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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-07
(45)【発行日】2023-07-18
(54)【発明の名称】電気接続組立体および電気コネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/24 20060101AFI20230710BHJP
   H01R 13/187 20060101ALI20230710BHJP
【FI】
H01R13/24
H01R13/187 B
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2022000472
(22)【出願日】2022-01-05
(65)【公開番号】P2022182971
(43)【公開日】2022-12-08
【審査請求日】2022-01-05
(31)【優先権主張番号】202110578640.0
(32)【優先日】2021-05-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522006627
【氏名又は名称】宣城立訊精密工業有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】沈 榕▲金▼
(72)【発明者】
【氏名】唐 ▲興▼然
(72)【発明者】
【氏名】令狐 云波
【審査官】松原 陽介
(56)【参考文献】
【文献】特表2005-505104(JP,A)
【文献】特開2017-050281(JP,A)
【文献】特開2016-143665(JP,A)
【文献】特開平06-325813(JP,A)
【文献】特開平03-291874(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2013-0027298(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 11/00-11/32
H01R 13/00-13/35
H01R 24/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つの電気接続部と、曲げ部と、を備える電気接続組立体であって、
前記2つの電気接続部の各々は、本体と、固定用部材と、を備え、
前記本体は、電気接触部材を備え、
前記固定用部材は、前記本体の側縁部に配置され、
前記曲げ部の曲げられた2つの側部は、一方向に延在する前記2つの電気接続部であり、
前記2つの電気接続部は、前記曲げ部に対して対称に配置され、
前記本体は、
前記曲げ部から離れた位置にある前記本体の側縁部に配置され、前記曲げ部に対向する方向および前記本体から離れる方向に延在する複数の第1の案内用接触片と、
前記曲げ部から離れた位置にある前記本体の側縁部に配置され、M字形状を有し、2つの当接部を備える複数の第2の案内用接触片と、
を備える、
電気接続組立体。
【請求項2】
前記固定用部材は、前記曲げ部から離れた位置にある前記本体の側縁部に配置される、
請求項1に記載の電気接続組立体。
【請求項3】
前記電気接触部材は、オリフィス部と、複数の第1の接触片と、複数の第2の接触片と、を備え、
前記複数の第1の接触片および前記複数の第2の接触片は、前記オリフィス部において交互に配置される、
請求項1に記載の電気接続組立体。
【請求項4】
前記オリフィス部は、第1の側縁部と、前記第1の側縁部とは反対側の第2の側縁部と、を備え、
前記複数の第1の接触片の一端は、それぞれ間隔を空けて前記第1の側縁部と接続され、
前記複数の第2の接触片の一端は、それぞれ間隔を空けて前記第2の側縁部と接続され、
前記複数の第1の接触片および前記複数の第2の接触片は、交互に配置されて千鳥型の構成要素を形成する、
請求項3に記載の電気接続組立体。
【請求項5】
前記複数の第1の接触片の一方の延在端部は、曲げられた接触部を有し、
前記複数の第2の接触片の一方の延在端部は、曲げられた接触部を有する、
請求項3に記載の電気接続組立体。
【請求項6】
前記複数の第1の接触片と前記オリフィス部の平面とが鋭角をなし、
前記複数の第2の接触片と前記オリフィス部の平面とが鋭角をなす、
請求項3に記載の電気接続組立体。
【請求項7】
前記2つの電気接続部および前記曲げ部は、一体的に形成される、
請求項1に記載の電気接続組立体。
【請求項8】
第1の電気コネクタヘッドを備える電気コネクタであって、
前記第1の電気コネクタヘッドは、電気接続用切り欠き部と、請求項1~7のいずれか1項に記載の電気接続組立体と、を備え、
前記電気接続組立体は、前記電気接続用切り欠き部に組み付けられ、
