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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-10
(45)【発行日】2023-07-19
(54)【発明の名称】サンルーフ装置
(51)【国際特許分類】
   B60J 7/02 20060101AFI20230711BHJP
   B60J 7/05 20060101ALI20230711BHJP
【FI】
B60J7/02 B
B60J7/05 A
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2018077575
(22)【出願日】2018-04-13
(65)【公開番号】P2019182294
(43)【公開日】2019-10-24
【審査請求日】2021-03-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000000011
【氏名又は名称】株式会社アイシン
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】河津 藍青
(72)【発明者】
【氏名】深田 竜太
(72)【発明者】
【氏名】長村 彰紀
【審査官】神田 泰貴
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-501917(JP,A)
【文献】特開2007-245828(JP,A)
【文献】実開昭59-150621(JP,U)
【文献】特開2015-182549(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0306492(US,A1)
【文献】特開2013-216236(JP,A)
【文献】特開平10-037586(JP,A)
【文献】特開平04-125358(JP,A)
【文献】実開昭60-117042(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60J 7/00 - 9/04
B60J 11/00 - 11/10
B60J 5/00 - 5/14
F16C 17/00 - 17/18
F16C 17/26
F16C 33/00 - 33/10
F16C 19/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ルーフパネルに設けられた開口部を開閉可能な可動パネルと、
前記可動パネルを保持するパネルブラケットと、
前記パネルブラケットが有するガイド部に対して摺動可能に係合する摺動ブラケットと、
前記摺動ブラケットを介して前記パネルブラケットに連結されることにより前記可動パネルの開閉動作位置に応じて前記パネルブラケットに対する連結位置を変更しつつ該パネルブラケットを支持する支持部材と、を備えるとともに、
前記ガイド部は、前記可動パネルのチルト開状態における前記摺動ブラケットの位置よりも前記可動パネルの開閉動作方向における開動作方向の位置から、前記可動パネルの閉動作方向に延びており、
前記ガイド部に対する前記摺動ブラケットの摺接面には、前記ガイド部に沿った前記摺動ブラケットの摺動方向に延びる複数の溝部が設けられ、
前記摺接面には、潤滑剤の貯留部が設けられ、
前記摺動ブラケットは、前記摺動方向に山部と谷部が連続して交互に並んだ波板形状を有して前記摺接面を形成する壁部を備え、
前記壁部の山部に前記各溝部が形成されるとともに、
前記壁部の谷部と前記ガイド部との間に形成される隙間が前記潤滑剤の貯留部を構成するものであって、
前記摺動方向における前記谷部の両側に位置する前記山部には、前記溝部として、
前記摺動方向の一方側の前記山部における前記谷部との境界位置と間隔を空けた部位から前記摺動方向の一方側である前記谷部と反対方向に延びる第1方向溝部と、
前記摺動方向の他方側の前記山部における前記谷部との境界位置と間隔を空けた部位から前記摺動方向の他方側である前記谷部と反対方向に延びる第2方向溝部と、
が設けられたサンルーフ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のサンルーフ装置であって、
前記第1方向溝部及び前記第2方向溝部はそれぞれ、前記摺動方向に交差する方向に複数並んで設けられ、
前記各第1方向溝部と前記各第2方向溝部とがそれぞれ、前記摺動方向に交差する方向において互いにずれた位置に形成されること、を特徴とするサンルーフ装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項に記載のサンルーフ装置であって、
