(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-10
(45)【発行日】2023-07-19
(54)【発明の名称】キャビネット
(51)【国際特許分類】
A47F 3/00 20060101AFI20230711BHJP
A47F 5/00 20060101ALI20230711BHJP
F25D 23/00 20060101ALI20230711BHJP
B65G 1/14 20060101ALI20230711BHJP
【FI】
A47F3/00 Z
A47F5/00 Z
F25D23/00 301A
B65G1/14 B
(21)【出願番号】P 2022502536
(86)(22)【出願日】2020-05-29
(86)【国際出願番号】 CN2020093126
(87)【国際公開番号】W WO2021008247
(87)【国際公開日】2021-01-21
【審査請求日】2022-01-14
(31)【優先権主張番号】201910639563.8
(32)【優先日】2019-07-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520194696
【氏名又は名称】合肥美的智能科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】HEFEI MIDEA INTELLIGENT TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】2 Fioor,Building G2,Mingzhu Road 198,Hefei High-Tech Zone,Hefei,Anhui 230088,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100203297
【氏名又は名称】橋口 明子
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100135301
【氏名又は名称】梶井 良訓
(72)【発明者】
【氏名】孟 少波
【審査官】粟倉 裕二
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/212668(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47F 1/00-13/08
F25D 23/00
B65G 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に多層の棚ユニットが固定されたキャビネット本体を備えるキャビネットであって、
各層の前記棚ユニットは、いずれも
前記キャビネット本体内に固定された支持部材と、
前記支持部材に取り付けられた重量センサと、
前記支持部材を介して前記キャビネット本体内に固定された棚と、を有し
上層の前記棚ユニットのうちの少なくとも1つの前記棚ユニットの前記棚は、
前記重量センサの上方に位置し、前記重量センサに前記棚の自重および/又は荷重を伝達する取付座と、
前記支持部材の下方に位置
する保護板であって、下層の棚の物品が
前記保護板と接触した場合に前記保護板の前記支持部材に対する接触を阻止するように、前記保護板と前記支持部材とは間隔をあけて配置されている、保護板と、を有することを特徴とするキャビネット。
【請求項2】
前記棚ユニットは、前記キャビネット本体の頂部に位置する第1の棚ユニットを有し、
前記第1の棚ユニットの前記棚は、前記取付座と前記保護板とを有することを特徴とする請求項1に記載のキャビネット。
【請求項3】
前記棚ユニットは、前記キャビネット本体の中部に位置する第2の棚ユニットを有し、
前記第2の棚ユニットの前記棚は、前記取付座と前記保護板とを有し、前記取付座は、物品を支持するためのトレイであることを特徴とする請求項1に記載のキャビネット。
【請求項4】
前記棚ユニットは、前記キャビネット本体の底部に位置する第3の棚ユニットを有し、
前記第3の棚ユニットの前記棚の底面が前記重量センサの上方に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のキャビネット。
【請求項5】
