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特許7311564インテリジェントスイッチ装置及び発電システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-10
(45)【発行日】2023-07-19
(54)【発明の名称】インテリジェントスイッチ装置及び発電システム
(51)【国際特許分類】
   H02J 9/06 20060101AFI20230711BHJP
【FI】
H02J9/06 120
【請求項の数】 35
(21)【出願番号】P 2021132856
(22)【出願日】2021-08-17
(65)【公開番号】P2022084512
(43)【公開日】2022-06-07
【審査請求日】2021-08-17
(31)【優先権主張番号】202011349308.9
(32)【優先日】2020-11-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517112122
【氏名又は名称】陽光電源股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 卓二
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100113170
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 和久
(72)【発明者】
【氏名】兪 雁飛
(72)【発明者】
【氏名】張 志飛
(72)【発明者】
【氏名】李 暁迅
【審査官】下林 義明
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-262617(JP,A)
【文献】特開平10-014114(JP,A)
【文献】特開2011-004596(JP,A)
【文献】特開2018-207776(JP,A)
【文献】特開2015-130783(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 9/00 - 11/00
H02J 3/00 - 5/00
H02M 7/42 - 7/98
H02J 7/00 - 7/12
H02J 7/34 - 7/36
H02H 3/08 - 3/253
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1電力ポート、第2電力ポート、スイッチユニット、及び制御ユニットを含むインテリジェントスイッチ装置であって、
前記スイッチユニットの一端は、前記第1電力ポートを介して第1電源に接続され、
前記スイッチユニットの他端は、前記第2電力ポートを介して第2電源に接続され、
前記制御ユニットは、前記第1電源に前記スイッチユニットをトリップさせることができる異常状況が発生した後、前記スイッチユニットを第1時間内に閉じたままにするように制御し、
前記第1時間は、相応的な機器が前記異常状況に対応するのに必要な時間以上であることを特徴とするインテリジェントスイッチ装置。
【請求項2】
前記第1電源から電力を取得して前記制御ユニット及び前記スイッチユニットに電力を供給するか、又は、前記第1電源に前記異常状況が発生した後、前記制御ユニット及び前記スイッチユニットに遅延給電の電気エネルギーを提供するための遅延給電ユニットをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のインテリジェントスイッチ装置。
【請求項3】
前記遅延給電ユニットは、遅延給電回路、第1給電回路、及び第2給電回路を含み、
前記第1給電回路は、前記第1電源から電力を取得した後、前記遅延給電回路に電力を供給し、
前記第2給電回路は、前記第1電源に前記異常状況が発生した後、前記第2電源から電力を取得して、前記遅延給電回路に電力を供給し、
前記遅延給電回路は、前記制御ユニット及び前記スイッチユニットに電力を供給することを特徴とする請求項2に記載のインテリジェントスイッチ装置。
【請求項4】
