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特許7311491ゲーム装置、ゲームシステムおよびゲームプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-10
(45)【発行日】2023-07-19
(54)【発明の名称】ゲーム装置、ゲームシステムおよびゲームプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 9/30 20060101AFI20230711BHJP
   A63F 9/00 20060101ALI20230711BHJP
【FI】
A63F9/30 502C
A63F9/00 513
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020506490
(86)(22)【出願日】2019-03-08
(86)【国際出願番号】 JP2019009508
(87)【国際公開番号】W WO2019176815
(87)【国際公開日】2019-09-19
【審査請求日】2022-02-28
(31)【優先権主張番号】P 2018044099
(32)【優先日】2018-03-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】511242904
【氏名又は名称】株式会社マーベラス
(74)【代理人】
【識別番号】100137095
【弁理士】
【氏名又は名称】江部 武史
(74)【代理人】
【識別番号】100091627
【弁理士】
【氏名又は名称】朝比 一夫
(72)【発明者】
【氏名】土手 真悟
【審査官】前地 純一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-202107(JP,A)
【文献】特許第6119943(JP,B1)
【文献】特開2001-259216(JP,A)
【文献】特開2006-095220(JP,A)
【文献】特開2014-161457(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2011-0014946(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/00-11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の場所に設置され、ゲーム空間にある景品を景品取出し部に移行させることにより前記景品を獲得するゲーム装置であって、
前記所定の場所で行われる第1のプレイに関する指示情報を受ける入力部と、
前記景品に対して動作する景品動作部と、
前記景品動作部の動作を制御する制御部と、
ネットワークを介して、端末装置と通信を行うことができる通信部と、
前記端末装置から入力情報を受けたとき、前記制御部の指示により動作する、第2のプレイを実行するための切換え機構と、を有し、
前記切換え機構は、前記景品取出し部に設けられ、
前記所定の場所で行われる前記第1のプレイと、前記端末装置を用いて行われる前記第2のプレイとを実行するように構成され
前記切換え機構は、前記第2のプレイ中、前記景品取出し部をロックするよう構成されていることを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記入力部からの前記指示情報または前記端末装置からの前記入力情報を受けたとき、前記第1のプレイと前記第2のプレイとを相互に切換える請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記第2のプレイ中、前記第1のプレイを実行しないよう制御する請求項1または2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
所定の事項を表示する表示部をさらに有し、
前記制御部は、前記第2のプレイ中、前記表示部に表示された前記所定の事項を前記第2のプレイを実行中であることを示す表示に切り換えるよう制御する請求項1ないしのいずれかに記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記表示部は、前記所定の事項として、前記第2のプレイのエントリー数を表示する請求項に記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記第1のプレイと、前記第2のプレイとで、前記景品動作部の前記動作を異なるように制御する請求項1ないしのいずれかに記載のゲーム装置。
【請求項7】
前記ゲーム空間を撮影する撮像部をさらに有し、
前記撮像部は、前記ゲーム空間を撮影する第1の撮像装置と、前記第1の撮像装置と異なる方向から前記ゲーム空間を撮影する第2の撮像装置とを含み、
前記制御部は、前記第1の撮像装置の映像と、前記第2の撮像装置の映像とを切り換え可能に構成されている請求項1ないしのいずれかに記載のゲーム装置。
【請求項8】
所定の場所に設置され、ゲーム空間にある景品を景品取出し部に移行させることにより前記景品を獲得するゲーム装置と、ネットワークを介して、前記ゲーム装置と通信可能に接続される端末装置と、を有するゲームシステムであって、
前記ゲーム装置は、
前記所定の場所で行われる第1のプレイに関する指示情報を受ける入力部と、
前記景品に対して動作する景品動作部と、
前記景品動作部の動作を制御する制御部と、
前記端末装置と通信を行うことができる通信部と、
前記端末装置から入力情報を受けたとき、前記制御部の指示により動作する、第2のプレイを実行するための切換え機構と、を有し、
前記切換え機構は、前記景品取出し部に設けられ、
前記所定の場所で行われる前記第1のプレイと、前記端末装置を用いて行われる前記第2のプレイとを実行するように構成され
前記切換え機構は、前記第2のプレイ中、前記景品取出し部をロックするよう構成されていることを特徴とするゲームシステム。
【請求項9】
所定の場所に設置され、ゲーム空間にある景品を景品取出し部に移行させることにより前記景品を獲得するゲーム装置と、ネットワークを介して、前記ゲーム装置と通信可能に接続される端末装置と、を有するゲームシステムに用いられるゲームプログラムであって、
前記ゲーム装置の前記ゲーム空間の映像と、プレイヤからの入力情報とを取得する情報取得手段と、
前記映像の表示を制御する表示制御手段と、
前記プレイヤからの前記入力情報に基づいて、前記ゲーム装置の景品動作部を動作させるよう前記ゲーム装置に指示する指示手段と、をコンピュータに実行させ、
前記ゲーム装置は、前記端末装置から前記入力情報を受けたとき、前記指示手段の指示により動作する、前記端末装置でのプレイを実行するための切換え機構を有し、
前記切換え機構は、前記景品取出し部に設けられ、前記第2のプレイ中、前記景品取出し部をロックするよう構成されることを特徴とするゲームプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置、ゲームシステムおよびゲームプログラムに関し、特に、景品を獲得するゲーム装置、それを利用するゲームシステムおよびそれに使用されるゲームプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、景品を獲得するゲーム装置として、アミューズメント施設に設置される景品獲得ゲーム装置が知られている(例えば、特許文献1)。このような景品獲得ゲーム装置をプレイするために、プレイヤはアミューズメント施設に出向かなければならない。
【0003】
一方、スマートフォンの急速な普及に伴い、スマートフォンを利用して、景品獲得ゲーム装置を遠隔操作するゲーム、いわゆるネット対応の景品獲得ゲーム装置が知られている(例えば、非特許文献1)。このようなネット対応の景品獲得ゲームでは、現実の景品獲得ゲーム装置は倉庫に設置され、プレイヤは当該景品獲得ゲーム装置をその場で操作することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2000-84236号公報
【非特許文献】
【0005】
【文献】https://shuushuugirl.com/articles/FleLv
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、1台のゲーム装置で、ネット対応の景品獲得ゲームと、現実の景品獲得ゲームとの同時運営が可能なゲーム装置、ゲームシステムおよびゲームプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような目的は、下記(1)~(11)の本発明により達成される。
【0008】
(1)所定の場所に設置され、ゲーム空間にある景品を景品取出し部に移行させることにより前記景品を獲得するゲーム装置であって、
前記所定の場所で行われる第1のプレイに関する指示情報を受ける入力部と、
前記景品に対して動作する景品動作部と、
前記景品動作部の動作を制御する制御部と、