前記保護板と前記取付座の前側および後側は、それぞれ第1の連結板および第2の連結板によりパッケージされ、前記重量センサおよび前記支持部材は、いずれも前記第1の連結板と前記第2の連結板との間に位置することを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のキャビネット。
【請求項6】
前記保護板は、中実板、グリル板又はメッシュ板であることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のキャビネット。
【請求項7】
前記棚は、スペーサを介して前記重量センサに取り付けられていることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のキャビネット。
【請求項8】
前記重量センサは、計量台であることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のキャビネット。
【請求項9】
前記支持部材は、支持板、支持バー、又は支持ブロックのいずれかを含むことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のキャビネット。
【請求項10】
前記キャビネットは、無人販売キャビネット、スマート冷蔵庫、又はショーケースであることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のキャビネット。
【請求項11】
前記重量センサに接続され、物品の変化が生じた棚の検出重量変化値ΔG1と、物品の変化が生じた棚の上層の棚の検出重量変化値ΔG2とを取得し、ΔG1-ΔG2の値を実重量変化値ΔGとするコントローラをさらに備えることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のキャビネット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2019年7月16日に提出された、出願番号が2019106395638であり、発明の名称が「キャビネット」である中国特許出願の優先権を主張し、その全体が参照により本開示に組み込まれる。
【0002】
本開示は、物品の陳列、貯蔵又は販売の技術分野に関し、特に、キャビネットに関する。
【背景技術】
【0003】
図1および
図2を参照すると、重力式キャビネットの局所構造の概略図が示されており、キャビネット本体の高さ方向に沿ってキャビネット本体の内部に配置された棚ユニットを備える。棚ユニットは、棚、ブラケット、重量センサ等の構成を含む。具体的には、重力式キャビネットは、通常の棚1とブラケット2との間に重量センサ3を配置することにより重量の変化を取得し、物品の種別を判断する。
図1は重力式キャビネット内の2層の棚ユニットの取り付け関係を示す。
図1の場合を例にすると、2層の棚ユニットの間に2個のカップめん4が配置されている。
【0004】
図1および
図2を合わせて参照すると、従来技術の重力式キャビネットは、以下のような問題がある。
【0005】
まず、重量センサ3が物品に干渉されて、結果が不正確となり、物品を積み上げた後、各層の棚1の高さが制限されているため、物品と上層のブラケット2とが互いに押し付けられ、下層の棚1の重量センサ3によって検知された重力データは、実際の重力値よりも高くなる。
【0006】
重量センサ3は露出しており、ユーザが物品をキャビネットに入れる際に、物品が重量センサ3に接触する可能性がある。特に、占有スペースの小さい物品の場合、棚1とブラケット2との間の隙間に配置することができるため、重量センサ3の数値精度に大きな影響を与える。
【0007】
最後、物品を出し入れする際に、物品が上層ブラケット2と下層ブラケット1との間に引っ掛かることで、重力認識にエラーが発生するおそれがある。特に、棚1がトレイとバッフルとを備えている場合には、物品が上層ブラケット2とバッフルとの間に引っ掛かるおそれがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本開示は、従来技術又は関連技術における技術的課題の少なくとも1つを解決することを目的とする。
【0009】
本開示の1つの目的として、従来技術における、物品が棚を押し付けることによって引き起こされる重量センサの不正確な測定の課題を解決するキャビネットを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的を達成するために、本開示は、キャビネットを提供し、当該キャビネットは、内部に多層の棚ユニットが固定されたキャビネット本体を備えるキャビネットであって、
