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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-10
(45)【発行日】2023-07-19
(54)【発明の名称】流体機械
(51)【国際特許分類】
   F04D 29/054 20060101AFI20230711BHJP
   F04D 29/08 20060101ALI20230711BHJP
【FI】
F04D29/054
F04D29/08 F
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020081289
(22)【出願日】2020-05-01
(65)【公開番号】P2021175883
(43)【公開日】2021-11-04
【審査請求日】2022-08-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】岡崎 和貴
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 潤也
(72)【発明者】
【氏名】森 英文
【審査官】大瀬 円
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-73962(JP,A)
【文献】特開2020-46006(JP,A)
【文献】特開2017-2750(JP,A)
【文献】特開2016-5337(JP,A)
【文献】特開2013-44312(JP,A)
【文献】特開2010-144537(JP,A)
【文献】特開2017-158395(JP,A)
【文献】特開2020-7989(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第102016208513(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04D 29/054
F04D 29/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転軸と共に一体回転する羽根車と、
前記回転軸に固定されるモータロータを有し、前記回転軸を回転させる電動モータと、
筒状のレゾルバロータを有し、前記モータロータの回転角を検出するレゾルバと、
前記レゾルバロータを前記回転軸に固定する第1固定部材と、
前記羽根車を前記回転軸に固定する第2固定部材と、を有する流体機械であって、
前記回転軸は、大径部及び前記大径部より小径の小径部を有し、
前記大径部には、前記第1固定部材と前記回転軸とで挟み込まれて前記レゾルバロータが固定され、
前記小径部には、前記第2固定部材と前記回転軸とで挟み込まれて前記羽根車が固定され、
前記第1固定部材による前記レゾルバロータの締結と、前記第2固定部材による前記羽根車の締結とは、前記回転軸の軸方向において同一方向でなされると共に、前記回転軸の径方向において各々離間してなされ、前記レゾルバロータは前記第2固定部材からの軸力を受けないようにしたことを特徴とする流体機械。
【請求項2】
前記電動モータ及び前記レゾルバを収容する第1収容室、前記羽根車を収容する第2収容室、及び前記第1収容室と前記第2収容室との間に配置されるとともに前記回転軸が挿通される挿通孔が形成された隔壁を有するハウジングと、
前記挿通孔の内側に設けられ、前記挿通孔の周方向に延び、前記第1収容室と前記第2収容室との間をシールするシールリングと、
前記挿通孔に設けられ、前記挿通孔の周方向に延び、前記シールリングが収容される環状のシール収容溝と、を有し、
前記挿通孔の内側には、前記シール収容溝が形成された筒状のシール保持部材が設けられ、
前記シール保持部材と前記第1固定部材との間には軸方向に空隙が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の流体機械。
【請求項3】
前記電動モータ及び前記レゾルバを収容する第1収容室、前記羽根車を収容する第2収容室、及び前記第1収容室と前記第2収容室との間に配置されるとともに前記回転軸が挿通される挿通孔が形成された隔壁を有するハウジングと、
前記挿通孔の内側に設けられ、前記挿通孔の周方向に延び、前記第1収容室と前記第2収容室との間をシールするシールリングと、
前記挿通孔に設けられ、前記挿通孔の周方向に延び、前記シールリングが収容される環状のシール収容溝と、を有し、
前記挿通孔の内側には、前記シール収容溝が形成された前記第1固定部材が設けられ、
前記第1固定部材と前記羽根車との間には軸方向に空隙が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の流体機械。
【請求項4】
前記シール収容溝の内周側の面における直径の最小値は、前記回転軸の最も曲がり易い部分の外径よりも大きいことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の流体機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体機械に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に記載されているような、回転軸と共に一体回転する羽根車を有する流体機械は、回転軸を電動モータによって高速回転させたいというニーズがある。電動モータのモータロータの回転角を検出するために、例えば特許文献2に記載されているようなレゾルバが用いられる。レゾルバは、回転軸に固定される筒状のレゾルバロータを有している。また、羽根車は、回転軸に固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-144537号公報
