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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-10
(45)【発行日】2023-07-19
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 29/00 20060101AFI20230711BHJP
   G03G 21/16 20060101ALI20230711BHJP
   B65H 31/30 20060101ALI20230711BHJP
【FI】
B41J29/00 A
G03G21/16 104
B65H31/30
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2019158620
(22)【出願日】2019-08-30
(65)【公開番号】P2021037629
(43)【公開日】2021-03-11
【審査請求日】2022-07-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002217
【氏名又は名称】弁理士法人矢野内外国特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤原 崇
(72)【発明者】
【氏名】滝本 雄士
(72)【発明者】
【氏名】篠矢 翔太
【審査官】井出 元晴
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-098108(JP,A)
【文献】特開2008-207926(JP,A)
【文献】特開2016-044005(JP,A)
【文献】特開2019-144466(JP,A)
【文献】特開2018-172186(JP,A)
【文献】特開2010-105792(JP,A)
【文献】特開2016-139902(JP,A)
【文献】特開2010-208844(JP,A)
【文献】特開2008-135918(JP,A)
【文献】特開2012-101926(JP,A)
【文献】特開2007-246281(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 29/00
G03G 21/16
B65H 31/30
B41J 2/01
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート排出方向に排出されたシートを支持する排出トレイと、
前記シート排出方向と直交する幅方向において、前記排出トレイとは異なる位置、且つ、前記排出トレイよりも上方に位置する操作パネルと、
前記排出トレイに設けられており、前記排出トレイに排出されたシートを前記排出トレイとともに支持可能であって、その先端部が前記排出トレイの上面よりも上方に位置する支持部材と、
前記排出トレイが上面に設けられ、シートに画像を形成する画像形成部を収容する第1筐体と、
前記第1筐体の上方に位置し、原稿の画像を読み取る画像読取部を収容する第2筐体と、
前記第1筐体の上面に前記第2筐体を間隔を有して支持する脚部と、を備え、
前記幅方向からみて、前記支持部材の前記先端部の少なくとも一部は、前記操作パネルと重なり、
前記支持部材の前記先端部は、前記第2筐体の前記シート排出方向下流端よりも前記シート排出方向下流に位置することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記幅方向における前記操作パネルの一側面は、前記支持部材に支持されたシートの前記幅方向の一端をガイド可能であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記幅方向において前記操作パネルと反対側に位置する前記脚部の前記シート排出方向下流端は、前記第1筐体及び前記第2筐体の前記シート排出方向下流端よりも前記シート排出方向上流に位置することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記支持部材の前記先端部は、前記操作パネルと反対側に位置する前記脚部の前記シート排出方向下流端の高さ範囲に位置することを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記支持部材は、前記幅方向に延びる回動軸心を中心として、第1位置と、前記第1位置よりも前記先端部が上方に位置する第2位置との間で揺動可能であり、
前記幅方向からみて、前記第2位置にある前記支持部材の前記先端部の少なくとも一部が前記操作パネルと重なることを特徴とする請求項から請求項の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記支持部材の前記回動軸心は、前記第2筐体の前記シート排出方向下流端よりも前記シート排出方向上流に位置することを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記排出トレイは前記シート排出方向下流に向かうにつれて上方に傾斜する傾斜面を有し、