各層の前記棚ユニットは、いずれも
前記キャビネット本体内に固定された支持部材と、
前記支持部材に取り付けられた重量センサと、
前記支持部材を介して前記キャビネット本体内に固定された棚と、を有し
上層の前記棚ユニットのうちの少なくとも1つの前記棚ユニットの前記棚は、
前記重量センサの上方に位置し、前記重量センサに前記棚の自重および/又は荷重を伝達する取付座と、
前記支持部材の下方に位置し、下層の棚の物品が前記支持部材に接触するのを阻止する保護板と、を有する。
【0011】
一実施形態において、前記棚ユニットは、前記キャビネット本体の頂部に位置する第1の棚ユニットを有し、前記第1の棚ユニットの前記棚は、前記取付座と前記保護板とを有する。
【0012】
一実施形態において、前記棚ユニットは、前記キャビネット本体の中部に位置する第2の棚ユニットを有し、前記第2の棚ユニットの前記棚は、前記取付座と前記保護板とを有し、前記取付座は、物品を支持するためのトレイである。
【0013】
一実施形態において、前記棚ユニットは、前記キャビネット本体の底部に位置する第3の棚ユニットを有し、前記第3の棚ユニットの前記棚の底面が前記重量センサの上方に取り付けられている
【0014】
一実施形態において、前記保護板と前記取付座の前側および後側は、それぞれ第1の連結板および第2の連結板によりパッケージされ、前記重量センサおよび前記支持部材は、いずれも前記第1の連結板と前記第2の連結板との間に位置する。
【0015】
一実施形態において、前記保護板は、中実板、グリル板又はメッシュ板である。
【0016】
一実施形態において、前記棚は、スペーサを介して前記重量センサに取り付けられている。
【0017】
一実施形態において、前記重量センサは、計量台である。
【0018】
一実施形態において、前記支持部材は、支持板、支持バー、又は支持ブロックのいずれかを含む。
【0019】
一実施形態において、前記キャビネットは、無人販売キャビネット、スマート冷蔵庫、又はショーケースである。
【0020】
一実施形態において、前記キャビネットは、前記重量センサに接続され、物品の変化が生じた棚の検出重量変化値ΔG1と、物品の変化が生じた棚の上層の棚の検出重量変化値ΔG2とを取得し、ΔG1-ΔG2の値を実重量変化値ΔGとするコントローラをさらに備える。
【0021】
本開示の技術案は、以下の利点を有する。本開示の実施形態に係るキャビネットは、棚が棚ユニットと1対1に対応し、棚および棚ユニットがいずれも複数層あり、また、最下層の棚以外の少なくとも1層の棚は、取付座と保護板とを有する。取付座と保護板とを有する棚について、その下層の棚上の物品が保護板を押し付けると、保護板は受けた力を取付座に伝達し、その力は最終的に棚の対応する重量センサによって検出される。これにより、取付座と保護板とを有する当該棚は、下層の棚上の物品が受けた外力を反映して、下層の棚上の物品の実重量変化を得ることができる。さらに、当該キャビネットは、物品が棚を押し付けても、重力センサによって測定された重量で商品の種別を判断する際に大きなエラーを発生することがない。
【0022】
本開示の実施形態又は従来技術における技術案をより明確に説明するために、以下、実施形態又は従来技術の説明に必要な図面を簡単に説明する。勿論、以下に説明する図面は、本開示のいくつかの実施形態であり、当業者にとって、創造的な労働を要しない前提で、これらの図面に基づいてその他の図面を更に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】
図1は、従来技術の重力式キャビネットの局所構造の概略図である。
【
図2】
図2は、従来技術の棚ユニットの構造の概略図である。
【
図3】
図3は、本開示の実施形態に係るキャビネットの構造の概略図である。
【
図4】
図4は、本開示の実施形態に係る棚ユニットの構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面および実施形態を参照して本開示の実施形態を更に詳細に説明する。以下の実施形態は、本開示を説明するためのものであり、本開示の範囲を限定するものではない。
【0025】
