(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-07
(45)【発行日】2023-07-18
(54)【発明の名称】電力制御方法、装置、電子機器及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
H02J 3/46 20060101AFI20230710BHJP
H02J 3/38 20060101ALI20230710BHJP
H02J 3/32 20060101ALI20230710BHJP
H02J 3/00 20060101ALI20230710BHJP
【FI】
H02J3/46
H02J3/38 120
H02J3/38 130
H02J3/38 150
H02J3/32
H02J3/00 170
(21)【出願番号】P 2022182946
(22)【出願日】2022-11-15
【審査請求日】2022-11-15
(31)【優先権主張番号】202210795794.X
(32)【優先日】2022-07-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520414480
【氏名又は名称】中国長江三峡集団有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100137338
【氏名又は名称】辻田 朋子
(72)【発明者】
【氏名】谷 ▲ユウ▼君
(72)【発明者】
【氏名】鄒 祖冰
(72)【発明者】
【氏名】劉 瑞闊
(72)【発明者】
【氏名】李 偉
【審査官】宮本 秀一
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-107041(JP,A)
【文献】特開2011-114945(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J3/00-7/12
H02J7/34-7/36
H02J13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力制御方法であって、
目標スケジューリング電力を取得するステップと、
少なくとも1つの新エネルギー発電装置の出力電力予測値を取得するステップと、
前記少なくとも1つの新エネルギー発電装置の出力電力予測値と目標スケジューリング電力とを比較することで、各前記新エネルギー発電装置の第1スケジューリング電力を決定するステップと、
各前記新エネルギー発電装置の電力制限に基づいて前記第1スケジューリング電力を調整することで、各前記新エネルギー発電装置の第2スケジューリング電力を決定するステップと、
各前記新エネルギー発電装置の実際の動作状態に基づいて前記第2スケジューリング電力を調整することで、各前記新エネルギー発電装置の目標スケジューリングサブ電力を決定するステップと、を含み、
各前記新エネルギー発電装置の電力制限に基づいて前記第1スケジューリング電力を調整することで、各前記新エネルギー発電装置の第2スケジューリング電力を決定する前記ステップは、
前記第2スケジューリング電力と前記第1スケジューリング電力との差が最小であることを最適化目標とし、各前記新エネルギー発電装置の電力制限に基づいて前記第2スケジューリング電力を最適化し、第2スケジューリング電力の基準値を決定するステップと、
前記少なくとも1つの新エネルギー発電装置の第2スケジューリング電力の基準値と前記目標スケジューリング電力とを比較することで、各前記新エネルギー発電装置の更新後の第1スケジューリング電力を決定するステップと、
前記第2スケジューリング電力と前記更新後の第1スケジューリング電力との差が最小であることを最適化目標とし、各前記新エネルギー発電装置の電力制限に基づいて前記第2スケジューリング電力を最適化するステップと、を含み、
前記新エネルギー発電装置が第1新エネルギー発電装置、第2新エネルギー発電装置及びエネルギー貯蔵装置を含む場合、各前記新エネルギー発電装置の実際の動作状態に基づいて前記第2スケジューリング電力を調整することで、各前記新エネルギー発電装置の目標スケジューリングサブ電力を決定する前記ステップは、
1分間又は数十秒の時間間隔ごとに、前記各新エネルギー発電装置の第2スケジューリング電力と目標スケジューリングサブ電力との差が最小であることを最適化目標とするステップと、
前記第1新エネルギー発電装置と第2新エネルギー発電装置の定格電力及び最小出力電力に基づいて前記最適化目標を最適化することで、前記第1新エネルギー発電装置と第2新エネルギー発電装置の目標スケジューリングサブ電力を決定するステップと、
前記エネルギー貯蔵装置の充放電電力の上下限に基づいて前記最適化目標を最適化することで、前記エネルギー貯蔵装置の目標スケジューリングサブ電力を決定するステップと、を含み、
前記第1新エネルギー発電装置が風力発電装置であり、第2新エネルギー発電装置が太陽光発電装置である場合、前記各新エネルギー発電装置の第2スケジューリング電力と目標スケジューリングサブ電力との差が最小であることを最適化目標とする前記ステップでは、前記最適化目標は、
【数1】
(ただし、P
wind_ref、P
PV_ref、P
storage_refはそれぞれ風力発電装置、太陽光発電装置、エネルギー貯蔵装置の第2スケジューリング電力を示し、P
wind_i、P
PV_j、P
storage_kはそれぞれi番目の風力発電装置、j番目の太陽光発電装置、k番目のエネルギー貯蔵装置の目標スケジューリングサブ電力を示し、N
wind、N
PV、N
storageはそれぞれ風力発電装置、太陽光発電装置、エネルギー貯蔵装置の数を示す。)に示されることを特徴とする電力制御方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つの新エネルギー発電装置の出力電力予測値と目標スケジューリング電力とを比較することで、各前記新エネルギー発電装置の第1スケジューリング電力を決定する前記ステップは、
各前記新エネルギー発電装置の出力電力予測値を比較し、出力電力予測値が最大の目標新エネルギー発電装置を決定するステップと、
前記目標新エネルギー発電装置の出力電力予測値と前記目標スケジューリング電力とを比較し、比較結果に基づいて各前記新エネルギー発電装置の第1スケジューリング電力を決定するステップと、を含むことを特徴とする請求項1に記載の電力制御方法。
【請求項3】
前記目標新エネルギー発電装置の出力電力予測値と前記目標スケジューリング電力とを比較し、比較結果に基づいて各新エネルギー発電装置の第1スケジューリング電力を決定する前記ステップは、
前記目標新エネルギー発電装置の出力電力予測値が前記目標スケジューリング電力よりも大きい場合、前記目標新エネルギー発電装置を前記目標スケジューリング電力を供給する新エネルギー発電装置として決定し、前記目標スケジューリング電力に基づいて前記目標新エネルギー発電装置の第1スケジューリング電力を決定するステップと、
前記目標新エネルギー発電装置の出力電力予測値が前記目標スケジューリング電力以下である場合、各前記新エネルギー発電装置の出力電力予測値の和と前記目標スケジューリング電力とを比較するステップと、
各前記新エネルギー発電装置の出力電力予測値の和が前記目標スケジューリング電力以上である場合、前記目標スケジューリング電力に基づいて前記各新エネルギー発電装置の第1スケジューリング電力を決定するステップと、を含むことを特徴とする請求項2に記載の電力制御方法。