ネットワークを介して、端末装置と通信を行うことができる通信部と、を有し、
前記所定の場所で行われる前記第1のプレイと、前記端末装置を用いて行われる第2のプレイとを実行するように構成されていることを特徴とするゲーム装置。
【0009】
(2)前記制御部は、前記入力部からの前記指示情報または前記端末装置からの入力情報を受けたとき、前記第1のプレイと前記第2のプレイとを相互に切換える上記(1)に記載のゲーム装置。
【0010】
(3)前記制御部は、前記第2のプレイ中、前記第1のプレイを実行しないよう制御する上記(1)または(2)に記載のゲーム装置。
【0011】
(4)前記端末装置から前記入力情報を受けたとき、前記制御部の指示により動作する、前記第2のプレイを実行するための切換え機構をさらに有する上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のゲーム装置。
【0012】
(5)前記切換え機構は、前記第2のプレイ中、前記景品取出し部をロックするよう構成されている上記(4)に記載のゲーム装置。
【0013】
(6)所定の事項を表示する表示部をさらに有し、
前記制御部は、前記第2のプレイ中、前記表示部に表示された前記所定の事項を前記第2のプレイを実行中であることを示す表示に切り換えるよう制御する上記(1)ないし(5)のいずれかに記載のゲーム装置。
【0014】
(7)前記表示部は、前記所定の事項として、前記第2のプレイのエントリー数を表示する上記(6)に記載のゲーム装置。
【0015】
(8)前記制御部は、前記第1のプレイと、前記第2のプレイとで、前記景品動作部の前記動作を異なるように制御する上記(1)ないし(7)のいずれかに記載のゲーム装置。
【0016】
(9)前記ゲーム空間を撮影する撮像部をさらに有し、
前記撮像部は、前記ゲーム空間を撮影する第1の撮像装置と、前記第1の撮像装置と異なる方向から前記ゲーム空間を撮影する第2の撮像装置とを含み、
前記制御部は、前記第1の撮像装置の映像と、前記第2の撮像装置の映像とを切り換え可能に構成されている上記(1)ないし(8)のいずれかに記載のゲーム装置。
【0017】
(10)所定の場所に設置され、ゲーム空間にある景品を景品取出し部に移行させることにより前記景品を獲得するゲーム装置と、ネットワークを介して、前記ゲーム装置と通信可能に接続される端末装置と、を有するゲームシステムであって、
前記ゲーム装置は、
前記所定の場所で行われる第1のプレイに関する指示情報を受ける入力部と、
前記景品に対して動作する景品動作部と、
前記景品動作部の動作を制御する制御部と、
前記端末装置と通信を行うことができる通信部と、を有し、
前記所定の場所で行われる前記第1のプレイと、前記端末装置を用いて行われる第2のプレイとを実行するように構成されていることを特徴とするゲームシステム。
【0018】
(11)所定の場所に設置され、ゲーム空間にある景品を景品取出し部に移行させることにより前記景品を獲得するゲーム装置と、ネットワークを介して、前記ゲーム装置と通信可能に接続される端末装置と、を有するゲームシステムに用いられるゲームプログラムであって、
前記ゲーム装置の前記ゲーム空間の映像と、プレイヤからの入力情報とを取得する情報取得手段と、
前記映像の表示を制御する表示制御手段と、
前記プレイヤからの前記入力情報に基づいて、前記ゲーム装置の景品動作部を動作させるよう前記ゲーム装置に指示する指示手段と、をコンピュータに実行させることを特徴とするゲームプログラム。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、1台のゲーム装置で、ネット対応の景品獲得ゲームと、現実の景品獲得ゲームとを同時に運営することができる。したがって、ゲーム装置の稼働、設置場所、費用、景品のストックなどの効率を最大限に上げることができる。また、このようなゲーム装置を使用するゲームシステムおよびそのゲーム装置に使用されるゲームプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図1は、本発明のゲームシステムの構成を示すブロック図である。
図2図2は、本発明の第1実施形態に係るゲーム装置を模式的に示す斜視図である。
図3図3は、本発明のゲーム装置の構成を示すブロック図である。
図4図4は、本発明のゲーム装置の切換機構の構成を模式的に示す斜視図である。
図5図5は、ゲームシステムのサーバー装置および管理装置の構成を示すブロック図である。
図6図6は、本発明のゲームシステムのサーバー装置に記憶される実行情報テーブルである。
図7図7は、本発明のゲームシステムのサーバー装置に記憶されるゲーム装置の情報テーブルである。
図8図8は、本発明のゲームシステムのサーバー装置に記憶されるゲーム装置の使用情報テーブルである。
図9図9は、ゲームシステムの端末装置の構成を示すブロック図である。
図10図10は、ゲームシステムの端末装置を模式的に示す図である。
図11図11は、本発明のゲーム装置の通常プレイの処理を示すフローチャートである。
図12図12は、本発明のゲーム装置のネットプレイの処理を示すフローチャートである。
図13図13は、本発明のゲーム装置のネットプレイに切換えた時の処理を示すフローチャートである。
図14図14は、本発明の第2実施形態に係るゲーム装置を模式的に示す斜視図である。
図15図15は、本発明の第3実施形態に係るゲーム装置の景品取出し部を模式的に示す部分斜視図である。
図16図16は、本発明の第4実施形態に係るゲーム装置の景品取出し部を模式的に示す部分斜視図である。
図17図17は、本発明の第5実施形態に係るゲーム装置のコイン投入口を模式的に示す斜視図である。
図18図18は、本発明の第6実施形態に係るゲーム装置のコイン投入口を模式的に示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明のゲーム装置を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。説明の都合上、図中の上側を「上」、下側を「下」、左側を「左」、右側を「右」、紙面手前側を「前」、紙面奥側を「後」として説明する。
【0022】
<<第1実施形態>>
A.ゲームシステム
図1は、本発明のゲーム装置を使用するゲームシステムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、本発明のゲームシステム100は、ネットワーク30を介して通信可能に接続された、複数のゲーム装置1と、それらを管理する複数の管理装置60と、サーバー装置20と、複数の端末装置40とを有する。
【0023】
ゲーム装置1は、通常、アミューズメント施設(所定の場所)等に設置され、通常のプライズ機(景品獲得ゲーム機)として使用される。プレイヤは、アミューズメント施設においてゲーム装置1をプレイすることができる(以下、単に「通常プレイ(第1のプレイ)」という)。
【0024】
管理装置60は、ゲーム装置1が設置されているアミューズメント施設等に設置され、ゲーム装置1を管理する装置として使用される。アミューズメント施設のゲーム管理者は、ゲーム装置1の稼働率や景品獲得率などを管理することができる。
【0025】
一方、端末装置40のユーザー(以下、「プレイヤ」ともいう)は、自己の端末装置40に景品獲得ゲームのアプリケーションをインストールし、登録を行う。ユーザーが端末装置40を操作することで、ユーザーと異なる場所(アミューズメント施設等)に設置してあるゲーム装置1を、ネットワーク30を介して遠隔に操作できる。これにより、ユーザーは、端末装置40で景品獲得ゲームをプレイすることができる(以下、単に「ネットプレイ(第2のプレイ)」という)。
【0026】
なお、本発明のゲームシステム100は、図1に示すように、複数のゲーム装置1が管理装置60を介してサーバー装置20や端末装置40に接続されても、各ゲーム装置1が直接ネットワーク30を介してサーバー装置20や端末装置40に接続されてもよい。
【0027】
以下、ゲームシステム100の各部の構成を順に説明する。なお、このゲームシステム100は複数のゲーム装置1、複数の管理装置60および複数の端末装置40を含むことができるが、説明の簡略化のために、以下では1つのみのゲーム装置1、管理装置60および端末装置40を説明する。
【0028】
1.ゲーム装置
図2は、本発明のゲーム装置を模式的に示す斜視図である。図3は、本発明のゲーム装置の構成を示すブロック図、図4は、本発明のゲーム装置の切換え機構の構成を模式的に示す斜視図である。本発明のゲーム装置1は、アミューズメント施設での通常プレイと、端末装置40を利用したネットプレイとを実行することができる。図2、3に示すように、ゲーム装置1は、筺体2と、表示部3と、ゲームフィールド4と、景品移動機構50と、撮像部6と、入力部7とを有する。また、本発明のゲーム装置1は、筐体2内に、記憶部8と、制御部9と、通信部10と、検知部11と、切換機構80とを有する。以下、各部の構成を説明する。
【0029】
<筐体>
