(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-10
(45)【発行日】2023-07-19
(54)【発明の名称】薬学的組成物および剤形
(51)【国際特許分類】
A61K 31/497 20060101AFI20230711BHJP
A61K 47/32 20060101ALI20230711BHJP
A61K 9/14 20060101ALI20230711BHJP
A61K 9/16 20060101ALI20230711BHJP
A61K 9/20 20060101ALI20230711BHJP
A61K 9/48 20060101ALI20230711BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20230711BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20230711BHJP
【FI】
A61K31/497
A61K47/32
A61K9/14
A61K9/16
A61K9/20
A61K9/48
A61P35/00
A61P43/00 111
(21)【出願番号】P 2020518705
(86)(22)【出願日】2018-10-16
(86)【国際出願番号】 IB2018058031
(87)【国際公開番号】W WO2019077506
(87)【国際公開日】2019-04-25
【審査請求日】2021-10-08
(32)【優先日】2017-10-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516026343
【氏名又は名称】イグナイタ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【氏名又は名称】岩池 満
(72)【発明者】
【氏名】オー ロバート
(72)【発明者】
【氏名】ピュー キャスリン エミリー コロンボ
(72)【発明者】
【氏名】シャッファー マシュー ジャルード
(72)【発明者】
【氏名】ウーリッヒ ブレント アントーネ
(72)【発明者】
【氏名】ラチャペッレ エドワード デニス
(72)【発明者】
【氏名】マクラフリン チャーリー マイケル
【審査官】金子 亜希
(56)【参考文献】
【文献】特許第5506674(JP,B2)
【文献】特表2017-506255(JP,A)
【文献】国際公開第2016/089760(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/089853(WO,A1)
【文献】特表2017-517579(JP,A)
【文献】特表2015-531365(JP,A)
【文献】固体分散体キャリヤとしての添加剤HPMCAS(ヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステル)の物性に関する考察 -in vitro溶出改善性データを基に-,薬剤学,2013年,Vol.73, No.4,p.214-222
【文献】Netsu Sokutei,2011年,38(1),23-28
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 31/497
A61K 47/32
A61K 9/14
A61K 9/16
A61K 9/20
A61K 9/48
A61P 35/00
A61P 43/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩と、少なくとも1つのポリマーとの固体分散体を含み、前記少なくとも1つのポリマーが、1-ビニル-2-ピロリドンと酢酸ビニルとのコポリマーを含む、薬学的組成物。
【請求項2】
前記N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩が、実質的に無定形である、請求項1に記載の薬学的組成物。
【請求項3】
前記薬学的組成物が、粒子の形態
である、請求項1または2に記載の薬学的組成物。
【請求項4】
前記粒子が、セルロースコアを含
む、請求項3に記載の薬学的組成物。
【請求項5】
前記粒子の約80%以上が、約150マイクロメートル~約300マイクロメートルの直径を有する、請求項3または4に記載の薬学的組成物。
【請求項6】
前記N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および前記少なくとも1つのポリマーが、前記セルロースコア上の少なくとも1つの層をな
す、請求項4に記載の薬学的組成物。
【請求項7】
前記N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩と、前記少なくとも1つのポリマーとの重量対重量比が、約1:10~約10:1である、請求項1~6のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
【請求項8】
前記N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩が、前記組成物の総重量の少なくとも約5%を構成する、請求項1に記載の薬学的組成物。
【請求項9】
前記組成物が、約1重量%~約25重量%の水を含む、請求項1~8のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
【請求項10】
前記組成物が、約10,000百万分率以下の残留溶媒を含む、請求項1~8のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
【請求項11】
前記薬学的組成物が、顆粒、粉末、錠剤、またはカプセルの形態である、請求項1
または2に記載の薬学的組成物。
【請求項12】
がんの治療を必要とする対象においてがんを治療する方法における使用のための請求項1~11のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
【請求項13】
前記がんが、未分化大細胞リンパ腫(ALCL)、結腸直腸がん(CRC)、胆管がん、胃がん、神経膠芽腫(GBM)、平滑筋肉腫、黒色腫、非小細胞肺がん(NSCLC)、扁平上皮肺がん、神経芽細胞腫(NB)、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がん、甲状腺髄様がん、乳がん、甲状腺乳頭がん、またはそれらの任意の組み合わせから選択される、請求項12に記載の使用のための薬学的組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2017年10月17日出願の米国仮特許出願第62/573275号の優先日の利益を主張するものであり、これは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、がんを有する対象の治療に有用な薬学的組成物および剤形に関する。本開示は、これらの薬学的組成物および剤形を調製するための方法、ならびに本明細書で提供される薬学的組成物および剤形を利用してがんを有する対象を治療する方法も提供する。
【背景技術】
【0003】
化合物N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドおよびその調製は、米国特許第8,299,057号に開示されており、その内容は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドは、チロシンキナーゼ、NTRK1/2/3変換チロシンキナーゼタンパク質(TrkA、TrkB、TrkC)、がん原遺伝子チロシンタンパク質キナーゼ1(ROS1)、および未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)の強力な阻害剤である。様々なインビトロ研究では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドは、増殖および生存についてTrkAキナーゼ活性に依存するCRC細胞株KM12の増殖を阻害した。ALK依存性未分化大細胞リンパ腫細胞株の細胞増殖を阻害するのにも有効であった。
【0004】
少なくとも1つのポリマーを含まない製剤中のN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドのイヌにおける単回用量食物効果研究では、イヌにおけるN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドの曝露レベルは、絶食条件下で観察されたものと比較して、喫食条件下で約2倍高かった。患者の喫食または絶食条件は、薬物の曝露または生物学的利用能を大きく変動させ得るため、そのような食物効果は、薬物のヒト試験中に困難を引き起こし得る。
【0005】
ヒトにおける初期臨床研究では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドは、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、およびTrkCのうちの1つ以上に少なくとも1つの分子変化を有する様々な形態のがんを有する患者において抗腫瘍効果を有することが示された。小児がん患者などのがん患者に投与することができ、そのようながん患者におけるがんの治療に必要な薬物動態を呈する化合物の剤形の柔軟性を可能にするためには、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドの代替製剤が必要である。本開示の目的は、がん患者に投与され、がん患者におけるがんの治療に必要な薬物動態特性を呈する剤形の柔軟性を可能にする、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドを含む、薬学的組成物および剤形を提供することである。
【発明の概要】
【0006】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩と、少なくとも1つのポリマーとの固体分散体を含む、薬学的組成物が提供される。
【0007】
いくつかの実施形態では、薬学的組成物が提供され、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩は、実質的に無定形である。
【0008】
いくつかの実施形態では、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkCキナーゼ活性のうちの少なくとも1つの阻害を必要とする対象においてALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkCキナーゼ活性のうちの少なくとも1つを阻害する方法であって、当該対象に治療有効量のN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩と、少なくとも1つのポリマーとの固体分散体を含む、薬学的組成物を投与することを含む、方法が提供される。
【0009】
いくつかの実施形態では、対象においてがんを治療する方法が提供され、方法は、(1)当該対象におけるがんを含む1つ以上の細胞を、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkCキナーゼのうちの少なくとも1つの存在について試験することと、(2)当該1つ以上の細胞がALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkCキナーゼのうちの少なくとも1つについて試験で陽性反応が出る場合、対象に治療有効量のN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩と、少なくとも1つのポリマーとの固体分散体を含む、薬学的組成物を投与することと、を含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、対象においてがんを治療する方法であって、(a)当該対象における少なくとも1つの標的遺伝子の少なくとも1つの遺伝子変化の存在の認識を得ることであって、少なくとも1つの標的遺伝子が、ALK1、BDNF、NGF、NGFR、NTF3、NTF4、ROS1、SORT1、NTRK1、NTRK2、およびNTRK3から選択される、得ることと、(b)N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩と、少なくとも1つのポリマーとの固体分散体を含む、薬学的組成物を、当該薬学的組成物が当該少なくとも1つの標的遺伝子の当該少なくとも1つの遺伝子変化を有する対象を治療するのに有効であるという認識に基づいて、当該対象のための治療として選択することと、(c)治療有効量の当該薬学的組成物を当該対象に投与することと、を含む、方法が提供される。
【0011】
いくつかの実施形態では、顆粒、粉末、液体懸濁液、錠剤、またはカプセルの形態の、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩と、少なくとも1つのポリマーとの固体分散体を含む、薬学的組成物が提供される。いくつかの実施形態では、顆粒、粉末、液体懸濁液、またはカプセルの形態の薬学的組成物が提供される。
【0012】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩と、少なくとも1つのポリマーとの固体分散体を含む、薬学的組成物が提供され、当該薬学的組成物は、約10mg~約1000mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドを含む。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】実施例2のN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドを含む様々な溶液の安定性データを示す。
【
図4】実施例4の製剤の表面積/体積の関数としての溶解速度を示す。
【
図5】コート重量の関数としての実施例4の80/20のN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド/PVP-VA SLDのGB/IB溶解性能を示す。
【
図6】実施例4の製剤の示差走査熱量測定(DSC)結果を示す。
【
図7】実施例5の50%の理論上のコーティング重量の製剤の粒径分布を示す。
【
図8】実施例5の50%の理論上のコーティング重量の製剤の溶解を示す。
【
図9】実施例5の50%の理論上のコーティング重量の製剤の溶解データを示す。
【
図10】胃から腸の(GB-IB)非沈降溶解試験における実施例5の50%の理論上のコーティング重量の製剤の溶解データを示す。
【
図11】非沈降溶解試験における実施例5の50%の理論上のコーティング重量の製剤の溶解データを示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
単数形「a」、「an」、および「the」は、その内容について別段の明確な指示がない限り、複数の参照物を含む。例えば、「細胞」という用語は、これらの混合物を含む、1つ以上の細胞を含む。本明細書では、「Aおよび/またはB」は、次の代替物:「A」、「B」、「AまたはB」、および「AおよびB」の全てを含むように使用されている。
【0015】
本明細書で使用される場合、「N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド」という用語は、Chemical Abstracts Service登録番号1108743-60-7を有し、かつ以下の化学構造を有する化合物を意味する。
【化1】
【0016】
以下、本明細書におけるN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドへの全ての言及には、その溶媒和物、複合体、多形形態、立体異性体、および同位体標識バージョンへの言及が含まれる。N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドの溶媒和物、複合体、多形形態、立体異性体、および同位体標識バージョンを含む薬学的組成物も本明細書で提供される範囲内に含まれる。
【0017】
本明細書で使用される場合、「約」という用語は、提供された値の±10%以内か、提供された値を含む全ての場合において、最も近い有効数字に丸められることのいずれかを意味する。範囲が指定されている場合、それらは境界値を含む。
【0018】
本明細書で使用される場合、「投与」および「投与すること」という用語は、経口、静脈内、動脈内、筋肉内、腹腔内、皮下、筋肉内、局所、またはこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない、投与経路による対象への生物活性組成物または製剤の送達を意味する。いくつかの実施形態では、対象への投与は、経口である。
【0019】
本明細書で使用される場合、「混合物」という用語は、組成物中の1つ以上の化合物の混合物を意味する。当業者によって、本明細書に開示される薬学的組成物が、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドと、少なくとも1つのポリマーとの混合物を含み得ることが理解される。
【0020】
本明細書で使用される場合、「ALK」という用語は、ヒトにおいてALK遺伝子によってコードされ、またUniProt同定ALK_HUMANを有する酵素である、未分化リンパ腫キナーゼ受容体またはCD246(分化246のクラスター)を意味する。
【0021】
本明細書で使用される場合、「無定形」という用語は、長距離の三次元並進秩序を有しない固体材料を意味する。当業者は、無定形材料を非結晶性であるものと称する場合がある。この用語は、ある多少の程度の秩序を有するが、その秩序が三次元未満である、かつ/または短距離にしかすぎない材料を含むことを意図している。部分結晶性材料、液晶、および無秩序結晶も含まれる。無定形材料は、粉末X線回折(PXRD)結晶学、固体核磁気共鳴(NMR)、または熱技術(示差走査熱量測定(DSC)など)を含むが、これらに限定されない、当業者に知られている技術によって特性を評価することができる。例えば、PXRDによって評価される場合、無定形または非結晶性材料は、当業者によって無定形ハローと称される平坦なベースラインからの偏差を呈する場合がある。別の例では、DSCによって評価される場合、無定形または非結晶性材料は、ガラス転移温度(Tg)を呈する。
【0022】
本明細書で使用される場合、「結晶性」という用語は、原子または分子が三次元で規則的に繰り返される明確なパターンで配置されている固体材料を指す。
【0023】
本明細書で使用される場合、「抗体」という用語は、他の分子の特定の空間的および極性のある組織に特異的に結合し、それによってそれと相補的であると定義される免疫グロブリンを意味する。抗体は、モノクローナルまたはポリクローナルであり得、宿主の免疫化および血清(ポリクローナル)の収集などの当該技術分野において周知の技術によって、または連続ハイブリッド細胞株の調製および分泌タンパク質(モノクローナル)の収集によって、または天然の抗体の特異的結合に必要なアミノ酸配列を少なくともコードするヌクレオチド配列またはその変異型をクローニングおよび発現させることによって調製することができる。抗体は、完全な免疫グロブリンまたはこれらの断片を含み得、その免疫グロブリンは、IgA、IgD、IgE、IgG1、IgG2a、IgG2bおよびIgG3、IgMなどの様々なクラスおよびアイソタイプを含む。これらの断片は、Fab、Fv、およびF(ab′)2、Fab’などを含み得る。さらに、特定の標的に対する結合親和性が維持される限り、適切な場合に、免疫グロブリンまたはこれらの断片の凝集体、ポリマー、およびコンジュゲートを使用することができる。
【0024】
本明細書で使用される場合、「AUC」という用語は、対象の血漿中の化合物の濃度対時間のプロットの曲線下面積を意味する。
【0025】
本明細書で使用される場合、「生物学的試料」という用語は、診断アッセイまたはモニタリングアッセイにおいて使用され得る生物から得られる試料を意味する。試料は、健康な組織、罹患組織、または罹患組織であると疑われる組織のものであってもよい。試料は、例えば、外科手術中に採取された生検材料であってもよい。試料は、細針吸引、腔の掻き取りまたは洗浄によりそこから細胞または組織を収集するという手段によって収集されてもよい。試料は、例えば、固形および造血器腫瘍などの腫瘍、ならびに隣接する健康な組織のものであってもよい。試料は、対象細胞の塗抹標本または組織切片であってもよい。この用語は、血液および生体由来の他の液体試料、生検標本もしくは組織培養物またはそれらに由来する細胞などの固体組織試料、ならびにそれらの子孫を包含する。この用語は、試薬による処理、可溶化、または特定の成分の濃縮など、調達後に任意の方法で操作された試料を包含する。この用語は、臨床試料を包含し、また、細胞培養物、細胞上清、細胞溶解物、細胞抽出物、細胞ホモジネート中の細胞、および合成タンパク質、血清、血漿、体液、および他の生物学的液体を含む細胞内成分、ならびに組織試料も含む。生物学的試料は、保存剤、抗凝固剤、緩衝剤、固定剤、栄養素、抗生物質などの、天然の細胞または組織と自然には混ざらない化合物を含有することができる。いくつかの実施形態では、試料は、凍結試料として、またはホルムアルデヒドもしくはパラホルムアルデヒド固定パラフィン包埋(FFPE)組織調製物として保存される。例えば、試料を、マトリックス、例えばFFPEブロックまたは凍結試料に埋め込むことができる。
【0026】
本明細書で使用される場合、「バイオマーカー」という用語は、核酸またはタンパク質産物のレベルが、対象の生物学的状態の態様に関して定量的に異なる濃度またはレベルを有する、1つ以上の化合物を意味する。「バイオマーカー」という用語は、本明細書において、「マーカー」という用語と交換可能に使用され得る。バイオマーカーのレベルは、核酸レベルおよびポリペプチドレベルの両方で測定することができる。核酸レベルでは、例えばミトコンドリアゲノムを含む、対象の染色体および染色体外ゲノムの任意の部分から転写される核酸遺伝子または転写物を測定してもよい。好ましくはRNA転写物、より好ましくは、バイオマーカーの一次転写物、スプライシング転写物、選択的スプライシング転写物、またはmRNAを含むRNA転写物を測定する。ポリペプチドレベルでは、バイオマーカーのプレプロペプチド、プロペプチド、成熟ペプチド、または分泌ペプチドを測定してもよい。バイオマーカーを、本明細書で定義される目的の生物学的状態との相関を可能にするように、単独か、1つ以上の他の同定されたバイオマーカーと組み合わせてのいずれかで使用することができる。本開示によって網羅されるバイオマーカーの具体例としては、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、およびTrkCと関連したものが挙げられる。
【0027】
本明細書で使用される場合、「Cmax」という用語は、化合物、または化合物を含む薬学的組成物が対象に投与された後に対象の血漿中で化合物が達成するピーク濃度を意味する。いくつかの実施形態では、化合物、または化合物を含む薬学的組成物は、特定のCmaxを達成するために対象に経口投与される。
【0028】
本明細書で使用される場合、「がん」または「腫瘍」という用語は、互換的に使用されてもよい。これらの用語は、制御されない増殖、不死性、転移能、急速な増殖および増殖速度、ならびに特定の特徴的な形態学的特徴などの、がんを引き起こす細胞に特有の特徴を有する細胞の存在を意味する。がん細胞は、しばしば腫瘍の形態であるが、そのような細胞は動物内に単独で存在でき、または白血病細胞などの非腫瘍形成性がん細胞であってもよい。これらの用語は、固形腫瘍、軟部組織腫瘍、または転移性病変を含む。本明細書で使用される場合、「がん」という用語は、前悪性のがん、ならびに悪性のがんを含む。特定の実施形態では、がんは、固形腫瘍、軟部組織腫瘍、または転移性病変である。この用語はまた、固形腫瘍を形成する細胞の種類で命名される固形腫瘍、血液のがん、骨髄がん、またはリンパ系がんを指す。固形腫瘍の例としては、肉腫およびがん腫が挙げられるが、これらに限定されない。血液のがんの例としては、白血病、リンパ腫、および骨髄腫が挙げられるが、これらに限定されない。この用語には、体内の特定の部位に発生する原発がん、発生した場所から体の他の部分に広がった転移性がん、寛解後の最初の原発がんからの再発、および後者のものとは異なるタイプの以前のがんの病歴を有する人における新たな原発がんである第2の原発がんが含まれるが、これらに限定されない。本明細書で使用される場合、「がん」とは、異常な細胞成長によって引き起こされる任意の悪性および/または浸潤性の成長または腫瘍を指す。
【0029】
本明細書で使用される場合、「化学療法剤」という用語は、状態、特にがんを治療するために使用される細胞毒性剤または細胞増殖抑制剤などの化学物質を意味する。
【0030】
本明細書で使用される場合、「組み合わせ」および「~と組み合わせて」という用語は、少なくとも1つの追加の薬学的または医学的薬剤(例えば、抗がん剤)と一緒に、順次または同時のいずれかでの、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドの投与を意味する。それは、同時に、または互いに数分もしくは数時間以内に、もしくは同日に、もしくは隔日に投与することか、あるいは、例えば、化学療法剤などの別の化合物を、同日にもしくは隔日にもしくは隔週に、またはそれと同時のもしくはそれと付随した時間の間で定期的に、または本明細書で開示される薬学的組成物が投与される間の時間の少なくとも一部で投与しながら、本明細書で提供される薬学的組成物を、毎日、または週に複数日、または毎週投与することを含む。例えば、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピぺラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドを含む本明細書で提供される薬学的組成物は、毎日または週に数日投与され得るが、化学療法剤は、隔日もしくは隔週または他の期間、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14日間以上毎に投与される。
【0031】
本明細書で使用される場合、「接触」という用語は、特異性または特異的結合に関して使用される場合、ファンデルワールス力、水素結合、疎水性相互作用などの短距離非共有化学相互作用が分子の相互作用を支配するほど、2つの分子が十分に近いことを意味する。
【0032】
本明細書で使用される場合、「細胞株」という用語は、クローン細胞に由来する1世代以上の細胞を意味する。「クローン」または「クローン細胞」という用語は、表現型が類似した細胞の単離された集団(すなわち、「クローン細胞集団」)を産生するように増殖される単一細胞を意味する。
【0033】
本明細書で使用される場合、パラメータDv10、Dv50、Dv90、およびDv99は、数または体積の積算篩下粒径分布の10%、50%、90%、および99%の点での粒径を表す。したがって、ある材料についての「Dv10」は、その材料の数または体積の10%がDv10値以下に等しい粒径を有する粒子からなる粒径を表す。ある材料についての「Dv50」は、その材料の体積の数の50%がDv50値以下に等しい粒径を有する粒子からなる粒径を表す。ある材料についての「Dv90」は、その材料の数または体積の90%がDv90値以下に等しい粒径を有する粒子からなる粒径を表す。ある材料についての「Dv99」は、その材料の数または体積の99%がDv99値以下に等しい粒径を有する粒子からなる粒径を表す。
【0034】
本明細書で使用される場合、「食物効果」という用語は、化合物が絶食条件下で対象に投与される場合の化合物の吸収の速度および/または程度と比較した、化合物が食事直後(喫食条件)で対象に投与される場合の対象における化合物の吸収の速度および/または程度の変化を意味する。本明細書で使用される場合、「食物効果なし」という用語は、絶食条件と比較して、化合物が喫食条件で対象に投与される場合、対象における化合物の吸収の速度および/または程度に有意な差がないことを意味する。
【0035】
本明細書で使用される場合、「免疫組織化学」という用語は、抗原に特異的に結合する抗体の原理を利用して、生物学的試料、細胞、および/または組織切片の細胞中の抗原(例えば、タンパク質)を局在化するプロセスを意味する。免疫組織化学的染色は、がん性腫瘍に見られるものなどの異常細胞の診断に広く使用されている。特異的分子マーカーは、細胞増殖または細胞死などの特定の細胞事象の特徴である。抗体-抗原相互作用を可視化することは、いくつかの方法で達成することができる。最も一般的な例では、抗体は、発色反応を触媒することができる、ペルオキシダーゼなどの酵素にコンジュゲートされる。あるいは、抗体を蛍光色素分子にタグ付けして、免疫蛍光の原理を利用することもできる。免疫組織化学はまた、qPCRが行われる試料における腫瘍含有量を評価して、qPCRの結果が、存在する腫瘍組織の量によって影響されるという事実を説明するために使用することもできる。
【0036】
本明細書で使用される場合、「モノクローナル抗体」、「mAb」、および「MAB」という用語は、抗原上の単一のエピトープのみを認識する、リンパ球の単一クローンによって産生される免疫グロブリンである抗体を意味する。例えば、本明細書で提供される方法に有用なモノクローナル抗体は、1つ以上のチロシンキナーゼの特定のエピトープについて単一の結合特異性および親和性を示す。
【0037】
本明細書で使用される場合、「多重化アッセイ」という用語は、複数のアッセイ反応、例えば、複数の標的バイオマーカーの同時アッセイが単一の反応チャンバーで実施され、ならびに/または単一の分離および検出形式で分析されるアッセイを意味する。
【0038】
本明細書で使用される場合、「多重同定」という用語は、単一混合物中の1つ以上の標的バイオマーカーの同時同定を意味する。例えば、二重アッセイは、2つの異なる標的バイオマーカーの、単一反応混合物における、同時同定を意味する。
【0039】
本明細書で使用される場合、「1つ以上の分子変化」という用語は、対応する野生型遺伝子またはタンパク質と比較した、対象の1つ以上の細胞における遺伝子配列またはタンパク質配列の任意の変動を意味する。1つ以上の分子変化としては、遺伝子変異、遺伝子増幅、スプライシングバリアント、欠失、挿入/欠失、遺伝子再編成、一塩基多様性(SNV)、挿入、および異常なRNA/タンパク質の発現が挙げられるが、これらに限定されない。
【0040】
本明細書で使用される場合、「粒径分布」という用語は、所定の粒径を有する化合物の粒子の相対的割合を意味する。球形物体の粒径はその直径によって明確かつ定量的に定義することができるが、活性薬学的成分または賦形剤を含む粒子は非球形および不規則な形状であり得る。レーザー回折法を使用してそのような粒子のサイズを測定し、所定の粒子を粒子の多くの特性のうちの1つを有する仮想球で置換することに基づいてそのような粒子のサイズを表現するなど、当業者が非球形および不規則な粒子のサイズを測定および表現するいくつかの方法がある。そのような特性は、例えば、測定される粒子と同じ体積を有する仮想球の直径(体積ベースの粒径)、測定される粒子と同じ重量を有する仮想球の直径(重量ベースの粒径)、および測定される粒子と同じ表面積を有する仮想球の直径(面積ベースの粒径)から選択することができるが、これらに限定されない。当業者は、そのような方法、およびそのような方法の結果が表現される様式に精通しており、そのような方法は、過度の実験なしに本明細書に開示される実施形態に適用することができる。粒径分布は、例えば、プロットとして図で表されてもよい。一般的な種類のプロットは、述べられた粒径よりも小さい粒子の分率(例えば、数、表面積、体積、または質量による)を表す積算篩下プロットである。
【0041】
本明細書で使用される場合、「ポリマー」という用語は、本明細書に開示される組成物中に存在するか、または形成される、結晶性N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の量を予防、遅延、または低減させることができるポリマー化合物を意味する。本明細書に開示される組成物は、無定形のN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含んでも、実質的に無定形のN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含んでもよい。本明細書に開示される組成物では、ポリマー、およびN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩は、混合物中にあってもよい。
【0042】
本明細書で使用される場合、「ポリクローナル抗体」という用語は、同じまたは異なる抗原上のいくつかの異なる特異的抗原決定基と結合または反応することができる異なる抗体分子の組成物を意味する。ポリクローナル抗体の抗原特異性のばらつきは、ポリクローナル抗体を構成する対象抗体の可変領域、特に相補性決定領域(CDR)に位置する。好ましくは、ポリクローナル抗体は、標的チロシンキナーゼまたはその一部で動物を免疫化することによって調製される。あるいは、ポリクローナル抗体は、標的チロシンキナーゼに対して所望の特異性を有する複数のモノクローナル抗体を混合することによって調製されてもよい。
【0043】
本明細書で使用される場合、「ROS1」は、UniProt名称ROS1_HUMANを有するROS1受容体チロシンタンパク質キナーゼを意味する。
【0044】
本明細書で使用される場合、「選択的に結合する」という用語は、特定の種内または種間結合対の一方のメンバーが、その特定の種内または種間結合パートナー以外の分子に対していかなる有意な結合(例えば、約100倍未満の親和性)も示さない状況を意味し、これは、最小の交差反応性しか生じないことを意味する。
【0045】
2つの分子または1つ以上の化合物および分子の複合体の結合に関して、本明細書で使用される場合、「特異的」という用語は、他方に対する一方の特異的な認識で、安定な複合体を形成するのに対して、他の分子の認識がかなり低く、そのような他の分子と安定な複合体を形成することができないことを意味する。好ましくは、結合に関して「特異的」とは、1つ以上の化合物が他の分子または複合体と複合体を形成する限り、それが特異性を有する分子または複合体と少なくとも50パーセントの複合体を形成することを意味する。一般に、分子または複合体は、それらの表面上または空洞内に、2つの結合部分間の特異的な認識を生じさせる領域を有する。特異的結合の例は、抗体-抗原相互作用、酵素-基質相互作用、ポリヌクレオチドハイブリダイゼーション、および/または二重鎖の形成、細胞受容体-リガンド相互作用などである。
【0046】
本明細書で使用される場合、「固体分散体」という用語は、少なくとも2つの成分を含み、一方の成分が他方の成分(複数可)中に分散している、固体の系を意味する。固体分散体には、一方の成分が他方の成分(複数可)中に均一または不均一に分散している系が含まれる。
【0047】
本明細書で使用される場合、「対象」という用語は、ヒト、イヌ、またはネコを含むが、これらに限定されない、哺乳動物を意味する。いくつかの実施形態では、対象は、ヒトである。いくつかの実施形態では、対象は、イヌである。いくつかの実施形態では、対象は、ネコである。
【0048】
本明細書で使用される場合、「実質的に無定形」という用語は、本明細書に開示される組成物を構成するN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の50%超が、結晶形態ではないことを意味する。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される組成物を構成するN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の約45%未満、または約40%未満、または約35%未満、または約30%未満、または約25%未満、または約20%未満、または約15%未満、または約10%未満、または約5%未満、または約4%未満、または約3%未満、または約2%未満、または約1%未満が、結晶形態である。本明細書に開示される組成物中に結晶形態で存在するN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の量は、粉末X線回折(PXRD)およびラマン分光法を含むが、これらに限定されない、当業者に知られている方法または技術に従って決定することができる。
【0049】
本明細書で使用される場合、「Tmax」という用語は、対象への化合物、または化合物を含む薬学的組成物の投与後に対象の血漿中の化合物のピーク濃度に達する時間を意味する。
【0050】
本明細書で使用される場合、「治療有効量」という用語は、治療される障害の症状のうちの1つ以上をある程度緩和するであろう、対象に投与される化合物(複数可)、またはそれらの薬学的に許容される塩の量を意味する。がんの治療に関して、治療有効量とは、(1)がん腫瘍の大きさを縮小する、(2)がん腫瘍の転移を阻害する(すなわち、ある程度遅延させる、好ましくは停止させる)、(3)がん腫瘍の増殖をある程度阻害する(すなわち、ある程度遅延させる、好ましくは停止させる)、ならびに/または(4)がんに関連する1つ以上の症状をある程度緩和する(または、好ましくは取り除く)という効果を有する量を意味する。
【0051】
本明細書で使用される場合、「トロポミオシン受容体キナーゼ」、「Trks」、および「Trk」という用語は、ニューロトロフィンファミリーのペプチドホルモンによって活性化されるトロポミオシン受容体キナーゼ(Trks)のファミリーを意味し、TrkA、TrkB、およびTrkCを含むが、これらに限定されない。本明細書で使用される場合、「TrkA」という用語は、UniProt識別子NTRK1_HUMANを有する野生型トロポミオシン受容体キナーゼAを意味する。本明細書で使用される場合、「TrkB」という用語は、UniProt識別子NTRK2_HUMANを有する野生型トロポミオシン受容体キナーゼBを意味する。本明細書で使用される場合、「TrkC」という用語は、UniProt識別子NTRK3_HUMANを有する野生型トロポミオシン受容体キナーゼCを意味する。TrkA、TrkB、およびTrkCは、当業者によって、それぞれTrk1、Trk2、およびTrk3とも呼ばれる。TrkAへの参照は、Trk1への参照である。TrkBへの参照は、Trk2への参照である。TrkCへの参照は、Trk3への参照である。
【0052】
本明細書で使用される場合、「USP装置タイプI」という用語は、装置1(バスケット装置またはバスケット方法)および米国薬局方(USP)一般章<711>に記載される装置を使用するための手順を意味する。
【0053】
本明細書で使用される場合、「USP装置タイプII」という用語は、装置2(パドル装置またはパドル方法)および米国薬局方(USP)一般章<711>に記載される装置を使用するための手順を意味する。
【0054】
一態様では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、および少なくとも1つのポリマーを含む、薬学的組成物が提供される。
【0055】
一態様では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドと、少なくとも1つのポリマーと、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤と、を含む、薬学的組成物が提供される。
【0056】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩と、少なくとも1つのポリマーとの固体分散体を含む、薬学的組成物が提供される。
【0057】
いくつかの実施形態では、薬学的組成物が提供され、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩は、実質的に無定形である。
【0058】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む、薬学的組成物が提供され、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の少なくとも約51%、または少なくとも約60%、または少なくとも約65%、または少なくとも約70%、または少なくとも約80%、または少なくとも約85%、または少なくとも約90%、または少なくとも約95%、または少なくとも約96%、または少なくとも約97%、または少なくとも約97.5%、または少なくとも約98%、または少なくとも約98.5%、または少なくとも約99%、または少なくとも約99.5%は、無定形または非結晶性である。
【0059】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む、本明細書に記載される薬学的組成物が提供され、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の少なくとも約51%、または少なくとも約60%、または少なくとも約65%、または少なくとも約70%、または少なくとも約80%、または少なくとも約85%、または少なくとも約90%、または少なくとも約95%、または少なくとも約96%、または少なくとも約97%、または少なくとも約97.5%、または少なくとも約98%、または少なくとも約98.5%、または少なくとも約99%、または少なくとも約99.5%は、当該薬学的組成物を50℃および75%の相対湿度で少なくとも7日間保管した後に無定形または非結晶性である。
【0060】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む、本明細書に記載される薬学的組成物が提供され、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の少なくとも約51%、または少なくとも約60%、または少なくとも約65%、または少なくとも約70%、または少なくとも約80%、または少なくとも約85%、または少なくとも約90%、または少なくとも約95%、または少なくとも約96%、または少なくとも約97%、または少なくとも約97.5%、または少なくとも約98%、または少なくとも約98.5%、または少なくとも約99%、または少なくとも約99.5%は、当該薬学的組成物を、40℃および75%の相対湿度または50℃および75%の相対湿度で、少なくとも8日間、または少なくとも9日間、または少なくとも10日間、または少なくとも11日間、または少なくとも12日間、または少なくとも13日間、または少なくとも14日間、または少なくとも1ヶ月間、または少なくとも2ヶ月間、または少なくとも3ヶ月間、または少なくとも4ヶ月間、または少なくとも5ヶ月間、または少なくとも6ヶ月間、または少なくとも7ヶ月間、または少なくとも8ヶ月間、または少なくとも9ヶ月間、または少なくとも10ヶ月間、または少なくとも11ヶ月間、または少なくとも1年間保管した後に無定形または非結晶性である。
