGLVQPGGSMKISCVASGFTFSNYWMNWVRQSPEKGLEWVAEIRSQSNNFATHYAESVKGRVIISRDDSKSSVYLQMNSLRAEDTAVYYCTRRWNNFWGQGTTVTVSS
【0279】
ヒト化RHA’5
EVQLVESGGGLVQPGGSLKLSCAASGFTFSNYWMNWVRQASGKGLEWVGEIRSQSNNFATHYAESVKGRFTISRDDSKNTAYLQMNSLKTEDTAVYYCTRRWNNFWGQGTTVTVSS
【0280】
ヒト化RHB’5
EVKLVESGGGLVQPGGSLKLSCAASGFTFSNYWMNWVRQASGKGLEWVAEIRSQSNNFATHYAESVKGRVIISRDDSKNTVYLQMNSLRTEDTAVYYCTRRWNNFWGQGTTVTVSS
【0281】
ヒト化RHC’5
EVQLVESGGGLVQPGGSLKLSCAASGFTFSNYWMNWVRQASGKGLEWVAEIRSQSNNFATHYAESVKGRVIISRDDSKNTVYLQMNSLRTEDTAVYYCTRRWNNFWGQGTTVTVSS
【0282】
ヒト化RHD’5
EVKLVESGGGLVQPGGSLKLSCAASGFTFSNYWMNWVRQASGKGLEWVGEIRSQSNNFATHYAESVKGRVIISRDDSKNTVYLQMNSLRTEDTAVYYCTRRWNNFWGQGTTVTVSS
【0283】
ヒト化RHE’5
EVKLVESGGGLVQPGGSLKLSCAASGFTFSNYWMNWVRQASGKGLEWVAEIRSQSNNFATHYAESVKGRFTISRDDSKNTVYLQMNSLRTEDTAVYYCTRRWNNFWGQGTTVTVSS
【0284】
ヒト化RHF’5
EVKLVESGGGLVQPGGSLKLSCAASGFTFSNYWMNWVRQASGKGLEWVAEIRSQSNNFATHYAESVKGRVIISRDDSKNTAYLQMNSLRTEDTAVYYCTRRWNNFWGQGTTVTVSS
【0285】
ヒト化RHG’5
EVKLVESGGGLVQPGGSLKLSCAASGFTFSNYWMNWVRQASGKGLEWVAEIRSQSNNFATHYAESVKGRVIISRDDSKNTAYLQMNSLRTEDTAVYYCTRRWNNFWGQGTTVTVSS
【0286】
ヒト化RKA’5
DIQMTQSPSSVSASVGDRVTITCKASENVGTYVSWYQQKPGTAPKLLIYGASNRFTGVPSRFSGSGSATDFTLTINNLQPEDFATYYCGQSYTFPYTFGQGTKVEIK
【0287】
ヒト化RKB’5
DIQMTQSPSSVSASVGDRVTITCKASENVGTYVSWYQQKPGTAPKLLIYGASNRFTGVPSRFSGSGSATDFTLTINNLQPEDFATYYCGQSYTFPYTFGQGTKVEIK
【0288】
ヒト化RKC’5
DIQMTQSPSSVSASVGDRVTITCKASENVGTYVSWYQQKPGTAPKMLIYGASNRFTGVPSRFSGSGSATDFTLTINNLQPEDFATYYCGQSYTFPYTFGQGTKVEIK
【0289】
ヒト化RKD’5
DIQMTQSPSSVSASVGDRVTITCKASENVGTYVSWYQQKPGTAPKMLIYGASNRFTGVPSRFSGSGSATDFTLTINNLQPEDFATYYCGQSYTFPYTFGQGTKVEIK
【0290】
ヒト化RKE’5
NIVMTQSPSSVSASVGDRVTITCKASENVGTYVSWYQQKPGTAPKLLIYGASNRFTGVPDRFTGSGSATDFILTINNLQPEDFATYYCGQSYTFPYTFGQGTKVEIK
【0291】
ヒト化RKF’5
NIVMTQSPSSVSASVGDRVTITCKASENVGTYVSWYQQKPGTAPKMLIYGASNRFTGVPSRFSGSGSATDFILTINNLQPEDFATYYCGQSYTFPYTFGQGTKVEIK
【0292】
ヒト化RKG’5
NIVMTQSPSSVSASVGDRVTITCKASENVGTYVSWYQQKPGTAPKMLIYGASNRFTGVPDRFTGSGSATDFTLTINNLQPEDFATYYCGQSYTFPYTFGQGTKVEIK
【0293】
親抗体は、アルブミン結合ペプチド(ABP)配列を含む融合タンパク質であることも可能である(Dennis et al.(2002)“Albumin Binding As A General Strategy For Improving The Pharmacokinetics Of Proteins” J Biol Chem.277:35035-35043、WO01/45746)。本発明の抗体は、以下に教示されるABP配列を持つ融合タンパク質を含み、それらは全て本明細書中、参照として援用される:(i)Dennis et al(2002)J Biol Chem.277:35035-35043の表III及び表IV、35038頁、(ii)US2004/0001827の[0076]、及び(iii)WO01/45746の12-13頁。
【0294】
1つの実施形態では、抗体は、腫瘍関連抗原ανβ6に特異的な標的に対して産生される。
【0295】
細胞結合剤は、例えば、細胞結合剤の検出又は精製を助けるために、複合体として組み込まれる前に、又は複合体の一部分としてのいずれかで標識化しうる。標識として、ビオチン標識が可能である。他の実施形態では、細胞結合剤は、放射性同位体で標識しうる。
【0296】
リガンド単位へのリンカー単位の接続
リガンド単位は、ジスルフィド結合を通してリンカー単位に接続される。
【0297】
1つの実施形態では、リガンド単位と薬物リンカーとの間の接続は、リガンド単位のシステイン残基のチオール基と、薬物リンカー単位のマレイミド基との間で形成される。
【0298】
リガンド単位のシステイン残基は、接続を形成するためのリンカー単位の官能基との反応に利用可能でありうる。他の実施形態では、例えば、リガンド単位が抗体であるとき、抗体のチオール基は、鎖間ジスルフィド結合に関与しうる。これらの鎖間結合は、例えば、リンカー単位の官能基との反応の前に、DTTによる抗体の処理によって、遊離チオール基に変換されうる。
【0299】
ある実施形態では、システイン残基が、抗体の重鎖又は軽鎖に導入される。抗体の重鎖又は軽鎖における、置換によるシステイン挿入の位置として、公開される米国特許出願第2007-0092940号及び国際特許公開公報WO2008070593に記載されるものがあげられ、これらの文献は、本明細書に援用される。
【0300】
治療方法
本発明の化合物は、治療方法で使用しうる。治療方法も提供され、本方法は、治療を必要とする治療対象に、治療上有効量の式IIの複合体を投与することを含む。「治療上有効量」という用語は、患者で有益性を示すのに十分な量である。当該有益性とは、少なくとも1種の症状の少なくとも改善でもよい。実際に投与される量並びに投与の速度及び時間経過は、治療されようとしているものの性質及び重篤度に依存するだろう。治療の処方(例えば、投薬量の決定)は、一般医及び他の医師の責任能力の範囲内である。
【0301】
複合体は、治療しようとする症状に応じて、単独で投与することも、又は他の治療と、同時又は順次で併用投与することもできる。治療及び療法の例として、化学療法(例えば薬物をはじめとする活性作用剤の投与)、手術、及び放射線療法があげられるが、これらに限定されない。
【0302】
本発明による、及び本発明に従って使用するための、医薬組成物(薬学的組成物)は、活性成分、すなわち式Iの複合体の他に、当業者に周知である薬学的に許容可能な賦形剤、担体、緩衝剤、安定剤、又は他の材料を含むことができる。当該材料は、無毒でなければならず、かつ活性成分の効力に干渉してはならない。担体又は他の材料の詳細な性質は、投与経路に依存するだろう。投与経路は、経口でもよいし、注射、例えば皮膚注射、皮下注射、又は静脈内注射によるものでもよい。
【0303】
経口投与用の医薬組成物(薬学的組成物)は、錠剤、カプセル剤、粉剤、又は液状の形状が可能である。錠剤は、固形担体又はアジュバントを含むことができる。液状医薬組成物(液状薬学的組成物)は、一般に、液状担体、例えば、水、石油、動物油若しくは植物油、鉱物油、又は合成油を含む。生理食塩水、ブドウ糖若しくは他の糖溶液、又はグリコール、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、又はポリエチレングリコールも含めうる。カプセル剤は、固形担体、例えばゼラチンを含むことができる。
【0304】
静脈内注射、皮膚注射、又は皮下注射、あるいは患部への注射用として、活性成分は、非経口で許容可能な水溶液の形をとることができ、この水溶液は、発熱物質を含まず、かつ適切なpH、等張力、及び安定性を有する。当業者なら、例えば、等張性ビヒクル(塩化ナトリウム注射液、リンゲル注射液、乳酸リンゲル注射液など)を用いて適切な溶液を調製することが容易にできる。保存剤、安定剤、緩衝液、抗酸化剤、及び/又は他の添加剤も、必要に応じて、含ませうる。
【0305】
複合体は、増殖性疾患及び自己免疫疾患を治療するのに用いられうる。「増殖性疾患」という用語は、過剰細胞又は異常細胞の望ましくない又は制御不能の細胞増殖に関係し、当該増殖は、インビトロかインビボにおける、望ましくない、例えば腫瘍形成又は過形成性の増殖である。
【0306】
増殖性症状の例として、良性、前悪性、及び悪性の細胞増殖があげられるが、これらに限定されず、当該細胞増殖として、新生物及び腫瘍(例えば、組織球腫、神経膠腫、星状細胞腫、骨腫)、がん(例えば、肺癌、小細胞肺癌、胃腸癌、腸癌、大腸癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、精巣癌、肝臓癌、腎臓癌、膀胱癌、膵臓癌、脳癌、肉腫、骨肉腫、カポジ肉腫、黒色腫)、白血病、乾癬、骨疾患、線維増殖性障害(例えば、結合組織のもの)、及び粥状動脈硬化があげられるが、これらに限定されない。対象となる他のがんとして、血液系、悪性腫瘍、例えば、白血病及びリンパ腫、例えば、非ホジキンリンパ腫、並びにサブタイプ、例えば、DLBCL、辺縁帯、マントル層及び小胞、ホジキンリンパ腫、AML、並びにB又はT細胞由来の他のがんがあげられるが、これらに限定されない。
【0307】
自己免疫疾患の例として以下があげられる:関節リウマチ、自己免疫脱髄疾患(例えば、多発性硬化症、アレルギー性脳脊髄炎)、乾癬性関節炎、内分泌性眼障害、ぶどう膜網膜炎、全身性紅斑性狼瘡、重症筋無力症、グレーブス病、糸球体腎炎、自己免疫肝臓障害、炎症性腸疾患(例えば、クローン病)、アナフィラキシー、アレルギー反応、シェーグレン症候群、I型糖尿病、原発性胆汁性肝硬変、ウェゲナー肉芽腫症、線維筋痛、多発性筋炎、皮膚筋炎、多発性内分泌腺不全、シュミット症候群、自己免疫性ブドウ膜炎、アジソン病、副腎炎、甲状腺炎、橋本甲状腺炎、自己免疫性甲状腺疾患、悪性貧血、胃の萎縮症、慢性肝炎、ルポイド肝炎、粥状動脈硬化、亜急性皮膚エリテマトーデス、副甲状腺機能低下症、ドレスラー症候群、自己免疫性血小板減少症、突発性血小板減少性紫斑病、溶血性貧血、尋常性天疱瘡、天疱瘡、疱疹状皮膚炎、円形脱毛症、類天疱瘡、強皮症、進行性全身性硬化症、CREST症候群(石灰沈着症、レイノー現象、食道運動障害、手指硬化症、及び毛細血管拡張症)、男性及び女性の自己免疫性不妊症、強直性脊椎炎、潰瘍性大腸炎、混合性結合組織病、結節性多発動脈炎、全身性壊死性血管炎、アトピー性皮膚炎、アトピー性鼻炎、グッドパスチャー症候群、シャーガス病、サルコイドーシス、リウマチ熱、喘息、再発性流産、抗リン脂質症候群、農夫肺、多形性紅斑、心術後症候群、クッシング症候群、自己免疫性慢性活動性肝炎、愛鳥家肺、中毒性表皮壊死症、アルポート症候群、肺胞炎、アレルギー性肺胞炎、線維化性肺胞炎、間質性肺疾患、結節性紅斑、壊疽性膿皮症、輸血反応、高安動脈炎、リウマチ性多発性筋痛、側頭動脈炎、住血吸虫症、巨細胞性動脈炎、回虫症、アスペルギルス症、サムター症候群、湿疹、リンパ腫様肉芽腫症、ベーチェット病、キャプラン症候群、川崎病、デング熱、脳脊髄炎、心内膜炎、心内膜心筋線維症、眼内炎、持久性隆起性紅斑、乾癬、胎児赤芽球症、好酸球性筋膜炎、シュルマン症候群、フェルティ症候群、フィラリア症、毛様体炎、慢性毛様体炎、異慢性毛様体炎、フックス毛様体炎、IgA腎症、ヘノッホ-シェーンライン紫斑病、移植片対宿主病、移植拒絶反応、心筋症、イートン-ランバート症候群、再発性多発性軟骨炎、クリオグロブリン血症、ワルデンストレームマクログロブリン血症、エバンス症候群、及び自己免疫性腺機能不全。
【0308】
ある実施形態では、自己免疫疾患は、Bリンパ球の障害(例えば、全身性紅斑性狼瘡、グッドパスチャー症候群、関節リウマチ、及びI型糖尿病)、Th1リンパ球の障害(例えば、関節リウマチ、多発性硬化症、乾癬、シェーグレン症候群、橋本甲状腺炎、グレーブス病、原発性胆汁性肝硬変、ウェゲナー肉芽腫症、結核、若しくは移植片対宿主病)、又はTh2リンパ球の障害(例えば、アトピー性皮膚炎、全身性紅斑性狼瘡、アトピー性喘息、鼻結膜炎、アレルギー性鼻炎、オーメン症候群、全身性硬化症、若しくは慢性移植片対宿主病)である。一般に、樹状細胞が関与する障害は、Th1リンパ球又はTh2リンパ球の障害を含む。ある実施形態では、自己免疫性疾患は、T細胞媒介免疫障害である。
【0309】
ある実施形態では、投与される複合体の量は、用量あたり約0.01~約10mg/kgの範囲である。ある実施形態では、投与される複合体の量は、用量あたり約0.01~約5mg/kgの範囲である。ある実施形態では、投与される複合体の量は、用量あたり約0.05~約5mg/kgの範囲である。ある実施形態では、投与される複合体の量は、用量あたり約0.1~約5mg/kgの範囲である。ある実施形態では、投与される複合体の量は、用量あたり約0.1~約4mg/kgの範囲である。ある実施形態では、投与される複合体の量は、用量あたり約0.05~約3mg/kgの範囲である。ある実施形態では、投与される複合体の量は、用量あたり約0.1~約3mg/kgの範囲である。ある実施形態では、投与される複合体の量は、用量あたり約0.1~約2mg/kgの範囲である。
【0310】
薬物積載量
薬物積載量(p)は、細胞結合剤(例えば抗体)あたりのPBD薬物の平均数である。本発明の化合物がシステインと結合する場合、薬物積載量は、細胞結合剤あたり1~8つの薬物(D)の範囲が可能である、すなわち1、2、3、4、5、6、7、及び8つの薬物部分が細胞結合剤と共有結合する。複合体の組成として、1~8つの範囲の薬物と複合する細胞結合剤(例えば抗体)を集めたものが含まれる。本発明の化合物がリシンと結合する場合、薬物積載量は、細胞結合剤あたり1~80つの薬物(D)の範囲が可能であるが、上限を40、20、10、又は8とするのが好適でありうる。複合体の組成として、1~80、1~40、1~20、1~10、又は1~8の範囲の薬物と複合する細胞結合剤(例えば抗体)を集めたものが含まれる。
【0311】
複合化反応からADCを調製する場合の抗体当たりの薬物の平均数は、UV、逆相HPLC、HIC、質量分析法、ELISAアッセイ、及び電気泳動などの従来法で特性決定しうる。pに関するADCの定量的分布も測定しうる。ELISAにより、ADCの特定の調製物におけるpの平均値を測定しうる(Hamblett et al(2004)Clin.Cancer Res.10:7063-7070、Sanderson et al(2005)Clin.Cancer Res.11:843-852)。しかしながら、p(薬物)値の分布を、抗体抗原結合及びELISAの検出限界により識別することはできない。同じく、抗体薬物複合体を検出するためのELISAアッセイは、薬物部分が抗体のどこに結合するのか、例えば重鎖又は軽鎖断片なのか、あるいは特定のアミノ酸残基なのかを明らかにはしない。場合によっては、pがある特定の値である均一なADCを、薬物積載量が異なるADCから分離、精製、及び特性決定することは、逆相HPLC又は電気泳動などの手段により達成できる。当該技法は、他の型の複合体にも応用可能である。
【0312】
抗体薬物複合体によっては、pは、抗体にある結合部位の個数により制限される可能性がある。例えば、抗体は、システインチオール基を1つだけ有しても、複数有してもよく、又は、リンカーが結合できる十分に反応性のあるチオール基を1つだけ有しても、複数有してもよい。薬物積載量が大きくなる(例えばp>5)ほど、特定の抗体薬物複合体に、凝集、不溶性、毒性を引き起こす、又は細胞透過性の喪失を引き起こす可能性ができる。
【0313】
通常、複合化反応の間に、最大理論値より少ない個数の薬物部分を抗体と複合させる。抗体は、例えば、薬物リンカーともリンカー試薬とも反応しないリシン残基を多数含有しうる。最も反応性の高いリシン基のみが、アミン反応性リンカー試薬と反応しうる。同じく、最も反応性の高いシステインチオール基のみが、チオール反応性リンカー試薬と反応しうる。一般に、抗体は、薬物部分と連結しうる遊離反応性システインチオール基を、含んでいたとしても、多くは含まない。化合物の抗体にあるほとんどのシステインチオール残基は、ジスルフィド架橋として存在し、部分又は全還元条件下で、還元剤(ジチオトレイトール(DTT)又はTCEPなど)を用いて還元しなければならない。ADCの積載量(薬物/抗体比)は、複数の異なる様式で制御することができ、当該様式として以下があげられる:(i)抗体に対して薬物リンカーのモル過剰量を制限する、(ii)複合化反応時間又は温度を制限する、及び(iii)システインチオール修飾の部分的又は制限的還元条件。
【0314】
ある特定の抗体は、還元できる鎖間ジスルフィド、すなわちシステイン架橋を有する。抗体は、DTT(ジチオトレイトール)などの還元剤で処理することにより、リンカー試薬との複合化に反応するようになることができる。こうして、各システイン架橋は、理論的には、2つの反応性チオール求核剤になる。リシンと2-イミノチオラン(トラウト試薬)の反応によりアミンをチオールに変換することで、抗体にさらなる求核基を導入しうる。1つ、2つ、3つ、4つ、又はそれより多いシステイン残基を操作する(例えば、1又はそれ以上の非天然システインアミノ酸残基を含む変異抗体を調製する)ことにより、抗体(又はその断片)に反応性チオール基を導入しうる。US7521541は、反応性システインアミノ酸の導入による抗体操作を教示する。
【0315】
抗体の反応性部位にあり、鎖間又は分子間ジスルフィド架橋を形成しないシステインアミノ酸は、操作しうる(Junutula,et al.,2008b Nature Biotech.,26(8):925-932、Dornan et al(2009)Blood 114(13):2721-2729、US7521541、US7723485、WO2009/052249)。操作されたシステインチオールは、チオール反応性求電子基(マレイミド又はα-ハロアミドなど)を有する本発明のリンカー試薬又は薬物リンカー試薬と反応して、システイン操作された抗体部分及びPBD薬物部分を持つADCを形成しうる。したがって、薬物部分の配置は、設計し、制御し、知ることができる。薬物積載量は、制御しうる。なぜなら、操作されたシステインチオール基は、通常、高収率で、チオール反応性のリンカー試薬又は薬物リンカー試薬と反応するからである。IgG抗体を操作して、重鎖又は軽鎖の1カ所で置換によりシステインアミノ酸を導入することにより、対称抗体に2つの新たなシステインを与える。2に近い薬物積載量が、複合化生成物ADCの近均一性とともに達成できる。
【0316】
抗体の1つより多い求核又は求電子基が薬物リンカー中間体、又はリンカー試薬と反応し、続いて薬物部分試薬と反応すると、得られる生成物は、抗体に結合した薬物部分に分布がある(例えば1、2、3など)ADC化合物混合物になる。重合体逆相(PLRP)及び疎水的相互作用(HIC)などの液体クロマトグラフィー法は、薬物積載量の値で混合物から化合物を分離しうる。単一の薬物積載量値(p)を持つADCの調製物を単離しうるものの、そうした単一の薬物積載量値のADCでも、依然として不均一混合物である可能性がある。なぜなら、複数の薬物部分は、リンカーを介して、抗体の異なる部位に結合する可能性があるからである。
【0317】
したがって、本発明の抗体薬物複合体組成物は、抗体薬物複合化合物の混合物を含み、この混合物において、抗体は1又はそれ以上のPBD薬物部分を有し、薬物部分は、抗体に、様々なアミノ酸残基で結合する可能性がある。
【0318】
1つの実施形態では、細胞結合剤あたりの二量体ピロロベンゾジアゼピン基の平均数は、1~20の範囲である。ある実施形態では、この範囲は、1~8、2~8、2~6、2~4、及び4~8から選択される。
【0319】
ある実施形態では、細胞結合剤あたり1つの二量体ピロロベンゾジアゼピン基が存在する。
【0320】
一般的な合成経路
PBD化合物の合成は、以下の参照文献において広く論じられており、これらの考察は、参照により本明細書に援用される:
a)WO00/12508(頁14~30)、
b)WO2005/023814(頁3~10)、
c)WO2004/043963(頁28~29)、及び
d)WO2005/085251(頁30~39)。
【0321】
合成経路
R
20及びR
21が、これらが結合する窒素原子及び炭素原子間で窒素-炭素二重結合を形成する式Iの本発明の化合物は、以下の式II:
【化22】
(式中、R
6、R
7、R
9、R
6’、R
7’、R
9’、R
11b、Y、Y’及びR”は、式Iの化合物について定義される通りであり、R
LLは、R
Lの前駆体である)
の化合物から合成されうる。この方法は、R
Lが式IIIaのものである式Iの化合物に特に適用可能である。これらの化合物について、R
LLは、通常、R
Lの部分、例えば、以下の式IIIa’:
【化23】
の基である。かかる場合において、反応は、基G
Lを付加することを含む。第2の所要のステップは、Prot
O基の除去である。
【0322】
式2の化合物は、以下の式3:
【化24】
(式中、R
6、R
7、R
9、R
6’、R
7’、R
9’、R
11b、Y、Y’及びR”は、式Iの化合物について定義される通りであり、R
LL-Protは、R
LLの保護された形態であり、Prot
Nは、R
LL保護基に直交する単純な窒素保護基(例えば、Fmoc、Boc)を表す)の化合物のR
LL基を脱保護して作製されうる。
【0323】
式3の化合物は、以下の式4:
【化25】
の閉環によって作製されえ、ここで、閉環は、例えばスワーンによる酸化によって行われる。
【0324】
式4の化合物は、以下の式5:
【化26】
の化合物から、2つの保護基の段階的付加によって合成されうる。これは、最終化合物においてイミノ結合を結果として生じうるアミノ基の単純な保護により(例えば、Fmoc、Bocにより)、続いて、他方のアミノ基における所望の保護基の導入により達成されうる。
【0325】
RLが式IIIbのものである式Iの化合物は、同様にして合成されてよいが、完全なRL基は、保護される前駆体の使用によるよりもむしろ式5の化合物から開始して導入されてよい。
【0326】
式5の化合物は、既知の方法、例えば、WO2011/130598に開示される方法によって合成されてよい。
【0327】
代替的には、式4の化合物は、実施例3において示される、単量体経路によって合成されうる。
【0328】
R20及びR21が、これらが結合する窒素原子及び炭素原子間で窒素-炭素二重結合を形成しない式Iの本発明の化合物は、上記経路の修飾によってなされうる。
【0329】
薬物複合体の合成
複合体は、先に記載されるように調製されうる。抗体は、Doronina et al.,Nature Biotechnology,2003,21,778-784)に記載されるように薬物リンカー化合物に複合化されうる。簡潔には、pH7.4で50mMのホウ酸ナトリウムを含有するPBSにおける抗体(4~5mg/mL)は、37℃でトリス(カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩(TCEP)によって還元される。鎖間ジスルフィドを還元する反応の進行は、5,5’-ジチオビス(2-ニトロ安息香酸)との反応によってモニタリングされ、所望のチオール/mAbレベルが達成されるまで続行される。還元された抗体は、次いで、0℃まで冷却され、抗体チオールあたり1.5当量のマレイミド薬物-リンカーによってアルキル化される。1時間後、反応は、5当量のN-アセチルシステインの添加によってクエンチされる。クエンチされた薬物-リンカーは、PD-10カラム上でのゲル濾過によって除去される。ADCは、次いで、0.22μmシリンジフィルタを通して滅菌される。タンパク質濃度は、それぞれ280nm及び329nmでのスペクトル分析により、280nmでの薬物吸光度の寄与を補正して決定されうる。サイズ排除クロマトグラフィーは、抗体凝集の程度の決定に用いてよく、RP-HPLCは、残存するNACクエンチ薬物-リンカーのレベルの決定に用いられうる。
【0330】
さらなる優先事項
以下の優先事項は、上述の本発明の全ての態様に適用されてよく、又は、単一の態様に関していてよい。優先事項は、いかなる組み合わせで一つに組み合わされてよい。
【0331】
ある実施形態では、R6’、R7’、R9’、及びY’は、それぞれ、R6、R7、R9、及びYと同じ基から選択される。これらの実施形態のいくつかでは、R6’、R7’、R9’、及びY’は、それぞれ、R6、R7、R9、及びYと同じである。
【0332】
N10’-C11’
ある実施形態では、R20は、Hであり、R21は、OH、ORAであり、ここで、RAは、C1-4アルキルである。これらの実施形態のいくつかでは、R21は、OHである。これらの実施形態の他のものにおいて、R21は、ORAであり、ここで、RAは、C1-4アルキルである。これらの実施形態のいくつかでは、RAは、メチルである。
【0333】
ある実施形態では、R20及びR21は、これらが結合する窒素原子及び炭素原子間で窒素-炭素二重結合を形成する。
【0334】
