(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-10
(45)【発行日】2023-07-19
(54)【発明の名称】ネットワーク接続の復旧装置
(51)【国際特許分類】
H04W 24/10 20090101AFI20230711BHJP
H04W 76/19 20180101ALI20230711BHJP
H04W 72/0457 20230101ALI20230711BHJP
H04W 16/32 20090101ALI20230711BHJP
【FI】
H04W24/10
H04W76/19
H04W72/0457 110
H04W16/32
(21)【出願番号】P 2021140915
(22)【出願日】2021-08-31
(62)【分割の表示】P 2019551368の分割
【原出願日】2017-03-24
【審査請求日】2021-08-31
(73)【特許権者】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】ジア・メイイ
(72)【発明者】
【氏名】シ・ユィロォン
(72)【発明者】
【氏名】ジョウ・ホア
【審査官】▲高▼木 裕子
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-527839(JP,A)
【文献】特開2016-019272(JP,A)
【文献】Ericsson,RLM and RLF in case of LTE-NR tight interworking[online],3GPP TSG RAN WG2 #97 R2-1700918,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_97/Docs/R2-1700918.zip>,2017年02月04日
【文献】Fujitsu,Considerations on radio link failure[online],3GPP TSG RAN WG2 #97bis R2-1703231,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_97bis/Docs/R2-1703231.zip>,2017年03月24日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ装置に配置されるネットワーク接続の復旧装置であって、
第1ネットワーク装置との無線リンク障害を検出する処理手段と、
前記ユーザ装置がデュアルコネクティビティで構成されている場合、前記無線リンク障害が検出された時、
前記第1ネットワーク装置
及び第2ネットワーク装置の両方との間に設定された第1シグナリング無線ベアラ
(Split SRB)が
前記ユーザ装置のために構成されているとき、前記第1シグナリング無線ベアラ
を介して前記第2ネットワーク装置に前記検出された無線リンク障害についての無線リンク障害報告を送信し、
前記第2ネットワーク装置との間に対してのみ設定された第2シグナリング無線ベアラ
(SCG SRB)が
前記ユーザ装置のために構成されているとき、前記第2シグナリング無線ベアラを介して第2ネットワーク装置に前記検出された無線リンク障害についての無線リンク障害報告を送信する報告手段と、
前記無線リンク障害報告に応じて、前記第1ネットワーク装置とのRRC(Radio Resource Control)接続を再構築するためプロセスを実行する実行手段と、を含む、装置。
【請求項2】
第2ネットワーク装置に配置されるネットワーク接続の復旧装置であって、
ユーザ装置がデュアルコネクティビティで構成されている場合、前記ユーザ装置と第1ネットワーク装置との無線リンク障害が前記ユーザ装置により検出された時、
前記ユーザ装置
と前記第1ネットワーク装置
及び前記第2ネットワーク装置の両方との間に設定された第1シグナリング無線ベアラ
(Split SRB)が前記ユーザ装置のために構成されているとき、前記ユーザ装置から前記第1シグナリング無線ベアラ
を介して前記検出された無線リンク障害についての無線リンク障害報告を受信し、
前記ユーザ装置
と前記第2ネットワーク装置との間にのみ設定された第2シグナリング無線ベアラ
(SCG SRB)が前記ユーザ装置のために構成されているとき、前記ユーザ装置から前記第2シグナリング無線ベアラ
を介して前記検出された無線リンク障害についての無線リンク障害報告を受信する受信手段と、
前記無線リンク障害報告を前記第1ネットワーク装置に送信する送信手段と、
前記無線リンク障害報告に応じて、前記第1ネットワーク装置と前記ユーザ装置とのRRC(Radio Resource Control)接続を再構築するためプロセスを実行する実行手段と、を含む、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信技術の分野に関し、特にネットワーク接続の復旧方法、装置及び通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
無線リンクの監視と無線リンク障害のトリガ及び報告は、無線通信システムの研究のホットスポットである。
【0003】
ロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)システムでは、物理層の問題が発生し、或いはランダムアクセスの問題が発生し、或いは任意の1つの無線リンク制御(RLC:Radio Link Control)層のプロトコルデータユニット(PDU:Protocol Data Unit)が最大の再送回数に達した場合、無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)層は無線リンク障害が発生したことを通知する。無線リンク障害が発生した場合、ユーザ装置(UE:User Equipment)が接続再確立プロセスを開始し、RRC接続の復旧を試みる。
【0004】
UEがキャリアアグリゲーション(CA:Carrier Aggregation)で構成されており、即ちUEがプライマリセル(PCell:Primary Cell)及び複数のセカンダリセル(SCell:Secondary Cell)でデータを送受信できる場合、プライマリセルに物理層の問題が発生し、或いはプライマリセルにランダムアクセスの問題が発生し、或いは任意のRLC PDUが最大の再送回数に達したとき、RRC層は無線リンク障害が発生したことを通知する。無線リンク障害が発生した場合、UEが接続再確立プロセスを開始し、RRC接続の復旧を試みる。
【0005】
UEがデュアルコネクティビティで構成されており、即ちUEがマスタ基地局(MeNB:Master eNB)及び複数のセカンダリ基地局(SeNB:Secondary eNB)でデータを送受信できる場合、セカンダリ基地局に物理層の問題が発生し、或いはセカンダリ基地局にランダムアクセスの問題が発生し、或いはセカンダリ基地局の任意のRLC PDUが最大の再送回数に達したとき、RRC層はセカンダリ基地局の無線リンクの障害が発生したことを通知する。セカンダリ基地局に無線リンク障害が発生した場合、UEがマスタ基地局にセカンダリセル群の障害報告を送信し、マスタ基地局が該報告に基づいてセカンダリ基地局を削除又は変更してもよい。また、マスタ基地局に無線リンク障害が発生した場合、UEが接続再確立プロセスを開始し、RRC接続の復旧を試みる。
【0006】
なお、背景技術に関する上記の説明は、単なる本発明の構成をより明確、完全に説明するためのものであり、当業者を理解させるために説明するものである。これらの構成が本発明の背景技術の部分に説明されているから当業者にとって周知の技術であると解釈してはならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の発明者の発見によると、マスタ基地局に無線リンク障害が発生してもセカンダリ基地局のシグナリング無線ベアラが依然として利用可能である場合、又はプライマリセルに物理層の問題、若しくはランダムアクセスの問題が発生してもセカンダリセルが依然として利用可能である場合、UEが接続の再確立プロセスを勝手に開始すると、ネットワーク側との接続を迅速に復旧することができず、データ損失が増加してしまう。
