(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-10
(45)【発行日】2023-07-19
(54)【発明の名称】4次元エネルギーフィールドパッケージアセンブリ
(51)【国際特許分類】
G02B 6/42 20060101AFI20230711BHJP
G02B 5/10 20060101ALI20230711BHJP
G03B 35/18 20210101ALI20230711BHJP
G02B 6/00 20060101ALI20230711BHJP
【FI】
G02B6/42
G02B5/10 Z
G03B35/18
G02B6/00 301
(21)【出願番号】P 2020538942
(86)(22)【出願日】2019-01-13
(86)【国際出願番号】 US2019013408
(87)【国際公開番号】W WO2019140346
(87)【国際公開日】2019-07-18
【審査請求日】2021-12-16
(32)【優先日】2018-01-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519006883
【氏名又は名称】ライト フィールド ラボ、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カラフィン,ジョナサン,シーン
(72)【発明者】
【氏名】ベヴェンシー,ブレンダン,エルウッド
【審査官】奥村 政人
(56)【参考文献】
【文献】特表2010-536069(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0282808(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2008/0144174(US,A1)
【文献】KIM, Youngmin et al.,Recent Researches based on Integral Imaging Display Method,3D Research,Springer,2010年03月01日,Vol. 1, No. 1,pp. 17 - 27
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 6/00
G02B 6/02
G02B 6/245 - 6/25
G02B 6/26 - 6/27
G02B 6/30 - 6/34
G02B 6/42 - 6/43
G02B 6/46 - 6/54
G02B 27/00 -30/60
G02B 5/00 - 5/136
G03B 35/00 -37/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
4次元(4D)エネルギーフィールドパッケージアセンブリであって、
複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージであって、各モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージが、
エネルギーを複数のエネルギー位置に提供するように構成され、複数のエネルギー源を備える、エネルギー源システムと、
少なくとも1つのエネルギー導波路であって、各エネルギー導波路が、前記複数のエネルギー位置からのエネルギーを、前記複数のエネルギー位置を通って延在する複数のエネルギー伝播経路に沿って、前記エネルギー導波路の第1の側面から前記エネルギー導波路の第2の側面に指向するように構成され、各エネルギー伝播経路が、前記複数のエネルギー位置のうちの1つのエネルギー位置と前記エネルギー導波路との間に形成された主光線によって画定され、各エネルギー伝播経路が、前記エネルギー導波路から、前記1つのエネルギー位置によって少なくとも決定される一意の方向に延在し、
各エネルギー導波路の前記位置が、2次元(2D)空間座標を含み、各エネルギー伝播経路の前記一意の方向が、2D角座標を含み、それによって、前記2D空間座標および前記2D角座標が、4次元(4D)座標セットを形成する、少なくとも1つのエネルギー導波路と、を備える、複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージを
備え、
少なくとも1つのモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの少なくとも1つのエネルギー伝播経路に沿って指向されるエネルギーが、少なくとも1つの他の4Dエネルギーフィールドパッケージの少なくとも1つの他のエネルギー伝播経路に沿って指向されるエネルギーと収束し、
少なくとも1つのエネルギー伝播経路および前記少なくとも1つの他のエネルギー伝播経路が、前記少なくとも1つのモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの前記少なくとも1つのエネルギー導波路の前記第1の側面上の位置において収束し、
エネルギー投影表面を形成するために前記複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージが取り付けられるマウン
トを備え、
前記複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージが、組み立てられた前記エネルギー投影表面に対して、それぞれの独立した4D関数に従ってエネルギーを向けるように動作可能であり、4D関数の集合体として共に動作する、4次元(4D)エネルギーフィールドパッケージアセンブリ。
【請求項2】
前記複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージのうちの少なくとも1つが、チップ上に一体化される、請求項1に記載の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ。
【請求項3】
前記複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージのうちの前記少なくとも1つの前記チップが、シリコンチップを備える、請求項2に記載の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ。
【請求項4】
少なくとも1つのモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージが、前記少なくとも1つのモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの前記少なくとも1つのエネルギー導波路を取り囲む境界をさらに備える、請求項1に記載の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ。
【請求項5】
前記少なくとも1つのモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの前記境界が、前記少なくとも1つのモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの各エネルギー導波路を取り囲む、請求項4に記載の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ。
【請求項6】
前記少なくとも1つの境界が、黒領域を備える、請求項4に記載の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ。
【請求項7】
前記境界が、前記マウントに取り付けられたときに前記複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの前記少なくとも1つのエネルギー導波路を分離するように構成される、請求項4に記載の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ。
【請求項8】
前記複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの前記少なくとも1つのエネルギー導波路間の距離が、前記4Dエネルギーフィールドの継ぎ目を防止する、請求項7に記載の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ。
【請求項9】
前記複数の4Dエネルギーフィールドパッケージが、前記マウントに取り付けられて、モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージのグリッドを形成し、前記マウントに取り付けられた各モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージが、前記マウントに取り付けられた前記複数の4Dエネルギーフィールドパッケージの前記少なくとも1つのエネルギー導波路のすべてを均一に分離する境界をさらに備える、請求項1に記載の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ。
【請求項10】
前記マウントに取り付けられた各モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの前記境界が、前記マウントに取り付けられた各モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの前記少なくとも1つのエネルギー導波路の各エネルギー導波路を均一に分離する、請求項9に記載の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ。
【請求項11】
前記少なくとも1つのモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの前記少なくとも1つのエネルギー導波路の各エネルギー導波路が、開口をさらに備え、前記複数のエネルギー伝播経路の第1のエネルギー伝播経路が、前記開口を実質的に充填する、請求項1に記載の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ。
【請求項12】
前記少なくとも1つのモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージが、任意の導波路の前記開口を通って延在しないエネルギー伝播経路に沿ったエネルギーの伝播を制限する、請求項11に記載の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ。
【請求項13】
機械的容器が、任意の導波路の前記開口を通って延在しないエネルギー伝播経路に沿ったエネルギーの伝播を制限する、
請求項11に記載の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ。
【請求項14】
前記複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージと通信する制御システムをさらに備え、前記制御システムが、前記複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの前記エネルギー源システムを、エネルギー投影面からの4Dエネルギーフィールドを投影するように動作させるように構成される、請求項1に記載の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ。
【請求項15】
少なくとも1つのエネルギー伝播経路および前記少なくとも1つの他のエネルギー伝播経路が、前記少なくとも1つのモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの前記少なくとも1つのエネルギー導波路の前記第2の側面上の位置において収束する、請求項
1に記載の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ。
【請求項16】
前記複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージのうちの少なくとも1つのモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの前記少なくとも1つのエネルギー
導波路が、エネルギーを指向するための構造を含み、前記構造が、
a)通過するエネルギーの角度方向を変更するように構成されている構造体、
b)少なくとも1つの開口数を含む構造体、
c)少なくとも1つの内面の外にエネルギーを再指向するように構成されている構造、または
d)エネルギー・リレー、から成る群から選択される、請求項1に記載の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ。
【請求項17】
前記エネルギー投影
表面が、平面表面を備える、請求項1に記載の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ。
【請求項18】
エネルギー投影
表面が、湾曲面を備える、請求項1に記載の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ。
【請求項19】
少なくとも1つのモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージが、前記少なくとも1つのエネルギー導波路の各エネルギー導波路の前記第2の側面に配置された拡大導波路を備える、請求項1に記載の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ。
【請求項20】
前記複数のエネルギー源の前記エネルギー源が、1つ以上の放出型ディスプレイを備える、請求項1に記載の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ。
【請求項21】
前記1つ以上の放出型ディスプレイが、LED、OLED、AMOLED、およびTOLEDのうち1つである、請求項
20に記載の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ。
【請求項22】
少なくとも1つの第2のエネルギー投影面を形成するために前記複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージが取り付けられる、少なくとも1つの第2のマウントをさらに備える、請求項1に記載の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ。
【請求項23】
前記マウントが、プリント回路基板を備える、請求項1に記載の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ。
【請求項24】
前記複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの前記複数のエネルギー伝播経路に沿って指向されるエネルギーが、波長によって画定される電磁エネルギーであり、前記波長が、
a)可視光、
b)紫外線、
c)赤外線、または
d)X線、から成る群から選択されるレジームに属する、請求項1に記載の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ。
【請求項25】
前記複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの前記複数のエネルギー伝播経路に沿って指向されるエネルギーが、圧力波によって画定される機械的エネルギーであり、前記波が、
a)触圧波、
b)音響音声振動、または
c)超音波、からなる群から選択される、請求項1に記載の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ。
【請求項26】
各エネルギー伝播経路の前記4D座標セットが、各エネルギー伝播経路を一意的に識別
する、請求項1に記載の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ。
【請求項27】
少なくとも1つのモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの前記少なくとも1つのエネルギー導波路が、小型レンズを備える、請求項1に記載の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ。
【請求項28】
前記小型レンズが、フレネルレンズを備える、請求項
27に記載の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ。
【請求項29】
前記小型レンズの形状が、各エネルギー伝播経路の前記一意の方向を追加的に変更するように構成される、請求項
27に記載の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ。
【請求項30】
少なくとも1つのモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの前記少なくとも1つのエネルギー導波路が、前記エネルギー導波路の前記第1の側面に配置された第1の反射器であって、そこを通して形成された1つ以上の開口絞りを備える、第1の反射器と、前記エネルギー導波路の前記第2の側面に配置された第2の反射器であって、そこを通して形成された1つ以上の開口絞りを備える、第2の反射器と、を備える、反射要素を備える、請求項1に記載の4Dエネルギーフィール
ドパッケージアセンブリ。
【請求項31】
前記第1および第2の反射器の前記1つ以上の開口絞りのサイズが、一定である、請求項
30に記載の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ。
【請求項32】
前記第1および第2の反射器の前記1つ以上の開口絞りのサイズが、変動する、請求項
30に記載の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ。
【請求項33】
前記第1の反射器の第1の放物面および前記第2の反射器の第1の放物面が前記少なくとも1つのエネルギー導波路の各エネルギー伝播経路に沿ってエネルギーを反射するように構成されるように、前記第1および第2の反射器が、1つ以上の放物面を含む、請求項
30に記載の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ。
【請求項34】
前記第1の反射器の前記第1の放物面の焦点距離が、前記第2の反射器の前記第1の放物面の焦点距離と同じである、請求項
33に記載の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ。
【請求項35】
前記第1の反射器の前記第1の放物面の焦点距離が、前記第2の反射器の前記第1の放物面の焦点距離とは異なる、請求項
33に記載の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ。
【請求項36】
各モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの前記少なくとも1つのエネルギー導波路が、複数のエネルギー導波路を備える、請求項1に記載の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ。
【請求項37】
各モジュール式4Dパッケージアセンブリの前記複数のエネルギー導波路のうちの第1のエネルギー導波路を通して前記複数のエネルギー伝播経路のうちの第1のエネルギー伝播経路に沿って指向される光が、前記第1のエネルギー導波路の開口を実質的に充填する、請求項
36に記載の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ。
【請求項38】
各モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージが、前記第1のエネルギー導波路の前記開口を通って延在しない前記複数のエネルギー伝播経路のエネルギー伝播経路の一
部分に沿ったエネルギーの伝播を制限するように位置付けられたエネルギー抑制要素をさらに備える、請求項
37に記載の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ。
【請求項39】
前記エネルギー抑制要素が、バッフル構造を備える、
請求項38に記載の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ。
【請求項40】
前記複数のエネルギー導波路の各エネルギー導波路および各モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの前記エネルギー源システムを取り囲む、機械的容器をさらに備える、請求項
37に記載の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ。
【請求項41】
前記機械的容器が、前記第1のエネルギー導波路の前記開口を通って延在しないエネルギー伝播経路に沿ったエネルギーの伝播を制限する、
請求項40に記載の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ。
【請求項42】
前記少なくとも1つのエネルギー導波路、および各モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの前記エネルギー源システムを取り囲む、機械的容器をさらに備える、請求項1に記載の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ。
【請求項43】
少なくとも1つのモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの前記少なくとも1つのエネルギー導波路の各エネルギー導波路が、各エネルギー導波路の少なくとも1つのエネルギー伝播経路を減衰させる、または修正するための構造を備え、前記構造が、
(a)エネルギー遮断構造、
(b)各エネルギー導波路の開口の充填率を変更するために、各エネルギー導波路の前記少なくとも1つのエネルギー伝播経路を変更するように構成された要素、または