【0061】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該少なくとも1つのポリマーは、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、1-ビニル-2-ピロリドンと酢酸ビニルとのコポリマー、ポリメタクリレート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリカプロラクタム、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ(乳酸ーグリコール酸)、脂質、セルロース、プルラン、デキストラン、マルトデキストリン、ヒアルロン酸、ポリシアル酸、コンドロイチン硫酸、ヘパリン、フコイダン、ポリ硫酸ペントサン、スピルラン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、酢酸トリメリット酸セルロース、エチルセルロース、酢酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、およびデキストランポリマー誘導体からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、少なくとも1つのポリマーは、1-ビニル-2-ピロリドンと酢酸ビニルとの少なくとも1つのコポリマーから選択される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、1-ビニル-2-ピロリドンと、1-ビニル-2-ピロリンドンと酢酸ビニルとの当該コポリマーを含む酢酸ビニルとの重量対重量比は、約1:10~約10:1である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、1-ビニル-2-ピロリドンと、1-ビニル-2-ピロリンドンと酢酸ビニルとの当該コポリマーを含む酢酸ビニルとの重量対重量比は、約1:10、または約1:9、または約1:8、または約1:7、または約1:6、または約1:5、または約1:4、または約1:3、または約1:2、または約1:1である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、1-ビニル-2-ピロリドンと、1-ビニル-2-ピロリンドンと酢酸ビニルとの当該コポリマーを含む酢酸ビニルとの重量対重量比は、約10:1、または約9:1、または約8:1、または約7:1、または約6:1、または約3:2、または約5:1、または約4:1、または約3:1、または約2:1である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、1-ビニル-2-ピロリドンと、1-ビニル-2-ピロリンドンと酢酸ビニルとの当該コポリマーを含む酢酸ビニルとの重量対重量比は、約3:2または約6:4である。
【0062】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該薬学的組成物は、粒子の形態である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該粒子の平均直径は、約100マイクロメートル~約300マイクロメートル、または約100マイクロメートル~約275マイクロメートル、または約100マイクロメートル~約250マイクロメートル、または約100マイクロメートル~約225マイクロメートル、または約100マイクロメートル~約200マイクロメートル、または約100マイクロメートル~約175マイクロメートル、または約100マイクロメートル~約150マイクロメートル、または約100マイクロメートル~約125マイクロメートル、または約125マイクロメートル~300マイクロメートル、または約150マイクロメートル~300マイクロメートル、または約175マイクロメートル~約300マイクロメートル、または約200マイクロメートル~約300マイクロメートル、または約225マイクロメートル~約300マイクロメートル、または約250マイクロメートル~約300マイクロメートル、または約275マイクロメートル~約300マイクロメートルである。
【0063】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該薬学的組成物は、粒子の形態であり、当該粒子の約50%以上が、約150マイクロメートル~約300マイクロメートルの直径を有するか、または当該粒子の約60%以上が、約150マイクロメートル~約300マイクロメートルの直径を有するか、または当該粒子の約70%以上が、約150マイクロメートル~約300マイクロメートルの直径を有するか、または当該粒子の約80%以上が、約150マイクロメートル~約300マイクロメートルの直径を有するか、または当該粒子の約90%以上が、約150マイクロメートル~約300マイクロメートルの直径を有するか、または当該粒子の約95%以上が、約150マイクロメートル~約300マイクロメートルの直径を有する。
【0064】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該薬学的組成物は、粒子、例えば、顆粒の形態であり、当該粒子の約50%以上は、約150マイクロメートル~約300マイクロメートル、または約100マイクロメートル~約275マイクロメートル、または約100マイクロメートル~約250マイクロメートル、または約100マイクロメートル~約225マイクロメートル、または約100マイクロメートル~約200マイクロメートル、または約100マイクロメートル~約175マイクロメートル、または約100マイクロメートル~約150マイクロメートル、または約100マイクロメートル~約125マイクロメートル、または約125マイクロメートル~300マイクロメートル、または約150マイクロメートル~300マイクロメートル、または約175マイクロメートル~約300マイクロメートル、または約200マイクロメートル~約300マイクロメートル、または約225マイクロメートル~約300マイクロメートル、または約250マイクロメートル~約300マイクロメートル、または約275マイクロメートル~約300マイクロメートルの直径を有する。
【0065】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該薬学的組成物は、粒子の形態であり、当該粒子の約20%以下は、約2mm、または約1.75mm、または約1.5mm、または約1.25mm、または約1mm、または約750マイクロメートル、または約500マイクロメートル、または約300マイクロメートル、または約275マイクロメートル、または約250マイクロメートル、または約225マイクロメートル、または約200マイクロメートル、または約175マイクロメートル、または約150マイクロメートル、または約125マイクロメートル、または約100マイクロメートル超の直径を有する。
【0066】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該薬学的組成物は、粒子の形態であり、当該粒子は、セルロースコアを含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および当該少なくとも1つのポリマーは、当該セルロースコア上の少なくとも1つの層をなす。
【0067】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該薬学的組成物は、粒子の形態であり、当該粒子のかさ密度は、1立方センチメートル当たり約0.25g~1立方センチメートル当たり約1g、または1立方センチメートル当たり約0.5g~1立方センチメートル当たり約1g、または1立方センチメートル当たり約0.75g~1立方センチメートル当たり約1gである。
【0068】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該薬学的組成物は、粒子の形態であり、当該粒子のかさ密度は、1立方センチメートル当たり約0.25g、または1立方センチメートル当たり約0.5g、または1立方センチメートル当たり約0.6g、または1立方センチメートル当たり約0.65g、または1立方センチメートル当たり約0.7g、または1立方センチメートル当たり約0.75g、または1立方センチメートル当たり約0.76g、または1立方センチメートル当たり約0.8g、または1立方センチメートル当たり約0.85g、または1立方センチメートル当たり約0.9g、または1立方センチメートル当たり約1gである。
【0069】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該薬学的組成物は、粒子の形態であり、当該粒子のタップ密度は、1立方センチメートル当たり約0.25g、または1立方センチメートル当たり約0.5g、または1立方センチメートル当たり約0.6g、または1立方センチメートル当たり約0.65g、または1立方センチメートル当たり約0.7g、または1立方センチメートル当たり約0.75g、または1立方センチメートル当たり約0.76g、または1立方センチメートル当たり約0.8g、または1立方センチメートル当たり約0.85g、または1立方センチメートル当たり約0.9g、または1立方センチメートル当たり約1gである。
【0070】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該薬学的組成物は、粒子の形態であり、当該粒子のカー指数は、約1~約21、または約2~約21、または約3~約21、または約4~約21、または約5~約21、または3~約20、または約3~約19、または約3~約18、または約3~約17、または約3~約16、または約4~約18、または約4~約17、または約5~約15である。
【0071】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該薬学的組成物は、粒子の形態であり、当該粒子のd50は、約50マイクロメートル~約500マイクロメートル、または約50マイクロメートル~450マイクロメートル、または約50マイクロメートル~400マイクロメートル、または約50マイクロメートル~約350マイクロメートル、または約100マイクロメートル~約500マイクロメートル、および約100マイクロメートル~約450マイクロメートル、または約100マイクロメートル~約400マイクロメートル、または約100マイクロメートル~350マイクロメートル、または約100マイクロメートル~300マイクロメートル、または約125マイクロメートル~約350マイクロメートル、または約150マイクロメートル~350マイクロメートル、または約125マイクロメートル~約300マイクロメートル、または約150マイクロメートル~約250マイクロメートル、または約150マイクロメートル~約225マイクロメートル、または約150マイクロメートル~約200マイクロメートルである。
【0072】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該薬学的組成物は、粒子の形態であり、当該粒子は、セルロースコアを含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および当該少なくとも1つのポリマーは、当該セルロースコア上の少なくとも1つの層をなす。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩に当該少なくとも1つのポリマーを加えたものと、当該セルロースコアとの重量対重量比は、約1:10~約10:1である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩に当該少なくとも1つのポリマーを加えたものと、当該セルロースコアとの重量対重量比は、約1~9、または約1~8、または約1~7、または約1~6、または約1~5、または約1~4、または約1~3、または約1~2、または約1~1である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩に当該少なくとも1つのポリマーを加えたものと、当該セルロースコアとの重量対重量比は、約10~1、または約9~1、または約8~1、または約7~1、または約6~1、または約5~1、または約4~1、または約3~1、または約2~1である。いくつかの実施形態では、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩と、ポリマーと、コアとの重量比は、約4:1:5である。
【0073】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該薬学的組成物は、粒子の形態であり、当該粒子は、セルロースコアを含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および当該少なくとも1つのポリマーは、当該セルロースコア上の少なくとも1つの層をなし、当該セルロースコア上の当該少なくとも1つの層は、約5マイクロメートル~約40マイクロメートルの厚さを有する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該セルロースコア上の当該少なくとも1つの層は、約5マイクロメートル~約35マイクロメートル、または約5マイクロメートル~約30マイクロメートル、または約5マイクロメートル~約25マイクロメートル、または約5マイクロメートル~約20マイクロメートル、または約5マイクロメートル~約19マイクロメートル、または約5マイクロメートル~約18マイクロメートル、または約5マイクロメートル~約17マイクロメートル、または約5マイクロメートル~約16マイクロメートル、または約5マイクロメートル~約15マイクロメートル、または約5マイクロメートル~約14マイクロメートル、または約5マイクロメートル~約13マイクロメートル、または約5マイクロメートル~約12マイクロメートル、または約5マイクロメートル~約11マイクロメートル、または約5マイクロメートル~約10マイクロメートル、または約5マイクロメートル~約9マイクロメートル、または約5マイクロメートル~約8マイクロメートル、または約5マイクロメートル~約7マイクロメートル、または約5マイクロメートル~約6マイクロメートル、または約6マイクロメートル~約25マイクロメートル、または約7マイクロメートル~約25マイクロメートル、または約7マイクロメートル~約25マイクロメートル、または約8マイクロメートル~約25マイクロメートル、または約8マイクロメートル~約25マイクロメートル、または約9マイクロメートル~約25マイクロメートル、または約8マイクロメートル~約25マイクロメートル、または約9マイクロメートル~約25マイクロメートル、または約7マイクロメートル~約25マイクロメートル、または約8マイクロメートル~約25マイクロメートル、または約9マイクロメートル~約25マイクロメートル、または約10マイクロメートル~約25マイクロメートル、または約11マイクロメートル~約25マイクロメートル、または約12マイクロメートル~約25マイクロメートル、または約13マイクロメートル~約25マイクロメートル、または約14マイクロメートル~約25マイクロメートル、または約15マイクロメートル~約25マイクロメートル、または約16マイクロメートル~約25マイクロメートル、または約17マイクロメートル~約25マイクロメートル、または約18マイクロメートル~約25マイクロメートル、または約19マイクロメートル~約25マイクロメートル、または約20マイクロメートル~約25マイクロメートルの厚さを有する。
【0074】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該薬学的組成物は、粒子の形態であり、当該粒子は、セルロースコアを含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および当該少なくとも1つのポリマーは、当該セルロースコア上の少なくとも1つの層をなし、当該セルロースコア上の当該少なくとも1つの層は、約5マイクロメートル、または約6マイクロメートル、または約7マイクロメートル、または約8マイクロメートル、または約9マイクロメートル、または約10マイクロメートル、または約11マイクロメートル、または約12マイクロメートル、または約13マイクロメートル、または約14マイクロメートル、または約15マイクロメートル、約16マイクロメートル、または約17マイクロメートル、または約18マイクロメートル、または約19マイクロメートル、または約20マイクロメートル、約21マイクロメートル、または約22マイクロメートル、または約23マイクロメートル、または約24マイクロメートル、または約25マイクロメートル、または約26マイクロメートル、または約27マイクロメートル、または約27マイクロメートル、または約28マイクロメートル、または約29マイクロメートル、または約30マイクロメートルの厚さを有する。
【0075】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマーを含む、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩と、当該少なくとも1つのポリマーとの重量対重量比は、約1:10~約10:1である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩と、当該少なくとも1つのポリマーとの重量対重量比は、約1~10、または約1~9、または約1~8、または約1~7、または約1~6、または約1~5、または約1~4、または約1~3、または約1~2である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩と、当該少なくとも1つのポリマーとの重量対重量比は、約10~1、または約9~1、または約8~1、または約7~1、または約6~1、または約5~1、または約4~1、または約3~1、または約2~1である。
【0076】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該薬学的組成物は、pH6.5のリン酸緩衝食塩水中で、約60分以内に、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の総量の少なくとも約25%を放出する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該薬学的組成物は、pH6.5のリン酸緩衝食塩水中で、約60分以内に、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の総量の少なくとも約20%、または少なくとも約30%、または少なくとも約35%、または少なくとも約40%、または少なくとも約45%、または少なくとも約50%、または少なくとも約55%、または少なくとも約60%、または少なくとも約65%、または少なくとも約70%、または少なくとも約75%、または少なくとも約80%、または少なくとも約85%、または少なくとも約90%、または少なくとも約95%を放出する。
【0077】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該薬学的組成物は、pH6.5のリン酸緩衝食塩水中で、約60分以内に、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の総量の約95%以上を放出する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該薬学的組成物は、pH6.5のリン酸緩衝食塩水中で、約60分以内に、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の総量の約90%以上、または約85%以上、または約80%以上、または約75%以上、または約70%以上、または約65%以上、または約60%以上、または約55%以上、または約50%以上、または約45%以上、または約40%以上、または約35%以上、または約30%以上、または約25%以上、または約20%以上、または約15%以上、または約10%以上、または約5%以上を放出する。
【0078】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該薬学的組成物は、pH2の75mLの水溶液中で、約15分以内に、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の総量の少なくとも約10%を放出する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該薬学的組成物は、pH2の75mLの水溶液中で、約15分以内に、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の総量の少なくとも約15%、または少なくとも約20%、または少なくとも約25%、または少なくとも約30%、または少なくとも約35%、または少なくとも約40%、または少なくとも約45%、または少なくとも約50%、または少なくとも約55%、または少なくとも約60%、または少なくとも約65%、または少なくとも約70%、または少なくとも約75%、または少なくとも約80%、または少なくとも約85%、または少なくとも約90%、または少なくとも約95%を放出する。
【0079】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマーを含む、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩は、当該組成物の総重量の少なくとも約5%を構成する。いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマーを含む、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩は、当該組成物の総重量の少なくとも約10%、または少なくとも約15%、または少なくとも約20%、または少なくとも約25%、または少なくとも約30%、または少なくとも約35%、または少なくとも約40%、または少なくとも約45%、または少なくとも約50%、または少なくとも約55%、または少なくとも約60%、または少なくとも約65%、または少なくとも約70%、または少なくとも約75%、または少なくとも約80%、または少なくとも約85%、または少なくとも約90%、または少なくとも約95%を構成する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩は、当該組成物の総重量の少なくとも約40%を構成する。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、セルロースコアを含む粒子を含み、当該薬学的組成物を含む、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の総重量は、セルロースコアの重量を含む。
【0080】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマーを含む、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該組成物は、約1重量%~約25重量%の水を含む。いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマーを含む、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該組成物は、約1重量%~約20重量%、または約1重量%~約19重量%、または約1重量%~約18重量%、または約1重量%~約17重量%、または約1重量%~約16重量%、または約1重量%~約15重量%、または約1重量%~約14重量%、または約1重量%~約13重量%、または約1重量%~約12重量%、または約1重量%~約11重量%、または約1重量%~約10重量%、または約1重量%~約9重量%、または約1重量%~約8重量%、または約1重量%~約7重量%、または約1重量%~約6重量%、または約1重量%~約5重量%、または約1重量%~約4重量%、または約1重量%~約3重量%、または約1重量%~約2重量%の水を含む。
【0081】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマーを含む、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該組成物は、約1重量%の水を含む。いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマーを含む、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該組成物は、約2重量%、または約3重量%、または約4重量%、または約5重量%、または約6重量%、または約7重量%、または約8重量%、または約9重量%、または約10重量%、または約11重量%、または約12重量%、または約13重量%、または約14重量%、または約15重量%、または約16重量%、または約17重量%、または約18重量%、または約19重量%、または約20重量%の水を含む。
【0082】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該組成物は、約10,000百万分率(ppm)以下の残留溶媒を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該組成物は、約9500ppm、または9000ppm、または8500ppm、または8000ppm、または7500ppm、または7000ppm、または6500ppm、または6000ppm、または5500ppm、または5000ppm、または4500ppm、または4000ppm、または3500ppm、または3000ppm、または2500ppm、または2000ppm、または1500ppm、または1000、または750ppm、または500ppm、または400ppm、または350ppm、または325ppm、または300ppm、または275ppm、または250ppm、または225ppm、または200ppm、または175ppm、または150ppm、または125ppm、または100ppm、または75ppm、または50ppm、または25ppm、または20ppm、または18ppm、または17ppm、または16ppm、または15ppm、または14ppm、または13ppm、または12ppm、または11ppm、または10ppm、または9ppm、または8ppm、または7ppm、または6ppm、または5ppm、または4ppm、または3ppm、または2ppm、または1ppm以下を含む。
【0083】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該組成物は、約1ppm~約10,000ppmの残留溶媒を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該組成物は、約1ppm~約9,500ppm、または約1ppm~約9000ppmの残留溶媒、または約1ppm~約8500ppmの残留溶媒、または約1ppm~約8000ppmの残留溶媒、または約1ppm~約7500ppmの残留溶媒、または約1ppm~約7000ppmの残留溶媒、または約1ppm~約6500ppmの残留溶媒、または約1ppm~約6000ppmの残留溶媒、または約1ppm~約5500ppmの残留溶媒、または約1ppm~約5000ppmの残留溶媒、または約1ppm~約4500ppmの残留溶媒、または約1ppm~約4000ppmの残留溶媒、または約1ppm~約3500ppmの残留溶媒、または約1ppm~約3000ppmの残留溶媒、または約200ppm~約9000ppmの残留溶媒、または約300ppm~約9000ppmの残留溶媒、または約400ppm~約9000ppmの残留溶媒、または約500ppm~約7500ppmの残留溶媒、または約500ppm~約6500ppmの残留溶媒、または約500ppm~約6000ppmの残留溶媒、または約500ppm~約5500ppmの残留溶媒、または約750ppm~約7500ppmの残留溶媒、または約750ppm~約7000ppmの残留溶媒、または約750ppm~約6500ppmの残留溶媒、または約10ppm~約5000ppm、または約1ppm~約4000ppm、または約1ppm~約3000ppm、または約1ppm~約2000ppm、または約1ppm~約1000ppm、または約1ppm~約750ppm、または約1ppm~約500ppm、または約1ppm~約400ppm、または約1ppm~約300ppm、または約1ppm~約200ppm、または約1ppm~約100ppm、または約1ppm~約50ppm、または1ppm未満を含む。
【0084】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩は、当該薬学的組成物を50℃および75%の相対湿度で少なくとも7日間保管した後に実質的に無定形である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩は、当該薬学的組成物を、50℃および75%の相対湿度で、少なくとも8日間、または少なくとも9日間、または少なくとも10日間、または少なくとも11日間、または少なくとも12日間、または少なくとも13日間、または少なくとも14日間、または少なくとも1ヶ月間、または少なくとも2ヶ月間、または少なくとも3ヶ月間、または少なくとも4ヶ月間、または少なくとも5ヶ月間、または少なくとも6ヶ月間、または少なくとも7ヶ月間、または少なくとも8ヶ月間、または少なくとも9ヶ月間、または少なくとも10ヶ月間、または少なくとも11ヶ月間、または少なくとも1年間保管した後に実質的に無定形である。
【0085】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該組成物は、約1重量%以下、または約0.8重量%以下、または約0.75重量%以下、または約0.7重量%以下、または約0.65重量%以下、または約0.6重量%以下、または約0.55重量%以下、または約0.5重量%以下、または約0.45重量%以下、または約0.4重量%以下、または約0.35重量%以下、または約0.3重量%以下、または約0.25重量%以下、または約0.2重量%以下、または約0.15重量%以下、または約0.1重量%以下、または約0.05重量%以下、または約0.01重量%以下の残留溶媒を含む。
【0086】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該薬学的組成物は、75mLのリン酸緩衝食塩水を含有するUSP装置タイプII(パドル)内で、約30分後に、当該薬学的組成物を含む、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の総量の少なくとも約20%、または少なくとも約25%、または少なくとも約30%、または少なくとも約35%、または少なくとも約40%、または少なくとも約45%、または少なくとも約50%、または少なくとも約55%、または少なくとも約60%、または少なくとも約65%、または少なくとも約70%、または少なくとも約70%、または少なくとも約75%、または少なくとも約80%、または少なくとも約85%、または少なくとも約90%、または少なくとも約95%、または少なくとも約97.5%を放出し、当該リン酸緩衝食塩水は、pH6.5を有し、37℃の温度であり、250rpmで撹拌されている。
【0087】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該薬学的組成物は、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の少なくとも約20%、または少なくとも約30%、または少なくとも約35%、または少なくとも約40%、または少なくとも約45%、または少なくとも約50%、または少なくとも約55%、または少なくとも約60%、または少なくとも約65%、または少なくとも約70%、または少なくとも約70%、または少なくとも約75%、または少なくとも約80%、または少なくとも約85%、または少なくとも約90%、または少なくとも約95%、または少なくとも約97.5%が、250rpmのUSP装置タイプII(パドル)内、pH6.5および約37℃の75mLのリン酸緩衝食塩水中で試験して、約30分間で当該薬学的組成物から放出されている溶解プロファイルを有する。
【0088】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該薬学的組成物は、顆粒、粉末、錠剤、またはカプセルの形態である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該薬学的組成物は、顆粒の形態である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該薬学的組成物は、粉末の形態である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該薬学的組成物は、錠剤の形態である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該薬学的組成物は、カプセルの形態である。
【0089】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および当該少なくとも1つのポリマーは、混合物中にある。
【0090】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および当該少なくとも1つのポリマーは、混合物中にあり、固体分散体を形成する。
【0091】
いくつかの実施形態では、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkCキナーゼ活性のうちの少なくとも1つの阻害を必要とする対象においてALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkCキナーゼ活性のうちの少なくとも1つを阻害する方法であって、当該対象に治療有効量のN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩と、少なくとも1つのポリマーとの固体分散体を含む、薬学的組成物を投与することを含む、方法が提供される。
【0092】
いくつかの実施形態では、顆粒、粉末、錠剤、またはカプセルの形態のN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマーを含む、薬学的組成物が提供される。いくつかの実施形態では、顆粒、粉末、またはカプセルの形態の薬学的組成物が提供される。
【0093】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマーを含む、薬学的組成物が提供され、当該薬学的組成物は、約10mg~約1000mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む。
【0094】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、および少なくとも1つのポリマーを含む、薬学的組成物が提供され、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の約2%未満が、当該薬学的組成物を、開いた容器内、40℃および75%の相対湿度で3ヶ月間保管した後に当該薬学的組成物中で分解する。
【0095】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、および少なくとも1つのポリマーを含む、薬学的組成物が提供され、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の約98%超が、当該薬学的組成物を、開いた容器内、40℃および75%の相対湿度で3ヶ月間保管した後に当該薬学的組成物中に存在する。
【0096】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、および少なくとも1つのポリマーを含む、薬学的組成物が提供され、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の約2%未満が、当該薬学的組成物を、開いた容器内、60℃および75%の相対湿度で3ヶ月間保管した後に当該薬学的組成物中で分解する。
【0097】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマーを含む、薬学的組成物が提供され、当該組成物は、非吸湿性である。
【0098】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマーを含む、薬学的組成物が提供され、当該薬学的組成物は、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の少なくとも約30%が、50rpmのUSP装置タイプIバスケット法で、pH4.5および約37℃の500mLの酢酸ナトリウム緩衝液中で試験して、約60分間で当該錠剤またはカプセルから放出されている溶解プロファイルを有する。いくつかの実施形態では、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の少なくとも約40%、または約50%、または約60%、または約70%、または約80%、または約90%、または約95%が、50rpmのUSP装置タイプIバスケット法で、pH4.5および約37℃の500mLの酢酸ナトリウム緩衝液中で試験して、約60分間で当該薬学的組成物から放出されている、薬学的製剤が提供される。
【0099】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマーを含む、薬学的製剤が提供され、当該薬学的組成物は、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の少なくとも約20%が、50rpmのUSP装置タイプIバスケット法で、pH4.5および約37℃の500mLの酢酸ナトリウム緩衝液中で試験して、約45分間で当該薬学的組成物から放出されている溶解プロファイルを有する。
【0100】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマーを含む、薬学的製剤が提供され、当該薬学的組成物は、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の少なくとも約15%が、50rpmのUSP装置タイプIバスケット法で、pH4.5および約37℃の500mLの酢酸ナトリウム緩衝液中で試験して、約30分間で当該薬学的組成物から放出されている溶解プロファイルを有する。
【0101】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマーを含む、薬学的組成物が提供され、当該薬学的組成物は、絶食条件下の対象への投与時に、当該対象の血漿中の当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩のTmaxが、当該対象への当該薬学的組成物の当該投与の約2時間~6時間後である、当該対象における薬物動態プロファイルを提供する。
【0102】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマーを含む、薬学的組成物が提供され、当該薬学的組成物は、約800mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の総用量での絶食条件下の対象への投与時に、当該対象の血漿中の当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩のCmaxが、当該対象への当該薬学的組成物の当該投与後に約2080nM~約2110nMである、当該対象における薬物動態プロファイルを提供する。
【0103】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマーを含む、薬学的組成物が提供され、当該薬学的組成物は、約800mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の総用量での喫食条件下の対象への投与時に、当該対象の血漿中の当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩のCmaxが、当該対象への当該薬学的組成物の当該投与後に、90パーセント信頼区間に基づいて、2560nMの80%~125%である、当該対象における薬物動態プロファイルを提供する。
【0104】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマーを含む、薬学的組成物が提供され、当該薬学的組成物は、約800mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の総用量での絶食条件下の対象への投与時に、当該対象の血漿中の当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩のAUC(0~24)が、当該対象への当該薬学的組成物の当該投与後に約28,900nM*時~約30,800nM*時である、当該対象における薬物動態プロファイルを提供する。
【0105】
いくつかの実施形態では、薬学的組成物であって、(a)N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマー、ならびに(b)絶食条件下の当該対象への当該薬学的組成物の投与後に、約2080nM~約2100nMの対象の血漿中の当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩のCmaxを送達するための手段を含む、薬学的組成物が提供され、当該組成物は、約800mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドの総用量を含む。
【0106】
いくつかの実施形態では、薬学的組成物であって、(a)N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマー、ならびに(b)絶食条件下の当該対象への当該薬学的組成物の投与後に、約28,900nM*時~約30,800nM*時の対象の血漿中の当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩のAUC(0~24)を送達するための手段を含む、薬学的組成物が提供され、当該組成物は、約800mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の総用量を含む。
【0107】
いくつかの実施形態では、薬学的組成物であって、(a)N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマー、ならびに(b)絶食条件下の当該対象への当該薬学的組成物の投与後に、約2時間~約6時間の対象の血漿中の当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩のTmaxを送達するための手段を含む、薬学的組成物が提供される。
【0108】
いくつかの実施形態では、薬学的組成物であって、(a)N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマー、ならびに(b)当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を、食物効果を呈さない対象に送達するための手段を含む、薬学的組成物が提供される。
【0109】
いくつかの実施形態では、薬学的組成物であって、(a)N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマー、ならびに(b)当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を、有意な食物効果を呈さない対象に送達するための手段を含む、薬学的組成物が提供される。
【0110】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマーを含む、薬学的組成物が提供され、当該薬学的組成物は、対象への投与時に食物効果を呈さない。
【0111】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマーを含む、薬学的組成物が提供され、当該薬学的組成物は、対象への投与時に食物効果を呈さず、当該対象には、1つ以上のプロトンポンプ阻害剤化合物も投与される。
【0112】
一態様では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩と、少なくとも1つのポリマーと、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤との混合物を含む、薬学的組成物が提供される。