【請求項4】
前記各新エネルギー発電装置の出力電力予測値の和と前記目標スケジューリング電力とを比較する前記ステップは、
前記各新エネルギー発電装置の出力電力予測値の和が前記目標スケジューリング電力よりも小さい場合、前記目標スケジューリング電力に基づいて前記各新エネルギー発電装置及びエネルギー貯蔵装置の第1スケジューリング電力を決定するステップをさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の電力制御方法。
【請求項5】
前記新エネルギー
発電装置が第1新エネルギー発電装置、第2新エネルギー発電装置及びエネルギー貯蔵装置を含む場合、各前記新エネルギー発電装置の電力制限に基づいて前記第2スケジューリング電力を最適化する前記ステップは、
前記第1新エネルギー発電装置と前記第2新エネルギー発電装置の出力制限制約条件、出力登坂制限制約条件及び前記エネルギー貯蔵装置の充放電制約条件に基づいて前記第2スケジューリング電力を最適化するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の電力制御方法。
【請求項6】
電力制御装置であって、
目標スケジューリング電力を取得するためのスケジューリング電力取得ユニットと、
少なくとも1つの新エネルギー発電装置の出力電力予測値を取得するための出力電力決定ユニットと、
前記少なくとも1つの新エネルギー発電装置の出力電力予測値と目標スケジューリング電力とを比較することで、各前記新エネルギー発電装置の第1スケジューリング電力を決定するための第1スケジューリング電力決定ユニットと、
各前記新エネルギー発電装置の電力制限に基づいて前記第1スケジューリング電力を調整することで、各前記新エネルギー発電装置の第2スケジューリング電力を決定するための第2スケジューリング電力決定ユニットと、
各前記新エネルギー発電装置の実際の動作状態に基づいて前記第2スケジューリング電力を調整することで、各前記新エネルギー発電装置の目標スケジューリングサブ電力を決定するための目標スケジューリング決定ユニットと、を含み、
各前記新エネルギー発電装置の電力制限に基づいて前記第1スケジューリング電力を調整することで、各前記新エネルギー発電装置の第2スケジューリング電力を決定するステップは、
前記第2スケジューリング電力と前記第1スケジューリング電力との差が最小であることを最適化目標とし、各前記新エネルギー発電装置の電力制限に基づいて前記第2スケジューリング電力を最適化し、第2スケジューリング電力の基準値を決定するステップと、
前記少なくとも1つの新エネルギー発電装置の第2スケジューリング電力の基準値と前記目標スケジューリング電力とを比較することで、各前記新エネルギー発電装置の更新後の第1スケジューリング電力を決定するステップと、
前記第2スケジューリング電力と前記更新後の第1スケジューリング電力との差が最小であることを最適化目標とし、各前記新エネルギー発電装置の電力制限に基づいて前記第2スケジューリング電力を最適化するステップと、を含み、
前記新エネルギー発電装置が第1新エネルギー発電装置、第2新エネルギー発電装置及びエネルギー貯蔵装置を含む場合、各前記新エネルギー発電装置の実際の動作状態に基づいて前記第2スケジューリング電力を調整することで、各前記新エネルギー発電装置の目標スケジューリングサブ電力を決定する前記ステップは、
1分間又は数十秒の時間間隔ごとに、前記各新エネルギー発電装置の第2スケジューリング電力と目標スケジューリングサブ電力との差が最小であることを最適化目標とするステップと、
前記第1新エネルギー発電装置と第2新エネルギー発電装置の定格電力及び最小出力電力に基づいて前記最適化目標を最適化することで、前記第1新エネルギー発電装置と第2新エネルギー発電装置の目標スケジューリングサブ電力を決定するステップと、
前記エネルギー貯蔵装置の充放電電力の上下限に基づいて前記最適化目標を最適化することで、前記エネルギー貯蔵装置の目標スケジューリングサブ電力を決定するステップと、を含み、
前記第1新エネルギー発電装置が風力発電装置であり、第2新エネルギー発電装置が太陽光発電装置である場合、前記各新エネルギー発電装置の第2スケジューリング電力と目標スケジューリングサブ電力との差が最小であることを最適化目標とする前記ステップでは、前記最適化目標は、
【数2】
(ただし、P
wind_ref、P
PV_ref、P
storage_refはそれぞれ風力発電装置、太陽光発電装置、エネルギー貯蔵装置の第2スケジューリング電力を示し、P
wind_i、P
PV_j、P
storage_kはそれぞれi番目の風力発電装置、j番目の太陽光発電装置、k番目のエネルギー貯蔵装置の目標スケジューリングサブ電力を示し、N
wind、N
PV、N
storageはそれぞれ風力発電装置、太陽光発電装置、エネルギー貯蔵装置の数を示す。)に示されることを特徴とする電力制御装置。
【請求項7】
互いに通信可能に接続されたメモリとプロセッサを含み、前記メモリにコンピュータ命令が記憶されており、前記プロセッサは前記コンピュータ命令を実行することにより、請求項1~5のいずれか1項に記載の電力制御方法を実行することを特徴とする電子機器。
【請求項8】
請求項1~5のいずれか1項に記載の電力制御方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータ命令が記憶されていることを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力システムの動作と制御の技術分野に関し、具体的には、電力制御方法、装置、電子機器及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
新エネルギーを主とする新規な電力システムを構築することは、「二酸化炭素排出ピークアウト・炭素中和」の目標を実現する重要な措置であるが、新エネルギー発電の割合の向上も電力システムの有効電力制御に厳しい挑戦をもたらす。従来の火力発電機群に比べ、新エネルギー発電はランダム性、変動性及び間欠性の特徴を有し、その出力有効電力はスケジューリング命令に従って正確に制御することができない。そのため、エネルギー貯蔵装置の高速、正確な充放電制御によって有効電力の差を補償する必要がある。風力発電・太陽光発電・エネルギー貯蔵一体化フィールドステーションを例とし、風力発電・太陽光発電・エネルギー貯蔵一体化フィールドステーション(群)の有効電力制御は風力発電、太陽光発電及びエネルギー貯蔵の三者の協調制御に関し、制御ポリシーへの要求が高い。
【0003】
