(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-07
(45)【発行日】2023-07-18
(54)【発明の名称】駐車構造物及び交差点内で車両を追跡するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
G08G 1/04 20060101AFI20230710BHJP
G08G 1/14 20060101ALI20230710BHJP
G01S 17/931 20200101ALI20230710BHJP
【FI】
G08G1/04 A
G08G1/14 A
G01S17/931
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021166186
(22)【出願日】2021-10-08
(62)【分割の表示】P 2019044453の分割
【原出願日】2015-05-21
【審査請求日】2021-10-14
(32)【優先日】2014-05-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2015-05-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511077292
【氏名又は名称】ユニバーサル シティ スタジオズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】コーテルユー ロバート ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】オリヴァー クリストファー
【審査官】武内 俊之
(56)【参考文献】
【文献】特開平06-223298(JP,A)
【文献】特開平03-001202(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/04
G08G 1/14
G01S 17/931
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両トラフィック制御システムであって、
検出区域へ電磁放射線を放射するように構成されたエミッタと、
前記検出区域内の逆反射マーカからの前記放射された電磁放射線の逆反射による逆反射電磁放射線を検出するように構成された検出器と、
前記エミッタ及び前記検出器に通信可能に接続された制御回路であって、前記検出器によって検出された前記逆反射電磁放射線をモニタし、前記モニタされた逆反射電磁放射線に基づいて検出区域内の1以上の車両に関連する情報を評価するように構成された制御回路と、
前記制御回路に通信可能に接続され、前記検出区域内の前記1以上の車両に関連するユーザ知覚可能表示を提供するように構成された自動デバイスであって、前記制御回路は前記自動デバイスが前記1以上の車両に関連する前記評価された情報に基づいて特定のユーザ知覚可能表示を提供するように構成される、自動デバイスと、
駐車スペースを有する駐車構造物であって、前記駐車スペースは、当該
駐車スペース内に車両が駐車されたときの当該車両の予想場所に対応する区域内
の前記駐車スペースと隣接する駐車スペースとの境界を線引きする分離線に沿って配置された逆反射マーカを含む、駐車構造物と、
前記駐車スペースは前記検出区域の少なくとも一部に対応し、前記制御回路は、前記逆反射マーカによる逆反射に基づいて前記駐車スペースが前記車両によって占有されているか否か
、及び前記駐車スペースが前記車両によって占有されている場合、前記隣接する駐車スペースに別の車両が駐車するスペースがあるか否かを決定するように構成されている、
車両トラフィック制御システム。
【請求項2】
放射され前記検出器へ逆反射された電磁放射線を含む電磁放射線のそれらの波長のみを前記検出器の光検出特徴部が実質的に受光するように、前記検出器は、前記エミッタによって放射された電磁放射線に対応しない電磁放射線の波長を濾過するように構成された1以上の光学フィルタを有する、請求項1に記載の車両トラフィック制御システム。
【請求項3】
前記自動デバイスは、前記駐車スペースに関連付けられた、ライト、通信デバイス、標識またはそれらのいずれかの組み合わせを含み、前記制御回路は、前記駐車スペースの占有状態に基づいて、前記ライト、前記通信デバイス、前記標識またはそれらのいずれかの組み合わせをトリガするように構成される、請求項1に記載の車両トラフィック制御システム。
【請求項4】
前記制御回路は、
前記予想場所に対応する前記区域内に位置決めされた前記逆反射マーカに前記逆反射電磁放射線を相関付け、
前記予想場所に対応する前記区域内の前記逆反射マーカによる逆反射の変化に関して前記逆反射電磁放射線をモニタし、かつ
前記逆反射マーカによる逆反射の変化を前記駐車スペース内に駐車された車両による該マーカのカバレージに関連付けて該駐車スペースが占有されているか否かを決定する、
ように構成される、
請求項1に記載の車両トラフィック制御システム。
【請求項5】
車両の移動を追跡かつ制御する方法であって、
エミッタを用いて駐車構造物の一部分に対応する検出区域を電磁放射線で氾濫させる段階と、
検出器を用いて前記検出区域内の逆反射マーカから逆反射された電磁放射線を検出する段階であって、前記駐車構造物の駐車スペースは、車両が駐車スペース内に駐車されたときの当該車両の予想場所に対応する区域内
の前記駐車スペースと隣接する駐車スペースとの境界を線引きする分離線に沿って位置決めされた逆反射マーカを有する、検出する段階と、
少なくとも前記検出器に通信可能に接続された制御回路を用いて、前記駐車スペースが前記車両によって占有されているか否か
、及び前記駐車スペースが前記車両によって占有されている場合、前記隣接する駐車スペースに別の車両が駐車するスペースがあるか否かを評価するために、前記逆反射電磁放射線をモニタする段階と、
前記検出区域内の前記車両の移動に影響を与えるように前記制御回路を用いて、前記駐車スペースの占有状態に少なくとも部分的に基づいて自動デバイスを制御する段階と、
を備える方法。
【請求項6】
前記検出区域内の1以上の車両に関連する情報を評価するために、前記逆反射された電磁放射線をモニタする段階は、
前記放射された電磁放射線をもはや逆反射しない逆反射マーカの変化を示すために前記逆反射電磁放射線をモニタする段階と、
駐車スペース占有データを決定するために前記放射された逆反射放射線をもはや逆反射しないマーカを前記駐車構造物内の特定の駐車スペースに関連付ける段階と、
を含み、
前記検出区域内の前記車両の移動に影響を与えるように前記制御回路を用いて、前記駐車スペースの占有状態に少なくとも部分的に基づいて前記自動デバイスを制御する段階は、前記制御回路に通信可能に接続されたディスプレイを用いて前記駐車構造物内、又は該駐車構造物の外側、及び該駐車構造物に至る通路に沿ったユーザ知覚可能駐車スペース推奨を提供する段階を含む、
請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記自動デバイスは、前記駐車スペースに関連付けられた、ライト、通信デバイス、標識またはそれらのいずれかの組み合わせを含み、前記制御回路は、前記駐車スペースの占有状態に基づいて、前記ライト、前記通信デバイス、前記標識またはそれらのいずれかの組み合わせをトリガするように構成される、請求項
5に記載の
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願への相互参照〕
本出願は、全ての目的に対してその全体が引用によって本明細書に組み込まれている2014年5月21日出願の米国仮特許出願第62/001,551号の利益を主張するものである。
【0002】
本発明の開示は、一般的に追跡システムの分野に関し、より具体的には、動的信号対ノイズ比追跡システムを通して様々な状況における要素の追跡を可能にするのに使用される方法及び機器に関する。
【背景技術】
【0003】
追跡システムは、他の態様の中でも、広範な状況における物体の運動、位置、向き、及び距離を追跡するのに広く使用されている。そのような既存の追跡システムは、一般的に、電磁エネルギを放射するエミッタと、電磁エネルギを時にはそれが物体から反射された後に検出するように構成された検出器とを含む。従来の追跡システムは、ある一定の欠点を有すること、及び改良された追跡システムが、とりわけ、アミューズメントパークアトラクション、職場モニタ、スポーツ、花火大会、工場フロア管理、ロボット工学、セキュリティシステム、駐車、及び輸送を含む様々な状況での使用に対して望まれていることが今日認識されている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の開示の実施形態により、車両トラフィック制御システムは、電磁放射線を検出区域内に放射するように構成されたエミッタと、検出区域内の逆反射要素からの放射電磁放射線の逆反射からもたらされる逆反射電磁放射線を検出するように構成された検出器と、エミッタと検出器とに通信的に結合された制御回路とを含むことができる。制御回路は、検出器によって検出された逆反射電磁放射線をモニタし、かつモニタされた逆反射電磁放射線に基づいて検出区域内の1又は2以上の車両に関連する情報を評価するように構成される。システムはまた、制御回路に通信的に結合されて検出区域内の1又は2以上の車両に関連するユーザ知覚可能表示を提供するように構成された自動デバイスを含む。制御回路は、自動デバイスをして1又は2以上の車両に関連する評価された情報に基づいて特定のユーザ知覚可能表示を提供させるように構成される。
【0005】
本発明の開示の別の実施形態により、車両の移動を追跡かつ制御する方法は、エミッタを用いて駐車構造物又は車両経路の一部分に対応する検出区域を電磁放射線で氾濫させる段階と、検出器を用いて検出区域内から逆反射された電磁放射線を検出する段階と、少なくとも検出器に通信的に結合された制御回路を用いて逆反射電磁放射線をモニタし、検出区域内の1又は2以上の車両に関連する情報を評価する段階と、制御回路を用いて評価された車両情報に少なくとも部分的に基づいて自動デバイスを制御し、検出区域内の車両の移動に影響を及ぼす段階とを含む。
【0006】
本発明の開示の更に別の実施形態により、車両トラフィック制御システムは、逆反射電磁放射線をモニタして逆反射電磁放射線を検出区域内の逆反射要素に関連付け、逆反射電磁放射線の変化を識別して識別された変化を車両情報に関連付け、車両情報を評価して車両の移動、車両のサイズ、車両の形状、車両の位置、又はその組合せを決定し、かつ評価された車両情報に少なくとも部分的に基づいて自動デバイスを制御して検出区域内の車両の移動又は車両の位置又は両方に関連付けられた表示又は出力を提供するように構成された制御回路を含む。
【0007】
本発明の開示のこれら及び他の特徴、態様、及び利点は、同じ文字が図面を通して同じ部分を表す添付の図面を参照して以下の詳細説明を読む時により良く理解することができるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の開示の実施形態により物体を追跡するために動的信号対ノイズ比デバイスを利用する追跡システムの概略図である。
【
図2】本発明の開示の実施形態により物体を追跡するために動的信号対ノイズ比デバイスを利用する別の追跡システムの概略図である。
【
図3】本発明の開示の実施形態により個人上の逆反射マーカを追跡する
図1の追跡システムの概略図である。
【
図4】本発明の開示の実施形態により空間的かつ時間的に個人又は物体の位置及び移動が追跡される
図1の追跡システムによって実行される分析の概略図である。
【
図5】本発明の開示の実施形態により
図1の追跡システムを通じて室内の人々の位置を追跡するための逆反射マーカの格子パターンを有する部屋の俯瞰図である。
【
図6】本発明の開示の実施形態により逆反射マーカ移動を追跡することなく、かつ逆反射マーカ遮蔽を追跡することなく個人を追跡する
図1の追跡システムの立面図である。
【
図7】本発明の開示の実施形態により
図1の追跡システムを通じて室内の人々及び物体の位置を追跡するために部屋の壁及び床上に配置された逆反射マーカの格子パターンを有する部屋の側面図である。
【
図8】本発明の開示の実施形態により異なる波長の電磁放射線を
図1の追跡システムの検出器に向けて反射して戻すことを可能にする異なるコーティングを有する逆反射マーカの断面図である。
【
図9A】本発明の開示の実施形態により物体を
図1の追跡システムによって3次元空間で追跡することができる方式を描示する図である。
【
図9B】本発明の開示の実施形態により物体を
図1の追跡システムによって3次元空間で追跡することができる方式を描示する図である。
【
図9C】本発明の開示の実施形態により物体を
図1の追跡システムによって3次元空間で追跡することができる方式を描示する図である。
【
図10】本発明の開示の実施形態により
図1の追跡システムを用いて反射を追跡し、かつ追跡した反射に基づいてアミューズメントパーク要素を制御する方法の実施形態を示す流れ図である。
【
図11】本発明の開示の実施形態により
図1の追跡システムを用いて反射を追跡して車両情報を評価し、評価された情報に基づいてアミューズメントパーク機器を制御する方法の実施形態を示す流れ図である。
【
図12】本発明の開示の実施形態により交差点及び駐車構造物での車両情報をモニタし、車両情報に基づいてアミューズメントパーク機器を制御して車両の移動及び位置に影響を及ぼすために追跡システムを利用するアミューズメントパーク区域の概略図である。
【
図13】本発明の開示の実施形態により道路交差点とトラフィックを制御するために追跡システムを交差点内に統合することができる方式の実施形態との俯瞰図である。
【
図14】本発明の開示の実施形態により
図13の交差点に関連付けられた信号機内に統合された追跡システムの拡大図である。
【
図15】本発明の開示の実施形態により車両が露天駐車又は屋内駐車に誘導されるか否かを制御する入園システム内に統合された追跡システムの俯瞰図である。
【
図16】本発明の開示の実施形態により車両に関連する情報を評価し、この評価に基づいて駐車推奨を提供するために追跡システムを利用する駐車助言システムの斜視図である。
【
図17】本発明の開示の実施形態により屋内駐車構造物を通る車両の移動を評価し、この評価に基づいて駐車構造物内にいる運転者に視覚表示を提供するために追跡システムを利用する屋内駐車場トラフィック制御システムの斜視図である。
【
図18】本発明の開示の実施形態によりある一定の駐車スペースが占有されているか否かを評価し、車両を駐車スペース内に駐車する際に運転者を補助するために複数の追跡システムを利用する車両補助システムの斜視図である。
【
図19】本発明の開示の実施形態により追跡システムが駐車スペース内の車両の位置を評価することを可能にするために駐車スペースの分離線の近くに位置決めされた逆反射マーカを有する駐車スペースの俯瞰図である。
【
図20】本発明の開示の実施形態により来園客が自分の車両のことで補助を要求する場合があるか否かを評価するために追跡システムを利用する屋内駐車構造物内の車両補助システムの斜視図である。
【
図21】本発明の開示の実施形態により
図20の追跡システムが来園客が補助に関して合図を送っているか否かを評価することを可能にするために複数の逆反射マーカを有する車両タグの拡大図である。
【
図22】本発明の開示の実施形態により来園客及び/又はサービス車両の位置を評価し、評価された位置に基づいて様々な通路へのアクセスを制御するために複数の追跡システムを利用するパークアトラクション区域内のパークトラフィック制御システムの俯瞰図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
一般的に、追跡システムは、ある一定の物体を追跡するために周囲環境から得られる広範な入力を使用することができる。入力ソースは、例えば、実行されている追跡のタイプ及び追跡システムの機能に依存する場合がある。例えば、追跡システムは、主コントローラによって受信される出力を能動的に生成するために環境に配置されたセンサを使用することができる。次いで、コントローラは、追跡に使用されるある一定の情報を決定するために、生成された出力を処理することができる。そのような追跡の一例は、センサがそれに固定された物体の運動を追跡する段階を含むことができる。そのようなシステムは、コントローラがセンサの出力を比較する際の基準として使用される電磁放射線又は磁場などを区域に浴びせるために使用される1又は2以上のデバイスを利用することができる。認めることができるように、そのような能動システムは、多数の物体を追跡するか又は人々をも追跡するように実行される場合に採用するのに非常に高価であり、追跡システムの主コントローラに対してプロセッサ集約的である可能性がある。