筺体2は、箱状に形成され、ゲーム装置1の各部材を設置または収納する機能を有している。筐体2の形状は、特に限定されず、三角柱状、楕円柱状、円柱状などに変更できる。このような筐体2は、上部本体21と、下部本体22とで構成されている。
【0030】
(上部本体)
上部本体21の正面及び側面は、プレイヤがゲーム空間を視認できるように、実質的に透明(無色透明、着色透明、半透明)に構成されている。当該正面または側面は、開閉可能に構成されている。これにより、筐体2内の景品の交換や補充を実行することができる。なお、上部本体21によって画成された空間が、景品を獲得するゲーム空間2aとなっている。
【0031】
(下部本体)
下部本体22は、上部本体21の下部に設けられ、記憶部8や制御部9を収納することができる。下部本体22は、景品取出空間221と、景品取出口222と、透明の景品フラップ223とを含む景品取出し部224を有する。
【0032】
景品取出空間221は、下部本体22の内部に設けられ、後述する開口41を介してゲーム空間2aと連通する。景品取出口222は、下部本体22の前面に、ゲーム装置1の景品動作部5に対応して設けられている。景品フラップ223は、景品取出口222に対応した大きさに設けられている。景品フラップ223は、その上端で景品取出口222に設けられている。これにより、景品フラップ223は、景品取出口222から景品取出空間221に向けて揺動することができる。その他、下部本体22は、図示しないコイン排出口やスピーカなどを有する。
【0033】
<表示部>
表示部3は、図2に示すように、上部本体21の前面上部に設けられている。表示部3は、プレイヤに所定の事項(状況表示)を注意喚起する機能や広告宣伝(広告表示)などの機能を有する。これにより、ゲーム装置1が設置されている施設において、プレイヤはゲーム装置1がどのような状況であるかを遠方から容易に認識することができる。
【0034】
状況表示として、表示部3は、図2に示すように、ゲーム装置1がネットプレイ中であることを示すために「NET PLAY」と表示する。端末装置40から複数のネットプレイのエントリーがあった場合、表示部3は、どの位の数のエントリーがあったかを示すために「ただ今○○人待ち」と表示することができる。また、表示部3は、端末装置40のどのユーザーがネットプレイをしているかを示すために、「○○さんプレイ中」、「景品獲得率○○%」などと表示することもできる。さらに表示部3は、ゲーム装置1が通常プレイ中であることを示すために「通常プレイ」などと表示することもできる。
【0035】
広告表示として、表示部3は、「くまのぬいぐるみ設置中」や「ご当地お菓子設置中」などの景品情報、キャンペーンやボーナス特典などの宣伝情報を表示することもできる。これらの状況表示および広告表示情報は、後述する記憶部8やサーバー装置20のストレージ202に保存されていてもよい。
【0036】
また、表示部3は、ゲームのクレジット数などを示すサブ表示部(図示しない)を有していてもよい。このようなサブ表示部は、入力部7の近傍に設けられている。
【0037】
<ゲームフィールド>
ゲームフィールド4は、上部本体21と下部本体22との間に位置し、景品を載置する機能を有する。ゲームフィールド4は、開口41を有する。開口41は、1つのみ形成されていても、複数形成されていてもよい。ゲームフィールド4の大きさは、開口41が確保できれば特に限定されない。また、ゲームフィールド4は、1つのパネルによって構成されていても、複数のパネルによって構成されていてもよい。複数のパネルの場合、パネルの位置を変更することによって、開口41の位置も変更することができる。なお、ゲームフィールド4の下方には、景品取出空間221が設けられている。
【0038】
<景品移動機構>
景品移動機構50は、景品動作部5を移動させる機能を有し、上部本体21の上面に設けられている。この景品移動機構50は、景品動作部5と、景品動作部5を3次元方向に移動させる移動装置51とを有する。
【0039】
景品動作部5は、ゲームフィールド4上に載置された景品を把持、動作させる機能を有する。図2に示す景品動作部5は2本のアームを有するが、アームの数はこれに限定されない。景品動作部5は、後述するZ軸ロッド50Zの下端に取り付けられ、ゲームプレイ前はゲーム装置1の角部付近(初期位置)に位置している。
【0040】
移動装置51は、上部本体21の上面にX軸方向に沿って設置されたX軸ガイドレール50Xと、X軸ガイドレール50Xに直交するようにX軸ガイドレール50Xに設けられたY軸ガイドレール50Yと、X軸ガイドレール50XとY軸ガイドレール50Yとの双方に直交するように(Z軸方向に沿って)Y軸ガイドレール50Yに設けられたZ軸ロッド50Zとを有する。
【0041】
X軸ガイドレール50Xは、図示しないモータおよびX軸センサーを有する。このモータの駆動により、X軸ガイドレール50X(X軸方向)に沿ってY軸ガイドレール50Yが移動する。Y軸ガイドレール50Yは、図示しないモータおよびY軸センサーを有する。このモータの駆動により、Y軸ガイドレール50Y(Y軸方向)に沿ってZ軸ロッド50Zが移動する。
【0042】
Z軸ロッド50Zは、伸縮自在で、図示しないモータおよびZ軸センサーを有する。このモータの駆動により、Z軸に沿ってZ軸ロッド50Zが伸縮移動する。景品動作部5がZ軸ロッド50Zの下端に取り付けられているため、Z軸ロッド50Zの伸縮移動に伴い、景品動作部5も鉛直方向に移動する。なお、上記の各センサーにより、Y軸ガイドレール50YやZ軸ロッド50Zの移動範囲を検出することができる。
【0043】
<撮像部>
撮像部6は、ゲーム空間2aを撮影する機能を有する。撮像部6は、広角カメラなどの撮像装置で構成されている。撮像装置の数は特に限定されないが、本実施形態では2つ設けられている。すなわち、撮像部6は、上部本体21の角部に設けられた前面カメラ(第1の撮像装置)61と、上部本体21の側面の略中央に設けられた側面カメラ(第2の撮像装置)62とを有する。
【0044】
撮像部6の設置位置は特に限定されず、上部本体21の前面上部や背面上部、上面や背面に設けられてもよく、ゲーム装置1の前後、左右の位置に設けられてもよい。ネットプレイを考慮すると、撮像部6は、少なくとも異なる2方向からゲームフィールド4上の景品を撮影できるように設けられることが好ましい。なお、前面カメラ61と、側面カメラ62とは、同じ高さに設けられ、設置される場所が異なっていることが好ましい。これにより、前面から見た映像と、側面から見た映像とが高さにおいて対応し、ユーザーが景品の載置状況を適確に把握することができる。
【0045】
<入力部>
入力部7は、ゲームの操作に関する指示情報を受ける機能を有する。入力部7は、ゲーム装置1の正面から突出するように、下部本体22の上部に設けられている。入力部7は、操作ボタン71と、コイン投入口72とを有する。また、入力部7は、図示しない設定ボタンを有していてもよい。なお、入力部7は、コイン投入口72の代わりに、磁界を発生するICカード用の読取り機であってもよい。
【0046】
操作ボタン71は、景品動作部5への動作の指示情報を受ける。操作ボタン71は、Y軸ガイドレール50YをX軸方向に移動させる第1のボタンと、Z軸ロッド50ZをY軸に移動させる第2のボタンとを有する。このボタン操作により、ゲーム空間2aで景品動作部5をX軸、Y軸、Z軸方向に移動させることができる。
【0047】
<記憶部>
記憶部8は、CPUが実行するゲームプログラムや、音情報等を保存するROMと、CPUが実行する演算結果を一時的に記憶するRAMとを備えている。具体的に、記憶部8は、撮像部6で撮像した映像や画像、開口41の位置情報や景品動作部5の初期位置情報などの設定情報、景品の獲得情報などを記憶することができる。
【0048】
<通信部>
通信部10は、管理装置60や、ネットワーク30を介してサーバー装置20および端末装置40と直接通信を行う機能を有する。すなわち、通信部10は、サーバー装置20、管理装置60および端末装置40から送信される各種データや信号を受信する受信部としての機能と、制御部9の指令に応じて各種データや信号をサーバー装置20、管理装置60および端末装置40へ送信する送信部としての機能とを有している。通信部10は、例えば、NIC(Network Interface Card)、TCP/IP等の通信プロトコルを有するネットワークインターフェース等によって実現される。
【0049】
<検知部>
検知部11は、ゲーム装置1の各部材の動作を検知する機能を有する。検知部11は、部材の動作を検知できれば、設置場所は限定されない。また、検知部11は、特に限定されないが、カメラ、加速度センサー、重量センサー、感圧センサー、赤外線センサー、光電センサー等の各種センサーで構成される。なお、検知部11を省略し、撮像部6が検知部11の役割を担っていてもよい。
【0050】
検知部11は、景品が景品取出空間221に落下したか否を検知する。検知部11は、景品取出空間221を構成する両側面に設けられている。検知部11は、例えば、発光部と受光部とを含む光電センサーで構成されている。景品が景品取出空間221に落下すると、景品で光が遮られ、検知部11が景品を検知する。その他、検知部11は、景品動作部5に設けられたセンサーを有していてもよい。