前記各溝部は、前記山部の頂点における前記各溝部の底部位置よりも、前記各溝部の延設端における開口部位置の方が、前記ガイド部から離間して配置されるように、前記摺動方向に延設されること、を特徴とするサンルーフ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サンルーフ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、車両用のサンルーフ装置は、ルーフパネルに設けられた開口部を開閉可能な可動パネルを保持するパネルブラケットと、このパネルブラケットを支持する支持部材を備えている。また、従来、パネルブラケットに設けられたガイド部に対して摺動可能に係合する摺動ブラケットを介することにより、その支持部材をパネルブラケットに連結するものがある。そして、このようなサンルーフ装置においては、その摺動ブラケットの摺動に基づいて、パネルブラケットと支持部材との連結位置、つまりは、この支持部材によるパネルブラケットの支持点が変化するかたちで、その可動パネルが開閉動作するようになっている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】独国特許出願公開第10 2014 018 285号明細書
【文献】特開2016-104612号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、パネルブラケットに係合する状態で可動パネルの荷重を支える摺動ブラケットには、そのガイド部に対する強固な係合状態が求められる。このため、摺動ブラケットの構造は、その摺接面がガイド部に対して強く押し当てられるものになりやすい。そして、これに伴う摺動抵抗の増大が、その可動パネルの円滑な開閉動作を妨げる一因となる可能性があることから、この点において、なお改善の余地を残すものとなっていた。
【0005】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、より円滑に可動パネルを開閉動作させることのできるサンルーフ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するサンルーフ装置は、ルーフパネルに設けられた開口部を開閉可能な可動パネルと、前記可動パネルを保持するパネルブラケットと、前記パネルブラケットが有するガイド部に対して摺動可能に係合する摺動ブラケットと、前記摺動ブラケットを介して前記パネルブラケットに連結されることにより前記可動パネルの開閉動作位置に応じて前記パネルブラケットに対する連結位置を変更しつつ該パネルブラケットを支持する支持部材と、を備えるとともに、記ガイド部は、前記可動パネルのチルト開状態における前記摺動ブラケットの位置よりも前記可動パネルの開閉動作方向における開動作方向の位置から、前記可動パネルの閉動作方向に延びており、前記ガイド部に対する前記摺動ブラケットの摺接面には、前記ガイド部に沿った前記摺動ブラケットの摺動方向に延びる複数の溝部が設けられ、前記摺接面には、潤滑剤の貯留部が設けられ、前記摺動ブラケットは、前記摺動方向に山部と谷部が連続して交互に並んだ波板形状を有して前記摺接面を形成する壁部を備え、前記壁部の山部に前記各溝部が形成されるとともに、前記壁部の谷部と前記ガイド部との間に形成される隙間が前記潤滑剤の貯留部を構成するものであって、前記摺動方向における前記谷部の両側に位置する前記山部には、前記溝部として、前記摺動方向の一方側の前記山部における前記谷部との境界位置と間隔を空けた部位から前記摺動方向の一方側である前記谷部と反対方向に延びる第1方向溝部と、前記摺動方向の他方側の前記山部における前記谷部との境界位置と間隔を空けた部位から前記摺動方向の他方側である前記谷部と反対方向に延びる第2方向溝部と、が設けられた。
【0007】
上記構成によれば、パネルブラケットのガイド部に対して摺動ブラケットの摺接面が接触する面積を低減して、その摺動抵抗を低減することができる。そして、これにより、より円滑に可動パネルを開閉動作させることができる。
【0008】
上記構成によれば、摺接面に潤滑剤を介在させることにより、より一層、その摺動ブラケットの摺動抵抗を低減することができる。更に、上記構成によれば、各溝部が、その貯留部に溜め置かれた潤滑剤の供給路として機能する。そして、これにより、より円滑に可動パネルを開閉動作させることができる。
【0010】
即ち、ガイド部の延伸方向に沿って摺動ブラケットが摺動することにより、このガイド部に対する摺動ブラケットの相対移動方向とは反対側(摺動方向の後側)において、そのガイド部に対して各溝部内の潤滑剤が塗布される。従って、上記構成によれば、ガイド部に対して摺動ブラケットが摺動する際、その摺動方向がガイド部の延伸方向何れに向かう場合においても、効率よく、潤滑剤を供給することができる。その結果、より円滑に可動パネルを開閉動作させることができる。
【0011】
上記課題を解決するサンルーフ装置は、前記第1方向溝部及び前記第2方向溝部はそれぞれ、前記摺動方向に交差する方向に複数並んで設けられ、前記各第1方向溝部と前記各第2方向溝部とがそれぞれ、前記摺動方向に交差する方向において互いにずれた位置に形成されることが好ましい。
