(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-07
(45)【発行日】2023-07-18
(54)【発明の名称】軌跡を処理するための方法、装置、路側機、クラウド制御プラットフォーム及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
G06T 11/20 20060101AFI20230710BHJP
【FI】
G06T11/20 300
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021171195
(22)【出願日】2021-10-19
【審査請求日】2021-11-17
(31)【優先権主張番号】202011517247.2
(32)【優先日】2020-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521208273
【氏名又は名称】阿波▲羅▼智▲聯▼(北京)科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】APOLLO INTELLIGENT CONNECTIVITY(BEIJING)TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】101, 1st Floor, Building 1, Yard 7, Ruihe West 2nd Road, Beijing Economic and Technological Development Zone, Beijing 100176, China
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100163511
【氏名又は名称】辻 啓太
(72)【発明者】
【氏名】マー ウェイ
【審査官】村松 貴士
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2012/001893(WO,A1)
【文献】特開平05-159036(JP,A)
【文献】紀平拓男,“HTML5 ゲームプログラミング入門”,日経ソフトウエア,日経BP社,2011年,第15巻, 第1号,p. 116-123
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 11/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも3つの優先順位を有する位置点を含む処理すべき軌跡を取得するステップと、
前記少なくとも3つの優先順位を有する位置点のうち3つずつの優先順位を有する位置点を目標位置点として確定するステップと、
各前記目標位置点の座標を取得するステップと、
予め設定された補間点の個数と
、予め設定された増分値と、予め設定された全量値とに基づいて、
各スケール因子の数値を確定するステップと、
各前記座標と各前記スケール因子の数値とに基づいて、各前記目標位置点についての各補助線を確定するステップと、
各前記スケール因子の数値と予め設定された計算式とに基づいて、補間点の位置を確定するステップと、
前記確定した各補間点の位置について、当該補間点の位置が、対応する補助線にあるか否かを判定し、当該補間点の位置が、対応する補助線にいないと判断した場合、当該補助線を当該補間点の位置に平行移動させるステップと、
前記補助線
又は前記平行移動した補助線と前記補間点の位置とに基づいて、目標軌跡を確定するとともに、出力するステップと、を含む軌跡を処理するための
装置により実行される方法。
【請求項2】
前記の、前記補助線
又は前記平行移動した補助線と前記補間点の位置とに基づいて、目標軌跡を確定するステップは、
各前記目標位置点と各前記スケール因子の数値とに基づいて、初期ベジェ曲線を確定することと、
前記初期ベジェ曲線と、前記補間点の位置と、各前記補助線
又は前記平行移動した補助線とに基づいて、目標軌跡を示すための目標ベジェ曲線を確定することと、を含む請求項
1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法はさらに、
目標時刻において、前記目標軌跡における優先順位を有する2つの隣り合う補間点の位置に基づいて、前記目標時刻に対応する瞬時移動方向を確定して出力するステップを含む請求項1
又は2に記載の方法。
【請求項4】
少なくとも3つの優先順位を有する位置点を含む処理すべき軌跡を取得するように構成される取得ユニットと、
前記少なくとも3つの優先順位を有する位置点のうち3つずつの優先順位を有する位置点を目標位置点として確定するように構成される目標位置点確定ユニットと、
各前記目標位置点の座標を取得するように構成される座標取得ユニットと、
予め設定された補間点の個数と
、予め設定された増分値と、予め設定された全量値とに基づいて、
各スケール因子の数値を確定するように構成されるスケール因子確定ユニットと、
各前記座標と各前記スケール因子の数値とに基づいて、各前記目標位置点についての各補助線を確定するように構成される補助線確定ユニットと、
各前記スケール因子の数値と予め設定された計算式とに基づいて、補間点の位置を確定するように構成される補間点位置確定ユニットと、
前記確定した各補間点の位置について、当該補間点の位置が、対応する補助線にあるか否かを判定し、当該補間点の位置が、対応する補助線にいないと判断した場合、当該補助線を当該補間点の位置に平行移動させるように構成される補助線平行移動ユニットと、
前記補助線
又は前記平行移動した補助線と前記補間点の位置とに基づいて、目標軌跡を確定するとともに、出力するように構成される目標軌跡確定ユニットと、を含む軌跡を処理するための装置。
【請求項5】
前記目標軌跡確定ユニットはさらに、
各前記目標位置点と各前記スケール因子の数値とに基づいて、初期ベジェ曲線を確定し、
前記初期ベジェ曲線と、前記補間点の位置と、各前記補助線
又は前記平行移動した補助線とに基づいて、目標軌跡を示すための目標ベジェ曲線を確定するように構成される請求項
4に記載の装置。
【請求項6】
前記装置はさらに、
目標時刻において、前記目標軌跡における優先順位を有する2つの隣り合う補間点の位置に基づいて、前記目標時刻に対応する瞬時移動方向を確定して出力するように構成される瞬時移動方向確定ユニットを含む請求項