【文献】特開2017-158395号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、例えば、レゾルバロータのクリープが生じた場合に、回転軸に対するレゾルバロータ及び羽根車の固定が不安定になってしまう場合がある。すると、回転軸が回転する際に、回転軸が振れ易くなってしまい、電動モータによって回転軸を高速回転させることができなくなってしまう虞がある。
【0005】
本発明の目的は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、電動モータによって回転軸を高速回転させることができる流体機械を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する流体機械は、回転軸と共に一体回転する羽根車と、前記回転軸に固定されるモータロータを有し、前記回転軸を回転させる電動モータと、筒状のレゾルバロータを有し、前記モータロータの回転角を検出するレゾルバと、前記レゾルバロータを前記回転軸に固定する第1固定部材と、前記羽根車を前記回転軸に固定する第2固定部材と、を有する流体機械であって、前記回転軸は、大径部及び前記大径部より小径の小径部を有し、前記大径部には、前記第1固定部材と前記回転軸とで挟み込まれて前記レゾルバロータが固定され、前記小径部には、前記第2固定部材と前記回転軸とで挟み込まれて前記羽根車が固定され、前記第1固定部材による前記レゾルバロータの締結と、前記第2固定部材による前記羽根車の締結とは、前記回転軸の軸方向において同一方向でなされると共に、前記回転軸の径方向において各々離間してなされ、前記レゾルバロータは前記第2固定部材からの軸力を受けないようにした。
【0007】
これによれば、第1固定部材の軸力によりレゾルバロータが第1固定部材と回転軸とで挟み込まれることによって、レゾルバロータが回転軸の大径部に固定されるとともに、第2固定部材の軸力により羽根車が第2固定部材と回転軸とで挟み込まれることによって、羽根車が回転軸の小径部に固定される。ここで、第1固定部材によるレゾルバロータの締結と、第2固定部材による羽根車の締結とは、回転軸の軸方向において同一方向でなされると共に、回転軸の径方向において各々離間してなされ、レゾルバロータは第2固定部材からの軸力を受けないようになっている。したがって、例えば、レゾルバロータのクリープが生じても、第2固定部材の軸力が低下してしまうことが無いため、レゾルバロータ及び羽根車を、第1固定部材及び第2固定部材それぞれによって安定的に回転軸に固定することができる。よって、電動モータによって回転軸を高速回転させることができる。
【0008】
上記流体機械において、前記電動モータ及び前記レゾルバを収容する第1収容室、前記羽根車を収容する第2収容室、及び前記第1収容室と前記第2収容室との間に配置されるとともに前記回転軸が挿通される挿通孔が形成された隔壁を有するハウジングと、前記挿通孔の内側に設けられ、前記挿通孔の周方向に延び、前記第1収容室と前記第2収容室との間をシールするシールリングと、前記挿通孔に設けられ、前記挿通孔の周方向に延び、前記シールリングが収容される環状のシール収容溝と、を有し、前記挿通孔の内側には、前記シール収容溝が形成された筒状のシール保持部材が設けられ、前記シール保持部材と前記第1固定部材との間には軸方向に空隙が設けられているとよい。
【0009】
これによれば、例えば、シール保持部材を羽根車とは異なる材質の材料から形成することができる。例えば、シール保持部材の材質を羽根車の材質よりも強度の高い材質の材料を使用することができるため、流体機械の耐久性を向上させることができる。
【0010】
上記流体機械において、前記電動モータ及び前記レゾルバを収容する第1収容室、前記羽根車を収容する第2収容室、及び前記第1収容室と前記第2収容室との間に配置されるとともに前記回転軸が挿通される挿通孔が形成された隔壁を有するハウジングと、前記挿通孔の内側に設けられ、前記挿通孔の周方向に延び、前記第1収容室と前記第2収容室との間をシールするシールリングと、前記挿通孔に設けられ、前記挿通孔の周方向に延び、前記シールリングが収容される環状のシール収容溝と、を有し、前記挿通孔の内側には、前記シール収容溝が形成された前記第1固定部材が設けられ、前記第1固定部材と前記羽根車との間には軸方向に空隙が設けられているとよい。
【0011】
これによれば、レゾルバロータを回転軸に固定するために必要な第1固定部材を、シール保持部材として機能させることができるため、第1固定部材とは別にシール保持部材を設ける場合に比べると、流体機械を回転軸の軸方向において小型化することができる。
【0012】
上記流体機械において、前記シール収容溝の内周側の面における直径の最小値は、前記回転軸の最も曲がり易い部分の外径よりも大きいとよい。