【0010】
ある一定の受動追跡システムのような他の追跡システムは、光源などを設けずに追跡を実行することができる。例えば、ある一定の追跡システムは、物体及び人々などの外形又は大まかな骨格推定値を取得するために1又は2以上のカメラを使用することができる。しかし、暑い晴天日の屋外のような背景照明が強い状況では、そのようなシステムの精度は、受動追跡システムの検出器によって感受される様々な程度のノイズに起因して低減される場合がある。
【0011】
上述のことを念頭に置いて、従来の追跡システムがある一定の欠点を有し、取りわけ、アミューズメントパークのアトラクション、職場モニタ、スポーツ、及び保安システムを含む様々な状況における使用に向けて改善された追跡システムが望ましいことが今日認識されている。例えば、様々なアミューズメントパーク設定及び他の娯楽アトラクションにおける運用を改善するために、改善された追跡システムを利用することができることが現在認識されている。
【0012】
本発明の開示の一態様により、追跡システムの視野の範囲にあるマーカ及び/又は物体の検出を可能にするために、動的信号対ノイズ比追跡システムは、放射電磁放射線を用い、一部の実施形態では逆反射を使用する。本発明の開示の追跡システムは、電磁放射線を視野内に放射するように構成されたエミッタと、視野範囲にある物体から逆反射して戻される電磁放射線を検出するように構成された感知デバイスと、感知デバイスからの信号を解釈する段階及び物体又はマーカの検出位置に基づいて自動機器を制御する段階を含む様々な処理ルーチン及び分析ルーチンを実行するように構成されたコントローラとを含むことができる。本発明の開示の追跡システムは、いくつかの異なる物体を同時に追跡するように構成することができる(同じ放射及び検出機能を用いて)。一部の実施形態において、追跡システムは、物体の位置を推定するために、物体上に置かれた逆反射マーカの位置を追跡する。本明細書に使用する逆反射マーカは、ほぼ電磁放射線が放射された方向に電磁放射線を逆反射して戻すように設計された反射マーカである。より具体的には、本発明の開示に従って使用される逆反射マーカは、照明された場合に、電磁放射線を放射源に向けて狭い円錐内で反射して戻す。それとは対照的に、光沢材料のようなある一定の他の反射材料は、電磁放射線が多くの方向に反射される拡散反射を行うことができる。更に別の同じく電磁放射線を反射するミラーは、一般的に逆反射を行わない。逆反射ではなく、ミラーは、その上に入射するある角度の電磁放射線(例えば、赤外線、紫外線、可視光、又は電波などのような光)が、等しいが反対の角度(放射源から離れる)で反射される鏡面反射を行う。
【0013】
以下に示す実施形態に従って使用される逆反射材料は、いくつかの商業的ソースから容易に得ることができる。一例は、いくつかの異なる物体(例えば、環境特徴部、衣類、玩具)に取り付けることができる逆反射テープである。そのようなマーカを本発明の開示に従って使用される検出器16との組合せに用いて逆反射が起こる方式に起因して、逆反射マーカは、太陽により、又は当該の波長と重なる波長の電磁放射線を放射する他のエミッタの存在下においても不鮮明になる可能性がない。従って、本発明の開示の追跡システムは、既存の光学追跡システムと比較して、特に屋外環境において、更に他の電磁放射源の存在下でより信頼性が高いとすることができる。
【0014】
本発明の開示は、いくつかの異なる状況に適用可能であるが、本発明の開示の実施形態は、取りわけ、そのような動的信号対ノイズ比追跡システムから得られた情報に基づいてアミューズメントパーク機器(例えば、自動機器)を制御することに関する様々な態様に関する。実際に、本発明の開示の追跡システムを使用することにより、他の追跡システムでは高レベルのノイズを発生させる可能性があるアミューズメントパーク内で動いている多くの物体、来園客、従業員、音、光などが存在する場合であっても、信頼性が高い効率的なアミューズメントパーク運用を実施することができることが今日認識されている。
【0015】
本発明の開示のある一定の態様において、アミューズメントパークの制御システム(例えば、乗り物のようなアミューズメントパークの特定の区域に関連付けられた制御システム)は、区域内の車両(例えば、来園客車両、サービス車両)に関連する情報をモニタして評価し、ある一定の自動処理をトリガするか又は他にそれが進行することを可能にすることができるか否かを決定するために、動的信号対ノイズ比追跡システムによって得られた情報を使用することができる。アミューズメントパーク内の車両に関連する評価された情報は、例えば、駐車構造物内、交差点、又はアミューズメントパークのアトラクション区域内にある1又は2以上の車両に関連する場所、移動、サイズ、又は他の情報を含むことができる。非限定例として、これらの情報は、車両が駐車スペース内に収まるのに適切なサイズ及び形状のものであるか否か、ある一定の駐車構造物内に駐車する権限が車両に与えられているか否かを決定し、駐車構造物を通じた移動を容易にし、かつ駐車スペースの推奨を提供する等々を行うために評価することができる。
【0016】
そのような評価を実施する結果として、制御システムは、来園客アトラクション区域(又はアミューズメントパークの他の区域)内のある一定の自動機器に特定の機能を実施させる制御信号又はあらゆる他の出力を生成することができる。自動機器によって実施される機能は、例えば、アクセスゲートを自動的に開閉すること、車両運転者に警告又は類似のインジケータとして機能するライトを点灯すること、及び類似のアクションを含むことができる。
【0017】
この実施形態による動的信号対ノイズ比追跡システム10(以下では「追跡システム10」と呼ぶ)をアミューズメントパーク機器12と統合することを可能にする方式を一般的に示す
図1を参照することで、本発明の開示のある一定の態様をより明快に理解することができるであろう。図示のように、追跡システム10は、1又は2以上の波長の電磁放射線(例えば、赤外線、紫外線、可視光のような光又は電波)を一般的な方向に放射するように構成されたエミッタ14(1又は2以上の放射デバイス及び関連の制御回路を有する放射サブシステムの全て又は一部とすることができる)を含む。更に、追跡システム10は、下記でより詳細に説明するように、放射の結果として反射された電磁放射線を検出するように構成された検出器16(1又は2以上のセンサ、カメラなど及び関連の制御回路を有する検出サブシステムの全て又は一部とすることができる)を含む。
【0018】
エミッタ14及び検出器16(放射サブシステム及び検出サブシステム)の作動を制御し、放射、反射、及び検出の処理からもたらされる様々な信号処理ルーチンを実行するために、追跡システム10は、エミッタ14及び検出器16に通信的に結合された制御ユニット18を更に含む。従って、制御ユニット18は、本明細書では、一般的に「処理回路」と呼ぶ場合がある1又は2以上のプロセッサ20と1又は2以上のメモリ22とを含むことができる。具体的ではあるが非限定的な例として、1又は2以上のプロセッサ20は、1又は2以上の特定用途向け集積回路(ASIC)、1又は2以上のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、1又は2以上の汎用プロセッサ、又はこれらのあらゆる組合せを含むことができる。更に、1又は2以上のメモリ22は、ランダムアクセスメモリ(RAM)のような揮発性メモリ、及び/又は読取専用メモリ(ROM)、光ドライブ、ハードディスクドライブ、又は固体ドライブのような不揮発性メモリを含むことができる。一部の実施形態において、制御ユニット18は、機器12を含む様々なアミューズメントパーク特徴部の作動を調整するように構成された制御システムの少なくとも一部分を形成することができる。下記で説明するように、そのような統合システムは、アミューズメントパークアトラクション及び制御システムと呼ぶ場合がある。
【0019】
追跡システム10は、格子、パターン、放射源、又は静止環境要素又は移動環境要素などに対して適切に相関付けられた逆反射材料を有する逆反射マーカ24のような照明を受ける構成要素の位置を検出するように特化して構成される。一部の実施形態において、追跡システム10は、1又は2以上のそのような照明構成要素と、ショー効果のトリガ、乗り物車両の発進、閉門、防犯カメラと移動との同期のようなアミューズメントパーク機器12によって実行されるある一定のアクションとの間に相関性が存在するか否かを識別するために、相対的位置決めを利用するように設計される。より一般的には、アクションは、機械の移動の制御、画像の形成又は適合化、及び類似の処理を含むことができる。
【0020】
図示のように、逆反射マーカ24は、いずれかの個数の静的又は動的な特徴部に対応することができる物体26上に位置決めされる。例えば、物体26は、床、壁、又は門などのようなアミューズメントパークアトラクションの境界特徴部を表す場合があり、又は来園客、パーク従業員によって着用可能な品目、又は類似の物体を表す場合がある。以下に示すように、実際、アミューズメントパークアトラクション区域内には、多くのそのような逆反射マーカ24を存在させることができ、追跡システム10は、マーカ24の一部又は全てからの反射を検出することができ、この検出に基づいて様々な分析を実行することができる。
【0021】
ここで追跡システム10の作動を参照すると、エミッタ14は、検出区域30を電磁放射線で選択的に照明するか、検出区域30に電磁放射線を浴びせるか、又は検出区域30を電磁放射線で氾濫させるために、例示目的で拡大する電磁放射線ビーム28によって表す電磁放射線を放射するように作動する。電磁放射線ビーム28は、光(例えば、赤外線、可視光、UV)及び/又は他の電磁スペクトル帯域(例えば、電波等)の形態のようなこの実施形態に従って使用することができる電磁放射線のいずれかの形態を一般的に表している。しかし、ある一定の実施形態では様々なファクタに依存してある一定の電磁スペクトル帯域を使用することが望ましい場合があることも現在認識されている。例えば、一実施形態において、追跡に使用される電磁放射線により、来園客が彼らの体験を邪魔されることのないように、人間の目に対して目視不能な電磁放射線又は人間の聴覚の可聴範囲外の電磁放射線形態を使用することが望ましい場合がある。更に、特定の環境(例えば、環境が「暗い」か否か、又は人々がビーム経路を横切ることが予想されるか否か)に基づいて、ある一定の波長の光(例えば、赤外線)のようなある一定の電磁放射線形態が他のものよりも望ましい場合があることも現在認識されている。ここでもまた、検出区域30は、舞台、乗り物車両搭乗区域、乗り物又はショーの入場口の外側の順番待ち区域のようなアミューズメントパークアトラクション区域の全て又は一部に対応することができる。
【0022】
電磁放射線ビーム28は、ある一定の実施形態では異なる放射線源(放射サブシステムの全部分)から放射される複数の光ビーム(電磁放射線ビーム)を表す場合がある。更に、一部の実施形態において、エミッタ14は、逆反射マーカ24の材料との対応を有する(例えば、マーカ24の逆反射要素が反射することができる)周波数の電磁放射線ビーム28を放射するように構成される。例えば、逆反射マーカ24は、物体26の本体上又は物体26の本体に結合された固体材料片上に置かれた逆反射材料のコーティングを含むことができる。より具体的ではあるが非限定的な例として、逆反射材料は、逆反射が発生することを可能にする反射材料内に統合された球形及び/又はプリズム形の反射要素を含むことができる。ここでもまた、ある一定の実施形態において、多くのそのような逆反射マーカ24を存在させることができ、制御ユニット18(例えば、制御システム)によって実行される更に別の処理ルーチン、分析ルーチン、及び制御ルーチンを可能にするためにメモリ22に格納された特定のパターンに配置することができる。
【0023】
逆反射マーカ24は、電磁放射線ビーム28から入射する電磁放射線(例えば、赤外線波長、紫外線波長、可視光波長、又は電波等)の大部分を検出器16に向けて入射角と実質的に同じ角度を有する中心軸を有する比較的明確に定められた円錐の範囲で反射して戻すことができる。この反射は、システム10による逆反射マーカ24の位置の識別、及びメモリ22に格納された様々な情報(例えば、パターン、見込まれる位置)に対する当該位置の相関性の識別を容易にする。その後に、この位置情報(反射電磁放射線に基づいて得られた)は、様々な分析ルーチン及び/又は制御ルーチンを実行するために、例えば、アミューズメントパーク機器12のトリガ又は他の制御が引き起こされるか否かを決定するために制御ユニット18によって利用することができる。
【0024】
具体的には、作動時に、システム10の検出器16は、逆反射マーカ24から逆反射された電磁放射線ビーム28を検出し、検出に関するデータを処理に向けて通信線31を通して制御ユニット18に供給するように機能することができる。検出器16は、放射されて反射されたある一定の指定電磁放射線波長に基づいてマーカ24を特定的に識別し、従って、不正検出に関連付けられた問題を回避するように作動させることができる。例えば、検出器16は、物理的な電磁放射線フィルタ、信号フィルタなどの使用によってある一定の波長の電磁放射線(例えば、エミッタ14によって放射されるものに対応する)を検出するように特定的に構成される。更に、検出器16は、実質的に逆反射電磁放射線のみを捕捉するために、光検出特徴部及び電磁放射線フィルタの特定の配置を利用することができる。
【0025】
例えば、検出器16は、マーカ24によって逆反射されなかった着目波長を含む電磁放射線の波長を濾過しながら、逆反射マーカ24によって逆反射された電磁放射線の波長を検出するように構成することができる。従って、検出器16は、逆反射されなかった電磁放射線を検出せずに(例えば、取り込まず)、逆反射された電磁放射線を特定的に検出する(例えば、捕捉する)ように構成することができる。一実施形態において、検出器16は、この選択的濾過を実行するために逆反射に関する方向性を利用することができる。従って、検出器16は、様々な出所からの電磁放射線(スプリアス反射電磁放射線、並びに環境電磁放射線を含む)を受け入れるが、全て又は実質的に全ての所期信号を確保しながら全て又は実質的に全てのスプリアス反射信号を濾過するように特定的に構成される。すなわち、検出器16の範囲外の着目電磁帯域に関して存在する信号対ノイズ比に関わらず、検出器16及び制御ユニット18によって実際に処理される信号の信号対ノイズ比は非常に高い。
【0026】
例えば、検出器16は、逆反射電磁放射線(例えば、逆反射マーカ24からの)と、ある区域(例えば、来園客アトラクション区域)からの周辺電磁放射線とを受け入れる場合がある。周辺電磁放射線は濾過することができ、一方、方向性を有する逆反射電磁放射線は、濾過しないことができる(例えば、フィルタを回避することができる)。従って、ある一定の実施形態において、検出器16によって生成される「画像」は、実質的に暗い(例えば、黒色又は空白の)背景信号を含むことができ、実質的に逆反射電磁放射線のみがコントラストをもたらす。
【0027】
ある一定の実施形態により、逆反射電磁放射線は、互いから区別可能な異なる波長を含むことができる。一実施形態において、検出器16のフィルタは、その光検出デバイスが、実質的に、逆反射マーカ24(又は他の逆反射要素)によって逆反射された電磁波長、並びにあらゆる望ましい背景波長(背景情報又は他の風景情報を提供することができる)のみを受け入れるような光学品質を有することができ、検出器内に配置することができる。受け入れた電磁放射線から信号を生成するために、検出器16は、一例として、複数の電磁放射線捕捉機能(例えば、ピクセルに対応する電荷結合デバイス(CCD)及び/又は相補的金属酸化物半導体(CMOS)センサ)を有するカメラとすることができる。一例示的実施形態として、検出器16は、米国ニューメキシコ州アルバカーキ所在のContrast Optical Design and Engineering,Inc.から利用可能なamp(登録商標)高ダイナミックレンジ(HDR)カメラシステムとすることができる。
【0028】
逆反射マーカ24による逆反射は、反射電磁放射線の円錐が検出器16上に入射するようなものであるので、この場合に、制御ユニット18は、反射電磁放射線が最も強い円錐の中心を点反射源に相関付けることができる。この相関性に基づいて、制御ユニット18は、この点源の位置を識別及び追跡することができ、又は多くのそのような逆反射マーカ24による反射パターンを識別及びモニタすることができる。