【0008】
上記の問題を解決するために、本発明の実施例は、無線リンク障害が発生した場合にネットワーク側との接続を迅速に復旧することができ、データ損失を低減させることができるネットワーク接続の復旧方法、装置及び通信システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の実施例の第1態様では、ネットワーク接続の復旧方法であって、ユーザ装置が第1ネットワーク装置及び/又は第1セルに無線リンク障害が発生した場合、第1ネットワーク装置及び/又は第1セルの障害の情報を報告し、或いは第1ネットワーク装置及び/又は第1セルを自律的に復旧するステップ、を含む、方法を提供する。
【0010】
本発明の実施例の第2態様では、ネットワーク接続の復旧方法であって、第2ネットワーク装置がユーザ装置からスプリットシグナリング無線ベアラを介して送信された無線リンク障害報告、又はセカンダリセル群シグナリング無線ベアラを介して送信された第1ネットワーク装置の無線リンク障害報告を受信するステップと、前記第2ネットワーク装置が前記無線リンク障害報告又は第1ネットワーク装置の無線リンク障害のメッセージをネットワーク側に送信するステップと、を含む、方法を提供する。
【0011】
本発明の実施例の第3態様では、ネットワーク接続の復旧方法であって、第1ネットワーク装置がユーザ装置から送信された第1セルの障害報告、又は第2ネットワーク装置から送信された無線リンク障害報告、若しくは第1ネットワーク装置の無線リンク障害のメッセージを受信するステップと、前記第1ネットワーク装置が前記第1セルの障害報告に基づいて前記ユーザ装置のために第1セルを変更し、且つ第2セルの動作を維持し、或いは前記無線リンク障害報告又は前記第1ネットワーク装置の無線リンク障害のメッセージに基づいて前記ユーザ装置のために第1ネットワーク装置を変更し、且つ/或いは前記ユーザ装置のために第1セルを変更するステップと、を含む、方法を提供する。
【0012】
本発明の実施例の第4態様では、ユーザ装置に配置されるネットワーク接続の復旧装置であって、第1ネットワーク装置及び/又は第1セルに無線リンク障害が発生した場合、第1ネットワーク装置及び/又は第1セルの障害の情報を報告し、或いは第1ネットワーク装置及び/又は第1セルを自律的に復旧する第1処理手段、を含む、装置を提供する。
【0013】
本発明の実施例の第5態様では、第2ネットワーク装置に配置されるネットワーク接続の復旧装置であって、ユーザ装置からスプリットシグナリング無線ベアラを介して送信された無線リンク障害報告、又はセカンダリセル群シグナリング無線ベアラを介して送信された第1ネットワーク装置の無線リンク障害報告を受信する受信手段と、前記無線リンク障害報告又は第1ネットワーク装置の無線リンク障害のメッセージをネットワーク側に送信する送信手段と、を含む、装置を提供する。
【0014】
本発明の実施例の第6態様では、第1ネットワーク装置に配置されるネットワーク接続の復旧装置であって、ユーザ装置から送信された第1セルの障害報告、又は第2ネットワーク装置から送信された無線リンク障害報告、若しくは第1ネットワーク装置の無線リンク障害のメッセージを受信する受信手段と、前記第1セルの障害報告に基づいて前記ユーザ装置のために第1セルを変更し、且つ第2セルの動作を維持し、或いは前記無線リンク障害報告又は前記第1ネットワーク装置の無線リンク障害のメッセージに基づいて前記ユーザ装置のために第1ネットワーク装置を変更し、且つ/或いは前記ユーザ装置のために第1セルを変更する処理手段と、を含む、装置を提供する。
【0015】
本発明の実施例の第7態様では、上記の第4態様に記載の装置を含む、ユーザ装置を提供する。
【0016】
本発明の実施例の第8態様では、上記の第5態様又は第6態様に記載の装置を含む、ネットワーク装置を提供する。
【0017】
本発明の実施例の第9態様では、上記の第7態様に記載のユーザ装置と、上記の第8態様に記載のネットワーク装置と、を含む、通信システムを提供する。
【0018】
本発明の実施例の有益な効果としては、第1ネットワーク装置に無線リンク障害が発生しており、且つ第2ネットワーク装置のシグナリング無線ベアラが依然として利用可能である場合、又は第1セルに物理層の問題又はランダムアクセスの問題が発生しており、且つ第2セルが依然として利用可能である場合、UEが第1ネットワーク装置及び/又は第1セルの障害の情報を報告し、或いは第1ネットワーク装置及び/又は第1セルを自律的に復旧することで、第1ネットワーク装置又は第1セルを迅速に変更することができ、ネットワーク側との接続を復旧することができ、データ損失を低減させることができる。
【0019】
下記の説明及び図面に示すように、本発明の特定の実施形態が詳細に開示され、本発明の原理を採用できる方式が示される。なお、本発明の実施形態の範囲はこれらに限定されない。本発明の実施形態は、添付される特許請求の範囲の要旨及び項目の範囲内において、変更されたもの、修正されたもの及び均等的なものを含む。
【0020】
1つの実施形態に記載された特徴及び/又は示された特徴は、同一又は類似の方式で1つ又はさらに多くの他の実施形態で用いられてもよいし、他の実施形態における特徴と組み合わせてもよいし、他の実施形態における特徴に代わってもよい。
【0021】
なお、本文では、用語「包括/含む」は、特徴、部材、ステップ又は構成要件が存在することを意味し、一つ又は複数の他の特徴、部材、ステップ又は構成要件の存在又は付加を排除しない。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本発明の実施例の1つの図面及び1つの実施形態に記載された要素及び特徴は、1つ又はさらに多くの図面又は実施形態に示された要素及び特徴と組み合わせてもよい。また、図面において、類似の符号は複数の図面における対応する素子を示し、1つ以上の実施形態に用いられる対応素子を示してもよい。
【0023】
含まれる図面は、本発明の実施例をさらに理解するために用いられ、明細書の一部を構成し、本発明の実施形態を例示するために用いられ、文言の記載と共に本発明の原理を説明する。なお、以下に説明される図面は、単なる本発明の一部の実施例であり、当業者にとっては、これらの図面に基づいて他の図面を容易に想到できる。
【
図1】本発明の実施例の通信システムを示す図である。
【
図2】本発明の実施例1のネットワーク接続の復旧方法を示す図である。
【
図3】本発明の実施例2のネットワーク接続の復旧方法を示す図である。
【
図4】本発明の実施例3のネットワーク接続の復旧方法を示す図である。
【
図5】本発明の実施例1~3のネットワーク接続の復旧方法を示す図である。
【
図6】本発明の実施例4のネットワーク接続の復旧装置を示す図である。
【
図7】本発明の実施例5のネットワーク接続の復旧装置を示す図である。
【
図8】本発明の実施例6のネットワーク接続の復旧装置を示す図である。
【
図9】本発明の実施例7のユーザ装置の構成を示す図である。
【
図10】本発明の実施例8のネットワーク装置の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の上記及び他の特徴は以下の説明により明らかになる。明細書及び図面において、本発明の特定の実施形態が詳細に開示され、本発明の原理を採用できる実施形態の一部が示される。なお、本発明は説明される実施形態に限定されない。本発明は、添付される特許請求の範囲内の全ての変更されたもの、変形されたもの及び均等的なものを含む。以下は、図面を参照しながら本発明の各実施形態を説明する。これらの実施形態は単なる例示的なものであり、本発明を制限するものではない。
【0025】
