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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-07
(45)【発行日】2023-07-18
(54)【発明の名称】モータ、パワートレイン、および車両
(51)【国際特許分類】
   H02K 9/19 20060101AFI20230710BHJP
   H02K 5/20 20060101ALI20230710BHJP
【FI】
H02K9/19 A
H02K5/20
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2021566075
(86)(22)【出願日】2020-03-31
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-08
(86)【国際出願番号】 CN2020082615
(87)【国際公開番号】W WO2021004102
(87)【国際公開日】2021-01-14
【審査請求日】2021-11-05
(31)【優先権主張番号】201910611288.9
(32)【優先日】2019-07-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521467113
【氏名又は名称】華為数字能源技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI DIGITAL POWER TECHNOLOGIES CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Office 01, 39th Floor, Block A, Antuoshan Headquarters Towers, 33 Antuoshan 6th Road, Futian District, Shenzhen, 518043, P.R.C.
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】王 健▲剛▼
(72)【発明者】
【氏名】李 泉明
(72)【発明者】
【氏名】文 俊
【審査官】三澤 哲也
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第02369723(EP,A2)
【文献】特開2017-118688(JP,A)
【文献】特開2013-135577(JP,A)
【文献】特開昭50-146812(JP,A)
【文献】特開2014-225969(JP,A)
【文献】特開2019-106776(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 9/19
H02K 5/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータであって、
ハウジングを含み、順次スリーブ化された回転シャフト、ロータ、およびステータが、前記ハウジング内に配置され、コイル巻線が、前記ステータの周りに配設され、前記回転シャフトの両端が、ベアリングを使用して前記ハウジングの2つの反対側の側端面にそれぞれ回転可能に接続され、
前記ハウジングは、冷却剤が流れるために使用され、その両端が前記コイル巻線の端部まで延びる冷却チャネルを有し、前記冷却チャネルは、前記ハウジングの上端設けられた第1の開口部および前記ハウジングの下端に設けられた第2の開口部と連絡しており、前記冷却チャネルは、前記コイル巻線の前記端部に近い位置にノズルを有し、前記ノズルは、前記冷却チャネル内において前記冷却剤を前記コイル巻線の前記端部に噴霧するように構成され、
前記モータが、
少なくとも1つの遮断部材であって、前記遮断部材は、少なくとも前記コイル巻線の端部の内面または外面に位置され、前記遮断部材は、前記ノズルと前記ロータとの間に配置される、少なくとも1つの遮断部材、をさらに含み、
前記第1の開口部は前記冷却チャネルの出口であり、前記第2の開口部は前記冷却チャネルの入口である、モータ。
【請求項2】
前記遮断部材が、前記ハウジングの前記上端に近い位置にガイド部分を有し、前記ガイド部分は、前記遮断部材上の前記冷却剤の一部を前記ベアリングに案内するように構成され、これにより、前記冷却剤は、前記ベアリングを通って、前記コイル巻線であり且つ前記ハウジングの前記下端に近い端部に流れる、請求項1に記載のモータ。
【請求項3】
前記遮断部材が、前記コイル巻線の上部半円形端部の少なくとも内面または外面の周りに配設された半円弧構造である、請求項2に記載のモータ。
【請求項4】
前記遮断部材が、前記コイル巻線の前記上部半円形端部の内面の周りに配設された半円弧セパレータであり、前記半円弧セパレータの一端が、前記ハウジングの内壁に接続されており、前記コイル巻線の上部半円形端部によって収容され得る空間が、前記半円弧セパレータの円弧表面と前記ハウジングの前記内壁との間に形成され、これにより、前記半円弧セパレータは、前記コイル巻線の前記上部半円形端部の前記内面に位置する、請求項3に記載のモータ。
【請求項5】
前記半円弧セパレータであり且つ前記ハウジングに接続されている一端が、接続部分を有し、前記半円弧セパレータが、前記接続部分を使用することにより、前記ハウジングの前記内壁に接続されている、請求項4に記載のモータ。
【請求項6】
前記ガイド部分が、前記接続部分に近い位置にある前記半円弧セパレータに設けられた貫通穴であり、前記貫通穴の垂直方向の突出領域は、前記ベアリング上に位置し、これにより、前記冷却剤は、前記貫通穴を通って前記ベアリングに流れる、請求項5に記載のモータ。
【請求項7】
前記遮断部材が、前記コイル巻線の前記上部半円形端部の前記外面の周りに配設された半円弧プレートであり、前記半円弧プレートが、前記ハウジングの内壁に接続され、前記冷却チャネルの前記ノズルと連絡するギャップが、前記半円弧プレートと前記ハウジングの前記内壁との間に形成され、これにより、前記冷却剤は、前記半円弧プレートに沿って前記ベアリングおよび前記コイル巻線の下部半円形端部に流れる、請求項3に記載のモータ。
【請求項8】
前記ガイド部分が、下向きに傾斜し、前記ハウジングの前記側端面に向かって外向きに延びる前記半円弧プレートの一端によって形成される外縁であり、前記外縁は、垂直方向に前記ベアリングと少なくとも部分的に重なっており、これにより、前記ギャップ内の前記冷却剤の一部は、前記外縁を通って前記ベアリングに流れる、請求項7に記載のモータ。
【請求項9】
前記ギャップ内の前記冷却剤の一部が、前記コイル巻線の前記端部に浸透するように、前記半円弧プレート上に複数の穴が設けられている、請求項8に記載のモータ。
【請求項10】
前記遮断部材が、前記コイル巻線の前記上部半円形端部の前記内面に巻かれた半円弧の油で包まれた布である、請求項3に記載のモータ。
【請求項11】
前記油で包まれた布であり、前記コイル巻線の前記端部の外側面に近い一端が、前記コイル巻線の前記上部半円形端部の外側面に延びる延長部分を有し、前記ガイド部分が、前記延長部分に設けられた開口部であり、これにより、前記コイル巻線に噴霧された前記冷却剤の一部は、前記開口部を通って前記ベアリングに流れる、請求項10に記載のモータ。
【請求項12】
前記ハウジングに、前記ベアリングの上端に近い位置または前記ベアリングの上端に油収集溝が備えられ、前記油収集溝は、前記ベアリングに流れる前記冷却剤を集めるように構成され、これにより、前記冷却剤は、前記ベアリングに流れる、請求項1~11のいずれか一項に記載のモータ。
【請求項13】
前記ハウジングに、前記ベアリングの下端に近い位置にガイド溝が備えられ、前記ガイド溝が、前記ベアリング上の前記冷却剤を前記コイル巻線の下部半円形端部に案内するように構成される、請求項1~12のいずれか一項に記載のモータ。
【請求項14】
油ガイド部材をさらに含み、前記油ガイド部材は、前記コイル巻線の前記下部半円形端部の前記内面に配置され、前記油ガイド部材の一端は、前記ガイド溝に近接しており、もう一方の端は、前記ロータに近く、前記冷却剤が流れるために使用されるオリフィスが、前記油ガイド部材に設けられており、これにより、前記冷却剤は、前記コイル巻線の前記下部半円形端部の下側に浸透する、請求項13に記載のモータ。
【請求項15】
突起が、前記油ガイド部材の一端であり、前記ロータに近い縁部に設けられており、前記突起は、前記油ガイド部材上の前記冷却剤が前記ロータに流入するのを遮断するように構成される、請求項14に記載のモータ。
【請求項16】
前記ステータの外壁および前記ハウジングの内面が、取り囲まれて、前記冷却チャネルを形成し、前記ノズルは、前記ステータの両端と前記ハウジングの前記内面との間に形成される、請求項1~15のいずれか一項に記載のモータ。
【請求項17】
溝が、前記ハウジングであり且つ前記ステータに近い内壁に設けられ、前記溝および前記ステータの外壁が、取り囲まれて、前記冷却チャネルを形成し、前記溝上にあり、前記コイル巻線の前記端部に近いノッチは、前記ノズルを形成する、請求項1~15のいずれか一項に記載のモータ。
【請求項18】
前記冷却チャネルが、前記ステータの内壁に近い前記ハウジング内に設けられ、前記冷却チャネルと連絡する前記ノズルは、前記ハウジングの内壁上に設けられる、請求項1~15のいずれか一項に記載のモータ。
【請求項19】
少なくとも請求項1~18のいずれか一項に記載のモータと、前記モータの回転シャフトに接続された減速機と、を含み、熱放散チャネルは、前記減速機内に配置され、前記モータ内の前記熱放散チャネルおよび冷却チャネルは、冷却ループを形成する、パワートレイン。
【請求項20】
油ポンプ、熱交換器、および前記モータ内のフィルタが、前記減速機内に位置される、請求項19に記載のパワートレイン。