(c)各モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージのエネルギー位置に近接するエネルギーの角度範囲を制限するように構成された構造、からなる群から選択される、請求項1に記載の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、「Novel Application of Holographic and Light Field Technology」と題する2018年1月14日出願の米国仮特許出願第62/617,293号に対する優先権の利益を主張するものであり、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、エネルギー指向装置に関し、具体的には、4次元エネルギーフィールドシステムに従ってエネルギーを指向するように構成されたエネルギーフィールドパッケージのためのアセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
Gene RoddenberryのStar Trekにより世間一般に普及され、1900年代初期に作家Alexander Moszkowskiによって当初計画された「Holodeck」室内のインタラクティブな仮想世界のドラムは、ほぼ一世紀の間、空想科学小説および技術革新に対するインスピレーションである。しかしながら、この経験の画期的な実現は、文献、メディア、ならびに子供達および同様に大人達の集合的な想像力の外には、全く存在していない。
【発明の概要】
【0004】
4次元エネルギーフィールドシステムに従うエネルギーフィールドパッケージアセンブリを開示する。一実施形態では、4次元(4D)エネルギーフィールドパッケージアセンブリは、複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージを含み、各モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージは、エネルギーを複数のエネルギー位置に提供することが可能なエネルギー源システムを有し、かつ複数のエネルギー源を有する。4Dエネルギーフィールドパッケージはまた、少なくとも1つのエネルギー導波路も含み得、各エネルギー導波路は、複数のエネルギー位置からのエネルギーを、複数のエネルギー位置を通って延在する複数のエネルギー伝播経路に沿って、エネルギー導波路の第1の側面からエネルギー導波路の第2の側面に指向することが可能である。各エネルギー伝播経路は、複数のエネルギー位置のうちの1つのエネルギー位置とエネルギー導波路との間に形成された主光線によって画定することができ、各エネルギー伝播経路は、エネルギー導波路から、1つのエネルギー位置によって少なくとも決定される一意の方向に延在する。一実施形態では、各エネルギー導波路の位置は、2次元(2D)空間座標を含み、各エネルギー伝播経路の一意の方向は、2D角座標を含み、それによって、2D空間座標および2D角座標は、4次元(4D)座標セットを形成する。別の実施形態では、アセンブリは、エネルギー投影面を形成するために複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージが取り付けられるマウントを含む。
【0005】
一実施形態では、アセンブリは、チップ上に一体化される、複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージのうちの少なくとも1つを含む。別の実施形態では、複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージのうちの少なくとも1つのチップは、シリコンチップである。一実施形態では、少なくとも1つのモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージは、少なくとも1つのモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの少なくとも1つのエネルギー導波路を取り囲む境界をさらに含む。一実施形態では、少なくとも1つのモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの境界は、少なくとも1つのモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの各エネルギー導波路を取り囲む。別の実施形態では、少なくとも1つの境界は、黒領域を含む。さらに別の実施形態では、境界は、マウントに取り付けられたときに複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの少なくとも1つのエネルギー導波路を分離することが可能である。
【0006】
一実施形態では、複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの少なくとも1つのエネルギー導波路の間の距離の間の距離は、4Dエネルギーフィールドの継ぎ目を防止する。別の実施形態では、複数の4Dエネルギーフィールドパッケージは、マウントに取り付けられて、モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージのグリッドを形成し、マウントに取り付けられた各モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージは、マウントに取り付けられた複数の4Dエネルギーフィールドパッケージの少なくとも1つのエネルギー導波路のすべてを均一に分離する境界をさらに含む。一実施形態では、マウントに取り付けられた各モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの境界は、マウントに取り付けられた各モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの少なくとも1つのエネルギー導波路の各エネルギー導波路を均一に分離する。
【0007】
一実施形態では、少なくとも1つのモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの少なくとも1つのエネルギー導波路の各エネルギー導波路は、開口をさらに含み、複数のエネルギー伝播経路のうちの第1のエネルギー伝播経路が、開口を実質的に充填する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージは、任意の導波路の開口を通って延在しないエネルギー伝播経路に沿ったエネルギーの伝播を制限する。他の実施形態では、機械的容器は、任意の導波路の開口を通って延在しないエネルギー伝播経路に沿ったエネルギーの伝播を制限する。
【0008】
一実施形態では、4次元(4D)エネルギーフィールドパッケージアセンブリは、複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージと通信する制御システムをさらに含み、制御システムは、複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドのエネルギー源システムを、エネルギー投影面からの4Dエネルギーフィールドを投影するように動作させることが可能である。
【0009】
一実施形態では、少なくとも1つのモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの少なくとも1つのエネルギー伝播経路に沿って指向されるエネルギーは、少なくとも1つの他の4Dエネルギーフィールドパッケージの少なくとも1つの他のエネルギー伝播経路に沿って指向されるエネルギーと収束する。別の実施形態では、少なくとも1つのエネルギー伝播経路および少なくとも1つの他のエネルギー伝播経路は、少なくとも1つのモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの少なくとも1つのエネルギー導波路の第2の側面上の位置において収束する。さらに別の実施形態では、少なくとも1つのエネルギー伝播経路および少なくとも1つの他のエネルギー伝播経路は、少なくとも1つのモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの少なくとも1つのエネルギー導波路の第1の側面上の位置において収束する。
【0010】
一実施形態では、複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージのうちの少なくとも1つのモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの少なくとも1つのエネルギー導波路は、エネルギーを指向するための構造を含み、構造は、(a)そこを通過するエネルギーの角度方向を変更するように構成された構造、(b)少なくとも1つの開口数を有する構造、(c)少なくとも1つの内面の外にエネルギーを再指向することが可能な構造、または(d)エネルギー・リレー、のうちの1つである。
【0011】
一例では、エネルギー投影面は、平面表面を含む。別の例では、エネルギー投影面は、湾曲面を含む。一実施形態では、少なくとも1つのモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージは、少なくとも1つのエネルギー導波路の各エネルギー導波路の第2の側面に配置された拡大導波路を含む。別の実施形態では、複数のエネルギー源のエネルギー源は、1つ以上の放出型ディスプレイを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の放出型ディスプレイは、LED、OLED、AMOLED、およびTOLEDのうち1つである。
【0012】
一実施形態では、4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリは、少なくとも1つの第2のエネルギー投影面を形成するために複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージが取り付けられる、少なくとも1つの第2のマウントをさらに含む。一実施形態では、マウントは、プリント回路基板を含む。いくつかの実施形態では、複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの複数のエネルギー伝播経路に沿って指向されるエネルギーは、波長によって画定される電磁エネルギーであり得、波長は、可視光、紫外線、赤外線、またはX線、のうちの1つである。他の実施形態では、複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの複数のエネルギー伝播経路に沿って指向されるエネルギーは、圧力波によって画定される機械的エネルギーであり得、波は、触圧波、音響音声振動、または超音波のうちの1つである。
【0013】
一実施形態では、各エネルギー伝播経路の4D座標セットは、各エネルギー伝播経路を一意的に識別する。別の実施形態では、少なくとも1つのモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの少なくとも1つのエネルギー導波路は、小型レンズを含む。一実施形態では、小型レンズは、フレネルレンズを含む。別の実施形態では、小型レンズの形状は、各エネルギー伝播経路の一意の方向を追加的に変更するように構成される。
【0014】
一実施形態では、少なくとも1つのモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの少なくとも1つのエネルギー導波路は、エネルギー導波路の第1の側面に配置された第1の反射器であって、そこを通して形成された1つ以上の開口絞りを有する、第1の反射器と、エネルギー導波路の第2の側面に配置された第2の反射器であって、そこを通して形成された1つ以上の開口絞りを有する、第2の反射器と、を有する、反射要素を含む。
【0015】
一実施形態では、第1および第2の反射器の1つ以上の開口絞りのサイズは、一定である。別の実施形態では、第1および第2の反射器の1つ以上の開口絞りのサイズは、変動する。一実施形態では、第1の反射器の第1の放物面および第2の反射器の第1の放物面が少なくとも1つのエネルギー導波路の各エネルギー伝播経路に沿ってエネルギーを反射するように構成されるように、第1および第2の反射器は、1つ以上の放物面を含む。
【0016】
一実施形態では、第1の反射器の第1の放物面の焦点距離は、第2の反射器の第1の放物面の焦点距離と同じである。別の実施形態では、第1の反射器の第1の放物面の焦点距離は、第2の反射器の第1の放物面の焦点距離とは異なる。
【0017】
一実施形態では、各モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの少なくとも1つのエネルギー導波路は、複数のエネルギー導波路を含む。別の実施形態では、各モジュール式4Dパッケージアセンブリの複数のエネルギー導波路のうちの第1のエネルギー導波路を通して複数のエネルギー伝播経路のうちの第1のエネルギー伝播経路に沿って指向される光は、第1のエネルギー導波路の開口を実質的に充填する。さらに別の実施形態では、各モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージは、第1のエネルギー導波路の開口を通って延在しない複数のエネルギー伝播経路のエネルギー伝播経路の一部分に沿った光の伝播を制限するように位置付けられたエネルギー抑制要素をさらに含む。いくつかの例では、エネルギー抑制要素は、バッフル構造である。
【0018】
一実施形態では、4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリは、複数のエネルギー導波路の各エネルギー導波路および各モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージのエネルギー源システムを取り囲む、機械的容器をさらに含む。いくつかの例では、機械的容器は、第1のエネルギー導波路の開口を通って延在しないエネルギー伝播経路に沿ったエネルギーの伝播を制限する。
【0019】
一実施形態では、少なくとも1つのモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの少なくとも1つのエネルギー導波路の各エネルギー導波路は、各エネルギー導波路の少なくとも1つのエネルギー伝播経路を減衰させる、または修正するための構造を含む。この実施形態では、構造は、(a)エネルギー遮断構造、(b)各エネルギー導波路の開口の充填率を変更するために、各エネルギー導波路の少なくとも1つのエネルギー伝播経路を変更することが可能な要素、(c)各モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージのエネルギー位置に近接するエネルギーの角度範囲を制限することが可能な構造、からなる群から選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】エネルギー指向システムの設計パラメータを示す概略図である。
【
図2】機械的エンベロープを有する能動装置領域を有するエネルギーシステムを示す概略図である。
【
図3】エネルギー・リレーシステムを示す概略図である。
【
図4】互いに接着されてベース構造体に固定されたエネルギー・リレー要素の一実施形態を示す概略図である。
【
図5A】マルチコア光ファイバーを介してリレーされた画像の一例を示す概略図である。
【
図5B】横アンダーソン局在原理の特性を呈する光リレーを通るリレーされた画像の一例を例解する概略図である。
【
図6】エネルギー面から視認者に伝搬する光線を示す概略図である。
【
図7】複数のエネルギー伝搬経路を画定するように動作可能なエネルギー導波路システムの一実施形態の上面斜視図を例解する。
【
図8】
図7に示す実施形態の正面斜視図を例解する。
【
図10】エネルギー導波路システムの追加の実施形態を例解する。
【
図11】エネルギー導波路システムの追加の実施形態を例解する。
【
図12】エネルギー導波路設計考慮のための、正方形パッキング、六角形パッキング、および不規則パッキングの間の違いを強調する。
【
図13】湾曲構成で配置されたエネルギー導波路のアレイを特徴とする一実施形態を例解する。
【
図14】そこを通過するエネルギーの空間分布に導波路素子がどのように影響を及ぼし得るかを強調する一実施形態を例解する。
【
図15】そこを通過するエネルギーの空間分布に導波路素子がどのように影響を及ぼし得るかをさらに強調する追加の一実施形態を例解する。
【
図16】複数のエネルギー導波路が、回折導波路素子を備える一実施形態を例解する。
【
図17】所望の視角に対する光線照明の完全な密度を提供するために使用されるレンズ構成を例解する。
【
図18B】LED壁がどのようにシームレスに見え得るかを例解する。
【
図20】本開示の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリの実施形態を例解する。
【
図21】4つのより小さい隣接するパネルからなる、4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリの実施形態を例解する。
【
図22】本開示のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージのエネルギー放出コンポーネントの一実施形態を表す。
【
図23】モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージがどのようにマウントに取り付けられ得るかを示す、本開示の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリの一実施形態を表す。
【
図24】湾曲した投影面を備える4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリの一実施形態を表す。
図24は湾曲した投影面を備える4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリの一実施形態を表す。
【
図26】本開示の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリのエネルギー投影面の一実施形態の正面説明図である。
【
図27】本開示の一実施形態の4つのモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージを表す。
【
図28】エネルギーフィールドを投影する本開示のエネルギーフィールドパッケージアセンブリの一実施形態を例解する。
【
図29A】
図29Aおよび
図29Bは複数のマウントを拡張エネルギー投影面に組み合わせる、本開示の4Dエネルギーフィールドパッケージの一実施形態を表す。
【
図30】複数の導波路を備える、本開示のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの一実施形態を表す。
【
図31A】
図31Aおよび
図31Bは4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリに配置される複数の導波路を備える、本開示のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの一実施形態を表す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
Holodeck(集合的に「Holodeck設計パラメータ」と呼ばれる)の一実施形態は、十分なエネルギー刺激を提供して、人間の感覚受容器をだまし、仮想的、社会的、およびインタラクティブな環境内で受容されたエネルギーインパルスが真実であると信じ込ませ、1)外付けアクセサリ、ヘッドマウントアイウェア、または他の周辺機器を伴わない両眼視差、2)任意の数の視認者に対して同時に視認体積全域にわたる正確な運動視差、閉鎖、および不透明度、3)知覚されたすべての光線に対する、同期収束、目の遠近調節、および縮瞳を介した視覚的焦点、ならびに4)視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚、および/またはバランスに対して人間の感覚「解像度」を超えるほどの十分な密度および解像度の収束エネルギー波伝搬を提供する。
【0022】
これまでの従来の技術に基づいて、視覚系、聴覚系、体性感覚系、味覚系、嗅覚系、および前庭系を含むHolodeck設計パラメータ(Holodeck Design Parameter)によって示唆されたように、画期的な方法ですべての受容野を提供することが可能な技術から、我々は、数世紀とまでは言わないが、数十年経過したところにある。
【0023】
本開示では、明視野およびホログラフィックという用語は、任意の感覚受容器応答の刺激のためのエネルギー伝搬を定義するために、同義的に使用され得る。最初の開示は、ホログラフィック画像および体積型ハプティクスに対するエネルギー面を通る電磁的および機械的エネルギー伝搬の例に言及し得るが、あらゆる形態の感覚受容器が、本開示の中で想定される。さらに、伝搬経路に沿ったエネルギー伝搬に対する本明細書に開示された原理は、エネルギー放出およびエネルギー捕捉の両方に適用可能であり得る。
【0024】
今日、多くの技術が存在し、それらは、残念ながら、レンチキュラー印刷、ペッパーズゴースト、裸眼立体ディスプレイ、水平視差ディスプレイ、ヘッドマウントVRおよびARディスプレイ(HMD)、ならびに「フォクスログラフィー(擬似ホログラム)」として一般化された他のそのような錯覚を含む、ホログラムと混同されていることが多い。これらの技術は、真のホログラフィックディスプレイの所望の特性のいくつかを呈し得るが、識別された4つのHolodeck設計パラメータのうちの少なくとも2つに対処するのに十分な任意の方法で、人間の視覚感覚応答を刺激する能力が不足している。
【0025】
これらの課題は、Holodeckエネルギー伝搬に対して十分にシームレスなエネルギー面を生成するための従来の技術によっては首尾よく実施されていない。しかしながら、視差バリア、ホーゲル、ボクセル、回折光学素子、マルチビュー投影、ホログラフィック拡散器、回転ミラー、多層ディスプレイ、時系列ディスプレイ、ヘッドマウントディスプレイ等を含む、体積式および方向多重化明視野ディスプレイを実施するには、様々なアプローチがあるが、従来のアプローチは、画質、解像度、角度サンプリング密度、サイズ、コスト、安全性、フレームレート等に関する妥協を必要とすることがあり、最終的には実行不可能な技術となる可能性がある。
【0026】
