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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-10
(45)【発行日】2023-07-19
(54)【発明の名称】アクセルペダル装置
(51)【国際特許分類】
   B60K 26/02 20060101AFI20230711BHJP
【FI】
B60K26/02
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2019109397
(22)【出願日】2019-06-12
(65)【公開番号】P2020199948
(43)【公開日】2020-12-17
【審査請求日】2022-03-31
(73)【特許権者】
【識別番号】000177612
【氏名又は名称】株式会社ミクニ
(74)【代理人】
【識別番号】100106312
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 敬敏
(72)【発明者】
【氏名】長島 潤
(72)【発明者】
【氏名】宮崎 智
(72)【発明者】
【氏名】浦野 貴裕
【審査官】伊藤 秀行
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-068175(JP,A)
【文献】特開2010-111379(JP,A)
【文献】米国特許第6289762(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60K 26/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクセルペダルの踏力に連動するペダルアームと、
前記ペダルアームを所定の軸線回りに揺動自在に支持するハウジングと、
前記ペダルアームを休止位置に戻す付勢力を及ぼす戻しバネと、
前記アクセルペダルの踏込み操作及び戻し操作における踏力にヒステリシスを発生するヒステリシス発生機構と、
前記アクセルペダルを押し戻す方向に反力を付加するべく,前記ペダルアームに前記反力を及ぼす反力レバー及び前記反力レバーを回転駆動する駆動源を含む反力付加機構と、を備え、
前記反力レバーは、円柱状の支軸と、前記支軸に対して転がり接触すると共に前記ペダルアームに対して転がり接触するべく前記支軸に支持された接触ユニットを含む、
ことを特徴とするアクセルペダル装置。
【請求項2】
前記接触ユニットは、前記ペダルアームと転がり接触する外輪と、前記支軸と前記外輪の間に介在する複数の転動体を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のアクセルペダル装置。
【請求項3】
前記接触ユニットは、前記ペダルアームと転がり接触する外輪と、前記支軸に嵌合された内輪と、前記内輪と前記外輪の間に介在する複数の転動体を含む、
ことを特徴とする請求項に記載のアクセルペダル装置。
【請求項4】
前記駆動源は、前記軸線と平行に伸長する駆動軸を含み、
前記反力レバーは、平板状に形成されて前記駆動軸の端部に固定されるレバー本体を含み、
前記支軸は、前記レバー本体から前記駆動源の側に向けて前記軸線と平行に突出する、
ことを特徴とする請求項1ないし3いずれか一つに記載のアクセルペダル装置。
【請求項5】
前記駆動源は、前記駆動軸を有するロータを含み、
前記駆動軸は、前記軸線と平行な方向において前記ロータの一端から突出する第1突出軸部と、前記ロータの他端から突出する第2突出軸部を含み、
前記第1突出軸部及び前記第2突出軸部は、軸受を介して前記ハウジングに支持されている、
ことを特徴とする請求項4に記載のアクセルペダル装置。
【請求項6】
前記ハウジングは、収容空間を画定するハウジング本体と、前記収容空間を閉塞するべく前記ハウジング本体に結合されるハウジングカバーと、前記ハウジング本体の外側において前記駆動源の一部を覆う補助カバーを含み、
前記ハウジング本体及び前記補助カバーは、前記軸受を介して、前記駆動軸を回動自在に支持する、
ことを特徴とする請求項5に記載のアクセルペダル装置。
【請求項7】
前記ペダルアームは、前記ハウジングに支持される被支持部と、前記被支持部から鉛直方向の上方に伸長する上側アームと、前記被支持部から鉛直方向の下方に伸長し前記アクセルペダルを有する下側アームを含み、
前記上側アームは、前記接触ユニットが転がり接触する接触面を有する、
ことを特徴とする請求項1ないし6いずれか一つに記載のアクセルペダル装置。
【請求項8】
前記ヒステリシス発生機構は、前記ハウジングを摺動するスライダと、前記スライダを押し戻しつつ前記ハウジングに押し付ける付勢力を及ぼす付勢バネを含み、
前記ペダルアームは、前記上側アームの上方領域において前記スライダに当接する当接部と、前記上側アームの下方領域において前記戻しバネを受けるバネ受け部と、前記当接部と前記バネ受け部の間の中間領域において前記接触面を有する、