ある実施形態では、R20は、Hであり、R21は、SOzMであり、ここで、zは、2若しくは3であり、Mは、一価の薬学的に許容可能なカチオンである。これらの実施形態のいくつかでは、Mは、一価の薬学的に許容可能なカチオンであり、Na+であってよい。さらに、ある実施形態では、zは、3である。
【0335】
ある実施形態では、R20は、Hであり、R21は、Hである。
【0336】
ある実施形態では、R20が(d-iii)であるとき、例えばRZに直交して、ベンゼン環にさらなるニトロ基が存在していてよい。
【0337】
ある実施形態では、R
21は、OH若しくはOR
Aであり、ここで、R
Aは、C
1-4アルキルであり、R
20は、以下の:
【化27】
から選択され、-C(=O)-X
1-NHC(=O)X
2-NH-は、ジペプチドを表す。ジペプチドにおけるアミノ酸は、天然アミノ酸のいずれの組み合わせでもよい。ジペプチドは、カテプシン媒介開裂の作用部位であってよい。
【0338】
1つの実施形態では、ジペプチド、-C(=O)-X1-NHC(=O)X2-NH-は、
-Phe-Lys-、
-Val-Ala-、
-Val-Lys-、
-Ala-Lys-、
-Val-Cit-、
-Phe-Cit-、
-Leu-Cit-、
-Ile-Cit-、
-Phe-Arg-、
-Trp-Cit-、
から選択され、
Citはシトルリンである。
【0339】
好ましくは、ジペプチド、-C(=O)-X1-NHC(=O)X2-NH-は、
-Phe-Lys-、
-Val-Ala-、
-Val-Lys-、
-Ala-Lys-、
-Val-Cit-
から選択される。
【0340】
最も好ましくは、ジペプチド、-C(=O)-X1-NHC(=O)X2-NH-は、-Phe-Lys-又は-Val-Ala-である。
【0341】
参照により本明細書に援用される、Dubowchik et al.,Bioconjugate Chemistry,2002,13,855-869に記載されるものを含めた他のジペプチド組み合わせが用いられうる。
【0342】
1つの実施形態では、適切な場合、アミノ酸側鎖が誘導体化される。例えば、アミノ酸側鎖のアミノ基又はカルボキシ基が誘導体化されてよい。
【0343】
1つの実施形態では、リシンなどの側鎖アミノ酸のアミノ基NH2は、NHR及びNRR’からなる群から選択される誘導体化形態である。
【0344】
1つの実施形態では、アスパラギン酸などの側鎖アミノ酸のカルボキシ基COOHは、COOR、CONH2、CONHR及びCONRR’からなる群から選択される誘導体化形態である。
【0345】
1つの実施形態では、適切な場合、アミノ酸側鎖が化学的に保護される。側鎖保護基は、以下に考察される基であってよい。本発明者らは、保護されたアミノ酸配列が酵素によって開裂可能であることを確立させた。例えば、Boc側鎖保護Lys残基を含むジペプチド配列は、カテプシンによって開裂可能であることが確立された。
【0346】
アミノ酸の側鎖のための保護基は、当該分野において周知であり、上記のように、Novabiochem Catalogに記載される。さらなる保護基ストラテジーは、Organic Synthesis,Greene and WutsにおけるProtective Groupsにおいて提示される。
【0347】
可能な側鎖保護基を、反応性側鎖官能基を有するアミノ酸に関して以下に示す:
Arg:Z、Mtr、Tos、
Asn:Trt、Xan、
Asp:Bzl、t-Bu、
Cys:Acm、Bzl、Bzl-OMe、Bzl-Me、Trt、
Glu:Bzl、t-Bu、
Gln:Trt、Xan、
His:Boc、Dnp、Tos、Trt、
Lys:Boc、Z-Cl、Fmoc、Z、Alloc、
Ser:Bzl、TBDMS、TBDPS、
Thr:Bz、
Trp:Boc、
Tyr:Bzl、Z、Z-Br。
【0348】
1つの実施形態では、側鎖保護は、存在する場合、キャッピング基として、又はその部分として付与される基と直交するように選択される。そのため、側鎖保護基の除去は、キャッピング基、又は、キャッピング基の部分であるいずれの保護基官能基も除去しない。
【0349】
本明細の他の実施形態では、選択されるアミノ酸は、反応性側鎖官能基を有さないアミノ酸である。例えば、アミノ酸は、Ala、Gly、Ile、Leu、Met、Phe、Pro、及びValから選択されうる。
【0350】
L1がジペプチドを含むとき、-C(=O)-X1-NHC(=O)X2-NH-が同じジペプチドであることが本発明において特に好ましい。
【0351】
他の好ましいR
20基として:
【化28】
及び
【化29】
があげられる。
【0352】
二量体連結
ある実施形態では、Y及びY’は、両方がOである。
【0353】
ある実施形態では、R”は、置換基を有さないC3-7アルキレン基である。これらの実施形態のいくつかでは、R”は、C3、C5又はC7アルキレンである。特に、R”は、C3又はC5アルキレンであってよい。
【0354】
他の実施形態では、R”は、以下の式:
【化30】
(式中、rは、1又は2である)の基である。
【0355】
フェニレン基は、ピリジレン基によって置換されてよい。
【0356】
R6~R9
ある実施形態では、R9は、Hである。
【0357】
ある実施形態では、R6は、H、OH、OR、SH、NH2、ニトロ及びハロから選択され、H又はハロから選択されうる。これらの実施形態のいくつかでは、R6は、Hである。
【0358】
ある実施形態では、R7は、H、OH、OR、SH、SR、NH2、NHR、NRR’、及びハロから選択される。これらの実施形態のいくつかでは、R7は、H、OH及びORから選択され、ここで、Rは、場合によっては、置換されるC1-7アルキル、C3-10ヘテロシクリル及びC5-10アリール基から選択される。Rは、より好ましくはC1-4アルキル基であってよく、置換されていても置換されていなくてもよい。対象となる置換基は、C5-6アリール基(例えば、フェニル)である。7位における特に好ましい置換基は、OMe及びOCH2Phである。特定の対象となる他の置換基は、ジメチルアミノ(すなわち-NMe2)、-(OC2H4)qOMe(qは、0~2である)、モルホリノ、ピペリジニル及びN-メチル-ピペラジニルを含めた窒素含有C6ヘテロシクリルである。
【0359】
これらの実施形態及び優先事項は、それぞれR9’、R6’及びR7’に適用される。
【0360】
R11b
ある実施形態では、R11bは、OHである。
【0361】
ある実施形態では、R11bは、ORAであり、ここでRAは、C1-4アルキルである。これらの実施形態のいくつかでは、RAは、メチルである。
【0362】
本発明の第一態様のある実施形態では、以下の式Ia、Ib又はIc:
【化31】
【化32】
【化33】
(式中、
R
1aは、メチル及びベンジルから選択され、
R
L及びR
11bは、上記に定義される通りである)がある。
【0363】
これらの実施形態及び優先事項は、本発明の第二態様にも適用される。
【0364】
リンカー(RL)
ある実施形態では、RLは、式IIIaである。
【0365】
ある実施形態では、RLLは、式IIIa’である。
【0366】
G
L
G
Lは、以下から選択され得、式中、Arは、C
5-6アリーレン基、例えば、フェニレンを表す。
【化34】
【0367】
ある実施形態では、GLは、GL1-1及びGL1-2から選択される。これらの実施形態のいくつかでは、GLは、GL1-1である。
【0368】
G
LL
G
LLは、以下から選択され得、式中、Arは、C
5-6アリーレン基、例えば、フェニレンを表す。
【化35】
【0369】
ある実施形態では、GLLは、GLL1-1及びGLL1-2から選択される。これらの実施形態のいくつかでは、GLLは、GLL1-1である。
【0370】
X
Xは、
【化36】
であり、
式中、a=0~5、b=0~16、c=0又は1、d=0~5である。
【0371】
aは、0、1、2、3、4又は5であってよい。ある実施形態では、aは、0~3である。これらの実施形態のいくつかでは、aは、0又は1である。さらなる実施形態では、aは、0である。
【0372】
bは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15又は16であってよい。ある実施形態では、bは、0~12である。これらの実施形態のいくつかでは、bは、0~8であり、0、2、4又は8であってよい。
【0373】
cは、0又は1であってよい。
【0374】
dは、0、1、2、3、4又は5であってよい。ある実施形態では、dは、0~3である。これらの実施形態のいくつかでは、dは、1又は2である。さらなる実施形態では、dは、2である。
【0375】
Xのある実施形態では、aは、0であり、cは、1であり、dは、2であり、bは、0~8であってよい。これらの実施形態のいくつかでは、bは、0、4又は8である。
【0376】
Q
1つの実施形態では、Qは、アミノ酸残基である。アミノ酸は、天然アミノ酸又は非天然アミノ酸であってよい。
【0377】
1つの実施形態では、Qは、Phe、Lys、Val、Ala、Cit、Leu、Ile、Arg、及びTrpから選択され、Citは、シトルリンである。
【0378】
1つの実施形態では、Qは、ジペプチド残基を含む。ジペプチドにおけるアミノ酸は、天然アミノ酸及び非天然アミノ酸のいかなる組み合わせであってよい。ある実施形態では、ジペプチドは、天然アミノ酸を含む。リンカーがカテプシン不安定リンカーであるとき、ジペプチドは、カテプシン媒介開裂の作用部位である。ジペプチドは、次いでカテプシンの認識部位となる。
【0379】
1つの実施形態では、Qは、
CO-Phe-Lys-NH、
CO-Val-Ala-NH、
CO-Val-Lys-NH、
CO-Ala-Lys-NH、
CO-Val-Cit-NH、
CO-Phe-Cit-NH、
CO-Leu-Cit-NH、
CO-Ile-Cit-NH、
CO-Phe-Arg-NH、及び
CO-Trp-Cit-NH
から選択され、
Citはシトルリンである。
【0380】
好ましくは、Qは、
CO-Phe-Lys-NH、
CO-Val-Ala-NH、
CO-Val-Lys-NH、
CO-Ala-Lys-NH、
CO-Val-Cit-NH
から選択される。
【0381】
最も好ましくは、Qは、CO-Phe-Lys-NH、CO-Val-Cit-NH及びCO-Val-Ala-NHから選択される。
【0382】
対象となる他のジペプチド組み合わせとして、
CO-Gly-Gly-NH、
CO-Pro-Pro-NH、及び
CO-Val-Glu-NH
があげられる。
【0383】
参照により本明細書に援用される、Dubowchik et al.,Bioconjugate Chemistry,2002,13,855-869に記載されるものを含めた他のジペプチド組み合わせが用いられうる。
【0384】
ある実施形態では、QXは、トリペプチド残基である。トリペプチドにおけるアミノ酸は、天然アミノ酸及び非天然アミノ酸のいかなる組み合わせであってよい。ある実施形態では、トリペプチドは、天然アミノ酸を含む。リンカーがカテプシン不安定リンカーであるとき、トリペプチドは、カテプシン媒介開裂の作用部位である。トリペプチドは、次いでカテプシンの認識部位となる。
【0385】
1つの実施形態では、適切な場合、アミノ酸側鎖が化学的に保護される。側鎖保護基は、以下に考察される基であってよい。保護されるアミノ酸配列は、酵素によって開裂可能である。例えば、Boc側鎖保護Lys残基を含むジペプチド配列は、カテプシンによって開裂可能である。
【0386】
アミノ酸の側鎖のための保護基は、当該分野において周知であり、上記のように、Novabiochem Catalogに記載される。
【0387】
ある実施形態では、RLは、式IIIbである。
【0388】
ある実施形態では、RLLは、式IIIb’である。
【0389】
RL1及びRL2は、H及びメチルから独立して選択され、又は、これらが結合する炭素原子とともに、シクロプロピレン若しくはシクロブチレン基を形成する。
【0390】
ある実施形態では、RL1及びRL2はともに、Hである。
【0391】
ある実施形態では、RL1が、Hであり、RL2が、メチルである。
【0392】
ある実施形態では、RL1及びRL2はともに、メチルである。
【0393】
ある実施形態では、RL1及びRL2は、これらが結合する炭素原子とともに、シクロプロピレン基を形成する。
【0394】
ある実施形態では、RL1及びRL2は、これらが結合する炭素原子とともに、シクロブチレン基を形成する。
【0395】
基IIIbでは、ある実施形態では、eは、0である。他の実施形態では、eは、1であり、ニトロ基は、環のいかなる利用可能な位置にあってよい。これらの実施形態のいくつかでは、オルト位にある。これらの実施形態の他のものにおいて、パラ位にある。
【0396】
1つの特定の実施形態では、本発明の第一態様は、以下の式Id:
【化37】
(式中、Qは、
(a)-CH
2-、
(b)-C
3H
6-、及び
(c)
【化38】
から選択される)
の化合物を含む。
【0397】
1つの特定の実施形態では、本発明の第二態様は、薬物リンカー(D
L)が以下の式(Id’):
【化39】
(式中、Qは、
(a)-CH
2-、
(b)-C
3H
6-、及び
(c)
【化40】
から選択される)である。
【0398】
本発明のある実施形態では、C11置換基は、隣接する基に対して以下の立体化学的配置にあってよい。
【化41】
【0399】
他の実施形態では、C11置換基は、隣接する基に対して以下の立体化学的配置にあってよい。
【化42】
【実施例】
【0400】
一般的情報
フラッシュクロマトグラフィーを、88%ヘキサン/EtOAc又は99.9%DCM/MeOHのいずれかから開始して、カラムから全てのUV活性成分(214及び254nmで検出)が溶出されるまで、勾配をつけた溶出を使用してBiotage Isolera1(商標)を使用して実施した。勾配は、UV活性材料の実質的な溶出が観察されたときはすぐに手動で維持した。画分は、純度について、Merck Kieselgel 60 F254シリカゲル(アルミニウムプレート上に蛍光指示薬が付いている)を用いて薄層クロマトグラフィー(TLC)により確認した。他に特に記載がないかぎり、TLCの視覚化は、UV光又はヨウ素蒸気で行った。抽出及びクロマトグラフィーの溶媒は、VWR,U.K.から購入し、精製することなく使用した。他に特に記載がないかぎり、全ての純度の高い化合物は、Sigma-Aldrich又はTCI Europeから購入した。PEG化試薬は、Stratech UKを通してQuanta biodesign USから得た。
【0401】
1H及び13C NMRスペクトルをBruker Avance(登録商標)400分光計において得た。カップリング定数を、ヘルツ(Hz)で引用する。化学シフトを、百万分率(ppm)で、テトラメチルシランからの低磁場で記録する。スピン多重度を、s(一重項)、bs(ブロード一重項)、d(二重項)、t(三重項)及びm(多重項)として記載する。
【0402】
(反応モニタリング及び純度決定のための)分析用のLC/MS条件は以下の通りであった。ポジティブモードエレクトロスプレー質量分析は、Shimadzu Nexera(登録商標)/Prominence(登録商標)LCMS-2020を使用して実施した。使用した移動相は、溶媒A(0.1%ギ酸を含むH2O)及び溶媒B(0.1%ギ酸を含むCH3CN)であった。定期的な3分間実行のための勾配:初期組成の5%Bを25秒間かけて保持し、次いで5%Bから100%Bに1分35秒の期間をかけて増加させた。組成を100%Bで50秒間保持し、次いで5%Bへと5秒で戻し、そこで5秒間保持した。勾配実行の合計継続時間は3.0分であった。15分間実行のための勾配:初期組成の5%Bを1分間かけて保持し、次いで5%Bから100%Bに9分の期間をかけて増加させた。組成を100%Bで2分間保持し、次いで5%Bへと10秒で戻し、そこで2分50秒間保持した。勾配実行の合計継続時間は15.0分であった。流速は0.8mL/分(3分間実行)及び0.6mL/分(15分間実行)であった。検出は254nmであった。カラム:Waters Acquity UPLC(登録商標)BEH Shield RP18 VanGuardプレカラム、130A、1.7μm、2.1mm×5mmを装備した50℃のWaters Acquity UPLC(登録商標)BEH Shield RP18 1.7μm 2.1×50mm(定期的な3分間実行)、及びWaters Acquity UPLC(登録商標)BEH Shield RP18 VanGuardプレカラム、130A、1.7μm、2.1mm×5mmを装備したACE Excel 2 C18-AR、2μ、3.0×100mm(15分間実行)。
【0403】
分取HPLC条件は以下の通りであった。逆相超高速液体クロマトグラフィー(UFLC)を、Phenomenex(登録商標)Gemini NX 5μC18カラム(50℃)150×21.2mmを使用したShimazdzu Prominence(登録商標)機において行った。使用した溶出液は、溶媒A(0.1%ギ酸を含むH2O)及び溶媒B(0.1%ギ酸を含むCH3CN)であった。全てのUFLC実験を勾配条件で実施した:
方法A:初期組成の13%Bを15分の期間をかけて60%Bに増加させ、次いで2分間かけて100%Bに増加させた。組成を100%Bで1分間保持し、次いで0.1分で13%Bに戻し、そこで1.9分間保持した。勾配実行の合計継続時間は20.0分であった。流れは20.0mL/分であり、検出は254及び280nmであった。
方法B:初期組成の13%Bを17分の期間をかけて70%Bに増加させて2分間維持し、次いで0.1分で13%Bに戻し、そこで1.9分間保持した。勾配実行の合計継続時間は20.0分であった。流れは20.0mL/分であり、検出は223nmであった。
方法C:初期組成の13%Bを15分の期間をかけて75%Bに増加させ、次いで2分間かけて100%Bに増加させた。組成を100%Bで1分間保持し、次いで0.1分で13%Bに戻し、そこで1.9分間保持した。勾配実行の合計継続時間は20.0分であった。流速は20.0mL/分であり、検出は254及び280nmであった。
【0404】
実施例1
【化43】
【化44】
【化45】
(a)((プロパン-1,3-ジイルビス(オキシ))ビス(5-メトキシ-2-ニトロ-4,1-フェニレン))ビス(((S)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-イル)メタノン)(I2)
DMF(12滴)を、ビス-ニトロ安息香酸I1(10g、21.5mmol)及び塩化オキサリル(5.6mL、8.2g、64.5mmol)を無水DCM(150mL)に懸濁させた撹拌懸濁液に添加した。最初の泡立ちの後、反応懸濁液が溶液になり、混合物を室温で16時間撹拌させた。溶媒の大部分を真空蒸発によって除去し、得られた濃縮された溶液を最少量の脱水DCMに再溶解し、ジエチルエーテルで摩砕した。得られた黄色沈殿物を真空濾過によって収集し、冷ジエチルエーテルで洗浄し、真空オープンにおいて40℃で1時間乾燥させた。固体の酸塩化物を、(S)-(+)-2-ピロリジンメタノール(5.0g、4.9mL、49.5mmol)及びTEA(15.0mL、10.9g、108mmol)をDCM(100mL)に懸濁させた撹拌懸濁液に、-40℃(ドライアイス/CH
3CN)で少量に分けて添加した。1時間撹拌した後、保持時間1.33分で(ES+m/z655[M+Na]
+.、633[M+H]
+.)もっぱら所望の生成物のみであることによってLC/MSによって判定して、反応が完了した。混合物をDCM(100mL)で希釈し、1NのHCl(2×50mL)、飽和NaHCO
3(3×40mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、濾過し、溶媒を真空蒸発させて、純粋な生成物I2を黄色固体として得た(13.6g、収率100%)。
【0405】
(b)((2S,2’S)-(4,4’-(プロパン-1,3-ジイルビス(オキシ))ビス(5-メトキシ-2-ニトロベンゾイル))ビス(ピロリジン-1,2-ジイル))ビス(メチレン)ジアセタート(I3)
Ac2O(4.47mL、4.83g、47.3mmol)を脱水DCM(25mL)に溶解させた溶液を、ビス-アルコールI2(13.6g、21.5mmol)、DMAP(263mg、2.15mmol)及びピリジン(4.17mL、4.08g、51.6mmol)を脱水DCM(125mL)に溶解させた撹拌溶液に、アルゴン雰囲気下、0℃(氷/アセトン)で滴加した。反応混合物を加温させ、室温で1時間後、LC/MSによる分析により、保持時間1.55分で(ES+m/z740[M+Na]+.、717[M+H]+.)、反応の完了及び所望の生成物への適切な変換が示された。混合物をDCM(20mL)で希釈し、1NのHCl(2×100mL)、H2O(25mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濾過し、溶媒を真空蒸発させて、粗ビス-アセタートI3を黄色固体として得(14.4g、収率94%)、これは、さらに精製することなく次のステップに供するのに満足できる純度のものであった。
【0406】
(c)((2S,2’S)-(4,4’-(プロパン-1,3-ジイルビス(オキシ))ビス(2-アミノ-5-メトキシベンゾイル))ビス(ピロリジン-1,2-ジイル))ビス(メチレン)ジアセタート(I4)
10% Pd-C(132mg)の試料をEtOAc(10mL)で注意深く処理してスラリーを得、これを、水素化容器において、ニトロ化合物I3(1.32g、1.84mmol)をEtOAc(20mL)及びEtOH(30mL)に溶解させた溶液に添加した。Parr(登録商標)装置を使用して、混合物を水素ガスで10psiまで処理し、室温で振とうし、次いで真空において脱気し、このプロセスをさらに2回繰り返した。容器に水素ガスを45psiまで充填し、振とうし、圧力を水素の消費下で維持した。LC/MSによる分析により、反応が3時間後に不完全であることが示され、これを45psiで3日間(週末)振とうし、この時間の後、生成物への満足できる変換が、保持時間=1.32分、ES+m/z657[M+H]+.で達成された。反応混合物を真空において脱気し、次いで、セライト(登録商標)パッドを通して濾過した。濾液を真空蒸発させ、得られた残渣をDCM(30mL)に再溶解し、乾燥し(MgSO4)、濾過し、溶媒を真空蒸発させて、粗ビス-アニリンI4を黄色がかった発泡物として得(1.1g、収率91%)、これは、8%の不純物を含有したが、さらに精製することなく次のステップに供した。
【0407】
(d)((S)-1-(4-(3-(4-((S)-2-(アセトキシメチル)ピロリジン-1-カルボニル)-5-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-2-メトキシフェノキシ)プロポキシ)-2-アミノ-5-メトキシベンゾイル)ピロリジン-2-イル)メチルアセタート(I5)
Boc2O(330mg、1.51mmol)を、ビス-アニリンI4(1.1g、1.68mmol)を脱水THF(10mL)に溶解させた撹拌溶液に添加した。反応混合物を加熱し、75℃で16時間撹拌した。LC/MSによる分析により、保持時間1.32分、I%=30における未反応の出発物質、及び保持時間1.81分、I%=21、ES+m/z879[M+Na]+.、857[M+H]+.で、ビス-Boc物質と併せて、保持時間1.58分、I%=50、ES+m/z779[M+Na]+.、757[M+H]+.で、所望のモノBoc生成物I5が示された。反応混合物を室温まで冷却させ、THFを真空蒸発によって除去した。Isolera(商標)による精製により(DCM/MeOH、SNAP Ultra 50g、100mL/分)、橙色発泡物としてモノBoc生成物I5(519mg、Boc2Oを基準にして収率46%、97%DCM/MeOHで溶出)、未反応のビス-アニリンI4(285mg、95%DCM/MeOHで溶出)及びビス-Boc(248mg、98%DCM/MeOHで溶出)を得た。
【0408】
(e)((S)-1-(4-(3-(4-((S)-2-(アセトキシメチル)ピロリジン-1-カルボニル)-5-((((4-((S)-2-((S)-2-(((アリルオキシ)カルボニル)アミノ)-3-メチルブタンアミド)プロパンアミド)ベンジル)オキシ)カルボニル)アミノ)-2-メトキシフェノキシ)プロポキシ)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-5-メトキシベンゾイル)ピロリジン-2-イル)メチルアセタート(I7)
トリホスゲン(380mg、1.28mmol)を、モノBoc生成物I5(2.69g、3.56mmol)及びTEA(1.09mL、791mg、7.83mmol)を脱水DCM(30mL)に溶解させた撹拌溶液に室温で添加した。アルゴン下で10分間撹拌した後、LC/MSによる分析により、イソシアナートへの完全な変換が示された(MeOHでサンプリングしてメチルカルバマートを得た。保持時間1.66分、ES+m/z837[M+Na]+.、815[M+H]+.)。混合物をさらなるTEA(740μL、539mg、5.34mmol)で処理し、続いて、リンカーI6(1.34g、3.56mmol)を添加した。アルゴン下で2時間撹拌した後、LC/MSにより、カルバマートI7への満足できる変換が示された(保持時間1.74分、(ES+)m/z1182[M+Na]+.、1160[M+H]+.)。混合物をDCM(80mL)で希釈し、飽和NH4Cl(2×30mL)、H2O(30mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空蒸発させて、生成物を得た。Isolera(商標)による精製により(ヘキサン/EtOAc、SNAP Ultra 100g、100mL/分)、純粋なカルバマートI7(65%ヘキサン/EtOAcで溶出)を黄色発泡物として得た(2.95g、収率71%)。