本開示の説明において、「中心」、「縦方向」、「横方向」、「上」、「下」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」などの用語が示す方位又は位置関係は、図面に示す方位又は位置関係に基づくものであり、本開示を便利に又は簡単に説明するためのものに過ぎず、示された装置又は素子が必ず特定の方位にあり、特定の方位において構成されて操作されると明示又は暗示するものではないので、本開示に対する限定であると理解されるべきではない。なお、「第1」、「第2」、「第3」という用語は、単に説明のためのものであり、相対的な重要性を明示又は暗示するものとして理解されるべきではない。
【0026】
本開示の説明のおいて、明確な規定と限定がない限り、「互いに接続」、「接続」などの用語の意味は広く理解されるべきである。例えば、固定接続や、着脱可能な接続や、或いは一体的な接続でも可能であり、機械的な接続や、電気的な接続も可能であり、直接接続することや、中間媒体を介して互いに間接接続することも可能である。当業者にとって、具体的な状況に応じて上記用語の本開示での具体的な意味を理解することができる。
【0027】
なお、本開示の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」は、キャビネットの実際の使用時の方位に基づいて判断されるものである。
【0028】
図3および
図4を参照すると、実施形態のキャビネットは、内部に多層の棚ユニットが固定されたキャビネット本体8を備える。各層の棚ユニットは、いずれも支持部材6と、重量センサ3と、棚1とを有する。このうち、支持部材6は、キャビネット本体内に固定され、重量センサ3は、支持部材6に取り付けられ、棚1は、支持部材6を介してキャビネット本体内に固定されている。キャビネット本体内の複数層の棚ユニットは、上層の前記棚ユニットの少なくとも1つの前記棚ユニットの棚1は、重量センサ3の上方に位置し、棚1の自重および/又は荷重を重量センサ3に伝達する取付座101と、支持部材6の下方に位置し、下層の棚1の物品が支持部材6に接触するのを阻止する保護板102とを有する。
【0029】
なお、各層の棚ユニットは、その重量センサ3の数が1つであっても複数であってもよく、同様に、その支持部材6の数が、重量センサ3の取り付けおよび棚の固定を満足できる限り、特に限定されない。
【0030】
取付座101および保護板102の具体的な構造は限定されない。取付座101は、棚1が受けた力を取付座101を介して重量センサ3に伝達する目的を満たせばよい。同様に、保護板102は、以下の目的を満たせばよく、すなわち、下層の棚1上の物品はそのサイズが大きくて上層の棚1を押し付けると、保護板102の作用下で、下層の物品の押し付け力を、支持部材6に伝達せず、棚1の保護板102を介して取付板に伝達する。
【0031】
なお、「上層の棚ユニット」とは、相対的な概念であり、現在の棚ユニットの下方に棚ユニットが存在する限り、現在の棚ユニットを「上層の棚ユニット」と呼ぶことができる。また、各層の棚ユニットと各層の棚1とは、1対1に対応しており、例えば、1層目の棚ユニットが1層目の棚に対応し、2層目の棚ユニットが2層目の棚に対応している。
【0032】
当該キャビネットは、棚1が複数層(棚ユニットが複数層の場合、棚1も複数層)あり、最下層の棚1の以外、少なくとも1層の棚1は、取付座101と保護板102とを有する。さらに、取付座101と保護板102とを有する棚1は、その下層の棚1上の物品が保護板102を押し付けると、保護板102は受けた力を取付座101に伝達し、その力は最終的に棚1の対応する重量センサ3によって検出される。これにより、取付座101と保護板102とを有する当該棚1は、下層の棚1上の物品が受けた外力を反映して、下層の棚1上の物品の実重量変化を得ることができる。さらに、当該キャビネットは、物品が棚1を押し付けても、重力センサによって測定された重量で商品の種別を判断する際に大きなエラーを発生することがない。
【0033】
一実施形態では、キャビネットの全ての棚1は、取付座101と保護板102とを有する。
【0034】
図3を例にすると、棚ユニットは、合計4層あり、棚1も相応的に4層ある。そのうち、棚ユニットは、キャビネット本体の頂部に位置する第1の棚ユニットと、前記キャビネットの中部に位置する第2の棚ユニットと、キャビネット本体の底部に位置する第3の棚ユニットとを有する。第1の棚ユニット、第2の棚ユニットおよび第3の棚ユニットの棚を区別するために、第1の棚ユニットの棚を第1の棚、第2の棚ユニットの棚を第2の棚、第3の棚ユニットの棚を第3の棚と呼ぶ。
