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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-10
(45)【発行日】2023-07-19
(54)【発明の名称】照明装置及び照明システム
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/10 20200101AFI20230711BHJP
   H05B 47/18 20200101ALI20230711BHJP
   F21V 33/00 20060101ALI20230711BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20230711BHJP
【FI】
H05B47/10
H05B47/18
F21V33/00 400
F21Y115:10
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019038966
(22)【出願日】2019-03-04
(65)【公開番号】P2020145006
(43)【公開日】2020-09-10
【審査請求日】2021-11-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】加藤 俊也
(72)【発明者】
【氏名】井上 優
【審査官】田中 友章
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/001783(WO,A1)
【文献】特開2014-209411(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 47/00
F21S 2/00
F21V 33/00
F21V 23/00
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明部と;
前記照明部の点消灯制御を行う点灯制御部と;
撮像部と;
前記撮像部へ電力を供給する電源部と;
前記撮像部への電力供給または遮断状態を示すステータスを制御する制御手段と;
前記照明部への電力供給または遮断状態を示すステータスを制御する第2の制御手段と;
前記撮像部への電力供給を遮断しているか否かに応じたステータスおよび前記照明部への電力供給または遮断状態を示すステータスの組み合わせと、該組み合わせに対応する所定の制御モードとを記憶する記憶部と;
を有し、
前記制御手段または前記第2の制御手段が、前記記憶部を参照し、前記撮像部のステータスおよび前記照明部のステータスの組み合わせに応じた制御モードにより前記撮像部または前記照明部のステータスを制御し、
前記ステータスは、前記撮像部または前記照明部へ電力を供給した状態で前記撮像部または前記照明部の動作を停止させた状態を含み、前記撮像部または前記照明部に対し電力供給している状態及び電力を遮断している状態とは異なる状態として区別して管理することを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記撮像部への電力供給または遮断状態を示すステータスまたは前記照明部への電力供給または遮断状態を示すステータスを変更するための制御信号を受信する通信部をさらに備え、前記制御手段または前記第2の制御手段は、前記通信部で受信した制御信号に基づき前記撮像部または照明部への電力供給または遮断を制御することを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記通信部は、前記撮像部または前記照明部への電力供給または遮断状態を示すステータスを前記通信部を介して外部へ送信することを特徴とする請求項2に記載の照明装置。
【請求項4】
請求項1ないしのいずれか一に記載の照明装置と;
前記照明装置に接続された前記撮像部または前記照明部のステータスを制御または前記照明装置に接続された前記撮像部または前記照明部のステータスを取得可能なコントローラと;
を具備したことを特徴とする照明システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、照明装置及び照明システムに関する。
【背景技術】
【0002】
