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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-10
(45)【発行日】2023-07-19
(54)【発明の名称】半導体メモリ素子
(51)【国際特許分類】
   H10B 12/00 20230101AFI20230711BHJP
   H01L 29/786 20060101ALI20230711BHJP
【FI】
H10B12/00 621Z
H10B12/00 671C
H01L29/78 613B
H01L29/78 617N
【請求項の数】 23
(21)【出願番号】P 2018178932
(22)【出願日】2018-09-25
(65)【公開番号】P2019068067
(43)【公開日】2019-04-25
【審査請求日】2020-08-11
【審判番号】
【審判請求日】2022-06-10
(31)【優先権主張番号】62/565,302
(32)【優先日】2017-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】10-2017-0155164
(32)【優先日】2017-11-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】金 志永
(72)【発明者】
【氏名】李 基碩
(72)【発明者】
【氏名】金 奉秀
(72)【発明者】
【氏名】金 俊秀
(72)【発明者】
【氏名】禹 東秀
(72)【発明者】
【氏名】李 圭弼
(72)【発明者】
【氏名】洪 亨善
(72)【発明者】
【氏名】黄 有商
【合議体】
【審判長】河本 充雄
【審判官】恩田 春香
【審判官】棚田 一也
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2010/0308390(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0322368(US,A1)
【文献】特開2017-168623(JP,A)
【文献】特開2014-49765(JP,A)
【文献】特開平8-64777(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H10B12/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に垂直方向に積層された複数のメモリセルトランジスタと、
前記複数のメモリセルトランジスタのソースと連結される第1導電ラインと、
前記メモリセルトランジスタのゲートと連結される第2導電ラインと、
前記複数のメモリセルトランジスタの各々のドレインに連結されたキャパシターと、を含み、
前記キャパシターは、前記ドレインから、前記基板の上面と平行である第1方向に水平に延びる第1電極を含み、
前記第1導電ラインは、前記第1方向と交差する第2方向に水平に延び、
前記第2導電ラインは、前記基板の上面と垂直になる第3方向に、垂直に延び、
前記第1電極は、前記第1方向において、前記第2方向及び前記第3方向のいずれにおいてよりも長く延びる、
半導体メモリ素子。
【請求項2】
各々の前記メモリセルトランジスタは、前記ソース、前記ドレイン、及びこれらの間に介在されたチャネルを有する半導体パターンを含み、
前記半導体パターンは、前記第1導電ラインから前記第1方向に延びる、請求項1に記載の半導体メモリ素子。
【請求項3】
前記半導体パターン及び前記第1電極は、互いに同一なレベルに位置し、
前記半導体パターン及び前記第1電極は、前記第1方向に並べて整列される、請求項2に記載の半導体メモリ素子。
【請求項4】
前記第2導電ラインは、前記メモリセルトランジスタの各々のチャネルを囲む、請求項1に記載の半導体メモリ素子。
【請求項5】
前記キャパシターは、
前記第1電極を覆う誘電膜と、
前記誘電膜上の第2電極と、をさらに含む、請求項1に記載の半導体メモリ素子。
【請求項6】
前記第1電極は、前記ドレインと連結された一端、及び前記一端とは反対側の他端を含み、
前記一端と前記他端とを継ぐ仮想の線が前記第1方向と平行である、請求項1に記載の半導体メモリ素子。
【請求項7】
前記第1電極の前記他端に連結されて、前記第1電極を支持する第1支持膜、をさらに含む請求項6に記載の半導体メモリ素子。
【請求項8】
前記第1電極の前記一端と前記他端との間に配置されて、前記第1電極を支持する第2支持膜、をさらに含む請求項7に記載の半導体メモリ素子。
【請求項9】
前記メモリセルトランジスタのチャネルに隣接し、前記第2導電ラインと平行に延びるバックゲートライン、をさらに含む請求項1に記載の半導体メモリ素子。
【請求項10】
半導体メモリ素子であって、
基板上に互いに離隔されて垂直方向に積層された複数の構造体を含み、
各々の前記構造体は、
第1不純物領域、チャネル領域、及び第2不純物領域を有する半導体パターンと、
前記第2不純物領域に連結された、キャパシターの第1電極と、を含み、
各々の前記構造体は、前記基板の上面と平行である第1方向に水平に延び、
当該半導体メモリ素子は更に、
前記構造体の前記半導体パターンの前記第1不純物領域と連結された第1導電ラインと、
前記構造体の前記半導体パターンの前記チャネル領域を囲む第2導電ラインと、を含み、
前記第1導電ラインは、前記第1方向と交差する第2方向に、水平に延び、
前記第2導電ラインは、前記基板の上面と垂直になる第3方向に、垂直に延び、
前記第1電極は、前記第1方向において、前記第2方向及び前記第3方向のいずれにおいてよりも長く延びる、
半導体メモリ素子。
【請求項11】
前記構造体の各々の前記半導体パターン及び前記第1電極は、互いに同一なレベルに位置し、