【請求項21】
少なくとも車輪と、伝達構成要素と、請求項1~18のいずれか一項に記載のモータと、を含み、前記モータの回転シャフトは、前記伝達構成要素を使用して前記車輪に接続される、車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願の実施形態は、モータの分野、特に、コイルの端部、パワートレイン、および車両で油冷を採用するモータに関する。
【背景技術】
【0002】
モータは、電磁誘導の法則に従って電力変換または電力伝送を実行する電磁デバイスである。主な機能は、駆動トルクを発生させ、電気デバイスまたは各種機械の電源として機能することである。モータは主に、ハウジングと、ハウジングの両端に位置するフロントエンドカバーおよびリアエンドカバーと、を含む。ハウジングの内壁、フロントエンドカバー、およびリアエンドカバーは、ステータ、ロータ、コイル、および一端がフロントエンドカバーから延び、且つ他端がリアエンドカバーに回転可能に接続されて配置されている回転シャフト、が入った空洞を形成するように取り囲まれる。モータが高速で回転すると、コイルは大量の熱を発生する。そのため、モータの熱を放散するために、水冷または油冷方式が採用されることがよくある。冷却媒体として、水は、水冷モータの出力密度が低い、リンクの熱抵抗が大きい、界面の熱抵抗比が高い、コイルの端部に接着剤を充填する必要がある、および高速オイルシール生産の欠如などの問題がある。そのため、油冷はますます広く使用されている。
【0003】
現在、モータが油冷を採用している場合、具体的な実装は次のとおりである:金属パイプが、モータのハウジング内に配置され、金属パイプの両端が、フロントエンドカバーおよびリアエンドカバーからロータの端部まで延びる。金属パイプには穴が開いており、金属パイプ内の冷却油が、圧力の作用下で、穴からステータおよびコイルの端部に、ならびに金属パイプの両端の開口部からロータの端部に噴霧され、冷却油は、重力の作用下でステータのヨーク部分とコイルの端部とを上から下に覆い、最終的に下部の集油チャネルから減速機に流れる。同時に、回転過程でロータの遠心作用によりコイルの端部に冷却油が飛散され、コイルの冷却効果を高める。
【0004】
しかしながら、前述の油冷方式では、回転過程で遠心作用を利用してロータがコイルの端部に冷却油を噴霧する場合、ロータの運動エネルギーが消費される必要がある。この場合、ロータがオイルを噴霧することによって消費されるモータの運動エネルギーの割合は、モータの高い回転速度の傾向の下で増加する。最後に、ロータの回転速度は、大きく影響を受ける。
【発明の概要】
【0005】
本出願の実施形態は、高回転速度での油冷モータの運動エネルギー損失を低減または回避するためのモータ、パワートレイン、および車両を提供し、これにより、既存のモータのロータが遠心作用下でコイルの端部に冷却油を噴霧する際に発生される運動エネルギー消費の問題を解決する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本出願の一実施形態は、順次スリーブ化された回転シャフト、ロータ、およびステータがハウジング内に配置されている、ハウジングを含むモータを提供し、コイル巻線が、ステータの周りには配設されており、回転シャフトの両端が、ベアリングを使用してハウジングの2つの反対側の側端面にそれぞれ回転可能に接続されている。
【0007】
ハウジングは、冷却剤が流れるために使用されることができ、その両端がコイル巻線の端部まで延びる冷却チャネルを有し、冷却チャネルは、ハウジングの上端および下端にそれぞれ設けられた第1の開口部および第2の開口部と連絡しており、冷却チャネルは、コイル巻線の端部に近い位置にノズルを有し、ノズルは、冷却チャネル内の冷却剤をコイル巻線の端部に噴霧するように構成される。
【0008】
モータは、
少なくとも1つの遮断部材であって、遮断部材は、少なくともコイル巻線の端部の内面または外面に位置され、遮断部材は、ノズルとロータとの間で遮断される、少なくとも1つの遮断部材
をさらに含む。
【0009】
本出願の本実施形態で提供されるモータでは、ハウジングは、冷却剤が流れるために使用されることができ、その両端がコイル巻線の端部まで延びる冷却チャネルを有し、冷却チャネルは、ハウジングの上端および下端にそれぞれ設けられた第1の開口部および第2の開口部と連絡しており、冷却チャネルは、コイル巻線の端部に近い位置にノズルを有し、ノズルは、冷却チャネル内の冷却剤をコイル巻線の端部に噴霧するように構成される。モータは、少なくとも1つの遮断部材をさらに含み、遮断部材は、コイル巻線の端部の内面または外面に少なくとも位置され、遮断部材は、ノズルとロータとの間で遮断され、そのため、冷却チャネル内の冷却剤がノズルから噴霧されてコイル巻線の熱を放散すると、遮断部材の遮断作用により冷却剤がロータに接触できなくなり、冷却剤は、遮断部材によって、ロータから離れた領域およびコイル巻線の端部の下部領域に案内され、それにより、コイル巻線を冷却している間、冷却剤とロータとの間の接触を回避し、ロータの運動エネルギー消費を低減または回避する。そのため、本実施形態で提供されるモータは、冷却剤がコイル巻線の端部からロータの領域に浸透またはオーバーフローするのを防ぎ、そして、冷却剤と接触するロータによって引き起こされる運動エネルギー消費の問題を回避し、これにより、既存のモータのロータが遠心作用下でコイルの端部に冷却油を噴霧する際に引き起こされるロータの運動エネルギー消費の問題を解決する。
【0010】
第1の態様の1つの可能な実施態様では、遮断部材は、ハウジングの上端に近い位置にガイド部分を有し、ガイド部分は、遮断部材上の冷却剤の一部をベアリングに案内するように構成され、これにより、冷却剤は、ベアリングを通って、コイル巻線であり且つハウジングの下端に近い端部に流れる。
【0011】
このようにして、遮断部材に浸透する冷却剤の一部は、遮断部材の両端に沿って、冷却のためにコイル巻線の下部半円形端部に流れ、冷却剤の一部は、ガイド部分に沿ってベアリングに流れ、ベアリングの熱を放散し、ベアリングを通って流れる冷却剤は、重力の作用下でコイル巻線の下端部分に流れ、コイル巻線の下端部を冷却する。冷却剤が最初に冷却のためにコイル巻線の上端部を通って流れ、次に冷却のためにコイル巻線に沿ってコイル巻線の下端部に流れる従来技術と比較して、本出願の本実施形態では、コイル巻線の上端部および下端部の平衡熱放散が実施される。
【0012】
第1の態様の1つの可能な実施態様では、遮断部材は、コイル巻線の上部半円形端部の少なくとも内面または外面の周りに配設された半円弧構造である。
【0013】
このようにして、半円弧構造は、コイル巻線の上部半円形端部の冷却剤をブロックして、冷却剤がロータの領域に浸透またはオーバーフローするのを防止することができ、半円弧構造は、冷却剤をコイル巻線の下部半円形端部に案内する。さらに、本出願の本実施形態では、遮断部材が半円弧構造を採用している場合、冷却剤がロータに接触できないことを前提に遮断部材の重量が軽減されながら、遮断部材の材料が節約される。
【0014】
第1の態様の1つの可能な実施態様では、遮断部材は、コイル巻線の上部半円形端部の内面の周りに配設された半円弧セパレータであり、半円弧セパレータの一端は、ハウジングの内壁に接続されており、コイル巻線の上部半円形端部によって収容され得る空間は、半円弧セパレータの円弧表面とハウジングの内壁との間に形成され、これにより、半円弧セパレータは、コイル巻線の上部半円形端部の内面に位置される。
【0015】
このようにして、設置時に、半円弧セパレータが最初にハウジングの内壁に直接設置されることができ、設置後、半円弧セパレータの一端は、コイル巻線の上部半円形端部の内面に延びて、コイル巻線の上部半円形端部から浸透またはオーバーフローする冷却剤を遮断および案内し、これにより、冷却剤がロータと接触できないようにすることで、ロータの運動エネルギー消費を回避する。
【0016】
第1の態様の1つの可能な実施態様では、半円弧セパレータであり、ハウジングに接続されている一端は、接続部分を有し、半円弧セパレータが、接続部分を使用することにより、ハウジングの内壁に接続されている。
【0017】
接続部分は、半円弧セパレータおよびハウジングの内壁の設置を実施し、半円弧セパレータの便利な設置を実施する。
【0018】
第1の態様の1つの可能な実施態様では、ガイド部分は、接続部分に近い位置にある半円弧セパレータに設けられた貫通穴であり、貫通穴の垂直方向の突出領域は、ベアリング上に位置し、これにより、冷却剤は、貫通穴を通ってベアリングに流れる。
【0019】
このようにして、コイル巻線の上部半円形端部の冷却剤が半円弧セパレータに流れると、冷却剤の一部は、貫通穴を通ってベアリングに流れ、残りの冷却剤は、半円弧セパレータに沿ってコイル巻線の下部半円形端部に流れ、これにより、冷却剤とベアリングとの間の接触が実施され、高速回転時のベアリングの放熱能力を向上させる。
【0020】
第1の態様の1つの可能な実施態様では、遮断部材は、コイル巻線の上部半円形端部の外面の周りに配設された半円弧プレートであり、半円弧プレートは、ハウジングの内壁に接続され、冷却チャネルのノズルと連絡するギャップが、半円弧プレートとハウジングの内壁との間に形成され、これにより、冷却剤は、半円弧プレートに沿ってベアリングおよびコイル巻線の下部半円形端部に流れる。
【0021】