ことを特徴とする請求項7に記載のアクセルペダル装置。
【請求項9】
前記接触面には、被膜が形成されている、
ことを特徴とする請求項7又は8に記載のアクセルペダル装置。
【請求項10】
前記被膜は、二硫化モリブデン、グラファイト、ポリテトラフルオロエチレンのいずれかを含む、
ことを特徴とする請求項9に記載のアクセルペダル装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両等に適用されるアクセルペダル装置に関し、特に、踏力に対抗する反力を発生するアクティブ制御が可能なアクセルペダル装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のアクセルペダル装置としては、ぺダルアームと、ペダルアームを揺動自在に支持するハウジングと、ペダルアームを休止位置に復帰させる復帰バネと、踏力にヒステリシスを発生させるヒステリシス発生機構と、ペダルアームを休止位置に向けて押し戻すようにアクティブ制御を行うアクティブ制御機構とを備え、アクティブ制御機構が、ペダルアームに当接する戻しレバー、戻しレバーを回転駆動する駆動源、駆動源を制御する制御回路基板を含むものが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
このアクセルペダル装置においては、アクティブ制御を行わない通常モードの場合、踏力特性としては、図16中の実線で示すように、ヒステリシス発生機構に基づくヒステリシスをなす踏力線NLが得られる。
一方、危険回避時等に、アクティブ制御を行う制御モードの場合、踏力特性としては、図16中の一点鎖線で示すように、アクティブ制御機構に基づくヒステリシスをなす踏力線ALが得られる。
この制御モードにおいて、運転者が感じる踏力は、図16中の矢印で示すように、通常モードにおける踏込み時の踏力線DNLから制御モードにおける戻し時の踏力線RALに移行する。
【0004】
したがって、運転者の踏力に打ち勝つ大きな反力を発生させて、ペダルアームを休止位置まで押し戻し、又、足が押し戻される感覚を運転者に確実に与えるには、踏力線DNLに対して踏力線RALが大きい、すなわち、踏力差ΔFが大きいことが望ましい。
しかしながら、従来の制御モードにおける踏力線ALでは、踏込み時の踏力線DALと戻し時の踏力線RALとの踏力差ΔFA(ヒステリシス)が大きいため、踏力差ΔFが小さくなっている。
これに対処するべく、図16中の二点鎖線で示すように、踏力線ALを全体的に上側にシフトさせて反力を全体的に大きくすると、踏力差ΔFを大きくできるものの、高トルク発生のための駆動源の大型化、又は、消費電流の増加等を招くことになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2013-6544号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記の事情に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、駆動源の大型化、消費電流の増加等を招くことなく、反力を付加するアクティブ制御時において運転者の足が押し戻される感覚を向上させることができるアクセルペダル装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のアクセルペダル装置は、アクセルペダルの踏力に連動するペダルアームと、ペダルアームを所定の軸線回りに揺動自在に支持するハウジングと、ペダルアームを休止位置に戻す付勢力を及ぼす戻しバネと、アクセルペダルの踏込み操作及び戻し操作における踏力にヒステリシスを発生するヒステリシス発生機構と、アクセルペダルを押し戻す方向に反力を付加するべく,ペダルアームに反力を及ぼす反力レバー及び反力レバーを回転駆動する駆動源を含む反力付加機構とを備え、反力レバーは、円柱状の支軸と、支軸に対して転がり接触すると共にペダルアームに対して転がり接触するべく支軸に支持された接触ユニットを含む、構成となっている。
【0008】
上記アクセルペダル装置において、接触ユニットは、ペダルアームと転がり接触する外輪と、支軸と外輪の間に介在する複数の転動体を含む、構成を採用してもよい。
【0009】
上記アクセルペダル装置において、接触ユニットは、ペダルアームと転がり接触する外輪と、支軸に嵌合された内輪と、内輪と外輪の間に介在する複数の転動体を含む、構成を採用してもよい。
【0010】
上記アクセルペダル装置において、駆動源は、軸線と平行に伸長する駆動軸を含み、反力レバーは、平板状に形成されて駆動軸の端部に固定されるレバー本体を含み、支軸は、レバー本体から駆動源の側に向けて軸線と平行に突出する、構成を採用してもよい。
【0011】