空間に設置された複数の照明装置が照明するエリアをカメラで撮像する照明システムが導入されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-162682号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような照明システムでは、照明装置を消灯し、かつカメラを停止させた状態で人を検出可能なセンサを別途設けることで省電力化を実現することができる。しかしながら、カメラは通信を行うための待機電力を消費しており、カメラの電力供給に関する管理については考慮されていない。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、照明装置に接続されているカメラへの電力供給を管理することができる照明装置及び照明システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態に係る照明装置は、照明部と点灯制御部と撮像部と電源部と制御手段とを有する。点灯制御部は、照明部の点消灯制御を行う。電源部は、撮像部へ電力を供給する。制御手段は、撮像部への電力供給または遮断状態を示すステータスを制御する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、照明装置に接続されているカメラへの電力供給の管理を実現できる照明装置及び照明システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る照明装置の外観例を示す斜視図である。
図2図2は、実施形態に係る照明装置の構成の一例を模式的に示すブロック図である。
図3図3は、実施形態に係る照明装置の記憶部が記憶するデータの構成例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る照明装置の処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に説明する実施形態に照明装置1は、照明部2と撮像ユニット3と電源制御部7とを有する。電源制御部7は、点灯制御部である第1電源部13を有するとともに、撮像ユニット3への電力を供給する電源部として機能する。すなわち、電源制御部7は、照明部2の点消灯制御を行うとともに、撮像ユニット3へ電力を供給する。制御手段である制御マイコン14は、撮像ユニット3への電力供給または遮断状態を示すステータスを制御する。
【0010】
以下に説明する実施形態に係る照明装置1は、照明部2への電力供給または遮断状態を示すステータスを制御する第2の制御手段としての制御マイコン14を備える。
【0011】
以下に説明する実施形態に係る照明装置1は、撮像ユニット3への電力供給または遮断状態を示すステータスまたは照明部2への電力供給または遮断状態を示すステータスを変更するための制御信号を受信する通信部である通信制御部8をさらに備え、制御マイコン14は、通信制御部8で受信した制御信号に基づき撮像ユニット3または照明部2への電力供給または遮断を制御する。
【0012】
以下に説明する実施形態に係る照明装置1は、撮像ユニット3への電力供給を遮断しているか否かに応じたステータスまたは照明部2への電力供給または遮断状態を示すステータスを記憶する記憶部17をさらに備える。
【0013】
以下に説明する実施形態に係る通信制御部8は、撮像ユニット3または照明部2への電力供給または遮断状態を示すステータスを通信制御部8を介して外部へ送信する。
【0014】
以下に説明する実施形態に係る制御手段は、撮像ユニット3または照明部2に対する電力供給または遮断を選択的に指示するスイッチS1、S2である。
【0015】
以下に説明する実施形態に係る照明装置1において、ステータスは、撮像ユニット3または照明部2へ電力を供給した状態で撮像ユニット3または照明部2の動作を停止させた状態を含む。照明装置1は、当該状態を撮像ユニット3または照明部2に対し電力供給している状態及び電力を遮断している状態とは異なる状態として区別して管理する。
【0016】
以下に説明する実施形態に係る照明システムは、実施形態に係る照明装置1と、コントローラ9とを具備する。コントローラ9は、照明装置1に接続された撮像ユニット3または照明部2のステータスを制御または照明装置1に接続された撮像ユニット3または照明部2のステータスを取得可能である。
【0017】
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づき説明する。なお、以下に示す実施形態は、本発明が開示する技術を限定するものではない。また、以下に示す実施形態及び変形例は、矛盾しない範囲で適宜組合せることができる。また、以下の説明において、同一構成には同一符号を付与して後出の説明を適宜省略する。
【0018】
[実施形態]
図1は、実施形態に係る照明装置の外観例を示す斜視図である。図1に示すように、照明装置1は、照明部2、撮像部としての撮像ユニット3、本体部4を有する。照明装置1は、本体部4が天井面へ設置され、照明部2から出力される光が照射面の一例である床面へと照射される天井直付けタイプの照明装置である。照明装置1は、例えば工場での生産ラインの監視やオフィス内での従業員の状態監視などの用途で主に屋内で使用される。
【0019】