このようにして、冷却チャネルの上端にあるノズルから噴霧された冷却剤がギャップに入り、冷却剤は半円弧プレートに沿ってベアリングおよびコイル巻線の下部半円形端部に流れる。言い換えれば、半円弧プレートは、冷却剤とロータとの間の接触を回避するガイド効果を有し、それにより、ロータの運動エネルギー消費を回避する。同時に、半円弧プレートがコイル巻線の上部半円形端部の外面に位置される場合、半円弧プレートの両端は、冷却剤の一部をコイル巻線の下部半円形端部に直接案内し、それにより、コイル巻線の下部半円形端部を冷却する。従来技術と比較して、冷却剤がコイル巻線の上部半円形端部に接触して、冷却のためにコイル巻線の下部半円形端部に流れた後の、コイル巻線の上端部および下端部の不均衡な熱放散の問題は、回避される。
【0022】
第1の態様の1つの可能な実施態様では、ガイド部分は、下向きに傾斜し、ハウジングの側端面に向かって外向きに延びる半円弧プレートの一端によって形成される外縁であり、外縁は、垂直方向にベアリングと少なくとも部分的に重なっており、これにより、ギャップ内の冷却剤の一部は、外縁を通ってベアリングに流れる。
【0023】
このようにして、冷却剤の一部は半円弧プレートの外縁に沿って直接案内され、ベアリングに流れる冷却剤はコイル巻線の端部に接触しない。言い換えれば、本実施形態では、コイル巻線およびベアリングをそれぞれ冷却するためのパイプが形成される。同時に、ベアリングに流れる冷却剤がベアリングを冷却した後、冷却剤はコイル巻線の下端部に流れ、これにより、コイル巻線の下端部を冷却し、冷却剤がコイル巻線の端部を上から下に順次冷却するときに、コイル巻線の上端部および下端部の不均衡な熱放散の問題を回避する。
【0024】
第1の態様の1つの可能な実施態様では、ギャップ内の冷却剤の一部は、コイル巻線の端部に浸透するように、半円弧プレート上に複数の穴が設けられている。
【0025】
このようにして、冷却剤の一部は、冷却用の穴を通ってコイル巻線の上部半円形端部に浸透し、コイル巻線の上部半円形端部の熱を放散する。
【0026】
第1の態様の1つの可能な実施態様では、遮断部材は、コイル巻線の上部半円形端部の内面に巻かれた半円弧の油で包まれた布である。
【0027】
遮断部材が油で包まれた布を採用する場合、油で包まれた布は柔軟な材料であるため、組み立て時に、コイル巻線の端部に油で包まれた布が直接巻き付かれることができ、油で包まれた布の設置位置はいつでも調整されることができ、これにより、遮断部材とコイル巻線の端部との間の嵌合の困難さを大幅に軽減し、便利な設置を実施する。
【0028】
第1の態様の1つの可能な実施態様では、油で包まれた布であり、コイル巻線の端部の外側面に近い一端は、コイル巻線の上部半円形端部の外側面に延びる延長部分を有し、ガイド部分は、延長部分に設けられた開口部であり、これにより、コイル巻線に噴霧された冷却剤の一部は、ベアリングに流れる。
【0029】
このようにして、コイル巻線の上部半円形端部の冷却剤が、延長部分の開口部を通ってベアリングに噴霧され、それによってベアリングの熱を放散する。
【0030】
第1の態様の1つの可能な実施態様では、ハウジングには、ベアリングの上端に近い位置またはベアリングの上端に油収集溝が備えられ、油収集溝は、ベアリングに流れる冷却剤を集めるように構成され、これにより、冷却剤は、ベアリングに流れる。
【0031】
流出する冷却剤は、油収集溝を通って中央でベアリングに案内され、ベアリングの熱を効果的に放散する。さらに、ベアリングに流れる冷却剤を緩衝するための油収集溝が設けられており、これにより、ベアリングに流れる冷却剤が過度の圧力によってベアリングの周りに飛散するのを防止する。
【0032】
第1の態様の1つの可能な実施態様では、ハウジングには、ベアリングの下端に近い位置にガイド溝が備えられ、ガイド溝は、ベアリング上の冷却剤をコイル巻線の下部半円形端部に案内するように構成される。
【0033】
ベアリングの冷却剤は、ガイド溝を通ってコイル巻線の下部半円形端部に案内され、これにより、冷却剤がコイル巻線の下部半円形端部を冷却できるようにする。従来技術と比較して、本出願の本実施形態では、冷却剤の一部がベアリングに直接流れるが、ベアリングの熱がコイル巻線の熱よりもはるかに低いため、冷却剤がベアリングを通って流れた後、温度上昇はそれほど高くない。ガイド溝のガイド作用で、冷却剤はコイル巻線の下部半円形端部に流れ、コイル巻線の下部半円形端部の熱を放散し、これにより、コイル巻線の上端部および下端部の平衡熱放散を実施する。
【0034】
第1の態様の1つの可能な実施態様では、油ガイド部材をさらに含み、油ガイド部材は、コイル巻線の下部半円形端部の内面に配置され、油ガイド部材の一端は、ガイド溝に近接しており、もう一方の端は、ロータに近く、冷却剤が流れるために使用され得るオリフィスが、油ガイド部材に設けられており、これにより、冷却剤は、コイル巻線の下部半円形端部の下側に浸透する。
【0035】
このようにして、冷却剤は、油ガイド部材のガイドの下を、コイル巻線の下部半円形端部がロータの内面に近い位置まで流れ、冷却剤は、オリフィスを通ってコイル巻線の下部半円形端部に浸透し、それによって、コイル巻線の下部半円形端部の平衡熱放散を実施する。
【0036】
第1の態様の1つの可能な実施態様では、突起は、油ガイド部材の一端であり、ロータに近い縁部に設けられており、突起は、油ガイド部材上の冷却剤がロータに流れるのを遮断するように構成される。
【0037】
油ガイド部材の突起により、油ガイド部材の冷却剤がロータに接触するのを防止し、ロータの運動エネルギー消費をさらに回避する。
【0038】
第1の態様の1つの可能な実施態様では、ステータの外壁およびハウジングの内面は、取り囲まれて、冷却チャネルを形成し、ノズルは、ステータの両端とハウジングの内面との間に形成される。
【0039】
第1の態様の1つの可能な実施態様では、溝は、ハウジングであり、ステータに近い内壁に設けられ、溝およびステータの外壁は、取り囲まれて、冷却チャネルを形成し、溝上にあり、コイル巻線の端部に近いノッチは、ノズルを形成する。
【0040】
第1の態様の1つの可能な実施態様では、冷却チャネルは、ステータの内壁に近いハウジング内に設けられ、冷却チャネルと連絡するノズルは、ハウジングの内壁上に設けられる。
【0041】
第1の態様の1つの可能な実施態様では、ハウジングは、中間ハウジングと、中間ハウジングの両端に位置されるフロントエンドカバーおよびリアエンドカバーと、を含み、中間ハウジングの内壁、フロントエンドカバー、およびリアエンドカバーは、取り囲まれて、ステータ、コイル巻線、ロータ、および回転シャフトを収容できる空洞を形成し、回転シャフトの両端は、ベアリングを使用してフロントエンドカバーおよびリアエンドカバーにそれぞれ接続されている。
【0042】
冷却チャネルは、中間ハウジング内、または中間ハウジングとステータの外壁との間に配置される。
【0043】
これにより、ハウジング内のモータの構成要素の組み立てが容易になる。
【0044】
第1の態様の1つの可能な実施態様では、モータは油ポンプをさらに含み、油ポンプの入口は第1の開口部および第2の開口部のうちの一方と連絡しており、油ポンプの出口は第1の開口部および第2の開口部のうちの他方と連絡している。
【0045】
このようにして、一方で、冷却チャネル内の冷却剤の流れが確保されることができ、他方で、冷却チャネル内の冷却剤の流量が制御されることができる。
【0046】
第1の態様の1つの可能な実施態様では、モータはさらに熱交換器を含み、熱交換器は冷却チャネルから排出された冷却剤を冷却するように構成される。
【0047】
このようにして、熱交換器は排出された冷却剤を冷却でき、冷却後、冷却剤は冷却チャネルに再び入り、モータを冷却でき、これにより、冷却剤の温度が過度に高くならないようにする。
【0048】
第1の態様の1つの可能な実施態様では、モータはフィルタをさらに含み、フィルタは油ポンプの出口から排出された冷却剤を濾過するように構成される。
【0049】
このようにして、冷却剤中の不純物によって引き起こされる冷却チャネル、第1の開口部、および第2の開口部の遮断が回避される。
【0050】
本出願の一実施形態は、前述のモータと、モータの回転シャフトに接続された減速機と、を含む、パワートレインをさらに提供し、熱放散チャネルは、減速機内に配置され、モータ内の熱放散チャネルおよび冷却チャネルは、冷却ループを形成する。
【0051】
モータおよび減速機を含めることにより、高回転速度でのロータの運動エネルギー消費が回避され、モータおよび減速機の統合冷却が実装され、これにより、パワートレインのより良い熱放散が実施される。
【0052】
第2の態様の1つの可能な実施態様では、油ポンプ、熱交換器、およびモータ内のフィルタが、減速機内に位置される。
【0053】
これにより、パワートレインの構造がよりコンパクトになる。
【0054】
本出願の実施形態は、少なくとも車輪、伝達構成要素、および前述のモータを含む車両をさらに提供し、モータの回転シャフトは、伝達構成要素を使用して車輪に接続される。
【0055】
本出願の本実施形態で提供される車両では、モータを含めることにより、モータのロータと冷却剤との間の接触が遮断され、これにより、モータのロータの回転過程における運動エネルギー消費を回避し、これにより、モータのロータの回転速度が速くなり、回転シャフトから出力される運動エネルギーが大きくなる。このようにして、車両のパワーは、より大きくなる。
【0056】
例示的な実施形態のこれらおよび他の態様、実施形態、および利点は、添付の図面と組み合わせて以下に説明する実施形態から明らかになるであろう。しかしながら、明細書および添付の図面は、単に例示のためのものであり、本出願の実施形態への限定の定義として意図されていないことが理解されるべきである。詳細については、添付の特許請求の範囲を参照すること。本出願の実施形態の他の態様および利点は、以下の説明に記載され、本出願の実施形態の説明または実施から部分的に明らかになるであろう。さらに、本出願の実施形態の態様および利点は、添付の特許請求の範囲で具体的に特定される手段および組み合わせによって実施および取得されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