上記アクセルペダル装置において、駆動源は、駆動軸を有するロータを含み、駆動軸は、軸線と平行な方向においてロータの一端から突出する第1突出軸部と、ロータの他端から突出する第2突出軸部を含み、第1突出軸部及び前記第2突出軸部は、軸受を介してハウジングに支持されている、構成を採用してもよい。
【0012】
上記アクセルペダル装置において、ハウジングは、収容空間を画定するハウジング本体と、収容空間を閉塞するべくハウジング本体に結合されるハウジングカバーと、ハウジング本体の外側において駆動源の一部を覆う補助カバーを含み、ハウジング本体及び補助カバーは、軸受を介して、駆動軸を回動自在に支持する、構成を採用してもよい。
【0013】
上記アクセルペダル装置において、ペダルアームは、ハウジングに支持される被支持部と、被支持部から鉛直方向の上方に伸長する上側アームと、被支持部から鉛直方向の下方に伸長しアクセルペダルを有する下側アームを含み、上側アームは、接触ユニットが転がり接触する接触面を有する、構成を採用してもよい。
【0014】
上記アクセルペダル装置において、ヒステリシス発生機構は、ハウジングを摺動するスライダと、スライダを押し戻しつつハウジングに押し付ける付勢力を及ぼす付勢バネを含み、ペダルアームは、上側アームの上方領域においてスライダに当接する当接部と、上側アームの下方領域において戻しバネを受けるバネ受け部と、当接部とバネ受け部の間の中間領域において接触面を有する、構成を採用してもよい。
【0015】
上記アクセルペダル装置において、接触面には、被膜が形成されている、構成を採用してもよい。
【0016】
上記アクセルペダル装置において、被膜は、二硫化モリブデン、グラファイト、ポリテトラフルオロエチレンのいずれかを含む、構成を採用してもよい。
【発明の効果】
【0017】
上記構成をなすアクセルペダル装置によれば、駆動源の大型化、消費電流の増加等を招くことなく、反力を付加するアクティブ制御時において運転者の足が押し戻される感覚を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の一実施形態に係るアクセルペダル装置を示す外観斜視図である。
図2図1に示すアクセルペダル装置を他の角度から視た外観斜視図である。
図3図1に示すアクセルペダル装置においてハウジングカバー及び補助カバーを取り除いた状態を示す斜視図である。
図4図2に示すアクセルペダル装置の内部及びペダルアームの動作を示す側面図である。
図5】本発明に係るアクセルペダル装置に含まれるハウジングの一部をなすハウジング本体の内側を示す斜視図である。
図6図5に示すハウジング本体の外側を示す斜視図である。
図7】本発明に係るアクセルペダル装置に含まれるハウジングの一部をなすハウジングカバーの内側を示す斜視図である。
図8】本発明に係るアクセルペダル装置に含まれるペダルアーム、ロータ及び駆動軸、反力レバー、接触ユニット(内輪、外輪、及び転動体)を示す斜視図である。
図9】本発明に係るアクセルペダル装置に含まれるロータ及び駆動軸、軸受、反力レバー、支軸、接触ユニット(内輪、外輪、及び転動体)等を示す分解斜視図である。
図10】接触ユニットの中心線を通る斜視断面図である。
図11】接触ユニットの中心線に垂直な面での断面図である。
図12】駆動軸の支持状態を示す斜視断面図である。
図13】本発明に係るアクセルペダル装置の踏力特性を示す特性図である。
図14】本発明に係るアクセルペダル装置の他の踏力特性を示す特性図である。
図15】接触ユニットの他の実施形態を示す断面図である。
図16】従来のアクセルペダル装置の踏力特性を示す特性図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
一実施形態に係るアクセルペダル装置Mは、車体のダッシュロアパネルに対して、ブラケットを介して固定されるものである。
【0020】
アクセルペダル装置Mは、図1ないし図9に示すように、ハウジング10、カラー20、ペダルアーム30、ペダルアーム30を休止位置に戻す戻しバネ40、踏力にヒステリシスを発生するヒステリシス発生機構50、駆動源60、支軸72及び接触ユニット73を含む反力レバー70、ペダルアーム30の回転角度位置を検出する位置センサ80、回路基板90を備えている。
ここでは、駆動源60及び反力レバー70により、ペダルアーム30に反力を付加する反力付加機構が構成されている。
また、回路基板90に配置された制御部又は車両の制御ユニットから発せられる種々の制御信号に基づいて、駆動源60が適宜駆動制御されることにより、反力を付加するアクティブ制御が行われる。
【0021】
ハウジング10は、ハウジング本体11と、ハウジング本体11に連結されるハウジングカバー12と、ハウジング本体11の外側に連結される補助カバー13と、ハウジングカバー12の外側に連結される補助カバー14とにより構成されている。
【0022】
ハウジング本体11は、樹脂材料により形成され、図5及び図6に示すように、収容空間Aを画定するべく、側壁11a、前壁11b、奥壁11c、天壁11dを備えている。