視覚系、聴覚系、体性感覚系のためのHolodeck設計パラメータを達成するために、それぞれの系の各々の人間の鋭敏さが研究され、人間の感覚受容器を十分欺くためにエネルギー波を伝搬させることが理解される。視覚系は、約1角度分まで解像することができ、聴覚系は、わずか3度の配置差を区別し得、手の体性感覚系は、2~12mm離れた点を識別することができる。これらの鋭敏性を測定するには、様々な相反する方法があるが、これらの値は、エネルギー伝搬の知覚を刺激するためのシステムおよび方法を理解するには十分である。
【0027】
よく知られている感覚受容器のうち、人間の視覚系は、単一の光子でさえ感覚を誘発することができることを考慮すると、はるかに感度が高い。この理由のため、本導入の多くは、視覚エネルギー波伝搬に焦点を絞り、開示されたエネルギー導波路表面内に結合された極めて低い解像度のエネルギーシステムは、適切な信号を収束させて、ホログラフィック感覚上の知覚を誘発し得る。特に断りのない限り、すべての開示は、すべてのエネルギーおよび感覚領域に当てはまる。
【0028】
視認体積および視認距離が与えられた視覚系に対するエネルギー伝搬の有効設計パラメータを計算する場合、所望のエネルギー面は、有効エネルギー位置密度の多くのギガピクセルを含むように設計され得る。広い視認体積、または近視野視認に関して、所望のエネルギー面の設計パラメータは、数百ギガピクセル以上の有効エネルギー位置密度を含み得る。比較すると、所望のエネルギー源は、入力環境変数に従って、体積型ハプティクスの超音波伝搬に対しては1~250有効ギガピクセルのエネルギー位置密度、またはホログラフィック音響の音響伝搬に対しては36~3,600個の有効エネルギー位置のアレイを有するように設計され得る。注意すべき重要なことは、開示された双方向エネルギー面アーキテクチャを用いて、すべてのコンポーネントが、任意のエネルギー領域に対して適切な構造体を形成し、ホログラフィック伝搬を可能にするように構成され得ることである。
【0029】
しかしながら、今日、Holodeckを可能にするための主な課題は、利用可能な視覚技術および電磁気装置の限界を内包している。音響装置および超音波装置は、それぞれの受容野における感覚鋭敏性に基づいて所望の密度における大きさに数桁の違いがあることを考慮すると、それほど困難なものではないが、その複雑性を軽視すべきではない。ホログラフィックエマルジョンは、所望の密度を上回る解像度を伴って存在し、静止画像内の干渉パターンを符号化する一方で、最先端のディスプレイ装置は、解像度、データスループット、および製造の実現可能性によって制約される。これまで、単独のディスプレイ装置では、視力に対してほぼホログラフィックな解像度を有する明視野を有意に生成することができなかった。
【0030】
高度現実的ライト・フィールド・ディスプレイのための所望の解像度を満たすことが可能な単一のシリコンベース装置の製造は、現実的ではなく、現在の製造能力を超える極めて複雑な製造プロセスを内包し得る。既存の多数のディスプレイ装置を一緒にタイル状に並べることに対する制約は、パッケージング、電子機器回路、筐体、光学部品により形成される継ぎ目および間隙、ならびに画像化、コスト、および/またはサイズの観点から結果として必然的に実行不可能な技術となる他の多くの課題を内包する。
【0031】
本明細書に開示された実施形態は、Holodeckを構築するための現実世界の道筋を提供し得る。
【0032】
ここで、これ以降の本明細書に、添付図面を参照して、実施形態例について説明するが、添付図面は、本明細書の一部を形成し、それらは、実施されることが可能な実施形態例を例解している。本開示および付属の特許請求の範囲の中で使用されているように、「実施形態」、「実施形態例」、および「例示的実施形態」という用語は、必ずしも単一の実施形態を指しているわけではないが、それらは単一の実施形態であってもよく、また、様々な実施形態例が、実施形態例の範囲または趣旨から逸脱しなければ、容易に組み合わされ、同義的に使用され得る。さらに、本明細書内で使用される専門用語は、実施形態例を説明することのみを目的としており、限定されたものであることを意図されていない。この点において、本明細書内で使用されているように、用語「in」は、「の中(in)」および「の上(on)」を含み得、用語「a」、「an」、および「the」は、単数および複数を指すことを含み得る。さらに、本明細書内で使用されているように、用語「by」は、また、その文脈に従って「から(from)」をも意味し得る。さらに、本明細書内で使用されているように、用語「if」は、また、その文脈に従って「when(の場合)」または「on(のとき)」をも意味し得る。さらに、本明細書内で使用されているように、単語「および/または」は、関連して列挙された項目のうちの1つ以上の任意およびすべての可能な組み合わせを指し、包含し得る。
【0033】
ホログラフィックシステムの検討
明視野エネルギー伝搬解像度の概要
明視野およびホログラフィックディスプレイは、エネルギー面位置が、視認体積内に伝搬された角度、色、および強度の情報を提供する複数の投影の結果である。開示されたエネルギー面は、追加の情報が同じ表面を通って共存および伝搬する機会を提供し、他の感覚系応答を誘発する。立体ディスプレイとは異なり、空間内の収束されたエネルギー伝搬経路の視認される位置は、視認者が視認体積の周りを移動しても変化せず、多数の視認者が、あたかも対象物が本当にそこに存在するかのように、実世界空間内の伝搬された対象物を同時に観察し得る。いくつかの実施形態では、エネルギーの伝搬は、同じエネルギー伝搬経路内に配置され得るが、反対方向に配置されてもよい。例えば、エネルギー伝搬経路に沿ったエネルギー放出およびエネルギー捕捉は、本開示のいくつかの実施態様では、両方とも可能である。
【0034】
図1は、感覚受容器応答の刺激に関連した変数を例示する概略図である。これらの変数には、表面対角01、表面幅02、表面高さ03、確定したターゲット座席距離18、ディスプレイの中心からの視界に対するターゲット座席の視野04、両眼の間のサンプルとしてここで実証された中間サンプルの数05、大人の眼間の平均離隔距離06、人間の眼の角度分当たりの平均解像度07、ターゲット視認者位置と表面幅との間に形成される水平視野08、ターゲット視認者位置と表面高さとの間に形成される垂直視野09、結果として得られる水平導波路素子解像度、または表面を横切る素子の総数10、結果として得られる垂直導波路素子解像度、または表面を横切る素子の総数11、両眼の間における眼間の間隔、および両眼の間の角度投影に対する中間サンプルの数に基づいたサンプル距離12、が含まれ得る。角度サンプリングは、サンプル距離およびターゲット座席距離13に基づき得、導波路素子当たりの全解像度水平方向(Horizontal)は、所望の角度サンプリング14から導出され得、導波路素子当たりの全解像度垂直方向(Vertical)は、所望の角度サンプリング15から導出され得る。デバイス水平方向(Device Horizontal)は、所望の慎重なエネルギー源の確定された数のカウント16であり、デバイス垂直方向(Device Vertical)は、所望の慎重なエネルギー源の確定された数のカウント17である。
【0035】
所望の最小解像度を理解するための方法は、視覚(または他の)感覚受容器応答の十分な刺激を確保するための以下の基準、すなわち、表面サイズ(例えば、84インチ対角線)、表面アスペクト比(例えば、16:9)、座席距離(例えば、ディスプレイからの距離128インチ)、座席視野(例えば、ディスプレイの中心に対して120度または+/-60度)、ある距離を隔てた所望の中間サンプル(例えば、両眼の間にある1つの追加伝搬経路)、大人の眼間の平均離隔距離(約65mm)、および人間の目の平均解像度(約1角度分)に基づき得る。これらの例の値は、具体的なアプリケーション設計パラメータに応じたプレースホルダとみなされるべきである。
【0036】
さらに、視覚感覚受容器に起因する値の各々は、他の系と置き換えられ、所望の伝搬経路パラメータを決定し得る。他のエネルギー伝播の実施形態の場合、聴覚系の角度感度を3度と低くなるように、また、手の体性感覚系の空間解像度を2~12mmと小さくなるように考慮され得る。
【0037】
これらの知覚の鋭敏さを測定するための様々な相反する方法が存在するが、これらの値は、仮想エネルギー伝搬の知覚を刺激するシステムおよび方法を理解するのに十分である。設計解像度を考慮するための多くの方法が存在するが、以下に提案される原理体系は、実用的な製品検討と感覚系の生物学的な解像限界とを組み合わせる。当業者には理解されるように、以下の概要は、かかる任意のシステム設計を単純化したものであり、単なる例示的な目的のみのために考慮されるべきである。
【0038】
感覚系の解像限界が理解されると、以下が与えられれば、受け取る感覚系が、単一のエネルギー導波路素子と隣接する素子とを識別できないように、総エネルギー導波路素子密度を計算することができる。
【数1】
【0039】
上記の計算の結果、ほぼ32×18°の視野が得られ、ほぼ1920×1080個(最も近いフォーマットに丸められた)のエネルギー導波路素子が所望される。また、視野が(u,v)の両方に対して両立し、エネルギー位置のより規則正しい空間サンプリング(例えば、ピクセルアスペクト比)を提供するように、変数を制約することもできる。システムの角度サンプリングが、最適化された距離における2点間で定義されたターゲット視認体積位置、および追加伝搬エネルギー経路を仮定すると、以下のように与えられる。
【数2】
【0040】
この場合、眼間距離を活用してサンプル距離を計算するが、任意の尺度を活用して所与の距離としての適切なサンプル数を説明し得る。上記の変数を考慮すると、0.57°当たり約1本の光線が望ましく、別々の感覚系当たりの系全体の解像度が、算出され得、以下のように与えられる。
【数3】
【0041】
上記のシナリオを使って、視力システムに対して対処されたエネルギー面のサイズ、および角度解像度が与えられると、その結果得られるエネルギー面は、望ましくは、約400k×225kピクセルのエネルギー分解能位置、または90ギガピクセルのホログラフィック伝搬密度を含み得る。これらの与えられた変数は、単なる例示的な目的のみのためであり、他の多くの感覚及びエネルギーの計量上の考察は、エネルギーのホログラフィック伝搬の最適化に対して検討されるべきである。追加の実施形態では、1ギガピクセルのエネルギー分解能位置が、入力変数に基づいて求められ得る。追加の実施形態では、1,000ギガピクセルのエネルギー分解能位置が、入力変数に基づいて求められ得る。
【0042】
現行技術の限界
能動領域、デバイス電子機器回路、パッケージング、および機械的エンベロープ
図2は、ある特定の機械的形状因子を伴う能動領域22を有するデバイス20を例解する。デバイス20は、電力供給のためのドライバ23および電子機器回路24を含み、能動領域22に接続し得、その能動領域は、xおよびyの矢印により示される寸法を有する。このデバイス20は、電力および冷却のコンポーネントを駆動するためのケーブル配線および機械的構造体を考慮に入れておらず、さらに、機械的実装面積は、可撓ケーブルをデバイス20の中に導入することによって最小化され得る。また、かかるデバイス20に対する最小設置面積は、M:xおよびM:yの矢印により示される寸法を有する機械的エンベロープ21と呼ばれ得る。このデバイス20は、単に例解目的のみのためであり、特定用途向け電子機器回路設計は、機械的エンベロープ・オーバーヘッドをさらに減らす可能性があるが、ほとんどすべての場合において、デバイスの能動領域の正確なサイズとはなり得ない。一実施形態では、このデバイス20は、マイクロOLED、DLPチップ、もしくはLCDパネル、または画像照明の目的を有する他の任意の技術に対する能動画像領域22と関連するため、電子機器回路の依存状態を例解する。
【0043】
いくつかの実施形態では、より大規模なディスプレイ全体上に多数の画像を集約するために、他の投影技術を検討することも可能となり得る。しかしながら、このことは、投写距離、最小焦点、光学品質、均一なフィールド解像度、色収差、熱特性、較正、整列、追加サイズ、または形状因子に対するより大きな複雑化によるコストをもたらし得る。最も実用的な応用の場合、数十または数百個のこれらの投射源20をホストとして機能させることは、結果として、より信頼性が低く、より大規模な設計となり得る。
【0044】
単に例示的な目的だけのため、3840×2160サイトのエネルギー位置密度を有するエネルギーデバイスを仮定すると、エネルギー面に対して望ましい個別のエネルギーデバイス(例えば、デバイス10)の数を算出し得、以下のように与えられる。
【数4】
【0045】
上記の解像度の考慮を前提とすると、
図2に示すものと同様の、ほぼ105×105個の装置が所望され得る。数多くの装置が、規則正しい格子状にマッピングされ、またはマッピングされなくてもよいような様々なピクセル構造体から構成されることに注意されたい。各完全なピクセル内に追加のサブピクセルまたは位置が存在するという場合には、これらは、活用され、追加の解像度または角度密度を生成し得る。追加の信号処理を使用して、ピクセル構造体(複数可)の指定された位置に従って、明視野を正しい(u、v)座標に変換する方法を決定することができ、各装置の、既知の較正された明示的な特性となり得る。さらに、他のエネルギー領域は、これらの比率および装置構造体の異なる取り扱いを必要とし得、当業者は、所望の周波数領域の各々の間にある直接的な内在的関係を理解するであろう。これについては、以降の開示の中でより詳細に示され、検討されるであろう。
【0046】
結果得られた計算を使用して、最大解像度エネルギー面を生成するには、これらの個別の装置のうちのどれだけの個数が望ましいのかを理解し得る。この場合、視力閾値を達成するには、約105×105個、または約11,080個の装置が所望され得る。十分な感覚ホログラフィック伝搬に対してこれらの利用可能なエネルギー位置からシームレスなエネルギー面を作り出すことには、課題および斬新さが存在する。
【0047】
シームレスなエネルギー面の概要
エネルギー・リレーのアレイの構成および設計
いくつかの実施形態では、各装置の機械的構造の制約による継ぎ目がない個別装置のアレイから高エネルギー位置密度を生成する課題に対処するためのアプローチについて開示されている。一実施形態では、エネルギー伝搬リレーシステムにより、能動装置領域の有効サイズを増加させることが、機械的寸法を満たすか、または超過することを可能にして、リレーのアレイを構成し、かつ単一のシームレスなエネルギー面を形成し得る。
【0048】
図3は、かかるエネルギー・リレーシステム30の一実施形態を例解する。図に示すように、リレーシステム30は、機械的エンベロープ32に搭載されたデバイス31を含み得、デバイス31からエネルギーを伝搬させるエネルギー・リレー要素33を有する。リレー素子33は、デバイスの複数の機械的エンベロープ32が複数のデバイス31のアレイ中に配置されているときに生じ得る任意の間隙34を減らす能力を提供するように構成され得る。
【0049】
例えば、デバイスの能動領域310が20mm×10mmであり、かつ機械的エンベロープ32が40mm×20mmである場合、各デバイス31の機械的エンベロープ32を変化または衝突させずにこれらの素子33のアレイを共にシームレスに整列することができると仮定すると、エネルギー・リレー要素33は、2対1の倍率で設計され、小端部(矢印A)上に約20mm×10mm、および拡大端部(矢印B)上に約40mm×20mmのテーパ形状を生成し得る。機械的に、リレー素子33は、一緒に結合または溶融され、各デバイス31間の最低限の継ぎ目間隙34を確保しながら整列し、かつ研磨し得る。かかる一実施形態では、目の視力限界より小さい継ぎ目間隙34を達成することが可能になる。
【0050】
図4は、一緒に形成され、追加の機械的構造体430に確実に固定されたエネルギー・リレー要素410を有するベース構造体400の一例を示す。シームレスなエネルギー面420の機械的構造体は、複数のエネルギー・リレー要素410、450を、リレー要素410、450を搭載するための結合または他の機械的プロセスを通じて、同じベース構造体に直列に結合する機能を提供する。いくつかの実施態様では、各リレー要素410は、融着され、接合され、接着され、圧力嵌合され、整列され、またはそれ以外では、一緒に取り付けられて、その結果得られるシームレスなエネルギー面420を形成し得る。いくつかの実施態様では、装置480は、リレー要素410の後部に搭載され、パッシブまたはアクティブ調芯されて、決められた公差を維持する範囲内で適切なエネルギー位置に整列することを確保し得る。
【0051】
一実施形態では、シームレスなエネルギー面は、1つ以上のエネルギー位置を備え、1つ以上のエネルギー・リレー要素スタックは、第1および第2の側面を備え、各エネルギー・リレー要素スタックは、1つ以上のエネルギー位置とシームレス表示面との間で延在する伝搬経路に沿ってエネルギーを指向する単一のシームレス表示面を形成するように配置され、ここで、終端エネルギー・リレー要素の任意の2つの隣接する第2の側面の端部間距離は、単一のシームレス表示面の幅より大きい距離において20/40の映像よりも良好な人間の視力によって定義されるような最小知覚可能外形よりも小さい。
【0052】
一実施形態では、シームレスなエネルギー面の各々は、横方向および長手方向の配向に第1および第2の表面を形成する1つ以上の構造体を各々有する1つ以上のエネルギー・リレー要素を備える。第1のリレー表面は、結果として正または負の倍率となる第2のリレー表面と異なる領域を有し、第2のリレー表面全体を横切る表面輪郭の法線に対して+/-10度の角度を実質的に満たすように、第2のリレー表面を通ってエネルギーを通過させる第1および第2のリレー表面の両方に対して明白な表面輪郭を伴って構成されている。
【0053】
一実施形態では、多数のエネルギー領域は、視覚、聴覚、触覚、または他のエネルギー領域を含む1つ以上の感覚Holodeckエネルギー伝搬経路を指向するように、単一のエネルギー・リレー内、または複数のエネルギー・リレーの間に構成され得る。
【0054】
一実施形態では、シームレスなエネルギー面は、1つ以上のエネルギー領域を同時に受信および放出の両方を行ってそのシステム全体にわたって双方向エネルギー伝搬を提供するように、各第2の側面に対して2つ以上の第1の側面を含むエネルギー・リレーで構成される。
【0055】
一実施形態では、エネルギー・リレーは、ゆるやかなコヒーレント素子として提供される。
【0056】
コンポーネント操作された構造の導入
横アンダーソン局在エネルギー・リレーにおける開示された進展
エネルギー・リレーの特性は、横アンダーソン局在を誘発させるエネルギー・リレー要素に対して本明細書に開示された原理に従って大幅に最適化され得る。横アンダーソン局在は、横方向には無秩序であるが長手方向には一貫性のある材料を通って輸送される光線の伝搬である。
【0057】
これは、アンダーソン局在現象を生じさせる材料の影響は、波の干渉が横方向の配向の伝搬を完全に制限し得る一方で長手方向の配向の伝搬を継続するような多重散乱経路間のランダム化によるよりも、全反射による影響を受けにくいことを意味し得る。
【0058】
さらに重要な利点としては、従来のマルチコア光ファイバー材料のクラッドを除去することである。このクラッドは、ファイバー間のエネルギーの散乱を機能的に除去するが、同時に光線エネルギーに対する障壁として機能し、これによって少なくともコア対クラッド比(例えば、70:30のコア対クラッド比では、受信されたエネルギー伝送のうちの最大70%で送信し得る)まで伝送を減少させ、さらに、伝搬されたエネルギー内に強いピクセル化パターニングを形成する。
【0059】
図5Aは、かかる1つの非アンダーソン局在エネルギー・リレー500の一例の端面図を示し、ここでは、画像が、光ファイバーの固有の特性のためにピクシレーションおよびファイバー・ノイズが現れ得るマルチコア光ファイバーを介してリレーされている。従来のマルチモードおよびマルチコア光ファイバーを使うと、リレーされた画像は、離散的なアレイコアの全反射特性のために本質的にピクセル化され得、そこでは、任意のコア間クロストークが変調伝達関数を低下させ、かつ輪郭ボケを増加させるであろう。従来のマルチコア光ファイバーを使って結果として生成された画像は、
図3に示すものと同様の残留固定ノイズファイバーパターンを有する傾向がある。
【0060】
図5Bは、横アンダーソン局在の特性を呈する材料を含むエネルギー・リレーを通って同じリレー画像550の一例を例解し、ここでは、リレーパターンが、
図5Aからの固定されたファイバーパターンと比較してより大きな密度の粒子構造を有する。一実施形態では、ランダム化された微小コンポーネント操作された構造を含むリレーは、横アンダーソン局在を誘発し、市販のマルチモードガラス光ファイバーよりも高い、解決可能な解像度の伝搬で光をより有効に輸送する。
【0061】
コストおよび重量の両方に関して、横アンダーソン局在材料特性には大きな利点があり、ここで、同様の光学グレードのガラス材料が、一実施形態内で生成された同じ材料のコストよりも10~100倍以上のコストおよび重量がかかる可能性があり、ここでは、開示されたシステムおよび方法は、当技術分野で知られる他の技術を凌駕してコストおよび品質の両方を改善する重要な機会を実証するランダム化された微小コンポーネント操作された構造を含む。
【0062】
一実施形態では、横アンダーソン局在を呈するリレー要素は、三次元格子状に配置された3つの各々の直交平面内に、複数の少なくとも2つの異なるコンポーネント操作された構造を含み得、その複数の構造体は、三次元格子内の横方向平面内の材料波伝搬特性のランダム化された分布、および三次元格子内の長手方向平面内の材料波伝搬特性の同値チャネルを形成し、そこでは、エネルギー・リレーを通って伝搬する局在エネルギー波が、横方向の配向に対して長手方向の配向により高い輸送効率を有する。
【0063】
一実施形態では、多数のエネルギー領域は、単一内、または多数の横アンダーソン局在エネルギー・リレーの間に構成され、視覚、聴覚、触覚、または他のエネルギー領域を含む1つ以上の感覚Holodeckエネルギー伝搬経路を指向し得る。
【0064】
一実施形態では、シームレスなエネルギー面は、1つ以上のエネルギー領域を同時に受信および放出の両方を行ってそのシステム全体にわたって双方向エネルギー伝搬を提供するように、各第2の側面に対して2つ以上の第1の側面を含む横アンダーソン局在エネルギー・リレーで構成される。
【0065】
一実施形態では、横アンダーソン局在エネルギー・リレーは、ゆるやかなコヒーレント素子、またはフレキシブルなエネルギー・リレー要素として構成されている。
【0066】
4D plenoptic function関数に関する考察