これによれば、シール収容溝の内周側の面における直径の最小値が、回転軸の最も曲がり易い部分の外径よりも大きいため、回転軸の固有値が確保し易くなり、回転軸が振れ難くなる。よって、電動モータによって回転軸を高速回転させ易くすることができる。
【発明の効果】
【0013】
この発明によれば、電動モータによって回転軸を高速回転させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】第1の実施形態における流体機械の概略構成図。
図2】流体機械の一部を示す拡大断面図。
図3】第2の実施形態における流体機械の一部を示す拡大断面図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(第1の実施形態)
以下、流体機械を具体化した第1の実施形態を図1及び図2にしたがって説明する。
図1に示すように、流体機械10は、筒状のハウジング11と、ハウジング11内に収容される回転軸12と、を備えている。ハウジング11の軸方向と回転軸12の回転軸線とは一致している。ハウジング11は、モータ室23、タービン室24、及びインペラ室25を有している。モータ室23、タービン室24、及びインペラ室25は、回転軸12の軸方向の一方から他方にかけて、タービン室24、モータ室23、及びインペラ室25の順に回転軸12の軸方向に並んで配置されている。
【0016】
ハウジング11は、ハウジング11内をモータ室23とタービン室24とに仕切る第1隔壁11aと、ハウジング11内をモータ室23とインペラ室25とに仕切る第2隔壁11bと、を有している。モータ室23は、電動モータ16及びレゾルバ20を収容する。したがって、モータ室23は、電動モータ16及びレゾルバ20を収容する第1収容室である。タービン室24は、羽根車であるタービンホイール13を収容する。したがって、タービン室24は、羽根車であるタービンホイール13を収容する第2収容室である。インペラ室25は、コンプレッサインペラ14を収容する。
【0017】
回転軸12の一端部は、第1隔壁11aを貫通してタービン室24内に突出している。そして、回転軸12の一端部には、タービンホイール13が固定されている。タービンホイール13は、回転軸12と共に一体回転する。回転軸12の他端部は、第2隔壁11bを貫通してインペラ室25内に突出している。回転軸の他端部には、コンプレッサインペラ14が固定されている。コンプレッサインペラ14は、回転軸12と共に一体回転する。
【0018】
電動モータ16は、回転軸12を回転させる。電動モータ16は、回転軸12に固定される筒状のモータロータ15、及びハウジング11に固定される筒状のモータステータ17を有している。モータロータ15は、モータステータ17の内側に配置されるとともに回転軸12と一体的に回転する。モータロータ15は、回転軸12に止着された円筒状のモータロータコア15aと、モータロータコア15aに設けられた複数の図示しない永久磁石と、を有している。モータステータ17は、モータロータ15を取り囲んでいる。モータステータ17は、ハウジング11に固定された円筒状のモータステータコア17aと、モータステータコア17aに巻回されたコイル17bと、を有している。そして、図示しないバッテリからコイル17bに電流が流れることによって、モータロータ15と回転軸12とが一体的に回転する。これにより、タービンホイール13及びコンプレッサインペラ14が回転軸12と一体的に回転する。流体機械10の回転軸12は、例えば、8万rpm以上で高速回転する。
【0019】
レゾルバ20は、モータロータ15の回転角を検出する。レゾルバ20は、回転軸12に固定される円筒状のレゾルバロータ21と、ハウジング11に固定される筒状のレゾルバステータ22と、を有している。レゾルバロータ21は、レゾルバステータ22の内側に配置されるとともに回転軸12と一体的に回転する。レゾルバステータ22は、レゾルバロータ21を取り囲んでいる。レゾルバステータ22は、ハウジング11に固定された円筒状のレゾルバステータコア22aと、レゾルバステータコア22aに巻回されたコイル22bと、を有している。レゾルバステータ22のコイル22bからは、図示しないレゾルバ配線が引き出されている。レゾルバ配線は、図示しない制御装置に電気的に接続されている。そして、レゾルバロータ21の回転によって、レゾルバロータ21の回転を検出した2相出力からなるレゾルバ信号がコイル22bからレゾルバ配線を介して制御装置に送られる。
【0020】
流体機械10は、回転軸12をハウジング11に対して回転軸12の径方向で回転可能に支持する円筒状の第1ラジアルベアリング31及び第2ラジアルベアリング32を備えている。第1ラジアルベアリング31及び第2ラジアルベアリング32は、回転軸12の軸方向において、電動モータ16を挟んだ両側にそれぞれ配置されている。第1ラジアルベアリング31は、電動モータ16よりもタービンホイール13側に位置している。第2ラジアルベアリング32は、電動モータ16よりもコンプレッサインペラ14側に位置している。
【0021】
また、流体機械10は、回転軸12をハウジング11に対して回転軸12の軸方向で回転可能に支持する平板リング状のスラストベアリング33を備えている。スラストベアリング33は、回転軸12の軸方向において、電動モータ16よりもコンプレッサインペラ14側であって、且つ第2ラジアルベアリング32とコンプレッサインペラ14との間に二つ配置されている。二つのスラストベアリング33は、ハウジング11に支持されている。
