(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-10
(45)【発行日】2023-07-19
(54)【発明の名称】ティシュペーパー
(51)【国際特許分類】
A47K 10/16 20060101AFI20230711BHJP
【FI】
A47K10/16 C
(21)【出願番号】P 2019089068
(22)【出願日】2019-05-09
【審査請求日】2021-06-29
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000122298
【氏名又は名称】王子ホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小原 佑介
(72)【発明者】
【氏名】服部 真悟
(72)【発明者】
【氏名】山中 啓史
(72)【発明者】
【氏名】石田 瞭
【審査官】川村 大輔
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-237903(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 10/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方面および他方面を有する1プライのティシュペーパーであって、前記一方面および前記他方面のいずれかの静摩擦係数は、1.0以上5.0以下であ
り、
前記ティシュペーパーの1プライの紙厚が35μm以上70μm以下であることを特徴とするティシュペーパー。
【請求項2】
前記ティシュペーパーの前記一方面の静摩擦係数と前記他方面の静摩擦係数との差は、0.3以上2.0以下であることを特徴とする請求項1に記載のティシュペーパー。
【請求項3】
前記一方面および前記他方面のいずれかの静摩擦係数は、1.0以上3.0以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のティシュペーパー。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のティシュペーパーを2枚重ね合わせた2プライのティシュペーパーであって、
2枚のティシュペーパーが互いに対向する一方面の摩擦係数は、他方の面の摩擦係数よりも小さいことを特徴とする2プライのティシュペーパー。
【請求項5】
前記ティシュペーパーの1プライの坪量は、8.0g/m
2以上15.0g/m
2以下で
あることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のティシュペーパー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ティシュペーパー製品に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ティシュペーパーは、テーブル等の対象物についた汚れを拭き取るだけでなく、人の鼻や口などの肌についた汚れを拭き取ることにも使用されうる。このように肌に触れる場合には、ティシュペーパーは、低刺激となるような肌触りの良いものが求められる。
【0003】
そこで、ティシュペーパーの静摩擦係数に着目し、ティシュペーパーの構成を変えたり、ティシュペーパーに薬剤を添加したりして、ティシュペーパーの静摩擦係数を調整することによって、肌触りの良くなることを図ったティシュペーパーが、例えば、特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載された発明では、ティシュペーパーの静摩擦係数が低すぎると、汚れが取れにくいおそれがある点について考慮されておらず、肌触りの良さと汚れの取れ易さとを両立させる観点から、ティシュペーパーを構成するシートの最適な構造は改良の余地がある。
【0006】
本発明の目的は、肌触りの良さと汚れの取れ易さとを両立させることが可能なティシュペーパーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によるティシュペーパーは、一方面および他方面を有するティシュペーパーであって、前記一方面および前記他方面のいずれかの静摩擦係数は、1.0以上5.0以下であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ティシュペーパーのうち肌に接触する表面の静摩擦係数を所定の範囲内に収めることによって、肌触りの良さ、汚れの取れ易さを維持することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明によるティシュペーパーについて詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施例の態様に限定されるものではない。
【0010】