【0113】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマーを含む、薬学的組成物が提供される。いくつかの実施形態では、製剤は、約10mg~約1000mg、または約25mg~約1000mg、または約50mg~約1000mg、または約100mg~約1000mg、または約100mg~約800mg、または約100mg~約750mg、または約100mg~約500mg、または約100mg~約300mg、または約100mg~約250mg、または約100mg~約200mg、または約100mg~150mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む。いくつかの実施形態では、製剤は、約25mg、または約50mg、または約75mg、または約100mg、または約125mg、または約150mg、または約175mg、または約200mg、または約225mg、または約250mg、または約275mg、または約300mg、または約325mg、または約350mg、または約375mg、または約400mg、または約475mg、または約500mg、または約525mg、または約550mg、または約575mg、または約600mg、または約625mg、または約650mg、または約700mg、または約750mg、または約800mg、または約850mg、または約900mg、または約950mg、または約1000mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、約25mg、または約50mg、または約75mg、または約100mg、または約125mg、または約150mg、または約175mg、または約200mg、または約225mg、または約250mg、または約275mg、または約300mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、約25mg、または約50mg、または約75mg、または約100mg、または約125mg、または約150mg、または約175mg、または約200mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、約100mg、または約125mg、または約150mg、または約175mg、または約200mg、または約225mg、または約250mg、または約275mg、または約300mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、約150mg、または約175mg、または約200mg、または約225mg、または約250mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、約100mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、約150mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、約200mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、約250mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、約300mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、約350mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、約400mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、約450mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、約500mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む。
【0114】
本明細書で提供される薬学的組成物の実施形態は、顆粒、粉末、錠剤もしくはカプセル、徐放性製剤、溶液懸濁液、懸濁液、またはエマルジョンなどの経口投与に好適な形態である。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、錠剤またはカプセルの形態である。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、錠剤の形態である。いくつかの実施形態では、錠剤は、多層錠剤である。いくつかの実施形態では、錠剤は、多層錠剤であり、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む1つ以上の層は、少なくとも1つのポリマーを含む1つ以上の層とは別々である。いくつかの実施形態では、錠剤は、二層錠剤であり、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む層は、少なくとも1つのポリマーを含む層とは別々である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される多層錠剤のいずれかは、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤をさらに含む。
【0115】
いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、錠剤の形態であり、当該錠剤は、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマーを含む。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、錠剤の形態であり、当該錠剤は、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩と、少なくとも1つのポリマーとの混合物を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される錠剤のいずれかは、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤をさらに含む。
【0116】
いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、錠剤の形態であり、当該錠剤は、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩と、少なくとも1つのポリマーと、少なくとも1つの充填剤と、を含む。別の実施形態では、錠剤は、少なくとも1つの崩壊剤をさらに含む。別の実施形態では、錠剤は、少なくとも1つの流動促進剤をさらに含む。別の実施形態では、錠剤は、少なくとも1つの潤滑剤をさらに含む。別の実施形態では、錠剤は、少なくとも1つの孔形成剤をさらに含む。別の実施形態では、錠剤は、少なくとも1つの結合剤をさらに含む。別の実施形態では、錠剤は、少なくとも1つのゲル形成剤をさらに含む。
【0117】
いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、カプセルの形態である。いくつかの実施形態では、カプセルは、多層カプセルである。いくつかの実施形態では、カプセルは、多層カプセルであり、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む1つ以上の層は、少なくとも1つのポリマーを含む1つ以上の層とは別々である。いくつかの実施形態では、カプセルは、多層カプセルであり、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む層は、少なくとも1つのポリマーを含む層とは別々である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される多層カプセルのいずれかは、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤をさらに含む。
【0118】
いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、カプセルの形態であり、当該カプセルは、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマーを含む。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、カプセルの形態であり、当該カプセルは、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩と、少なくとも1つのポリマーとの混合物を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるカプセルのいずれかは、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤をさらに含む。
【0119】
いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、カプセルの形態であり、当該カプセルは、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩と、少なくとも1つのポリマーと、少なくとも1つの充填剤と、を含む。別の実施形態では、カプセルは、少なくとも1つの崩壊剤をさらに含む。別の実施形態では、カプセルは、少なくとも1つの流動促進剤をさらに含む。別の実施形態では、カプセルは、少なくとも1つの潤滑剤をさらに含む。
【0120】
別の実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマーを含む、薬学的組成物が提供され、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩は、約10mg~約2000mg、または約10mg~約1500mg、または約10mg~約1000mg、または約10mg~約750mg、または約10mg~約500mg、または約25mg~約500mg、または約50~約500mg、または約100mg~約500mgの量で当該薬学的組成物中に存在する。さらに、本明細書で提供される薬学的組成物は、約50mg、約100mg、約150mg、約200mg、約250mg、約300mg、約350mg、約400mg、約450mg、または約500mgの量でN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含有してもよい。
【0121】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマーを含む、薬学的組成物が提供され、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩は、約0.5w/w%~約95w/w%、または約1w/w%~約95w/w%、または約1w/w%~約75w/w%、または約5w/w%~約75w/w%、または約10w/w%~約75w/w%、または約10w/w%~約50w/w%の量で当該薬学的組成物中に存在する。
【0122】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩と、少なくとも1つのポリマーと、マンニトールと、アルファ化デンプンと、コロイド状二酸化ケイ素と、ステアリン酸マグネシウムと、を含む、薬学的組成物が提供される。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、約10mg~約1000mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、約25mg~約1000mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、約50mg~約1000mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、約100mg~約1000mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、約100mg~約800mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、約100mg~約750mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、約100mg~約500mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、約100mg~約300mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、約100mg~約250mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、約100mg~約200mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む。特定の実施形態では、製剤は、約25mg、または約50mg、または約75mg、または約100mg、または約125mg、または約150mg、または約175mg、または約200mg、または約225mg、または約250mg、または約275mg、または約300mg、または約325mg、または約350mg、または約375mg、または約400mg、または約475mg、または約500mg、または約525mg、または約550mg、または約575mg、または約600mg、または約625mg、または約650mg、または約700mg、または約750mg、または約800mg、または約850mg、または約900mg、または約950mg、または約1000mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む。
【0123】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマーを含む、薬学的組成物が提供され、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の約2%未満が、当該薬学的組成物を、開いた容器内、40℃および75%の相対湿度で3ヶ月間保管した後に当該薬学的組成物中で分解する。
【0124】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、および少なくとも1つのポリマーを含む、薬学的組成物が提供され、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の約98%超が、当該薬学的組成物を、開いた容器内、40℃および75%の相対湿度で3ヶ月間保管した後に当該薬学的組成物中に存在する。
【0125】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマーを含む、薬学的組成物が提供され、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の約2%未満が、当該薬学的組成物を、開いた容器内、60℃および75%の相対湿度で3ヶ月間保管した後に当該薬学的組成物中で分解する。
【0126】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマーを含む、薬学的組成物が提供され、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の約98%超が、当該薬学的組成物を、開いた容器内、60℃および75%の相対湿度で3ヶ月間保管した後に当該薬学的組成物中に存在する。
【0127】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む、薬学的組成物が提供され、当該薬学的組成物は、錠剤またはカプセルの形態であり、当該錠剤またはカプセルは、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の少なくとも約30%、または少なくとも約40%、または少なくとも約50%、または少なくとも約60%、または少なくとも約70%、または少なくとも約75%、または少なくとも約80%、または少なくとも約85%、または少なくとも約90%が、50rpmのUSP装置タイプIバスケット法で、pH4.5および約37℃の500mLの酢酸ナトリウム緩衝液中で試験して、約60分間で当該錠剤またはカプセルから放出されている溶解プロファイルを有する。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、少なくとも1つのポリマーをさらに含む。
【0128】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマーを含む、薬学的組成物が提供され、当該薬学的組成物は、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の少なくとも約20%、または少なくとも約30%、または少なくとも約40%、または少なくとも約50%、または少なくとも約60%、または少なくとも約70%、または少なくとも約75%が、50rpmのUSP装置タイプIバスケット法で、pH4.5および約37℃の500mLの酢酸ナトリウム緩衝液中で試験して、約45分間で当該薬学的組成物から放出されている溶解プロファイルを有する。
【0129】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマーを含む、薬学的製剤が提供され、当該薬学的組成物は、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の少なくとも約15%、または少なくとも約20%、または少なくとも約30%、または少なくとも約40%、または少なくとも約50%が、50rpmのUSP装置タイプIバスケット法で、pH4.5および約37℃の500mLの酢酸ナトリウム緩衝液中で試験して、約30分間で当該薬学的組成物から放出されている溶解プロファイルを有する。
【0130】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマーを含む、薬学的製剤が提供され、当該薬学的組成物は、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の少なくとも約10%、または少なくとも約15%、または少なくとも約20%が、50rpmのUSP装置タイプIバスケット法で、pH4.5および約37℃の500mLの酢酸ナトリウム緩衝液中で試験して、約15分間で当該薬学的組成物から放出されている溶解プロファイルを有する。
【0131】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩と、少なくとも1つのポリマーと、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤と、を含む、薬学的組成物が提供される。いくつかの実施形態では、当該少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤が、希釈剤、潤滑剤、結合剤、崩壊剤、発泡混合物、染料、甘味料、および湿潤剤から選択される、薬学的組成物が提供される。
【0132】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマーを含む、薬学的組成物が提供され、当該薬学的組成物は、絶食条件下の対象への投与時に、当該対象の血漿中の当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩のTmaxが、当該対象への当該薬学的組成物の当該投与の約2時間~6時間後である、当該対象における薬物動態プロファイルを提供する。いくつかの実施形態では、当該対象の血漿中の当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩のTmaxは、当該対象への当該薬学的組成物の当該投与の約5時間後である。
【0133】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマーを含む、薬学的組成物が提供され、当該薬学的組成物は、喫食条件下の対象への投与時に、当該対象の血漿中の当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩のTmaxが、当該対象への当該薬学的組成物の当該投与後の約5時間~12時間である、当該対象における薬物動態プロファイルを提供する。いくつかの実施形態では、当該対象の血漿中の当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩のTmaxは、当該対象への当該薬学的組成物の当該投与の約8時間後である。
【0134】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマーを含む、薬学的組成物が提供され、当該薬学的組成物は、約800mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の総用量での絶食条件下の対象への投与時に、当該対象の血漿中の当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩のCmaxが、当該対象への当該薬学的組成物の当該投与後に約2080nM~約2110nMである、当該対象における薬物動態プロファイルを提供する。
【0135】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマーを含む、薬学的組成物が提供され、当該薬学的組成物は、約800mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の総用量での絶食条件下の対象への投与時に、当該対象の血漿中の当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩のCmaxが、当該対象への当該薬学的組成物の当該投与後に約2080nM~約2560nMである、当該対象における薬物動態プロファイルを提供する。
【0136】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマーを含む、薬学的組成物が提供され、当該薬学的組成物は、約800mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の総用量での絶食条件下の対象への投与時に、当該対象の血漿中の当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩のCmaxが、当該対象への当該薬学的組成物の当該投与後に、90パーセント信頼区間に基づいて、2080nMの80%~125%である、当該対象における薬物動態プロファイルを提供する。
【0137】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマーを含む、薬学的組成物が提供され、当該薬学的組成物は、約800mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の総用量での喫食条件下の対象への投与時に、当該対象の血漿中の当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩のCmaxが、当該対象への当該薬学的組成物の当該投与後に、90パーセント信頼区間に基づいて、2560nMの80%~125%である、当該対象における薬物動態プロファイルを提供する。
【0138】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマーを含む、薬学的組成物が提供され、当該薬学的組成物は、約800mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の総用量での絶食条件下の対象への投与時に、当該対象の血漿中の当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩のAUC(0~24)が、当該対象への当該薬学的組成物の当該投与後に約28,900nM*時~約30,800nM*時である、当該対象における薬物動態プロファイルを提供する。
【0139】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマーを含む、薬学的組成物が提供され、当該薬学的組成物は、約800mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の総用量での喫食条件下の対象への投与時に、当該対象の血漿中の当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩のAUC(0~24)が、当該対象への当該薬学的組成物の当該投与後に約40,400nM*時である、当該対象における薬物動態プロファイルを提供する。
【0140】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマーを含む、薬学的組成物が提供され、当該薬学的組成物は、約800mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の総用量での絶食条件下の対象への投与時に、当該対象の血漿中の当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩のAUC(0~24)が、当該対象への当該薬学的組成物の当該投与後に90%信頼区間で30,800nM*時の約80%~約125%である、当該対象における薬物動態プロファイルを提供する。
【0141】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマーを含む、薬学的組成物が提供され、当該薬学的組成物は、約800mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の総用量での喫食条件下の対象への投与時に、当該対象の血漿中の当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩のAUC(0~24)が、当該対象への当該薬学的組成物の当該投与後に90%信頼区間で約40,400nM*時の約80%~約125%である、当該対象における薬物動態プロファイルを提供する。
【0142】
いくつかの実施形態では、薬学的組成物であって、(a)N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、ならびに(b)絶食条件下の当該対象への当該薬学的組成物の投与後に、約2080nM~約2100nMの対象の血漿中の当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩のCmaxを送達するための手段を含む、薬学的組成物が提供され、当該組成物は、約800mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の総用量を含む。
【0143】
いくつかの実施形態では、薬学的組成物であって、(a)N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマー、ならびに(b)喫食条件下の当該対象への当該薬学的組成物の投与後に、約2560nMの対象の血漿中の当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩のCmaxを送達するための手段を含む、薬学的組成物が提供され、当該組成物は、約800mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の総用量を含む。
【0144】
いくつかの実施形態では、薬学的組成物であって、(a)N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマー、ならびに(b)絶食条件下の当該対象への当該薬学的組成物の投与後に、約28,900nM*時~約30,800nM*時の対象の血漿中の当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩のAUC(0~24)を送達するための手段を含む、薬学的組成物が提供され、当該組成物は、約800mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の総用量を含む。
【0145】
いくつかの実施形態では、薬学的組成物であって、(a)N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマー、ならびに(b)喫食条件下の当該対象への当該薬学的組成物の投与後に、約40,400nM*時の対象の血漿中の当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩のAUC(0~24)を送達するための手段を含む、薬学的組成物が提供され、当該組成物は、約800mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の総用量を含む。
【0146】
いくつかの実施形態では、薬学的組成物であって、(a)N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマー、ならびに(b)絶食条件下の当該対象への当該薬学的組成物の投与後に、約2時間~約6時間の対象の血漿中の当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩のTmaxを送達するための手段を含む、薬学的組成物が提供される。
【0147】
いくつかの実施形態では、薬学的組成物であって、(a)N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマー、ならびに(b)喫食条件下の当該対象への当該薬学的組成物の投与後に、約5時間~約12時間の対象の血漿中の当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩のTmaxを送達するための手段を含む、薬学的組成物が提供される。
【0148】
いくつかの実施形態では、薬学的組成物であって、(a)N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマー、ならびに(b)絶食条件下の当該対象への当該薬学的組成物の投与後に、90パーセント信頼区間に基づいて、2080nMの80%~125%である、対象の血漿中の当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩のCmaxを送達するための手段を含む、薬学的組成物が提供され、当該組成物は、約800mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の総用量を含む。
【0149】
いくつかの実施形態では、薬学的組成物であって、(a)N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマー、ならびに(b)喫食条件下の当該対象への当該薬学的組成物の投与後に、90パーセント信頼区間に基づいて、2560nMの80%~125%である、対象の血漿中の当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩のCmaxを送達するための手段を含む、薬学的組成物が提供され、当該組成物は、約800mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の総用量を含む。
【0150】
いくつかの実施形態では、薬学的組成物であって、(a)N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマー、ならびに(b)絶食条件下の当該対象への当該薬学的組成物の投与後に、90パーセント信頼区間に基づいて、30,800nM*時の80%~125%である、対象の血漿中の当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩のAUC(0~24)を送達するための手段を含む、薬学的組成物が提供され、当該組成物は、約800mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の総用量を含む。
【0151】
いくつかの実施形態では、薬学的組成物であって、(a)N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマー、ならびに(b)喫食条件下の当該対象への当該薬学的組成物の投与後に、90パーセント信頼区間に基づいて、40,400nM*時の80%~125%である、対象の血漿中の当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩のAUC(0~24)を送達するための手段を含む、薬学的組成物が提供され、当該組成物は、約800mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の総用量を含む。
【0152】
いくつかの実施形態では、薬学的組成物であって、(a)N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマー、ならびに(b)当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を、食物効果を呈さない対象に送達するための手段を含む、薬学的組成物が提供される。
【0153】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマーを含む、薬学的組成物が提供され、当該薬学的組成物は、対象への投与時に食物効果を呈さない。
【0154】
当業者によって、「本明細書で提供される薬学的組成物」などへの言及は、本明細書において実施形態として記載される薬学的組成物を意味することが理解される。例としてのみ、当該対象に本明細書で提供される薬学的組成物を投与することを含む、がんを有する対象を治療する方法は、当該対象にN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む本明細書に記載される組成物のいずれかを投与することを含む、がんを有する対象を治療する方法を意味する。
【0155】
いくつかの実施形態では、医薬品としての使用のための本明細書で提供される薬学的組成物が提供される。いくつかの実施形態では、医薬品は、哺乳動物における異常な細胞成長の治療における使用のためのものである。いくつかの実施形態では、異常な細胞成長は、がんである。いくつかの実施形態では、医薬品は、哺乳動物においてALK、ROS1、TrkA、TrkB、およびTrkCのうちの1つ以上によって媒介される異常な細胞成長の治療における使用のためのものである。いくつかの実施形態では、医薬品は、哺乳動物においてALK、ROS1、TrkA、TrkB、およびTrkCのうちの1つ以上における少なくとも1つの分子変化によって媒介される異常な細胞成長の治療における使用のためのものである。いくつかの実施形態では、医薬品は、哺乳動物においてALKにおける少なくとも1つの分子変化によって媒介される異常な細胞成長の治療における使用のためのものである。いくつかの実施形態では、医薬品は、哺乳動物においてROS1における少なくとも1つの分子変化によって媒介される異常な細胞成長の治療における使用のためのものである。いくつかの実施形態では、医薬品は、哺乳動物においてTrkAにおける少なくとも1つの分子変化によって媒介される異常な細胞成長の治療における使用のためのものである。いくつかの実施形態では、医薬品は、哺乳動物においてTrkBにおける少なくとも1つの分子変化によって媒介される異常な細胞成長の治療における使用のためのものである。いくつかの実施形態では、医薬品は、哺乳動物においてTrkCにおける少なくとも1つの分子変化によって媒介される異常な細胞成長の治療における使用のためのものである。いくつかのそのような実施形態では、分子変化は、EML4-ALK融合タンパク質である。いくつかの実施形態では、分子変化は、少なくとも1つの突然変異を有するEML4-ALK融合タンパク質である。いくつかの実施形態では、突然変異は、L1196Mである。いくつかの実施形態では、突然変異は、C1156Yである。
【0156】
いくつかの実施形態では、哺乳動物に治療有効量の本明細書で提供される1つ以上の薬学的組成物を投与することを含む、哺乳動物における異常な細胞成長の治療のための方法が提供される。いくつかの実施形態では、異常な細胞成長は、哺乳動物においてALK、ROS1、TrkA、TrkB、およびTrkCのうちの1つ以上における少なくとも1つの分子変化によって媒介される。いくつかの実施形態では、異常な細胞成長は、哺乳動物においてALKにおける少なくとも1つの分子変化によって媒介される。いくつかの実施形態では、異常な細胞成長は、哺乳動物においてROS1における少なくとも1つの分子変化によって媒介される。いくつかの実施形態では、異常な細胞成長は、哺乳動物においてTrkAにおける少なくとも1つの分子変化によって媒介される。いくつかの実施形態では、異常な細胞成長は、哺乳動物においてTrkBにおける少なくとも1つの分子変化によって媒介される。いくつかの実施形態では、異常な細胞成長は、哺乳動物においてTrkCにおける少なくとも1つの分子変化によって媒介される。いくつかのそのような実施形態では、分子変化は、EML4-ALK融合タンパク質である。いくつかの実施形態では、分子変化は、少なくとも1つの突然変異を有するEML4-ALK融合タンパク質である。いくつかの実施形態では、突然変異は、L1196Mである。いくつかの実施形態では、突然変異は、C1156Yである。
【0157】
いくつかの実施形態では、哺乳動物に、ある量の抗腫瘍剤と組み合わせて、ある量の本明細書で提供される1つ以上の薬学的組成物を投与することを含む、哺乳動物における異常な細胞成長の治療のための方法が提供され、その量は一緒に当該異常な細胞成長を治療するのに有効である。いくつかの実施形態では、抗腫瘍剤は、有糸分裂阻害剤、アルキル化剤、代謝拮抗剤、挿入抗生物質、成長因子阻害剤、放射線、細胞周期阻害剤、酵素、トポイソメラーゼ阻害剤、生物学的応答調節剤、抗体、細胞毒性剤、抗ホルモン剤、および抗アンドロゲン剤からなる群から選択される。
【0158】
いくつかの実施形態では、哺乳動物における異常な細胞成長の治療における使用のための、本明細書で提供される1つ以上の薬学的組成物が提供される。さらなる態様では、哺乳動物における異常な細胞成長の治療のための、本明細書に記載される1つ以上の薬学的組成物の使用が開示される。
【0159】
さらに別の態様では、異常な細胞成長の治療のための医薬品の調製のための、本明細書に記載される1つ以上の薬学的組成物の使用が開示される。
【0160】
本明細書に記載される方法および使用の頻出する実施形態では、異常な細胞成長は、がんである。いくつかの実施形態では、がんは、肺がん、骨がん、膵臓がん、皮膚がん、頭頸部のがん、皮膚または眼内黒色腫、子宮がん、卵巣がん、直腸がん、肛門部のがん、胃がん、結腸がん、乳がん、卵管のがん、子宮内膜のがん、子宮頸部のがん、膣のがん、外陰のがん、ホジキン病、食道のがん、小腸のがん、内分泌系のがん、甲状腺のがん、副甲状腺のがん、副腎のがん、軟部組織の肉腫、尿道のがん、陰茎のがん、前立腺がん、慢性または急性白血病、リンパ球性リンパ腫、膀胱のがん、腎臓または尿管のがん、腎細胞がん、腎盂のがん、中枢神経系(CNS)の新生物、原発性CNSリンパ腫、脊髄軸腫瘍、脳幹神経膠腫、下垂体腺腫、およびそれらの組み合わせから選択される。
【0161】
いくつかの実施形態では、がんは、非小細胞肺がん(NSCLC)、扁平上皮がん、ホルモン不応性前立腺がん、乳頭状腎細胞がん、結腸直腸腺がん、神経芽細胞腫、未分化大細胞リンパ腫(ALCL)、および胃がんからなる群から選択される。
【0162】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される方法は、哺乳動物に、ある量の抗がん治療剤または緩和剤を投与することをさらに含み、その量は一緒に当該異常な細胞成長を治療するのに有効である。いくつかのそのような実施形態では、1つ以上の抗がん治療剤は、抗腫瘍剤、抗血管新生剤、シグナル伝達阻害剤、および抗増殖剤から選択され、その量は一緒に当該異常な細胞成長を治療するのに有効である。
【0163】
他の実施形態では、本明細書に記載される使用は、抗腫瘍剤、抗血管新生剤、シグナル伝達阻害剤、および抗増殖剤から選択される1つ以上の物質と組み合わせた、本明細書に提供される1つ以上の薬学的組成物の使用を含む。
【0164】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物は、抗腫瘍剤、抗血管新生剤、シグナル伝達阻害剤、および抗増殖剤から選択される1つ以上の物質と組み合わせた使用に適している。
【0165】
本明細書で提供される薬学的組成物の実施形態の各々は、それが組み合わされる実施形態(複数可)と矛盾しない、本明細書に記載される薬学的組成物の1つ以上の他の実施形態と組み合わせることができる。
【0166】
加えて、本明細書で提供される実施形態のそれぞれは、その範囲内で、記載される薬学的組成物が、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドの薬学的に許容される塩を含み得ることを想定している。
【0167】
一実施形態では、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkCキナーゼ活性のうちの少なくとも1つの阻害を必要とする対象においてALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkCキナーゼ活性のうちの少なくとも1つを阻害する方法であって、当該対象に治療有効量の本明細書に開示される薬学的組成物のいずれかを投与することを含む、方法が提供される。
【0168】
一実施形態では、がんの治療を必要とする対象においてがんを治療する方法が提供され、方法は、当該対象に治療有効量の本明細書に開示される薬学的組成物のいずれかを投与することによって、当該対象において、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC活性、またはそれらの組み合わせを阻害することを含む。
【0169】
一実施形態では、がんの治療を必要とする対象においてがんを治療する方法であって、当該対象に治療有効量の本明細書に開示される薬学的組成物のいずれかを投与することを含む、方法が提供される。
【0170】
一実施形態では、がんの治療を必要とする対象においてがんを治療する方法が提供され、当該対象における当該がんを含む1つ以上の細胞は、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkCキナーゼのうちの少なくとも1つを発現する遺伝子またはその断片を含む少なくとも1つの遺伝子再編成を含むと決定されており、方法は、当該対象に治療有効量の本明細書に開示される薬学的組成物のいずれかを投与することを含む。
【0171】
一実施形態では、対象においてがんを治療する方法が提供され、方法は、(1)当該対象におけるがんを含む1つ以上の細胞を、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkCキナーゼのうちの少なくとも1つの存在について試験することと、(2)当該1つ以上の細胞がALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkCキナーゼのうちの少なくとも1つについて試験で陽性反応が出る場合、当該対象に治療有効量の本明細書に開示される薬学的組成物のいずれかを投与することと、を含む。
【0172】
一実施形態では、対象においてがんを治療する方法が提供され、当該対象における1つ以上のがん性細胞は、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkCキナーゼのうちの少なくとも1つを発現し、方法は、対象に有効量の本明細書に開示される薬学的組成物のいずれかを投与することを含む。
【0173】
一実施形態では、がんを有する対象を治療する方法が提供され、当該対象からの腫瘍は、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkC陽性であり、方法は、対象に治療有効量の本明細書に開示される薬学的組成物のいずれかを投与することを含む。
【0174】
一実施形態では、対象においてがんを治療する方法であって、(a)当該対象における少なくとも1つの標的遺伝子の少なくとも1つの遺伝子変化の存在の認識を得ることであって、少なくとも1つの標的遺伝子が、ALK1、BDNF、NGF、NGFR、NTF3、NTF4、ROS1、SORT1、NTRK1、NTRK2、およびNTRK3から選択される、得ることと、(b)本明細書に開示される薬学的組成物を、当該薬学的組成物が当該少なくとも1つの標的遺伝子の当該少なくとも1つの遺伝子変化を有する当該対象を治療するのに有効であるという認識に基づいて、当該対象のための治療として選択することと、(c)治療有効量の当該薬学的組成物を当該対象に投与することと、を含む、方法が提供される。