前記第1給電回路と前記第2給電回路とのうちの少なくとも1つは、アイソレート方式で電力を取得することを特徴とする請求項3に記載のインテリジェントスイッチ装置。
【請求項5】
前記遅延給電ユニットは、遅延給電回路、第1給電回路、及び電気エネルギーが貯蔵された電気エネルギー貯蔵器を含み、
前記第1給電回路は、前記第1電源から電力を取得した後、前記遅延給電回路に電力を供給し、
前記電気エネルギー貯蔵器は、前記第1電源に前記異常状況が発生した後、それ自体に貯蔵された電気エネルギーを前記遅延給電回路に供給し、
前記遅延給電回路は、前記制御ユニット及び前記スイッチユニットに電力を供給することを特徴とする請求項2に記載のインテリジェントスイッチ装置。
【請求項6】
前記スイッチユニットは、給電を失った際、開状態になり、
前記制御ユニットはさらに、前記スイッチユニットが給電を受けた際、前記スイッチユニットが閉状態又は開状態になるように制御することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のインテリジェントスイッチ装置。
【請求項7】
前記制御ユニットと電源を共用する第1検出ユニットをさらに含み、
前記第1検出ユニットは、前記第1電源の電気パラメータを検出し、それを前記制御ユニットが前記スイッチユニットの動作を制御するための制御根拠として、前記制御ユニットに送信することを特徴とする請求項6に記載のインテリジェントスイッチ装置。
【請求項8】
前記制御ユニットは、前記スイッチユニットが開状態になるように制御するとき、具体的に、
前記電気パラメータが前記第1電源に非正常運転状態が発生したことを表徴すると判定した場合、前記スイッチユニットを開状態に切り替えるように制御することを特徴とする請求項7に記載のインテリジェントスイッチ装置。
【請求項9】
前記非正常運転状態は、単独運転を含み、
前記第2電源及び/又は前記制御ユニットの単独運転検出及び出力停止の時間はいずれも、前記第1時間以下であることを特徴とする請求項8に記載のインテリジェントスイッチ装置。
【請求項10】
前記制御ユニットと電源を共用する第2検出ユニットをさらに含み、
前記第2検出ユニットは、前記第2電源の出力パラメータを検出して、前記制御ユニットに送信することを特徴とする請求項7に記載のインテリジェントスイッチ装置。
【請求項11】
前記制御ユニットは、前記スイッチユニットが閉状態になるように制御するとき、具体的に、
前記第1電源の電気パラメータと前記第2電源の出力パラメータとを比較して、比較結果を取得し、前記比較結果が、前記第1電源と前記第2電源とが接続して運転することができることを示す場合、前記スイッチユニットを閉状態に切り替えるように制御することを特徴とする請求項10に記載のインテリジェントスイッチ装置。
【請求項12】
前記電気パラメータは、電圧、電流、周波数、位相、及び電力のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項7に記載のインテリジェントスイッチ装置。
【請求項13】
前記制御ユニットと前記第2電源との間の通信を実現するための第1通信ユニットをさらに含むことを特徴とする請求項7に記載のインテリジェントスイッチ装置。
【請求項14】
前記第1通信ユニットは、前記第2電源と通信し、具体的に、収集された前記第1電源の電気パラメータを前記第2電源に送信し、及び、前記第2電源から送信された第1制御信号を受信し、前記第1制御信号を制御ユニットに送信し、
前記制御ユニットはさらに、前記第1制御信号に基づいて、相応的な動作を実行することを特徴とする請求項13に記載のインテリジェントスイッチ装置。
【請求項15】
前記第1通信ユニットは、前記第2電源と通信し、具体的に、前記制御ユニットから送信された第2制御信号を受信し、前記第2制御信号を第2電源に送信し、
前記制御ユニットはさらに、前記スイッチユニットが運転状態を変更した場合、前記第2電源の運転状態を前記スイッチユニットの運転状態に合わせるように、前記第2制御信号を前記第1通信ユニットに送信することを特徴とする請求項13に記載のインテリジェントスイッチ装置。
【請求項16】