従来技術では、風力発電、太陽光発電及びエネルギー貯蔵の協力関係に従って、スケジューリング命令値と風力発電・太陽光発電・エネルギー貯蔵一体化フィールドステーション(群)の実際の有効電力との差が最小であることを、風力発電・太陽光発電・エネルギー貯蔵一体化フィールドステーション(群)の有効電力制御の制御目標とし、すなわち、風力発電と太陽光発電の有効電力制御がスケジューリング命令を満たすことができない場合、エネルギー貯蔵を利用して有効電力の差を補償し、風力発電と太陽光発電の有効電力がスケジューリング命令値よりも大きい場合、エネルギー貯蔵、充電を行って余分なエネルギーを吸収する。しかし、風力発電と太陽光発電の設備容量が大きいため、動的風力発電と動的太陽光発電のシーンで、風力発電と太陽光発電の電力予測誤差による有効電力制御の偏差が命令追跡制御に与える影響が大幅に増加するため、風力発電・太陽光発電・エネルギー貯蔵一体化フィールドステーション(群)の実際のスケジューリング電力と命令値との差が大きくなり、それにより、風力発電と太陽光発電の電力調整幅の向上及び貯蔵における過充放電の可能性を増やす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これに鑑みて、本発明の実施例は、新エネルギー発電装置の電力割り当ての精度を向上させる電力制御方法、装置、電子機器及び記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1態様によれば、本発明の実施例は、
目標スケジューリング電力を取得するステップと、
少なくとも1つの新エネルギー発電装置の出力電力予測値を取得するステップと、
前記少なくとも1つの新エネルギー発電装置の出力電力予測値と目標スケジューリング電力とを比較することで、各前記新エネルギー発電装置の第1スケジューリング電力を決定するステップと、
各前記新エネルギー発電装置の電力制限に基づいて前記第1スケジューリング電力を調整することで、各前記新エネルギー発電装置の第2スケジューリング電力を決定するステップと、
各前記新エネルギー発電装置の実際の動作状態に基づいて前記第2スケジューリング電力を調整することで、各前記新エネルギー発電装置の目標スケジューリングサブ電力を決定するステップと、を含む電力制御方法を提供する。
【0006】
本実施例に係る電力制御方法では、目標スケジューリング電力を決定した後、各新エネルギー発電装置の出力電力予測値を参照し、出力電力予測値と目標スケジューリング電力に対して比較など論理的な判断を行うことで、第1スケジューリング電力を決定し、さらに新エネルギー発電装置の電力制限に基づいて第1スケジューリング電力を調整することで、第2スケジューリング電力を決定し、各新エネルギー発電装置の目標スケジューリング電力を決定するまで、新エネルギー発電装置の実際の動作状態を考慮して第2スケジューリング電力を調整し、このように、目標スケジューリングサブ電力に従って給電し、目標スケジューリング電力の正確な割り当てを図ることができる。
【0007】
第1態様を参照し、一実施形態では、前記少なくとも1つの新エネルギー発電装置の出力電力予測値と目標スケジューリング電力とを比較することで、各前記新エネルギー発電装置の第1スケジューリング電力を決定するステップは、
各前記新エネルギー発電装置の出力電力予測値を比較し、出力電力予測値が最大の目標新エネルギー発電装置を決定するステップと、
前記目標新エネルギー発電装置の出力電力予測値と前記目標スケジューリング電力とを比較し、比較結果に基づいて各前記新エネルギー発電装置の第1スケジューリング電力を決定するステップと、を含む。
【0008】
第1態様を参照し、一実施形態では、前記目標新エネルギー発電装置の出力電力予測値と前記目標スケジューリング電力とを比較し、比較結果に基づいて各新エネルギー発電装置の第1スケジューリング電力を決定するステップは、
前記目標新エネルギー発電装置の出力電力予測値が前記目標スケジューリング電力よりも大きい場合、前記目標新エネルギー発電装置を前記目標スケジューリング電力を供給する新エネルギー発電装置として決定し、前記目標スケジューリング電力に基づいて前記目標新エネルギー発電装置の第1スケジューリング電力を決定するステップと、
前記目標新エネルギー発電装置の出力電力予測値が前記目標スケジューリング電力以下である場合、各前記新エネルギー発電装置の出力電力予測値の和と前記目標スケジューリング電力とを比較するステップと、
各前記新エネルギー発電装置の出力電力予測値の和が前記目標スケジューリング電力以上である場合、前記目標スケジューリング電力に基づいて前記各新エネルギー発電装置の第1スケジューリング電力を決定するステップと、を含む。
【0009】
第1態様を参照し、一実施形態では、前記各新エネルギー発電装置の出力電力予測値の和と前記目標スケジューリング電力とを比較するステップは、
前記各新エネルギー発電装置の出力電力予測値の和が前記目標スケジューリング電力よりも小さい場合、前記目標スケジューリング電力に基づいて前記各新エネルギー発電装置及びエネルギー貯蔵装置の第1スケジューリング電力を決定するステップをさらに含む。
【0010】
第1態様を参照し、一実施形態では、各前記新エネルギー発電装置の電力制限に基づいて前記第1スケジューリング電力を調整することで、各前記新エネルギー発電装置の第2スケジューリング電力を決定するステップは、
前記第2スケジューリング電力と前記第1スケジューリング電力との差が最小であることを最適化目標とし、各前記新エネルギー発電装置の電力制限に基づいて前記第2スケジューリング電力を最適化し、第2スケジューリング電力の基準値を決定するステップと、
前記少なくとも1つの新エネルギー発電装置の第2スケジューリング電力の基準値と前記目標スケジューリング電力とを比較することで、各前記新エネルギー発電装置の更新後の第1スケジューリング電力を決定するステップと、
前記第2スケジューリング電力と前記更新後の第1スケジューリング電力との差が最小であることを最適化目標とし、各前記新エネルギー発電装置の電力制限に基づいて前記第2スケジューリング電力を最適化するステップと、を含む。
【0011】
第1態様を参照し、一実施形態では、前記新エネルギー装置が第1新エネルギー発電装置、第2新エネルギー発電装置及びエネルギー貯蔵装置を含む場合、前記各前記新エネルギー発電装置の電力制限に基づいて前記第2スケジューリング電力を最適化するステップは、
前記第1新エネルギー発電装置と前記第2新エネルギー発電装置の出力制限制約条件、出力登坂制限制約条件及び前記エネルギー貯蔵装置の充放電制約条件に基づいて前記第2スケジューリング電力を最適化するステップを含む。
【0012】
第1態様を参照し、一実施形態では、前記新エネルギー装置が第1新エネルギー発電装置、第2新エネルギー発電装置及びエネルギー貯蔵装置を含む場合、前記各前記新エネルギー発電装置の実際の動作状態に基づいて前記第2スケジューリング電力を調整することで、各前記新エネルギー発電装置の目標スケジューリングサブ電力を決定するステップは、
前記各新エネルギー発電装置の第2スケジューリング電力と目標スケジューリングサブ電力との差が最小であることを最適化目標とするステップと、
前記第1新エネルギー発電装置と第2新エネルギー発電装置の定格電力及び最小出力電力に基づいて前記最適化目標を最適化することで、前記第1新エネルギー発電装置と第2新エネルギー発電装置の目標スケジューリングサブ電力を決定するステップと、
前記エネルギー貯蔵装置の充放電電力の上下限に基づいて前記最適化目標を最適化することで、前記エネルギー貯蔵装置の目標スケジューリングサブ電力を決定するステップと、を含む。
【0013】
第2態様によれば、本発明の実施例は、
目標スケジューリング電力を取得するためのスケジューリング電力取得ユニットと、
少なくとも1つの新エネルギー発電装置の出力電力予測値を取得するための出力電力決定ユニットと、
前記少なくとも1つの新エネルギー発電装置の出力電力予測値と目標スケジューリング電力とを比較することで、各前記新エネルギー発電装置の第1スケジューリング電力を決定するための第1スケジューリング電力決定ユニットと、