【0051】
<制御部>
制御部9は、ゲームプログラムを実行するCPUを含み、ゲーム装置1全体の動作を制御する。このような制御部9は、情報取得部91と、表示制御部92と、動作制御部93と、情報設定部94と、報知部95と、切換え手段96とを有する。
【0052】
(情報取得部)
情報取得部91は、各種情報を取得する機能を有している。具体的に、情報取得部91は、入力部7からの指示情報や端末装置40からの入力情報、検知部11が検知した情報、サーバー装置20や管理装置60からの入力情報などを取得する。
【0053】
(表示制御部)
表示制御部92は、表示部3が表示する情報を制御する機能を有する。具体的に、表示制御部92は、前述した状況表示の情報、広告表示の情報、クレジット数などのゲーム情報の表示を制御する。また、情報取得部91が端末装置40からネットプレイの入力情報を受けたとき、表示制御部92は、表示部3に表示された情報を、ネットプレイを実行中であることを示す表示に切換えるよう制御する。例えば、表示制御部92は、記憶部8に記憶されている表示情報テーブルを参照し、「通常プレイ」などの表示から「NET PLAY」の表示に切換える。これにより、表示部3が「NET PLAY」を表示することができる。なお、表示制御部92は、通信部10を介して「NET PLAY」表示情報を取得してもよい。
【0054】
(動作制御部)
動作制御部93は、景品移動機構50、撮像部6、検知部11および切換機構80や図示しない点灯装置などの動作を制御する機能を有する。具体的に、動作制御部93は、情報取得部91が入力部7から取得した指示情報および端末装置40から取得した入力情報に基づいて、景品移動機構50の各モータの動作を制御する。また、動作制御部93は、景品動作部5の初期位置、景品移動機構50の動作速度など制御する。このような移動は、設定によって変更することもできる。
【0055】
動作制御部93は、前面カメラ61や側面カメラ62の回転動作、可動動作、オン・オフ動作を制御する。これにより、ゲームフィールド4上に設けられた景品を種々の角度から見ることができる。また、動作制御部93は、検知部11のオン・オフ動作を制御することもできる。例えば、ゲーム装置1が使用されていない時に、検知部11をオフに制御することより、ゲーム装置1の消費電力を低く抑えることができる。
【0056】
また、動作制御部93は、後述する切換機構80の動作を制御することもできる。例えば、切換え手段96からの情報により、通常プレイと、ネットプレイとで、切換機構80のモータの動作を制御する。これにより、ネットプレイの時に、景品フラップ223をロックすることができる。また、動作制御部93は、通常プレイと、ネットプレイとで、景品動作部5の動作を異なるように制御することもできる。これにより、例えば、開口41が複数ある場合に、通常プレイかネットプレイかによって、異なる開口41上に景品動作部5を位置させることができる。
【0057】
(情報設定部)
情報設定部94は、入力部7からの指示情報に基づいてゲームを設定する機能を有する。情報設定部94は、入力部7からの指示情報に基づいて、開口41の数や位置、景品動作部5の初期位置等を設定することができる。例えば、情報設定部94は、図2に示すように、開口41が1つであり、当該開口41の上方に景品動作部5が位置するようき初期位置を設定することができる。
【0058】
(報知部)
報知部95は、ネットプレイにおいて、景品が景品取出空間221に移行(落下)した情報を報知する機能を有する。このような報知は、表示部3に「ネットユーザー景品獲得」などの表示または表示部3を点滅または点灯させることにより実行される。報知は、これに限定されず、ゲーム管理者に図示しないスピーカにより音声で報知してもよい。また、管理装置60の表示部204に景品が景品取出空間221に移行した情報を表示してもよい。このような報知によって、ゲーム管理者は、景品を景品取出口221から取出し、当該ゲーム装置1を次のネットプレイまたは通常プレイに使用可能な状態に迅速に戻すことができる。
【0059】
このように、報知部95は、ネットプレイで景品が景品取出空間221に落下したことを視聴覚的にゲーム管理者に知らせることができる。これにより、ゲーム管理者は、ネットプレイにより景品が獲得されたため、プレイが一時的に中断しているゲーム装置1を容易に特定することができる。その結果、当該ゲーム装置1から景品を迅速かつ円滑に取り出すことができ、プレイを迅速に再開させることができる。
【0060】
(切換え手段)
切換え手段96は、入力部7からの指示情報または端末装置40からの入力情報を受けたとき、通常プレイとネットプレイとを相互に切換える機能を有する。具体的に、端末装置40によりネットプレイが実行された場合、切換え手段96は、ゲーム装置1を通常プレイからネットプレイに切換え、通常プレイを実行できないよう制御する。すなわち、入力部7への操作入力があったとしても、ネットプレイ中は景品移動機構50を動作させないよう制御する。逆に、ネットプレイ終了後通常プレイが実行された場合、切換え手段96は、ゲーム装置1をネットプレイから通常プレイに切換え、通常プレイを実行可能な状態に制御する。すなわち、入力部7への操作入力があった場合、通常プレイを実行するよう制御する。
【0061】
また、切換え手段96は、前面カメラ61の映像と、側面カメラ62の映像とを切り換える機能を有する。通常、ゲーム中は、前面カメラ61および側面カメラ62は、ゲーム空間を常に撮影している。しかし、前面カメラ61および側面カメラ62の一方のみを作動させている場合、端末装置40からの要請により、切換え手段96は、前面カメラ61の映像と、側面カメラ62の映像とを切り換えることもできる。これにより、ユーザーは景品の載置状況を詳細に分析することができる。
【0062】
<切換機構>
切換機構80は、景品フラップ223のロック、アンロックを切換える機能を有する。切換機構80は、景品取出口222に近接して設けられている。切換え手段96によりネットプレイに切換った時、動作制御部93の指示により、切換機構80は、ロック部材82を景品フラップ223と重なるようにスライドさせる。これにより、景品フラップ223が揺動できなくなり、プレイヤは景品取出空間221にアクセスすることができない。
【0063】
このような切換機構80は、例えば、スライド板81と、ロック部材82と、スライド板81とロック部材82とを接続する弾性体83と、ロック部材82を動作させる駆動部84とを有する。
【0064】
スライド板81は、図4の上面視でL字状に形成されている。スライド板81は、下部本体22内の景品取出口222の近傍に設けられている。ロック部材82は、L字状に形成され、景品フラップ223をロックする。ロック部材82は、スライド可能にスライド板81上に取り付けられている。弾性体83は、スライド板81の底部とロック部材82の基端とを接続する。弾性体83は、弾性機能を有すれば、バネやゴム等、いずれの材料で構成されていてもよい。本実施形態では、弾性体83はバネで構成されている。
【0065】
駆動部84は、ロック部材82をスライド移動させる。このような駆動部84は、モータ841と、基端に回転軸を有するカム842と、モータ841とカム842の回転軸とをつなぐベルト843とを有する(図4(a))。モータ841が駆動することにより、ベルト843が回転し、それによりカム842の回転軸も回転する。回転軸の回転により、カム842が回転軸を中心に回転する。カム842が回転すると、ロック部材82の下端が押圧される。そして、ロック部材82は、スライド板81をスライドし、景品フラップ223と重なる(図4(b))。これにより、景品フラップ223は、ロックされ、揺動することができない。
【0066】
なお、ロックを解除するときは、ゲーム管理者が手動で行っても、駆動部84を駆動させることにより、上記動作と逆の動作により自動でアンロック状態にしてもよい。
【0067】
2.サーバー装置
次に、本発明のゲームシステム100のサーバー装置20を説明する。図5は、ゲームシステムのサーバー装置の構成を示すブロック図、図6は、本発明のゲームシステムのサーバー装置に記憶される実行情報テーブル、図7は、本発明のゲームシステムのサーバー装置に記憶されるゲーム装置の情報テーブル、図8は、本発明のゲームシステムのサーバー装置に記憶されるゲーム装置の使用情報テーブルである。
【0068】
サーバー装置20は、システム管理者等がゲームサービスを運営・管理する際に利用する情報処理装置である。このサーバー装置20は、例えば、ワークステーションやパーソナルコンピュータで構成される。サーバー装置20は、ネットワーク30を介して、端末装置40から送信された各種コマンド(リクエスト)に応じて、端末装置40やゲーム装置1に対して各種情報を配信することができる。本実施形態におけるサーバー装置20は、ネットワーク30を介して端末装置40からゲーム情報の配信要求があった場合に、それに対応したゲーム情報を提供することができる。そのようなゲーム情報は、例えば、端末装置40で使用されるゲームプログラム、端末装置40上のアプリケーションを動作させるために必要なパラメータや、動作可能なゲームプログラム等が挙げられる。