前記スイッチユニットが閉状態に切り替えられる場合、前記第2制御信号は、第2電源の起動、及び/又は、前記第2電源の出力モードの変更を含み、
前記スイッチユニットが開状態に切り替えられる場合、前記第2制御信号は、第2電源の出力の停止、及び/又は、前記第2電源の出力モードの変更を含むことを特徴とする請求項15に記載のインテリジェントスイッチ装置。
【請求項17】
前記第1通信ユニットは、有線通信、無線通信、及び電力線搬送通信のうちの少なくとも1つの通信モードを採用することを特徴とする請求項13に記載のインテリジェントスイッチ装置。
【請求項18】
上位機と通信するための第2通信ユニットをさらに含むことを特徴とする請求項6に記載のインテリジェントスイッチ装置。
【請求項19】
前記スイッチユニット内のスイッチは、常時開スイッチであることを特徴とする請求項6に記載のインテリジェントスイッチ装置。
【請求項20】
前記異常状況は、フォルトライドスルーと単独運転とを含み、
前記第2電源のフォルトライドスルー時間、及び、前記第2電源及び/又は前記制御ユニットの単独運転検出及び出力停止の時間はいずれも、前記第1時間以下であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のインテリジェントスイッチ装置。
【請求項21】
前記制御ユニットはさらに、前記スイッチユニットを流れた電力が相応的な制限値を超えた場合、前記スイッチユニットを開状態に切り替えるように制御することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のインテリジェントスイッチ装置。
【請求項22】
前記第1電力ポートから前記第2電力ポートに流れる電力が第1制限値を超えた場合、又は、前記第2電力ポートから前記第1電力ポートに流れる電力が第2制限値を超えた場合、
前記制御ユニットは、前記第1電力ポートと前記第2電力ポートとの間の接続を切断するように、前記スイッチユニットを開状態に切り替えるように制御することを特徴とする請求項21に記載のインテリジェントスイッチ装置。
【請求項23】
電気エネルギーメータをさらに含み、
前記電気エネルギーメータは、前記第2電源及び/又は上位機と通信接続することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のインテリジェントスイッチ装置。
【請求項24】
プラスチックハウジングをさらに含むことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のインテリジェントスイッチ装置。
【請求項25】
前記スイッチユニットの操作ハンドルは、前記プラスチックハウジングの外部に露出することを特徴とする請求項24に記載のインテリジェントスイッチ装置。
【請求項26】
第1電源、少なくとも1つの第2電源、及び請求項1から25のいずれか1項に記載のインテリジェントスイッチ装置を含む発電システムであって、
前記第2電源の第1出力ポートと前記第1電源は、それぞれ前記インテリジェントスイッチ装置に接続されることを特徴とする発電システム。
【請求項27】
前記インテリジェントスイッチ装置に第1通信ユニットがある場合、前記第2電源と前記インテリジェントスイッチ装置との間は、マスタースレーブ制御を利用することを特徴とする請求項26に記載の発電システム。
【請求項28】
前記第2電源は、マスター機であり、前記インテリジェントスイッチ装置は、スレーブ機であり、前記第2電源は、非正常運転状態を検出した場合、前記インテリジェントスイッチ装置が開状態になるように、第1制御信号を前記インテリジェントスイッチ装置に送信することを特徴とする請求項27に記載の発電システム。
【請求項29】
前記インテリジェントスイッチ装置は、マスター機であり、前記第2電源は、スレーブ機であり、前記インテリジェントスイッチ装置は、それ自体のスイッチユニットをトリップさせる必要がある異常状況を検出した場合、前記第2電源を正常に運転させるか又は運転を停止させるように、第2制御信号を前記第2電源に送信することを特徴とする請求項27に記載の発電システム。