各前記新エネルギー発電装置の電力制限に基づいて前記第1スケジューリング電力を調整することで、各前記新エネルギー発電装置の第2スケジューリング電力を決定するための第2スケジューリング電力決定ユニットと、
各前記新エネルギー発電装置の実際の動作状態に基づいて前記第2スケジューリング電力を調整することで、各前記新エネルギー発電装置の目標スケジューリングサブ電力を決定するための目標スケジューリング決定ユニットと、を含む電力制御装置を提供する。
【0014】
第3態様によれば、本発明の実施例は、互いに通信可能に接続されたメモリとプロセッサを含み、前記メモリにコンピュータ命令が記憶されており、前記プロセッサは前記コンピュータ命令を実行することにより、第1の態様又は第1の態様のいずれかの実施形態に記載の電力制御方法を実行する電子機器を提供する。
【0015】
第4態様によれば、本発明の実施例は、第1の態様又は第1の態様のいずれかの実施形態に記載の電力制御方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータ命令が記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。
【0016】
本発明の具体的な実施形態又は従来技術の技術的解決手段をより明確に説明するために、以下は具体的な実施形態又は従来技術の説明に使用する必要がある図面を簡単に紹介し、明らかに、以下の説明における図面は本発明のいくつかの実施形態であり、当業者にとって、創造的な労働をしない前提で、さらにこれらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の実施例に係る電力制御方法のフローチャートである。
【
図2】本発明の実施例に係る第1スケジューリング電力の決定方法のフローチャートである。
【
図3】本発明の実施例に係る第1スケジューリング電力の決定方法のフローチャートである。
【
図4】本発明の実施例に係る第2スケジューリング電力の決定方法のフローチャートである。
【
図5】本発明の実施例に係る第1スケジューリング電力の決定方法の概略図である。
【
図6】本発明の実施例に係る電力制御装置の概略的なブロック図である。
【
図7】本発明の実施例に係る電子機器のハードウェア構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の実施例の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下、本発明の実施例における図面を参照し、本発明の実施例の技術的解決手段を明確かつ完全に説明し、明らかに、説明する実施例は本発明の一部の実施例であり、全ての実施例ではない。当業者が本発明における実施例に基づいて創造的な労働をしない前提で得る全ての他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0019】
新エネルギーを主とする新規な電力システムは「二酸化炭素排出ピークアウト・炭素中和」の目標を実現する重要な措置であるが、従来の火力発電機群に比べ、新エネルギー発電はランダム性、変動性及び間欠性の特徴を有し、その出力有効電力はスケジューリング命令に従って正確に制御することができず、そのため、スケジューリング要件に応じてマルチ新エネルギー給電装置をより正確に制御することで、給電効率を向上させる必要がある。
【0020】
新エネルギー発電装置に基づく命令追跡制御モデルを構築するようにしてもよく、該モデルは有効電力制御層、長時間スケール電力制御層及び短時間スケール電力制御層を含んでもよく、有効電力制御層の出力結果を長時間スケール電力制御層の入力とし、長時間スケール電力制御層の出力結果が予め設定された条件を満たすまで、長時間スケール電力制御層の出力結果を有効電力制御層に逆入力して再最適化し、さらに長時間スケール電力制御層の最適化結果を短時間スケール電力制御層の入力とし、三層の制御層によって計算することにより各新エネルギー発電装置の目標スケジューリングサブ電力を決定し、それにより、各新エネルギー発電装置に対して正確な電力割り当てを行うことを実現し、具体的な方法は下記実施例を参照する。
【0021】
本発明の実施例によれば、電力制御方法の実施例を提供し、なお、図面のフローチャートに示されたステップは一組のコンピュータ実行可能な命令のコンピュータシステムにおいて実行することができ、且つ、フローチャートに論理的な順序が示されているが、場合によっては、示され又は説明されたステップをここと異なる順序で実行してもよい。
【0022】
本実施例では、例えば携帯電話、コンピュータ、タブレットコンピュータ等の端末に用いられ得る電力制御方法を提供し、
図1は本発明の実施例に係る電力制御方法のフローチャートであり、
図1に示すように、該フローはステップS11~S15を含む。
【0023】
ステップS11では、目標スケジューリング電力を取得する。
【0024】
送電網は発電と電力消費の需給バランスを実現する必要があり、スケジューリング命令を給電装置に送信することによりユーザの電力消費需要を満たす必要があり、該命令値は目標スケジューリング電力である。
【0025】
ステップS12では、少なくとも1つの新エネルギー発電装置の出力電力予測値を取得する。
【0026】
給電システムは新エネルギー発電装置を少なくとも1つ含み、新エネルギー発電装置は太陽光発電装置、風力発電装置などを含んでもよい。出力電力予測値は発電装置のパフォーマンスに基づいて予測モデルによって得られる。通常、発電装置の設備容量又は出力予測電力に従って目標スケジューリング電力を割り当てることができるが、各新エネルギー給電装置の出力の不確定さや相補性を考慮し、各新エネルギー発電装置の出力電力予測値と目標スケジューリング電力とを比較することで、新エネルギー発電装置の電力割り当てポリシーを決定することができる。
【0027】
ステップS13では、少なくとも1つの新エネルギー発電装置の出力電力予測値と目標スケジューリング電力とを比較することで、各新エネルギー発電装置の第1スケジューリング電力を決定する。
【0028】
新エネルギー発電装置間の出力電力予測値を比較し、大きな新エネルギー発電装置の出力電力予測値と目標スケジューリング電力とを比較し、各新エネルギー発電装置の第1スケジューリング電力を決定し、第1スケジューリング電力とは論理的に判断された後の各新エネルギー発電装置の電力値を指す。新エネルギー発電装置の出力電力予測値が目標スケジューリング電力以上である場合、該新エネルギー発電装置によって電力出力を行い、それにより該新エネルギー発電装置の第1スケジューリング電力、即ち目標スケジューリング電力を決定し、新エネルギー発電装置の出力電力予測値が目標スケジューリング電力よりも小さい場合、2種以上の新エネルギー発電装置によって電力出力を行い、電力を出力する新エネルギー発電装置の第1スケジューリング電力の和は目標スケジューリング電力である。
【0029】
該ステップで得られた第1スケジューリング電力は制御モデルの有効電力命令割り当て層を構築することによって得られ、しかし、得られた第1スケジューリング電力は各新エネルギー発電装置の電力制限を考慮しておらず、そのため、該結果は各新エネルギー発電装置の電力制御を直接実現できない。
【0030】