【0029】
例えば、制御ユニット18は、検出器16からデータを受信すると、検出された逆反射マーカ24に対応する位置(例えば、座標)を識別するために、検出器16の既知の視覚境界又は確立された向きを使用することができる。複数の固定逆反射マーカ24が存在する場合に、制御ユニット18は、反射パターンのモニタを可能にするために、これらの逆反射マーカ24の既知の位置(例えば、場所)を格納することができる。反射パターンをモニタすることにより、制御ユニット18は、移動している様々な物体、来園客、従業員などによるある一定の逆反射マーカ24の遮断(遮蔽)を識別することができる。これらの比較のための基準は、例えば、特定の逆反射マーカ24が当該位置にどれほど長く置かれ、かつ使用されてきたかに基づいて更新することができることにも注意しなければならない。例えば、マーカ24のうちの1つに関する格納された反射パターンは、物体又は個人がマーカ24の上を通り過ぎないことが予想される期間を含む較正段階中に定期的に更新することができる。そのような再較正は、長期間にわたって使用されて逆反射機能を失ったマーカが、検出された遮蔽事象と誤認されないように定期的に実行することができる。
【0030】
他の実施形態において、逆反射マーカ24のうちの1又は2以上を追跡することに加えて又はこれに代えて、追跡システム10は、検出区域30内に所在する様々な他の物体を検出して追跡するように構成することができる。そのような物体32は、取りわけ、乗り物車両、人々(例えば、来園客、従業員)、及び他の移動アミューズメントパーク機器を含むことができる。例えば、システム10の検出器16は、物体32(逆反射マーカ24を持たない)から反射した電磁放射線ビーム28を検出し、この検出に関するデータを制御ユニット18に供給するように機能することができる。すなわち、検出器16は、完全に物体32の電磁エネルギの拡散又は鏡面反射に基づいて物体32を検出することができる。一部の実施形態において、物体32は、電磁放射線ビーム28を検出可能な予め決められた方式で反射する特定のコーティングで被覆することができる。従って、制御ユニット18は、検出器16からデータを受信すると、物体32に関連付けられたコーティングが電磁放射線を反射したことを決定することができ、更に物体32の位置を識別するために反射源を決定することができる。
【0031】
逆反射マーカ24が固定されたもの又は移動するもののいずれであるかに関わらず、電磁放射線ビーム28を放射する段階、逆反射マーカ24(又は逆反射材料を持たないか又は実質的に持たない物体32)から反射された電磁放射線の感知、及び逆反射マーカ24又は物体32の位置を決定する段階から構成される処理は、制御ユニット18が短い期間にわたって多数回実行することができる。この処理は、別個の間隔で実行することができ、この場合に、処理は、予め決められた時点で開始されるか、又は処理が完了した実質的に直後に処理が再開されるように実質的に連続して実行することができる。逆反射マーカ24が固定されたものであり、制御ユニット18が、マーカ遮断を識別するために逆反射のパターンモニタを実行する実施形態において、この処理は、各間隔で単一の逆反射のパターンを取得するようにそれらの間隔で実行することができる。この間隔は、遮断逆反射マーカ24と非遮断逆反射マーカ24とで構成されるパターンに対応する反射パターンを有する単一フレームを表すものと考えることができる。
【0032】
一方、そのような手順は、逆反射マーカ24が動いてきた経路及び/又は軌道の識別を容易にするために実質的に連続して実行することができる。検出区域30内で移動するマーカ24は、特定の時間フレームにわたって、又は単純に連続系列で検出されることになる。この場合に、反射パターンは、ある期間にわたって生成され、識別されることになる。
【0033】
上述の実施形態により、検出器16及び制御ユニット18は、実行される追跡と、空間及び時間を通して追跡される物体の予想される移動とに依存して異なる様々な時間フレーム上で作動させることができる。一例として、検出器16と制御ユニット18は、検出器16の捕捉事象間の時間間隔内に全ての論理処理(例えば、分析及び制御信号を更新する段階、信号を処理する段階)を完了するように協働して作動させることができる。そのような処理速度は、実質的に実時間の追跡、モニタを可能にし、適用可能な場合は制御を可能にすることができる。非限定的な例として、検出器捕捉事象は、約1/60秒と約1/30秒の間にあるとすることができ、従って、毎秒30フレームと60フレームの間のフレーム数が生成される。検出器16及び制御ユニット18は、各フレームの捕捉間に信号を受信し、更新し、処理するように作動させることができる。しかし、ある一定の実施形態により、捕捉事象間のあらゆる間隔を利用することができる。
【0034】
特定の逆反射のパターンが検出されると、制御ユニット18は、このパターンが、制御ユニット18によって識別されたアミューズメントパーク機器12によって実行されるある一定のアクションに対応する格納されたパターンに相関するか否かに関する決定を行うことができる。例えば、制御ユニット18は、機器12に対する適切な制御アクションを決定するために、逆反射マーカ24の位置、経路、又は軌道と、格納された位置、経路、又は軌道との比較を実行することができる。これに加えて又はこれに代えて、下記でより詳細に説明するように、制御ユニット18は、特定の時点で得られた特定のパターンが、アミューズメントパーク機器12によって実行されるある一定のアクションに関する格納されたパターンに相関するか否かを決定することができる。更に別の制御ユニット18は、特定の時点で得られた特定のパターンのセットが、アミューズメントパーク機器12によって実行されるある一定のアクションに関する格納されたパターン変化に相関するか否かを決定することができる。
【0035】
制御ユニット18は、アミューズメントパーク内である一定のアクションを上述の方式で自動的に実施させることができるが、上述したものと類似の分析をある一定のアクションの防止に適用することができる(例えば、アミューズメントパーク機器12がアクションを阻止するか又はアミューズメントパーク機器12がアクションを実行することが阻止される)ことに注意しなければならない。例えば、乗り物車両を自動的に発進させることができる状況では、制御ユニット18は、逆反射マーカ24の変化を追跡することに基づいて、追加の手段(例えば、出発に向けて乗り物車両に障害がないことの追加の確認)が取られるまで自動発進を停止することができ、又は乗り物オペレータによる発進を防止することさえすることができる。この種の制御は、他のアミューズメントパーク機器にも適用することができる。例えば、本明細書で説明するように、ある一定のパターン決定の結果としての制御ユニット18による介入に起因して、火炎効果、花火、又は類似のショー効果をトリガするのを阻止することができ、これらの効果を停止することができ、又はこれらの効果の強度を低減することができる。
【0036】
システム10の構成を一般的に記述したが、エミッタ14、検出器16、制御ユニット18、及び他の特徴の配置を用途に特定の要件と、制御ユニット18が逆反射マーカ24からの電磁放射線に基づく評価を実行する方式とに基づいて変更することができることに注意しなければならない。
図1に示す追跡システム10の実施形態において、検出器16に関連付けられた作動平面が、エミッタ14に関連付けられた作動平面と実質的に重なるように、エミッタ14とセンサ又は検出器16とは一体的な特徴部である。すなわち、検出器16は、エミッタ14と実質的に同じ位置に設置され、この設置は、マーカ24の逆反射性に起因して望ましい場合がある。しかし、本発明の開示は、この構成に必ずしも限定されない。例えば、上述のように、逆反射は、反射円錐に関連付けることができ、この場合に、最も高い強度は反射円錐の中央にある。相応に、検出器16は、逆反射マーカの反射円錐の強度がその中心よりも弱いが、依然として検出器16が検出することができる区域に配置することができる。
【0037】
非限定的な例として、一部の実施形態において、エミッタ14と検出器16とを同心にすることができる。しかし、検出器16(例えば、赤外線カメラ)は、赤外線光電球、1又は2以上のダイオードエミッタ、又は類似の光源を含むことができるエミッタ14に対して異なる位置に配置することができる。
図2に示すように、エミッタ14と検出器16とは別個のものであり、アミューズメントアトラクション区域の環境特徴部40(例えば、壁又は天井)上の異なる位置に位置決めされる。具体的には、
図2のエミッタ14は、システム10の他の構成要素を含む店先の窓42の外側に位置決めされる。
図2の検出器16は、エミッタ14から離して配置されるが、依然として、エミッタ14から放射されて逆反射マーカ24から反射された電磁放射線を検出するように向けられる。
【0038】
例示目的で、矢印44、46は、エミッタ14から検出区域30内に放射される光ビーム(電磁放射線のビーム)(矢印44)と、物体26上の逆反射マーカ24によって逆反射され、検出器16によって検出される光ビーム(矢印46)とを表している。矢印44で表す光ビームは、エミッタ14から検出区域30を氾濫させる又は他に選択的に照明する多数の電磁放射線放射(光ビーム)のうちの1つに過ぎない。更に他の実施形態は、本発明の開示に従ってシステム10の構成要素の異なる配置及び異なる環境における実施を利用することができることに注意しなければならない。
【0039】
図1に示すように逆反射マーカ24及び/又は物体32の位置を検出する追跡システム10の一般的作動を解説し終えたところで、次いで、追跡システム10のある一定の用途を下記でより詳細に説明する。例えば、本発明の開示の追跡システムの使用により、特定の区域内で人々の位置を追跡することが望ましい場合がある。この追跡は、例えば、乗り物車両搭乗区域内で列を制御すること、異なる区域へのアクセスを制御すること、ショー効果をトリガすることができる適切な時点を決定すること、ある一定の自動機械を作動させることができる適切な時点を決定することに役立たせることができ、ライブショー演技を補助する(例えば、舞台上の役者を遮断する)ことに役立たせることができる。すなわち、上演中に役者がある一定の時間に舞台上の特定の位置に立つと仮定する。役者が正しい時間に適切な位置に正確に位置付けられることを確実にするために、追跡システム10は、舞台の上方に設置され、舞台上の全ての役者の位置及び/又は運動を追跡するために使用することができる。役者が舞台上の望ましい場所にどれ程正確に位置するかを評価するために、追跡システム10からのフィードバックを利用することができる。
【0040】
舞台上での遮断に加えて、店舗又は他の商業的環境内で買い物客を追跡及び/又は評価することを含む状況において追跡システム10を使用することができる。すなわち、顧客が店舗内の何処で時間を過ごしているのかを決定するために、店舗に本発明の開示の追跡システム10を装備することができる。ショー効果をトリガさせる代わりに、そのような追跡システム10は、店舗内の人々の流れをモニタすること、その結果としてある一定の品目の入手しやすさを制御すること、人々の移動の流れを制御することなどに使用することができる。例えば、本発明の開示の追跡システム10によって収集された情報は、店舗内のどの陳列又は展示が最も魅力的であるかを識別して評価すること、どの販売品目が最も一般的であるかを決定すること、又は存在するとすればどの店舗区域が過度に混み合っているかを決定することに使用することができる。これらの情報は、分析して、取りわけ、店舗レイアウト、製品開発、及び群衆管理を改善するために使用することができる。
【0041】
上記で記述したもの以外に、ある区域内で人々、物体、機械のような位置を追跡することのための他の用途が存在する可能性があることに注意しなければならない。本発明の開示の追跡システム10は、検出区域30内で人々及び/又は物体の位置及び移動を識別及び/又は追跡するように構成することができる。追跡システム10は、この追跡を上記で紹介し、下記でより詳細に説明するいくつかの異なる手法でもたらすことができる。追跡システム10は、単一のエミッタ14、検出器16、及び制御ユニット18を用いて、同じ時間に同じ検出区域30内で1又は2以上の人々、1又は2以上の物体32、又は異なる特徴部の組合せの位置を検出するように構成されることに注意しなければならない。しかし、複数のそのようなエミッタ14、検出器16、及び制御ユニット18の使用も本発明の開示の範囲にある。従って、エミッタ14のうちの1又は2以上と、検出器16のうちの1又は2以上とを検出区域30に存在させることができる。例えば、実行される追跡のタイプ、望ましい追跡範囲、冗長性に関することのような要件は、エミッタ及び/又は検出器を複数又は単数のいずれで利用するかを少なくとも部分的に決定することができる。
【0042】
例えば、上述したように、一般的に、追跡システム10は、空間的かつ時間的に(例えば、検出区域30内で経時的に)移動するターゲットを追跡するように構成することができる。単一検出デバイス(例えば、検出器16)が利用される場合に、追跡システム10は、個人、物体などを追跡するように定められた向きから逆反射電磁放射線をモニタすることができる。検出器16は1つの視点のみを有するので、そのような検出及び追跡は、一部の実施形態では1つの移動平面内でしか追跡を実施しないように限定することができる(例えば、追跡は2次元空間におけるものである)。そのような追跡は、一例として、移動が限定経路(例えば、軌道)に制限される場合のような追跡ターゲットが比較的少ない個数の自由度のみを有する状況に対して利用することができる。1つのそのような実施形態において、ターゲットは、決定されたベクトルの方位を有する。
【0043】
それに対して、空間と時間の両方においてターゲットを追跡するために複数の検出デバイス(例えば、検出器16のうちの2又は3以上)が利用される場合に、追跡システムは、複数の向きからの逆反射電磁放射線をモニタすることができる。これらの複数の視点を使用することで、追跡システム10は、複数の自由度を有するターゲットを追跡することができる。言い換えれば、複数の検出器の使用は、追跡ターゲットに関するベクトルの方位と範囲の両方を与えることができる。この種の追跡は、追跡ターゲットが空間的かつ時間的に制限されない移動を有することを可能にすることが望ましい場合がある状況において特に役立たせることができる。
【0044】
複数の検出器は、追跡における冗長性に対して望ましいとすることができる。例えば、ターゲットの移動が制限されるシナリオ又は制限されないシナリオに適用される複数の検出デバイスは、追跡システム10によって実行される追跡の信頼性を高めることができる。冗長的な検出器16の使用は、追跡の精度を高めることができ、蛇行経路、丘、折り畳まれた布、開いているドアのような複雑な幾何学的面によるターゲットの幾何学的遮蔽を防止するのに役立たせることができる。
【0045】
本発明の開示の一態様により、追跡システム10は、逆反射マーカ24の使用により、検出区域30内に位置決めされた複数のターゲット(例えば、人々、物体、機械)の相対位置を追跡することができる。
図3に示すように、逆反射マーカ24は、人々70の上に配置することができる。これに加えて又はこれに代えて、マーカ24は、機械又は他の物体(例えば、物体26)上に配置することができる。従って、空間的かつ時間的に人々70の移動を追跡するための本明細書で開示する技術は、人々70に加えてか、又は人々70の代わりにかのいずれかでアミューズメントパーク内の物体の移動に適用することができる。そのような実施形態において、マーカ24は、
図1に示すように物体26の外側(例えば、ハウジング)に配置することができる。
【0046】
図3の例示的実施形態において、逆反射マーカ24は、個人の衣服の外側に位置決めされる。例えば、逆反射マーカ24は、アームバンド、ヘッドバンド、シャツ、個人識別特徴部、又は他の品目に付加された一本の逆反射テープとして適用することができる。これに加えて又はこれに代えて、一部の実施形態において、逆反射マーカ24は、衣服の中に縫い込む又は衣服へのコーティングとして付加することができる。逆反射マーカ24は、エミッタ14から放射される電磁放射線ビーム28に対してアクセス可能な人々70の衣服上の位置に配置することができる。人々70が検出区域30を歩き回る(物体32の場合に、物体32は区域30を通して移動することができる)時に、電磁放射線ビーム28は逆反射マーカ24から検出器16に反射して戻る。検出器16は、それ自体が検出した反射電磁放射線を示す信号72をプロセッサ20に送ることによって制御ユニット18と通信する。追跡システム10は、指定区域を移動回る人々70(又は物体32)の位置又は経路を追跡する(すなわち、空間的かつ時間的に個人又は物体を追跡する)ために、この信号72を解釈することができる。ここでもまた、利用される検出器16の個数に基づいて、制御ユニット18は、感受された逆反射電磁放射線に基づいて個人及び/又は物体の移動のベクトルの大きさ、方位、及び方向を決定することができる。
