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特許7309795歯科用部品のための燃焼室の垂直配置を有する炉および耐熱性ベース
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  • 特許-歯科用部品のための燃焼室の垂直配置を有する炉および耐熱性ベース 図1
  • 特許-歯科用部品のための燃焼室の垂直配置を有する炉および耐熱性ベース 図1A
  • 特許-歯科用部品のための燃焼室の垂直配置を有する炉および耐熱性ベース 図2
  • 特許-歯科用部品のための燃焼室の垂直配置を有する炉および耐熱性ベース 図3
  • 特許-歯科用部品のための燃焼室の垂直配置を有する炉および耐熱性ベース 図4
  • 特許-歯科用部品のための燃焼室の垂直配置を有する炉および耐熱性ベース 図5
  • 特許-歯科用部品のための燃焼室の垂直配置を有する炉および耐熱性ベース 図6
  • 特許-歯科用部品のための燃焼室の垂直配置を有する炉および耐熱性ベース 図7
  • 特許-歯科用部品のための燃焼室の垂直配置を有する炉および耐熱性ベース 図8
  • 特許-歯科用部品のための燃焼室の垂直配置を有する炉および耐熱性ベース 図9
  • 特許-歯科用部品のための燃焼室の垂直配置を有する炉および耐熱性ベース 図10
  • 特許-歯科用部品のための燃焼室の垂直配置を有する炉および耐熱性ベース 図11
  • 特許-歯科用部品のための燃焼室の垂直配置を有する炉および耐熱性ベース 図12
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-07
(45)【発行日】2023-07-18
(54)【発明の名称】歯科用部品のための燃焼室の垂直配置を有する炉および耐熱性ベース
(51)【国際特許分類】
   A61C 13/00 20060101AFI20230710BHJP
   F27B 17/00 20060101ALI20230710BHJP
   F27D 9/00 20060101ALI20230710BHJP
【FI】
A61C13/00 K
F27B17/00 C
F27D9/00
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2021133799
(22)【出願日】2021-08-19
(62)【分割の表示】P 2018542276の分割
【原出願日】2017-02-22
(65)【公開番号】P2021192799
(43)【公開日】2021-12-23
【審査請求日】2021-09-17
(31)【優先権主張番号】102016202703.4
(32)【優先日】2016-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】500058187
【氏名又は名称】シロナ・デンタル・システムズ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ジャンペルツ,ライナー
【審査官】松江 雅人
(56)【参考文献】
【文献】特許第6956729(JP,B2)
【文献】特表2015-531048(JP,A)
【文献】特表2016-504080(JP,A)
【文献】特開2005-169034(JP,A)
【文献】特開昭63-213792(JP,A)
【文献】特開平11-070129(JP,A)
【文献】実開昭58-002660(JP,U)
【文献】特開平09-184687(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61C 13/00-13/38
F27B 17/00-17/02
C04B 33/32
F27D 3/06,15/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
歯科用部品(11)のための垂直配向を有する炉であって、底部が開放された燃焼室(2)であって、前記燃焼室(2)の開口部(2.1)を、開口位置で垂直方向に下げられた炉扉(3)によって閉じることができる、燃焼室(2)と、前記燃焼室(2)の開口部(3)から離れて配置される、加熱された部品(11)のための載置領域(10)と、を含む、炉であって、