図1】本出願の実施形態1によるモータ内部の側面図構造および冷却剤流路の概略図である。
図2】本出願の実施形態1によるモータ内部の側面図構造および別の冷却剤流路の概略図である。
図3】本出願の実施形態1によるモータの断面構造の概略図である。
図4】本出願の実施形態1によるモータ内の遮断部材の概略構造図である。
図5】本出願の実施形態1によるモータ内の遮断部材およびステータの概略構造図である。
図6】本出願の実施形態1によるモータ内の遮断部材の主図構造の概略図である。
図7】本出願の実施形態1によるモータ内の遮断部材がハウジングの内壁に組み付けられた概略構造図である。
図8】本出願の実施形態1によるモータ内の遮断部材がハウジングの内壁に組み付けられた三次元構造の概略図である。
図9】本出願の実施形態1によるモータ内の遮断部材がハウジングの内壁に組み付けられた別方向の三次元構造の概略図である。
図10】本出願の実施形態1によるモータ内の遮断部材がハウジングの内壁に組み付けられた別方向の概略構造図である。
図11】本出願の実施形態2によるモータ内の遮断部材の概略構造図である。
図12】本出願の実施形態2によるモータ内の遮断部材およびステータの概略構造図である。
図13】本出願の実施形態2によるモータ内の遮断部材とハウジングの内壁との間の概略構造図である。
図14】本出願の実施形態3によるモータ内の遮断部材の概略構造図である。
図15】本出願の実施形態3によるモータ内の遮断部材およびステータの概略構造図である。
図16】本出願の一実施形態によるモータ内部の側面図構造と油ポンプ、熱交換器、およびモータ内部のフィルタとの間の概略構造図である。
図17】本出願の実施形態4によるパワートレインの概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0058】
実施形態1
図1は、本出願の実施形態1によるモータ内部の側面図構造および冷却剤流路の概略図であり、図2は、本出願の実施形態1によるモータ内部の側面図構造および別の冷却剤流路の概略図であり、図3は、本出願の実施形態1によるモータの断面構造の概略図であり、図4は、本出願の実施形態1によるモータ内の遮断部材の概略構造図であり、図5は、本出願の実施形態1によるモータ内の遮断部材およびステータの概略構造図であり、図6は、本出願の実施形態1によるモータ内の遮断部材の主図構造の概略図であり、図7は、本出願の実施形態1によるモータ内の遮断部材がハウジングの内壁に組み付けられた概略構造図であり、図8は、本出願の実施形態1によるモータ内の遮断部材がハウジングの内壁に組み付けられた三次元構造の概略図であり、図9は、本出願の実施形態1によるモータ内の遮断部材がハウジングの内壁に組み付けられた別方向の三次元構造の概略図であり、図10は、本出願の実施形態1によるモータ内の遮断部材がハウジングの内壁に組み付けられた別方向の概略構造図であり、図16は、本出願の一実施形態によるモータ内部の側面図構造と油ポンプ、熱交換器、およびフィルタとの間の概略構造図である。
【0059】
背景と同様に、既存のモータにはロータの運動エネルギー消費の問題があり、問題の原因は次のとおりである。既存のモータ構造では、モータが冷却に油冷方式を採用している場合、金属パイプは主にハウジング内に配置され、金属パイプ内の冷却剤は、熱放散のために金属パイプの両端の開口部を通してコイル巻線、ステータ、およびロータの端部に冷却油を噴霧する。ロータは、ロータの高速回転過程で遠心作用を受けて、ロータの両端の冷却油をコイル巻線の端部に飛散させて、コイル巻線の冷却効果を高める。しかしながら、回転過程においてロータがコイルの端部に冷却油を噴霧する場合、ロータの運動エネルギーは消費される必要がある。この場合、ロータがオイルを噴霧することによって消費されるモータの運動エネルギーの割合は、モータの高い回転速度の傾向の下で増加する。最後に、ロータの回転速度は、大きく影響を受ける。
【0060】
そのため、前述の問題を解決するために、本実施形態は、モータを提供する。モータは、電気モータ自動車/電気自動車(Electric Vehicle、略してEV)、純電気自動車(Pure Electric Vehicle/Battery Electric Vehicle、略してPEV/BEV)、ハイブリッド電気自動車(Hybrid Electric Vehicle、略してHEV)、範囲拡張電気自動車(Range Extended Electric Vehicle、略してREEV)、プラグインハイブリッド電気自動車Plug-in Hybrid Electric Vehicle、略してPHEV)、新エネルギー自動車(New Energy Vehicle)、バッテリー管理(Battery Managemen)、モータおよびドライバ(Motor&Driver)、電力変換器(Power Converter)、減速機(Reducer)などに適用され得る。
【0061】
本実施形態では、図1図10に示されるように、モータは、ハウジング10を含む。ハウジング10には、順次スリーブ化された回転シャフト50、ロータ60、およびステータ70が配置されている。言い換えれば、ロータ60は回転シャフト50の外側にスリーブが付けられ、ステータ70はロータ60の外側にスリーブが付けられている。本実施形態では、ステータ70はハウジング10に固定されており、ロータ60は回転シャフト50を駆動して回転させる。本実施形態では、コイル巻線は、ステータ70の周りに配設されている。コイル巻線がステータ70の周りに配設されることは、具体的には、いくつかのコイルスロットが、円周方向に沿ってステータ70のステータコアの内壁に均等に分布されることであり、コイル巻線は、コイルスロットを介してステータコアに巻かれる。本実施形態では、コイル巻線がステータコアに巻かれると、コイル巻線の両端がステータコアの両端から外側に延びる。言い換えれば、コイル巻線の長さは、通常、ステータ70の長さよりも長い。そのため、本実施形態では、コイル巻線の端部30は、ステータ70の両端から延びるコイル巻線の両端である。本実施形態では、回転シャフト50の2つの端部は、ベアリング51を使用することによって、ハウジング10の2つの反対側の側端面にそれぞれ回転可能に接続されている。具体的には、回転シャフト50の一端は、負荷に接続されるハウジング10の側端面のうちの1つから外向きに延びる。本実施形態では、回転シャフト50の一端は、ハウジング10の側端面から延び、減速機の入力軸歯車に接続されている。
【0062】
本実施形態では、モータを冷却するために、具体的には、ハウジング10は、冷却剤が流れるために使用され得、その両端がコイル巻線の端部30まで延びる冷却チャネル20を有する。言い換えれば、冷却チャネル20は、流れる冷却剤を有し、冷却チャネル20の2つの端部は、コイル巻線の2つの端部30まで延びる。本実施形態では、冷却チャネル20内の冷却剤の循環を容易にするため、冷却チャネル20は、ハウジング10の上端および下端にそれぞれ設けられた第1の開口部11および第2の開口部12と連絡している。言い換えれば、ハウジング10の上端および下端には、それぞれ、第1の開口部11および第2の開口部12が設けられ、第1の開口部11および第2の開口部12は、冷却チャネル20と連絡しており、そのため、冷却剤は、第1の開口部11から冷却チャネル20に入り、ハウジング10内の熱を吸収し、最終的に、第2の開口部12から外側に排出され得るか、または、冷却剤は、第2の開口部12から冷却チャネル20に入り、最終的に第1の開口部11から外向きに排出され得る。
【0063】
本実施形態では、コイル巻線を冷却するために、コイル巻線は動作中に大量の熱を発生するため、具体的には、冷却チャネル20は、コイル巻線の端部30に近い位置にノズル21を有し、ノズル21は、冷却チャネル20内の冷却剤をコイル巻線の端部30に噴霧するように構成される。言い換えれば、冷却チャネル20内の冷却剤は、ノズル21を通ってコイル巻線の端部30に流れ、コイル巻線の冷却および熱放散を実行する。
【0064】
コイル巻線の端部30の上端に冷却剤が噴霧されると、冷却剤は重力の作用下で下向きに流れ、通常はロータ60の両端に接触する。このようにして、ロータ60の運動エネルギー消費は、通常引き起こされる。そのため、本実施形態では、ロータ60の運動エネルギー消費を低減または回避するために、モータはさらに、少なくとも1つの遮断部材40を含む。遮断部材40は、少なくともコイル巻線の端部30の内面301または外面303に位置され、遮断部材40は、ノズル21とロータ60との間で遮断される。言い換えれば、本実施形態では、遮断部材40は、コイル巻線の端部30の内面301に配置されることができ、そのため、上にある冷却剤が、ノズル21からコイル巻線の端部30に噴霧されるとき、冷却剤は、重力の作用下でコイル巻線間のギャップから下向きに浸透する。しかしながら、遮断部材40が配置されているので、遮断部材40の遮断作用の下で、冷却剤は、ロータ60と容易に接触することができず、それにより、冷却剤とロータ60との間の接触によって引き起こされるロータ60の運動エネルギー消費の問題を回避する。
【0065】
あるいは、本実施形態では、遮断部材40は、コイル巻線の端部30の外面303上に配置されることができ、そのため、冷却剤がノズル21からコイル巻線の端部30に噴霧されるとき、冷却剤は、コイル巻線の端部30と接触することなく、遮断部材40の遮断作用下で遮断部材40に噴霧される。このようにして、冷却剤は、遮断部材40の端部30に沿ってロータ60から離れた領域に流れ、遮断部材40に沿ってコイル巻線の端部30の下側に流れることができ、それにより、冷却剤とロータ60との間の接触を低減または回避し、冷却剤とロータ60との間の接触によって引き起こされるロータ60の運動エネルギー消費の問題をさらに低減または回避する。