【0047】
人々70(移動物体を表す場合がある)の追跡を
図4に略示している。より具体的には、
図4は、ある期間にわたって検出器16(例えば、カメラ)によって捕捉されたフレーム82の系列80を示している。上述したように、ある一定の実施形態において、毎秒複数枚(例えば、30枚と60枚の間)のそのようなフレームを生成することができる。
図4は、追跡システム10によって生成される出力の実際的な表現ではない場合があるが、本明細書では、制御ユニット18によって実行される追跡及びモニタの理解を容易するために説明するものであることに注意しなければならない。フレーム82の各々は、検出区域30と、この区域内の逆反射マーカ24の位置とを表している。これに代えてこれに代えて、フレーム82は、例えば、マーカ24の格子が物体又は個人によって遮蔽される区域30におけるマーカ遮断を表す場合がある。
【0048】
図示のように、最初のフレーム82Aは、24Aと表記し、最初の位置を有する逆反射マーカの最初の事例を含む。系列80が時間的に進行するときに、第2のフレーム82Bは、最初のインスタンスに対して変位した逆反射マーカの第2のインスタンス24Bを含み、以降同じく続く(それによって逆反射マーカの第3及び第4のインスタンス24C及び24Dが生成される)。ある一定の期間の後に、制御ユニット18は、系列80を生成し終え、この図では、系列80を生成する作動を全体的に84で表している。
【0049】
系列80は、制御ユニット18がいくつかの異なる手法で評価することができる。この例示的実施形態により、制御ユニット18は、経時的にマーカ24(又はある一定のマーカの遮断)の位置を評価することによって人々70又は物体32の移動を評価することができる。例えば、制御ユニット18は、追跡を実行するために利用される検出器16の個数に基づいて、追跡ターゲットの移動に関するベクトルの方位、範囲、及び方向を取得することができる。このようにして、制御ユニット18は、検出区域30内で経時的に追跡される逆反射マーカ24(又は追跡されるマーカ24の遮断)の移動を表す合成フレーム86を評価すると考えることができる。すなわち、合成フレーム86は、マーカ24(従って、人々70及び/又は物体26、場合によってそのいずれか)の全体の移動を決定するために分析することができる逆反射マーカ24の様々なインスタンス(24A、24B、24C、24Dを含む)を含む。
【0050】
同じく
図4に示すように、このモニタは、検出区域30内に固定することができ、及び/又は反射材料に関連付けることができるある一定の環境要素88に対して実行することができる。制御ユニット18は、マーカ24の検出位置に基づくだけではなく、環境要素88に対して外挿された移動(例えば、検出区域30を通る逆反射マーカ24の投影経路、又はマーカ格子遮蔽の投影位置)にも基づいて作動を実行することができる。
【0051】
区域内で1又は2以上の人々70又は1又は2以上の物体32を追跡するための別の方法を
図5に略示している。具体的には、
図5は、検出区域30内に立っている人々70の集団の俯瞰図を表している。例示してはいないが、検出区域30に存在する人々70(及び他の物体)の位置を検出するために(例えば、検出区域30の平面図を取得するために)、この検出区域30のすぐ上に追跡システム10を存在させることができる。図示の実施形態において、逆反射マーカ24は、検出区域30の床92上に格子パターン90で配置される(例えば、コーティング、テープ片、又は類似の付着法として)。逆反射マーカ24は、規則的(例えば、繰り返し)パターン又は不規則パターンとすることができるあらゆる望ましいパターン(例えば、格子、菱形、線、円、固体コーティング等)で配置することができる。
【0052】
この格子パターン90は、メモリ22に格納することができ、格子パターン90の一部分(例えば、個々のマーカ24)は、ある一定の環境要素及びアミューズメントパーク特徴部(例えば、アミューズメントパーク機器12)の位置に相関付けることができる。このようにして、そのような要素に対するマーカ24の各々のものの位置を知ることができる。従って、マーカ24が電磁放射線ビーム28を検出器16に逆反射すると、反射を行っているマーカ24を制御ユニット18によって決定及び/又はモニタすることができる。
【0053】
図示のように、人々70又は物体32が床92の逆反射マーカ24のうちの1又は2以上の上内に位置決めされた時に、遮蔽されたマーカは、放射電磁放射線を床92の上方の検出器16に反射して戻すことができない。実際に、実施形態により、格子パターン90は、床92上内に位置決めされた人々又は物体が検出可能である(例えば、逆反射マーカ24のうちの少なくとも1つを遮断する)ことを可能にする距離だけ分離された逆反射マーカ24を含むことができる。言い換えれば、マーカ24の間の距離は、物体又は個人が逆反射マーカ24のうちの少なくとも1つの上に位置決めすることができる程十分に小さいとすることができる。
【0054】
作動時に、検出器16は、検出区域30内に所在する人々又は物体によって覆われていない逆反射マーカ24から逆反射された電磁放射線ビーム28を検出するように機能することができる。上記で解説したように、次いで、検出器16は、この検出に関するデータを処理に向けて制御ユニット18に供給することができる。制御ユニット18は、覆われていない逆反射マーカ24から反射された検出電磁放射線ビーム(例えば、検出パターン)と、全く覆われていない格子パターン90(例えば、格納されたパターン)及び/又はある一定のマーカ24の遮断からもたらされる他の既知の格子パターンの格納された位置との比較を実行することができる。この比較に基づいて、制御ユニット18は、どのマーカ24が覆われているかを決定することができ、次いで、床92の平面内の人々70又は物体32の位置を推定する。実際に、床92上に位置決めされた格子と単一検出器16との併用は、2次元での移動追跡を可能にすることができる。より高次の追跡が望ましい場合に、追加の格子及び/又は追加の検出器16を利用することができる。ある一定の実施形態において、検出区域30内の人々70又は物体32の位置に基づいて、制御ユニット18は、アミューズメントパーク機器12の作動を調節することができる。
【0055】
床92を移動回る人々70の一連の位置を識別するために、電磁放射線ビーム28を放射する処理、床92上の覆われていない逆反射マーカ24からの反射電磁放射線の感知段階、及び人々70の位置を決定する段階を制御ユニット18によって短い期間にわたって多数回実行することができる(集団の運動を追跡するために)。実際に、そのような手順は、特定の時間フレーム中に人々70が検出区域30内を動いてきた経路の識別を容易するために実質的に連続的に又は単純に連続系列で実行することができる。人々70のうちの1又は2以上の位置又は経路が検出されると、制御ユニット18は、機器12によっていずれかのアクションを実行するか否かを決定するために、これらの位置又は経路を更に分析することができる。
【0056】
図1に関して上記で詳細に解説したように、制御ユニット18は、検出区域30内で電磁放射線ビーム28の経路を横切ることが予想される逆反射材料でマーク付けされていない物体を含むある一定の物体を識別するように構成することができる。例えば、
図6に示すように、追跡システム10の一部の実施形態は、制御ユニット18が、検出区域30内に所在する人々70(物体32を表すことも意図している)を逆反射マーカ24を使用せずに識別することができるように構成することができる。すなわち、制御ユニット18は、検出区域30から反射して戻された電磁放射線を示すデータを受信することができ、検出放射線のデジタル署名をメモリ22に格納された1又は2以上のデータ署名候補と比較することができる。すなわち、検出器16に反射して戻された電磁放射線の署名が人々70又は既知の物体32の署名に十分に厳密適合した場合に、制御ユニット18は、人々70又は物体32が検出区域30内に所在すると決定することができる。例えば、制御ユニット18は、検出区域30内の「暗所」又は電磁放射線が反射されるのではなく吸収される領域を識別することができる。これらの区域は、物体(例えば、人々70)の有無、位置、サイズ、形状などを識別するために制御ユニット18が分析することができる(例えば、格納された物体又は個人の形状、サイズ、又は他の特徴と比較することにより)幾何学形状を有することができる。
【0057】
図1、
図2、
図3、及び
図6を参照することで明らかであろうが、追跡システム10は、検出区域30の異なる図を取得するために様々な位置に配置することができる。ここで実際に、逆反射マーカ24及びその遮断に関するある一定のタイプの情報を取得するためには、追跡システム10のうちの1又は2以上(又は複数の検出器16のような追跡システム10の1又は2以上の要素)の異なる位置及び組合せが望ましい場合があることが認識されている。例えば、
図1では、追跡システム10、特に検出器16は、少なくとも逆反射マーカ24が取り付けられた物体26、更に物体32の立面図を取得するように位置決めされている。
図2では、検出器16は、検出区域30の俯瞰斜視図を取得するように位置決めされており、それによって様々な環境要素、移動物体、又は人々の上に位置決めされた逆反射マーカ24の検出が可能になる。
図3及び
図6の実施形態において、検出器16は、検出区域30の平面図を取得するように配置することができる。
【0058】
これらの異なる図は、特定のタイプの分析に向けて、更にある一定の実施形態では検出器16が設けられる特定の環境に依存する可能性がある制御アクションに向けて制御ユニット18を利用することができる情報を提供することができる。例えば、
図7では、追跡システム10、特にエミッタ14及び検出器16は、検出区域30内の人々70(又は物体32)の斜視図を取得するように位置決めされている。検出区域30は、床92だけではなく、格子パターン90を形成するように逆反射マーカ24が配置された壁93も含む。この場合に、人々70は、壁93上に位置決めされたマーカ24の部分集合を遮断している。人々70(物体を表すことも意図している)がマーカ24の部分集合とエミッタ14及び/又は検出器16との間に位置決めされているので、マーカ24の部分集合は、エミッタ14による照明を受けることができず、検出器16に電磁放射線を逆反射して戻すことができず、又はその両方ができない。
【0059】
壁93上の格子パターン90は、
図3及び
図6に示す平面図からは必ずしも利用可能ではない情報を提供することができる。例えば、逆反射マーカ24の遮断は、制御ユニット18が、人々70の身長、人々70のプロファイル、又は物体32が存在する実施形態では物体32のサイズ、物体32のプロファイルなどを決定することを可能にする。そのような決定は、人々70が乗り物に関する身長要件を満たしているか否かを評価するために、人々70が1又は2以上の物体32(例えば、バッグ、乳母車)と関連しているか否かを評価するために制御ユニット18によって行うことができ、更に検出区域30を通る人々70又は物体32の移動を
図3及び
図6に示す平面図と比較してより高い精度で追跡するために使用することができる。すなわち、制御ユニット18は、マーカ24の遮断によって識別された移動を特定の人々70に、この個人のプロファイル、身長などを決定することによってより的確に結び付けることができる。同様に、制御ユニット18は、検出区域30を通る物体32の移動を物体32の幾何学形状を識別し、識別された移動を物体32に特定的に結び付けることによってより的確に追跡することができる。ある一定の実施形態において、人々70の身長又はプロファイルを追跡する段階は、制御ユニット18が、個人の評価された身長、プロファイルのような分析に基づいて人々70に推奨を提供することを可能にするために、追跡システム10によって実行することができる。車両のような物体32に対して類似の決定及び推奨を提供することができる。例えば、制御ユニット18は、乗り物のための待ち行列区域への入口において来園客のプロファイルを分析することができる。制御ユニット18は、待ち行列で時間を費やす前に個人に警告を与えるか、又は個人が乗り物に乗ることができるという保証を与えるために、人々70の全体的なサイズ、身長などを乗り物仕様と比較することができる。同様に、制御ユニット18は、利用可能な空間に基づいて駐車推奨を提供するために、車両の全体的なサイズ、長さ、高さなどを分析することができる。これに加えて又はこれに代えて、制御ユニット18は、自動部分機器が特定のタスク(例えば、人々の群衆の中を通る移動)を実行することを可能にする前に、この機器の全体的なサイズ、プロファイルなどを分析することができる。
【0060】
パターン90は、壁93と床92の両方の上に配置することができる。従って、追跡システム10は、壁93上のマーカ24と床92上のマーカ24とで逆反射された電磁放射線を受け入れることができる場合があり、それによってマーカ遮断の検出及び移動のモニタが3次元で可能になる。具体的には、壁93は、高さ方向94の情報を提供することができ、それに対して床92は、奥行き方向96の情報を提供することができる。高さ方向94と奥行き方向96の両方からの情報は、平面図と立面図の両方から利用可能な幅方向98からの情報を用いて互いに相関付けることができる。
【0061】
ここで実際に、2つの物体32又は人々70が幅方向98に重なる場合に、奥行き方向96から得られた情報を用いて、これら2つの物体32又は人々70を互いから少なくとも部分的に分解することができることが認識されている。更に、ここで、1つのエミッタ14及び検出器16しか存在しない時にある一定の情報が失われるか又は容易に分解されない可能性がある場合に、異なる位置(例えば、幅方向98に異なる位置)にある複数のエミッタ14と検出器16との使用は、高さ情報及びプロファイル情報の分解を可能にすることができることも認識されている。より具体的には、幅方向98に物体32又は人々70の間の重複(又はより一般的には壁93上のマーカ24と検出器16の間の方向の重複)がある場合に、1つのエミッタ14及び検出器16しか用いないことにより、ある一定の情報の損失がもたらされる場合がある。しかし、複数(例えば、少なくとも2つ)の検出器16及び/又はエミッタ14を使用する実施形態は、マーカ24に別個の逆反射のパターンを生成させて、それらを異なる視点に位置決めされた検出器16及び/又はエミッタ14から観察させることができる。実際に、マーカ24は逆反射性のものであるので、これらのマーカ24は、複数の電磁放射線源が実質的に同時に放射を行う場合であっても、電磁放射線を電磁放射線源に向けて逆反射して戻すことになる。この場合に、エミッタ14のうちで第1の視点からの第1のものから放射された電磁放射線は、マーカ24によってエミッタ14のうちの第1のものに向けて逆反射して戻されることになり、それに対してエミッタ14のうちで第2の視点にある第2のものから放射された電磁放射線は、マーカ24によってエミッタ14のうちの第2のものに向けて逆反射して戻されることになり、それによって制御ユニット18によって複数の追跡情報セットを生成し、モニタすることが可能になる。
【0062】
ここで、壁93及び床92上の逆反射マーカ24を同じか又は異なるとすることができることも認識されている。実際に、追跡システム10は、壁93及び床92からの逆反射電磁放射線の方向性を用いて、どの電磁放射線が壁93から反射されたかということを決定し、それに対してどの電磁放射線が床92から反射されたかということを決定するように構成することができる。他の実施形態において、例えば、異なる波長の電磁放射線を異なる材料によってエミッタ14及び検出器16に向けて反射して戻すことができるように、マーカ24に対して異なる材料を使用することができる。一例として、床92上の逆反射マーカ24と壁93上の逆反射マーカ24とは、同じ逆反射要素を有することができるが、床92上の逆反射マーカ24によって反射された電磁放射線と、壁93上の逆反射マーカ24によって反射された電磁放射線とが特徴的な異なる波長を有するように、放射電磁放射線の一部分を濾過するか又は他に吸収する異なる層を有することができる。異なる波長は逆反射されることになるので、検出器16は、これらの波長を検出して周辺電磁放射線から分離することができ、周辺電磁放射線は、検出器16内のフィルタ要素によって濾過される。