【0069】
サーバー装置20は、図5に示すように、処理部201と、ストレージ202と、入力部203と、表示部204と、通信部205とを備える。これらの各部は、データバスによって相互に通信可能に接続されている。
【0070】
(処理部201)
処理部201は、サーバー装置20を制御する機能を有する。処理部201は、サーバー装置20を制御するための制御プログラムを保存するROMと、データを一時保存するためのRAMと、ROM内の制御プログラムを実行するCPUとを備える。処理部201は、必要に応じて、ROM内の制御プログラムを実行することにより、サーバー装置20の各部を制御する。
【0071】
処理部201は、ゲームで用いられる入力情報をストレージ202、端末装置40、管理装置60、ゲーム装置1に付与する。具体的に、処理部201は、ゲーム装置1が撮影した映像を端末装置40に付与することができる。また、処理部201は、端末装置40からの入力情報をゲーム装置1に付与することができる。また、処理部201は、ゲームを実行することにより、ゲーム実行情報をストレージ202の実行情報テーブルに付与することができる。
【0072】
また、処理部201は、ネットワーク30を介して、端末装置40や管理装置60からの入力情報およびゲーム装置1からの映像情報を取得する。このような入力情報は、ユーザー情報と、ゲームに関連する情報とを含む。ユーザー情報は、ID、名前、住所、誕生日等のユーザー自身の情報を含む。また、ゲームに関連する情報は、取得した景品、利用したゲーム装置、景品獲得率などの情報を含む。
【0073】
ユーザーは、本発明のゲームシステム100を利用するに際し、自身のデータ(ユーザー情報)を端末装置40に入力する。それによって、処理部201は、ユーザー情報を端末装置40から取得する。取得されたデータは、後述するストレージ202に保存されてもよい。これにより、登録がなされる。
【0074】
(ストレージ202)
ストレージ202は、読み取り専用の記憶領域であるROMと、書き換え可能な記憶領域であるRAMとを有している。ストレージ202は、例えば、フラッシュメモリやハードディスク等の不揮発性記憶装置によって実現される。ストレージ202は、前述したユーザー情報、ゲームに関連する情報等を記憶する機能を有する。
【0075】
例えば、ストレージ202は、ユーザーIDと対応付けてユーザーが実行したゲーム実行情報を記憶する。すなわち、ストレージ202は、図6に示すように、処理部201が取得したゲーム実行情報を実行情報テーブルにまとめて記憶する。この実行情報テーブルは、処理部201が実行情報を取得する度にアップデートされる。
【0076】
図6を参照すると、例えば、ストレージ202は、IDに対応して、獲得景品、獲得総数、獲得率、最終景品獲得日、最終ゲーム実行日等の実行情報を記憶する。この実行情報テーブルは、ID「10001」のプレイヤが2個のぬいぐるみ(獲得率100%)を獲得したことを表し、最終ゲーム実行日(2017年12月20日)と同日に景品を獲得したことを示している。
【0077】
また、ストレージ202は、ゲーム装置1を店舗毎、景品毎、その他の情報毎に記憶する。具体的に、図7(a)に示すように、ストレージ202は、店舗毎に複数のゲーム装置1(No.1~4)を記憶する。また、図7(b)に示すように、ストレージ202は、ゲーム装置1内に設置される景品毎にゲーム装置1を記憶する。例えば、景品「ぬいぐるみ」のゲーム装置1は、店舗Aの1番~3番のゲーム装置と対応している。さらに図7(c)に示すように、ストレージ202は、その他の情報毎にゲーム装置1を記憶する。例えば、新しく設置されたゲーム装置(新着)1は、店舗Zの1番~4番のゲーム装置と対応している。また、無料でできるゲーム装置(無料)1は、店舗A~店舗Dの0番のゲーム装置と対応している。
【0078】
その他、ストレージ202は、Y軸ガイドレール50Y、Z軸ロッド50Zの移動速度や、景品動作部5のアームの開閉速度、把持力等を記憶してもよい。また、ストレージ202は、後述する管理装置60の代わりに、後述する図8に示される使用情報テーブルを記憶してもよい。
【0079】
(入力部203)
入力部203は、サーバー装置20の管理者がデータの入力を行うための入力デバイスである。入力部203は、サーバー装置20の管理者がデータを入力することができれば如何なる様態でもよく、例えば、キーボードやマウス、タッチパネル等の入力デバイス、USBバスや赤外線ポート等のデータ受信モジュールであってもよい。サーバー装置20の管理者は、入力部203を介してサーバー装置20にデータを入力することにより、ストレージ202内に記憶されている情報を変更、追加、削除することができる。
【0080】
(表示部204)
表示部204は、処理部201からの指令に基づいてシステム管理者用の操作画面を表示する。また、表示部204は、ストレージ202に記憶されている情報や、端末装置40の表示手段404側に表示される情報も表示することができる。表示部204は、たとえば、液晶ディスプレイ等によって実現される。
【0081】
(通信部205)
通信部205は、ネットワーク30を介してゲーム装置1、管理装置60および端末装置40と通信を行う機能を有する。すなわち、通信部205は、ゲーム装置1、管理装置60および端末装置40から送信される各種データや信号を受信する受信部としての機能と、処理部201の指令に応じて各種データや信号をゲーム装置1、管理装置60および端末装置40へ送信する送信部としての機能とを有している。通信部205は、例えば、NIC、TCP/IP等の通信プロトコルを有するネットワークインターフェース等によって実現される。
【0082】
3.管理装置
管理装置60は、アミューズメント施設のゲーム管理者等がゲームサービスを運営・管理する際に利用する情報処理装置である。この管理装置60は、例えば、ワークステーションやパーソナルコンピュータで構成される。管理装置60は、ゲーム装置1が設置されるアミューズメント施設に設置され、そこに設置されている全てのゲーム装置1を管理する。このような管理装置60は、上述したサーバー装置20(図5参照)と同様の機能、各部を有している。
【0083】
特に、本実施形態における管理装置60は、端末装置40からネットプレイの入力情報を受けた場合に、管理装置60が管理するゲーム装置1とユーザーとを対応づける。すなわち、管理装置60のストレージは、アミューズメント施設に設置されたゲーム装置1と、それを使用するユーザーとを対応付けたゲーム装置の使用情報テーブルを記憶する。この使用状況テーブルは、管理装置60の処理部が使用状況を取得する度にアップデートされる。例えば、図8に示すように、ゲーム装置No.1にID番号10001の○○氏(住所:○○市)が割り当てられる。これは、ID番号10001の○○氏がNo.1のゲーム装置1を使用していることを示している。これにより、ゲーム装置1とユーザーとが関連付けられるので、ゲーム管理者は、どのゲーム装置1をどのユーザーが使用しているか把握することができる。
【0084】
特に、1つのアミューズメント施設に多数のゲーム装置1が設定されている場合、管理装置60がそれらのゲーム装置1を管理することが好ましい。これにより、管理装置60がネットプレイのユーザーを容易に特定することができる。その結果、ネットプレイで獲得した景品を端末装置40のユーザー(例えば、ID番号10001の○○氏)に確実に届けることができる。なお、管理装置60のストレージは、サーバー装置20の各種情報、ユーザー情報、ゲームに関連する情報等を記憶することもできる。なお、アミューズメント施設に複数のゲーム装置1が存在しない場合は、それらを管理する管理装置60は省略されてもよい。
【0085】
4.ネットワーク
ネットワーク30は、インターネットやLAN(Local Area Network)、VAN(Value Added Network)などで構成される。また、ネットワーク30は、有線ネットワーク、無線ネットワークまたはこれらの組み合わせのいずれであってもよい。ネットワーク30は、例えば、イーサーネット(登録商標)や公衆電話回線網、無線通信網、携帯電話回線網などにより構築される。
【0086】
5.端末装置
次に、端末装置について説明する。図9は、ゲームシステムの端末装置の構成を示すブロック図、図10は、ゲームシステムの端末装置を模式的に示す図である。端末装置40は、ユーザーがゲームを行う際に利用する情報処理装置である。端末装置40は、例えば、携帯電話端末、スマートフォン、パーソナルコンピュータ、ゲーム機などで構成される。端末装置40は、ネットワーク30を介して、サーバー装置20、管理装置60およびゲーム装置1に対して、ゲームに関する各種情報の提供を要求することができる。