なお、説明を分かりやすくするために、図1には、鉛直下向きを正方向とし、鉛直上向きを負方向とするZ軸を含む3次元の直交座標系を図示している。また、X軸は照明装置1の長さ方向に、Y軸は照明装置1の幅方向に、それぞれ沿うように図示している。かかる直交座標系は、後出の説明に用いる他の図面でも示す場合がある。
【0020】
照明部2は、Y軸方向に沿うように配置された、長尺状のシャーシまたは基板(不図示)上に所定の間隔で配置された複数の発光素子(不図示)を有し、シャーシとの間に発光素子が収容されるよう床面側、すなわちZ軸正方向側に拡散カバー20が設けられた照明バーである。
【0021】
拡散カバー20は、例えば、アクリルやポリカーボネート等の透光性の材料から作られている。拡散カバー20は、フロスト処理が施されて複数の発光素子から出射される光を拡散する機能を有するようになっている。なお、拡散カバー20に適宜拡散材や着色剤を混入させてもよい。
【0022】
撮像ユニット3は、遮光カバー30と、後述するカメラとを有し、照明部2のX軸負方向側に隣り合うように並んで配置される。
【0023】
本体部4は、照明部2および撮像ユニット3を保持する。また、本体部4は、照明装置1を天井その他の所定の位置に取り付けるための取付部材を兼ねる。なお、撮像ユニット3は本体部4に対してX軸方向の側方に取付可能な構成としてもよい。
【0024】
遮光カバー30は、本体部4との間にカメラを覆うように本体部4のZ軸正方向側に配設される。また、遮光カバー30は、カメラのレンズと対向する位置に設けられた貫通口を有する。このような遮光カバー30を配設することで、照明部2の拡散カバー20から照射された光をカメラのレンズに入り込みにくくすることができる。
【0025】
次に、照明装置1の機能的構成について説明する。図2は、実施形態に係る照明装置の構成の一例を模式的に示すブロック図である。
【0026】
図2に示すように、照明装置1は、接続部6、本体部4、照明部2、撮像ユニット3、通信制御部8を備える。接続部6は、照明装置1に電源を供給するための電源線の接続用の端子が配置された端子台である。通信部としての通信制御部8は、NIC(Network Interface Card)等で実現され、LAN(Local Area Network)やインターネット等の電気通信回線を介したコントローラ9等の外部の装置と照明装置1との通信を制御する。
【0027】
なお、コントローラ9は、複数の照明装置1を有する照明システムにおいて、複数の照明装置1を統括して制御する。コントローラ9は、照明装置1に接続された撮像ユニット3または照明部2のステータスを制御または照明装置1に接続された撮像ユニット3または照明部2のステータスを、通信制御部8を介して取得可能である。
【0028】
本体部4は、接続部6、電源制御部7、通信制御部8を有する。電源制御部7は、第1電源部13、制御マイコン14、記憶部17を有する。
【0029】
第1電源部13は、接続部6を介して交流電源21から供給された交流電力を直流電力に変換して出力する電源回路を有する。交流電源21は、例えば商用電源である。
【0030】
また、第1電源部13は、直流電流を所定の電圧(例えば、50V)で照明部2へ給電し、後述する発光素子5の点灯を制御する。第1電源部13は、点灯制御部の一例であり、本体部4に配設してもよいし照明部2に設ける態様であってもよい。
【0031】
制御マイコン14は、第1電源部13、後述する第2電源部31、および撮像制御部32を制御するための処理部である。なお、制御マイコン14は、撮像部3への電力供給または遮断状態を示すステータスを制御する制御手段として機能するものであってもよい。
【0032】
照明部2は、複数の発光素子5を有し、第1電源部13からの供給電力により点消灯制御される。発光素子5は、基板上の配線パターンにそれぞれ接続されており、第1電源部13から直流出力が供給されることで点灯する。発光素子5は、例えばセラミックスで形成された本体に配設されたLEDチップと、このLEDチップを封止するエポキシ系樹脂やシリコーン樹脂等のモールド用の透光性樹脂とを含む。
【0033】
LEDチップは、例えば、青色光を発する青色のLEDチップである。透光性樹脂には、蛍光体が混入されており、白色光を出射できるようにするために、青色の光とは補色の関係にある黄色系の光を放射する黄色蛍光体が使用されている。なお、LEDチップは、例えば赤色光や緑色光、あるいは白色光を発するものであってもよい。また、透光性樹脂は、乳白色を有し、光を拡散させる拡散部材であってもよい。
【0034】
また、LEDは、LEDチップを直接照明部2が有するシャーシまたは基板に実装するようにしてもよく、また、砲弾型のLEDを実装するようにしてもよく、実装方式や形式は、特に限定されるものではない。
【0035】
