(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-10
(45)【発行日】2023-07-19
(54)【発明の名称】スプリンクラーシステム
(51)【国際特許分類】
A62C 35/68 20060101AFI20230711BHJP
F16L 41/12 20060101ALI20230711BHJP
F16L 41/02 20060101ALI20230711BHJP
F16L 25/14 20060101ALI20230711BHJP
F16L 21/06 20060101ALI20230711BHJP
【FI】
A62C35/68
F16L41/12
F16L41/02
F16L25/14
F16L21/06
(21)【出願番号】P 2021569497
(86)(22)【出願日】2020-05-14
(86)【国際出願番号】 KR2020006374
(87)【国際公開番号】W WO2020235869
(87)【国際公開日】2020-11-26
【審査請求日】2021-11-22
(31)【優先権主張番号】10-2019-0060560
(32)【優先日】2019-05-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】518253370
【氏名又は名称】ニュー アジアジョイント カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】イ サン ホン
(72)【発明者】
【氏名】ハン ドン イル
【審査官】久保田 信也
(56)【参考文献】
【文献】特表2009-507200(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2003/0178850(US,A1)
【文献】特開平08-338579(JP,A)
【文献】特表2013-504379(JP,A)
【文献】特表2009-506275(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2002/0000719(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A62C 35/68
F16L 41/12
F16L 41/02
F16L 25/14
F16L 21/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部から流体が供給されるメインパイプと、
前記メインパイプを通じて供給される流体を分岐させる第1分岐パイプと、
前記第1分岐パイプを通じて供給される流体がスプリンクラーに供給されるように分岐させる第2分岐パイプと、
前記メインパイプ、前記第1分岐パイプおよび前記第2分岐パイプを互いに連結する分離可能な第1カプラーと、
前記第2分岐パイプに供給される流体が前記スプリンクラーに分岐されて流れるように前記第2分岐パイプ及び前記スプリンクラーを互いに連結する第2カプラーと、を含む、スプリンクラーシステム
であって、
前記第2カプラーは、
前記第2分岐パイプに形成された分岐ホールの周りを囲む第2ボディ部と、
前記第2分岐パイプを中心として前記第2ボディ部と対向配置され、前記第2ボディ部を前記第2分岐パイプに固定する第2固定部と、
前記第2ボディ部と、前記第2分岐パイプの外周面との間に配置されて、前記第2ボディ部によって加圧されながら、分岐される流体の漏洩を防止する第2ガスケット部と、を含み、
前記第2ボディ部には、前記第2固定部が貫通結合されるフランジが形成され、
前記フランジには前記フランジの下端が前記第2分岐パイプの中心より上側に位置するように第1切断面が形成され、かつ、前記第1切断面より上側に位置するように段差が形成された第2切断面が形成され、
前記第2ボディ部には前記第2ガスケット部を加圧するように前記第2分岐パイプの外周面に沿って延びる加圧面が形成され、前記第2ガスケット部と前記加圧面は前記フランジの下端まで延長形成され、
前記第2ボディ部による前記第2ガスケット部の加圧程度が、前記分岐ホールから遠ざかるほど増加する、スプリンクラーシステム。
【請求項2】
前記第1カプラーは互いに対向する一対の第1ボディ部と、一対の前記第1ボディ部を互いに締結して固定する第1締結部と、を含む、請求項1に記載のスプリンクラーシステム。
【請求項3】
前記第1ボディ部の幅方向の両側には、互いに対向するそれぞれのパイプに形成された締結溝に挿入される係止突起がそれぞれ形成される、請求項2に記載のスプリンクラーシステム。
【請求項4】
前記メインパイプと前記第1分岐パイプとは互いに同一の外径を有するように形成され、
一対の前記係止突起は互いに同一の曲率半径を有するように形成される、請求項3に記載のスプリンクラーシステム。
【請求項5】
前記第1分岐パイプと前記第2分岐パイプとは互いに異なる外径を有するように形成され、