ステップS14では、各新エネルギー発電装置の電力制限に基づいて第1スケジューリング電力を調整することで、各新エネルギー発電装置の第2スケジューリング電力を決定する。
【0031】
該ステップでは、第1スケジューリング電力を制御モデルの長時間スケール電力制御層に入力し、計算と最適化を行って、第2スケジューリング電力を決定してもよい。第1スケジューリング電力を決定した後、各新エネルギー発電装置の第1スケジューリング電力及び電力制限を参照し、第2スケジューリング電力に関する最適化関数を決定してもよい。各新エネルギー発電装置の出力制限条件に基づいて最適化関数を最適化し、第2スケジューリング電力を得る。第2スケジューリング電力を有効電力命令割り当て層の入力値として再計算し、第2スケジューリング電力の計算結果が変わらないまで、繰り返し最適化し、最適化済みの第2スケジューリング電力を決定する。
【0032】
ステップS15では、各新エネルギー発電装置の実際の動作状態に基づいて第2スケジューリング電力を調整することで、各新エネルギー発電装置の目標スケジューリングサブ電力を決定する。
【0033】
各新エネルギー発電装置の第2スケジューリング電力を決定した後、各新エネルギー発電装置の実際の動作状態をそれぞれ考慮して、目標スケジューリング電力をさらに割り当てる必要がある。新エネルギー発電装置の実際出力と第2スケジューリング電力との間に一定の誤差が存在し、電力の差を引き起こす可能性があるため、短周期間隔で、各新エネルギー発電装置の実際の動作状態に基づいて第2スケジューリング電力に対して最適化計算を行い、目標スケジューリングサブ電力を決定してもよく、すなわち、第2スケジューリング電力を短時間スケール電力制御層の入力としてもよい。各新エネルギー発電装置は目標スケジューリングサブ電力に従って給電してもよく、各新エネルギー発電装置の目標スケジューリングサブ電力の和は目標スケジューリング電力である。
【0034】
実際の動作状態は新エネルギー発電装置の数、定格電力、最小出力電力などを含んでもよく、具体的には、新エネルギー発電装置のタイプに応じて調整してもよい。
【0035】
本実施例に係る電力制御方法では、目標スケジューリング電力を決定した後、各新エネルギー発電装置の出力電力予測値を参照し、出力電力予測値と目標スケジューリング電力との比較など論理的な判断を行うことで、第1スケジューリング電力を決定し、さらに新エネルギー発電装置の電力制限に基づいて第1スケジューリング電力を調整することで、第2スケジューリング電力を決定し、各新エネルギー発電装置の目標スケジューリング電力を決定するまで、新エネルギー発電装置の実際の動作状態を考慮して第2スケジューリング電力を調整し、このように、目標スケジューリングサブ電力に従って給電し、目標スケジューリング電力の正確な割り当てを図ることができる。
【0036】
本実施例では、第1スケジューリング電力の決定方法を提供し、
図1のステップS13に対応し、
図2は本実施例に係る第1スケジューリング電力の決定方法であり、
図2に示すように、該フローはステップS21とステップS22を含む。
【0037】
ステップS21では、各新エネルギー発電装置の出力電力予測値を比較し、出力電力予測値が最大の目標新エネルギー発電装置を決定する。
【0038】
新エネルギー発電装置が複数存在する場合、新エネルギー発電装置の出力電力予測値を比較し、そのうち、出力電力予測値が最大の新エネルギー発電装置を目標新エネルギー発電装置と決定する。
【0039】
ステップS22では、目標新エネルギー発電装置の出力電力予測値と目標スケジューリング電力とを比較し、比較結果に基づいて各新エネルギー発電装置の第1スケジューリング電力を決定する。
【0040】
具体的には、
図3に示すように、ステップS22はステップS221~S223を含む。
【0041】
ステップS221では、目標新エネルギー発電装置の出力電力予測値が目標スケジューリング電力よりも大きい場合、目標新エネルギー発電装置を目標スケジューリング電力を供給する新エネルギー発電装置として決定し、目標スケジューリング電力に基づいて目標新エネルギー発電装置の第1スケジューリング電力を決定する。
【0042】
目標新エネルギー発電装置の出力電力予測値と目標スケジューリング電力とを比較し、目標新エネルギー発電装置の出力電力予測値が目標スケジューリング電力よりも大きい場合、該目標新エネルギー発電装置によって給電し、給電量は目標スケジューリング電力であり、この場合、該目標新エネルギー装置の第1スケジューリング電力は目標スケジューリング電力であり、目標新エネルギー装置の余剰電力はエネルギー貯蔵装置を充電することができる。
【0043】
ステップS222では、目標新エネルギー発電装置の出力電力予測値が目標スケジューリング電力以下である場合、各新エネルギー発電装置の出力電力予測値の和と目標スケジューリング電力とを比較する。
【0044】
ステップS223では、各新エネルギー発電装置の出力電力予測値の和が目標スケジューリング電力以上である場合、目標スケジューリング電力に基づいて各新エネルギー発電装置の第1スケジューリング電力を決定する。
【0045】
目標新エネルギー発電装置の出力電力予測値が目標スケジューリング電力以下である場合、各新エネルギー発電装置の出力電力予測値の和と目標スケジューリング電力とを比較し、目標スケジューリング電力以上である場合、このいくつかの新エネルギー発電装置によって給電し、各新エネルギー発電装置の第1スケジューリング電力の和は目標スケジューリング電力であり、余剰電力はエネルギー貯蔵装置を充電することができる。
【0046】
一実施形態では、各新エネルギー発電装置の出力電力予測値の和が目標スケジューリング電力よりも小さい場合、目標スケジューリング電力に基づいて各新エネルギー発電装置及びエネルギー貯蔵装置の第1スケジューリング電力を決定する。
【0047】
本実施例では、第2スケジューリング電力の決定方法を提供し、
図1のステップS14に対応し、
図4は本実施例に係る第2スケジューリング電力の決定方法であり、
図4に示すように、該フローは以下のステップS31~S33を含む。
【0048】
ステップS31では、第2スケジューリング電力と第1スケジューリング電力との差が最小であることを最適化目標とし、各新エネルギー発電装置の電力制限に基づいて第2スケジューリング電力を最適化し、第2スケジューリング電力の基準値を決定する。
【0049】
電力を実際に割り当てる際には、各新エネルギー発電装置の電力制限を考慮し、電力制限の制約に基づいて第2スケジューリング電力を最適化し、第2スケジューリング電力の基準値を決定する必要があり、第2スケジューリング電力は各新エネルギー発電装置の送信電力基準値である。
【0050】
第2スケジューリング電力と第1スケジューリング電力との差が最小であることを最適化目標とし、最適化目標関数を構築し、さらに各新エネルギー発電装置の電力制限を参照して制約条件を決定し、制約条件に基づいて最適化目標関数を最適化し、第2スケジューリング電力を得て、結果が変わらないまで第2スケジューリング電力を繰り返し最適化する必要があり、最終的な第2スケジューリング電力を決定する前に、長時間スケール制御層によって出力された結果を第2スケジューリング電力の基準値とするようにしてもよい。
【0051】
一実施例では、第1新エネルギー発電装置と第2新エネルギー発電装置の出力制限制約条件、出力登坂制限制約条件及びエネルギー貯蔵装置の充放電制約条件に基づいて第2スケジューリング電力を最適化する。