【0409】
(f)tert-ブチル(5-(3-(5-((((4-((S)-2-((S)-2-(((アリルオキシ)カルボニル)アミノ)-3-メチルブタンアミド)プロパンアミド)ベンジル)オキシ)カルボニル)アミノ)-4-((S)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボニル)-2-メトキシフェノキシ)プロポキシ)-2-((S)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボニル)-4-メトキシフェニル)カルバマート(I8)
固体K2CO3(1.75g、12.7mmol)を、アセタート保護化合物I7(2.93g、2.53mmol)をMeOH(60mL)及びH2O(12mL)に溶解させた撹拌溶液に添加した。室温で1時間撹拌した後、保持時間1.57分、ES+m/z1098[M+Na]+.、1076[M+H]+.で、所望の生成物によって、LC/MSによって判定して、反応が完了したようであった。MeOHを真空蒸発によって除去し、得られた残渣を水(75mL)及びDCM(75mL)の間で分配した。層を分離し、水相をDCM(3×25mL)で抽出した。合わせた有機層を水(3×50mL)、ブライン(60mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空蒸発させて、粗生成物を得た。Isolera(商標)による精製により(DCM/MeOH、SNAP Ultra 100g、100mL/分)、ビス-アルコールI8(97%DCM/MeOHで溶出)を白色発泡物として得た(2.44g、収率90%)。
【0410】
(g)4-((S)-2-((S)-2-(((アリルオキシ)カルボニル)アミノ)-3-メチルブタンアミド)プロパンアミド)ベンジル(11S,11aS)-8-(3-(((11S,11aS)-10-(tert-ブトキシカルボニル)-11-ヒドロキシ-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,5,10,11,11a-ヘキサヒドロ-1H-ピロロ[2,1-c][1,4]ベンゾジアゼピン-8-イル)オキシ)プロポキシ)-11-ヒドロキシ-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ピロロ[2,1-c][1,4]ベンゾジアゼピン-10(5H)-カルボキシラート(I9)
無水DMSO(710μL、780mg、9.99mmol)を脱水DCM(20mL)に溶解させた溶液を、塩化オキサリル(2.72mLの2.0M DCM溶液、5.44mmol)を脱水DCM(20mL)に溶解させた撹拌溶液に、アルゴン雰囲気下、-45℃(ドライアイス/CH3CN)で滴加した。-45℃で15分間撹拌した後、反応混合物を、ビス-アルコールI8(2.44g、2.27mmol)を脱水DCM(30mL)に溶解させた溶液で滴下処理した。-45℃でさらに1時間撹拌した後、反応混合物を、TEA(3.16mL、2.29g、22.7mmol)を脱水DCM(20mL)に溶解させた溶液で滴下処理した。反応混合物を1.5時間かけて室温に加温させ、DCM(100mL)で希釈し、次いで、飽和NH4Cl(2×50mL)、飽和NaHCO3(50mL)、水(30mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空蒸発させて、生成物を得た。Isolera(商標)による精製により(DCM/MeOH、SNAP Ultra 100g、100mL/分)、環化化合物I9(95.7%DCM/MeOHで溶出)を黄色がかった発泡物として得た(1.61g、収率66%):LC/MS I9 保持時間1.46分、ES+m/z1072[M+H]+.、1094[M+Na]+.。
【0411】
(h)4-((S)-2-((S)-2-アミノ-3-メチルブタンアミド)プロパンアミド)ベンジル(11S,11aS)-8-(3-(((11S,11aS)-10-(tert-ブトキシカルボニル)-11-ヒドロキシ-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,5,10,11,11a-ヘキサヒドロ-1H-ピロロ[2,1-c[1,4]ベンゾジアゼピン-8-イル)オキシ)プロポキシ)-11-ヒドロキシ-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ピロロ[2,1-c][1,4]ベンゾジアゼピン-10(5H)-カルボキシラート(I10)
Pd(PPh3)4(6.47mg、5.6μmol)を、ピロリジン(29μL、25mg、0.35mmol)及びAlloc化合物I9(300mg、0.28mmol)を脱水DCM(10mL)に溶解させた撹拌溶液に添加した。アルゴン下、室温で4時間撹拌した後、LC/MSによる分析により、保持時間1.10分、ES+、m/z1010[M+Na]+.、988[M+H]+.で観察された所望の生成物によって、反応の完了が示された。反応混合物をDCM(30mL)で希釈し、次いで、飽和NH4Cl(2×20mL)、ブライン(30mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空蒸発させて、粗生成物を得た。ジエチルエーテルによる摩砕、続いての真空蒸発により粗アミンI10を得(261mg、収率95%)、これをさらに精製又は分析することなく次のステップに供した。
【0412】
(i)tert-ブチル(11S,11aS)-8-(3-(((11S,11aS)-10-(((4-((2S,5S)-37-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-5-イソプロピル-2-メチル-4,7,35-トリオキソ-10,13,16,19,22,25,28,31-オクタオキサ-3,6,34-トリアザヘプタトリアコンタンアミド)ベンジル)オキシ)カルボニル)-11-ヒドロキシ-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,5,10,11,11a-ヘキサヒドロ-1H-ピロロ[2,1-c][1,4]ベンゾジアゼピン-8-イル)オキシ)プロポキシ)-11-ヒドロキシ-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ピロロ[2,1-c][1,4]ベンゾジアゼピン-10(5H)-カルボキシラート(I11)
EDCI(56mg、0.29mmol)を、MAL-dPEG(登録商標)8-酸(172mg、0.29mmol、Stratech Scientific Limited)及びアミンI10(261mg、0.26mmol)を脱水DCM(10mL)に溶解させた撹拌溶液に室温で添加した。反応混合物をアルゴン雰囲気下で2.5時間撹拌し、この時点で、LC/MSによる分析により、保持時間1.38分、ES+m/z1585[M+Na]+.、1563[M+H]+.で、所望の生成物への完全な変換が示された。反応混合物をDCM(30mL)で希釈し、H2O(20mL)、ブライン(2×20mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空蒸発させて、粗生成物を得た。Isolera(商標)による精製により(DCM/MeOH、SNAP Ultra 25g、75mL/分)、アミドI11(91%DCM/MeOHで溶出)を白色発泡物として得た(277mg、収率67%)。
【0413】
(j)4-((2S,5S)-37-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-5-イソプロピル-2-メチル-4,7,35-トリオキソ-10,13,16,19,22,25,28,31-オクタオキサ-3,6,34-トリアザヘプタトリアコンタンアミド)ベンジル(11S,11aS)-11-ヒドロキシ-7-メトキシ-8-(3-(((S)-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,5,11a-テトラヒドロ-1H-ピロロ[2,1-c][1,4]ベンゾジアゼピン-8-イル)オキシ)プロポキシ)-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ピロロ[2,1-c][1,4]ベンゾジアゼピン-10(5H)-カルボキシラート(1)
95:5v/vTFA/H2O(2mL)の溶液をBoc保護化合物I11(262mg、0.17mmol)の粗試料に0℃(氷/アセトン)で添加した。0℃で3時間撹拌した後、反応は、保持時間1.30分、ES+m/z1445[M+H]+.で所望の生成物のピーク、LC/MSによって判断して完了したとされた。反応混合物を冷やして保ち、冷却飽和NaHCO3水溶液(100mL)に滴加した。混合物をDCM(3×30mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空蒸発させて、粗生成物を得た。Isolera(商標)による精製により(CHCl3/MeOH、SNAP Ultra 25g、25mL/分)、1(89.6%CHCl3/MeOHで溶出)を黄色発泡物として得た(170mg、収率70%)。分取HPLCによるさらなる精製により(方法A)、1を淡黄色発泡物として得た(105mg、収率43%):LC/MS(15分間実行)、保持時間5.25分、ES+m/z1445[M+H]+.;1HNMR(400MHz,d6-DMSO)δ9.92(s,1H),8.16(d,1H,J=6.8Hz),7.99(t,1H,J=5.7Hz),7.86(d,1H,J=8.6Hz),7.80(d,1H,J=4.5Hz),7.64-7.50(m,2H),7.34(s,1H),7.24-7.13(m,2H),7.06(s,1H),7.00(s,2H),6.88(s,1H),6.75(s,1H),6.53-6.41(m,1H),5.52-5.41(m,1H),5.13(d,1H,J=12.2Hz),4.93-4.77(m,1H),4.42-4.34(m,1H),4.30-3.90(m,6H),3.80-3.60(m,4H),3.80(s,3H),3.79(s,3H),3.60(t,4H,J=7.3Hz),3.53-3.46(m,28H),3.41-3.33(m,1H),3.32-3.29(m,2H,H2Oにより不明瞭),3.19-3.12(m,2H),2.48-1.60,m,15H),1.35-1.20(m,3H),0.87(d,3H,J=6.6Hz),0.83(d,3H,J=6.8Hz)。
【0414】
実施例2
【化46】
【化47】
【化48】
(a)((ペンタン-1,5-ジイルビス(オキシ))ビス(5-メトキシ-2-ニトロ-4,1-フェニレン))ビス(((S)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-イル)メタノン)(I13)
DMF(5滴)を、ビス-ニトロ安息香酸I12(4.05g、8.192mmol、1.0当量)及び塩化オキサリル(12.3mLの2M溶液、24.57mmol、3.0当量)を無水CH
2Cl
2(65mL)に懸濁させた撹拌懸濁液に添加した。最初の泡立ちの後、反応懸濁液が溶液になり、混合物を室温で16時間撹拌させた。反応混合物を真空濃縮し、得られた固体をEt
2Oで摩砕し、真空オープンにおいて40℃で3時間乾燥させた。固体の酸塩化物を、(S)-(+)-2-ピロリジンメタノール(1.78mL、18.02mmol、2.2当量)及びi-Pr
2NEt(7.13mL、40.96mmol、5.0当量)をCH
2Cl
2(65mL)に懸濁させた撹拌懸濁液に、-40℃(乾燥氷/CH
3CN)で少量ずつ添加した。1時間撹拌した後、反応温度が0℃に達し、保持時間1.44分、ES+m/z661[M+H]
+.、683[M+Na]
+.で所望の生成物のみであることによってLC/MSによって判定して、反応が完了した。混合物をCH
2Cl
2(100mL)で希釈し、H
2O、1NのNaOH及び1MのHCl(50mL)で順次洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、濾過し、溶媒を真空蒸発させて純粋な生成物I13を黄色発泡物として得(4.44g、収率82%)、これを、さらに精製することなく使用した。
【0415】
(b)((ペンタン-1,5-ジイルビス(オキシ))ビス(5-メトキシ-2-ニトロ-4,1-フェニレン))ビス(((S)-2-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)メタノン)(I14)
イミダゾール(2.74g、40.32mmol、6.0当量)、次いでTBSCl(3.04g、20.16mmol、3.0当量)を、ビス-アルコールI13(4.44g、6.720mmol、1.0当量)の撹拌溶液にアルゴン雰囲気下で少量ずつ添加した。90分後、反応混合物を濾過し、濾液をH2Oで洗浄し、MgSO4上で乾燥し、真空濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより(ヘキサン中50~80%EtOAc)、生成物I14を黄色発泡物として得た(4.84g、5.443mmol、収率81%)。LC/MS保持時間=2.18分、ES+m/z889[M+H]+、911[M+Na]+。
【0416】
(c)((ペンタン-1,5-ジイルビス(オキシ))ビス(2-アミノ-5-メトキシ-4,1-フェニレン))ビス(((S)-2-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)メタノン)(I15)
Zn粉末を、ビス-ニトロ化合物I14(1.32g、1.84mmol)をMeOH(40mL)に溶解させた撹拌溶液に0℃で添加した。MeOH中5%HCO2Hを0℃で滴加し、混合物を2時間撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、飽和NaHCO3溶液で洗浄し、有機相をMgSO4上で乾燥し、真空濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより(CHCl3中0~2%MeOH)、生成物I15を薄黄色発泡物として得た(3.098mmol、3.736mmol、収率69%)。LC/MS保持時間=2.09分、ES+m/z415[M+2H]2+、829[M+H]+、851[M+Na]+。
【0417】
(d)tert-ブチル(5-((5-(5-アミノ-4-((S)-2-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボニル)-2-メトキシフェノキシ)ペンチル)オキシ)-2-((S)-2-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボニル)-4-メトキシフェニル)カルバマート(I16)
Boc2O(734mg、3.362mmol)を、ビス-アニリンI15(3.098g、3.736mmol)を脱水THF(20mL)に溶解させた撹拌溶液に添加した。反応混合物を16時間撹拌し、真空濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより(ヘキサン中30~50%EtOAc)、モノBoc生成物I16を黄色発泡物として(1.474g、Boc2Oを基準にして収率47%)、また、未反応のビス-アニリンI15(1.043g、収率30%)及びビス-Boc(419mg、収率15%、LC/MS保持時間=2.37分)を得た。I16のLC/MS保持時間=2.25分、ES+m/z929[M+H]+、951[M+Na]+。
【0418】
(e)tert-ブチル(5-((5-(5-((((4-((S)-2-((S)-2-(((アリルオキシ)カルボニル)アミノ)-3-メチルブタンアミド)プロパンアミド)ベンジル)オキシ)カルボニル)アミノ)-4-((S)-2-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボニル)-2-ヒドロキシフェノキシ)ペンチル)オキシ)-2-((S)-2-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボニル)-4-メトキシフェニル)カルバマート(I17)
トリホスゲン(169mg、0.5710mmol、0.36当量)を、モノBoc生成物I16(1.474g、1.586mmol、1.0当量)及びEt3N(486μL、3.489mmol、2.2当量)を脱水CH2Cl2(9mL)に溶解させた撹拌溶液に-10℃で添加した。アルゴン下で10分間撹拌した後、LC/MSによる分析により、イソシアナートへの完全な変換が示された(MeOHでサンプリングしてメチルカルバマートを得た。保持時間2.30分、ES+m/z1009[M+Na]+.、987[M+H]+.)。I6(898mg、2.379mmol、1.5当量)及びEt3N(332μL、2.379mmol、1.5当量)を脱水CH2Cl2(14mL)に溶解させた溶液を添加した。反応物を室温まで徐々に加温し、16時間撹拌した。15分のLC/MS分析により、出発物質が消費されたことが示された。反応混合物を、SiO2パッドを通して濾過し(CH2Cl2溶出において5%MeOH)、過剰のI6を除去した。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより(ヘキサン中20~80%EtOAc)、I17を黄色発泡物として得た(1.439g、収率68%)。LC/MS保持時間=2.26分(3分間実行)及び10.43分(15分間実行)ES+m/z1355[M+Na]+、1333[M+H]+。無視できる量の尿素二量体が観察され(LC/MS保持時間=12.11分、ES+m/z1906[M+Na]+)、これを、後の精製ステップにおいて除去した。
【0419】
(f)tert-ブチル(5-((5-(5-((((4-((S)-2-((S)-2-(((アリルオキシ)カルボニル)アミノ)-3-メチルブタンアミド)プロパンアミド)ベンジル)オキシ)カルボニル)アミノ)-2-ヒドロキシ-4-((S)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボニル)フェノキシ)ペンチル)オキシ)-2-((S)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボニル)-4-メトキシフェニル)カルバマート(I18)
酢酸(124μL、2.160mmol、2.0当量)をTBAF(3.2mL、3.200mmol、3.0当量)の1M溶液に添加し、その後、I17をTHF(67mL)に溶解させた撹拌溶液に0℃で添加した。反応混合物を室温に加温し、16時間撹拌した。LC/MSにより、反応が不完全であることが示された。TBAF(1.00mLの1M溶液、1mmol、1.0当量)を添加し、反応混合物をさらに24時間撹拌した。反応混合物を真空濃縮し、Isolera(商標)によって精製して(CH2Cl2中0~5%MeOH)、生成物I18を薄黄色発泡物として得た(916mg、収率77%)。LC/MS保持時間=1.62分、ES+m/z1126[M+Na]+、1104[M+H]+。
【0420】
(g)4-((S)-2-((S)-2-(((アリルオキシ)カルボニル)アミノ)-3-メチルブタンアミド)プロパンアミド)ベンジル(11S,11aS)-8-((5-(((11S,11aS)-10-(tert-ブトキシカルボニル)-11-ヒドロキシ-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,5,10,11,11a-ヘキサヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-8-イル)オキシ)ペンチル)オキシ)-11-ヒドロキシ-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-カルボキシラート(I19)
IBX(1.14g、1.825mmol、2.2当量)を、ジオールI18(916mg、0.8296mmol、1.0当量)をDMSOに溶解させた撹拌溶液に添加した。反応混合物を35℃に加温し、60時間撹拌した。H2Oを添加し、水性のものをCHCl3で数回抽出した。有機抽出物を合わせ、飽和NaHCO3で洗浄し、MgSO4上で乾燥した。Isolera(商標)による精製により(CH2Cl2中1~8%MeOH)、I19を橙色発泡物として得た(908mg、収率99%):LC/MS保持時間=1.50分、ES+m/z1122[M+Na]+.、1100[M+H]+.。
【0421】
(h)4-((S)-2-((S)-2-アミノ-3-メチルブタンアミド)プロパンアミド)ベンジル(11S,11aS)-8-((5-(((11S,11aS)-10-(tert-ブトキシカルボニル)-11-ヒドロキシ-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,5,10,11,11a-ヘキサヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-8-イル)オキシ)ペンチル)オキシ)-11-ヒドロキシ-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-カルボキシラート(I20)
Pd(PPh3)4(15.8mg、13.64μmol、0.050当量)を、ピロリジン(56μL、0.6818mmol、2.5当量)及びI19(300mg、0.2727mmol)をCH2Cl2(10mL)に溶解させた撹拌溶液にアルゴン下で添加した。30分後、飽和NH4Cl溶液を添加し、混合物を激しく撹拌し、Isolute(登録商標)Phase Separatorに移した。収集した有機相を真空濃縮して橙色発泡物I20を得、これを、さらに精製することなく使用した。
【0422】
(i)tert-ブチル(11S,11aS)-8-((5-(((11S,11aS)-10-(((4-((2S,5S)-37-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-5-イソプロピル-2-メチル-4,7,35-トリオキソ-10,13,16,19,22,25,28,31-オクタオキサ-3,6,34-トリアザヘプタトリアコンタンアミド)ベンジル)オキシ)カルボニル)-11-ヒドロキシ-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,5,10,11,11a-ヘキサヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-8-イル)オキシ)ペンチル)オキシ)-11-ヒドロキシ-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-カルボキシラート(I21)
EDCI.HCl(117mg、0.29mmol)を、MAL-dPEG(登録商標)8-酸(360mg、0.6079mmol、Stratech Scientific Limited)及びアミンI20(608mg、0.5526mmol)をCH2Cl2(15mL)に溶解させた撹拌溶液に室温で添加した。反応混合物をアルゴン雰囲気下で24時間撹拌し、この時点で、LC/MSによる分析により、I20の完全な消費が示された。反応混合物をCH2Cl2で希釈し、飽和NH4Cl及び飽和NaHCO3で順次洗浄し、MgSO4上で乾燥し、真空濃縮して粗生成物を得た。Isolera(商標)による精製により(CH2Cl2中4~16%MeOH)、アミドI21を白色固体として得た(77mg、純度79%(UV integration、223nm)。粗収率8.8%;107mg、純度88%、粗収率12%;224mg、純度86%、粗収率25%)。
【0423】
(j)4-((2S,5S)-37-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-5-イソプロピル-2-メチル-4,7,35-トリオキソ-10,13,16,19,22,25,28,31-オクタオキサ-3,6,34-トリアザヘプタトリアコンタンアミド)ベンジル(11S,11aS)-11-ヒドロキシ-7-メトキシ-8-(3-(((S)-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,5,11a-テトラヒドロ-1H-ピロロ[2,1-c][1,4]ベンゾジアゼピン-8-イル)オキシ)プロポキシ)-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ピロロ[2,1-c][1,4]ベンゾジアゼピン-10(5H)-カルボキシラート(2)
95:5v/vTFA/H2Oの氷冷溶液(3mL)をBoc保護化合物I21(107mg、67.51μmol)の粗試料に0℃(氷/ブライン)で添加した。0℃で30分間撹拌した後、反応は、保持時間1.38分、ES+m/z737[M+2H]2+、748[M+H+Na]2+;1472[M+H]+で所望の生成物のピーク、LC/MSによって判定して、完了したとされた。反応混合物を冷やして保ち、冷却飽和NaHCO3水溶液に滴加した。混合物をCH2Cl2、次いで、CH2Cl2中10%MeOHで抽出し、合わせた有機層を、MgSO4上で乾燥し、真空濃縮して粗生成物を得た。このプロセスをI21の他方のバッチで繰り返し、粗生成物を合わせ、分取HPLCによってさらに精製して(方法B)、凍結乾燥後に2を白色固体として得た(126mg、収率33%、223nmのUVにより、純度96%):LC/MS(30分間実行)、保持時間=10.96分、ES+m/z1472[M+H]+。
【0424】
実施例3
【化49】
【化50】
【化51】
【化52】
(a)I23