4又は5に記載の装置。
【請求項7】
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサと通信可能に接続されるメモリと、を含む軌跡を処理するための電子機器であって、
前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な指令を記憶しており、前記指令が前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサに請求項1~
3のいずれか一項に記載の方法を実行させることを特徴とする軌跡を処理するための電子機器。
【請求項8】
コンピュータ指令が記憶されている非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、
前記コンピュータ指令が前記コンピュータに請求項1~
3のいずれか一項に記載の方法を実行させることを特徴とする非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項9】
請求項
7に記載の電子機器を含む路側機。
【請求項10】
請求項
7に記載の電子機器を含むクラウド制御プラットフォーム。
【請求項11】
プロセッサによって実行されると、請求項1~
3のいずれか一項に記載の方法
を実行させるコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、高度道路交通の分野に関し、具体的にはコンピュータビジョンの分野に関し、特に軌跡を処理するための方法、装置、路側機、クラウド制御プラットフォーム及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
インテリジェントネットワーク技術の発展に伴い、インテリジェントセンシング技術は物体を認識することができると同時に、認識結果をリアルタイムで表示するために可視化技術を使用することが要求される。しかしながら、カメラの周波数及び認識装置の計算能力などの現実問題により、認識結果は離散的で不連続なものとなってしまう。認識フレームレートと認識結果の精度との間には、逆の相関があるため、平衡点を求める必要がある。
【0003】
現在のところ、好ましい場合には認識フレームレートが10Hzに達することができ、つまり1秒当たりに10回の認識結果を出力するが、このフレームレートが可視化シーンに対して低すぎるため、認識結果をリアルタイムに表示する際に、目に見える物体のジャンプや揺れなどが発生する。
【発明の概要】
【0004】
本出願は、軌跡を処理するための方法、装置、路側機、クラウド制御プラットフォーム及びコンピュータプログラムを提供している。
【0005】
本出願の一態様によれば、少なくとも3つの優先順位を有する位置点を含む処理すべき軌跡を取得するステップと、位置点及び予め設定された補間点の個数に基づいて、補助線を確定するステップと、予め設定された補間点の個数に基づいて、補間点の位置を確定するステップと、補助線及び補間点の位置に基づいて、目標軌跡を確定するとともに、出力するステップと、を含む軌跡を処理するための方法を提供している。
【0006】
本出願の他の態様によれば、少なくとも3つの優先順位を有する位置点を含む処理すべき軌跡を取得するように構成される取得ユニットと、位置点及び予め設定された補間点の個数に基づいて、補助線を確定するように構成される補助線確定ユニットと、予め設定された補間点の個数に基づいて、補間点の位置を確定するように構成される補間点位置確定ユニットと、補助線及び補間点の位置に基づいて、目標軌跡を確定するとともに、出力するように構成される目標軌跡確定ユニットと、を含む軌跡を処理するための装置を提供している。
【0007】
本出願の別の態様によれば、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのプロセッサと通信可能に接続されるメモリとを含む軌跡を処理するための電子機器であって、メモリに少なくとも1つのプロセッサによって実行されることが可能な指令が記憶されており、指令が少なくとも1つのプロセッサに実行されることで、少なくとも1つのプロセッサに前記軌跡を処理するための方法を実行させることができる軌跡を処理するための電子機器を提供している。
【0008】
本出願の更に別の態様によれば、コンピュータに前記軌跡を処理するための方法を実行させるためのコンピュータ指令が記憶されている非一時的コンピュータ可読記憶媒体を提供している。
【0009】
本出願の更に別の態様によれば、前記軌跡を処理するための電子機器を含む路側機を提供している。
【0010】
本出願の更に別の態様によれば、前記軌跡を処理するための電子機器を含むクラウド制御プラットフォームを提供している。
【0011】
本出願の更に別の態様によれば、プロセッサによって実行されると、前記軌跡を処理するための方法が実装されるコンピュータプログラムを提供している。
【0012】
本出願の技術によれば、現在のところ、認識結果をリアルタイムで表示する際に、目に見える物体のジャンプや揺れなどの状況という問題を解決し、物体の走行中の処理すべき軌跡の位置点を正確に取得するとともに、選択された位置点の開開始点を介して取得した位置点を補間することで、速度要素を考慮し、旋回の状況を両立させることができ、物体の実際の移動軌跡及び瞬時方向をより正確にシミュレーションすることで、可視化結果が滑らかに連続して現実状況に近づくことができる。
【0013】
本明細書に記述した内容は、本出願の実施形態の肝要又は重要な特徴を識別することを意図しておらず、本出願の範囲を限定するものでもないことを理解されたい。本出願の他の特徴は、以下の明細書を通して容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図面は、本実施形態をより良く理解するために用いられ、本出願を限定するものではない。
【
図1】本出願の一実施形態を適用できる例示的なシステムアーキテクチャを示す図である。
【
図2】本出願に係る軌跡を処理するための方法の一実施形態を示すフローチャートである。
【
図3】本出願に係る軌跡を処理するための方法の一適用シナリオを示す概略図である。
【