前記電気接続組立体の固定用部材は、前記第1の電気コネクタヘッドに固定され、
前記電気接続組立体に組み付けられた電気差し込み部材を備える第2の電気コネクタヘッドが設けられ、
前記電気差し込み部材の2つの側面は、前記2つの電気接続部の電気接触部材にそれぞれ当接する、
電気コネクタ。
【請求項9】
前記固定用部材は、固定用バックルであり、
前記第1の電気コネクタヘッドの外側の側壁は、固定用突起部を備え、
前記固定用バックルは、前記固定用突起部に留められる、
請求項に記載の電気コネクタ。
【請求項10】
前記電気差し込み部材の差し込み端部は、第1の側縁部と、前記第1の側縁部に隣接する2つの第2の側縁部と、を有し、
前記電気差し込み部材は、前記第1の側縁部または前記第2の側縁部に沿った方向において、前記曲げ部から離れた位置にある前記電気接続組立体の開口部を通過して、前記電気接続用切り欠き部に組み付けられ、
前記第1の電気コネクタヘッドおよび前記第2の電気コネクタヘッドは、180度または90度の角度で組み付けられる、
請求項に記載の電気コネクタ。
【請求項11】
前記複数の第1の案内用接触片は、前記第2の案内用接触片の両側に配置され、
前記電気差し込み部材は、前記複数の第1の案内用接触片および前記第2の案内用接触片を有する一方の側を介して、前記電気接続組立体に組み付けられ、
前記電気差し込み部材の2つの側面は、前記複数の第1の案内用接触片および前記第2の案内用接触片とそれぞれ接触する、
請求項に記載の電気コネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2021年5月26日に出願された中国特許出願第202110578640.0号の優先権を主張する。その全文は、参照により本出願に組み込まれる。
【0002】
本発明は、コネクタの技術分野に関し、より詳細には電気接続組立体および電気コネクタに関する。
【背景技術】
【0003】
自動車産業の技術分野では、車両の動作は、高出力の電気コネクタ要素における電気接続のための電気伝導端子に影響を及ぼす。車両の動作は、電気接続部の雄部および雌部で接続された電気コネクタの構成要素の共振を引き起こす場合がある。電気接続部の雄部と雌部との間で電気が伝導した際に生じた熱や、熱や寒さの影響を受けることが多い電気コネクタのヘッドを有する使用頻度の高い車両の電気接合部の弾性金属板の疲労や摩耗劣化により、電気コネクタの耐用年数が深刻な影響を受ける場合がある。このように、電気コネクタで接続された機器のシステム安定性が低下し、機器の耐用年数が短くなり、機器がもつリスクが増大する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態は、従来の電気コネクタヘッドが寒さや熱の影響を受けて弾性金属板に疲労や摩擦劣化が生じ、耐用年数が深刻な影響を受けたり短くなったりするという問題を解決するように意図された電気接続組立体および電気コネクタを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の態様において、本発明は、電気接続組立体を提供する。電気接続組立体は、2つの電気接続部と、曲げ部と、を備える。各電気接続組立体は、本体と、固定用部材と、を備える。本体は、電気接触部材を備える。固定用部材は、本体の側縁部に配置される。曲げ部の曲げられた2つの側部が、一方向に延在する2つの電気接続部である。2つの電気接続部は、曲げ部に対して対称に配置される。
【0006】
一実施形態において、固定用部材は、曲げ部から離れた位置で本体の側縁部に配置される。
【0007】
一実施形態において、電気接触部材は、オリフィス部と、複数の第1の接触片と、複数の第2の接触片と、を備える。複数の第1の接触片および複数の第2の接触片は、オリフィス部において交互に配置される。
【0008】
一実施形態において、オリフィス部は、第1の側縁部と、第1の側縁部とは反対側の第2の側縁部と、を備える。複数の第1の接触片の一端は、それぞれ間隔を空けて第1の側縁部と接続される。複数の第2の接触片の一端は、それぞれ間隔を空けて第2の側縁部と接続される。複数の第1の接触片および複数の第2の接触片は、交互に配置されて千鳥型の構成要素を形成する。
【0009】
一実施形態において、複数の第1の接触片の一方の延在端部は、曲げられた接触部を有する。複数の第2の接触片の一方の延在端部は、曲げられた接触部を有する。
【0010】
一実施形態において、複数の第1の接触片とオリフィス部の平面とが鋭角をなす。複数の第2の接触片とオリフィス部の平面とが鋭角をなす。
【0011】
一実施形態において、2つの電気接続部および曲げ部は、一体的に形成される。
【0012】
