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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-10
(45)【発行日】2023-07-19
(54)【発明の名称】天井埋込型空気調和機
(51)【国際特許分類】
   F24F 13/20 20060101AFI20230711BHJP
   F24F 11/89 20180101ALI20230711BHJP
【FI】
F24F1/0007 401E
F24F11/89
F24F13/20
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019234407
(22)【出願日】2019-12-25
(65)【公開番号】P2021103042
(43)【公開日】2021-07-15
【審査請求日】2022-07-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000006611
【氏名又は名称】株式会社富士通ゼネラル
(74)【代理人】
【識別番号】100103850
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 秀▲てつ▼
(74)【代理人】
【識別番号】100066980
【弁理士】
【氏名又は名称】森 哲也
(72)【発明者】
【氏名】原口 貴昭
【審査官】町田 豊隆
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-002076(JP,A)
【文献】特開2016-038125(JP,A)
【文献】実開昭58-189582(JP,U)
【文献】実開昭58-064919(JP,U)
【文献】実開平03-124129(JP,U)
【文献】特開2015-124976(JP,A)
【文献】特開2015-081723(JP,A)
【文献】特開2018-136095(JP,A)
【文献】特開2018-197639(JP,A)
【文献】実開平01-075722(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 1/0007
F24F 11/89
F24F 13/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に熱交換器を含み天井裏に配置される外胴を有する本体ユニットと、化粧パネルとを備え、該化粧パネルが前記外胴の開口された底面に取り付けられるパネル部を有する室内機を有する天井埋込型空気調和機であって、
前記室内機は、前記外胴の壁面に固定された取付台と、通信アダプタを保持するとともに、前記取付台に装着されるアダプタホルダと、前記取付台に設けられた取付片を挟んで前記アダプタホルダに取付ねじにより取り付けられることで、前記取付台に装着されたアダプタホルダを前記取付台に固定するとともに前記取付台に固定される化粧部材とを備えたアダプタ取付機構を備えていることを特徴とする天井埋込型空気調和機。
【請求項2】
前記アダプタホルダは、該アダプタホルダを前記取付台に装着する際に、前記取付台の取付部が中に差し込まれて前記取付部の両側から所定の弾性力で前記取付部を挟持して前記アダプタホルダを前記取付台に装着する装着部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の天井埋込型空気調和機。
【請求項3】
前記アダプタホルダは、前記通信アダプタを挿入するためのアダプタ挿入用開口を有し、前記化粧部材は、前記アダプタ挿入用開口から前記アダプタホルダに挿入される通信アダプタの通過を許容するアダプタ用開口を有するとともに、該アダプタ用開口を開閉する開口開閉部材を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の天井埋込型空気調和機。
【請求項4】
前記アダプタホルダは、前記アダプタ挿入用開口が下側に向くように前記取付台に装着され、前記化粧部材は、前記アダプタ用開口が前記アダプタ挿入用開口に対向するように前記アダプタホルダの下方から前記アダプタホルダに取り付けられることを特徴とする請求項3に記載の天井埋込型空気調和機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、天井埋込型空気調和機に関し、特に室内機への通信アダプタの取付構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
天井埋込型空気調和機の室内機に通信アダプタを取り付けた空気調和システムとして、従来、例えば、特許文献1に示すものが知られている。
特許文献1に示す空気調和システムは、室内機本体と室内機本体に送信するリモートコントローラとを有し、リモートコントローラで操作可能な空気調和機と、空気調和機をLANにつなげてLANを通じて空気調和機から得られる情報を送信するために空気調和機に設置されているLAN接続部とを備えている。そして、このLAN接続部は、通信アダプタであり、この通信アダプタが空気調和機に取り付けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-121392号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、この従来の特許文献1に示した空気調和システムにあっては、以下の問題点があった。