一対の前記係止突起のうちいずれか一つの前記係止突起は前記第1分岐パイプの外径に対応する曲率半径を有するように形成され、他の一つの前記係止突起は前記第2分岐パイプの外径に対応する曲率半径を有するように形成される、請求項3に記載のスプリンクラーシステム。
【請求項6】
前記第1分岐パイプには前記第2分岐パイプの端部に隣接するように一体で延びる延長部が形成された、請求項5に記載のスプリンクラーシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はスプリンクラーシステムに関し、さらに詳細には、無溶接方式で組立できるスプリンクラーシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ビルディングや共同住宅などの建築物の各階には、その天井の周囲に火災発生時に火災を感知して高圧の流体を自動散水することによって火災を早期に鎮圧するためのセンサが備えられたスプリンクラーが設置される。
【0003】
このために外部から流体を供給するメインパイプが設置され、このようなメインパイプに多数のスプリンクラーが設置される流入パイプが連通して設置され、流入パイプにはスプリンクラーに流体を供給するための分岐パイプが設置される。
【0004】
ただし、従来の場合、流入パイプと分岐パイプを連通して設置するために、流入パイプに形成された分岐ホールに分岐パイプを溶接する方式で設置していたが、このような方式は溶接不良によって流体が漏洩され得、後ほど維持及び保守が容易でない問題があった。
【0005】
また、組立工数が多く必要とされ、部品数が多いため施工費用が浪費される問題もあった。
併せて、スプリンクラーに供給される流体の流量の増加のために流入パイプに形成された分岐ホールの直径を増加させる場合、流体が漏洩する問題もあった。
【0006】
したがって、前記問題に対する改善が必要であるのが実情である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明で解決しようとする技術的課題は、溶接方式を使わず、無溶接方式で組立できるスプリンクラーシステムを提供することを目的とする。
また、組立工数を減少させることができ、構成が単純化されて施工費用を節減できるスプリンクラーシステムを提供することを目的とする。
【0008】
併せて、スプリンクラーに流体を供給する分岐パイプに形成された分岐ホールの直径が増加する場合にも、分岐される流体の漏洩を効果的に防止できるスプリンクラーシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述した技術的課題を解決するための本発明に係るスプリンクラーシステムは、外部から流体が供給されるメインパイプと、前記メインパイプを通じて供給される流体を分岐させる第1分岐パイプと、前記第1分岐パイプを通じて供給される流体がスプリンクラーに供給されるように分岐させる第2分岐パイプと、前記メインパイプ、前記第1分岐パイプおよび前記第2分岐パイプを互いに連結する分離可能な第1カプラーと、を含む。
【0010】
この時、前記第1カプラーは互いに対向する一対の第1ボディ部と、一対の前記第1ボディ部を互いに締結して固定する第1締結部と、を含むことができる。
この時、前記第1ボディ部の幅方向の両側には、互いに対向するそれぞれのパイプに形成された締結溝に挿入される係止突起がそれぞれ形成され得る。
【0011】
この時、前記メインパイプと前記第1分岐パイプとは互いに同一の外径を有するように形成され、一対の前記係止突起は互いに同一の曲率半径を有するように形成され得る。
この時、前記第1分岐パイプと前記第2分岐パイプとは互いに異なる外径を有するように形成され、一対の前記係止突起のうちいずれか一つの前記係止突起は前記第1分岐パイプの外径に対応する曲率半径を有するように形成され、他の一つの前記係止突起は前記第2分岐パイプの外径に対応する曲率半径を有するように形成され得る。
【0012】
この時、前記第1分岐パイプには前記第2分岐パイプの端部に隣接するように一体で延びる延長部が形成され得る。
この時、前記第2分岐パイプに供給される流体が前記スプリンクラーに分岐されるように互いに連結する第2カプラーをさらに含むことができる。
【0013】
この時、前記第2カプラーは、前記第2分岐パイプに形成された分岐ホールの周りを囲む第2ボディ部と、前記第2分岐パイプを中心として前記第2ボディ部と対向配置され、前記第2ボディ部を前記第2分岐パイプに固定する第2固定部、および前記第2ボディ部と前記第2分岐パイプの外周面の間に配置されて前記第2ボディ部によって加圧されながら分岐される流体の漏洩を防止する第2ガスケット部を含むものの、前記第2ボディ部による前記第2ガスケット部の加圧程度は前記分岐ホールから遠ざかるほど増加するように構成され得る。
【0014】
この時、前記第2ボディ部には前記第2固定部が貫通結合されるフランジが形成されるものの、前記フランジには前記フランジの下端が前記第2分岐パイプの中心より上側に位置するように第1切断面が形成され得る。