ホログラフィックウェーブガイド・アレイを通るエネルギーの選択的伝搬
上記および本明細書全体にわたって考察されているように、明視野ディスプレイシステムは、一般に、エネルギー源(例えば、照明源)、および上記の考察で明確に示したような、十分なエネルギー位置密度で構成されたシームレスなエネルギー面を含む。複数のリレー要素を使用して、エネルギー装置からシームレスなエネルギー面にエネルギーをリレーし得る。一旦、エネルギーが所要のエネルギー位置密度を有するシームレスなエネルギー面に送達されると、エネルギーは、開示されたエネルギー導波路システムを介して4D plenoptic function関数に従って伝搬され得る。当業者により理解されるように、4D plenoptic function関数は、当技術分野でよく知られており、本明細書では、これ以上詳述しない。
【0067】
エネルギー導波路システムは、4D plenoptic function関数の角度コンポーネントを表すことを通じて通過するエネルギー波の角度方向を変化させるように構成された構造体と共に、4D plenoptic function関数の空間座標を表すシームレスなエネルギー面に沿って複数のエネルギー位置を通ってエネルギーを選択的に伝搬させ、そこでは、伝搬されたエネルギー波は、4D plenoptic function関数により指向された複数の伝搬経路に従って空間内に収束し得る。
【0068】
ここで、4D plenoptic function関数に従って、4D画像空間における明視野エネルギー面の一例を示した
図6を参照する。この図は、エネルギーの光線が視体積内の様々な位置から空間630内でどのように収束するかを説明する際の視認者620へのエネルギー面600のレイ・トレースを示している。図に示すように、各導波路素子610は、エネルギー面600を通るエネルギー伝搬640を説明する4次元情報を画定する。2つの空間次元(本明細書では、xおよびyと呼ばれる)とは、画像空間内で観察され得る物理的な複数のエネルギー位置、ならびに角度成分θおよびφ(本明細書では、uおよびvと呼ばれる)であり、このことは、エネルギー導波路アレイを通って投影されるときに仮想空間内で観察される。通常、および4D plenoptic function関数に従って、複数の導波路(例えば、小型レンズ)は、本明細書に記載されたホログラフィックまたは明視野システムを形成する際、u、v角度成分により画定された方向に沿って、x、y次元から仮想空間内の特定の位置にエネルギー位置を指向することができる。
【0069】
しかしながら、当業者であれば、明視野およびホログラフィックディスプレイ技術に対する重要な課題は、回折、散乱、拡散、角度方向、較正、焦点、視準、曲率、均一性、素子クロストーク、ならびに減少する有効解像度ならびに極めて忠実にエネルギーを正確に収束させることができないことの一因となる他の多数のパラメータのいずれかを正確に考慮しなかった設計のために、制御されていないエネルギー伝搬を引き起こすことを理解するであろう。
【0070】
一実施形態では、ホログラフィックディスプレイと関連付けられた課題に対処するための選択的エネルギー伝播への手法は、エネルギー抑制要素、および4D plenoptic関数により画定された環境の中に、導波路の開口を略平行エネルギーで実質的に満たすことを含み得る。
【0071】
一実施形態では、エネルギー導波路のアレイは、単一の導波路素子を通過するのみとするように、各エネルギー位置の伝搬を制限するように配置された1つ以上の素子によって抑制されたシームレスなエネルギー面に沿って、複数のエネルギー位置に対する所定の4D関数により画定された固有の方向において、導波路素子の有効開口を通って延在し、かつそれを実質的に満たすように構成されている、各導波路素子に対する複数のエネルギー伝搬経路を画定し得る。
【0072】
一実施形態では、多数のエネルギー領域は、単一のエネルギー導波路内に、または多数のエネルギー導波路の間に構成され、視覚、聴覚、触覚、または他のエネルギー領域を含む1つ以上の感覚Holodeckエネルギー伝搬を指向し得る。
【0073】
一実施形態では、エネルギー導波路およびシームレスなエネルギー面は、1つ以上のエネルギー領域を受信および放出の両方を行うように構成され、システム全体を通じて双方向エネルギー伝搬を提供する。
【0074】
一実施形態では、エネルギー導波路は、エネルギーの非線形または非規則的なエネルギー分布を伝搬するように構成されており、そのエネルギー分布は、非送信ボイド領域を含み、デジタル符号化、回折、屈折、反射、グリン、ホログラフィック、フレネル、または壁、テーブル、床、天井、部屋、もしくは他の幾何学ベース環境を含む任意のシームレスなエネルギー面の向きのための同様な導波路構成を活用する。さらなる実施形態では、エネルギー導波路素子は、ユーザが360度構成でエネルギー面のすべての周辺からホログラフィック画像を視認することを可能にする任意の表面プロファイルおよび/または卓上視野を提供する様々な形状を生成するように構成され得る。
【0075】
一実施形態では、エネルギー導波路アレイ素子は、反射表面としてもよく、それらの素子の配置は、六角形、正方形、不規則、半規則、湾曲、非平面、球面、円筒、傾斜規則、傾斜不規則、空間的に変化する、かつ/または多層化されてもよい。
【0076】
シームレスなエネルギー面内の任意のコンポーネントの場合、導波路またはリレーコンポーネントとしては、以下に限定されないが、光ファイバー、シリコン、ガラス、ポリマー、光リレー、回折、ホログラフィック、屈折、または反射素子、光学面板、エネルギー結合器、ビームスプリッタ、プリズム、偏光素子、空間光変調器、能動ピクセル、液晶セル、透明ディスプレイ、またはアンダーソン局在もしくは全反射を呈する任意の同様な材料を挙げることができる。
【0077】
Holodeckの実現
ホログラフィック環境内で人間の感覚受容器を刺激するための双方向シームレスなエネルギー面システムの集約
多数のシームレスなエネルギー面を一緒にタイル張り、融着、接合、取り付け、および/または縫い合わせを行い、部屋全体を含む任意のサイズ、形状、輪郭、または形状因子を形成することによって、シームレスなエネルギー面システムの大規模な環境を構築することが可能になる。各エネルギー面システムは、双方向Holodeckエネルギーの伝搬、放出、反射、または検知のために集合的に構成されたベース構造体、エネルギー面、リレー、導波路、装置、および電子機器回路を有するアセンブリを含み得る。
【0078】
一実施形態では、タイル張り式シームレスエネルギーシステムの環境が、集約されて所与の環境内のすべての表面まで構成する設備を含む、大きくシームレスな平面または曲面壁を形成し、シームレス、不連続面、カット面、曲面、円筒、球面、幾何学的、または非規則的な形状の任意の組み合わせとして構成されている。
【0079】
一実施形態では、平面表面の集約タイルは、劇場または会場ベースのホログラフィックエンターテイメントのための壁サイズのシステムを形成する。一実施形態では、平面表面の集約タイルは、ケーブベースのホログラフィー設置のために天井および床の両方を含む4~6つの壁を有する部屋を網羅する。一実施形態では、湾曲した表面の集約タイルは、没入型ホログラフィック設備のための円筒型シームレス環境を生成する。一実施形態では、シームレス球形表面の集約タイルは、没入型Holodeckベース体験のためのホログラフィックドームを生成する。
【0080】
一実施形態では、シームレスな湾曲エネルギー導波路の集約タイルは、エネルギー導波路構造体内のエネルギー抑制要素の境界に沿って正確なパターンに従う機械端部を提供し、隣接する導波路表面の隣接するタイル状機械端部を接合、整列、または溶融し、結果としてモジュール式のシームレスなエネルギー導波路システムをもたらす。
【0081】
集約タイル環境のさらなる実施形態では、エネルギーは、多数同時エネルギー領域に対して双方向に伝搬される。さらなる実施形態では、エネルギー面は、導波路を使って同じエネルギー面から同時に表示および捕捉の両方を行う能力を提供し、その導波路は、明視野データが導波路を通って照明源により投影され、同時に同じエネルギー面を通って受信され得るように設計されている。さらなる実施形態では、深度検知および能動走査技術をさらに活用して、正確な世界座標内のエネルギー伝搬と視認者との間の相互作用を可能にし得る。さらなる実施形態では、エネルギー面および導波路は、触覚興奮または体積触覚学のフィードバックを誘発するような周波数を放出、反射、または収束させるように動作可能である。いくつかの実施形態では、双方向エネルギー伝搬および集約表面の任意の組み合わせが可能である。
【0082】
一実施形態では、システムは、少なくとも2つのエネルギー装置をシームレスなエネルギー面の同じ部分にペアにするために、2つ以上の経路エネルギー結合器を使用して別々にペアにされた、1つ以上のエネルギー装置を伴うエネルギー面を通ってエネルギーの双方向放出および検知を可能にするエネルギー導波路を備え、または1つ以上のエネルギー装置は、エネルギー面の後ろに固定され、ベース構造体に固定された追加のコンポーネントに、または軸外の直接もしくは反射の投影もしくは検知のための導波路のFOVの前方かつ外側の位置に、最も近接しており、その結果得られたエネルギー面は、双方向エネルギー伝送を提供し、その双方向エネルギー伝送は、導波路がエネルギーを収束させ、第1の装置がエネルギーを放出させ、そして第2の装置がエネルギーを検知するのを可能にし、そこでは、その情報を処理し、以下に限定されないが、4D plenopticアイ、および伝搬エネルギーパターン内干渉の網膜追跡もしくは検知、深度推定、近似、動作追跡、画像、色、もしくは音響情報、または他のエネルギー周波数解析を含むコンピュータ視覚関連タスクを実行する。さらなる実施形態では、追跡された位置は、双方向に捕捉されたデータと投影情報との間の干渉に基づいて、エネルギーの位置を能動的に計算し、修正する。
【0083】
いくつかの実施形態では、超音波センサ、可視電磁ディスプレイ、および超音波放出装置を含む3つのエネルギー装置の複数の組み合わせが、各装置のエネルギー領域に特有の加工特性、ならびに超音波および電磁エネルギーが、各装置のエネルギーを別々に指向および収束させ、分離したエネルギー領域のために構成されている他の導波路素子によっては実質的に影響を受けない能力をそれぞれ提供するように構成された2つの加工導波路素子、を含む3つの第1の表面の各々と一緒に単一の第2のエネルギー・リレー表面の中に結合されたエネルギーを伝搬させる3つの第1のリレー表面の各々、に対して共に構成されている。
【0084】
いくつかの実施形態では、符号化/復号化技術、ならびに較正された構成ファイルに基づいてエネルギー伝搬に適切な較正情報にデータを変換するための専用の集積システムを使用して、効率的な製造がシステムアーチファクトの除去、および得られたエネルギー面の幾何学的マッピングの生成を可能にする較正手順が開示されている。
【0085】
いくつかの実施形態では、一連の追加のエネルギー導波路、および1つ以上のエネルギー装置が1つのシステムに一体化され、不明瞭なホログラフィックピクセルを生成し得る。
【0086】
いくつかの実施形態では、追加の導波路要素が、エネルギー抑制要素、ビームスプリッタ、プリズム、能動視差バリア、または偏光技術を含めて一体化され、導波路の直径よりも大きい空間解像度および/または角度解像度を提供し、または他の超解像度の目的のために提供し得る。
【0087】
いくつかの実施形態では、開示されたエネルギーシステムは、また、仮想現実(VR)または拡張現実(AR)などのウェアラブル双方向装置としても構成され得る。他の実施形態では、エネルギーシステムは、表示または受信されたエネルギーが、視認者に対して空間内に決められた平面の最も近いところに焦点を合わせるような調整光学素子(複数可)を含み得る。いくつかの実施形態では、ウェーブガイド・アレイは、ホログラフィックヘッドマウントディスプレイに組み込まれ得る。他の実施形態では、システムは、視認者がエネルギーシステムおよび現実世界環境(例えば、透明ホログラフィックディスプレイ)の両方を見ることが可能になる多数の光学経路を含み得る。これらの例では、システムは、他の方法に加えて近視野として提示され得る。
【0088】
いくつかの実施形態では、データの送信は、情報およびメタデータの任意のデータセットを受信し、当該データセットを分析し、材料特性、ベクトル、表面ID、より疎なデータセットを形成する新規ピクセルデータを受信または割り当てを行う、選択可能または可変の圧縮率を有する符号化処理を含み、そこでは、受信されたデータは、2D、立体、マルチビュー、メタデータ、明視野、ホログラフィック、幾何学的形状、ベクトルもしくはベクトル化されたメタデータを含んでもよく、符号器/復号器は、2D、2Dプラス深度、メタデータ、もしくは他のベクトル化された情報、立体、立体プラス深度、メタデータ、もしくは他のベクトル化された情報、マルチビュー、マルチビュープラス深度、もしくは他のベクトル化された情報、ホログラフィック、または明視野コンテンツに対する画像処理を含む実時間またはオフラインのデータを、深度メタデータの有無にかかわらず深度推定アルゴリズムを介して変換する能力を提供し得、逆光線追跡方法は、特徴付けられた4D plenoptic function関数を介して、様々な2D、立体、マルチビュー、体積、明視野、またはホログラフィックのデータから実世界座標に逆光線追跡によって生成されて得られた変換データを適切にマッピングする。これらの実施形態では、所望の全データ送信は、未処理の明視野データセットよりも数桁小さい送信情報となり得る。
【0089】
明視野およびホログラフィックウェーブガイド・アレイにおけるエネルギーの選択的伝搬
図7は、複数のエネルギー伝搬経路108を画定するように動作可能なエネルギー導波路システム100の一実施形態の上面斜視図を例解する。エネルギー導波路システム100は、複数のエネルギー伝搬経路108に沿ってエネルギーをそこを通って指向させるように構成されたエネルギー導波路のアレイ112を備える。一実施形態では、複数のエネルギー伝搬経路108は、アレイ116の第1の側面上の複数のエネルギー位置118を通ってアレイ114の第2の側面まで延在する。
【0090】
図7および
図9Hを参照すると、一実施形態では、複数のエネルギー伝搬経路108の第1のサブセット290は、第1のエネルギー位置122を通って延在する。第1のエネルギー導波路104は、複数のエネルギー伝搬経路108のうちの第1のサブセット290の第1のエネルギー伝搬経路120に沿ってエネルギーを指向させるように構成されている。第1のエネルギー伝搬経路120は、第1のエネルギー位置122と第1のエネルギー導波路104との間に形成された第1の主光線138によって画定され得る。第1のエネルギー伝搬経路120は、第1のエネルギー位置122と第1のエネルギー導波路104との間に形成された光線138Aおよび138Bを含み得、それらの光線は、エネルギー伝搬経路120Aおよび120Bに沿って第1のエネルギー導波路104によって、それぞれ、指向されている。第1のエネルギー伝搬経路120は、第1のエネルギー導波路104から、アレイ114の第2の側面に向かって、延在し得る。一実施形態では、第1のエネルギー伝搬経路120に沿って指向されたエネルギーは、エネルギー伝搬経路120Aおよび120Bとの間に、またはそれらを含めて1つ以上のエネルギー伝搬経路を含み、それらの伝搬経路は、第1の主光線138によって第2の側面114を通って伝搬された角度に実質的に平行である方向に第1のエネルギー導波路104を通って指向されている。
【0091】
いくつかの実施形態は、第1のエネルギー伝搬経路120に沿って指向されたエネルギーが、エネルギー伝搬経路120Aおよび120B、ならびに第1の主光線138に対して実質的に平行である方向に第1のエネルギー導波路104に退出し得るように構成され得る。第2の側面114上のエネルギー導波路素子112を通って延在するエネルギー伝搬経路は、実質的に同様の伝搬方向の複数のエネルギー伝搬経路を含むと推定され得る。
【0092】
図8は、エネルギー導波路システム100の一実施形態の正面例解図である。第1のエネルギー伝搬経路120は、少なくとも第1のエネルギー位置122によって決定される、第1のエネルギー導波路104から延びる一意の方向208に、アレイの第2の側114に向かって延び得る。第1のエネルギー導波路104は、空間座標204により画定され得、少なくとも第1のエネルギー位置122により確定されている固有の方向208は、第1のエネルギー伝搬経路120の方向を画定する角度座標206によって画定され得る。空間座標204および角度座標206は、第1のエネルギー伝搬経路120の固有の方向208を画定する4次元plenoptic座標セット210を形成し得る。
【0093】
一実施形態では、第1のエネルギー導波路104を通る第1のエネルギー伝搬経路120に沿って指向されたエネルギーは、第1のエネルギー導波路104の第1の開口134を実質的に充填し、エネルギー伝搬経路120Aおよび120Bとの間に位置し、かつ第1のエネルギー伝搬経路120の方向と平行である1つ以上のエネルギー伝搬経路に沿って伝搬する。一実施形態では、第1の開口134を実質的に充填する1つ以上のエネルギー伝搬経路は、第1の開口134の直径のうちの50%超を含み得る。
【0094】
好ましい実施形態では、第1の開口134を実質的に充填する第1のエネルギー導波路104を通る第1のエネルギー伝搬経路120に沿って指向されたエネルギーは、第1の開口134の直径のうちの50%~80%を含み得る。
【0095】
図7および
図9A~
図9Hを再び参照すると、一実施形態では、エネルギー導波路システム100は、第1の側面116と第2の側面114との間のエネルギーの伝播を制限し、隣接する導波路112間のエネルギー伝播を抑制するように位置付けられたエネルギー抑制要素124をさらに備え得る。一実施形態では、エネルギー抑制要素は、第1の開口134を通って延在しない、複数のエネルギー伝播経路108の第1のサブセット290の一部分に沿ったエネルギー伝播を抑制するように構成される。一実施形態では、エネルギー抑制要素124は、第1の側面116で、エネルギー導波路112のアレイと複数のエネルギー位置118との間に配置され得る。一実施形態では、エネルギー抑制要素124は、第2の側面114で、複数のエネルギー位置118とエネルギー伝播経路108との間に配置され得る。一実施形態では、エネルギー抑制要素124は、第1の側面116または第2の側面114で、エネルギー導波路112のアレイまたは複数のエネルギー位置118と直交に配置することができる。
【0096】
一実施形態では、第1のエネルギー伝搬経路120に沿って指向されたエネルギーは、第2のエネルギー導波路128を通る第2のエネルギー伝搬経路126に沿って指向されたエネルギーと一緒に収束し得る。第1および第2のエネルギー伝搬経路は、アレイ112の第2の側面114上の位置130において収束し得る。一実施形態では、第3および第4のエネルギー伝搬経路140、141もまた、アレイ112の第1の側面116上の位置132において収束し得る。一実施形態では、第5および第6のエネルギー伝搬経路142、143もまた、アレイ112の第1および第2の側面116、114との間の位置136において収束し得る。
【0097】
一実施形態では、エネルギー導波路システム100は、通過するエネルギーの角度方向を変更するように構成された構造体、例えば、屈折素子、回折素子、反射素子、屈折率分布型素子、ホログラフィック素子、または他の光学素子、少なくとも1つの開口数を含む構造体、エネルギーを少なくとも1つの内部表面から向け直すように構成された構造体、光リレー等などの、エネルギーを指向させるための構造体を備え得る。導波路112は、
a)屈折、回折、または反射、
b)単層または複合多層素子、
c)ホログラフィック光学素子およびデジタル符号化光学系、
d)3Dプリント素子、またはリソグラフィックマスタもしくはレプリカ、
e)フレネルレンズ、回折格子、ゾーンプレート、バイナリ光学素子、
f)レトロ反射素子、
g)光ファイバー、全反射、またはアンダーソン局在化、
h)屈折率分布型光学系、または種々の屈折率整合材料、
i)ガラス、ポリマー、気体、固体、液体、
j)音響導波路、
k)マイクロおよびナノスケール素子、または
l)偏光、プリズム、もしくはビームスプリッタ、などの双方向エネルギー指向構造体もしくは材料のいずれか、または組み合わせを含み得ることを認識されたい。
【0098】
一実施形態では、エネルギー導波路システムが、エネルギーを双方向に伝搬させる。一実施形態では、エネルギー導波路が、機械的エネルギーの伝搬のために構成されている。一実施形態では、エネルギー導波路が、電磁エネルギーの伝搬のために構成されている。一実施形態では、エネルギー導波路素子内の1つ以上の構造体内、およびエネルギー導波路システムを含む1つ以上の層内で適切な材料特性を絡合すること、層状化すること、反射させること、組み合わせること、または他の方法で供給することによって、エネルギー導波路が、機械的、電磁的、および/または他の形態のエネルギーを同時に伝搬させるように構成されている。
【0099】
一実施形態では、エネルギー導波路が、4D座標系内で、uおよびvに対して、それぞれ異なる比率を有するエネルギーを伝搬させる。一実施形態では、エネルギー導波路が、アナモルフィックな関数を使用してエネルギーを伝搬させる。一実施形態では、エネルギー導波路が、エネルギー伝搬経路に沿って複数の素子を備える。一実施形態では、エネルギー導波路が、光ファイバーリレー研磨表面から直接形成されている。
【0100】
一実施形態では、エネルギー導波路システムが、横アンダーソン局在を呈する材料を含む。一実施形態では、エネルギー導波路システムが、極超音速周波数を伝搬させて立体空間内で触感を収束させる。
【0101】
図9A~
図9Hは、エネルギー抑制要素124の様々な実施形態を例解する。疑義を避けるために明記すると、これらの実施形態は例示目的で提供されており、決して本開示の範囲内で提供される組み合わせまたは実装の範囲を限定するものではない。
【0102】
図9Aは、エネルギー抑制要素251が、エネルギー位置118の表面に隣接して配置され、特定の屈折、回折、反射、または他のエネルギー変更特性を含む、複数のエネルギー位置118の一実施形態を例解する。エネルギー抑制要素251は、エネルギー伝播経路252に沿ったエネルギーの伝播を抑制することによって、エネルギー伝播経路290の第1のサブセットをより狭い範囲の伝播経路253に制限するように構成され得る。一実施形態では、エネルギー抑制要素は、1未満の開口数を有するエネルギー・リレーである。