【0063】
例示を補助するために、
図8は、検出区域30内の床92及び壁93上に位置決めされた例示的逆反射マーカ24の拡大断面図を描示している。床92及び壁93上のマーカ24の各々は、床92と壁93とに対して同じか又は異なるとすることができる反射層96及び逆反射材料層98を含む。図示の実施形態において、これらの層は同じである。作動中に、エミッタ14によって放射された電磁放射線は、逆反射材料層98に当たる前に透過コーティング99を通過することができる。従って、透過コーティング99は、マーカによって逆反射される電磁放射線の波長を調節するために使用することができる。
図8では、床92上のマーカ24は、壁93上のマーカ24内の第2の透過コーティング99Bとは異なる第1の透過コーティング99Aを含む。ある一定の実施形態において、第1の透過コーティング99Aと第2の透過コーティング99Bとの間で異なる光学特性により、床92上のマーカ24と壁93上のマーカ24とは異なる帯域幅の電磁放射線を反射することができる。床92及び壁93上に位置決めされる状況に示したが、制御ユニット18による処理及びモニタに向けた分離を容易するために、異なる光学特性を有するマーカ24は、人々及び環境要素の上、人々及び移動機器の上のようなアミューズメントパーク内の様々な異なる要素の上に使用することができることに注意しなければならない。
【0064】
単一の物体又は個人、又は複数の物体又は個人をモニタするために、上述の技術のうちのいずれか1つ又は組合せを使用することができる。実際に、1つの検出器16しか利用されない場合であっても3次元追跡を可能にするために、複数の逆反射マーカ格子(例えば、上述のように床92及び壁93上の)の組合せ、又は1又は2以上の逆反射マーカ格子と可動物体又は個人上に固定された1又は2以上の追跡ターゲット反射層マーカ24との組合せを利用することができることが現在認識されている。更に、同じ個人又は物体上で複数の逆反射マーカ24を使用することにより、追跡システム10が位置と向きの両方を追跡することを可能にすることができる。
【0065】
この点に関して、
図9Aは、物体26の様々な面の上に位置決めされた複数の逆反射マーカ24を有する物体26の実施形態を示している。具体的には、図示の実施形態において、逆反射マーカ24は、物体26の3つの直交方向(例えば、X軸、Y軸、及びZ軸)に対応する物体26の3つの異なる点上に位置決めされる。しかし、他の実施形態において、複数の逆反射マーカ24の他の配置を使用することができることに注意しなければならない。更に、
図9Aに描示す追跡は、全体的に示すように実行することができ、又は
図7に示すように逆反射マーカ24の格子を利用することができる。
【0066】
上述のように、追跡システム10は、例えば、物体26から反射して戻された電磁放射線を感知するように構成された複数の検出器16を含むことができる。物体26上に位置決めされた逆反射マーカ24の各々は、電磁放射線ビーム28の電磁スペクトルの特定の予め決められた周波数にある放射電磁放射線ビーム28を逆反射することができる。すなわち、逆反射マーカ24は、
図8に関して上記で一般的に示すように、電磁スペクトルの同じか又は異なる部分を逆反射することができる。
【0067】
制御ユニット18は、これらの特定周波数で反射された電磁放射線を検出して区別し、それによって別個の逆反射マーカ24の各々の運動を追跡するように構成される。具体的には、制御ユニット18は、物体26のロール(例えば、Y軸周りの回転)、)、ピッチ(例えば、X軸周りの回転)、及びヨー(例えば、Z軸周りの回転)を追跡するために、別個の逆反射マーカ24の検出位置を分析することができる。すなわち、特定の座標系(例えば、検出区域30又は検出器16によって定められた)に対する物体26の位置を空間的に決定するだけではなく、制御ユニット18は、座標系内の物体26の向きを決定することができ、それによって制御ユニット18が、検出区域30を通る物体26の空間的かつ時間的な移動の高度な追跡及び分析を実行することが可能になる。例えば、制御ユニット18は、検出区域30内の物体26の未来の位置を推定するために予想分析を実行することができ、それによって物体26の移動に対する高度な制御(例えば、衝突を回避するために、区域を通る特定の経路を取るための)を可能にすることができる。
【0068】
物体26が電動物体である場合のようなある一定の実施形態において、追跡システム10は、物体26(例えば、乗り物車両、オートマトン、無人飛行機)の位置と向きとを追跡して、予め決められた方式である経路に沿って進行するように物体26を制御することができる。これに加えて又はこれに代えて、制御ユニット18は、例えば、物体26の作動を調節するように物体26を制御するか否かを決定するために、及び/又は物体26が正しく作動しているか、又はいずれかの保守を必要とするかを決定するために、結果を物体26の予想される位置及び向きと比較することができる。更に、追跡システム10によって決定される物体26の予想される位置及び向きは、他のアミューズメントパーク機器12(例えば、ショー効果)によってアクションをトリガさせる(ある一定のアクションを阻止することを含む)ために使用することができる。一例として、物体26は、乗り物車両とすることができ、アミューズメントパーク機器12は、ショー効果とすることができる。この例では、物体26が予想される位置及び/又は向きにある時にのみアミューズメントパーク機器12をトリガさせることが望ましい場合がある。
【0069】
3次元空間における追跡を実行することができる方式を続けると、
図9Bは、
図9Aに示すものと類似の位置に位置決めされた第1のマーカ24Aと第2のマーカ24Bと第3のマーカ24Cとを有する物体の例を描示している。しかし、検出器16のうちのただ1つのものの視点から、検出器16は、物体16及びマーカ24A、24B、24Cの2次元表現を見ることができる。この第1の視点(例えば、俯瞰図又は底面図)から、制御ユニット18は、第1のマーカ24Aと第2のマーカ24Bとが第1の観察距離d1だけ分離され、第1のマーカ24Aと第3のマーカ24Cとが第2の観察距離d2だけ分離され、第2のマーカ24Bと第3のマーカ24Cとが第3の観察距離d3だけ分離されていることを決定することができる。制御ユニット18は、3次元空間における物体26の向きを推定するために、これらの距離を既知の値又は較正値と比較することができる。
【0070】
図9Cに移ると、物体26が回転することにより、検出器16(及び相応に制御ユニット18)は、物体26の見かけ上の形状が異なることを検出することができる。しかし、制御ユニット18は、第1のマーカ24Aと第2のマーカ24Bとが調節された第1の観察距離d1’だけ分離され、第1のマーカ24Aと第3のマーカ24Cとが調節された第2の観察距離d2’だけ分離され、第2のマーカ24Bと第3のマーカ24Cとが調節された第3の観察距離d3だけ分離されていることを決定することができる。制御ユニット18は、物体26の向きがどのように変化したかを決定し、次いで、物体26の向きを決定するために、
図9Bの向きで検出された距離と
図9Cの向きで検出された距離との間の差を決定することができる。これに加えて又はこれに代えて、制御ユニット18は、3次元空間で物体26の向きを推定するために、又は
図9Bにおける距離と
図9Cにおける距離との間の変化に基づいて決定された向きに対する更新の精度を更に上げるために、物体26の回転からもたらされた調節された観察距離d1’、d2’、d3’を格納された値と比較することができる。
【0071】
上記に示したように、本発明の実施形態は、取りわけ、アミューズメントパーク設定内で物体及び/又は人々を追跡するための本発明の開示の追跡システム10の使用に関する。この追跡の結果として、一部の実施形態において、制御ユニット18は、アミューズメントパークの様々なサブシステム内である一定の自動機能を実施させることができる。従って、本発明の開示の追跡システム10の一般的作動を記載し終えたところで、下記では、本発明の開示のある一定の態様のより明快な理解を容易にするために、追跡作動及び制御作動のより具体的な実施形態を提供する。
【0072】
次いで、
図10に移ると、ターゲットの移動を追跡するために反射電磁放射線の変化をモニタし、このモニタの結果としてアミューズメントパーク機器を制御する方法の実施形態100を流れ図として例示している。具体的には、方法100は、放射サブシステムを用いて電磁放射線(例えば、電磁放射線ビーム28)で検出区域30を氾濫させる(ブロック102)ためのエミッタ14のうちの1又は2以上(例えば、放射サブシステム)の使用を含む。例えば、制御ユニット18は、エミッタ14のうちの1又は2以上をして、検出区域30を放射電磁放射線で断続的又は実質的に連続的に氾濫させることができる。ここでもまた、電磁放射線は、逆反射マーカ24が逆反射することができるあらゆる適切な波長とすることができる。この波長は、電磁スペクトルの紫外線波長、赤外線波長、及び可視光波長を含むが、これらに限定されない。区域30内の様々な要素の区別を容易にするために、異なるエミッタ14、及び一部の実施形態では異なるマーカ24は、異なる波長の電磁放射線を利用することができることは認められるであろう。
【0073】
一般的にブロック102で表す行為に従って検出区域30を電磁放射線で氾濫した後に、方法100は、検出区域30内の1又は2以上の要素(例えば、逆反射マーカ24)から反射された電磁放射線を検出する段階(ブロック(104)に進行する。検出は、
図1及び
図2に関して上記に一般的に示すように、エミッタ14に対して配置することができる検出器16のうちの1又は2以上によって実行することができる。上記で記載し、下記でより詳細に示すように、検出を実行する機能は、逆反射電磁放射線を捕捉することが可能で、そのように特定的に構成されたあらゆる適切な要素とすることができ、検出器16から制御ユニット18に送信された情報が、マーカ24のうちのどれが検出器16に電磁放射線を反射したかに関する位置情報を保持するように、捕捉逆反射電磁放射線を検出器16の領域に相関付けることができる。具体的ではあるが非限定的な一例として、検出器16のうちの1又は2以上(例えば、検出サブシステムとして存在する)は、光学カメラ又は類似の機能内に電荷結合デバイスを含むことができる。
【0074】
上述のように、追跡システム10の作動の経過中に人々70及び/又は物体26、32が検出区域30に存在する間には、反射電磁放射線の変化が発生することになると予想することができる。これらの変化は、1又は2以上の検出器16と、制御ユニット18の処理回路によって実行されるルーチンとの組合せを用いて追跡することができる(ブロック106)。一例として、一般的にブロック106で表す行為に従って反射電磁放射線の変化を追跡する段階は、ある期間にわたって格子から反射されるパターンの変化をモニタする段階と、検出区域30に存在するある一定の吸収要素、及び/又は拡散反射要素又は鏡面反射要素によって潜在的に引き起こされるスペクトル署名の変化をモニタするか又はある一定の移動逆反射要素をモニタする段階とを含むことができる。下記で説明するように、制御ユニット18は、特定のアミューズメントパークアトラクション環境内に実行される制御の性質に基づいて、ある一定のタイプの反射変化追跡を実行するように構成することができる。
【0075】
一般的にブロック106で表す行為に従って反射電磁放射線の変化を追跡するのと実質的に同時に又はその直後に、これらの変化の結果としてある一定の情報を制御ユニット18が評価することができる(ブロック108)。本発明の開示の一態様により、評価された情報は、制御ユニット18が様々な個人の移動及び位置決めをモニタすること、及び/又は個人がある一定のアミューズメントパーク特徴部に対して適切に位置決めされているか否かに関する決定を行うことを可能にするために、1又は2以上の個人(例えば、アミューズメントパーク来園客、パーク従業員)に関連する情報を含むことができる。本発明の開示の別の態様により、制御ユニット18によって評価される情報は、検出区域30に存在する環境物体、移動物体、アミューズメントパーク機器12、又はいずれかの他のデバイス、品目、又は他の特徴部とすることができる物体26、32に関連する情報を含むことができる。情報を評価することができる方式に関する更なる詳細は、制御ユニット18によって少なくとも部分的に制御されるアミューズメントパーク機器の実施形態を参照して下記でより詳細に説明する。
【0076】
図示のように、方法100は、一般的にブロック108で表す行為に従って評価された情報(例えば、モニタ及び分析された人々及び/又は物体の移動)に基づいてアミューズメントパーク機器を制御する段階(ブロック110)を更に含む。制御ユニット18が、方法100に示す段階のうちの多くを必要に応じて実質的に連続的に実時間(例えば、検出器16の捕捉速度程度の)に実行することを可能にするために、この制御は、同時実行可能な追跡及び評価と共に実行することができることに注意しなければならない。更に、一般的にブロック110で表す行為に従って制御されるアミューズメントパーク機器は、乗り物車両、アクセスゲート、店頭キオスク、情報ディスプレイ、又はあらゆる他の起動可能アミューズメントパークデバイスのような自動機器を含むことができる。別の例として、制御ユニット18は、方法100に従って実行された追跡及び評価の結果として、火炎又は花火の点火のようなある一定のショー効果を制御することができる。これらの実施形態のある一定のものに関する更なる詳細を下記でより詳細に説明する。
【0077】
本発明の開示のより具体的な態様により、本発明の実施形態は、パークアトラクション区域内及びその直近にある車両のモニタ、及びその情報に基づいてアミューズメントパーク機器を制御することに関する。本発明の実施形態に従って制御されるアミューズメントパーク機器は、一例としてアクセスゲート、ライト、カメラ、及びテキストインジケータなどを含むことができる。
【0078】
この態様に従って、
図11は、反射パターンをモニタし、アミューズメントパーク区域内及びその周りにある車両をモニタする結果として自動アミューズメントパーク機器を制御する方法の実施形態120を示している。図示のように、方法120は、反射パターンをモニタする段階(ブロック122)を含む。ブロック122で一般的に表す行為に従って実施されるモニタは、追跡システム10を単体で、又はアミューズメントパーク制御システムの他の特徴部との組合せで用いて実施されると考えることができる。解説を容易にするために、以下に示す本発明の開示は、追跡システム10を含むいくつかの異なるデバイスに通信的に結合された制御システム、並びに制御されるアミューズメントパーク機器に言及する場合がある。
【0079】
ブロック122に従って反射パターンをモニタする段階は、
図3~
図9に関して上記で記述した方式でいくつかの異なる特徴部をモニタする段階を含むことができる。従って、ブロック122に従って実施されるモニタする段階は、検出区域30内で追跡されているマーカによって経時的に生成されるパターン、又は検出区域30に位置決めされた複数の逆反射マーカ24によっていずれか1つの時点で生成された反射パターンをモニタする段階を含む。更に、別のブロック122に従って実施されるモニタする段階は、鏡面反射及び/又は拡散反射、又は車両に関連付けられたある一定の本来的に逆反射性の要素からの逆反射を追跡するために追跡システム10が使用される状況等においてマーカ24の使用を伴わない場合がある。
【0080】
一部の実施形態において、例えば、逆反射マーカ24のうちの1又は2以上が車両の上に位置決めされ、同時に他の逆反射マーカ24が他の物体32、壁93、床92、又は検出区域30内のあらゆる他の環境特徴部上に位置決めされる場合に、ブロック122に従って反射パターンの組合せをモニタすることができる。更に、逆反射要素と逆反射マーカ24の組合せをモニタして異なるタイプの情報を決定するのに利用することができる。
【0081】