撮像ユニット3は、第2電源部31、撮像制御部32、カメラ33を有する。第2電源部31は、電源制御部7に接続され、電源制御部7から供給される交流電源または直流電源を所定の電圧(例えば、5V)に変換し、撮像制御部32及びカメラ33へ給電する。なお、電源制御部7と撮像ユニット3との間には、撮像ユニット3に対する電力供給または遮断を選択的に行うためのスイッチS1が具備されている。また、第1電源部13と照明部2との間にはスイッチS2、接続部6と本体部4との間にはスイッチS3が設けられている。なお、第2電源部31は撮像ユニット3と一体的に設けられてよいし撮像ユニット3の外部に設けられてもよく、例えば電源制御部7と一体または別体で本体部4に設けられるようにしてもよい。
【0036】
スイッチS1~S3は、例えば、プルスイッチやディップスイッチ等のハードウェアスイッチでもよい。また、スイッチS1、S2は制御マイコン14により制御されるソフトウェアスイッチでもよい。スイッチS3のON、OFFにより本体部4への電源供給がON、OFFされる。スイッチS3がONの状態で、スイッチS1をONにすることにより、撮像ユニット3へ電力が供給された状態になり、スイッチSをOFFにすることにより、撮像ユニット3への電力供給が無い状態になる。つまり、スイッチS1は、撮像ユニット3への電力供給または遮断状態を示すステータスを制御する制御手段として機能させることができる。このスイッチS1により、例えば、交流電源21から電源制御部7への電力供給が有る場合にも、電源制御部7から照明部2への電力供給の有無とは独立して、電源制御部7から撮像ユニット3への電力供給を遮断して、撮像ユニット3の待機電力の消費を抑止することが可能となる。
【0037】
なお、撮像部への電力供給または遮断状態を示すステータスを制御する制御手段は少なくともスイッチS1または制御マイコン14のいずれか一方で構成しても良いし、スイッチS1及び制御マイコン14とで制御手段を構成しても良い。また、スイッチS1及び制御マイコン14それぞれが独立に制御手段を構成し、照明装置1にスイッチS1及び制御マイコン14が設けられるようにしてもよい。
【0038】
さらに、スイッチS2により、例えば、交流電源21から電源制御部7への電力供給が有る場合にも、電源制御部7から撮像ユニット3への電力供給の有無とは独立して、電源制御部7から照明部2への電力供給を遮断して、照明部2の待機電力の消費を抑止することが可能となる。
【0039】
なお、照明部2への電力供給または遮断状態を示すステータスを制御する制御手段は少なくともスイッチS2または制御マイコン14のいずれか一方で構成しても良いし、スイッチS2及び制御マイコン14とで制御手段を構成しても良い。また、スイッチS2及び制御マイコン14それぞれが独立に制御手段を構成し、照明装置1にスイッチS2及び制御マイコン14が設けられるようにしてもよい。このように、照明部2及び撮像ユニット3への電力供給を独立して制御可能に構成したことにより、照明を点灯させる必要がない場合に照明部2への電力供給を遮断した状態で撮像ユニット3へ電力を供給し、動作させることが可能となる。また、撮像ユニット3を動作させる必要がない場合に、撮像ユニット3への電力供給を遮断した状態で照明部2へ電力を供給し点消灯制御を行うことができる。
【0040】
撮像制御部32は、カメラ33による撮像を制御する。カメラ33は、例えばCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)など、電子的に画像を取得する撮像素子と、レンズとを備え、撮像素子およびレンズ等に応じた所定の画角を撮像する。撮像ユニット3は、カメラ33で撮像された画像を記録させるための記憶部(図示せず)を有してもよい。あるいは、カメラ33で撮像された画像は、本体部4側に設けられた任意の記録媒体に記憶しても良いし、通信制御部8を介してコントローラ9に送信されてもよい。
【0041】
記憶部17は、照明部2及び撮像部3に対する電力供給または遮断状態を示すステータスを記憶する。ここで、照明装置1に記憶されるステータスについて説明する。図3は、実施形態に係る照明装置の記憶部が記憶するデータの構成例を示す図である。
【0042】
図3に示すように、照明装置1は、撮像ユニット3への電力供給の有無であるステータスを現在の制御状態として記憶する。また、照明装置1は、撮像ユニット3に対する電力供給または遮断状態を示すステータスに対し、照明部2に対する電力供給または遮断状態をステータスとして記憶する。さらに、図3の例では撮像部3と照明部2とが連動動作を行うモード、独立して動作するモードのいずれの状態かを各ステータスの組み合わせ毎に示している。また、図3に示すステータスと制御モードとの対応関係を記憶部17が記憶しておき、制御マイコン14は、記憶部17に記憶された各ステータスの組み合わせに対して予め設定された制御モードを参照し照明部2または撮像ユニット3を制御することができる。
【0043】