【0066】
あるいは、本実施形態では、遮断部材40は、コイル巻線の端部30の内面301および外側面302に配置されることができ、そのため、遮断部材40は、コイル巻線の端部30の内面301の反対側の部分と、コイル巻線の端部30の外側面302の反対側の部分と、を含む。遮断部材40の2つの部分は、冷却剤をコイル巻線の端部30の下部に案内し、それにより、冷却剤とロータ60との間の接触の可能性をさらに低減する。そのため、本実施形態では、遮断部材40は、冷却剤がロータ60と接触するのを防止する効果を有する。同時に、本実施形態では、冷却剤は、コイル巻線の端部30の上部から、遮断部材40に沿ってコイル巻線の端部30の下部に流れる、または冷却剤は、ロータ60から離れた領域に案内される。言い換えれば、本実施形態では、遮断部材40はまた、ガイド効果を有する。
【0067】
本実施形態では、遮断部材40が1つある場合、遮断部材40は、ロータ60の一端が冷却剤と接触しないように、コイル巻線の一端部30の内面301または外面303上に配置されることができる。従来技術と比較して、ロータ60の運動エネルギー消費は、依然として低減されることができる。本実施形態では、2つの遮断部材40が、図1に示されている。この場合、2つの遮断部材40は、それぞれ、コイル巻線の2つの端部30の内面301または外面303上に位置され得る。このようにして、ロータ60のどちらの端も冷却剤と接触しておらず、それにより、ロータ60の運動エネルギー消費の問題を回避する。
【0068】
本実施形態では、遮断部材40がコイル巻線の端部30の内面301または外面303に配置されている場合、遮断部材40は、コイル巻線の端部30の内面301または外面303に沿って1つの円に配置されることができることに留意されたい。言い換えれば、遮断部材40は、コイル巻線の端部30の内面301全体または外面303全体に配置されている。あるいは、コイル巻線の端部30の下部に冷却剤がある場合でも、冷却剤は、重力の作用下でロータ60と容易に接触することができない。そのため、コイル巻線の端部30の上部の冷却剤のみが、ロータ60と接触するのを遮断される必要がある。そのため、本実施形態では、遮断部材40は、コイル巻線の端部30の内面301または外面303の上部に沿って配置されることができる。言い換えれば、遮断部材40は、コイル巻線の端部30の内面301または外面303を部分的に覆っており、そのため、遮断部材40の重量が低減されることができ、モータの重量をさらに低減することができる。そのため、本実施形態では、遮断部材40は、コイル巻線の上端部30の少なくとも内面301または外面303を覆う。
【0069】
本実施形態では、図2に示されように、第1の開口部11は、冷却チャネル20の入口であり得、第2の開口部12は、冷却チャネル20の出口であり得る。言い換えれば、冷却剤は、上部から入り、下部から出る。このようにして、図2の実線の矢印で示されているように、冷却剤は、ハウジング10の上端にある第1の開口部11から上端にある冷却チャネル20に入ることができ、冷却剤の一部は、ノズル21を通ってコイル巻線の端部30に流れ、冷却剤の一部は、図2の破線の矢印で示されているように、冷却チャネル20の下端に流れる。ノズル21から噴霧された冷却剤は、遮断部材40の遮断作用により、コイル巻線の端部30の下側およびロータ60から離れた領域に流れ、最終的にハウジング10の下端に収束する。この場合、冷却剤は、冷却チャネル20の下端にあるノズル21を通って、再び下端にある冷却チャネル20に流れ込むことができ、最後に、冷却チャネル20内の冷却剤は、第2の開口部12を通って外向きに排出される(または第2の開口部12から外向きに直接排出される)。
【0070】
本実施形態では、図1に示されるように、第2の開口部12は、冷却チャネル20の入口であり得、第1の開口部11は、冷却チャネル20の出口であり得る。言い換えれば、冷却剤は、下部から入り、上部から出る。この場合、冷却剤を第1の開口部11から排出するために、冷却剤は通常、ある程度の圧力を有し(例えば、油ポンプによって第2の開口部12に供給される)、それにより、冷却剤は、圧力の作用下で第2の開口部12から冷却チャネル20に入り、冷却剤の一部は、冷却チャネル20の下端にあるノズル21からコイル巻線の端部30の下側に噴霧され(図1の水平の破線の矢印によって示されるように)、冷却剤の一部は、冷却チャネル20の下端から冷却チャネル20の上端に流れる(図1の垂直の破線の矢印によって示されるように)。ハウジング10内の熱は、フロープロセスで吸収される。冷却剤が冷却チャネル20の上端に到達すると(図1の上部の水平の破線の矢印によって示されるように)、冷却剤の一部は、第1の開口部11から外側に排出され、冷却剤の一部は、冷却チャネル20の上端のノズル21からコイル巻線の端部30に噴霧される(図1の上部の実線の矢印によって示されるように)。この場合、冷却剤は、遮断部材40の遮断作用により、コイル巻線の端部30の下側およびロータ60から離れた領域に流れ、最終的に、コイル巻線の端部30を冷却する冷却剤は、ハウジング10の下端に収束する。この場合、冷却剤は、冷却チャネル20の下端にあるノズル21から冷却チャネル20に入り、第2の開口部12から外向きに流れることができ、またはハウジング10の下端にある追加の排出開口部(図示略)を通して直接外向きに排出されることができる。
【0071】
そのため、本実施形態で提供されるモータでは、ハウジング10は、冷却剤が流れるために使用されることができ、その両端がコイル巻線の端部30まで延びる冷却チャネル20を有し、冷却チャネル20は、ハウジング10の上端および下端にそれぞれ設けられた第1の開口部11および第2の開口部12と連絡しており、冷却チャネル20は、コイル巻線の端部30に近い位置にノズル21を有し、ノズル21は、冷却チャネル20内の冷却剤をコイル巻線の端部30に噴霧するように構成される。モータは、少なくとも1つの遮断部材40をさらに含み、遮断部材40は、コイル巻線の端部30の内面301または外面303に少なくとも位置され、遮断部材40は、ノズル21から噴霧された冷却剤がロータ60と接触するのを遮断するように構成され、そのため、冷却チャネル20内の冷却剤がノズル21から噴霧されてコイル巻線の熱を放散すると、遮断部材40の遮断作用により冷却剤がロータ60に接触できなくなり、冷却剤は、遮断部材40によって、ロータ60から離れた領域およびコイル巻線の端部30の下部領域に案内され、それにより、コイル巻線を冷却している間、冷却剤とロータ60との間の接触を回避し、ロータ60の運動エネルギー消費を低減または回避する。そのため、本実施形態で提供されるモータは、冷却剤がコイル巻線の端部30からロータ60の領域に浸透またはオーバーフローするのを防ぎ、そして、冷却剤と接触するロータ60によって引き起こされる運動エネルギー消費の問題を回避し、これにより、既存のモータのロータ60が遠心作用下でコイルの端部30に冷却油を噴霧する際に引き起こされるロータ60の運動エネルギー消費の問題を解決する。
【0072】
本実施形態では、遮断部材40は、ハウジング10の上端に近い位置にガイド部分を有する(詳細については、以下に説明する貫通穴41a、外縁42b、および開口部41cを参照されたい)。ガイド部分は、遮断部材40上の冷却剤の一部をベアリング51に案内するように構成され、これにより、冷却剤は、ベアリング51を通って、コイル巻線であり、ハウジング10の下端に近い端部(すなわち、コイル巻線の下部半円形端部32)に流れる。このようにして、遮断部材40に浸透する冷却剤の一部は、遮断部材40の両端に沿って、コイル巻線の下部半円形端部32に冷却され、冷却剤の一部は、ガイド部分に沿ってベアリング51に流れ、ベアリング51のために熱を放散する。さらに、ベアリング51を通って流れる冷却剤は、重力の作用下でコイル巻線の下端部に流れ、これにより、コイル巻線の下端部を冷却する。冷却剤が冷却のためにコイル巻線の上端部を通って冷却のためにコイル巻線の下端部に流れる従来技術と比較して、本出願の本実施形態では、ベアリング51によって生成される熱は、コイル巻線によって生成される熱よりもはるかに低いので、ベアリング51を通って流れる冷却剤は、コイル巻線の下端部で良好な熱放散を実施することができる。そのため、本出願の本実施形態では、コイル巻線の上端部および下端部の平衡熱放散が達成される。
【0073】
本実施形態では、コイル巻線の端部30は、通常、リング構造である。言い換えれば、端部30は、上部半円形端部31および下部半円形端部32によって取り囲まれている。冷却剤が上部半円形端部31上にあるとき、冷却剤は、重力の作用下でロータ60の領域に容易に浸透またはオーバーフローする。しかしながら、冷却剤が下部半円形端部32上にあるとき、冷却剤は重力の作用下でハウジング10の下端に浸透し、そのため、冷却剤は、通常、ロータ60の領域と容易に接触することができない。そのため、コイル巻線の上部半円形端部31上の冷却剤がロータ60の領域に浸透するのを防止するために、図3に示されるように、遮断部材40は、コイル巻線の上部半円形端部31の少なくとも内面301または外面303の周囲に配設された半円弧構造である。言い換えれば、遮断部材40は、半円弧構造である。半円弧構造は、コイル巻線の上部半円形端部31の内面301または外面303に位置し、そのため、半円弧構造は、コイル巻線の上部半円形端部31の冷却剤をブロックすることができ、冷却剤がロータ60の領域に浸透またはオーバーフローするのを防止することができ、半円弧構造は、冷却剤をコイル巻線の下部半円形端部32に案内する。
