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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-10
(45)【発行日】2023-07-19
(54)【発明の名称】支持台
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/64 20060101AFI20230711BHJP
【FI】
H04N5/64 581K
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019024497
(22)【出願日】2019-02-14
(65)【公開番号】P2020136758
(43)【公開日】2020-08-31
【審査請求日】2022-01-18
(73)【特許権者】
【識別番号】596128160
【氏名又は名称】株式会社ナカムラ
(74)【代理人】
【識別番号】100148518
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100160314
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 公芳
(74)【代理人】
【識別番号】100134038
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 薫央
(72)【発明者】
【氏名】中村 明
【審査官】橋爪 正樹
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2008/117409(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/64- 5/655
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースと、
前記ベースの立設部に立設される1本の支柱と、
前記支柱に設けられた取付部に取り付けられ、被支持物を支持する支持部とを備え、
前記取付部には、鉛直面と平行な被当接面と、前記被当接面に形成された位置決め部とが設けられ、
前記支持部には、前記被当接面に当接する当接面と、前記当接面上で鉛直方向に配置されて前記位置決め部に固定される複数の固定部とが設けられ、
前記位置決め部に固定される固定部の変更により、前記支持部の前記取付部に対する取付位置が高さ方向に調整可能であることを特徴とする支持台。
【請求項2】
ベースと、
前記ベースの立設部に立設される1本の支柱と、
前記支柱に設けられた取付部に取り付けられ、被支持物を支持する支持部とを備え、
前記取付部には、鉛直面と平行な被当接面と、前記被当接面上で鉛直方向に配置された複数の位置決め部とが設けられ、
前記支持部には、前記被当接面に当接する当接面と、前記当接面に形成されて前記位置決め部に固定される固定部とが設けられ、
前記固定部が固定される位置決め部の変更により、前記支持部の前記取付部に対する取付位置が高さ方向に調整可能であることを特徴とする支持台。
【請求項3】
前記支柱は、前記立設部から上方、かつ、後方に延在する傾斜部と、前記傾斜部の上部から前方に延在する水平部とを備え、
前記取付部は、前記水平部の前部に設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の支持台。
【請求項4】
前記取付部は、前記立設部の鉛直方向上方に設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の支持台。
【請求項5】
前記被支持物は、テレビであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の支持台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベースに立設された支柱に取り付けられる支持部によりテレビ等の被支持物を支持するテレビ台等の支持台に関する。
【背景技術】
【0002】
ベースに立設された支柱に取り付けられる支持部により被支持物を支持する支持台として、例えば特許文献1に記載のテレビ台がある。図13に示すように、このテレビ台100は、床面に設置される平板状のベース110と、ベース110に立設された支柱120,120と、支柱120,120の上部に取り付けられるとともにテレビTが取り付けられ、テレビTを支持する支持部130と、支柱120,120を正面側から覆う飾り板140とを備える。
【0003】