図4】本出願に係る軌跡を処理するための方法の他の実施形態を示すフローチャートである。
【
図5】本出願に係る軌跡を処理するための装置の一実施形態を示す構造概略図である。
【
図6】本出願の実施形態の軌跡を処理するための方法を実現するための電子機器のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下は、理解を容易にするために本出願の実施形態の様々な詳細を含む添付図面を参照して、本出願の例示的な実施形態を説明し、それらは単なる例示として見なされるべきである。したがって、当業者は、本出願の範囲及び精神から逸脱することなく、本明細書に記載された実施形態に対して様々な変更及び修正を行うことができることを認識するであろう。同様に、以下の説明では、明確かつ簡潔にするために、周知の機能及び構造についての記述を省略する。
【0016】
なお、本出願の実施形態及び実施形態における特徴は、矛盾を生じない限り、相互に組み合わせることができる。以下、添付図面及び実施形態を参照しながら、本出願を詳細に説明する。
【0017】
図1は、本出願の軌跡を処理するための方法又は軌跡を処理するための装置を適用できる実施形態の例示的なシステムアーキテクチャ100が示されている。
【0018】
図1に示すように、システムアーキテクチャ100は、端末装置101、102、103、ネットワーク104及びサーバ105を含んでもよい。ネットワーク104は、端末装置101、102、103とサーバ105との間に通信リンクの媒体を提供するために用いられる。ネットワーク104は、有線、無線通信リンク又は光ファイバケーブル等のような、様々な接続タイプを含んでもよい。
【0019】
ユーザは、メッセージ等を受送信するために、端末装置101、102、103を使用してネットワーク104を介してサーバ105とインタラクティブすることができる。端末装置101、102、103には、例えば、軌跡処理用アプリケーションがインストールされていてもよい。
【0020】
端末装置101、102、103は、ハードウェアであってもよいし、ソフトウェアであってもよい。端末装置101、102、103がハードウェアである場合には、様々な電子機器であってもよく、スマートフォン、タブレットコンピュータ、カーコンピュータ、ラップトップコンピュータ及びデスクトップコンピュータなどを含むが、これらに限定されない。端末装置101、102、103がソフトウェアである場合には、上記に挙げられた電子機器にインストールされてもよい。これは複数のソフトウェア又はソフトウェアモジュールとして実現されてもよく、単一のソフトウェア又はソフトウェアモジュールとして実現されてもよい。ここでは、特に限定されない。
【0021】
サーバ105は、例えば、端末装置101、102、103が取得した処理すべき軌跡を処理するバックグラウンドサーバ等の、様々なサービスを提供するサーバであってもよい。バックグラウンドサーバは、端末装置101、102、103により送信される、少なくとも3つの優先順位を有する位置点を含む処理すべき軌跡を取得し、位置点及び予め設定された補間点の個数に基づいて、補助線を確定し、予め設定された補間点の個数に基づいて、補間点の位置を確定し、補助線及び補間点の位置に基づいて、目標軌跡を確定するとともに、出力することができる。
【0022】
なお、サーバ105は、ハードウェアであってもよいし、ソフトウェアであってもよい。サーバ105がハードウェアである場合には、複数のサーバからなる分散サーバクラスタとして実現されてもよいし、単一のサーバとして実現されてもよい。サーバ105がソフトウェアである場合には、複数のソフトウェア又はソフトウェアモジュールとして実現されてもよいし、単一のソフトウェア又はソフトウェアモジュールとして実現されてもよい。ここでは、特に限定されない。
【0023】
なお、本出願の実施形態に係る軌跡を処理するための方法は、一般的にサーバ105によって実行される。それによって、軌跡を処理するための装置が一般的にサーバ105に設けられる。
【0024】
次に
図2を参照して、本出願に係る軌跡を処理するための方法の一実施形態を示すフロー200が示されている。本実施形態の軌跡を処理するための方法は、ステップ201~ステップ204を含む。
【0025】
ステップ201:少なくとも3つの優先順位を有する位置点を含む処理すべき軌跡を取得する。
【0026】
本実施形態において、軌跡を処理するための方法の実行主体(例えば、
図1におけるサーバ105)は、有線又は無線の接続方式により路側機で取得してアップロードした処理すべき軌跡を取得することができる。あるいは、実行主体は、車両などの物体が能動的に送信する対象道路上の各位置点(GPS点)からなる処理すべき軌跡を、有線又は無線の接続方式により取得することもできる。処理すべき軌跡は、折れ線であっても曲線であってもよく、本出願は、処理すべき軌跡の線の種類を特に限定しない。処理すべき軌跡には少なくとも3つの優先順位を有する位置点(GPS点)が含まれる。位置点は、車両などの物体がある位置を測位した点であってもよい。
【0027】
ステップ202:位置点と予め設定された補間点の個数とに基づいて、補助線を確定する。
【0028】
実行主体は、処理すべき軌跡における少なくとも3つの優先順位を有する位置点を取得した後に、位置点及び予め設定された補間点の個数に基づいて、補助線を確定することができる。補間点は、3つの優先順位を有する位置点からなる三角空間(三角空間のエッジラインを含む)において補間する点であってもよい。具体的には、実行主体は、各位置点を順に結んで、結ぶ線分を得ることができ、結ぶ線分と予め設定された補間点の個数とに基づいて、結ぶ線分の間で補助線を作成する。補助線が直線である。具体的には、実行主体は、予め設定された補間点の個数に基づいて、実際に必要なスケール因子(スケール因子は、各結ぶ線分を分割する比例であってもよく、スケール因子の最終値が1であってもよい)に応じて、各結ぶ線分を予め設定された補間点の個数に1個を加えた線分に分割し、得られた線分に基づいて補助線を確定することができる。例えば、処理すべき軌跡に3つの優先順位を有する位置点があり、それぞれを順にP0、P1、P2とし、P0、P1を結んで線分P0P1を得、P1、P2を結んで線分P1P2を得、その後予め設定された2個のような補間点の個数に基づいて、補間点に対応する線分P0P1における分割点をそれぞれA、Bとし、A、Bに対応する実際に必要なスケール因子を0.58、0.95とすると、P0点から始めて、A点及びB点の位置をそれぞれP0A=0.58P0P1、P1B=0.95P0P1によって確定することができる。線分P1P2における補間点に対応する分割点C、Dの位置を確定することは同様であるため、ここでは説明を省略する。P1点から始めて、C点及びD点の位置をそれぞれP1C=0.58P1P2、P1D=0.95P1P2によって確定する。補助線が線分AC及び線分BDであってもよい。本出願は補間点の個数を特に限定するものではなく、スケール因子の数値を特に限定するものではなく、補助線の本数を特に限定するものではない。