【0103】
図9Bは、エネルギー抑制構造254がエネルギー位置118の領域間に直交して配置され、エネルギー抑制構造254が吸収特性を呈し、エネルギー抑制構造254が、特定のエネルギー伝播経路255が抑制されるように、エネルギー伝播経路256に沿って画定された高さを有する、複数のエネルギー位置118の一実施形態を例解する。一実施形態では、エネルギー抑制構造254は、六角形の形状である。一実施形態では、エネルギー抑制構造254は、円形である。一実施形態では、エネルギー抑制構造254は、伝播経路の任意の方向に沿った形状またはサイズが不均一である。一実施形態では、エネルギー抑制構造254は、追加の特性を有する別の構造体内に埋め込まれる。
【0104】
図9Cは、第1のエネルギー抑制構造257が、それを通って伝播するエネルギー259を実質的に第1の状態に配向するように構成された、複数のエネルギー位置118を例解する。第2のエネルギー抑制構造258は、実質的に第1の状態に配向されているエネルギー259が、それを通って伝播することを可能にし、第1の状態と実質的に異なるように配向されたエネルギー260の伝播を制限するように構成される。一実施形態では、エネルギー抑制要素257、258は、エネルギー偏光要素対である。一実施形態では、エネルギー抑制要素257、258は、エネルギー波帯域パス要素対である。一実施形態では、エネルギー抑制要素257、258は、回折導波路対である。
【0105】
図9Dは、複数のエネルギー位置118のうちのどれを通ってエネルギー伝播経路263が延在するかに応じて、エネルギー伝播経路263をある程度変更するようにエネルギー抑制要素261が構成される、複数のエネルギー位置118の一実施形態を例解する。エネルギー抑制要素261は、特定のエネルギー伝播経路262が抑制されるように、エネルギー伝播経路263に沿って均一または不均一にエネルギー伝播経路263を変更することができる。エネルギー抑制構造254は、エネルギー位置118の領域間に直交して配置され、エネルギー抑制構造254は、吸収特性を呈し、エネルギー抑制構造254は、特定のエネルギー伝播経路262が抑制されるように、エネルギー伝播経路263に沿って画定された高さを有する。一実施形態では、抑制素子261が、視野レンズである。一実施形態では、抑制素子261が、回折導波路である。一実施形態では、抑制素子261が、湾曲導波路表面である。
【0106】
図9Eは、エネルギー抑制要素264が、吸収特性を提供してエネルギー266の伝播を制限しながら、他の伝播経路267を通過可能にする、複数のエネルギー位置118の一実施形態を例解する。
【0107】
図9Fは、第1のエネルギー抑制構造268が、それを通って伝播するエネルギー270を実質的に第1の状態に配向するように構成された、複数のエネルギー位置118、および複数のエネルギー導波路112の一実施形態を例解する。第2のエネルギー抑制構造271は、実質的に第1の状態に配向されているエネルギー270が、それを通って伝播することを可能にし、第1の状態と実質的に異なるように配向されたエネルギー269の伝播を制限するように構成される。漂遊エネルギー伝播272によって例示される、システムを通るエネルギー伝播をさらに制御するために、エネルギー抑制構造268、271は、エネルギー伝播が正確な伝播経路を維持することを確実にするために、複合エネルギー抑制要素を必要とし得る。
【0108】
図9Gは、エネルギー抑制要素276は、吸収特性を提供してエネルギー伝播経路278に沿ったエネルギーの伝播を制限しながら、エネルギー伝播経路277に沿った他のエネルギーが、導波路112のアレイ内の有効開口284のための一対のエネルギー導波路112を通過することを可能にする、複数のエネルギー位置118の一実施形態を例解する。一実施形態では、エネルギー抑制要素276は、黒ブラッククロムを含む。一実施形態では、エネルギー抑制要素276は、吸収性材料を含む。一実施形態では、エネルギー抑制要素276は、透明画素アレイを含む。一実施形態では、エネルギー抑制要素276は、陽極酸化材料を含む。
【0109】
図9Hは、第1のエネルギー抑制構造251が、エネルギー位置118の表面に隣接して配置され、特定の屈折、回折、反射、または他のエネルギー変更特性を含む、複数のエネルギー位置118および複数のエネルギー導波路112を含む一実施形態を例解する。エネルギー抑制構造251は、エネルギー伝播経路274に沿ったエネルギーの伝播を抑制することによって、エネルギー伝播経路290の第1のサブセットをより狭い範囲の伝播経路275に制限するように構成され得る。第2のエネルギー抑制構造261は、エネルギー伝播経路275が複数のエネルギー位置118のうちのどれを通って延在するかに応じて、エネルギー伝播経路275をある程度変更するように構成される。エネルギー抑制構造261は、特定のエネルギー伝播経路274が抑制されるように、エネルギー伝播経路275を均一または不均一に変更することができる。第3のエネルギー抑制構造254は、エネルギー位置118の領域間に直交して配置されている。エネルギー抑制構造254は、吸収特性を示し、特定のエネルギー伝播経路274が抑制されるようにエネルギー伝播経路275に沿って画定された高さを有する。エネルギー抑制要素276は、吸収特性を提供してエネルギー280の伝播を制限しながら、エネルギー281の通過を可能にする。類似または非類似の導波路素子112の複合システムは、有効な導波路素子開口285を複数のエネルギー位置118からのエネルギーで実質的に充填し、特定のシステムによって画定されたエネルギーの伝搬経路273を変更するように配置されている。
【0110】
一実施形態では、エネルギー抑制要素124は、エネルギー伝播経路を減衰させる、または修正するための構造を備え得る。一実施形態では、エネルギー抑制要素124は、導波路112への、またはそこからのエネルギーの伝播を制限するために、システム内に位置付けられた1つ以上のエネルギー吸収要素または壁を含み得る。一実施形態では、エネルギー抑制要素124は、導波路112への、またはそこからのエネルギーの角度分布を制限するために、システム100内に位置付けられた、指定された開口数を含み得る。
【0111】
一実施形態では、エネルギー抑制要素124は、1つ以上のエネルギー遮断壁、構造、金属、プラスチック、ガラス、エポキシ、色素、液体、ディスプレイ技術、または他の吸収性もしくは構造材料を含み得、エネルギー位置122の平面と、導波路口径のピッチ以下である空隙または構造を有するウェーブガイド・アレイ平面との間の決定された厚さを有する。
【0112】
一実施形態では、エネルギー抑制構造124は、第1のエネルギー位置122に近接して配置され、第1のエネルギー位置122に隣接する光リレーフェイスプレートを備える。一実施形態では、エネルギー抑制要素124は、1つ以上の空間的に一貫性のある、または可変の開口数を備える光リレーフェイスプレートを含み得、開口数値は、導波路112への、およびそこからのエネルギーの角度分布を有意に制限する。例えば、開口数の一実施形態は、特定の導波路開口134に対して軸外充填率を提供するために、エネルギーの位置と、有効導波路素子サイズ、入射瞳、開口の中心、またはエネルギー伝搬に対する他の物理的パラメータに対して垂直な位置との間に形成された視野の2倍またはほぼ2倍である角度分布を提供するように設計され得る。
【0113】
一実施形態では、エネルギー抑制要素124は、システムを通るエネルギー波の経路を変更して散乱、拡散、迷光、もしくは色収差を減少させるために、バイナリ、屈折率勾配、フレネル、ホログラフィック光学要素、ゾーンプレート、または他の回折光学要素を含み得る。一実施形態では、エネルギー抑制要素124は、その位置において、またはその周囲に正または負の光学要素を含み得、そこでは、エネルギー伝播経路を変更して導波路開口134の充填率をさらに増大させるか、または迷光を減少させる。一実施形態では、エネルギー抑制要素124は、エネルギー位置122、導波路開口134の画定された領域、または他の領域の空間的もしくは時間的に多重化された減衰を提供するように設計された第2の能動または受動偏光素子と組み合わされる能動または受動偏光要素を含み得る。一実施形態では、エネルギー抑制要素124は、エネルギー位置122、導波路開口134の画定された領域、または他の領域の空間的もしくは時間的に多重化された減衰を提供するように設計された能動または受動開口絞りバリアを含み得る。一実施形態では、エネルギー抑制要素124は、以下のいずれかの1つ、またはそれらの任意の組み合わせを含むことが多く(many)、それらは、
a)物理的なエネルギーバッフル構造体、
b)体積型、テーパ型、またはファセット型の機械的構造体、
c)開口絞りまたはマスク、
d)光リレーおよび制御された開口数、
e)屈折、回折、または反射、
f)レトロ反射素子、
g)単層または複合多層素子、
h)ホログラフィック光学素子およびデジタル符号化光学系、
i)3Dプリント素子、またはリソグラフマスタもしくはレプリカ、
j)フレネルレンズ、回折格子、ゾーンプレート、バイナリ光学素子、
k)光ファイバー、全反射、またはアンダーソン局在化、
l)屈折率分布型光学系、または多種の屈折率整合材料、
m)ガラス、ポリマー、気体、固体、液体、
n)ミリ、マイクロおよびナノスケール素子、ならびに、
o)偏光、プリズム、またはビームスプリッタ、である。
【0114】
一実施形態では、エネルギー抑制構造124は、Z軸に沿ってテーパ形状とされた空隙を形成するように構築され、導波路システムに対する開口絞り位置に到達するにつれ空隙サイズが減少する六角形稠密エネルギー遮断バッフルを含むように構築され得る。別の実施形態では、エネルギー抑制構造124は、光リレーフェイスプレートに接合された六角形稠密エネルギー遮断バッフルを含むように構築され得る。別の実施形態では、エネルギー抑制構造124は、規定された屈折率で充填された六角形稠密エネルギー遮断バッフルを含むように構築され得、エネルギー波投影の経路をエネルギー導波路アレイに、またはそこからさらに変更し得る。別の実施形態では、回折素子または屈折素子が、定義された導波路規定を用いて、エネルギー遮断バッフルに配置され、取り付けられ、または結合されて、エネルギー導波路素子112への、およびそこからのエネルギー投射の経路をさらに変更し得る。別の例では、エネルギー抑制構造124は、単一の機械的アセンブリに形成され得、エネルギー導波路アレイ112は、組み立てられたエネルギー抑制要素124に配置され、取り付けられ、または接合され得る。他の実施態様を利用して、他のエネルギー導波路構成または超解像度考察を可能にし得ることを認識されたい。
【0115】
一実施形態では、エネルギー抑制構造124は、第1のエネルギー位置122に近接して配置され、一般に第1のエネルギー導波路104に向かって延在し得る。一実施形態では、エネルギー抑制構造124は、第1のエネルギー導波路104に近接して配置され、一般に第1のエネルギー位置122に向かって延在し得る。
【0116】
一実施形態では、エネルギー抑制要素は、電磁エネルギーを抑制するように構成される。いくつかの実施形態では、電磁エネルギーは、波長によって画定され得、波長は、可視光、紫外線、赤外線、またはX線からなる群から選択されるレジームに属する。
【0117】
一実施形態では、エネルギー抑制要素は、機械的エネルギーを抑制するように構成される。いくつかの実施形態では、機械的エネルギーは、圧力波によって画定され得、波は、触圧波、音響音声振動、または超音波、のうちの1つである。
【0118】
一実施形態では、エネルギー抑制要素内の1つ以上の構造内、およびエネルギー導波路システムを備える1つ以上の層内で適切な材料特性を絡合すること、層状化すること、反射させること、組み合わせること、または他の方法で供給することによって、エネルギー抑制要素が、機械的、電磁的、および/または他の形態のエネルギーを同時に減衰させるように構成されている。
【0119】
一実施形態では、エネルギー導波路のアレイは、平面、または望ましい形状の曲面を形成するように配設され得る。
図13は、湾曲構成内に配設されたエネルギー導波路1102のアレイを特徴とする実施形態1100の例解図である。
【0120】
本開示の実施形態は、可視光、紫外線、赤外線、X線等を含めて、電磁スペクトルに属する任意の波長のエネルギーを指向させるように構成され得る。また、本開示は、音響振動および触圧波などの他のエネルギー形態も指向させるように構成され得る。
【0121】
図10は、エネルギー導波路システム300の追加の実施形態の例解図である。エネルギー導波路システム300は、複数のエネルギー伝搬経路304を画定し得、反射器素子314の第1の側面310上に配置された第1の反射器306を含む反射器素子314を備え得、第1の反射器306は、それを通って形成された1つ以上の開口絞り316、および反射器素子314の第2の側面312上に配置された第2の反射器308を含み、第2の反射器308は、そこを通って形成された1つ以上の開口絞り318を含む。第1および第2の反射器306、308は、第1および第2の反射器316、318の開口絞り、および反射器素子314の第1の側面310上の複数のエネルギー位置320を通って延在する複数のエネルギー伝搬経路304に沿ってエネルギーを指向させるように構成されている。複数のエネルギー伝搬経路304の第1のサブセット322が、第1のエネルギー位置324を通って延在する。反射器素子314は、複数のエネルギー伝搬経路304のうちの第1のサブセット322の第1のエネルギー伝搬経路326に沿ってエネルギーを指向させるように構成されている。
【0122】
一実施形態では、第1のエネルギー伝搬経路326は、第1のエネルギー位置324と、第1の反射器306の第1の開口絞り328との間に形成された第1の主光線338によって画定され得る。第1のエネルギー伝搬経路326は、第2の反射器308の第1の開口絞り330から延在する固有の方向に、反射器素子314の第2の側面312に向かって、第2の反射器308の第1の開口絞り330から延在し得、その固有の方向は、少なくとも第1のエネルギー位置324によって確定されている。
【0123】
一実施形態では、第1のエネルギー伝搬経路326に沿って指向されたエネルギーは、第1の反射器306の第1の開口絞り328、および第2の反射器308の第1の開口絞り330を実質的に充填する。
【0124】
一実施形態では、エネルギー抑制要素332は、第1の反射器306の第1の開口絞り328を通って延在しない、複数のエネルギー伝播経路304の第1のサブセット322の一部分350に沿ったエネルギー伝播を制限するように構成される。
【0125】
エネルギーが光であり、エネルギー導波路が完全な放物線構造体を用いて該光を指向させるのに動作可能である一実施形態では、第1の反射器の焦点を通過するか、またはそこから通過するいずれの光線も、光軸に対して平行に反射し、第2の反射器から離れて反射し、次いで逆配向に同じ角度でリレーする。
【0126】
一実施形態では、第1の反射器および第2の反射器は、エネルギー情報の様々な倍率を生成するため、かつ/または第2の反射器の表面の上方から視認者が反射情報を視認するときに角度視野範囲を変更するため、異なる焦点距離を有する。開口絞りは、様々な焦点距離に応じて、様々な設計目的のために異なるサイズのものとなり得る。
【0127】
両方の反射表面が、円錐形であるか、切子面であるか、非線形形状に湾曲しているか、または他の形状である追加の実施形態が、提供されている。この曲率の設計は、ディスプレイ情報および視認情報が、信号処理を変更または単純化するための非線形関係を有し得ることを確実にするのに重要である。
【0128】
一実施形態では、エネルギー導波路は、反射表面プロファイルを動的に変更して、エネルギー導波路システムを通るエネルギーの伝搬経路を変化させることを可能にする可撓性反射表面を含む。
【0129】
一実施形態では、以下に限定されないが、反射または光学素子、複屈折材料、液体レンズ、屈折、回折、ホログラフィック等を含む追加の導波路が、エネルギー伝搬経路内のどこにでも配置され得る。この手法を用いると、かかる一実施形態は、視認されたときに視野角が開口絞りよりも著しく異なる位置に存在し、焦点距離が他の方法で提供することになるような設計を提供する。
図11は、この手法のかかる一応用を実証する。
【0130】
図11は、エネルギー導波路システム700の一実施形態の例解図である。エネルギー導波路システム700は、第1および第2の反射器702および704を、それぞれ、備える。第2の反射器702の焦点に、追加の光学素子706、およびエネルギー位置708に対して垂直なエネルギー抑制剤707が配置されている。追加の光学素子は、エネルギー導波路システム700を通って伝搬するエネルギーのエネルギー伝搬経路に影響を及ぼすように設計されている。追加の導波路素子は、エネルギー導波路システム700内に含まれ得、または追加のエネルギー導波路システムは、エネルギー伝搬経路中に配置され得る。
【0131】
一実施形態では、エネルギー導波路素子のアレイは、
a)エネルギー導波路のアレイの六角形パッキン、
b)エネルギー導波路のアレイの正方形パッキン、
c)エネルギー導波路のアレイの不規則または半規則的パッキン、
d)エネルギー導波路の湾曲または非平面アレイ、
e)エネルギー導波路の球形アレイ、
f)エネルギー導波路の円筒形アレイ、
g)エネルギー導波路の傾斜した規則的アレイ、
h)エネルギー導波路の傾斜した不規則アレイ、
i)エネルギー導波路の空間的に変化するアレイ、
j)エネルギー導波路の多層アレイ、を含み得る。
【0132】
図12は、エネルギー導波路素子のアレイの正方形パッキン901、六角形パッキン902、および不規則パッキン903との間の相違を強調している。
【0133】
エネルギー導波路は、必要に応じて具体的には光リレー素子を含むように、ガラスまたはプラスチック基板上に製造され得、具体的にならびに望ましくは光リレーを含むように、ガラスまたはプラスチック光学素子と一緒に設計され得る。さらに、エネルギー導波路は、複数の伝搬経路もしくは他の列/行、またはチェッカーボードの配向を提供する設計のためにファセット化され得、以下に限定されないが、ビームスプリッタもしくはプリズムによって分離され、またはタイル張りもしくは単一のモノリシックプレートを可能にする導波路構成のためにタイル張りされ、または湾曲配設(例えば、結果的に嵌合するタイルに幾何学的変更を与えるファセット化された円筒形もしくは球形)にタイル張りされた複数の伝搬経路、また以下に限定されないが、球形および円筒形、または特定の用途に必要ないずれの他の任意の幾何学的形状を含む曲面を特に考慮する。
【0134】
エネルギー導波路のアレイが湾曲構成を含む一実施形態では、湾曲導波路は、熱処理を介して、または光リレー素子を含むような湾曲面上への直接製造によって製造され得る。
【0135】
一実施形態では、エネルギー導波路のアレイは、他の導波路と隣接し得、特定の用途に応じて、壁および/または天井および/または部屋の全体を覆い得る。導波路は、基板を上または下に取り付けるように明示的に設計され得る。導波路は、エネルギー面に直接嵌合するように設計され得、または空隙もしくは他のオフセット媒体を使用してオフセットされ得る。導波路は、恒久的固定具か、または基準素子のいずれかとして能動的もしくは受動的に平面に焦点を合わせる能力を提供する位置合わせ装置を含み得る。説明する形状の目的は、導波路素子および表示画像の法線によって定義された視角の最適化を補助することである。非常に大きなエネルギー面の平面の場合、表面の左端および右端における角度サンプルの大部分は、主に環境に対する視認体積の外側にある。湾曲した輪郭および湾曲した導波路を有するその同じエネルギー面に対して、これらの伝搬光線のより多くを使用して収束体積を形成する能力は、大幅に増大する。しかしながら、これは、軸外の場合には、有効な情報を犠牲にしている。設計に関する用途の特異性は、一般に、提案された設計のうちのどれが実施されるかを決定する。さらに、導波路は、規則的、階段的、または領域的な素子構造体と一緒に設計され得、それらの構造体は、追加の導波路素子と一緒に製造され、所定の導波路軸に向かってその素子を傾斜させる。
【0136】
エネルギー導波路がレンズである実施形態では、その実施形態は、凸型および凹型の小型レンズの両方を含み得、光リレー表面上にレンズを直接製造することを含み得る。これは、破壊的または加法的小型レンズ製造プロセスを必要とし、形成または刻印するための材料の除去、および小型レンズプロファイル、またはこの表面に直接製造される直接レプリカを含み得る。
【0137】
一実施形態は、追加のエネルギー伝搬最適化および角度制御を提供する多層導波路設計を含み得る。上記のすべての実施形態は、単独で、またはこの手法と連係して一緒に組み合わせられ得る。一実施形態では、第1の導波路素子上の傾斜導波路構造体、および第2の導波路素子のための領域的に変化する構造体を有する多層設計が、考えられ得る。
【0138】
一実施形態は、単一の導波路として一緒に接合された素子毎または領域毎の液体レンズ導波路の設計および製造を含む。この手法の追加の設計は、ウェーブガイド・アレイ全体を同時に修正することができる単一の複屈折または液体レンズ導波路電池を含む。この設計は、導波路を再設計することなく、システムの有効導波路パラメータを動的に制御する能力を提供する。
【0139】
本明細書で提案された開示の任意の組み合わせを用いて、光を指向させるように構成された一実施形態では、壁掛け2D、明視野、またはホログラフィックディスプレイを生成することが可能である。この壁掛け構成は、視認者が、設計された表示面の前方または後方において浮遊し得る画像を見ているように設計されている。この手法を用いると、光線の角度分布は、均一となり得るか、または特定のディスプレイ要件に応じて空間内の任意の特定の場所において密度の増大をもたらし得る。このようにして、導波路を、表面プロファイルの関数として角度分布を変更するように構成することが可能である。例えば、表示面および平面ウェーブガイド・アレイに垂直な所与の距離に対して、光学的に完全な導波路は、ディスプレイに対する所与の垂直距離に沿った光線分離距離内で漸増するディスプレイの垂直中心における密度を増大させるであろう。逆に、視認者が、両目とディスプレイの中心点との間の距離を維持するディスプレイの周りを半径方向に光線を視認する場合、視認された光線は、視野全体にわたって一貫した密度を維持するであろう。予想される視認条件に応じて、導波路関数を変更して任意の潜在的な光線分布を生成し、かかる任意の環境に対して視認経験を最適化することによって、各素子の特性が最適化され得る。