前記構造体の各々の前記半導体パターン及び前記第1電極は、前記第1方向に並べて整列される、請求項10に記載の半導体メモリ素子。
【請求項12】
前記構造体は、互いに垂直方向に重なり合う、請求項10に記載の半導体メモリ素子。
【請求項13】
前記構造体の前記半導体パターンの前記チャネル領域を囲むバックゲートラインをさらに含み、
前記バックゲートラインは、前記第2導電ラインと平行に前記第3方向に延びる、請求項10に記載の半導体メモリ素子。
【請求項14】
前記キャパシターは、
前記構造体の前記第1電極を覆う誘電膜と、
前記誘電膜上に提供され、前記第1電極を共通に覆う第2電極と、をさらに含む、請求項10に記載の半導体メモリ素子。
【請求項15】
前記構造体の前記第1電極の一端に共通に連結されて、前記第1電極を支持する支持膜、をさらに含む請求項10に記載の半導体メモリ素子。
【請求項16】
基板上に垂直方向に積層された複数の層を有する積層構造体と、
前記積層構造体を貫通し、前記基板の上面に垂直な第3方向に延びる第1導電ラインと、を含み、
前記積層構造体の前記層の各々は、
前記基板の上面に平行である第1方向に水平に延びる第1延長部と、
前記第1延長部から前記第1方向と交差する第2方向に水平に延びる第2延長部と、を含み、
前記第1延長部は、第2導電ラインを含み、
前記第2延長部は、半導体パターン及び前記半導体パターンに連結された、キャパシターの第1電極を含み、
前記半導体パターンは、前記第2導電ラインと前記第1電極との間に介在され、
前記第1導電ラインは、前記半導体パターンを囲み、
前記第1電極は、前記第2方向において、前記第1方向及び前記第3方向のいずれにおいてよりも長く延びる、
半導体メモリ素子。
【請求項17】
前記半導体パターンは、第1不純物領域、第2不純物領域、及び前記第1及び第2不純物領域の間のチャネル領域を含み、
前記第2導電ラインは、前記第1不純物領域に連結され、
前記第1電極は、前記第2不純物領域に連結される、請求項16に記載の半導体メモリ素子。
【請求項18】
前記第2延長部は、前記積層構造体の各々の前記層内に複数に提供され、
複数の前記第2延長部は、前記第1延長部に共通に連結され、
前記第2延長部は、前記第1方向に互いに離隔されて配列される、請求項16に記載の半導体メモリ素子。
【請求項19】
前記積層構造体の一側に配置されて、前記層の前記第1電極を共通に連結する支持膜、をさらに含む請求項16に記載の半導体メモリ素子。
【請求項20】
前記層の前記第1電極を覆う誘電膜と、
前記誘電膜上に提供され、前記第1電極を共通に覆う第2電極と、をさらに含み、
前記第1電極、前記誘電膜、及び前記第2電極は、前記キャパシターを構成する、請求項16に記載の半導体メモリ素子。
【請求項21】
前記第1導電ラインは、前記半導体パターンの上面、底面、及び両側壁を囲む、請求項16に記載の半導体メモリ素子。
【請求項22】
前記第2導電ラインと前記第1電極とは、互いに同一な導電物質を含む、請求項16に記載の半導体メモリ素子。
【請求項23】
前記第1導電ラインと前記半導体パターンとの間に介在されたゲート絶縁膜をさらに含む請求項16に記載の半導体メモリ素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体素子に係り、さらに詳細には集積度が向上された3次元半導体メモリ素子に係る。
【背景技術】
【0002】
消費者が要求する優れた性能及び低廉な価額を充足させるために半導体素子の集積度を増加させることが要求されている。半導体素子の場合、その集積度は製品の価額を決定する重要な要因であるので、特に増加された集積度が要求されている。従来の2次元又は平面的な半導体素子の場合、その集積度は単位メモリセルが占有する面積によって主に決定されるので、微細パターン形成技術の水準に大きく影響を受ける。しかし、パターンの微細化のためには超高価の装備を必要とするので、2次元半導体素子の集積度は増加しているが、相変わらず制限的である。したがって、3次元的に配列されるメモリセルを具備する3次元半導体メモリ素子が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】米国特許第7,781,773号公報
【文献】米国特許第8,207,032号公報
【文献】米国特許第8,441,053号公報
【文献】米国特許第8,780,602号公報
【文献】米国特許第9,514,792号公報
【文献】米国特許第9,887,199号公報
【文献】米国特許出願公開第2010/0308390号明細書
【文献】米国特許出願公開第2014/0008711号明細書
【文献】米国特許出願公開第2016/0064079号明細書
【文献】米国特許出願公開第2017/0053906号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は集積度が向上された3次元半導体メモリ素子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の概念に係る半導体メモリ素子は、基板上に垂直方向に積層された複数のメモリセルトランジスタと、少なくとも1つの前記メモリセルトランジスタのソースと連結される第1導電ラインと、前記メモリセルトランジスタのゲートと連結される第2導電ラインと、前記少なくとも1つのメモリセルトランジスタのドレインに連結されたキャパシターと、を含むことができる。前記キャパシターは、前記ドレインから前記基板の上面と平行である第1方向に水平に延長される第1電極を含み、前記第1及び第2導電ラインのうちの1つは、前記第1方向と交差する第2方向に水平に延長され、前記第1及び第2導電ラインのうちの他の1つは、前記基板の上面と垂直になる第3方向に、垂直に延長されることができる。
【0006】