前記載置領域(10)が炉の一部であり、前記載置領域(10)に作用する冷却装置(14)が炉の上または中に配置され、
前記載置領域(10)が、前記加熱された部品(11)のための耐熱性の支持体(12)を含み、前記冷却装置(14)が前記支持体(12)に作用し、
前記冷却装置(14)は、前記支持体(12)に対して直接熱的に結合されたペルチェ素子(30)を含み、
前記ペルチェ素子(30)は、低温側が前記支持体(12)と相互作用して冷却され、且つ暖かい側が前記載置領域(10)の下方の周囲空気によって冷却されるように、前記支持体の下に配置され、
前記支持体(12)が、前記ペルチェ素子(30)の助けを借りて冷却されることを特徴とすることを特徴とする、炉。
【請求項2】
前記載置領域(10)が、前記開放された燃焼室(2)の熱放射場の外側に配置されることを特徴とする、請求項1に記載の炉。
【請求項3】
前記載置領域(10)または前記支持体(12)が、冷却すべき前記載置領域(10)または前記支持体(12)の中に、温度測定手段(42)を含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の炉(1)。
【請求項4】
比較手段(81)および表示手段(82)が、冷却すべき前記部品(11)の温度を所定の限界温度と比較するために、および前記限界温度に達したとき前記温度を表示するために提供されることを特徴とする、請求項3に記載の炉(1)。
【請求項5】
制御ユニット(83)の助けを借りて、前記冷却装置が、前記温度測定手段(42)の信号に依存する冷却出力を提供することを特徴とする、請求項3または4に記載の炉(1)。
【請求項6】
複数の冷却装置を有する複数の支持体(71~74、75、76)が、ハウジング(13、22)内に設けられることを特徴とする、請求項2~5のいずれか一項に記載の炉(1)。
【請求項7】
各支持体(71~74、75、76)の冷却出力が個別に制御可能であることを特徴とする、請求項6に記載の炉(1)。
【請求項8】
ハウジング(22)内に配置された耐熱性の支持体(12)を含む、加熱された歯科用部品のための耐熱性ベース(21)であって、前記支持体(12)が能動的冷却装置として、前記支持体(12)に直接熱的に結合されるペルチェ素子(30)を含み、
前記ペルチェ素子(30)が、低温側が前記支持体(12)と相互作用して冷却され且つ暖かい側が前記部品のための載置領域(10)の下方の周囲空気によって冷却されるように、前記支持体(12)の下に配置されることを特徴とする、ベース。
【請求項9】
前記載置領域(10)または前記支持体(12)が、冷却すべき前記載置領域(10)または前記支持体(12)の中に、温度測定手段(42)を含むことを特徴とする、請求項8に記載のベース(22)。
【請求項10】
比較手段(81)および表示手段(82)が、冷却すべき前記部品(11)の温度を所定の限界温度と比較するために、および前記限界温度に達したとき前記温度を表示するために提供されることを特徴とする、請求項9に記載のベース(22)。
【請求項11】
制御ユニット(83)の助けを借りて、前記冷却装置が、前記温度測定手段(42)の信号に依存する冷却出力を提供することを特徴とする、請求項9または10に記載のベース(22)。
【請求項12】
複数の冷却装置を有する複数の支持体(71~74、75、76)が、ハウジング(13、22)内に設けられることを特徴とする、請求項8~11のいずれか一項に記載のベース(22)。
【請求項13】
各支持体(71~74、75、76)の冷却出力が個別に制御可能であることを特徴とする、請求項12に記載のベース(22)。
【請求項14】
歯科用部品(11)のための垂直配向を有する炉であって、底部が開放された燃焼室(2)であって、前記燃焼室(2)の開口部(2.1)を、開口位置で垂直方向に下げられた炉扉(3)によって閉じることができる、燃焼室(2)と、前記燃焼室(2)の開口部(3)から離れて配置される、加熱された部品(11)のための載置領域(10)と、を含む、炉であって、前記載置領域(10)が炉の一部であり、前記載置領域(10)に作用する冷却装置(14)が炉の上または中に配置され、
前記載置領域(10)は、前記加熱された部品(11)のための支持体(12)を含み、
前記支持体(12)は、通気開口部(16)を含み、