一実施形態において、曲げ部から離れた位置にある本体の側縁部には、複数の第1の案内用接触片が配置される。複数の第1の案内用接触片は、曲げ部を有する一方の側に配置される。複数の第1の案内用接触片は、曲げ部に対向する方向および本体から離れる方向に延在する。
【0013】
一実施形態において、曲げ部から離れた位置にある本体の側縁部には、複数の第2の案内用接触片が配置される。
【0014】
第2の態様において、本発明は、第1の電気コネクタヘッドを備える電気コネクタを提供する。第1の電気コネクタヘッドは、電気接続用切り欠き部と、第1の態様による電気接続組立体と、を備える。電気接続組立体は、電気接続用切り欠き部に組み付けられる。固定用部材は、第1の電気コネクタヘッドに固定される。第2の電気コネクタヘッドは、電気接続組立体に組み付けられた電気差し込み部材を備える。電気差し込み部材の2つの側面は、2つの電気接続部の電気接触部材にそれぞれ当接する。
【0015】
一実施形態において、固定用部材は、固定用バックルである。第1の電気コネクタヘッドの外側の側壁は、固定用突起部を備える。固定用バックルは、固定用突起部に留められる。
【0016】
一実施形態において、電気差し込み部材の差し込み端部は、第1の側縁部と、第1の側縁部に隣接する2つの第2の側縁部と、を有する。電気差し込み部材は、第1の側縁部または第2の側縁部に沿った方向において、曲げ部から離れた位置にある電気接続組立体の開口部を通過して、電気接続用切り欠き部内に組み付けられる。第1の電気コネクタヘッドおよび第2の電気コネクタヘッドは、180度または90度の角度で組み付けられる。
【0017】
一実施形態において、電気接続組立体は、複数の第1の案内用接触片と、第2の案内用接触片と、をさらに備える。複数の第1の案内用接触片は、第2の案内用接触片の両側に配置される。電気差し込み部材は、複数の第1の案内用接触片および第2の案内用接触片を有する一方の側を介して電気接続組立体内に組み付けられる。電気差し込み部材の2つの側面は、複数の第1の案内用接触片および第2の案内用接触片とそれぞれ接触する。
【0018】
本発明の実施形態において、電気接続組立体を介して第1の電気コネクタヘッドに電気コネクタを組み付けること、および第1の電気コネクタヘッドの電気接続組立体に第2の電気コネクタヘッドを組み付けること、ならびに上述した電気接続組立体の構成によって、構成要素が相互に接続され且つシステムが動作しているときに、過負荷電流によって発生した熱を分散させ、腐食電位によって発生した熱を低減させ、全体の電流過負荷能力を向上させて、電気コネクタの全体的な耐用年数を長くすることができる。また、電気接続組立体の構造的構成によって、第1の電気コネクタヘッドと第2の電気コネクタヘッドとの間の接続の強度および電気的接触の安定性を向上させることができる。
【0019】
しかしながら、本明細書が本発明のすべての態様および実施形態を含むわけではないこと、本明細書が本発明をいかなる方法においても限定または制限することを意図するものではないこと、また、本明細書に記載された本発明が明らかな改善および変更を包含するものであると当業者であれば理解されるであろうことに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0020】
新規であると考えられる例示的な実施形態の特徴、ならびに例示的な実施形態に特徴的な要素および/またはステップは、特に添付の特許請求の範囲に記載されている。添付の図面は、例示の目的のためだけのものであり、縮尺の通りに描かれていない。例示的な実施形態は、その構成および動作方法の両方に関して、添付の図面を参照して記載する以下の詳細な説明を参照することによって、最もよく理解されるであろう。
図1】本発明の電気接続組立体の斜視図である。
図2】本発明の電気接続組立体の側面図である。
図3】本発明の電気接続組立体の内部図である。
図4】本発明の電気接続組立体の外観図である。
図5】本発明の第1の電気接続組立体への電気コネクタヘッドの組み立て方法を示す斜視図である。
図6】本発明の電気コネクタの組み立て方法を示す斜視図である。
図7】本発明の電気コネクタの側面図である。
図8】本発明の電気コネクタの組み立て方法を示す別の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の例示的な実施形態を示す添付の図面を参照して、本発明をより詳細に説明する。ただし、本発明は、多くの異なる形態で実現されてもよく、本明細書に記載された実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本発明が明確且つ完全であり、本発明の範囲を当業者に十分に伝えるために提供されるものである。
【0022】