本発明の他の概念に係る半導体メモリ素子は、基板上に互いに離隔されて垂直方向に積層された複数の構造体を含むことができる。各々の前記構造体は、第1不純物領域、チャネル領域及び第2不純物領域を有する半導体パターンと、前記第2不純物領域に連結された、キャパシターの第1電極と、を含み、各々の前記構造体は、前記基板の上面と平行である第1方向に水平に延長されることができる。
【0007】
本発明のその他の概念に係る半導体メモリ素子は、基板上に垂直方向に積層された複数の層を有する積層構造体と、前記積層構造体を貫通し、前記基板の上面に垂直に延長される第1導電ラインと、を含むことができる。前記積層構造体の前記層の各々は、前記基板の上面に平行である第1方向に水平に延長される第1延長部と、前記第1延長部から前記第1方向と交差する第2方向に水平に延長される第2延長部と、を含み、前記第1延長部は第2導電ラインを含み、前記第2延長部は、半導体パターン及び前記半導体パターンに連結された第1電極を含み、前記半導体パターンは前記第2導電ラインと前記第1電極との間に介在され、前記第1導電ラインは前記半導体パターンを囲むことができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明の実施形態に係る3次元半導体メモリ素子はメモリセルトランジスタ及びキャパシターが3次元的に基板上に積層されることができる。したがって、メモリ素子の集積度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態に係る3次元半導体メモリ素子のセルアレイを示す簡略回路図である。
図2】本発明の実施形態に係る3次元半導体メモリ素子を示す斜視図である。
図3A図2のM領域を示す断面図である。
図3B図2のN領域を示す断面図である。
図4】本発明の実施形態に係る3次元半導体メモリ素子を説明するためのものであって、図2のM領域を示す断面図である。
図5】本発明の実施形態に係る3次元半導体メモリ素子を示す斜視図である。
図6A図5のM領域を示す断面図である。
図6B図5のN領域を示す断面図である。
図7】本発明の実施形態に係る3次元半導体メモリ素子を示す斜視図である。
図8図7のM領域を示す断面図である。
図9】本発明の実施形態に係る3次元半導体メモリ素子を示す斜視図である。
図10】本発明の実施形態に係る3次元半導体メモリ素子を示す平面図である。
図11A図10のA-A’線に沿う断面図である。
図11B図10のB-B’線に沿う断面図である。
図11C図10のC-C’線に沿う断面図である。
図12】本発明の実施形態に係る3次元半導体メモリ素子を示す斜視図である。
図13】本発明の実施形態に係る3次元半導体メモリ素子の製造方法を説明するための平面図である。
図14図13のA-A’線に沿う断面図である。
図15】本発明の実施形態に係る3次元半導体メモリ素子の製造方法を説明するための平面図である。
図16A図15のA-A’線に沿う断面図である。
図16B図15のB-B’線に沿う断面図である。
図17】本発明の実施形態に係る3次元半導体メモリ素子の製造方法を説明するための平面図である。
図18A図17のA-A’線に沿う断面図である。
図18B図17のB-B’線に沿う断面図である。
図19】本発明の実施形態に係る3次元半導体メモリ素子の製造方法を説明するための平面図である。
図20A図19のA-A’線に沿う断面図である。
図20B図19のB-B’線に沿う断面図である。
図20C図19のC-C’線に沿う断面図である。
図21】本発明の実施形態に係る3次元半導体メモリ素子の製造方法を説明するための平面図である。
図22A図21のA-A’線に沿う断面図である。
図22B図21のB-B’線に沿う断面図である。
図22C図21のC-C’線に沿う断面図である。
図23】本発明の実施形態に係る3次元半導体メモリ素子の製造方法を説明するための平面図である。
図24A図23のA-A’線に沿う断面図である。
図24B図23のB-B’線に沿う断面図である。
図24C図23のC-C’線に沿う断面図である。
図25】本発明の実施形態に係る3次元半導体メモリ素子の製造方法を説明するための平面図である。
図26A図25のA-A’線に沿う断面図である。
図26B図25のB-B’線に沿う断面図である。
図26C図25のC-C’線に沿う断面図である。
図27】本発明の実施形態に係る3次元半導体メモリ素子の製造方法を説明するための平面図である。
図28A図27のA-A’線に沿う断面図である。
図28B図27のB-B’線に沿う断面図である。
図28C図27のC-C’線に沿う断面図である。
図29】本発明の実施形態に係る3次元半導体メモリ素子の製造方法を説明するための平面図である。
図30A図29のA-A’線に沿う断面図である。
図30B図29のB-B’線に沿う断面図である。
図30C図29のC-C’線に沿う断面図である。
図31】本発明の実施形態に係る3次元半導体メモリ素子の製造方法を説明するための平面図である。
図32A図31のA-A’線に沿う断面図である。
図32B図31のB-B’線に沿う断面図である。
図32C図31のC-C’線に沿う断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は本発明の実施形態に係る3次元半導体メモリ素子のセルアレイを示す簡略回路図である。図1を参照すれば、本発明の実施形態に係る3次元半導体メモリ素子のセルアレイは複数のサブセルアレイSCAを含む。サブセルアレイSCAは第2方向D2に沿って配列される。
【0011】
各々のサブセルアレイSCAは複数のビットラインBL、複数のワードラインWL、及び複数のメモリセルトランジスタMCTを含む。1つのワードラインWLと1つのビットラインBLとの間に1つのメモリセルトランジスタMCTが配置される。
【0012】