支柱120,120は、図14に示すように、ベース110に立設された下部支柱121,121と、下部支柱121,121に嵌入されて上下方向にスライド可能な上部支柱122,122とにより概略構成されている。そして、図15に示すように、上部支柱122,122の下部支柱121,121に対するスライドにより、支柱120,120が伸縮して支持部130の高さが変更され、テレビTの高さ位置が調整可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】実用新案登録第3202140号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、テレビ台100は、50インチを超えるような大型テレビにも好適であることから、支持部130が2本の上部支柱122,122と一体となってスライドすることにより、その高さが剛性を確保しつつ調整されるが、このデザインは、リビングルーム等の広い部屋には向いているものの、寝室や子ども部屋等の比較的狭い部屋では存在感が大きくなることがあった。
【0006】
そこで、比較的狭い部屋で使用される支持台について、支柱を2本から1本に減らして軽快なデザインを採用することが考えられるが、支柱が1本の場合にも上部支柱が下部支柱に対してスライドする構成では、支持部の剛性を確保しにくく、テレビ等の被支持物の支持が安定しないという問題がある。
【0007】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、支柱を1本にした場合でも、被支持物を高さ調整可能としながら安定して支持することができる支持台を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明に係る支持台は、ベースと、前記ベースの立設部に立設される1本の支柱と、前記支柱に設けられた取付部に取り付けられ、被支持物を支持する支持部とを備え、前記取付部には、鉛直面と平行な被当接面と、前記被当接面に形成された位置決め部とが設けられ、前記支持部には、前記被当接面に当接する当接面と、前記当接面上で鉛直方向に配置されて前記位置決め部に固定される複数の固定部とが設けられ、前記位置決め部に固定される固定部の変更により、前記支持部の前記取付部に対する取付位置が高さ方向に調整可能であることを特徴とする。
【0009】
この支持台によれば、ベースと、ベースの立設部に立設される1本の支柱と、支柱に設けられた取付部に取り付けられ、被支持物を支持する支持部とを備え、取付部には、鉛直面と平行な被当接面と、被当接面に形成された位置決め部とが設けられ、支持部には、被当接面に当接する当接面と、当接面上で鉛直方向に配置されて位置決め部に固定される複数の固定部とが設けられ、位置決め部に固定される固定部の変更により、支持部の取付部に対する取付位置が高さ方向に調整可能であるので、支持部の高さが支柱の伸縮(上部支柱の下部支柱に対するスライド等による伸縮)によらずに調整され、支柱を1本にした場合でも、被支持物を高さ調整可能としながら安定して支持することができる。
【0010】
また、支持部の取付部に対する取付けは、鉛直面と平行な取付部の被当接面に支持部の当接面を当接させ、当接面上で鉛直方向に配置された複数の固定部のいずれかを位置決め部に固定することにより行われるから、支持部の取付位置は、高さ方向に調整しても同一鉛直線上でしか変わらない。したがって、支持部の高さが変わっても被支持物の重心位置が水平面内で変化せず、重心位置の変化に対応するために(重心位置の変化があっても被支持物が倒れないように)支柱やベースを重厚に設計する必要がなくなり、支柱やベースを細く又は小さくした軽快なデザインの採用も容易となる。
【0011】
あるいは、本発明に係る支持台は、ベースと、前記ベースの立設部に立設される1本の支柱と、前記支柱に設けられた取付部に取り付けられ、被支持物を支持する支持部とを備え、前記取付部には、鉛直面と平行な被当接面と、前記被当接面上で鉛直方向に配置された複数の位置決め部とが設けられ、前記支持部には、前記被当接面に当接する当接面と、前記当接面に形成されて前記位置決め部に固定される固定部とが設けられ、前記固定部が固定される位置決め部の変更により、前記支持部の前記取付部に対する取付位置が高さ方向に調整可能であることを特徴としてもよく、この場合にも、上記の効果を奏する。
【0012】
本発明に係る支持台において、前記支柱は、前記立設部から上方、かつ、後方に延在する傾斜部と、前記傾斜部の上部から前方に延在する水平部とを備え、前記取付部は、前記水平部の前部に設けられていてもよい。これにより、比較的狭い部屋で使用される場合にも相応しい高い意匠性を支柱に付与することができる。
【0013】
さらに、前記取付部は、前記立設部の鉛直方向上方に設けられていてもよく、これにより、被支持物の重さによりベースに加わる回転力を抑制し、ベースを比較的狭い部屋で使用される場合にも適したコンパクトなものとすることができる。
【0014】