即ち、特許文献1示した空気調和システムにおいては、天井に埋め込まれた空気調和機に通信アダプタを取り付けるようにしてあるが、その取付け方の詳細については一切記載されていない。
一方、その空気調和機に通信アダプタを取り付ける際には、空気調和機が天井に埋め込まれる前あるいは天井に埋め込まれた後に通信アダプタを簡単な取り付け作業で取付けできることが望ましい。
【0005】
従って、本発明の目的は、通信アダプタを簡単な取付け作業で室内機に取り付けることができる天井埋込型空気調和機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る天井埋込型空気調和機は、内部に熱交換器を含み天井裏に配置される外胴を有する本体ユニットと、化粧パネルとを備え、該化粧パネルが前記外胴の開口された底面に取り付けられるパネル部を有する室内機を有する天井埋込型空気調和機であって、前記室内機は、前記外胴の壁面に固定された取付台と、通信アダプタを保持するとともに、前記取付台に装着されるアダプタホルダと、前記取付台に設けられた取付片を挟んで前記アダプタホルダに取付ねじにより取り付けられることで、前記取付台に装着されたアダプタホルダを前記取付台に固定するとともに前記取付台に固定される化粧部材とを備えたアダプタ取付機構を備えていることを要旨とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る天井埋込型空気調和機によれば、通信アダプタを簡単な取付け作業で室内機に取り付けることができる天井埋込型空気調和機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態に係る天井埋込型空気調和機の室内機の設置状態を示す説明図である。
図2図1における室内機を示す斜視図である。
図3図1における室内機の分解斜視図である。
図4図2のA-A線に沿った概略断面図である。
図5図4のC-C線に沿った概略断面図である。
図6図2のB-B線に沿った概略断面図である。
図7図4のD-D線に沿った概略断面図である。
図8図2のB-Bに沿った斜視断面図である。
図9】化粧パネルを構成するパネル部と側壁部とを分離して示す斜視図である。
図10図1に示す室内機が備える本体ユニットと化粧パネルの底面側から見た部分分解斜視図である。
図11図1に示す室内機が備える本体ユニットを底面側から見た部分斜視図である。
図12図1に示す室内機が備える本体ユニットの部分底面図で、通信アダプタかは引き出されるリード線及び温度センサーから引き出されるリード線が電装品箱に導かれる様子を示している。
図13図1に示す室内機が備えるアダプタ取付機構によって通信アダプタを外胴の側板の内面(壁面)に取り付けた様子を示す底面側から見た部分斜視図である。
図14図12の右側面図である。
図15図12に示すアダプタ取付機構を背面側から見た図である。但し、図14においては、外胴の側板は図示していない。
図16】通信アダプタをアダプタホルダが保持した状態のアダプタ取付機構を底面側から見た斜視図で、開口開閉部材が開いた状態を示している。
図17】アダプタ取付機構を外胴の側板の内面(壁面)に取り付ける方法を説明するための図である。
図18】アダプタホルダを構成するホルダ本体の斜視図である。
図19】ホルダ本体にコネクタと通信アダプタとを配置した状態を示す斜視図である。
図20】通信アダプタの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記の実施形態に特定するものではない。また、図面は模式的なものである。そのため、厚みと平面寸法との関係、比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている。
【0010】
図1には、本発明の一実施形態に係る天井埋込型空気調和機の室内機の設置状態が示されている。天井埋込型空気調和機は、屋外に設置される室外機(図示せず)と、空調室Rの天井T1に取り付けられる室内機1とを備えている。室外機と室内機1とは、ガス管と液管(いずれも図示なし)で接続されて冷媒回路を形成する。
図1ないし図3を参照して、この室内機1は、天井裏T2に埋設される箱型の本体ユニット10と、天井T1の空調室R側に配置され同本体ユニット10の底面101に取付けられる化粧パネル70とを有する。室内機1は、特に調和空気を広範囲にわたって吹き出す全方向吹出型の室内機である。
【0011】
図3を参照して、本体ユニット10は、金属製の箱型の外胴11を備えている。外胴11は、板金で形成される長方形の天板111と、天板111の長辺をなす前辺及び後辺のそれぞれから下方に延在する板金の側板112と、天板111の短辺をなす左辺及び右辺のそれぞれから下方に延在する板金の側板113とを備えている。そして、向かい合う二枚の短辺側の側板113には、それぞれ2個の取付金具12が固着されている。
本体ユニット10は、この取付金具12を天井裏T2に固定された図示しない複数の吊
りボルトにて吊り下げることで天井裏T2に設置される。
【0012】
また、化粧パネル70は、天板111よりも大きい長方形の化粧パネル70の本体を形成するパネル部71と、パネル部71の裏面70Rから本体ユニット10側に立設され箱型の外胴11の開口された底面(本体ユニット10の底面101)に取り付けられる側壁部72を有する。