また、ハウジング本体11は、支持部11e、軸受孔11f、内壁面11g,11h、ボス部11i,11j,11k、モータ取付け部11m、全開ストッパ11n、バネ受け部11p、バネ受け部11q、4つの連結爪11rを備えている。
【0023】
前壁11bは、図4に示すように、ペダルアーム30が休止位置Hpと最大踏込み位置Fpとの間で移動できるように、下方領域の一部が切り欠かれている。
奥壁11cは、その内側面の一部が、図4に示すように、ペダルアーム30の休止位置を規定する休止ストッパ11cとして機能する。
【0024】
支持部11eは、ペダルアーム30の被支持部31に形成された嵌合凹部31aに嵌合されてペダルアーム30を軸線S回りに揺動自在に支持するべく、軸線Sを中心とする円柱状に形成されている。
軸受孔11fは、図12に示すように、駆動源60の駆動軸61aの第1突出軸部61aを軸線S2回りに回動自在に支持する軸受61bが嵌合される円形孔をなす。
内壁面11gは、ヒステリシス発生機構50に含まれるスライダ51を摺動自在に支持する。
内壁面11hは、ヒステリシス発生機構50に含まれるスライダ52を摺動自在に支持する。
【0025】
ボス部11i、11j,11kは、円筒状のカラー20が嵌合されるべく軸線Sと平行に伸長する貫通孔を画定する。
モータ取付け部11mは、駆動源60のコイル62の一部を収容空間Aに臨ませると共に、駆動源60のヨーク63を固定するように形成されている。
全開ストッパ11nは、ペダルアーム30の当接部33aを受けて、ペダルアーム30の最大踏込み位置Fpを規定する。
【0026】
ハウジングカバー12は、樹脂材料により形成され、ハウジング本体11の収容空間Aを閉塞するべくハウジング本体11に結合されるものであり、図2及び図7に示すように、側壁12a、コネクタ12b、センサ埋設部12c、支持部12e、ボス部12i,12j,12k、基板取付け部12m、4つの連結片12rを備えている。
【0027】
コネクタ12bは、外部のコネクタに接続されるべく、回路基板90から伸びる端子を収容する。
センサ埋設部12cは、位置センサ80の一部をなすステータ83及びホール素子84を埋設すると共に、ペダルアーム30の被支持部31の内側に非接触にて配置されるべく、軸線Sを中心とする円柱状をなす。
支持部12eは、ペダルアーム30の被支持部31に形成された嵌合凸部31bが嵌合されてペダルアーム30を軸線S回りに揺動自在に支持するべく、軸線Sを中心とする円筒状をなす。
ボス部12i,12j,12kは、ボス部11i,11j,11kにそれぞれ接合されるものであり、カラー20が嵌合されるべく軸線Sと平行に伸長する貫通孔を画定する。
【0028】
補助カバー13は、ハウジング本体11の外側面に取り付けられた駆動源60を覆うべく、駆動源60の一部をなすヨーク63に取り付けられる。
また、補助カバー13は、図12に示すように、駆動軸61aの第2突出軸部61bを支持する軸受61cを嵌合する嵌合凹部13aを備えている。
補助カバー14は、ハウジングカバー12の外側面に取り付けられた回路基板90を覆うべく、ハウジングカバー12に取り付けられる。
【0029】
そして、ハウジングカバー12は、ハウジング本体11に嵌合された3つのカラー20がそれぞれボス部12i,12j,12kに嵌合されると共にハウジング本体11に接合され、連結片12rが連結爪11rに係合される。これにより、ハウジングカバー12がハウジング本体11に一体的に結合される。
また、補助カバー13がハウジング本体11の外側に結合され、補助カバー14がハウジングカバー12の外側に結合されることにより、ハウジング10が得られる。
尚、上記ハウジング10を備えたアクセルペダル装置Mは、ボルトBがカラー20に通されて、車体側に固定されるようになっている。
【0030】
カラー20は、金属材料により円筒状に形成され、ハウジング本体11及びハウジングカバー12の三箇所のボス部11i,12i、11j,12j、11k,12kの貫通孔に嵌合される。
このように、カラー20がハウジング本体11及びハウジングカバー12に嵌合されているため、ハウジング10の収容空間Aを画定する構造が二分割であるにも拘わらず、ハウジング10としての機械的強度を高めることができる。
【0031】
ペダルアーム30は、樹脂材料により成形され、図4及び図8に示すように、軸線Sを中心とする被支持部31、被支持部31から鉛直方向の上方に伸長する上側アーム32、被支持部31から鉛直方向の下方に伸長する下側アーム33を備えている。
【0032】
被支持部31は、円筒状に形成され、図8に示すように、ハウジング本体11の支持部11eが嵌合される嵌合凹部31a、ハウジングカバー12の支持部12eに嵌合される嵌合凸部31bを備えている。
また、被支持部31には、図4及び図8に示すように、内周面において、位置センサ80の一部をなす環状のアーマチュア81、アーマチュア81の内周面に結合された一対の円弧状の永久磁石82が固定されている。