【0035】
なお、キャビネット本体の頂部に位置する第1の棚ユニットは、キャビネット本体内に上から1層目の棚ユニットでもあり、キャビネットの底部に位置する第3の棚ユニットは、キャビネット本体内に上から最後の層の棚ユニットでもあり、キャビネットの中部に位置する第2の棚ユニットは、キャビネット本体内に上から第1の棚ユニットと第3の棚ユニットとの間に位置する棚ユニットとでもある。
【0036】
このうち、第1の棚は、キャビネット本体8の頂部に位置している。さらに、この第1の棚は、物品がキャビネットの頂部に接触することで、棚1が物品の重量以外の外力を受けることを防止することができる。なお、第1の棚は、物品を載置するためのものではなく、第2の棚および第3の棚に物品が載置される。
【0037】
また、第2の棚は、キャビネット本体8の頂部と頂部との間に位置し、すべての第2の棚上に物品を載置することができる。さらに、第2の棚の取付座101は、トレイの形態であってもよく、トレイを介して物品を支持する。もちろん、取付座101の具体的な形態は、物品の載置および支持を満足できる限り、ここで例示したものに限定されない。例えば、取付座101は、板状の構造形態、ブロック状の構造形態、メッシュ状の構造形態等を採用することができる。
【0038】
一実施形態では、再び
図4を参照すると、トレイの上方の縁の位置にバッフル1011が設けられている。バッフル1011を設けることにより、物品がキャビネット本体8の側壁に直接接触することを防止でき、トレイ上の物品の重量が重力センサに確実に伝達されることを確保できる。また、バッフル1011を設けることにより、物品の下層の棚への漏れを防止することができる。
【0039】
なお、
図3および
図4では、第3の棚は、取付座101と保護板102とを有するが、第3の棚を従来技術における棚構造に置き換えることも可能である。具体的には、
図3および
図4では、キャビネット本体8の底部に位置する第3の棚が保護板102を有するが、第3の棚の底部には物品が載置されないため、物品が棚1を押し付ける問題が存在しない。このため、第3の棚は、保護板を有しなくてもよい。また、第3の棚は、背景技術における棚と同様に、直接ブラケットを介してキャビネット本体内に固定されてもよい。さらに、第3の棚では、それを固定するための支持部材として、背景技術におけるブラケットを用いればよい。この場合、第3の棚は、その底面が重量センサの上方に直接取り付けられる。
【0040】
また、一実施形態では、キャビネットの棚1のうち、全ての上層の棚1が取付座101と保護板102とを有するわけではなく、一部の上層の棚1のみが
図4の構造を採用してもよく、これに対応して、物品が棚1を押し付けて物品の重量が誤判断されることを防止するために、サイズがより大きくて、棚を押し付ける可能性がある物品を
図4に示す棚1の下方の空間に配置するようにしてもよい。
【0041】
一実施形態では、保護板102と取付座101の前側および後側は、それぞれ、第1の連結板103および第2の連結板104によってパッケージされており、且つ、重量センサ3および支持部材6は、いずれも第1の連結板103と第2の連結板104との間に位置する。つまり、保護板102と取付座101と第1の連結板103と第2の連結板104との間に、収容空間7が形成される。重量センサ3と支持部材6は、いずれもこの収容空間7内に位置している。この場合、収容空間7が形成された棚1は、重量センサ3が露出することを回避し、物品が重量センサ3に接触することを防止し、重量センサ3による検出の精度を確保することができる。また、支持部材6と重量センサ3とが収容空間7に位置しているので、物品の出し入れの際における引っ掛かりの問題を回避することができる。
【0042】
なお、保護板102の具体的な構造は限定されるものではなく、例えば、保護板102は、中実板、グリル板、メッシュ板等であってもよい。
【0043】
また、
図3および
図4から明らかなように、棚1は、スペーサ5を介して重量センサ3に取り付けられている。具体的には、取付座101がスペーサ5の上方に位置し、スペーサ5が重量センサ3の上方に位置している。スペーサ5を設けることにより、棚1が重量センサ3に直接接触することを防止でき、さらに重量センサ3が破損することを防止できる。