本発明の実施例では、用語「第1」、「第2」などは、タイトルで異なる要素を区別するために用いられるが、これらの要素の空間的配列又は時間的順序などを表すものではなく、これらの要素はこれらの用語に制限されない。用語「及び/又は」は、関連するリストに列挙された用語の1つ又は複数のうち何れか1つ及び全ての組み合わせを含む。用語「含む」、「包括する」、「有する」などは、列挙された特徴、要素、素子又は構成部材の存在を意味するが、1つ又は複数の他の特徴、要素、素子又は構成部材の存在又は追加を排除するものではない。
【0026】
本発明の実施例では、単数形の「1つ」、「該」などは複数形を含み、「1種類」又は「1類」と広義的に理解されるべきであり、「1個」に限定されない。また、用語「前記」は、文脈がそうでないことを明確に示さない限り、単数形及び複数形両方を含むと理解されるべきである。また、文脈がそうでないことを明確に示さない限り、用語「に記載の」は「少なくとも一部に記載の」と理解されるべきであり、用語「に基づいて」は「少なくとも一部に基づいて」と理解されるべきである。
【0027】
本発明の実施例では、用語「通信ネットワーク」又は「無線通信ネットワーク」は、例えばロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)、進化したロングタームエボリューション(LTE-A、LTE-Advanced)、広帯域符号分割多元接続(WCDMA(登録商標):Wideband Code Division Multiple Access)、高速パケットアクセス(HSPA:High-Speed Packet Access)などの任意の通信規格に適合するネットワークを意味してもよい。
【0028】
また、通信システムにおける装置間の通信は、任意の段階の通信プロトコルに従って行われてもよく、該通信プロトコルは、例えば1G(世代)、2G、2.5G、2.75G、3G、4G、4.5G、及び将来の5G、新無線(NR:New Radio)等、及び/又は現在の既知の他の通信プロトコル若しくは将来開発される他の通信プロトコルを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0029】
本発明の実施例では、用語「ネットワーク装置」は、例えば通信システムに端末装置をアクセスさせて該端末装置にサービスを提供する通信システム内の装置を意味する。ネットワーク装置は、基地局(BS:Base Station)、アクセスポイント(AP:Access Point)、送受信ポイント(TRP:Transmission Reception Point)、ブロードキャスト送信機、モビリティ管理エンティティ(MME:Mobile Management Entity)、ゲートウェイ、サーバ、無線ネットワークコントローラ(RNC:Radio Network Controller)、基地局コントローラ(BSC:Base Station Controller)などを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0030】
そのうち、基地局は、ノードB(NodeB又はNB)、進化ノードB(eNodeB又はeNB)、及び5G基地局(gNB)など、並びにリモート無線ヘッド(RRH:Remote Radio Head)、リモート無線ユニット(RRU:Remote Radio Unit)、中継装置(relay)又は低電力ノード(例えばfemto、picoなど)を含んでもよいが、これらに限定されない。また、用語「基地局」はそれらの機能の一部又は全てを含んでもよく、各基地局は特定の地理的エリアに対して通信カバレッジを提供してもよい。用語「セル」は、該用語が使用されるコンテキストに応じて、基地局及び/又はそのカバレッジエリアを意味してもよい。
【0031】
本発明の実施例では、用語「ユーザ装置」(UE:User Equipment)又は用語「端末装置」(TE:Terminal Equipment)は、例えばネットワーク装置を介して通信ネットワークにアクセスし、ネットワークサービスを受ける装置を意味する。ユーザ装置は、固定的なもの又は移動的なものであってもよく、移動局(MS:Mobile Station)、端末、加入者ステーション(SS:Subscriber Station)、アクセス端末(AT:Access Terminal)、ステーションなどと称されてもよい。
【0032】
そのうち、ユーザ装置は、携帯電話(Cellular Phone)、パーソナルデジタルアシスタント(PDA:Personal Digital Assistant)、無線変復調装置、無線通信装置、ハンドヘルドデバイス、マシンタイプ通信装置、ラップトップコンピュータ、コードレス電話、スマートフォン、スマートウォッチ、デジタルカメラなどを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0033】
例えば、モノのインターネット(IoT:Internet of Things)などのシナリオでは、ユーザ装置は、監視又は測定を行う機器又は装置であってもよく、例えばマシンタイプ通信(MTC:Machine Type Communication)端末、車載通信端末、デバイスツーデバイス(D2D:Device to Device)端末、マシンツーマシン(M2M:Machine to Machine)端末などを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0034】
以下は本発明の実施例のシナリオを例示的に説明するが、本発明はこれに限定されない。
【0035】
図1は本発明の実施例の通信システムを示す図であり、ユーザ装置及びネットワーク装置の例を例示的に説明する。
図1に示すように、通信システム100は、ネットワーク装置101及びユーザ装置102(説明の便宜上、
図1は1つのユーザ装置のみの例を説明する)を含んでもよい。
【0036】
本発明の実施例では、ネットワーク装置101とユーザ装置102との間で、既存のトラフィック又は将来実装可能なトラフィックを行ってもよい。例えば、これらのトラフィックは、拡張された移動ブロードバンド(eMBB:enhanced Mobile Broadband)、大規模マシンタイプ通信(mMTC:massive Machine Type Communication)、高信頼性低遅延通信(URLLC:Ultra-Reliable and Low-Latency Communication)などを含むが、これらに限定されない。
【0037】
ユーザ装置102は、例えばグラントフリー(Grant-Free)の伝送方式を用いてネットワーク装置101にデータを送信してもよい。ネットワーク装置101は、1つ又は複数のユーザ装置102により送信されたデータを受信し、情報(例えば肯定応答(ACK)/非肯定応答(NACK)情報)をユーザ装置102にフィードバックしてもよく、ユーザ装置102は、フィードバック情報に基づいて伝送プロセスの終了を確認してもよいし、新しいデータ伝送又はデータ再送を行ってもよい。
【0038】
新無線(NR:New Radio)システムの研究では、次世代ユニバーサル移動体通信システム地上波無線アクセスネットワーク(E-UTRAN:Evolved Universal mobile telecommunication system Terrestrial Radio Access Network)とNRデュアルコネクティビティが次のように合意した。UEとセカンダリ基地局との間でセカンダリノード(SN:Secondary Node)RRCメッセージを直接伝送するように、UEのためにセカンダリセル群(SCG:Secondary Cell Group)シグナリング無線ベアラ(SRB:Signaling Radio Bearer)を構成してもよく、スプリット(Split)SRBをサポートする。
【0039】
以下は図面を参照しながら本発明の実施例を説明する。
【0040】
<実施例1>
本実施例はネットワーク接続の復旧方法を提供し、該方法はユーザ装置側に適用され、例えばユーザ装置に適用されてもよい。
図2は該方法を示す図であり、
図2に示すように、該方法は以下のステップを含む。
【0041】