【0052】
ステップS32では、少なくとも1つの新エネルギー発電装置の第2スケジューリング電力の基準値と目標スケジューリング電力とを比較することで、各新エネルギー発電装置の更新後の第1スケジューリング電力を決定する。
【0053】
制約条件に基づいて目標最適化関数を最適化して得られた第2スケジューリング電力の基準値を有効電力命令割り当て層の入力とし、各新エネルギー発電装置の第2スケジューリング電力の基準値を出力電力予測値に代え、論理的な判断を行い、具体的な過程はステップS21~S22を参照し、ここで説明を省略する。
【0054】
ステップS33では、第2スケジューリング電力と更新後の第1スケジューリング電力との差が最小であることを最適化目標とし、各新エネルギー発電装置の電力制限に基づいて前記第2スケジューリング電力を最適化する。
【0055】
ステップS32で得られた結果に基づいてステップS31を繰り返し、即ち目標最適化関数を更新し、最終的に得られた第2スケジューリング電力の基準値が変化しないまで繰り返し最適化を行い、それにより、第2スケジューリング電力を決定する。
【0056】
第2スケジューリング電力は各新エネルギー発電装置の入力電力であり、第2スケジューリング電力を決定した後、各新エネルギー発電装置の実際の動作状態をそれぞれ考慮してさらに調整する必要がある。長時間スケール電力制御層の入力値は長時間スケールの予測結果に基づいて取得されるため、新エネルギー発電装置の実際出力値と第2スケジューリング電力との間に一定の誤差が存在する可能性があり、エネルギー貯蔵装置の頻繁な充放電を引き起こす可能性がある。そのため、短時間スケール電力制御層では、制御時間スケールをさらに圧縮し、スクロール最適化計算の方法を採用し、短時間間隔(例えば1分間又は数十秒間隔)で新エネルギー発電装置の割り当て電力を調整し、各目標スケジューリングサブ電力を得ることにより、目標スケジューリング電力の割り当てを実現する。
【0057】
具体的には、短時間スケール電力制御層を構築し、各新エネルギー発電装置の第2スケジューリング電力と目標スケジューリングサブ電力との差が最小であることを最適化目標とし、第1新エネルギー発電装置と第2新エネルギー発電装置の定格電力及び最小出力電力に基づいて最適化目標を最適化し、前記エネルギー貯蔵装置の充放電電力の上下限に基づいて前記最適化目標を最適化し、それにより、各新エネルギー発電装置の目標スケジューリングサブ電力を決定するようにしてもよい。
【0058】
風力発電・太陽光発電・エネルギー貯蔵(風力発電、太陽光発電及びエネルギー貯蔵)一体化フィールドステーションを例とし、すなわち新エネルギー発電装置は風力発電装置、太陽光発電装置及びエネルギー貯蔵装置を含み、風力発電・太陽光発電・エネルギー貯蔵一体化フィールドステーションの三層命令追跡制御モデルを構築し、該制御モデルは有効電力制御層、長時間スケール電力制御層及び短時間スケール電力制御層を含む。
【0059】
送電網は、発電と電力消費の需給バランスを実現する必要する場合、風力発電・太陽光発電・エネルギー貯蔵フィールドステーションにスケジューリング命令を送信することにより、風力発電・太陽光発電・エネルギー貯蔵フィールドステーションにおける各装置の発電電力を割り当てることにより、ユーザの電力消費需要を満たし、スケジューリング命令は目標スケジューリング電力、すなわち風力発電・太陽光発電・エネルギー貯蔵一体化フィールドステーションから出力された電力の大きさを含む。発電装置のパフォーマンスに基づいて予測モデルによって得られる出力電力予測値を取得し、出力電力予測値と目標スケジューリング電力を比較し、それにより、各新エネルギー発電装置の第1スケジューリング電力を決定する。
【0060】
具体的な判断論理については、
図5に示すように、具体的には、スケジューリング命令を送信する周期内で、まず、風力発電装置及び太陽光発電装置の出力電力予測値を判断する。風力発電装置の出力電力予測値が太陽光発電装置の出力電力予測値よりも大きい場合、さらに風力発電装置の出力電力予測値が目標スケジューリング電力よりも大きいか否かを判断し、そうであれば、風力発電装置のみで給電して、目標スケジューリング電力を満たすようにし、風力発電装置と太陽光発電装置の余剰電力がエネルギー貯蔵装置に給電し、そうでなければ、風力発電装置及び太陽光発電装置の出力電力予測値が目標スケジューリング電力以上であるか否かを判断する。風力発電装置と太陽光発電装置の出力電力予測値が目標スケジューリング電力以上である場合、風力発電装置と太陽光発電装置の両方によって給電し、風力発電装置と太陽光発電装置の第1スケジューリング電力を決定し、風力発電装置と太陽光発電装置の余剰電力はエネルギー貯蔵装置に給電するために用いられ、風力発電装置と太陽光発電装置の出力電力予測値が目標スケジューリング電力よりも小さい場合、風力発電装置、太陽光発電装置及びエネルギー貯蔵装置によって共同で給電する。同様に、風力発電装置の出力電力予測値が太陽光発電装置の出力電力予測値よりも小さい場合、太陽光発電装置の出力電力予測値と目標スケジューリング電力とを比較し、後の判断論理は上記方法と一致する。
【0061】
有効電力制御層によって各装置に対して論理的な割り当てを行うことで、目標スケジューリング電力を満たす各装置の第1スケジューリング電力を決定することができる。該割り当て論理は風力発電装置、太陽光発電装置及びエネルギー貯蔵装置の電力制限を考慮しないため、第1スケジューリング電力を長時間スケール電力制御層の入力とすることができる。具体的には、最適化目標関数を構築し、最適化目標関数の式は、以下に示される。
【数1】
ただし、P
wind_part、P
PV_part、P
storage_partはそれぞれ風力発電装置、太陽光発電装置及びエネルギー貯蔵装置の第1スケジューリング電力を示し、P
wind_ref、P
PV_ref、P
storage_refはそれぞれ風力発電装置、太陽光発電装置及びエネルギー貯蔵装置の第2スケジューリング電力の基準値を示す。
【0062】
風力発電装置、太陽光発電装置及びエネルギー貯蔵装置の電力制限を考慮し、以下の制約条件(1)~(3)を設定する。
【0063】
(1)風力発電と太陽光発電の出力制限制約条件
【数2】
ただし、P
wind_N、P
wind_min及びP
wind_refはそれぞれ風力発電装置の総設備容量、最小総出力電力及び第2スケジューリング電力を示し、P
PV_N、P
PV_min及びP
PV_refはそれぞれ太陽光発電装置の総設備容量、最小総出力電力及び第2スケジューリング電力を示し、P
storage_N、P
storage_min及びP
storage_refはそれぞれエネルギー貯蔵装置の総設備容量、最小総出力電力及び第2スケジューリング電力を示す。
【0064】
(2)風力発電及び太陽光発電の出力登坂制限制約条件
【数3】
ただし、P
wind_refは風力発電装置の第2スケジューリング電力を示し、P
wind_preは風力発電装置が命令制御に参加する前の電力値を示し、P
wind_Nは風力発電装置の総設備容量を示し、L
climb風力発電装置がスケジューリング命令の送信間隔周期内の登坂率の限界値を示す。
【0065】
(3)エネルギー貯蔵充放電制約条件
【数4】
ただし、P
storage_refはエネルギー貯蔵装置の第2スケジューリング電力を示し、P