【0140】
図14は、単一の導波路素子関数1202が半径方向の視認環境1206にわたってエネルギー1204の同一分布をどのように生成し得るかを強調する実施形態1200の例解図であり、同じ導波路素子関数1202は、導波路表面1210に対して一定であり、かつ平行である距離1208において伝搬される場合、導波路表面の導波路素子中心1212における密度が増大し、かつ導波路表面の中心1212からさらに遠ざかると、密度が減少するように見えるであろう。
【0141】
図15は、導波路素子関数1302が、導波路表面1306と平行である一定の距離1304において均一な密度を呈する構成を例解する実施形態1300の例解図であり、この均一な密度は、導波路表面1306の中心の周りの半径1308の周りで測定される場合、導波路表面1306の中心1310において、同時に、見かけ上一層小さい密度を生成する。
【0142】
フィールド距離にわたってサンプリング周波数を変化させる導波路関数を生成するための能力は、様々な導波路の歪み特性であり、当技術分野において知られている。従来、導波路関数に歪みが含まれることは、望ましくないが、導波路素子設計の目的のためには、これらはすべて、必要とされる特定の視認体積に応じてエネルギーの伝搬をさらに制御および分配する能力に対する利点として主張される特性である。それは、視認体積の要件に応じてウェーブガイド・アレイの全体にわたって複数の関数もしくは複数の層、または関数の勾配を追加することを必要とし得る。
【0143】
一実施形態では、それらの関数は、エネルギー面および/またはウェーブガイド・アレイの湾曲表面によってさらに最適化され得る。エネルギー面自体に対する主光線角度の法線の変動は、効率をさらに増大させ、平面と異なる関数を必要とし得るが、導波路関数の勾配、変動、および/または最適化は、依然として適用する。
【0144】
さらに、導波路の縫い合わせ方法論を考慮して得られた最適化ウェーブガイド・アレイを利用すると、導波路およびシステムの各々をタイル張りすることによって導波路の有効サイズをさらに増大させ、所望の任意のサイズまたは形状因子を生成することが可能になる。ウェーブガイド・アレイは、任意の2つの別個の基板の間に生成された反射、機械的継ぎ目における見かけのコントラストの差異、または非正方形格子パッキンスキーマの任意の形成によって、エネルギー面と異なる継ぎ目アーチファクトを呈し得ることに留意することが重要である。この効力を弱めるため、より大きい単一の導波路が生成され得るか、屈折率整合材料が任意の2つの表面の縁部の間に利用され得るか、または規則的な導波路格子構造を使用して、要素が2つの導波路表面の間で分割されないことを保証し得、かつ/またはエネルギー抑制要素と、非正方形導波路格子構造に沿った継ぎ目との間の正確な切断が利用され得る。
【0145】
この手法を用いると、部屋スケール2D、明視野、および/またはホログラフィックディスプレイを製造することが可能である。これらのディスプレイは、大きな平面または湾曲壁にわたってシームレスであり得、すべての壁を立方体で覆うように生成され得、または、円筒形もしくは球形を形成してシステム全体の視野角効率を増大させる湾曲構成で生成され得る。
【0146】
別の方法として、伝搬されたエネルギーをゆがませ、必要な視野角内において望ましくない領域を仮想的に除去して、エネルギー伝搬の不均一な分布をもたらす導波路関数を設計することが可能である。これを達成するため、トーラス(Taurus)形状の光学プロファイル、環状レンズ、同心レンズアレイ、フレネルまたは回折機能、バイナリ、屈折、ホログラフィック、ならびに/または、より大きな開口およびより短い焦点距離(本明細書では、「フレネル小型レンズと呼ばれる」)を可能とし、単一もしくはマルチ素子(もしくは多重シート)フレネルウェーブガイド・アレイを実際に形成する能力を提供し得る任意の他の導波路設計を実施し得る。これは、導波路構成に応じて、追加のウェーブガイド・アレイを含む追加の光学系と組み合わせてもされなくてもよい。
【0147】
広いエネルギー伝搬角度(例えば、180度)を生成するため、極めて低い有効Fナンバ(例えば、<f/0.5)が必要であり、4D「ディスクフリッピング」が起こらないこと(1つの導波路からの光線が、任意の第2の導波路素子の望ましくないエネルギー位置の下部を見る能力)を確実にするため、焦点距離が、必要とされる視野角に適切にほぼ整合され得ることがさらに必要である。これは、約160度視認体積を生成するためには、約f/0.17レンズ、およびほぼ整合された約0.17mmの焦点距離が必要となることを意味する。
【0148】
図16は、複数のエネルギー導波路が回折導波路素子1402を含む実施形態1400を例解し、明示的に画定された位置1406にエネルギーの光線を同時に指向させながら、実質的に極めて短い焦点距離、および低いf/ナンバを生成する修正されたフレネル導波路素子構造体1404に対する1つの提案された構造体を実証している。
【0149】
図17は、複数のエネルギー導波路が素子1502を備える実施形態1500を例解し、かかる導波路構成1506がアレイ内でどのように使用され得、所望の視認体積1504に対して光線伝搬の全密度を提供するかを実証している。
【0150】
提案された修正導波路構成のさらなる実施形態は、直径Xを有する1個当たりのリングピッチの所定量により分割された屈折率を有する、横方向配向もしくは長手方向配向のどちらか一方、またはそれらの両方に沿って、半径方向対称もしくは螺旋リング、または2つ以上の材料の勾配を生成する方法を提供しており、ここでXは一定でも可変でもよい。
【0151】
さらなる実施形態では、すべての光線の等しい、または非線形な分布は、壁掛けおよび/またはテーブル取り付け型導波路構造体に対して修正された導波路構成、ならびに複数の導波路がタイル張りされている導波路構造体をベースとするすべての部屋または環境の有無にかかわらず、生成されている。
【0152】
ウェーブガイド・アレイを用いると、ディスプレイ自体の表面に配置されていない位置において空間内に収束する投射光の平面を生成することは可能である。これらの光線を光線追跡することによって、包含される幾何学的形状、および収束光線がスクリーン内(視認者から離れている)、ならびにスクリーン外(視認者に向かって)の両方、または両方同時にどのように現れ得るかを明確に見ることができる。平面が、伝統的なウェーブガイド・アレイ設計を有する平面ディスプレイ上で視認者から離れるように移動するにつれ、その平面は、その視点の円錐台と共に成長する傾向があり、寄与する照明源の数に応じてディスプレイ自体の物理的なフレームによって遮られるようになり得る。対照的に、平面が、伝統的なウェーブガイド・アレイ設計を有する平面ディスプレイ上で視認者に向かって移動するにつれ、その平面は、その視点の円錐台と共に縮む傾向があるが、視認者が、目に対してエネルギーを示す角度にいる限り、特定の位置におけるあらゆる角度から視認可能であり、仮想平面は、視認者と能動ディスプレイ領域との間に作り出される角度を越えて移動することはない。
【0153】
一実施形態では、視認された2D画像または複数の画像は、スクリーン外に示される。別の実施形態では、視認された2D画像または複数の画像は、スクリーン内に示される。別の実施形態では、視認された2D画像または複数の画像は、スクリーン内および/またはスクリーン外に同時に示される。別の実施形態では、視認された2D画像または複数の画像は、他の立体素子と組み合わせて示されるか、または他のグラフィック設計もしくはインタラクティブな理由により文字として示される。さらに別の実施形態では、視認された2D画像または複数の画像は、X個およびY個の導波路要素の物理的な数よりも高い有効2D解像度で示され、光線が物理的要素よりも高い空間内密度で収束する能力により、他の方法で提案するであろう。
【0154】
この手法の新規性は、立体画像化の可能性、ならびに極めて高解像度の2D画像の両方を生成するホログラフィックディスプレイを製造することが完全に可能であることであり、その結果、平面画像と立体画像との間をシームレスに移動したり、または他の興味深い効果を生成するために、ディスプレイ内の導波路に対してさらなる機械的もしくは電子的デバイス、または変更を必要としない。
【0155】
この特性を用いると、ある特定の照明源をプログラムで分離して、ディスプレイに対して明示的な角度においてのみ視覚可能である視認者に示すことが可能になる。
【0156】
一実施形態では、単一ピクセルまたは群ピクセルが、視認者の目に対して三角形になる角度で各導波路素子下で照射され、空間内の視認者のその位置からしか視認できない画像を示す。
【0157】
別の実施形態では、第2の照明源または群の照明源が同時に示され、第2の視認者しか視認できない位置に対して三角形を成し、第1の視認者に示された第1の画像と同じ、または異なり得る画像を含む。疑義を避けるため、これは、X個のアドレス指定可能な視点とし得、ここで、Xは、1つ以上となり得る個々にアドレス指定可能な視点の数を代表している。
【0158】
別の実施形態では、これらの画像は、目、網膜、物体などの追跡センサ、および当技術分野で既知のアルゴリズムで示され、照明されたピクセル位置を動的に変化させて、視認者と各導波路素子下のピクセルとの間の三角形を成す位置に画像を動的に示す。これは、1人以上の視認者にも適用され得る。追跡は、2Dプロセスとして、もしくは3D/立体プロセスとして、または当技術分野で既知の他の深度検知技術を利用して実現され得る。
【0159】
一実施形態では、第1の領域および第2の領域の両方のプロファイルが、放物線であり、第1の領域の焦点は、第2の領域の頂点に位置し、第2の領域の焦点は、第1の領域の頂点に位置し、表示面は、第2の領域の頂点に位置した開口部に位置し、表示面の直径に等しい開口部は、第1の領域の頂点に位置した第2の領域の頂点に示されている。この手法を用いると、表示面画像は、任意の物理的な表面なしに表面の上方に浮遊するように現れ、そのとき、軸外の視点から第2の領域の焦点を通過する視認された光線は、第2の領域表面外に、かつ第1の表面と平行にならず、次いで視認位置から同じ角度で、第1の領域から表示面へ逆の配向に反射する。
【0160】
一実施形態では、各々が交互反射器の頂点に位置する焦点を有する2つの反射領域、第2の領域の頂点に位置する表示面、および表示面の仮想画像を生成する第1の領域に位置して示された表示面の直径に等しい開口部を含む。ウェーブガイド・アレイ、ホログラフィック、または明視野ディスプレイが利用される場合には、視認された画像は、ホログラフィックデータの性質を保持するだけでなく、物理的な表示面なしで空間内に浮遊するように見えるであろう。
【0161】
別の実施形態では、2つの領域の焦点位置は異なり、拡大画像または縮小画像を生成する。第2の実施形態では、領域は、一致する焦点距離を有し、倍率が増大した仮想画像を生成するために、焦点距離よりも大きい距離によってオフセットされている。
【0162】
別の実施形態では、放物線プロファイルが、特定の形状に適用するように製造され、その形状は、結果としてディスプレイからの視認された位置と異なり、様々な表示面の幾何学的形状、または他の必要な視野角もしくは条件に対応する。
【0163】
別の実施形態では、領域は、単一の表面としてではなく、ファセット領域によって光線を別個に伝搬させるために複数のファセットを包含する。
【0164】
別の実施形態では、反射表面は、エネルギー面のCRAが1つ以上の表面に適用される湾曲から可能な視野角度を超えるように、エネルギー・リレーで形成され、そうでなければ反射表面であったはずの第1の表面が、ある特定の幾何学的プロファイルを有し、導波路素子の交互する端部における第2の表面は、ある特定の幾何学的プロファイルを有し、累積的に、それらの表面は、視認者の位置からのエネルギーを反射し、第2の表面におけるエネルギー面パネルの追加が実施され得、それによって、視認者の直接位置から視認できないエネルギー情報を提供するが、1つ以上の反射表面、および最終的に視認されるデータに対応する反射画像データを計算するのに必要な関連較正プロセスを介してエネルギー情報を間接的に提供し得る。
【0165】
4次元エネルギーフィールドパッケージアセンブリ
4Dエネルギー投影システムのための大きい表示面は、解像度および継ぎ目が挙げられるがこれらに限定されない、いくつかの課題を示す。本開示のリレー要素の実施形態は、本開示の原理に従って4Dエネルギー投影の継ぎ目の知覚を低減させる、または除去する実施形態を可能にし得る。本開示の4次元(4D)エネルギーフィールドパッケージアセンブリはまた、いくつかの実施形態が、4Dエネルギーシステムの継ぎ目を低減させる、または除去することも可能にし得、本開示のリレー要素の代わりに、またはそれと協働して使用され得る。本開示の4Dエネルギーフィールドパッケージのいくつかの実施形態によって可能になる追加の可能な利点は、モジュール式構造によってより容易にディスプレイ壁が構築および維持され得ることである。
【0166】
従来の2Dビデオ壁は、継ぎ目が視認者の体験にどのくらい負の影響を及ぼし得るかを示す。個々のディスプレイユニットは、より大きい壁サイズのディスプレイに組み立てられる。壁サイズのディスプレイのディスプレイユニット間の空間は、規則的な視覚距離で容易に視覚可能である線または継ぎ目をディスプレイ内に出現させる。
【0167】
図18Aは、LEDビデオ壁の継ぎ目間隙の可視性を部分的に緩和する1つの技術を表す。かかる装置では、ディスプレイのための光源を生成するLED18002Aが低減され、黒筐体18004A内に封入される。LED18002Aを取り囲む黒領域18004Aは、隣接するディスプレイユニット間の空間(
図18Aの図示せず)によって作成される継ぎ目よりも大きくなり得る。継ぎ目は、LED18002A間の黒領域18004A内に本質的に隠され、それによって、シームレス表示面の外観を作成することができる。
【0168】
図18Bは、この技術をさらに示す。
図18Bは、第1のLEDパネル18002Bおよび第2のLEDパネル18004Bを表す。各パネルは、等しいLEDパッケージ幅18008Bを有する、3つのLEDパッケージ18006Bを備える。LEDパッケージ18006Bは、ダイオード18010Bおよび黒領域18012Bを含む。LEDパッケージ18006Bの実際のLEDダイオード18010Bの幅は、18011Bで示す。そして、LEDパネル18002B、18004Bの間の間隙は、180014Bで示す。個々の照明要素18010B間に十分な平均空間を導入することによって、隣接するLEDパネル18002B、18004Bの間に目立った間隙を生じさせることなく、一方で、十分に遠方距離から視認したときに十分な解像度を提供しながら、継ぎ目を導入することができる。
【0169】
図18Bに示される手法の効果は、十分に遠く離れて視認する場合には十分であるが、これらのビデオ壁の製造には、非常に大きい労力を要する。今日市販されている最高密度のLEDは、約0.9mmであり、これは、シリコン媒体で達成可能なピクセルよりも数桁大きい。
【0170】
図19は、シリコン媒体プロセスを使用して作成された様々なピクセルパターンを示す。示されるパターンは、それらの高密度のため、シームレスになり得ない。しかし、本開示の装置の実施形態は、より大きい表面の周りに均一に分散させた、より低解像度のマイクロディスプレイ(または他のエネルギー装置)を活用することを可能にし得る。かかる実施形態では、個々のディスプレイは、1つ以上の導波路に加えて、独立した一群の4D関数として実装することができる。この構造によって、個々のエネルギー装置の各々を取り囲む暗領域を収容し、より低解像度の4D関数(「ダイオード」に相当する)の高密度のアレイの製造を可能にする。これは、隣接するパネル間の継ぎ目を、従来のビデオ壁よりも視覚し難くし、一方で、カスタムエネルギー・リレーシステムを伴わずに、必要とされる解像度を提供することを可能にする。
【0171】
図20は、4D関数に従って複数のエネルギー位置から提供されるエネルギーを指向するための4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ20000の一実施形態を示す。
図20では、電子機器回路20002は、各々がエネルギー源システム20113、1つ以上の導波路20006、および随意に開口拡大導波路20008を含む、一連のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージ20014を動作させ得る。一実施形態では、各エネルギー源システム20113は、エネルギーを1つ以上のエネルギー位置20005に提供するように構成される。各エネルギー位置20005からのエネルギーは、導波路20006で受信して、少なくとも部分的にエネルギー位置20005の位置に対応する角度で投影することができる。各エネルギー伝播経路20010と関連する2つの角座標が存在し、各エネルギーフィールドパッケージの各導波路20006は、2D空間座標によって識別し、およびそれと一緒にこれらが4D座標セットを形成し得る。最終結果として、各エネルギーフィールドパッケージ20014が、パッケージ内の各導波路に対して4Dエネルギーフィールド座標を含むことになる。多数のエネルギーフィールドパッケージ20014を使用して、本開示による4Dエネルギーフィールドディスプレイを形成することができる。
【0172】
一実施形態では、4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ20000は、各モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージのエネルギー導波路の一方の側面(例えば、第1の側面)に配置された拡大導波路を含む。別の実施形態では、4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ20000は、各モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージのエネルギー導波路の対向側面(例えば、第2の側面)に配置された拡大導波路を含む。
【0173】
いくつかの実施形態では、エネルギー源システム20113は、エネルギーを出力するように構成された、当技術分野で知られる任意の源であり得る、複数のエネルギー源20004を含み得る。いくつかの実施形態では、
図20に示すように、エネルギー位置20005は、エネルギー源20004と同じ位置に配置される。他の実施形態では、1つ以上のエネルギー位置20005は、エネルギー源20004の表面に配置され得る。いくつかの実施形態では、エネルギー源システム20113は、リレーを通してエネルギー源310からリレーの表面350の複数のエネルギー位置にエネルギーを案内する、
図3に表されるようなリレーシステムをさらに含み得る。理解されるように、エネルギー源システム20113は、本開示の他の部分で考察され、当技術分野で知られている他の種類のリレーまたはリレー配置を含み得る。特に記述がない限り、エネルギー源システム20113のすべての実施形態は、本開示の3D印刷システムのすべての実施形態と組み合わせられ得る。理解されるように、異なる実施形態は、電磁気、機械的、または音響エネルギーが挙げられるがこれらに限定されない、異なる種類のエネルギーを利用し得る。
【0174】
図21は、4つの隣接するパネル21006、21008、21010、および21012を有する、4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ21000の一実施形態を示す。パネル21006、21008、21010、および21012は、少なくとも1つの境界21004を有する、複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージ21002を含み得る。一実施形態では、境界21004は、機械的エンベロープ間の分離を増加させ、隣接するパネル21006、21008、21010、および21012間の継ぎ目を低減させるように構成された、黒領域21004を有し得る。
図21では、パッケージ幅は21014で示され、一方で、より小さい4D関数幅21016(本質的に「ダイオード」またはエネルギー導波路であるが、ホログラフィック解像度を有する)が示される。破線21018は、パネル21006、21008、21010、および21012間の有効な誇張した継ぎ目間隙21018を示す。
【0175】
いくつかの実施形態では、本開示の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ21000は、異なる形状およびサイズで形成された複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージ21002を含み得る。複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージ21002は、そのいくつかを本出願の他の場所で考察する異なる環境または用途に対する4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ21000の異なる配置を可能にするように構成され得る。
【0176】
いくつかの実施形態では、境界21004は、共通のマウント21001に取り付けられたときに複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージ21002の少なくとも1つのエネルギー導波路を均一に分離するように構成される。他の実施形態では、複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージ21002の少なくとも1つのエネルギー導波路間の距離は、4Dエネルギーフィールドの継ぎ目を防止し得る。さらにいくつかの他の実施形態では、複数の4Dエネルギーフィールドパッケージ21002は、マウント21001に取り付けて、モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージ21000のグリッドを形成し得る。
【0177】