このステップは、文献(例えばWO2005085259A2;又はWells,et al.,Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters,18(2008)2147-2151を参照)におけるように実施しうる。方法は、EtOH中10%Pd/Cによる室温でのParr水素添加含む。収率は定量的である。エタノールを2回の蒸発(EtOAc、続いてDCM)によって除去する。
【0425】
(b)tert-ブチル(11S,11aS)-8-((3-(ブロモメチル)ベンジル)オキシ)-7-メトキシ-5-オキソ-11-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-カルボキシラート(I25)
フェノールI23(4g、8.91mmol、1当量)、1,3-ビス(ブロモメチル)ベンゼンI24(9.42g、35.7mmol、4当量)、炭酸カリウム(1.23g、8.91mmol、1当量)、及びアセトン(40mL)の混合物を60℃で5時間加熱した。完了がLC/MSによって観察された後、固体を濾過によって除去し、濾液を真空下で濃縮乾固させた。残渣をクロマトグラフィーによって精製した(Biotage Isolera、100g Ultra、勾配12CV中EtOAc/ヘキサン30/70から80/20まで)。収量4.25g(75%)。LC/MS、3分法、1.82分(ES+)m/z(相対強度)631.15([M+H]+.、100)、分裂ピーク:THPジアステレオマー。1HNMR(400MHz,DMSO-d6)δ7.67-7.27(m,4H),7.20-6.57(m,2H),5.72-5.57(m,1H),5.24-4.84(m,3H),4.72(s,2H),3.91-3.73(m,4H),3.61-3.33(m,4H),2.20-1.75(m,4H),1.74-1.57(m,2H),1.55-1.01(m,13H)。
【0426】
I28は文献において公知である(WO2013053872A1、化合物2、60頁を参照)
【0427】
(c)(S)-(2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-イル)(5-メトキシ-2-ニトロ-4-((トリイソプロピルシリル)オキシ)フェニル)メタノン(I29)
EDCI(12.4g、65mmol、1.2当量)を、酸I28(20g、54.1mmol、1当量)、及びヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(8.05g、59.5mmol、1.1当量)をジクロロメタン(200mL)に溶解させた溶液に0℃で添加した。冷浴を除去し、反応を室温で30分間進行させ、このとき、(S)-ピロリジン-2-イルメタノール(5.87mL、59.5mmol、1.1当量)及びトリエチルアミン(11.32mL、81.1mmol、1.5当量)をジクロロメタン(100mL)に溶解させた溶液を、-10℃においてアルゴン下で迅速に添加した。反応混合物を室温で40分間~1時間撹拌させ、LC/MS及びTLC(EtOAc)によってモニタリングした。固体をセライト上で濾過によって除去し、有機相を、pHが4又は5に測定されるまで冷0.1MのHCl水溶液によって洗浄した。有機相を次いで水、続いて飽和水性重炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、過剰の溶媒を減圧ロータリーエバポレーションにより除去した。残渣をカラムフラッシュクロマトグラフィーに供した(Isolera Biotage、340g Ultra;勾配6CV中25/75酢酸エチル/ヘキサンから100/0酢酸エチル/ヘキサン)。過剰の溶媒を減圧ロータリーエバポレーションにより除去して、純粋な生成物I29を薄黄色発泡物として得た(15.7g、64%)。LC/MS1.92分(ES+)m/z(相対強度)453.15([M+H]+.、30%;328.15、100%);1HNMR(400MHz,クロロホルム-d)δ7.70(s,1H),6.77(s,1H),4.57-4.24(m,2H),4.01-3.69(m,5H),3.25-3.06(m,2H),2.18(dt,J=7.5,5.6Hz,1H),1.96-1.62(m,3H),1.42-1.18(m,3H),1.10(d,J=7.4Hz,18H)。
【0428】
(d)(S)-(2-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)(5-メトキシ-2-ニトロ-4-((トリイソプロピルシリル)オキシ)フェニル)メタノン(I30)
t-ブチルジメチルシリルクロリド(10.39g、68.9mmol、2当量)を、アルコールI29(15.6g、34.5mmol、1当量)、及びイミダゾール(5.87g、86.2mmol、2.5当量)をDCM(100mL)に溶解させた溶液に添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を、水(300mL)、0.5Mクエン酸(200mL)、ブライン(100mL)で順次洗浄し、乾燥した(MgSO4)。過剰の溶媒の濾過及び除去により粗生成物が得られ、これをフラッシュカラムクロマトグラフィーに供して(Biotage Isolera、KP-Sil 340g;10/90v/v酢酸エチル/ヘキサンから30/70v/v酢酸エチル/ヘキサンまで)、シリルエーテルI30を濃黄色油状物として単離した。収量:18.9g、97%。LC/MS2.32分(ES+)m/z(相対強度)567.55([M+H]+.、100%)
【0429】
(e)(S)-(2-アミノ-5-メトキシ-4-((トリイソプロピルシリル)オキシ)フェニル)(2-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)メタノン(I31)
10%Pd/C(10%w/w、1.89g)上でのニトロ化合物I30(18.9g、33.3mmol、1当量)を酢酸エチル(200mL)に溶解させた溶液を、加圧下(45psi)、Parr装置において6時間水素添加した。反応混合物を、セライトを通して濾過してPd/Cを除去し、フィルターパッドを酢酸エチルで濯いだ。過剰の溶媒を減圧ロータリーエバポレーションにより除去し、続いて高真空下で乾燥して、アミンI31を濃油状物として得た。LC/MS、3分法、2.28分(ES+)m/z(相対強度)537.30([M+H]+.、100);1HNMR(400MHz,クロロホルム-d)δ6.73(s,1H),6.24(s,1H),4.54-4.13(m,3H),4.07-3.80(m,1H),3.79-3.61(m,4H),3.50(dd,J=9.2,4.2Hz,2H),2.10-1.97(m,2H),1.92(dt,J=11.7,6.2Hz,1H),1.80-1.65(m,1H),1.24(ddt,J=13.7,9.9,6.4Hz,3H),1.09(d,J=7.3Hz,18H),0.90(s,9H),0.04(d,J=2.8Hz,6H)。
【0430】
(f)アリル((S)-1-(((S)-1-((4-((((2-((S)-2-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボニル)-4-メトキシ-5-((トリイソプロピルシリル)オキシ)フェニル)カルバモイル)オキシ)メチル)フェニル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバマート(I32)
トリエチルアミン(10.1mL、72.4mmol、2.2当量)を、アミンI31(17.68g、32.9mmol、1当量)及びトリホスゲン(3.51g、11.8mmol、0.36当量)を脱水テトラヒドロフラン(180mL)に溶解させた撹拌溶液に5℃(氷浴)で添加した。イソシアナート反応の進行を、反応混合物からアリコートを定期的に取り出すこと、メタノールでクエンチすること、及びLC/MS分析を実施してモニタリングした。一旦イソシアナート形成が完了したら、alloc-Val-Ala-PABOH I6(18.6g、49.4mmol、1.5当量)及びトリエチルアミン(6.88mL、49.4mmol、1.5当量)を脱水テトラヒドロフラン(70mL)に懸濁させた懸濁液を新たに調製したイソシアナートに迅速に添加した。反応混合物を40℃で4時間撹拌させた。固体を濾過によって除去した。過剰の溶媒を減圧ロータリーエバポレーションにより除去した。得られた残渣をシリカゲルに乾燥負荷し、手動のフラッシュカラムクロマトグラフィー;40/60v/v酢酸エチル/ヘキサンから70/30v/v酢酸エチル/ヘキサンまで;に供した。純粋な画分を収集し、合わせ、過剰の溶出液を減圧ロータリーエバポレーションにより除去して、生成物I32 8.17gを得た(26.4%)。LC/MS、3分法、2.29分(ES+)m/z(相対強度)962.45([M+Na]+.、100;940.40([M+H]+.、30);1HNMR(400MHz,クロロホルム-d)δ8.95(s,1H),8.53(s,1H),7.78(s,1H),7.53(d,J=8.1Hz,2H),7.32(d,J=8.3Hz,2H),6.80(s,1H),6.71(d,J=7.5Hz,1H),5.89(tt,J=10.8,5.3Hz,1H),5.44-5.15(m,3H),5.10(s,2H),4.66(p,J=7.2Hz,1H),4.62-4.53(m,2H),4.32(s,1H),4.08-3.86(m,2H),3.74(s,4H),3.52(dd,J=27.4,7.6Hz,2H),2.15(h,J=6.8Hz,1H),2.09-1.85(m,3H),1.71(s,1H),1.46(d,J=7.0Hz,3H),1.29(dq,J=15.0,7.4Hz,3H),1.11(d,J=7.4Hz,18H),0.95(dd,J=14.1,6.8Hz,6H),0.89(s,9H),0.02(d,J=13.1Hz,6H)。
【0431】
(g)アリル((S)-1-(((S)-1-((4-((((2-((S)-2-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボニル)-5-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)カルバモイル)オキシ)メチル)フェニル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバマート(I33)
酢酸リチウム(50mg、0.49mmol)を、化合物I32(7g、7.44mmol、1当量)を湿潤ジメチルホルムアミド(61.2mL、50:1DMF/水)に溶解させた溶液に添加した。4時間後、反応が完了した。過剰のDMFを真空下で除去し、残渣を酢酸エチル(300mL)で希釈し、0.5Mクエン酸水溶液(100mL)、水(300mL)及びブライン(100mL)で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、過剰の酢酸エチルを減圧ロータリーエバポレーションにより除去した。得られた残渣をカラムフラッシュクロマトグラフィーに供した(Biotage Isolera 100g Ultra;勾配、8CV中40/60から80/20v/v酢酸エチル/ヘキサン)。純粋な画分を収集し、合わせ、過剰の溶出液を減圧ロータリーエバポレーションにより除去して、生成物I33を得た(5.13g、88%)。LC/MS、3分法、1.82分(ES+)m/z(相対強度)784.40([M+H]+.、100)。1HNMR(400MHz,クロロホルム-d)δ9.06(s,1H),8.62(s,1H),7.78(s,1H),7.45(d,J=8.2Hz,2H),7.35-7.18(m,2H),6.92(d,J=7.5Hz,1H),6.80(s,1H),6.50(s,1H),5.89(ddd,J=16.2,10.7,5.4Hz,1H),5.44(d,J=8.1Hz,1H),5.37-5.15(m,2H),5.14-5.01(m,2H),4.67(p,J=7.1Hz,1H),4.63-4.50(m,2H),4.33(s,1H),4.13-3.89(m,2H),3.81(s,3H),3.74-3.33(m,3H),2.24-1.84(m,4H),1.69(d,J=21.2Hz,1H),1.43(d,J=7.0Hz,3H),1.07-0.71(m,15H),0.23--0.20(m,6H)。
【0432】
(h)tert-ブチル(11S,11aS)-8-((3-((5-((((4-((S)-2-((S)-2-(((アリルオキシ)カルボニル)アミノ)-3-メチルブタンアミド)プロパンアミド)ベンジル)オキシ)カルボニル)アミノ)-4-((S)-2-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボニル)-2-メトキシフェノキシ)メチル)ベンジル)オキシ)-7-メトキシ-5-オキソ-11-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-カルボキシラート(I34)
炭酸カリウム(582mg、4.21mmol、1.1当量)を、I25(2.66g、4.21mmol、1.1当量)及びフェノールI33(3g、3.82mmol、1当量)をアセトン(18mL)に溶解させた溶液に添加した。反応物を63℃で4時間撹拌した。固体を脱脂綿上での濾過によって除去した。アセトンを減圧ロータリーエバポレーションにより除去した。得られた残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィーに供した(Biotage isolera、100g Ultra、シリカゲル;勾配、8CV中50/50から100/0v/v酢酸エチル/ヘキサン、83%から溶出)。純粋な画分を収集し、合わせ、過剰の溶出液を減圧ロータリーエバポレーションにより除去して、生成物I34を得た(4.71g、92%)。LC/MS、3分法、2.08分(ES+)m/z(相対強度)1335.15([M+H]+.、50)。1HNMR(400MHz,DMSO-d6)δ9.98(s,1H),9.20(s,1H),8.13(d,J=7.0Hz,1H),7.68-7.50(m,3H),7.50-7.37(m,3H),7.32(d,J=8.2Hz,2H),7.28-7.01(m,2H),6.86(s,2H),5.90(ddd,J=16.0,10.7,5.2Hz,1H),5.64(t,J=9.8Hz,1H),5.30(d,J=17.2Hz,1H),5.23-4.84(m,8H),4.57-4.36(m,3H),4.11(s,1H),3.95-3.59(m,9H),3.56-3.34(m,4H),1.94(d,J=34.0Hz,10H),1.74-1.06(m,21H),1.01-0.59(m,15H),0.03(s,6H)。
【0433】
(i)tert-ブチル(11S,11aS)-8-((3-((5-((((4-((S)-2-((S)-2-(((アリルオキシ)カルボニル)アミノ)-3-メチルブタンアミド)プロパンアミド)ベンジル)オキシ)カルボニル)アミノ)-4-((S)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボニル)-2-メトキシフェノキシ)メチル)ベンジル)オキシ)-7-メトキシ-5-オキソ-11-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-カルボキシラート(I35)
フッ化テトラ-n-ブチルアンモニウム(1M、6.94mL、6.94mmol、2当量)を、I34(4.63g、3.47mmol、1当量)をテトラヒドロフラン(28mL)に溶解させた溶液に添加した。出発物質は、1時間後に完全に消費された。反応混合物を酢酸エチル(30mL)で希釈し、水及びブラインで順次洗浄した。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、過剰の酢酸エチルを減圧ロータリーエバポレーションにより除去した。得られた残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィーに供した(Biotage isolera、50g Ultra;勾配、4CV中98/2から90/10v/v酢酸エチル/メタノール、10%メタノールから溶出)。純粋な画分を収集し、合わせ、過剰の溶出液を減圧ロータリーエバポレーションにより除去して、生成物I35を得た(4.23g、定量)。LC/MS、3分、1.75分(ES+)m/z(相対強度)1220.30([M+H]+.、100)。1HNMR(400MHz,DMSO-d6)δ9.98(s,1H),9.17(s,1H),8.13(d,J=7.0Hz,1H),7.70-7.49(m,3H),7.51-7.27(m,6H),7.21(d,J=8.8Hz,1H),7.15-6.58(m,3H),5.90(dt,J=10.9,5.5Hz,1H),5.66(d,J=9.3Hz,1H),5.38-4.82(m,9H),4.73(t,J=5.8Hz,1H),4.59-4.34(m,3H),4.05(dd,J=15.4,8.3Hz,1H),3.96-3.68(m,8H),3.66-3.32(m,6H),2.16-1.72(m,8H),1.63(d,J=9.8Hz,3H),1.54-1.02(m,18H),0.86(dd,J=18.2,6.7Hz,6H)。
【0434】
(j)4-((S)-2-((S)-2-(((アリルオキシ)カルボニル)アミノ)-3-メチルブタンアミド)プロパンアミド)ベンジル(11S,11aS)-8-((3-((((11S,11aS)-10-(tert-ブトキシカルボニル)-7-メトキシ-5-オキソ-11-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)-2,3,5,10,11,11a-ヘキサヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-8-イル)オキシ)メチル)ベンジル)オキシ)-11-ヒドロキシ-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-カルボキシラート(I36)
安定化されたIBX45%(2.72g、4.36mmol、1.2当量)を、I35(4.44g、3.64mmol、1当量)をDMSO(2.6mL)に溶解させた溶液に添加した。反応混合物を一晩撹拌させた。さらに0.2当量のIBX(450mg、0.73mmol、0.2当量)を添加し、溶液を反応の完了がLC/MSによって観察されるまでさらに18時間撹拌した。溶液を水(250mL)中で沈殿させ、濾過した。生成物をDCMに溶解させ、残った白色固体を濾過によって除去した。有機相をNaHCO3水溶液、水、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥した。ジクロロメタンを減圧ロータリーエバポレーションにより除去した。得られた残渣をカラムフラッシュクロマトグラフィーに供した(Biotage Isolera 100g Ultra;勾配、10CV中99/1から92/8v/vDCM/メタノール)。純粋な画分を収集し、合わせ、減圧ロータリーエバポレーションによる過剰の溶出液の除去により、生成物I36を得た(3.04g、69%)。LC/MS、15分法 Ace Excel 2、7.89及び7.97分(THPジアステレオマー)(ES+)m/z(相対強度)1218.30([M]+.、100)。1HNMR(400MHz,DMSO-d6)δ9.93(s,1H),8.11(d,J=6.9Hz,1H),7.68-7.27(m,6H),7.27-7.01(m,4H),7.01-6.32(m,3H),6.02-5.81(m,1H),5.71-5.57(m,1H),5.57-5.40(m,1H),5.29(d,J=17.2Hz,1H),5.21-4.78(m,8H),4.58-4.32(m,3H),3.99-3.68(m,8H),3.58-3.31(m,8H),2.23-1.72(m,9H),1.72-1.04(m,18H),0.85(dd,J=18.0,6.7Hz,6H)。
【0435】
(k)4-((S)-2-((S)-2-アミノ-3-メチルブタンアミド)プロパンアミド)ベンジル(11S,11aS)-8-((3-((((11S,11aS)-10-(tert-ブトキシカルボニル)-7-メトキシ-5-オキソ-11-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)-2,3,5,10,11,11a-ヘキサヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-8-イル)オキシ)メチル)ベンジル)オキシ)-11-ヒドロキシ-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-カルボキシラート(I37)
テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(11mg、0.01mmol、0.02当量)を、I36(600mg、0.49mmol、1当量)及びピロリジン(51μL、0.62mmol、1.25当量)を脱水ジクロロメタン(10mL)に溶解させた溶液に添加した。反応をアルゴンで3回フラッシングし、室温で20分間撹拌した。次いで、反応をジクロロメタン(50mL)で希釈し、飽和水性塩化アンモニウム(50mL)及びブライン(30mL)で順次洗浄した。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、過剰のジクロロメタンを減圧ロータリーエバポレーションにより除去した。得られた残渣I37を粗混合物として次の反応に使用した。LC/MS、3分法、1.29分(ES+)m/z(相対強度)1134.35([M+H]+.、80)。
【0436】
(l)tert-ブチル(11S,11aS)-8-((3-((((11S,11aS)-10-(((4-((2S,5S)-37-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-5-イソプロピル-2-メチル-4,7,35-トリオキソ-10,13,16,19,22,25,28,31-オクタオキサ-3,6,34-トリアザヘプタトリアコンタンアミド)ベンジル)オキシ)カルボニル)-11-ヒドロキシ-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,5,10,11,11a-ヘキサヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-8-イル)オキシ)メチル)ベンジル)オキシ)-7-メトキシ-5-オキソ-11-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-カルボキシラート(I38)
1-エチル-3-(3’-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(94mg、0.79mmol、1当量)を、粗I37(558mg、0.49mmol、1当量)及びMal-(PEG)8-酸(292mg、0.49mmol、1当量)をクロロホルム(12mL)に溶解させた溶液に添加した。反応をアルゴンで3回脱気し、2時間撹拌したところ、出発物質の存在がLC/MSによってもはや観察されなかった。反応をジクロロメタンで希釈し、水及びブラインで順次洗浄した。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、過剰のジクロロメタンを減圧ロータリーエバポレーションにより除去した。得られた残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィーに供した(Biotage Isolera 50g Ultra;10CV中98/2から90/10v/vDCM/メタノール)。純粋な画分を収集し、合わせ、過剰の溶出液を減圧ロータリーエバポレーションにより除去して、I38を得た(485mg、58%)。LC/MS、3分法、1.58分(ES+)m/z(相対強度)1709.30([M+H]+.、100)。1HNMR(400MHz,DMSO-d6)δ9.88(s,1H),8.13(d,J=7.0Hz,1H),8.06-7.92(m,1H),7.85(d,J=8.6Hz,1H),7.68-7.04(m,9H),6.99(s,2H),6.89(d,J=15.0Hz,2H),6.52(s,1H),5.66(d,J=9.4Hz,1H),5.47(d,J=8.0Hz,1H),5.26-4.75(m,6H),4.49-4.31(m,1H),4.20(t,J=7.6Hz,1H),3.80(d,J=11.9Hz,6H),3.59(t,J=7.2Hz,4H),3.55-3.41(m,32H),3.41-3.30(m,11H),3.21-3.09(m,3H),2.48-2.28(m,4H),2.18-1.08(m,24H),0.84(dd,J=15.0,6.7Hz,5H)。
【0437】
(m)4-((2S,5S)-37-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-5-イソプロピル-2-メチル-4,7,35-トリオキソ-10,13,16,19,22,25,28,31-オクタオキサ-3,6,34-トリアザヘプタトリアコンタンアミド)ベンジル(11S,11aS)-11-ヒドロキシ-7-メトキシ-8-((3-((((S)-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,5,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-8-イル)オキシ)メチル)ベンジル)オキシ)-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-カルボキシラート(3)