ビットラインBLは基板から離隔されて、前記基板上に配置される導電性パターン(例えば、金属ライン)である。ビットラインBLは第1方向D1に延長される。1つのサブセルアレイSCA内のビットラインBLは垂直になる方向(即ち、第3方向D3)に互いに離隔される。
【0013】
ワードラインWLは基板から垂直になる方向(即ち、第3方向D3)に延長される導電性パターン(例えば、金属ライン)である。1つのサブセルアレイSCA内のワードラインWLは第1方向D1に互いに離隔される。
【0014】
メモリセルトランジスタMCTのゲートはワードラインWLに連結され、メモリセルトランジスタMCTのソースはビットラインBLに連結される。各々のメモリセルトランジスタMCTはキャパシターDSを含む。例えば、メモリセルトランジスタMCTのドレインはキャパシターDSに連結される。
【0015】
図2は本発明の実施形態に係る3次元半導体メモリ素子を示す斜視図である。図3A図2のM領域を示す断面図である。図3B図2のN領域を示す断面図である。
【0016】
図1図2図3A、及び図3Bを参照すれば、図1を参照して説明した複数のサブセルアレイSCAのうちの1つが基板100上に提供されている。基板100はシリコン基板、ゲルマニウム基板、又はシリコン-ゲルマニウム基板である。
【0017】
具体的に、基板100上に第1乃至第3層L1、L2、L3を含む積層構造体SSが提供される。積層構造体SSの第1乃至第3層L1、L2、L3は垂直になる方向(即ち、第3方向D3)に互いに離隔されて積層される。第1乃至第3層L1、L2、L3の各々は、複数の半導体パターンSP、複数の第1電極EL1、及び第1導電ラインCL1を含む。
【0018】
半導体パターンSPは、第1導電ラインCL1から第2方向D2に延長されるライン形状、バー(bar)形状、又は柱形状を有する。一例として、半導体パターンSPはシリコン、ゲルマニウム、又はシリコン-ゲルマニウムを含む。各々の半導体パターンSPはチャネル領域CH、第1不純物領域SD1、及び第2不純物領域SD2を含む。
【0019】
チャネル領域CHは第1及び第2不純物領域SD1、SD2の間に介在される。チャネル領域CHは図1を参照して説明したメモリセルトランジスタMCTのチャネルに該当される。第1及び第2不純物領域SD1、SD2は図1を参照して説明したメモリセルトランジスタMCTのソース及びドレインに該当される。第1及び第2不純物領域SD1、SD2は半導体パターンSPに不純物がドーピングされた領域である。したがって、第1及び第2不純物領域SD1、SD2はn型又はp型の導電型を有する。
【0020】
半導体パターンSPの一端に第1電極EL1が各々連結される。再び言えば、半導体パターンSPの第2不純物領域SD2に第1電極EL1が各々連結される。第1電極EL1は、半導体パターンSPから水平に第2方向D2に延長される。第1電極EL1はライン形状、バー形状、又は柱形状を有する。
【0021】
第1電極EL1の各々の一端は半導体パターンSPの第2不純物領域SD2に連結され、第1電極EL1の各々の他端は支持膜SUPと連結される。第1電極EL1の各々の前記一端と前記他端とを継ぐ仮想の線が定義される。前記仮想の線は基板100の上面に平行に延長される。前記仮想の線は第2方向D2と平行である。
【0022】
支持膜SUPは第1電極EL1を物理的に支持して、第1電極EL1が曲がらないようにする。支持膜SUPは複数の第1電極EL1と共通に連結する。支持膜SUPは絶縁物質を含み、前記絶縁物質はシリコン酸化膜、シリコン窒化膜、及びシリコン酸窒化膜のうちのいずれか1つである。
【0023】
第1導電ラインCL1は第1方向D1に延長されるライン形状又はバー形状を有する。第1導電ラインCL1は第3方向D3に沿って互いに離隔されて積層される。第1導電ラインCL1は導電物質を含む。一例として、前記導電物質はドーピングされた半導体物質(ドーピングされたシリコン、ドーピングされたゲルマニウム等)、導電性金属窒化膜(窒化チタニウム、窒化タンタル等)、金属(タングステン、チタニウム、タンタル等)、及び金属-半導体化合物(タングステンシリサイド、コバルトシリサイド、チタニウムシリサイド等)のうちのいずれか1つである。第1導電ラインCL1は図1を参照して説明したビットラインBLである。
【0024】
第1乃至第3層L1、L2、L3のうち代表的に第1層L1に関して詳細に説明する。第1層L1の半導体パターンSPは第1方向D1に互いに離隔されて配列される。第1層L1の半導体パターンSPは互いに同一な第1レベルに位置する。第1層L1の第1導電ラインCL1は、第1層L1の半導体パターンSPの第1不純物領域SD1と連結される。再び言えば、第1層L1の第1導電ラインCL1は第1不純物領域SD1と連結し、第1方向D1に延長される。一例として、第1導電ラインCL1は半導体パターンSPが位置する前記第1レベルに位置する。
【0025】
第1層L1の第1電極EL1は第1層L1の半導体パターンSPから水平に第2方向D2に延長される。第1層L1の第1電極EL1は第1方向D1に互いに離隔されて配列される。第1層L1の第1電極EL1は互いに同一な前記第1レベルに位置する。第1電極EL1は導電物質を含み、前記導電物質はドーピングされた半導体物質、導電性金属窒化膜、金属、及び金属-半導体化合物のうちのいずれか1つである。第1電極EL1は第1導電ラインCL1と実質的に同一な物質を含む。
【0026】
第2層L2及び第3層L3に関する具体的な説明は先に説明した第1層L1と実質的に同一である。第2層L2の第1導電ラインCL1、半導体パターンSP、及び第1電極EL1は前記第1レベルより高い第2レベルに位置する。第3層L3の第1導電ラインCL1、半導体パターンSP、及び第1電極EL1は前記第2レベルより高い第3レベルに位置する。
【0027】