【0175】
一実施形態では、対象においてがんを治療する方法であって、当該対象に治療有効量の本明細書に開示される任意の薬学的組成物を投与することを含む、方法が提供され、当該薬学的組成物の当該投与前に、当該対象は、ALK1、BDNF、NGF、NGFR、NTF3、NTF4、ROS1、SORT1、NTRK1、NTRK2、およびNTRK3から選択される少なくとも1つの標的遺伝子における少なくとも1つの遺伝子変化を有することが知られている。
【0176】
一実施形態では、対象においてがんを治療する方法が提供され、当該対象は、少なくとも1つの標的遺伝子における少なくとも1つの遺伝子変化を有することが知られており、方法は、当該対象に治療有効量の本明細書に開示される任意の薬学的組成物を投与することを含み、当該標的遺伝子は、ALK1、BDNF、NGF、NGFR、NTF3、NTF4、ROS1、SORT1、NTRK1、NTRK2、およびNTRK3から選択される。
【0177】
一実施形態では、本明細書に開示される方法のいずれかが提供され、当該がんは、未分化大細胞リンパ腫(ALCL)、結腸直腸がん(CRC)、胆管がん、胃がん、神経膠芽腫(GBM)、平滑筋肉腫、黒色腫、非小細胞肺がん(NSCLC)、扁平上皮肺がん、神経芽細胞腫(NB)、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がん、甲状腺髄様がん、乳がん、甲状腺乳頭がん、またはそれらの任意の組み合わせから選択される。一実施形態では、当該がんが非小細胞肺がんである方法が提供される。一実施形態では、当該がんが甲状腺乳頭がんである方法が提供される。一実施形態では、当該がんが神経芽細胞腫である方法が提供される。一実施形態では、当該がんが膵臓がんである方法が提供される。一実施形態では、当該がんが結腸直腸がんである方法が提供される。
【0178】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される薬学的組成物のいずれかが提供され、当該組成物は、約10mg~約1000mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む。
【0179】
一実施形態では、対象においてがんを治療する方法であって、
(a)当該対象からの生物学的試料における1つ以上の分子変化の存在の認識を得ることであって、当該1つ以上の分子変化が、1つ以上の受容体チロシンキナーゼポリペプチドにおける1つ以上の突然変異を含み、1つ以上の受容体チロシンキナーゼポリペプチドが、TrkA、TrkB、TrkC、ALK、およびROS1から選択される、得ることと、
(b)治療有効量の本明細書に開示される薬学的組成物のいずれかを投与することと、を含む、方法が提供される。一実施形態では、当該1つ以上のアミノ酸置換がTrkAポリペプチドのアミノ酸残基G595に対応する位置にある方法が提供される。一実施形態では、当該1つ以上のアミノ酸置換がGluからArgへの置換(G595R)である方法が提供される。一実施形態では、当該1つ以上のアミノ酸置換がTrkAポリペプチドのアミノ酸残基G667に対応する位置にある方法が提供される。一実施形態では、当該1つ以上のアミノ酸置換がGluからCysへの置換(G667C)である方法が提供される。一実施形態では、当該1つ以上のアミノ酸置換がTrkBポリペプチドのアミノ酸残基G639に対応する位置にある方法が提供される。一実施形態では、当該1つ以上のアミノ酸置換がGluからArgへの置換(G639R)である方法が提供される。一実施形態では、当該1つ以上のアミノ酸置換がTrkBポリペプチドのアミノ酸残基G709に対応する位置にある方法が提供される。一実施形態では、当該1つ以上のアミノ酸置換がGluからCysへの置換(G709C)である方法が提供される。一実施形態では、当該1つ以上のアミノ酸置換がTrkCポリペプチドのアミノ酸残基G623に対応する位置にある方法が提供される。一実施形態では、当該1つ以上のアミノ酸置換がGluからArgへの置換(G623R)である方法が提供される。一実施形態では、当該1つ以上のアミノ酸置換がTrkCポリペプチドのアミノ酸残基G696に対応する位置にある方法が提供される。一実施形態では、当該1つ以上のアミノ酸置換がGluからCysへの置換(G696C)である方法が提供される。
【0180】
一実施形態では、対象においてがんを治療する方法であって、
(a)当該対象からの生物学的試料におけるアミノ酸位置に1つ以上の突然変異を有する対象を同定することであって、当該1つ以上の突然変異が、
(i)配列番号1に記載のTrkAポリペプチドのG595およびG667、
(ii)配列番号3に記載のTrkBポリペプチドのG639およびG709、
(iii)配列番号5に記載のTrkCポリペプチドのG623およびG696、
(iv)配列番号7に記載のALKポリペプチドのG1202および1269、ならびに
(v)配列番号9に記載のROS1ポリペプチドのG2032および2101から選択される、同定することと、
(b)治療有効量の本明細書に開示される任意の薬学的組成物を当該対象に投与することと、を含む、方法が提供される。
【0181】
一実施形態では、本明細書に開示される方法のいずれかが提供され、当該生物学的試料は、痰、気管支肺胞洗浄液、胸水、組織、全血、血清、血漿、頬側掻爬物、唾液、脳脊髄液、尿、便、循環腫瘍細胞、循環核酸、骨髄、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0182】
一実施形態では、本明細書に開示される治療方法のいずれかが提供され、当該対象は、約50mg~約1200mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を、毎日、または1日おき、または3日おき、または4日おき、または5日おき、または6日おき、または毎週受ける。
【0183】
一実施形態では、本明細書に開示される治療方法のいずれかが提供され、本明細書に開示される薬学的組成物のいずれかが、その薬学的組成物を必要とする対象に1日1回、または1日2回、または1日3回、または1日4回、または1日5回投与される。
【0184】
一実施形態では、本明細書に開示される薬学的組成物のいずれかを調製する方法であって、
(a)当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および当該少なくとも1つのポリマーを溶媒中に溶解させて、溶液を形成することと、
(b)当該溶液を噴霧して、粒子を形成することと、を含む、方法が提供される。一実施形態では、当該粒子が剤形に形成される方法が提供される。一実施形態では、当該剤形が顆粒、粉末、錠剤、またはカプセルの形態である方法が提供される。一実施形態では、当該薬学的組成物が顆粒の形態である方法が提供される。一実施形態では、当該薬学的組成物が粉末の形態である方法が提供される。一実施形態では、当該薬学的組成物が錠剤の形態である方法が提供される。一実施形態では、当該薬学的組成物がカプセルの形態である方法が提供される。いくつかの実施形態では、当該少なくとも1つのポリマーが、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、1-ビニル-2-ピロリドンと酢酸ビニルとのコポリマー、ポリメタクリレート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリカプロラクタム、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ(乳酸ーグリコール酸)、脂質、セルロース、プルラン、デキストラン、マルトデキストリン、ヒアルロン酸、ポリシアル酸、コンドロイチン硫酸、ヘパリン、フコイダン、ポリ硫酸ペントサン、スピルラン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、酢酸トリメリット酸セルロース、エチルセルロース、酢酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、およびデキストランポリマー誘導体からなる群から選択される、方法が提供される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのポリマーが、1-ビニル-2-ピロリドンと酢酸ビニルとの少なくとも1つのコポリマーから選択される、方法が提供される。いくつかの実施形態では、1-ビニル-2-ピロリドンと、1-ビニル-2-ピロリンドンと酢酸ビニルとの当該コポリマーを含む酢酸ビニルとの重量対重量比が、約1:10~約10:1である、方法が提供される。いくつかの実施形態において、1-ビニル-2-ピロリドンと、1-ビニル-2-ピロリンドンと酢酸ビニルとの当該コポリマーを含む酢酸ビニルとの重量対重量比が、約1:10、または約1:9、または約1:8、または約1:7、または約1:6、または約1:5、または約1:4、または約1:3、または約1:2、または約1:1である、方法が提供される。いくつかの実施形態では、1-ビニル-2-ピロリドンと、1-ビニル-2-ピロリンドンと酢酸ビニルとの当該コポリマーを含む酢酸ビニルとの重量対重量比が、約10:1、または約9:1、または約8:1、または約7:1、または約6:1、または約3:2、または約5:1、または約4:1、または約3:1、または約2:1である、方法が提供される。いくつかの実施形態では、1-ビニル-2-ピロリドンと、1-ビニル-2-ピロリンドンと酢酸ビニルとの当該コポリマーを含む酢酸ビニルとの重量対重量比が、約3:2または約6:4である、方法が提供される。いくつかの実施形態では、溶媒が1つ以上のケトンを含む方法が提供される。いくつかの実施形態では、溶媒が1つ以上のケトンおよび水を含む方法が提供される。いくつかの実施形態では、溶媒が約10:1~約1:10の比で1つ以上のケトンおよび水を含む方法が提供される。いくつかの実施形態では、溶媒が、約10:1、または約9.5:1、または約9:1、または約8.5:1、または約8:1、または約7.5:1、または約7:1、または約6.5:1、または約6:1、または約5.5:1、または約5:1、または約4.5:1、または約4:1、または約3.5:1、または約3:1、または約2.5:1、または約2:1、または約1.5:1、または約1:1の比で1つ以上のケトンおよび水を含む、方法が提供される。いくつかの実施形態では、溶媒が、約1:10、または約1:9.5、または約1:9、または約1:8.5、または約1:8、または約1:7.5、または約1:7、または約1:6.5、または約1:6、または約1:5.5、または約1:5、または約1:4.5、または約1:4、または約1:3.5、または約1:3、または約1:2、または約1:1.5で比の1つ以上のケトンおよび水を含む、方法が提供される。いくつかの実施形態において、1つ以上のケトンは、アセトンまたはメチルエチルケトンを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上のケトンは、アセトンを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上のケトンは、メチルエチルケトンを含む。
【0185】
一実施形態では、本明細書に開示される薬学的組成物のいずれかを調製する方法であって、
(a)当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および当該少なくとも1つのポリマーを溶媒中に溶解させて、溶液を形成することと、
(b)当該溶液をコア上に噴霧して、粒子を形成することと、を含む、方法が提供される。一実施形態では、コアは、セルロースコアを含む。一実施形態では、粒子をさらに乾燥させて、残留溶媒を除去する。一実施形態では、当該粒子が剤形に形成される方法が提供される。一実施形態では、当該剤形が顆粒、粉末、錠剤、またはカプセルの形態である方法が提供される。一実施形態では、当該薬学的組成物が顆粒の形態である方法が提供される。一実施形態では、当該薬学的組成物が粉末の形態である方法が提供される。一実施形態では、当該薬学的組成物が錠剤の形態である方法が提供される。一実施形態では、当該薬学的組成物がカプセルの形態である方法が提供される。いくつかの実施形態では、当該少なくとも1つのポリマーが、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、1-ビニル-2-ピロリドンと酢酸ビニルとのコポリマー、ポリメタクリレート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリカプロラクタム、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ(乳酸ーグリコール酸)、脂質、セルロース、プルラン、デキストラン、マルトデキストリン、ヒアルロン酸、ポリシアル酸、コンドロイチン硫酸、ヘパリン、フコイダン、ポリ硫酸ペントサン、スピルラン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、酢酸トリメリット酸セルロース、エチルセルロース、酢酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、およびデキストランポリマー誘導体からなる群から選択される、方法が提供される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのポリマーが、1-ビニル-2-ピロリドンと酢酸ビニルとの少なくとも1つのコポリマーから選択される、方法が提供される。いくつかの実施形態では、1-ビニル-2-ピロリドンと、1-ビニル-2-ピロリンドンと酢酸ビニルとの当該コポリマーを含む酢酸ビニルとの重量対重量比が、約1:10~約10:1である、方法が提供される。いくつかの実施形態において、1-ビニル-2-ピロリドンと、1-ビニル-2-ピロリンドンと酢酸ビニルとの当該コポリマーを含む酢酸ビニルとの重量対重量比は、約1:10、または約1:9、または約1:8、または約1:7、または約1:6、または約1:5、または約1:4、または約1:3、または約1:2、または約1:1である、方法が提供される。いくつかの実施形態では、1-ビニル-2-ピロリドンと、1-ビニル-2-ピロリンドンと酢酸ビニルとの当該コポリマーを含む酢酸ビニルとの重量対重量比が、約10:1、または約9:1、または約8:1、または約7:1、または約6:1、または約3:2、または約5:1、または約4:1、または約3:1、または約2:1である、方法が提供される。いくつかの実施形態では、1-ビニル-2-ピロリドンと、1-ビニル-2-ピロリンドンと酢酸ビニルとの当該コポリマーを含む酢酸ビニルとの重量対重量比が、約3:2または約6:4である、方法が提供される。いくつかの実施形態では、溶媒が、1つ以上のケトンを含む、方法が提供される。いくつかの実施形態では、溶媒が、1つ以上のケトンおよび水を含む、方法が提供される。いくつかの実施形態では、溶媒が、約10:1~約1:10の比で1つ以上のケトンおよび水を含む、方法が提供される。いくつかの実施形態では、溶媒が、約10:1、または約9.5:1、または約9:1、または約8.5:1、または約8:1、または約7.5:1、または約7:1、または約6.5:1、または約6:1、または約5.5:1、または約5:1、または約4.5:1、または約4:1、または約3.5:1、または約3:1、または約2.5:1、または約2:1、または約1.5:1、または約1:1の比で1つ以上のケトンおよび水を含む、方法が提供される。いくつかの実施形態では、溶媒が、約1:10、または約1:9.5、または約1:9、または約1:8.5、または約1:8、または約1:7.5、または約1:7、または約1:6.5、または約1:6、または約1:5.5、または約1:5、または約1:4.5、または約1:4、または約1:3.5、または約1:3、または約1:2、または約1:1.5で比の1つ以上のケトンおよび水を含む、方法が提供される。いくつかの実施形態において、1つ以上のケトンは、アセトンまたはメチルエチルケトンを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上のケトンは、アセトンを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上のケトンは、メチルエチルケトンを含む。
【0186】
いくつかの実施形態では、調節解除されたプロテインキナーゼ活性、詳細にはPLKファミリー、異なるアイソフォームのプロテインキナーゼC、Met、PAK-4、PAK-5、ZC-1、STLK-2、DDR-2、Aurora 1、Aurora 2、Bub-1、Chk1、Chk2、HER2、raf1、MEK1、MAPK、EGF-R、PDGF-R、FGF-R、FLT3、JAK2、IGF-R、ALK、PI3K、weelキナーゼ、Src、Abl、Akt、MAPK、ILK、MK-2、IKK-2、Cdc7、Nek、Cdk/サイクリンキナーゼファミリー、より詳細にはAurora 2、IGF-1R、およびALK活性、ならびにROS1活性、ならびにさらにより詳細にはALK活性および/またはROS1活性によって引き起こされる、および/またはこれらと関連する疾患を治療するための方法が提供され、これは、それを必要とする哺乳動物に有効量の本明細書で提供される1つ以上の薬学的組成物を投与することを含む。
【0187】
いくつかの実施形態では、がんおよび細胞増殖性障害からなる群から選択される調節不全プロテインキナーゼ活性によって引き起こされる、および/またはこれと関連する疾患を治療する方法が提供される。
【0188】
いくつかの実施形態では、がん腫、扁平上皮がん、骨髄またはリンパ系の造血器腫瘍、間葉系由来の腫瘍、中枢および末梢神経系の腫瘍、黒色腫、精上皮腫、奇形がん腫、骨肉腫、色素性乾皮症、血管肉腫、神経膠芽腫、胆管がん、炎症性筋線維芽細胞性腫瘍、類上皮血管内皮腫、星状細胞腫、髄膜腫、血管肉腫、類上皮血管内皮腫、ケラトアカントーマ、甲状腺濾胞がん、カポジ肉腫、ならびに膵臓がんを含む特定の種類のがんを治療する方法が提供される。
【0189】
いくつかの実施形態では、乳がん、肺がん、結腸直腸がん、前立腺がん、卵巣がん、子宮内膜がん、胃がん、明細胞腎細胞がん、浸潤性乳管(乳)がん、ブドウ膜黒色腫、多発性骨髄腫、横紋筋肉腫、ユーイング肉腫、カポジ肉腫、膵臓がん、神経芽細胞腫、および髄芽腫などであるが、これらに限定されない、特定の種類のがんを治療する方法が提供される。
【0190】
いくつかの実施形態では、ALK+未分化大細胞リンパ腫(ALCL)およびおそらくALK活性が役割を果たし得る他の適応症、神経芽細胞腫、横紋筋肉腫、膠芽腫、炎症性筋線維芽細胞腫瘍、ならびにある種の黒色腫、乳がん、ユーイング肉腫、網膜芽細胞腫、および非小細胞肺がん(NSCLC)などを治療する方法が提供される。
【0191】
いくつかの実施形態では、膵臓がんおよびおそらくROS1活性の調節の欠陥、またはその上方調節、誤調節、もしくは欠失が、本明細書で提供される1つ以上の薬学的組成物を投与することによって役割を果たし得る他の適応症を治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれらに薬学的に対処する方法が提供される。
【0192】
いくつかの実施形態では、膵臓がんおよびおそらくALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC活性、またはそれらの組み合わせの調節の欠陥、またはそれらの上方調節、誤調節、もしくは欠失が、本明細書で提供される1つ以上の薬学的組成物を投与することによって役割を果たし得る他の適応症を治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれらに薬学的に対処する方法が提供される。
【0193】
いくつかの実施形態では、膵臓がんおよびおそらくROS1活性の調節の欠陥、またはその上方調節、誤調節、もしくは欠失が、本明細書で提供される1つ以上の薬学的組成物を投与することによって役割を果たし得る他の適応症を治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれらに薬学的に対処する方法が提供される。
【0194】
いくつかの実施形態では、膵臓がんおよびおそらくALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC活性、またはそれらの組み合わせの調節の欠陥、またはそれらの上方調節、誤調節、もしくは欠失が、本明細書で提供される1つ以上の薬学的組成物を投与することによって役割を果たし得る他の適応症を治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれらに薬学的に対処する方法が提供される。
【0195】
いくつかの実施形態では、対象のがんまたは前がん性膵臓細胞におけるROS1下方調節欠陥、例えば、ROS1欠失などのヌル突然変異を同定し、対象に本明細書で提供される1つ以上の薬学的組成物を投与することによって、ROS1下方調節欠陥、例えば、ROS1欠失などのヌル突然変異と関連した膵臓がんを治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれに薬学的に対処する方法が提供される。
【0196】
いくつかの実施形態では、対象のがんもしくは前がん性膵臓細胞におけるALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkC下方調節欠陥、例えば、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkC欠失などのヌル突然変異を同定し、対象に本明細書で提供される1つ以上の薬学的組成物を投与することによって、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkC下方調節欠陥、例えば、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkC欠失などのヌル突然変異と関連した膵臓がんを治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれに薬学的に対処する方法が提供される。
【0197】
いくつかの実施形態では、対象のがんもしくは前がん性膵臓細胞における上方調節欠陥もしくは下方調節欠陥などのROS1調整欠陥、例えば、ROS1欠失などのヌル突然変異、または構成的に活性なROS1キナーゼをコードするROS1キメラ遺伝子座を同定することは、膵臓がん性または前がん性細胞集団からの細胞抽出物におけるROS1活性についてアッセイすることを含む。
【0198】
いくつかの実施形態では、膵臓がんおよびおそらくALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC活性、またはそれらの組み合わせの調節の欠陥、またはそれらの上方調節、誤調節、もしくは欠失が、本明細書で提供される1つ以上の薬学的組成物を投与することによって役割を果たし得る他の適応症を治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれらに薬学的に対処する方法が提供される。いくつかの実施形態では、膵臓がんおよびおそらくROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC活性、またはそれらの組み合わせ、活性の調節の欠陥、またはそれらの上方調節、誤調節、もしくは欠失が、本明細書で提供される1つ以上の薬学的組成物を投与することによって役割を果たし得る他の適応症を治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれらに薬学的に対処する方法が提供される。
【0199】
いくつかの実施形態では、対象における膵臓がん、およびおそらくROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC活性、またはそれらの組み合わせ、活性の調節の欠陥、またはそれらの上方調節、誤調節、もしくは欠失が、対象に本明細書で提供される薬学的組成物の1つ以上を投与することによって役割を果たし得るそのような対象における他の適応症を治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれらに薬学的に対処する方法が提供される。
【0200】
いくつかの実施形態では、対象のがんまたは前がん性膵臓細胞におけるALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkC下方調節欠陥、例えば、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkC欠失などのヌル突然変異を同定し、対象に本明細書で提供される1つ以上の薬学的組成物を投与することによって、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkC下方調節欠陥、例えば、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkC欠失などのヌル突然変異と関連した、対象における膵臓がんを治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれに薬学的に対処する方法が提供される。
【0201】
いくつかの実施形態では、非小細胞肺がん、甲状腺乳頭がん、神経芽細胞腫、膵臓がん、および結腸直腸がんから選択される対象における状態、ならびにおそらくALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC活性、またはそれらの組み合わせの調整の欠陥、またはそれらの上方調節、誤調節、もしくは欠失が、対象に本明細書で提供される薬学的組成物の1つ以上を投与することによって役割を果たし得る他の適応症を治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれに薬学的に対処する方法が提供される。
【0202】
いくつかの実施形態では、非小細胞肺がん、甲状腺乳頭がん、神経芽細胞腫、膵臓がん、および結腸直腸がんから選択される対象における状態、ならびにおそらくROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC活性、またはそれらの組み合わせ、活性の調整の欠陥、またはそれらの上方調節、誤調節、もしくは欠失が、対象に本明細書で提供される薬学的組成物の1つ以上を投与することによって役割を果たし得る他の適応症を治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれらに薬学的に対処する方法が提供される。
【0203】
いくつかの実施形態では、対象のがんまたは前がん性細胞におけるROS1下方調節欠陥、例えば、ROS1欠失などのヌル突然変異を同定し、対象に本明細書で提供される1つ以上の薬学的組成物を投与することによって、ROS1下方調節欠陥、例えば、ROS1欠失などのヌル突然変異と関連した非小細胞肺がん、甲状腺乳頭がん、神経芽細胞腫、膵臓がん、および結腸直腸がんから選択される対象における状態を治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれに薬学的に対処する方法が提供される。
【0204】
いくつかの実施形態では、対象のがんまたは前がん性細胞におけるALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkC下方調節欠陥、例えば、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkC欠失などのヌル突然変異を同定し、対象に本明細書で提供される薬学的組成物の1つ以上を投与することによって、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkC下方調節欠陥、例えば、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkC欠失などのヌル突然変異と関連した非小細胞肺がん、甲状腺乳頭がん、神経芽細胞腫、膵臓がん、および結腸直腸がんから選択される対象における状態を治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれに薬学的に対処する方法が提供される。
【0205】
いくつかの実施形態では、良性前立腺肥大症、家族性腺腫症ポリポーシス、神経線維腫症、乾癬、アテローム性動脈硬化症、および血管形成術または手術後の再狭窄などの血管平滑筋増殖または新生内膜形成が関与する状態、肺線維症、関節炎、糸球体腎炎、糖尿病網膜症および未熟児網膜症を含む網膜症、ならびに加齢黄斑変性症、血管または臓器移植後に発生し得るような移植片血管疾患、先端巨大症および先端巨大症に続発する障害、ならびに線維性肺疾患、慢性もしくは急性酸化ストレスまたは高酸素誘発性組織損傷に関連する病状などのIGF/IGF-1Rシグナル伝達が関係する他の肥大性状態、ならびに肥満症などの高IGFレベルまたはIGF-1R活性が関係する代謝障害などであるが、これらに限定されない、細胞増殖性障害を治療する方法が提供される。
【0206】
いくつかの実施形態では、腫瘍の血管新生および転移の阻害をもたらす方法が提供される。
【0207】
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法は、それを必要とする哺乳動物を、少なくとも1つの細胞増殖抑制剤または細胞毒性剤と組み合わせて放射線療法または化学療法レジメンに供することをさらに含む。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法は、ALKタンパク質の活性を阻害することをさらに含み、これは、当該タンパク質を有効量の本明細書で提供される1つ以上の薬学的組成物と接触させることを含む。
【0208】
いくつかの実施形態では、細胞において、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkCキナーゼ活性、またはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを阻害するための本明細書で提供される方法は、当該細胞を有効量の本明細書で提供される1つ以上の薬学的組成物と接触させることを含む。
【0209】
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される1つ以上の薬学的組成物と、薬学的に許容される賦形剤、担体、または希釈剤と、を含む、薬学的組成物が提供される。
【0210】
いくつかの実施形態は、当該対象において、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC活性、またはそれらの組み合わせを阻害する方法であって、対象に有効量の本明細書で提供される1つ以上の薬学的組成物を投与することを含む、方法を提供する。
【0211】
いくつかの実施形態は、がんの治療を必要とする対象においてがんを治療する方法を提供し、方法は、当該対象に有効量の本明細書で提供される1つ以上の薬学的組成物を投与することによって、当該対象において、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC活性、またはそれらの組み合わせを阻害することを含む。
【0212】
いくつかの実施形態は、対象における非小細胞肺がん、甲状腺乳頭がん、神経芽細胞腫、膵臓がん、または結腸直腸がんを治療する方法であって、当該対象に有効量の本明細書で提供される1つ以上の薬学的組成物を投与することを含む、方法を提供する。
【0213】
いくつかの実施形態は、対象における腫瘍を治療する方法を提供し、当該方法は、対象に有効量の本明細書で提供される1つ以上の薬学的組成物を投与することを含む。
【0214】
いくつかの実施形態は、腫瘍が、対象における非小細胞肺がん、甲状腺乳頭がん、神経芽細胞腫、膵臓がん、または結腸直腸がんの存在によって引き起こされる、方法を提供する。いくつかの実施形態は、対象における腫瘍を含む細胞の1つ以上が、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkCキナーゼのうちの少なくとも1つを発現する遺伝子の存在について試験で陽性反応が出るか、または当該対象における腫瘍を含む細胞の1つ以上が、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkCキナーゼ活性のうちの少なくとも1つを示す、方法を提供する。
【0215】
いくつかの実施形態は、対象における腫瘍を含む細胞の1つ以上が、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkCキナーゼのうちの少なくとも1つを発現する遺伝子またはその断片を含む少なくとも1つの遺伝子再配列について試験で陽性反応が出る、方法を提供する。いくつかの実施形態は、細胞が、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkCキナーゼのうちの少なくとも1つについて試験で陽性反応が出る、そのような方法を提供する。いくつかの実施形態は、細胞が、ROS1キナーゼについて試験で陽性反応が出る、方法を提供する。いくつかの実施形態は、細胞が、TrkA、TrkB、およびTrkCキナーゼのうちの少なくとも1つについて試験で陽性反応が出る、方法を提供する。いくつかの実施形態は、細胞が、TrkAキナーゼについて試験で陽性反応が出る、方法を提供する。いくつかの実施形態は、細胞が、TrkBキナーゼについて試験で陽性反応が出る、方法を提供する。いくつかの実施形態は、細胞が、TrkCキナーゼについて試験で陽性反応が出る、そのような方法を提供する。
【0216】
いくつかの実施形態は、対象においてがんを治療する方法を提供し、方法は、(1)対象における腫瘍を含む1つ以上の細胞をALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkCキナーゼのうちの少なくとも1つの存在について試験することと、(2)対象に有効量の本明細書で提供される1つ以上の薬学的組成物を投与することと、を含む。
【0217】
いくつかの実施形態は、対象においてがんを治療する方法を提供し、方法は、(1)対象における腫瘍を含む1つ以上の細胞をALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkCキナーゼにおける少なくとも1つの分子変化の存在について試験することと、(2)対象に有効量の本明細書で提供される1つ以上の薬学的組成物を投与することと、を含む。
【0218】
いくつかの実施形態は、対象においてがんを治療する方法を提供し、当該対象における1つ以上のがん性細胞は、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkCキナーゼのうちの少なくとも1つを発現し、方法は、対象に有効量の本明細書で提供される1つ以上の薬学的組成物を投与することを含む。
【0219】
いくつかの実施形態は、がんを有する対象を治療するための方法を提供し、当該対象からの腫瘍は、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkC陽性、それらの組み合わせであり、方法は、対象に有効量の本明細書で提供される1つ以上の薬学的組成物を投与することを含む。
【0220】
いくつかの実施形態は、がん対象を治療する方法であって、(a)がん対象における少なくとも1つの標的遺伝子の少なくとも1つの遺伝子変化の存在の認識を得ることであって、少なくとも1つの標的遺伝子が、ALK1、BDNF、NGF、NGFR、NTF3、NTF4、ROS1、SORT1、NTRK1、NTRK2、およびNTRK3から選択される、得ることと、(b)本明細書で提供される1つ以上の薬学的組成物を、当該薬学的組成物が当該少なくとも1つの標的遺伝子の当該少なくとも1つの遺伝子変化を有するがん対象を治療するのに有効であるという認識に基づいて、がん対象のための治療として選択することと、(c)治療有効量の当該薬学的組成物の1つ以上を当該がん対象に投与することと、を含む、方法を提供する。
【0221】
いくつかの実施形態は、がん対象を治療する方法であって、当該がん対象に治療有効量の本明細書で提供される1つ以上の薬学的組成物を投与することを含み、当該1つ以上の薬学的組成物の当該投与前に、当該がん対象が、ALK1、BDNF、NGF、NGFR、NTF3、NTF4、ROS1、SORT1、NTRK1、NTRK2、およびNTRK3から選択される少なくとも1つの標的遺伝子における少なくとも1つの遺伝子変化を有することが知られている、方法を提供する。
【0222】
いくつかの実施形態は、がん対象を治療する方法を提供し、治療前に、当該対象は、少なくとも1つの標的遺伝子における少なくとも1つの遺伝子変化を有することが知られており、方法は、がん対象に治療有効量の本明細書で提供される1つ以上の薬学的組成物を投与することを含み、当該少なくとも1つの標的遺伝子は、ALK1、BDNF、NGF、NGFR、NTF3、NTF4、ROS1、SORT1、NTRK1、NTRK2、およびNTRK3から選択される。
【0223】
いくつかの実施形態は、本明細書に記載される方法のいずれかを提供し、対象または対象は、がんに罹患しており、がんは、非小細胞肺がん、甲状腺乳頭がん、神経芽細胞腫、膵臓がん、および結腸直腸がんのうちの少なくとも1つから選択される。
【0224】
一態様では、本明細書において、対象においてがんを治療するための方法であって、(a)がん対象からの生物学的試料における1つ以上の分子変化の存在の認識を得ることであって、1つ以上の分子変化が、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、およびTrkCバイオマーカーのうちの1つ以上に結合する1つ以上の抗体を含むアッセイによって検出される、得ることと、(b)がん対象のための治療として化学療法剤を選択することであって、アッセイが、分子変化の1つ以上の存在を検出し、選択された化学療法剤が、本明細書で提供される薬学的組成物の1つ以上であるか、当該薬学的に許容される塩である、選択することと、(c)治療有効量の1つ以上の選択された化学療法剤をがん対象に投与することと、を含む、方法が提供される。
【0225】
別の態様では、本明細書において、治療レジメンの投与に応答すると予測されるがん対象を選択するための方法であって、(a)がん対象からの生物学的試料における1つ以上の分子変化の存在の認識を得ることであって、1つ以上の分子変化が、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、およびTrkCバイオマーカーのうちの1つ以上に結合する1つ以上の抗体を含むアッセイによって検出される、得ることと、(b)1つ以上の分子変化がバイオマーカーのうちの1つ以上において検出される場合、治療レジメンの投与に応答すると予測される対象を選択すること、または1つ以上の分子変化がバイオマーカーにおいて検出されない場合、治療レジメンの投与に応答しないと予測される対象を選択することと、を含む、方法が提供される。本開示のこの態様による方法では、治療レジメンは、選択された対象に治療有効量の本明細書で提供される薬学的組成物の1つ以上を投与することを含む。
【0226】
実際の投与量N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩は、製剤化される特定の組成物、投与の様式、ならびに治療される特定の部位、対象または対象、および疾患に応じて変動することが理解されるであろう。当業者は、従来の投与量決定試験を使用し、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の実験データを考慮して、所与の一連の状態に対する最適な投与量を確認することができる。経口投与について、一般に使用される例示的な1日用量は、約0.001~約1000mg/kg、体重の約0.1mg~約1000mgであり、治療の経過は適切な間隔で繰り返される。
【0227】
この量は、本明細書で提供される薬学的組成物および製剤の特性(その活性、薬物動態、薬力学、および生物学的利用能を含む)、治療される対象または細胞の生理学的状態(年齢、性別、疾患の種類および段階、一般的な体調、所与の投与量に対する応答性、ならびに医薬品の種類を含む)、薬学的に許容される担体mg/kgまたは製剤中の担体の性質、ならびに投与の経路を含むが、これらに限定されない、様々な因子に応じて変動するであろう。さらに、有効量または治療有効量は、本明細書で提供される1つ以上の薬学的組成物が単独で、あるいは他の薬物(複数可)、他の療法(複数可)、または他の治療方法(複数可)もしくは様式(複数可)と組み合わせて投与されるかに応じて変動し得る。臨床および薬理学分野の当業者は、日常的な実験を通して、すなわち本明細書で提供される1つ以上の薬学的組成物および製剤の投与に対する細胞または対象の応答を監視し、それに従って投与量を調節することによって、有効量または治療有効量を決定することができるであろう。
【0228】
いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の用量は、上記に言及される因子に応じて、約0.1mg/kg~約100mg/kg以上の範囲であってもよい。他の代替では、投与量は、約0.1mg/kg~約100mg/kg、または約1mg/kg~約100mg/kg、または約5mg/kg~約100mg/kgの範囲であってもよい。本明細書で提供されるいくつかの代替による、例えば、様々な毛髪状態の治療などの局所適用について、好適な投与量は、約1mg/kg~約10g/kg、または約10mg/kg~約1g/kg、または約50mg/kg~約10g/kgの範囲であってもよい。この点に関するさらなるガイダンスは、例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,21st Edition,Univ.of Sciences in Philadelphia(USIP),Lippincott Williams & Wilkins,Philadelphia,PA,2005に見出すことができる。
【0229】
いくつかの実施形態は、本明細書に記載される方法のいずれかを含み、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む本明細書で提供される薬学的組成物のいずれかは、対象が受けるN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の量が、約200mg/m2~約1600mg/m2、または約200mg/m2~約1200mg/m2、または約200mg/m2~約1000mg/m2、または約400mg/m2~約1200mg/m2、または約400mg/m2~約1000mg/m2、または約800mg/m2~約1000mg/m2、または約800mg/m2~約1200mg/m2、または約800mg/m2~約1200mg/m2、または約800mg/m2~約1600mg/m2の範囲であるような量で、対象に投与される。
【0230】