前記冷却装置(14)からの冷気流(17)は、前記通気開口部(16)を介して前記支持体(12)上の前記載置領域(10)に配置される部品(11)上に導かれ、
前記載置領域に作用する前記冷却装置が、ハウジング部内の載置領域(10)から離れて配置され、前記部品(11)が前記燃焼室(2)から持ち出されるとき、前記部品(11)は、前記ハウジング部の上方位置から下方位置へ移動することを特徴とする、炉。
【請求項15】
前記載置領域(10)が、前記開放された燃焼室(2)の熱放射場の外側に配置されることを特徴とする、請求項4に記載の炉。
【請求項16】
炉(1)が2つの炉扉(3、3′)を含み、そのうちの1つの炉扉(3)は、前記燃焼室(2)の開口部(2.1)が開放された後、冷却位置にもたらされ、一方、他方の炉扉(3′)は閉鎖位置で前記燃焼室(2)を閉鎖する、ことを特徴とする、請求項14または5に記載の炉。
【請求項17】
前記炉扉(3)は、前記閉鎖位置および前記冷却位置から離れた乾燥位置にもたらされ得ることを特徴とする、請求項6に記載の炉。
【請求項18】
前記載置領域(10)または前記支持体(12)が、前記載置領域(10)または前記支持体(12)または冷却すべき前記部品(11)の中に、温度測定手段(42)を含むことを特徴とする、請求項4~7のいずれか一項に記載の炉(1)。
【請求項19】
比較手段(81)および表示手段(82)が、冷却すべき前記部品(11)の温度を所定の限界温度と比較するために、および前記限界温度に達したとき前記温度を表示するために提供されることを特徴とする、請求項8に記載の炉(1)。
【請求項20】
制御ユニット(83)の助けを借りて、前記冷却装置が、前記温度測定手段(42)の信号に依存する冷却出力を提供することを特徴とする、請求項8または9に記載の炉(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歯科用部品のための燃焼室が垂直配置された炉、および炉から取り出して残留熱を有する加熱された、特に焼結された歯科用部品のための耐熱性ベースに関する。
【0002】
歯科用部品のためのこれらのタイプの炉は、卓上装置として設計されることが多く、したがって、従来の工業用炉よりも実質的に小さい構造を有する。また、歯科用部品のための炉を動作させるために別個の高電圧電流接続が必要ない場合には、特に有利である。これは、焼結プロセスだけではない。原則として、結晶化またはグレージングのための乾燥炉または炉も同様に使用することができる。これらのタイプの炉は、とりわけ、温度範囲によって区別される。焼結は、典型的には1,500℃~1,600℃の温度範囲を必要とし、ガラスセラミックの結晶化およびグレージング、すなわちガラスセラミックを有する酸化ジルコニウムのコーティングは、800℃の温度で行われ、湿式機械加工後に歯科用部品を乾燥させるのは、150℃~200℃の温度範囲で行われる。
【背景技術】
【0003】
歯科用部品のための焼結炉は、DE 10 2012 213 279 A1(ドイツ連邦共和国特許出願公開第102012213279号明細書)から公知であるが、キャリア上に配置された部品は、焼結後にキャリアと共に燃焼室から取り出され、室温で耐火性ベースに載置される。キャリアは、潜在的な熱ショックを補償するために温度バッファの機能を担う。この冷却ゾーンでは、キャリア上に配置された部品は、275~600度の温度から100~200℃の間の温度まで冷却される。その後、部品をキャリアから取り出し、室温で金属ベース上に載置し、部品は最大2分後に触れるほどの暖かさであり、さらに処理することができる。
【0004】
DE 10 2013 226 497(ドイツ連邦共和国特許出願公開第102013226497号明細書)は、冷却のための段階を有する温度プロファイルを有する歯科用炉の動作を開示している。
【0005】
閉鎖板の温度依存位置制御が提供される歯科用炉は、DE 10 2006 032 655 A1(ドイツ連邦共和国特許出願公開第102006032655号明細書)から公知である。焼成前の乾燥は、燃焼室の加熱または冷却段階とは無関係に行われ、焼成前に閉鎖板上に載置された焼成材料の乾燥時間を短縮することができる。
【0006】