TFA/水(6mL)の冷混合物をI38(460mg、0.27mmol、1当量)に添加し、得られた溶液を0℃で2時間撹拌させた。反応を飽和NaHCO3水溶液(200mL)及びジクロロメタン(50mL)で中和した。DCM層を水及びブラインで順次洗浄した。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、過剰のジクロロメタンを減圧ロータリーエバポレーションにより除去した。得られた残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィーに供した(Biotage Isolera 50g Ultra;10CV中98/2から88/12v/vDCM/メタノール)。純粋な画分を収集し、合わせ(154mg、38%)、逆相分取HPLCによってさらに精製し(方法C)(勾配75/25アセトニトリル/水まで、0.02%ギ酸)、純粋な3を得た(78mg、19%)。LC/MS、15分法、Ace-Excel2、6.18分(ES+)m/z(相対強度)1506.70([M+H]+.、100)。1HNMR(400MHz,DMSO-d6)δ10.07-9.79(m,1H),8.14(d,J=7.2Hz,1H),7.98(t,J=5.6Hz,1H),7.85(d,J=8.6Hz,1H),7.78(d,J=4.4Hz,1H),7.67-7.30(m,7H),7.28-7.05(m,3H),6.99(s,2H),6.98-6.85(m,2H),6.58-6.47(m,1H),5.59-5.34(m,1H),5.32-4.77(m,6H),4.48-4.30(m,1H),4.28-4.08(m,1H),3.88-3.75(m,5H),3.75-3.55(m,6H),3.55-3.42(m,28H),3.42-3.32(m,6H),3.14(q,J=5.8Hz,2H),2.48-2.16(m,6H),2.08-1.77(m,6H),1.36-1.17(m,4H),0.84(dd,J=15.4,6.7Hz,6H)。
【0438】
実施例4
【化53】
【化54】
【化55】
(a)((プロパン-1,3-ジイルビス(オキシ))ビス(5-メトキシ-2-ニトロ-4,1-フェニレン))ビス(((S)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-イル)メタノン)(I2)
DMF(12滴)をI1(10g、21.5mmol)及び塩化オキサリル(5.6mL、8.2g、64.5mmol)を無水DCM(150mL)に懸濁させた撹拌懸濁液に添加した。最初の泡立ちの後、反応懸濁液が溶液になり、混合物を室温で16時間撹拌させた。溶媒の大部分を減圧蒸発により除去した。得られた濃縮された溶液を最少量の脱水DCMに再溶解し、ジエチルエーテルで摩砕した。黄色沈殿物を真空濾過によって収集し、冷ジエチルエーテルで洗浄し、真空オープンにおいて40℃で1時間乾燥させた。酸塩化物を、(S)-(+)-2-ピロリジンメタノール(5.0g、4.9mL、49.5mmol)及びTEA(15.0mL、10.9g、108mmol)を、無水DCM(100mL)を懸濁させた撹拌懸濁液に、-40℃(乾燥氷/CH
3CN)で少量ずつ添加した。得られた溶液をさらに60分間撹拌し、DCM(100mL)で希釈し、1NのHCl(2×50mL)、飽和NaHCO
3(3×40mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、溶媒を真空下で蒸発させて、純粋な生成物I2を黄色固体として得た(13.6g、収率100%)。LC/MS(方法A):保持時間1.33分間(ES+)m/z655[M+Na]
+、633[M+H]
+(別表を参照)。
1HNMR(400MHz,DMSO-d
6)δ1.68-1.80(m,2H),1.80-2.00(m,6H),2.27(d,2H),3.05-3.25(m,4H),3.37-3.48(m,2H),3.56-3.76(m,2H),3.92(s,6H),4.09(dd,2H),4.25-4.31(m,4H),4.82(t,2H),7.08(s,2H),7.73(s,2H)。
【0439】
(b)((プロパン-1,3-ジイルビス(オキシ))ビス(5-メトキシ-2-ニトロ-4,1-フェニレン))ビス(((S)-2-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)メタノン)(I39)
TBS-Cl(8.12g、53.90mmol)を、I2(15.5g、24.50mmol)及びイミダゾール(4.17g、61.25mmol)をDCM(300mL)に溶解させた溶液に窒素下で室温において添加した。得られた混合物を室温で12時間撹拌した。水(200mL)を添加し、有機層を除去し、水相をDCM(2×300mL)で抽出した。合わせた有機相を乾燥させ(Na2SO4)、真空下で蒸発させて、暗色残渣を得、これをカラムクロマトグラフィーによって精製した(0%から2%メタノール/DCM)。純粋な画分を真空下で蒸発させて、I39を褐色固体として得た(17.0g、収率81%)。LC/MS(方法A):保持時間1.83分間(ES+)m/z861[M+H]+。1HNMR(400MHz,DMSO-d6)δ0.09(s,12H),0.91(s,18H),1.70-1.81(m,2H),1.87-1.99(m,6H),2.22-2.30(m,2H),3.10(t,4H),3.40-3.51(m,2H),3.59-3.67(m,2H),3.88-3.95(m,2H),3.91(s,6H),4.28(t,6H),6.96(s,2H),7.72(s,2H)。
【0440】
(c)((プロパン-1,3-ジイルビス(オキシ))ビス(2-アミノ-5-メトキシ-4,1-フェニレン))ビス(((S)-2-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)メタノン)(I40)
亜鉛(25.8g、394.8mmol)及び飽和NH4Cl(150mL)を、I39(17g、19.74mmol)をEtOH(300mL)に溶解させた溶液に室温で添加した。得られた混合物を50℃で3時間撹拌し、冷却し、セライト床を通して濾過し、これを次いでEtOAc(300mL)及び水(300mL)で洗浄した。有機層を除去し、水層をEtOAc(3×400mL)で抽出した。合わせた有機相を乾燥させ(MgSO4)、真空下で蒸発させて、黄色残渣を得、これをカラムクロマトグラフィーによって精製した(0%から5%メタノール/DCM)。純粋な画分を蒸発乾固させ、I40を黄色固体として得た(13.00g、収率82%)。LC/MS(方法A):保持時間2.30分間(ES+)m/z802.2[M+H]+.1HNMR(400MHz,DMSO-d6)δ0.06(s,12H),0.85(s,18H),1.52-1.78(m,2H),1.81-2.00(m,6H),2.14-2.22(m,2H),3.41(d,4H),3.61-3.75(m,4H),3.63(s,6H),4.01-4.16(m,6H),4.98-5.22(m,4H),6.40(s,2H),6.66(s,2H)。
【0441】
(d)アリル(5-(3-(5-アミノ-4-((S)-2-(((t-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボニル)-2-メトキシフェノキシ)プロポキシ)-2-((S)-2-(((t-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボニル)-4-メトキシフェニル)カルバマート(I41)
クロロギ酸アリル(784μL、0.9g、7.36mmol)を、I40(5.9g、7.36mmol)及びピリジン(715μL、0.7g、8.84mmol)をDCM(100mL)に溶解させた溶液に0℃で滴加した。反応混合物を室温に加温し、さらに2時間撹拌した。反応混合物を0.5M HCl(50mL)、飽和炭酸水素ナトリウム(50mL)及びブライン(50mL)で洗浄した。溶媒を減圧下で除去し、得られた油状物をカラムクロマトグラフィーによって精製した;(50%酢酸エチル/ヘプタンによる最初の溶出によってビス-alloc保護アミンを除去し、これを続いて酢酸エチルによる溶出によって所望のモノ-alloc保護生成物を除去した(I41)。最後に、あらゆる未反応の出発物質を5%メタノール/DCMによって除去した)。純粋な画分を減圧下で蒸発させて、I41が黄色固体として残った(3.5g、収率54%)。LC/MS(方法B):保持時間2.41分間(ES+)m/z886.5[M+H]+
【0442】
(e)アリル(5-(3-(5-((((4-((S)-2-((S)-2-(((アリルオキシ)カルボニル)アミノ)-3-メチルブタンアミド)プロパンアミド)ベンジル)オキシ)カルボニル)アミノ)-4-((S)-2-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボニル)-2-メトキシフェノキシ)プロポキシ)-2-((S)-2-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボニル)-4-メトキシフェニル)カルバマート(I42)
トリホスゲン(0.41g、1.4mmol)を、I41(3.5g、3.95mmol)を脱水THF(70mL)に溶解させた撹拌溶液に、アルゴン下、室温で添加した。トリエチルアミン(1.2mL、0.87g、8.6mmol)を添加し、得られた混合物を10分間撹拌した。LC/MSによる分析により、イソシアナートへの完全な変換が示された(MeOHでサンプリングしてメチルカルバマートを得た。保持時間2.48分間、(ES+)m/z944.4[M+H]+)。I6(1.64g、4.35mmol)及びトリエチルアミン(0.83mL、0.6g、5.9mmol)の脱水THF(30mL)中での混合物を添加した。反応混合物をアルゴン下40℃で2時間撹拌した。溶媒を真空下で除去し、残渣カラムクロマトグラフィーによって精製し(0.5~2.5%メタノール/DCM)、I42が白色固体として残った(3.58g、収率70%)。LC/MS(方法B):保持時間2.45分間、(ES+)m/z1290.0[M+H]+。
【0443】
(f)アリル(5-(3-(5-((((4-((S)-2-((S)-2-(((アリルオキシ)カルボニル)アミノ)-3-メチルブタンアミド)プロパンアミド)ベンジル)オキシ)カルボニル)アミノ)-4-((S)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボニル)-2-メトキシフェノキシ)プロポキシ)-2-((S)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボニル)-4-メトキシフェニル)カルバマート(I43)
1Mフッ化テトラブチルアンモニウム(6.1mL、6.1mmol)を、I42(3.58g、2.78mmol)をTHF(35mL)に溶解させた溶液に室温で添加した。得られた溶液を60分間撹拌し、次いで、減圧下で蒸発乾固させた。残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し(2%から5%メタノール/DCM)、I43が白色発泡物として残った(2.95g、収率98%)。LC/MS(方法B):保持時間1.70分間、(ES+)m/z1061.3[M+H]+
【0444】
(g)アリル(11S,11aS)-8-(3-(((11S,11aS)-10-(((4-((S)-2-((S)-2-(((アリルオキシ)カルボニル)アミノ)-3-メチルブタンアミド)プロパンアミド)ベンジル)オキシ)カルボニル)-11-ヒドロキシ-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,5,10,11,11a-ヘキサヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-8-イル)オキシ)プロポキシ)-11-ヒドロキシ-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-カルボキシラート(I44)
MeCN(5.47mL、1.1mmol)中のStahlの好気的酸化TEMPO溶液0.2M、続いて、テトラキスアセトニトリル銅(I)トリフラート(0.41g、1.1mmol)を、I43(2.9g、2.74mmol)をDCM(30mL)及びアセトニトリル(6mL)に溶解させた溶液に添加し、空気雰囲気下35℃で36時間撹拌した。反応混合物を水(25mL)で洗浄し、乾燥し(biotage相分離器)、減圧下で蒸発乾固させた。残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し(3%から6%メタノール/DCM)、酸化された生成物I44が白色固体として残った(2.46g、収率85%)。LC/MS(方法B):保持時間1.60分間、(ES+)m/z1057.1[M+H]+。
【0445】
(h)4-((S)-2-((S)-2-アミノ-3-メチルブタンアミド)プロパンアミド)ベンジル(11S,11aS)-11-ヒドロキシ-7-メトキシ-8-(3-(((S)-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,5,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-8-イル)オキシ)プロポキシ)-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-カルボキシラート(I45)
Pd(Ph3P)4(10mg、5mol%)を、I44(200mg、0.19mmol)及びピロリジン(40μL、0.34g、0.48mmol)をDCM(10mL)に溶解させた溶液に室温で添加した。得られた溶液を30分間撹拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム(10mL)で洗浄し、乾燥し(biotage相分離器)、減圧下で蒸発乾固させた。残渣を次いで高真空ラインに4時間置き、微量のピロリジンを除去した。得られたオフホワイト色の固体をさらに精製することなく次のステップで使用した(160mg、収率97%)。LC/MS(方法B):保持時間1.17分間、(ES+)m/z871.1[M+H]+。
【0446】
(i)4-((2S,5S)-37-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-5-イソプロピル-2-メチル-4,7,35-トリオキソ-10,13,16,19,22,25,28,31-オクタオキサ-3,6,34-トリアザヘプタトリアコンタンアミド)ベンジル(11S,11aS)-11-ヒドロキシ-7-メトキシ-8-(3-(((S)-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,5,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-8-イル)オキシ)プロポキシ)-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-カルボキシラート(1)
EDCI.HCl(46mg、0.24mmol)を、I45及びMal-PEG8-酸(130mg、0.22mmol)をCHCl3(10mL)に溶解させた溶液に添加し、室温で2時間撹拌した。LC/MSにより、78%の出発物質が存在することが示された。さらに2当量のEDCI.HClを少しずつ添加して、反応を完了させた。反応混合物を水(10mL)で洗浄し、乾燥し(Biotage PS)、減圧下で蒸発乾固させて黄色固体が残り、これを分取HPLCによって精製して、生成物1がオフホワイト色の固体として残った(90mg、収率34%)。LC/MS(方法B):保持時間1.47分間、(ES+)m/z1445.9[M+H]+。
【0447】
実施例5
(i)4-((29S,32S)-1-アジド-29-イソプロピル-32-メチル-27,30-ジオキソ-3,6,9,12,15,18,21,24-オクタオキサ-28,31-ジアザトリトリアコンタン-33-アミド)ベンジル(11S,11aS)-11-ヒドロキシ-7-メトキシ-8-(3-(((S)-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,5,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-8-イル)オキシ)プロポキシ)-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-カルボキシラート(4)
【化56】
EDCI.HCl(27mg、0.14mmol)を、I45及びアジド-PEG
8-酸(49mg、0.10mmol)をCHCl
3(6mL)に溶解させた溶液に添加し、室温で1時間撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させて、黄色発泡物が残った。分取HPLCによる精製により、生成物4をオフホワイト色の固体として得た(20mg、収率17%)。LC/MS(方法B):保持時間6.01分、(ES+)m/z1320[M+H]
+。
【0448】
(ii)(R)-2-((3-ニトロピリジン-2-イル)ジスルファニル)プロピル(11S,11aS)-11-ヒドロキシ-7-メトキシ-8-(3-(((S)-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,5,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-8-イル)オキシ)プロポキシ)-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-カルボキシラート(5)
【化57】
【0449】
(a)tert-ブチル(5-(3-(5-アミノ-4-((S)-2-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボニル)-2-メトキシフェノキシ)プロポキシ)-2-((S)-2-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボニル)-4-メトキシフェニル)カルバマート(I46)
Boc無水物(0.5g、2.3mmol、1.0当量)を、I40(1.9g、2.3mmol、1.0当量)をTHF(50mL)に溶解させた溶液に添加し、55℃で5時間撹拌した。溶媒を減圧蒸発により除去し、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し(50~100%酢酸エチル/ヘキサン)、生成物が黄色固体1.7gとして残った(80%)。LC/MS(方法1):室温2.48分、m/z(902.5)M+H。
【0450】
(b)tert-ブチル(2-((S)-2-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボニル)-5-(3-(4-((S)-2-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボニル)-2-メトキシ-5-((((R)-2-((3-ニトロピリジン-2-イル)ジスルファニル)プロポキシ)カルボニル)アミノ)フェノキシ)プロポキシ)-4-メトキシフェニル)カルバマート(I47)
トリホスゲン(0.135g、0.455mmol、0.35当量)を、(2R)-2-[(3-ニトロ-2-ピリジル)ジルスファニル]プロパン-1-オール(0.316g、1.28mmol、1.05当量)及びピリジン(111mg、1.4mmol、1.15当量)を無水ジクロロメタン(5mL)に溶解させた溶液に添加し、室温で30分間撹拌した。得られた溶液を次いでI46(1.10g、1.22mmol、1.0当量)及びピリジン(106mg、1.34mmol、1.1当量)を無水ジクロロメタン(10mL)に溶解させた溶液に添加し、室温で60分間撹拌した。溶媒を減圧蒸発により除去し、残渣をカラムクロマトグラフィーによって精製し(40~50%酢酸エチル/ヘキサン)、生成物が黄色発泡物1.21gとして残った(85%)。LC/MS(方法1):室温2.53分、m/z(1174.5)M+H。
【0451】
(c)tert-ブチル(2-((S)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボニル)-5-(3-(4-((S)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボニル)-2-メトキシ-5-((((R)-2-((3-ニトロピリジン-2-イル)ジスルファニル)プロポキシ)カルボニル)アミノ)フェノキシ)プロポキシ)-4-メトキシフェニル)カルバマート(I48)
I47(1.21g、1.03mmol)を酢酸(5mL)、THF(1mL)、メタノール(1mL)及び水(2mL)の混合物に溶解した。得られた溶液を室温で90分間撹拌し、次いで蒸発乾固させた。残渣を酢酸エチル(50mL)中で採取し、水(50mL)、次いで飽和NaHCO3(50mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧下で蒸発させた。残渣をカラムによって精製して(4%メタノール/DCM)、生成物が黄色固体0.97gとして残った(100%)。LC/MS(方法1):室温1.87分、m/z(946.0)M+H。
【0452】
(d)tert-ブチル(11S,11aS)-11-ヒドロキシ-8-(3-(((11S,11aS)-11-ヒドロキシ-7-メトキシ-10-(((R)-2-((3-ニトロピリジン-2-イル)ジスルファニル)プロポキシ)カルボニル)-5-オキソ-2,3,5,10,11,11a-ヘキサヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-8-イル)オキシ)プロポキシ)-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-カルボキシラート(I49)
Stahlの好気的酸化TEMPO溶液(2.05mL、0.4mmol、0.2mol/L)、続いてテトラキスアセトニトリル銅(I)トリフラート(0.15g、0.40mmol)を、I48(0.97g、1.0mmol)をDCM(20mL、312.0mmol)に溶解させた溶液に添加した。得られた混合物を35℃で15時間加熱した。有機相を水(25mL)で洗浄し、乾燥し(biotage)、減圧下で蒸発乾固させ、カラムクロマトグラフィーによって精製して(3~6%メタノール/DCM)、生成物が白色固体0.77gとして残った(79%)。LC/MS(方法1):室温1.70分、m/z(941.9)M+H。
【0453】
(e)(R)-2-((3-ニトロピリジン-2-イル)ジスルファニル)プロピル(11S,11aS)-11-ヒドロキシ-7-メトキシ-8-(3-(((S)-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,5,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-8-イル)オキシ)プロポキシ)-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-カルボキシラート(5)
トリフルオロ酢酸(4.5mL)を水(0.5mL)に添加し、0℃に冷却した。この溶液を次いでI49(0.75g、0.80mmol)に添加し、得られた混合物を0℃で2時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をDCM(10mL)中で採取し、反応混合物を飽和NaHCO3の添加によって中和した。乾燥(biotage)及び減圧蒸発後、残渣をカラムによって精製して(4~6%メタノール/DCM)、生成物が鮮黄色固体0.6gとして残った(91%)。LC/MS(方法2):室温6.04分、m/z(824.0)M+H。
【0454】
実施例5(ii)での分析用のLC/MS条件
ポジティブモードエレクトロスプレー質量分析は、Waters Aquity H-class SQD2を使用して実施した。使用した移動相は、溶媒A(0.1%ギ酸を含む水)及び溶媒B(0.1%ギ酸を含むアセトニトリル)であった。
方法1:定期的な3分間実行のための勾配:初期組成の5%Bを25秒間かけて保持し、次いで5%Bから100%Bに1分35秒’の期間をかけて増加させた。組成を100%Bで50秒間保持し、次いで5%Bへと5秒で戻し、そこで5秒間保持した。勾配実行の合計継続時間は3.0分であった。流速は0.8mL/分であった。検出は、254nmであった。カラム:Waters Acquity UPLC(登録商標)BEH Shield RP18 VanGuardプレカラム、130A、1.7μm、2.1mm×5mmを装備した50℃のWaters Acquity UPLC(登録商標)BEH Shield RP18 1.7μm 2.1×50mm。
方法2:15分間実行のための勾配:初期組成の5%Bを1分かけて保持し、次いで5%Bから100%Bに、9分の期間をかけて増加させた。組成を100%Bで2分間保持し、次いで5%Bへと10秒で戻し、そこで2分50秒間保持した。勾配実行の合計継続時間は15.0分であった。流速は0.8mL/分(3分間実行)及び0.6mL/分(15分間実行)であった。検出は254nmであった。カラム:Waters Acquity UPLC(登録商標)BEH Shield RP18 VanGuardプレカラム、130A、1.7μm、2.1mm×5mmを装備したACE Excel 2 C18-AR、2μ、3.0×100mm。
【0455】
実施例6-複合化
Conj-HER-1