いくつかの実施形態は、本明細書に記載される方法のいずれかを含み、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む本明細書で提供される薬学的組成物のいずれかは、対象が受けるN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の量が、約200mg/m2、約300mg/m2、約400mg/m2、約500mg/m2、約600mg/m2、約700mg/m2、約800mg/m2、約900mg/m2、約1000mg/m2、約1100mg/m2、約1200mg/m2、約1300mg/m2、約1400mg/m2、約1500mg/m2、約1600mg/m2、約1700mg/m2、約1800mg/m2、約1900mg/m2、または約2000mg/m2であるような量で、対象に投与される。いくつかの実施形態では、対象が受けるN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の量は、約200mg/m2、約300mg/m2、約400mg/m2、約500mg/m2、約600mg/m2である。いくつかの実施形態では、対象が受けるN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の量は、約200mg/m2である。いくつかの実施形態では、対象が受けるN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の量は、約300mg/m2である。いくつかの実施形態では、対象が受けるN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の量は、約400mg/m2である。いくつかの実施形態では、対象が受けるN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の量は、約500mg/m2である。いくつかの実施形態では、対象が受けるN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の量は、約600mg/m2である。
【0231】
いくつかの実施形態は、本明細書に記載される方法のいずれかを含み、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む本明細書で提供される薬学的組成物のいずれかは、対象が受けるN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の量が、約200mg、約300mg、約400mg、約500mg、約600mg、約700mg、約800mg、約900mg、約1000mg、約1100mg、約1200mg、約1300mg、約1400mg、約1500mg、約1600mg、約1700mg、約1800mg、約1900mg、または約2000mgであるような量で、対象に投与される。いくつかの実施形態では、対象が受けるN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の量は、約200mg、約300mg、約400mg、約500mg、約600mg、約700mg、約800mg、約900mg、または約1000mgである。いくつかの実施形態では、対象が受けるN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の量は、約200mgである。いくつかの実施形態では、対象が受けるN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の量は、約300mgである。いくつかの実施形態では、対象が受けるN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の量は、約400mgである。いくつかの実施形態では、対象が受けるN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の量は、約500mgである。いくつかの実施形態では、対象が受けるN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の量は、約600mgである。いくつかの実施形態では、対象が受けるN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の量は、約700mgである。いくつかの実施形態では、対象が受けるN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の量は、約800mgである。いくつかの実施形態では、対象が受けるN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の量は、約900mgである。いくつかの実施形態では、対象が受けるN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の量は、約1000mgである。
【0232】
いくつかの実施形態は、本明細書に記載される方法のいずれかを含み、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む本明細書で提供される薬学的組成物のいずれかは、対象が受けるN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の量が、約200mg、約300mg、約400mg、約500mg、約600mg、約700mg、約800mg、約900mg、約1000mg、約1100mg、約1200mg、約1300mg、約1400mg、約1500mg、約1600mg、約1700mg、約1800mg、約1900mg、または約2000mgであるような量で、対象に1日1回投与される。いくつかの実施形態では、対象が1日1回受けるN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の量は、約200mgである。いくつかの実施形態では、対象が1日1回受けるN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の量は、約300mgである。いくつかの実施形態では、対象が1日1回受けるN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の量は、約400mgである。いくつかの実施形態では、対象が1日1回受けるN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の量は、約500mgである。いくつかの実施形態では、対象が1日1回受けるN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の量は、約600mgである。いくつかの実施形態では、対象が1日1回受けるN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の量は、約700mgである。いくつかの実施形態では、対象が1日1回受けるN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の量は、約800mgである。いくつかの実施形態では、対象が1日1回受けるN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の量は、約900mgである。いくつかの実施形態では、対象が1日1回受けるN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の量は、約1000mgである。
【0233】
当業者は、本明細書で提供されるN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む、薬学的組成物に関して、そのような治療を必要とする哺乳動物に1日当たりに与えられる特定の薬学的組成物、投与量、および投与の回数は、全て当業者の知識の範囲内の選択であり、過度の実験なしに決定することができることを理解するであろう。
【0234】
したがって、特定の用量および投与レジメンが本明細書に例示されるが、これらの例は、本開示の方法を実施する際に対象に提供され得る用量および投与レジメンを決して限定するものではない。
【0235】
投与量の値は、緩和される状態の種類および重症度により変動し得、単回投与または複数回投与を含み得ることを認識されたい。任意の特定の対象について、特定の投与量レジメンは、対象の必要性、および管理者の専門的な判断または組成物の投与の監督に従って、経時的に調節されるべきであること、ならびに本明細書に記載される投与量範囲は、単なる例示であり、特許請求される組成物の範囲または実施を限定することを意図していないことをさらに理解されたい。例えば、用量は、薬物動態パラメータまたは薬力学パラメータに基づいて調節されてもよく、これらは、例えば、毒性作用および/または実験室値などの臨床効果を含み得る。本明細書で提供される実施形態は、当業者によって決定される対象内用量漸増を包含することを意図している。化学療法剤の投与に適した投与量およびレジメンを決定することは、関連技術分野において周知であり、本明細書で提供される教示を一度提供された当業者によって包含されると理解されるであろう。
【0236】
本開示の方法の実施は、以下の特徴のうちの1つ以上を含むことができる。いくつかの実施形態では、選択された化学療法剤は、本明細書で提供される薬学的組成物のうちの1つ以上である。いくつかの実施形態では、アッセイは、ALK、ROS1、TrkA、TrkBおよびTrkCバイオマーカーのうちの少なくとも2つに結合する1つ以上の抗体を含む。いくつかの実施形態では、生物学的試料において検出される1つ以上の分子変化は、バイオマーカーの少なくとも2つ、少なくとも3つ、または少なくとも4つに関与する。いくつかの実施形態では、生物学的試料における1つ以上の分子変化の存在の認識は、生物学的試料を、バイオマーカーに特異的な1つ以上の抗体またはその断片と接触させることを含むアッセイから得られる。いくつかの実施形態では、特異的抗体は、モノクローナル抗体である。いくつかの実施形態では、特異的抗体は、D5F3(登録商標)、D4D5(登録商標)、C17F1(登録商標)、およびそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む。いくつかの実施形態では、生物学的試料を、1つ以上の特異的抗体と同時に接触させる。いくつかの実施形態では、生物学的試料を、特異的抗体と連続的に接触させる。いくつかの実施形態では、1つ以上の分子変化は、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、およびTrkCバイオマーカーのうちの1つ以上の発現の上昇をもたらす。いくつかの実施形態では、1つ以上の分子変化の認識は、(a)生物学的試料における1つ以上のバイオマーカーの発現レベルを測定することと、(b)測定された発現レベルを基準の発現レベルと比較することと、を含む、1つ以上のバイオマーカーの発現が上昇しているかどうかを判断するアッセイから得られる。いくつかの実施形態では、1つ以上の分子変化の認識は、抗体ベースのアッセイから得られる。いくつかの実施形態では、抗体ベースのアッセイは、ELISA、免疫組織化学、ウェスタンブロッティング、質量分析、フローサイトメトリー、タンパク質マイクロアレイ、免疫蛍光、および多重検出アッセイからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、抗体ベースのアッセイは、免疫組織化学分析を含む。
【0237】
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法の実施は、投与ステップの前に、第2の分析アッセイから対象のがんにおける遺伝子変化の認識を得ることをさらに含み、第2の分析アッセイは、キャピラリー電気泳動、核酸配列決定、ポリペプチド配列決定、制限消化、核酸増幅ベースのアッセイ、核酸ハイブリダイゼーションアッセイ、比較ゲノムハイブリダイゼーション、リアルタイムPCR、定量的逆転写PCR(qRT-PCR)、PCR-RFLPアッセイ、HPLC、質量分析ジェノタイピング、蛍光インサイチュハイブリダイゼーション(FISH)、次世代シーケンシング(NGS)、およびキナーゼ活性アッセイからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、がんは、未分化大細胞リンパ腫(ALCL)、結腸直腸がん(CRC)、胆管がん、胃がん、神経膠芽腫(GBM)、平滑筋肉腫、黒色腫、非小細胞肺がん(NSCLC)、扁平上皮肺がん、神経芽細胞腫(NB)、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がん、甲状腺髄様がん、乳がん、および甲状腺乳頭がんからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、1つ以上の分子変化の認識は、複数の生物学的試料に対して同時に行われたアッセイから得られる。いくつかの実施形態では、複数の生物学的試料は、少なくとも6、12、24、48、96、200、384、400、500、1000、1500、または3000の試料を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の分子変化は、遺伝子突然変異、遺伝子増幅、遺伝子再編成、一塩基多様性(SNV)、欠失、挿入、InDel突然変異、一塩基点突然変異(SNP)、エピジェネティックな変化、スプライシングバリアント、RNA/タンパク質過剰発現、異常なRNA/タンパク質発現、およびこれらの任意の組み合わせから選択される。いくつかの実施形態では、1つ以上の分子変化は、バイオマーカー遺伝子のコード配列内への異種核酸配列の挿入を含む。いくつかの実施形態では、挿入は、融合ペプチドをコードするキメラ核酸配列を形成する。いくつかの実施形態では、1つ以上の分子変化の認識を得ることは、1つ以上の分子変化を含む核酸配列および/またはアミノ酸配列を測定することをさらに含む。
【0238】
いくつかの実施形態は、がんを治療、その症状を改善、またはその発症を予防もしくは遅延するために一般に投与される放射線療法などの、1つ以上の化学療法剤または放射線療法と組み合わされた本明細書で提供される1つ以上の薬学的組成物を含む、薬学的組成物を提供する。そのような薬剤には、抗エストロゲン剤、抗アンドロゲン剤およびアロマターゼ阻害剤などの抗ホルモン剤、トポイソメラーゼI阻害剤、トポイソメラーゼII阻害剤、微小管を標的とする薬剤、プラチナ(platin)系薬剤、アルキル化剤、DNA損傷剤もしくは挿入剤、抗新生物代謝拮抗剤、他のキナーゼ阻害剤、他の抗血管新生剤、キネシン阻害剤、治療用モノクローナル抗体、mTOR阻害剤、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、ならびに低酸素応答の阻害剤が含まれ得るが、これらに限定されない。
【0239】
いくつかの実施形態は、本明細書で提供される1つ以上の薬学的組成物および1つ以上の化学療法剤を、抗がん療法における同時、別々、または順次の使用のための組み合わされた調製物として含む製品またはキットを提供する。
【0240】
いくつかの実施形態は、医薬品としての使用のための本明細書で提供される1つ以上の薬学的組成物を提供する。
【0241】
いくつかの実施形態は、抗腫瘍活性を有する医薬品の製造における、本明細書で提供される1つ以上の薬学的組成物の使用を提供する。
【0242】
いくつかの実施形態は、本明細書に記載される方法のいずれかを含み、当該がんは、非小細胞肺がん、甲状腺乳頭がん、神経芽細胞腫、膵臓がん、および結腸直腸がんから選択される。いくつかの実施形態は、本明細書に記載される方法のいずれかであり、当該がんは、非小細胞肺がんである。いくつかの実施形態は、本明細書に記載される方法のいずれかを含み、当該がんは、甲状腺乳頭がんである。いくつかの実施形態は、本明細書に記載される方法のいずれかを含み、当該がんは、神経芽細胞腫である。いくつかの実施形態は、本明細書に記載される方法のいずれかを含み、当該がんは、膵臓がんである。いくつかの実施形態は、本明細書に記載される方法のいずれかを含み、当該がんは、結腸直腸がんである。
【0243】
薬学的に許容可能な担体は、従来の薬学的担体または賦形剤を含んでもよい。好適な薬学的担体としては、不活性な希釈剤または充填剤、流動促進剤、潤滑剤、水、および様々な有機溶媒(例えば、水和物および溶媒和物)が挙げられる。薬学的組成物は、所望であれば、香味剤、結合剤、賦形剤などの追加の成分を含有してもよい。したがって、経口投与のために、クエン酸などの様々な賦形剤を含有する錠剤を、デンプン、アルギン酸および特定の複合ケイ酸塩などの様々な崩壊剤、ならびにスクロース、ゼラチンおよびアカシアなどの結合剤と一緒に使用してもよい。いくつかの実施形態では、賦形剤は、アルファ化デンプンを含む。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、流動促進剤を含む。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、コロイド状二酸化ケイ素を含む。加えて、ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、およびタルクなどの潤滑剤は、打錠の目的にしばしば有用である。同様の種類の固体組成物はまた、軟充填ゼラチンカプセルおよび硬充填ゼラチンカプセルに使用されてもよい。したがって、材料の非限定的な例としては、ラクトースまたは乳糖および高分子量ポリエチレングリコールが挙げられる。
【0244】
ALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC、またはそれらの組み合わせによって媒介される疾患または状態を治療または予防するために、本明細書で提供される薬学的組成物は、治療有効量のN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドと少なくとも1つのポリマーとを組み合わせることによって投与される。任意に、そのような薬学的組成物は、例えば、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の最終薬学的調製物への加工を促進する希釈剤、賦形剤、および補助剤から選択され得る、1つ以上の薬学的に好適な担体を含み得る。
【0245】
使用される薬学的な担体は、固体または液体のいずれかであってもよい。例示的な固体担体は、ラクトース、スクロース、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、アカシア、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸などである。例示的な液体担体は、シロップ、ピーナッツ油、オリーブ油、水などである。同様に、本発明の組成物は、例えば、単独もしくはワックスを伴うモノステアリン酸グリセリンまたはジステアリン酸グリセリン、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルメタクリレートなどの当該技術分野で知られている遅延型または徐放型物質を含んでもよい。所望の製剤特性を達成するために、さらなる添加剤または賦形剤を添加してもよい。例えば、Labrasol、Gelucireなどの生物学的利用能増強剤、または例えば、CMC(カルボキシ-メチルセルロース)、PG(プロピレングリコール)、もしくはPEG(ポリエチレングリコール)などの処方剤を添加してもよい。Gelucire(登録商標)は、有効成分を光、湿気、および酸化から保護する半固形ビヒクルであり、例えば、カプセル製剤を調製する場合に添加されてもよい。
【0246】
固体担体を使用する場合、製剤は、錠剤化されてもよく、粉末もしくはペレット状で硬ゼラチンカプセル内に入れられてもよく、またはトローチもしくはロゼンジに形成されてもよい。固体担体の量は変化し得るが、通常は、約25mg~約1gであろう。液体担体を使用する場合、製剤は、シロップ、エマルジョン、軟ゼラチンカプセル、アンプルもしくはバイアル内の滅菌注射溶液もしくは懸濁液、または非水性懸濁液の形態であってもよい。半固体担体を使用する場合、製剤は、硬ゼラチンカプセルおよび軟ゼラチンカプセル製剤の形態であってもよい。本発明の組成物は、投与の様式、例えば、非経口投与または経口投与に適した単位剤形で調製される。
【0247】
安定した水溶性の剤形を得るために、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩は、コハク酸またはクエン酸の0.3M溶液などの、有機酸または無機酸の水溶液に溶解されてもよい。可溶性塩形態が利用可能ではない場合、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩は、好適な共溶媒または共溶媒の組み合わせに溶解されてもよい。好適な共溶媒の例としては、総体積の0~60%の範囲の濃度の、アルコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール300、ポリソルベート80、グリセリンなどが挙げられる。例示的な実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドは、DMSOに溶解され、水で希釈される。薬学的組成物はまた、水または等張食塩水またはデキストロース溶液などの適切な水性ビヒクル中のN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の塩形態の溶液の形態であってもよい。
【0248】
適切な製剤は、選択された投与経路に依存する。注射については、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩は、水溶液、好ましくはハンクス溶液、リンゲル溶液、または生理食塩水緩衝液などの生理的に適合性のある緩衝液中に製剤化されてもよい。経粘膜投与については、浸透されるバリアに対して適切な浸透剤が、製剤に使用される。そのような浸透剤は、一般に、当該技術分野において知られている。
【0249】
経口投与について、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩は、それを当該技術分野で知られている薬学的に許容される担体と組み合わせることによって製剤化されてもよい。そのような担体は、治療される対象による経口摂取のために、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を、錠剤、丸剤、糖衣錠、カプセル、粉末、顆粒、液体、ゲル、シロップ、スラリー、懸濁液などとして製剤化することを可能にする。経口使用のための薬学的調製物は、固体賦形剤をN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩と混合して使用し、任意に得られた混合物を粉砕し、所望であれば、錠剤または糖衣錠コアを得るのに好適な補助剤を添加した後に顆粒の混合物を加工することで得ることができる。好適な賦形剤としては、イソマルト、ラクトース、スクロース、マンニトール、またはソルビトールを含む、糖類などの充填剤;およびセルロース調製物、例えば、トウモロコシデンプン、小麦デンプン、米デンプン、ジャガイモデンプン、ゼラチン、ガム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、微結晶セルロース、またはポリビニルピロリドン(PVP)が挙げられる。いくつかの実施形態では、充填剤は、マンニトール、イソマルト、ヒプロメロース(ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、または微結晶セルロースである。いくつかの実施形態では、充填剤は、マンニトールである。いくつかの実施形態では、充填剤は、イソマルトである。いくつかの実施形態では、充填剤は、微結晶セルロースである。所望であれば、例えば、架橋ポリビニルピロリドン、寒天、もしくはアルギン酸、または例えばアルギン酸ナトリウムなどのその塩などの崩壊剤を添加してもよい。
【0250】
糖衣錠コアには、好適なコーティングが施される。この目的のために、濃縮糖溶液を使用してもよく、それらはアラビアガム、ポリビニルピロリドン、カーボポールゲル、ポリエチレングリコール、および/または二酸化チタン、ラッカー溶液、ならびに好適な有機溶媒、または溶媒混合物を任意で含有してもよい。染料または顔料を錠剤または糖衣錠コーティングに添加してもよい。
【0251】
経口で使用することができる薬学的製剤は、ゼラチンから作製される押し込み型のカプセル、ならびにゼラチン、および例えばグリセロールまたはソルビトールなどの可塑剤から作製される軟密封型カプセルを含む。押し込み型のカプセルは、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を、ラクトースなどの充填剤、デンプンなどの結合剤、および/またはタルクもしくはステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤、ならびに任意に安定剤と混合して含有することができる。軟カプセルでは、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩は、脂肪油、液体パラフィン、または液体ポリエチレングリコールなどの好適な液体に溶解または懸濁されてもよい。さらに、安定剤が添加されてもよい。経口投与用の全ての製剤は、そのような投与に好適な投与量でなければならない。口腔内投与については、組成物は、従来の様式で製剤化された錠剤またはロゼンジの形態をとってもよい。
【0252】
本明細書に開示される薬学的組成物は、ウルスターコーティングおよびロタコーティング(rotacoating)を含む流動床コーティングによってなどの、当業者に知られている様々なコーティング手順およびプロセスによって調製することができる。
【0253】
一実施形態では、本明細書に開示される薬学的製剤は、湿式造粒、押出球状化、湿式粉砕、噴霧コーティング、および噴霧乾燥を含むが、これらに限定されない、溶媒ベースのプロセスによって調製することができる。そのような方法では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、少なくとも1つのポリマー、および任意の賦形剤は、溶媒に溶解されても、溶媒に懸濁されても、溶媒によって湿潤されても、またはこれらの任意の組み合わせであってもよい。次に、溶媒ベースのプロセスは、薬物、任意の賦形剤、および残留溶媒を含む薬物含有粒子を形成する。溶媒ベースのプロセスは、粒子から溶媒の一部を除去することを伴い得る。
【0254】
溶媒処理に好適な溶媒は、好ましくは150℃以下の沸点で揮発性である。さらに、溶媒は、比較的低い毒性を有し、薬学的に許容されるものでなければならない。好ましい溶媒には、水;メタノール、エタノール、プロパノールの様々な異性体、ブタノールの様々な異性体、1-ペンタノール、および2-メチル-1-プロパノールなどのアルコール;酢酸およびギ酸などの有機酸;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン;酢酸メチル、ギ酸エチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、および酢酸ブチルなどのエステル;ジメチルエーテル、エチルエーテル、tert-ブチル-メチルエーテル、1,2,ジメトキシエタン、2-エトキシエタノール、2-メトキシエタノール、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、1,3-ジオキソラン、および1,4-ジオキサンなどのエーテル;ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、およびメチルシクロヘキサンなどのアルカン;ペンテン、ヘキセン、およびシクロヘキセンなどのアルケン;アセトニトリルなどのニトリル;塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、ジクロロエテン、トリクロロエタン、およびトリクロロエチレンなどのハロゲン化アルキル;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、アニソール、クメン、およびクロロベンゼンなどの芳香族;ピリジン;ならびにそれらの混合物が含まれる。揮発性溶媒との混合物では、ジメチルアセトアミドまたはジメチルスルホキシドなどの揮発性がより低い溶媒も少量で使用することができる。水との混合物と同様に、50%のメタノールおよび50%のアセトンなどの溶媒の混合物も使用することができる。好ましい溶媒には、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メタノール、エタノール、プロパノールの様々な異性体、酢酸メチル、酢酸エチル、トルエン、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、1,3-ジオキソラン、およびそれらの混合物が含まれる。最も好ましい溶媒には、アセトン、メタノール、エタノール、プロパノールの様々な異性体、酢酸エチル、およびそれらの混合物が含まれる。上記のものと水との混合物も使用することができる。
【0255】
一実施形態では、本明細書に開示される薬学的製剤は、噴霧乾燥プロセスの使用によって形成することができる。「噴霧乾燥」という用語は、従来的に使用されており、溶媒を液滴から蒸発させるための強い駆動力がある噴霧乾燥装置内で、液体混合物を小さな液滴に分解し(噴霧)、混合物から溶媒を急速に除去することを伴うプロセスを広く指す。噴霧乾燥プロセスおよび噴霧乾燥装置は、一般に、Perry’s Chemical Engineers’Handbookの頁20-54~頁20-57(Sixth Edition 1984)に記載されている。噴霧乾燥プロセスおよび装置についての詳細は、Marshall,“Atomization and Spray-Drying,”50 Chem.Eng.Prog.Monogr.Series2(1954)、およびMasters,Spray Drying Handbook(Fourth Edition1985)に概説されており、その開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0256】
様々な種類のノズルを使用して、噴霧溶液を噴霧し、それにより噴霧溶液を小さな液滴の集まりとして噴霧乾燥装置に導入することができる。形成される液滴が十分小さくあることで、それらが噴霧乾燥装置の壁に付着したり、それをコーティングしたりしないように(溶媒の蒸発のために)十分に乾燥する限り、本質的にあらゆる種類のノズルを使用して、溶液を噴霧することができる。
【0257】
最大液滴サイズは、噴霧乾燥機内のサイズ、形状、および流動パターンの関数として大きく変動するが、一般に、液滴は、ノズルを出る時の直径が約500μm未満でなければならない。粒子の形成に使用することができるノズルの種類の例には、二流体ノズル、噴水型ノズル、フラットファン型ノズル、圧力ノズル、および回転噴霧器が含まれる。
【0258】
噴霧乾燥プロセスで形成される粒子は、典型的には、直径約500μm未満の平均サイズを有し、直径約100μm未満、直径約50μm未満、または直径約25μm未満でさえあり得る。粒子はまた、典型的には、少なくとも約1.5mL/gおよび典型的には少なくとも約2mL/gのかさ比体積を有する、低密度のものでもある。
【0259】
噴霧乾燥プロセスでは、粒子が噴霧乾燥チャンバーを離れるときの粒子の最終溶媒含有量は、約10重量%未満、または約5重量%未満、または約4重量%未満、または約3重量%未満、または約2重量%未満、または約1重量%未満、または約0.75重量%未満、または約0.5重量%未満、または約0.25重量%未満であり得る。
【0260】
一実施形態において、本明細書に開示される薬学的組成物は、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩と、少なくとも1つのポリマーとを含む固体分散体を含み、分散体は、シードコア上にコーティングされる。そのような組成物は、当業者に知られている方法によって調製することができ、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマーを含む溶媒含有供給溶液を、シードコア(微結晶セルロースを含むコアなどのセルロースコアなど)上に噴霧することを含む。シードコアは、溶融凝固または噴霧凝固、押出/球状化、造粒、噴霧乾燥などの任意の既知の方法によって、デンプン、微結晶セルロース、糖、またはワックスなどの任意の好適な材料から作製することができる。供給溶液は、パンコーター(例えば、Freund Corp.of Tokyo,Japanから入手可能なHi-Coater、Manesty of Liverpool,U.K.から入手可能なAccela-Cota)、流動床コーター(例えば、Glatt Air Technologies of Ramsey,N.J.から、およびNiro Pharma Systems of Bubendorf,Switzerlandから入手可能なWursterコーターまたはトップ噴霧器)、ならびに回転造粒機(Freund Corpから入手可能なCF-Granulator)などの薬学の当該技術分野で知られているコーティング装置を使用して、そのようなシードコア上に噴霧することができる。このプロセス中に、シードコアを供給溶液でコーティングし、溶媒を蒸発させて、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩と、少なくとも1つのポリマーとを含む固体分散体を含む、コーティングをもたらす。次に、得られた粒子を二次乾燥プロセスで乾燥させてもよい。
【0261】
溶媒含有供給溶液をシードコア上に噴霧することによって形成される粒子は、典型的には、直径約1000μm未満のコーティング後の平均サイズを有し、直径約500μm未満、直径約300μm未満、または直径約100μm未満でさえあり得る。粒子は、典型的には、約5mL/g未満のかさ比体積を有し、約3mL/g未満、または約2mL/g未満でさえあり得る。
【0262】
本明細書で提供される薬学的組成物は、循環系のがん、例えば、心臓(肉腫[血管肉腫、線維肉腫、横紋筋肉腫、脂肪肉腫]、粘液腫、横紋筋腫、線維腫、脂肪腫、および奇形腫)、縦隔および胸膜、ならびに他の胸腔内臓器、血管腫瘍および腫瘍関連血管組織;気道のがん、例えば、鼻腔および中耳、副鼻腔、喉頭、気管、気管支、ならびに肺、例えば、小細胞肺がん(SCLC)、非小細胞肺がん(NSCLC)、気管支原性がん(扁平上皮がん、未分化小細胞がん、未分化大細胞がん、腺がん)、肺胞(細気管支)がん、気管支腺腫、肉腫、リンパ腫、軟骨性過誤腫、中皮腫;消化器系のがん、例えば、食道(扁平上皮がん、腺がん、平滑筋肉腫、リンパ腫)、胃(がん、リンパ腫、平滑筋肉腫)、胃部、膵臓(管状腺がん、インスリノーマ、グルカゴノーマ、ガストリノーマ、カルチノイド腫瘍、VIP産生腫瘍)、小腸(腺がん、リンパ腫、カルチノイド腫瘍、カポジ肉腫、平滑筋腫、血管腫、脂肪腫、神経線維腫、線維腫)、大腸(腺がん、管状腺腫、絨毛腺腫、過誤腫、平滑筋腫);泌尿生殖路のがん、例えば、腎臓(腺がん、ウィルムス腫瘍[腎芽腫]、リンパ腫、白血病)、膀胱および/または尿道(扁平上皮がん、移行上皮がん、腺がん)、前立腺(腺がん、肉腫)、精巣(精上皮腫、奇形腫、胎児性がん、奇形がん、絨毛がん、肉腫、間質細胞がん、線維腫、線維腺腫、腺腫様腫瘍、脂肪腫);肝臓のがん、例えば、肝がん(肝細胞がん)、胆管がん、肝芽腫、血管肉腫、肝細胞腺腫、血管腫、膵内分泌腫瘍(褐色細胞腫、インスリノーマ、血管作動性腸管ペプチド腫瘍、膵島細胞腫瘍、およびグルカゴノーマなど);骨のがん、例えば、骨原性肉腫(骨肉腫)、線維肉腫、悪性線維性組織球腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性リンパ腫(細網細胞肉腫)、多発性骨髄腫、悪性巨細胞腫脊索腫、オステオクロンフロマ(osteochronfroma)(骨軟骨性外骨症)、良性軟骨腫、軟骨芽細胞腫、軟骨粘液線維腫、類骨腫、および巨細胞腫瘍;神経系のがん、例えば、中枢神経系(CNS)の新生物、原発性CNSリンパ腫、頭骨がん(骨腫、血管腫、肉芽腫、黄色腫、変形性骨炎)、髄膜(髄膜腫、髄膜肉腫、神経膠腫症)、脳がん(星状細胞腫、髄芽腫、神経膠腫、上衣腫、胚細胞腫[松果体腫]、多形性神経膠芽腫、乏突起神経膠腫、シュワン腫、網膜芽細胞腫、先天性腫瘍)、脊髄神経線維腫、髄膜腫、神経膠腫、肉腫);生殖系のがん、例えば、婦人科系、子宮(子宮内膜がん)、子宮頸(子宮頸がん、前腫瘍子宮頸部異形成)、卵巣(卵巣がん[漿液性嚢胞腺がん、粘液性嚢胞腺がん、未分類がん]、顆粒膜卵胞膜細胞腫瘍、セルトリ-ライディッヒ細胞腫瘍、未分化胚細胞腫、悪性奇形腫)、外陰(扁平上皮がん、上皮内がん、腺がん、線維肉腫、黒色腫)、膣(明細胞がん、扁平上皮がん、ブドウ状肉腫(胎児性横紋筋肉腫)、卵管(がん)、および女性生殖器に関連する他の部位;胎盤、陰茎、前立腺、精巣、および男性生殖器に関連する他の部位;血液系のがん、例えば、血液(骨髄性白血病[急性および慢性]、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ球性白血病、骨髄増殖性疾患、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群)、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫[悪性リンパ腫];口腔のがん、例えば、口唇、舌、歯肉、口腔底、口蓋、および口の他の部分、耳下腺、および唾液腺の他の部分、扁桃、中咽頭、鼻咽頭、梨状陥凹、下咽頭、ならびに口唇、口腔、および咽頭中の他の部位;皮膚のがん、例えば、悪性黒色腫、皮膚黒色腫、基底細胞がん、扁平上皮がん、カポジ肉腫、異形成母斑、脂肪腫、血管腫、皮膚線維腫、およびケロイド;副腎:神経芽細胞腫;ならびに結合組織および軟部組織を含む他の組織、後腹膜および腹膜、眼、眼内黒色腫、および付属器、乳房、頭部または/および頸部、肛門部、甲状腺、副甲状腺、副腎、ならびに他の内分泌腺および関連構造、リンパ節の続発性および不特定悪性新生物、呼吸器系および消化器系の続発性悪性新生物、ならびに他の部位の続発性悪性新生物を含むが、これらに限定されない、がんの治療に有用である。
【0263】
より具体的には、本明細書で提供される薬学的組成物に関連して本明細書で使用される場合のがんの例としては、肺がん(NSCLCおよびSCLC)、頭頸部のがん、卵巣がん、結腸がん、直腸がん、前立腺がん、肛門部のがん、胃がん、乳がん、腎臓もしくは尿管のがん、腎細胞がん、腎盂のがん、中枢神経系(CNS)の腫瘍、原発性CNSリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、脊髄軸腫瘍、または前述のがんのうちの1つ以上の組み合わせから選択されるがんが挙げられる。
【0264】
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される薬学的組成物は、スピッツ黒色腫、神経周囲浸潤、肺大細胞神経内分泌がん、子宮がん、若年性乳がん、鼻咽頭がん、腺様嚢胞がん、甲状腺髄様がん、唾液腺がん、先天性乳児性線維肉腫、中胚葉性腎腫、食道がん(扁平上皮)、びまん性大B細胞リンパ腫、甲状腺乳頭がん、および乳腺類似体分泌がんを含む、がんの治療に有用である。
【0265】
いくつかの実施形態では、調節解除されたプロテインキナーゼ活性、特にPLKファミリー、異なるアイソフォームのプロテインキナーゼC、Met、PAK-4、PAK-5、ZC-1、STLK-2、DDR-2、Aurora 1、Aurora 2、Bub-1、Chk1、Chk2、HER2、raf1、MEK1、MAPK、EGF-R、PDGF-R、FGF-R、FLT3、JAK2、IGF-R、ALK、PI3K、weelキナーゼ、Src、Abl、Akt、MAPK、ILK、MK-2、IKK-2、Cdc7、Nek、Cdk/サイクリンキナーゼファミリー、より特にAurora 2、IGF-1R、およびALK活性、ならびにROS1活性、ならびにさらにより特にALK活性および/またはROS1活性によって引き起こされる、および/またはこれらと関連する疾患を治療するための方法が提供され、これは、それを必要とする哺乳動物に有効量の本明細書で提供される薬学的組成物を投与することを含む。
【0266】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるものは、がんおよび細胞増殖性障害からなる群から選択される調節不全プロテインキナーゼ活性によって引き起こされる、および/またはこれと関連する疾患を治療することに関する。
【0267】
いくつかの実施形態では、がん腫、扁平上皮がん、骨髄またはリンパ系の造血器腫瘍、間葉系由来の腫瘍、中枢および末梢神経系の腫瘍、黒色腫、精上皮腫、奇形がん腫、骨肉腫、色素性乾皮症、血管肉腫、神経膠芽腫、胆管がん、炎症性筋線維芽細胞性腫瘍、類上皮血管内皮腫、星状細胞腫、髄膜腫、血管肉腫、類上皮血管内皮腫、ケラトアカントーマ、甲状腺濾胞がん、カポジ肉腫、ならびに膵臓がんを含む特定の種類のがんを治療する方法が提供される。
【0268】
本明細書で開示されるいくつかの実施形態は、乳がん、肺がん、結腸直腸がん、前立腺がん、卵巣がん、子宮内膜がん、胃がん、明細胞腎細胞がん、浸潤性乳管(乳)がん、ブドウ膜黒色腫、多発性骨髄腫、横紋筋肉腫、ユーイング肉腫、カポジ肉腫、膵臓がん、および髄芽腫などであるが、これらに限定されない、特定の種類のがんを治療することに関する。
【0269】
いくつかの実施形態では、ALK+未分化大細胞リンパ腫(ALCL)およびおそらくALK活性が役割を果たし得る他の適応症、神経芽細胞腫、横紋筋肉腫、膠芽腫、炎症性筋線維芽細胞腫瘍、ならびにある種の黒色腫、乳がん、ユーイング肉腫、網膜芽細胞腫、および非小細胞肺がん(NSCLC)などを治療する方法が提供される。
【0270】
いくつかの実施形態では、膵臓がんおよびおそらくROS1活性の調整の欠陥、またはその上方調節、誤調節、もしくは欠失が、本明細書で提供される薬学的組成物を投与することによって役割を果たし得る他の適応症を治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれに薬学的に対処する方法が提供される。
【0271】
いくつかの実施形態では、膵臓がんおよびおそらくROS1活性の調整の欠陥、またはその上方調節、誤調節、もしくは欠失が、本明細書で提供される薬学的組成物を投与することによって役割を果たし得る他の適応症を治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれに薬学的に対処する方法が提供される。いくつかの実施形態では、膵臓がんおよびおそらくROS1活性の調整の欠陥、またはその上方調節、誤調節、もしくは欠失が、本明細書で提供される薬学的組成物を投与することによって役割を果たし得る他の適応症を治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれに薬学的に対処する方法が提供される。
【0272】
いくつかの実施形態では、膵臓がんおよびおそらくALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC活性、またはそれらの組み合わせの調整の欠陥、またはそれらの上方調節、誤調節、もしくは欠失が、本明細書で提供される薬学的組成物を投与することによって役割を果たし得る他の適応症を治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれに薬学的に対処する方法が提供される。いくつかの実施形態では、膵臓がんおよびおそらくALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC活性、またはそれらの組み合わせの調整の欠陥、またはそれらの上方調節、誤調節、もしくは欠失が、本明細書で提供される薬学的組成物を投与することによって役割を果たし得る他の適応症を治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれに薬学的に対処する方法が提供される。
【0273】
いくつかの実施形態では、膵臓がんおよびおそらくROS1活性の調整の欠陥、またはその上方調節、誤調節、もしくは欠失が、本明細書で提供される薬学的組成物を投与することによって役割を果たし得る他の適応症を治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれに薬学的に対処する方法が提供される。いくつかの実施形態では、膵臓がんおよびおそらくROS1活性の調整の欠陥、またはその上方調節、誤調節、もしくは欠失が、本明細書で提供される薬学的組成物を投与することによって役割を果たし得る他の適応症を治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれに薬学的に対処する方法が提供される。いくつかの実施形態では、膵臓がんおよびおそらくROS1活性の調整の欠陥、またはその上方調節、誤調節、もしくは欠失が、本明細書で提供される薬学的組成物を投与することによって役割を果たし得る他の適応症を治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれに薬学的に対処する方法が提供される。
【0274】