なお、本発明についての「鉛直」及び「水平」の語は、例えば測定器で測定して鉛直や水平から1°でもずれていたら含まない趣旨ではなく、厳密な鉛直や水平に対して多少の誤差があったとしても、本発明の効果との関係で鉛直や水平と認め得るものであれば含む趣旨である。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る支持台よれば、支柱を1本にした場合でも、被支持物を高さ調整可能としながら安定して支持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施の形態に係るテレビ台を正面側から示す説明図である。
図2図1のテレビ台を背面側から示す説明図である。
図3図1のテレビ台のベースと支柱との取付方法を示す説明図である。
図4】(a)は図1のテレビ台の支持金具を正面側から示す説明図、(b)は背面側から示す説明図である。
図5図1のテレビ台の支柱と支持金具との取付方法を示す説明図である。
図6】(a)は図1のテレビ台の支持金具の一方の取付金具を正面側から示す説明図、(b)は背面側から示す説明図である。
図7】(a)は図1のテレビ台の支持金具の他方の取付金具を正面側から示す説明図、(b)は背面側から示す説明図である。
図8図1のテレビ台の支持金具のストッパー金具を示す説明図である。
図9図1のテレビ台の支持金具とテレビとの取付方法を示す説明図である。
図10図1のテレビ台の支持金具を低くした状態を示す説明図である。
図11】(a)は図1のテレビ台のホルダーを正面側から示す説明図、(b)は背面側から示す説明図である。
図12図11のホルダーがフレームに取り付けられた状態を示す説明図である。
図13】従来のテレビ台を示す説明図である。
図14図13のテレビ台の支柱の構造を示す説明図である。
図15図13のテレビ台の支持部の高さ調整方法を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
【0018】
図1及び図2に示すように、本実施の形態に係るテレビ台10は、テレビTを支持するもので、床面Fに設置されるベース20と、ベース20に立設される支柱30と、支柱30に取り付けられてテレビTを支持する支持金具40と、支持金具40に取り付けられて録画用のハードディスクドライブ等の電子機器を保持するホルダー50とを備える。
【0019】
ベース20は円板状を呈し、その中央に設けられた立設部21に支柱30がネジ止めされている。ネジの本数及びネジ止め位置は、特に限定されるものではなく、ここでは、図3に示すように、立設部21に3つの挿通孔22が形成され、支柱30の底部31の前側に1つ、後ろ側に2つのネジ孔(周面にネジが形成された孔)32が形成され、挿通孔22を挿通するネジ60がネジ孔32に螺着される。
【0020】
支柱30は、立設部21から上方、かつ、後方に延在する断面円形の直管状(丸パイプ状)の傾斜部33と、傾斜部33の上端部から前方に延在する断面円形の直管状の水平部34とを備える。傾斜部33の上部前面及び下部後面には、直管の内外を連通する開口部35,36が形成されている。テレビ台10にテレビTが支持されると、テレビTの配線は、開口部35から傾斜部33の管内に入って開口部36から引き出されることにより、目立たなくなる。
【0021】
水平部34の前端部で立設部21の鉛直方向上方には、矩形平板状の取付部37が設けられている。取付部37は、その前面38が鉛直面と平行であり、鉛直方向に配置された挿通孔39,39が形成されている。
【0022】
支持金具40は、図4に示すように、支柱30の取付部37に取り付けられるフレーム41と、フレーム41に係止されてテレビTが取り付けられる取付金具42及び取付金具43と、取付金具42及び取付金具43のフレーム41からの脱落を防止するストッパー金具44,44とを備える。
【0023】
フレーム41は、支柱30に取り付けられた際に幅方向(左右方向)に延在して取付金具42及び取付金具43が係止される被係止金具45と、被係止金具45の下方で幅方向に延在して取付金具42及び取付金具43が係止される被係止金具46と、高さ方向(上下方向)に延在して被係止金具45及び被係止金具46を連結し、取付部37に取り付けられる連結金具47とを有する。
【0024】
被係止金具45は、金属板が側面視クランク状に折り曲げられてなり、取付金具42及び取付金具43が係止される被係止部45aと、連結金具47により連結される被連結部45bと、被係止部45a及び被連結部45bの中間に介在する中間部45cとを有する。被係止部45aの上縁には、左右対称の位置に複数のスリット45dが設けられ、被連結部45bには、幅方向の中心位置に連結金具47が固着され、左右対称の位置に複数のネジ孔45fが設けられている。
【0025】
被係止金具46は、金属板が側面視クランク状に折り曲げられてなり、取付金具42及び取付金具43が係止される被係止部46aと、連結金具47により連結される被連結部46bと、被係止部46a及び被連結部46bの中間に介在する中間部46cとを有する。被係止部46aの上縁には、複数のスリット45dに対応する位置(複数のスリット45dの鉛直方向下方)に複数のスリット46dが設けられ、被連結部46bには、幅方向の中心位置に連結金具47が固着されている。
【0026】