酸化ジルコニウムおよび酸化アルミニウムが短い冷却時間に対応でき、水中で冷却することさえできることはよく知られている。ガラスセラミックは水中で冷却すると損傷するが、室温で周囲空気での冷却は問題ない。
【0007】
本発明の目的は、焼結、結晶化、グレージングまたは乾燥後の部品の冷却時間を短縮することである。
【発明の概要】
【0008】
本発明による構成では、炉は、歯科用部品のための垂直配向を有する炉であって、底部が開放された燃焼室であって、燃焼室の開口部を、開口位置で垂直方向に下げられた炉扉によって閉じることができる、燃焼室と、燃焼室の開口部から離れて配置される、加熱された部品のための載置領域とを含む。載置領域が炉の一部であり、載置領域に作用する冷却装置が炉の上または中に配置され、炉から取り出して支持体上に載置された部品の冷却時間は、室温での純粋な対流による部品の冷却と比較して低減することができる。
【0009】
炉の一部としての載置領域はまた、ベースを備え、ベースは炉に接続され、必要ときだけ押し出すことができる。
【0010】
載置領域は、有利なことに、加熱された部品のための耐熱性支持体を含むことができ、冷却装置は支持体に作用することができる。
【0011】
熱負荷に強い材料は耐熱性がある。具体的には、これは、部品の意図された温度での動作中に、支持体に永続的に悪影響を与える変化が発生しないことを意味する。例えば、焼結プロセスの後に、1000℃の熱い歯科用部品を、約400℃に冷却するのに約5分間待つのではなく、すぐに、支持体上に既に載置することができることが特に重要である。その結果、全体的な冷却プロセスが加速される。
【0012】
歯科用部品、特に修復物が接触点での熱ショックを受けないようにするために、その温度が高温部品に迅速に適応する材料、例えばアルミニウム製の支持板を使用することが有利である。さらに、黒色のアルマイト支持体シートが使用される場合、変色を大部分は回避することができる。
【0013】
支持体は、有利なことに、通気開口部を含み、それによって冷気流を支持体上に配置される部品の上に導くことができる。通気開口部は、さらに、冷気流を提供するためにファンに流体接続することができる。その結果、支持体上に配置された部品の能動冷却および受動冷却の両方を達成することができる。
【0014】
ファンと支持体との間には通気性の断熱挿入部を、有利なことに、配置することができ、構成部品の熱放射がファンに影響を及ぼすことを防止する。
【0015】
空気流の代わりに、または空気流に加えて、支持体は、支持体に直接的に熱的に結合されたペルチェ素子の助けを借りて冷却することができる。
【0016】
載置領域は、有利なことに、は開放燃焼室の熱放射場の外側に配置される。垂直炉では、これは、例えば、炉扉の下または炉自体の上にあってもよい。冷却は、燃焼室からの熱放射によるさらに継続的な熱入力なしに生じ得る。
【0017】
更なる発展形態によれば、炉は2つの炉扉を含むことができ、そのうちの1つは燃焼室の開口部が片付けられた後に冷却位置に持ち込まれ、一方で、他方の炉扉は閉鎖位置で燃焼室を閉じる。したがって、燃焼室に部品を装填し、部品を冷却することは、少なくとも部分的に同時に実施することができる。
【0018】
閉鎖位置の代わりにまたは閉鎖位置に加えて、炉は、乾燥位置が採用されるように設計されてもよく、そこでは、炉扉が燃焼室から離れていてまだ前述の燃焼室を閉鎖していないので、炉扉上に配置された部品は、燃焼室内の温度よりも低い温度に曝されるだけである。乾燥プロセスが完了すると、炉扉が乾燥位置から閉鎖位置にもたらされ、燃焼室が炉扉によって閉鎖され、続いて乾燥した部品を燃焼室に導入する。
【0019】
炉は、有利なことに、加熱された部品を開放燃焼室から載置領域内に自動的に再配置するための装置を含むことができる。
【0020】
加熱された部品を自動的に再配置するための装置は、有利なことに、把持アームまたはロボットアームを含むことができる。
【0021】
加熱された部品を自動的に再配置するための装置は、有利なことに、タペットと、シュートと、収集バスケットとを含むことができる。
【0022】
本発明はさらに、ハウジング内に配置され、能動的冷却装置を含む耐熱性支持体を含む、加熱された歯科用部品のための耐熱性ベースに関する。
【0023】
支持体は、有利なことに、通気開口部を含み、それによって冷気流を支持体上に配置される部品の上に導く。
【0024】