【0074】
本実施形態では、図4に示されるように、遮断部材40は、コイル巻線の上部半円形端部31の内面301の周りに配設された半円弧セパレータ40aであり、半円弧セパレータ40aの一端は、ハウジング10の内壁に接続されており、コイル巻線の上部半円形端部31を収容するように使用され得る空間は、半円弧セパレータ40aの円弧表面とハウジング10の内壁との間に形成され、これにより、半円弧セパレータ40aは、コイル巻線の上部半円形端部31の内面301に位置される。言い換えれば、本実施形態では、遮断部材40の一端は、ハウジング10の内壁に固定的に接続され、遮断部材40の他端は、コイル巻線の上部半円形端部31の内面301まで延びることができる。具体的には、本実施形態では、半円弧セパレータ40aの一端は、ハウジング10の側端面(すなわち、回転シャフト50が回転可能に接続されているハウジング10の側面)に接続されている。
【0075】
本実施形態では、図4に示されるように、半円弧セパレータ40aであり、ハウジング10に接続されている一端は、接続部分42aを有し、半円弧セパレータ40aが、接続部分42aを介して、ハウジング10の内壁に接続されている。本実施形態では、接続部分42aは、半円弧セパレータ40aの一端を曲げて形成された外縁である。接続部分42aおよび半円弧セパレータ40aの円弧表面は、垂直に配置されることができ、接続部分42aと半円弧セパレータ40aの円弧表面との間に補強リブが配置され、接続部分42aの強度を高める。本実施形態では、接続部分42aおよびハウジング10の内壁は、留め具(ねじまたはボルトなど)を使用して固定および接続されることができる。具体的には、接続部分42aには、ねじまたはボルトを通すためのねじ穴が設けられており、ねじまたはボルトはねじ穴を通り、遮断部材40をハウジング10の内壁に固定している。
【0076】
本実施形態では、ガイド部分は、具体的には、接続部分42aに近い位置にある半円弧セパレータ40aに設けられた貫通穴41aであり、貫通穴41aの垂直方向の突出領域は、ベアリング51上に位置する。このようにして、コイル巻線の上部半円形端部31の冷却剤が半円弧セパレータ40aに流れるとき、冷却剤の一部は、貫通穴41aを通ってベアリング51に流れ、残りの冷却剤は、半円弧セパレータ40aに沿ってコイル巻線の下部半円形端部32に流れる。本実施形態では、冷却剤とベアリング51との間の接触を通して、高回転速度でのベアリング51の放熱能力が向上し、コイル巻線の上端部および下端部の平衡熱放散が実施される。
【0077】
本実施形態では、貫通穴41aから流れる冷却剤がベアリング51の熱を中央に放散するのを容易にするために、具体的には、ハウジング10のベアリング51の上端に近い位置またはベアリング51の上端に油収集溝(図示略)が設けられている。油収集溝は、ベアリング51に流れる冷却剤を収集するように構成されており、そのため、冷却剤は、ベアリング51に流れる。言い換えれば、本実施形態では、貫通穴41aから流れる冷却剤は、油収集溝によってベアリング51に中央に案内され、それによってベアリング51の熱を効果的に放散する。本実施形態では、油収集溝は、ベアリング51の上端に設けられてもよく、または油収集溝は、ベアリング51の上のハウジング10の側端面に設けられてもよく、そのため、冷却剤にある程度の圧力がかかると、貫通穴41aから排出された冷却剤が中央で油収集溝に集められることができる。
【0078】
従来技術では、モータの冷却中に、金属パイプ内の冷却剤がステータ70、ロータ60、およびコイル巻線に噴霧されるとき、冷却剤は、コイル巻線の上部半円形端部31を冷却し、次にコイル巻線の下部半円形端部32に流れる。このようにして、コイル巻線の端部30の上端部および下端部の不均衡な熱放散の問題が通常発生する。コイル巻線の上端部および下端部の不均衡な熱放散の問題をさらに解決するために、本実施形態では、具体的には、図9に示されるように、ガイド溝13は、ハウジング10のベアリング51の下端に近い位置に設けられている。ガイド溝13は、ベアリング51上の冷却剤をコイル巻線の下部半円形端部32に案内するように構成され、そのため、冷却剤がコイル巻線の下部半円形端部32を冷却できる。従来技術と比較して、本実施形態では、冷却剤の一部は、貫通穴41aからベアリング51に直接流れる。しかしながら、ベアリング51の熱は、コイル巻線の熱よりはるかに低い。そのため、ベアリング51を通って流れた後の冷却剤の温度上昇は、それほど高くない。ガイド溝13のガイド作用で、冷却剤はコイル巻線の下部半円形端部32に流れ、コイル巻線の下部半円形端部32の熱を放散し、これにより、コイル巻線の上端部および下端部の平衡熱放散を実施する。
【0079】
本実施形態では、ガイド溝13が冷却剤をコイル巻線の下部半円形端部32に案内した後、冷却剤は通常、ガイド溝13に近いコイル巻線の端部30に集中される。本実施形態では、コイル巻線の下部半円形端部32に良好な熱放散を実施するために、具体的には、図5および図9に示されるように、モータは、油ガイド部材110をさらに含む。油ガイド部材110は、コイル巻線の下部半円形端部32の内面301に配置され、油ガイド部材110の一端は、ガイド溝に近く、ハウジングの内壁に固定接続されており、他端は、ロータ60まで延びる。油ガイド部材110には、冷却剤が流れるために使用されることができるオリフィス112が備えられており、そのため、冷却剤は、コイル巻線の下部半円形端部32にあり、油ガイド部材110のガイドの下でロータ60に近い内面301に流れ、冷却剤は、オリフィス112を通ってコイル巻線の下部半円形端部32に浸透して、コイル巻線の下部半円形端部32の平衡熱放散を実施する。
【0080】
本実施形態では、図5および図9に示されるように、油ガイド部材110は、具体的には、コイル巻線の下部半円形端部32の内面301に一致する円弧プレートである。具体的には、油ガイド部材110は、留め具を使用することにより、コイル巻線の下部半円形端部32の内面301に固定することができる。本実施形態では、油ガイド部材110がコイル巻線の下部半円形端部32の内面301に配置されている場合、油ガイド部材110は、コイル巻線の下部半円形端部32の内面301を部分的に覆っている。言い換えれば、油ガイド部材110の両端と半円弧セパレータ40aの両端との間にギャップがある。
【0081】
本実施形態では、図9に示されるように、突起111は、油ガイド部材110の一端であり、ロータ60に近い縁部に設けられており、突起111は、油ガイド部材110上の冷却剤がロータ60に流れるのを遮断するように構成される。言い換えれば、本実施形態では、油ガイド部材110の突起111により、油ガイド部材110の冷却剤がロータ60に接触するのを防止し、ロータ60の運動エネルギー消費をさらに回避する。
【0082】
本実施形態では、油ガイド部材110および遮断部材40は、コイル巻線から絶縁されるために、具体的にはプラスチック部品であり得る。
【0083】
本実施形態では、ハウジング10内の冷却チャネル20の廃棄中、ステータ70の外壁およびハウジング10の内面301は、冷却チャネル20を形成するために取り囲まれ得る。言い換えれば、ステータ70の外壁とハウジング10の内壁との間にギャップが存在し、そのギャップは、冷却チャネル20として機能し得、そのため、冷却剤が冷却チャネル20に入るとき、冷却剤は、ステータ70の外壁と直接接触して、ステータ70の熱を放散することができる。同時に、ノズル21は、ステータ70の2つの端部とハウジング10の内面301との間に形成される。具体的には、ステータ70の両端およびハウジング10の内壁は開いている。本実施形態では、ノズル21は、具体的には環状開口部であり、そのため、冷却剤が冷却チャネル20に入ると、冷却剤の一部が冷却チャネル20の上端から下端に(または冷却チャネル20の下端から上端に)流れ、一方、冷却剤の一部は冷却チャネル20内を横方向に流れ、最終的にノズル21からコイル巻線の端部30に噴霧されて、コイル巻線の端部30を冷却する。
【0084】
あるいは、本実施形態では、溝(図示略)は、ハウジング10であり、ステータ70に近い内壁に設けられ得、溝およびステータ70の外壁は、取り囲まれて、冷却チャネル20を形成し、溝上にあり、コイル巻線の端部30に近いノッチは、ノズル21を形成する。言い換えれば、本実施形態では、冷却チャネル20は、ハウジング10の内壁およびステータ70の外壁の溝によって取り囲まれている。金属パイプがモータのハウジング10の内部に配置される従来技術と比較して、この実施形態では、ハウジング10の内壁に設けられた溝は、製造の困難さを大幅に低減する。
【0085】
あるいは、本実施形態では、冷却チャネル20は、ハウジング10にあり、ステータ70に近接している内壁に配置され、冷却チャネル20と連絡するノズル21が、ハウジング10の内壁に設けられている。言い換えれば、本実施形態では、冷却チャネル20は、ハウジング10の内壁に位置され、ノズル21は、ハウジング10の内壁に位置され、コイル巻線の端部30に対応し、そのため、ノズル21から噴霧された冷却剤は、コイル巻線の端部30に容易に噴霧される。
【0086】