本発明によるティシュペーパーは、肌触りの良さ、汚れの取れ易さを維持するため、静摩擦係数が所定の範囲内に収まるような構成となっている。本発明によるティシュペーパーは、坪量(g/m2)、紙厚(μm)、乾燥引張強度、伸び率、表面粗さ、静摩擦係数等のパラメータを有するものである。
【0011】
本発明に係るティシュペーパーは、一方面および他方面を有するものである。本明細書および特許請求の範囲では、ティシュペーパーのうち、抄紙工程において、乾燥工程を行うヤンキードライヤーに接する面(ヤンキー面)か、接しない面(非ヤンキー面)であるかの違い、クレープ加工工程の条件、カレンダ工程の有無等により、ティシュペーパーの一方面と他方面を調整することができる。また、本明細書および特許請求の範囲では、一方面および他方面のうち摩擦係数の高い面を「表面」、低い面を「裏面」という。
【0012】
<原料>
本発明に係るティシュペーパーの原紙(基材)は、パルプスラリーを公知の抄紙機を利用して抄紙(抄造)することで得ることができる。パルプスラリーに含まれるパルプ成分としては、木材パルプ、非木材パルプ、脱墨パルプを挙げることができる。
【0013】
木材パルプとしては、例えば、広葉樹パルプ(広葉樹クラフトパルプ(LKP))、針葉樹パルプ(針葉樹クラフトパルプ(NKP))、サルファイトパルプ(SP)、溶解パルプ(DP)、ソーダパルプ(AP)、未晒しクラフトパルプ(UKP)、酸素漂白クラフトパルプ(OKP)のような化学パルプが挙げられる。また、木材パルプとしては、例えば、セミケミカルパルプ(SCP)、ケミグラウンドウッドパルプ(CGP)のような半化学パルプ、砕木パルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP、BCTMP)のような機械パルプが挙げられる。
【0014】
非木材パルプとしては、例えば、コットンリンターやコットンリントのような綿系パルプ、麻、麦わら、バガスのような非木材系パルプ、ホヤや海草等から単離されるセルロース、キチン、キトサン等が挙げられる。
【0015】
脱墨パルプとしては、例えば、古紙を原料とし、脱墨することで得られるパルプが挙げられる。
【0016】
なお、パルプ成分には、上記のパルプのうちの1種を単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。
【0017】
パルプ成分としては、針葉樹パルプおよび広葉樹パルプから選択される少なくとも1種を用いることが好ましい。中でも、パルプ成分としては、針葉樹パルプと広葉樹パルプとを併用することが好ましく、針葉樹クラフトパルプ(NKP)と広葉樹クラフトパルプ(LKP)とを併用することがより好ましい。
【0018】
パルプスラリーには、パルプ成分の他に任意成分が含まれていてもよい。任意成分としては、例えば、乾燥紙力剤、湿潤紙力剤、柔軟剤等を挙げることができる。
【0019】
乾燥紙力剤としては、例えば、カチオン化澱粉、ポリアクリルアミド(PAM)、カルボキシメチルセルロース(CMC)等を挙げることができる。
【0020】
湿潤紙力剤としては、例えば、ポリアミドエピクロロヒドリン、尿素、メラミン、熱架橋性ポリアクリルアミド等を挙げることができる。
【0021】
柔軟剤としては、例えば、アニオン系界面活性剤、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性イオン界面活性剤等を挙げることができる。
【0022】
本発明では、パルプスラリーは、NBKP(針葉樹晒クラフトパルプ)20%~80%と、LBKP(広葉樹晒クラフトパルプ)20%~80%との混合物を用意し、この混合物に対して水を添加し調製したものが好ましい。
【0023】
<坪量>
本発明の効果を有効に発揮する上で、1プライあたりのティシュペーパーの坪量の好適な範囲としては、8.0g/m2~15.0g/m2であり、より好ましくは10.0g/m2以上14.0g/m2である。
【0024】
<紙厚>
本発明の効果を有効に発揮する上で、1プライあたりのティシュペーパーの紙厚の好適な範囲としては、35μm~70μmであり、より好ましくは45μm以上65μmである。
【0025】
<乾燥引張強度>
乾燥引張強度については、2プライのティシュペーパーについて測定され、長さ方向のもの(T)、幅方向のもの(Y)、が測定される。本発明の効果を有効に発揮する上で、長さ方向の乾燥引張強度T(N)の好適な範囲としては1.30N~4.00Nであり、より好ましくは1.50N~3.50Nである。幅方向の乾燥引張強度Y(N)の好適な範囲としては0.80N~3.50Nであり、より好ましくは1.00N~2.00Nであり、さらに好ましくは1.10N~2.00Nである。
【0026】
乾燥引張強度は、ティシュペーパーを幅25mm、スパン長100mmにカットしたサンプルを、横型引張試験機(熊谷理機工業株式会社製)を用いて、引張速度10mm/分の条件で測定し、10回の測定の平均を算出した値である。