図3Aを再び参照すれば、積層構造体SSの第1電極EL1の表面を覆う誘電膜DLが提供される。誘電膜DLは第1電極EL1の表面上で均一な厚さを有する。例えば、誘電膜DLはハフニウム酸化物、ジルコニウム酸化物、アルミニウム酸化物、ランタン酸化物、タンタル酸化物、及びチタニウム酸化物のような金属酸化物及びSrTiO(STO)、(Ba、Sr)TiO(BST)、BaTiO、PZT、PLZTのようなペロブスカイト(perovskite)構造の誘電物質のうちの少なくとも1つを含む。
【0028】
誘電膜DL上に第2電極EL2が提供される。第2電極EL2は第1電極EL1を囲む。第2電極EL2は導電物質を含み、前記導電物質はドーピングされた半導体物質、導電性金属窒化膜、金属、及び金属-半導体化合物のうちのいずれか1つである。各々の第1電極EL1、誘電膜DL、及び第2電極EL2はキャパシターDSを構成する。キャパシターDSはデータを格納するメモリ要素である。
【0029】
図1図2図3A、及び図3Bを再び参照すれば、基板100上に、積層構造体SSを貫通する第2導電ラインCL2が提供される。第2導電ラインCL2は第3方向D3に延長されるライン形状、バー形状、又は柱形状を有する。第2導電ラインCL2は第1方向D1に互いに離隔されて配列される。
【0030】
各々の第2導電ラインCL2は垂直方向に積層された半導体パターンSPを囲み、垂直に延長される。第2導電ラインCL2は半導体パターンSPの上面、底面、及び両側壁を覆う(図3B参照)。第2導電ラインCL2と半導体パターンSPとの間にはゲート絶縁膜GIが介在される。再び言えば、本発明の実施形態に係るメモリセルトランジスタMCTはゲート-オール-アラウンド(Gate All Around)トランジスタである。
【0031】
ゲート絶縁膜GIはhigh-k誘電膜、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、及びシリコン酸窒化膜のうちの選択された1つの単一膜又はこれらの組み合わせを含む。一例として、前記high-k誘電膜はハフニウム酸化物、ハフニウムシリコン酸化物、ランタン酸化物、ジルコニウム酸化物、ジルコニウムシリコン酸化物、タンタル酸化物、チタニウム酸化物、バリウムストロンチウムチタニウム酸化物、バリウムチタニウム酸化物、ストロンチウムチタニウム酸化物、リチウム酸化物、アルミニウム酸化物、鉛スカンジウムタンタル酸化物、及び鉛亜鉛ニオブ酸塩のうちの少なくとも1つを含む。
【0032】
一例として、いずれか1つの第2導電ラインCL2は、第1層L1の半導体パターンSPのうちの第1番目の半導体パターンSP、第2層L2の半導体パターンSPのうちの第1番目の半導体パターンSP、及び第3層L3の半導体パターンSPのうちの第1番目の半導体パターンSPを囲む。他の1つの第2導電ラインCL2は、第1層L1の半導体パターンSPのうちの第2番目の半導体パターンSP、第2層L2の半導体パターンSPのうちの第2番目の半導体パターンSP、及び第3層L3の半導体パターンSPのうちの第2番目の半導体パターンSPを囲む。
【0033】
第2導電ラインCL2は導電物質を含み、前記導電物質はドーピングされた半導体物質、導電性金属窒化膜、金属及び金属-半導体化合物のうちのいずれか1つである。第2導電ラインCL2は図1を参照して説明したワードラインWLである。
【0034】
第1層L1の第1番目の半導体パターンSP及び第1番目の第1電極EL1は第1構造体を構成する。第2層L2の第1番目の半導体パターンSP及び第1番目の第1電極EL1は第2構造体を構成する。第3層L3の第1番目の半導体パターンSP及び第1番目の第1電極EL1は第3構造体を構成する。前記第1乃至第3構造体は互いに離隔されて垂直方向に積層される。前記第1乃至第3構造体は垂直方向に重なり合う。前記第1乃至第3構造体の各々は第2方向D2に水平方向に延長されるライン形状、バー形状、又は柱形状を有する。1つの第2導電ラインCL2が前記第1乃至第3構造体の半導体パターンSPを囲む。
【0035】
図示しなかったが、積層構造体SS内の空いた空間は絶縁物質で満たされる。例えば、前記絶縁物質はシリコン酸化膜、シリコン窒化膜、及びシリコン酸窒化膜のうちの少なくとも1つを含む。
【0036】
本発明の実施形態に係る3次元半導体メモリ素子は、基板100上に3次元的に積層されたメモリセルトランジスタMCT及びこれらに各々連結されて水平方向に延長される第1電極EL1(即ち、キャパシターDS)を含む。したがって、従来基板上に2次元的に配列されたメモリセルトランジスタ及びこれらに各々連結されて垂直方向に延長される第1電極(即ち、キャパシター)を含むメモリ素子と比較して、素子の集積度を向上させることができる。
【0037】
図4は本発明の実施形態に係る3次元半導体メモリ素子を説明するためのものであって、図2のM領域を示す断面図である。本実施形態では、先に図1図2図3A、及び図3Bを参照して説明したことと重複する技術的な特徴に対する詳細な説明は省略し、差異点に対して詳細に説明する。
【0038】
図1図2図3B、及び図4を参照すれば、各々の第1電極EL1は半導体柱SPI及び半導体柱SPIの表面を囲む導電膜TMLを含む。導電膜TMLは半導体柱SPIの表面をコンフォーマルに覆う。導電膜TMLの上には誘電膜DLが提供される。
【0039】
半導体柱SPIは、半導体パターンSPから水平に第2方向D2に延長される柱形状を有する。半導体柱SPIは半導体パターンSPと一体に連結される。半導体柱SPIは半導体パターンSPと同一な半導体物質を含む。一例として、半導体柱SPIはドーピングされた半導体を含む。導電膜TMLは導電性金属窒化膜、金属、及び金属-半導体化合物のうちのいずれか1つを含む。
【0040】