パネル部71は、向かい合う長辺のうちの後方に存在する後辺70b側に四角く開口された空気吸込部73を備えるとともに、後辺70bと向かい合う長辺の前方に存在する前辺70a側に空気吹出部74を備えている。空気吸込部73には、エアーフィルターを有する吸込グリル731が着脱可能に取り付けられている。
【0013】
図9を参照して、パネル部71のうちの空気吸込部73と空気吹出部74が設けられる部分がパネル本体71aで、パネル本体71aの左右両側にはサイドパネル71bが一体に形成されている。図9において、71bRが右側のサイドパネルであり、71bLが左側のサイドパネルである。
なお、図2における室内機1において、天板111方向を上面または上方、空調室R方向を底面または下方、空気吹出部74側を前面または前方、空気吸込部73側を背面側または後方、左側の短辺をなす左辺70c側を左側面または左方、右側の短辺をなす右辺70d側を右側面または右方として以下説明する。各部品においても同様である。
【0014】
側壁部72は、図9に示すように、パネル部71の各辺(前辺70a,後辺70b,左辺70c,右辺70d)に沿って四角形状に形成された空気吸込部73および空気吹出部74を囲む大きさのフレーム721と、フレーム721の短辺(パネル部71の左辺70c,右辺70d側の辺)の間に架け渡された梁722とを有し、パネル部71(化粧パネル70)の裏面に一体的にネジ止めされる。
フレーム721と梁722はともに板金製であり、梁722はパネル部71の空気吸込部73と空気吹出部74との間に形成されている仕切部713上に配置される。
【0015】
これによれば、化粧パネル70の梱包時に、梱包材(図示せず)側の突片によって梁722を押さえることにより、落下時等の衝撃による破損を防止することが可能となる。また、梁722を設けたことにより、化粧パネル70のパネル面70Sと平行な方向にかかる荷重に対しても耐え得る構造となる。
なお、梁722は、空気吸込部73と空気吹出部74等の形状や配置に応じてフレーム721の前辺70a及び後辺70bの間に架け渡されてもよい。
【0016】
次に、図3図8を参照して、本体ユニット10に収納されている部品について説明する。
先ず、外胴11の天板111の内面には、板厚の厚い発泡スチロールで形成された断熱材13が設けられている。
外胴11の側板112,113の内面には、断熱材13は設けずに薄い断熱シート(図示なし)があればよい。断熱材13の中央は開口され下方から見ると天板111の一部が露出している。天板111のこの露出した部分に熱交換器20とファンユニット30が固定される。
【0017】
また、図2及び図3に示すように、外胴11の側板113の右側面の外面には室内機1を制御する制御基板及び電装部品(図示なし)を収納した電装品箱14が取り付けられる。
熱交換器20は、図4に示すように、平行に並べられた複数の短冊状のアルミフィン23と、アルミフィン23を貫通する複数の伝熱管22で形成されるフィンチューブ型で、互いに分離されている2つの熱交換部として、図4において左側の前方熱交換部20Fと、同じく図4において右側の後方熱交換部20Rの2つの熱交換部を備えている。
【0018】
前方熱交換部20Fと後方熱交換部20Rは向かい合うようにして天板111に取り付けられる。前方熱交換部20Fと後方熱交換部20Rは、天板111に対しほぼ垂直として互いに平行に配置されてもよいが、高さ寸法を低く抑えるとともに、熱交換面積の増大をはかるため、好ましくは図4に示すように、上端側の間隔(距離)が下端側の間隔(距離)よりも広く(長く)なる逆ハ字状に組み合わされる。なお、逆ハ字状ではなく、上端側の間隔(距離)が下端側の間隔(距離)よりも狭い(短い)ハ字状としてもよい。
前方熱交換部20Fと後方熱交換部20Rの左右両端は、図3に示すように、それぞれ連結板21,21によって連結されている。これにより、熱交換器20の内側の空間は左右両端が連結板21,21により塞がれた送風機室Fとなる。熱交換器20の底面(前方熱交換部20Fと後方熱交換部20Rの下端間の面)は、後述するドレンパン40によって塞がれる。
【0019】
このように、前方熱交換部20Fと後方熱交換部20Rの左右両端が連結板21,21によって塞がれているため、空気吸込部73から吸い込まれた全ての空気が前方熱交換部20Fと後方熱交換部20Rを通過するため、無駄な空気の流れがなく熱交換能力がより高められる。
また、熱交換器20と外胴11との間隔において、外胴11の後側の側板112の内面(壁面)と後方熱交換部20Rとの間に第1空気吸込室(空間)S1が設けられている。また、外胴11の前側の側板の内面(壁面)と前方熱交換部20Fとの間に第2空気吸込室S2が設けられている。第1空気吸込室S1は空気吸込部73の直上に配置され、第2空気吸込室S2は図6に示すように導風路Lを介して空気吸込部73に連通する。
【0020】
ファンユニット30は、熱交換器20の内側に設けられた送風機室Fに配置される。ファンユニット30は、シロッコファンタイプの送風ファン31と、ファンモータ36と、送風ファン31を支え天板111に固定するファン取付台311(図3参照)と、ファンモータ36を天板111に固定するモータ取付台361(図3参照)を備える。
