IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ パナソニック アプライアンシズ リフリジレーション デヴァイシズ シンガポールの特許一覧

<>
  • 特許-排出マフラーを有する密閉圧縮機 図1
  • 特許-排出マフラーを有する密閉圧縮機 図2A
  • 特許-排出マフラーを有する密閉圧縮機 図2B
  • 特許-排出マフラーを有する密閉圧縮機 図2C
  • 特許-排出マフラーを有する密閉圧縮機 図3
  • 特許-排出マフラーを有する密閉圧縮機 図4
  • 特許-排出マフラーを有する密閉圧縮機 図5A
  • 特許-排出マフラーを有する密閉圧縮機 図5B
  • 特許-排出マフラーを有する密閉圧縮機 図5C
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-10
(45)【発行日】2023-07-19
(54)【発明の名称】排出マフラーを有する密閉圧縮機
(51)【国際特許分類】
   F04B 39/12 20060101AFI20230711BHJP
   F04B 39/00 20060101ALI20230711BHJP
【FI】
F04B39/12 H
F04B39/00 101E
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020552353
(86)(22)【出願日】2019-03-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-08-12
(86)【国際出願番号】 SG2019050170
(87)【国際公開番号】W WO2019190399
(87)【国際公開日】2019-10-03
【審査請求日】2021-11-25
(31)【優先権主張番号】10201802579W
(32)【優先日】2018-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SG
(73)【特許権者】
【識別番号】505252724
【氏名又は名称】パナソニック アプライアンシズ リフリジレーション デヴァイシズ シンガポール
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】弁理士法人有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チョン, サン ハウ
(72)【発明者】
【氏名】テオ, ケヴィン カイ ウェイ
【審査官】田谷 宗隆
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-270677(JP,A)
【文献】特開2004-100681(JP,A)
【文献】特開昭52-130016(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0014678(US,A1)
【文献】国際公開第2017/155243(WO,A2)
【文献】米国特許第03044688(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04B 39/12
F04B 39/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮ユニットと起電力ユニットとを備える密閉圧縮機であって、
前記圧縮ユニットが、
圧縮チャンバーを有するシリンダーブロックと、
バルブアセンブリによって前記圧縮チャンバーに接続される排出チャンバーを有するシリンダーヘッドと、
前記排出チャンバーに結合された排出マフラーチャンバーを形成する排出マフラー本体部および排出マフラーカバーと、
前記圧縮チャンバー内で冷媒を圧縮するように構成されているピストンと、
少なくとも1つの取り付け脚を有するメインフレームと
を備え、
前記起電力ユニットが、
固定子と、
回転子と、
前記回転子に結合したクランクシャフトと
を備え、
前記起電力ユニットが、前記固定子に対する前記回転子の回転運動が前記クランクシャフトの回転を引き起こすことにより前記ピストンを駆動して前記圧縮チャンバー内で冷媒を圧縮するように構成されており、
前記圧縮ユニットが、前記起電力ユニットの固定子に結合されており、前記メインフレームの少なくとも1つの取り付け脚および前記排出マフラーカバーにより支持され