本実施形態では、組み立てを容易にするために、具体的には、ハウジング10は、中間ハウジングと、中間ハウジングの両端に配置されたフロントエンドカバーおよびリアエンドカバーと、を含む。言い換えれば、フロントエンドカバーは、中間ハウジングの一端に位置され、リアエンドカバーは、中間ハウジングのもう一方の端に位置され、中間ハウジングの内壁、フロントエンドカバー、およびリアエンドカバーは、ステータ70、コイル巻線、ロータ60、および回転シャフト50を収容するために使用されることができる空洞を形成するように取り囲まれる。回転シャフト50の両端は、ベアリング51を使用してフロントエンドカバーおよびリアエンドカバーにそれぞれ回転可能に接続されており、回転シャフト50の一端は、負荷に接続されるためにフロントエンドカバーから延びることができる。冷却チャネル20を配置する間、具体的には、冷却チャネル20は、中間ハウジング内、または中間ハウジングとステータ70の外壁との間に配置されることができる。この場合、第1の開口部11および第2の開口部12は、具体的には、中間ハウジングの上端および下端に設けられている。
【0087】
本実施形態では、具体的には、図16に示されるように、冷却チャネル20内の冷却剤の流れを確実にするために、モータは、油ポンプ80をさらに含む。油ポンプ80の入口は第1の開口部11および第2の開口部12のうちの一方と連絡しており、油ポンプ80の出口は第1の開口部11および第2の開口部12のうちの他方と連絡している。具体的には、第1の開口部11が入口である場合、油ポンプ80の出口は第1の開口部11と連絡しており、油ポンプ80の入口は第2の開口部12と連絡しており、第2の開口部12が入口である場合、油ポンプ80の出口は第2の開口部12に接続され、油ポンプ80の入口は第1の開口部11に接続される。油ポンプ80を配置することにより、一方で、冷却チャネル20内の冷却剤の流れが確保されることができ、他方で、冷却チャネル20内の冷却剤の流量が制御されることができる。例えば、コイル巻線の温度が比較的高い場合、冷却チャネル20内の冷却剤の流量が増加されることができ、そのため、冷却剤がモータから熱をすばやく奪うようにして、モータの良好な熱放散を実施する。
【0088】
本実施形態では、油ポンプ80は、具体的には、モータのハウジング10の外側に配置される。図17に示されるように、油ポンプ80は、具体的には、減速機200内に配置されている。
【0089】
本実施形態では、図16に示されるように、モータは、熱交換器100をさらに含む。熱交換器100は、冷却チャネル20から放出された冷却剤を冷却するように構成され、そのため、冷却後、冷却剤が冷却チャネル20に再び入り、モータを冷却することができる。本実施形態では、熱交換器100は、具体的には、油水熱交換器100であり得る。言い換えれば、冷却剤は、水冷方式で冷却される。本実施形態では、冷却剤は、具体的には、冷却油である。
【0090】
本実施形態では、図16に示されるように、モータは、フィルタ90をさらに含む。フィルタ90は、冷却剤中の不純物によって引き起こされる冷却チャネル20、第1の開口部11、および第2の開口部12の遮断を回避するために、冷却剤を濾過するように構成される。本実施形態では、熱交換器100およびフィルタ90は両方とも、例えば、減速機200内に位置される、モータのハウジング10の外側に位置され得る。本実施形態では、油ポンプ80、熱交換器100、およびフィルタ90が全て減速機200内に位置される場合、モータの第1の開口部11および第2の開口部12は、減速機200内の熱放散チャネル201と通信するためにさらに使用され得、そのため、モータ内の冷却チャネル20および減速機200内の熱放散チャネル201は、冷却ループを形成することに留意されたい。油ポンプ80、熱交換器100、およびフィルタ90は、減速機200内の冷却ループのループ上に位置されることができる。
【0091】
実施形態2
図11は、本出願の実施形態2によるモータ内の遮断部材の概略構造図であり、図12は、本出願の実施形態2によるモータ内の遮断部材およびステータの概略構造図であり、図13は、本出願の実施形態2によるモータ内の遮断部材とハウジングの内壁との間の概略構造図である。
【0092】
本実施形態と前述の実施形態との違いは次のとおりである。本実施形態では、図11図13に示されるように、遮断部材40は、コイル巻線の上部半円形端部31の外面303の周りに配設された半円弧プレート40bである。半円弧プレート40bは、ハウジング10の内壁に接続されている。言い換えれば、本実施形態では、遮断部材40は、ハウジング10の内壁に固定され、コイル巻線の上部半円形端部31の外面303の周りに配設されている。同時に、本実施形態では、半円弧プレート40bが、冷却剤がロータ60と接触するのを遮断することを可能にするために、本実施形態では、冷却チャネル20のノズル21と連絡するギャップが、半円弧プレート40bとハウジング10の内壁との間に形成される。このようにして、冷却チャネル20の上端にあるノズル21から噴霧された冷却剤がギャップに入り、冷却剤は半円弧プレート40bに沿ってベアリング51およびコイル巻線の下部半円形端部32に流れる。言い換えれば、半円弧プレート40bは、冷却剤とロータ60との間の接触を回避するガイド効果を有し、それにより、ロータ60の運動エネルギー消費を回避する。
【0093】
本実施形態では、半円弧プレート40bがコイル巻線の上部半円形端部31の外面303の周りに配置されている場合、コイル巻線の上部半円形端部31は冷却剤と接触することができない。このようにして、コイル巻線の上部半円形端部31は、半円弧プレート40bを通って流れる冷却剤によってのみ冷却されることができる。しかしながら、コイル巻線の上部半円形端部31の冷却効果は、乏しい。そのため、本実施形態では、半円弧プレート40bには、ギャップ内の冷却剤の一部がコイル巻線の上部半円形端部31に浸透することを可能にするために、複数の穴41bが設けられており、冷却剤の一部が、冷却のためにコイル巻線の上部半円形端部31に浸透する。しかしながら、冷却剤が、半円弧プレート40bの穴41bからコイル巻線の上部半円形端部31に浸透する場合、コイル巻線の上部半円形端部31に浸透する冷却剤の量は、通常、比較的少量であり、そのため、通常、比較的少量の冷却剤が、ロータ60と接触する可能性があることに留意されたい。しかしながら、従来技術と比較して、本実施形態では、ロータ60の運動エネルギー消費は、依然として低減されることができる。
【0094】
本実施形態では、ベアリング51に良好な熱放散を実施するために、具体的には、ガイド部分は、下向きに傾斜(具体的には、ベアリング51に対して下向きに傾斜)しており、ハウジング10の側端面に向かって外向きに延びる半円弧プレート40bの一端によって形成される、外縁42bである。外縁42bは、ギャップ内の冷却剤の一部をベアリング51に案内するように構成される。具体的には、本実施形態では、外縁42bは、垂直方向でベアリング51と少なくとも部分的に重なり、そのため、半円弧プレート40bとハウジング10の内壁との間の冷却剤の一部は、外縁42bによって案内され、そのため、外縁42bから流出する冷却剤は、最終的にベアリング51に流れ、それにより、ベアリング51のために熱を放散することができる。
【0095】
本実施形態では、半円弧プレート40bがコイル巻線の上部半円形端部31の外面303上に位置し、半円弧プレート40bの一端に下向きに傾斜した外縁42bが設けられている場合、冷却剤の一部は、半円弧プレート40bに沿ってベアリング51に直接案内され、そのため、ベアリング51に流れる冷却剤がコイル巻線の端部に接触しない。言い換えれば、本実施形態では、コイル巻線およびベアリング51をそれぞれ冷却するためのパイプが形成される。同時に、半円弧プレート40bの両端は、冷却剤の一部をコイル巻線の下部半円形端部32に直接案内し、ベアリング51を冷却する冷却剤を、ガイド溝13および油ガイド部材110を介してコイル巻線の下部半円形端部32に案内して、コイル巻線の下部半円形端部32を冷却する。従来技術と比較して、本実施形態では、コイル巻線の上部半円形端部31と接触した後、冷却のためにコイル巻線の下部半円形端部32に流れる冷却剤によって引き起こされる、コイル巻線の上端部および下端部の不均衡な熱放散の問題は、回避される。
【0096】
本実施形態における油収集溝、ガイド溝13、および油ガイド部材110の詳細については、前述の実施形態を参照されたい。詳細はこの実施形態では説明されない。
【0097】
実施形態3
図14は、本出願の実施形態3によるモータ内の遮断部材の概略構造図であり、図15は、本出願の実施形態3によるモータ内の遮断部材およびステータの概略構造図である。
【0098】
本実施形態と前述の実施形態との違いは次のとおりである。本実施形態では、図14および図15に示されるように、遮断部材40は、コイル巻線の上部半円形端部31の内面301上に包まれた半円弧の油で包まれた布40cである。言い換えれば、遮断部材40は、油で包まれた布40cであり、油で包まれた布40cは、コイル巻線の上部半円形端部31の内面301に巻かれており、そのため、油で包まれた布40cが冷却剤を遮断し、冷却剤がロータ60と接触するのを防ぐ。本実施形態では、油で包まれた布40cは、既存の材料である。本実施形態では、遮断部材40が剛性材料である場合、遮断部材40とコイル巻線の端部との間の嵌合は、設置プロセスにおいて十分に制御される必要がある。言い換えれば、必要な設置精度は、比較的高い。遮断部材40が正しく設置されていないか、または遮断部材40の形状が変形されると、遮断部材40およびコイル巻線の端部は、うまく嵌合されることができない。しかしながら、本実施形態では、遮断部材40が油で包まれた布40cを採用する場合、油で包まれた布40cは柔軟な材料であるため、組み立て時に、コイル巻線の端部に油で包まれた布40cが直接巻き付けられることができ、油で包まれた布40cの設置位置はいつでも調整されることができ、これにより、遮断部材40とコイル巻線の端部との間の嵌合の困難さを大幅に軽減し、便利な設置を実施する。
【0099】