送風ファン31は、複数の羽根を備えた筒状の羽根車(シロッコファン)32と、羽根車32を収容する渦巻状のファンケーシング34と、羽根車32の中心に連結される回転軸35を有する。
【0021】
送風ファン31の台数は、必要な空調能力に応じて任意に選択されるが、この実施形態では4台を横並びとして同軸上に配置している。なお、それぞれの送風ファン31は同じ構造を有するものである。
ファンユニット30は、ファンモータ36をモータ取付台361で天板111に固定した後、ファンモータ36の両端にそれぞれ2個づつ送風ファン31を回転軸35で互いに連結する。回転軸35の両端は、例えばL字金具からなる図示しない軸受け板を介して天板111に固定される。また、ファンケーシング34の上部にもファン固定部341(図4参照)があり、これを天板111にネジで固定する。
【0022】
ファンケーシング34は、羽根車32を収容する収容部342と、収容部342から連続して熱交換器20の下端よりも下方に長く延出して形成される筒状の送風部343を有する。収容部342の側面には羽根車32に空気を取り込むファン吸込口344が円形に開口されている。
ファンケーシング34は、内部に羽根車32を収容できるように、羽根車32の軸線に平行な面で上下に分割して形成してもよいし、羽根車32の軸線に垂直な面で左右に分割して形成してもよい。なお、ファンケーシング34の内部は、収容部342と送風部343が連続して吹出空気Hの送風路33となる。
【0023】
上記のように、この実施形態においては、熱交換器20に囲まれた内部空間を送風機室Fとしてファンユニット30を配置していることから、送風ファン31の羽根車32が回転すると、送風機室F内が負圧になり、空気吸込部73からの空気が前方熱交換部20Fと後方熱交換部20Rを通って送風機室F内に入り、ファン吸込口344に吸い込まれて羽根車32の周囲に排出され、排出された空気はファンケーシング34内の送風路33に沿って一方向に向かって吹き出され、空気吹出部74から空調室Rへ吹き出される。
【0024】
また、熱交換器20の下端には、図4に示すように、熱交換器20で生成されるドレン水を受けるドレンパン40が設けられる。ドレンパン40は、発泡スチロール製の断熱部材41と熱交換器20と対向する面に設けられる樹脂製のドレンシート42が一体で成形される。
ドレンパン40は、熱交換器20の下端側の開口面を覆う大きさを有する矩形状に形成されており、送風機室Fと導風路Lとを仕切る仕切板でもある。ドレンパン40には、ファンユニット30の筒状をなす送風部343が嵌合される通風孔43が送風ファン31の台数分(この実施形態では4台分)設けられている。
【0025】
上記したように、熱交換器20は前方熱交換部20Fと後方熱交換部20Rを逆ハ字状に配置してなり上部同士よりも下部同士の方が狭いため、その分、ドレンパン40が小型となり、本体ユニット10内でドレンパン40の占める領域が小さくなりドレンパン40による通風抵抗も少なくなり、ドレンパン40の周囲の通風領域が拡大して通風効率のよいものとなる。
ドレンパン40のドレンシート42側には、熱交換器20で生成されるドレン水を受け止めるために樋部45が設けられる。なお、冷房運転時にファンケーシング34の外面側に生ずる結露水はドレンパン40で受けられるため、通風孔43の周りに防水処理を施すことが好ましい。
【0026】
図示しないが、ドレンパン40には、ドレン水を排水するためのドレンポンプやドレンホース、それにドレンポンプをオンオフ制御するためのフロートスイッチ等が設けられてよい。
このように構成された室内機1において、ユーザーによるリモートコントローラ(図示せず)等の指令によって、室外機の圧縮機(図示せず)およびファンモータ(図示せず)と室内機1のファンモータ36が運転を開始すると送風ファン31が回転する。これにより、送風ファン31の送風部343内の空気が吹き出されると送風機室F内は負圧となり、化粧パネル70に設けられている空気吸込部73から空調室R内の空気K(図6参照)が吸い込まれる。
【0027】
空気吸込部73から吸い込まれた空気Kは、第1空気吸込室S1に流入するとともに、導風路Lを通って第2空気吸込室S2にも流入する。第1空気吸込室S1内の空気は、後方熱交換部20Rを通り冷媒と熱交換されて送風機室Fに入る。同様に、第2空気吸込室S2内の空気は、前方熱交換部20Fを通り冷媒と熱交換されて送風機室F内に入る。
このようにして調和された空気は、送風ファン31の回転によりファンケーシング34の送風部343からダクト(図示せず)を介して化粧パネル70の空気吹出部74を構成する固定吹出部75と可動吹出部77に向けて送出され、固定吹出部75及び可動吹出部77から空調室Rへ吹き出される。
【0028】
ここで、近年においては、このような天井埋込型空気調和機に無線で通信する機能を持たせるために、通信アダプタを室内機1に配置したいという要望がある。通信アダプタは、室内機1に内蔵された制御基板に接続され、天井埋込型空気調和機のエネルギー管理、遠隔操作等に用いられる信号を、無線通信により外部のネットワークとの間で送受信するものである。
一方、天井埋込型空気調和機の室内機1に通信アダプタを配置する際には、室内機1に配置された通信アダプタとルータなどの通信機器80(図1参照)とが無線通信を良好に行うために、電波が金属板などの障害物によって邪魔されずに空間を伝播する必要がある。
【0029】