即ち、各溝部内の潤滑剤は、ガイド部の延伸方向に沿って摺動する摺動ブラケットが、その往復動作を繰り返すことにより、摺動方向に交差する方向に隣り合う各溝部間を渡りつつ、徐々に、その摺接面を構成する壁部から外部に流出する。しかしながら、上記構成によれば、摺動ブラケットの摺動に伴い各溝部が摺動方向に相対移動する位置を、その各溝部が並ぶ摺動方向に交差した方向において密に設定することができる。そして、これにより、より長期間にわたって、その潤滑剤を利用することができる
【0014】
上記課題を解決するサンルーフ装置は、前記各溝部は、前記山部の頂点における前記各溝部の底部位置よりも、前記各溝部の延設端における開口位置の方が、前記ガイド部から離間して配置されるように、前記摺動方向に延設されることが好ましい。
【0015】
上記構成によれば、摺動ブラケットが線接触状態で、ガイド部に係合することにより、ガイド部に対する安定した係合状態を確保しつつ、より一層、その摺動ブラケットの摺動抵抗を低減することができる。また、その波板形状をなす壁部の谷部が形成する貯留部に溜め置かれた潤滑剤を、効率よく、各溝部に供給することができる。そして、これにより、より円滑に可動パネルを開閉動作させることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、より円滑に可動パネルを開閉動作させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】サンルーフ装置の概略構成図。
図2】サンルーフ装置の斜視図(全閉状態)。
図3】(a)は、サンルーフ装置の平面図(全閉状態)、(b)は、サンルーフ装置の側面図(全閉状態)。
図4】(a)(b)は、サンルーフ装置の側面図(a:チルト開状態、b:スライド開状態)。
図5】(a)~(c)は、サンルーフ装置の斜視図(a:全閉状態、b:チルト開状態、c:スライド開状態)。
図6】(a)は、摺動ブラケットの斜視図、(b)は、摺動ブラケットの正面図、(c)は、摺動ブラケットの側面図(車幅方向内側視)、(d)は、摺動ブラケットの側面図(車幅方向外側視)。
図7】サンルーフ装置の断面図(図3(a)におけるVII-VII断面)。
図8】サンルーフ装置の断面図(図3(a)におけるVIII-VIII断面)。
図9】サンルーフ装置の断面図(図3(a)におけるIX-IX断面)。
図10】サンルーフ装置の断面図(図9におけるX-X断面)。
図11】摺接ブラケットの摺接面に設けられた溝部近傍の拡大断面図。
図12】摺接面の正面図。
図13】摺接面に設けられた溝部の形状を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、サンルーフ装置の一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、車両1のルーフパネル2に形成された開口部3には、この開口部3を開閉可能な略平板状の可動パネル10が設けられている。そして、本実施形態の車両1は、図示しないモータを駆動源として、この可動パネル10を開閉動作させるサンルーフ装置11を備えている。
【0019】
図2図5に示すように、本実施形態のサンルーフ装置11は、ルーフパネル2に形成された開口部3の幅方向両端側において、その車両前後方向に延びる一対のガイドレール15を備えている(図1参照)。また、本実施形態のサンルーフ装置11は、これらの各ガイドレール15の上方に支持された状態で、それぞれ、その可動パネル10の幅方向端部に固定される一対のパネルブラケット20を備えている。そして、本実施形態のサンルーフ装置11は、これらの各パネルブラケット20が各ガイドレール15に沿って移動することにより、その各パネルブラケット20に車幅方向両側が支持された可動パネル10を車両前後方向に開閉動作させる構成になっている。
【0020】
尚、本実施形態のサンルーフ装置11において、これらの各ガイドレール15及び各パネルブラケット20、並びに各パネルブラケット20の支持構造及び駆動機構は、左右対象の構成となっている。このため、図2図5、及び以下に参照する各図中には、その左右何れか一方の構成を記載するものとする。
【0021】
具体的には、本実施形態のサンルーフ装置11は、ガイドレール15に対して摺動可能に連結されたフロントリンク21及びリヤリンク22を備えている。また、これらのフロントリンク21及びリヤリンク22は、互いに離間した位置において、その車両前後方向(図3及び図4中、左右方向)延びるパネルブラケット20に連結されている。そして、本実施形態のサンルーフ装置11は、これにより、その可動パネル10を保持した状態で車両前後方向に移動するパネルブラケット20を安定的に支持する構成になっている、