【0015】
この時、前記フランジには前記第1切断面より上側に位置するように段差が形成された第2切断面が形成され得る。
この時、前記第2ボディ部には前記第2ガスケット部を加圧するように、前記第2分岐パイプの外周面に沿って延びる加圧面が形成されるものの、前記ガスケット部と前記加圧面は前記フランジの下端まで延長形成され得る。
【0016】
この時、前記第2ボディ部には前記分岐ホールの内周面に挿入されるガイドリブが形成され得る。
この時、前記第2固定部は前記流入パイプの外周面に支持された状態で締結力を印加する第2固定部材を含み、前記第2固定部材は前記フランジを下向き移動させるとともに、半径方向の内側に変形させるように構成され得る。
【0017】
この時、前記第2分岐パイプと前記スプリンクラーとの外径は互いに同一に形成され得る。
【発明の効果】
【0018】
前記構成を有する本発明のスプリンクラーシステムは、メインパイプと第1および第2分岐パイプが分離可能な第1カプラーを通じて互いに連結されるため溶接が不要であり、これを通じて溶接不良による漏洩などの問題を予防することができ、以降に維持および保守することが容易となる。
【0019】
また、無溶接方式でそれぞれのパイプおよびスプリンクラーを連結するため、組立工数の減少および施工費用が節減される。
また、第2ボディ部による第2ガスケット部の加圧程度が分岐ホールから遠ざかるほど増加するため、第2分岐パイプに形成される分岐ホールの直径が増加する場合にも分岐される流体の漏洩を効果的に防止できることになる。
【0020】
併せて、フランジの下端が第2分岐パイプの中心より上側に位置するように第1切断面と第2切断面が形成されるため、第2カプラーの締結時に第2固定部の締結力によってフランジが下向き移動するとともに、半径方向の内側に移動して第2ガスケット部を加圧して分岐される流体の漏洩をさらに効果的に防止できることになる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明に係るスプリンクラーシステムを図示した図である。
【
図2】本発明に係るそれぞれのパイプが分離された状態を図示した図である。
【
図3】本発明の一実施例に係る第1カプラーが締結された状態を図示した断面図である。
【
図4】本発明の他の実施例に係る第1カプラーが締結された状態を図示した断面図である。
【
図5】本発明に係る第2カプラーを図示した斜視図である。
【
図6】本発明に係る第2カプラーが締結される前の状態を図示した図である。
【
図7】本発明に係る第2カプラーが締結された状態を図示した図である。
【
図9】本発明に係る第2カプラーの締結過程で第2ガスケット部の加圧状態を図示した図であり、(a)は締結される前の状態を図示した図、(b)は締結された状態を図示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施例について、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。本発明は多様な異なる形態で具現され得、ここで説明する実施例に限定されない。図面で本発明を明確に説明するために説明に関わらない部分は省略し、明細書全体を通じて同一または類似する構成要素に対しては同一の参照符号を付した。
【0023】
本明細書で、「含む」または「有する」等の用語は明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであり、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部分品またはこれらを組み合わせたものなどの存在または付加の可能性をあらかじめ排除しないものと理解されるべきである。
【0024】
図1は本発明に係るスプリンクラーシステムを図示した図面であり、
図2は本発明に係るそれぞれのパイプが分離された状態を図示した図面であり、
図3は本発明の一実施例に係る第1カプラーが締結された状態を図示した断面図であり、
図4は本発明の他の実施例に係る第1カプラーが締結された状態を図示した断面図であり、
図5は本発明に係る第2カプラーを図示した斜視図であり、
図6は本発明に係る第2カプラーが締結される前の状態を図示した図面であり、
図7は本発明に係る第2カプラーが締結された状態を図示した図面であり、
図8は
図7のA部分を拡大図示した図面であり、
図9は本発明に係る第2カプラーの締結過程で第2ガスケット部の加圧状態を図示した図面であって、(a)は締結される前の状態を図示した図面、(b)は締結された状態を図示した図面である。
【0025】
図1および
図2に図示された通り、本発明に係るスプリンクラーシステムは、外部から流体が供給されるメインパイプ100と、メインパイプ100を通じて供給される流体を分岐させる第1分岐パイプ200と、第1分岐パイプ200を通じて供給される流体がスプリンクラーに供給されるように分岐させる第2分岐パイプ300と、メインパイプ100、第1分岐パイプ200および第2分岐パイプ300を互いに連結する分離可能な第1カプラー400と、を含む。