このため、本実施形態に係る天井埋込型空気調和機の室内機1においては、図4図6及び図10に示すように、本体ユニット10の外胴11の内部において、熱交換器20と外胴11の後側の側板112の内面(外胴11の壁面)との間の第1空気吸込室(空間)S1に通信アダプタADを配置してある。
このように、通信アダプタADを第1空気吸込室S1に配置することで、通信アダプタADは、電波伝播に際して障害物となる金属製の外胴11(天板111、側板112,113)から離れた位置に配置されることになり、通信アダプタADと通信機器80とが無線通信を良好に行い、通信障害を適切に回避できることになる。
【0030】
そして、通信アダプタADは、図10及び図11に示すように、第1空気吸込室S1の、外胴11の開口された底面101の近傍の位置S1aに配置されている。
これにより、第1空気吸込室S1において、電波の障害物となる金属製の外胴11の天板111から最も遠く、また、側板112、113からも離れた位置に通信アダプタADが配置されることになり、通信アダプタADと通信機器80とが無線通信をより良好に行うことができる。また、金属製の熱交換器20からも離れた位置に通信アダプタADが配置されることになり、通信アダプタADと通信機器80とが無線通信をより良好に行うことができる。
【0031】
一方、外胴11の開口された底面101には、化粧パネル70が取り付けられているが、この化粧パネル70のパネル部71は樹脂製なので、通信アダプタADが外胴11の開口された底面101の近傍に配置されていたとしても、電波の障害物にはならない。
また、化粧パネル70を開けた状態で通信アダプタADの取り付けや通信アダプタADの動作試験等を行う必要があるが、外胴11の開口された底面101の近傍の位置に通信アダプタADがあった方が天井に近く作業がしやすい。
更に、通信アダプタADは第1空気吸込室S1に配置されているが、その通信アダプタADに隣接した位置に、図10乃至図12に示すように、化粧パネル70のパネル部71に形成された空気吸込部73から吸い込まれた室内空気の温度を測定する室温センサーTSが配置されている。
【0032】
室温センサーTSの配置に際しては、高精度に室温を測定する観点から、空気吸込部73から吸い込まれる室内空気の風量が多く、また、室温より高温または低温となる熱交換器20から離れた位置という点で第1空気吸込室S1の下部で外胴11の開口された底面101の近傍に配置することが望ましい。
一方、通信アダプタADと室温センサーTSとを隣接した位置に配置することにより、図12に示すように、通信アダプタADから引き出されるリード線W1と室温センサーTSから引き出されるリード線W2とをまとめて電装品箱14内の制御基板に配線できる。これにより、配線がコンパクトかつ簡単になるとともに配線作業を容易に行うことができる。
【0033】
また、通信アダプタADを第1空気吸込室S1に配置することで次のような利点がある。通信アダプタADは、電気部品であることから、温度変化が少なく、また、湿った空気に触れて結露が生じ難い場所に配置されることが好ましい。通信アダプタADを第1空気吸込室S1などの空気吸込室側に配置することで、かかる問題を解消することができる。通信アダプタADを熱交換器20を経た空気吹出側に配置すると、通過する空気の温度変化が大きく、かつ、湿った空気が通信アダプタ20に触れるおそれがある。
なお、通信アダプタAD及び室温センサーTSは、第1空気吸込室S1において、配線の作業性及び配線のコンパク性を考慮して、可能な限り、電装品箱14の近傍に配置することが好ましい。
【0034】
次に、通信アダプタADを室内機1に取り付ける構造及び取付方法について、図10乃至図20を参照して説明する。
先ず、通信アダプタADの構造について、図20を参照して説明する。通信アダプタADは、図20に示すように、下面ADa、上面ADb、右側面ADc、左側面ADd、前面ADe、及び後面ADfを有する扁平な四角柱状に形成されている。そして、通信アダプタADの内部には、図示しない電子部品が収容されるとともに、上面ADbには、電子部品と接続された雌型コネクタ部(図示せず)が設けられている。また、通信アダプタADの前面ADeの左右両縁には、通信アダプタADをアダプタホルダ61のアダプタ挿入用開口612fから挿入する際の一対の逆差し防止突起ADgが設けられている。また、通信アダプタADの前面ADeの下縁には、指掛け部ADhが設けられている。
【0035】
この通信アダプタADは、図10乃至15に示すように、アダプタ取付機構60によって外胴11の後側の側板112の内面に取り付けられる。
アダプタ取付機構60は、図13に示すように、外胴11の後側の側板112の内面(壁面)に固定された取付台62と、通信アダプタADを保持するとともに、取付台62に装着されるアダプタホルダ61と、取付台62に設けられた取付片62c(図14参照)を挟んでアダプタホルダ61に取付ねじ64(図17参照)により取り付けられることで、取付台62に装着されたアダプタホルダ61を取付台62に固定するとともに取付台62に固定される化粧部材63とを備えている。
【0036】
取付台62は、金属板で形成され、図14図15及び図17に示すように、断面コ字形で細長く延びる取付部62aと、取付部62aの基端部から直角に折り曲げられて側板112の内面に固定される一対の固定部62bと、取付部62aの下面に固定された固定片部62ca、この固定片部62caから垂下するように折り曲げられる垂下片部62cb及び垂下片部62cbの下端から本体の底面と平行な方向に折り曲げられた水平片部62ccを備え、この水平片部62ccに取付ねじ64のねじ部が挿通されるねじ用挿通孔62dを形成した取付片62cとを備えている。