本実施形態では、油で包まれた布40cであり、コイル巻線の端部30の外側面302に近い一端は、コイル巻線の上部半円形端部31の外側面302に延びる延長部分42cを有し、本実施形態では、ガイド部分は、延長部分42cに設けられた開口部41cであり、これにより、コイル巻線に噴霧された冷却剤は、ベアリング51に案内される。このようにして、コイル巻線の上部半円形端部31の冷却剤が、延長部分42cの開口部41cを通ってベアリング51に流れ、それによってベアリング51の熱を放散する。同時に、ベアリング51を通って熱放散した後、冷却剤は、ガイド溝13および油ガイド部材110を通ってコイル巻線の下部半円形端部32に流れて、コイル巻線の上端部および下端部を冷却する。
【0100】
実施形態4
図17は、本出願の実施形態4によるパワートレインの概略構成図である。
【0101】
この実施形態はパワートレインを提供する。本実施形態で提供されるパワートレインは、電気モータ自動車/電気自動車(EV)、純電気自動車(PEV/BEV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)、範囲拡張電気自動車(REEV)、プラグインハイブリッド電気自動車(PHEV))、新エネルギー自動車(New Energy Vehicle)などに適用され得、またはバッテリー管理(Battery Management)、モータおよびドライバ(Motor&Driver)、または電力変換器(Power Converter)などのデバイスに適用され得る。図17に示されるように、パワートレインは、少なくとも前述の実施形態のいずれか1つに記載のモータと、モータの回転シャフト50に接続された減速機200と、を含む。熱放散チャネル201は、減速機200内に配置され、冷却ループは、熱放散チャネル201とモータ内の冷却チャネル20との間に形成される。言い換えれば、モータおよび減速機200は、統合冷却システムを使用して熱放散を実行し、減速機200を冷却しながらモータを冷却する。本実施形態では、減速機200の他の構成要素の詳細については、既存の減速機200の構造を参照されたい。本実施形態では、既存の減速機との違いは次のとおりである。本実施形態では、モータ内の冷却チャネル20と冷却ループを形成する熱放散チャネル201が、減速機200内に配置されており、熱放散は、熱放散チャネル201を使用することによって、減速機200内の構成要素に対して実施される。
【0102】
前述の実施形態における油ポンプ80、熱交換器100、およびフィルタ90は、減速機200内に位置される。言い換えれば、本実施形態では、冷却システム内の油ポンプ80、熱交換器100、およびフィルタ90は、減速機200内に配置され、冷却ループの循環および熱放散は、油ポンプ80によって実施され、冷却ループ内の冷却剤は、熱交換器100によって冷却され得、それにより、モータおよび減速機200に対して良好な熱放散を実施する。それに対応して、フィルタ90は、冷却ループ内の冷却剤を濾過する。本実施形態では、冷却剤は、具体的には、冷却油である。言い換えれば、パワートレイン内のモータおよび減速機200は、油冷システムを採用している。本実施形態では、パワートレインが電気自動車に適用される場合、マイクロコントローラユニット(Microcontroller Unit;MCU)は、具体的には、水冷方式で熱放散を実行するように制御されることに留意されたい。このようにして、MCUの水出口は、熱交換器100に接続され得、熱交換器100の水出口は、減速機200の水出口に接続され得る。
【0103】
そのため、本実施形態で提供されるパワートレインでは、モータおよび減速機200を含めることにより、高回転速度でのロータ60の運動エネルギー消費が回避され、モータにおけるコイル巻線の上端部および下端部での平衡熱放散が実施され、モータおよび減速機200の統合された冷却が実施され、そのため、パワートレインの熱放散が良くなる。
【0104】
本実施形態では、モータのハウジング(具体的には、モータのハウジング内のフロントエンドカバー)および減速機のハウジングは、留め具(例えば、ねじまたはボルト)を使用して一緒に固定されることができ、一体構造を形成する。具体的には、図7図8、および図13に示されるように、モータおよび減速機は、全体として一緒に固定される。
【0105】
実施形態5
本実施形態は、車両を提供し、本実施形態で提供される車両は、電気自動車/電気自動車(EV)、純電気自動車(PEV/BEV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)、範囲拡張電気自動車(REEV)、プラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)、新エネルギー自動車(New Energy Vehicle)などであり得る。
【0106】
車両は、前述の実施形態のいずれか1つによる、少なくとも車輪、伝達構成要素、およびモータを含む。モータの回転シャフト50は、伝達構成要素を介して車輪に接続され、そのため、モータの回転シャフト50が回転して出力し、伝達構成要素は、車輪に動力を伝達し、そのため、車輪が回転する。本実施形態では、車両には1つまたは2つのモータが含まれている場合があることに留意されたい。モータが1つある場合、モータは伝達構成要素を介して2つの前輪または2つの後輪に接続される。モータが伝達構成要素を介して2つの前輪に接続されている場合、前輪は駆動輪であり、後輪は副動輪である。それに対応して、モータが伝達構成要素を介して2つの後輪に接続されている場合、後輪は駆動輪であり、前輪は副動輪である。モータが2つある場合、一方のモータは伝達構成要素を介して2つの前輪に接続され、他方のモータは別の伝達構成要素を介して2つの後輪に接続される。
【0107】
1つの可能な実施態様では、伝達構成要素は、具体的には、ギアボックスおよびハーフシャフトを含み得、モータの回転シャフト50は、ギアボックスに接続され、ギアボックスは、ハーフシャフトを介して2つの前輪または2つの後輪に個別に接続される。
【0108】
車輪、伝達構成要素、およびモータに加えて、本実施形態で提供される車両は、制御盤、車体などをさらに含み得ることを理解すべきである。本実施形態では、車両の他の構造については、先行技術を参照し、詳細は、本実施形態では説明されない。
【0109】
本出願の本実施形態で提供される車両では、モータを含めることにより、モータのロータと冷却剤との間の接触が遮断され、これにより、モータのロータの回転過程における運動エネルギー消費を回避し、これにより、モータのロータの回転速度が速くなり、回転シャフトから出力される運動エネルギーが大きくなる。このようにして、車両のパワーは、より大きくなる。
【0110】
本出願の実施形態の説明において、他に明示的に指定および限定されない限り、「設置」、「接続する」、および「接続」という用語は、広い意味で理解されるべきであることに留意されたく、例えば、固定接続であり得、または中間媒体を使用した間接接続であり得、または2つの要素間の通信もしくは2つの要素間の相互作用であり得る。当業者は、特定の状況に従って、本出願の実施形態における前述の用語の特定の意味を理解することができる。
【0111】
本出願の実施形態で言及または暗示されるデバイスまたは要素は、特定の向きを有する必要があり、特定の向きで構築および操作される必要があり、したがって、本出願の実施形態に対する制限として解釈されることはできない。本出願の実施形態の説明において、「複数」とは、特に明記されない限り、2つ以上を意味する。
【0112】
本出願の明細書、特許請求の範囲、および実施形態の添付図面において、「第1」、「第2」、「第3」、「第4」など(存在する場合)の用語は、同様の対象を区別することを意図されているが、特定の順序またはシーケンスを必ずしも示すものではない。そのように呼ばれるデータは、本明細書に記載される本出願の実施形態が本明細書に例示され、または記載される順序以外の順序でも実施されることができるように、しかるべき状況において相互に交換可能であることが理解されるべきである。さらに、用語「含む(include,contain)」および任意の他の変形は、非排他的な包含をカバーすることを意味し、例えば、ステップまたはユニットの列挙を含むプロセス、方法、システム、製品、またはデバイスが、それらのユニットに必ずしも限定されないが、そのようなプロセス、方法、システム、製品、またはデバイスに明確に列挙されていないまたは固有でない他のユニットを含んでもよい。
【0113】
最後に、前述の実施形態は、本出願を限定すること以外には、本出願の実施形態の技術的解決策を説明することが目的とされているにすぎないことに留意されたい。前述の実施形態に関連してこの出願が詳しく説明されるが、当業者であれば分かるように、当業者は、依然として、この出願の実施形態の技術的解決策の範囲から逸脱することなく、前述の実施形態に記載される技術的解決策に対して変更を成すことができ、あるいは、その技術的特徴の一部または全部に対して等価な置き換えを成すことができることを理解すべきである。
【符号の説明】
【0114】
10 ハウジング
11 第1の開口部
12 第2の開口部
13 ガイド溝
20 冷却チャネル
21 ノズル
30 端部
31 上部半円形端部
32 下部半円形端部
301 内面
302 外側面
303 外面
40 遮断部材
40a 半円弧セパレータ
41a 貫通穴
42a 接続部分
40b 半円弧プレート
41b 穴
42b 外縁
40c 油で包まれた布
41c 開口部
42c 延長部分
50 回転シャフト
51 ベアリング
60 ロータ
70 ステータ
80 油ポンプ
90 フィルタ
100 熱交換器
110 油ガイド部材
112 オリフィス
111 突起
200 減速機
201 熱放散チャネル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17