前記密閉圧縮機が、前記排出マフラー本体部を前記固定子に取り付け、前記排出マフラーカバーに挿通されることにより前記排出マフラーカバーを所定の位置に保持する接続ボルトをさらに備える、
密閉圧縮機。
【請求項2】
前記シリンダーブロック、前記メインフレーム、および前記排出マフラー本体部が一体的に形成されている、請求項1に記載の密閉圧縮機。
【請求項3】
前記シリンダーブロック内に形成された排出ポートであって、前記排出チャンバーを前記排出マフラーチャンバーに接続している排出ポートをさらに備える、請求項1または2に記載の密閉圧縮機。
【請求項4】
前記接続ボルトが、サスペンションスプリングを受け入れるように構成された緩衝器を形成するヘッドを有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の密閉圧縮機。
【請求項5】
前記排出マフラーカバーに結合した冷媒排出パイプをさらに備える、請求項1からのいずれか一項に記載の密閉圧縮機。
【請求項6】
前記排出マフラーチャンバーが、前記圧縮チャンバーから横方向に変位している、請求項1からのいずれか一項に記載の密閉圧縮機。
【請求項7】
第2の排出マフラーをさらに備える、請求項1からのいずれか一項に記載の密閉圧縮機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、密閉圧縮機、特に、排出マフラーを有する密閉圧縮機内の圧縮ユニットの支持に関する。
【背景技術】
【0002】
典型的な往復圧縮機は、ケース内に配置された圧縮ユニットと起電力ユニットとを備える。圧縮ユニットは、メインフレームにより支持されるシリンダーブロックを備える。メインフレームは、複数の取り付け脚を有する。
【0003】
圧縮ユニットは、吸引チャンバーと排出チャンバーを有するシリンダーヘッドとをさらに備える。使用中、冷媒は、起電力ユニットにより駆動されるピストンにより圧縮される。圧縮された冷媒は、シリンダーヘッドの冷媒排出チャンバーから、シリンダーブロックの片側に形成された1以上のチャンバーを含む排出消音システムに流れる。
【0004】
排出消音システムは、圧縮機により冷凍システムにポンプで送り出されるガスの脈動を減衰させるだけでなく、圧縮機から外部環境にさらされるノイズを低減するように設計されている。前記消音チャンバーシステムにはいくつかの構造が使用され、チャンバーの容積またはチューブの順序などの構成を変えることができる。しかし、そのような構成の設計は、最近の開発において圧縮機を小型化する際に制限を受ける。
【発明の概要】
【0005】
本発明の一実施形態によれば、密閉圧縮機は、圧縮ユニットと起電ユニットとを備える。圧縮ユニットは、圧縮チャンバーを有するシリンダーブロックと、圧縮チャンバーに制御可能に結合可能である排出チャンバーを有するシリンダーヘッドと、排出チャンバーに結合された排出マフラーチャンバーを形成する排出マフラー本体部および排出マフラーカバーと、圧縮チャンバー内で冷媒を圧縮するように構成されているピストンと、少なくとも1つの取り付け脚を有するメインフレームとを備える。起電力ユニットは、固定子と、回転子と、回転子に結合されたクランクシャフトとを備える。起電力ユニットは、固定子に対する回転子の回転運動がクランクシャフトの回転を引き起こすことによりピストンを駆動して圧縮チャンバー内で冷媒を圧縮するように構成されている。圧縮ユニットは、起電力ユニットの固定子に結合されており、メインフレームの少なくとも1つの取り付け脚および排出マフラーカバーにより支持されている。
【0006】
圧縮ユニットは、排出マフラーカバーにより支持されているため、圧縮ユニットを支持するために必要な取り付け脚の数を減らすことができる。これにより、よりコンパクトで製造に必要な材料が少ない密閉圧縮機を実現できる。さらに、この構成により、排出マフラーチャンバーのサイズを、密閉圧縮機の他のコンポーネントに対して最大化することができる。
【0007】
いくつかの実施形態では、シリンダーブロック、メインフレーム、および排出マフラー本体部は、一体的に形成されている。
【0008】
いくつかの実施形態では、排出ポートは、排出チャンバーを排出マフラーに接続するシリンダーブロック内に形成されている。
【0009】
密閉圧縮機は、排出マフラー本体部を固定子に取り付け、排出マフラーカバーに挿通されることにより排出マフラーカバーを所定の位置に保持する接続ボルトをさらに備えていてもよい。このような接続ボルトの構成により、排出マフラーカバーを所定の位置に保持するための別のボルトまたは他のコネクターの必要性がなくなる。接続ボルトは、サスペンションスプリングを受け入れるように構成された緩衝器を形成するヘッドを有していてもよい。