取付台62は、一対の固定部62bを側板112の内面にスポット溶接で固定することにより、当該内面に固定される。
【0037】
アダプタホルダ61は、図13乃至図17に示すように、通信アダプタADを挿入するためのアダプタ挿入用開口612fを有するとともに、アダプタ挿入用開口612fから挿入された通信アダプタADを保持するものであり、ホルダ本体611と、蓋体615とを備えている。
アダプタホルダ61のホルダ本体611は、合成樹脂を成形することによって形成され、図18に示すように、略矩形平板状の後板部612aと、後板部612aの左縁から前方に向けて立ち上がる左側板部612b、後板部612aの右縁から前方に向けて立ち上がる右側板部612cと、後板部612aの下縁から前方に向けて立ち上がる下板部612dと、後板部612aの上縁から前方に向けて立ち上がる上板部612eとを備えたホルダ部612を備えている。
【0038】
そして、ホルダ部612の下板部612dには、前述のアダプタ挿入用開口612fが左右方向に細長く延びるように形成されている。
ホルダ部612の後板部612aの上下方向略中央部の左側板部612b及び右側板部612c近傍の位置には、挿入された後述するコネクタCTの下方への移動を規制するコネクタ下移動ストッパ612gが形成されている。また、ホルダ部612の後板部612aの上端近傍の左側板部612b及び右側板部612c近傍の位置には、挿入されたコネクタCTの上方への移動を規制するコネクタ上移動ストッパ612hが形成されている。そして、ホルダ部612において、コネクタ下移動ストッパ612gとコネクタ上移動ストッパ612hとの間でコネクタ挿入部612iが画定されるとともに、コネクタ下移動ストッパ612gよりも下方の位置で通信アダプタ挿入部612jが画定される。
【0039】
また、ホルダ部612の左側板部612b及び右側板部612cのそれぞれには、コネクタ挿入部612iに挿入されたコネクタCTの前方への抜け止め行うコネクタ抜止部612kが設けられている。また、ホルダ部612の左側板部612bの上端近傍には、図19に示すように、コネクタ挿入部612iに挿入されたコネクタCTから引き出されるリード線W1の導出切欠部612lが形成されている。また、ホルダ部612の右側板部612cの上端近傍には蓋体615に形成された後述のフック部615aが係止されて蓋体615の前方への抜け止めを行う係止突起612nが形成されている。また、ホルダ部612の上板部612eには、蓋体615の上端に係止して蓋体615の上方への抜け止めを行う係止片612mが設けられている。
【0040】
更に、ホルダ本体611は、ホルダ部162の後板部612aの後面に設けられた装着部613を備えている。装着部613は、図13図14及び図18に示すように、ホルダ部162の後板部612aの後面から後方に断面コ字形形状で延びている。装着部613は、図15乃至図17に示すように、取付台62にアダプタホルダ61を装着する際に、取付台62の取付部62aが中に差し込まれて取付部62aの両側から所定の弾性力で取付部62aを挟持し、これにより、取付台62にアダプタホルダ61が装着される。
【0041】
また、ホルダ本体611は、図14図17及び図18に示すように、ホルダ部612の後板部612aの後面及び装着部613の下面から突出するボス部614を備えている。ボス部614には、取付ねじ64のねじ部が螺合する雌ねじ部614aが形成されている。
また、アダプタホルダ61の蓋体615は、合成樹脂を成形することによって形成され、図13乃至図15に示すように、ホルダ部612を前方から覆う形状に形成されている。蓋体615には、ホルダ部612に形成された係止突起612nに係止されて蓋体615の前方への抜け止めを行うフック部615aが形成されている。
【0042】
化粧部材63は、図16に示すように、合成樹脂を成形することによって形成された略矩形状の化粧本体63aを備えている。化粧本体63aには、アダプタ挿入用開口612fからアダプタホルダ61に挿入される通信アダプタADの通過を許容するアダプタ用開口63bが形成されている。
また、化粧本体63aには、図14に示すように、取付台62に設けられた取付片62cを挟んでアダプタホルダ61のボス部614に取付ねじ64(図17参照)により取り付けられるボス部63cが突出して形成されている。ボス部63cには、図示はしないが取付ねじ64のねじ部が挿通されるねじ用挿通孔が形成されている。
【0043】
また、化粧部材63は、図16に示すように、化粧本体63aにヒンジピン63eにより回転可能に取り付けられ、化粧本体63aに形成されたアダプタ用開口63bを開閉する開口開閉部材63dを備えている。開口開閉部材63dは、合成樹脂を成形することにより一体に形成される。
アダプタホルダ61は、アダプタ挿入用開口612fが下側に向くように取付台62に装着され、化粧部材63は、アダプタ用開口63bがアダプタ挿入用開口612fに対向するようにアダプタホルダ61の下方からアダプタホルダ61に取り付けられる。
【0044】
次に、通信アダプタADを、アダプタ取付機構60によって外胴11の後側の側板112の内面に取り付ける方法について図17を参照して説明する。