【請求項30】
前記第1電源は、電圧源出力特性の電源であり、
前記第2電源は、電圧源出力特性と非電圧源出力特性との2つの出力特性を切り替える機能を備える電源であることを特徴とする請求項26から29のいずれか1項に記載の発電システム。
【請求項31】
前記インテリジェントスイッチ装置が閉状態にある場合、全ての前記第2電源の出力特性は、非電圧源出力特性であり、
前記インテリジェントスイッチ装置が開状態にある場合、少なくとも1つの前記第2電源の出力特性は、電圧源出力特性であり、他の前記第2電源の出力特性は、非電圧源出力特性であることを特徴とする請求項30に記載の発電システム。
【請求項32】
前記第2電源の第1出力ポートと前記インテリジェントスイッチ装置との間には、さらに第1負荷が設けられることを特徴とする請求項26から29のいずれか1項に記載の発電システム。
【請求項33】
前記第2電源の第2出力ポートは、第2負荷に接続され、
前記第2負荷の電力消費優先度は、前記第1負荷よりも高いことを特徴とする請求項32に記載の発電システム。
【請求項34】
前記第1電源は、電力網であり、前記第2電源は、エネルギー供給ユニット及び変換ユニットを含み、
前記変換ユニットの直流側は、直接又は間接的に、前記エネルギー供給ユニットに接続され、
前記変換ユニットの交流側を前記第2電源の第1出力ポートとすることを特徴とする請求項26から29のいずれか1項に記載の発電システム。
【請求項35】
前記エネルギー供給ユニットは、蓄電池、燃料電池、太陽光発電ユニット、及び風力発電ユニットのうちの少なくとも1つであることを特徴とする請求項34に記載の発電システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パワーエレクトロニクス技術の分野に関し、より具体的に、インテリジェントスイッチ装置及び発電システムに関する。
【背景技術】
【0002】
太陽光発電及びエネルギー貯蔵ハイブリッドインバータを有する発電システムにおいて、システムは、オングリッドして発電してもよいし、オフグリッドして独立して負荷をかけてもよい。従来技術では、オングリッドポイントに制御可能なスイッチ装置及び検出装置(例えば、センサー、電力計など)を追加し、検出装置によって出力される検出信号及び制御可能なスイッチ装置のスイッチ制御信号をインバータに送信することで、インバータによりオングリッドポイントの電力網状況を検出する。電力網には電力が供給されている場合、インバータは、制御可能なスイッチ装置を閉状態に制御して、インバータは、オングリッドして動作し、電力網には電力が供給されていない場合、インバータは、制御可能なスイッチ装置を開状態に制御し、インバータは独立して、システムにおける負荷に電力を供給する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ただし、当該方案において、低電圧ライドスルーなどの電力網フォルトライドスルー、単独運転、及びオフグリッド際の負荷給電は、いずれもインバータにより検出及び制御されるが、オングリッドポイントに設けられる制御可能なスイッチ装置のトリップ時間は、通常比較的速いため、インバータが検出して動作する暇がなく、一部の地域の電力網のフォルトライドスルー及び単独運転アイソレートの時間要件を満たすことが困難である。
【0004】
これに鑑みると、本発明の目的は、スイッチユニットに電気エネルギーを提供する第1電源がパワーダウンした後の第1時間内に、スイッチユニットの給電を維持することによって、相応的な機器が、第1電源のパワーダウンに対応でき、電力網のフォルトライドスルーと単独運転アイソレートとの時間要件を満たすために、インテリジェントスイッチ装置及び発電システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第2態様は、第1電力ポート、第2電力ポート、スイッチユニット、及び制御ユニットを含むインテリジェントスイッチ装置を開示し、
前記スイッチユニットの一端は、前記第1電力ポートを介して第1電源に接続され、
前記スイッチユニットの他端は、前記第2電力ポートを介して第2電源に接続され、