【0033】
上側アーム32は、戻しバネ40の端部を受けるバネ受け部32a、ヒステリシス発生機構50のスライダ51に当接する当接部32b、休止位置Hpにおいて休止ストッパ11cに当接する当接部32c、反力レバー70の接触ユニット73が接触する接触面32dを備えている。
【0034】
バネ受け部32aは、上側アーム32の下方領域に形成されている。
当接部32bは、上側アーム32の上方領域に形成されている。
接触面32dは、当接部32bとバネ受け部32aの間の中間領域に形成されている。
ここで、接触面32dには、低摩擦性に優れた被膜が形成されていてもよい。
被膜としては、二硫化モリブデン、グラファイト、ポリテトラフルオロエチレン等の材料のいずれかが含まれていてもよい。
これによれば、接触ユニット73と接触面32dとの間の接触抵抗を低減でき、又、耐摩耗性、耐久性等を高めることができる。
下側アーム33は、最大踏込み位置Fpにおいて全開ストッパ11nに当接する当接部33a、アクセルペダル33bを備えている。
【0035】
戻しバネ40は、図4に示すように、バネ鋼等により形成された圧縮型のコイルバネであり、一端部がハウジング本体11のバネ受け部11pに当接し、他端部がペダルアーム30のバネ受け部32aに当接して、所定の圧縮代に圧縮された状態で取り付けられる。
そして、戻しバネ40は、ペダルアーム20を休止位置Hpに戻す付勢力を及ぼす。
【0036】
ヒステリシス発生機構50は、図4に示すように、スライダ51、スライダ52、付勢バネ53を備えている。
スライダ51は、樹脂材料、例えば、含油ポリアセタール等の高摺動性材料により形成され、ハウジング10の内壁面11gに摺動自在に接触する接触面51a、スライダ52の傾斜面52bと接触する傾斜面51b、上側アーム部32の係合部32bが離脱可能に係合し得る係合面51cを有する。
スライダ52は、樹脂材料、例えば、含油ポリアセタール等の高摺動性材料により形成され、ハウジング10の内壁面11hに摺動自在に接触する接触面52a、スライダ51の傾斜面51bと接触する傾斜面52b、付勢バネ53の一端部を受ける受け面52cを有する。
【0037】
付勢バネ53は、例えばバネ鋼等により形成された圧縮型のコイルバネであり、一端部がスライダ52の受け面52cに当接しかつ他端部がハウジング10のバネ受け部11qに当接して圧縮された状態で配置される。
そして、付勢バネ53は、スライダ52の傾斜面52bをスライダ51の傾斜面51bに押し付けて、スライダ51,52を内壁面11g,11qに向けて押し付けるようなくさび作用を及ぼし、又、スライダ51,52を介してペダルアーム30を休止位置に戻す付勢力を及ぼす。
【0038】
上記ヒステリシス発生機構50においては、アクセルペダル33bが踏み込まれるとき、スライダ51,52とハウジング10の間において踏込み操作と対抗する向きに摩擦力が生じ、付勢バネ53の圧縮量の増加に伴って増加する。
一方、アクセルペダル33bが戻されるとき、スライダ51,52とハウジング10の間に生じる摩擦力は、踏込み操作の場合と逆向きに生じ、付勢バネ53の圧縮量の減少に伴って減少する。
ここで、戻り操作の踏力は、踏込み操作の踏力よりも小さくなるため、図13中の実線で示すように、踏込み操作時の踏力線DNLと戻し操作時の踏力線RNLにヒステリシスが発生する踏力線NLが得られる。
尚、戻し操作の途中において、スライダ51がスティックして停止したときは、戻しバネ40の付勢力により、ペダルアーム30は休止位置に戻る。
【0039】
駆動源60は、通電する電流の大きさに応じたトルクを発生するトルクモータであり、図3に示すように、一対の永久磁石を有するロータ61、励磁用のコイル62、磁路を形成するヨーク63を備えている。
【0040】
ロータ61は、軸線Sと平行な軸線S2を中心とする駆動軸61aを有する。
駆動軸61aは、図12に示すように、軸線S2方向に伸長する多段円柱状に形成され、ロータ61の一端から突出する第1突出軸部61a、ロータ61の他端から突出する第2突出軸部61a、反力レバー70を嵌合する端部としての嵌合部61a、ナット61dを捩じ込むネジ部61aを備えている。
【0041】
そして、駆動軸61aは、第1突出軸部61aが軸受61bを介してハウジング本体11に支持され、第2突出軸部61aが軸受61cを介して補助カバー13に支持されることにより、ハウジング10に対して軸線S2回りに回動自在に支持されている。
尚、軸受61bは、ラジアル軸受であり、ハウジング本体11の軸受孔11fに嵌合され、軸受け61cは、ラジアル軸受であり、補助カバー13の嵌合凹部13aに嵌合されている。
【0042】
このように、駆動軸61aは、ロータ61の両側において軸受61b,61cにより支持されているため、軸線S2上から逸脱することなく、軸線S2を中心として回転する。