【0026】
前述した通り、従来の場合、流入パイプと分岐パイプを連通して設置するために流入パイプに形成された分岐ホールに分岐パイプを溶接する方式で設置しており、これは溶接不良による流体の漏洩や、以降の維持および保守が容易でない問題があったが、本発明に係るスプリンクラーシステムはメインパイプ100、第1分岐パイプ200および第2分岐パイプ300を分離可能な第1カプラー400を利用して互いに連結するため、溶接不良による漏洩などの問題を予防することができ、以降に維持および保守することが容易となり、無溶接方式でそれぞれのパイプおよびスプリンクラー10を連結するため、組立工数の減少および施工費用が節減される。
【0027】
この時、第1カプラー400は互いに対向する一対の第1ボディ部410と、一対の第1ボディ部410を互いに締結して固定する第1締結部420とを含むことができる。
すなわち、メインパイプ100と第1分岐パイプ200の端部が互いに隣接するように配置した状態で一対の第1ボディ部410の間にメインパイプ100と第1分岐パイプ200の端部が位置するように配置した後、第1締結部420を利用して一対の第1ボディ部410を締結する簡単な方式で固定することになるため、従来の溶接方式と比較する時に組立工数が減少し、これを通じての人件費の節減が可能となる。
【0028】
また、第1分岐パイプ200と第2分岐パイプ300の場合にも、第1分岐パイプ200と第2分岐パイプ300の端部が互いに隣接するように配置した状態で一対の第1ボディ部410の間に第1分岐パイプ200と第2分岐パイプ300の端部が位置するように配置した後、第1締結部420を利用して一対の第1ボディ部410を締結する簡単な方式で固定することになる。
【0029】
図3および
図4に図示された通り、第1ボディ部410の幅方向の両側には、互いに対向するそれぞれのパイプに形成された締結溝20に挿入される係止突起411がそれぞれ形成され得る。
すなわち、第1ボディ部410には一側のパイプに形成された締結溝20に挿入される一側の係止突起411と、他側のパイプに形成された締結溝20に挿入される他側の係止突起411が形成され、このように、係止突起411が締結溝20に挿入されると、その後、パイプ内部の流体の圧力によってパイプが軸方向に広がらないように支持することになる。
【0030】
また、このような第1ボディ部410と係止突起411とを通じて形成される空間の内部には、パイプの内部を流れる流体が漏洩することを防止するように弾性を有する第1ガスケット部(図示されず)が備えられ得る。
【0031】
この時、
図3に図示された通り、メインパイプ100と第1分岐パイプ200とは互いに同一の外径を有するように形成され、一対の係止突起411は互いに同一の曲率半径を有するように形成され得る。
【0032】
すなわち、本発明の一実施例に係る第1カプラー400を利用して同一の外径を有するメインパイプ100と第1分岐パイプ200を互いに連結することができ、このような第1カプラー400に形成された係止突起411はメインパイプ100と第1分岐パイプ200に形成された締結溝20の外径に対応する曲率半径を有するように形成されることによって、簡単な方式でメインパイプ100と第1分岐パイプ200とを互いに連結するとともに流体の漏洩を効果的に防止できることになる。
【0033】
または
図4に図示された通り、第1分岐パイプ200と第2分岐パイプ300とは互いに異なる外径を有するように形成され、一対の係止突起411のうちいずれか一つの係止突起411は第1分岐パイプ200の外径に対応する曲率半径を有するように形成され、他の一つの係止突起411は第2分岐パイプ300の外径に対応する曲率半径を有するように形成され得る。
【0034】
すなわち、本発明の他の実施例に係る第1カプラー400を利用して異なる外径を有する第1分岐パイプ200と第2分岐パイプ300とを互いに連結することができる。この時、このような第1カプラー400には一対の係止突起411が形成されるものの、いずれか一つの係止突起411は第1分岐パイプ200の外径に対応する曲率半径を有するように形成され、他の一つの係止突起411は第2分岐パイプ300の外径に対応する曲率半径を有するように形成されることによって、簡単な方式で第1分岐パイプ200と第2分岐パイプ300を互いに連結するとともに流体の漏洩を効果的に防止できることになる。
【0035】
この時、
図1および
図2に図示された通り、第1分岐パイプ200には第2分岐パイプ300の端部に隣接するように一体で延びる延長部210が形成され得る。