以下の説明および添付の特許請求の範囲の全体にわたって、特定の用語が特定の要素に言及するために使用される。当業者には理解されるように、製造業者は、1つの要素を様々な名称で呼ぶ場合がある。本明細書において、名称が異なるが機能が同じ要素を区別することは意図していない。以下の説明および添付の特許請求の範囲において、「含む(include/including)」および「備える(comprise/comprising)」という用語は、限定を設けない方式で使用されており、「それらを含むがこれに限定されない」として解釈されるべきである。「実質的(Substantial/substantially)」は、許容できる誤差の範囲内で、基本的な技術的効果を達成するために、当業者が、特定の誤差の範囲内で技術的な問題を解決することができることを意味する。
【0023】
以下の説明は、本発明を実施するための最良の態様を示すものである。この説明は、本発明の全体的な原理を例示する目的で作成されており、限定的な意味で解釈されるべきではない。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照することで、最も適切に決定される。
【0024】
さらに、「含む(include、contain)」という用語およびそれらの任意の活用形は、非網羅的な包含を扱うことが意図される。したがって、一連の要素を含むプロセス、方法、物体または装置は、それらの要素を含むのみならず、明示的に列挙されていない他の要素や、そのプロセス、方法、物体または装置に本来備わっている要素を含むことができる。特段の限定がない場合、「含む(include a/an ...)」という用語によって限定される要素は、その要素が含まれるプロセス、方法、品物または装置に存在する他の同じ要素を排除しない。
【0025】
図1および図2は、本発明の電気接続組立体の斜視図および側面図である。図に示すように、本実施形態において、2つの電気接続部11と、曲げ部13と、を備える電気接続組立体1が提供される。各電気接続部11は、本体111と、固定用部材112と、を備える。本体111は、電気接触部材113を備える。固定用部材112は、本体111の一方の側に配置される。曲げ部13の曲げられた2つの側部が、一方向に延在する2つの電気接続部11である。2つの電気接続部11は、曲げ部13に対して対称に配置される。2つの電気接続部11および曲げ部13は、電気接続組立体1の全体的な構成がU字形状になるように、一体的に形成される。固定用部材112は、曲げ部13から離れた位置にある本体111の一方の側に配置される。
【0026】
図3および図4は、本発明の電気接続組立体の内部図および外観図である。図に示すように、本実施形態において、電気接触部材113は、オリフィス部1130と、複数の第1の接触片1131と、複数の第2の接触片1132と、を備える。複数の第1の接触片1131および複数の第2の接触片1132は、オリフィス部1130において交互に配置される。オリフィス部1130は、第1の側縁部11301と、第1の側縁部11301とは反対側の第2の側縁部11302と、を備える。複数の第1の接触片1131の一端は、それぞれ間隔を空けて第1の側縁部11301と接続される。複数の第1の接触片1131は、曲げ部13を有する一方の側において、第1の側縁部11301から第2の側縁部11302に向かう方向に延在する。複数の第1の接触片1131の延在端部は、曲げられた接触部11311を備える。
【0027】
また、複数の第2の接触片1132の一端は、それぞれ間隔を空けて第2の側縁部11302と接続される。複数の第2の接触片1132は、曲げ部13を有する一方の側において、第2の側縁部11302から第1の側縁部11301に向かう方向に延在する。複数の第2の接触片1132の延在端部は、曲げられた接触部11321を備える。このようにして、複数の第1の接触片1131および複数の第2の接触片1132は、千鳥型の構成を形成する。
【0028】
複数の第1の接触片1131は、第1の側縁部11301から曲げ部13を有する一方の側まで延在する。複数の第1の接触片1131とオリフィス部1130の平面とが鋭角Aをなす。複数の第2の接触片1132は、第2の側縁部11302から曲げ部13を有する一方の側まで延在する。複数の第2の接触片1132とオリフィス部1130の平面とが鋭角Aをなす。2つの電気接続部11の電気接触部材113の間に電気差し込み部材が挿入されたときに、複数の第1の接触片1131とオリフィス部1130との間、および複数の第2の接触片1132とオリフィス部1130との間の角度Aを変更することで、複数の第1の接触片1131の曲げられた接触部11311のクランプ力および複数の第2の接触片1132の曲げられた接触部11321のクランプ力を調整することができる。また、複数の第1の接触片1131と複数の第2の接触片1132とが交互に配置されているため、電気差し込み部材をクランプする電気接続組立体1のクランプ力を向上させることができる。