図5は本発明の実施形態に係る3次元半導体メモリ素子を示す斜視図である。図6A図5のM領域を示す断面図である。図6B図5のN領域を示す断面図である。本実施形態では、先に図1図2図3A、及び図3Bを参照して説明したことと重複する技術的な特徴に対する詳細な説明は省略し、差異点に対して詳細に説明する。
【0041】
図1図5図6A、及び図6Bを参照すれば、基板100上に、積層構造体SSを貫通するバックゲートラインBGが提供される。バックゲートラインBGは第3方向D3に延長されるライン形状、バー形状、又は柱形状を有する。バックゲートラインBGは第1方向D1に互いに離隔されて配列される。
【0042】
各々のバックゲートラインBG及びそれと隣接する第2導電ラインCL2は互いに第2方向D2に離隔されて配列される。バックゲートラインBG及びそれと隣接する第2導電ラインCL2は半導体パターンSPを囲む。バックゲートラインBGは半導体パターンSPの上面、底面、及び両側壁を覆う(図6B参照)。
【0043】
第2導電ラインCL2と半導体パターンSPとの間には第1ゲート絶縁膜GI1が介在され、バックゲートラインBGと半導体パターンSPとの間には第2ゲート絶縁膜GI2が介在される。第2ゲート絶縁膜GI2はhigh-k誘電膜、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、及びシリコン酸窒化膜のうちの選択された1つの単一膜又はこれらの組み合わせを含む。
【0044】
例えば、メモリセルトランジスタMCTがNMOSである場合、チャネルである半導体パターンSP内に正孔が蓄積される。バックゲートラインBGは、半導体パターンSP内に蓄積された正孔が第1導電ラインCL1を通じて排出されるように誘導する。したがって、メモリセルトランジスタMCTの電気的特性を安定化させることができる。
【0045】
図7は本発明の実施形態に係る3次元半導体メモリ素子を示す斜視図である。図8図7のM領域を示す断面図である。本実施形態では、先に図1図2図3A、及び図3Bを参照して説明したことと重複する技術的な特徴に対する詳細な説明は省略し、差異点に対して詳細に説明する。
【0046】
図1図7、及び図8を参照すれば、基板100上に第1支持膜SUP1及び第2支持膜SUP2が提供される。第1及び第2支持膜SUP1、SUP2は、積層構造体SSの第1電極EL1と連結されて、これらを物理的に支持する。第1支持膜SUP1は第1電極EL1の他端に連結され、第2支持膜SUP2は第1電極EL1の一端と前記他端との間の一部分と連結される。第1及び第2支持膜SUP1、SUP2は、各々独立的に、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、及びシリコン酸窒化膜のうちのいずれか1つを含む。
【0047】
図9は本発明の実施形態に係る3次元半導体メモリ素子を示す斜視図である。本実施形態では、先に図1図2図3A、及び図3Bを参照して説明したことと重複する技術的な特徴に対する詳細な説明は省略し、差異点に対して詳細に説明する。
【0048】
図9を参照すれば、第1導電ラインCL1は第3方向D3に延長されるライン形状、バー形状、又は柱形状を有する。第1導電ラインCL1は垂直方向に積層された半導体パターンSPを連結し、垂直方向に延長される。第2導電ラインCL2は第1方向D1に延長されるライン形状、バー形状、又は柱形状を有する。いずれか1つの第2導電ラインCL2は、いずれか1つの層L1、L2、L3の水平方向に配列された半導体パターンSPを囲み、水平方向に延長される。
【0049】
本実施形態に係る半導体メモリ素子は、先に図1図2図3A、及び図3Bを参照して説明した半導体メモリ素子と異なり、ビットラインBL(即ち、第1導電ラインCL1)が垂直方向に延長され、ワードラインWL(即ち、第2導電ラインCL2)が水平方向に延長される。一方、本実施形態に係る半導体メモリ素子の半導体パターンSP及び第1電極EL1は、第1導電ラインCL1から水平に第2方向D2に延長される。
【0050】
図10は本発明の実施形態に係る3次元半導体メモリ素子を示す平面図である。図11A乃至図11Cは各々図10のA-A’線、B-B’線、及びC-C’線に沿う断面図である。図12は本発明の実施形態に係る3次元半導体メモリ素子を示す斜視図である。本実施形態では、先に図1図2図3A、及び図3Bを参照して説明したことと重複する技術的な特徴に対する詳細な説明は省略し、差異点に対して詳細に説明する。
【0051】
図10図11A乃至図11C、及び図12を参照すれば、基板100上に積層構造体SSが提供される。積層構造体SSは、基板100上に順次的に積層された第1乃至第4層L1、L2、L3、L4を含む。第1乃至第4層L1、L2、L3、L4の各々は、第1導電ラインCL1、半導体パターンSP、及び第1電極EL1を含む。第1乃至第4層L1、L2、L3、L4の間には絶縁膜IL4、IL5が介在される。一例として、絶縁膜IL4、IL5はシリコン酸化膜、シリコン窒化膜、及びシリコン酸窒化膜のうちのいずれか1つを含む。
【0052】
積層構造体SSの第1乃至第4層L1、L2、L3、L4の各々は、第1方向D1に延長される第1延長部EP1及び第1延長部EP1から第2方向D2に延長される第2延長部EP2を含む。第1延長部EP1は第1導電ラインCL1を含む。第2延長部EP2は半導体パターンSP及び第1電極EL1を含む。
【0053】
各々の第1乃至第4層L1、L2、L3、L4内の第1導電ラインCL1は第1方向D1に延長される。第1導電ラインCL1は図1を参照して説明したビットラインBLである。各々の第1乃至第4層L1、L2、L3、L4内の半導体パターンSPは半導体物質を含み、例えばシリコン、ゲルマニウム又はシリコン-ゲルマニウムを含む。
【0054】
積層構造体SSを貫通する第1トレンチTR1が形成されている。第1トレンチTR1によって積層構造体SSの第2延長部EP2が定義される。積層構造体SSの互いに隣接する一対の第2延長部EP2の間に第1トレンチTR1が定義される。