前記第2位置にある前記支持部材の上面は、前記傾斜面に沿うことを特徴とする請求項又は請求項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記操作パネルは移動不可能に設けられることを特徴とする請求項1から請求項の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
シート排出方向に排出されたシートを支持する排出トレイと、
前記シート排出方向と直交する幅方向において、前記排出トレイとは異なる位置、且つ、前記排出トレイよりも上方に位置し、操作される操作面を有する操作パネルと、
前記排出トレイに設けられており、前記排出トレイに排出されたシートを前記排出トレイとともに支持可能であって、その先端部が前記排出トレイの上面よりも上方に位置する支持部材と、
前記排出トレイが上面に設けられ、シートに画像を形成する画像形成部を収容する第1筐体と、
前記第1筐体の上方に位置し、原稿の画像を読み取る画像読取部を収容する第2筐体と、
前記第1筐体の上面に前記第2筐体を間隔を有して支持する脚部と、を備え、
前記幅方向からみて、前記支持部材の一部は、前記操作面を対角線とする長方形の領域又は前記操作面と重なり、
前記支持部材の前記先端部は、前記第2筐体の前記シート排出方向下流端よりも前記シート排出方向下流に位置することを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
前記支持部材の前記一部が、前記支持部材の先端部であることを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来からレーザプリンタ等の画像形成装置において、使い勝手等を考慮して操作パネルは様々な位置に配置されている。例えば、特許文献1には、シートの排出トレイの上方に操作パネルが配置された画像形成装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-134345号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の構成によれば、操作パネルが排出トレイに排出されたシートの上方を覆い隠す構成となっている。したがって、ユーザは操作パネルを操作して印刷指示を入力した後、操作パネルの下方に手を入れて排出トレイに排出されたシートを取り出す必要がある。よって、操作パネルの操作性はよいが、操作パネルの操作に続く排出トレイからのシートの取り出し易さがよいとは言えない。
【0005】
本発明は、操作パネルの操作性と、操作パネルの操作に続く排出トレイからのシートの取り出し易さとを両立させた画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の画像形成装置は、シート排出方向に排出されたシートを支持する排出トレイと、前記シート排出方向と直交する幅方向において、前記排出トレイとは異なる位置、且つ、前記排出トレイよりも上方に位置する操作パネルと、前記排出トレイに設けられており、前記排出トレイに排出されたシートを前記排出トレイとともに支持可能であって、その先端部が前記排出トレイの上面よりも上方に位置する支持部材と、を備え、前記幅方向からみて、前記支持部材の前記先端部の少なくとも一部は、前記操作パネルと重なることを特徴とする。
【0007】
上記の画像形成装置によれば、排出トレイに排出されるシートは、そのシート排出方向下流端が操作パネルとほぼ同じ高さ位置に排出される。したがって、ユーザは操作パネルを操作して印刷指示を入力した後、手を幅方向にずらすだけで排出トレイに排出されたシートを取り出すことができる。よって、操作パネルの操作性と、操作パネルの操作に続く排出トレイからのシートの取り出し易さとを両立させることができる。
【0008】
上記の画像形成装置において、前記幅方向における前記操作パネルの一側面は、前記支持部材に支持されたシートの前記幅方向の一端をガイド可能としてもよい。
【0009】
上記の画像形成装置によれば、新たにガイドを設けることなく、排出トレイに排出されたシートを幅方向に整合させることができる。
【0010】
上記の画像形成装置において、前記排出トレイが上面に設けられ、シートに画像を形成する画像形成部を収容する第1筐体と、前記第1筐体の上方に位置し、原稿の画像を読み取る画像読取部を収容する第2筐体と、前記第1筐体の上面に前記第2筐体を間隔を有して支持する脚部と、を備え、前記支持部材の前記先端部は、前記第2筐体の前記シート排出方向下流端よりも前記シート排出方向下流に位置するようにしてもよい。
【0011】
上記の画像形成装置によれば、支持部材に支持されたシート上方の一部が開放されるため、上方からシートを取り出し易い。
【0012】
上記の画像形成装置において、前記幅方向において前記操作パネルと反対側に位置する前記脚部の前記シート排出方向下流端は、前記第1筐体及び前記第2筐体の前記シート排出方向下流端よりも前記シート排出方向上流に位置するようにしてもよい。