【0027】
乾燥引張強度の測定は、ISO187に準拠した環境(温度23±1℃、相対湿度50±2%)で行った。
【0028】
<伸び率>
伸び率については、2プライのティシュペーパーについて測定され、長さ方向のもの(T)、幅方向のもの(Y)、が測定される。本発明の効果を有効に発揮する上で、長さ方向の伸び率T(%)の好適な範囲としては9.0%~17.0%、幅方向の伸び率Y(%)の好適な範囲としては3.0%~8.0%である。
【0029】
伸び率(%)は、以下の式より算出される。
伸び率(%)= 試料の伸び量(mm)×100 /スパン長(mm)
【0030】
<表面粗さ>
表面粗さについては、1プライのティシュペーパーについて測定され、MMD、MIU、SMDが測定される。本発明の効果を有効に発揮する上で、MMDの好適な範囲としては0.015~0.023、MIUの好適な範囲としては1.15~1.40である。本発明の効果を有効に発揮する上で、SMDの好適な範囲としては、好ましくは下限値が0.76以上、上限値が3.00以下であり、より好ましくは下限値が1.15以上、上限値が2.50以下である。
【0031】
表面粗さの測定方法については、測定サンプルとしては200×200mmのティシュペーパーを用い、張力400g、摩擦静荷重25g、粗さ静荷重10gという測定条件のもとで、KES FB4-A-SE(カトーテック(株)社製)で10回測定され、その平均値が表面粗さの測定値として算出される。
【0032】
<静摩擦係数>
ティシュペーパーの静摩擦係数については、1プライのティシュペーパーについて測定され、ティシュペーパーの表面、裏面について測定される。本発明の効果を有効に発揮する上で、ティシュペーパーの一方面および他方面のいずれかの静摩擦係数の好適な範囲としては1.0以上5.0以下であり、より好ましくは1.0以上3.0以下である。
【0033】
静摩擦係数の測定方法については、JIS P8147に基づく測定方法を参照して以下の手順で行われる。
(i)1プライのティシュペーパーの測定面を上にして土台に固定させる。
(ii)(i)とは別の1プライのティシュペーパーの測定面を下にして張り付ける。
(iii)(ii)でティシュペーパーを貼り付けた土台に重り(錘)100gを乗せる。
(iv)重なり合わせた状態で一定方向に(i)の土台が動き、摩擦力を測定する。
(v)測定回数は(i)及び(ii)の前記ティシュペーパーのMD方向同士で表面と裏面を3回行い、静摩擦のピーク値の平均値を静摩擦係数とする。
【0034】
上記(iii)において、JIS P8147に基づく測定方法では、重り800gを使用する場合も考えられるが、本発明では、測定値の再現性を良くするため、重り100gを使用している。
【0035】
ティシュペーパーを2枚重ね合わせた2プライのティシュペーパーにおいて、2枚のティシュペーパーが互いに対向する面は、剥がれ難さなどが求められ、肌に接触する面は、肌触り感などが求められる。このように各面に求められる機能は異なるため、ティシュペーパーの各面の摩擦係数の最適な範囲は同じではない。一方、ティシュペーパーは表裏が一体となっているため、各面を独立して最適な摩擦係数に調整することはでき難い。以上の理由から、各面の機能を発揮するため上記差をある一定範囲内にする必要がある。本発明では、ティシュペーパーの一方面の静摩擦係数と他方面の静摩擦係数との差の好適な範囲は、0.3~2.0であり、より好ましくは0.5~2.0である。
【0036】
従来、肌に触れる場合には、ティシュペーパーは、低刺激となるような肌触りの良いものが求められることに鑑み、特許文献1では、ティシュペーパーの静摩擦係数を調整して肌触りの良くなることを図ったティシュペーパーが、例えば、特許文献1に開示されている。
【0037】
しかしながら、ティシュペーパーの静摩擦係数が低すぎると、汚れが取れにくいおそれがある。したがって、肌触りの良さおよび汚れの取れ易さの2つの観点から、ティシュペーパーを構成するシートの構造を決定することが求められる。
【0038】
本発明によれば、肌触りの良さおよび汚れの取れ易さを維持することが可能となる。本発明の構成により、肌に傷を付けないようやさしく、低刺激であって、手に取った瞬間から使用者が安心できる品質を達成することができる。
【0039】
また、折り畳まれたティシュペーパーの前後部分を隣り合うティシュペーパーに重ね合わせて互いに引っかかり合うようした所謂ポップアップ形式で積層された状態でカートンに収容された場合、ティシュペーパーを引き抜くときに、隣り合うティシュペーパーが一遍に引き抜けてしまうことなく、1枚ずつ取り出せるポップアップ性も維持することができる。
【0040】
<物性の比較評価>