ステップ201:第1ネットワーク装置及び/又は第1セルに無線リンク障害が発生した場合、ユーザ装置(UE)は第1ネットワーク装置及び/又は第1セルの障害の情報を報告し、或いは第1ネットワーク装置及び/又は第1セルを自律的に復旧する。
【0042】
本実施例では、第1ネットワーク装置は例えばUEがデュアルコネクティビティで構成されている場合のマスタ基地局であり、第2ネットワーク装置は例えばUEがデュアルコネクティビティで構成されている場合のセカンダリ基地局であり、第1セルは例えばUEがキャリアアグリゲーションで構成されている場合のプライマリセルであり、第2セルは例えばUEがキャリアアグリゲーションで構成されている場合のセカンダリセルであるが、本実施例はこれに限定されない。
【0043】
本実施例では、第1ネットワーク装置に無線リンク障害が発生したことは、ユーザ装置がデュアルコネクティビティで構成されている場合、第1ネットワーク装置に無線リンク障害が発生し、且つ第2ネットワーク装置のシグナリング無線ベアラが依然として利用可能であることを含んでもよい。本実施例では、UEがデュアルコネクティビティで構成され、即ちUEが第1ネットワーク装置及び第2ネットワーク装置を介してデータを送受信でき、第1ネットワーク装置に無線リンク障害が発生し、且つ第2ネットワーク装置のシグナリング無線ベアラが依然として利用可能である場合、UEが第1ネットワーク装置の障害の情報を報告し、或いは第1ネットワーク装置を自律的に復旧することで、第1ネットワーク装置を迅速に変更し、ネットワーク側との接続を復旧し、データ損失を低減させることができる。
【0044】
本実施例では、第1セルに無線リンク障害が発生したことは、ユーザ装置がキャリアアグリゲーションで構成されている場合、第1セルに物理層の問題又はランダムアクセスの問題が発生し、且つ第2セルが依然として利用可能であることを含んでもよい。本実施例では、UEがキャリアアグリゲーションで構成され、即ちUEが第1セル及び複数の第2セルでデータを送受信でき、第1セルに物理層の問題又はランダムアクセスの問題が発生し、且つ第2セルが依然として利用可能である場合、UEが第1セルの障害の情報を報告し、或いは第1セルを自律的に復旧することで、第1セルを迅速に変更し、ネットワーク側との接続を復旧し、データ損失を低減させることができる。
【0045】
本実施例では、UEが第1ネットワーク装置及び/又は第1セルの障害の情報を報告した後に、UEがネットワーク側との接続を復旧し、データ損失を低減させるように、ネットワーク側は該UEのために第1ネットワーク装置及び/又は第1セルを変更してもよい。
【0046】
1つの態様では、UEがデュアルコネクティビティで構成されている場合、該UEは、Split SRBにより第2ネットワーク装置を介してネットワーク側(例えば第1ネットワーク装置)に無線リンク障害報告を送信し、第1ネットワーク装置の障害の情報を報告してもよい。
【0047】
この態様では、UEがSplit SRBをサポートしている場合、該Split SRBにより無線リンク障害報告を第2ネットワーク装置を介して第1ネットワーク装置に送信し、該第1ネットワーク装置に該第1ネットワーク装置の障害の情報を報告してもよい。
【0048】
この態様では、該無線リンク障害報告は、第1セル群(MCG)の障害の情報を含んでもよいし、第2セル群(SCG)の障害の情報を含んでもよいが、本実施例はこれに限定されない。これによって、ネットワーク側は該情報に基づいてUEのためにMCG及び/又はSCGを変更してもよい。
【0049】
この態様では、UEが同時にキャリアアグリゲーションで構成されている場合、該UEは該無線リンク障害報告に第1セルの障害又はネットワーク装置全体の障害の情報を追加してもよい。この態様では、物理層の問題又はランダムアクセスの問題が発生した場合、第1セルに無線リンク障害が発生したことを意味し、任意のRLC PDUが最大の再送回数に達した場合、ネットワーク装置全体に無線リンク障害が発生したことを意味する。これによって、ネットワーク側は該情報に基づいてUEのために第1セルを変更し、或いはUEのためにネットワーク装置を変更してもよい。
【0050】
もう1つの態様では、UEがデュアルコネクティビティで構成されている場合、第2ネットワーク装置が第1ネットワーク装置の無線リンク障害のメッセージをネットワーク側(例えば第1ネットワーク装置)に報告するように、UEはSCG SRBにより該第2ネットワーク装置に第1ネットワーク装置の無線リンク障害報告を送信してもよい。これによって、第1ネットワークの障害の情報を報告する。
【0051】
この態様では、UEがSCG SRBで構成されている場合、該SCG SRBにより第1ネットワーク装置の無線リンク障害報告を第2ネットワーク装置を送信し、該第2ネットワーク装置は、該第1ネットワーク装置に無線リンク障害が発生したことを判断し、第1ネットワーク装置の無線リンク障害のメッセージを、該第2ネットワーク装置と該第1ネットワーク装置とのインターフェイスを介して該第1ネットワーク装置に送信してもよい。
【0052】
この態様では、該第1ネットワーク装置の無線リンク障害報告は前の態様の無線リンク障害報告と同様な内容を有してもよいが、本実施例はこれに限定されない。
【0053】
もう1つの態様では、UEがキャリアアグリゲーションで構成されている場合、ネットワーク側が第1セルの障害の情報に基づいて該ユーザ装置のために第1セルを変更し、第2セルの動作を維持するように、該UEはネットワーク側に該第1セルの障害の情報を報告してもよい。
【0054】
本実施例では、UEは、物理層シグナリング又は媒体アクセス制御(MAC:Media Access Control)副層シグナリング、例えばランダムアクセス、スケジューリング要求などを介して該第1セルの障害の情報を報告し、或いはネットワーク側に該第1セルの障害報告を送信することで、ネットワーク側に該第1セルの障害の情報を報告してもよいが、この態様はこれに限定されない。
【0055】
この態様では、該UEの第2セルが依然として利用可能であるため、該UEは該第2セルを介してネットワーク側に該第1セルの障害報告を送信してもよく、ネットワーク側は該第2セルの動作を維持してもよい。本実施例は該第1セルの障害報告の送信方法及び内容に限定されず、本実施例は該ネットワーク側による第1セルの変更方法及び第2セルの動作の維持方法に限定されない。
【0056】
本実施例では、UEは、ネットワーク側を介することなく、第1ネットワーク装置及び/又は第1セルを自律的に復旧することで、ネットワーク側との接続を迅速に復旧し、データ損失を低減させることができる。
【0057】
1つの態様では、シグナリング無線ベアラにのみ障害が発生しており、且つデータ無線ベアラに障害が発生していない場合、即ち最大の再送回数に達したRLC PDUがシグナリング無線ベアラにより伝送され、データ無線ベアラでのRLC PDUが何れも最大の再送回数に達していない場合、UEはRRC接続再確立を試み、該データ無線ベアラの動作を維持してもよい。これによって、自律的な復旧により、UEがネットワーク側との接続を復旧し、データ損失を低減させることができる。
【0058】
この態様では、UEは、最大の再送回数に達したRLC PDUがシグナリング無線ベアラ上で伝送されるものであるか、それともデータ無線ベアラ上で伝送されるものであるかを判断することで、シグナリング無線ベアラの障害であるか、それともデータ無線ベアラの障害であるかを決定してもよいが、本実施例はこれに限定されない。
【0059】
この態様では、該UEによるRRC接続再確立の方法に限定されず、該UEによる該データ無線ベアラの維持方法に限定されない。
【0060】
もう1つの態様では、UEがキャリアアグリゲーションで構成されている場合、UEの第1セルに障害が発生し、且つ第2セルが利用可能であるとき、即ち無線リンク障害が物理層の問題又はランダムアクセスの問題により引き起こされたとき、該UEは第1セルの自律的復旧を行ってもよい。
【0061】
例えば、該UEは、第1セルと同一のネットワーク装置に属する他のセルへのランダムアクセスを開始し、該セルを該UEの第1セルとして変更するように要求し、第2セルの動作を維持してもよい。