詳述すると、本実施形態のパネルブラケット20は、その前端部から下方(図3(b)及び図4中、下側)に延びる連結部20aを有している。そして、本実施形態のフロントリンク21は、そのガイドレール15に対する連結位置から車両前方側(図3及び図4中、左側)に延びる状態で、この連結部20aに対して回動可能に連結されている。
【0022】
また、本実施形態のサンルーフ装置11において、パネルブラケット20の幅方向両端部には、それぞれ、このパネルブラケット20に保持された可動パネル10の開閉動作方向(車両前後方向、図3及び図4中、左右方向)に延びるガイド部25が設けられている。更に、本実施形態のサンルーフ装置11は、このガイド部25に対して摺動可能に係合する摺動ブラケット30を備えている。そして、本実施形態のリヤリンク22は、そのガイドレール15に対する連結位置から車両後方側(図3及び図4中、右側)に向かって延びる状態で、この摺動ブラケット30に対して連結されている。
【0023】
即ち、本実施形態のリヤリンク22は、摺動ブラケット30を介してパネルブラケット20に連結されることにより、この摺動ブラケット30の摺動に基づいて、そのパネルブラケット20に対する連結位置が移動する構成になっている。そして、本実施形態のサンルーフ装置11は、この連結位置、つまりは、リヤリンク22による支持点の変更を伴いつつ、そのパネルブラケット20に保持された可動パネル10が開閉動作する構成になっている。
【0024】
さらに詳述すると、本実施形態のサンルーフ装置11は、ガイドレール15に連結された状態で図示しないモータに駆動されることにより、そのガイドレール15の延伸方向に沿って車両前後方向に摺動する駆動シュー31を備えている。更に、本実施形態のサンルーフ装置11は、この駆動シュー31に連動して、上記フロントリンク21及びリヤリンク22が、そのガイドレール15上を車両前後方向に摺動する。そして、これにより、これらのフロントリンク21及びリヤリンク22に支持されたパネルブラケット20と一体に、その可動パネル10を開閉動作させる構成になっている。
【0025】
具体的には、図3(a)(b)及び図5(a)に示すように、本実施形態のサンルーフ装置11は、駆動シュー31がガイドレール15の前端部15f近傍に位置する状態にある場合には、フロントリンク21及びリヤリンク22に支持されたパネルブラケット20が、そのガイドレール15と略平行に配置される。そして、これにより、そのパネルブラケット20に保持された可動パネル10がルーフパネル2に形成された開口部3を閉塞する全閉状態となるように構成されている。
【0026】
また、図4(a)及び図5(b)に示すように、本実施形態のサンルーフ装置11は、この全開位置から駆動シュー31が後方に移動することにより、先ず、ガイドレール15に設けられたチェックブロック32に連動して、そのパネルブラケット20に連結されたリヤリンク22が起き上がる方向(図3及び図4中、反時計回り方向)に回動する。そして、これにより、その後端側が持ち上がるかたちで可動パネル10が開動作(チルト開動作)する構成になっている。
【0027】
更に、図4(b)及び図5(c)に示すように、本実施形態のサンルーフ装置11は、この状態から更に駆動シュー31が後方に移動することにより、そのパネルブラケット20を支持するフロントリンク21及びリヤリンク22が後方に移動する。尚、本実施形態のフロントリンク21は、その先端部分が連結されたパネルブラケット20の前端側を上方(図3及び図4中、上側)に持ち上げる状態で後方に移動する。また、このとき、フロントリンク21は、その後方に位置するリヤリンク22に近づくかたちで後方に移動する。更に、このリヤリンク22に対するフロントリンク21の相対位置変化に基づいて、パネルブラケット20のガイド部25に係合する摺動ブラケット30が、そのガイド部25の前端側に摺動する。そして、本実施形態のサンルーフ装置11は、これにより、そのリヤリンク22によるパネルブラケット20の支持点を前端側に変更しつつ、このパネルブラケット20に保持された可動パネル10が更に開動作(スライド開動作)する構成になっている。
【0028】
尚、本実施形態のサンルーフ装置11は、この状態から駆動シュー31が前方移動することにより、そのパネルブラケット20を支持するフロントリンク21及びリヤリンク22が前方移動する。また、このとき、フロントリンク21は、そのリヤリンク22から離間するかたちで前方に移動する。更に、このリヤリンク22に対するフロントリンク21の相対位置変化に基づいて、パネルブラケット20のガイド部25に係合する摺動ブラケット30が、そのガイド部25の後端側に摺動する。そして、本実施形態のサンルーフ装置11は、これにより、そのリヤリンク22によるパネルブラケット20の支持点を後端側に変更しつつ、このパネルブラケット20に保持された可動パネル10がスライド閉動作した後、更にチルト閉動作することによって、再び、その可動パネル10が全閉状態となるように構成されている。
【0029】
(摺動ブラケット)