本発明の実施例1から実施例3の各実施例に係る2プライのティシュペーパーにおいて、物性に係るパラメータについて、比較例1および比較例2に対する比較評価を行った。その比較評価について、以下の表1に示す。なお、実施例1から実施例3の各実施例に係る2プライのティシュペーパーでは、「裏面」同士が接合されて積層されており、肌に接触可能な2つの面は両方とも「表面」となっている。また、表1および後述の表2中、「表裏組み合わせ」および「静摩擦係数」の欄で、「表/表」とあるのは、2プライのティシュペーパーのうち肌に接触可能な2つの面が両方とも「表面」ということを示し、「表/裏」とあるのは、2プライのティシュペーパーの肌に接触可能な2つの面のうち一方面が「表面」、他方面が「裏面」ということを示し、「裏/裏」とあるのは、2プライのティシュペーパーのうち肌に接触可能な2つの面が両方とも「裏面」ということを示し、「表裏差」は「表面」と「裏面」との静摩擦係数の差を表す。
【0041】
【0042】
<官能評価>
実施例1から3、比較例1および2について、30人による官能試験を行い、2つの項目(汚れの拭き取り易さ、肌への優しさ(低刺激性))につき3段階(◎が優、○が良、△が可)で評価した。
【0043】
「汚れの拭き取り易さ」については、実施例1、実施例2、実施例3、および比較例2が優、「肌への優しさ(低刺激性)」については、実施例1および実施例2が優で実施例3が可という評価だった。
【0044】
「汚れの拭き取り易さ」および「肌への優しさ(低刺激性)」の2つの項目について、良以上の評価を得ているのは、実施例1から実施例3であることが表1から理解される。一方、比較例1および比較例2は、「汚れの拭き取り易さ」および「肌への優しさ(低刺激性)」の2つの項目について、片方しか良以上の評価を得ていないことが表1から読み取れる。以上のことから、実施例1から実施例3のような静摩擦係数が1.0以上5.0以下のティシュペーパーであれば、「汚れの拭き取り易さ」および「肌への優しさ(低刺激性)」について、良以上の評価を得られることができる。しかも、実施例1および実施例2によれば、「汚れの拭き取り易さ」および「肌への優しさ(低刺激性)」について、優以上の評価を得られることができる。
【0045】
表1中の静摩擦係数にあるように、実施例1から実施例3では、ティシュペーパーが1プライのティシュペーパーを2数重ね合わせて2プライで構成されている場合、2枚のティシュペーパーが互いに対向する一方面の静摩擦係数は、他方の面の静摩擦係数よりも小さくなっている。
【0046】
この構成により、上記官能評価のうち「汚れの拭き取り易さ」および「肌への優しさ(低刺激性)」について、良以上の評価(実施例1および実施例2であれば優以上の評価)を得られることができる。
【0047】
<変形例>
本発明の上記実施例に係るティシュペーパーでは、裏面同士を接合させているが、変形例では、裏面と表面とを接合させた態様、表面同士を接合させた態様となっている。下の表2は、上記表1の実施例2に係る2プライのティシュペーパーについて、裏面と表面とを接合させ、肌に触れる面が表面/裏面となった態様、および、表面同士を接合させ、肌に触れる面が裏面/裏面となった態様について、静摩擦係数の測定および官能評価を記載したものである。官能評価については、3つの項目(引き抜き易さ、手に取った瞬間の柔らかさ、プライ間の密着性)につき4段階(◎が優、○が良、△が可 )で評価した。
【0048】
【0049】
「引き抜き易さ」については、次に引き抜くティシュペーパーがポップアップ式で引き抜きやすいかどうかを示すものであり、「表/表」のティシュペーパーが優、「表/裏」のティシュペーパーが良、「裏/裏」のティシュペーパーが可という評価だった。
【0050】
「手に取った瞬間の柔らかさ」については、「表/表」のティシュペーパーが良、「表/裏」のティシュペーパーが良、「裏/裏」のティシュペーパーが優という評価だった。
【0051】
「プライ間の密着性」については、「表/表」のティシュペーパーが可、「表/裏」のティシュペーパーが良、「裏/裏」のティシュペーパーが優という評価だった。
【0052】
「引き抜き易さ」、「手に取った瞬間の柔らかさ」および「プライ間の密着性」の3つの項目について、可以上の評価を得ているのは、「表/表」のティシュペーパー、「表/裏」のティシュペーパー、「裏/裏」のティシュペーパーの全てであることが表2から理解される。
【0053】
また、本実施例に係る「表/表」のティシュペーパーでは、エンボス加工 によって裏面同士を接着しているが、本発明の変形例に係る「裏/裏」のティシュペーパーでは、表面同士の密着性が高いので、エンボス加工を施さなくてもよくなり、重ね合わせるだけで表面同士の接合を維持することができる結果、エンボス加工が不要となる分、生産性を向上させることが可能となる。
【0054】
<その他>
本発明は、上述した各形態や、各実施例、随所に述べた変形例に限られることなく、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲で、適宜の変更や変形が可能である。