【0022】
図2に示すように、第1隔壁11aには、回転軸12が挿通される挿通孔11hが形成されている。第1隔壁11aは、モータ室23とタービン室24との間に配置されるとともに挿通孔11hが形成された隔壁である。挿通孔11hは、一端が第1隔壁11aにおけるモータ室23側の端面11dに開口するとともに、他端が第1隔壁11aにおけるタービン室24側の端面11eに開口するように第1隔壁11aを板厚方向に貫通している。
【0023】
回転軸12は、第1軸部12a、第2軸部12b、及び第3軸部12cを有している。第1軸部12a、第2軸部12b、及び第3軸部12cは、円柱状である。第1軸部12a、第2軸部12b、及び第3軸部12cは、回転軸12の一端から他端に向かってこの順に配置されている。第1軸部12a、第2軸部12b、及び第3軸部12cは、この順に外径が大きくなっている。第1軸部12a、第2軸部12b、及び第3軸部12cの外径は、挿通孔11hの内径よりも小さい。第1軸部12a、第2軸部12b、及び第3軸部12cそれぞれの軸心は一致している。第1軸部12a、第2軸部12b、及び第3軸部12cは、回転軸12の一端部を形成している。
【0024】
回転軸12は、第2軸部12bの外周面と第3軸部12cの外周面とを接続する環状の第1受面121を有している。第1受面121は、回転軸12の径方向に延びる平坦面状。また、回転軸12は、第1軸部12aの外周面と第2軸部12bの外周面とを接続する環状の第2受面122を有している。第2受面122は、回転軸12の径方向に延びる平坦面状である。第2受面122、第2軸部12b、第1受面121、及び第3軸部12cは、モータ室23内に位置している。第1軸部12aは、挿通孔11hの内側を通過してタービン室24に突出している。
【0025】
第2軸部12bは、レゾルバロータ21の内側を通過している。したがって、レゾルバロータ21は、第2軸部12bの外周面を囲繞した状態で第2軸部12bに対して配置されている。第2軸部12bの軸方向の長さは、レゾルバロータ21の軸方向の長さよりも長い。レゾルバロータ21は、第1受面121に当接した状態で第2軸部12bに対して配置されている。なお、レゾルバロータ21の外径は、挿通孔11hの内径よりも小さい。
【0026】
第2軸部12bの外周面におけるレゾルバロータ21が配置されている部位よりも第2受面122側の部位には、雄ねじ120bが形成されている。雄ねじ120bは、第2受面122に連続している。雄ねじ120bには、レゾルバロータ21を回転軸12に固定する第1固定部材としての第1ナット41が螺合されている。第1ナット41の外径は、レゾルバロータ21の外径と略同じである。したがって、第1ナット41の外径は、挿通孔11hの内径よりも小さい。
【0027】
第1ナット41は、第1ナット41の雌ねじ孔41aが第2軸部12bの雄ねじ120bに螺合されることにより、レゾルバロータ21を第1受面121に向けて押圧し、第1受面121と共にレゾルバロータ21を回転軸12の軸方向で挟み込むようにして固定している。したがって、第2軸部12bには、第1ナット41と回転軸12とで挟み込まれてレゾルバロータ21が固定されている。第1ナット41は、レゾルバロータ21を回転軸12に固定するための軸力を発生させる。第1受面121は、モータ室23内で第1ナット41の軸力を受けている。
【0028】
第1ナット41によってレゾルバロータ21が回転軸12に固定されている状態において、第1ナット41におけるレゾルバロータ21とは反対側の端面は、回転軸12の軸方向で第2受面122よりも第1受面121寄りに位置している。したがって、第1ナット41によってレゾルバロータ21が回転軸12に固定されている状態において、第2受面122は、回転軸12の軸方向で第1ナット41におけるレゾルバロータ21とは反対側の端面よりもタービン室24側に位置している。
【0029】
タービンホイール13は、羽根部13aを有している。羽根部13aには、タービンホイール13の回転軸方向に延び、且つ第1軸部12aが挿通可能な羽根挿通孔13bが形成されている。また、羽根部13aの背面130aにおける羽根挿通孔13bの周囲には、羽根挿通孔13bに連通する円筒状の筒状部13cが突出している。
【0030】
流体機械10は、挿通孔11hの内側に設けられ、モータ室23とタービン室24との間をシールするシールリング40を有している。挿通孔11hの内側には、シールリング40が収容される環状のシール収容溝43が形成された筒状のシール保持部材44が配置されている。シール収容溝43及びシールリング40は、挿通孔11hの周方向に延びる。したがって、本実施形態において、シールリング40が収容されるシール収容溝43が形成されたシール保持部材44は、タービンホイール13とは別部材である。シール保持部材44は、例えば、鉄製である。
【0031】