【0010】
冷媒排出パイプは、第1のチャンバーカバーに結合されていてもよい。排出マフラーチャンバーは、圧縮チャンバーから横方向に変位していてもよい。
【0011】
密閉圧縮機は、第2の排出マフラーをさらに備えていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
以下では、本発明の実施形態を、添付の図面を参照して非限定的な例として説明する。
図1】密閉圧縮機の断面図を示す図である。
図2A】本発明の一実施形態による圧縮ユニットおよび起電力ユニットの正面図である。
図2B】本発明の一実施形態による圧縮ユニットおよび起電力ユニットの側面図である。
図2C】本発明の一実施形態による圧縮ユニットおよび起電力ユニットの上面図である。
図3】本発明の一実施形態による圧縮ユニットおよび起電力ユニットの分解図である。
図4】従来の圧縮機の圧縮ユニットおよび起電力ユニットの分解図である。
図5A】本発明の実施形態による密閉圧縮機の一体型シリンダーブロックの図である。
図5B】本発明の実施形態による密閉圧縮機の一体型シリンダーブロックの図である。
図5C】本発明の実施形態による密閉圧縮機の一体型シリンダーブロックの図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1に、密閉圧縮機の断面図を示す。密閉圧縮機100は、上部シェル101と下部シェル102から形成される気密容器を備える。密閉圧縮機100は、起電力ユニット104により駆動される圧縮ユニット103を備える。圧縮ユニット103は、シリンダーブロック105と、ピストン106と、クランクシャフト107と、コネクティングロッド108とを備える。起電力ユニット104は、固定子コア110と複数の固定子コイル巻線111とを含む固定子109を備える。回転子112は、固定子109内に位置している。図1に示されるように、圧縮ユニット103は、起電力ユニット104の上方に配置されている。圧縮ユニットの下部は、複数の取り付け脚115を有するメインフレーム114を形成する。起電力ユニット104は、取り付け脚115を介して圧縮ユニット103を支持する。図1に示されるように、固定子コア110は、メインフレーム114の取り付け脚115に結合している。起電力ユニット(element)104は、複数のサスペンションスプリング113により、底部気密容器部分102の基部の上に支持されている。
【0014】
使用時において、電流は、固定子109のコイル巻線111に供給される。これにより、固定子コイル巻線111と固定子コア109とにより生成される磁場が変化する。この磁場により、回転子112は、固定子109内で回転する。回転子112の回転により、クランクシャフト107が回転する。クランクシャフト107の回転により、ピストン106は、シリンダーブロック105内のシリンダ内で往復運動する。この往復運動は、冷却サイクルの一部として冷媒を圧縮する。
【0015】
排出消音システムは、圧縮機により、冷却システムに、または一般に、圧縮機に付随する回路の高圧側に、ポンプで送り出されるガスの脈動を減衰させるように設計されている。排出消音システムはまた、圧縮機により外部環境に伝わるノイズを低減するように働く。ガスの脈動により、圧縮機の排出に連結されたダクトおよびコンポーネントは、励振される。このような励振は、次に、常に望ましくないノイズを生成する。前記消音チャンバーシステムには、いくつかの構造が使用されている。しかし、一般に、圧縮機の用途、タイプ、サイズに応じて選択された寸法で一連のチューブ、容積、および局所的な制限を通過するガス流をつくることと、減衰させるノイズ帯域を考慮に入れることとが原理に含まれる。
【0016】
本発明の実施形態では、排出マフラーチャンバーの容積は、小型化された圧縮機においても拡大することができる。この追加の容積は、メインフレームの下の排出マフラーチャンバーを脚として配置することから生じる。したがって、容積を拡大すると、大きなマフラー容積を必要とするノイズ帯域を減衰させることができる。
【0017】
図2Aから図2Cは、本発明の一実施形態による圧縮ユニット203および起電力ユニット204の図を示す。図2Aは正面図であり、図2Bは側面図であり、図2Cは上面図である。
【0018】