【0087】
端末装置40は、図9に示すように、制御手段401と、記憶手段402と、入力手段403と、表示手段404と、通信手段405とを備える。これらの各部は、データバスによって相互に通信可能に接続されている。
【0088】
(制御手段401)
制御手段401は、各部間のデータの受け渡しを行うとともに、端末装置40全体の制御を行う機能を有する。すなわち、制御手段401は、ゲームサイトにアクセスするための各種処理や、サーバー装置20やゲーム装置1に対してリクエストするための各種処理など、ゲームシステム100に関する各種制御、情報処理を実行する機能を有している。制御手段401は、端末装置40を制御するための制御プログラムを保存するROMと、データを一時保存するためのRAMと、ROM内の制御プログラムを実行するCPUとを備える。制御手段401は、必要に応じて、ROM内の制御プログラムを実行することにより、端末装置40の各部を制御する。
【0089】
このような制御手段401は、情報取得手段406と、表示制御手段407と、映像切換手段408と、指示手段409と、を有する。
【0090】
情報取得手段406は、ネットワーク30を介して、サーバー装置20からゲーム情報、ゲーム装置1や管理装置60からゲーム装置1の映像情報等の情報を取得する機能を有する。ゲーム情報は、前述したゲームに関連する情報、ゲーム実行情報等を含む。
【0091】
表示制御手段407は、ゲームに関する映像や画像、ゲーム装置1の映像の表示を制御する機能を有する。例えば、表示制御手段407は、図10に示されるように、ゲーム装置1のゲームフィールド4や景品を含むゲーム空間2a等の実際の映像の表示を制御する。また、表示制御部407は、景品動作部5のX軸方向への移動を指示する横ボタン407a、景品動作部5のY軸方向への移動を指示する縦ボタン407b、ネットプレイ予約ボタン等、各種ゲームに関連する表示を制御することができる。また、図示しない、映像切換えボタンの表示も制御する。
【0092】
映像切換手段408は、ゲーム装置1の前面カメラ61の映像と、側面カメラ62の映像とを切換える機能を有する。例えば、図10に示されるように、側面カメラ62の映像を表示している場合、映像切換手段408は、ユーザーの入力情報により、側面カメラ62からの映像を前面カメラ61からの映像(正面映像)に切換えることができる。この場合、情報取得手段406がサーバー装置20の処理部201またはゲーム装置1の制御部9から当該映像を取得し、表示制御手段407が正面映像の表示を制御する。逆に、映像切換手段408は、前面カメラ61からの映像を図10に示される側面カメラ62からの映像に切換えることもできる。
【0093】
指示手段409は、ユーザーによる入力情報をゲーム装置1やサーバー装置20に指示する機能を有する。すなわち、横ボタン407aや縦ボタン407bへの操作入力により、指示手段409は、景品動作部5をX軸方向およびY軸方向に移動するように指示する。指示手段409による指示により、ゲーム装置1の動作制御部93が景品動作部5をX軸方向およびY軸方向に動作させることができる。端末装置40はネットワーク30を介してゲーム装置1と接続されているため、通常、景品動作部5のX軸方向への移動後、Y軸方向の移動を指示する。しかし、このような指示は、特に限定されず、同時になされてもよい。
【0094】
また、制御手段401は、図示しない難易度設定手段を有していてもよい。難易度設定手段は、ゲームの難易度を設定、変更する機能を有する。例えば、難易度設定手段は、景品動作部5の移動速度、景品動作部5の動きを変更することができる。これは、ランダムに実行されても、所定のプログラムにしたがって実行されてもよい。また、難易度設定手段は、図6の実行情報テーブルを参照し、ユーザーが上級プレイヤであり、獲得率が高い場合など、景品動作部5のアームの把持力を小さくすることができる。逆に、獲得率が低い場合など、1回のプレイで横ボタン407aや縦ボタン407bへの複数回の入力を可能にすることができる。これにより、ゲームの難易度が変更され、プレイヤを楽しませることができる。
【0095】
さらに、難易度設定手段は、表示手段404におけるゲーム空間2aの映像に重なるように、所定の映像や画像(キャラクター等)を表示させてもよい。これにより、表示手段404を介して景品の設置状況を把握することが困難になる場合があるので、ゲームの難易度を向上させることができる。
【0096】
その他、制御手段401は、ゲーム実行日がプレイヤの誕生日である場合や特別の記念日である場合に、所定のボーナスを提供する手段を有してもよい(ボーナス提供手段)。このようなボーナスは、1プレイの付与、景品の発送料無料、1プレイで複数回のボタン操作可能等のボーナスを含んでいる。
【0097】
(記憶手段402)
記憶手段402は、端末装置40上の情報を記憶する。記憶手段402は、ROMと、RAMとを有する。ROMは、端末装置40におけるシステムプログラムを記憶する。一方、RAMは、制御手段401で生成される各種データ(システムプログラムで使用するフラグや演算した値)を記憶するとともに、制御手段401の演算処理のワーク領域として使用される。記憶手段402は、前述したユーザー情報や、サーバー装置20から送信されたゲーム情報、本発明のゲームシステム100に使用されるゲームプログラム等、ゲームコンテンツを記憶する。
【0098】
(入力手段403)
入力手段403は、端末装置40のユーザーがデータの入力、ゲーム操作などの各種操作を行うための入力デバイスである。入力手段403は、ユーザーがデータを入力することができれば如何なる様態であってもよく、操作ボタンやタッチパネルなどで構成されている。ユーザーは、入力手段403を介して端末装置40にデータを入力することにより、記憶手段402内に記憶されている情報を変更、追加、削除することができる。
【0099】
(表示手段404)
表示手段404は、記憶手段402に記憶されている情報やゲーム情報に基づいて生成されたゲーム画像(ゲームプレイ画像や映像)を表示する。また、表示手段404は、サーバー装置20のストレージ202に記憶されている情報を画像として表示することもできる。表示手段404は、たとえば、液晶ディスプレイ等によって実現される。
【0100】
(通信手段405)
通信手段405は、ネットワーク30を介して、サーバー装置20、管理装置60、ゲーム装置1と通信を行う機能を有する。また、通信手段405は、サーバー装置20やゲーム装置1から送信される各種データや信号を受信する受信部としての機能と、制御手段401の指令に応じて各種データや信号をサーバー装置20、管理装置60、ゲーム装置1へ送信する送信部としての機能を有している。通信手段405は、例えば、NIC、TCP/IP等の通信プロトコルを有するネットワークインターフェース等によって実現される。
【0101】
以上説明したような本発明のゲームシステム100によれば、プレイヤがアミューズメント施設においてネットプレイを観察することができる。そのため、ネットプレイのユーザーがゲーム装置1の前に実在しない状態で、景品がネットプレイのユーザーに獲得されるかもしれないという感覚をプレイヤに与えることができる。
【0102】
B.ゲームシステムの動作処理
次に、本実施形態のゲームシステムの動作処理について詳細に説明する。図11は、本発明のゲーム装置の通常プレイの処理を示すフローチャート、図12は、本発明のゲーム装置のネットプレイの処理を示すフローチャート、図13は、本発明のゲーム装置をネットプレイに切換えた時の処理を示すフローチャートである。
【0103】
<通常プレイ>
まず、通常プレイの場合のゲーム装置1の動作処理を説明する。プレイヤがコイン投入口72からコインを投入すると、ゲームがスタートする。この時、景品動作部5は、図2に示すように、アームを開いた状態で、開口41の上方に位置(初期位置)している。
【0104】
プレイヤからの第1のボタンの入力を受け付けると(S101)、Y軸ガイドレール50YがX軸ガイドレール50X上をX軸方向に移動する(S102)。この状態で、制御部9は、第1のボタンの入力解除の情報を受けたか否か判断する(S103)。入力解除の情報を受けていない場合、処理はS102に戻り、Y軸ガイドレール50Yが移動し続ける。一方、入力解除の情報を受けた場合、Y軸ガイドレール50Yは停止する(S104)。
【0105】
次に、プレイヤからの第2のボタンの入力を受け付けると(S105)、Z軸ロッド50ZがY軸ガイドレール50Y上をY軸方向に移動する(S106)。この状態で、制御部9は、第2のボタンの入力解除の情報を受けたか否か判断する(S107)。入力解除の情報を受けていない場合、処理はS106に戻り、Z軸ロッド50Zが移動し続ける。一方、入力解除の情報を受けた場合、Z軸ロッド50Zは停止する(S108)。
【0106】
次に、Z軸ロッド50Zが伸長することで、景品動作部5がZ軸方向に移動する(S109)。制御部9がセンサー情報を受けると、景品動作部5は停止する(S110)。そして、景品動作部5のアームが閉じ、景品を把持する(S111)。その後、景品動作部5は、上記と逆の動作をし、初期位置に移動する(S112)。