いくつかの実施形態では、膵臓がんおよびおそらくALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC活性、またはそれらの組み合わせの調整の欠陥、またはそれらの上方調節、誤調節、もしくは欠失が、本明細書で提供される薬学的組成物を投与することによって役割を果たし得る他の適応症を治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれに薬学的に対処する方法が提供される。いくつかの実施形態では、膵臓がんおよびおそらくROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC活性、またはそれらの組み合わせ、活性の調整の欠陥、またはそれらの上方調節、誤調節、もしくは欠失が、本明細書で提供される薬学的組成物を投与することによって役割を果たし得る他の適応症を治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれに薬学的に対処する方法が提供される。
【0275】
いくつかの実施形態では、膵臓がんおよびおそらくROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC活性、またはそれらの組み合わせ、活性の調整の欠陥、またはそれらの上方調節、誤調節、もしくは欠失が、本明細書で提供される薬学的組成物を投与することによって役割を果たし得る他の適応症を治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれに薬学的に対処する方法が提供される。いくつかの実施形態では、膵臓がんおよびおそらくROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC活性、またはそれらの組み合わせ、活性の調整の欠陥、またはそれらの上方調節、誤調節、もしくは欠失が、本明細書で提供される薬学的組成物を投与することによって役割を果たし得る他の適応症を治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれに薬学的に対処する方法が提供される。いくつかの実施形態では、膵臓がんおよびおそらくROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC活性、またはそれらの組み合わせ、活性の調整の欠陥、またはそれらの上方調節、誤調節、もしくは欠失が、本明細書で提供される薬学的組成物を投与することによって役割を果たし得る他の適応症を治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれに薬学的に対処する方法が提供される。
【0276】
いくつかの実施形態では、対象のがんまたは前がん性膵臓細胞におけるROS1下方調節欠陥、例えば、ROS1欠失などのヌル突然変異を同定し、対象に本明細書で提供される薬学的組成物を投与することによって、ROS1下方調節欠陥、例えば、ROS1欠失などのヌル突然変異と関連した膵臓がんを治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれに薬学的に対処する方法が提供される。いくつかの実施形態では、対象のがんまたは前がん性膵臓細胞におけるROS1下方調節欠陥、例えば、ROS1欠失などのヌル突然変異を同定し、対象に本明細書で提供される薬学的組成物を投与することによって、ROS1下方調節欠陥、例えば、ROS1欠失などのヌル突然変異と関連した膵臓がんを治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれに薬学的に対処する方法が提供される。いくつかの実施形態では、対象のがんまたは前がん性膵臓細胞におけるROS1下方調節欠陥、例えば、ROS1欠失などのヌル突然変異を同定し、対象に本明細書で提供される薬学的組成物を投与することによって、ROS1下方調節欠陥、例えば、ROS1欠失などのヌル突然変異と関連した膵臓がんを治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれに薬学的に対処する方法が提供される。
【0277】
いくつかの実施形態では、対象のがんもしくは前がん性膵臓細胞におけるALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkC下方調節欠陥、例えば、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkC欠失などのヌル突然変異を同定し、対象に本明細書で提供される薬学的組成物を投与することによって、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkC下方調節欠陥、例えば、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkC欠失などのヌル突然変異と関連した膵臓がんを治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれに薬学的に対処する方法が提供される。
【0278】
いくつかの実施形態では、対象のがんもしくは前がん性膵臓細胞における上方調節欠陥もしくは下方調節欠陥などのROS1調整欠陥、例えば、ROS1欠失などのヌル突然変異、または構成的に活性なROS1キナーゼをコードするROS1キメラ遺伝子座を同定することは、膵臓がん性または前がん性細胞集団からの細胞抽出物におけるROS1活性についてアッセイすることを含む。いくつかの実施形態では、対象のがんもしくは前がん性膵臓細胞における上方調節欠陥もしくは下方調節欠陥などのROS1調整欠陥、例えば、ROS1欠失などのヌル突然変異、または構成的に活性なROS1キナーゼをコードするROS1キメラ遺伝子座を同定することは、膵臓がん性または前がん性細胞集団からのRNA集団におけるROS1転写物蓄積についてアッセイすることを含む。いくつかの実施形態では、対象のがんもしくは前がん性膵臓細胞における上方調節欠陥もしくは下方調節欠陥などのROS1調整欠陥、例えば、ROS1欠失などのヌル突然変異、または構成的に活性なROS1キナーゼをコードするROS1キメラ遺伝子座を同定することは、膵臓がん性または前がん性細胞集団からの細胞(複数可)を含む細胞(複数可)または細胞集団におけるゲノムデオキシリボ核酸配列などの核酸配列を決定することを含む。
【0279】
いくつかの実施形態では、対象のがんもしくは前がん性膵臓細胞における上方調節欠陥もしくは下方調節欠陥などのALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC調整欠陥、例えば、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC欠失などのヌル突然変異、または構成的に活性なALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkCキナーゼをコードするALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkCキメラ遺伝子座を同定することは、膵臓がん性または前がん性細胞集団からの細胞抽出物におけるALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkC活性についてアッセイすることを含む。いくつかの実施形態では、対象のがんもしくは前がん性膵臓細胞における上方調節欠陥もしくは下方調節欠陥などのALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC調整欠陥、例えば、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC欠失などのヌル突然変異、または構成的に活性なALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkCキナーゼをコードするALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkCキメラ遺伝子座を同定することは、膵臓がん性または前がん性細胞集団からのRNA集団におけるALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkC転写物蓄積についてアッセイすることを含む。いくつかの実施形態では、対象のがんもしくは前がん性膵臓細胞における上方調節欠陥もしくは下方調節欠陥などのALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC調整欠陥、例えば、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC欠失などのヌル突然変異、または構成的に活性なALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkCキナーゼをコードするALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkCキメラ遺伝子座を同定することは、膵臓がん性または前がん性細胞集団からの細胞(複数可)を含む細胞(複数可)または細胞集団におけるゲノムデオキシリボ核酸配列などの核酸配列を決定することを含む。
【0280】
いくつかの実施形態では、膵臓がんおよびおそらくALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC活性、またはそれらの組み合わせの調整の欠陥、またはそれらの上方調節、誤調節、もしくは欠失が、本明細書で提供される薬学的組成物を投与することによって役割を果たし得る他の適応症を治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれに薬学的に対処する方法が提供される。いくつかの実施形態では、膵臓がんおよびおそらくROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC活性、またはそれらの組み合わせ、活性の調整の欠陥、またはそれらの上方調節、誤調節、もしくは欠失が、本明細書で提供される薬学的組成物を投与することによって役割を果たし得る他の適応症を治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれに薬学的に対処する方法が提供される。
【0281】
いくつかの実施形態では、膵臓がんおよびおそらくROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC活性、またはそれらの組み合わせ、活性の調整の欠陥、またはそれらの上方調節、誤調節、もしくは欠失が、本明細書で提供される薬学的組成物を投与することによって役割を果たし得る他の適応症を治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれに薬学的に対処する方法が提供される。いくつかの実施形態では、膵臓がんおよびおそらくROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC活性、またはそれらの組み合わせ、活性の調整の欠陥、またはそれらの上方調節、誤調節、もしくは欠失が、本明細書で提供される薬学的組成物を投与することによって役割を果たし得る他の適応症を治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれに薬学的に対処する方法が提供される。いくつかの実施形態では、膵臓がんおよびおそらくROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC活性、またはそれらの組み合わせ、活性の調整の欠陥、またはそれらの上方調節、誤調節、もしくは欠失が、本明細書で提供される薬学的組成物を投与することによって役割を果たし得る他の適応症を治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれに薬学的に対処する方法が提供される。
【0282】
いくつかの実施形態では、対象のがんまたは前がん性膵臓細胞におけるROS1下方調節欠陥、例えば、ROS1欠失などのヌル突然変異を同定し、対象に本明細書で提供される薬学的組成物を投与することによって、ROS1下方調節欠陥、例えば、ROS1欠失などのヌル突然変異と関連した膵臓がんを治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれに薬学的に対処する方法が提供される。いくつかの実施形態では、対象のがんまたは前がん性膵臓細胞におけるROS1下方調節欠陥、例えば、ROS1欠失などのヌル突然変異を同定し、対象に本明細書で提供される薬学的組成物を投与することによって、ROS1下方調節欠陥、例えば、ROS1欠失などのヌル突然変異と関連した膵臓がんを治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれに薬学的に対処する方法が提供される。いくつかの実施形態では、対象のがんまたは前がん性膵臓細胞におけるROS1下方調節欠陥、例えば、ROS1欠失などのヌル突然変異を同定し、対象に本明細書で提供される薬学的組成物を投与することによって、ROS1下方調節欠陥、例えば、ROS1欠失などのヌル突然変異と関連した膵臓がんを治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれに薬学的に対処する方法が提供される。
【0283】
いくつかの実施形態では、対象のがんもしくは前がん性膵臓細胞におけるALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkC下方調節欠陥、例えば、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkC欠失などのヌル突然変異を同定し、対象に本明細書で提供される薬学的組成物を投与することによって、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkC下方調節欠陥、例えば、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkC欠失などのヌル突然変異と関連した膵臓がんを治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれに薬学的に対処する方法が提供される。
【0284】
いくつかの実施形態では、対象のがんもしくは前がん性膵臓細胞における上方調節欠陥もしくは下方調節欠陥などのROS1調整欠陥、例えば、ROS1欠失などのヌル突然変異、または構成的に活性なROS1キナーゼをコードするROS1キメラ遺伝子座を同定することは、膵臓がん性または前がん性細胞集団からの細胞抽出物におけるROS1活性についてアッセイすることを含む。いくつかの実施形態では、対象のがんもしくは前がん性膵臓細胞における上方調節欠陥もしくは下方調節欠陥などのROS1調整欠陥、例えば、ROS1欠失などのヌル突然変異、または構成的に活性なROS1キナーゼをコードするROS1キメラ遺伝子座を同定することは、膵臓がん性または前がん性細胞集団からのRNA集団におけるROS1転写物蓄積についてアッセイすることを含む。いくつかの実施形態では、対象のがんもしくは前がん性膵臓細胞における上方調節欠陥もしくは下方調節欠陥などのROS1調整欠陥、例えば、ROS1欠失などのヌル突然変異、または構成的に活性なROS1キナーゼをコードするROS1キメラ遺伝子座を同定することは、膵臓がん性または前がん性細胞集団からの細胞(複数可)を含む細胞(複数可)または細胞集団におけるゲノムデオキシリボ核酸配列などの核酸配列を決定することを含む。
【0285】
いくつかの実施形態では、対象のがんもしくは前がん性膵臓細胞における上方調節欠陥もしくは下方調節欠陥などのALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC調整欠陥、例えば、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC欠失などのヌル突然変異、または構成的に活性なALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkCキナーゼをコードするALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkCキメラ遺伝子座を同定することは、膵臓がん性または前がん性細胞集団からの細胞抽出物におけるALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkC活性についてアッセイすることを含む。いくつかの実施形態では、対象のがんもしくは前がん性膵臓細胞における上方調節欠陥もしくは下方調節欠陥などのALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC調整欠陥、例えば、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC欠失などのヌル突然変異、または構成的に活性なALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkCキナーゼをコードするALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkCキメラ遺伝子座を同定することは、膵臓がん性または前がん性細胞集団からのRNA集団におけるALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkC転写物蓄積についてアッセイすることを含む。いくつかの実施形態では、対象のがんもしくは前がん性膵臓細胞における上方調節欠陥もしくは下方調節欠陥などのALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC調整欠陥、例えば、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC欠失などのヌル突然変異、または構成的に活性なALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkCキナーゼをコードするALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkCキメラ遺伝子座を同定することは、膵臓がん性または前がん性細胞集団からの細胞(複数可)を含む細胞(複数可)または細胞集団におけるゲノムデオキシリボ核酸配列などの核酸配列を決定することを含む。
【0286】
いくつかの実施形態では、非小細胞肺がん、甲状腺乳頭がん、神経芽細胞腫、膵臓がん、および結腸直腸がんから選択される状態、ならびにおそらくALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC活性、またはそれらの組み合わせの調整の欠陥、またはそれらの上方調節、誤調節、もしくは欠失が、本明細書で提供される薬学的組成物を投与することによって役割を果たし得る他の適応症を治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれに薬学的に対処する方法が提供される。いくつかの実施形態では、膵臓がんおよびおそらくROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC活性、またはそれらの組み合わせ、活性の調整の欠陥、またはそれらの上方調節、誤調節、もしくは欠失が、本明細書で提供される薬学的組成物を投与することによって役割を果たし得る他の適応症を治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれに薬学的に対処する方法が提供される。
【0287】
いくつかの実施形態では、非小細胞肺がん、甲状腺乳頭がん、神経芽細胞腫、膵臓がん、および結腸直腸がんから選択される状態、ならびにおそらくROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC活性、またはそれらの組み合わせ、活性の調整の欠陥、またはそれらの上方調節、誤調節、もしくは欠失が、本明細書で提供される薬学的組成物を投与することによって役割を果たし得る他の適応症を治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれに薬学的に対処する方法が提供される。いくつかの実施形態では、非小細胞肺がん、甲状腺乳頭がん、神経芽細胞腫、膵臓がん、および結腸直腸がんから選択される状態、ならびにおそらくROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC活性、またはそれらの組み合わせ、活性の調整の欠陥、またはそれらの上方調節、誤調節、もしくは欠失が、本明細書で提供される薬学的組成物を投与することによって役割を果たし得る他の適応症を治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれに薬学的に対処する方法が提供される。いくつかの実施形態では、非小細胞肺がん、甲状腺乳頭がん、神経芽細胞腫、膵臓がん、および結腸直腸がんから選択される状態、ならびにおそらくROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC活性、またはそれらの組み合わせ、活性の調整の欠陥、またはそれらの上方調節、誤調節、もしくは欠失が、本明細書で提供される薬学的組成物を投与することによって役割を果たし得る他の適応症を治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれに薬学的に対処する方法が提供される。
【0288】
いくつかの実施形態では、対象のがんまたは前がん性細胞におけるROS1下方調節欠陥、例えば、ROS1欠失などのヌル突然変異を同定し、対象に本明細書で提供される薬学的組成物を投与することによって、ROS1下方調節欠陥、例えば、ROS1欠失などのヌル突然変異と関連した非小細胞肺がん、甲状腺乳頭がん、神経芽細胞腫、膵臓がん、および結腸直腸がんから選択される状態を治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれに薬学的に対処する方法が提供される。いくつかの実施形態では、対象のがんまたは前がん性細胞におけるROS1下方調節欠陥、例えば、ROS1欠失などのヌル突然変異を同定し、対象に本明細書で提供される薬学的組成物を投与することによって、ROS1下方調節欠陥、例えば、ROS1欠失などのヌル突然変異と関連した非小細胞肺がん、甲状腺乳頭がん、神経芽細胞腫、膵臓がん、および結腸直腸がんから選択される状態を治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれに薬学的に対処する方法が提供される。いくつかの実施形態では、対象のがんまたは前がん性細胞におけるROS1下方調節欠陥、例えば、ROS1欠失などのヌル突然変異を同定し、対象に本明細書で提供される薬学的組成物を投与することによって、ROS1下方調節欠陥、例えば、ROS1欠失などのヌル突然変異と関連した非小細胞肺がん、甲状腺乳頭がん、神経芽細胞腫、膵臓がん、および結腸直腸がんから選択される状態を治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれに薬学的に対処する方法が提供される。
【0289】
いくつかの実施形態では、対象のがんもしくは前がん性細胞におけるALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkC下方調節欠陥、例えば、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkC欠失などのヌル突然変異を同定し、対象に本明細書で提供される薬学的組成物を投与することによって、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkC下方調節欠陥、例えば、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkC欠失などのヌル突然変異と関連した非小細胞肺がん、甲状腺乳頭がん、神経芽細胞腫、膵臓がん、および結腸直腸がんから選択される状態を治療、その症状を低減、その症状を改善、その発症を遅延、またはそうでなければそれに薬学的に対処する方法が提供される。
【0290】
いくつかの実施形態では、対象のがんもしくは前がん性細胞における上方調節欠陥もしくは下方調節欠陥などのROS1調整欠陥、例えば、ROS1欠失などのヌル突然変異、または構成的に活性なROS1キナーゼをコードするROS1キメラ遺伝子座を同定することは、膵臓がん性または前がん性細胞集団からの細胞抽出物におけるROS1活性についてアッセイすることを含む。いくつかの実施形態では、対象のがんもしくは前がん性細胞における上方調節欠陥もしくは下方調節欠陥などのROS1調整欠陥、例えば、ROS1欠失などのヌル突然変異、または構成的に活性なROS1キナーゼをコードするROS1キメラ遺伝子座を同定することは、がん性または前がん性細胞集団からのRNA集団におけるROS1転写物蓄積についてアッセイすることを含む。いくつかの実施形態では、対象のがんもしくは前がん性細胞における上方調節欠陥もしくは下方調節欠陥などのROS1調整欠陥、例えば、ROS1欠失などのヌル突然変異、または構成的に活性なROS1キナーゼをコードするROS1キメラ遺伝子座を同定することは、がん性または前がん性細胞集団からの細胞(複数可)を含む細胞(複数可)または細胞集団におけるゲノムデオキシリボ核酸配列などの核酸配列を決定することを含む。
【0291】
いくつかの実施形態では、対象のがんもしくは前がん性細胞における上方調節欠陥もしくは下方調節欠陥などのALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC調整欠陥、例えば、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC欠失などのヌル突然変異、または構成的に活性なALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkCキナーゼをコードするALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkCキメラ遺伝子座を同定することは、がん性または前がん性細胞集団からの細胞抽出物におけるALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkC活性についてアッセイすることを含む。いくつかの実施形態では、対象のがんもしくは前がん性細胞における上方調節欠陥もしくは下方調節欠陥などのALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC調整欠陥、例えば、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC欠失などのヌル突然変異、または構成的に活性なALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkCキナーゼをコードするALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkCキメラ遺伝子座を同定することは、がん性または前がん性細胞集団からのRNA集団におけるALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkC転写物蓄積についてアッセイすることを含む。いくつかの実施形態では、対象のがんもしくは前がん性細胞における上方調節欠陥もしくは下方調節欠陥などのALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC調整欠陥、例えば、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC欠失などのヌル突然変異、または構成的に活性なALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkCキナーゼをコードするALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkCキメラ遺伝子座を同定することは、がん性または前がん性細胞集団からの細胞(複数可)を含む細胞(複数可)または細胞集団におけるゲノムデオキシリボ核酸配列などの核酸配列を決定することを含む。
【0292】
いくつかの実施形態では、細胞内でALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkCキナーゼ活性のうちの少なくとも1つ、またはそれらの組み合わせを阻害するための方法であって、当該細胞を有効量のN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩と接触させることを含む、方法が提供される。いくつかの実施形態は、細胞を有効量のN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩と接触させることによって、細胞内でALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkCキナーゼ活性のうちの少なくとも1つ、またはそれらの組み合わせを阻害する方法を提供する。いくつかの実施形態は、細胞内でALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkCキナーゼ活性のうちの少なくとも1つ、またはそれらの組み合わせを阻害する方法であって、当該細胞をN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩である有効量の化合物と接触させることを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩は、本明細書で提供される薬学的組成物の形態で細胞に送達される。
【0293】
いくつかの実施形態は、対象においてALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkCキナーゼ活性のうちの少なくとも1つ、またはそれらの組み合わせを阻害する方法であって、当該対象に有効量のN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む本明細書で提供される薬学的組成物を投与することを含む、方法を提供する。
【0294】
いくつかの実施形態は、がんの治療を必要とする対象においてがんを治療する方法を提供し、方法は、当該対象に有効量のN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む本明細書で提供される薬学的組成物を投与することによって、当該対象においてALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC活性、またはそれらの組み合わせを阻害することを含む。
【0295】
いくつかの実施形態は、対象において非小細胞肺がん、甲状腺乳頭がん、神経芽細胞腫、膵臓がん、または結腸直腸がんを治療する方法であって、当該対象に有効量のN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む本明細書で提供される薬学的組成物を投与することを含む、方法を提供する。
【0296】
いくつかの実施形態は、対象において腫瘍を治療する方法を提供し、当該方法は、対象に有効量のN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む本明細書で提供される薬学的組成物を投与することを含む。
【0297】
いくつかの実施形態は、腫瘍が、対象における非小細胞肺がん、甲状腺乳頭がん、神経芽細胞腫、膵臓がん、または結腸直腸がんの存在によって引き起こされる、方法を提供する。いくつかの実施形態は、対象における腫瘍を含む細胞の1つ以上が、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkCキナーゼのうちの少なくとも1つを発現する遺伝子の存在について試験で陽性反応が出るか、または当該対象における腫瘍を含む細胞の1つ以上が、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkCキナーゼ活性のうちの少なくとも1つを示す、方法を提供する。
【0298】
いくつかの実施形態は、対象における腫瘍を含む細胞の1つ以上が、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkCキナーゼのうちの少なくとも1つを発現する遺伝子またはその断片を含む少なくとも1つの遺伝子再配列について試験で陽性反応が出る、方法を提供する。いくつかの実施形態は、細胞が、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkCキナーゼのうちの少なくとも1つについて試験で陽性反応が出る、そのような方法を提供する。いくつかの実施形態は、細胞が、ROS1キナーゼについて試験で陽性反応が出る、方法を提供する。いくつかの実施形態は、細胞が、TrkA、TrkB、およびTrkCキナーゼのうちの少なくとも1つについて試験で陽性反応が出る、方法を提供する。いくつかの実施形態は、細胞が、TrkAキナーゼについて試験で陽性反応が出る、方法を提供する。いくつかの実施形態は、細胞が、TrkBキナーゼについて試験で陽性反応が出る、方法を提供する。いくつかの実施形態は、細胞が、TrkCキナーゼについて試験で陽性反応が出る、そのような方法を提供する。
【0299】
いくつかの実施形態は、対象においてがんを治療する方法を提供し、方法は、(1)対象における腫瘍を含む1つ以上の細胞を、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkCキナーゼのうちの少なくとも1つの存在について試験することと、(2)当該1つ以上の細胞がALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkCキナーゼのうちの少なくとも1つについて試験で陽性反応が出る場合、対象に有効量のN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む本明細書で提供される薬学的組成物を投与することと、を含む。
【0300】
いくつかの実施形態は、対象においてがんを治療する方法を提供し、方法は、(1)対象における腫瘍を含む1つ以上の細胞を、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkCキナーゼのうちの少なくとも1つの存在について試験することと、(2)当該1つ以上の細胞が、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkCキナーゼのうちの少なくとも1つについて試験で陽性反応が出る場合、対象に有効量のN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む本明細書で提供される薬学的組成物を投与することと、を含む。
【0301】
いくつかの実施形態は、対象においてがんを治療する方法を提供し、当該対象における1つ以上のがん性細胞は、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkCキナーゼのうちの少なくとも1つを発現し、方法は、対象に有効量のN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む本明細書で提供される薬学的組成物を投与することを含む。
【0302】
いくつかの実施形態は、対象においてがんを治療する方法を提供し、当該対象における1つ以上のがん性細胞は、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkCキナーゼのうちの少なくとも1つを発現し、方法は、対象に有効量のN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む本明細書で提供される薬学的組成物を投与することを含む。
【0303】
いくつかの実施形態は、がんを有する対象を治療するための方法を提供し、当該対象からの腫瘍は、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC陽性、またはそれらの組み合わせであり、方法は、対象に有効量のN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む本明細書で提供される薬学的組成物を投与することを含む。
【0304】
いくつかの実施形態は、対象においてALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC陽性がん、またはそれらの組み合わせを有する対象を治療するための方法を提供し、方法は、対象に有効量のN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む本明細書で提供される薬学的組成物を投与することを含む。
【0305】
いくつかの実施形態は、がん対象を治療する方法であって、(a)がん対象における少なくとも1つの標的遺伝子の少なくとも1つの遺伝子変化の存在の認識を得ることであって、少なくとも1つの標的遺伝子が、ALK1、BDNF、NGF、NGFR、NTF3、NTF4、ROS1、SORT1、NTRK1、NTRK2、およびNTRK3から選択される、得ることと、(b)本明細書で提供される薬学的組成物を当該がん対象に投与することであって、当該薬学的組成物が、治療有効量のN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む、投与することと、を含む、方法を提供する。
【0306】
いくつかの実施形態は、がん対象を治療する方法であって、当該がん対象に治療有効量のN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む本明細書で提供される薬学的組成物を投与することを含む、方法を提供し、当該薬学的組成物の当該投与前に、当該がん対象が、ALK1、BDNF、NGF、NGFR、NTF3、NTF4、ROS1、SORT1、NTRK1、NTRK2、およびNTRK3から選択される少なくとも1つの標的遺伝子における少なくとも1つの遺伝子変化を有することが知られている。
【0307】
いくつかの実施形態は、対象においてがんを治療する方法であって、ALK1、BDNF、NGF、NGFR、NTF3、NTF4、ROS1、SORT1、NTRK1、NTRK2、およびNTRK3から選択される少なくとも1つの標的遺伝子における少なくとも1つの遺伝子変化を有することが知られている当該がん対象に、治療有効量のN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む本明細書で提供される薬学的組成物を投与することを含む、方法を提供する。
【0308】
いくつかの実施形態は、がん対象を治療する方法を提供し、当該がん対象は、少なくとも1つの標的遺伝子における少なくとも1つの遺伝子変化を有することが知られており、方法は、当該がん対象に治療有効量のN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む、薬学的組成物を投与することを含み、当該標的遺伝子は、ALK1、BDNF、NGF、NGFR、NTF3、NTF4、ROS1、SORT1、NTRK1、NTRK2、およびNTRK3から選択される。
【0309】
いくつかの実施形態は、がん対象を治療する方法を提供し、当該治療前に、当該対象は、少なくとも1つの標的遺伝子における少なくとも1つの遺伝子変化を有することが知られており、方法は、当該がん対象に治療有効量のN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む本明細書で提供される薬学的組成物を投与することを含み、当該標的遺伝子は、ALK1、BDNF、NGF、NGFR、NTF3、NTF4、ROS1、SORT1、NTRK1、NTRK2、およびNTRK3から選択される。
【0310】
いくつかの実施形態は、がん対象を治療する方法であって、当該がん対象に治療有効量のN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む本明細書で提供される薬学的組成物を投与することを含む、方法を提供し、当該薬学的組成物が当該対象に投与される前に、当該対象は、ALK1、BDNF、NGF、NGFR、NTF3、NTF4、ROS1、SORT1、NTRK1、NTRK2、およびNTRK3から選択される少なくとも1つの標的遺伝子における少なくとも1つの遺伝子変化を有することが知られている。
【0311】
いくつかの実施形態は、がん対象を治療するための方法であって、(a)ALK1、BDNF、NGF、NGFR、NTF3、NTF4、ROS1、SORT1、NTRK1、NTRK2、およびNTRK3から選択される少なくとも1つの標的遺伝子の少なくとも1つの遺伝子変化の存在の認識を得ることと、(b)当該対象に治療有効量のN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む本明細書で提供される薬学的組成物を投与することと、を含む、方法を提供する。
【0312】
いくつかの実施形態は、本明細書に記載される方法のいずれかを提供し、対象または対象は、がんに罹患しており、がんは、非小細胞肺がん、甲状腺乳頭がん、神経芽細胞腫、膵臓がん、および結腸直腸がんのうちの少なくとも1つから選択される。いくつかの実施形態は、対象または対象が、非小細胞肺がんに罹患している、本明細書に記載される方法のいずれかを提供する。いくつかの実施形態は、対象または対象が、甲状腺乳頭がんに罹患している、本明細書に記載される方法のいずれかを提供する。いくつかの実施形態は、対象または対象が、神経芽細胞腫に罹患している、本明細書に記載される方法のいずれかを提供する。いくつかの実施形態は、対象または対象が、膵臓がんに罹患している、本明細書に記載される方法のいずれかを提供する。いくつかの実施形態は、対象または対象が、結腸直腸がんに罹患している、本明細書に記載される方法のいずれかを提供する。
【0313】
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される薬学的組成物は、以下に記載される1つ以上の追加の抗がん剤と組み合わせて使用されてもよい。併用療法が使用される場合、1つ以上の追加の抗がん剤は、本明細書で提供される薬学的組成物と順次または同時に投与されてもよい。いくつかの実施形態では、追加の抗がん剤は、本明細書で提供される薬学的組成物の投与前に、哺乳動物(例えば、ヒト)に投与される。いくつかの実施形態では、追加の抗がん剤は、本明細書で提供される薬学的組成物の投与後に、哺乳動物に投与される。いくつかの実施形態では、追加の抗がん剤は、本明細書で提供される薬学的組成物の投与と同時に、哺乳動物(例えば、ヒト)に投与される。
【0314】
いくつかの実施形態は、抗血管新生剤およびシグナル伝達阻害剤からなる群から選択される1つ以上(好ましくは1つ~3つ)の抗がん剤、ならびに薬学的に許容される担体と組み合わせて、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の水和物、溶媒和物、および多形を含む、本明細書で提供されるある量の1つ以上の薬学的組成物を含む、ヒトを含む哺乳動物における異常な細胞成長の治療のための薬学的組成物に関し、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および併用抗がん剤の量は、全体として見たときに、当該異常な細胞成長を治療するのに治療上有効である。
【0315】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬学的組成物とともに使用される抗がん剤は、抗血管新生剤(例えば、腫瘍が新しい血管を生じさせるのを停止させる薬剤)である。抗血管新生剤の例としては、例えば、VEGF阻害剤、VEGFR阻害剤、TIE-2阻害剤、PDGFR阻害剤、アンジオポエチン阻害剤、PKC-ベータ阻害剤、COX-2(シクロオキシゲナーゼII)阻害剤、インテグリン(アルファ-v/ベータ-3)、MMP-2(マトリックス-メタロプロテイナーゼ2)阻害剤、およびMMP-9(マトリックス-メタロプロテイナーゼ9)阻害剤が挙げられる。好ましい抗血管新生剤としては、スニチニブ(Sutent(登録商標))、ベバシズマブ(Avastin(登録商標))、アキシチニブ(AG 13736)、SU 14813(Pfizer)、およびAG 13958(Pfizer)が挙げられる。