【0062】
この態様では、第1セルと同一のネットワーク装置に属する他のセルが利用可能であるため、UEは該他のセルのうち1つへのランダムアクセスプロセスを開始し、該セルをその第1セルとして変更するように要求してもよい。これによって、第1セルの自律的復旧を実現することができる。
【0063】
この態様では、該UEがランダムアクセスプロセスを開始するために選択されたセルに限定されず、例えばチャネル測定により最高のチャネル品質を有するセル又は最小の干渉を有するセルを選択してもよい。
【0064】
この態様では、第1セルと同一のネットワーク装置に属する他のセルは該UEの第2セルであってもよいが、本実施例はこれに限定されない。
【0065】
もう1つの態様では、UEがデュアルコネクティビティで構成されている場合、UEの第1ネットワーク装置に障害が発生し、且つ第2ネットワーク装置が利用可能であるとき、該UEは第1ネットワーク装置の自律的復旧を行ってもよい。
【0066】
例えば、該第1ネットワーク装置がキャリアアグリゲーションで構成されておらず、シグナリング無線ベアラに障害が発生しており、且つデータ無線ベアラに障害が発生していない場合、該UEは第1ネットワーク装置の他のセルにおいてシグナリング無線ベアラの復旧プロセスを開始し、データ無線ベアラの動作及び第2ネットワーク装置の動作を維持してもよい。これによって、UEは第1ネットワーク装置の自律的復旧を完了する。
【0067】
本実施例は、UEによるシグナリング無線ベアラの復旧プロセスの開始方法に限定されず、データ無線ベアラの動作及び第2ネットワーク装置の動作の維持方法に限定されない。
【0068】
もう1つの例として、該第1ネットワーク装置がキャリアアグリゲーションで構成されており、且つ該第1ネットワーク装置の第1セルに無線リンク障害が発生した場合、該UEは第1ネットワーク装置の他のセルにおいて第1セルの変更プロセスを開始してもよい。これによって、該UEは、第1セルの自律的復旧を完了し、第1セルが第1ネットワークに属するため、第1ネットワーク装置の自律的復旧を完了することに等しい。
【0069】
本実施例は、UEによる第1セルの変更プロセスの開始方法に限定されない。
【0070】
本実施例では、ユーザ装置がデュアルコネクティビティで構成されており、第2ネットワーク装置に無線リンク障害が発生しており、且つ第1ネットワーク装置に無線リンク障害が発生していない場合、該UEは第2ネットワーク装置を自律的に復旧してもよい。これによって、ネットワーク側との接続を迅速に復旧し、データ損失を低減させることができる。
【0071】
1つの態様では、該第2ネットワーク装置がキャリアアグリゲーションで構成されておらず、シグナリング無線ベアラに障害が発生しており、且つデータ無線ベアラに障害が発生していない場合、該UEは、該第2ネットワーク装置の他のセルにおいてシグナリング無線ベアラの復旧プロセスを開始し、該データ無線ベアラの動作及び第1ネットワーク装置の動作を維持してもよい。これによって、該UEは第2ネットワーク装置の自律的復旧を完了する。
【0072】
この態様は、UEによるシグナリング無線ベアラの復旧プロセスの開始方法に限定されず、データ無線ベアラの動作及び第1ネットワーク装置の動作の維持方法に限定されない。
【0073】
もう1つの態様では、該第2ネットワーク装置がキャリアアグリゲーションで構成されており、且つ該第2ネットワーク装置の第1セルに無線リンク障害が発生した場合、該UEは該第2ネットワーク装置の他のセルにおいて第1セルの変更プロセスを開始してもよい。これによって、該UEは、第2ネットワーク装置の第1セルの自律的復旧を完了し、該第1セルが該第2ネットワークに属するため、第2ネットワーク装置の自律的復旧を完了することに等しい。
【0074】
この態様は、UEによる第1セルの変更プロセスの開始方法に限定されない。
【0075】
本実施例の方法によれば、第1ネットワーク装置(例えばマスタ基地局)に無線リンク障害が発生しており、且つ第2ネットワーク装置(例えばセカンダリ基地局)のシグナリング無線ベアラが依然として利用可能である場合、又は第1セル(例えばプライマリセル)に物理層の問題又はランダムアクセスの問題が発生しており、且つ第2セル(例えばセカンダリセル)が依然として利用可能である場合、ユーザ装置が第1ネットワーク装置及び/又は第1セルの障害の情報を報告し、或いは第1ネットワーク装置及び/又は第1セルを自律的に復旧することで、無線リンク障害が発生したセル又はネットワーク装置を迅速に変更することができ、ネットワーク側との接続を復旧することができ、データ損失を低減させることができる。
【0076】
<実施例2>
本実施例はネットワーク接続の復旧方法を提供し、該方法はネットワーク側に適用され、例えばネットワーク装置に適用されてもよい。該方法は実施例1の方法に対応する第2ネットワーク装置側の処理であり、実施例1と同様な内容について説明を省略する。
【0077】
図3は該方法を示す図であり、
図3に示すように、該方法は以下のステップを含む。
【0078】
ステップ301:第2ネットワーク装置は、UEからSplit SRBを介して送信された無線リンク障害報告、又はSCG SRBを介して送信された第1ネットワーク装置の無線リンク障害報告を受信する。
【0079】
ステップ302:該第2ネットワーク装置は、該無線リンク障害報告又は第1ネットワーク装置の無線リンク障害のメッセージをネットワーク側に送信する。
【0080】
本実施例では、ここのネットワーク側は例えば上記の第1ネットワーク装置であり、該第2ネットワーク装置は、第2ネットワーク装置と第1ネットワーク装置との間のインターフェイスを介して第1ネットワーク装置に上記情報を送信してもよい。
【0081】
本実施例の方法によれば、ネットワーク側が上記情報に基づいてUEのために第1ネットワーク装置を変更し、UEにネットワーク側との接続を迅速に復旧させ、データ損失を低減させることができる。
【0082】
<実施例3>
本実施例はネットワーク接続の復旧方法を提供し、該方法はネットワーク側に適用され、例えばネットワーク装置に適用されてもよい。該方法は実施例1方法に対応する第1ネットワーク装置側の処理であり、実施例1及び実施例2と同様な内容について説明を省略する。
【0083】
図4は該方法を示す図であり、
図4に示すように、該方法は以下のステップを含む。
【0084】
ステップ401:第1ネットワーク装置は、UEから送信された第1セルの障害報告、又は第2ネットワーク装置から送信された無線リンク障害報告、若しくは第1ネットワーク装置の無線リンク障害のメッセージを受信する。
【0085】
ステップ402:該第2ネットワーク装置は、該第1セルの障害報告に基づいて該UEのために第1セルを変更し、且つ第2セルの動作を維持し、或いは該無線リンク障害報告又は該第1ネットワーク装置の無線リンク障害のメッセージに基づいて該UEのために第1ネットワーク装置を変更し、且つ/或いは該UEのために第1セルを変更する。
【0086】
本実施例の方法によれば、ネットワーク側がUE又は第1ネットワーク装置によりフィードバックされた情報に基づいてUEのために第1ネットワーク装置及び/又は第1セルを変更し、UEにネットワーク側との接続を迅速に復旧させ、データ損失を低減させることができる。
【0087】
図5は本発明の実施例1~3の方法に対応するUE、第1ネットワーク装置及び第2ネットワーク装置の処理であり、
図5に示すように、該処理プロセスは以下のステップを含む。
【0088】
ステップ501:UEは、第1ネットワーク装置及び/又は第1セルに無線リンク障害が発生したか否かを決定する。
【0089】
ステップ501において、本実施例は、UEにより第1ネットワーク装置及び/又は第1セルに無線リンク障害が発生したか否かを決定する方法に限定されず、例えば該UEは無線リンクを監視することで決定してもよい。
【0090】
ステップ502:UEは、第1ネットワーク装置に第1ネットワーク装置及び/又は第1セルの障害の情報を報告する。