【0029】
ステップ203:予め設定された補間点の個数に基づいて、補間点の位置を確定する。
【0030】
実行主体は予め設定された補間点の個数を確定した後に、予め設定された補間点の個数に基づいて、補間点の位置を確定することができる。具体的には、実行主体は補助線を確定した後に、予め設定された補間点の個数及び補助線に基づいて、補間点の位置を確定することができる。具体的には、実行主体は補間点の個数に基づいて、スケール因子を確定し、スケール因子及び補助線に基づいて、補間点の位置を確定することができる。補間点の位置が補助線にある。例えば、補助線をACとし、このときのスケール因子を0.58とすると、補間点Eの位置がAE=0.58ACであってもよく、補助線をBDとし、このときのスケール因子を0.95とすると、補間点Fの位置がBF=0.95BDであってもよい。
【0031】
ステップ204:補助線と補間点の位置とに基づいて、目標軌跡を確定するとともに、出力する。
【0032】
実行主体は、補助線及び補間点の位置を確定した後に、補助線及び補間点の位置に基づいて、目標軌跡を確定するとともに、出力することができる。具体的には、実行主体は、補助線を目標軌跡の接線とし、確定位置の補間点を接点とし、各補間点を結んで目標軌跡を得るとともに、三次元シミュレーションによるディスプレイを通じて該目標軌跡を可視化出力することができる。
【0033】
引き続き本出願に係る軌跡を処理するための方法の一適用シナリオを示す概略図が示されている
図3を参照する。
図3の適用シナリオにおいて、サーバ302は、少なくとも3つの優先順位を有する位置点A、B、Cを含む処理すべき軌跡301を取得する。サーバ302は位置点A、B、C及び予め設定された補間点D1、D2、D3、…、Dnの個数に基づいて、補助線a1、a2、a3、…、anを確定する。サーバ302は予め設定された補間点D1、D2、D3、…、Dnの個数に基づいて、補間点D1、D2、D3、…、Dnの位置を確定する。サーバ302は補助線a1、a2、a3、…、an及び補間点D1、D2、D3、…、Dnの位置に基づいて、目標軌跡bを確定するとともに、出力する。
【0034】
本実施形態は、物体の走行中の処理すべき軌跡の位置点を正確に取得するとともに、選択された位置点の開始点を介して取得した位置点を補間することで、速度要素を考慮し、旋回の状況を両立させることができ、物体の実際の移動軌跡及び瞬時方向をより正確にシミュレーションすることで、可視化結果が滑らかに連続して現実状況に近づくことができる。
【0035】
引き続き本出願に係る軌跡を処理するための方法の他の実施形態を示すフロー400が示されている
図4を参照する。
図4に示すように、本実施形態に係る軌跡を処理するための方法は、ステップ401~ステップ405を含むことができる。
【0036】
ステップ401:少なくとも3つの優先順位を有する位置点を含む処理すべき軌跡を取得する。
【0037】
ステップ402:位置点と予め設定された補間点の個数とに基づいて、補助線を確定する。
【0038】
ステップ401~ステップ402の原理はステップ201~ステップ202の原理と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0039】
具体的には、ステップ402はさらにステップ4021~ステップ4023を通じて実現されてもよい。
【0040】
ステップ4021:少なくとも3つの優先順位を有する位置点のうち3つずつの優先順位を有する位置点を目標位置点として確定する。
【0041】
実行主体は、処理すべき軌跡における少なくとも3つの優先順位を有する位置点を取得した後に、この3つずつの優先順位を有する位置点を処理すべき目標位置点として確定することができる。目標位置点は、実行主体が能動的に取得したものであってもよいし、車両などの物体が測位装置を介して能動的にアップロードしたものであってもよく、本出願はこれに特に限定されない。
【0042】
ステップ4022:各目標位置点の座標を取得する。
【0043】
実行主体は、目標位置点を確定した後に、各目標位置点の座標を取得してもよいし、さらに各目標位置点の向きなどの情報を取得してもよい。座標及び向き情報は、車両などの物体における測位装置により能動的に送信したものであってもよく、路側機により採集して実行主体に送信したものであってもよく、本出願はこれらに特に限定されない。路側機は物体の種別(例えば、車両であるかそれとも歩行者であるかそれとも動物などであるか)、物体が発生したイベント(例えば、衝突の発生、信号無視などのイベント)、位置及び向きなどの情報を採集して実行主体に送信することができる。
【0044】
ステップ4023:各座標と予め設定された補間点の個数とに基づいて、各目標位置点についての補助線を確定する。
【0045】
実行主体は、各目標位置点の座標を取得した後に、各座標及び予め設定された補間点の個数に基づいて、各目標位置点についての補助線を確定することができる。具体的には、処理すべき軌跡における3つの優先順位を有する位置点のそれぞれを順にP0、P1、P2とすることを例として、実行主体は、各目標位置点の座標を取得した後に、まずP0点を接点とし、P0P1線を接線とし、P0点を通過する円弧1を確定し、その後実行主体は、P2点を接点とし、P2P1線を接線とし、P2点を通過する円弧2を確定し、円弧1と円弧2とが点0で交わり、予め設定された補間点の個数に基づいて点0の近傍で補間点を設定し、点0を通過して各補間点を通過するキャンバーライン3を作成し、キャンバーライン3が各補間点を滑らかに結んだキャンバーラインであり、キャンバーライン3のラジアン(各補間点の間隔及び位置であってもよい)が実際の状況によって決まり、円弧1のラジアンと同じであってもよく、円弧2のラジアンと同じであってもよく、円弧1のラジアンと円弧2のラジアンとの間にあってもよく、本出願はこれを限定するものではなく、キャンバーライン3を上方又は下方へ平行移動させることで、キャンバーライン3と円弧1及び円弧2とが円滑に接して、キャンバーライン3が各目標位置点についての補助線である。