前記制御ユニットは、前記第1電源に前記スイッチユニットをトリップさせることができる異常状況が発生した後、前記スイッチユニットを第1時間内に閉じたままにするように制御し、
前記第1時間は、相応的な機器が前記異常状況に対応するのに必要な時間以上である。
【0006】
好ましくは、前記第1電源から電力を取得して、前記制御ユニット及び前記スイッチユニットに電力を供給するか、又は、前記第1電源に前記異常状況が発生した後、前記制御ユニット及び前記スイッチユニットに遅延給電電気エネルギーを提供するための遅延給電ユニットをさらに含む。
【0007】
好ましくは、前記遅延給電ユニットは遅延給電回路、第1給電回路、及び第2給電回路を含み、
前記第1給電回路は、前記第1電源から電力を取得した後、前記遅延給電回路に電力を供給し、
前記第2給電回路は、前記第1電源に前記異常状況が発生した後、前記第2電源から電力を取得して、前記遅延給電回路に電力を供給し、
前記遅延給電回路は、前記制御ユニット及び前記スイッチユニットに電力を供給する。
【0008】
好ましくは、前記第1給電回路と前記第2給電回路とのうちの少なくとも1つは、アイソレート方式で電力を取得する。
【0009】
好ましくは、前記遅延給電ユニットは、遅延給電回路、第1給電回路、及び電気エネルギーが貯蔵された電気エネルギー貯蔵器を含み、
前記第1給電回路は、前記第1電源から電力を取得した後、前記遅延給電回路に電力を供給し、
前記電気エネルギー貯蔵器は、前記第1電源に前記異常状況が発生した後、それ自体に貯蔵された電気エネルギーを前記遅延給電回路に供給し、
前記遅延給電回路は、前記制御ユニット及び前記スイッチユニットに電力を供給する。
【0010】
好ましくは、前記スイッチユニットは給電を失った際、開状態になり、
前記制御ユニットはさらに、前記スイッチユニットが給電を受けた際、前記スイッチユニットが閉状態又は開状態になるように制御する。
【0011】
好ましくは、前記制御ユニットと電源を共用する第1検出ユニットをさらに含み、
前記第1検出ユニットは、前記第1電源の電気パラメータを検出し、それを前記制御ユニットが前記スイッチユニットの動作を制御するための制御根拠として、前記制御ユニットに送信する。
【0012】
好ましくは、前記制御ユニットは、前記スイッチユニットが開状態になるように制御するとき、具体的に、
前記電気パラメータが前記第1電源に非正常運転状態が発生したことを表徴すると判定した場合、前記スイッチユニットを開状態に切り替えるように制御する。
【0013】
好ましくは、前記非正常運転状態は、単独運転を含み、
前記第2電源及び/又は前記制御ユニットの単独運転検出及び出力停止の時間はいずれも、前記第1時間以下である。
【0014】
好ましくは、前記制御ユニットと電源を共用する第2検出ユニットをさらに含み、前記第2検出ユニットは、前記第2電源の出力パラメータを検出して、前記制御ユニットに送信する。
【0015】
好ましくは、前記制御ユニットは、前記スイッチユニットが閉状態になるように制御するとき、具体的に、
前記第1電源の電気パラメータと前記第2電源の出力パラメータとを比較して、比較結果を取得し、前記比較結果が、前記第1電源と前記第2電源とが接続して運転することができることを示す場合、前記スイッチユニットを閉状態に切り替えるように制御する。
【0016】
好ましくは、前記電気パラメータは、電圧、電流、周波数、位相、及び電力のうちの少なくとも1つを含む。
【0017】
好ましくは、前記制御ユニットと前記第2電源との間の通信を実現するための第1通信ユニットをさらに含む。
【0018】
好ましくは、前記第1通信ユニットは、前記第2電源と通信し、具体的に、収集された前記第1電源の電気パラメータを前記第2電源に送信し、及び、前記第2電源から送信された第1制御信号を受信し、前記第1制御信号を制御ユニットに送信し、
前記制御ユニットはさらに、前記第1制御信号に基づいて、相応的な動作を実行する。
【0019】
好ましくは、前記第1通信ユニットは、前記第2電源と通信し、具体的に、前記制御ユニットから送信された第2制御信号を受信し、前記第2制御信号を第2電源に送信し、