方法120は、検出反射パターンと格納された反射パターンの間の相違を決定する段階(ブロック124)を更に含むことができる。例えば、検出パターンは、いずれか1つの時点で生成される(例えば、格子を用いて)か、又は追跡された1つ又は複数の逆反射マーカ24(及び/又は逆反射要素)によって経時的に生成されるかのいずれかであるパターンと考えることができる。格納されたパターンは、車両のサイズ及び/又は形状の情報、ある一定のタイプの移動又は場所、車両に関連付けられたある一定のタイプのアクセス、車両の位置決めなどのような異なるタイプの情報に相関付けることができる制御ユニット18のメモリ22に格納されたパターンを表すと考えることができる。一実施形態において、制御ユニット18は、検出パターンが格納されたパターンに関する特定の制御アクションに相関するか否かを更に決定するために、検出反射パターンと格納された反射パターンの間の相違を決定することができる。これに代えて又はこれに加えて、この比較は、下記でより詳細に説明するその後の決定に使用される情報を出力することができる。
【0082】
方法120は、モニタされたパターンと格納されたパターンの間で識別された相違(類似性情報も与える)に基づいて車両情報を評価する段階(ブロック126)を更に含むことができる。一例として、車両は、ある一定のタイプの反射を可能にすることができる湾曲要素、光沢要素、半透明要素、又は鏡面要素を含むことができる。実際には、多くの場合に、車両には、夜間の安全運転を容易にするために、他の車両のライトによる照明を受けるある一定の逆反射要素が取り付けられる。追跡システム10の本発明の実施形態は、車両172に関連する情報を追跡して評価し、様々なアミューズメントパーク機器の自動制御を容易にするためにこれらの逆反射要素を利用することができる。例えば、追跡システム10は、車両サイズを決定する(例えば、車両の逆反射方向指示器ハウジング間の距離を決定することにより)、及び車両形状を決定する(例えば、1又は2以上のテールライト、及び/又はヘッドライトに関する反射パターンを決定することにより)等々を行い、決定された当該反射パターンを既知の車両の造り及び型式に関する格納されたパターンと比較することができる。従って、車両情報を評価する段階は、モニタされた反射を用いて車両に関連する情報を決定する段階を含むことができる。更に、評価の組合せを実施することができる。例えば、車両に取り付けられた(例えば、駐車券の購入時に)逆反射マーカ24をモニタすることができる間に、車両のサイズ及び形状を評価し、何処に行く権限が車両に与えられているかを評価するために車両の一部である逆反射要素(例えば、方向指示器反射板、ヘッドライト反射板、テールライト反射板)を使用することができる。
【0083】
方法120は、自動アミューズメントパーク機器のトリガ(防止アクションを含む)をもたらすために評価された車両情報を使用する段階(ブロック128)を更に含むことができる。例えば、評価された車両情報により、制御ユニット18は、故障車両に対する補助を自動的に急派すること、又は類似のアクションのユーザ知覚可能表示(例えば、ディスプレイに駐車推奨を提供させるための1又は2以上のライトの点灯)をトリガすることができる。
【0084】
図12は、上記で記述した方法120の1又は2以上の態様に従って本発明の開示の追跡システム10を利用するアミューズメントパーク区域138の実施形態を略示している。より具体的には、本発明の開示の追跡システム10は、敷地内車道及び制御式入園口140内の区域、又はそこに繋がれた区域内等で来園客及び/又はパーク従業員によって車両が運転される可能性があるアミューズメントパーク区域138の様々な部分に対して使用することができる。そのような区域は、図示のように、ある一定の経路(例えば、車両経路及び/又は歩行経路)を通して敷地内車道及び制御式入園口140に繋がれた露天駐車区域142、屋内駐車構造物144、及びパークアトラクション区域146を含むことができる。
【0085】
非限定例として、本発明の開示の追跡システム10は、敷地内車道及び制御式入園口140内で利用されるトラフィック制御システム148の一部として使用することができる。下記でより詳細に説明するトラフィック制御システム148は、例えば、モニタされた車両の移動に基づいてトラフィックを誘導する(例えば、ライト、又はグラフィック情報及びテキスト情報のようなユーザ知覚可能表示を用いて)ことにより、通り又は車両経路の間の交差点で往来を制御するために本発明の開示の追跡システム10を利用することができる。別の例として、露天駐車区域142は、駐車に関する推奨を提供し、ある一定の駐車スペース内の車両の駐車を補助するために、本発明の開示の追跡システム10を利用する駐車助言システム150を含むことができる。
【0086】
屋内駐車構造物144は、様々なシステム内で追跡システム10を利用することができる。
図12に示すように、屋内駐車構造物144は、駐車助言システム150の実施形態、並びに屋内駐車場トラフィック制御システム152及び/又は車両補助システム154を含むことができる。下記で説明するように、駐車助言システム150は、駐車スペースを推奨し、来園客がある一定のスペース内で車両を駐車するのを助け、更に類似のことを行うように構成することができる。屋内駐車場トラフィック制御システム152は、例えば、屋内駐車構造物144を通る車両の移動をモニタするように構成することができ、衝突を防止するための警告又は類似の情報を運転者に提供することができ、更に来園客が屋内駐車構造物144を通って移動する時に役立たせることができるあらゆる他の情報を提供する。車両補助システム154は、来園客が、自分達の車両に関して補助を要求する場合がある状況を認識するために本発明の開示の追跡システム10を利用することができる。そのような状況は、例えば、来園客が離れた場所にいて、そこから戻り、自分達の車両が始動しないこと、又は他に問題を有することが分かった場合に発生する可能性がある。例えば、本発明の開示の追跡システム10は、例えば、車両の開いたボンネットの兆候を認識することにより、又は制御ユニット18をして来園客が補助を必要とすることを屋内駐車係員に通知させる追跡システム10の応答に特定的に相関付けられた1又は2以上の波長を有する逆反射マーカの存在を検出することにより、来園客が車両問題を有する可能性があるという兆候に関して屋内駐車構造物144内の駐車スペースをモニタすることができる。
【0087】
本発明の開示の追跡システム10は、パークアトラクション区域146内のトラフィックを制御するために使用することができる。図示のように、アミューズメントパーク区域138は、パークアトラクション区域146の様々なセクション内に統合されたパークトラフィック制御システム156を含むことができる。下記でより詳細に説明するように、パークトラフィック制御システム156は、例えば、パークを通って搬送車を運転している場合があるパーク従業員に視覚インジケータを提供する(例えば、ライト又はグラフィック情報又はテキスト情報のようなユーザ知覚可能表示を用いて)ことにより、来園客経路に対して車両の移動を制御するために、パークアトラクション区域146を通る様々な通路をモニタするように構成することができる。追跡システム10は、パーク内の開門を自動的に制御して、別個のものであるが来園客経路と交差する可能性がある様々なサービス経路のアクセスを可能にするために、移動をモニタするように構成することができる。
【0088】
上述の解説から明らかなように、アミューズメントパーク区域138は、追跡システム10の実施形態を利用することができるいくつかの区域を含むことができる。この点に関して、以下に示す解説は、来園客が、制御式入園口140から様々な駐車区域を通ってアトラクション区域146まで区域138を通って進行する時に追跡システム10をアミューズメントパーク区域138内に統合することができる方式の様々な実施形態を説明するものである。
【0089】
上述のように、追跡システム10は、交差点でのトラフィックを制御するために使用することができる。
図13は、例えば、交差点170のトラフィックをより効率良く誘導するために本発明の開示の追跡システム10を利用することができる1つのそのような交差点170の俯瞰図である。交差点170は、例えば、アミューズメントパーク区域138の外側の道路にある交差点、アミューズメントパーク区域138内(例えば、敷地内車道及び制御式入園口140内)にある車両交差点、及びアミューズメントパーク区域138内(例えば、パークアトラクション区域146)にある経路交差点(例えば、歩行経路及び車両経路)を表す場合がある。実際に、一態様において、交差点170は、
図12のトラフィック制御システム148及び/又はパークトラフィック制御システム156の実施形態の実施を表す場合がある。
【0090】
図示の交差点170は、各方向に2つの車線を有する4方向交差点である。しかし、他の実施形態において、交差点170は、あらゆる個数(例えば、2つ、3つ、4つ、5つ、6、又は7つ以上)の方向に車両172を誘導するあらゆる本数の車線を含むことができる。交差点170は、その各進行方向の上に位置決めされた(例えば、トラフィックを誘導するために使用されるライトを保持するものと同じケーブルに装着されたか、又はそこから吊り下がる)追跡システム10を含むことができる。しかし、他の実施形態において、あらゆる望ましい個数(例えば、各車線に対して1つ)の追跡システム10を車両172が交差点170で停止する(例えば、ライトが緑色に変わるまで、又は車両172が渡ることを可能にするあらゆる他の指示があるまで)スペースまでの明瞭な視線を与えるあらゆる望ましい場所に配置することができる。車両172が交差点170で停止するスペースは、その上に位置決めされた逆反射マーカ24を含むことができる。一部の実施形態において、各車線は、単一逆反射マーカ24を含むことができるが、他の実施形態は、図示のように逆反射マーカ24の群を含むことができる。
【0091】
追跡システム10は、交差点170の前のこれらのスペースに向けて電磁放射線ビーム28を放射することができ、逆反射マーカ24から反射して戻された電磁放射線は、いずれかの車両172が交差点170で待ち状態にあるか否かを示すことができる。例えば、図示の実施形態において、交差点170の反対端にある道路の第1のセクション174と第2のセクション176とに沿って交差点170を通過する車両172は待ち状態にない。より具体的には、検出器16は、これら2つのセクション174、176に沿った逆反射マーカ24から反射された電磁放射線を検出することができる。例えば、検出器16は、車両172が逆反射マーカ24の上を通っているが、マーカ24の上に停止していないことを示す比較的短い時間フレームにわたる第1及び第2のセクション174、176内の逆反射マーカ24の複数の反射パターン変化(例えば、約0.1秒と約5秒の間の時間にわたって検出される反射の変化のような僅か数秒程度のもの)を検出することができる。
【0092】
一方、図示の車両172のうちで第1及び第2のセクション174、176に対して交差する方向(例えば、実質的に直角)に延びる道路の第3のセクション178及び第4のセクション180に沿って交差点170を通過するいくつかは待ち状態にある。検出器16は、覆われた逆反射マーカ24から反射するいかなる電磁放射線も検出することができず(例えば、10秒よりも大きい比較的長い時間量にわたって発生する逆反射マーカ24からの反射パターンの変化を検出する)、従って、制御ユニット18は、車両172が緑色のライトを待っていると決定することができる。この決定の結果として、制御ユニット18は、トラフィック流れを調節するための制御信号を交差点170に送ることができる。
【0093】
この点に関して、
図14の拡大図に示すように、追跡システム10は、第1のライトインジケータ184、第2のライトインジケータ186、及び第3のライトインジケータ188(例えば、緑色、黄色、及び赤色のライト)を有する信号機182のような交差点170にある様々な標識類と統合することができる。交差点170を通って進行する第3及び第4のセクション178、180上の車両172が待ち状態にあるという制御ユニット18による例示的決定を参照すると、制御ユニット18は、第1のライトインジケータ184(例えば、赤色ライト)を第1及び第2のセクション174、176に対して点灯させ(例えば、第2のライトインジケータ186、例えば、黄色ライトが短時間にわたって点灯され、トラフィックが減速した後に)、第3及び第4のセクション178、180に対する第3のライトインジケータ188(例えば、緑色ライト)を点灯させることができる。このようにして、追跡システム10は、交差点170におけるトラフィック信号の効率を高めることができる。図示の実施形態は、セクション174、176、178、180のスペース上に逆反射マーカ24を含むが、追跡システム10の他の実施形態は、交差点170で待ち状態にある車両172を車両172から反射された電磁放射線の格納された予め決められた痕跡との比較に基づいて識別するように構成することができる。更に、追跡システム10は、自動二輪車、自動車、トラック、トレーラ、又は交差点170で停止する可能性があるあらゆる他の車両172のようないくつかの異なるタイプの車両172を検出する(例えば、逆反射マーカ24又は検出ターゲットの車両痕跡に基づいて)ように構成することができる。実際に、追跡システム10は、政府機関によって出されたタグ、例えば、ナンバープレートタグ又はフロントガラスタグからの逆反射を検出するように構成することができる。従って、逆反射マーカ24(又は他の逆反射材料)は日光によって不鮮明になる可能性がないので、本発明の開示の追跡システム10は、交差点170において車両172を追跡するためのより強力な方法を提供することができる。
【0094】
来園客が敷地内車道及び制御式入園口140を通ってアミューズメントパーク区域138に入ると、来園客が訪ねようと考えている様々なパークアトラクション、アミューズメントパーク区域138の場所に関して来園客が何処に滞在する可能性があるかということなどに基づいて駐車に関するいくつかのオプションを来園客に提供することができる。この点に関して、来園客は、自分達の車両172に対する特定のタイプの駐車を購入したか、又はそれを購入するというオプションを提示される場合がある。ある一定の実施形態において、追跡システム10は、下記で説明するように、駐車購入に関連付けられたタグ又は類似の特徴部を認識するように構成することができる。例えば、ある一定の実施形態において、敷地内車道及び制御式入園口140は、車両172に関する様々な識別情報に基づいて、来園客車両172が露天駐車区域142又は屋内駐車構造物144のうちのいずれか又は両方にアクセスすることを可能にすることができる。
【0095】
図15に示すように、例えば、車両172には、逆反射マーカ24のうちの1又は2以上を含むことができる車両タグ200を取り付けることができる。車両タグ200は、バックミラーに取り付けられる吊り下げタグ、車両172のフロントガラスに固定されるステッカー、又は類似の特徴部とすることができる。車両172がアミューズメントパーク区域138を通って進行すると、例えば、制御式入園口140を通って走行すると、車両172は、マーカ24のうちの1又は2以上によって逆反射された電磁放射線の特定の波長に基づいてある一定のタイプの車両タグ200を認識するように構成された追跡システム10を有する実施形態の入園システム202に遭遇する。入園システム202は、アミューズメントパーク区域138を通して様々な区域に車両トラフィックを誘導するように構成されたトラフィック制御システム148の特定の実施形態を表すと考えることができる。
【0096】
図示のように、車両172は、入園経路204に沿って進行することができ、入園システム202の制御式アクセスゲート206に遭遇する。制御式アクセスゲート206は、図示のように、各々がそれぞれのゲート起動デバイス212、214(すなわち、第1のゲート起動デバイス212及び第2のゲート起動デバイス214それぞれ)に接続された第1の可動ゲート208及び第2の可動ゲート210を例示的に含むことができる。ゲート起動デバイス212、214は、下記で説明するように、車両172が露天駐車区域142又は屋内駐車構造物144に通過することを可能にするために、それぞれの可動ゲート208、210を移動するように構成される。
【0097】