図22は、モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージのエネルギー放出コンポーネント22000の一実施形態を表す。一実施形態では、各モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージは、エネルギーフィールドを生成するために必要なエネルギー位置22002にエネルギーを提供する、複数のエネルギー源を含む。異なる実施形態では、エネルギー源は、異なる種類の源を含み得る。一実施形態では、エネルギー源は、LEDであり得る。他の実施形態では、エネルギー源は、OLED、AMOLED、TOLEDS、または当技術分野で知られる他の源であり得る。いくつかの実施形態では、1つを超える種類のエネルギー源が、各モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージで使用され得る。一実施形態では、複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージは、パッケージの各々またはいくつかが異なる種類のエネルギー源を利用し得る、モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージを含み得る。例えば、電磁エネルギーを生成するエネルギー源22002が採用され得る。他の例では、機械的または音響エネルギーを生成するエネルギー源が利用され得る。さらにいくつかの他の実施形態では、とりわけ電磁気、機械的、または音響エネルギーを生成することが可能なエネルギー源22002の混合物が存在し得る。特に記述がない限り、本開示のエネルギー源の異なる実施形態は、本開示の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリのすべての異なる実施形態と組み合わせられ得る。
【0178】
一実施形態では、モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージは、複数のエネルギー位置22002からのエネルギーを、エネルギー導波路22004の第1の側面22006の複数のエネルギー位置22002を通って、および導波路開口22020を通って延在する複数のエネルギー伝播経路に沿って、エネルギー導波路22004の第1の側面22006からエネルギー導波路22004の第2の側面22008に指向するために、エネルギー導波路22004を含み得る。例えば、エネルギー位置22002Aは、導波路22004の他方の側面22008の伝播経路22028に指向されるエネルギー光線22010を生成する。伝播経路22028は、開口全体22020にわたってエネルギーを含み、光線22026Aおよび22026Bによって表される1次元の境界を有し得る。一実施形態では、伝播経路22028は、開口22020を実質的に充填し得る。
図22は、1つのエネルギー伝播経路20028のみを表しているが、本開示の実施形態は、多数の追加の伝播経路が、追加のエネルギー位置から導波路22004を通って延在することを可能にすることが理解されるであろう。言い換えれば、複数のエネルギー位置22002から延在する複数のエネルギー伝播経路22028が存在し得る。一実施形態では、1つの伝播経路22028が、各源位置22002から延在し得る。いくつかの実施形態では、各モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージは、エネルギー導波路22004の位置に対するエネルギー位置22002の位置によって少なくとも部分的に決定され得る方向を有する、数千のエネルギー位置22002および数千の対応する伝播経路22028を含み得る。
【0179】
いくつかの実施形態では、各モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージは、異なる種類の導波路22004を利用し得る。異なる種類のエネルギーを投影するシステムには、異なる種類の導波路22004が必要とされ得る。例えば、電磁エネルギーフィールドを投影する実施形態は、レンズなどの、電磁エネルギーを指向するように構成された導波路22004を利用し得る。同様に、機械的エネルギーを投影する実施形態は、機械的エネルギーを指向するように構成された導波路22004を利用し得る。そして、電磁エネルギーおよび機械的エネルギーを投影する実施形態は、機械的エネルギー、電磁エネルギーのいずれかまたは両方を指向するように構成された導波路22004を含み得る。本開示の他の場所で説明する導波路構造のいずれかは、とりわけ、レンズおよび反射要素を有する導波路22004を含む、
図9~
図11および
図13~
図16に関して考察する導波路構造が挙げられるがこれらに限定されない、4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリの実施形態で利用することができる。いくつかの実施形態では、異なる導波路22004は、4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリのすべての異なる実施形態と組み合わせられ得る。
【0180】
4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリの一実施形態では、22028などの複数のエネルギー伝播経路は、エネルギー導波路22004の第2の側面22008から、導波路22004に対するエネルギー位置22002Aによって少なくとも決定される一意の方向に延在する、20002Aなどの複数のエネルギー位置を通って延在し得る。
【0181】
別の実施形態では、モジュール式4Dエネルギーフィールドのエネルギー導波路22004は、開口22020を含み、この開口では、光線22026Aおよび22026B、光線22026Aおよび22026Bによって示される1次元の境界を有する、22028などの各エネルギー伝播経路が、エネルギー導波路22004の開口22020を実質的に充填することが可能である。これはまた、
図7の開口134も参照して説明され得る。本明細書で考察するように、および同様に
図7の開口134を参照して、エネルギーは、伝播経路22028に沿って、光線22026Aと22026の間の領域22024内に伝播し得る。
【0182】
上で考察したように、および
図7を参照すると、第1のエネルギー伝播経路120に沿って指向されたエネルギーは、第2のエネルギー導波路128を通る第2のエネルギー伝播経路126に沿って指向されたエネルギーと一緒に収束し得る。第1および第2のエネルギー伝搬経路は、アレイ112の第2の側面114上の位置130において収束し得る。一実施形態では、第3および第4のエネルギー伝搬経路140、141もまた、アレイ112の第1の側面116上の位置132において収束し得る。一実施形態では、第5および第6のエネルギー伝搬経路142、143もまた、アレイ112の第1および第2の側面116、114との間の位置136において収束し得る。
【0183】
同様に、4Dエネルギーフィールドパッケージの実施形態の導波路からの伝播経路上のエネルギーが収束し得る。いくつかの実施形態では、複数4Dエネルギーフィールドパッケージの第1のエネルギー伝播経路に沿って指向されるエネルギーは、複数の4Dエネルギーフィールドパッケージの第2のエネルギー伝播経路に沿って指向されるエネルギーと収束し得る。他の実施形態では、第1および第2のエネルギー伝播経路は、エネルギー導波路の第2の側面上の位置において収束する。そして、さらにいくつかの他の実施形態では、第1および第2のエネルギー伝播経路は、エネルギー導波路の第1の側面上の位置において収束する。
【0184】
一実施形態では、複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージ20014の複数のエネルギー伝播経路20012のうちの少なくとも1つのエネルギー伝播経路20010は、複数モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージ20014の複数のエネルギー伝播経路20012のうちの少なくとも1つの他のエネルギー伝播経路20016に沿って指向されるエネルギーと収束し得る。一実施形態では、少なくとも1つの第1のエネルギー伝播経路および少なくとも1つの他の第1のエネルギー伝播経路は、エネルギー導波路の第1の側面上の位置において収束し得る。別の実施形態では、少なくとも1つの第1のエネルギー伝播経路および少なくとも1つの他の第1のエネルギー伝播経路は、エネルギー導波路の第2の側面上の位置において収束し得る。さらに別の実施形態では、少なくとも1つの第1のエネルギー伝播経路および少なくとも1つの他の第1のエネルギー伝播経路は、エネルギー導波路の第1および第2の側面間の位置において収束し得る。いくつかの他の実施形態では、4D座標セットは、複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの第1のエネルギー伝播経路を一意的に識別する。さらに、4D座標セットはまた、エネルギー導波路の第2の側面から延在する、第2、第3、第4、または任意の数の伝播経路を一意的に識別し得る。
【0185】
図22に表されるようないくつかの実施形態では、エネルギー導波路22004は、円形であり得、開口22020は、円形であり得る。他の実施形態では、エネルギー導波路22004は、他の形状およびサイズを有し得る。一例では、エネルギー導波路22004は、長方形であり得、一方で、対応する開口22020は、別の形状であり得る。言い換えれば、エネルギー導波路22004および対応する開口20020は、同じまたは類似する形状および/またはサイズを有する必要はない。いくつかの実施形態では、電磁エネルギーのためのエネルギー導波路は、正方形に切断したレンズであり得、開口は、同様に正方形であり得るか、または円形であり得る。
【0186】
一実施形態では、モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージは、多数のエネルギーフィールド導波路を含み得る。上で考察したように、各導波路の位置は、4Dエネルギーフィールド座標セットの2D空間座標を含み得る。多数のエネルギー導波路を含むモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの実施形態は、本開示の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリの任意の実施形態と組み合わせられ得る。いくつかの実施形態では、モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージは、2つ、4つ、8つ、16個、または任意の他の数のエネルギー導波路を含み得る。
【0187】
一実施形態では、エネルギー伝播経路22028は、エネルギー位置22002Aとエネルギー導波路22004上の位置との間に形成される、放射形対称を有する導波路22004の中央であり得る主光線22028によって画定され得る。
図22に表すように、主光線22028は、伝播経路22028を占有し得るので、これらは、同じ数字で参照される。主光線22028は、所与のエネルギー源位置の導波路からのエネルギーの伝播方向を決定し得、少なくとも
図7を参照して、本開示の他の場所で考察する。一実施形態では、主光線エネルギー伝播経路22028に沿って指向されるエネルギーは、少なくとも
図7に関するものが挙げられるがそれに限定されない、本開示で考察する第1の主光線22028と実質的に平行である方向にエネルギー導波路22004を通して指向される1つ以上のエネルギー光線22026A、22026Bを含み得る。
図21~
図22は、本開示の実施形態を限定するものではなく、例示の目的で提供されることが理解されるであろう。
【0188】
一実施形態では、上で考察し、
図22に示すものに類似して、4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリは、反射要素を有するエネルギー導波路を含み得、この反射要素は、エネルギー導波路の第1の側面に配置された第1の反射器であって、そこを通して形成された1つ以上の開口絞りを有する、第1の反射器と、エネルギー導波路の第2の側面に配置された第2の反射器であって、そこを通して形成された1つ以上の開口絞りを有する、第2の反射器と、を有する。別の実施形態では、アセンブリは、第1および第2の反射器の1つ以上の開口絞りのサイズが一定であり得る反射要素を含み得る。さらに別のものでは、アセンブリは、第1および第2の反射器の1つ以上の開口絞りのサイズが変動する反射要素を含み得る。
【0189】
一実施形態では、第1の反射器の第1の放物面および第2の反射器の第1の放物面が各エネルギー伝播経路に沿ってエネルギーを反射するように構成されるように、アセンブリは、1つ以上の放物面を有する第1および第2の反射器を有する反射要素を含み得、放物面の特性は、上で開示したものおよび本明細書のものに類似する。
【0190】
別の実施形態では、反射要素は、第2の反射器の第1の放物面の焦点距離と同じである、第1の反射器の第1の放物面の焦点距離を含み、焦点距離特性は、上で開示したものおよび本明細書のものに類似する。他の一実施形態では、反射要素は、第2の反射器の第1の放物面の焦点距離とは異なる、第1の反射器の第1の放物面の焦点距離を含む。さらに別の実施形態では、反射要素は、反射要素の第1および第2の側面の間に配置された追加のエネルギー抑制要素を含む。動作中に、エネルギー抑制要素は、小型レンズの開口を通って延在しない複数のエネルギー伝播経路の一部分に沿ったエネルギーの伝播を制限するように位置付けられ得る。いくつかの例では、小型レンズの形状は、各エネルギー伝播経路の一意の方向を追加的に変更するように構成され得る。他の例では、エネルギー伝播経路に沿って小型レンズを通して指向されるエネルギーは、小型レンズの開口を実質的に充填し得る。
【0191】
図23は、エネルギー投影面23006を形成するために複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージ23004が取り付けられ得る取り付けアセンブリ23002を有する、本開示の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ23000の一実施形態を示す。一実施形態では、取り付けアセンブリ23002は、他の構造の中でもとりわけ、プリント回路基板(PCB)および関連する機械的構造を含み得る。他の例では、取り付けアセンブリ23002は、既知の他の構造または形態を含み得る。様々な実施形態では、動作中に、マウント23002は、複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージ23004の異なる配置を受容するように構成され得る。
図23に示すように、取り付けアセンブリ23002は、正方形状または長方形状を含むが、取り付けアセンブリ23002は、限定されないが、不規則な、または破れた形状を含む様々な形状およびサイズを含み得ることが理解されるであろう。
【0192】
4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ23000のいくつかの実施形態では、
図23に表されるもののように、モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージは、各エネルギー導波路23008を取り囲む機械的容器23005をさらに含み得る。他の実施形態では、機械的容器23005は、導波路23008の開口(例えば、
図22の22020)を通って延在しない伝播経路を制限し得る。さらにいくつかの他の実施形態では、モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージ23004の
図20の20113を参照して説明するように、エネルギー源システムを取り囲む機械的容器23005も存在し得る。モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージが複数の導波路を含む例では、機械的容器は、各導波路、複数の導波路、または導波路の選択的ユニットを取り囲み得ることが理解されるであろう。
【0193】
一実施形態では、複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの各モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージ23004のエネルギー導波路23008の位置は、2次元(2D)空間座標を含み得、伝播経路の各々の一意の方向は、エネルギー導波路23004の伝播経路22028の22002Aなどの、少なくともエネルギー位置によって決定され得る。エネルギー伝播経路22028は、2次元(2D)角座標をさらに含み得、それによって、2次元(2D)空間座標および2次元(2D)角座標が4次元(4D)座標セットを形成する。4次元(4D)座標セットおよびそれらの適用は、限定されないが、少なくとも
図6を参照して本開示の他の場所で説明している。
【0194】
いくつかの実施形態では、2次元(2D)空間座標は、
図23に示すように、X座標およびY座標を含み得る。これらの実施形態では、22028などの複数のエネルギー伝播経路の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリは、上で考察したものに類似して、22002Aなどの複数のエネルギー位置を通って延在し得、導波路22004に対する、少なくともエネルギー位置22002Aによって決定される一意の方向において、エネルギー導波路22004の第2の側面22008から延在する。
【0195】
いくつかの実施形態では、エネルギー投影面23006は、異なる形状およびサイズを有し得る。他の実施形態では、
図23に表すように、エネルギー投影面23006は、平面表面を含み得る。さらにいくつかの他の実施形態では、
図24に表すように、エネルギー投影面は、湾曲面24006を含み得る。いくつかの実施形態では、取り付けアセンブリ24002は、他の形状およびサイズおよび/または湾曲の中でもとりわけ、エネルギー投影面24006が平坦または湾曲であり得るように構成され得る。
【0196】
図25A~Cは、マウントおよび表面の異なる配置を示す。
図23、
図24、および
図25A~Cは、例示のみの目的で提供され、本開示の実施形態を限定するものではないことが理解されるであろう。異なる実施形態では、取り付けアセンブリおよび投影面は、任意の様々な形状およびサイズを取り得る。そして、理解することができるように、特に別段の記述がない限り、取り付けアセンブリ23002、24002、および投影面23006、24006のすべての異なる実施形態は、本開示の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリの他の実施形態と組み合わせられ得る。
【0197】
いくつかの実施形態では、複数の4Dエネルギーフィールドパッケージは、六角形パッキング配置、長方形パッキング配置、または不規則パッキング配置からなる群から選択される配置で、1つまたは複数のマウント上に横並びに配置され得る。パッケージは、任意の多角形パッキング配置で取り付けられ得ることが理解されるであろう。
【0198】
図26は、1つのエネルギーフィールドパッケージ当たり1つのみの導波路が存在する、本開示の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリのエネルギー投影表面26000の一実施形態の正面図である。他の実施形態では、このアセンブリの各4Dエネルギーフィールドパッケージは、追加の導波路を含み得る。エネルギー伝播経路26002は、モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージ26006の導波路26005から、少なくともモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージ26006の対応するエネルギー位置26008によって決定され得る一意の方向26004に延在し得る。第1のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージ26006は、導波路26005の位置(x、y)を画定する空間座標26010、および第1のエネルギー伝播経路26002の方向(u、v)を画定する角座標26012(u、v)によって画定されるような第1のエネルギー位置26008によって少なくとも決定され得る一意の方向26004によって画定され得る。空間座標26010および角座標26012は、第1のエネルギー伝播経路26002の一意の方向を画定する4次元(x、y、u、v)明視野座標セット26014を形成し得る。境界26018によって分離された追加のモジュール式4Dパッケージ26016は、異なる空間座標によって画定され得る。他の実施形態では、4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリは、パッケージに含まれる各導波路に対して、4D座標セットの1つ以上の空間座標によって画定される複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの各パッケージを備え得る。
【0199】
図27は、各モジュールが
図22に示す22004に類似する導波路を含む、一緒に配置された4つのモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージ27001のアセンブリ27000を表す。この実施形態は、複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの各モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージ27001の各エネルギー導波路27002を取り囲む境界27004を含む。境界27004は、継ぎ目を低減させるための黒領域を含み得る。一実施形態では、4Dエネルギーフィールドパッケージ27001の境界27004は、複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージがアセンブリ27000に一緒に配置されたときの距離27006だけ、複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージのモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージ27001の導波路27002を分離し得る。複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージのモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージ27000の導波路27002間の距離27006は、投影された4Dエネルギーフィールド内の継ぎ目を防止し得る。一実施形態では、距離27006は、大きい投影面を形成するように組み立てることができる4Dエネルギーフィールドパッケージのパネル(図示せず)間の間隙よりも広くなり得る。