連結金具47は取付部37よりも長尺な矩形平板状を呈し、被連結部45b及び被連結部46bに固着されて鉛直方向に延在する。連結金具47は、その後面48が平面で、鉛直方向に配置された複数のネジ孔49が形成されている。
【0027】
フレーム41は、図5に示すように、取付部37の前面38に連結金具47の後面48を当接させ、後面48上で鉛直方向に配置された複数のネジ孔49のいずれかを挿通孔39と重ね合わせ、挿通孔39に座金61を挿通するネジ62を挿通させ、このネジ62をネジ孔49に螺合させることにより、支柱30の取付部37に取り付けられる。
【0028】
取付金具42は、金属板が折り曲げられてなり、図6に示すように、テレビTの背面に当接する当接面部42aと、フレーム41に係止されるフック部42b及びフック部42cが上下に形成された係止面部42dとを備える。
【0029】
当接面部42aには、角孔42eと、複数の丸孔42fと、長孔42gとが設けられている。フック部42bの下縁にはスリット42hが設けられ、フック部42cの下縁にはスリット42iが設けられ、フック部42bには、ネジ孔42jが形成されている。
【0030】
取付金具43は、金属板が折り曲げられて取付金具42と略対称な形状を呈し、図7に示すように、テレビTの背面に当接する当接面部43aと、フレーム41に係止されるフック部43b及びフック部43cが上下に形成された係止面部43dとを備える。
【0031】
当接面部43aには、丸孔43eと、複数の丸孔43fと、長孔43gとが設けられている。フック部43bの下縁にはスリット43hが設けられ、フック部43cの下縁にはスリット43iが設けられ、フック部43bには、ネジ孔43jが形成されている。
【0032】
ストッパー金具44は、図8に示すように、取付金具42のフック部42b又は取付金具43のフック部43bにネジ止めされるネジ止め部44aと、ネジ止め部44aの下方に設けられた胴部44bと、胴部44bの下部前方に設けられた鈎部44cとを有する。ネジ止め部44aには、ストッパー金具44が後述のように取付金具42又は取付金具43にネジ止めされてフレーム41に組み付けられた際に、ネジ孔42j又はネジ孔43jに重なり合う挿通孔44dが形成され、胴部44bと鈎部44cとの間には、スリット44eが形成されている。
【0033】
支持金具40によりテレビTを支持する場合には、まず、取付金具42の当接面部42a及び取付金具43の当接面部43aをテレビTの背面に当接させ、テレビTの背面に設けられた図示を略すネジ孔に丸孔42f及び丸孔43f(並びに、必要に応じて長孔42g及び長孔43g)を重ね合わせる。そして、図示を略すネジを丸孔42f、丸孔43f(及び、長孔42g、長孔43g)に挿通させ、そのテレビTの背面のネジ孔に螺合させることにより、テレビTに取付金具42及び取付金具43を取り付ける。テレビTの背面に段差があり、当接面部42a又は当接面部43aとの間に隙間が生じてそれを埋める必要がある場合には、テレビTの背面と当接面部42a又は当接面部43aとの間にスペーサーを介在させてもよい。
【0034】
次に、取付金具42のフック部42b及び取付金具43のフック部43bを、支柱30に取り付けられたフレーム41の被係止部45aに係止させ、フック部42c及びフック部43cを、そのフレーム41の被係止部46aに係止させる。詳細には、フック部42bのスリット42hを被係止部45aのスリット45dに上方から係止させ、フック部42cのスリット42iを被係止部46aのスリット46dに上方から係止させ、フック部43bのスリット43hを被係止部45aのスリット45dに上方から係止させ、フック部43cのスリット43iを被係止部46aのスリット46dに上方から係止させる。
【0035】
続いて、ストッパー金具44を、被係止金具45の被連結部45bがスリット44eに入り込んで鈎部44cが被連結部45bに係合するように、かつ、ネジ止め部44aの挿通孔44dがフック部42bのネジ孔42j又はフック部43bのネジ孔43jに重なるように位置させた上で、図9に示すように、挿通孔44dを挿通するネジ63によりフック部42b又はフック部43bに締結する。これにより、テレビTの支持金具40への取付け(テレビ台10への取付け)が完了する。
【0036】
テレビTの高さを変えるために、支持金具40の取付部37に対する取付位置を変更する場合には、挿通孔39とネジ62により締結するネジ孔49を異なるものとすればよい。図1及び図2は、挿通孔39,39が複数のネジ孔49のうち下2つのネジ孔49と締結され、支持金具40を最も高い位置とした状態を示すが、挿通孔39,39が複数のネジ孔49のうち上2つのネジ孔49と締結され、支持金具40を最も低い位置とした状態は、図10に示すようになる。
【0037】
ホルダー50は、金属板を曲げ加工してなり、図11に示すように、底面部51と、底面部51の前縁から上方に延在する前面部52と、底面部51の後縁から前面部52よりも低くなるように上方に延在する後面部53と、前面部52の上縁から前方、そして下方に延在し、側面視略U字状を呈する係止部54とを備える。