有利なことに、支持体の下にファンを配置することができる。ペルチェ素子は、代替的にまたは追加的に、支持体の下に配置されてもよい。
【0025】
載置領域または支持体は、有利なことに、例えば、温度センサまたは熱画像カメラなどの、載置領域または支持体または冷却すべき部品における温度測定のための手段を含むことができる。
【0026】
冷却すべき構成部品の温度を所定の限界温度と比較するために、および限界温度に達したとき前述の温度を表示する比較手段および表示手段を、有利なことに、提供することができる。熱センサまたは熱画像カメラを用いて歯科用部品を冷却段階全体にわたって恒久的に熱監視するために、限界温度に到達した後の更なる処理の目的のために部品に接触する最も早い可能な時間が、表示されるか、または任意の知覚可能な方法で、例えば音響及び/又は光信号として、又は電子メール通知または他のタイプの電子メッセージを介して、ユーザの注意を引きつけることができる。
【0027】
制御ユニットの助けを借りて、冷却装置は、有利なことに、温度測定手段に依存する冷却出力を提供することができる。
【0028】
有利なことに、複数の冷却装置を有する複数の支持体をハウジング内に設けることができる。このようにして設計された炉またはこのようなベースは、冷却のために複数の加熱された部品を保管することを可能にする。
【0029】
有利なことに、各支持体の冷却出力は個別に制御可能である。したがって、複数の冷却装置の冷却出力は、コントローラの助けを借りて個別にかつ温度依存的に動作させることができる。
【0030】
載置領域に作用する冷却装置を、有利なことに、ハウジング部内の載置領域から離れて配置することができ、構成部品が燃焼室から持ち出されるとき、ハウジング部を過ぎて移動する。
【0031】
したがって、冷却装置は、例えば、炉扉の閉鎖位置と炉扉のローディング位置との間に延在する、既に存在するハウジング部に搭載することができる。燃焼室に持ち込まれ、焼結する部品の炉扉の支持面は、同時に、燃焼室が開放された後に焼結された部品を冷却するための支持体であるので、部品の再配置は必要ではない。
【0032】
本発明の設計例について図面に示す。図面は以下を示す。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】開放燃焼室と、その前方に配置された載置領域とを有する歯科用炉の下部部分を示す。
図1A】その上に置載された部品を有する図1の載置領域を詳細に示す。
図2】開放燃焼室と、燃焼室上に配置された載置領域とを有する歯科用炉である。
図3】歯科用炉とは独立して形成された耐熱性ベースである。
図4】開放燃焼室と、この開放炉扉の下に配置された載置領域とを有する歯科用炉である。
図5】開放燃焼室と、燃焼室の前方に配置された自由対流を有する載置領域とを有する歯科用炉である。
図6】開放燃焼室と、燃焼室の前方に配置されたペルチェ素子を有する載置領域とを有する歯科用炉である。
図7】把持アームまたはロボットアームを用いて高温部品の自動的な再配置を伴う図1の歯科用炉である。
図8】タペット(例えば、リニアアクチュエータまたは圧縮空気パイプ)、シュートおよび収集バスケットによる高温部品の自動的な再配置を伴う図1の歯科用炉である。
図9】開放燃焼室と、開放燃焼室の炉扉上に配置された載置領域と、炉のハウジングに取り付けられた換気システムとを有する歯科用炉である。
図10】2つの炉扉を有する図9の歯科用炉であり、扉の1つは特別な冷却位置に移動され、扉の他方は燃焼室を閉鎖する。
図11】ハウジング内に配置された複数の冷却装置を有する複数の支持体である。
図12】制御ユニットを有するベースである。
【発明を実施するための形態】
【0034】
図1は、底部が開放された燃焼室2を備えた垂直に配向された歯科用炉1の下部を示しており、その開口部2.1は炉扉3によって閉鎖することができ、扉は、垂直方向に開口位置に下がる。ローディング位置にある下げられた炉扉3は、燃焼室を断熱するための下部及び上部扉石5、6が設けられた板状壁部4を備えている。上部側で、上部扉石6は、その上側において、燃焼室2内の熱処理のための部品のための支持面7を含む。炉をチャージするために、部品はローディング位置にある炉扉の支持面7上に載置され、炉扉は垂直方向に上方に移動し、閉鎖位置で燃焼室を閉じる。密閉された燃焼室2で熱処理が終了した後、炉扉を下降させて開き、ローディング位置に到達した後、依然として残留熱を有する部品が支持面7から除去されて載置領域10内に持ち込まれるが、載置領域10は、炉1の一部としての燃焼室2の開口部2.1から離れて、この場合、燃焼室2の開口部2.1の前方に配置される。しかし、載置領域10を燃焼室の開口部2.1に横方向に隣接して配置することも同様に考えられる。