万一、第1分岐パイプ200に延長部210が形成されないと、第1分岐パイプ200と第2分岐パイプ300を連結するためにこれらの間に複数の他のパイプが備えられ、これらのパイプをすべてそれぞれ連結しなければならない煩雑なことが発生し得るが、このように第1分岐パイプ200に延長部210が形成されると、第1カプラー400を利用して第1分岐パイプ200と第2分岐パイプ300を直接連結できるため、部品数が減少して組立工数の減少および施工費用の削減が可能となる。
【0036】
この時、第2分岐パイプ300に供給される流体がスプリンクラー10に分岐されるように互いに連結する第2カプラー500をさらに含むことができる。
すなわち、第2カプラー500を利用して第2分岐パイプ300にスプリンクラー10を簡単な方式で直接固定することになるため、従来の溶接方式と比較する時に組立工数が減少し、これを通じての人件費の節減が可能となる。
【0037】
図5~
図7に図示された通り、このような第2カプラー500は第2分岐パイプ300に形成された分岐ホール30の周りを囲む第2ボディ部510と、第2分岐パイプ300を中心として第2ボディ部510と対向配置され、第2ボディ部510を第2分岐パイプ300に固定する第2固定部520、および第2ボディ部510と第2分岐パイプ300の外周面の間に配置されて第2ボディ部510によって加圧されながら分岐される流体の漏洩を防止する第2ガスケット部530を含む。
【0038】
すなわち、第2固定部520を利用して分岐ホール30の周りを囲む第2ボディ部510を簡単に固定する方式で設置することになるため、組立工数が減少して施工費用が節減され、第2ボディ部510と第2分岐パイプ300の外周面の間に第2ガスケット部530が備られて流体の漏洩を効果的に防止できることになる。
【0039】
この時、スプリンクラー10に供給される流体の流量を増加させるためには第2分岐パイプ300に形成された分岐ホール30の直径を増加させる必要があり、このような場合にも流体の漏洩を効果的に防止できるように第2ボディ部510による第2ガスケット部530の加圧程度が分岐ホール30から遠ざかるほど増加するように構成される。
【0040】
これは、分岐ホール30の直径が増加することになると、流体の漏洩防止のための第2ガスケット部530の大きさもともに増加することになるが、第2ガスケット部530の大きさが増加する場合、第2ガスケット部530を均一に加圧することが難しくなり得る。
【0041】
特に、このような第2ガスケット部530の周りが第2分岐パイプ300の中心cに隣接するように配置される程度までその大きさが増加する場合には、第2ガスケット部530を均一に加圧することがさらに難しくなり得る。この時、第2ガスケット部530の周りが第2分岐パイプ300の中心cに隣接するように配置される場合とは、
図6に図示された通り、第2分岐パイプ300の分岐ホール30に隣接した部分から第2ガスケット部530が延長形成され、第2分岐パイプ300の周りに沿って下向きに延びた第2ガスケット部530の周りが第2分岐パイプ300の中心cを貫通する線に隣接するように配置されるまで延長形成されることを意味する。
【0042】
すなわち、このような場合、第2固定部520を利用して第2ボディ部510を第2分岐パイプ300に固定することになると上下方向に第2固定部520の締結力が印加されるため、分岐ホール30に隣接するように配置された第2ガスケット部530は上下方向の締結力によって分岐ホール30の周りを効果的に密封することになるが、第2分岐パイプ300の中心cに隣接するように配置されるように下向きに延長形成された第2ガスケット部530は、このような上下方向の締結力が印加されても効果的に加圧されないためである。
【0043】
したがって、前述した通り、第2ボディ部510による第2ガスケット部530の加圧程度が分岐ホール30から遠ざかるほど増加するように構成することになると、第2ガスケット部530の周りが第2分岐パイプ300の中心cに隣接するように配置される程度までその大きさが増加する場合にも、分岐される流体の漏洩を効果的に防止できることになる。
【0044】
この時、
図5~
図7に図示された通り、第2ボディ部510には第2固定部520が貫通結合されるフランジ511が形成されるものの、このようなフランジ511にはフランジ511の下端が第2分岐パイプ300の中心cより上側に位置するように第1切断面511aが形成され得る。このように、フランジ511の下端が第2分岐パイプ300の中心cより上側に位置するとは、
図6に図示された通り、フランジ511の下端が第2分岐パイプ300の中心cを貫通する線より一定の距離d1だけ上側に配置されることを意味する。
【0045】
すなわち、このようにフランジ511に第1切断面511aが形成されてフランジ511の下端が第2分岐パイプ300の中心cより上側に位置することになると、第2固定部520を通じての締結力の印加時に、このようなフランジ511は下向き移動するとともに、半径方向の内側に移動するように締結力が印加され、これを通じて分岐ホール30に隣接して配置された第2ガスケット部530は上下方向にのみ締結力が印加され、第2分岐パイプ300の中心cに隣接して配置される第2ガスケット部530は上下方向の締結力と半径方向の内側に締結力が同時に印加されるのである。