【0013】
上記の画像形成装置によれば、脚部が第1筐体及び第2筐体の奥側へ凹んでいることにより、シートを取り出し易い。
【0014】
上記の画像形成装置において、前記支持部材の前記先端部は、前記操作パネルと反対側に位置する前記脚部の前記シート排出方向下流端の高さ範囲に位置するようにしてもよい。
【0015】
上記の画像形成装置によれば、支持部材の先端部が脚部の凹んでいる箇所の高さ範囲内に位置していることにより、シートを取り出し易い。
【0016】
上記の画像形成装置において、前記支持部材は、前記幅方向に延びる回動軸心を中心として、第1位置と、前記第1位置よりも前記先端部が上方に位置する第2位置との間で揺動可能であり、前記幅方向からみて、前記第2位置にある前記支持部材の前記先端部の少なくとも一部が前記操作パネルと重なるようにしてもよい。
【0017】
上記の画像形成装置によれば、支持部材を第2位置にすることで、排出トレイに排出されたシートを取り出し易くすることができる。
【0018】
上記の画像形成装置において、前記支持部材の前記回動軸心は、前記第2筐体の前記シート排出方向下流端よりも前記シート排出方向上流に位置するようにしてもよい。
【0019】
上記の画像形成装置によれば、支持部材を立ち上げる際に、ユーザが支持部材の奥側を操作することが抑制されるため、支持部材が立ち上がらない操作を抑制できる。
【0020】
上記の画像形成装置において、前記排出トレイは前記シート排出方向下流に向かうにつれて上方に傾斜する傾斜面を有し、前記第2位置にある前記支持部材の上面は、前記傾斜面に沿うようにしてもよい。
【0021】
上記の画像形成装置によれば、排出トレイに排出されたシートが傾斜面に沿って滑り落ちることにより、シートのシート排出方向上流端を整合させることができる。
【0022】
上記の画像形成装置において、前記操作パネルは移動不可能に設けられてもよい。
【0023】
上記の画像形成装置によれば、操作パネルが移動しないため、支持部材との位置関係が保ち易い。また、操作パネルをシートのガイドとして利用し易い。
【0024】
本発明の画像形成装置は、シート排出方向に排出されたシートを支持する排出トレイと、前記シート排出方向と直交する幅方向において、前記排出トレイとは異なる位置、且つ、前記排出トレイよりも上方に位置し、操作される操作面を有する操作パネルと、前記排出トレイに設けられており、前記排出トレイに排出されたシートを前記排出トレイとともに支持可能であって、その先端部が前記排出トレイの上面よりも上方に位置する支持部材と、を備え、前記幅方向からみて、前記支持部材の一部は、前記操作面を対角線とする長方形の領域又は前記操作面と重なることを特徴とする。
【0025】
上記の画像形成装置によれば、排出トレイに排出されるシートは、そのシート排出方向下流端が操作パネルとほぼ同じ高さ位置に排出される。したがって、ユーザは操作パネルを操作して印刷指示を入力した後、手を幅方向にずらすだけで排出トレイに排出されたシートを取り出すことができる。よって、操作パネルの操作性と、操作パネルの操作に続く排出トレイからのシートの取り出し易さとを両立させることができる。
【0026】
上記の画像形成装置において、前記支持部材の前記一部が、前記支持部材の先端部であってもよい。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、排出トレイに排出されるシートは、そのシート排出方向下流端が操作パネルとほぼ同じ高さ位置に排出される。したがって、ユーザは操作パネルを操作して印刷指示を入力した後、手を幅方向にずらすだけで排出トレイに排出されたシートを取り出すことができる。よって、操作パネルの操作性と、操作パネルの操作に続く排出トレイからのシートの取り出し易さとを両立させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】一実施形態の画像形成装置の斜視図である。
図2】一実施形態の画像形成装置の正面図である。
図3】一実施形態の画像形成装置の平面図である。
図4】一実施形態の画像形成装置の右側面図である。
図5図3のA-A断面拡大図である。
図6図5において支持部材が使用位置にある状態を示す図である。
図7】変形例の画像形成装置の断面拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下の説明では、図1に示すように画像形成装置1が使用可能に設置された状態を基準とし、操作パネル5が配置される側を前、その反対側を後とし、画像形成装置1を前側から見て左右方向を規定し、さらに画像形成装置1の第2筐体3側を上、第1筐体2側を下とし、各方向を定める。本実施形態において、画像形成装置1の前側がシート排出方向下流側、後側がシート排出方向上流側である。左右方向はシート排出方向と直交する幅方向である。
【0030】
[画像形成装置の全体構成]