図3に示す例では、例えば、電源制御部7への電力供給が有り(ON)、撮像ユニット3への電力供給が有る(ON)場合に、制御モード1~3の3つの制御モードが設定されている。制御モード1は、撮像ユニット3の制御と独立して照明部2を制御する制御モードである。照明装置1は、制御モード1では、例えば、リモコンやコントローラ9や不図示の外部サーバ等の上位装置からの指示に従って照明部2または撮像ユニット3の制御を行う。
【0044】
制御モード2は、撮像ユニット3と連動して照明部2を制御する制御モードである。照明装置1は、制御モード2では、例えば、カメラ33の画像から十分な明るさがあるかを判定し、十分な明るさがない場合には照明部2を点灯させる。
【0045】
制御モード3は、撮像ユニット3の制御のみを行い、照明部2の制御は行わない制御モードである。照明装置1は、制御モード3では、例えば、LEDを消灯させる。
【0046】
また、電源制御部7への電力供給が有り(ON)、撮像ユニット3への電力供給が無い(OFF)場合に、制御モード4,5の2つの制御モードが設定されている。制御モード4は、撮像ユニット3の制御は行わず、照明部2の制御のみを行う制御モードである。照明装置1は、制御モード4では、例えば、リモコンやコントローラ9や不図示の外部サーバ等の上位装置からの指示に従って照明部2の制御を行う。
【0047】
制御モード5は、照明システムの他の照明装置に接続する周囲のカメラ33と連動して照明部2を制御する制御モードである。照明装置1は、制御モード5では、例えば、照度センサ等により周囲のカメラ33に十分な明るさがあるかを推定し、十分な明るさがない場合に照明部2を点灯させる。
【0048】
また、制御モード6は、電源制御部7への電力供給が無く(OFF)、照明部2および撮像部3への電力供給が無く(OFF)、撮像ユニット3および照明部2の制御を行わないモードである。
【0049】
制御マイコン14は、撮像ユニット3への電力供給と、選択した制御モードに従った照明部2の点灯制御とを行う。制御モードの選択は予め設定しておいてもよいし、任意の手段で変更することができる。また、制御マイコン14は、電源制御部7から照明部2または撮像部3への電力供給の有無の状態に応じて、照明部2の制御モードを選択するようにしてもよい。
【0050】
例えば、制御マイコン14は、撮像ユニット3に対する電力供給を遮断していない場合に、制御モード1を選択し、これに従って、撮像ユニット3と独立して照明部2の点消灯制御を行う。例えば、制御マイコン14は、リモコンやコントローラ9や不図示の外部サーバ等の上位装置からの指示に従って照明部2の点消灯制御を行う。
【0051】
また、制御マイコン14は、撮像ユニット3に対する電力供給を遮断していない場合に、制御モード2を選択し、これに従って、撮像ユニット3と連動して照明部2の点灯制御を行う。例えば、制御マイコン14は、カメラ33の画像から十分な明るさがあるかを判定し、十分な明るさがない場合にはLEDを点灯させる。
【0052】
また、制御マイコン14は、撮像ユニット3に対する電力供給を遮断していない場合に、制御モード3を選択し、これに従って、照明部2の点消灯制御を行わない。例えば、制御マイコン14は、照明部2を消灯させる。
【0053】
また、制御マイコン14は、撮像ユニット3に対する電力供給を遮断している場合に、制御モード4を選択し、これに従って、照明部2の点消灯制御を行う。例えば、制御マイコン14は、リモコンやコントローラ9や不図示の外部サーバ等の上位装置からの指示に従って照明部2の点消灯制御を行う。
【0054】
また、制御マイコン14は、カメラ33に対する電力供給を遮断している場合に、制御モード5を選択し、これに従って、照明部2の点消灯制御を行う。例えば、制御マイコン14は、照度センサ等により周囲のカメラ33に十分な明るさがあるかを推定し、十分な明るさがない場合にLEDを点灯させる。
【0055】
このように、例えば、上記の制御モード1が選択された場合には、昼間等で周囲が明るい環境においては、照明部2が消灯している状態でも、カメラ33を稼働させることが可能となる。また、上記の制御モード2または5が選択された場合には、カメラ33による撮影の際に、周囲が暗ければ照明部2を点灯させることが可能となる。このように、実施形態の照明装置1によれば、照明システム全体として省電力が可能となる。
【0056】
図4は、実施形態に係る照明装置の処理の流れを示すフローチャートである。図4のフローチャートは、例えば照明装置1に電力が供給されたタイミングで開始される。図4に示すように、制御マイコン14は、撮像ユニット3への電力供給が有るかを確認する(ステップS1)。
【0057】
撮像ユニット3への電力供給が有る場合には(ステップS1、Yes)、制御マイコン14は、記憶部17を参照し、予め設定されたカメラ33の電力供給が有る(ON)場合のステータスに対応する制御モードを選択する(ステップS2)。また、制御マイコン14は、選択した制御モードに従って、照明部2の制御を行う(ステップS4)。