【0107】
景品動作部5が初期位置に戻ると、アームが開き、ゲームは終了する(S113)。この時、アームが景品を把持していた場合、景品は開口41から景品取出空間221に落下する。これにより、プレイヤは景品取出口222から当該景品を取り出すことができる。
【0108】
<ネットプレイ>
次に、ネットプレイの場合のゲームシステム100の動作処理を説明する。ネットプレイは、ユーザーが端末装置40を操作することにより実行される。
【0109】
まず、端末装置40の表示手段404が、図7に示すような、利用できるゲーム装置1の情報を表示する(S201)。これにより、ユーザーは遊びたいゲーム装置1を選択することができる。ユーザーによるゲーム装置決定の入力情報を受けると(S202)、その情報が当該ゲーム装置1に提供される。これにより、ゲーム装置1は、通常プレイをネットプレイに切換える(S301)。これにより、ネットプレイが開始される。
【0110】
この時、図13に示すように、ゲーム装置1の切換機構80は、景品フラップ223をロックする(S3011)。それと同時に、ゲーム装置1の表示部3は、ネットプレイであることを示す「NET PLAY」を表示する(S3012)。そして、切換え手段96は、通常プレイを実行しないように制御する(S3013)。このステップS3011~S3013の順番は特に限定されず、図13の順番と異なっていてもよく、同時に行われてもよい。
【0111】
図12に戻って、ゲーム装置1がネットプレイに切換ると、ゲーム装置1の映像が端末装置40に提供される(S302)。これにより、端末装置40の表示手段404は、ゲーム装置1の映像を表示する(S203)。
【0112】
この状態で、ユーザーはゲームを開始する。ユーザーから横ボタン407aへの操作入力を受けると(S204)と、当該情報がゲーム装置1に提供される。これにより、Y軸ガイドレール50YがX軸ガイドレール50X上をX軸方向に移動する(S303)。この状態で、制御手段401は、横ボタン407aの入力解除の情報を受けたか否か判断する(S205)。入力解除の情報を受けていない場合、何ら変化は起こらず、Y軸ガイドレール50Yが移動し続ける(S303)。一方、入力解除の情報を受けた場合、当該情報がゲーム装置1に提供され、Y軸ガイドレール50Yは停止する(S304)。
【0113】
次に、ユーザーからの縦ボタン407bの操作入力を受け付けると(S206)、当該情報がゲーム装置1に提供される。これにより、Z軸ロッド50ZがY軸ガイドレール50Y上をY軸方向に移動する(S305)。この状態で、制御手段401は、縦ボタン407bの入力解除の情報を受けたか否か判断する(S207)。入力解除の情報を受けていない場合、何ら変化は起こらず、Z軸ロッド50Zが移動し続ける(S305)。一方、入力解除の情報を受けた場合、当該情報がゲーム装置1に提供され、Z軸ロッド50Zは停止する(S306)とともに、端末装置40の処理は終了する。
【0114】
次に、Z軸ロッド50Zが伸長することで、景品動作部5がZ軸方向に移動する(S307)。制御部9がセンサー情報を受けると、景品動作部5は停止する(S308)。そして、景品動作部5のアームが閉じ、景品を把持する(S309)。その後、景品動作部5は、上記と逆の動作をし、初期位置に移動する(S310)。
【0115】
景品動作部5が初期位置に戻ると、アームが開き(S311)、ゲームは終了する。この時、アームが景品を把持していた場合、景品は開口41から景品取出空間221に落下する。これにより、ゲーム管理者は、景品取出口222から当該景品を取り出すことができる。そして、管理装置60を参照して、当該景品を獲得したユーザーに発送することができる。
【0116】
以上、前述の処理方法は、コンピュータで実行されるプログラムで作成可能である。このようなプログラムは、CPU、マイクロプロセッサ、GPU(graphic processing unit)、RAM、ROMなどの記録媒体によって実現される。
【0117】
<<第2実施形態>>
次に、ゲームシステムの第2実施形態を添付図面に基づいて説明する。図14は、本発明の第2実施形態にかかるゲーム装置の構成を模式的に示す斜視図である。
【0118】
以下、第2実施形態について説明するが、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。なお、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一の符号を付してある。
【0119】
本実施形態のゲーム装置1Aは、撮像部6がゲーム装置1Aの外側に設置されている点以外は、前記第1実施形態のゲーム装置1と同様である。具体的に、図14に示すように、撮像部6は、ゲーム装置1Aの正面に設置された第1カメラ63と、ゲーム装置1Aの側面に設置された第2カメラ64とを有する。なお、第1カメラ63と第2カメラ64とは、図示しない有線または無線により、制御部9と接続されている。
【0120】
本実施形態では、第1実施形態と異なり、筐体2に撮像部6を取り付ける必要がないので、製造コストを削減することができる。また、既存のカメラをゲーム装置1Aに隣接して設置、接続すればよいので、簡単に本実施形態のゲームシステムを構築することができる。
【0121】
<<第3実施形態>>
次に、ゲームシステムの第3実施形態を添付図面に基づいて説明する。図15は、本発明の第3実施形態にかかるゲーム装置の景品取出し部を模式的に示す部分斜視図である。
【0122】
以下、第3実施形態について説明するが、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。なお、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一の符号を付してある。
【0123】
本実施形態のゲーム装置1Bは、景品取出し部224と、切換機構80とが異なる以外は、前記第1実施形態のゲーム装置1と同様である。具体的に、図15に示すように、本実施形態の景品取出し部224は、通常プレイ用の景品取出し部(第1の取出部)224aと、ネットプレイ用の景品取出し部(第2の取出部)224bとを含む。それらは、下部本体22の前面に、ゲーム装置1Bの景品動作部5に対応して設けられている。通常プレイ用の景品取出し部224aと、ネットプレイ用の景品取出し部224bとは、下部本体22内で仕切板227を介して、互いに隣接して設けられている。
【0124】
通常プレイ用の景品取出し部(以下、「通常取出し部」と略す。)224aは、景品取出空間221aと、景品取出口222aと、景品取出口を塞ぐように設けられた透明の景品フラップ223aとを有する。
【0125】
ネットプレイ用の景品取出し部(以下、「ネット取出し部」と略す。)224bは、景品取出空間221bと、景品取出口222bと、景品取出口を塞ぐように設けられた開閉扉225bと、ロック機構226bとを有する。ロック機構226bは、開閉扉225bをロックする機能を有し、例えば、カギで構成されている。
【0126】
通常取出し部224aの景品取出空間221aと、ネット取出し部224bの景品取出空間221bは、下部本体22の内部に設けられ、後述する開口41を介してゲーム空間2aと連通する。
【0127】
なお、通常、開閉扉225bはロック機構226bによりロックされている。ネットプレイにより景品がネット取出し部224bの景品取出空間221bに落下した場合、ゲーム管理者はロックを解除し、景品取出空間221bの景品を取り出すことができる。これにより、景品がプレイヤに盗難されるおそれなく、景品を取り出すことができる。
【0128】
本実施形態における切換機構80は、フラップ板801と、フラップ板801を駆動させる駆動部(図示しない)とで構成されている。フラップ板801は、通常取出し部224aまたはネット取出し部224bに景品を誘導する機能を有する。フラップ板801は、矩形の板状に形成され、仕切板227の上部で下部本体22に設けられている。
【0129】
このようなフラップ板801は、その長辺を軸に、ゲームフィールド4に対して所定の角度(0~180°)で回動するよう構成されている。所定の角度は、上記範囲内であれば特に限定されないが、20~70°であることが好ましく、30~60°であることが好ましい。角度がこのような範囲であると、ゲームフィールド4に対して適度な角度になるため、景品取出空間221a、221bに景品を確実に誘導することができる。なお、フラップ板801が0°または180°に設けられた場合、フラップ板801はゲームフィールド4と同じ面を構成する。
【0130】
切換え手段96によりネットプレイに切換った時、動作制御部93の指示により、切換機構80は、フラップ板801を通常取出し部224a側(図15の矢印と逆側)に回動させる。これにより、フラップ板801がネット取出し部224bに向けて傾斜するようになり、景品がネット取出し部224bに確実に誘導される。