先ず、通信アダプタADの取付けに際し、予め外胴11の後側の側板112の内面に取付台62を、一対の固定部62bを当該内面にスポット溶接により固定することで固定しておく。この際に、取付台62の取付け位置は、後側の側板112の内面における底面101の近傍の位置である。
また、アダプタホルダ61の内部に、予め、コネクタCTを装着するとともに、コネクタCTからリード線W1を導出切欠部612lから引き出しておく。
【0045】
そして、本体ユニット10を天井裏T2に固定した状態あるいは本体ユニット10を天井裏T2に固定する前の状態において、化粧パネル70を取り外しておき、この状態で、コネクタCTを内部に装着したアダプタホルダ61を取付台62に装着する。この装着は、アダプタホルダ61の装着部613を図17に矢印で示す後方に進行させて取付台62の取付部62aが中に差し込まれて取付部62aの両側から所定の弾性力で取付部62aを挟持することにより行う。これにより、アダプタホルダ61は、アダプタ挿入用開口612fが下側に向くように取付台62に装着される。アダプタホルダ61を取付台62に装着した状態では、取付台62の取付片62cは、アダプタホルダ61のボス部614の下側に位置する。
【0046】
次いで、化粧部材63を取付台62に設けられた取付片62cを挟んでアダプタホルダ61に取付ねじ64により取付ける。この取付けの際には、取付台62に装着されたアダプタホルダ61の下方から化粧部材を図17に矢印で示す上方に進行させ、化粧部材63のボス部63cをアダプタホルダ61のボス部614の下側に位置する取付片62cの下面にあてがう。
次いで、取付ねじ64のねじ部を、化粧部材63のボス部63cの下方からボス部63cに形成されたねじ用挿通孔及び取付片6cに形成されたねじ用挿通孔62dを挿通させて、アダプタホルダ61のボス部614に形成された雌ねじ部614aに螺合して固定する。これにより、化粧部材63が取付片62cを挟んでアダプタホルダ61の下側に取り付けられる。このとき、取付台62に設けられた取付片62cは、アダプタホルダ61のボス部614と化粧部材63のボス部63cとによって挟まれて取付ねじ64で締め付けされており、取付台62に装着されたアダプタホルダ61は取付台62に固定される。また、化粧部材63も取付台62に固定される。
【0047】
その後、化粧パネル70を外胴11の開口された底面101に取り付けた後かあるいは化粧パネル70を外胴11の開口された底面101に取り付ける前に、化粧部材63の開口開閉部材63dを開いた状態とする。この状態で、図20に示す通信アダプタADを、その上面Adbを上方にして化粧部材63のアダプタ用開口63b及びアダプタホルダ61のアダプタ挿入用開口612fを挿通させて、アダプタホルダ61の通信アダプタ挿入部612jに挿入する。これにより、通信アダプタADの雌型コネクタ部(図示せず)がコネクタCTと嵌合し、接続される。
【0048】
そして、化粧部材63の開口開閉部材63dを閉じる。これにより、通信アダプタADを、アダプタ取付機構60によって外胴11の後側の側板112の内面に取り付けることができる。
なお、通信アダプタADは、化粧部材63をアダプタホルダ61に取り付けた後にアダプタホルダ61に挿入するようにしてあるが、通信アダプタADを予めコネクタCTに接続した状態でアダプタホルダ61に保持しておき、その状態でアダプタホルダ61を取付台62に装着し、更に、化粧部材63をアダプタホルダ61に取り付けるようにしてもよい。
【0049】
そして、通信アダプタADをアダプタ取付機構60によって外胴11の後側の側板112の内面に取り付けた後、化粧パネル70を外胴11の開口された底面101に取付ければよい。
このように、本実施形態に係る天井埋込型空気調和機によれば、室内機1は、外胴11の後側の側板112の内面(壁面)に固定された取付台62と、通信アダプタADを保持するとともに、取付台62に装着されるアダプタホルダ61と、取付台62に設けられた取付片62cを挟んでアダプタホルダ61に取付ねじ64により取り付けられることで、取付台62に装着されたアダプタホルダ61を取付台62に固定するとともに取付台62に固定される化粧部材63とを備えたアダプタ取付機構60を備えている。
【0050】
これにより、外胴11の後側の側板112の内面(壁面)に固定された取付台62にアダプタホルダ61を装着し、化粧部材63を取付台62に設けられた取付片62cを挟んでアダプタホルダ61に取付ねじ64により取付けることで、アダプタホルダ61を外胴11の後側の側板112の内面(壁面)に取付台62を介して取り付けることができる。
そして、通信アダプタADを、化粧部材63をアダプタホルダ61に取り付けた後にアダプタホルダ61に挿入して保持するか、あるいは通信アダプタADを予めコネクタCTに接続した状態でアダプタホルダ61に保持しておくことで、通信アダプタADを、アダプタ取付機構60によって外胴11の後側の側板112の内面に取り付けることができる。これにより、通信アダプタADを簡単な取付け作業で室内機1に取り付けることができる。
【0051】