起電力ユニット204は、固定子209と、固定子209の内部に配置されている回転子212とを備える。固定子209は、固定子209の周囲に配置されているサスペンションスプリング213により支持されている。圧縮ユニット203は、シリンダーブロック205を備える。シリンダーブロック205は、圧縮チャンバー206を取り囲んでいる。圧縮チャンバー206の一端は、シリンダーヘッド216により覆われている。シリンダーヘッド216は、冷媒吸引チャンバーと冷媒排出チャンバーとを有する。バルブアセンブリは、シリンダーブロック205の冷媒吸引チャンバー(図示せず)と圧縮チャンバー206との間、および圧縮チャンバーと冷媒排出チャンバーとの間の冷媒の流量をも制御する。シリンダーヘッド216の冷媒排出チャンバーは、排出マフラーに結合している。排出マフラーは、シリンダーブロック205の上面および下面から突出し、排出マフラーカバー221は、一端で排出マフラーを密封するためのカバーを備える。排出マフラーカバー221は、冷媒が凝縮器(図示せず)に供給される冷媒排出パイプ222に接続されている。シリンダーブロックの前面(図5c参照)には、冷媒ポートが形成されており、排出マフラーと冷媒排出チャンバーを相互に接続している。排出マフラーは、排出マフラー本体部220と排出マフラーカバー221とからなる。冷媒排出パイプ222は、排出マフラーカバー221に接続されている。
【0019】
圧縮ユニット203は、圧縮ユニット203の下面を形成するメインフレーム214により支持されている。フレーム214は、圧縮ユニット203を支持し、固定子209に結合されている取り付け脚215を備える。
【0020】
図2Bに示されるように、排出マフラーカバー221は、固定子209にも結合されている。したがって、メインフレーム214の取り付け脚215と排出マフラーカバー221は、圧縮ユニット203を支持する。
【0021】
排出マフラーは、圧縮チャンバーの片側に形成されており、図2Aおよび図2Bに示されるように、排出マフラーは、圧縮ユニット203の実質的な全高にわたって延びている。
【0022】
図2Cに示されるように、シリンダーブロック205は、クランクシャフト207の前方に配置されており、シリンダーヘッド216は、シリンダーブロック205の前方に配置されている。排出マフラー本体部220は、シリンダーブロック205の片側に配置されている。冷媒排出パイプ222は、排出マフラーから圧縮ユニット203の背面まで延びており、クランクシャフトのシリンダーブロック205とシリンダーヘッド216とは反対側にいくつかのループを含む。固定子209は、断面がほぼ円形であり、圧縮機の全体的なプロファイルは、この円形の断面に近似している。
【0023】
図3は、本発明の一実施形態による圧縮ユニットおよび起電力ユニットの分解図である。図5Aから図5Cを参照して以下でより詳細に説明するように、シリンダーブロック305、排出マフラー本体部320、およびメインフレーム314は、単一の部品として一体的に形成されている。取り付け脚315は、メインフレーム314から下向きに延びている。ベアリング334は、圧縮ユニットの中心から下向きに延びている。圧縮機が完全に組み立てられると、クランクシャフトはベアリング334を貫通する。シリンダーヘッド316は、シリンダーブロック305に取り付けられている。排出マフラー本体部320は、シリンダーブロック305の片側に配置されており、取り付け脚315は、シリンダーブロック305の反対側から下向きに延びている。
【0024】
排出マフラーカバー321は、排出マフラー本体部320の下に配置されている。冷媒排出パイプ322は、排出マフラーカバー321から延びている。固定子309は、圧縮ユニットの下に配置されている。
【0025】
第1の接続ボルト330は、固定子309の周辺領域の穴に挿通されており、排出マフラーカバー321の底部の穴に挿通される前にワッシャー333に挿通されている。第1の接続ボルト330は、排出マフラー本体部320の内部の地点に固定されている。
【0026】
第2の接続ボルト331は、固定子309の周辺領域の穴に挿通されており、取り付け脚315に固定されている。したがって、第1の接続ボルト331および第2の接続ボルト331は、圧縮ユニットを起電力ユニットに取り付ける。圧縮ユニットが起電力ユニットに取り付けられている場合、圧縮ユニットは、取り付け脚315および排出マフラーカバー321により支持されている。取り付け脚315と排出マフラーカバー321は、圧縮ユニットを支持するために固定子309に対して静止している。