図27は、例示の目的で提供され、本開示の実施形態を限定するものではない。そして、別途明確に指示されない限り、
図27を参照して考察するモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの実施形態は、本開示の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリのすべての他の実施形態と組み合わせることができる。
【0200】
いくつかの実施形態では、モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージは、モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの各導波路を分離する境界を有する、多数の導波路を含み得る。他の実施形態では、モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの外側縁部上の境界の幅は、モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの個々の導波路間の境界の幅よりも広くなり得る。多数の導波路を有する実施形態はまた、各導波路間にエネルギー抑制構造も含み得る。本開示の任意のエネルギー抑制構造としては、
図9A~Hに関して考察したもの、また、当技術分野で知られる他のエネルギー抑制構造が挙げられ得るが、これらに限定されない。
【0201】
いくつかの実施形態では、エネルギー抑制構造は、エネルギー伝播経路を減衰させる、または修正するための構造を含み得、この構造は、(a)エネルギー遮断構造、(b)各モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージのエネルギー導波路の開口の充填率を変更するために、各モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージの導波路の少なくとも1つのエネルギー伝播経路を変更するように構成された要素、または(c)各モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージのエネルギー位置に近接するエネルギーの角度範囲を制限するように構成された構造、からなる群から選択される。動作中に、エネルギー抑制構造は、各モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージのエネルギー位置に隣接して、および各モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージのエネルギー導波路に略向かって位置付けられ得る。代替的に、エネルギー抑制構造は、各モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージのエネルギー導波路に隣接して、および各モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージのエネルギー位置に略向かって位置付けられ得る。一例では、エネルギー抑制構造は、各モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージのエネルギー位置に隣接して、およびエネルギー伝播経路を減衰させる、または修正するための、各モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージのエネルギー導波路に略向かって位置付けられたエネルギー遮断構造であり得る。
【0202】
図28は、投影されたホログラフィックの木28002の表面を決定する点を形成するように収束する、本開示の投影光線の4Dエネルギーフィールドアセンブリ28000の一実施形態を表す。4Dエネルギーフィールドアセンブリ28000は、示されるように、対応する伝播経路を形成するために、複数の4Dエネルギーフィールドパッケージ28008内の複数のエネルギー位置を指向するための制御システム28004を含み得る。動作中に、制御システム28004は、複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージ28008を動作させるように構成された複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージ28008と通信して、エネルギー投影面28006から4Dエネルギーフィールド28002を投影するように複数の伝播経路28009に沿ってエネルギーを指向し得る。いくつかの実施形態では、エネルギー投影面28010は、シームレスなエネルギー投影面を含み得る。
【0203】
理解されるように、この実施形態の開示は、明視野を投影することに限定されない。他の実施形態は、他の形態のエネルギーを投影し得る。いくつかの実施形態では、空間座標は、単一のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージではなく、複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージのモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージのサブセットを画定し得る。
【0204】
図29Aおよび29Bに表すもののような4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリ29000Aのいくつかの実施形態は、複数のマウント29002Aを含み得る。一実施形態では、複数のマウント29002Aは、拡張エネルギー投影面29000Bを形成するように配置され得る。別の実施形態では、複数の取り付けアセンブリは、異なる位置に分離されて、別々の投影面を形成し得る。言い換えれば、4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリは、第2のエネルギー投影面を形成するために複数のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージが取り付けられ得る、第2のマウントを含み得る。2つのマウントは、当技術分野で知られる任意の手段を介して互いに通信して、エネルギーフィールドを協働的に投影し得る。いくつかの実施形態では、複数のエネルギー源は、投影面のモジュール式4Dパッケージアセンブリのエネルギー位置に、エネルギーを供給し得る。他の実施形態では、エネルギーを複数のマウントのエネルギー源に提供するために、複数のエネルギー源が存在し得る。
【0205】
モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージは、多くの利点を提供する。本開示の他の場所で考察するように、モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージは、投影されたエネルギーフィールドの継ぎ目の出現を低減させる、または排除するのを補助し得る。また、様々な形状およびサイズで配置することができる多用途のディスプレイを可能にするために、モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージを有することも有用であり得る。モジュール式ピースは、エネルギー投影面に加えること、またはそこから取り外して、修理をより低コストに、より素早く、かつより容易にし得る。表面全体を交換する代わりに、損傷した、または不良のモジュール式ユニットのみを交換する必要性を有する。
【0206】
いくつかの実施形態では、モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージは、チップ(例えば、シリコンチップまたは他の好適な半導体チップ)上に一体化され得る。これは、当技術分野で知られる任意の手段でプリント回路基板(PCB)に取り付けることによって実行することができる。これはまた、解像度を維持し、一方で、継ぎ目を低減させるための、より高密度に稠密化したエネルギー源を有する、より小さいモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージを可能にし得る。
【0207】
上で参照したように、4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリのエネルギー導波路は、
図9~
図11および
図13~
図16を参照して表す、または考察する導波路が挙げられるがそれらに限定されない、本開示を通して参照する導波路のいずれか、およびとりわけ、レンズ、小型レンズ、または反射要素を有する導波路を含み得る。本開示の4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリの異なる実施形態は、本開示および当技術分野で知られるすべての異なる導波路の実施形態の異なるエネルギー抑制要素、本開示および当技術分野で知られるすべての異なる導波路の実施形態のバッフルの異なる実施形態、および本開示および当技術分野で知られるすべての異なる導波路要素の開口の実施形態、を含み得る。特に別段の記述がない限り、これらの実施形態は、4Dエネルギーフィールドパッケージアセンブリの各実施形態およびすべての実施形態と組み合わせられ得る。
【0208】
図30は、各導波路30004が一意の2D空間座標を有する、本開示の他の場所で説明するような複数の導波路30004および複数のエネルギー位置30002Aを有する、本開示のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージ30100の一実施形態を表す。同様に、各伝播経路30028A、30028Bは、それぞれ、導波路から、対応するエネルギー位置30002A、30002Bによって少なくとも決定される一意の方向に延在する。伝播経路30028A、30028Bは、導波路の開口30020を実質的に充填し得る。一実施形態では、導波路30004は、本開示の他の場所で説明するように継ぎ目を低減させ得る、境界30014によって分離され得る。いくつかの例では、境界30014はまた、導波路30020の開口を画定することにも関与し得る。4Dエネルギーフィールドパッケージは、エネルギー抑制要素30030を含み得、これは、とりわけ、バッフル構造を含む、
図9A~Hを参照して説明するものが挙げられるがこれらに限定されない、本開示を通して他の場所で説明する任意の形態を取り得る。
【0209】
一実施形態では、エネルギー抑制要素30030は、開口30020を通って延在しないエネルギーを、または導波路と関連していないエネルギー源位置30002からのエネルギーを抑制し得るか、または減衰させ得る。一実施形態では、エネルギー抑制要素30030は、それ自体の開口を通って延在しない伝播経路に沿ったエネルギーの伝播を制限する。一実施形態では、エネルギー抑制要素30030は、本明細書で開示するものに類似するエネルギー導波路のエネルギー源側に配置され得る。
【0210】
いくつかの実施形態では、複数のエネルギー抑制要素30030が存在し得る。別の実施形態では、
図23の23005を参照して上で説明したものに類似する、機械的ケーシング30001が存在し得る。パッケージ30100は、エネルギーをエネルギー位置30002に送達するように構成された複数のエネルギー源を有する、エネルギー源システム30113を含み得る。エネルギー源システム30113は、
図20を参照して説明するエネルギー源システムが挙げられるがそれらに限定されない、本開示を通して他の場所で説明するものに類似し得る。いくつかの例では、エネルギー源システムは、他の構造の中でもとりわけ、リレーをさらに含み得る。他の実施形態では、エネルギー位置30002は、放出型ディスプレイと関連するピクセルであり得る。表すように、モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージは、正方形に切断した導波路30004を有し得るが、これは、の実施形態を限定するものではなく、当技術分野で知られる任意の種類の導波路が利用され得る。モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージ30100はまた、パッケージをモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージ30100のアセンブリに一体化することを可能にする、電気接点300040も含み得る。理解することができるように、本開示のモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージ30100のすべての実施形態は、本明細書で開示するすべての他の実施形態と組み合わせられ得る。
【0211】
図31A~Bは、モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージのアセンブリに接合された多数の導波路を有する、モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージを表す。
図31Aは、境界31102Aによって分離された6つの導波路31001Aを有する、モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージ31100Aを表す。境界31102Aは、導波路31001Aを分離するように構成された黒領域を含み得、多数のモジュールを一緒により大きいアセンブリに配置して、隣接するモジュールの導波路間に、したがって、アセンブリ全体に、一貫した間隔が存在し、継ぎ目のアーチファクトを防止することを可能にし得る。モジュールの縁部の境界31102Aの幅は、モジュール31100Aの内部の境界31102Aの幅の約半分であり得ることに留意されたい。これは、2つのモジュール31100Aを互いに隣り合わせに配置すること、および組み合わせたモジュールのすべての導波路31001Aが、
図18Bのモジュール18002Bと18004Bとの間に示される間隔に類似する一貫した間隔を有することを可能にする。
【0212】
図31Bは、4Dモジュール式エネルギーフィールドパッケージ31100Bのアセンブリ内の4つのモジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージ31100Aを表す。一実施形態では、アセンブリ31100Bは、導波路31001Aが一緒に離間され、境界31100Cがそれぞれ別々のモジュール31100Aに構築されている方法のため、各次元において導波路31001Aの均一な間隔を含む。理解されるように、モジュール式4Dエネルギーフィールドパッケージ31100A当たりの導波路3100Aの数は、実施形態毎に変動し得る。理解されるように、アセンブリ31100Bを形成するために接合されるエネルギーフィールドパッケージ31100Aの数もまた、実施形態毎に変動し得る。そして、多数の導波路31001Aを含む4Dモジュール式エネルギーフィールドパッケージ31100Aのアセンブリの実施形態は、
図23、
図24、および
図25A~Cに表すものが挙げられるがこれらに限定されない、本開示を通して他の場所で表す任意の表面または配置を形成し得る。
【0213】
本明細書に開示された原理に従う様々な実施形態が上述されてきたが、それらの実施形態は、単なる例示としての目的のために示されており、限定されないことを理解されたい。したがって、本発明(複数可)の幅広さおよび範囲は、上述の例示的な実施形態のいずれかによって限定されるべきではなく、本開示に由来する特許請求の範囲、およびそれらの等価物に従ってのみ定義されるべきである。さらに、上記の利点および特徴は、記載された実施形態において提供されているが、上記の利点のいずれかまたはすべてを達成するプロセスおよび構造に対して、かかる由来の特許請求の範囲の適用を限定しない。
【0214】
本開示の原理的な特徴は、本開示の範囲から逸脱することなく様々な実施形態の中で使用することができることを理解されたい。当業者は、日常的なわずかな実験を用いて、本明細書に記載された特定の手順に対する多くの等価物を認識するか、または探求することができるであろう。かかる等価物は、本開示の範囲内にあるとみなされ、特許請求の範囲により網羅される。
【0215】
さらに、本明細書における節の見出しは、37CFR1.77に基づく示唆との一貫性を持たせるために、またはそれ以外では構成上の手がかりを提供するために、提供されている。これらの見出しは、本開示に由来し得る任意の特許請求の範囲の中に記載された本発明(複数可)を限定または特徴付けるものではない。具体的には、一例として、見出しが「発明の分野」と称していても、かかる特許請求の範囲は、いわゆる技術分野を説明するためのこの見出しの文言によって限定されるべきではない。さらに、「発明の背景」の節における技術の説明は、技術が本開示内の任意の発明(複数可)の先行技術であることを認めるものと解釈されるべきではない。「概要」は、論点となる特許請求の範囲に記載された本発明(複数可)の特徴付けとは、決してみなされない。さらに、本開示内での単数形の「発明」の言及は、本開示において単一の新規性のみ存在すると主張するために使用されるべきではない。複数の発明が、本開示に由来する複数の請求項の制限に従って記載される可能性があり、したがって、かかる請求項は、それによって保護される本発明(複数可)およびそれらの等価物を定義する。すべての例では、かかる請求項の範囲は、本開示に照らしてそれら自体のメリットを考慮されるであろうが、本明細書内で記載された見出しによって制約されるべきではない。
【0216】
特許請求の範囲および/または明細書中の「備える(comprising)」という用語と併せて使用されるときに使われる「1つ(a)」または「1つ(an)」という語は、「1つ(one)」を意味し得るが、それはまた、「1つ以上(one or more)」、「少なくとも1つ(at least one)」、および「1つを超える(one or more than one)」の意味とも矛盾しない。特許請求の範囲の中で使用される「または(or)」という用語は、代替物のみに明示的に言及せず、または代替物が相互に排他的でない限り、「および/または(and/or)」を意味するように使用されているが、本開示は、代替物のみ、および「および/または(and/or)」を指す定義を支持する。本出願全体を通じて、「約(about)」という用語は、1つの値が、デバイスの固有の誤差ばらつきを含むことを示すために使用され、方法は、その値、または研究課題の間に存在するばらつきを判定するために使用されている。一般に、ただし前述の考察に対する対象であるが、「約(about)」などの近似の単語により修飾された本明細書中の数的な値は、記述された値から、少なくとも+/-1、2、3、4、5、6、7、10、12、または15%だけ変化する可能性がある。
【0217】
本明細書および請求項(複数可)で使用されているように、単語「備える(comprising)」(ならびに「comprise」および「comprises」などの任意の形式の備える)、「有する(having)」(ならびに「have」および「has」などの任意の形式の有する)、「含む(including)」(ならびに「includes」および「include」などの任意の形式の含む)、または「containing」(ならびに「contains」および「contain」などの任意の形式の包含する)は、包括的または開放的、追加的、引用されていない要素または方法ステップを排除しない。
【0218】
「そのとき(at the time)」、「同等(equivalent)」、「間中(during)」、「完全(complete)」等の比較、測定、およびタイミングに関する単語は、「実質的にそのとき(substantially at the time)」、「実質的に同等(substantially equivalent)」、「実質的に~間中(substantially during)」、「実質的に完全(substantially complete)」等を意味すると理解されるべきであり、ここで、「実質的に(substantially)」とは、そのような比較、測定、およびタイミングが、暗黙のうちに、または明示的に記述された所望の結果を達成するために、実用的であることを意味している。「近く(near)」、「近接する(proximate to)」、「隣接する(adjacent to)」などの要素の相対的位置に関係する単語は、それぞれのシステム要素の相互作用に実質的な影響を及ぼすのに十分近いことを意味するものとする。近似の他の言葉は、同様に、そのように変更されたとき、必ずしも絶対的または完全であるとはみなされないが、存在しているとしてその条件を指定することを保証するために、当業者にとっては十分近いとみなされるであろうという条件を指す。記述が変わる可能性の程度は、どのように大きな変化がもたらされるかに依存し、当業者であれば、修正されていない特徴の要求された特性および可能性を依然として有するような修正された特徴を認識するであろう。
【0219】
本明細書で使用される用語「またはそれらの組み合わせ」は、その用語に先行する列挙された項目のすべての順列および組み合わせを指す。例えば、「A、B、C、またはそれらの組み合わせ」は、A、B、C、AB、AC、BC、またはABCのうちの少なくとも1つを含むことを意図しており、特定の文脈で順番が重要である場合には、BA、CA、CB、CBA、BCA、ACB、BAC、またはCABも同様である。この例を続けると、BB、AAA、AB、BBC、AAABCCCC、CBBAAA、CABABBなどのような1つ以上の項目または用語の繰り返しを含む組み合わせが明示的に含まれる。当業者であれば、文脈から明らかでない限り、典型的には、任意の組み合わせにおける項目または用語の数に制限はないことを理解するであろう。
【0220】
本明細書に開示および請求された組成物および/または方法のすべては、本開示に照らして過度の実験をすることなく作製および実行することができる。本開示の組成物および方法は、好ましい実施形態の観点から記載されているが、組成物および/または方法に対して、ならびに本明細書に記載された方法のステップまたはステップの順序において、本開示の概念、趣旨および範囲から逸脱することなく、様々なバリエーションを適用することができることは、当業者にとって明らかであろう。当業者に明らかなこのような類似の置換および修飾はすべて、添付の特許請求の範囲によって定義される開示の趣旨、範囲および概念の範囲内であるとみなされる。