【0055】
第1トレンチTR1によって、互いに水平方向に隣接する半導体パターンSPが互いに分離される。第1トレンチTR1によって、互いに水平方向に隣接する第1電極EL1が互いに分離される。
【0056】
各々の半導体パターンSPはチャネル領域CH、第1不純物領域SD1、及び第2不純物領域SD2を含む。チャネル領域CHは第1及び第2不純物領域SD1、SD2の間に介在される。第1導電ラインCL1は半導体パターンSPの第1不純物領域SD1と連結される。第1電極EL1は半導体パターンSPの第2不純物領域SD2と連結される。第1電極EL1は半導体パターンSPの第2不純物領域SD2から第2方向D2に延長される。
【0057】
積層構造体SSを貫通し、垂直方向(即ち、第3方向D3)に延長される第2導電ラインCL2が提供される。第2導電ラインCL2は、垂直方向に積層された半導体パターンSPを囲み、第3方向D3に延長される。第2導電ラインCL2は第1方向D1に沿って互いに離隔されて配列される。第2導電ラインCL2と半導体パターンSPとの間にゲート絶縁膜GIが提供される。
【0058】
第1電極EL1上に第2電極EL2が提供される。第2電極EL2は第1電極EL1を囲む。第1電極EL1と第2電極EL2との間に誘電膜DLが介在される。各々の第1電極EL1、誘電膜DL、及び第2電極EL2はキャパシターDSを構成する。
【0059】
積層構造体SSの両側に支持膜SUPが提供される。支持膜SUPは、積層構造体SSの第2延長部EP2の一端と連結される。支持膜SUPは積層構造体SSの第1電極EL1を物理的に支持する。
【0060】
図13図15図17図19図21図23図25図27図29、及び図31は本発明の実施形態に係る3次元半導体メモリ素子の製造方法を説明するための平面図である。図14図16A図18A図20A図22A図24A図26A図28A図30A、及び図32Aは各々図13図15図17図19図21図23図25図27図29、及び図31のA-A’線に沿う断面図である。図16B図18B図20B図22B図24B図26B図28B図30B、及び図32Bは各々図15図17図19図21図23図25図27図29、及び図31のB-B’線に沿う断面図である。図20C図22C図24C図26C図28C図30C、及び図32Cは各々図19図21図23図25図27図29、及び図31のC-C’線に沿う断面図である。
【0061】
図13及び図14を参照すれば、基板100上に積層構造体SSが形成される。積層構造体SSを形成することは、順次的に積層された第1乃至第4層L1、L2、L3、L4を形成することを含む。第1乃至第4層L1、L2、L3、L4の各々は、第1絶縁膜IL1及び半導体膜SLを含む。半導体膜SLは半導体物質を含み、例えばシリコン、ゲルマニウム又はシリコン-ゲルマニウムを含む。第1絶縁膜IL1はシリコン酸化膜、シリコン窒化膜、及びシリコン酸窒化膜のうちのいずれか1つを含む。例えば、第1絶縁膜IL1はシリコン酸化膜を含む。
【0062】
積層構造体SS上に追加的な第1絶縁膜IL1が形成される。再び言えば、積層構造体SSの最上部の半導体膜SLを覆う第1絶縁膜IL1が形成される。
【0063】
図15図16A、及び図16Bを参照すれば、基板100上に第1パターニング工程が遂行されて、第1トレンチTR1が形成される。積層構造体SSは第1延長部EP1及び第2延長部EP2を有するようにパターニングされる。具体的に、前記第1パターニング工程を遂行することは、第1開口部を有する第1マスクパターンを形成することと、前記第1マスクパターンをエッチングマスクとして積層構造体SSをエッチングすることと、前記第1マスクパターンを除去することと、を含む。第1トレンチTR1によって基板100の上面の一部が露出される。
【0064】
積層構造体SSの第1延長部EP1は第1方向D1に延長される。積層構造体SSの第2延長部EP2は、第1延長部EP1から第2方向D2に延長される。第2延長部EP2は第1方向D1に沿って互いに離隔される。
【0065】
図17図18A、及び図18Bを参照すれば、第1トレンチTR1を満たす第2絶縁膜IL2が形成される。第2絶縁膜IL2は第1絶縁膜IL1と同一であるか、或いは異なる絶縁物質を含む。第2絶縁膜IL2はシリコン酸化膜、シリコン窒化膜、及びシリコン酸窒化膜のうちのいずれか1つを含む。例えば、第2絶縁膜IL2はシリコン酸化膜を含む。
【0066】
図19及び図20A乃至図20Cを参照すれば、基板100上に第2パターニング工程が遂行されて、第2トレンチTR2が形成される。第2トレンチTR2は第1方向D1に延長される。具体的に、前記第2パターニング工程を遂行することは、第2開口部を有する第2マスクパターンを形成することと、前記第2マスクパターンをエッチングマスクとして第1絶縁膜IL1を選択的にエッチングすることと、前記第2マスクパターンを除去することと、を含む。
【0067】
前記第2パターニング工程の間に、前記第2開口部によって露出された第1絶縁膜IL1が選択的に除去される。第1絶縁膜IL1が除去されて形成された第2トレンチTR2は、積層構造体SSの半導体パターンSPの一部を露出させる。
【0068】
図21及び図22A乃至図22Cを参照すれば、第2トレンチTR2を満たす第3絶縁膜IL3が形成される。第3絶縁膜IL3は第1及び第2絶縁膜IL1、IL2とエッチング選択性がある絶縁物質を含む。第3絶縁膜IL3はシリコン酸化膜、シリコン窒化膜、及びシリコン酸窒化膜のうちのいずれか1つを含む。例えば、第3絶縁膜IL3はシリコン窒化膜を含む。積層構造体SSの第2延長部EP2の一端を露出する第2トレンチTR2に満たされた第3絶縁膜IL3は、支持膜SUPを構成する。
【0069】