ジチオトレイトール(DTT)をリン酸緩衝食塩水(pH7.4)(PBS)に溶解させた50mM溶液(80モル当量/抗体、16マイクロモル、50mMで0.32mL)を、抗体ハーセプチン(30mg、0.2マイクロモル)を、PBS及び1mMエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を含有する還元緩衝液に溶解させた、最終抗体濃度が2.5mg/mLの12mL溶液に添加した。還元混合物を、オービタルシェーカーにおいて、穏やかに(60rpm)振とうしながら、+25℃で4時間(又は完全な還元がUHPLCによって観察されるまで)加熱した。室温まで冷却後、還元された抗体を、50KDaのMWCOビバスピンを用いたスピンフィルターを介して、PBS(pH7.4)及び1mMのEDTAを含有する再酸化緩衝液に緩衝液交換し、全ての過剰の還元剤を除去した。デヒドロアスコルビン酸(DHAA、15モル当量/抗体、3マイクロモル、50mMで0.08mL)をDMSOに溶解させた50mM溶液を添加し、再酸化混合物を約1.5mg/mLの抗体濃度で穏やかに(60rpm)振とうしながら室温で16時間(又は鎖間システインジスルフィドを再形成するシステインチオールの完全な再酸化がUHPLCによって観察されるまで)反応させた。再酸化混合物を4000rpmで3分間遠心分離し、次いで、0.22μmメンブレンフィルターを使用して滅菌濾過した。化合物1をDMSO溶液(10モル当量/抗体、1.5mL DMSO中1.0マイクロモル)として、13.5mLのこの再酸化された抗体溶液(15mg、0.1マイクロモル)に添加して、10%(v/v)の最終DMSO濃度とした。溶液を+25℃で3時間振とうし、次いで、複合化をN-アセチルシステイン(15マイクロモル、100mMで0.150mL)によってクエンチした。
【0456】
過剰な遊離薬物を、PBS(pH7.4)を含有する緩衝液中、50kDaのMWCOビバスピンを使用したスピンフィルターを介して除去した。遊離薬物の除去の程度を、無溶媒の複合体を使用してUHPLC-RPによってモニタリングした。遊離薬物の完全な除去後、ADCを滅菌雰囲気下で0.22μm Mustangフィルターを使用して濾過し、次いで+4℃で保存した。
【0457】
Shimadzu ProminenceシステムにPhenomenex Aeris 3.6u XB-C18 150×2.1mmカラムを用い、水及びアセトニトリルの勾配を付けて溶出させ、214nm及び330nm(化合物1に特異的)で、Conj-HER-1の還元試料をUHPLC分析すると、化合物1のいくつかの分子に結合する単鎖及び重鎖の混合物を示し、この結果は、抗体あたりの化合物1の分子数が1.74個という抗体あたり薬物比(DAR)に相当する。
【0458】
Shimadzu ProminenceシステムにTosoh Bioscience TSKgel SuperSW mAb HTP 4μm 4.6×150mmカラム(4μm 3.0×20mmガードカラムを有する)を用い、0.3mL/分の、200mMリン酸カリウム(pH6.95)、250mM塩化カリウム及び10%イソプロパノール(v/v)を含有する滅菌濾過SEC緩衝液で溶出させ、280nmでConj-HER-1の試料をUHPLC分析すると、単量体の純度は99%超であることがわかる。UHPLC SEC分析により、7.8mL中1.39mg/mLの濃度の最終ADCを得、得られたADCの質量は10.8mgである(収率72%)。
【0459】
Conj-HER-2
ジチオトレイトール(DTT)をリン酸緩衝食塩水(pH7.4)(PBS)に溶解させた50mM溶液(80モル当量/抗体、55.5マイクロモル、50mMで1.11mL)を、抗体ハーセプチン(104mg、0.69マイクロモル)を、PBS及び1mMエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を含有する還元緩衝液に溶解させた、最終抗体濃度が4.0mg/mLの11.8mL溶液に添加した。還元混合物を、オービタルシェーカーにおいて、穏やかに(60rpm)振とうしながら、+25℃で3.5時間(又は完全な還元がUHPLCによって観察されるまで)加熱した。室温まで冷却後、還元された抗体を、50KDaのMWCOビバスピンを用いたスピンフィルターを介して、PBS(pH7.4)及び1mMのEDTAを含有する再酸化緩衝液に緩衝液交換し、全ての過剰の還元剤を除去した。デヒドロアスコルビン酸(DHAA、20モル当量/抗体、12.4マイクロモル、50mMで0.25mL)をDMSOに溶解させた50mM溶液を添加し、再酸化混合物を約2.4mg/mLの抗体濃度で穏やかに(60rpm)振とうしながら室温で16時間(又は鎖間システインジスルフィドを再形成するシステインチオールの完全な再酸化がUHPLCによって観察されるまで)反応させた。再酸化混合物を4000rpmで3分間遠心分離し、次いで、0.22μmメンブレンフィルターを使用して滅菌濾過した。化合物2をDMSO溶液(10モル当量/抗体、1.40mL DMSO中1.03マイクロモル)として、14mLのこの再酸化された抗体溶液(15.5mg、0.103マイクロモル)に添加して、10%(v/v)の最終DMSO濃度とした。溶液を+25℃で1.5時間振とうし、次いで、複合化をN-アセチルシステイン(5.15マイクロモル、100mMで0.051mL)によってクエンチした。
【0460】
過剰な遊離薬物を、PBS(pH7.4)を含有する緩衝液中、115cm2の表面積を有するmPES、MidiKros(登録商標)30kDa繊維フィルターを用いたTangential Flow Filtrationユニット(TFF)を介して除去した。遊離薬物の除去の程度を、無溶媒の複合体を使用してUHPLC-RPによってモニタリングした。遊離薬物の完全な除去後、ADCを滅菌雰囲気下で0.22μm Mustangフィルターを使用して濾過し、次いで+4℃で保存した。
【0461】
Shimadzu ProminenceシステムにPhenomenex Aeris 3.6u XB-C18 150×2.1mmカラムを用い、水及びアセトニトリルの勾配を付けて溶出させ、214nm及び330nm(化合物2に特異的)で、Conj-HER-2の還元試料をUHPLC分析すると、化合物2のいくつかの分子に結合する単鎖及び重鎖の混合物を示し、この結果は、抗体あたりの化合物2の分子数が1.85個という抗体あたり薬物比(DAR)に相当する。
【0462】
Shimadzu ProminenceシステムにTosoh Bioscience TSKgel SuperSW mAb HTP 4μm 4.6×150mmカラム(4μm 3.0×20mmガードカラムを有する)を用い、0.3mL/分の、200mMリン酸カリウム(pH6.95)、250mM塩化カリウム及び10%イソプロパノール(v/v)を含有する滅菌濾過SEC緩衝液で溶出させ、280nmでConj-HER-2の試料をUHPLC分析すると、単量体の純度は98%超であることがわかる。UHPLC SEC分析により、8.5mL中0.88mg/mLの濃度の最終ADCを得、得られたADCの質量は7.5mgである(収率48%)。
【0463】
Conj-HER-3
トリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン(TCEP)をリン酸緩衝食塩水(pH7.4)(PBS)に溶解させた50mM溶液(40モル当量/抗体、40マイクロモル、50mMで0.08mL)を、抗体ハーセプチン(15mg、0.1マイクロモル)を、PBS及び1mMエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を含有する還元緩衝液に溶解させた、最終抗体濃度が4.0mg/mLの1.39mL溶液に添加した。還元混合物を、オービタルシェーカーにおいて、穏やかに(60rpm)振とうしながら、+37℃で2時間(又は完全な還元がUHPLCによって観察されるまで)加熱した。室温まで冷却後、還元された抗体を、50KDaのMWCOカセットを用いた透析を介して、PBS(pH7.4)及び1mMのEDTAを含有する再酸化緩衝液に緩衝液交換し、全ての過剰の還元剤を室温で16時間にわたって除去した。デヒドロアスコルビン酸(DHAA、25モル当量/抗体、2.5マイクロモル、50mMで0.04mL)をDMSOに溶解させた50mM溶液を添加し、再酸化混合物を、約1.5mg/mLの抗体濃度で、室温で穏やかに(60rpm)振とうしながら2時間反応させた。不完全な酸化の理由で、さらなる0.04mLの50mM DHAAを添加し、室温で2時間さらに振とうした。この後、鎖間システインジスルフィドを再形成するシステインチオールの完全な再酸化がUHPLCによって観察された。再酸化混合物を4000rpmで3分間遠心分離し、次いで、0.22μmメンブレンフィルターを使用して滅菌濾過した。化合物3をDMSO溶液(10モル当量/抗体、1.1mL DMSO中0.8マイクロモル)として、11mLのこの再酸化された抗体溶液(12mg、0.08マイクロモル)に添加して、10%(v/v)の最終DMSO濃度とした。溶液を+25℃で1時間振とうし、次いで、複合化をN-アセチルシステイン(3.2マイクロモル、100mMで0.032mL)によってクエンチした。
【0464】
過剰な遊離薬物を、PBS(pH7.4)を含有する緩衝液中、50kDaのMWCOビバスピンを使用したスピンフィルターを介して除去した。遊離薬物の除去の程度を、無溶媒の複合体を使用してUHPLC-RPによってモニタリングした。遊離薬物の完全な除去後、ADCを滅菌雰囲気下で0.22μm Mustangフィルターを使用して濾過し、次いで+4℃で保存した。
【0465】
Shimadzu ProminenceシステムにPhenomenex Aeris 3.6u XB-C18 150×2.1mmカラムを用い、水及びアセトニトリルの勾配を付けて溶出させ、214nm及び330nm(化合物3に特異的)で、Conj-HER-3の還元試料をUHPLC分析すると、化合物3のいくつかの分子に結合する単鎖及び重鎖の混合物を示し、この結果は、抗体あたりの化合物3の分子数が1.78個という抗体あたり薬物比(DAR)に相当する。
【0466】
Shimadzu ProminenceシステムにTosoh Bioscience TSKgel SuperSW mAb HTP 4μm 4.6×150mmカラム(4μm 3.0×20mmガードカラムを有する)を用い、0.3mL/分の、200mMリン酸カリウム(pH6.95)、250mM塩化カリウム及び10%イソプロパノール(v/v)を含有する滅菌濾過SEC緩衝液で溶出させ、280nmでConj-HER-3の試料をUHPLC分析すると、単量体の純度は94%超であることがわかる。UHPLC SEC分析により、8.2mL中1.14mg/mLの濃度の最終ADCを得、得られたADCの質量は9.3mgである(収率62%)。
【0467】
Conj-R347-1
ジチオトレイトール(DTT)をリン酸緩衝食塩水(pH7.4)(PBS)に溶解させた50mM溶液(80モル当量/抗体、697マイクロモル、50mMで13.87mL)を、抗体R347(1300mg、8.67マイクロモル)を、PBS及び1mMエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を含有する還元緩衝液に溶解させた、最終抗体濃度が5.0mg/mLの44.36mL溶液に添加した。還元混合物を、オービタルシェーカーにおいて、穏やかに(60rpm)振とうしながら、+25℃で3.5時間(又は完全な還元がUHPLCによって観察されるまで)加熱した。室温まで冷却後、還元された抗体を、235cm2の表面積を有するmPES、MidiKros(登録商標)30kDa繊維フィルターを用いたTangential Flow Filtrationユニット(TFF)を介して、PBS(pH7.4)及び1mMのEDTAを含有する再酸化緩衝液に緩衝液交換し、全ての過剰の還元剤を除去した。還元された抗体を4000rpmで3分間遠心分離し、次いで、0.22μmメンブレンフィルターを使用して濾過した。デヒドロアスコルビン酸(DHAA、15モル当量/抗体、130マイクロモル、50mMで2.6mL)をDMSOに溶解させた50mM溶液を添加し、再酸化混合物を、5.0mg/mLの抗体濃度で穏やかに(60rpm)振とうしながら室温で16時間(又は鎖間システインジスルフィドを再形成するシステインチオールの完全な再酸化がUHPLCによって観察されるまで)反応させた。再酸化混合物を4000rpmで3分間遠心分離し、次いで、0.22μmメンブレンフィルターを使用して滅菌濾過した。化合物1をDMSO溶液(10モル当量/抗体、23.4mL DMSO中86.7マイクロモル)として、330mLのこの再酸化された抗体溶液(1300mg、8.67マイクロモル)に添加して、10%(v/v)の最終DMSO濃度とした。溶液を+25℃で3時間振とうし、次いで、複合化をN-アセチルシステイン(433マイクロモル、100mMで4.33mL)によってクエンチした。
【0468】
過剰な遊離薬物を、PBS(pH7.4)を含有する緩衝液中、235cm2の表面積を有するmPES、MidiKros(登録商標)30kDa繊維フィルターを用いたTangential Flow Filtrationユニット(TFF)を介して除去した。遊離薬物の除去の程度を、無溶媒の複合体を使用してUHPLC-RPによってモニタリングした。遊離薬物の完全な除去後、ADCを、25mMヒスチジン、200mMスクロース(pH6.0)において製剤化した。ADCを滅菌雰囲気下で0.22μm Mustangフィルターを使用して濾過し、次いで、-78℃で保存した。
【0469】
Shimadzu ProminenceシステムにPhenomenex Aeris 3.6u XB-C18 150×2.1mmカラムを用い、水及びアセトニトリルの勾配を付けて溶出させ、214nm及び330nm(化合物1に特異的)で、Conj-R347-1の還元試料をUHPLC分析すると、化合物1のいくつかの分子に結合する単鎖及び重鎖の混合物を示し、この結果は、抗体あたりの化合物1の分子数が1.82個という抗体あたり薬物比(DAR)に相当する。
【0470】
Shimadzu ProminenceシステムにTosoh Bioscience TSKgel SuperSW mAb HTP 4μm 4.6×150mmカラム(4μm 3.0×20mmガードカラムを有する)を用い、0.3mL/分の、200mMリン酸カリウム(pH6.95)、250mM塩化カリウム及び10%イソプロパノール(v/v)を含有する滅菌濾過SEC緩衝液で溶出させ、280nmでADCの試料をUHPLC分析すると、単量体の純度は99%超であることがわかる。UHPLC SEC分析により、113mL中の10.11mg/mLの濃度の最終Conj-R347-1を得、得られたADCの質量は1141mgである(収率88%)。
【0471】
Conj-R347-2
ジチオトレイトール(DTT)をリン酸緩衝食塩水(pH7.4)(PBS)に溶解させた50mM溶液(80モル当量/抗体、213マイクロモル、50mMで4.3mL)を、抗体R347(400mg、2.67マイクロモル)を、PBS及び1mMエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を含有する還元緩衝液に溶解させた、最終抗体濃度が5.0mg/mLの13.7mL溶液に添加した。還元混合物を、オービタルシェーカーにおいて、穏やかに(60rpm)振とうしながら、+25℃で3.5時間(又は完全な還元がUHPLCによって観察されるまで)加熱した。室温まで冷却後、還元された抗体を、115cm2の表面積を有するmPES、MidiKros(登録商標)30kDa繊維フィルターを用いたTangential Flow Filtrationユニット(TFF)を介して、PBS(pH7.4)及び1mMのEDTAを含有する再酸化緩衝液に緩衝液交換し、全ての過剰の還元剤を除去した。還元された抗体を4000rpmで3分間遠心分離し、次いで、0.22μmメンブレンフィルターを使用して濾過した。デヒドロアスコルビン酸(DHAA、15モル当量/抗体、40マイクロモル、50mMで0.8mL)をDMSOに溶解させた50mM溶液を添加し、再酸化混合物を、約3.0mg/mLの抗体濃度で、穏やかに(60rpm)振とうしながら室温で16時間(又は鎖間システインジスルフィドを再形成するシステインチオールの完全な再酸化がUHPLCによって観察されるまで)反応させた。再酸化混合物を4000rpmで3分間遠心分離し、次いで、0.22μmメンブレンフィルターを使用して滅菌濾過した。化合物2をDMSO溶液(10モル当量/抗体、15.5mL DMSO中26.7マイクロモル)として、330mLのこの再酸化された抗体溶液(400mg、2.67マイクロモル)に添加して、10%(v/v)の最終DMSO濃度とした。溶液を+25℃で1.5時間振とうし、次いで、複合化をN-アセチルシステイン(125マイクロモル、100mMで1.25mL)によってクエンチした。
【0472】
過剰な遊離薬物を、PBS(pH7.4)を含有する緩衝液中、115cm2の表面積を有するmPES、MidiKros(登録商標)30kDa繊維フィルターを用いたTangential Flow Filtrationユニット(TFF)を介して除去した。遊離薬物の除去の程度を、無溶媒の複合体を使用してUHPLC-RPによってモニタリングした。遊離薬物の完全な除去後、ADCを、25mMヒスチジン、200mMスクロース(pH6.0)において製剤化した。ADCを滅菌雰囲気下で0.22μm Mustangフィルターを使用して濾過し、次いで、-78℃で保存した。
【0473】
Shimadzu ProminenceシステムにPhenomenex Aeris 3.6u XB-C18 150×2.1mmカラムを用い、水及びアセトニトリルの勾配を付けて溶出させ、214nm及び330nm(化合物2に特異的)で、Conj-R347-2の還元試料をUHPLC分析すると、化合物2のいくつかの分子に結合する単鎖及び重鎖の混合物を示し、この結果は、抗体あたりの化合物2の分子数が1.8個という抗体あたり薬物比(DAR)に相当する。
【0474】
Shimadzu ProminenceシステムにTosoh Bioscience TSKgel SuperSW mAb HTP 4μm 4.6×150mmカラム(4μm 3.0×20mmガードカラムを有する)を用い、0.3mL/分の、200mMリン酸カリウム(pH6.95)、250mM塩化カリウム及び10%イソプロパノール(v/v)を含有する滅菌濾過SEC緩衝液で溶出させ、280nmでConj-R347-2の試料をUHPLC分析すると、単量体の純度は99%超であることがわかる。UHPLC SEC分析により、93mL中3.06mg/mLの最終ADCを得、得られたADCの質量は284mgである(収率71%)。
【0475】
Conj-R347-3
ジチオトレイトール(DTT)をリン酸緩衝食塩水(pH7.4)(PBS)に溶解させた50mM溶液(80モル当量/抗体、240マイクロモル、50mMで4.8mL)を、抗体R347(450mg、3.0マイクロモル)を、PBS及び1mMエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を含有する還元緩衝液に溶解させた、最終抗体濃度が5.0mg/mLの15.36mL溶液に添加した。還元混合物を、オービタルシェーカーにおいて、穏やかに(60rpm)振とうしながら、+25℃で3.5時間(又は完全な還元がUHPLCによって観察されるまで)加熱した。室温まで冷却後、還元された抗体を、235cm2の表面積を有するmPES、MidiKros(登録商標)30kDa繊維フィルターを用いたTangential Flow Filtrationユニット(TFF)を介して、PBS(pH7.4)及び1mMのEDTAを含有する再酸化緩衝液に緩衝液交換し、全ての過剰の還元剤を除去した。還元された抗体を4000rpmで3分間遠心分離し、次いで、0.22μmメンブレンフィルターを使用して濾過した。デヒドロアスコルビン酸(DHAA、15モル当量/抗体、45マイクロモル、50mMで0.9mL)をDMSOに溶解させた50mM溶液を添加し、再酸化混合物を、約3.5mg/mLの抗体濃度で穏やかに(60rpm)振とうしながら室温で16時間(又は鎖間システインジスルフィドを再形成するシステインチオールの完全な再酸化がUHPLCによって観察されるまで)反応させた。再酸化混合物を4000rpmで3分間遠心分離し、次いで、0.22μmメンブレンフィルターを使用して滅菌濾過した。化合物3をDMSO溶液(10モル当量/抗体、13.0mL DMSO中30.0マイクロモル)として、330mLのこの再酸化された抗体溶液(450mg、3.0マイクロモル)に添加して、10%(v/v)の最終DMSO濃度とした。溶液を+25℃で3時間振とうし、次いで、複合化をN-アセチルシステイン(150マイクロモル、100mMで1.5mL)によってクエンチした。
【0476】
過剰な遊離薬物を、PBS(pH7.4)を含有する緩衝液中、235cm2の表面積を有するmPES、MidiKros(登録商標)30kDa繊維フィルターを用いたTangential Flow Filtrationユニット(TFF)を介して除去した。遊離薬物の除去の程度を、無溶媒の複合体を使用してUHPLC-RPによってモニタリングした。遊離薬物の完全な除去後、ADCを、25mMヒスチジン、200mMスクロース(pH6.0)において製剤化した。ADCを滅菌雰囲気下で0.22μm Mustangフィルターを使用して濾過し、次いで、-78℃で保存した。
【0477】
Shimadzu ProminenceシステムにPhenomenex Aeris 3.6u XB-C18 150×2.1mmカラムを用い、水及びアセトニトリルの勾配を付けて溶出させ、214nm及び330nm(化合物3に特異的)で、複合体の還元試料をUHPLC分析すると、化合物3のいくつかの分子に結合する単鎖及び重鎖の混合物を示し、この結果は、抗体あたりの化合物3の分子数が1.82個という抗体あたり薬物比(DAR)に相当する。
【0478】
Shimadzu ProminenceシステムにTosoh Bioscience TSKgel SuperSW mAb HTP 4μm 4.6×150mmカラム(4μm 3.0×20mmガードカラムを有する)を用い、0.3mL/分の、200mMリン酸カリウム(pH6.95)、250mM塩化カリウム及び10%イソプロパノール(v/v)を含有する滅菌濾過SEC緩衝液で溶出させ、280nmでConj-R347-3の試料をUHPLC分析すると、単量体の純度は99%超であることがわかる。UHPLC SEC分析により、174mL中2.35mg/mLの最終ADCを得、得られたConj-R347-3の質量は409mgである(収率91%)。
【0479】
Conj-HLL2-1
ジチオトレイトール(DTT)をリン酸緩衝食塩水(pH7.4)(PBS)に溶解させた50mM溶液(80モル当量/抗体、53.3マイクロモル、50mMで1.07mL)を、抗体HLL2(100mg、0.6マイクロモル)を、PBS及び1mMエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を含有する還元緩衝液に溶解させた、最終抗体濃度が5.0mg/mLの11.8mL溶液に添加した。還元混合物を、オービタルシェーカーにおいて、穏やかに(60rpm)振とうしながら、+25℃で3.5時間(又は完全な還元がUHPLCによって観察されるまで)加熱した。室温まで冷却後、還元された抗体を、50KDaのMWCOビバスピンを用いたスピンフィルターを介して、PBS(pH7.4)及び1mMのEDTAを含有する再酸化緩衝液に緩衝液交換し、全ての過剰の還元剤を除去した。デヒドロアスコルビン酸(DHAA、15モル当量/抗体、9マイクロモル、50mMで0.18mL)をDMSOに溶解させた50mM溶液を添加し、再酸化混合物を約3.0mg/mLの抗体濃度で穏やかに(60rpm)振とうしながら室温で16時間(又は鎖間システインジスルフィドを再形成するシステインチオールの完全な再酸化がUHPLCによって観察されるまで)反応させた。再酸化混合物を4000rpmで3分間遠心分離し、次いで、0.22μmメンブレンフィルターを使用して滅菌濾過した。化合物1をDMSO溶液(10モル当量/抗体、0.58mL DMSO中1.2マイクロモル)として、7mLのこの再酸化された抗体溶液(18mg、0.12マイクロモル)に添加して、10%(v/v)の最終DMSO濃度とした。溶液を+25℃で3時間振とうし、次いで、複合化をN-アセチルシステイン(6マイクロモル、100mMで0.06mL)によってクエンチした。
【0480】
過剰な遊離薬物を、PBS(pH7.4)を含有する緩衝液中、50kDaのMWCOビバスピンを使用したスピンフィルターを介して除去した。遊離薬物の除去の程度を、無溶媒の複合体を使用してUHPLC-RPによってモニタリングした。遊離薬物の完全な除去後、ADCを滅菌雰囲気下で0.22μm Mustangフィルターを使用して濾過し、次いで+4℃で保存した。
【0481】
Shimadzu ProminenceシステムにPhenomenex Aeris 3.6u XB-C18 150×2.1mmカラムを用い、水及びアセトニトリルの勾配を付けて溶出させ、214nm及び330nm(化合物1に特異的)で、Conj-HLL2-1の還元試料をUHPLC分析すると、化合物1のいくつかの分子に結合する単鎖及び重鎖の混合物を示し、この結果は、抗体あたりの化合物1の分子数が1.74個という抗体あたり薬物比(DAR)に相当する。
【0482】
Shimadzu ProminenceシステムにTosoh Bioscience TSKgel SuperSW mAb HTP 4μm 4.6×150mmカラム(4μm 3.0×20mmガードカラムを有する)を用い、0.3mL/分の、200mMリン酸カリウム(pH6.95)、250mM塩化カリウム及び10%イソプロパノール(v/v)を含有する滅菌濾過SEC緩衝液で溶出させ、280nmでConj-HLL2-1の試料をUHPLC分析すると、単量体の純度は98%超であることがわかる。UHPLC SEC分析により、7.5mL中1.6mg/mLの最終ADCを得、得られたADCの質量は12mgである(収率67%)。