【0046】
本実施形態は、物体の目標位置点を正確に取得するとともに、目標位置点の開始点及び終了点を通過し、それぞれ開始点及び終了点を接点として円弧を作成するとともに、円弧の交点の位置を補間することで、円弧の交点の位置で円滑に移行する効果を達成し、速度要素を考慮し、旋回の状況を両立させることができ、物体の実際の移動軌跡及び瞬時方向をより正確にシミュレーションすることができる。
【0047】
具体的には、ステップ4023はさらにステップ40231~ステップ40232を通じて実現されてもよい。
【0048】
ステップ40231:予め設定された補間点の個数と、予め設定された増分値と、予め設定された全量値とに基づいて、各スケール因子の数値を確定する。
【0049】
実行主体は、予め設定された補間点の個数、予め設定された増分値及び予め設定された全量値を確定した後に、予め設定された補間点の個数、予め設定された増分値及び予め設定された全量値に基づいて、各スケール因子の数値を確定することができる。具体的には、実行主体は、予め設定された増分値が予め設定された補間点の個数に基づいて予め設定された全量値を平均的に増分して、予め設定された増分値を得ると確定することができる。予め設定された増分値及び補間点の個数に基づいて、各スケール因子の数値を確定し、各スケール因子の数値は予め設定された全量値を超えない。例えば、予め設定された補間点の個数を3個とし、予め設定された全量値を1とする。予め設定された増分値を0.25とする。確定された各スケール因子の数値をそれぞれ0.25、0.5、0.75とする。本出願は、予め設定された増分値を特に限定するものではなく、補間点の個数を特に限定するものではない。
【0050】
ステップ40232:各座標と各スケール因子の数値とに基づいて、各目標位置点についての各補助線を確定する。
【0051】
実行主体は、各スケール因子の数値を得た後に、各目標位置点の座標及び各スケール因子の数値に基づいて、各目標位置点についてのそれぞれの補助線を確定することができる。具体的には、該補助線は、予め設定された全量値を予め設定された補間点の個数で平均的に増分して得られた各スケール因子に基づいて確定されるものである。例えば、目標位置点をP0、P1、P2の3点とする。P0P1において確定された各スケール因子0.25、0.5、0.75に基づいて、分割点をA、B、Cとする。P0A=0.25P0P1、P0B=0.5P0P1、P0C=0.75P0P1である。P1P2において確定された各スケール因子0.25、0.5、0.75に基づいて、分割点をD、E、Fとし、P1D=0.25P1P2、P1E=0.5P1P2、P1F=0.75P1P2である。各目標位置点についての補助線のそれぞれをAD、BE、CFとして得ることができる。
【0052】
本実施形態は、各目標位置点の座標及び確定された各スケール因子の数値に基づいて、各目標位置点についてのそれぞれの補助線を確定することによって、確定された補助線に基づいて物体の実際の移動軌跡及び瞬時方向をより正確にシミュレーションすることができる。
【0053】
ステップ403:予め設定された補間点の個数に基づいて、補間点の位置を確定する。
【0054】
ステップ403の原理はステップ203の原理と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0055】
具体的には、ステップ403はさらにステップ4031を通じて実現されてもよい。
【0056】
ステップ4031:各スケール因子の数値と、予め設定された計算式とに基づいて、補間点の位置を確定する。
【0057】
実行主体は、各スケール因子の数値及び補助線を確定した後に、各スケール因子の数値、予め設定された計算式に基づいて、補間点の位置を確定することができる。具体的には、実行主体は、各スケール因子の数値を予め設定された計算式にそれぞれ代入し計算して各補間点の位置を得ることができる。そして、実行主体は、各補間点の位置が対応する補助線にあるか否かを確認し、補間点が対応する補助線にいない場合に、該対応する補助線を該補間点に平行移動させることができる。具体的には、該予め設定された計算式は2次ベジェ曲線の式(1)であってもよい。
【0058】
B(t)=(1-t)2P0+2t(1-t)P1+t2P2 (1)
ここで、t∈[0,1]
【0059】
式中、tはスケール因子であり、P0、P1、P2はそれぞれ処理すべき軌跡における3つの優先順位を有する目標位置点の座標であり、B(t)は補間点の座標である。
【0060】
本実施形態において、補助線は式(1)中のスケール因子tによって確定されてもよく、例えば、このときのP0P1線分における分割点をAとし、P0A=tP0P1であり、このときのP1P2線分における分割点をBとし、P1B=tP1P2であり、このときの補助線をABとして示すことができる。このときの補間点B(t)は、このときの補助線ABにあってもよいし、いなくてもよく、本出願では特に限定しないことを理解されたい。補助線ABは、上下左右に平行移動可能である。補間点B(t)がこのときの補助線ABにいない場合に、このときの補助線ABを平行移動させることによりB(t)がこのときの補助線ABにあることで、このときの補助線ABを2次ベジェ曲線の補間点B(t)における接線として、該接線に基づいて物体の目標軌跡を正確に確定することができる。
【0061】
本実施形態は、各スケール因子の数値、予め設定された計算式に基づいて、補間点の位置を確定することで、補間点の座標への確定をより正確にすることにより、正確に確定された補間点の座標に基づいて、旋回の状況を両立させることができ、物体の目標軌跡を正確に確定することができる。
【0062】
ステップ404:補助線と補間点の位置とに基づいて、目標軌跡を確定して出力する。
【0063】