【0029】
本実施形態において、電気接続組立体1は、曲げ部13から離れた位置にある本体111の一方の側に配置された複数の第1の案内用接触片114をさらに備える。複数の第1の案内用接触片114は、曲げ部13を有する一方の側に配置される。複数の第1の案内用接触片114は、曲げ部13に向かう方向および本体111から離れる方向に延在する。複数の第1の案内用接触片114の延在方向は、複数の第1の接触片1131の延在方向と同じ方向である。複数の第1の案内用接触片114は、2つの電気接続部11内に挿入された電気差し込み部材を案内することができ、電気差し込み部材を固定するための補助的なクランプとして使用することができる。
【0030】
また、電気接続組立体1は、曲げ部13から離れた位置にある本体111の一方の側に配置された第2の案内用接触片115をさらに備える。第2の案内用接触片115は、本体111の曲げ部13を有する一方の側において板金をプレス加工することで形成されており、M字形状を有する。これは、第2の案内用接触片115が2つの当接部を備えることを意味する。つまり、曲げ部13から離れた位置にある第2の案内用接触片115の一方の側は、本体111と接続される。第2の案内用接触片115は、第1の案内用接触片114と同様に機能する。より詳細には、複数の第1の案内用接触片114および第2の案内用接触片115を介して電気差し込み部材を組み付けて固定する際に、電気接続組立体1は、安定した補助的なクランプ力を提供して、電気差し込み部材とそれ自体との接続を安定させることができる。
【0031】
図5は、本発明の第1の電気接続組立体への電気コネクタヘッドの組み立て方法を示す斜視図である。図に示すように、本実施形態において、第1の電気コネクタヘッド21を備える電気コネクタ2が提供される。第1の電気コネクタヘッド21は、電気接続用切り欠き部211と、電気接続組立体1と、を備える。電気接続組立体1は、電気接続用切り欠き部211に組み付けられる。2つの電気接続部11および曲げ部13は、電気接続用切り欠き部211内に収容することができ、2つの電気接続部11は、電気接続用切り欠き部211の内側の2つの側壁に均等に取り付けることができる。電気接続部11の電気接触部材113は、電気接続用切り欠き部211の中心部に向けて延在する。固定用部材112は、第1の電気コネクタヘッド21を固定する。固定用部材112は、固定用バックル1121であり、第1の電気コネクタヘッド21の外側の側壁は、固定用突起部212を備え、固定用バックル1121は、固定用突起部212に留められて、第1の電気コネクタヘッド21と電気接続組立体1との間の接続を安定させることができる。
【0032】
図6は、本発明の電気コネクタの組み立て方法を示す斜視図である。図7は、本発明の電気コネクタの側面図である。図に示すように、本実施形態において、第2の電気コネクタヘッド22は、電気接続組立体1に組み付けられた電気差し込み部材221を備える。電気差し込み部材221の2つの側面は、2つの電気接続部11の電気接触部材113にそれぞれ当接する。本実施形態において、電気接続組立体1は、電気接触部材113の複数の第1の接触片1131の曲げられた接触部11311および複数の第2の接触片1132の曲げられた接触部11321を介して、電気差し込み部材221の2つの側面に当接する。このようにして、電気差し込み部材221と、電気接続組立体1が組み付けられた電気接続用切り欠き部211との間に複数の電流接触点を実現することができる。これにより、過負荷電流によって発生した熱を分散させ、腐食電位によって発生した熱を低減させ、全体の電流能力を向上させて、電気コネクタの耐用年数を長くすることができる。
【0033】
また、第1の電気コネクタヘッド21に組み付けられた電気接続組立体1は、電気接触部材113を備える。電気接触部材113の複数の第1の接触片1131の曲げられた接触部11311と複数の第2の接触片1132の曲げられた接触部11321とが内向きに曲げられて延在するため、複数の第1の接触片1131および複数の第2の接触片1132は、第2の電気コネクタヘッド22の電気差し込み部材221の2つの側面に当接する。このようにして、電気接続組立体1の2つの電気接続部11が電気差し込み部材221をクランプして、第1の電気コネクタヘッド21と第2の電気コネクタヘッド22との間の接続の強度および電気的接触の安定性を向上させることができる。
【0034】