【0091】
ステップ502において、UEは第2ネットワークを介して第1ネットワークに上記情報を報告してもよい。例えば、UEがデュアルコネクティビティで構成されている場合、UEはSplit SRB又はSCG SRBにより第2ネットワーク装置を介して第1ネットワーク装置に第1ネットワーク装置の障害の情報を報告してもよいし、UEは自ら上記情報を報告してもよい。例えば、UEがキャリアアグリゲーションで構成されている場合、UEは第2セルを介して第1セルの障害の情報を報告してもよい。詳細は実施例1と同様であり、ここでその説明を省略する。
【0092】
ステップ503:第1ネットワーク装置はUEのために第1ネットワーク装置及び/又は第1セルを変更する。
【0093】
ステップ504:UEは第1ネットワーク装置及び/又は第1セルを自律的に復旧する。
【0094】
ステップ504において、SRBに障害が発生しており、且つDRBに障害が発生していない場合、UEはRRC接続再確立を行い、DRBの動作を維持してもよい。UEがキャリアアグリゲーションで構成されている場合、UEは、同一のネットワーク装置に属する他のセルへのランダムアクセスを開始し、該セルを第1セルとして変更するように要求し、第2セルの動作を維持することで、第1セルの自律的復旧を行ってもよい。UEがデュアルコネクティビティで構成されており、且つUEが同時にキャリアアグリゲーションで構成されている場合、第1ネットワーク装置の第1セルに無線リンク障害が発生したとき、UEは、該第1ネットワーク装置の他のセルにおいて第1セルの変更プロセスを開始することで、第1ネットワーク装置の第1セルの自律的復旧を行ってもよい。UEがデュアルコネクティビティで構成されており、且つキャリアアグリゲーションで構成されていない場合、SRBに障害が発生しており、且つDRBに障害が発生していないとき、UEは、第1ネットワーク装置の他のセルにおいてSRBの復旧プロセスを開始し、DRBの動作及び第2ネットワーク装置の動作を維持することで、第1ネットワーク装置の自律的復旧を行ってもよい。
【0095】
図5の説明では、ステップ502~503とステップ504は二者択一のものであり、即ち第1ネットワーク装置及び/又は第1セルに無線リンク障害が発生した場合、ステップ502~503に従って第1ネットワークによりUEのために第1ネットワーク装置及び/又は第1セルを変更してもよく、或いはステップ503に従ってUEにより第1ネットワーク装置及び/又は第1セルを自律的に復旧してもよい。詳細は上述したものと同様であり、ここでその説明を省略する。
【0096】
<実施例4>
本発明の実施例はネットワーク接続の復旧装置を提供し、該装置はユーザ装置に配置されてもよい。該装置の問題解決の原理は実施例1の方法と類似するため、その具体的な実施は実施例1の方法の実施を参考してもよく、同様な内容について説明を省略する。
【0097】
図6は本実施例の装置を示す図であり、
図6に示すように、該装置600は第1処理部601を含む。
【0098】
第1処理部601は、第1ネットワーク装置及び/又は第1セルに無線リンク障害が発生した場合、第1ネットワーク装置及び/又は第1セルの障害の情報を報告し、或いは第1ネットワーク装置及び/又は第1セルを自律的に復旧する。
【0099】
本実施例では、第1ネットワーク装置に無線リンク障害が発生したことは、該ユーザ装置がデュアルコネクティビティで構成されている場合、第1ネットワーク装置に無線リンク障害が発生し、且つ第2ネットワーク装置のシグナリング無線ベアラが依然として利用可能であることを含む。
【0100】
本実施例では、第1セルに無線リンク障害が発生したことは、該ユーザ装置がキャリアアグリゲーションで構成されている場合、第1セルに物理層の問題又はランダムアクセスの問題が発生し、且つ第2セルが依然として利用可能であることを含む。
【0101】
本実施例の1つの態様では、
図6に示すように、第1処理部601は第1報告部6011を含む。第1報告部6011は、該ユーザ装置がデュアルコネクティビティで構成されている場合、スプリットシグナリング無線ベアラ(Split SRB)により第2ネットワーク装置を介してネットワーク側に無線リンク障害報告を送信する。これによって、第1ネットワーク装置の障害の情報を報告する。
【0102】
この態様では、無線リンク障害報告は、第1セル群の障害の情報及び/又は第2セル群の障害の情報を含む。
【0103】
この態様では、該ユーザ装置がキャリアアグリゲーションで構成されている場合、該無線リンク障害報告は、第1セルの障害の情報又はネットワーク装置の障害の情報を含む。
【0104】
本実施例の1つの態様では、
図6に示すように、第1処理部601は第2報告部6012を含む。第2報告部6012は、該ユーザ装置がデュアルコネクティビティで構成されている場合、第2ネットワーク装置が第1ネットワーク装置の無線リンク障害のメッセージをネットワーク側に報告するように、セカンダリセル群シグナリング無線ベアラ(SCG SRB)により該第2ネットワーク装置に第1ネットワーク装置の無線リンク障害報告を送信する。これによって、第1ネットワーク装置の障害の情報を報告する。
【0105】
本実施例の1つの態様では、
図6に示すように、第1処理部601は第3報告部6013を含む。第3報告部6013は、該ユーザ装置がキャリアアグリゲーションで構成されている場合、ネットワーク側が第1セルの障害の情報に基づいて該ユーザ装置のために第1セルを変更し、第2セルの動作を維持するように、ネットワーク側に該第1セルの障害の情報を報告する。
【0106】
この態様では、第3報告部6013は、ネットワーク側に該第1セルの障害報告を送信してもよいし、物理層シグナリング又は媒体アクセス制御(MAC:Media Access Control)副層シグナリング、例えばランダムアクセス、スケジューリング要求などを介してネットワーク側に該第1セルの障害の情報を報告してもよいが、この態様はこれに限定されない。
【0107】
本実施例の1つの態様では、
図6に示すように、第1処理部601は第1復旧部6014を含む。第1復旧部6014は、シグナリング無線ベアラに障害が発生しており、且つデータ無線ベアラに障害が発生していない場合、RRC接続再確立を行い、該データ無線ベアラの動作を維持する。これによって、第1ネットワーク装置及び/又は第1セルを自律的に復旧する。
【0108】
本実施例の1つの態様では、
図6に示すように、第1処理部601は第2復旧部6015を含む。第2復旧部6015は、該ユーザ装置がキャリアアグリゲーションで構成されている場合、該第1セルと同一のネットワーク装置に属する他のセルへのランダムアクセスを開始し、該セルを第1セルとして変更するように要求し、第2セルの動作を維持する。これによって、第1セルを自律的に復旧する。
【0109】
本実施例の1つの態様では、
図6に示すように、第1処理部601は第3復旧部6016を含む。第3復旧部6016は、該ユーザ装置がデュアルコネクティビティで構成されている場合、該第1ネットワーク装置がキャリアアグリゲーションで構成されておらず、シグナリング無線ベアラに障害が発生しており、且つデータ無線ベアラに障害が発生していないとき、第1ネットワーク装置の他のセルにおいてシグナリング無線ベアラの復旧プロセスを開始し、該データ無線ベアラの動作及び第2ネットワーク装置の動作を維持する。これによって、第1ネットワーク装置を自律的に復旧する。
【0110】
本実施例の1つの態様では、
図6に示すように、第1処理部601は第4復旧部6017を含む。第4復旧部6017は、該ユーザ装置がデュアルコネクティビティで構成されている場合、該第1ネットワーク装置がキャリアアグリゲーションで構成されており、且つ該第1ネットワーク装置の第1セルに無線リンク障害が発生したとき、第1ネットワーク装置の他のセルにおいて第1セルの変更プロセスを開始する。これによって、第1ネットワーク装置を自律的に復旧する。
【0111】
本実施例では、
図6に示すように、該装置600は第2処理部602をさらに含んでもよい。
【0112】