【0035】
燃焼室2で熱処理される予定の、または熱処理された部品11は、前述の載置領域10上で降下してセットすることができる。
【0036】
図1Aからわかるように、載置領域10は耐熱性支持体12を含み、その上に加熱された部品11を載置させることができる。載置領域10は歯科用炉1のハウジング13の一部として、より正確にはベースプレートの一部として形成される。
【0037】
載置領域10には冷却装置14が設けられており、冷却装置14は支持体12に作用し、ハウジング13に取り付けられたファン15を含む。支持体12内の通気スリット16を介して、前述のファンは、空気流17を、燃焼室から取り出して支持体上に載置された部品11に向ける。ベース上に取り付けられた炉の場合、載置領域10とベースとの間に隙間が存在する。冷気は、この隙間を通って支持体の下側に流れることができ、またはファンによって引き込まれ、支持体を冷却することもできる。
【0038】
ファン15と支持体12との間には通気性の断熱挿入部18が配置され、部品11の熱放射がファン15に影響を及ぼすことを防止する。
【0039】
図2は、燃焼室2の開放炉扉3と、燃焼室2の開口部2.1から離れて燃焼室2上に配置された載置領域10とを有する歯科用炉1を示し、載置領域10は、通気スリット16を設けた支持体12を有し、この通気スリット16を通って空気流17が部品11に向けられる。
【0040】
図3は、加熱された歯科用部品11のための耐熱性ベース21を示し、これは歯科用炉とは独立して形成され、耐熱性支持体を有している。耐熱性支持体はハウジング22内に配置され、能動的または受動的冷却装置を含む。この場合、受動的な冷却装置として支持体に、空気流が部品11に達することができる通気スリット16が設けられる。空気流17は、能動的冷却装置を形成するハウジング22内の図示しないファンによって増幅することができる。
【0041】
図4は、開放燃焼室2と載置領域10とを有する歯科用炉を示し、載置領域10は、燃焼室2の開口部2.1から離れたところで開放炉扉3の下方に配置されており、ここでは部分断面図で示される。部品11が配置される支持体12は、載置領域10内に配置される。図1に既に示されるように、空気流17が部品11に逃げることができる通気スリット16が支持体12に設けられる。構造は、図3のベースと同じにすることができる。
【0042】
図5は、開放燃焼室2と、燃焼室2の開口部2.1から離れた位置で燃焼室2の前方に配置された自由対流を有する載置領域10とを有する歯科用炉1を示す。このために、支持体10に通気スリット16が設けられる。しかし、ファンの存在は必要ない。空気流は、依然として暖かい部品11の自然対流によって生成される。
【0043】
図6は、開放燃焼室2と載置領域10とを有する歯科用炉を示し、載置領域10は、燃焼室2の開口部2.1から離れたところで燃焼室2の前方に配置され、前述の図1~5のような受動的または能動的な空気流の代わりにペルチェ素子30を有する。
【0044】
ペルチェ素子30は、その低温側が支持体12と相互作用して冷却し、その暖かい側が下方に向けられ、ハウジングの下の周囲空気によって冷却されるように、支持体12に熱的に結合される。
【0045】
図3のベースは、同様に、ファンの代わりに能動的冷却装置としてのペルチェ素子を含むことができる。
【0046】
他の実施形態と同様に、ベース上に取り付けられた炉の場合、載置領域とベースとの間に隙間が存在する。冷気は、この隙間を通って支持体の下側に流れることができ、またはファンによって引き込まれ、前述の支持体を冷却することもできる。
【0047】
図7は、開放炉扉3の上に配置された高温部品11′、11を、把持アーム41′、41またはロボットアームの助けを借りて、上部扉石7から載置領域10内に自動的に再配置し、載置領域10内の温度を測定するセンサ42を介して追加の温度測定を行う、図1の歯科用炉を示している。