また、電気接続組立体1は、複数の第1の案内用接触片114と、第2の案内用接触片115と、をさらに備える。複数の第1の案内用接触片114は、第2の案内用接触片115の両側に配置される。電気差し込み部材221は、複数の第1の案内用接触片114および第2の案内用接触片115を有する一方の側を介して、電気接続組立体1に組み付けられる。電気差し込み部材221の2つの側部は、複数の第1の案内用接触片114および第2の案内用接触片115とそれぞれ接触する。本実施形態において、電気差し込み部材221は、複数の第1の案内用接触片114および第2の案内用接触片115の構造的な延在方向に沿って設けられて、電気接続用切り欠き部211に案内されて挿入される。また、複数の第1の案内用接触片114および第2の案内用接触片115は、電気差し込み部材221の2つの側面に当接して、電気接続用切り欠き部211内に挿入された電気差し込み部材221の差し込み強度を向上させることができる。
【0035】
図6を参照すると、本実施形態において、電気差し込み部材221の差し込み端部は、第1の側縁部2211と、第1の側縁部2211に隣接する2つの第2の側縁部2212と、を備える。電気差し込み部材221は、第1の側縁部2211に沿った方向において、曲げ部13から離れた位置にある電気接続組立体1の開口部を介して、電気接続用切り欠き部211に組み付けられる。第1の電気コネクタヘッド21および第2の電気コネクタヘッド22は、180度の角度で挿入されて組み付けられる。すなわち、第1の電気コネクタヘッド21と第2の電気コネクタヘッド22は、真っ直ぐに接続される。
【0036】
図8は、本発明の電気コネクタの組み立て方法を示す別の斜視図である。図に示すように、本実施形態において、電気差し込み部材221の差し込み端部は、第1の側縁部2211と、第1の側縁部2211に隣接する2つの第2の側縁部2212と、を備える。電気差し込み部材221は、第2の側縁部2212に沿った方向において、曲げ部13から離れた位置にある電気接続組立体1の開口部を介して、電気接続用切り欠き部211に組み付けられる。第1の電気コネクタヘッド21および第2の電気コネクタヘッド22は、90度の角度で挿入されて組み付けられる。これは、第2の電気コネクタヘッド22が水平に構成され、第1の電気コネクタヘッド21とは反対側の第2の電気コネクタヘッド22の一端が下方に移動して直角をなすように接続されて組み付けられることを示す。
【0037】
本実施形態において、電気差し込み部材221は、電気接続用切り欠き部211に差し込まれるように限定されている。ただし、その差し込み方向は限定されていない。このようにして、電気差し込み部材221と電気接続用切り欠き部211との間の挿入方向が限定されないことにより、構造上または使用上の制約がなく、自由度の高いユーザエクスペリエンスを提供することができる。
【0038】
要約すると、本発明の実施形態は、電気接続組立体および電気コネクタを提供する。電気接続組立体を介して第1の電気コネクタヘッドに電気コネクタを組み付けること、および第1の電気コネクタヘッドの電気接続組立体に第2の電気コネクタヘッドを組み付けること、ならびに上述した電気接続組立体の構成によって、構成要素が相互に接続され且つシステムが動作しているときに、過負荷電流によって発生した熱を分散させ、腐食電位によって発生した熱を低減させ、全体の電流過負荷能力を向上させて、電気コネクタの全体的な耐用年数を長くすることができる。また、電気接続組立体の構造的構成によって、第1の電気コネクタヘッドと第2の電気コネクタヘッドとの間の接続の強度および電気的接触の安定性を向上させることができる。
【0039】
なお、「備える(comprises、comprising)」という用語およびその他の任意の活用形は、一連の要素を含むプロセス、方法、品物または装置が、それらの要素を含むのみならず、明示的に列挙されていない他の要素や、そのプロセス、方法、品物または装置に本来備わっている要素を含むように、非網羅的な包含を扱うことが意図される。「備える(comprising a ...)」という用語によって定義される要素は、その要素が含まれるプロセス、方法、品物または装置に存在する他の同じ要素の存在を排除しない。
【0040】
以上、その好ましい実施形態に関して本発明を説明したが、これは、本発明を限定することを意図していない。本発明の趣旨を逸脱することなく、本明細書に具体的に記載した実施形態以外に、例示的な実施形態の他の変形例を実施することができることは、本発明に関心がある当業者には明らかであろう。したがって、このような変形例も、添付の特許請求の範囲によってのみ限定され、本発明の範囲を逸脱しないとみなされる。
図1
図2
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図5
図6
図7
図8