【0044】
重量センサ3の具体的な形態は、力が加わったときに力の大きさが反映されることができる限り、限定されるものではない。重量センサ3としては、例えば計量台を用いることができる。計量台を採用することは、上向き取り付けの場合でも下向き取り付けの場合でも、棚1の重量測定のニーズを満たすことができるという利点がある。
【0045】
支持部材6の具体的な構造は、重量センサ3の取り付けを満足し、且つ、棚1をキャビネット本体8内に取り付けることができる限り、特に限定されない。支持部材6は、例えば、支持板、支持バー、支持ブロックのいずれかであってもよい。すなわち、支持部材6は、支持板、支持バー、支持ブロックのいずれかであってもよいし、支持板、支持バー、支持ブロックのうちの任意の複数種を含んでもよい。
【0046】
図3および
図4において、支持部材6は、支持板の形態を採用しており、その左右両端がキャビネット本体8の側壁に固定されている。このうち、支持板の取り付けを容易にするために、支持板の前後両側(すなわち、
図3および
図4における左右両側)と棚1との間には、ある程度の隙間がある。また、支持板の底部と棚1の保護板102の上方との間には隙間がある。そして、物品が棚1の保護板102を押し付けると、保護板102は、力を支持板に伝達せずに、その全てを取付座に伝達し、そして、力は重量センサ3により検出される。
【0047】
本開示におけるキャビネットは、無人販売キャビネット、スマート冷蔵庫、又はショーケースなどであってもよく、ここで例示したものに限定されるものではなく、物品の陳列、貯蔵又は販売などの用途に用いられる任意のキャビネットは、いずれも上記の構成を採用することができる。
【0048】
そのうち、無人販売キャビネットおよびショーケースは、いずれも2つの形態、すなわち扉体がある形態及び扉体がない形態がある。無人販売キャビネットが扉体を有する場合、そのキャビネット本体8は、一般的に箱体構造を採用し、また、無人販売キャビネットが扉体を有しない場合、そのキャビネット本体8は、一般的にフレーム構造を採用する。同様に、ショーケースについても、そのキャビネット本体8も、箱体構造形態とフレーム構造形態を含む。
【0049】
一実施形態では、キャビネットは、コントローラを備え、コントローラは、重量センサ3に接続され、物品の変化が生じた棚1の検出重量変化値ΔG1と、物品の変化が生じた棚1の上層の棚の検出重量変化値ΔG2とを取得し、ΔG1-ΔG2の値を実重量変化値ΔGとする。
【0050】
ここで、△G1および△G2は、いずれも正の数をとる。
【0051】
さらに、△Gによって棚1上の物品の重量変化を正確に判断することができ、さらに物品の重量の変化に基づいて、出し入れされた物品およびその数量を正確に判断することができる。
【0052】
すなわち、ある層の棚1上の商品が、上部に位置する棚1に突き当たると、現在の棚1と上部の棚1とが受けた外力の作用は相殺されて、正確な物品の重量が得られ、エラーを発生することを回避することができる。
【0053】
キャビネットは、無人販売キャビネットである場合、上記の物品は、販売商品である。無人販売キャビネットのバックグランドでは、対応する商品の重量が入力されており、必要に応じてコントローラが取得した実際の重量変化値ΔGに基づいて、商品の種別を判別することにより、商品の価格を算出し、料金の差し引き、取引等を完了する。
【0054】
キャビネットはスマート冷蔵庫である場合、上記の物品は、野菜、果物、魚肉などの食品である。スマート冷蔵庫のバックグラウンドでは、対応する食品の重量が入力されており、スマート冷蔵庫における対応する食品の変化量を取得し、さらに必要に応じて補充するようにユーザーに通知する。
【0055】
上記の実施形態は、本開示を説明するためのものに過ぎず、本開示を限定するためのものではない。実施形態を参照して本開示を詳細に説明したが、当業者であれば、本開示の技術案に対して行った様々な組み合わせ、修正、又は等価的な置き換えは、いずれも本開示の技術案の趣旨および範囲から逸脱するものではなく、本開示の請求の範囲に含まれるべきであると理解できるはずである。
【符号の説明】
【0056】
1…棚、101…取付座、1011…バッフル、102…保護板、103…第1の連結板、104…第2の連結板、2…ブラケット、3…重量センサ、4…カップめん、5…スペーサ、6…支持部材、7…収容空間、8…キャビネット本体。