【0046】
このような半径内側方向の締結力は分岐ホール30から遠ざかるほど増加することになるため、第2ボディ部510による第2ガスケット部530の加圧程度は分岐ホール30から遠ざかるほど増加することになって第2ガスケット部530の大きさが増加する場合にも、流体の漏洩を効果的に防止できることになるのである。
【0047】
この時、フランジ511には
図5~
図7に図示された通り、第1切断面511aより上側に位置するように段差が形成された第2切断面511bが形成され得る。このように、第2切断面511bが第1切断面511aより上側に位置するとは、
図6に図示された通り、第1切断面511aを連結する線より一定の距離d2だけ上側に配置されることを意味する。
【0048】
このように第2切断面511bを形成することになると、フランジ511の厚さが一部減少することになって
図7および
図8に図示された通り、フランジ511に変形が発生しやすい。このようなフランジ511は第2固定部520を通じて、締結力の印加前は最初の位置l1に配置されるが、このような状態で第2固定部520を通じて締結力を印加することになると、一定の距離△lだけフランジ511が変形されながら第2ガスケット部530を下向きに圧するとともに、一定の距離△lだけ半径方向の内側に加圧することによって第2ガスケット部530の大きさが増加する場合にも流体の漏洩を効果的に防止できることになるのである。
【0049】
特に、第2切断面511bが第1切断面511aより上側に位置することによって、第2固定部520の締結力の印加時にフランジ511を通じて第2ガスケット部530を半径方向の内側に加圧することがさらに容易となる。
【0050】
この時、第2ボディ部510には第2ガスケット部530を加圧するように第2分岐パイプ300の外周面に沿って延びる加圧面512が形成されるものの、第2ガスケット部530と加圧面512はフランジ511の下端まで延長形成され得る。
【0051】
前述した通り、第2固定部520の締結力によってフランジ511が一部変形されながら第2ガスケット部530を半径方向の内側に加圧することになる。すなわち、第2ボディ部510には第2ガスケット部530を加圧する加圧面512を形成し、第2ガスケット部530とこのような加圧面512をフランジ511の下端まで延長形成することになると、フランジ511の変形を通じての加圧力が最大化され得、これを通じて流体の漏洩を効果的に防止できることになる。
【0052】
この時、第2ボディ部510には分岐ホール30の内周面に挿入されるガイドリブ513が形成され得、これを通じて第2ボディ部510を設置する時に位置が安定的に固定され得ることになる。すなわち、第2ボディ部510に外力が印加されても第2ボディ部510が第2分岐パイプ300の周りに沿って回転することを防止できることになるのである。
【0053】
また、ガイドリブ513が形成されることによって、第2固定部520を通じての締結後には分岐される流体の流れを効果的に案内することになる。
この時、第2固定部520は第2分岐パイプ300の外周面に支持された状態で締結力を印加する第2固定部材521を含み、このような第2固定部材521は第2分岐パイプ300の外周面の一部を囲む方式で支持されるUボルトを使うことができる。
【0054】
このような第2固定部材521を第2ボディ部510のフランジ511に貫通設置して締結力を印加することになると、このような締結力によってフランジ511は下向き移動するとともに、半径方向の内側に変形が発生することになる。
【0055】
すなわち、
図9(a)に図示された通り、締結力が印加される前には第2ガスケット部530の全体の厚さが一定に形成されるが、締結力が印加された後には
図9(b)に図示された通り、第2ガスケット部530の上端は下向きに加圧されるが、第2ガスケット部530の下端に行くほど下向きに加圧されるとともに、半径方向の内側にも加圧されて流体の漏洩を効果的に防止できることになる。
【0056】
この時、第2分岐パイプ300とスプリンクラー10との外径は互いに同一に形成され得る。すなわち、分岐される流体の流量を増加させる必要がある場合、第2分岐パイプ300の外径と同一の外径を有するスプリンクラー10を使うことができ、このような場合、分岐ホール30の直径も共に増加することになるが、前述した通り、第2固定部520の締結力を通じてのフランジ511の変形を利用して第2ガスケット部530を下向きに加圧するとともに、半径方向の内側にも加圧することによって流体の漏洩を効果的に防止できることになる。
【0057】
本発明の一実施例について説明したが、本発明の思想は本明細書に提示される実施例に制限されず、本発明の思想を理解する当業者は同じ思想の範囲内で、構成要素の付加、変更、削除、追加などによって他の実施例を容易に提案できるであろうが、これも本発明の思想範囲内に含まれるものと言える。