【0316】
追加の抗血管新生剤としては、バタラニブ(CGP 79787)、ソラフェニブ(Nexavar(登録商標))、ペガプタニブオクタソジウム(pegaptanib octasodium)(Macugen(登録商標))、バンデタニブ(Zactima(登録商標))、PF-0337210(Pfizer)、SU 14843(Pfizer)、AZD2171(AstraZeneca)、ラニビズマブ(Lucentis(登録商標))、Neovastat(登録商標)(AE941)、テトラチオモリブデータ(tetrathiomolybdata)(Coprexa(登録商標))、AMG706(Amgen)、VEGF Trap(AVE 0005)、CEP 7055(Sanofi-Aventis)、XL 880(Exelixis)、テラチニブ(BAY 57-9352)、およびCP-868,596(Pfizer)が挙げられる。
【0317】
他の抗血管新生剤としては、エンザスタウリン(LY317615)、ミドスタウリン(CGP41251)、ペリホシン(KRX0401)、テプレノン(Selbex(登録商標))およびUCN01(Kyowa Hakko)が挙げられる。
【0318】
本明細書に記載される1つ以上の薬学的組成物とともに使用することができる抗血管新生剤の他の例としては、セレコキシブ(Celebrex(登録商標))、パレコキシブ(Dynastat(登録商標))、デラコキシブ(SC 59046)、ルミラコキシブ(Preige(登録商標))、バルデコキシブ(Bextra(登録商標))、ロフェコキシブ(Vioxx(登録商標))、イグラチモド(Careram(登録商標))、IP 751(Invedus)、SC-58125(Pharmacia)、およびエトリコキシブ(Arcoxia(登録商標))が挙げられる。
【0319】
他の抗血管新生剤としては、エクシスリンド(Aptosyn(登録商標))、サルサレート(Amigesic(登録商標))、ジフルニサル(Dolobid(登録商標))、イブプロフェン(Motrin(登録商標))、ケトプロフェン(Orudis(登録商標))、ナブメトン(Relafen(登録商標))、ピロキシカム(Feldene(登録商標))、ナプロキセン(Aleve(登録商標)、Naprosyn(登録商標))、ジクロフェナク(Voltaren(登録商標))、インドメタシン(Indocin(登録商標))、スリンダク(Clinoril(登録商標))、トルメチン(Tolectin(登録商標))、エトドラク(Lodine(登録商標))、ケトロラク(Toradol(登録商標))、およびオキサプロジン(Daypro(登録商標))が挙げられる。
【0320】
他の抗血管新生剤としては、ABT510(Abbott)、アプラタスタット(apratastat)(TMI005)、AZD8955(AstraZeneca)、インサイクリニド(incyclinide)(Metastat(登録商標))、およびPCK3145(Procyon)が挙げられる。
【0321】
他の抗血管新生剤としては、アシトレチン(Neotigason(登録商標))、プレチデプシン(Aplidine(登録商標))、シレンギチド(EMD121974)、コンブレタスタチンA4(CA4P)、フェンレチニド(4HPR)、ハロフジノン(Tempostatin(登録商標))、Panzem(登録商標)(2-メトキシエストラジオール)、PF-03446962(Pfizer)、rebimastat(BMS 275291)、catumaxomab(Removab(登録商標))、レナリドマイド(Revlimid(登録商標))、スクアラミン(EVIZON(登録商標))、サリドマイド(Thalomid(登録商標))、Ukrain(登録商標)(NSC 631570)、Vitaxin(登録商標)(MEDI 522)、およびゾレドロン酸(Zometa(登録商標))が挙げられる。
【0322】
いくつかの実施形態では、抗がん剤は、いわゆるシグナル伝達阻害剤(例えば、細胞増殖、分化、および生存の基本プロセスを支配する調節分子が細胞内で伝達する手段を阻害する)である。シグナル伝達阻害剤としては、低分子、抗体、およびアンチセンス分子が挙げられる。シグナル伝達阻害剤としては、例えば、キナーゼ阻害剤(例えば、チロシンキナーゼ阻害剤またはセリン/トレオニンキナーゼ阻害剤)および細胞周期阻害剤が挙げられる。より具体的には、シグナル伝達阻害剤としては、例えば、ALK阻害剤、ROS1阻害剤、TrkA阻害剤、TrkB阻害剤、TrkC阻害剤、ファルネシルプロテイントランスフェラーゼ阻害剤、EGF阻害剤、ErbB-1(EGFR)、ErbB-2、pan erb、IGF1R阻害剤、MEK、c-Kit阻害剤、FLT-3阻害剤、K-Ras阻害剤、PI3キナーゼ阻害剤、JAK阻害剤、STAT阻害剤、Rafキナーゼ阻害剤、Akt阻害剤、mTOR阻害剤、P70S6キナーゼ阻害剤、WNT経路の阻害剤、およびいわゆる多標的キナーゼ阻害剤が挙げられる。
【0323】
好ましいシグナル伝達阻害剤としては、ゲフィチニブ(Iressa(登録商標))、セツキシマブ(Erbitux(登録商標))、エルロチニブ(Tarceva(登録商標))、トラスツズマブ(Herceptin(登録商標))、スニチニブ(Sutent(登録商標))、イマチニブ(Gleevec(登録商標))、およびPD325901(Pfizer)が挙げられる。
【0324】
本明細書で提供される1つ以上の薬学的組成物とともに使用され得るシグナル伝達阻害剤の追加の例としては、BMS 214662(Bristol-Myers Squibb)、ロナファルニブ(Sarasar(登録商標))、ペリトレキソール(AG 2037)、マツズマブ(EMD 7200)、ニモツズマブ(TheraCIM h-R3(登録商標))、パニツムマブ(Vectibix(登録商標))、バンデタニブ(Zactima(登録商標))、パゾパニブ(SB 786034)、ALT 110(Alteris Therapeutics)、BIBW 2992(Boehringer Ingelheim)、およびCervene(登録商標)(TP 38)が挙げられる。
【0325】
シグナル伝達阻害剤の他の例としては、PF-2341066(Pfizer)、PF-299804(Pfizer)、カネルチニブ(CI 1033)、ペルツズマブ(Omnitarg(登録商標))、ラパチニブ(Tycerb(登録商標))、ペリチニブ(EKB 569)、ミルテホシン(Miltefosin(登録商標))、BMS 599626(Bristol-Myers Squibb)、Lapuleucel-T(Neuvenge(登録商標))、NeuVax(登録商標)(E75がんワクチン)、Osidem(登録商標)(IDM 1)、ムブチニブ(TAK-165)、CP-724,714(Pfizer)、パニツムマブ(Vectibix(登録商標))、ラパチニブ(Tycerb(登録商標))、PF-299804(Pfizer)、ペリチニブ(EKB 569)、およびペルツズマブ(Omnitarg(登録商標))が挙げられる。
【0326】
シグナル伝達阻害剤の他の例としては、ARRY 142886(Array Biopharm)、エベロリムス(Certican(登録商標))、ゾタロリムス(Endeavor(登録商標))、テムシロリムス(Torisel(登録商標))、AP 23573(ARIAD)、およびVX 680(Vertex)が挙げられる。
【0327】
さらに、他のシグナル伝達阻害剤としては、XL 647(Exelixis)、ソラフェニブ(Nexavar(登録商標))、LE-AON(Georgetown University)、およびGI-4000(Globe Immmune)が挙げられる。
【0328】
他のシグナル伝達阻害剤としては、ABT 751(Abbott)、アルボシジブ(フラボピリドール)、BMS 387032(Bristol Myers)、EM 1421(Erimos)、インジスラム(E 7070)、セリシクリブ(CYC 200)、BIO 112(One Bio)、BMS 387032(Bristol-Myers Squibb)、PD 0332991(Pfizer)、AG 024322(Pfizer)、LOXO-101(Loxo Oncology)、クリゾチニブ、およびセリチニブが挙げられる。
【0329】
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される薬学的組成物は、古典的な抗新生物剤と一緒に使用される。典型的な抗新生物剤としては、ホルモン調節剤、例えば、ホルモン、抗ホルモン、アンドロゲンアゴニスト、アンドロゲンアンタゴニストおよび抗エストロゲン治療剤、ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤、遺伝子サイレンシング剤または遺伝子活性化剤、リボヌクレアーゼ、プロテオミクス、トポイソメラーゼI阻害剤、カンプトテシン誘導体、トポイソメラーゼII阻害剤、アルキル化剤、代謝拮抗剤、ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ-1(PARP-1)阻害剤、微小チューブリン阻害剤、抗生物質、植物由来紡錘体阻害剤、白金配位化合物、遺伝子治療剤、アンチセンスオリゴヌクレオチド、血管標的薬(VTA)、およびスタチンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0330】
任意に1つ以上の他の薬剤を有する本明細書で提供される1つ以上の薬学的組成物との併用療法において使用される古典的な抗新生物剤の例としては、グルココルチコイド、例えば、デキサメタゾン、プレドニゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、ヒドロコルチゾン、およびプロゲスチン、例えば、メドロキシプロゲステロン、メゲストロールアセテート(Megace)、ミフェプリストン(RU-486)、選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM、例えば、タモキシフェン、ラロキシフェン、ラソフォキシフェン、アフィモキシフェン、アルゾキシフェン、バゼドキシフェン、フィスペミフェン、オルメロキシフェン、オスペミフェン、テスミリフェン、トレミフェン、トリロスタン、およびCHF4227(Cheisi))、選択的エストロゲン受容体ダウンレギュレーター(SERD、例えば、フルベストラント)、エキセメスタン(Aromasin)、アナストロゾール(Arimidex)、アタメスタン、ファドロゾール、レトロゾール(Femara)、ゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH、一般に黄体形成ホルモン放出ホルモン[LHRH]とも称される)アゴニスト、例えば、ブセレリン(Suprefact)、ゴセレリン(Zoladex)、リュープロレリン(Lupron)およびトリプトレリン(Trelstar)、アバレリクス(Plenaxis)、ビカルタミド(Casodex)、シプロテロン、フルタミド(Eulexin)、メゲストロール、ニルタミド(Nilandron)、およびオサテロン、デュタステリド、エプリステリド、フィナステリド、セレノア・レペンス、PHL 00801、アバレリクス、ゴセレリン、リュープロレリン、トリプトレリン、ビカルタミド、タモキシフェン、エキセメスタン、アナストロゾール、ファドロゾール、ホルメスタン、レトロゾール、ならびにこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0331】
本明細書で提供される薬学的組成物と組み合わせて使用される古典的な抗新生物剤の他の例としては、スベロラニリドヒドロキサム酸(SAHA、Merck Inc./Aton Pharmaceuticals)、デプシペプチド(FR901228またはFK228)、G2M-777、MS-275、ピバロイルオキシメチルブチレート、およびPXD-101;Onconase(ランピルナーゼ)、PS-341(MLN-341)、Velcade(ボルテゾミブ)、9-アミノカンプトテシン、ベロテカン、BN-80915(Roche)、カンプトテシン、ジフロモテカン、エドテカリン、エキサテカン(Daiichi)、ギマテカン、10-ヒドロキシカンプトテシン、イリノテカンHCl(Camptosar)、ラルトテカン、Orathecin(ルビテカン、Supergen)、SN-38、トポテカン、カンプトテシン、10-ヒドロキシカンプトテシン、9-アミノカンプトテシン、イリノテカン、SN-38、エドテカリン、トポテカン、アクラルビシン、パクリタキセル、アモナフィド、アムルビシン、アナマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エルサミトルシン、エピルビシン、エトポシド、イダルビシン、ガラルビシン、ヒドロキシカルバミド、ネモルビシン、ノバントロン(ミトキサントロン)、ピラルビシン、ピクサントロン、プロカルバジン、レベッカマイシン、ソブゾキサン、タフルポシド、バルルビシン、Zinecard(デキサゾキサン)、ナイトロジェンマスタードN-オキシド、シクロホスファミド、AMD-473、アルトレタミン、AP-5280、アパジクオン、ブロスタリシン、ベンダムスチン、ブスルファン、カルボコン、カルムスチン、クロラムブシル、ダカルバジン、エストラムスチン、フォテムスチン、グルホスファミド、イフォスファミド、KW-2170、ロムスチン、マフォスファミド、メクロレタミン、メルファラン、ミトブロニトール、ミトラクトール、マイトマイシンC、ミトキサントロン、ニムスチン、ラニムスチン、テモゾロミド、チオテパ、および白金配位アルキル化化合物、例えば、シスプラチン、Paraplatin(カルボプラチン)、エプタプラチン、ロバプラチン、ネダプラチン、Eloxatin(オキサリプラチン、Sanofi)、ストレプトゾシン、サトラプラチン、ならびにこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0332】
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される薬学的組成物は、ジヒドロ葉酸レダクターゼ阻害剤(例えば、メトトレキセートおよびNeuTrexin(トリメトレキセート))、プリンアンタゴニスト(例えば、6-メルカプトプリンリボシド、メルカプトプリン、6-チオグアニン、クラドリビン、クロファラビン(Clolar)、フルダラビン、ネララビン、およびラルチトレキセド)、ピリミジンアンタゴニスト(例えば、5-フルオロウラシル(5-FU)、Alimta(プレメトレキセド二ナトリウム、LY231514、MTA)、カペシタビン(Xeloda(登録商標))、シトシンアラビノシド、Gemzar(登録商標)(ゲムシタビン、Eli Lilly)、Tegafur(UFT OrzelまたはUforal、およびテガフール、ギメスタット、およびオトスタットのTS-1配合物を含む)、ドキシフルリジン、カルモフール、シタラビン(オクホスフェート、リン酸ステアレート、徐放性およびリポソーム形態を含む)、エノシタビン、5-アザシチジン(Vidaza)、デシタビン、およびエチニルシチジン)、および他の代謝物、例えば、エフロルニチン、ヒドロキシ尿素、ロイコボリン、ノラトレキセド(Thymitaq)、トリアピン、トリメトレキセート、N-(5-[N-(3,4-ジヒドロ-2-メチル-4-オキソキナゾリン-6-イルメチル)-N-メチルアミノ]-2-テノイル)-L-グルタミン酸、AG-014699(Pfizer Inc.)、ABT-472(Abbott Laboratories)、INO-1001(Inotek Pharmaceuticals)、KU-0687(KuDOS Pharmaceuticals)、およびGPI 18180(Guilford Pharm Inc)、ならびにこれらの組み合わせと一緒に使用される。
【0333】
任意に1つ以上の他の薬剤を有する本明細書で提供される1つ以上の薬学的組成物との併用療法において使用される古典的な抗新生物細胞毒性剤の他の例としては、Abraxane(Abraxis BioScience,Inc.)、Batabulin(Amgen)、EPO906(Novartis)、Vinflunine(Bristol-Myers Squibb Company)、アクチノマイシンD、ブレオマイシン、マイトマイシンC、ネオカルジノスタチン(Zinostatin)、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ビノレルビン(Navelbine)、ドセタキセル(Taxotere)、Ortataxel、パクリタキセル(Taxoprexin、DHA/パクリタキセルコンジュゲートを含む)、シスプラチン、カルボプラチン、Nedaplatin、オキサリプラチン(Eloxatin)、Satraplatin、Camptosar、カペシタビン(Xeloda)、オキサリプラチン(Eloxatin)、Taxotereアリトレチノイン、Canfosfamide(Telcyta(登録商標))、DMXAA(Antisoma)、イバンドロン酸、L-アスパラギナーゼ、ペガスパルガーゼ(Oncaspar(登録商標))、Efaproxiral(Efaproxyn(登録商標)-放射線療法)、ベキサロテン(Targretin(登録商標))、Tesmilifene(DPPE-細胞毒性剤の有効性を高める)、Theratope(登録商標)(Biomira)、Tretinoin(Vesanoid(登録商標))、チラパザミン(Trizaone(登録商標))、モテキサフィンガドリニウム(Xcytrin(登録商標))、Cotara(登録商標)(mAb)、およびNBI-3001(Protox Therapeutics)、ポリグルタメート-パクリタキセル(Xyotax(登録商標))、ならびにこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0334】
任意に1つ以上の他の薬剤を有する本明細書で提供される1つ以上の薬学的組成物との併用療法において使用される古典的な抗新生物剤のさらなる例としては、Advexin(ING 201)、TNFerade(GeneVec、放射線療法に応答してTNFアルファを発現する1つ以上の化合物)、RB94(Baylor College of Medicine)、Genasense(Oblimersen、Genta)、Combretastatin A4P(CA4P)、Oxi-4503、AVE-8062、ZD-6126、TZT-1027、Atorvastatin(Lipitor、Pfizer Inc.)、Provastatin(Pravachol、Bristol-Myers Squibb)、Lovastatin(Mevacor、Merck Inc.)、Simvastatin(Zocor、Merck Inc.)、Fluvastatin(Lescol、Novartis)、Cerivastatin(Baycol、Bayer)、Rosuvastatin(Crestor、AstraZeneca)、Lovostatin、Niacin(Advicor、Kos Pharmaceuticals)、Caduet、Lipitor、トルセトラピブ、およびこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0335】
いくつかの実施形態は、そのような治療を必要とするヒトにおける乳がんの治療のための方法に関する。いくつかの実施形態では、方法は、例えば、当該ヒトに、トラスツズマブ、タモキシフェン、ドセタキセル、パクリタキセル、カペシタビン、ゲムシタビン、ビノレルビン、エキセメスタン、レトロゾール、およびアナストロゾールからなる群から選択される1つ以上(好ましくは1つ~3つ)の抗がん剤と組み合わせて、ある量の本明細書で提供される1つ以上の薬学的組成物を投与することを含む。
【0336】
いくつかの実施形態は、1つ以上(好ましくは1つ~3つ)の抗がん剤と組み合わせて、ある量の本明細書で提供される1つ以上の薬学的組成物を投与することによって、そのような治療を必要とする、ヒトなどの哺乳動物における結腸直腸がんを治療する方法を提供する。特定の抗がん剤の例としては、例えば、FOLFOX、5-フルオロウラシル(5-FU)またはカペシタビン(Xeloda)、ロイコボリンおよびオキサリプラチン(エロキサチン)の組み合わせなどの、補助化学療法において典型的に使用されるものが挙げられる。特定の抗がん剤のさらなる例としては、例えば、FOLFOXまたはベバシズマブ(Avastin)と組み合わせたFOLFOX、5-FUまたはカペシタビン、ロイコボリンおよびイリノテカン(Camptosar)の組み合わせであるFOLFIRIなどの、転移性疾患のための化学療法において典型的に使用されるものが挙げられる。さらなる例としては、17-DMAG、ABX-EFR、AMG-706、AMT-2003、ANX-510(CoFactor)、アプリジン(プリチデプシン、Aplidin)、Aroplatin、アキシチニブ(AG-13736)、AZD-0530、AZD-2171、バチルス・カルメット・ゲラン(BCG)、ベバシズマブ(Avastin)、BIO-117、BIO-145、BMS-184476、BMS-275183、BMS-528664、ボルテゾミブ(Velcade)、C-1311(Symadex)、カンツズマブ・メルタンシン、カペシタビン(Xeloda)、セツキシマブ(Erbitux)、クロファラビン(Clofarex)、CMD-193、コンブレタスタチン、Cotara、CT-2106、CV-247、デシタビン(Dacogen)、E-7070、E-7820、エドテカリン、EMD-273066、エンザスタウリン(LY-317615)エポチロンB(EPO-906)、エルロチニブ(Tarceva)、フラボピリドール、GCAN-101、ゲフィチニブ(Iressa)、huA33、huC242-DM4、イマチニブ(Gleevec)、インジスラム、ING-1、イリノテカン(CPT-11、Camptosar)ISIS 2503、イクサベピロン、ラパチニブ(Tykerb)、mapsumumab(HGS-ETR1)、MBT-0206、MEDI-522(Abregrin)、マイトマイシン、MK-0457(VX-680)、MLN-8054、NB-1011、NGR-TNF、NV-1020、オブリメルセン(Genasense、G3139)、OncoVex、ONYX 015(CI-1042)、オキサリプラチン(Eloxatin)、パニツムマブ(ABX-EGF、Vectibix)、ペリチニブ(EKB-569)、ペメトレキセド(Alimta)、PD-325901、PF-0337210、PF-2341066、RAD-001(Everolimus)、RAV-12、レスベラトロール、Rexin-G、S-1(TS-1)、セリシクリブ、SN-38リポソーム、スチボグルコン酸ナトリウム(SSG)、ソラフェニブ(Nexavar)、SU-14813、スニチニブ(Sutent)、テムシロリムス(CCI 779)、テトラチオモリブデン酸塩、サリドマイド、TLK-286(Telcyta)、トポテカン(Hycamtin)、トラベクテイン(Yondelis)、バタリナブ(PTK-787)、ボリノスタット(SAHA、Zolinza)、WX-UK1、およびZYC300が挙げられ、併用抗がん剤の量とともに活性薬剤の量は、結腸直腸がんの治療に有効である。
【0337】
いくつかの実施形態は、カペシタビン(Xeloda)、インターフェロンアルファ、インターロイキン-2、ベバシズマブ(Avastin)、ゲムシタビン(Gemzar)、サリドマイド、セツキシマブ(Erbitux)、バタラニブ(PTK-787)、Sutent、AG-13736、SU-11248、Tarceva、Iressa、Lapatinib、およびGleevecからなる群から選択される1つ以上(好ましくは1つ~3つ)の抗がん剤と組み合わせて、ある量の本明細書で提供される薬学的組成物をヒトに投与することを含む、そのような治療を必要とするヒトにおける腎細胞がんの治療のための方法を提供し、併用抗がん剤の量とともに活性薬剤の量は、腎細胞がんを治療するのに有効である。
【0338】
いくつかの実施形態は、インターフェロンアルファ、インターロイキン-2、テモゾロマイド(Temodar)、ドセタキセル(Taxotere)、パクリタキセル、ダカルバジン(DTIC)、カルムスチン(BCNUとしても知られている)、Cisplatin、ビンブラスチン、タモキシフェン、PD-325,901、Axitinib、ベバシズマブ(Avastin)、サリドマイド、ソラフェニブ、バタラニブ(PTK-787)、Sutent、CpG-7909、AG-13736、Iressa、Lapatinib、およびGleevecからなる群から選択される1つ以上(好ましくは1つ~3つ)の抗がん剤と組み合わせて、ある量の本明細書で提供される薬学的組成物をヒトに投与することを含む、そのような治療を必要とするヒトにおける黒色腫の治療のための方法を提供し、併用抗がん剤の量とともに本明細書で提供される薬学的組成物の量は、黒色腫を治療するのに有効である。
【0339】
いくつかの実施形態は、カペシタビン(Xeloda)、ベバシズマブ(Avastin)、ゲムシタビン(Gemzar)、ドセタキセル(Taxotere)、パクリタキセル、プレメトレキセド二ナトリウム(Alimta)、Tarceva、Iressa、Vinorelbine、Irinotecan、Etoposide、Vinblastine、およびParaplatin(カルボプラチン)からなる群から選択される1つ以上(好ましくは1つ~3つ)の抗がん剤と組み合わせて、ある量の本明細書で提供される1つ以上の薬学的組成物をヒトに投与することを含む、そのような治療を必要とするヒトにおける肺がんの治療のための方法を提供し、併用抗がん剤の量とともに活性薬剤の量は、肺がんを治療するのに有効である。
【0340】
ALK1、BDNF、NGF、NGFR、NTF3、NTF4、ROS1、SORT1、NTRK1、NTRK2、およびNTRK3から選択される、がん対象の少なくとも1つの標的遺伝子における少なくとも1つの遺伝子変化の存在は、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、およびTrkCバイオマーカーのうちの少なくとも2つ、3つ、4つ、または全てに結合する1つ以上の抗体を含むアッセイの使用によって検出され得る。生物学的試料において検出される1つ以上の分子変化は、バイオマーカーのうちの少なくとも2つ、少なくとも3つ、または少なくとも4つに関与し得る。生物学的試料における1つ以上の分子変化の存在の認識は、生物学的試料を、バイオマーカーに特異的な1つ以上の抗体またはその断片と接触させることを含むアッセイから得てもよい。いくつかの例では、特異的抗体は、モノクローナル抗体である。いくつかの例では、特異的抗体は、D5F3(登録商標)、D4D5(登録商標)、C17F1(登録商標)、およびそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む。いくつかの例では、生物学的試料は、特異的抗体のうちの1つ以上と同時に接触させる。いくつかの例では、生物学的試料は、特異的抗体と順次に接触させる。いくつかの例では、1つ以上の分子変化は、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、およびTrkCバイオマーカーのうちの1つ以上の発現の上昇をもたらす。いくつかの例では、1つ以上の分子変化の認識は、1つ以上のバイオマーカーの発現が上昇しているかを決定することが、(a)生物学的試料における1つ以上のバイオマーカーの発現レベルを決定することと、(b)決定された発現レベルを参照発現レベルと比較することと、を含む、アッセイから得られる。
【0341】
本明細書で使用される場合、「参照レベル」という用語は、対照者または対象における標的バイオマーカー(複数可)の既知の発現レベルを指す。いくつかの例では、参照発現レベルは、健常者または対象における標的バイオマーカー(複数可)の発現レベルである。いくつかの例では、参照発現レベルは、健康な対照細胞の集団における標的バイオマーカー(複数可)の発現レベルである。いくつかの例では、参照発現レベルは、1つ以上の分子変化を有すると以前に決定された対照者または対象における標的バイオマーカー(複数可)の発現レベルである。いくつかの例では、参照発現レベルは、1つ以上の分子変化を有すると以前に決定された対照の細胞の集団における標的バイオマーカー(複数可)の発現レベルである。
【0342】
いくつかの例では、1つ以上の分子変化の認識は、抗体ベースのアッセイから得られる。抗体ベースのアッセイは、一般的には任意の抗体ベースのアッセイであり得、例えば、ELISA、免疫組織化学、ウェスタンブロッティング、質量分析、フローサイトメトリー、タンパク質マイクロアレイ、免疫蛍光、および多重検出アッセイであり得る。いくつかの例では、抗体ベースのアッセイは、免疫組織化学分析を含む。
【0343】
いくつかの例では、対象のがんもしくは前がん性膵臓細胞における上方調節欠陥もしくは下方調節欠陥などのALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC調整欠陥、例えば、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC欠失などのヌル突然変異、または構成的に活性なALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkCキナーゼをコードするALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkCキメラ遺伝子座を同定することは、膵臓がん性または前がん性細胞集団からの細胞抽出物におけるALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkC活性についてアッセイすることを含む。いくつかの例では、対象のがんもしくは前がん性膵臓細胞における上方調節欠陥もしくは下方調節欠陥などのALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC調整欠陥、例えば、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC欠失などのヌル突然変異、または構成的に活性なALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkCキナーゼをコードするALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkCキメラ遺伝子座を同定することは、膵臓がん性または前がん性細胞集団からのRNA集団におけるALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkC転写物蓄積についてアッセイすることを含む。いくつかの例では、対象のがんもしくは前がん性膵臓細胞における上方調節欠陥もしくは下方調節欠陥などのALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC調整欠陥、例えば、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC欠失などのヌル突然変異、または構成的に活性なALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkCキナーゼをコードするALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkCキメラ遺伝子座を同定することは、膵臓がん性または前がん性細胞集団からの細胞(複数可)を含む細胞(複数可)または細胞集団におけるゲノムデオキシリボ核酸配列などの核酸配列を決定することを含む。
【0344】
本明細書で使用される「マイクロアレイ」という用語は、他の分子種または抗体を結合することができる固体支持体上に載置されたアレイ要素(例えば、組織試料などの対象からの生物学的試料の小さな試料)の規則正しい配置を意味する。アレイ要素は、好ましくは少なくとも1つ以上の異なるアレイ要素が存在するように配置される。
【0345】
本明細書で使用される「固体支持体」という用語は、例えば、タンパク質および核酸などの様々な成分が物理的に付着し、それにより成分を固定化する十分理解された固体材料を意味する。本明細書で使用される「固体支持体」という用語は、非液体物質を意味する。固体支持体は、膜、シート、ゲル、ガラス、プラスチック、または金属であり得るが、これらに限定されない。固定化成分は、例えば、共有結合によって、ならびに/または水素結合相互作用、疎水性引力、およびイオン力などの非共有引力を介して固体支持体と会合され得る。
【0346】
いくつかの例では、本明細書で提供される方法に好適なマイクロアレイは、少なくとも1、2、4、6、8、10スポット/cm2、好ましくは少なくとも10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、より好ましくは少なくとも210、220、230、250、275、300、325、350、375、400、425、450、475、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、1000、2000、3000、4000、5000、6000、7000、8000、または9000スポット/cm2の密度を有する。
【0347】
いくつかの例では、アレイ上のスポットが各々異なる種のバイオマーカーを表し得ること、またはアレイ上の複数のスポットが同じ種のバイオマーカーを表し得ることが企図されている。いくつかの例では、スポットは、各々異なる同一性または特性のアレイ要素を表す。
【0348】
いくつかの例では、本開示のこの態様および他の態様による方法の実施は、投与ステップの前に、第2の分析アッセイから対象のがんにおける遺伝的変化の認識を得ることをさらに含む。第2の分析アッセイは、一般に、当業者に知られている任意の分析アッセイであり得、例えば、抗体ベースのアッセイ、ヌクレオチドベースのアッセイ、または酵素活性アッセイであり得る。好適な第2の分析アッセイの非限定的な例には、キャピラリー電気泳動、核酸配列決定、ポリペプチド配列決定、制限消化、核酸増幅ベースのアッセイ、核酸ハイブリダイゼーションアッセイ、比較ゲノムハイブリダイゼーション、リアルタイムPCR、定量的逆転写PCR(qRT-PCR)、PCR-RFLPアッセイ、HPLC、質量分析ジェノタイピング、蛍光インサイチュハイブリダイゼーション(FISH)、次世代シーケンシング(NGS)、およびキナーゼ活性アッセイが含まれる。好適な第2の分析アッセイの他の例には、ELISA、免疫組織化学、ウェスタンブロッティング、質量分析、フローサイトメトリー、タンパク質マイクロアレイ、免疫蛍光、および多重検出アッセイが含まれる。
【0349】
いくつかの例では、本明細書に記載される融合遺伝子または遺伝子産物などの1つ以上の分子変化をもたらす染色体再編成を同定するために、FISH分析が使用される。例えば、FISHを行うために、第1の検出可能な標識でタグ付けされた少なくとも1つの第1のプローブは、遺伝子の1つ以上のエクソンにおけるように、融合遺伝子の第1の遺伝子を標的とするように設計することができ、第2の検出可能な標識でタグ付けされた少なくとも1つの第2のプローブは、遺伝子の1つ以上のエクソン(例えば、チロシンキナーゼドメインを含むタンパク質の部分を含むエクソン)におけるように、融合遺伝子の第2の遺伝子を標的とするように設計することができる。少なくとも1つの第1のプローブおよび少なくとも1つの第2のプローブは、融合遺伝子または遺伝子産物を保有しない対象と比較して、融合を保有する対象において互いにより近いであろう。いくつかの例では、本明細書で提供される方法によって選択された対象を評価するために、FISHアッセイの変形、例えば、「Break-apart FISH」が使用される。この方法によって、融合ジャンクションを標的とする少なくとも1つのプローブ、ならびに例えば、遺伝子の1つ以上のエクソンおよびまたはイントロンで、融合の対象遺伝子を標的とする少なくとも1つのプローブが利用される。正常細胞では、両方のプローブが観察され(または遺伝子融合の2つの遺伝子の近接による二次色が観察され)、転座が起こる場合、単一遺伝子プローブのみが観察されるか、またはプローブを観察する当業者が関連する遺伝子融合または欠失が試料に存在することを決定することができるように、異なる色を有するプローブが分離されるであろう。一般的に、FISHアッセイは、スライド上に配置されるホルマリン固定、パラフィン包埋組織切片を使用して行われる。組織試料切片からのDNAは、一本鎖形態に変性され、その後、当業者に知られている方法および技法を使用して設計および調製することができる適切なDNAプローブとハイブリダイズさせる。ハイブリダイゼーション後、任意の未結合プローブは、一連の洗浄によって除去してもよく、細胞の核は、青色に蛍光するDNA特異的染料であるDAPI(4’,6ジアミジノ-2-フェニルインドール)で対比染色される。プローブ(複数可)のハイブリダイゼーションは、適切な励起および発光フィルターを備えた蛍光顕微鏡を使用して観察され、蛍光シグナルの可視化を可能にする。
【0350】
例えば、ALK遺伝子座が関与する複数の種類の再配列を検出するために、Break-apart FISHアッセイが使用され得る。この方法では、非小細胞肺がん(NSCLC)を有する一部の対象からの腫瘍細胞は、緑(FITC)、赤(Texas red)、および青(4’,6-ジアミジノ-2-フェニルインドール)を、デュアル(赤/緑)およびトリプル(青、赤、緑)バンドパスフィルターとして含む単一干渉フィルターセットを使用して検出されるALK陽性FISHパターンを表示する。ALK遺伝子の融合は、分割されたオレンジおよび緑のシグナル、単一のオレンジのシグナル、または単一のオレンジおよび単一の緑のシグナルとして可視化される。
【0351】
上記と同じ方法を使用するとがん対象に由来する生物学的試料中のROS1、TrkA、TrkBおよびTrkCに関する関連分子は変化するが、標的分子変化に適した方法で、および当業者によって容易に決定することができるように、アッセイにおいて使用される試薬、プローブ、および他の材料を変更することができる。
【0352】
当該技術分野で知られているFISH方法の他の変形は、本明細書で提供される方法に従って選択された対象を評価するのに適している。
【0353】
本明細書で提供される方法のいくつかの例では、がんは、未分化大細胞リンパ腫(ALCL)、結腸直腸がん(CRC)、胆管がん、胃がん、神経膠芽腫(GBM)、平滑筋肉腫、黒色腫、非小細胞肺がん(NSCLC)、扁平上皮肺がん、神経芽細胞腫(NB)、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がん、甲状腺髄様がん、乳がん、および甲状腺乳頭がんからなる群から選択される。いくつかの例では、1つ以上の分子変化の存在の認識が、複数の生物学的試料に対して同時に行われたアッセイから得られる、そのような方法が提供される。いくつかの例では、複数の生物学的試料は、多重試験プラットフォームにおいてアッセイされ得る。
【0354】
本明細書で使用される場合、「多重試験プラットフォーム」という用語は、1つ以上の反応混合物、懸濁液、または検出反応物を含めるための任意の好適な手段を包含することを意図している。そのようなものとして、多くのスクリーニング事象の結果は、1つの表面上にまとめることができ、複数の実験を同時に行うために複数の要素または部分を有するか、またはこれらからなる「多重試験プラットフォーム」をもたらす。「多重試験プラットフォーム」という用語は、タンパク質チップ、マイクロタイタープレート、マルチウェルプレート、マイクロカード、試験管、ペトリプレート、トレイ、スライドなどを包含することを意図している。いくつかの例では、多重化は、複数の別々の生物学的試料の各々において複数のスクリーニング事象を同時に実施することをさらに含むことができる。例えば、分析された生物学的試料の数は、(実施例2でより詳細に記載されるように)スライド上のスポットの数および各スポットにおいて実施された試験の数に基づき得る。別の例では、分析された生物学的試料の数は、マルチウェルプレートにおけるウェルの数および各ウェルにおいて実施された試験の数に基づき得る。例えば、6ウェル、12ウェル、24ウェル、48ウェル、96ウェル、384ウェル、1536ウェル、または3456ウェルのマイクロタイタープレートは、本開示方法において有用であり得るが、当業者によって、各マイクロタイターウェルが対象生物学的試料を含む必要はないことが理解されるであろう。マイクロタイタープレートのサイズおよび各ウェルにおける対象生物学的試料の数に応じて、非常に多数の試験を同時に実行することができる。マイクロスライドに関する実施例2では多重化が例示されているが、多重化には他のフォーマットを使用することができることが理解されるであろう。
【0355】
いくつかの例では、複数の生物学的試料が少なくとも6、12、24、48、96、200、384、400、500、1000、1250、1500、または3000個の試料を含む、そのような方法が提供される。
【0356】
いくつかの例では、1つ以上の分子変化が、遺伝子突然変異、遺伝子増幅、遺伝子再編成、一塩基多様性(SNV)、欠失、挿入、InDel突然変異、一塩基点突然変異(SNP)、エピジェネティックな変化、スプライシングバリアント、RNA/タンパク質過剰発現、および異常なRNA/タンパク質発現から選択される、そのような方法が提供される。いくつかの例では、遺伝的変化がバイオマーカー遺伝子のコード配列内の異種核酸配列の挿入を含む、そのような方法が提供される。いくつかの例では、挿入が融合ペプチドをコードするキメラ核酸配列を形成する、そのような方法が提供される。
【0357】
いくつかの例では、1つ以上の分子変化の認識を得ることが、1つ以上の分子変化を含む核酸配列および/またはアミノ酸配列を決定することをさらに含む、そのような方法が提供される。いくつかの例では、選択されたがん対象腫瘍からの1つ以上の分子変化を含む核酸配列が配列決定される。いくつかの例では、配列は、次世代シーケンシング方法によって決定される。
【0358】
いくつかの実施形態は、がんを治療、その症状を改善、またはその発症を予防もしくは遅延するために一般に投与される放射線療法などの、1つ以上の化学療法剤または放射線療法と組み合わせた、治療有効量のN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つのポリマーを含む、薬学的組成物を提供する。そのような薬剤には、抗エストロゲン剤、抗アンドロゲン剤およびアロマターゼ阻害剤などの抗ホルモン剤、トポイソメラーゼI阻害剤、トポイソメラーゼII阻害剤、微小管を標的とする薬剤、プラチナ(platin)系薬剤、アルキル化剤、DNA損傷剤もしくは挿入剤、抗新生物代謝拮抗剤、他のキナーゼ阻害剤、他の抗血管新生剤、キネシン阻害剤、治療用モノクローナル抗体、mTOR阻害剤、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、ならびに低酸素応答の阻害剤が含まれ得るが、これらに限定されない。
【0359】
いくつかの実施形態は、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩および1つ以上の化学療法剤を含む本明細書で提供される薬学的組成物を、抗がん療法における同時、別々、または順次の使用のための組み合わされた調製物として含む、製品またはキットを提供する。
【0360】
いくつかの実施形態は、本明細書に記載される方法のいずれかを含み、当該がんは、非小細胞肺がん、甲状腺乳頭がん、神経芽細胞腫、膵臓がん、および結腸直腸がんから選択される。いくつかの実施形態は、本明細書に記載される方法のいずれかであり、当該がんは、非小細胞肺がんである。いくつかの実施形態は、本明細書に記載される方法のいずれかを含み、当該がんは、甲状腺乳頭がんである。いくつかの実施形態は、本明細書に記載される方法のいずれかを含み、当該がんは、神経芽細胞腫である。いくつかの実施形態は、本明細書に記載される方法のいずれかを含み、当該がんは、膵臓がんである。いくつかの実施形態は、本明細書に記載される方法のいずれかを含み、当該がんは、結腸直腸がんである。
【0361】