【0027】
第1の接続ボルト330および第2の接続ボルト331の下端には、サスペンションスプリング313を収容する緩衝器332が設けられている。第3のサスペンションスプリングは、固定子309の下側の緩衝器により受け入れられる。
【0028】
図4は、従来の圧縮機の圧縮ユニットと起電力ユニットの分解図である。従来の圧縮機では、第1の排出マフラー421は、排出マフラー本体部420の上部に取り付けられる。排出マフラー本体部420は、シリンダーブロック405の片側に位置している。冷媒排出パイプ422は、排出マフラーカバー421から延びている。固定ボルト434は、排出マフラーカバー421を排出マフラー本体部420に固定する。排出マフラー本体部420およびシリンダーブロック405は、メインフレーム414と一体的に形成されている。4つの取り付け脚415は、メインフレーム414から下向きに延びている。
【0029】
圧縮機が組み立てられると、取り付け脚415は、起電力ユニットの固定子409の上の圧縮ユニットを支持する。4つの接続ボルト430は、固定子409の穴に挿通され、各々取り付け脚415に取り付けられる。したがって、起電力ユニットは、圧縮ユニットに取り付けられている。接続ボルト430の各々は、接続ボルト430のヘッドから形成される緩衝器432を備えている。緩衝器432は、圧縮機を支持するサスペンションスプリング413を受け入れる。
【0030】
図3図4との比較から、圧縮ユニットの底部に排出マフラーカバー321を配置することにはいくつかの利点があることが分かる。第1に、排出マフラーは、他のコンポーネントに対して高い高さを占める可能性がある。したがって、排出マフラーの高さは、圧縮機のサイズに対して最大化することができる。第2に、圧縮ユニットも排出マフラーカバーで支えられているため、必要な取り付け脚の数を減らすことができる。第3に、排出マフラーカバーが接続ボルトの1つにより所定の位置に保持されるため排出マフラーチャンバーを所定の位置に固定するための別の固定ボルトが必要ないため、必要な部品が少なくて済む。
【0031】
図5Aから図5Cは、本発明の実施形態による密閉圧縮機の一体型シリンダーブロックの図である。図5Aは、一体型シリンダーブロック500の斜視図であり、図5Bは、側面図であり、図5Cは、正面図である。一体型シリンダーブロック500は、単一の部品として形成されている。
【0032】
一体型シリンダーブロック500は、メインフレーム514を備えている。排出マフラー本体部520は、メインフレーム514から上向きに延びており、形状は、ほぼ円筒形である。排出マフラー本体部520は、排出マフラーカバーにより覆われる下向きの開口部を有する。シリンダーブロック540は、メインフレーム514から上向きに延びており、圧縮チャンバーにつながる円形の開口部540を有する。円形の開口部540は、圧縮機の前面に面するシリンダーブロック505の平坦な側面541に形成されている。圧縮機が組み立てられると、平坦な側面541は、シリンダーヘッドにより覆われる。ベアリング534は、メインフレーム514から下向きに延びている。圧縮機が組み立てられると、ベアリング534は、クランクシャフトを収容する。取り付け脚515は、メインフレーム515から下向きに延びている。
【0033】
図5Cから分かるように、正面から見た場合、排出マフラー本体部520は、シリンダーブロック505の片側に配置されており、取り付け脚515は、シリンダーブロック505の反対側でメインフレーム514から下向きに延びている。冷媒ポート542は、シリンダーブロック540の平坦な側面541に位置している。冷媒ポート542は、排出マフラー本体部520に結合し、圧縮機が組み立てられると、冷媒ポート542は、シリンダーヘッドの冷媒排出チャンバーを排出マフラーに結合する。
【0034】
さらなる実施形態として、第2の排出マフラーが第1の排出マフラーの出力に連結される態様が想定される。第2の排出マフラーの寸法は、第1の排出マフラーに一致するように選択されてもよく、または、例えば、異なる周波数の振動を減衰させるために、第1の排出マフラーとは異なるように選択されてもよい。
【0035】
上記説明は、例示的な実施形態を説明しているが、当業者には、本発明の範囲および精神の範囲内で実施形態の多くの変形を行うことができることが理解されよう。
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5A
図5B
図5C