シール保持部材44の外径は、第2軸部12bの外径よりも大きく、且つ第1ナット41の外径及びレゾルバロータ21の外径よりも大きい。したがって、シール保持部材44の一部分は、回転軸12の軸方向で第1ナット41とタービンホイール13との間に配置されている。シール収容溝43は、シール保持部材44の外周面に形成されている。シール収容溝43の底部43aは、回転軸12の軸方向に延びる平坦面状である。したがって、シール収容溝43の底部43aは、回転軸12の軸線周りで回転軸12の軸方向に延びる筒状である。シール収容溝43の底部43aに位置するシール保持部材44の外径L2は、第2軸部12bの外径L1よりも大きい。シール収容溝43の底部43aに位置するシール保持部材44の外径L2は、シール収容溝43の内周側の面における直径の最小値である。また、本実施形態において、第2軸部12bの外径L1は、回転軸12の最も曲がり易い部分の外径である。シール収容溝43に支持されているシールリング40は、挿通孔11hの内周面とシール保持部材44の外周面との間をシールしている。
【0032】
シール保持部材44の内側には、タービンホイール13の筒状部13cが嵌め込まれている。シール保持部材44の軸方向の長さは、筒状部13cの軸方向の長さと同じである。したがって、シール保持部材44の内側に筒状部13cが嵌め込まれて、シール保持部材44における羽根部13a側の端面が羽根部13aの背面130aに当接した状態において、シール保持部材44における羽根部13aとは反対側の端面と、筒状部13cの先端面とは、同一面上に位置している。
【0033】
第1軸部12aは、筒状部13cの内側及び羽根挿通孔13bを通過して羽根部13aの先端面131aから突出する突出端部120を有している。したがって、回転軸12は、レゾルバロータ21、挿通孔11h、及びタービンホイール13を貫通している。また、シール保持部材44の内径は、第2軸部12bの外径よりも小さい。したがって、シール保持部材44における羽根部13aとは反対側の端面の内周部寄りの部位、及び筒状部13cの先端面は、回転軸12の軸方向で第2受面122と対向している。
【0034】
第1軸部12aの突出端部120の外周面には、雄ねじ120aが形成されている。雄ねじ120aには、タービンホイール13を回転軸12に固定する第2固定部材としての第2ナット42が螺合されている。第2ナット42は、第2ナット42の雌ねじ孔42aが第1軸部12aの雄ねじ120aに螺合されることにより、タービンホイール13及びシール保持部材44を第2受面122に向けて押圧し、第2受面122と共にタービンホイール13及びシール保持部材44を回転軸12の軸方向で挟み込むようにして固定している。したがって、第1軸部12aには、第2ナット42と回転軸12とで挟み込まれてタービンホイール13が固定されている。よって、回転軸12は、レゾルバロータ21が固定される大径部としての第2軸部12bと、第2軸部12bよりも小径であって、タービンホイール13が固定される小径部としての第1軸部12aと、を有している。
【0035】
タービンホイール13及びシール保持部材44は、回転軸12と一体回転する。タービンホイール13及びシール保持部材44は、回転軸12に固定されて回転軸12と共に一体回転する回転体45を構成している。
【0036】
第2ナット42は、タービンホイール13及びシール保持部材44を回転軸12に固定するための軸力を発生させる。よって、第1ナット41によるレゾルバロータ21の締結と、第2ナット42によるタービンホイール13の締結とは、回転軸12の軸方向において同一方向でなされる。また、第2軸部12bには、第1ナット41が固定されており、第1軸部12aには、第2ナット42が固定されている。よって、第1ナット41によるレゾルバロータ21の締結と、第2ナット42によるタービンホイール13の締結とは、回転軸12の径方向において各々離間してなされている。
【0037】
ここで、第1ナット41によってレゾルバロータ21が回転軸12に固定されている状態において、第2受面122は、回転軸12の軸方向で第1ナット41におけるレゾルバロータ21とは反対側の端面よりもタービン室24側に位置している。よって、シール保持部材44は、第1ナット41に対して回転軸12の軸方向で離間している。したがって、シール保持部材44と第1ナット41との間には軸方向に空隙が設けられている。
【0038】
次に、レゾルバロータ21及びタービンホイール13を回転軸12に固定する方法について説明する。
まず、回転軸12の第1軸部12aをモータ室23側から挿通孔11hに対して挿通し、第1軸部12aをタービン室24内に突出させる。そして、レゾルバロータ21の内側に第1軸部12a及び第2軸部12bを通過させながらレゾルバロータ21をタービン室24側から挿通孔11hを介してモータ室23内に配置する。このとき、レゾルバロータ21が第2軸部12bの外周面を囲繞するとともに第1受面121に接するようにレゾルバロータ21を回転軸12に対して配置する。
【0039】
次に、第1ナット41の内側に第1軸部12aを通過させながら第1ナット41をタービン室24側から挿通孔11hを通過させ、第1ナット41の雌ねじ孔41aを第2軸部12bの雄ねじ120bに螺合する。そして、第1ナット41がレゾルバロータ21に当接してレゾルバロータ21が第1受面121と第1ナット41とによって挟み込まれた状態になるまで第1ナット41を第2軸部12bの雄ねじ120bに対して螺進させる。これにより、第1ナット41の軸力が、レゾルバロータ21を介して第1受面121に伝達され、第1受面121が第1ナット41の軸力を受けることによって、レゾルバロータ21が第1軸部12aに固定される。