したがって、駆動軸61aの端部に固定された反力レバー70も傾くことなく、接触ユニット73をペダルアーム30の接触面32dに対して均一に転がり接触させることができる。
【0043】
コイル62は、ヨーク63の一部に保持されたボビンに巻回され、通電により、ヨーク63の磁路に磁力線を発生させる。
ヨーク63は、ロータ61に隙間をおいて対向するように形成され、ハウジング本体11のモータ取付け部11mに固定されている。
そして、ヨーク63には、軸線S2方向の外側から駆動源60の一部を覆うように、補助カバー13が取り付けられる。
【0044】
反力レバー70は、図9に示すように、レバー本体71、支軸72、接触ユニット73、止め輪74を備えている。
レバー本体71は、軸線S2に垂直な方向に拡がる平板状に形成され、駆動軸61aの嵌合部61aが嵌合される略矩形の嵌合孔71a、支軸72の嵌合部72aが嵌合される円形の嵌合孔71bを備えている。
【0045】
支軸72は、軸線S2と平行な軸線S3を中心とする多段円柱状に形成され、鍔付き嵌合部72a、支持部72b、環状溝72cを備えている。
嵌合部72aは、レバー本体71と一体的に軸線S2回りに回動するべく、レバー本体71の嵌合孔71bに嵌合される。
支持部72bは、接触ユニット73の内輪73aを嵌合させることにより、接触ユニット73を支持する。
環状溝72cは、止め輪74をスナップフィットにより嵌め込むべく形成されている。
【0046】
そして、支軸72は、レバー本体71に固定された状態で、図12に示すように、レバー本体71から駆動源60のロータ61の側に向けて軸線S,S2と平行に突出するように配置され、支持部72bが接触ユニット73を支持する。
すなわち、ペダルアーム30と接触する接触ユニット73が、ロータ61側寄りに配置されるため、ロータ61及び駆動軸61aの中心からの偏倚量を小さくできる。これにより、接触ユニット73が駆動軸61aに及ぼす曲げ荷重の発生を防止ないし抑制でき、駆動軸61aの周りに生じる摩擦抵抗を防止ないし抑制できる。
また、その結果として、接触ユニット73を接触面32dに均一に転がり接触させることができ、接触ユニット73と接触面32dとの間の摩擦抵抗を低減することができる。
【0047】
接触ユニット73は、図10及び図11に示すように、内輪73a、外輪73b、複数の転動体73c、シールド板73d、転動体73cを等間隔に保持するリテーナ(不図示)を備えている。
内輪73aは、円筒状に形成され、その外周面において球体73cを周方向に案合する案内溝73aを備えている。そして、内輪73aは、支軸72の支持部72bの外周面に嵌合される。
外輪73bは、円筒状に形成され、ペダルアーム30の接触面32dと転がり接触する外周面73b、その内周面において転動体73cを周方向に案合する案内溝73b、その両側においてシールド板73dを固定する固定部73bを備えている。
転動体73cは、球体として形成され、内輪73aと外輪73bの間に介在して、案合溝73a,73bに沿って転動する。
止め輪74は、支持部72bから接触ユニット73が抜け落ちるのを規制するべく、支軸72の環状溝72cに嵌め込まれる。
【0048】
接触ユニット73は、支軸72の支持部72bに内輪73aが嵌合されて支軸72に支持されることにより、外輪73bが、支軸72に対して転動体73cを介して転がり接触すると共に、ペダルアーム30に対して転がり接触する。
【0049】
そして、反力レバー70は、駆動源60が駆動力を及ぼさないとき、ディテントトルクによりペダルアーム30の揺動に追従し、駆動源60が駆動力を及ぼすとき、踏力に抵抗してペダルアーム30を休止位置Hpに向けて押し戻すか又は踏込みを抑制するように機能する。
【0050】
上記のように、接触ユニット73は、ペダルアーム30の接触面32dに対して転がり接触するだけでなく、反力レバー70の支軸72に対しても転動体73cを介して転がり接触するため、反力付加機構50としての摩擦抵抗を低減することができる。
それ故に、図13中の一点鎖線で示すように、反力レバー70による反力が付加されるアクティブ制御時の踏力線ALにおいて、踏込み時の踏力線DALと戻し時の踏力線RALとの踏力差ΔFAnを、従来の踏力差ΔFAに比べて小さくすることができる。
【0051】
そして、踏力差ΔFAnを小さくできるが故に、図13に示すように、アクティブ制御が行われない通常モードの踏力線NLにおける踏込み時の踏力線DNLに対して、アクティブ制御が行われる制御モードの踏力線ALにおける戻し時の踏力線RALを従来よりも大きく、すなわち、ΔF(=FRAL-FDNL)を大きく設定することができる。これにより、反力が付加されるアクティブ制御時において、足が押し戻される感覚を運転者に明確に及ぼして、反力フィーリングを向上させることができる。
【0052】
また、接触ユニット73として、内輪73a、外輪73b、複数の転動体73cを含む構成を採用することにより、汎用のラジアル軸受と同一の構成とすることができる。