【0131】
駆動部は、図示しない、モータと、フラップ板801の長辺に取り付けられた回転軸と、モータと回転軸とをつなぐベルトとを有する。モータが駆動することにより、ベルトが回転し、それにより回転軸も回転する。回転軸の回転により、フラップ板801が回転軸を中心軸に所定の角度で回動する。これにより、フラップ板801はゲームフィールド4に対して傾斜して取り付けられるので、景品取出空間221aまたは221bに景品を確実に誘導することができる。
【0132】
本実施形態では、例えば、切換え手段96が通常プレイからネットプレイに切換えると、動作制御部93の指示により切換機構80のフラップ板801が回動する。この回動により、フラップ板801は、図15に示すように、ゲームフィールド4に対して所定の角度傾いた状態で取り付けられる。この状態で、ゲームをプレイすると、景品がフラップ板801に誘導されて、ネット取出し部224bの景品取出空間221bに滑り落ちる。したがって、ネットプレイで景品を景品取出空間221bに確実に誘導することができる。
【0133】
以上のような本実施形態のゲーム装置1は、フラップ板801を有するため、景品移動機構50の設定を変更することなく、景品を通常取出し部224aまたはネット取出し部224bに確実に振り分けることができる。また、本実施形態のゲーム装置1は、上述した第1実施形態1と同様の効果を発揮することができる。
【0134】
<<第4実施形態>>
次に、ゲームシステムの第4実施形態を添付図面に基づいて説明する。図16は、本発明の第4実施形態にかかるゲーム装置の景品取出し部を模式的に示す部分斜視図である。
【0135】
以下、第4実施形態について説明するが、前述した第1、3実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。なお、前述した第1、3実施形態と同様の構成には、同一の符号を付してある。
【0136】
本実施形態のゲーム装置1Cは、景品取出し部224が円筒状の回転体228を有している点以外は、前記第1、3実施形態のゲーム装置1、1Bと同様である。具体的に、図16に示すように、回転体228は、仕切板227を介して、通常取出し部224aと、ネット取出し部224bとを有する。回転体228の周面には、通常取出し部224aと、ネット取出し部224bに対応して、2つの取出し窓が形成されている。2つの取出し窓は、景品を取り出すことができる大きさに形成されている。回転体228は、下部本体22の底部に設置された回転機構(図示しない)により、回転することができる。なお、本実施形態では、景品フラップ223は設けられていない。
【0137】
通常、通常取出し部224aの取出し窓227aは、景品取出口222に対応するように位置している。通常プレイにより、景品取出空間221aに景品が落下した場合、景品取出し窓227aと景品取出口222とを介して、景品を景品取出空間221aから取り出すことができる。
【0138】
一方、ネットプレイにより景品取出空間221bに景品が落下した場合、通常取出し部224aの取出し窓227aが景品取出口222に対応するように位置しているため、景品を取り出すことができない。この場合、ゲーム管理者は、回転体228を180°回転させ、ネット取出し部224bの取出し窓227bを景品取出口222に対応するように位置させる。これにより、取出し窓227bと景品取出口222を介して、景品取出空間221bから景品を取り出すことができる。
【0139】
本実施形態では、例えば、切換え手段96が通常プレイからネットプレイに切換えると、動作制御部93は景品動作部5がネット取出し部224bの直上に位置するよう動作制御する。この動作により、景品動作部5がアームを開閉したとき、景品はネット取出し部224bの景品取出空間221bに落下する。したがって、ネットプレイで景品を景品取出空間221bに確実に誘導することができる。
【0140】
以上のような本実施形態のゲーム装置1Cは、回転体228が回転するため、ネット取出し部224bをゲーム装置1Cの奥側に設けることができる。これにより、ネットプレイによって、落下した景品が盗難されることを防止することができる。また、本実施形態のゲーム装置1Cは、上述した第1、第3実施形態と同様の効果を発揮することができる。
【0141】
<<第5実施形態>>
次に、ゲームシステムの第5実施形態を添付図面に基づいて説明する。図17は、本発明の第5実施形態にかかるゲーム装置の構成を模式的に示す斜視図である。
【0142】
以下、第5実施形態について説明するが、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。なお、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一の符号を付してある。
【0143】
本実施形態のゲーム装置は、切換機構80が封鎖機構である点以外は、前記第1実施形態のゲーム装置1と同様である。具体的に、図17に示されるように、封鎖機構は、入力部7内でコイン投入口72の近傍に、コイン投入口72を封鎖する封鎖板73と、図示しないモータとを有する。この封鎖板73は、モータが駆動することにより、水平方向(図17の左右方向)にスライド移動することができるように構成されている。
【0144】
本実施形態では、例えば、切換え手段96が通常プレイからネットプレイに切換えると、動作制御部93の指示により、封鎖機構は、封鎖板73をコイン投入口72と重なるように移動させる。これにより、コイン投入口72が塞がれるため、プレイヤはコインを投入することができず、通常プレイを実行することができない。
【0145】
以上のような本実施形態のゲーム装置によれば、コイン投入口72が塞がれるため、プレイヤは当該ゲーム装置で通常プレイをすることができない。また、本実施形態のゲーム装置は、上述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
【0146】
<<第6実施形態>>
次に、ゲームシステムの第6実施形態を添付図面に基づいて説明する。図18は、本発明の第6実施形態にかかるゲーム装置の構成を模式的に示す斜視図である。
【0147】
以下、第6実施形態について説明するが、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。なお、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一の符号を付してある。
【0148】
本実施形態のゲーム装置は、切換機構80がコイン排出機構である点以外は、前記第1実施形態のゲーム装置1と同様である。具体的に、図18に示されるように、コイン排出機構は、コイン投入口72内に、コインが通過する経路を切換える経路変更部材74と、図示しないモータとを有する。この経路変更部材74は、モータが駆動することにより、その中心軸を中心に約90°時計回り(図18の矢印方向)に回動するように構成されている。
【0149】
本実施形態では、例えば、切換え手段96が通常プレイからネットプレイに切換えると、動作制御部93の指示により、コイン排出機構は、経路変更部材74を回動させる。これにより、コイン投入口72からコイン回収箱へのコイン経路がコイン投入口72からコイン排出口へのコイン経路に切換わるため、コインが返却され、通常プレイを実行することができない。
【0150】
以上のような本実施形態のゲーム装置によれば、コインが返却されるため、プレイヤは当該ゲーム装置で通常プレイをすることができない。また、本実施形態のゲーム装置は、上述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
【0151】
以上、本発明のゲーム装置、ゲームシステムを、好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の手段または構成物が付加されていてもよい。また、本発明は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0152】
本発明は、所定の場所に設置され、ゲーム空間にある景品を景品取出し部に移行させることにより前記景品を獲得するゲーム装置を提供する。このゲーム装置は、前記所定の場所で行われる第1のプレイに関する指示情報を受ける入力部と、前記景品に対して動作する景品動作部と、前記景品動作部の動作を制御する制御部と、ネットワークを介して、端末装置と通信を行うことができる通信部と、を有し、前記所定の場所で行われる前記第1のプレイと、前記端末装置を用いて行われる第2のプレイとを実行するように構成されている。これにより、1台のゲーム装置で、ネット対応の景品獲得ゲームと、現実の景品獲得ゲームとを同時に運営することができる。したがって、本発明は、産業上の利用可能性を有する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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