いくつかの実施形態は、医薬品としての使用のための本明細書で提供される薬学的組成物のいずれかに関する。いくつかの実施形態は、異常な細胞成長の治療のための医薬品の製造のための、本明細書で提供される薬学的組成物のいずれかの使用に関する。
【実施例】
【0362】
本明細書で使用される成分の量、反応条件などを表す全ての数字は、「約」という用語によって全ての例において修正されているものと理解されるべきである。したがって、反対の指示がない限り、本明細書に記載される数値パラメータは、得ようとする所望の特性に応じて変動し得る近似である。最低限でも、本出願の優先権を主張する任意の出願における任意の特許請求の範囲と同等の原理の適用を限定する試みとしてではなく、各数値パラメータは、有効桁の数および通常の丸めアプローチを考慮して解釈されるべきである。
【0363】
当業者によって理解されるように、記載された説明を提供することに関してなどのあらゆる全ての目的のために、本明細書で提供される全ての範囲はまた、あらゆる全ての可能な部分範囲およびその部分範囲の組み合わせを包含する。列挙されたいずれの範囲も、十分に記述されており、同じ範囲を少なくとも半分、3分の1、4分の1、5分の1、10分の1などに分解できると容易に認識することができる。非限定的な例として、本明細書で説明する各範囲は、下3分の1、中3分の1および上3分の1などに容易に分解することができる。当業者には理解されるように、「~まで(up to)」、「少なくとも(at least)」、「より大きい(greater than)」、「より小さい(less than)」などの全ての言語は、列挙された数字を含み、上述したように、その後、部分範囲に分解することができる範囲を指す。最後に、当業者によって理解されるように、範囲は、各対象部材を含む。したがって、例えば、1~3個のものを有する群は、1個、2個または3個のものを有する群を指す。同様に、1~5個のものを有する群は、1、2、3、4、または5個のものなどを有する群を指す。
【0364】
以下の例では、以下の略語が使用される場合がある。
「PVPVA64」は、6:4の重量対重量比での1-ビニル-2-ピロリドンと酢酸ビニルとのコポリマーを意味する。
【0365】
実施例1:N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドの溶解度の研究
【0366】
N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドの溶解度を、流動床コーティングプロセスの使用に適していることが当業者に知られているいくつかの溶媒および溶媒の混合物で評価した。溶液は全て、1mLの溶媒当たり約170mgのN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドで調製した。溶液は、80/20のアセトン/水、95/5のアセトン/水、90/10のアセトン/水、メチルエチルケトン、アセトン、および40℃のメタノールを含んだ。アセトン/水の溶液は、24時間でmg/mL超のN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドの溶解度を提供した。全てのアセトン/水の溶液は、30分以内に完全に溶解するようであった。実験室の温度を監視し、それは試験中の時刻とともに変動して17℃~25℃の範囲であった。
【0367】
実施例2:噴霧乾燥プロセスにおける使用のためのN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドの溶液の研究
【0368】
重量比80/20、90/10、および95/5のアセトン/水の混合物、ならびに10重量%のN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドおよび2.5重量%のPVP-VAの固形分のN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドを含む、3つの溶液を調製した。添加の順序は、ポリマーをアセトンと水との混合物に添加し、次に、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドを添加することであった。全ての溶媒系について、ポリマーは直ちに溶解し、無色透明の溶液が残った。N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドの添加後、固体を完全に溶解させ、溶液中に濁りまたは可視の沈殿物のない均一な金色をもたらすのに数分間の撹拌が必要であった。次に、これらの溶液をステンレス鋼の容器に移し、溶媒の蒸発を予防するために密封し、25℃の制御された環境に置いた。標的12.5重量%のN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドでの、80/20w/wのアセトン/水の混合物の別の溶液を調製し、制御された5℃の環境に置いた。0、1、2、3、および7日目の特定の時間間隔で、各溶液を外観について監視した。25℃の条件で保管した試料も試料採取し、各時点での純度を試験した。
【0369】
7日間を通して、試料のいずれにも外観の観察可能な変化はなかった。全ての試料は均一な金色に留まり、溶液中に濁りまたは可視の沈殿物はなかった。
【0370】
結果は、初期試料が最小数および量の不純物を有し、それが25℃で7日間を通して、ほぼ成長を示さないことを示した。いずれの個々の不純物も、0.15%の面積は超えず、3つ全ての溶媒系の総不純物は、0.30%以下の面積に留まった。相対保持時間1.10での不純物が、研究に使用したN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドにおいて同定され、保管時間の関数として成長したが、7日後に0.15%未満の面積に留まった。N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド対照に対する新たなピークが、相対保持時間1.35で同定された。このピークは、定量限界(LOQ)未満で開始ししたが、時間とともに着実に増加し、7日目の時点で定量化可能であるまでになった。最後に、相対保持時間2.78で同定されたシグナルは、いくつかの試料について定量化可能なレベルで観察されたが、他の試料については観察されず、しかしながら、これが時間に関して上昇する傾向の兆候はなかった。結果の概要を
図1に示し、図中、「活性」は、所与の時点での溶液中の-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドの量を表す。
【0371】
相対保持時間1.10での不純物の成長速度は、3つ全ての溶媒系において一定であったが、不純物のサイズは、80/20のアセトン/水の溶液で最小化されるようである。相対保持時間1.35での不純物は、3~7日間の安定性までクロマトグラフィーでは可視であるが、LOQ未満に留まり、この時点で、3つ全ての溶媒系においてLOQをちょうど上回るようである。80/20のアセトンおよび水の溶液では、この不純物の成長速度およびサイズの両方が最小化されるようである。
【0372】
実施例3:噴霧層状分散体の調製
80/20重量対重量のN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド対PVPVA64を含む、噴霧層状分散体を、アセトンと水との混合物(4:1の比)を溶媒系として使用して調製した。組成物を、3.5インチのボウルを有するGlatt製の底部噴霧器を有する流動床コーターを使用して製造した。開始床重量は、100gの開始床重量で100gのCelphere CP102コアであった。50%の標的コート重量が満たされ、30%および40%での追加の試料を採取した。噴霧層状分散体の調製中に使用した平均プロセス条件は、以下のとおりであった。
【表1】
【0373】
最終床重量は、試料および損失(試料および損失の合計で221.1g)後に192.3gであった。最終重量は、112%の噴霧効率に等しい。100%超の噴霧効率は、初期床の不正確な秤量のためであると仮定する。初期床は約125gにより近い可能性が高く、これは約85%の予想される結果により近い効率をもたらす。
【0374】
全ての試料を、走査型電子顕微鏡(SEM)を介してコーティング厚さおよび形態について試験し、これは表面または粒子から粒子への凝集のない均一なコーティングを示した。コーティングの平均厚さを、SEM測定値から決定した。以下の表は、試料の各々の効力および平均コーティング厚さに基づく実際のコーティング重量を提供する。
【表2】
【0375】
実施例4:噴霧層状分散体の調製
55%の最終的な理論上のコート重量を有する、80/20重量対重量のN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド対PVPVA64を含む、噴霧層状分散体を、3.5インチのボウルを備えたGlatt製の底部噴霧器を有する流動床コーターを使用して製造した。開始床重量は、100gのCelphere CP102コアであった。N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドをコアに適用するのに使用した溶液は、90/10のアセトン/水の混合物中、12.5重量%の総固形分を有する、80/20のN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド/PVPVA64であった。
【0376】
製造観察では、溶液の凝集または噴霧乾燥の兆候は見られなかった。噴霧層状分散体の調製中に使用した平均プロセス条件は、以下のとおりであった。
【表3】
【0377】
製造中、3つの他の理論上のコート重量、30%、40%、および50%で、試料を引き上げた。製造中の目視観察は、全ての試料点で凝集の兆候を示さなかった。最終床重量は、試料および損失(試料および損失の合計で218.5g)後に198.6gであった。最終重量は、85%の噴霧効率に等しい。30%、40%、50%、および55%の理論上のコーティング重量の各々での効力、コーティング効率、および推定コーティング厚さを以下の表に示す。
【表4】
【0378】
55%の理論上のコート重量材料、この実施例のロット4を、ふるい分析を介して粒径分布について試験した。Retsch振動型ふるい振盪機AS200を使用して、約8gの材料をふるいにかけた。振盪機は、パルスをオンにして、60%の振幅で6分間実行した。
図2は、粒径分析の結果を示す。ふるい分析の結果は、223μmの粒径Dv50を示す。
【0379】
4つ全てのコーティング重量の性能を、0.5%のSIF粉末を含有するpH6.5のリン酸緩衝食塩水(PBS)に溶解させることによって評価した。試験は、1mL当たり1mgのN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドで実行し、これは、この培地中でのN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドのおよその無定形溶解度であった。4つ全ての製剤は、60分までに溶解した用量の約80%に達するようである。初期溶解速度は、減少するコート重量の関数として増加した。これは、コーティング厚さが増加するにつれて表面積が減少することを考慮すると、予想どおりである。結果を
図3に示し、「エヌトレクチニブ」は、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドである。試験条件は、以下のとおりであった。USP装置II、100mLの体積、37℃、250RPMのパドル速度、用量:1mL当たり1mgのN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、培地:0.5%のSIFを有するPBS、pH6.5、n=2。
【0380】
4つの製剤の各々の放出速度の計算値対、表面積と体積との比を
図4に示し、「A」は、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドである。
【0381】
4つ全てのコーティング重量に対して2段階溶解試験も実施して、胃への曝露が性能に影響を与えるかどうかを決定した。胃から腸の(GB/IB)溶解試験は、75mLの胃培地(GB:0.01NのHCl、pH2)で開始し、これに製剤を投与した(GBにおける用量=1mL当たり1.33mgのA)。15分および30分の時点で、各容器から1mLを収集し、遠心分離(15800RCFで1分間)した後、50μLの上清を250μLの希釈液(0.01%のトリフルオロ酢酸を有する7/3の水/アセトニトリル)で希釈した。30分間の胃への曝露後、2.0重量%の模擬腸液(SIF)を有する25mLの4×濃縮リン酸緩衝食塩水(PBS)、pH6.47を添加して、腸の状態へと移行させた(0.5重量%のSIFを有する1×PBS、pH6.5)。試験条件は以下のとおりであった。USP装置II、250RPMのパドル速度、培地:GB:75mLの0.01NのHCl、pH2.14、30分後、2.0%のSIFを有する25mLの4×PBSを添加することによってIBへと移行させた(最終IB培地:0.5%のSIFを有する100mLのPBS、pH6.5)、37℃(用量:GB中=1mL当たり1.33mgのA、IB中=1mL当たり1mgのA)、培地:0.5%のSIFを有するPBS、pH6.5、n=2。結果を
図5に示し、「エヌトレクチニブ」は、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドである。4つ全てのコート重量は、15分間の胃の時点までに、表示値(または理論上の効力)に基づいて、溶解した用量の90~100%に達するようである。4つ全てのコート重量は、IB(pH6.5)へと移行させた後でも、沈殿が観察されることなく胃培地中で達成された濃度を維持する。理論上の用量未満の濃度の場合、これは、プロセス効率および製剤の最終含水量に依存し得る、試料の実際の効力の変動によると考えられる。
【0382】
4つ全てのコーティング重量の効力を測定し、全ての製剤について予想されるよりも1~6%低かった。この差は、コーティング効率、または高くかつ可変的な試料の含水量によると仮定される。(n=3)複製の標準偏差は、50%のコーティング重量の試料を除き、全ての場合で2%未満であった。この試料の第3の複製は分析誤差である可能性が高く、データから除外した場合、376mg/gの効力、または表示値の94%がもたらされる。
【0383】
30%のコーティング重量の製剤および55%のコーティング重量の製剤を、50℃および75%の相対湿度で1週間保管し、次にHPLCによって形態(SEM)および純度について評価した。結果は、製剤の形態および表面特質が時間が経過していない製剤と同様であることを示し、いかなる識別可能な結晶形成も示さなかった。
【0384】
変調示差走査熱量測定(DSC)によって、コーティングレベルの各々に対して熱分析を行った。
図6に示すように、4つ全てのコーティングレベルについて、約100℃のガラス転移温度(Tg)が観察された。4つ全てのコーティングレベルを有する製剤ついて、約196℃で低い融点が観察され、これは、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドの融点と相関する。
【0385】
実施例5:噴霧層状分散体の調製
80/20のN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド/PVPVAを含む製剤を、1.0kgの開始床スケールで、6インチのボウルを備えたGlatt製の底部噴霧器を有する流動床コーターを使用して製造した。80/20のN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド/PVPVA混合物を、12.5重量%の固形分で80/20のアセトン/水から噴霧した。得られた材料は、50%の標的最終コート重量を有した。中間材料の試料を、30%および40%のコート重量で採取した。製造全体を通した観察では、極めて最小の凝集および最小の蓄積を認めた。噴霧した溶液の総量は、9323gであった。23g/分の平均噴霧速度を413分間噴霧した後、50%の標的コート重量に達した。バッチ溶液は、赤色/バラ色の溶液を有することを認めた。製剤の調製のための平均プロセスパラメータを、以下の表に示す。
【表5】
【0386】
溶液の標的量を噴霧した後、ポンプを停止し、材料はGlatt内で流動化し続けた。入口加湿器を停止し、加熱器を周囲温度(20℃)に設定した。次に、出口相対湿度(RH)が30~40%になるまで、コアを乾燥させた。12分間の乾燥後、出口RHは36%になり、流動化空気を停止し、床をダンプした。トレイ乾燥の前に、2192.2gの最終床重量の材料を収集した。このバッチの推定噴霧効率は、105%であった。以前の開発実行のデータに基づいて、製品は噴霧効率を100%超の値まで上昇させるのに十分な残留水が含有することが知られている。機器内、フィルター内、および製品収集中の目視観察に基づいて、噴霧乾燥は最小であり、噴霧効率は予想どおり85%超であった。
【0387】
次に、バルク材料をトレイ乾燥機に置いて、残留アセトンおよび水を許容されるレベルまで下げた。SLDは、35℃および30%のRHで8時間、トレイ乾燥機内に保持した。バルク材料の乾燥曲線を収集し、GC試料(アセトン用)およびKF試料(水用)を0、1、2、5、8、および24時間で収集して(少量の試料をトレイ乾燥機内に残して、24時間での試料を収集した)、アセトン含有量および含水量を許容されるレベルまで下げるのに必要な時間を決定した。残留アセトンは約4000ppmで開始し、8時間の二次乾燥後に3000ppmまで低減し、24時間後に2500ppmまで低下した。
【0388】
トレイ乾燥後、バルク材料をふるいにかけて、150μm~300μmの直径を有する粒子のバルク収集物を得た。材料を、最初に12インチの300μmふるいを通して手ふるいにかけた。いかなる測定可能な材料も保持されず、材料はふるいを容易に通過した。
【0389】
次に、300μm未満の材料を、12インチの150μmふるいを通して手ふるいにかけた。静電気がふるいプロセス中の重要な問題であったが、極めて最小の材料がふるいを通過することが観察された。2025gの材料のうちの約2.3gが、150μmのふるいを通過した。
【0390】
形態およびコーティング厚さを、SEMを介して決定した。最初に単一粒子を光学顕微鏡で検査し、剃刀の刃を使用して半分に切断した。次に、薄く切った微粒子を、コーティング厚さについてSEMを介して検査した。以下の表は、各標的コート重量のおよそのコーティング厚さを提供する。各推定コーティング厚さの測定値は、12個の個々の薄く切った粒子の測定値からのものである。
【表6】
【0391】
バルク材料を、ふるい分析によって、かさ密度およびタップ密度ならびに粒径について特性を評価した。かさ密度およびタップ密度は、n=2で、100ccのメスシリンダーで測定した。50%の理論上のコーティング重量を有する製剤のデータを、以下の表に示す。50%の理論上のコーティング重量を有する製剤の粒径分布を、図
7に示す。
【表7】
【0392】
3つの異なる条件下、1)標準USPII試験における沈降培地(0.1M HCl)、2)胃から腸の試験、および3)非沈降溶解試験で、50%の理論上のコーティング重量を有する製剤に対して溶解分析を行い、これらの条件の各々については、以下により詳細に記載する。
【0393】
沈降溶解試験1:50%の理論上のコーティング重量を有する製剤を、0.1M HCl培地中、ならびに10、20、30、45、および60分の時点で試験した。図8および9に示すように、溶解した用量%は、30分で100%であった。
【0394】
胃から腸の(GB-IB)非沈降溶解試験:50%の理論上のコーティング重量を有する製剤を、以下の表に記載されるGB-IB非沈降溶解試験で試験した。
【表8】
【0395】
図10は、結晶性N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド(API)と比較した、ロットの性能を示す。製剤およびAPIの両方は、pH2.0の培地中で全用量に達してから、0.5%のSIFを含有する腸培地中で1mLの用量当たり1mgのN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドの80~90%を維持する。
【0396】
非沈降溶解試験:以下の表に記載されるように、50%の理論上のコーティング重量を有する製剤を、0.5%のSIFを含有するPBS、pH6.5培地中、1mL当たり1mgのN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドで試験した。
【表9】
【0397】
50%の理論上のコーティング重量を有する製剤は、約75分以内に用量の約80%を放出した一方で、結晶性N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド(API)は、図11に示すように、ほぼ同じ時間後に用量の約15%を放出した。このデータは、製剤が、結晶性N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドと比較して、N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドの放出を改善したことを示唆している。
【0398】
変調DSCによって、50%の理論上のコーティング重量の製剤に対して熱分析を行った。約100℃の平均ガラス転移温度(Tg)が観察された。約192℃で低い融点が観察された。
【0399】
50%の理論上のコーティング重量を有する製剤を、4つの条件、(1)5℃、(2)25℃および60%のRH、(3)30℃および65%のRH、ならびに(4)40℃および75%のRHのうちの1つの条件下、乾燥剤ありまたはなしで、HISを有する高密度ポリエチレンボトル内に安定するように設定した。
【0400】
HIS閉鎖を有するHDPE容器内、25℃/60%のRH、30℃/65%のRH、および40℃/75%のRHで1ヶ月間保管した試料を評価した。
【0401】
試料の表面形態を、SEMを介して決定した。いずれの条件でも、1ヶ月間の保管後、粒子の表面の変化は観察されなかった。
【0402】
1ヶ月間の安定性試料を、0.1M HCl溶解培地中で試験した。3つ全ての条件で保管した試料は、最初の10分以内に全放出に達した。
【0403】
1ヶ月間の安定性試料、および琥珀色ガラス内で冷蔵保管したSLDを、以前の0.5%のSIFを含有するPBS、pH6.5培地中、1mL当たり1mgのN-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドで試験した。全ての条件で保管した試料は、60分以内にほぼ全放出に達した。4つ全ての試料は、20~30分の間に緩徐な速度を示し、30分後に2番目により緩徐な速度を有した。目視観察は、コーティングがコアから剥がれ、容器内でそれ自体が凝集し始めるのが、約20分であることを認めた。このSLDの初期試験について同様のプロファイルが観察されたが、緩徐な速度は10~20分の間に始まった。5℃および25℃で保管した試料は、30分後の期間中により緩徐な放出を呈した。
【0404】
50%の理論上のコーティング重量の製剤の安定性試料に対して、1ヶ月の時点で関連物質分析を行った。全体の純度は、相対保持時間1.13でのピークを除き、入ってくるAPIと同様であり、これは、4つ全ての試料についてほぼ同じレベルであった。相対保持時間1.13での不純物は、噴霧溶液に関連しているようであり、1ヶ月後にいずれの条件でも有意に増加しなかった。
【0405】
実施例6:噴霧層状分散体の調製
N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド/PVPVAを含む製剤を、以下のように製造した。
【表10】
【0406】
アセトン精製水を秤量して処理タンクに入れ、その後、処理タンクを窒素でパージした。タンク内の撹拌機をオンにし、速度を調節して、パージガスを同伴せずに良好な混合ボルテックスを達成し、溶媒を15分間混合させた。N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミドを撹拌しながら処理タンクに添加し、その後、タンクを窒素でパージし、得られた混合物を、未溶解の材料が存在しなくなるまで少なくとも60分間撹拌した。
【0407】
NIRO MP-2流動床処理機は、低減体積(6インチ)ボウル、修正された低減Bプレート分配プレート、プレートスクリーンサイズ120メッシュ、1.2mmの先端部を有するSchlick970ノズル、サイズ16のChemsureチューブ、および排気フィルターバッグを備えた。処理室の温度は約71℃であると記録され、湿度は約39.44%の相対湿度(RH%)であると記録された。流動床処理機は、以下のパラメータに設定した:噴霧空気(1.7バール~2.7バール)、流動化空気(1時間当たり75立方メートル(CMH)~105CMH)、必要に応じて入口温度を調節、入口空気露点温度(8℃~14℃)、および床温度(19℃~25℃)。処理機のポンプを、約10g/分~約26g/分の噴霧速度(約23g/分の標的速度)を達成するように設定した。処理機に、側面添加ポートから秤量した量のCelphere CP-102/NFを充填し、その後、下側床での良好な混合を維持するように流動化空気を調節した。床が22℃の温度を達成した後、噴霧コーティングを開始した。その後、ポンプを最初の10分間は標的速度の50%~75%で開始し、その後、次の30分間にわたって標的噴霧速度まで増加させた。試料を採取して、製品の凝集がないことを確認した。噴霧する標的コーティング溶液の重量を達成した後、噴霧コーティングプロセスを停止した(噴霧する噴霧コーティング溶液の標的量=17408.5g、実測値=17,408.6g)。
【0408】
噴霧コーティングの停止後、噴霧空気を0.5バールまで低減し、出口空気流の相対湿度が約30%~約40%の標的範囲内(35%の相対湿度の標的)になるまで、入口空気温度および空気露点を低減した。次に、流動床の内容物を適切な容器に排出し、可能な限り多くの空気を容器からパージし、容器を密封した。
【0409】
次に、材料をトレイ乾燥機でさらに乾燥させ、得られた材料を50メッシュのふるいを通して手ふるいにかけ、収集した。
【0410】
項A.N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩と、少なくとも1つのポリマーとの固体分散体を含む、薬学的組成物。
【0411】
項B.当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩が、実質的に無定形である、項Aに記載の薬学的組成物。
【0412】
項C.当該少なくとも1つのポリマーが、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、1-ビニル-2-ピロリドンと酢酸ビニルとのコポリマー、ポリメタクリレート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリカプロラクタム、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ(乳酸ーグリコール酸)、脂質、セルロース、プルラン、デキストラン、マルトデキストリン、ヒアルロン酸、ポリシアル酸、コンドロイチン硫酸、ヘパリン、フコイダン、ポリ硫酸ペントサン、スピルラン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、酢酸トリメリット酸セルロース、エチルセルロース、酢酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、およびデキストランポリマー誘導体からなる群から選択される、項Aまたは項Bに記載の薬学的組成物。
【0413】
項D.当該薬学的組成物が、粒子の形態である、項A~Cのいずれか1項に記載の薬学的組成物。
【0414】
項E.当該粒子が、セルロースコアを含む、項Dに記載の薬学的組成物。
【0415】
項F.当該粒子の平均直径が、約150マイクロメートル~約300マイクロメートルである、項Dまたは項Eに記載の薬学的組成物。
【0416】
項G.当該粒子の約80%以上が、約150マイクロメートル~約300マイクロメートルの直径を有する、項D~Fのいずれか1項に記載の薬学的組成物。
【0417】
項H.当該粒子の約20%以下が、約300マイクロメートル超の直径を有する、項D~Fのいずれか1項に記載の薬学的組成物。
【0418】
項I.当該-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および当該少なくとも1つのポリマーが、当該セルロースコア上の少なくとも1つの層をなす、項Eに記載の薬学的組成物。
【0419】
項J.当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩と、当該少なくとも1つのポリマーとの重量対重量比が、約1:10~約10:1である、項A~Iのいずれか1項に記載の薬学的組成物。
【0420】
項K.当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩に当該少なくとも1つのポリマーを加えたものと、当該セルロースコアとの重量対重量比が、約1:10~約10:1である、項Eに記載の薬学的組成物。
【0421】
項L.当該セルロースコア上の当該少なくとも1つの層が、約5マイクロメートル~約40マイクロメートルの厚さを有する、項Iに記載の薬学的組成物。
【0422】
項M.当該少なくとも1つのポリマーが、1-ビニル-2-ピロリドンと酢酸ビニルとのコポリマーを含む、項Aに記載の薬学的組成物。
【0423】
項N.1-ビニル-2-ピロリドンと、1-ビニル-2-ピロリンドンと酢酸ビニルとの当該コポリマーを含む酢酸ビニルとの重量対重量比が、約1:10~約10:1である、項Mに記載の薬学的組成物。
【0424】
項O.当該薬学的組成物が、pH6.5のリン酸緩衝食塩水中で、約60分以内に、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の総量の少なくとも約25%を放出する、項A~Nのいずれか1項に記載の薬学的組成物。
【0425】
項P.当該薬学的組成物が、pH6.5のリン酸緩衝食塩水中で、約60分以内に、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の総量の約70%以上を放出する、項A~Nのいずれか1項に記載の薬学的組成物。
【0426】
項Q.当該薬学的組成物が、pH2の75mLの水溶液中で、約15分以内に、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の総量の少なくとも約25%を放出する、項A~Nのいずれか1項に記載の薬学的組成物。
【0427】
項R.当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩が、当該組成物の総重量の少なくとも約5%を構成する、項A~Qのいずれか1項に記載の薬学的組成物。
【0428】
項S.当該組成物が、約1重量%~約25重量%の水を含む、項A~Rのいずれか1項に記載の薬学的組成物。
【0429】
項T.当該組成物が、約10,000百万分率以下の残留溶媒を含む、項A~Rのいずれか1項に記載の薬学的組成物。
【0430】
項U.当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩が、当該薬学的組成物を50℃および75%の相対湿度で少なくとも7日間保管した後に実質的に無定形である、項Aに記載の薬学的組成物。
【0431】
項V.当該粒子のかさ密度が、1立方センチメートル当たり約0.25g~1立方センチメートル当たり約1gである、項Dに記載の薬学的組成物。
【0432】
項W.当該粒子のタップ密度が、1立方センチメートル当たり約0.25g~1立方センチメートル当たり約1gである、項Dに記載の薬学的組成物。
【0433】
項X.当該粒子のカー指数が、約3~約21である、項Dに記載の薬学的組成物。
【0434】
項Y.当該粒子のd50が、約100マイクロメートル~約500マイクロメートルである、項Dに記載の薬学的組成物。
【0435】
項Z.当該組成物が、約1重量%以下の残留溶媒を含む、項A~Rのいずれか1項に記載の薬学的組成物。
【0436】
項AA.当該薬学的組成物が、75mLのリン酸緩衝食塩水を含有するUSP装置タイプII(パドル)内で、約30分後に、当該薬学的組成物を含む、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の総量の少なくとも約20%を放出し、当該リン酸緩衝食塩水が、pH6.5を有し、37℃の温度であり、250rpmで撹拌されている、項A~Nのいずれか1項に記載の薬学的組成物。
【0437】
項AB.当該薬学的組成物が、当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩の少なくとも約20%が、250rpmのUSP装置タイプII(パドル)内、pH6.5および約37℃の75mLのリン酸緩衝食塩水中で試験して、約30分間で当該薬学的組成物から放出されている溶解プロファイルを有する、項A~Nのいずれか1項に記載の薬学的組成物。
【0438】
項AC.当該薬学的組成物が、顆粒、粉末、錠剤、またはカプセルの形態である、項A~ABのいずれか1項に記載の薬学的組成物。
【0439】
項AD.当該薬学的組成物が、顆粒の形態である、項ACに記載の薬学的組成物。
【0440】
項AE.当該薬学的組成物が、粉末の形態である、項ACに記載の薬学的組成物。
【0441】
項AF.当該薬学的組成物が、錠剤の形態である、項ACに記載の薬学的組成物。
【0442】
項AG.当該薬学的組成物が、カプセルの形態である、項ACに記載の薬学的組成物。
【0443】
項AH.ALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkCキナーゼ活性のうちの少なくとも1つの阻害を必要とする対象においてALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkCキナーゼ活性のうちの少なくとも1つを阻害する方法であって、当該対象に治療有効量の項A~AGのいずれか1項に記載の薬学的組成物を投与することを含む、方法。
【0444】
項AI.がんの治療を必要とする対象においてがんを治療する方法であって、当該対象に有効量の項A~AGのいずれか1項に記載の薬学的組成物を投与することによって、当該対象において、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkC活性、またはそれらの組み合わせを阻害することを含む、方法。
【0445】
項AJ.がんの治療を必要とする対象においてがんを治療する方法であって、当該対象に治療有効量の項A~AGのいずれか1項に記載の薬学的組成物を投与することを含む、方法。
【0446】
項AK.がんの治療を必要とする対象においてがんを治療する方法であって、当該対象における当該がんを含む1つ以上の細胞が、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、もしくはTrkCキナーゼのうちの少なくとも1つを発現する遺伝子またはその断片を含む少なくとも1つの遺伝子再編成を含むと決定されており、当該対象に治療有効量の項A~AGのいずれか1項に記載の薬学的組成物を投与することを含む、方法。
【0447】
項AL.対象においてがんを治療する方法であって、(1)当該対象におけるがんを含む1つ以上の細胞を、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkCキナーゼのうちの少なくとも1つの存在について試験することと、(2)当該1つ以上の細胞がALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkCキナーゼのうちの少なくとも1つについて試験で陽性反応が出る場合、対象に治療有効量の項A~AGのいずれか1項に記載の薬学的組成物を投与することとを含む、方法。
【0448】
項AM.対象においてがんを治療する方法であって、当該対象における1つ以上のがん性細胞が、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkCキナーゼのうちの少なくとも1つを発現し、方法が、対象に有効量の項A~AGのいずれか1項に記載の薬学的組成物を投与することを含む、方法。
【0449】
項AN.がんを有する対象を治療する方法であって、当該対象からの腫瘍が、ALK、ROS1、TrkA、TrkB、またはTrkC陽性であり、方法が、対象に治療有効量の項A~AGのいずれか1項に記載の薬学的組成物を投与することを含む、方法。
【0450】
項AO.対象においてがんを治療する方法であって、(a)当該対象における少なくとも1つの標的遺伝子の少なくとも1つの遺伝子変化の存在の認識を得ることであって、少なくとも1つの標的遺伝子が、ALK1、BDNF、NGF、NGFR、NTF3、NTF4、ROS1、SORT1、NTRK1、NTRK2、およびNTRK3から選択される、得ることと、(b)項A~AGのいずれか1項に記載の薬学的組成物を、当該薬学的組成物が当該少なくとも1つの標的遺伝子の当該少なくとも1つの遺伝子変化を有する対象を治療するのに有効であるという認識に基づいて、当該対象のための治療として選択することと、(c)治療有効量の当該薬学的組成物を当該対象に投与することと、を含む、方法。
【0451】
項AP.対象においてがんを治療する方法であって、当該対象に治療有効量の項A~AGのいずれか1項に記載の薬学的組成物を投与することを含み、当該薬学的組成物の当該投与前に、当該対象が、ALK1、BDNF、NGF、NGFR、NTF3、NTF4、ROS1、SORT1、NTRK1、NTRK2、およびNTRK3から選択される少なくとも1つの標的遺伝子における少なくとも1つの遺伝子変化を有することが知られている、方法。
【0452】
項AQ.対象においてがんを治療する方法であって、当該対象が、少なくとも1つの標的遺伝子における少なくとも1つの遺伝子変化を有することが知られており、当該対象に治療有効量の項A~AGのいずれか1項に記載の薬学的組成物を投与することを含み、当該標的遺伝子が、ALK1、BDNF、NGF、NGFR、NTF3、NTF4、ROS1、SORT1、NTRK1、NTRK2、およびNTRK3から選択される、方法。
【0453】
項AR.当該がんが、未分化大細胞リンパ腫(ALCL)、結腸直腸がん(CRC)、胆管がん、胃がん、神経膠芽腫(GBM)、平滑筋肉腫、黒色腫、非小細胞肺がん(NSCLC)、扁平上皮肺がん、神経芽細胞腫(NB)、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がん、甲状腺髄様がん、乳がん、甲状腺乳頭がん、またはそれらの任意の組み合わせから選択される、項AI~AQのいずれか1項に記載の方法。
【0454】
項AS.当該がんが、非小細胞肺がんである、項ARに記載の方法。
【0455】
項AT.当該がんが、甲状腺乳頭がんである、項ARに記載の方法。
【0456】
項AU.当該がんが、神経芽細胞腫である、項ARに記載の方法。
【0457】
項AV.当該がんが、膵臓がんである、項ARに記載の方法。
【0458】
項AW.当該がんが、結腸直腸がんである、項ARに記載の方法。
【0459】
項AX.当該組成物が、約10mg~約1000mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を含む、項A~AGのいずれか1項に記載の薬学的組成物。
【0460】
項AY.対象においてがんを治療する方法であって、
(a)当該対象からの生物学的試料における1つ以上の分子変化の存在の認識を得ることであって、当該1つ以上の分子変化が、1つ以上の受容体チロシンキナーゼポリペプチドにおける1つ以上の突然変異を含み、1つ以上の受容体チロシンキナーゼポリペプチドが、TrkA、TrkB、TrkC、ALK、およびROS1から選択される、得ることと、
(b)治療有効量の項A~AGのいずれか1項に記載の薬学的組成物を当該対象に投与することと、を含む、方法。
【0461】
項AZ.当該1つ以上のアミノ酸置換が、TrkAポリペプチドのアミノ酸残基G595に対応する位置にある、項AYに記載の方法。
【0462】
項BA.当該1つ以上のアミノ酸置換が、GluからArgへの置換(G595R)である、項AZに記載の方法。
【0463】
項BB.当該1つ以上のアミノ酸置換が、TrkAポリペプチドのアミノ酸残基G667に対応する位置にある、項AYに記載の方法。
【0464】
項BC.当該1つ以上のアミノ酸置換が、GluからCysへの置換(G667C)である、項BBに記載の方法。
【0465】
項BD.当該1つ以上のアミノ酸置換が、TrkBポリペプチドのアミノ酸残基G639に対応する位置にある、項AYに記載の方法。
【0466】
項BE.当該1つ以上のアミノ酸置換が、GluからArgへの置換(G639R)である、項BDに記載の方法。
【0467】
項BF.当該1つ以上のアミノ酸置換が、TrkBポリペプチドのアミノ酸残基G709に対応する位置にある、項AYに記載の方法。
【0468】
項BG.当該1つ以上のアミノ酸置換が、GluからCysへの置換(G709C)である、項BFに記載の方法。
【0469】
項BH.当該1つ以上のアミノ酸置換が、TrkCポリペプチドのアミノ酸残基G623に対応する位置にある、項AYに記載の方法。
【0470】
項BI.当該1つ以上のアミノ酸置換が、GluからArgへの置換(G623R)である、項BHに記載の方法。
【0471】
項BJ.当該1つ以上のアミノ酸置換が、TrkCポリペプチドのアミノ酸残基G696に対応する位置にある、項AYに記載の方法。
【0472】
項BK.当該1つ以上のアミノ酸置換が、GluからCysへの置換(G696C)である、項BJに記載の方法。
【0473】
項BL.対象においてがんを治療する方法であって、
(a)当該対象からの生物学的試料におけるアミノ酸位置に1つ以上の突然変異を有する対象を同定することであって、当該1つ以上の突然変異が、
(i)配列番号1に記載のTrkAポリペプチドのG595およびG667、
(ii)配列番号3に記載のTrkBポリペプチドのG639およびG709、
(iii)配列番号5に記載のTrkCポリペプチドのG623およびG696、
(iv)配列番号7に記載のALKポリペプチドのG1202および1269、ならびに
(v)配列番号9に記載のROS1ポリペプチドのG2032および2101から選択される、同定することと、
(b)治療有効量の項A~AGのいずれか1項に記載の薬学的組成物を当該対象に投与することと、を含む、方法。
【0474】
項BM.当該生物学的試料が、痰、気管支肺胞洗浄液、胸水、組織、全血、血清、血漿、頬側掻爬物、唾液、脳脊髄液、尿、便、循環腫瘍細胞、循環核酸、骨髄、またはそれらの任意の組み合わせを含む、項BLに記載の方法。
【0475】
項BN.当該対象が、約50mg~約1200mgの当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩を毎日受ける、項AH~BMのいずれか1項に記載の方法。
【0476】
項BO.当該薬学的組成物が、当該対象に1日1回投与される、項AH~BMのいずれか1項に記載の方法。
【0477】
項BP.請求項A~AGのいずれか1項に記載の薬学的組成物を調製する方法であって、
(a)当該N-[5-(3,5-ジフルオロベンジル)-1H-インダゾール-3-イル]-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-2-(テトラヒドロ-ピラン-4-イルアミノ)-ベンズアミド、またはその薬学的に許容される塩、および当該少なくとも1つのポリマーを溶媒中に溶解させて、溶液を形成することと、
(b)当該溶液を噴霧乾燥させて、粒子を形成することと、を含む、方法。
【0478】
項BQ.当該粒子が、剤形に形成される、項BPに記載の方法。
【0479】
項BR.当該剤形が、顆粒、粉末、錠剤、またはカプセルの形態である、項BQに記載の方法。
【0480】
項BS.当該薬学的組成物が、顆粒の形態である、項BRに記載の薬学的組成物。
【0481】
項BT.当該薬学的組成物が、粉末の形態である、項BRに記載の薬学的組成物。
【0482】
項BU.当該薬学的組成物が、錠剤の形態である、項BRに記載の薬学的組成物。
【0483】
項BV.当該薬学的組成物が、カプセルの形態である、項BRに記載の薬学的組成物。