【0058】
また、撮像ユニット3への電力供給が無い場合には(ステップS1、No)、制御マイコン14は、記憶部17を参照し、撮像ユニット3への電力供給が無い(OFF)場合のステータスに対応した制御モードを選択する(ステップS3)。また、制御マイコン14は、選択した制御モードに従って、照明部2の制御を行う(ステップS4)。これにより、一連の処理が終了する。
【0059】
このように、実施形態に係る照明装置1は、照明部2と撮像ユニット3と電源制御部7とを有する。電源制御部7は、点灯制御部である第1電源部13を有するとともに、撮像ユニット3への電力を供給する電源部として機能する。すなわち、電源制御部7は、照明部2の点消灯制御を行うとともに、撮像ユニット3へ電力を供給する。制御手段である制御マイコン14は、撮像ユニット3への電力供給または遮断状態を示すステータスを制御する。そして、照明装置1は、照明部2への電力供給と撮像ユニット3への電力供給とを別々に管理する。
【0060】
なお、上記した実施形態のように、照明装置1は、照明部2への電力供給または遮断状態を示すステータスを制御する第2の制御手段としての制御マイコン14を備えてもよい。
【0061】
また、上記した実施形態のように、照明装置1は、撮像ユニット3への電力供給または遮断状態を示すステータスまたは照明部2への電力供給または遮断状態を示すステータスを変更するための制御信号を受信する通信部である通信制御部8をさらに備え、制御マイコン14は、通信制御部8で受信した制御信号に基づき撮像ユニット3または照明部2への電力供給または遮断を制御してもよい。
【0062】
また、上記した実施形態のように、照明装置1は、撮像ユニット3への電力供給を遮断しているか否かに応じたステータスまたは照明部2への電力供給または遮断状態を示すステータスを記憶する記憶部17をさらに備えてもよい。
【0063】
また、上記した実施形態のように、通信制御部8は、撮像ユニット3または照明部2への電力供給または遮断状態を示すステータスを通信制御部8を介して外部へ送信してもよい。
【0064】
また、上記した実施形態のように、制御手段は、撮像ユニット3または照明部2に対する電力供給または遮断を選択的に指示するスイッチS1、S2でもよい。
【0065】
また、上記した実施形態のように、ステータスは、撮像ユニット3または照明部2へ電力を供給した状態で撮像ユニット3または照明部2の動作を停止させた状態を含んでもよい。
【0066】
また、実施形態に係る照明システムは、上記した実施形態に係る照明装置1と、コントローラ9とを具備する。コントローラ9は、照明装置1に接続された撮像ユニット3または照明部2のステータスを制御または照明装置1に接続された撮像ユニット3または照明部2のステータスを取得可能である。
【0067】
なお、上記した実施形態のように、制御マイコン14は、撮像ユニット3に対する電力供給を遮断していない場合に、撮像ユニット3と独立して照明部2の点灯制御を行ってもよい。
【0068】
また、上記した実施形態のように、制御マイコン14は、撮像ユニット3に対する電力供給を遮断していない場合に、撮像ユニット3と連動して照明部2の点消灯制御を行ってもよい。
【0069】
また、上記した実施形態のように、制御マイコン14は、撮像ユニット3に対する電力供給を遮断している場合に、照明部2の点消灯制御を行ってもよい。
【0070】
また、上記した実施形態のように、照明装置1は、照明部2及び撮像ユニット3に対する電力供給の開始または遮断を選択的に指示するスイッチS1、S2および電源制御部7への電力供給を開始または遮断するためのスイッチS3を備えてもよい。
【0071】
また、上記した実施形態のように、照明装置1が備えるスイッチS1、S2は、制御マイコン14により制御されるソフトウェアスイッチでもよい。
【0072】
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
【0073】
例えば、撮像ユニット3に内蔵される第2電源部31は、AC/DCまたはDC/DCコンバータとしての機能部であり、必ずしも本発明に含まれなくてもよい。電源制御部7は、第1電源部13で作られたDCを流用して撮像ユニット3に供給してもよいし、別途の電源でDCを作ってもよい。スイッチS1は機械スイッチであってもよいし、電子部品として構成し、制御マイコン14でオンオフを切り替えるものであってもよく、必ずしも制御マイコン14で構成されなくてもよい。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0074】
1 照明装置
2 照明部
3 撮像ユニット
5 発光素子
7 電源制御部
8 通信制御部
9 コントローラ
13 第1電源部
14 制御マイコン
17 記憶部
31 第2電源部
33 カメラ
S1、S2、S3 スイッチ
図1
図2
図3
図4