図1は本発明の一実施形態の画像形成装置1の斜視図、図2はその正面図、図3はその平面図、図4はその右側面図である。図5図3のA-A断面拡大図、図6図5において支持部材62が使用位置にある状態を示す図である。画像形成装置1は、いわゆる胴内排出型と呼ばれる形態を有する。画像形成装置1は、第1筐体2と、第2筐体3と、脚部4と、操作パネル5とを備えている。
【0031】
図1に示すように、第1筐体2は、外観を構成する略直方体形状のカバー20を有している。カバー20は、前面21と、背面22と、左面23と、右面24と、上面25と、底面26とを有する。前面21の下部にはシートトレイ27を挿抜するための開口部211が形成されている。
【0032】
第1筐体2には、画像形成前のシートを支持するシートトレイ27と、シートトレイ27からシートを搬送する搬送機構(不図示)と、搬送機構によって搬送されるシートに画像を形成する画像形成部(不図示)と、画像形成部から第1筐体2外へシートを搬送する排出機構とが収容されている。排出機構の搬送方向の最下流部には、シートを排出する排出ローラ28が設けられている。
【0033】
シートトレイ27は、開口部211を介して第1筐体2に収容される収容位置(図1に示す位置)と開口部211を介して第1筐体2から前方へ引き出される引出位置(不図示)との間でスライド可能である。画像形成部の構成には特に限定はなく、電子写真方式、インクジェット方式、サーマルヘッド方式などの構成を用いることができる。
【0034】
また、第1筐体2の上面25には排出機構によって排出されるシートを支持する排出トレイ6が設けられている。排出トレイ6は、第1筐体2の上面25に後側から前側に向かって上方に傾斜する傾斜面6A(図6参照)を有している。これにより、画像が形成されたシートは、排出機構によって後側から前側に向かって排出トレイ6に排出される。
【0035】
排出トレイ6は、排出トレイ6における幅方向の中央部に設けられた突出部61と、突出部61に設けられた支持部材62とを有している。突出部61は、排出トレイ6の他の面よりも上方へ突出し、後方へ向かって下方に傾斜した台状部材である。支持部材62は、幅方向に延びる回動軸心R(図4参照)を中心として後端部が突出部61に回動可能に支持された略矩形の板状部材である。
【0036】
突出部61により、排出されたシートの幅方向の両端部が持ち上がるようにカールしている場合でも、シートの幅方向の中央部が持ち上げられて支持されることによって、カールを軽減することができる。また、シートが排出トレイ6に支持されている状態において、シート下の突出部61の周辺にシートを掴むための空間を形成することができる。なお、突出部61は必須の構成ではなく、省略することもできる。
【0037】
支持部材62は、突出部61の上端部に沿って水平に位置する第1位置の一例としての収納位置(図5に示す位置)と、前端部62Bが立ち上がった第2位置の一例としての使用位置(図6に示す位置)との間で揺動する。支持部材62は、バネ(図示せず)を内蔵しており、収納位置にある状態で前端部62B付近の上面が押下されることで、バネの付勢力によって使用位置へ揺動する。なお、支持部材62は移動不可能に使用位置に固定されていてもよい。
【0038】
支持部材62が使用位置にあるとき、支持部材62の上面62Aは排出トレイ6の傾斜面6Aに沿っている。よって、排出トレイ6に排出されたシートは排出トレイ6の傾斜面6Aと支持部材62の上面62Aとで支持されながら後方へ滑り落ち、その後端部が排出トレイ6の後端部の壁面6Bに衝突することで整合される。
【0039】
図4に示すように、支持部材62の回動軸心Rは、第2筐体3の前端部3Aよりも後側に配置されている。これにより、支持部材62を収納位置から使用位置へ立ち上げるときに、ユーザが支持部材62の後部を操作することが抑制され、支持部材62が立ち上がらないという事態を回避することができる。
【0040】
支持部材62の前端部62Bは、第2筐体3の前端部3Aよりも前側に位置している。これにより、支持部材62に支持されたシートの上方の一部が開放されるため、上方からシートを取り出し易くなる。
【0041】
図1に示すように、第2筐体3は、第1筐体2の上方に設けられ、原稿読取装置31を構成している。原稿読取装置31は、原稿を支持する原稿台321が上面に設けられ、原稿台321に支持された原稿の画像を読み取る画像読取部を収容する筐体32を有している。また、原稿読取装置31は、筐体32の上方に設けられ、後端部に配置された回動軸心を中心に前端部が原稿台321を覆う閉位置と原稿台321を開放する開位置との間で揺動可能な原稿押さえ33を有している。また、原稿読取装置31は、原稿押さえ33の上部に、原稿を原稿台321に自動搬送する自動原稿送り装置(以下、ADF(auto document feeder)と記す)34を有している。
【0042】
脚部4は、左脚部41と、右脚部42と、後脚部43とを有している。左脚部41、右脚部42、後脚部43は、それぞれ第1筐体2の上面において、左端部、右端部、後端部に配置され、第2筐体3を間隔を有して支持する。これにより、第2筐体3は排出トレイ6の上方にシートが排出される排出空間63を介して設置される。