すなわち、汎用の軸受を、本来の軸受として利用するのではなく、転がり接触する接触ユニット73として利用することにより、低コスト化、量産化等を達成できる。
【0053】
位置センサ80は、非接触式の磁気式センサであり、図4に示すように、ペダルアーム30の被支持部31の内周面に固定された磁性材料からなる環状のアーマチュア81、アーマチュア81の内周面に固定された円弧状の一対の永久磁石82、ハウジングカバー12のセンサ埋設部12cに埋設された磁性材料からなる二つのステータ83及び二つのホール素子84を備えている。
【0054】
そして、位置センサ80は、ペダルアーム30が回動することにより、アーマチュア81及び永久磁石82が、ステータ83及びホール素子84に対して相対的に回転し、ホール素子84が磁束密度の変化を検出して電圧信号として出力することで、ペダルアーム30の角度位置が検出される。
【0055】
回路基板90は、制御信号を発する制御部、種々の電子部品を含む制御回路、ホール素子84から出力される信号を処理する信号処理回路、ホール素子84を電気的に接続する端子、その他の電子部品を備えている。
そして、回路基板90は、図2に示すように、ハウジングカバー12の基板取付け部12mに取り付けられ、その外側から、回路基板90を覆うように、補助カバー14がハウジングカバー12に取り付けられている。
【0056】
次に、上記アクセルペダル装置Mの動作について説明する。
先ず、運転者がアクセルペダル33bを踏み込まないとき、戻しバネ40の付勢力により、上側アーム32の当接部32cがハウジング10の休止ストッパ11cに当接して、ペダルアーム30は休止位置Hpに停止している。
この状態から、反力を付加するアクティブ制御が行われない通常モードにおいて、運転者がアクセルペダル33bを踏み込むと、ペダルアーム30は、戻しバネ40及び付勢バネ53の付勢力に抗しつつ、図13中の踏力線NLの踏込み時の踏力線DNLに沿う抵抗荷重を運転者の足に及ぼしながら、最大踏込み位置Fp(全開位置)まで回転して、下側アーム33の当接部33aがハウジング10の全開ストッパ11nに当接して停止する。
【0057】
逆に、運転者が踏力を緩めると、図13中の踏力線NLの戻し時の踏力線RNLに沿う抵抗荷重を運転者の足に及ぼしながら、ペダルアーム30は戻しバネ40及び付勢バネ53の付勢力により休止位置Hpに向けて移動し、上側アーム32の当接部32cがハウジング10の休止ストッパ11cに当接して停止する。この戻し動作において、レバー70は、上側アーム32の係合部32dに接触しつつ追従する。
【0058】
一方、運転者がアクセルペダル33bを踏み込んだ状態において、危険回避等のために踏込み操作を抑制する必要があると判断された場合は、反力を付加するアクティブ制御が行われるべく、反力付加機構(60,70)が駆動される。
すなわち、反力レバー70が、運転者の踏力に対抗してペダルアーム30を休止位置Hpに向けて押し戻す向きに制御される。
【0059】
この制御モードにおいて、運転者の足に及ぼされる抵抗荷重(踏力)は、図13中の矢印で示すように、通常モードの踏力線NLにおける踏込み時の踏力線DNLから制御モードの踏力線ALにおける戻し時の踏力線RALに移行する。
ここでは、通常モードの踏力線NLにおける踏込み時の踏力線DNLに対して、制御モードの踏力線ALにおける戻し時の踏力線RALが、従来よりも大きくすなわちΔF(=FRAL-FDNL)が従来よりも大きく設定されている。
したがって、アクティブ制御時において、運転者は、足が押し戻される感覚を明確に受けと止めて、強制的な戻し操作を即座に感じ取ることができる。
【0060】
このように、上記構成をなすアクセルペダル装置によれば、駆動源の大型化、消費電流の増加等を招くことなく、反力を付加するアクティブ制御時において運転者の足が押し戻される感覚を向上させることができる。
【0061】
図14は、アクティブ制御時の踏力特性として他の実施形態を示すものである。
本発明のアクセルペダル装置Mにおいては、反力レバー70の支軸72及びぺダルアーム30に対して転がり接触する接触ユニット73を採用したことにより、踏込み時の踏力線DALと戻し時の踏力線RALとの踏力差ΔFAnを従来に比べて小さくできる。
したがって、例えば、通常モードの踏力線NLにおける踏込み時の踏力線DNLと制御モードの踏力線ALにおける戻し時の踏力線RALとの踏力差ΔFAnが、従来の踏力差ΔFAと同等か僅かに大きいだけでよい場合、図14中の一点鎖線で示すように、制御モードの踏力線ALを全体的に下側にシフトさせて、踏込み時の踏力線DALを小さく設定することができる。
すなわち、最大の反力を小さくできるため、駆動源60の小型化、低トルク化、消費電流の低減、それに伴うコストの低減及び構成部品の簡素化等を行うことができる。
【0062】