【0483】
Conj-HLL2-2
ジチオトレイトール(DTT)をリン酸緩衝食塩水(pH7.4)(PBS)に溶解させた50mM溶液(80モル当量/抗体、53.3マイクロモル、50mMで1.07mL)を、抗体HLL2(100mg、0.6マイクロモル)を、PBS及び1mMエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を含有する還元緩衝液に溶解させた、最終抗体濃度が5.0mg/mLの11.8mL溶液に添加した。還元混合物を、オービタルシェーカーにおいて、穏やかに(60rpm)振とうしながら、+25℃で3.5時間(又は完全な還元がUHPLCによって観察されるまで)加熱した。室温まで冷却後、還元された抗体を、50KDaのMWCOビバスピンを用いたスピンフィルターを介して、PBS(pH7.4)及び1mMのEDTAを含有する再酸化緩衝液に緩衝液交換し、全ての過剰の還元剤を除去した。デヒドロアスコルビン酸(DHAA、15モル当量/抗体、9マイクロモル、50mMで0.18mL)をDMSOに溶解させた50mM溶液を添加し、再酸化混合物を、約3.0mg/mLの抗体濃度で穏やかに(60rpm)振とうしながら室温で16時間(又は鎖間システインジスルフィドを再形成するシステインチオールの完全な再酸化がUHPLCによって観察されるまで)反応させた。再酸化混合物を4000rpmで3分間遠心分離し、次いで、0.22μmメンブレンフィルターを使用して滅菌濾過した。化合物2をDMSO溶液(10モル当量/抗体、0.58mL DMSO中1.2マイクロモル)として、7mLのこの再酸化された抗体溶液(18mg、0.12マイクロモル)に添加して、10%(v/v)の最終DMSO濃度とした。溶液を+25℃で3時間振とうし、次いで、複合化をN-アセチルシステイン(6マイクロモル、100mMで0.06mL)によってクエンチした。
【0484】
過剰な遊離薬物を、PBS(pH7.4)を含有する緩衝液中、50kDaのMWCOビバスピンを使用したスピンフィルターを介して除去した。遊離薬物の除去の程度を、無溶媒の複合体を使用してUHPLC-RPによってモニタリングした。遊離薬物の完全な除去後、ADCを滅菌雰囲気下で0.22μm Mustangフィルターを使用して濾過し、次いで+4℃で保存した。
【0485】
Shimadzu ProminenceシステムにPhenomenex Aeris 3.6u XB-C18 150×2.1mmカラムを用い、水及びアセトニトリルの勾配を付けて溶出させ、214nm及び330nm(化合物2に特異的)で、複合体の還元試料をUHPLC分析すると、化合物2のいくつかの分子に結合する単鎖及び重鎖の混合物を示し、この結果は、抗体あたりの化合物2の分子数が1.78個という抗体あたり薬物比(DAR)に相当する。
【0486】
Shimadzu ProminenceシステムにTosoh Bioscience TSKgel SuperSW mAb HTP 4μm 4.6×150mmカラム(4μm 3.0×20mmガードカラムを有する)を用い、0.3mL/分の、200mMリン酸カリウム(pH6.95)、250mM塩化カリウム及び10%イソプロパノール(v/v)を含有する滅菌濾過SEC緩衝液で溶出させ、280nmでConj-HLL2-2の試料をUHPLC分析すると、単量体の純度は98%超であることがわかる。UHPLC SEC分析により、8.0mL中1.56mg/mLの最終ADCを得、得られたConj-HLL2-2の質量は12.5mgである(収率69%)。
【0487】
Conj-HLL2-3
ジチオトレイトール(DTT)をリン酸緩衝食塩水(pH7.4)(PBS)に溶解させた50mM溶液(80モル当量/抗体、53.3マイクロモル、50mMで1.07mL)を、抗体HLL2(100mg、0.6マイクロモル)を、PBS及び1mMエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を含有する還元緩衝液に溶解させた、最終抗体濃度が5.0mg/mLの11.8mL溶液に添加した。還元混合物を、オービタルシェーカーにおいて、穏やかに(60rpm)振とうしながら、+25℃で3.5時間(又は完全な還元がUHPLCによって観察されるまで)加熱した。室温まで冷却後、還元された抗体を、50KDaのMWCOビバスピンを用いたスピンフィルターを介して、PBS(pH7.4)及び1mMのEDTAを含有する再酸化緩衝液に緩衝液交換し、全ての過剰の還元剤を除去した。デヒドロアスコルビン酸(DHAA、15モル当量/抗体、9マイクロモル、50mMで0.18mL)をDMSOに溶解させた50mM溶液を添加し、再酸化混合物を約3.0mg/mLの抗体濃度で穏やかに(60rpm)振とうしながら室温で16時間(又は鎖間システインジスルフィドを再形成するシステインチオールの完全な再酸化がUHPLCによって観察されるまで)反応させた。再酸化混合物を4000rpmで3分間遠心分離し、次いで、0.22μmメンブレンフィルターを使用して滅菌濾過した。化合物3をDMSO溶液(10モル当量/抗体、0.58mL DMSO中1.2マイクロモル)として、7mLのこの再酸化された抗体溶液(18mg、0.12マイクロモル)に添加して、10%(v/v)の最終DMSO濃度とした。溶液を+25℃で3時間振とうし、次いで、複合化をN-アセチルシステイン(6マイクロモル、100mMで0.06mL)によってクエンチした。
【0488】
過剰な遊離薬物を、PBS(pH7.4)を含有する緩衝液中、50kDaのMWCOビバスピンを使用したスピンフィルターを介して除去した。遊離薬物の除去の程度を、無溶媒の複合体を使用してUHPLC-RPによってモニタリングした。遊離薬物の完全な除去後、ADCを滅菌雰囲気下で0.22μm Mustangフィルターを使用して濾過し、次いで+4℃で保存した。
【0489】
Shimadzu ProminenceシステムにPhenomenex Aeris 3.6u XB-C18 150×2.1mmカラムを用い、水及びアセトニトリルの勾配を付けて溶出させ、214nm及び330nm(化合物3に特異的)で、複合体の還元試料をUHPLC分析すると、化合物3のいくつかの分子に結合する単鎖及び重鎖の混合物を示し、この結果は、抗体あたりの化合物3の分子数が1.79個という抗体あたり薬物比(DAR)に相当する。
【0490】
Shimadzu ProminenceシステムにTosoh Bioscience TSKgel SuperSW mAb HTP 4μm 4.6×150mmカラム(4μm 3.0×20mmガードカラムを有する)を用い、0.3mL/分の、200mMリン酸カリウム(pH6.95)、250mM塩化カリウム及び10%イソプロパノール(v/v)を含有する滅菌濾過SEC緩衝液で溶出させ、280nmでConj-HLL2-3の試料をUHPLC分析すると、単量体の純度は98%超であることがわかる。UHPLC SEC分析により、8.2mL中1.73mg/mLの最終ADCを得、得られたConj-HLL2-3の質量は14.2mgである(収率79%)。
【0491】
Conj-CD79b-1
ジチオトレイトール(DTT)をリン酸緩衝食塩水(pH7.4)(PBS)に溶解させた50mM溶液(80モル当量/抗体、53.6マイクロモル、50mMで1.07mL)を、抗体CD79b(100mg、0.67マイクロモル)を、PBS及び1mMエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を含有する還元緩衝液に溶解させた、最終抗体濃度が4.0mg/mLの13.9mL溶液に添加した。還元混合物を、オービタルシェーカーにおいて、穏やかに(60rpm)振とうしながら、+25℃で4時間(又は完全な還元がUHPLCによって観察されるまで)加熱した。室温まで冷却後、還元された抗体を、50KDaのMWCOビバスピンを用いたスピンフィルターを介して、PBS(pH7.4)及び1mMのEDTAを含有する再酸化緩衝液に緩衝液交換し、全ての過剰の還元剤を除去した。デヒドロアスコルビン酸(DHAA、15モル当量/抗体、9マイクロモル、50mMで0.18mL)をDMSOに溶解させた50mM溶液を添加し、再酸化混合物を約2.0mg/mLの抗体濃度で穏やかに(60rpm)振とうしながら室温で16時間(又は鎖間システインジスルフィドを再形成するシステインチオールの完全な再酸化がUHPLCによって観察されるまで)反応させた。再酸化混合物を4000rpmで3分間遠心分離し、次いで、0.22μmメンブレンフィルターを使用して滅菌濾過した。化合物1をDMSO溶液(10モル当量/抗体、1.0mL DMSO中1.2マイクロモル)として、9.0mLのこの再酸化された抗体溶液(18mg、0.12マイクロモル)に添加して、10%(v/v)の最終DMSO濃度とした。溶液を+25℃で2時間振とうし、次いで、複合化をN-アセチルシステイン(4.8マイクロモル、100mMで0.048mL)によってクエンチした。
【0492】
過剰な遊離薬物を、PBS(pH7.4)を含有する緩衝液中、50kDaのMWCOビバスピンを使用したスピンフィルターを介して除去した。遊離薬物の除去の程度を、無溶媒の複合体を使用してUHPLC-RPによってモニタリングした。遊離薬物の完全な除去後、ADCを滅菌雰囲気下で0.22μm Mustangフィルターを使用して濾過し、次いで+4℃で保存した。
【0493】
Shimadzu ProminenceシステムにPhenomenex Aeris 3.6u XB-C18 150×2.1mmカラムを用い、水及びアセトニトリルの勾配を付けて溶出させ、214nm及び330nm(化合物1に特異的)で、複合体の還元試料をUHPLC分析すると、化合物1のいくつかの分子に結合する単鎖及び重鎖の混合物を示し、この結果は、抗体あたりの化合物1の分子数が1.90個という抗体あたり薬物比(DAR)に相当する。
【0494】
Shimadzu ProminenceシステムにTosoh Bioscience TSKgel SuperSW mAb HTP 4μm 4.6×150mmカラム(4μm 3.0×20mmガードカラムを有する)を用い、0.3mL/分の、200mMリン酸カリウム(pH6.95)、250mM塩化カリウム及び10%イソプロパノール(v/v)を含有する滅菌濾過SEC緩衝液で溶出させ、280nmでConj-CD79b-1の試料をUHPLC分析すると、単量体の純度は98%超であることがわかる。UHPLC SEC分析により、7.85mL中2.00mg/mLの最終ADCを得、得られたConj-CD79b-1の質量は15.7mgである(収率79%)。
【0495】
Conj-CD79b-2
ジチオトレイトール(DTT)をリン酸緩衝食塩水(pH7.4)(PBS)に溶解させた50mM溶液(80モル当量/抗体、53.6マイクロモル、50mMで1.07mL)を、抗体CD79b(100mg、0.67マイクロモル)を、PBS及び1mMエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を含有する還元緩衝液に溶解させた、最終抗体濃度が4.0mg/mLの13.9mL溶液に添加した。還元混合物を、オービタルシェーカーにおいて、穏やかに(60rpm)振とうしながら、+25℃で4時間(又は完全な還元がUHPLCによって観察されるまで)加熱した。室温まで冷却後、還元された抗体を、50KDaのMWCOビバスピンを用いたスピンフィルターを介して、PBS(pH7.4)及び1mMのEDTAを含有する再酸化緩衝液に緩衝液交換し、全ての過剰の還元剤を除去した。デヒドロアスコルビン酸(DHAA、15モル当量/抗体、9マイクロモル、50mMで0.18mL)をDMSOに溶解させた50mM溶液を添加し、再酸化混合物を約2.0mg/mLの抗体濃度で穏やかに(60rpm)振とうしながら室温で16時間(又は鎖間システインジスルフィドを再形成するシステインチオールの完全な再酸化がUHPLCによって観察されるまで)反応させた。再酸化混合物を4000rpmで3分間遠心分離し、次いで、0.22μmメンブレンフィルターを使用して滅菌濾過した。化合物2をDMSO溶液(10モル当量/抗体、1.0mL DMSO中1.2マイクロモル)として、9.0mLのこの再酸化された抗体溶液(18mg、0.12マイクロモル)に添加して、10%(v/v)の最終DMSO濃度とした。溶液を+25℃で2時間振とうし、次いで、複合化をN-アセチルシステイン(4.8マイクロモル、100mMで0.048mL)によってクエンチした。
【0496】
過剰な遊離薬物を、PBS(pH7.4)を含有する緩衝液中、50kDaのMWCOビバスピンを使用したスピンフィルターを介して除去した。遊離薬物の除去の程度を、無溶媒の複合体を使用してUHPLC-RPによってモニタリングした。遊離薬物の完全な除去後、ADCを滅菌雰囲気下で0.22μm Mustangフィルターを使用して濾過し、次いで+4℃で保存した。
【0497】
Shimadzu ProminenceシステムにPhenomenex Aeris 3.6u XB-C18 150×2.1mmカラムを用い、水及びアセトニトリルの勾配を付けて溶出させ、214nm及び330nm(化合物2に特異的)で、複合体の還元試料をUHPLC分析すると、化合物2のいくつかの分子に結合する単鎖及び重鎖の混合物を示し、この結果は、抗体あたりの化合物2の分子数が1.87個という抗体あたり薬物比(DAR)に相当する。
【0498】
Shimadzu ProminenceシステムにTosoh Bioscience TSKgel SuperSW mAb HTP 4μm 4.6×150mmカラム(4μm 3.0×20mmガードカラムを有する)を用い、0.3mL/分の、200mMリン酸カリウム(pH6.95)、250mM塩化カリウム及び10%イソプロパノール(v/v)を含有する滅菌濾過SEC緩衝液で溶出させ、280nmでConj-CD79b-2の試料をUHPLC分析すると、単量体の純度は98%超であることがわかる。UHPLC SEC分析により、5.9mL中2.25mg/mLの最終ADCを得、得られたConj-CD79b-2の質量は13.3mgである(収率66%)。
【0499】
Conj-1C1-1
ジチオトレイトール(DTT)をリン酸緩衝食塩水(pH7.4)(PBS)に溶解させた50mM溶液(80モル当量/抗体、75マイクロモル、50mMで1.5mL)を、抗体1C1(140mg、0.93マイクロモル)を、PBS及び1mMエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を含有する還元緩衝液に溶解させた、最終抗体濃度が5.0mg/mLの26.4mL溶液に添加した。還元混合物を、オービタルシェーカーにおいて、穏やかに(60rpm)振とうしながら、+25℃で3.5時間(又は完全な還元がUHPLCによって観察されるまで)加熱した。室温まで冷却後、還元された抗体を、50KDaのMWCOビバスピンを用いたスピンフィルターを介して、PBS(pH7.4)及び1mMのEDTAを含有する再酸化緩衝液に緩衝液交換し、全ての過剰の還元剤を除去した。デヒドロアスコルビン酸(DHAA、15モル当量/抗体、14マイクロモル、50mMで0.28mL)をDMSOに溶解させた50mM溶液を添加し、再酸化混合物を約3.0mg/mLの抗体濃度で穏やかに(60rpm)振とうしながら室温で16時間(又は鎖間システインジスルフィドを再形成するシステインチオールの完全な再酸化がUHPLCによって観察されるまで)反応させた。再酸化混合物を4000rpmで3分間遠心分離し、次いで、0.22μmメンブレンフィルターを使用して滅菌濾過した。化合物1をDMSO溶液(10モル当量/抗体、0.6mL DMSO中1.3マイクロモル)として、6mLのこの再酸化された抗体溶液(20mg、0.133マイクロモル)に添加して、10%(v/v)の最終DMSO濃度とした。溶液を+25℃で4時間振とうし、次いで、複合化をN-アセチルシステイン(6.65マイクロモル、100mMで0.067mL)によってクエンチした。
【0500】
過剰な遊離薬物を、PBS(pH7.4)を含有する緩衝液中、50kDaのMWCOビバスピンを使用したスピンフィルターを介して除去した。遊離薬物の除去の程度を、無溶媒の複合体を使用してUHPLC-RPによってモニタリングした。遊離薬物の完全な除去後、25mMヒスチジン、200mMスクロース(pH6.0)において緩衝液交換した。ADCを滅菌雰囲気下で0.22μm Mustangフィルターを使用して濾過し、次いで、-78℃で保存した。
【0501】
Shimadzu ProminenceシステムにPhenomenex Aeris 3.6u XB-C18 150×2.1mmカラムを用い、水及びアセトニトリルの勾配を付けて溶出させ、214nm及び330nm(化合物1に特異的)で、複合体の還元試料をUHPLC分析すると、化合物1のいくつかの分子に結合する単鎖及び重鎖の混合物を示し、この結果は、抗体あたりの化合物1の分子数が1.86個という抗体あたり薬物比(DAR)に相当する。
【0502】
Shimadzu ProminenceシステムにTosoh Bioscience TSKgel SuperSW mAb HTP 4μm 4.6×150mmカラム(4μm 3.0×20mmガードカラムを有する)を用い、0.3mL/分の、200mMリン酸カリウム(pH6.95)、250mM塩化カリウム及び10%イソプロパノール(v/v)を含有する滅菌濾過SEC緩衝液で溶出させ、280nmでADCの試料をUHPLC分析すると、単量体の純度は98%超であることがわかる。UHPLC SEC分析により、8.0mL中1.49mg/mLの最終ADCを得、得られたADCの質量は11.9mgである(収率60%)。
【0503】
Conj-HER-1++(高DAR)
ジチオトレイトール(DTT)をリン酸緩衝食塩水(pH7.4)(PBS)に溶解させた50mM溶液(100モル当量/抗体、6.7マイクロモル、50mMで0.13mL)を、抗体(10mg、67ナノモル)を、PBS及び1mMエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を含有する還元緩衝液に溶解させた、最終抗体濃度が2.0mg/mLの5mL溶液に添加した。得られた混合物を、オービタルシェーカーにおいて、穏やかに(60rpm)振とうしながら、+25℃で一晩(又は完全な還元がUHPLCによって観察されるまで)インキュベートした。室温まで冷却後、還元された抗体を、50KDaのMWCOビバスピンを用いたスピンフィルターを介して、PBS(pH7.4)及び1mMのEDTAを含有する複合化緩衝液に緩衝液交換し、全ての過剰の還元剤を除去した。化合物1をDMSO溶液(20モル当量/抗体、0.4mL DMSO中1.34マイクロモル)として、4.0mLのこの還元された抗体溶液(10mg、67ナノモル)に添加して、10%(v/v)の最終DMSO濃度とした。溶液を+25℃で1時間振とうし、次いで、複合化を過剰のN-アセチルシステイン(6.7マイクロモル、100mMで67μL)によってクエンチした。
【0504】
得られたADCを、PBS(pH7.4)緩衝液を使用して、AKTA Start機器に取り付けた分取サイズ排除カラム(GE Sephadex 26/60)を介して精製した。画分を収集し、Tosoh Bioscience TSKgel SuperSW mAb HTP 4μm 4.6×150mmカラム(4μm 3.0×20mmガードカラムを有する)を用いるShimadzu Prominenceシステムを用い、0.3mL/分の、200mMリン酸カリウム(pH6.95)、250mM塩化カリウム及び10%イソプロパノール(v/v)を含有する滅菌濾過SEC緩衝液で溶出させて、280nmにおいて単量体分について分析した。92%超の単量体分を有する画分をプールし、次いで、PBS(pH7.4)を含有する緩衝液において、50kDaのMWCOビバスピンを使用して濃縮した。遊離薬物の除去の程度を、無溶媒の複合体を使用してUHPLC-RPによってモニタリングし、遊離薬物の完全な除去後、ADCを滅菌雰囲気下で0.22μm Mustangフィルターを使用して濾過し、次いで+4℃で保存した。
【0505】
Shimadzu ProminenceシステムにPhenomenex Aeris 3.6u XB-C18 150×2.1mmカラムを用い、水及びアセトニトリルの勾配を付けて溶出させ、214nm及び330nm(化合物1に特異的)で、複合体の還元試料をUHPLC分析すると、化合物1のいくつかの分子に結合する単鎖及び重鎖の混合物を示し、この結果は、抗体あたりの化合物1の分子数が7.41個という抗体あたり薬物比(DAR)に相当する。
【0506】
Shimadzu ProminenceシステムにTosoh Bioscience TSKgel SuperSW mAb HTP 4μm 4.6×150mmカラム(4μm 3.0×20mmガードカラムを有する)を用い、0.3mL/分の、200mMリン酸カリウム(pH6.95)、250mM塩化カリウム及び10%イソプロパノール(v/v)を含有する滅菌濾過SEC緩衝液で溶出させ、280nmでADCの試料をUHPLC分析すると、単量体の純度は95%であることがわかる。UHPLC SEC分析により、4.5mL中1.44mg/mLの濃度の最終ADCを得、得られたADCの質量は6.5mgである(収率65%)。
【0507】
Conj-HER-1+(培地DAR)
トリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン(TCEP)をリン酸緩衝食塩水(pH7.4)(PBS)に溶解させた10mM溶液(2モル当量/抗体、0.134マイクロモル、10mMで13.3μL)を、抗体(10mg、67ナノモル)を、PBS及び1mMエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を含有する還元緩衝液に溶解させた、最終抗体濃度が2.5mg/mLの4mL溶液に添加した。還元混合物を、オービタルシェーカーにおいて、穏やかに(60rpm)振とうしながら、+37℃で2時間加熱した。化合物1をDMSO溶液(15モル当量/抗体、1.0マイクロモル、0.1mL、0.3mL DMSO中10mM)として添加し、得られた混合物を、+25℃で1.5時間振とうし、次いで、複合化をN-アセチルシステインでクエンチした(5マイクロモル、100mMで50μL)。
【0508】
過剰な遊離薬物を、PBS(pH7.4)を含有する緩衝液中、50kDaのMWCOビバスピンを使用したスピンフィルターを介して除去した。遊離薬物の除去の程度を、無溶媒の複合体を使用してUHPLC-RPによってモニタリングした。遊離薬物の完全な除去後、ADCを滅菌雰囲気下で0.22μm Mustangフィルターを使用して濾過し、次いで+4℃で保存した。
【0509】
Shimadzu ProminenceシステムにPhenomenex Aeris 3.6u XB-C18 150×2.1mmカラムを用い、水及びアセトニトリルの勾配を付けて溶出させ、214nm及び330nm(化合物1に特異的)で、複合体の還元試料をUHPLC分析すると、化合物1のいくつかの分子に結合する単鎖及び重鎖の混合物を示し、この結果は、抗体あたりの化合物1の分子数が4.2個という抗体あたり薬物比(DAR)に相当する。
【0510】
Shimadzu ProminenceシステムにTosoh Bioscience TSKgel SuperSW mAb HTP 4μm 4.6×150mmカラム(4μm 3.0×20mmガードカラムを有する)を用い、0.3mL/分の、200mMリン酸カリウム(pH6.95)、250mM塩化カリウム及び10%イソプロパノール(v/v)を含有する滅菌濾過SEC緩衝液で溶出させ、280nmでADCの試料をUHPLC分析すると、単量体の純度は99%超であることがわかる。UHPLC SEC分析により、3.6mL中2.05mg/mLの濃度の最終ADCを得、得られたADCの質量は7.36mgである(収率74%)。
【0511】
実施例7-In Vitro試験
MTS細胞毒性法
サブ密集(80~90%の密集度)T75フラスコからの細胞の濃度及び生存度をトリパンブルー染色によって測定し、LUNA-II(商標)Automated Cell Counterを使用してカウントした。細胞を2x105/mlに希釈し、96ウェル平底プレートに分配した(50μl/ウェル)。
【0512】
試験対象の抗体薬物複合体(ADC)(20μg/ml)の原液(1ml)を、フィルター滅菌ADCを細胞培養液中に希釈して作製した。ADC原液の10倍希釈液の8個のセットを、900μlの細胞培養液に100μlをシリアル転送して24ウェルプレートにおいて作製した。ADC希釈液を、先に播種した50μlの細胞懸濁液を含有する、96ウェルプレートの4つの反復ウェル内に分配した(50μl/ウェル)。対照ウェルに50μlの細胞培養液を与えた。細胞及びADCを含有する96ウェルプレートを、CO2ガスが供給されたインキュベーターにおいて37℃で暴露時間インキュベートした。
【0513】
インキュベーション期間の最後に、MTSアッセイで細胞生存度を測定した。MTS(Promega)を各ウェルに分配し(1ウェルあたり20μl)、CO2ガスが供給されたインキュベーターにおいて37℃で4時間インキュベートした。ウェル吸光度を490nmで測定した。生存細胞のパーセンテージを、4つの対照の未処理のウェルにおける平均吸光度(100%)と比較して、4つのADC処理したウェルにおける平均吸光度から計算した。IC50は、非線形曲線適合アルゴリズム(可変スロープを有する、S字状の用量-反応曲線)を使用したGraphPad Prismを使用して、用量-反応データから決定した。
【0514】