図23及び図24A乃至図24Cを参照すれば、第1及び第2絶縁膜IL1、IL2が選択的に除去される。基板100の上には半導体膜SLを含む積層構造体SS及び第3絶縁膜IL3が残留する。
【0070】
第1及び第2絶縁膜IL1、IL2が除去されることによって半導体膜SLが露出される。露出された半導体膜SL上に不純物ドーピング工程が遂行されて、半導体膜SL内にドーピング領域DRが形成される。ドーピングされた不純物は熱処理工程によって拡散されて、ドーピング領域DRの一部は第3絶縁膜IL3と垂直方向に重なり合う。
【0071】
図25及び図26A乃至図26Cを参照すれば、露出された半導体膜SLが導電物質で置換されて、第1導電ラインCL1及び第1電極EL1が形成される。具体的に、半導体膜SLを導電物質で置換することは、シリサイド工程を含む。露出された半導体膜SLは金属と反応して、金属-半導体化合物(タングステンシリサイド、コバルトシリサイド、チタニウムシリサイド等)が形成される。他の例として、半導体膜SLを導電物質で置換することは、半導体膜SL上に金属窒化物膜又は金属膜をコンフォーマルに形成することを含む。
【0072】
露出された半導体膜SLが導電物質で置換される間、第3絶縁膜IL3によって覆われた半導体膜SLは保護される。したがって、第3絶縁膜IL3によって覆われた半導体膜SLは半導体パターンSPを構成する。各々の半導体パターンSP内にチャネル領域CH、第1不純物領域SD1、及び第2不純物領域SD2が定義される。第1及び第2不純物領域SD1、SD2は残留するドーピング領域DRから形成される。チャネル領域CHは第1及び第2不純物領域SD1、SD2の間に介在された領域である。
【0073】
図27及び図28A乃至図28Cを参照すれば、基板100上に積層構造体SS内の空いた空間を満たす第4絶縁膜IL4が形成される。第4絶縁膜IL4は第3絶縁膜IL3とエッチング選択性がある絶縁物質を含む。第4絶縁膜IL4はシリコン酸化膜、シリコン窒化膜、及びシリコン酸窒化膜のうちのいずれか1つを含む。例えば、第4絶縁膜IL4はシリコン酸化膜を含む。
【0074】
第3絶縁膜IL3が選択的に除去されて、第3トレンチTR3が形成される。但し、支持膜SUPは除去されなくともよい。具体的に、第3絶縁膜IL3を除去することは、第3絶縁膜IL3を露出する第3開口部を有する第3マスクパターンを形成することと、前記第3マスクパターンをエッチングマスクとして第3絶縁膜IL3を選択的にエッチングすることと、前記第3マスクパターンを除去することと、を含む。前記第3マスクパターンは支持膜SUPを覆うように形成される。基板100の上には、第1導電ラインCL1、半導体パターンSP、及び第1電極EL1を含む積層構造体SS及び第4絶縁膜IL4が残留する。
【0075】
図29及び図30A乃至図30Cを参照すれば、第3トレンチTR3内にゲート絶縁膜GI及び第2導電ラインCL2が形成される。具体的に、第3トレンチTR3を通じて露出された半導体パターンSPをコンフォーマルに覆うゲート絶縁膜GIが形成される。ゲート絶縁膜GI上に半導体パターンSPを囲む導電膜が形成される。前記導電膜をパターニングして、第1方向D1に互いに離隔されて配列される第2導電ラインCL2が形成される。前記導電膜は、ドーピングされた半導体物質、導電性金属窒化膜、金属、及び金属-半導体化合物のうちのいずれか1つで形成される。各々の第2導電ラインCL2は、垂直方向に積層された半導体パターンSPを囲み、第3方向D3に延長されるように形成される。
【0076】
図31及び図32A乃至図32Cを参照すれば、第3トレンチTR3内の空いた空間を満たす第5絶縁膜IL5が形成される。第5絶縁膜IL5は第4絶縁膜IL4の上面を覆うように形成される。第5絶縁膜IL5はシリコン酸化膜、シリコン窒化膜、及びシリコン酸窒化膜のうちのいずれか1つを含む。例えば、第5絶縁膜IL5はシリコン酸化膜を含む。
【0077】
基板100上に第3パターニング工程が遂行されて、第1電極EL1が選択的に露出される。具体的に、前記第3パターニング工程を遂行することは、第4開口部を有する第4マスクパターンを形成することと、前記第4マスクパターンをエッチングマスクとして第4及び第5絶縁膜IL4、IL5を選択的にエッチングすることと、前記第4マスクパターンを除去することと、を含む。
【0078】
図10及び図11A乃至図11Cを再び参照すれば、露出された第1電極EL1をコンフォーマルに覆う誘電膜DLが形成される。誘電膜DL上に第1電極EL1を囲む第2電極EL2が形成される。各々の第1電極EL1、誘電膜DL、及び第2電極EL2はキャパシターDSを構成する。
【0079】
以上、添付された図面を参照して本発明の実施形態を説明したが、本発明はその技術的思想や必須的な特徴を変形せずに、他の具体的な形態に実施されることもあり得る。したがって、以上で記述した実施形態はすべての面で例示的なものであり、限定的なものではない。
【符号の説明】
【0080】
100 基板
CL1 第1導電ライン
CL2 第2導電ライン
DL 誘電膜
DS キャパシター
EL1 第1電極
EL2 第2電極
GI ゲート絶縁膜
MCT メモリセルトランジスタ
SCA サブセルアレイ
SP 半導体パターン
SS 積層構造体
SUP 支持膜
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9
図10
図11A
図11B
図11C
図12
図13
図14
図15
図16A
図16B
図17
図18A
図18B
図19
図20A
図20B
図20C
図21
図22A
図22B
図22C
図23
図24A
図24B
図24C
図25
図26A
図26B
図26C
図27
図28A
図28B
図28C
図29
図30A
図30B
図30C
図31
図32A
図32B
図32C