【0040】
続いて、シール収容溝43にシールリング40が予め支持された状態のシール保持部材44の内側にタービンホイール13の筒状部13cを嵌め込むことで、シール保持部材44及びタービンホイール13が一体化されてなる回転体45において、筒状部13cの内側及び羽根挿通孔13bに対して第1軸部12aを通過させる。そして、シール保持部材44及び筒状部13cが挿通孔11hの内側に配置されるとともに、シール保持部材44における羽根部13aとは反対側の端面の内周部寄りの部位、及び筒状部13cの先端面が第2受面122に接触するように、シール保持部材44及びタービンホイール13を第1軸部12aに対して配置する。また、シール収容溝43に支持されているシールリング40が挿通孔11hの内側に配置され、シールリング40によって挿通孔11hの内周面とシール保持部材44の外周面との間がシールされた状態になる。
【0041】
続いて、第2ナット42の雌ねじ孔42aを第1軸部12aの突出端部120の雄ねじ120aに螺合する。そして、第2ナット42が羽根部13aの先端面131aに当接してタービンホイール13及びシール保持部材44が第2受面122と第2ナット42とによって挟み込まれた状態になるまで第2ナット42を突出端部120の雄ねじ120aに対して螺進させる。これにより、第2ナット42の軸力が、タービンホイール13及びシール保持部材44を介して第2受面122に伝達され、第2受面122が第2ナット42の軸力を受けることによって、タービンホイール13及びシール保持部材44により構成される回転体45が回転軸12に固定される。以上により、レゾルバロータ21及びタービンホイール13が回転軸12に固定される。
【0042】
次に、第1の実施形態の作用について説明する。
第1ナット41によるレゾルバロータ21の締結と、第2ナット42によるタービンホイール13の締結とは、回転軸12の軸方向において同一方向でなされると共に、回転軸12の径方向において各々離間してなされるため、レゾルバロータ21は、第2ナット42からの軸力を受けないようになっている。したがって、例えば、レゾルバロータ21のクリープが生じても、第2ナット42の軸力が低下してしまうことが無い。さらに、シール収容溝43の底部43aに位置するシール保持部材44の外径L2が、第2軸部12bの外径L1よりも大きい。つまり、シール収容溝43の内周側の面における直径の最小値が、回転軸12の最も曲がり易い部分の外径よりも大きいため、回転軸12の固有値が確保し易くなり、回転軸12が振れ難くなる。
【0043】
第1の実施形態では、以下の効果を得ることができる。
(1-1)第1ナット41によるレゾルバロータ21の締結と、第2ナット42によるタービンホイール13の締結とは、回転軸12の軸方向において同一方向でなされると共に、回転軸12の径方向において各々離間してなされるため、レゾルバロータ21は、第2ナット42からの軸力を受けないようになっている。したがって、例えば、レゾルバロータ21のクリープが生じても、第2ナット42の軸力が低下してしまうことが無いため、レゾルバロータ21及びタービンホイール13を、第1ナット41及び第2ナット42それぞれによって安定的に回転軸12に固定することができる。その結果、電動モータ16によって回転軸12を高速回転させることができる。
【0044】
(1-2)挿通孔11hの内側には、シール収容溝43が形成された筒状のシール保持部材44が設けられ、シール保持部材44と第1ナット41との間には軸方向に空隙が設けられている。これによれば、例えば、シール保持部材44をタービンホイール13とは異なる材質の材料から形成することができる。例えば、シール保持部材44の材質をタービンホイール13の材質よりも強度の高い材質の材料を使用することができるため、流体機械10の耐久性を向上させることができる。
【0045】
(1-3)シール収容溝43の内周側の面における直径の最小値が、回転軸12の最も曲がり易い部分の外径よりも大きい。これによれば、回転軸12の固有値が確保し易くなり、回転軸12が振れ難くなる。よって、電動モータ16によって回転軸12を高速回転させ易くすることができる。
【0046】
(1-4)挿通孔11hの内側には、回転軸12と一体回転するとともにシールリング40を収容する環状のシール収容溝43が形成された筒状のシール保持部材44が配置されている。したがって、例えば、シールリング40を支持するためのシール収容溝43を回転軸12の外周面に形成する必要が無く、回転軸12がシール収容溝43を形成した分だけ外径が小さくなって細くなってしまうといったことが無い。回転軸12が振れ難くなる。
【0047】
(第2の実施形態)
以下、流体機械を具体化した第2の実施形態を図3にしたがって説明する。なお、以下に説明する実施形態では、既に説明した第1の実施形態と同一構成において同一の符号を付すなどして、その重複する説明を省略又は簡略する。第2の実施形態では、第1の実施形態で説明したシール保持部材44を用いておらず、シールリングが収容されるシール収容溝が形成されたシール保持部材が第1ナットである点が、第1の実施形態と相違する。
【0048】