次に、上記のように構成された本実施形態のサンルーフ装置11において、その支持部材としてのリヤリンク22とパネルブラケット20との間に介在された摺動ブラケット30について説明する。
【0030】
図6(a)~(d)、及び図7図9に示すように、本実施形態のサンルーフ装置11において、摺動ブラケット30は、断面略コ字状の外形を有している。また、パネルブラケット20に設けられたガイド部25は、そのパネルブラケット20に保持された可動パネル10の開閉動作方向、即ち車両前後方向に延びる長尺略角柱状の外形を有している(図5参照)。そして、本実施形態の摺動ブラケット30は、このパネルブラケット20のガイド部25に対して下側から係合する構成になっている。
【0031】
詳述すると、本実施形態の摺動ブラケット30は、この摺動ブラケット30がパネルブラケット20のガイド部25に係合することにより、そのパネルブラケット20のガイド部25に対して車幅方向内側(図7図9中、左側)に配置される第1の側壁部41を備えている。そして、本実施形態の摺動ブラケット30において、この第1の側壁部41は、その摺動ブラケット30の摺動方向となるガイド部25の延伸方向(図6(c)(d)中、左右方向)に沿って山部41aと谷部41bとが交互に並んだ波板形状をなしている。
【0032】
具体的には、ガイド部25側(図7図9中、右側)に突出する部分を山部41a、ガイド部25から離間する部分を谷部41bとした場合、この第1の側壁部41は、その2つの山部41aの間に谷部41bを挟むかたちの波板形状を有している。また、本実施形態の摺動ブラケット30は、そのパネルブラケット20のガイド部25に対して車幅方向外側(図7図9中、右側)に配置される第2の側壁部42を備えている。本実施形態の摺動ブラケット30において、この第2の側壁部42は、上記第1の側壁部41における各山部41aに対向する一対の板状部42aにより構成されている。そして、本実施形態の摺動ブラケット30は、これら第1及び第2の側壁部41,42間を接続する下壁部43を備えている。
【0033】
また、本実施形態の摺動ブラケット30において、この下壁部43は、その第1の側壁部41における各山部41aに対応する位置を谷部43b、及び第1の側壁部41における谷部41bに対応する位置を山部43aとする波板形状をなしている。更に、本実施形態の摺動ブラケット30は、この下壁部43の山部43aが下側から当接するかたちで、そのパネルブラケット20のガイド部25に係合する。尚、本実施形態のガイド部25は、その下面25cから下方に向かって突出するかたちで設けられた当該ガイド部25の延伸方向に延びる突条部44を備えている。そして、本実施形態のサンルーフ装置11は、これにより、パネルブラケット20のガイド部25と摺動ブラケット30の下壁部43との間の接触面積を低減することで、その摺動抵抗を低減する構成になっている。
【0034】
さらに詳述すると、本実施形態のガイド部25は、車幅方向外側に開口する状態で、その延伸方向に沿って延びるガイド溝45を有している。一方、リヤリンク22の先端部分には、略平板状の接続部22aが設けられている。そして、この接続部22aには、そのガイド部25に設けられたガイド溝45に対して摺動可能に係合する軸状部材46が設けられている。
【0035】
具体的には、図9及び図10に示すように、本実施形態のサンルーフ装置11において、この軸状部材46は、接続部22aを厚み方向に貫通するかたちで当該接続部22aに固定されることにより車幅方向(図9中、左右方向、図10中、紙面に直交する方向)に延びている。そして、本実施形態のサンルーフ装置11は、これにより、そのリヤリンク22の接続部22aから車幅方向内側(図9中、左側)に突出する第1の軸端部46aがガイド部25のガイド溝45内に挿入される構成になっている。
【0036】
更に、本実施形態の軸状部材46は、そのリヤリンク22の接続部22aから車幅方向外側(図9中、右側)に突出する第2の軸端部46bがガイドレール15に設けられたガイド溝47内に挿入される。そして、本実施形態のサンルーフ装置11は、これにより、そのリヤリンク22の安定動作を担保する構成になっている。
【0037】
また、図7及び図8に示すように、本実施形態の摺動ブラケット30は、その第2の側壁部42とガイド部25の第2側面25bとの間に、この接続部22aを挟み込むかたちで、そのガイド部25に対して係合する。具体的には、本実施形態の摺動ブラケット30には、その第2の側壁部42を構成する各板状部42aを貫通する孔部48が設けられている。更に、リヤリンク22側の接続部22aには、これら摺動ブラケット30側の各孔部48に挿通された螺子部材49aが螺合する螺子孔49bが設けられている。そして、本実施形態の摺動ブラケット30は、これらの各螺子部材49a及び螺子孔49bの締結力に基づいて、そのリヤリンク22の接続部22aとパネルブラケット20のガイド部25とを連結する構成になっている。
【0038】