ADCインキュベーション時間は、SK-BR-3、MDA-MB-468、WSU-DLCL2、及びSU-DHL-4では4日間、Granta-519では5日間、BJABでは6日間、NCI-N87では7日間であった。MDA-MB-468、NCI-N87、WSU-DLCL2及びSU-DHL-4を、Glutamax+10%(v/v)HyClone(商標)Fetal Bovine SerumによるRPMI1640において、10%(v/v)HyClone(商標)Fetal Bovine SerumによるDMEM+GlutamaxにおけるGranta-519において、10%(v/v)HyClone(商標)Fetal Bovine SerumによるMcCoys 5AにおけるSK-BR-3において、及び、20%(v/v)HyClone(商標)Fetal Bovine SerumによるRPMI1640+GlutamaxにおけるBJABにおいて培養した。
【0515】
CellTiter-Glo細胞毒性法
サブ密集(80~90%の密集度)T75フラスコからの細胞の濃度及び生存度をトリパンブルー染色によって測定し、LUNA-II(商標)Automated Cell Counterを使用してカウントした。細胞を希釈し、1500細胞/ウェル(50μl懸濁液/ウェル)で白色96ウェル平底プレートに置いた。
【0516】
試験対象の抗体薬物複合体(ADC)(20μg/ml)の原液(1ml)を、フィルター滅菌ADCを細胞培養液中に希釈して作製した。ADC原液の10倍希釈液の8個のセットを、900μlの細胞培養液に100μlをシリアル転送して24ウェルプレートにおいて作製した。ADC希釈液を、先に播種した50μlの細胞懸濁液を含有する、96ウェルプレートの4つの反復ウェル内に分配した(50μl/ウェル)。対照ウェルに50μlの細胞培養液を与えた。細胞及びADCを含有する96ウェルプレートを、CO2ガスが供給されたインキュベーターにおいて37℃で暴露時間インキュベートした。
【0517】
インキュベーション期間の最後に、CellTiter-Gloアッセイで細胞生存度を測定した。CellTiter-Glo(Promega)を100μl/ウェルで分配し、2分間振とうした後、室温で10分間安定化させた。各ウェルの発光を読み取った。生存細胞のパーセンテージを、4つの対照の未処理のウェルにおける平均吸光度(100%)と比較して、4つのADC処理したウェルにおける平均吸光度から計算した。IC50は、非線形曲線適合アルゴリズム(可変スロープを有する、S字状の用量-反応曲線)を使用したGraphPad Prismを使用して、用量-反応データから決定した。
【0518】
PC-3に関するADCインキュベーション時間は6日間である。PC-3をGlutamax+10%(v/v)HyClone(商標)Fetal Bovine SerumによるRPMI1640において培養した。
【0519】
結果
【表1】
細胞株SU-DHL-4、GRANTA519、BJAB及びWSU-DL-CL2は全てCD79bを発現する。
【表2】
細胞株SK-BR-3及びNCI-N87はHer2を発現する。細胞株MDA-MB-468はHER2を発現しない。
【表3】
【0520】
実施例8-In vivoアッセイ
(i)Daudi
試験した複合体:Conj-HLL2-1;Conj-HLL2-2;Conj-HLL2-3
10週齢の雌性CB.17 SCIDマウスに、0.1mlの1×107のDaudi細胞を右側腹に皮下注射した。腫瘍が100~150mm3の平均サイズに達したとき、処置を開始した。マウスを1週間に2回秤量した。腫瘍サイズを1週間に2回測定した。動物を個々にモニタリングした。実験のエンドポイントは、腫瘍体積1500mm3又は60日間のいずれか早い方とした。
【0521】
10頭の異種移植マウスの群に、体重20gあたり0.2mlの、リン酸緩衝食塩水(ビヒクル)中の抗体薬物複合体(ADC)、又は、体重20gあたり0.2mlのビヒクルのみを静脈注射した。
【0522】
ADCの濃度を調整して以下の用量とした:
【表4】
全てのレジメンは、体重減少がほとんどなく、許容できる耐容性であった。
【0523】
Conj-HLL2-1:ビヒクル処置対照についてのエンドポイントまでの平均時間(TTE)は、27.8日間であり、60日の試験で32.2日間(116%)の最大可能腫瘍成長遅延(TGD)を確立した。1の非処置関連の死が28日目に記録され、この動物を分析から除外した。
【0524】
0.6mg/kgレジメンは、結果として48.1日間(73%)のTGDが生じ、これは対照から統計的に有意であった(p<0.001)。さらに、このレジメンは、59の縮小反応のうち5を有し、2の部分的な縮小及び3の完全な縮小からなっていた。6頭の動物が1500mm3のエンドポイントを達成し、3頭が60日後に生存して残った。生存していた3頭は、平均腫瘍体積が221mm3であった。1の非処置関連の死があり、この動物を分析から除外した。
【0525】
1.8mg/kgレジメンは、結果として、有意な最大可能TGD(対照に対して、p<0.001)を生じ、10頭のうち8頭が60日生存した、ビヒクル処置対照とは統計的に有意に異なる生存利益を生じさせた(p<0.001)。8頭の動物が完全な縮小反応を示した。これらの動物のうち5頭が60日後に腫瘍を有さなかった。
【0526】
両方の処置が、対照と比較して統計的に有意な生存利益を生じさせた(0.6mg/ml及び1.8mg/mlの両方でp<0.001)。
【0527】
Conj-HLL2-2:ビヒクル処置対照についてのエンドポイントまでの平均時間(TTE)は、27.8日間であり、60日の試験で32.2日間(116%)の最大可能腫瘍成長遅延(TGD)を確立した。
【0528】
0.3mg/kg及び1mg/kgレジメンは、両方が、結果として、最大到達可能TGDを生じた(32.2日間、116%)。これらの結果は、両方が、対照から統計的に有意であった(各レジメンでp<0.001)。
【0529】
0.3mg/kg処置動物のうち80パーセントが、2の部分的な反応及び6の完全な反応からなる縮小反応を明示し、このうち4頭が、試験の最後において腫瘍を有さないままであった。4頭の0.3mg/kg処置動物が腫瘍体積エンドポイントに達し、試験において6頭が、試験の最後に腫瘍を有さずに生存して残った。
【0530】
1mg/kg処置動物の100パーセントが縮小反応を示し、全ての動物が60日目に腫瘍を有さなかった。
【0531】
両方の処置レジメンが、結果として、対照に対して有意な全生存率差異を生じた(0.3mg/kg又は1mg/kgのいずれかに対する対照、p<0.0001)。
【0532】
Conj-HLL2-3:ビヒクル処置対照についてのエンドポイントまでの平均時間(TTE)は、27.8日間であり、60日の試験で32.2日間(116%)の最大可能腫瘍成長遅延(TGD)を確立した。
【0533】
0.1mg/kg及び0.3mg/kgレジメンは、結果として、12.9日間(46%)及び24.6日間(88%)のTGDを生じた。これらの結果は、両方が、対照から統計的に有意であった(各レジメンでp<0.001)。
【0534】
30パーセントの縮小反応が、3の部分的な反応を伴って0.1mg/mlレジメンで処置した動物において観察された。この群における全ての動物が、60日までに腫瘍体積エンドポイントに達した。
【0535】
0.3mg/kg処置動物のうち70パーセントが、3の部分的な反応及び4の完全な反応からなる縮小反応を明示し、このうち、1頭が、試験の最後において腫瘍を有さないままであった。4頭の0.3mg/kg処置動物が腫瘍体積エンドポイントに達し、試験において6頭が、試験の最後に腫瘍を有さずに生存して残った。この群において7頭の動物が腫瘍体積エンドポイントに達し、3頭が750mm3のMTVを有して試験の最後に60日生存して残った。
【0536】
両方の処置レジメンが、結果として、対照に対して有意な全生存率差異を生じた(0.1mg/kg又は0.13mg/kgのいずれかに対する対照、p<0.0001)。
【0537】
(ii)JIMT-1
試験した複合体:Conj-Her-3
10週齢の雌性CB.17 SCIDマウスに、0.1mlの、50%Matrigel中1×107のJIMT-1細胞を右側腹に皮下注射した。腫瘍が100~150mm3の平均サイズに達したとき、処置を開始した。マウスを1週間に2回秤量した。腫瘍サイズを1週間に2回測定した。動物を個々にモニタリングした。実験のエンドポイントは、腫瘍体積1000mm3又は59日間のいずれか早い方とした。
【0538】
10頭の異種移植マウスの群に、体重20gあたり0.2mlの、リン酸緩衝食塩水(ビヒクル)中の抗体薬物複合体(ADC)、又は、体重20gあたり0.2mlのビヒクルのみを静脈注射した。ADCの濃度を調整して、単回用量で1又は3mgのADC/kg体重を得た。
【0539】
全てのレジメンは、体重減少がほとんどなく、許容できる耐容性であった。ビヒクル処置対照についてのエンドポイントまでの時間(TTE)の中央値は、48.4日間であり、59日の試験で10.6日間(22%)の最大可能腫瘍成長遅延(TGD)を確立した。
【0540】
1mg/kgの用量を投与された動物においては34日まで腫瘍体積中央値に変化がないままであり、次いで、その後進行したが、3mg/kgで処置した動物では、81mm3のMTVに腫瘍サイズが少し低減したという用量依存性効果が観察された。両方の投与レジメンが、結果として、対照群に対して10.6日間(22%)の最大TGDを生じた(両方の処置群でp<0.001)。
【0541】
1mg/kgレジメンにより、結果として、650mm3のMTVを有して9頭が試験において生存しており、目的とする縮小反応を生じなかった。
【0542】
3mg/kgレジメンにより、結果として、2の部分的な反応からなる20%の客観縮小反応で9頭が試験において生存した。試験において生存したもののMTVは108mm3であった。処置レジメンは、互いに有意でなかった(p>0.05)。
【0543】
両方の処置レジメンが、結果として、対照に対して有意な全生存率差異を生じた(1mg/kg又は3mg/kgのいずれかに対する対照、p<0.0001)。
【0544】
(iii)NCI-N87
試験した複合体:Conj-Her-3
10週齢の雌性CB.17 SCIDマウスに、0.1mlの、50%Matrigel中1×107のNCI-N87細胞を右側腹に皮下注射した。腫瘍が100~150mm3の平均サイズに達したとき、処置を開始した。マウスを1週間に2回秤量した。腫瘍サイズを1週間に2回測定した。動物を個々にモニタリングした。実験のエンドポイントは、腫瘍体積800mm3又は81日間のいずれか早い方とした。
【0545】
10頭の異種移植マウスの群に、体重20gあたり0.2mlの、リン酸緩衝食塩水(ビヒクル)中の抗体薬物複合体(ADC)、又は、体重20gあたり0.2mlのビヒクルのみを静脈注射した。ADCの濃度を調整して、単回用量で0.3又は1mgのADC/kg体重を得た。
【0546】
全てのレジメンは、体重減少がほとんどなく、許容できる耐容性であった。10の対照の腫瘍のうち6が800mm3に達し、エンドポイントまでの時間(TTE)が36.8日から81.0日の範囲であった。ビヒクル処置対照についてのエンドポイントまでの時間(TTE)の中央値は、77日間であり、81日の試験で4日間(5%)の最大可能腫瘍成長遅延(TGD)を確立した。4頭の対照動物が、696mm3の腫瘍体積中央値(MTV)を有して生存した。
【0547】
0.3mg/kg及び1mg/kgレジメンは、結果として、それぞれ0.5日間(1%)及び4.0日間(5%)のTGDを生じた。これらの結果は、両方が、対照から統計的に有意ではなく、互いにそうではなかった(p>0.05)。いずれの群においても、客観縮小がなかった。両方の群において、5頭の0.3mg/kg処置動物及び7頭の1mg/kg処置動物が、550mm3のMTVを有して生存した。
【0548】
いずれの処置レジメンにおいても、対照と比較して統計的に有意な生存利益が生じず(両方の処置群でp>0.05)、処置群間で有意な差は存在しなかった(p>0.05)。
【0549】
(iv)NCI-N87
試験した複合体:Conj-Her-1、Conj-Her-3
8週齢の雌性CB.17 SCIDマウスに、0.1mlの、50%Matrigel中1×107のNCI-N87細胞を右側腹に皮下注射した。腫瘍が100~150mm3の平均サイズに達したとき、処置を開始した。マウスを1週間に2回秤量した。腫瘍サイズを1週間に2回測定した。動物を個々にモニタリングした。実験のエンドポイントは、腫瘍体積800mm3又は78日間のいずれか早い方とした。
【0550】
10頭の異種移植マウスの群に、体重20gあたり0.2mlの、リン酸緩衝食塩水(ビヒクル)中の抗体薬物複合体(ADC)、又は、体重20gあたり0.2mlのビヒクルのみを静脈注射した。
【0551】
ADCの濃度を調整して以下の用量とした:
【表5】
全てのレジメンは、体重減少がほとんどなく、許容できる耐容性であった。
【0552】
Conj-Her-1:ビヒクル処置対照についてのエンドポイントまでの平均時間(TTE)は、42日間であり、60日の試験で36日間(86%)の最大可能腫瘍成長遅延(TGD)を確立した。
【0553】
0.6mg/kg及び1mg/kgレジメンは、結果として、それぞれ9.9日間(24%)及び11.6日間(28%)のTGDを生じた。これらの結果は、いずれも、対照から統計的に有意でなかった(p>0.05)。両方の群における全ての動物が、800mm3のエンドポイントに達した。
【0554】
6mg/kgレジメンは、結果として、有意な最大可能TGD(対照に対して、p<0.001)を生じ、10頭のうち60日生存した8頭を有し、ビヒクル処置対照とは統計的に有意に異なる生存利益を生じさせた(p<0.0001)。1頭の動物が78日目に800mm3のエンドポイントに達し、9頭が550mm3の平均腫瘍体積を有して生存して残った。
【0555】
1mg/kg、3mg/kg、又は6mg/kgレジメンによっては縮小反応が観察され得なかった。
【0556】
Conj-Her-3:ビヒクル処置対照についてのエンドポイントまでの時間(TTE)の中央値は、42.0日間であり、78日の試験で36.0日間(86%)の最大可能腫瘍成長遅延(TGD)を確立した。
【0557】
0.3mg/kg、1mg/kg及び3mg/kgでのTGDは、それぞれ、15.1日間(36%)、30.6日間(73%)及び36.0日間(86%)であった。対照に対して1mg/kg及び3mg/kgで有意な差があった(両方の処置群でp<0.001、しかし0.3mg/kgでは有意でない(p>0.05))。0.3mg/kg及び1mg/kgのADCで処置した動物においては縮小反応が観察されなかった。3mg/kg処置動物において90パーセントの縮小反応が観察された。これは、8の部分的な反応及び1の完全な反応からなり、試験の最後で腫瘍を有さないままであった。0.3mg/kgで処置した全ての動物が800mm3のエンドポイントに達した。5頭の1mg/kg処置動物がエンドポイントに達し、5頭が78日生存して残った。これらは486mm3のMTVを有した。10頭の全ての3mg/kg処置動物が、63mm3のMTVを有して生存した。
【0558】
1mg/kg及び3mg/kgレジメンは、結果として、対照に対して有意な生存率差異があった(両方の処置群でp<0.001)。0.3mg/kg処置群は、対照から統計的に有意でなかった(p>0.05)。1mg/kg及び3mg/kgの両方の処置が、0.3mg/kg群と有意に異なった(それぞれp<0.001及びp<0.0001)。
【0559】
(v)NCI-N87
試験した複合体:Conj-Her-2
8週齢の雌性CB.17 SCIDマウスに、0.1mlの、50%Matrigel中1×107のNCI-N87細胞を右側腹に皮下注射した。腫瘍が100~150mm3の平均サイズに達したとき、処置を開始した。マウスを1週間に2回秤量した。腫瘍サイズを1週間に2回測定した。動物を個々にモニタリングした。実験のエンドポイントは、腫瘍体積800mm3又は79日間のいずれか早い方とした。
【0560】
10頭の異種移植マウスの群に、体重20gあたり0.2mlの、リン酸緩衝食塩水(ビヒクル)中の抗体薬物複合体(ADC)、又は、体重20gあたり0.2mlのビヒクルのみを静脈注射した。ADCの濃度を調整して、単回用量で1又は2mg ADC/kg体重を得た。
【0561】
全てのレジメンは、体重減少がほとんどなく、許容できる耐容性であった。ビヒクル処置対照についてのエンドポイントまでの平均時間(TTE)は、49.6日間であり、79日の試験で29.4日間(59%)の最大可能腫瘍成長遅延(TGD)を確立した。
【0562】
1mg/kg及び2mg/kgレジメンは、結果として、それぞれ7.6日間(15%)及び23.6日間(48%)のTGDを生じた。これらの結果は、両方が、対照から統計的に有意であった(それぞれp<0.05及びp<0.001)。
【0563】
1mg/kgレジメンで処置した8頭の動物が800mm3のエンドポイントに達し、2頭が694mm3のMTVを有して79日生存して残った。2mg/ml処置群では7頭の動物が79日までに腫瘍体積エンドポイントに達し、3頭が600mm3のMTVを有して試験の最後に生存して残った。
【0564】
両方の処置レジメンが、結果として、対照に対して有意な全生存率差異を生じた(1mg/kgに対する対照、p<0.05;2mg/kgに対する対照、p<0.001)。
【0565】
いずれのレジメンにおいても縮小反応が記録されなかった。
【0566】
(vi)NCI-N87
試験した複合体:Conj-Her-1、Conj-Her-1++
8週齢の雌性CB.17 SCIDマウスに、0.1mlの、50% Matrigel中の1×107のNCI-N87細胞を右側腹に皮下注射した。腫瘍が100~150mm3の平均サイズに達したとき、処置を開始した。マウスを1週間に2回秤量した。腫瘍サイズを1週間に2回測定した。動物を個々にモニタリングした。実験のエンドポイントは、腫瘍体積800mm3又は81日間のいずれか早い方とした。
【0567】
10頭の異種移植マウスの群に、体重20gあたり0.2mlの、リン酸緩衝食塩水(ビヒクル)中の抗体薬物複合体(ADC)、又は、体重20gあたり0.2mlのビヒクルのみを静脈注射した。
【0568】
ADCの濃度を調整して以下の用量とした:
【表6】
全てのレジメンは、体重減少がほとんどなく、許容できる耐容性であった。
【0569】
ビヒクル処置対照についてのエンドポイントまでの平均時間(TTE)は、40.2日間であり、80日の試験で40日間(86%)の最大可能腫瘍成長遅延(TGD)を確立した。
【0570】
Conj-Her-1:6mg/kg及び18mg/kgの単回投与レジメンは、結果として、最大可能腫瘍成長遅延を生じた。6mg/kg単回投与レジメンにおいて、5頭のマウスでの平均腫瘍体積は600mm3であり、観察できる縮小反応はなかった。18mg/kg単回投与レジメンにおいて、36mm3の平均腫瘍体積を有して10頭が生存していた。4の部分的な縮小及び6の完全な縮小があった。
【0571】
6mg/kg及び8mg/kgの週に3回の投与レジメンはまた、最大可能腫瘍成長遅延も生じた。6mg/kgの週に3回の投与レジメンにおいて、試験の最後における9頭のマウスの平均腫瘍体積は245mm3であり、2の部分的な縮小があった。8mg/kgの週に3回の投与レジメンにおいて、92mm3の平均腫瘍体積を有して10頭が生存していた。7の部分的な縮小及び3の完全な縮小があり、2頭が腫瘍を有さず生存していた。
【0572】
Conj-Her-1++:6mg/kg単回投与レジメンは、結果として、最大可能腫瘍成長遅延を生じた。161mm3の平均腫瘍体積を有して10頭が生存していた。5の部分的な縮小及び5の完全な縮小があり、2頭が腫瘍を有さず生存していた。
【0573】
(vii)NCI-N87
試験した複合体:Conj-Her-1、Conj-Her1+、Conj-Her-1++
8週齢の雌性CB.17 SCIDマウスに、0.1mlの、50%Matrigel中1×107のNCI-N87細胞を右側腹に皮下注射した。腫瘍が100~150mm3の平均サイズに達したとき、処置を開始した。マウスを1週間に2回秤量した。腫瘍サイズを1週間に2回測定した。動物を個々にモニタリングした。実験のエンドポイントは、腫瘍体積800mm3又は83日間のいずれか早い方とした。
【0574】
10頭の異種移植マウスの群に、体重20gあたり0.2mlの、リン酸緩衝食塩水(ビヒクル)中の抗体薬物複合体(ADC)、又は、体重20gあたり0.2mlのビヒクルのみを静脈注射した。
【0575】
ADCの濃度を調整して以下の用量とした:
【表7】
全てのレジメンは、体重減少がほとんどなく、許容できる耐容性であった。
【0576】
ビヒクル処置対照についてのエンドポイントまでの時間(TTE)の中央値は、36.8日間であり、80日の試験で46.2日間(126%)の最大可能腫瘍成長遅延(TGD)を確立した。
【0577】
Conj-Her-1:6mg/kg及び18mg/kgレジメンは、結果として、45.9日間(125%)及び46.2日間(126%)の腫瘍成長遅延を生じた。6mg/kgレジメンにおいて、4頭のマウスの平均腫瘍体積は564mm3であり、観察できる縮小反応はなかった。18mg/kgレジメンにおいて、108mm3の平均腫瘍体積を有して9頭が生存していた。9の部分的な縮小及び1の完全な縮小があった。
【0578】
Conj-Her-1++:1.5mg/kg及び3mg/kgレジメンは、結果として、45.9日間(125%)及び46.2日間(126%)の腫瘍成長遅延を生じた。1.5mg/kgレジメンにおいて、634mm3の平均腫瘍体積を有して2頭が生存していた。3mg/kgレジメンにおいて、451mm3の平均腫瘍体積を有して10頭が生存していた。
【0579】
Conj-Her-1+:3mg/kg及び6mg/kgレジメンは、結果として、46.2日間(126%)の最大腫瘍成長遅延を生じた。3mg/kgレジメンにおいて、600mm3の平均腫瘍体積を有して7頭が生存していた。6mg/kgレジメンにおいて、256mm3の平均腫瘍体積を有して10頭が生存していた。2の部分的な縮小があった。
【0580】
(viii)JIMT1
試験した複合体:Conj-Her-1、Conj-Her-1++
8週齢の雌性CB.17 SCIDマウスに、0.1mlの、50%Matrigel中の1×107のJIMT1細胞を右側腹に皮下注射した。腫瘍が100~150mm3の平均サイズに達したとき、処置を開始した。マウスを1週間に2回秤量した。腫瘍サイズを1週間に2回測定した。動物を個々にモニタリングした。実験のエンドポイントは、腫瘍体積1000mm3又は60日間のいずれか早い方とした。
【0581】
10頭の異種移植マウスの群に、体重20gあたり0.2mlの、リン酸緩衝食塩水(ビヒクル)中の抗体薬物複合体(ADC)、又は、体重20gあたり0.2mlのビヒクルのみを静脈注射した。
【0582】
ADCの濃度を調整して以下の用量とした:
【表8】
全てのレジメンは、体重減少がほとんどなく、許容できる耐容性であった。
【0583】
ビヒクル処置対照についてのエンドポイントまでの時間(TTE)の中央値は、37.5日間であり、60日の試験で22.5日間(60%)の最大可能腫瘍成長遅延(TGD)を確立した。
【0584】
Conj-Her-1:18mg/kg及び24mg/kgレジメンは、結果として、5.3日間(14%)及び3.2日間(9%)の腫瘍成長遅延を生じた。18mg/kgレジメンにおいて、全ての動物が1000mm3のエンドポイントに達した。24mg/kgレジメンにおいて、968mm3の腫瘍体積を有して1頭が生存していた。両方のレジメンが、結果として、対照に対して有意な全生存率差異を生じた(P<0.01)。
【0585】
Conj-Her-1++:4mg/kg、6mg/kg及び8mg/kgレジメンは、結果として4.4日間(12%)、6.9日間(18%)及び17.7日間(47%)の腫瘍成長遅延を生じた。4mg/kgレジメンにおいて、全ての動物が1000mm3のエンドポイントに達した。6mg/kgレジメンにおいて、650mm3の腫瘍体積を有して1頭が生存していた。8mg/kgレジメンにおいて、847mm3の腫瘍体積を有して1頭が生存していた。全てのレジメンが、結果として、対照に対して有意な全生存率差異を生じた(P<0.01)。
【0586】
実施例9-毒物学的アッセイ
単回投与非GLP毒性試験を使用して、試験したADC:Conj-R347-1;Conj-R347-2;Conj-R347-3;の最大耐量(MTD)及び安全プロファイルを決定した。
【0587】
雄性Sprague Dawleyラット(Envigo,Inc)に、ADCを、尾静脈を介してゆっくりとしたボーラス静脈内注射によって1回投与した。使用した希釈用ビヒクルは、25mMヒスチジン-HCl、7%スクロース、0.02%ポリソルベート80(pH6.0)であった。試験の際に評価したパラメータは、死亡率、身体検査、症状観察、体重、体重変化、臨床病理学(臨床化学、血液学、及び凝固)、並びに全体の病理学的所見を含んだ。全ての動物について、試験日(SD)29で終了させた。
【0588】
Conj-R347-1
【表9】
耐容性を、血液学的パラメータにおける穏やかな減少、顕微鏡的評価及び骨髄抑制を含めた毒性エンドポイントに基づいて決定した。最高用量が投与された動物における顕微鏡的変化に基づいて、単回用量の後にラットにおける最大耐量(MTD)を25mg/kgであると決定した。
【0589】
Conj-R347-2
【表10】
耐容性を毒性エンドポイントに基づいて決定した。ADCは、単回投与後のラットにおいて最大8mg/kgの耐容性であった。知見は、用量依存性体重減少及び骨髄抑制を含んでいた。
【0590】
Conj-R347-3
【表11】
耐容性を毒性エンドポイントに基づいて決定した。ADCは、単回投与後のラットにおいて最大4mg/kgの耐容性であった。知見は、用量依存性体重減少及び骨髄抑制を含んでいた。
【0591】
治療指数
各ADC/薬物リンカーの治療指数を、以下の式を使用して算出した:
TI=ラットにおけるMTD(mg/kg)/マウス有効性モデルにおけるMED(mg/kg)
【表12】