ゲート起動デバイス212、214は、追跡システム10の制御ユニット18(又は制御ユニット18に通信的に結合されたアミューズメントパーク制御システムの他の特徴部)に直接的又は間接的に通信的に結合することができる。追跡システム10は、下記で説明するように、入園経路204からの逆反射をモニタする段階に応答してゲート起動デバイス212、214の作動を制御することができる。従って、入園経路204、特にそのうちでアクセス制御ゲート206の近くにある部分は、追跡システム10の検出区域30と考えることができる。システム10のエミッタは、電磁放射線ビーム28を入園経路204内に放射し、それによって車両タグ200、特にタグ200上に存在する逆反射マーカ24のようないずれかの逆反射材料を照明する。検出器16は、車両タグ200からの逆反射電磁放射線の感受時に、感受した特定の波長を示す信号を制御ユニット18による処理に向けて送ることができる。従って、制御ユニット18は、逆反射電磁放射線を評価し、検出波長に関する様々な解析に基づいて、第1の可動ゲート208又は第2の可動ゲート210のいずれを開くかを決定することができる。
【0098】
図示のように、制御ユニット18は、車両タグ200からの逆反射電磁放射線に基づいて、第1の可動ゲート208を開くべきであると決定している。矢印216で一般的に示すように、制御ユニット18は、第1の可動ゲート208を露天駐車区域142をもたらす第1の入園経路218に開かせる制御信号を第1のゲート起動デバイス212に供給している。他の実施形態において、制御ユニット18は、車両172が屋内駐車構造物144をもたらす第2の入園経路220に入ることができるように制御ユニット18が第2の可動ゲート210を開くべきであることを示すように車両タグ200が電磁放射線を逆反射していると決定することができる。
【0099】
追跡システム10は、トラフィック制御システム148の様々な要素に必ずしも直接的に通信的に結合されなくてもよいことに注意しなければならない。必ず直接的ではなく、図示のように、制御ユニット18は、ゲートコントローラ222と直接的又は間接的な通信しているとすることができる。ゲートコントローラ222は、ゲート208、210に独特の制御アクションに関する命令、及び/又はこれらの制御アクションに関する逆反射波長に関連する情報を格納する関連の処理回路を含むことができる。従って、追跡システム10による逆反射電磁放射線の感受に基づく決定は、追跡システム10自体が実施するか又は追跡システム10と通信する他の特徴部が実施することができる。一例として、制御ユニット18は、ゲートの作動及び制御の特定の符号又は別の実施を含むことができ、又は単純に、未処理データ又は最小限にしか処理されていないデータをゲートコントローラ222に送ることができ、次いで、ゲートコントローラ222は、識別された波長とゲート208、210のいずれかの開門に関連付けられた格納された波長との間の様々な比較に基づいて、ゲート208、210のいずれかをゲート起動デバイス212、214によって開かせることができる。
【0100】
ゲートコントローラ222は、様々なキオスク又は他の発券システムと通信的に結合することができ、それによって車両タグ200が、露天駐車区域142内の駐車スペースの購入又は屋内駐車構造物144内の駐車スペースの購入のいずれに関連付けられたものであるかをゲートコントローラ222が決定する(例えば、逆反射マーカ24の光学特性に基づいて)ことを可能にすることができる。例えば、ゲートコントローラ222(又は制御ユニット18)は、車両タグ200から検出された波長を特定の駐車購入に関連付けられた格納された値に対して比較することができ、相応にゲート208、210のいずれかを開くことができる。
【0101】
来園客が入園経路204を道なりに、又はそこを通って第1又は第2の入園経路218、220のうちのいずれかの中に進行すると、車両172及びそれに関連付けられた来園客には、露天駐車区域142又は屋内駐車構造物144の駐車助言システム150が駐車に関する推奨を提供することができる。
図16は、電子ディスプレイ230を含む駐車助言システム150の実施形態及び追跡システム10の実施形態を描示している。より具体的には、図示の電子ディスプレイ230は、第1又は第2の入園経路218、220の近くの地面上でライト又はグラフィック情報又はテキスト情報のようなユーザ知覚可能表示を提供するために、ディスプレイ230が車両172から視認可能である(例えば、車両が露天駐車区域142又は屋内駐車構造物144のいずれかに向けて移動するときに)位置に位置決めされる。しかし、他の実施形態において、電子ディスプレイ230は、追跡システム10のうちの1又は2以上の回路のようなアミューズメントパークの制御回路(例えば、駐車助言システム150又は別のモニタリングシステムの一部として実施された)と通信するように構成されたモバイル電話、タブレット、全地球測位システム(GPS)などのようなモバイルデバイスの一部とすることができる。図示の駐車助言システム150は、ディスプレイ230の近く(例えば、その上部)に位置決めされたエミッタ14及び検出器16の実施形態を利用し、それによってエミッタ14が、検出器16によって後に感受される電磁放射線を車両タグ200に逆反射させることを可能にすることができる。逆反射電磁放射線は、車両172の様々な態様を示すことができる。例えば、車両172の様々な態様は、車両172のサイズ、車両172の重量、車両172内の搭乗者の人数、及び車両タグ200に関連付けられた類似の情報(例えば、追跡システム10がアクセス可能なデータベース上に格納された)を含むことができる。
【0102】
一例として、車両タグ200は、車両172が特定のタイプのチケット(例えば、パークアトラクション区域146に近めの駐車スペースに対する高額チケット)を購入したことを制御ユニット18に信号送信するように電磁放射線を逆反射することができる。
図16の実施形態において、制御ユニット18は、車両タグ200から逆反射された電磁放射線を評価し、タグ200に関連付けられた様々な態様に基づいて推奨を提供するように構成される。図示のように、制御ユニット18は、駐車を容易にするために車両172の運転者が視認することができるテキスト情報又はグラフィック情報232をディスプレイ230をして提供させることができる。
【0103】
制御ユニット18に示す推奨は、必ずしも車両タグ200だけに限定されない追加情報に基づくことができる。例えば、図示のように、制御ユニット18は、露天駐車区域142又は屋内駐車構造物144内に少なくとも部分的に配置することができる駐車モニタリングシステム234に結合することができる。駐車モニタリングシステム234は、関連の追跡システム10を更に有することができる。駐車モニタリングシステム234は、駐車に利用可能ないくつかのスペースをモニタし、この情報を制御ユニット18に供給することができる。車両172に関連する情報に基づいて(例えば、車両タグ200から得られた情報、又は逆反射から利用可能な他のタイプの情報又はその関連データに基づいて)、駐車モニタリングシステム234は、制御システム142がより適切な推奨を提供することを可能にするために、利用可能スペースを車両情報に対して比較することができる。この場合に、制御ユニット18は、車両データに基づいて推奨する駐車スポットを電子ディスプレイ230に提供させる。
【0104】
別の例として、追跡システム10は、車両172のサイズ及び/又は形状を評価するために車両172上に存在する曲面ガラスを利用し、この評価に基づいて推奨を提供することができる。例えば、車両のフロントガラス235のような車両172の様々なガラス含有特徴部が曲面である場合があり、エミッタ14によって放射された電磁放射線ビーム28の少なくとも一部の量の逆反射を受ける可能性がある。検出器16は、この逆反射電磁放射線を感受することができ、車両172のサイズ及び/又は形状を決定又は他に推定するために、逆反射の性質を評価することができる。追跡システム10は、これに加えて又はこれに代えて、いくつかの状況では逆反射特質を有する可能性がある車両のヘッドライト、テールライト、駐車ライト、フォグライト等からの逆反射を利用することができる。実際には、追跡システム10は、車両172を評価して駐車推奨を提供するために、車両172上に存在するこれらの特徴部のうちのいずれか1つ又は組合せからの逆反射を評価することができる。
【0105】
これに加えて又はこれに代えて、第1及び第2の入園経路218、220に沿って配置された逆反射マーカ24の1又は2以上の格子パターン236が存在する場合がある。追跡システム10は、格子236からの反射をモニタし、マーカ24からの反射の変化(例えば、反射パターンの変化)に基づいて、車両172に関する様々な態様を評価することができる。例えば、追跡システム10は、車両172に対して適切な(例えば、標準又は小型の)駐車スペースを決定するために、格子236のうちのどの程の量を車両172が覆うかに基づいて(格子236からの反射の変化に基づいて)、車両のサイズ及び形状を評価することができる。
【0106】
露天駐車区域142及び/又は屋内駐車構造物144内に類似の格子を配置することができる。アミューズメントパーク区域138を通る来園客の移動を続けると、車両172が第2の入園経路220内、更に屋内駐車構造物144内に移動する実施形態において、来園客は、様々な実施形態の追跡システム10及びそれが屋内駐車構造物144の様々な特徴部に統合される方式に遭遇する可能性がある。そのような統合の一実施形態を屋内駐車構造物144の壁250に装着された本発明の開示の追跡システム10を含む屋内駐車場トラフィック制御システム152の実施形態の斜視図である
図17に描示している。
【0107】
図示のように、壁250は、屋内駐車構造物144を通る移動方向に基づいて駐車を容易にするために対向方向に位置決め(角度決定)することができる第1の駐車スペースセット252と第2の駐車スペースセット254とを分離する。明らかであろうが、何台かの車両172が屋内駐車場を通って移動している時に、車両172が壁250のコーナ256を回ろうと試みる可能性がある状況が存在する場合がある。本発明の実施形態は、屋内駐車構造物144を通る移動を容易にし、車両172間の又は屋内駐車場構造特徴部との潜在的な擦れ合いか又は他の衝突を軽減するために、本発明の開示の追跡システム10がコーナ256に装着されるか又は近くにある構成を含む。
図17に示す特定の実施では、追跡システム10は、エミッタ14が第1の逆反射マーカセット258及び第2の逆反射マーカセット260を照明するようにコーナ256上に位置決めされたエミッタ14及び検出器16を含む。
【0108】
同じく検出器16も、第1の逆反射マーカセット258及び第2の逆反射マーカセット260から逆反射された電磁放射線を感受するように位置決めされる。第1の逆反射マーカセット258の配置は、第1の車両経路262と考えることができる第1の予想移動経路262が第1のマーカセット258の上を移動するようなものである。従って、車両172が経路262に沿って進行するときに、車両172は、第1のマーカセット258に関連付けられたマーカ24の少なくとも一部を覆うことになり、それによって第1のセット258によって生成される反射パターンに変化が引き起こされる。追跡システム10は、車両172が第1のセット258の一部分を覆う方式に基づいて、コーナ256の周りの車両172の予想経路を決定することができる。追跡システム10は、第2の車両経路264と考えることができる第2の予想移動経路264に沿って配置された第2の逆反射マーカセット260に関して類似の機能を更に実施することができる。第1のマーカセット258及び/又は第2のマーカセット260からの反射パターンをモニタする段階に基づいて、追跡システム10に関連付けられた制御ユニット18(又はアミューズメントパーク制御システムの別の制御ユニット)は、第1及び第2の予想車両経路262、264に沿って進行する車両172によって決定される実際の車両経路を調節する必要がある場合があるか否かを決定することができる。更に、逆反射マーカ24のセット258、260は、追跡システム10によるセット258、260の間の区別を容易するために異なる光学特質を有することができる。例えば、逆反射マーカ24のセット258、260は、検出器16に戻る異なる波長の電磁放射線の逆反射をもたらす異なるコーティングを有することができる。従って、ある一定の実施形態において、検出器16は、波長の各々を別個に包含する帯域幅又は両方の波長を包含する単一帯域幅を含む1又は2以上の光学フィルタを含むことができる。そのようなフィルタは、追跡システム10が、特定的にこれらのマーカ24からのものである逆反射をより容易に認識して評価することを可能にすることができる。
【0109】
上述のような決定を実施する結果として、制御ユニット18は、回避される接近中の車両が存在する可能性があることを車両172内の来園客に助言するための1又は2以上の視覚表示を第1及び/又は第2の車両経路262、264上の車両172に提供することができる。実際には、追跡システムは、壁250の反対側にいる別の車両172の存在をこの存在のいずれかの逆反射検出に基づいて車両172に通知するように構成することができる。
【0110】
そのような表示を提供するために、追跡システム10は、第1の助言ライトセット266及び第2の助言ライトセット268のような知覚可能インジケータに通信的に結合することができる。第1の助言ライトセット266は、関連の第1のライト270及び第2のライト272を含むことができ、制御ユニット18は、第1の予想移動経路262に沿って進行する車両172に視覚警告又は類似の表示を提供するために第1のライト270又は第2のライト272を選択的に照明させることができる。同じく制御ユニット18は、第2の予想移動経路264に沿って進行する車両172に警告又は類似の表示を提供するために第2の助言ライトセット268の第3のライト274又は第4のライト276を選択的に照明させることができる。
【0111】
屋内駐車場トラフィック制御システム152に示す表示は、必ずしも有色ライト又は類似の表示に限定されない。これらに限定されるのではなく、一部の実施形態において、屋内駐車場トラフィック制御システム152は、1つの車両172の移動を阻止し、一方、車両172のうちの別を通過させるように機能する様々なタイプのゲート又は類似の物理的阻止特徴部を含むことができる。同様に、屋内駐車場トラフィック制御システム152は、可聴表示又は屋内駐車構造物144を通って移動する車両の実際の画像のような他のタイプの警告表示を含むことができる。屋内駐車場トラフィック制御システム152は、一部の実施形態において、対処することを必要とする可能性があるいずれかの潜在的状況(例えば、動かなくなった車両又は物が車両経路を塞いでいる)を駐車係員に通知することができるように、駐車係員のブース又は事務所に関連付けられたワークステーションに通信的に結合することができる。
【0112】
車両172が駐車スペース252のうちのある一定のものの近くに到着すると、来園客は、車両172を駐車スペースのうちの1つ280の中に駐車し始めることができる。
図18に示すように、本発明の開示の追跡システム10は、上述の実施形態に加えて又はその代替として、スペース280内に車両172を駐車するのに来園客を補助するために使用することができる。具体的には、
図18は、駐車において来園客を補助するために複数の追跡システム10を利用する車両補助システムの実施形態154を描示している。しかし、他の実施形態において、本明細書で開示する車両補助システム154を実施するのに、単一の本発明の開示の追跡システム10を利用することができることに注意しなければならない。
【0113】
図18の追跡システム10は、駐車において来園客を補助する及び/又は
図16に関して上述した駐車モニタリングシステム234に駐車スペース占有情報を提供するように構成することができる。図示の屋内駐車構造物144内では、本発明の開示の追跡システム10は、駐車場/駐車構造物の管理の効率を高めるために使用される。具体的には、追跡システム10は、空いている駐車スペースの視覚表示を車両172内の来園客に提供することができるように、車両が何処に駐車されているかを決定するように構成することができる。例えば、視覚表示は、駐車スペース280の各々の上方の壁250上又はその近くに装着されたライト290によって提供することができる。図示のように、制御ユニット18は、駐車構造物144の床292上に位置決めされた逆反射マーカ24をモニタすることができ、スペースのうちの1つの中にあるマーカ24からの逆反射の変化を検出した時に、駐車スペース280が空いている場合はライト290を点灯させ、駐車スペース280が占有されている場合は消灯させることができる。そのようなライト290は、駐車構造物144に入ってくる人々をこの表示なく駐車するのに要することになる時間よりも短い時間内に空きスペース474のうちの1つに誘導することができる。この図では、スペースB10及びB11に関連付けられたライト290は点灯されており、これらのスペースが空いていることを来園客に通知している。