また、図6図11及び図12に示すように、本実施形態の摺動ブラケット30は、そのガイド部25の第1側面25aに対する摺接面Sを構成する第1の側壁部41に、この摺動ブラケット30の摺動方向(図11中、紙面に直交する方向、図12中、左右方向)に延びる複数の溝部50を備えている。
【0039】
具体的には、本実施形態の摺動ブラケット30において、これらの各溝部50は、そのガイド部25の第1側面25aに摺接する第1の側壁部41の各山部41aに設けられている。尚、本実施形態の摺動ブラケット30において、これらの各溝部50は、所謂テーキン加工(刻印加工)を用いて形成されることにより断面略三角形状をなしている。また、これらの各溝部50は、第1の側壁部41の各山部41aに対し、それぞれ、上下方向、つまりは、そのガイド部25に対する摺動ブラケット30の摺動方向に交差(直交)する方向に並んで複数本(本実施形態では、3本)ずつ配置されている。そして、本実施形態の摺動ブラケット30は、これにより、その第1の側壁部41とパネルブラケット20のガイド部25(の第1側面25a)との間の接触面積を低減することで、摺動抵抗を低減する構成になっている。
【0040】
また、本実施形態の摺動ブラケット30は、その摺接面Sとなる第1の側壁部41とガイド部25(の第1側面25a)との間に、図示しない潤滑剤(グリス)Xを介在させる構成になっている。更に、本実施形態の摺動ブラケット30は、その波板形状をなす第1の側壁部41の谷部41bとガイド部25の第1側面25aとの間に形成される隙間が、その潤滑剤Xの貯留部(油溜まり)51を構成する。そして、本実施形態の各溝部50は、この貯留部51から摺動ブラケット30の摺動方向に延びるかたちで設けられている。
【0041】
即ち、本実施形態のサンルーフ装置11は、見かけ上、そのガイド部25の延伸方向に沿って摺動ブラケット30が摺動することにより、これらの各溝部50を介して、その貯留部51に溜め置かれた潤滑剤Xがガイド部25の第1側面25aに塗布される。つまり、本実施形態の摺動ブラケット30においては、これらの各溝部50が、その貯留部51に貯留した潤滑剤Xの供給路を形成する。そして、本実施形態のサンルーフ装置11は、これにより、そのパネルブラケット20のガイド部25に係合する摺動ブラケット30が、より円滑に摺動する構成になっている。
【0042】
さらに詳述すると、図13に示すように、本実施形態の各溝部50は、これらの溝部50が形成された山部41aの頂点41xにおける各溝部50の底部位置P1よりも、当該各溝部50の延設端50aにおける開口位置P2の方が、ガイド部25の第1側面25aから離間して配置されるように、その摺動ブラケット30の摺動方向に延設されている。そして、本実施形態の摺動ブラケット30は、これにより、効率よく、その第1の側壁部41の谷部41bに溜め置かれた潤滑剤Xを、これらの各溝部50に供給することが可能となっている。
【0043】
また、図12に示すように、本実施形態の摺動ブラケット30は、潤滑剤Xの貯留部51から摺動方向の一方側(同図中、左側)に延びる各第1方向溝部61と、その摺動方向の他方側(同図中、右側)に延びる各第2方向溝部62とが、それぞれ、その摺動方向に交差する方向(同図中、上下方向)において互いにずれた位置に形成されている。そして、これにより、その各溝部50を介して供給する潤滑剤Xを、より有効に活用することが可能となっている。
【0044】
即ち、本実施形態の摺動ブラケット30は、ガイド部25の延伸方向に沿って摺動することにより、このガイド部25に対する摺動ブラケット30の相対移動方向とは反対側(摺動方向の後側)において、その第1の側壁部41が摺接するガイド部25の第1側面25aに対して各溝部50内の潤滑剤Xを塗布する。そして、これらの潤滑剤Xは、この塗布時の摺動方向とは反対側に摺動ブラケット30が相対移動することにより、その塗布時と同じ摺動位置(上下方向位置)を移動する各溝部50に回収される。
【0045】
また、このとき、各溝部50を介して供給される潤滑剤Xの何割かは、ガイド部25の第1側面25aに塗布されることで、その塗布された位置から上下方向に流出する。そして、これにより、その塗布時とは異なる上下方向に隣り合う位置を移動する各溝部50に回収されることになる。
【0046】
つまり、各溝部50内の潤滑剤Xは、上下方向に隣り合う各溝部50間を渡りつつ、徐々に、そのガイド部25に対する摺接面Sを構成する第1の側壁部41の上端側及び下端側から外部に流出することになる。
【0047】
しかしながら、第1の側壁部41における山部41aの一方に形成された各溝部50と山部41aの他方に形成された各溝部50とが上下方向にずれた配置とすることにより、摺動ブラケット30の摺動に伴い各溝部50が摺動方向に相対移動する位置を、その各溝部50が並ぶ摺動方向に交差した上下方向において密に設定することができる。そして、本実施形態のサンルーフ装置11は、これにより、各溝部50を介した潤滑剤Xの塗布及び回収が細やかに行われるようにすることによって、その潤滑剤Xの長期利用を図る構成となっている。