図3に示すように、第2軸部12bにおける雄ねじ120bの一部は、挿通孔11hを介してタービン室24内へ突出している。したがって、第2受面122は、タービン室24内に位置している。第2軸部12bの雄ねじ120bの大部分は、挿通孔11hの内側に位置している。
【0049】
第1ナット41は、第2軸部12bの雄ねじ120bに螺合されることにより、挿通孔11hの内側に設けられている。第1ナット41の外周面には、挿通孔11hに設けられ、挿通孔11hの周方向に延び、シールリング40が収容される環状のシール収容溝43が形成されている。シールリング40は、挿通孔11hの内側に設けられ、挿通孔11hの周方向に延びている。第2の実施形態において、第1ナット41は、レゾルバロータ21を回転軸12に固定する第1固定部材であり、且つシールリング40が収容されるシール収容溝43が形成された筒状のシール保持部材としても機能している。シール収容溝43の底部43aに位置する第1ナット41の外径L3は、第2軸部12bの外径L1よりも大きい。本実施形態において、シール収容溝43の底部43aに位置する第1ナット41の外径L3は、シール収容溝43の内周側の面における直径の最小値である。また、第2軸部12bの外径L1は、回転軸12の最も曲がり易い部分の外径である。したがって、シール収容溝43の内周側の面における直径の最小値である第1ナット41の外径L3は、第2軸部12bの外径L1よりも大きい。
【0050】
羽根部13aの背面130aは、タービン室24内において、回転軸12の第2受面122に接触している。第2ナット42は、第2受面122と共にタービンホイール13を回転軸12の軸方向で挟み込むようにしてタービンホイール13を回転軸12に固定している。本実施形態において、タービンホイール13は、回転軸12の固定される回転体である。羽根部13aは、第1ナット41に対して回転軸12の軸方向で離間している。したがって、タービンホイール13は、第1ナット41に対して回転軸12の軸方向で離間している。第1ナット41とタービンホイール13との間には軸方向に空隙が設けられている。
【0051】
次に、レゾルバロータ21及びタービンホイール13を回転軸12に固定する方法について説明する。
まず、回転軸12の第1軸部12a及び第2軸部12bをモータ室23側から挿通孔11hに対して挿通し、第1軸部12a、及び第2軸部12bにおける雄ねじ120bの一部をタービン室24内に突出させる。そして、レゾルバロータ21の内側に第1軸部12a及び第2軸部12bを通過させながらレゾルバロータ21をタービン室24側から挿通孔11hを介してモータ室23内に配置する。このとき、レゾルバロータ21が第2軸部12bの外周面を囲繞するとともに第1受面121に接するようにレゾルバロータ21を回転軸12に対して配置する。
【0052】
次に、シール収容溝43にシールリング40が予め収容された状態の第1ナット41の内側に第1軸部12aを通過させながら第1ナット41の雌ねじ孔41aを第2軸部12bの雄ねじ120bに螺合する。そして、第1ナット41がレゾルバロータ21に当接してレゾルバロータ21が第1受面121と第1ナット41とによって挟み込まれた状態になるまで第1ナット41を第2軸部12bの雄ねじ120bに対して螺進させる。これにより、第1ナット41の軸力が、レゾルバロータ21を介して第1受面121に伝達され、第1受面121が第1ナット41の軸力を受けることによって、レゾルバロータ21が回転軸12に固定される。また、シール収容溝43に支持されているシールリング40が挿通孔11hの内側に配置され、シールリング40によって挿通孔11hの内周面とシール保持部材44の外周面との間がシールされた状態になる。
【0053】
続いて、羽根部13aの羽根挿通孔13bに対して第1軸部12aを通過させる。そして、羽根部13aの背面130aが第2受面122に接触するようにタービンホイール13を第1軸部12aに対して配置する。さらに、第2ナット42の雌ねじ孔42aを第1軸部12aの突出端部120の雄ねじ120aに螺合する。そして、第2ナット42が羽根部13aの先端面131aに当接してタービンホイール13が第2受面122と第2ナット42とによって挟み込まれた状態になるまで第2ナット42を突出端部120の雄ねじ120aに対して螺進させる。これにより、第2ナット42の軸力が、タービンホイール13を介して第2受面122に伝達され、第2受面122が第2ナット42の軸力を受けることによって、タービンホイール13が回転軸12に固定される。以上により、レゾルバロータ21及びタービンホイール13が回転軸12に固定される。
【0054】
次に、第2の実施形態の作用について説明する。
第1ナット41によるレゾルバロータ21の締結と、第2ナット42によるタービンホイール13の締結とは、回転軸12の軸方向において同一方向でなされると共に、回転軸12の径方向において各々離間してなされるため、レゾルバロータ21は、第2ナット42からの軸力を受けないようになっている。したがって、例えば、レゾルバロータ21のクリープが生じても、第2ナット42の軸力が低下してしまうことが無い。さらに、シール収容溝43の底部43aに位置する第1ナット41の外径L3は、第2軸部12bの外径L1よりも大きい。つまり、シール収容溝43の内周側の面における直径の最小値が、回転軸12の最も曲がり易い部分の外径よりも大きいため、回転軸12の固有値が確保し易くなり、回転軸12が振れ難くなる。
【0055】