ステップ404の原理はステップ204の原理と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0064】
具体的には、ステップ404はさらにステップ4041~ステップ4042を通じて実現されてもよい。
【0065】
ステップ4041:各目標位置点と各スケール因子の数値とに基づいて、初期ベジェ曲線を確定する。
【0066】
実行主体は、各目標位置点及び各スケール因子の数値を確定した後に、各目標位置点及び各スケール因子の数値に基づいて、初期ベジェ曲線を確定することができる。具体的には、実行主体は、各目標位置点の座標及び各スケール因子における第1のスケール因子t(最も小さいスケール因子)の数値に基づいて、該第1のスケール因子tの数値を式(1)に代入して第1の補間点を得、次に各目標位置点における初期の目標位置点及び該第1の補間点に基づいて、予め設定された2次ベジェ曲線の確定ルールによって、初期ベジェ曲線を確定することができる。
【0067】
ステップ4042:初期ベジェ曲線と、補間点の位置と、各補助線とに基づいて、目標軌跡を示すための目標ベジェ曲線を確定する。
【0068】
実行主体は、初期ベジェ曲線を確定した後に、初期ベジェ曲線、補間点の位置及び各補助線に基づいて、目標軌跡を示すための目標ベジェ曲線を確定することができる。具体的には、実行主体は、各補助線を対応する補間点の位置に平行移動させると確定した後に、該各補助線を対応する補間点での接線とし、初期ベジェ曲線、各補間点の位置及び各補間点での接線に基づいて、予め設定された2次ベジェ曲線の確定ルールによって、目標軌跡を示すための目標ベジェ曲線を確定することができる。
【0069】
本実施形態は、各補助線を対応する補間点に平行移動させてベジェ曲線の該対応する補間点における接線とすることにより、目標軌跡を示すための目標ベジェ曲線の確定のために正確な指導を提供することで、物体の実際の移動軌跡及び瞬時方向を正確にシミュレーションして、可視化結果が滑らかに連続して現実状況に近づくことができる。
【0070】
ステップ405:目標時刻において、目標軌跡における優先順位を有する2つの隣り合う補間点の位置に基づいて、目標時刻に対応する瞬時移動方向を確定して出力する。
【0071】
実行主体は、目標軌跡を確定した後に、ユーザが指定した目標時刻によって、目標時刻において、目標軌跡における優先順位を有する2つの隣り合う補間点の位置に基づいて、目標時刻に対応する瞬時移動方向を確定するとともに、出力することができる。目標時刻において、該目標軌跡における優先順位を有する2つの隣り合う補間点の位置の距離が予め設定された閾値よりも小さいことで、極めて小さい時刻差を示すことができ、該2つの隣り合う補間点は極めて小さい時刻差を有する2つの時刻に対応する補間点であってもよく、目標時刻の瞬時移動方向を表すことが可能な程度に達成することができる。具体的には、実行主体は、これら2つの隣り合う補間点の結び線と水平方向とのなす角を計算することによって目標時刻に対応する瞬時移動方向を確定するとともに、三次元シミュレーションによるディスプレイを通じて該瞬時移動方向を表示し、具体的に矢印で該瞬時移動方向を表示することができ、本出願では瞬時移動方向の表示形態を特に限定しない。
【0072】
本実施形態は、目標軌跡における優先順位を有する2つの隣り合う補間点の位置に基づいて、目標時刻に対応する瞬時移動方向をより正確に確定することができ、旋回の状況を両立させることができ、可視化結果が滑らかに連続して現実状況に近づくことができる。
【0073】
さらに
図5を参照して、各前記図に示される方法の実施態様として、本出願は、
図2に示される方法の実施形態に対応する軌跡を処理するための装置の一実施形態を提供し、当該装置は、具体的に様々な電子機器に適用可能である。
【0074】
図5に示すように、本実施形態の軌跡を処理するための装置500は、取得ユニット501、補助線確定ユニット502、補間点位置確定ユニット503及び目標軌跡確定ユニット504を含む。
【0075】
取得ユニット501は、少なくとも3つの優先順位を有する位置点を含む処理すべき軌跡を取得するように構成される。
【0076】
補助線確定ユニット502は、位置点と予め設定された補間点の個数とに基づいて、補助線を確定するように構成される。
【0077】
補間点位置確定ユニット503は、予め設定された補間点の個数に基づいて、補間点の位置を確定するように構成される。
【0078】
目標軌跡確定ユニット504は、補助線と補間点の位置とに基づいて、目標軌跡を確定して出力するように構成される。
【0079】
本実施形態のいくつかの代替的な実施形態において、補助線確定ユニット502はさらに、少なくとも3つの優先順位を有する位置点のうち3つずつの優先順位を有する位置点を目標位置点として確定し、各目標位置点の座標を取得し、各座標及び予め設定された補間点の個数に基づいて、各目標位置点についての補助線を確定するように構成される。
【0080】
本実施形態のいくつかの代替的な実施形態において、補助線確定ユニット502はさらに、予め設定された補間点の個数、予め設定された増分値及び予め設定された全量値に基づいて、各スケール因子の数値を確定し、各座標及び各スケール因子の数値に基づいて、各目標位置点についての各補助線を確定するように構成される。
【0081】
本実施形態のいくつかの代替的な実施形態において、補間点位置確定ユニット503はさらに、各スケール因子の数値、予め設定された計算式に基づいて、補間点の位置を確定するように構成される。
【0082】
本実施形態のいくつかの代替的な実施形態において、目標軌跡確定ユニット504はさらに、各目標位置点及び各スケール因子の数値に基づいて、初期ベジェ曲線を確定し、初期ベジェ曲線と、補間点の位置と、各補助線とに基づいて、目標軌跡を示すための目標ベジェ曲線を確定するように構成される。
【0083】
本実施形態のいくつかの代替的な実施形態において、軌跡を処理するための装置はさらに、
図5に示されていない、目標時刻において、目標軌跡における優先順位を有する2つの隣り合う補間点の位置に基づいて、目標時刻に対応する瞬時移動方向を確定するとともに、出力するように構成される瞬時移動方向確定ユニットを含む。
【0084】
なお、軌跡を処理するための装置500に記載されたユニット501~ユニット504はそれぞれ、