storage_preはエネルギー貯蔵装置が命令制御に参加する前の電力値を示し、P
storage_Nはエネルギー貯蔵装置の総設備容量を示し、L
chargeはエネルギー貯蔵装置の充放電限界値を示す。
【0066】
長時間スケール電力制御層の出力結果を有効電力制御層の入力とし、第1スケジューリング電力を改めて取得し、長時間スケール電力制御層に入力して再計算し、第2スケジューリング電力を出力し、第1スケジューリング電力と第2スケジューリング電力が同じになるまで、第2スケジューリング電力を繰り返し最適化し、第2スケジューリング電力を決定し、該第2スケジューリング電力を短時間スケール電力制御層の入力とする。
【0067】
第2スケジューリング電力は風力発電装置、太陽光発電装置及びエネルギー貯蔵装置の電力基準値であり、また、風力発電装置、太陽光発電装置及びエネルギー貯蔵装置の実際の動作状態を考慮してさらに割り当てる必要がある。長時間スケール電力制御層の出力結果は長時間スケールの予測結果に基づいて計算して得られるため、風力発電装置、太陽光発電装置の実際出力と第2スケジューリング電力との間に一定の誤差が存在し、エネルギー貯蔵装置の頻繁な充放電を引き起こす。そのため、短時間スケール電力制御層では、時間スケールを圧縮し、スクロール最適化計算の方法を採用し、1分間又は数十秒の時間間隔ごとに風力発電装置、太陽光発電装置及びエネルギー貯蔵装置の第2スケジューリング電力に対して最適化計算を行う。
【0068】
具体的には、各新エネルギー発電装置の第2スケジューリング電力と目標スケジューリングサブ電力との差値が最小であることを最適化目標とし、短時間スケール電力制御層を構築することができ、構築された最適化目標関数は、以下に示される。
【数5】
ただし、P
wind_ref、P
PV_ref、P
storage_refはそれぞれ風力発電装置、太陽光発電装置、エネルギー貯蔵装置の第2スケジューリング電力を示し、P
wind_i、P
PV_j、P
storage_kはそれぞれi番目の風力発電装置、j番目の太陽光発電装置、k番目のエネルギー貯蔵装置の目標スケジューリングサブ電力を示し、N
wind、N
PV、N
storageはそれぞれ風力発電装置、太陽光発電装置、エネルギー貯蔵装置の数を示す。
【0069】
以下の制約条件を設定する。
【数6】
【数7】
【数8】
ただし、P
wind_miniはi番目の風力発電装置の最小出力電力を示し、P
wind_Niはi番目の風力発電装置の定格電力を示し、P
wind_iはi番目の風力発電装置の目標スケジューリングサブ電力を示し、P
PV_jはi番目の太陽光発電装置の目標スケジューリングサブ電力を示し、P
PV_Njはj番目の太陽光発電装置の定格電力を示し、P
storage_minはエネルギー貯蔵装置の充放電電力の下限を示し、P
storage_maxはエネルギー貯蔵装置の充放電電力の上限を示し、P
storage_kはk番目のエネルギー貯蔵装置の目標スケジューリングサブ電力を示す。
【0070】
以上の制約条件に基づいて最適化目標関数を最適化し、最終的に太陽光発電装置、風力発電装置及びエネルギー貯蔵装置の目標スケジューリングサブ電力を決定し、それにより各装置が目標スケジューリングサブ電力に従って給電し、目標スケジューリング命令に対する割り当て精度を向上させる。
【0071】
本実施例では、電力制御装置をさらに提供し、該装置は上記実施例や好ましい実施形態を実現することに用いられ、既に説明したことについては説明を省略する。以下で使用されるように、用語「モジュール」は所定機能のソフトウェア及び/又はハードウェアの組み合わせを実現することができる。以下の実施例に記載の装置はソフトウェアで実現することが好ましいが、ハードウェア、又はソフトウェアとハードウェアの組み合わせの実現も可能であり、かつ想定されている。
【0072】
本実施例は電力制御装置を提供し、
図6に示すように、該装置は、目標スケジューリング電力を取得するためのスケジューリング電力取得ユニットと、少なくとも1つの新エネルギー発電装置の出力電力予測値を取得するための出力電力決定ユニットと、少なくとも1つの新エネルギー発電装置の出力電力予測値と目標スケジューリング電力とを比較することで、各新エネルギー発電装置の第1スケジューリング電力を決定するための第1スケジューリング電力決定ユニットと、各新エネルギー発電装置の電力制限に基づいて第1スケジューリング電力を調整することで、各新エネルギー発電装置の第2スケジューリング電力を決定するための第2スケジューリング電力決定ユニットと、各新エネルギー発電装置の実際の動作状態に基づいて第2スケジューリング電力を調整することで、各新エネルギー発電装置の目標スケジューリングサブ電力を決定するための目標スケジューリング決定ユニットと、を含む。
【0073】
一実施形態では、第1スケジューリング電力決定ユニットは、
各前記新エネルギー発電装置の出力電力予測値を比較し、出力電力予測値が最大の目標新エネルギー発電装置を決定するための第1比較サブユニットと、
前記目標新エネルギー発電装置の出力電力予測値と前記目標スケジューリング電力とを比較し、比較結果に基づいて各前記新エネルギー発電装置の第1スケジューリング電力を決定するための第1スケジューリング電力決定サブユニットと、をさらに含む。
【0074】
一実施形態では、第1スケジューリング電力決定サブユニットは、さらに、
前記目標新エネルギー発電装置の出力電力予測値が前記目標スケジューリング電力よりも大きい場合、前記目標新エネルギー発電装置を前記目標スケジューリング電力を供給する新エネルギー発電装置として決定し、前記目標スケジューリング電力に基づいて前記目標新エネルギー発電装置の第1スケジューリング電力を決定するステップと、
前記目標新エネルギー発電装置の出力電力予測値が前記目標スケジューリング電力以下である場合、各前記新エネルギー発電装置の出力電力予測値の和と前記目標スケジューリング電力とを比較するステップと、
各前記新エネルギー発電装置の出力電力予測値の和が前記目標スケジューリング電力以上である場合、前記目標スケジューリング電力に基づいて前記各新エネルギー発電装置の第1スケジューリング電力を決定するステップと、に用いられる。
【0075】
一実施形態では、第1スケジューリング電力決定サブユニットは、さらに、
前記各新エネルギー発電装置の出力電力予測値の和が前記目標スケジューリング電力よりも小さい場合、前記目標スケジューリング電力に基づいて前記各新エネルギー発電装置及びエネルギー貯蔵装置の第1スケジューリング電力を決定するステップに用いられる。
【0076】
一実施形態では、第2スケジューリング電力決定ユニットは、
前記第2スケジューリング電力と前記第1スケジューリング電力との差が最小であることを最適化目標とし、各前記新エネルギー発電装置の電力制限に基づいて前記第2スケジューリング電力を最適化し、第2スケジューリング電力の基準値を決定するための基準値決定サブユニットと、
前記少なくとも1つの新エネルギー発電装置の第2スケジューリング電力の基準値と前記目標スケジューリング電力とを比較することで、各前記新エネルギー発電装置の更新後の第1スケジューリング電力を決定するための更新決定サブユニットと、
前記第2スケジューリング電力と前記更新後の第1スケジューリング電力との差が最小であることを最適化目標とし、各前記新エネルギー発電装置の電力制限に基づいて前記第2スケジューリング電力を最適化するための最適化サブユニットと、をさらに含む。