【0114】
更に、スペース280の占有に関連する情報は、アミューズメントパーク区域138の1又は2以上の集中制御システムに関連付けることができる駐車モニタリングシステム234に向けることができる。従って、駐車モニタリングシステム234は、このシステム自体に占有情報を駐車助言システム150及び/又は自動駐車券キオスクに伝達させる駐車券販売に関連付けられたデータベースを更新するか又は更新させる等々を行う符号又は他の格納された命令を含む関連の処理回路を含むことができる。
【0115】
図示の実施形態において、駐車スペース280は、各々に独自の追跡システム10(例えば、エミッタ12、検出器16、及びライト290の制御のために構成された制御ユニット18)が装備されている。追跡システム10は、対応するスペース280内の車両172の存在を検出するように構成することができる。図示の実施形態において、各駐車スペース280は、そこに駐車された車両172によって占有されることになる場所上に位置決めされた逆反射マーカ24の群を有する。この場合に、検出器16は、逆反射マーカ24から反射する電磁放射線の存在(又は不在)を表す信号を制御ユニット18に送ることができ、制御ユニット18は、検出器16からの信号に基づいてライト290に制御信号を送る。この制御信号は、先に覆われていた逆反射マーカ24が露出して検出可能な時に、ライト290の状態を変更することができる(例えば、赤色から緑色に、消灯から点灯に)。こうして追跡システム10は、比較的遠くにいる人が空きスペース280を識別し、動いてその中に駐車することを可能にするように、与えられた時点でどの駐車スペース280が利用可能であるかを示すことができる。図示の車両172は自動車であるが、追跡システム10は、他のタイプの車両172の存在を検出することができることに注意しなければならない。例えば、自動車、自動二輪車、又はあらゆる他の車両172は、逆反射マーカ24を検出器16の視点から覆う可能性がある場所に逆反射マーカ24の群を配置することができる。更に、図示の実施形態は、独自の追跡システム10(例えば、エミッタ12、検出器16等)を有する各駐車スペース280を示すが、他の実施形態において、駐車構造物144は、検出を行って複数の駐車スペース280の上方にあるライト290に一度に制御信号を送る1つの追跡システム10を含むことができることに注意しなければならない。
【0116】
本発明の開示のある一定の実施形態により、車両172が駐車スペース280内に位置決めされる方法に関連するある一定の態様を評価するために、本発明の開示の追跡システム150を更に使用することができる。次いで、屋内駐車構造物144内の駐車スペース280のうちの1つの実施形態の俯瞰図である
図19を参照して、追跡システム10によって車両172の位置決めを評価するために、マーカ24をスペース280に対する様々な場所に配置することができる。
図19に図示の実施形態は、検出器16及び検出器16の視点を表すと考えることができ、従って、明瞭化の目的でこれらの要素を示していない。
【0117】
図示の実施形態において、マーカ24は、分離線300のいずれかの側に配置することができる。一般的に、分離線300は、駐車スペース280の境界を線引きする。ある一定の実施形態において、分離線300は、逆反射材料を含むことができる。従って、追跡システム10は、逆反射電磁放射線に基づいて駐車スペース280の境界を検出することができる場合がある。線300のいずれかの側に位置決めされたマーカ24は、制御ユニット18が、例えば、隣接スペース301内に駐車する可能性がある車両172に関連する情報に基づいて、駐車スペース280のいずれかの側に別の車両が隣接スペース301内に駐車するほど十分なスペースがあるか否かを評価することを可能にすることができる。一例として、スペース280内の車両が線300のうちの1つの内側に位置決めされたマーカセット302の一部又は全てを覆う場合に、スペース280内の車両172が線300に比較的近いと考えることができる。しかし、第1のマーカセット302は覆われる(又はその一部分が覆われる)が、線300が全く覆われない場合に、車両172は、スペース280内に適切に駐車されていると考えることができる。これらの場合とは反対に、線300からの逆反射電磁放射線パターンの変化が部分的又は全面的に遮断されていると制御ユニット18が決定するような逆反射電磁放射線を追跡システム10が感受する場合に、駐車助言システム150は、隣接スペース301内に駐車することを小さめの車両172に対してのみ推奨することができる。不適切に駐車された車両172を示すために、信号(例えば、駐車スペース280の上方のライト)を利用することができる。
【0118】
図示の駐車スペース280は、線300に対する逆反射材料を含むことを必ずしも必要としない。線300に対する逆反射材料を含む代わりに、ある一定の実施形態において、セット302のマーカ24のうちのいずれかのもののいずれかのカバレージが、スペース280内の車両172が線300に過度に近いことを示すことになるように、第1のマーカセット302を線300に十分に近い場所に配置することができる。そのような決定の結果として、追跡システム10の制御ユニット18又はこの制御ユニットと通信する他の特徴部は、スペース280内に車両172を駐車している人に、その人の車両172の位置を調節しなければならないという表示、又はその人の車両がスペース280に対して適切なサイズのものではない可能性があるという表示(例えば、
図18に示すような点灯ライト)を提供することができる。上述の場合のように、マーカ24のカバレージに基づいて、追跡システム10は、必要に応じて駐車推奨を提供することを可能にする入力を駐車助言システム150に供給することができる。
【0119】
ある一定の実施形態において、アミューズメントパーク区域138は、屋内駐車構造物144及び/又は露天駐車区域142内に、来園客の車両172が問題を抱えている時に来園客を補助することを可能にする車両補助システム154の実施形態を含むことができる。システム154のそのような実施形態を
図20に示す斜視図に描示している。具体的には、
図20の斜視図は、本発明の開示の追跡システム10によってモニタされる複数の駐車スペース280を有する屋内駐車構造物144の実施形態を描示している。図示のように、追跡システム10のエミッタ14は、駐車構造物144のある領域をある一定の波長の電磁放射線で氾濫させることができ、この電磁放射線は、車両タグ200から逆反射され、及び/又は車両172の要素から逆反射、拡散反射、又は鏡面反射される可能性がある。制御ユニット18は、駐車スペース280内から逆反射された電磁放射線(例えば、逆反射光)が、車両172のうちの1又は2以上が補助(例えば、保守、ジャンプスタート、修理)を必要とするか否かを示すか否かを評価するように構成することができる。
【0120】
図示の実施形態において、追跡システム10は、車両タグ200、より具体的には車両タグ200上の1又は2以上の逆反射マーカ24をモニタするように構成される。車両タグ200は、通常は反射状態にある第1の逆反射マーカ24Aを含むことができる。一実施形態により、車両タグ200は、第2の逆反射マーカ24Bを更に含むことができ、このマーカは、それが電磁放射線を受光及び/又は反射するのを防止する取外し可能不透明材料310によって通常は覆われることになる。例えば、車両タグ200は、来園客の車両172が問題を抱えた時に、来園客が取外し可能不透明材料310を取り外すことができ、補助を受けることになるという来園客に対する取り扱い説明を含むことができる。従って、追跡システム10は、第2の逆反射マーカ24Bからの反射を検出した場合に、適切な表示及び/又は制御のアクションを取ることができる。
【0121】
この検出を可能にするために、第1の逆反射マーカ24Aと第2の逆反射マーカ24Bは、異なる波長の電磁放射線を逆反射するように構成することができ、又は追跡システム10によってかなりの異なる光学特質を有することができる。従って、追跡システム10は、第2の逆反射マーカ24Bがエミッタ14からの電磁放射線を逆反射し始める時を識別するように構成することができる。第2のマーカ24Bによるこの逆反射を検出する段階に応答して、追跡システム10は、屋内駐車場係員の事務所又はブースに関連のワークステーション312に、1又は2以上の車両172が補助を要求する場合があることを係に通知する表示を供給することができる。例えば、そのような通知は、屋内駐車場係員のディスプレイ314上に視覚的に、又は一連のビープ音又はあらゆる他の可聴表示を用いて聴覚的に、又はその組合せで提供することができる。
【0122】
これに加えて又はこれに代えて、第1の逆反射マーカ24Aと第2の逆反射マーカ24Bは、実質的に同じ手法で構成することができる。すなわち、第1の逆反射マーカ24Aと第2の逆反射マーカ24Bは、実質的に同じ方式及び実質的に同じ波長(例えば、検出器16又は制御ユニット18又はその両方によって定められる許容範囲の)で電磁放射線を逆反射するように構成することができる。そのような実施形態において、追跡システム10は、1つの逆反射マーカ24の別のものに対する近接度を決定するように構成することができる。現在逆反射している2つの逆反射マーカが互いに十分に近くにあり、従って、同じ車両タグ200上に設けられている可能性が高いことをある一定の信頼度で決定した時に、追跡システム10は、車両172が補助を必要とすることを駐車係員に通知するためにワークステーション312への通信を開始することができる。
【0123】
更に、車両補助システム154は、車両タグ200及び関連の逆反射マーカ24の使用を必ずしも必要としない場合がある。車両タグ200に加えて又はその代替として、追跡システム10は、持ち上げられた車両のボンネット316のような車両の問題を示すある一定のタイプの反射を検出するように構成することができる。例えば、車両のボンネット316の一部分は、エミッタ14から放射された光28を検出器16及び制御ユニット18によってかなりの特徴的な方式で反射する可能性がある。従って、来園客が車両のボンネットを持ち上げたと決定した時に、追跡システム10は、来園客に自動的に補助を提供することができるようにワークステーション312に通信を開始することができる。そのような検出は、検出器16が車両172の立体視野を有することができるシステム10の立体構成に基づくパターン検出によって達成することができる。例えば、検出器16は、車両タグ200及びその関連のマーカ24をボンネット316が持ち上げられるまで検出することができる。持ち上げられたボンネット316は、検出器16が逆反射マーカ24から逆反射された電磁放射線を感受するのを阻止することができる(例えば、マーカ24が電磁放射線ビーム28を受光することが持ち上げられたボンネット316によって阻止されることに起因して)。
【0124】
来園客が敷地内車道及び制御式入園口140を通ってアミューズメントパーク区域138内に入り、自分の車両172を駐車した(例えば、露天駐車区域142又は屋内駐車構造物144内に)後に、駐車中に車両のモニタリングを超えた比較的小さいアクション(来園客の車両にかかわる)が行われる可能性がある。しかし、本発明の開示の追跡システム10は、パークアトラクション区域146内のある一定のタイプの歩行トラフィックと歩行トラフィック及び車両トラフィックの組合せとを制御するために使用することができる。追跡システム10をトラフィック制御システム156の一部としてパークアトラクション区域146内で利用することができる方式の例を
図22に描示す俯瞰図に示している。
【0125】
具体的には、
図22は、第1のアトラクション区域332Aを第2のアトラクション区域332Bに繋ぐ来園客経路330の実施形態を示している。来園客経路330は、来園客がアミューズメントパーク内の様々なアトラクション間で歩く際の来園客の歩行トラフィックを主として受け持つ経路とすることができる。しかし、カート又は類似の搬送手段のようなある一定の小さめの車両も、来園客経路330に沿って進行する場合がある。図示の来園客経路330には、第1のサービス提供区域336Aと第2のサービス提供区域336Bとを繋ぐことができるサービス経路334が交差する。第1及び第2のサービス提供区域336A、336Bは、アトラクション区域332又はアミューズメントパークの他の特徴部に関するサービス提供区域とすることができる。サービス提供区域336は、来園客経路330に沿って得られる視点から来園客が必ずしも視認することができない場合があり、実際に隠れている可能性があることを認めることができる。
【0126】
例えば、
図22の図示の実施形態に示すように、様々な環境特徴部338は、経路330の周りの異なる場所に位置決めされる場合があり、それによってサービス提供区域336の視界が遮られる。環境特徴部338は、一例として、ある一定のタイプのゲーム、ショー、レストラン、店頭、及び休憩所などのためのブースのような娯楽機能を有するか又は持たない可能性がある物理的特徴部を含むことができる。従って、ある一定の状況では、来園客が、サービス車両又はカート340のようなサービス経路334に沿って進行している車両トラフィックを必ずしも容易に見ることができない可能性があることを認めなければならない。
【0127】
本発明の実施形態により、追跡システム10は、来園客経路330とサービス経路334との交差点をモニタし、このモニタに基づいて歩行トラフィック及び/又はサービストラフィックの流れを制御するように構成することができる。図示のように、追跡システム10は、サービス経路334の異なるセクションへのサービス車両340によるアクセスを制御するほど十分なモニタリングを可能にする様々な場所に位置決めすることができる。図示のように、追跡システム10Aとしてマーク付けしている第1の実施形態の追跡システムは、アミューズメントパークの環境特徴部338に固定することができる。例えば、第1の実施形態の追跡システム10Aは、環境特徴部338の建物又は他の類似特徴部に固定することができる。これに加えて又はこれに代えて、追跡システム10Bとしてマーク付けしている第2の実施形態の追跡システムは、経路330、334のいずれか又は両方からの逆反射をモニタするように適切に位置決めされた独立型ユニットとすることができる。
【0128】
図示のように、追跡システム10は、経路334に沿って来園客経路330のいずれかの側に位置決めされた可動ゲート344の移動を制御するゲート起動デバイス342に通信的に結合することができる(直接的又は間接的に)。
図22の追跡システム10がアミューズメントパーク内のトラフィックの流れを制御するように作動させることができる方式の例として、追跡システム10は、経路330、334上に位置決めされた(例えば、格子345として)固定マーカ24からの逆反射とすることができるか又は個人70又は他の物体32(
図1及び
図7を参照されたい)に取り付けられた移動する逆反射マーカ24とすることができる経路330、334のいずれか又は両方に沿う逆反射をモニタすることができる。十分な人数の人々70がサービス経路334のある一定の範囲の外側にいると決定した時に、追跡システム10は、サービス車両340が経路334に沿って進行することができるように可動ゲート344の移動を開始することができる。
【0129】
追跡システム10は、パークトラフィック制御システム156に関連付けられた代替又は追加の機能を有することができる。例えば、追跡システム10は、サービス車両340が通ることを可能にするために経路330のある一定の区域内に留まるように来園客に助言するための視覚表示、又は単純にサービス車両340が間もなく通過することになるという警告としての視覚表示を経路330上の来園客に提供するように構成された1又は2以上のディスプレイ346と通信的に結合することができる。可聴表示又は追跡システム10(又は追跡システム10と通信する他のアミューズメントパーク制御システム)からの自動表示を受けた時のパーク従業員による表示のような代替又は追加の表示を提供することができる。
【0130】
本発明の実施形態のある一定の特徴のみを本明細書に図示かつ説明したが、多くの修正及び変更が当業者には想起されるであろう。従って、添付の特許請求の範囲は、そのような修正及び変更の全てを本発明の真の精神に該当するとして網羅するように意図していることは理解されるものとする。
【符号の説明】
【0131】
138 アミューズメントパーク区域
144 屋内駐車構造物
150 駐車助言システム
154 車両補助システム
156 パークトラフィック制御システム