図2を参照して記述した方法における各ステップに対応するものである。したがって、軌跡を処理するための方法について前記動作及び特徴は、装置500及び装置500に含まれるユニットに同様に適用され、ここでは詳しい説明を省略する。
【0085】
本出願の実施形態によれば、本出願は軌跡を処理するための電子機器、可読記憶媒体、路側機、クラウド制御プラットフォーム及びコンピュータプログラムをさらに提供している。
【0086】
図6に示すように、本出願の実施形態に係る軌跡を処理するための方法の電子機器のブロック図である。電子機器は、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ワークステーション、携帯情報端末、サーバ、ブレードサーバ、メインフレームコンピュータ、及び他の適切なコンピュータなどの様々な形態のデジタルコンピュータを表すことが意図される。電子機器はさらに、パーソナルデジタルアシススタント、セルラ電話、スマートフォン、ウェアラブルデバイス、及び他の同様のコンピューティングデバイスなどの様々な形態のモバイルデバイスを表すことができる。本明細書に示される構成要素、それらの接続及び関係、並びにそれらの機能は、単に例示的なものに過ぎず、本明細書に記載され、及び/又は特許請求される本出願の実施を限定することを意図するものではない。
【0087】
図6に示すように、該電子機器は、1つ又は複数のプロセッサ601と、メモリ602と、各部品に接続されるための、高速インタフェース及び低速インタフェースを含むインタフェースとを含む。各部品は、異なるバス605により相互に接続されており、共通のマザーボード上に実装されてもよいし、又は必要に応じて他の形態で実装されてもよい。プロセッサは、電子機器内で実行するコマンドを処理することができ、そのコマンドには、インタフェースに結合される表示デバイスなどの外部入出力装置上にGUIのグラフィック情報を表示するためのコマンド、又はメモリに記憶されたコマンドが含まれる。他の実施形態では、必要に応じて、複数のプロセッサ及び/又は複数のバス605を複数のメモリとともに使用することができる。同様に、複数の電子機器を接続することができ、各機器は、(例えば、サーバアレイ、ブレードサーバのグループ、又はマルチプロセッサシステムとして)必要な動作の一部を提供する。
図6において、プロセッサ601を例としている。
【0088】
メモリ602は、本出願に係る非一時的コンピュータ可読記憶媒体である。メモリは、本出願に係る軌跡を処理するための方法を少なくとも1つのプロセッサによって実行させるために、少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な指令を記憶している。本出願の非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータに本出願に係る軌跡を処理するための方法を実行させるためのコンピュータ指令を記憶する。
【0089】
メモリ602は、非一時的コンピュータ可読記憶媒体として、非一時的なソフトウェアプログラム、非一時的なコンピュータ実行可能なプログラム、及び本出願の実施形態における軌跡を処理するための方法に対応するプログラム指令/ユニット(例えば、
図5に示す取得ユニット501、補助線確定ユニット502、補間点位置確定ユニット503及び目標軌跡確定ユニット504)を記憶するように構成されてもよい。プロセッサ601は、メモリ602に格納された非一時的なソフトウェアプログラム、指令及びモジュールを実行することにより、サーバの様々な機能アプリケーション及びデータ処理を実行し、即ち前記方法の実施形態における軌跡を処理するための方法を実行する。
【0090】
メモリ602は、オペレーティングシステム、少なくとも1つの機能に必要なアプリケーションプログラムを記憶することができるプログラム記憶領域と、軌跡を処理するための電子機器の使用によって作成されるデータなどを記憶することができるデータ記憶領域とを含むことができる。なお、メモリ602は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、さらに、少なくとも1つの磁気ディスクメモリデバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の非一時的なソリッドステートメモリデバイスなどの、非一時的メモリを含んでもよい。いくつかの実施形態において、メモリ602は、選択可能に、プロセッサ601に対して遠隔に設置されるメモリを含んでもよく、これらの遠隔メモリは、軌跡を処理するための電子機器にネットワークを介して接続されてもよい。上記ネットワークの例としては、インターネット、企業イントラネット、ローカルエリアネットワーク、移動体通信ネットワーク及びこれらの組み合わせを含むことができるが、これらに限定されない。
【0091】
軌跡を処理するための方法を実行する電子機器はさらに、入力装置603及び出力装置604を含むことができる。プロセッサ601、メモリ602、入力装置603及び出力装置604はバス605で接続されていてもよいし、他の方式で接続されていてもよいが、
図6ではバス605で接続されている例を示している。
【0092】
入力装置603は、入力された数字又は文字情報を受信し、タッチスクリーン、キーパッド、マウス、トラックパッド、タッチパッド、ポインティングスティック、1つ又は複数のマウスボタン、トラックボール、ジョイスティックなどの入力装置からの、軌跡を処理するための電子機器のユーザ設定及び機能制御に関するキー信号入力を生成することができる。出力装置604は、表示デバイス、LEDのような補助照明装置及び振動モータのような触覚フィードバック装置などを含むことができる。該表示デバイスは、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード(LED)ディスプレイ及びプラズマディスプレイを含むことができるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、表示デバイスはタッチスクリーンであってもよい。
【0093】