【0043】
また、左脚部41と右脚部42と第1筐体2の上面と第2筐体3の下面とによって画像形成装置1の前面側に開口部44が形成され、開口部44を通じて排出空間63が前方及び右方に開放されている。よって、ユーザは開口部44を通じて排出トレイ6に排出されたシートを前方又は右方から取り出すことができる。
【0044】
本実施形態において、右脚部42の前端面42Aは、第1筐体2の前端部である前面21及び第2筐体3の前端部3Aよりも後側に配置されている。これにより、排出空間63の右側が大きく開放され、排出トレイ6に排出されたシートを右側から取り出し易くなる。また、第2筐体3の前端部3Aは、第1筐体2の前面21よりも後側に配置されている。これにより、排出空間63の上側の一部が開放され、排出トレイ6に排出されたシートを上側から取り出し易くなる。
【0045】
また、図4に示すように、使用位置(図4において2点鎖線)にある支持部材62の前端部62Bは、右脚部42の前端面42Aの高さ範囲に位置している。支持部材62の前端部62Bが右脚部42の凹んでいる箇所の高さ範囲内に位置していることにより、シートが取り出し易くなる。
【0046】
図2に示すように、操作パネル5は、幅方向において排出トレイ6とは異なる位置、且つ、排出トレイ6よりも上方に位置する。操作パネル5は、略直方体形状のパネルであり、幅方向の長さが第2筐体3の幅方向の長さの半分以下である。操作パネル5は、その左側面5Aが第2筐体3の左側面3Bと面一となり、右側面5Bが左脚部41の右側面41Aと面一となるように、第2筐体3の前端部3Aから前方へ突出して設けられる。
【0047】
操作パネル5は、液晶パネル等の表示具と画像形成部及び画像読取部を操作するためのタッチパネルを備えている。本実施形態では、操作パネル5の上面がユーザに操作される操作面51を構成する。なお、操作パネル5は、操作ボタン等の操作具を備える構成であってもよい。
【0048】
[支持部材と操作パネルの位置関係]
図6に示すように、幅方向からみて、使用位置にある支持部材62の前端部62Bの少なくとも一部は、操作パネル5と重なっている。これにより、排出トレイ6に排出されるシートは、その前端部が支持部材62によって持ち上げられ、操作パネル5とほぼ同じ高さ位置に排出される。したがって、ユーザは操作パネル5を操作して印刷指示を入力した後、手を幅方向にずらすだけで排出トレイ6に排出されたシートを取り出すことができる。よって、操作パネル5の操作性と、操作パネル5の操作に続く排出トレイ6からのシートの取り出し易さとを両立させることができる。
【0049】
[操作パネルと排出トレイの位置関係]
操作パネル5の右側面5Bは、左脚部41の右側面41Aと面一となっている。つまり、操作パネル5の右側面5Bは排出トレイ6の左端に沿っている。これにより、幅方向における操作パネル5の右側面5Bは、支持部材62に支持されたシートの左端をガイド可能である。よって、新たにガイドを設けることなく、排出トレイ6に排出されたシートを幅方向に整合させることができる。
【0050】
また、操作パネル5は、第2筐体3に対して移動不可能に固定されている。操作パネル5が移動しないため、支持部材62との位置関係が保ち易い。また、操作パネル5をシートのガイドとして利用し易い。
【0051】
[変形例]
図7は変形例の画像形成装置10の断面拡大図である。変形例の画像形成装置10が上記の画像形成装置1と異なる点は、支持部材70と操作パネル5の位置関係であり、その他の構成は上記の画像形成装置1と同様である。以下では、主に変形例の画像形成装置10が上記の画像形成装置1と異なる点について説明し、上記の画像形成装置1と同様の構成については同符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0052】
本変形例では、図7に示すように、幅方向からみて、支持部材70の前端部70Bが操作面51と重なっている。なお、支持部材70の一部が、操作パネル5の操作面51を対角線とする長方形の領域B又は操作面51と重なるように構成されていればよい。例えば、支持部材70の前端部70Bは、図7に示す位置よりも前方の領域Bと重なる位置又は後方の領域Bと重なる位置に配置されてもよい。また、支持部材70の一部が操作面51と重なる構成とは、操作面51が水平に配置される場合も含んでいる。
【0053】
これにより、上記の画像形成装置1と同様に、排出トレイ6に排出されるシートは、その前端部が支持部材62によって持ち上げられ、操作パネル5とほぼ同じ高さ位置に排出される。したがって、上記の画像形成装置1と同様の効果が得られる。
【符号の説明】
【0054】
1、10 画像形成装置
2 第1筐体
3 第2筐体
4 脚部
5 操作パネル
5B 右側面(一側面)
6 排出トレイ
6A 傾斜面
62、70 支持部材
B 長方形の領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7