【0048】
図8は、開放炉扉3に配置している高温部品11′、11を、例えばリニアアクチュエータ又は圧縮空気パイプとして設計され得るタペット51、シュート52及び収集バスケット53の助けを借りて、上部扉石7から載置領域10内へ自動的に再配置し、同様にセンサ42を介して載置領域内で追加の温度測定を行う、図1の歯科用炉を示している。熱画像カメラ54も設けられ、熱画像カメラ54は、支持体12上に配置された部品に向けられ、熱画像を捕捉する。
【0049】
図9は、ローディング位置にある炉扉3の上部扉石6上に配置された部品11のための支持面7と開放燃焼室2を有する歯科用炉1を示す。ハウジング13には、支持面7から離れた位置に冷却装置が取り付けられる。この場合、支持面7は、冷却中に部品が支持面7上に残るので、載置領域の機能を果たす。冷却は、ファン15によって生成され、部品11に向けられたハウジング13内の通気スリット16を通ってハウジング13から逃げる空気流17の助けを借りて行われる。部品11上に向けられた空気流17がハウジング13を出る位置を変えるために、ファン15は、ハウジングに対して任意に調整可能である。この場合、焼結体支持体と冷却支持体は同一であるので、炉扉のローディング位置も冷却位置と同じであり、再配置は不要である。冷却を改善するために、ファンの位置を変更する代わりに、冷却位置をローディング位置に対して変更することができる。
【0050】
部品11の冷却の間、温度は上部扉石6の温度測定のためのセンサ42を介して測定される。ハウジング13内に取り付けられた熱画像カメラ54を用いた熱画像取得を任意に提供することもできる。
【0051】
載置領域に作用する冷却装置はハウジング部分に配置され、燃焼室2から取り出されるとき部品11がハウジング部を過ぎて移動する。冷却装置は、既に存在するハウジング部分に取り付けられる。このハウジング部には、部品の冷却を記録するため、または冷却装置を制御する目的で前述の冷却を評価するために、熱画像カメラを追加的に配置することもできる。
【0052】
図10は、2つの炉扉3、3′を有する図9の歯科用炉を示しており、その1つ、すなわち炉扉3は、燃焼室2の開口部2.1が開放された後、図9の冷却位置に対応する冷却位置に移動される、他方の炉扉3′は閉鎖位置で燃焼室2を閉鎖する。描かれた垂直炉の場合、閉鎖位置は上方位置であり、冷却位置は下方位置であり、冷却装置は、これらの2つの位置の間でハウジング内に配置される。
【0053】
2つの炉扉3、3′の交互の調整は、2つの炉扉3、3′のそれぞれに対して1つの調整機構61,62を介して行われる。少なくとも1つの調整機構62のために、燃焼室2の下降中および燃焼室内への上昇中に2つの炉扉3、3′の衝突を防止するために炉扉3のための旋回運動をさらに設けることができる。
【0054】
図9の実施例を除いて、載置領域は常に開放燃焼室2の直接熱放射場の外側に配置される。ここでは、垂直炉内でのように、これは、例えば、炉扉の下にあってもよいし、炉自体の上にあってもよいし、炉の横に隣接していてもよい。
【0055】
図11は、ハウジング70内に配置された異なるサイズの複数の支持体71~74、75、76を示しており、各支持体は図示されていない冷却装置と相互作用する。このような複数の支持体は、炉とベースの両方に設けることができる。センサを介した温度の測定が各支持体に対して個別に提供される場合、冷却装置は、制御ユニットによって、温度センサからの信号に依存して、冷却出力を提供することができる。したがって、複数の冷却装置の冷却出力は、図示されていないコントローラの助けを借りて個別にかつ温度依存的に動作させることができる。
【0056】
図12は、温度センサ42によって測定された、冷却するために支持体上に配置される部品11の温度を、所定の限界温度と比較するために、支持体12内の温度センサ42と比較手段81とを有するベース80を示す。限界温度の到達は、表示手段82を介して表示される。
【0057】
比較手段81は、例えばファン15の速度を制御することによって、温度測定手段42の信号に依存する冷却出力を提供する冷却装置の制御ユニット83の一部とすることができる。
図1
図1A
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12