図15は、本発明のアクセルペダル装置Mに含まれる接触ユニットの他の実施形態を示すものであり、前述の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
この実施形態において、接触ユニット173は、外輪173b、複数の転動体173c、シールド板173d、転動体173cを等間隔に保持するリテーナ(不図示)を備えている。
【0063】
外輪173bは、ペダルアーム30の接触面32dと転がり接触する外周面173b、転動体173cが転がり接触する内周面173b、その両側においてシールド板173dを固定する固定部173bを備えている。
そして、外輪173bは、ペダルアーム30の接触面32dと転がり接触すると共に転動体173cと転がり接触する。
転動体173cは、円柱状に形成され、支軸72の支持部72bと外輪173bの間に介在して、周方向に沿って転動する。
この実施形態では、支軸72の支持部72bが、複数の転動体173cと直接転がり接触して、接触ユニット173を支持する。
【0064】
そして、接触ユニット173は、支軸72の支持部72bに対して転動体173cが転動自在に直接支持されることにより、外輪73bが、支軸72に対して転動体173cを介して転がり接触すると共に、ペダルアーム30に対して転がり接触する。
すなわち、接触ユニット173は、ペダルアーム30の接触面32dに対して転がり接触するだけでなく、反力レバー70の支軸72に対しても転動体173cを介して転がり接触するため、反力付加機構50としての摩擦抵抗を低減することができる。
それ故に、図13中の一点鎖線で示すように、反力レバー70による反力が付加されるアクティブ制御時の踏力線ALにおいて、踏込み時の踏力線DALと戻し時の踏力線RALとの踏力差ΔFAn(ヒステリシス)を、従来の踏力差ΔFAに比べて小さくすることができる。
【0065】
この実施形態によれば、前述同様に、駆動源の大型化、消費電流の増加等を招くことなく、反力を付加するアクティブ制御時において運転者の足が押し戻される感覚を向上させることができ、又、前述の実施形態のような内輪73aを採用しないため、その分だけ、部品点数の削減、構造の簡素化等を達成することができる。
【0066】
上記実施形態において、接触ユニット73は、転動体として球体を含む軸受を採用するものであるが、これに限定されるものではなく、転動体として円柱状のローラを含む軸受を採用してもよい。また、接触ユニットとしては、反力レバーの支軸及びペダルアームの両方に対して転がり接触するものであれば、その他の形態をなす接触ユニットを採用してもよい。
【0067】
上記実施形態においては、ペダルアームがアクセルペダル33bを一体的に備え、アクセルペダル33bの踏力に連動するペダルアーム30を用いる構成を示したが、これに限定されるものではなく、アクセルペダルとペダルアームとが別々に形成され、車両等の床面に揺動自在に支持されたアクセルペダルにペダルアームが連動する構成において、本発明を採用してもよい。
【0068】
上記実施形態においては、ヒステリシス発生機構として、スライダ51,52及び付勢バネ53を備えたヒステリシス発生機構50を示したが、これに限定されるものではなく、踏力にヒステリシスを発生するものであれば、その他の構成をなすヒステリシス発生機構を採用してもよい。
【0069】
上記実施形態においては、ハウジング10が、ハウジング本体11、ハウジングカバー12、補助カバー13,14により構成された場合を示したが、これに限定されるものではなく、一体的に形成されたハウジングにおいて、本発明を採用してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0070】
以上述べたように、本発明のアクセルペダル装置は、駆動源の大型化、消費電流の増加等を招くことなく、反力を付加するアクティブ制御時において運転者の足が押し戻される感覚を向上させることができるため、自動車等に適用できるのは勿論のこと、その他の車両等においても有用である。
【符号の説明】
【0071】
S 軸線
10 ハウジング
11 ハウジング本体(ハウジング)
A 収容空間
12 ハウジングカバー(ハウジング)
13 補助カバー(ハウジング)
30 ペダルアーム
31 被支持部
32 上側アーム
32a バネ受け部
32b 当接部
32d 接触面
33 下側アーム
33b アクセルペダル
40 戻しバネ
50 ヒステリシス発生機構
51,52 スライダ
53 付勢バネ
60 駆動源(反力付加機構)
61 ロータ
61a 駆動軸
61a1 第1突出軸部
61a2 第2突出軸部
61a3 嵌合部(端部)
61b,61c 軸受
70 反力レバー(反力付加機構)
71 レバー本体
72 支軸
73 接触ユニット
73a 内輪
73b 外輪
73c 転動体
173 接触ユニット
173b 外輪
173c 転動体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16