本明細書で説明されるシステム及び技術の様々な実施形態は、デジタル電子回路システム、集積回路システム、特定用途向けASIC(特定用途向け集積回路)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、及び/又はそれらの組み合わせにおいて実装することができる。これらの様々な実施形態は、記憶システム、少なくとも1つの入力装置、及び少なくとも1つの出力装置からデータ及び指令を受信し、該記憶システム、該少なくとも1つの入力装置、及び該少なくとも1つの出力装置にデータ及び指令を送信することができる、専用又は汎用のプログラマブルプロセッサであり得る、少なくとも1つのプログラマブルプロセッサを含むプログラマブルシステム上で実行及び/又は解釈可能な1つ以上のコンピュータプログラムで実装することを含むことができる。
【0094】
本出願は、プロセッサによって実行されると、前記実施形態に係る軌跡を処理するための方法を実現するコンピュータプログラムをさらに提供している。
【0095】
これらの計算プログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、又はコードとも呼ばれる)は、プログラマブルプロセッサの機械命令を含み、高度なプロセス及び/又はオブジェクト指向プログラミング言語、及び/又はアセンブリ言語/機械語で実装されてもよい。本明細書で使用されるように、用語「機械可読媒体」及び「コンピュータ可読媒体」とは、機械可読信号として機械命令を受信する機械可読媒体を含む、プログラマブルプロセッサに機械命令及び/又はデータを提供するための任意のコンピュータプログラム、デバイス、及び/又は装置(例えば、磁気ディスク、光ディスク、メモリ、プログラマブルロジックデバイス(PLD))を指す。「機械可読信号」という用語は、機械命令及び/又はデータをプログラマブルプロセッサに提供するための任意の信号を指す。
【0096】
ユーザとのインタラクションを提供するために、本明細書に記載されたシステム及び技術は、ユーザに情報を表示するための表示装置(例えば、CRT(陰極線管)又はLCD(液晶ディスプレイ)モニタ)と、ユーザがコンピュータに入力を提供することができるキーボード及びポインティングデバイス(例えば、マウス又はトラックボール)とを有するコンピュータ上で実装されてもよい。他の種類の装置はさらに、ユーザとのインタラクションを提供するために用いられてもよく、例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、任意の形態の感覚フィードバック(例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、又は触覚フィードバック)であってもよく、ユーザからの入力は、音響入力、音声入力又は触覚入力を含む任意の形態で受信されてもよい。
【0097】
バックグラウンドコンポーネントを含むコンピューティングシステム(例えば、データサーバとして)、ミドルウェアコンポーネントを含むコンピューティングシステム(例えば、アプリケーションサーバ)、又はフロントエンドコンポーネントを含むコンピューティングシステム(例えば、グラフィカルユーザインタフェース又はウェブブラウザを有するユーザコンピュータであって、ユーザは、該グラフィカルユーザインタフェース又は該ウェブブラウザを介して、本明細書で説明するシステム及び技術の実施形態と対話することができる)、又はそのようなバックグラウンドコンポーネント、ミドルウェアコンポーネント、又はフロントエンドコンポーネントの任意の組み合わせを含むコンピューティングシステムに、本明細書で説明するシステム及び技術を実装することができる。システムの構成要素を、任意の形式又は媒体のデジタルデータ通信(例えば、通信ネットワーク)を介して相互接続することができる。通信ネットワークの例としては、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)及びインターネットを含む。
【0098】
コンピュータシステムは、クライアント及びサーバを含むことができる。クライアント及びサーバは、一般的に互いに離れており、通常、通信ネットワークを介して対話する。クライアントとサーバとの関係は、対応するコンピュータ上で動作され、互いにクライアントーサーバ関係を有するコンピュータプログラムによって生成される。
【0099】
本出願は、前記軌跡を処理するための電子機器を含む路側機をさらに提供している。路側機は、前記電子機器に加えて、通信手段等を含んでもよく、電子機器と通信手段とが一体的に集積されても別体として設けられてもよい。電子機器は、カメラ、レーダー等の感知装置のデータを取得することによって、軌跡データを取得して計算することができる。
【0100】
本出願は、前記軌跡を処理するための電子機器を含むクラウド制御プラットフォームをさらに提供している。クラウド制御プラットフォームは、クラウドで処理を実行し、クラウド制御プラットフォームに含まれる電子機器が、カメラ、レーダーなどの感知装置のデータを取得することによって、軌跡データを取得して計算することができ、クラウド制御プラットフォームは、車両と道路との共同管理プラットフォーム、エッジコンピューティングプラットフォーム、クラウドコンピューティングプラットフォーム、センタシステムなどとも呼ばれてもよい。
【0101】
本出願の実施形態の技術的解決手段によれば、物体の走行中の処理すべき軌跡の位置点を正確に取得するとともに、選択された位置点の開始点を介して取得した位置点を補間することで、速度要素を考慮し、旋回の状況を両立させることができ、物体の実際の移動軌跡及び瞬時方向をより正確にシミュレーションすることで、可視化結果が滑らかに連続して現実状況に近づくことができる。
【0102】
なお、上述した様々な形態のフローを用いて、ステップを改めて並び替え、追加または削除を行うことができる。例えば、本出願に記載された各ステップは、本出願に開示された技術案の所望の結果が達成できる限り、並行して実行されてもよいし、順序に実行されてもよいし、異なる順番で実行されてもよい。本明細書はここで制限しない。
【0103】
上記具体的な実施形態は、本出願の保護範囲を限定するものではない。設計要件および他の要因に従って、様々な修正、組み合わせ、副次的な組み合わせ、および置換を行うことができることを当業者は理解すべきである。本出願の趣旨および原理を逸脱せずに行われたあらゆる修正、均等置換および改善などは、いずれも本出願の保護範囲内に含まれるべきである。