前記制御ユニットはさらに、前記スイッチユニットが運転状態を変更した場合、前記第2電源の運転状態を前記スイッチユニットの運転状態に合わせるように、前記第1通信ユニットに前記第2制御信号を送信する。
【0020】
好ましくは、前記スイッチユニットが閉状態に切り替えられる場合、前記第2制御信号は、第2電源の起動、及び/又は、前記第2電源の出力モードの変更を含み、
前記スイッチユニットが開状態に切り替えられる場合、前記第2制御信号は、第2電源の出力の停止、及び/又は、前記第2電源の出力モードの変更を含む。
【0021】
好ましくは、前記第1通信ユニットは、有線通信、無線通信、及び電力線搬送通信のうちの少なくとも1つの通信モードを採用する。
【0022】
好ましくは、上位機と通信するための第2通信ユニットをさらに含む。
【0023】
好ましくは、前記スイッチユニット内のスイッチは、常時開スイッチである。
【0024】
好ましくは、前記異常状況は、フォルトライドスルー及び単独運転を含み、
前記第2電源のフォルトライドスルー時間、及び、前記第2電源及び/又は前記制御ユニットの単独運転検出及び出力停止の時間はいずれも、前記第1時間以下である。
【0025】
好ましくは、前記制御ユニットはさらに、前記スイッチユニットを流れた電力が相応的な制限値を超えた場合、前記スイッチユニットを開状態に切り替えるように制御する。
【0026】
好ましくは、前記第1電力ポートから前記第2電力ポートに流れる電力が第1制限値を超えた場合、又は、前記第2電力ポートから前記第1電力ポートに流れる電力が第2制限値を超えた場合、
前記制御ユニットは、前記第1電力ポートと前記第2電力ポートとの間の接続を切断するように、前記スイッチユニットを開状態に切り替えるように制御する。
【0027】
好ましくは、電気エネルギーメータをさらに含み、前記電気エネルギーメータは、前記第2電源及び/又は上位機と通信接続する。
【0028】
好ましくは、プラスチックハウジングをさらに含む。
【0029】
好ましくは、前記スイッチユニットの操作ハンドルは、前記プラスチックハウジングの外部に露出する。
【0030】
本発明の第2態様は、第1電源、少なくとも1つの第2電源、及び本発明の第1態様によるインテリジェントスイッチ装置を含む発電システムを開示し、
前記第2電源の第1出力ポートと前記第1電源は、それぞれ前記インテリジェントスイッチ装置に接続される。
【0031】
好ましくは、前記インテリジェントスイッチ装置に第1通信ユニットがある場合、前記第2電源と前記インテリジェントスイッチ装置との間は、マスタースレーブ制御を利用する。
【0032】
好ましくは、前記第2電源は、マスター機であり、前記インテリジェントスイッチ装置は、スレーブ機であり、前記第2電源は、非正常運転状態を検出した場合、前記インテリジェントスイッチ装置が開状態になるように、第1制御信号を前記インテリジェントスイッチ装置に送信する。
【0033】
好ましくは、前記インテリジェントスイッチ装置は、マスター機であり、前記第2電源は、スレーブ機であり、前記インテリジェントスイッチ装置は、それ自体のスイッチユニットをトリップさせる必要がある異常状況を検出した場合、前記第2電源を正常に運転させるか又は運転を停止させるように、第2制御信号を前記第2電源に送信する。
【0034】
好ましくは、前記第1電源は、電圧源出力特性の電源であり、
前記第2電源は、電圧源出力特性と非電圧源出力特性との2つの出力特性を切り替える機能を備える電源である。
【0035】
好ましくは、前記インテリジェントスイッチ装置が閉状態にある場合、全ての前記第2電源の出力特性は、非電圧源出力特性であり、
前記インテリジェントスイッチ装置が開状態にある場合、少なくとも1つの前記第2電源の出力特性は、電圧源出力特性であり、他の前記第2電源の出力特性は、非電圧源出力特性である。
【0036】
好ましくは、前記第2電源の第1出力ポートと前記インテリジェントスイッチ装置との間には、さらに第1負荷が設けられる。
【0037】
好ましくは、前記第2電源の第2出力ポートは、第2負荷に接続され、
前記第2負荷の電力消費優先度は、前記第1負荷よりも高い。