【0048】
次に、本実施形態の効果について説明する。
(1)サンルーフ装置11は、ルーフパネル2に設けられた開口部3を開閉可能な可動パネル10を保持するパネルブラケット20と、このパネルブラケット20に設けられたガイド部25と、このガイド部25に対して摺動可能に係合する摺動ブラケット30と、を備える。更に、サンルーフ装置11は、摺動ブラケット30を介してパネルブラケット20に連結されることにより可動パネル10の開閉動作位置に応じてパネルブラケット20に対する連結位置を変更しつつ、そのパネルブラケット20を支持する支持部材としてのリヤリンク22を備える。そして、パネルブラケット20のガイド部25に対するパネルブラケット20の摺接面Sには、そのガイド部25に沿った摺動ブラケット30の摺動方向に延びる複数の溝部50が設けられる。
【0049】
上記構成によれば、パネルブラケット20のガイド部25に対して摺動ブラケット30の摺接面Sが接触する面積を低減して、その摺動抵抗を低減することができる。そして、これにより、より円滑に可動パネル10を開閉動作させることができる。
【0050】
(2)摺動ブラケット30は、その摺動方向に山部41aと谷部41bが交互に並ぶ波板形状を有した壁部としての第1の側壁部41を備える。そして、この第1の側壁部41の各山部41aが、そのガイド部25に対する摺接面Sを形成する。
【0051】
上記構成によれば、ガイド部25に対する摺動ブラケット30の摺接面Sが、上下方向に延びる線接触、つまり、ガイド部25に対する摺動ブラケット30の摺動方向に交差する方向に延びる線接触状態で、その摺動ブラケット30がガイド部25に係合する。そして、これにより、ガイド部25に対する安定した係合状態を確保しつつ、より一層、その摺動ブラケット30の摺動抵抗を低減することができる。その結果、より円滑に可動パネル10を開閉動作させることができる。
【0052】
(3)摺動ブラケット30は、第1の側壁部41の谷部41bとガイド部25との間に形成される隙間が潤滑剤Xの貯留部51を構成する。更に、各溝部50は、第1の側壁部41の山部41aに形成される。そして、これらの各溝部50は、その潤滑剤Xの貯留部51から摺動ブラケット30の摺動方向に延びるように形成される。
【0053】
即ち、摺接面Sに潤滑剤Xを介在させることにより、より一層、その摺動ブラケット30の摺動抵抗を低減することができる。更に、上記構成によれば、各溝部50が、その貯留部51に溜め置かれた潤滑剤Xの供給路として機能する。そして、これにより、より円滑に可動パネル10を開閉動作させることができる。
【0054】
(4)各溝部50は、潤滑剤Xの貯留部51となる谷部41bを挟んで摺動方向の両側に位置する2つの山部41aに形成される。そして、これにより、山部41aの一方に形成された各溝部50が、その貯留部51から摺動方向の一方側に延びる第1方向溝部61を構成し、山部41aの他方に形成された各溝部50が、その貯留部51から摺動方向の他方側に延びる第2方向溝部62を構成する。
【0055】
即ち、ガイド部25の延伸方向に沿って摺動ブラケット30が摺動することにより、このガイド部25に対する摺動ブラケット30の相対移動方向とは反対側(摺動方向の後側)において、そのガイド部25に対して各溝部50内の潤滑剤Xが塗布される。従って、上記構成によれば、ガイド部25に対して摺動ブラケット30が摺動する際、その摺動方向がガイド部25の延伸方向何れに向かう場合においても、効率よく、潤滑剤Xを供給することができる。その結果、より円滑に可動パネル10を開閉動作させることができる。
【0056】
(5)各溝部50は、その山部41aの一方に形成された各第1方向溝部61と山部41aの他方に形成された各第2方向溝部62とが、摺動ブラケット30の摺動方向に交差する上下方向において互いにずれた位置に形成される。
【0057】
即ち、各溝部50内の潤滑剤Xは、ガイド部25の延伸方向に沿って摺動する摺動ブラケット30が、その往復動作を繰り返すことにより、上下方向に隣り合う各溝部50間を渡りつつ、徐々に、その摺接面Sを構成する第1の側壁部41の上端側及び下端側から外部に流出する。しかしながら、上記構成によれば、摺動ブラケット30の摺動に伴い各溝部50が摺動方向に相対移動する位置を、その各溝部50が並ぶ摺動方向に交差した方向において密に設定することができる。そして、これにより、より長期間にわたって、その潤滑剤Xを利用することができる。
【0058】
(6)各溝部50は、これらの各溝部50が形成された山部41aの頂点における各溝部50の底部位置P1よりも、当該各溝部50の延設端における開口位置P2の方が、ガイド部25から離間して配置されるように、その摺動ブラケット30の摺動方向に延設される。
【0059】
上記構成によれば、波板形状をなす第1の側壁部41の谷部41bが形成する貯留部51に溜め置かれた潤滑剤Xを、効率よく、各溝部50に供給することができる。そして、これにより、より円滑に可動パネル10を開閉動作させることができる。