第2処理部602は、該ユーザ装置がデュアルコネクティビティで構成されており、第2ネットワーク装置に無線リンク障害が発生しており、且つ第1ネットワーク装置に無線リンク障害が発生していない場合、第2ネットワーク装置を自律的に復旧する。
【0113】
1つの態様では、
図6に示すように、第2処理部602は第5復旧部6021を含む。第5復旧部6021は、該第2ネットワーク装置がキャリアアグリゲーションで構成されておらず、シグナリング無線ベアラに障害が発生しており、且つデータ無線ベアラに障害が発生していない場合、第2ネットワーク装置の他のセルにおいてシグナリング無線ベアラの復旧プロセスを開始し、該データ無線ベアラの動作及び第1ネットワーク装置の動作を維持する。これによって、第2ネットワーク装置を自律的に復旧する。
【0114】
もう1つの態様では、
図6に示すように、第2処理部602は第6復旧部6022を含む。第6復旧部6022は、該第2ネットワーク装置がキャリアアグリゲーションで構成されており、且つ該第2ネットワーク装置の第1セルに無線リンク障害が発生した場合、該第2ネットワーク装置の他のセルにおいて第1セルの変更プロセスを開始する。これによって、第2ネットワーク装置を自律的に復旧する。
【0115】
本実施例の装置によれば、第1ネットワーク装置(例えばマスタ基地局)に無線リンク障害が発生しており、且つ第2ネットワーク装置(例えばセカンダリ基地局)のシグナリング無線ベアラが依然として利用可能である場合、又は第1セル(例えばプライマリセル)に物理層の問題又はランダムアクセスの問題が発生しており、且つ第2セル(例えばセカンダリセル)が依然として利用可能である場合、ユーザ装置が第1ネットワーク装置及び/又は第1セルの障害の情報を報告し、或いは第1ネットワーク装置及び/又は第1セルを自律的に復旧することで、無線リンク障害が発生したセル又はネットワーク装置を迅速に変更することができ、ネットワーク側との接続を復旧することができ、データ損失を低減させることができる。
【0116】
<実施例5>
本発明の実施例はネットワーク接続の復旧装置を提供し、該装置はネットワーク装置に配置されてもよい。該装置の問題解決の原理は実施例2の方法と類似するため、その具体的な実施は実施例2の方法の実施を参考してもよく、同様な内容について説明を省略する。
【0117】
図7は本実施例の装置を示す図であり、
図7に示すように、該装置700は受信部701及び送信部702を含む。受信部701は、ユーザ装置からスプリットシグナリング無線ベアラを介して送信された無線リンク障害報告、又はセカンダリセル群シグナリング無線ベアラを介して送信された第1ネットワーク装置の無線リンク障害報告を受信する。送信部702は、該無線リンク障害報告又は第1ネットワーク装置の無線リンク障害のメッセージをネットワーク側に送信する。
【0118】
本実施例の装置によれば、ネットワーク側が上記情報に基づいてUEのために第1ネットワーク装置を変更し、UEにネットワーク側との接続を迅速に復旧させ、データ損失を低減させることができる。
【0119】
<実施例6>
本発明の実施例はネットワーク接続の復旧装置を提供し、該装置はネットワーク装置に配置されてもよい。該装置の問題解決の原理は実施例3の方法と類似するため、その具体的な実施は実施例3の方法の実施を参考してもよく、同様な内容について説明を省略する。
【0120】
図8は本実施例の装置を示す図であり、
図8に示すように、該装置800は、受信部801及び処理部802を含む。受信部801は、ユーザ装置から送信された第1セルの障害報告、又は第2ネットワーク装置から送信された無線リンク障害報告、若しくは第1ネットワーク装置の無線リンク障害のメッセージを受信する。処理部802は、該第1セルの障害報告に基づいて該ユーザ装置のために第1セルを変更し、且つ第2セルの動作を維持し、或いは該無線リンク障害報告又は該第1ネットワーク装置の無線リンク障害のメッセージに基づいて該ユーザ装置のために第1ネットワーク装置を変更し、且つ/或いは該ユーザ装置のために第1セルを変更する。
【0121】
本実施例の装置によれば、ネットワーク側がUE又は第1ネットワーク装置によりフィードバックされた情報に基づいてUEのために第1ネットワーク装置及び/又は第1セルを変更し、UEにネットワーク側との接続を迅速に復旧させ、データ損失を低減させることができる。
【0122】
<実施例7>
本実施例はユーザ装置を提供し、該ユーザ装置は実施例4に記載のネットワーク接続の復旧装置を含む。
【0123】
図9は本実施例のユーザ装置900の構成を示す図である。
図9に示すように、ユーザ装置900は、プロセッサ901及びメモリ902を含んでもよく、メモリ902はプロセッサ901に接続される。なお、該図は単なる例示的なものであり、電気通信機能又は他の機能を実現するように、他の種類の構成を用いて、該構成を補充又は代替してもよい。
【0124】
1つの態様では、ネットワーク接続の復旧装置の機能はプロセッサ901に統合されてもよい。ここで。プロセッサ901は、第1ネットワーク装置及び/又は第1セルに無線リンク障害が発生した場合、第1ネットワーク装置及び/又は第1セルの障害の情報を報告し、或いは第1ネットワーク装置及び/又は第1セルを自律的に復旧するように構成されてもよい。
【0125】
もう1つの態様では、ネットワーク接続の復旧装置はプロセッサ901とそれぞれ配置されてもよく、例えばネットワーク接続の復旧装置はプロセッサ901に接続されたチップであり、プロセッサ901の制御によりネットワーク接続の復旧装置の機能を実現してもよい。
【0126】
図9に示すように、ユーザ装置900は、通信モジュール903、入力部904、ディスプレイ905、及び電源906をさらに含んでもよい。なお、ユーザ装置900は
図9に示す全てのユニットを含む必要がない。また、ユーザ装置900は、
図9に示されていないユニットをさらに含んでもよく、従来技術を参照してもよい。
【0127】
図9に示すように、プロセッサ901は、コントローラ又は操作制御部とも称され、マイクロプロセッサ又は他の処理装置及び/又は論理装置を含んでもよく、プロセッサ901は入力を受け付け、ユーザ装置900の各部の操作を制御する。
【0128】
ここで、メモリ902は、例えばバッファ、フラッシュメモリ、ハードディスク、移動可能な媒体、発揮性メモリ、不発揮性メモリ、又は他の適切な装置の1つ又は複数であってもよく、各種のデータ及び関連情報を実行するためのプログラムを記憶している。また、プロセッサ901は、メモリ902に記憶されたプログラムを実行し、情報の記憶又は処理などを実現してもよい。他の部材は従来技術に類似するため、ここでその説明が省略される。ユーザ装置900の各部は、本発明の範囲から逸脱することなく、特定のハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はその組み合わせによって実現されてもよい。
【0129】
本実施例のユーザ装置によれば、第1ネットワーク装置(例えばマスタ基地局)に無線リンク障害が発生しており、且つ第2ネットワーク装置(例えばセカンダリ基地局)のシグナリング無線ベアラが依然として利用可能である場合、又は第1セル(例えばプライマリセル)に物理層の問題又はランダムアクセスの問題が発生しており、且つ第2セル(例えばセカンダリセル)が依然として利用可能である場合、ユーザ装置が第1ネットワーク装置及び/又は第1セルの障害の情報を報告し、或いは第1ネットワーク装置及び/又は第1セルを自律的に復旧することで、無線リンク障害が発生したセル又はネットワーク装置を迅速に変更することができ、ネットワーク側との接続を復旧することができ、データ損失を低減させることができる。
【0130】
<実施例8>
本実施例はネットワーク装置を提供し、該ネットワーク装置は実施例5又は実施例6に記載のネットワーク接続の復旧装置を含む。
【0131】
図10は本実施例のネットワーク装置の構成を示す図である。