【0038】
好ましくは、前記第1電源は電力網であり、前記第2電源は、エネルギー供給ユニット及び変換ユニットを含み、
前記変換ユニットの直流側は直接又は間接的に、前記エネルギー供給ユニットに接続され、
前記変換ユニットの交流側を前記第2電源の第1出力ポートとする。
【0039】
好ましくは、前記エネルギー供給ユニットは、蓄電池、燃料電池、太陽光発電ユニット、及び風力発電ユニットのうちの少なくとも1つである。
【0040】
上記の技術案から分かるように、本発明によって提供されるインテリジェントスイッチ装置において、スイッチユニットの一端は、第1電力ポートを介して第1電源に接続され、スイッチユニットの他端は、第2電力ポートを介して第2電源に接続され、制御ユニットは、第1電源に前記スイッチユニットをトリップさせることができる異常状況が発生した後、スイッチユニットを第1時間内に閉じたままにするように制御し、当該第1時間は、相応的な機器が当該異常状況に対応するのに必要な時間以上であり、相応的な機器は、当該異常状況に対応して行動を起こす時間があり、これによって、当該インテリジェントスイッチ装置は、第1電源に当該異常状況が発生した場合の時間要件、例えば、電力網のフォルトライドスルーと単独運転アイソレートとの時間要件を満たし、インテリジェントスイッチ装置が所在するシステムの安全性を向上させることができる。
【0041】
本発明の実施例又は従来技術における技術案をより明らかに説明するために、以下は、実施例又は従来技術の記載の必要な図面を簡単に紹介し、明らかに、以下の記載の図面は本発明のいくつかの実施例であり、当業者にとって、進歩性に値する労働をしない前提で、これらの図面に基づいて、他の図面を取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図1】本発明の実施例によるインテリジェントスイッチ装置の模式図である。
図2】本発明の実施例による発電システムの模式図である。
図3】本発明の実施例による別の発電システムの模式図である。
図4】本発明の実施例による別の発電システムの模式図である。
図5】本発明の実施例による別の発電システムの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
本発明の実施例の目的、技術案及び利点をより明確にするために、以下は本発明の実施例の図面を結合して、本発明の実施例の技術案を明確且つ完全に記載し、明らかに、説明されている実施例は全ての実施例ではなく、本発明の一部の実施例のみである。本発明の実施例に基づいて、当業者が進歩性に値する労働をしない前提で取得した他の全ての実施例は、いずれも本発明の保護範囲に該当する。
【0044】
本出願において、用語「含む」、「包含」又はその他の任意の変形は、非排他的包含を含むことを意図し、それにより、一連の要素を含む過程、方法、品物又は機器は、それらの要素を含むだけでなく、更に明確に列挙されていない他の要素を含み、或いは、さらにこのような過程、方法、品物、又は設備に固有の要素を含む。これ以上限定しない限り、語句「○○を含む」で限定された要素は、当該要素を含む過程、方法、品物、又は設備にはさらに他の同じ要素があることを排除しない。
【0045】
本発明の実施例は、従来技術において、制御可能なスイッチ装置のトリップ時間が通常比較的速いため、インバータが検出して動作する暇がなく、一部の地域の電力網のフォルトライドスルーと単独運転アイソレートとの時間要件を満たすことが困難であるという問題を解決するために、インテリジェントスイッチ装置を提供する。
【0046】
図1を参照し、当該インテリジェントスイッチ装置は、第1電力ポート、第2電力ポート、スイッチユニット10、及び制御ユニット20を含む。
【0047】
スイッチユニット10の一端は、第1電力ポートを介して第1電源に接続され、具体的に、スイッチユニット10の一端は、第1電力ポートの内側に接続され、第1電力ポートの外側は、第1電源に接続される。
【0048】
スイッチユニット10の他端は、第2電力ポートを介して第2電源に接続され、具体的に、スイッチユニット10の他端は、第2電力ポートの内側に接続され、第2電力ポートの外側は、第2電源に接続される。