第2の実施形態では、第1の実施形態の(1-1)、(1-3)、及び(1-4)と同様の効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
(2-1)挿通孔11hの内側には、シール収容溝43が形成された第1ナット41が設けられ、第1ナット41とタービンホイール13との間には軸方向に空隙が設けられている。これによれば、レゾルバロータ21を回転軸12に固定するために必要な第1ナット41を、シール保持部材として機能させることができるため、第1ナット41とは別にシール保持部材を設ける場合に比べると、流体機械10を回転軸12の軸方向において小型化することができる。
【0056】
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記各実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0057】
○ 第1の実施形態において、シール保持部材44とタービンホイール13とは別部材である構成に限らず、タービンホイール13がシール収容溝43を有し、タービンホイール13の一部がシール保持部材44として機能するような構成であってもよい。例えば、筒状部13cの外周面にシール収容溝43を形成し、シール収容溝43に支持されるシールリング40が、挿通孔11hの内周面と筒状部13cの外周面との間をシールするようにしてもよい。この場合、筒状部13cは、挿通孔11hの内側に設けられ、挿通孔11hの周方向に延び、シールリング40が収容される環状のシール収容溝43が形成された筒状のシール保持部材として機能する。このように、シール保持部材がタービンホイール13と一体であってもよい。
【0058】
○ 第1の実施形態において、シール保持部材44は鉄製であったが、鉄製に限らない。要は、シール保持部材44が回転軸12とともに一体回転する際にシールリング40を支持することができる程度の強度を確保できる材質であればよい。
【0059】
○ 第1の実施形態において、第2受面122が挿通孔11hの内側に配置されていてもよい。要は、挿通孔11hの内側においてモータ室23とタービン室24とがシールリング40によってシールされていればよい。ただし、タービンホイール13が第1隔壁11aと干渉しない場合に限る。
【0060】
○ 上記各実施形態において、レゾルバロータ21を回転軸12に固定する第1固定部材、及びタービンホイール13を回転軸12に固定する第2固定部材として、例えば、カラーを用いてもよい。例えば、カラーを第1固定部材として回転軸12に圧入することによって、カラーがレゾルバロータ21を回転軸12に固定するための軸力を発生させる構成であってもよい。また、例えば、カラーを第2固定部材として回転軸12に圧入することによって、カラーがタービンホイール13を回転軸12に固定するための軸力を発生させる構成であってもよい。
【0061】
○ 上記各実施形態において、レゾルバロータ21がモータ室23内においてタービン室24寄りに配置される構成であったが、レゾルバロータ21がモータ室23内においてインペラ室25寄りに配置される構成であってもよい。この場合、コンプレッサインペラ14が羽根車に相当し、インペラ室25が第2収容室に相当する。要は、レゾルバロータ21がモータ室23内に配置され、モータロータ15の回転角を検出できるような構成であればよい。
【0062】
○ 上記各実施形態において、第1受面121とレゾルバロータ21とが当接し、第2受面122と回転体45とが当接する構成であったが、第1受面121とレゾルバロータ21との間、及び第2受面122と回転体45との間に介在物が存在する構成であってもよい。要は、第1ナット41の軸力を第1受面121に伝達でき、第2ナット42の軸力を第2受面122に伝達できるような構成であればよい。
【0063】
○ 上記各実施形態において、流体機械10は、タービンホイール13及びコンプレッサインペラ14を有する構成であったが、例えば、タービンホイール13とコンプレッサインペラ14との一方を省略した構成であってもよい。例えば、タービンホイール13を省略した場合、コンプレッサインペラ14が羽根車に相当し、インペラ室25が第2収容室に相当する。
【0064】
○ 上記各実施形態において、第1受面121及び第2受面122は、回転軸12の径方向に延びる平坦面であったが、回転軸12の回転軸線に対して斜交する方向へ延びるテーパ面であってもよい。要は、第1受面121が第1ナット41の軸力を受けることができ、第2受面122が第2ナット42の軸力を受けることができれば、第1受面121及び第2受面122の形状は特に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0065】
10…流体機械、11…ハウジング、11a…隔壁である第1隔壁、11h…挿通孔、12…回転軸、12a…小径部としての第1軸部、12b…大径部としての第2軸部、13…羽根車としてのタービンホイール、15…モータロータ、16…電動モータ、20…レゾルバ、21…レゾルバロータ、23…第1収容室としてのモータ室、24…第2収容室としてのタービン室、40…シールリング、41…第1固定部材としての第1ナット、42…第2固定部材としての第2ナット、43…シール収容溝、44…シール保持部材。
図1
図2
図3