【0038】
底面部51には複数の通気孔51aが、前面部52には複数の通気孔52aが、後面部53には複数の通気孔53aがそれぞれ形成されており、ハードディスクドライブ等の電子機器Hは、前面部52及び後面部53の対向空間で底面部51上に保持され、その配線は対向空間の開放された側方、すなわち、開口部55,55に取り回すことができる。
【0039】
前面部52には、通気孔52aの上方にネジ孔52b,52bが形成され、その下縁には、下方に突出する取付片56が前面部52に連続して設けられ、取付片56には、挿通孔56aが形成されている。ネジ孔52b,52b及び挿通孔56aは、ここでは使用しないが、支持金具が他の形態の場合に、その支持金具へのホルダー50の取付けに供する。係止部54には、鉛直方向に延在する複数の溝部54aが形成されるとともに、溝部54aで分断された各部分に挿通孔54bが形成されている。
【0040】
このホルダー50は、図12に示すように、係止部54を被係止金具45の被連結部45bに当接させて挿通孔54bをネジ孔45fに重ね合わせ、挿通孔54bにネジ64を挿通させてネジ孔45fに螺合させることにより、支持金具40に取り付けられる。この際、取付金具42、取付金具43、ストッパー金具44等を溝部54aに位置させることにより、係止部54と取付金具42、取付金具43、ストッパー金具44等との干渉を回避することができる。
【0041】
本実施の形態に係るテレビ台10では、ベース20と、ベース20の立設部21に立設される支柱30と、支柱30に設けられた取付部37に取り付けられ、テレビTを支持する支持金具40とを備え、取付部37には、鉛直面と平行な前面38と、前面38に形成された挿通孔39とが設けられ、支持金具40の連結金具47には、前面38に当接する後面49と、後面49において鉛直方向に配置されてネジ62により挿通孔39に固定される複数のネジ孔49とが設けられ、挿通孔39に固定されるネジ孔49の変更により、支持金具40の取付部37に対する取付位置が高さ方向に調整可能であるので、支持金具40の高さが支柱の伸縮によらずに調整され、テレビ台10のように支柱を1本(支柱30)にした場合でも、テレビTを高さ調整可能としながら安定して支持することができる。
【0042】
また、支持金具40の取付部37に対する取付けは、鉛直面と平行な取付部37の前面38に支持金具40の連結金具47の後面48を当接させ、後面48上において鉛直方向に配置された複数のネジ孔49のいずれかを挿通孔39に固定することにより行われるから、支持金具40の取付位置は、高さ方向に調整しても同一鉛直線上でしか変わらない。したがって、支持金具40の高さが変わってもテレビTの重心位置が水平面内で変化せず、重心位置の変化に対応するために支柱やベースを重厚に設計する必要がなくなり、支柱やベースを細く又は小さくした軽快なデザインの採用も容易となる。テレビ台10において、支柱30は、立設部21から上方、かつ、後方に延在する傾斜部33と、傾斜部33の上部から前方に延在する水平部34とを備え、取付部37は、水平部34の前部に設けられているので、比較的狭い部屋で使用される場合にも相応しい高い意匠性を支柱に付与することができる。
【0043】
さらに、取付部37は、立設部21の鉛直方向上方に設けられているので、テレビTの重さによりベース20に加わる回転力を抑制し、ベースを比較的狭い部屋で使用される場合にも適したコンパクトなものとすることができる。
【0044】
以上、本発明の実施の形態について例示したが、本発明の実施形態は上述したものに限られず、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更等してもよい。
【0045】
例えば、上記実施の形態では、支持金具40の連結金具47の後面49に、鉛直方向に配置されてネジ62により挿通孔39に固定される複数のネジ孔49とが設けられ、挿通孔39に固定されるネジ孔49の変更により、支持金具40の取付部37に対する取付位置が高さ方向に調整可能であるとしたが、取付部の前面上に鉛直方向に配置された複数の挿通孔が設けられ、支持金具の後面に形成されたネジ孔が固定される挿通孔の変更により、支持金具の取付部に対する取付位置が高さ方向に調整可能であってもよい。
【0046】
また、支持部による被支持物をテレビとせず、本発明をクリーナー等の支持台に適用してもよい。
【符号の説明】
【0047】
10 テレビ台(支持台)
20 ベース
21 立設部
30 支柱
33 傾斜部
34 水平部
37 取付部
38 前面(被当接面)
39 挿通孔(位置決め部)
40 支持金具(支持部)
48 後面(当接面)
49 ネジ孔(固定部)
T テレビ(被支持物)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15