【0077】
一実施形態では、基準値決定サブユニットは、さらに、
前記第1新エネルギー発電装置と前記第2新エネルギー発電装置の出力制限制約条件、出力登坂制限制約条件及び前記エネルギー貯蔵装置の充放電制約条件に基づいて前記第2スケジューリング電力を最適化するステップに用いられる。
【0078】
一実施形態では、目標スケジューリング決定ユニットは、
前記各新エネルギー発電装置の第2スケジューリング電力と目標スケジューリングサブ電力との差が最小であることを最適化目標とするための最適化目標を決定するサブユニットと、
前記第1新エネルギー発電装置と第2新エネルギー発電装置の定格電力及び最小出力電力に基づいて前記最適化目標を最適化することで、前記第1新エネルギー発電装置と第2新エネルギー発電装置の目標スケジューリングサブ電力を決定するための第1目標スケジューリングサブユニットと、
前記エネルギー貯蔵装置の充放電電力の上下限に基づいて前記最適化目標を最適化することで、前記エネルギー貯蔵装置の目標スケジューリングサブ電力を決定するための第2目標スケジューリングサブユニットと、をさらに含む。
【0079】
本実施例における電力制御装置は機能ユニットの形態で具現化され、ここでのユニットはASIC回路、1つ又は複数のソフトウェア又は固定プログラムを実行するプロセッサ及びメモリ、及び/又は上記機能を提供できる他の機器を指す。
【0080】
上記各モジュールのさらなる機能説明は上記対応する実施例と同様であり、ここで説明を省略する。
【0081】
本発明の実施例はさらに、上記
図6に示す電力制御装置を有する電子機器を提供する。
【0082】
図7を参照し、
図7は本発明の選択可能な実施例に係る電子装置の構造概略図であり、
図7に示すように、該電子機器は、少なくとも1つのプロセッサ601例えば中央処理装置(central processing unit、略語CPU)と、少なくとも1つの通信インターフェース603と、メモリ604と、少なくとも1つの通信バス602とを含んでもよい。これらのうち、通信バス602はこれらの構成要素間の通信可能な接続に用いられる。通信インターフェース603はディスプレイ(display)、キーボード(keyboard)を含んでもよく、通信インターフェース603は任意により標準有線インターフェース、無線インターフェースを含んでもよい。メモリ604は高速RAMメモリ(random access memory、揮発性ランダム・アクセス・メモリ)であってもよいし、不揮発性メモリ(non-volatile memory)、例えば少なくとも1つの磁気ディスクメモリであってもよい。メモリ604は任意により前述プロセッサ601から遠い少なくとも1つの記憶装置であってもよい。プロセッサ601は
図6に記載の装置と組み合わせてもよく、メモリ604にアプリケーションプログラムが記憶され、プロセッサ601はメモリ604に記憶されたプログラムコードを呼び出して、上記の任意の方法のステップを実行することに用いられる。
【0083】
通信バス602は周辺コンポーネント相互接続(peripheral componentinterconnect、略語PCI)バス又は拡張業界標準アーキテクチャ(extended industry standardarchitecture、略語EISA)バスなどであってもよい。通信バス602はアドレスバス、データバス、制御バス等に分けられてもよい。説明しやすさから、
図7においては、1本の太線だけで表すが、1本のバス又は1つのタイプのバスしかないわけではない。
【0084】
メモリ604は揮発性メモリ(volatile memory)、例えばランダム・アクセス・メモリ(random-access memory、略語RAM)を含んでもよく、不揮発性メモリ(non-volatile memory)、例えばフラッシュメモリ(flash memory)、ハードディスク(hard disk drive、略語HDD)又はソリッドステートハードディスク(solid-state drive、略語SSD)を含んでもよく、上記のタイプのメモリの組み合わせを含んでもよい。
【0085】
プロセッサ601は中央処理装置(central processing unit、略語CPU)、ネットワークプロセッサ(network processor、略語NP)又はCPUとNPの組み合わせであってもよい。
【0086】
プロセッサ601はハードウェアチップをさらに含んでもよい。上記ハードウェアチップは特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit、略語ASIC)、プログラムロジックデバイス(programmable logic device、略語PLD)又はそれらの組み合わせであってもよい。上記PLDは複雑なプログラムロジックデバイス(complex programmable logic device、略語CPLD)、フィールドステーション・プログラマブル・ゲート・アレイ(field-programmable gate array、略語FPGA)、ジェネリック配列ロジック(generic arraylogic、略語GAL)又はそれらの任意の組み合わせであってもよい。
【0087】
任意選択的に、メモリ604はプログラム命令を記憶することにも用いられる。プロセッサ601はプログラム命令を呼び出して、本願の実施例に記載の電力制御方法を実現してもよい。
【0088】
本発明の実施例はさらに非一時的なコンピュータ記憶媒体を提供し、前記コンピュータ記憶媒体にコンピュータ実行可能な命令が記憶され、該コンピュータ実行可能な命令は上記のいずれかの方法の実施例における電力制御方法を実行することができる。前記記憶媒体は磁気ディスク、コンパクトディスク、読み取り専用メモリ(read-only memory、略語ROM)、ランダム・アクセス・メモリ(random access memory、略語RAM)、フラッシュメモリ(flash memory)、ハードディスク(hard disk drive、略語HDD)又はソリッドステートハードディスク(solid-state drive、略語SSD)などであってもよく、記憶媒体は上記のタイプのメモリの組み合わせをさらに含んでもよい。
【0089】
図面を参照しながら本発明の実施例を説明したが、当業者は本発明の趣旨及び範囲を逸脱せずに様々な変更や変形を行うことができ、このような変更や変形はいずれも添付の特許請求の範囲に定められる範囲に属する。
【要約】 (修正有)
【課題】新エネルギー発電装置の電力割り当ての精度を向上させる電力制御方法、装置、電子機器及び記憶媒体を提供する。
【解決手段】方法は、目標スケジューリング電力を取得するステップと、少なくとも1つの新エネルギー発電装置の出力電力予測値を取得するステップと、少なくとも1つの新エネルギー発電装置の出力電力予測値と目標スケジューリング電力とを比較することで、各新エネルギー発電装置の第1スケジューリング電力を決定するステップと、各新エネルギー発電装置の電力制限に基づいて第1スケジューリング電力を調整することで、各新エネルギー発電装置の第2スケジューリング電力を決定するステップと、各新エネルギー発電装置の実際の動作状態に基づいて第2スケジューリング電力を調整することで、各新エネルギー発電装置の目標スケジューリングサブ電力を決定するステップと、を含む。
【選択図】
図1