図10に示すように、ネットワーク装置1000は、プロセッサ1001(processor)801及びメモリ1002を含んでもよく、メモリ1002はプロセッサ1001に接続される。メモリ1002は、各種のデータを記憶してもよいし、情報処理のプログラムをさらに記憶し、プロセッサ1001の制御で該プログラムを実行し、ユーザ装置により送信された各情報を受信し、ユーザ装置に要求情報を送信してもよい。
【0132】
1つの態様では、実施例4又は実施例5に記載のネットワーク接続の復旧装置の機能はプロセッサ1001に統合されてもよい。
【0133】
例えば、プロセッサ1001は、ユーザ装置からスプリットシグナリング無線ベアラを介して送信された無線リンク障害報告、又はセカンダリセル群シグナリング無線ベアラを介して送信された第1ネットワーク装置の無線リンク障害報告を受信し、該無線リンク障害報告又は第1ネットワーク装置の無線リンク障害のメッセージをネットワーク側に送信するように構成されてもよい。
【0134】
もう1つの例として、プロセッサ1001は、ユーザ装置から送信された第1セルの障害報告、又は第2ネットワーク装置から送信された無線リンク障害報告、若しくは第1ネットワーク装置の無線リンク障害のメッセージを受信し、該第1セルの障害報告に基づいて該ユーザ装置のために第1セルを変更し、且つ第2セルの動作を維持し、或いは該無線リンク障害報告又は該第1ネットワーク装置の無線リンク障害のメッセージに基づいて該ユーザ装置のために第1ネットワーク装置を変更し、且つ/或いは該ユーザ装置のために第1セルを変更するように構成されてもよい。
【0135】
もう1つの態様では、実施例5又は実施例6に記載のネットワーク接続の復旧装置はプロセッサ1001とそれぞれ配置されてもよく、例えば実施例5又は実施例6に記載のネットワーク接続の復旧装置はプロセッサ1001に接続されたチップであり、プロセッサ1001の制御により実施例5又は実施例6に記載のネットワーク接続の復旧装置の機能を実現してもよい。
【0136】
また、
図10に示すように、ネットワーク装置1000は、送受信機1003及びアンテナ1004等をさらに含んでもよい。上記部材の機能は従来技術と類似し、ここでその説明を省略する。なお、ネットワーク装置1000は
図10に示す全てのユニットを含む必要がない。また、ネットワーク装置1000は、
図10に示されていないユニットをさらに含んでもよく、従来技術を参照してもよい。
【0137】
本実施例のネットワーク装置によれば、第1ネットワーク装置(例えばマスタ基地局)に無線リンク障害が発生しており、且つ第2ネットワーク装置(例えばセカンダリ基地局)のシグナリング無線ベアラが依然として利用可能である場合、又は第1セル(例えばプライマリセル)に物理層の問題又はランダムアクセスの問題が発生しており、且つ第2セル(例えばセカンダリセル)が依然として利用可能である場合、UEのために第1ネットワーク装置及び/又は第1セルを変更し、UEにネットワーク側との接続を迅速に復旧させ、データ損失を低減させることができる。
【0138】
<実施例9>
本発明の実施例は通信システムをさらに提供し、該通信システムは実施例7に記載のユーザ装置及び実施例8に記載のネットワーク装置を含む。
【0139】
該ユーザ装置及び該ネットワーク装置の詳細は実施例7及び実施例8で既に説明されているため、その内容がここで援用され、ここでその説明を省略する。
【0140】
本発明の実施例は、ネットワーク接続の復旧装置又はユーザ装置においてプログラムを実行する際に、該ネットワーク接続の復旧装置又はネットワーク装置に、実施例1に記載のネットワーク接続の復旧方法を実行させる、コンピュータ読み取り可能なプログラムをさらに提供する。
【0141】
本発明の実施例は、ネットワーク接続の復旧装置又はユーザ装置に、実施例1に記載のネットワーク接続の復旧方法を実行させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラムを記憶する、記憶媒体をさらに提供する。
【0142】
本発明の実施例は、ネットワーク接続の復旧装置又はネットワーク装置においてプログラムを実行する際に、該ネットワーク接続の復旧装置又はネットワーク装置に、実施例2又は実施例3に記載のネットワーク接続の復旧方法を実行させる、コンピュータ読み取り可能なプログラムをさらに提供する。
【0143】
本発明の実施例は、ネットワーク接続の復旧装置又はネットワーク装置に、実施例2又は実施例3に記載のネットワーク接続の復旧方法を実行させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラムを記憶する、記憶媒体をさらに提供する。
【0144】
本発明の以上の装置及び方法は、ハードウェアにより実現されてもよく、ハードウェアとソフトウェアを結合して実現されてもよい。本発明はコンピュータが読み取り可能なプログラムに関し、該プログラムはロジック部により実行される時に、該ロジック部に上述した装置又は構成要件を実現させる、或いは該ロジック部に上述した各種の方法又はステップを実現させることができる。本発明は上記のプログラムを記憶するための記憶媒体、例えばハードディスク、磁気ディスク、光ディスク、DVD、フラッシュメモリ等に関する。
【0145】
本発明の実施例を参照しながら説明した方法/装置は、ハードウェア、プロセッサにより実行されるソフトウェアモジュール、又は両者の組み合わせで実施されてもよい。例えば、
図6~
図8に示す機能的ブロック図における1つ若しくは複数、又は機能的ブロック図の1つ若しくは複数の組み合わせは、コンピュータプログラムフローの各ソフトウェアモジュールに対応してもよいし、各ハードウェアモジュールに対応してもよい。これらのソフトウェアモジュールは、
図2~4に示す各ステップにそれぞれ対応してもよい。これらのハードウェアモジュールは、例えばフィールド・プログラマブル・ゲートアレイ(FPGA)を用いてこれらのソフトウェアモジュールをハードウェア化して実現されてもよい。
【0146】
ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、モバイルハードディスク、CD-ROM又は当業者にとって既知の任意の他の形の記憶媒体に位置してもよい。プロセッサが記憶媒体から情報を読み取ったり、記憶媒体に情報を書き込むように該記憶媒体をプロセッサに接続してもよいし、記憶媒体がプロセッサの構成部であってもよい。プロセッサ及び記憶媒体はASICに位置してもよい。該ソフトウェアモジュールは移動端末のメモリに記憶されてもよいし、移動端末に挿入されたメモリカードに記憶されてもよい。例えば、機器(例えば移動端末)が比較的に大きい容量のMEGA-SIMカード又は大容量のフラッシュメモリ装置を用いる場合、該ソフトウェアモジュールは該MEGA-SIMカード又は大容量のフラッシュメモリ装置に記憶されてもよい。
【0147】
図面に記載されている機能的ブロック図における一つ以上の機能ブロックおよび/または機能ブロックの一つ以上の組合せは、本願に記載されている機能を実行するための汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲートアレイ(FPGA)又は他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタ論理装置、ディスクリートハードウェアコンポーネント、またはそれらの任意の適切な組み合わせで実現されてもよい。図面に記載されている機能的ブロック図における一つ以上の機能ブロックおよび/または機能ブロックの一つ以上の組合せは、例えば、コンピューティング機器の組み合わせ、例えばDSPとマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサの組み合わせ、DSP通信と組み合わせた1つ又は複数のマイクロプロセッサ又は他の任意の構成で実現されてもよい。
【0148】
以上、具体的な実施形態を参照しながら本発明を説明しているが、上記の説明は、例示的なものに過ぎず、本発明の保護の範囲を限定するものではない。本発明の趣旨及び原理を離脱しない限り、本発明に対して各種の変形及び変更を行ってもよく、これらの変形及び変更も本発明の範囲内のものである。