【0060】
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0061】
・上記実施形態では、パネルブラケット20のガイド部25とリヤリンク22との間に摺動ブラケット30が介在されることとした。しかし、これに限らず、摺動ブラケット30がパネルブラケット20のガイド部25に対して摺動可能に係合する構成であれば、その摺動ブラケット30を介してパネルブラケット20に連結される支持部材は、必ずしもリヤリンク22と同様の構成を有するものでなくともよい。例えば、フロントリンク21及びリヤリンク22とは別体に設けられた第3の支持部材であってもよい。
【0062】
・上記実施形態では、パネルブラケット20のガイド部25に対して車幅方向内側から当接する第1の側壁部41が、その摺動ブラケット30の摺接面Sを形成する。そして、この壁部としての第1の側壁部41が形成する摺接面Sに各溝部50が形成されることとした。しかし、これに限らず、ガイド部25の車幅方向外側に配置される第2の側壁部42、或いはガイド部25の下方に配置される下壁部43が、その各溝部50を有した摺接面Sを形成する構成であってもよい。
【0063】
・また、摺動ブラケット30は、断面略コ字状の外形を有して下側からパネルブラケット20のガイド部25に係合することとしたが、例えば、車幅方向内側から係合する構成であっても車幅方向外側から係合する構成であってもよい。そして、パネルブラケット20のガイド部25及び摺動ブラケット30の形状を含め、そのガイド部25に対して摺動ブラケット30が係合する態様についてもまた、任意に変更してもよい。
【0064】
・上記実施形態では、摺接面Sを形成する第1の側壁部41は、その摺動方向に沿って山部41aと谷部41bとが交互に並んだ波板形状、詳しくは2つの山部41aの間に谷部41bを挟むかたちの波板形状をなすこととした。しかし、これに限らず、その摺動方向に沿って交互に並ぶ山部41a及び谷部41bの数は、任意に変更してもよい。そして、平板形状の壁部が、そのガイド部25に対する摺動ブラケット30の摺接面Sを形成する構成であってもよい。
【0065】
・また、摺接面Sに形成される各溝部50の本数や配置(間隔)は、任意に変更してもよい。更に、潤滑剤Xの貯留部51についてもまた、その形状や配置は任意に変更してもよい。例えば、摺接面Sの一端側に設けられた潤滑剤Xの貯留部51から摺動方向の一方側に各溝部50が延びる構成であってもよい。そして、例えば、摺接面Sに複数の貯留部51を設ける等の構成としてもよい。
【0066】
・更に、潤滑剤Xを使用しない場合において、そのガイド部25に対する摺動ブラケット30の摺接面Sに上記各溝部50を設ける構成としてもよい。即ち、このような構成においても、その接触面積の減少による摺動抵抗の低減効果が得られる。また、この場合、その摺動ブラケット30が摺接状態で移動するガイド部25側の摺動面(第1側面25a)に対し、上記実施形態の各溝部50と同様、その摺動ブラケット30の摺動方向に延びる複数の溝部を形成する構成としてもよい。このような構成を採用しても、その接触面積の減少による摺動抵抗の低減効果を得ることができる。
【0067】
次に、上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
(イ)前記摺動ブラケットが摺接状態で移動する前記ガイド部側の摺動面には、該摺動面の延設方向に延びる複数の溝部が設けられたサンルーフ装置。これにより、接触面積の減少による摺動抵抗の低減を図ることができる。その結果、より円滑に可動パネルを開閉動作させることができる。
【符号の説明】
【0068】
1…車両、2…ルーフパネル、3…開口部、10…可動パネル、11…サンルーフ装置、15…ガイドレール、15f…前端部、20…パネルブラケット、20a…連結部、21…フロントリンク、22…リヤリンク(支持部材)、25…ガイド部、25a…第1側面、25b…第2側面、25c…下面、30…摺動ブラケット、31…駆動シュー、32…チェックブロック、41…第1の側壁部(壁部)、41a…山部、41x…頂点、41b…谷部、42…第2の側壁部、42a…板状部、43…下壁部、43a…山部、43b…谷部、44…突条部、45…ガイド溝、22a…接続部、46…軸状部材、47…ガイド溝、48…孔部、49a…螺子部材、49b…螺子孔、50…溝部、50a…延設端、51…貯留部、61…第1方向溝部、62…第2方向溝部、S…摺接面、X…潤滑剤、P1…底部位置、P2…開口位置。
図1
図2
図3
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図5
図6
図7
図8
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図10
図11
図12
図13