なお、通信アダプタADを、アダプタ取付機構60によって外胴11の後側の側板112の内面に取り付けた状態では、図14に示すように、通信アダプタADは取付台62によって外胴11の後側の側板112の内面から距離Dだけ離れた位置に取り付けられている。このため、通信アダプタADが無線通信の際の障害物となる金属製の外胴11の後側の側板112から離れた位置に取り付けられることになり、無線通信を良好に行うことができる。また、同様に通信アダプタADが、無線通信の際の障害物となる金属製の熱交換器20とも離れた位置に取り付けられ、無線通信を良好に行うことができる。
【0052】
また、アダプタホルダ61は、通信アダプタADを挿入するためのアダプタ挿入用開口612fを有し、化粧部材63は、アダプタ挿入用開口612fからアダプタホルダ61に挿入される通信アダプタADの通過を許容するアダプタ用開口63bを有するとともに、アダプタ用開口63bを開閉する開口開閉部材63dを備えている。
これにより、化粧部材63をアダプタホルダ61に取り付けた後に、化粧部材63の開口開閉部材63dを開き、通信アダプタADを化粧部材63のアダプタ用開口63bを介してアダプタホルダ61のアダプタ挿入用開口612fからアダプタホルダ61内に挿入することで、通信アダプタADをアダプタホルダ61に保持することができる。
【0053】
また、アダプタホルダ61は、アダプタ挿入用開口612fが下側に向くように取付台62に装着され、化粧部材63は、アダプタ用開口63bがアダプタ挿入用開口612fに対向するようにアダプタホルダ61の下方からアダプタホルダ61に取り付けられる。
このため、化粧部材63をアダプタホルダ61に取り付けた後に、化粧部材63の開口開閉部材63dを開き、通信アダプタADを化粧部材63の下方からアダプタ用開口63bを介してアダプタホルダ61のアダプタ挿入用開口612fからアダプタホルダ61内に挿入することで、通信アダプタADをアダプタホルダ61に保持することができる。
そして、化粧部材63の開口開閉部材63dを閉じることで、通信アダプタADの落下を防止することができる。
【0054】
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されずに、種々の変更、改良を行うことができる。
例えば、通信アダプタADは、第1空気吸込室S1に配置されているが、外胴11の内部において、熱交換器20と外胴11の壁面との間の空間に配置されていればよく、例えば、第2空気吸込室S2や熱交換器20の出側の空間に配置されてもよい。
また、通信アダプタADは、外胴11の内部において、熱交換器20と外胴11の壁面との間の空間に配置されていればよく、第1空気吸込室S1の、外胴11の開口された底面101の近傍の位置S1aに配置する必要は必ずしもない。
また、第1空気吸込室S1に配置された通信アダプタADに隣接した位置に、化粧パネル70のパネル部71に形成された空気吸込部73から吸い込まれた室内空気の温度を測定する室温センサーTSを配置する必要は必ずしもない。
【符号の説明】
【0055】
1 室内機
10 本体ユニット
101 底面
11 外胴
111 天板
112 側板
113 側板
12 取付金具
14 電装品箱
20 熱交換器
20F 前方熱交換部
20R 後方熱交換部
21 連結板
22 伝熱管
23 アルミフィン
30 ファンユニット
31 送風ファン
311 ファン取付台
32 羽根車
33 送風路
34 ファンケーシング
341 ファン固定部
342 収容部
343 送風部
344 ファン吸込口
35 回転軸
36 ファンモータ
361 モータ取付台
40 ドレンパン
41 断熱部材
42 ドレンシート
43 通風孔
45 樋部
60 アダプタ取付機構
61 アダプタホルダ
611 ホルダ本体
612 ホルダ部
612a 後板部
612b 左側板部
612c 右側板部
612d 下板部
612e 上板部
612f アダプタ挿入用開口
612g コネクタ下移動ストッパ
612h コネクタ上移動ストッパ
612i コネクタ挿入部
612j 通信アダプタ挿入部
612k コネクタ抜止部
612l 導出切欠部
612m 係止片
612n 係止突起
613 装着部
614 ボス部
614a 雌ねじ部
615 蓋体
615a フック部
62 取付台
62a 取付部
62b 固定部
62c 取付片
62ca 固定片部
62cb 垂下片部
62cc 水平片部
62d ねじ用挿通孔
63 化粧部材
63a 化粧本体
63b アダプタ用開口
63c ボス部
63d 開口開閉部材
63e ヒンジピン
64 取付ねじ
70 化粧パネル
70a 前辺
70b 後片
70c 左辺
70d 右辺
70R 裏面
70S パネル面
71 パネル部
71a パネル本体
71b サイドパネル
713 仕切部
72 側壁部
721 フレーム
722 梁
73 空気吸込部
731 吸込グリル
74 空気吹出部
75 固定吹出部
77 可動吹出部
80 通信機器
S1 第1空気吸込室
S2 第2空気吸込室
AD 通信アダプタ
ADa 下面
ADb 上面
ADc 右側面
ADd 左側面
ADe 前面
ADf 後面
ADg 逆差し防止突起
ADh 指掛け部
CT コネクタ
F 送風機室
L 導風路
R 空調室
S1 第1空気吸込室(空間)
S1a 第1空気吸込室の、外胴の開口された底面の近傍の位置
S2 第2空気吸込室(空間)
T1 天井
T2 天井裏
TS 室温センサー
W1 リード線
W2 リード線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20