【0049】
つまり、スイッチユニット10が閉状態にある場合、第1電源と第2電源との間の接続が連通され、スイッチユニット10が開状態にある場合、第1電源と第2電源との間の接続が切断される。
【0050】
なお、当該インテリジェントスイッチ装置は、三相交流発電システムに適用されてもよい。この場合、スイッチユニット10は少なくとも3つのスイッチを含み、図1に示すように、活線ケーブルL1、L2、及びL3にはいずれも少なくとも1つのスイッチが設けられることで、スイッチユニット10はそれぞれ三相活線ケーブルを切断することができる。一部の国家の法規において、さらに、中性線ケーブルNを切断するように要求し、つまり、中性線ケーブルNにもスイッチが設けられ、この場合、スイッチユニット10は少なくとも4つのスイッチを含む。もちろん、インテリジェントスイッチ装置は単相交流発電システム、直流発電システムにも適用されてもよく、これらの2つの発電システムにおけるインテリジェントスイッチ装置のそれぞれの接続方法は、当業者にとって自明であるので、ここでは言うまでもなく、いずれも本出願の保護範囲に該当する。
【0051】
ここで、図1に示す結果を例として説明し、インテリジェントスイッチ装置の第1電力ポート、即ち、L1”ポート、L2”ポート、L3”ポート、N”ポートはそれぞれ、例えば電力網などの第1電源に接続され、インテリジェントスイッチ装置の第2電力ポート、即ち、L1’ポート、L2’ポート、L3’ポート、N’ポートはそれぞれ、例えばインバータなどの第2電源、特にその交流側に接続される。
【0052】
制御ユニット20は、第1電源にスイッチユニット10をトリップさせることができる異常状況が発生した後、スイッチユニット10を第1時間内に閉じたままにするように制御する。例えば、当該第1電源に単独運転又はフォルトライドスルーが発生した場合、当該スイッチユニット10にトリップが発生し、スイッチユニット10のトリップ時間は通常比較的速いため、相応的な機器が検出して動作する暇はなく、一部の地域の電力網のフォルトライドスルーと単独運転アイソレートとの時間要件を満たすことが困難である。本実施例において、第1電源に前記異常状況が発生した場合、制御ユニット20は、スイッチユニット10を第1時間内に閉じたままにするように制御することで、前記異常状況が発生しても、当該スイッチユニット10にトリップが発生することがない。
【0053】
また、第1時間は、相応的な機器が異常状況に対応するのに必要な時間以上であり、つまり、当該第1時間は、相応的な機器が異常状況に対応するのに必要な時間であってもよく、相応的な機器が異常状況に対応するのに必要な時間よりも大きくなってもよい。例えば、当該第1時間は3sであり、その具体的な値の範囲について、ここで、具体的に限定していなく、実際の状況に応じて決定すればよく、いずれも本出願の保護範囲に該当する。
【0054】
当該異常状況は、フォルトライドスルー及び単独運転を含んでもよく、フォルトライドスルー時間は、第2時間であり、そして、単独運転検出と出力停止との時間は第3時間であり、当該第2時間と第3時間とはいずれも第1時間以下である。なお、フォルトライドスルーとは、第1電源及び第2電源がインテリジェントスイッチ装置を介して接続される場合、第1電源には短時間の電圧急降、電圧急増、周波数急降、周波数急増が発生したときに、第2電源が保護シャットダウンに入らずに出力を維持できることであるので、フォルトライドスルーの実行者は常に第2電源である。
【0055】
当該相応的な機器は、制御ユニット20であってもよく、第2電源であってもよい。つまり、第1時間は、制御ユニット20が当該異常状況に対応するのに必要な時間以上であり、これにより、制御ユニット20は、当該異常状況に対応することができる。例えば、第2電源のフォルトライドスルー時間、及び、制御ユニット20による単独運転検出と出力停止の時間はいずれも第1時間以下であり、又は、第1時間は、第2電源が当該異常状況に対応するのに必要な時間以上である。これにより、第2電源は、当該異常状況に対応することができ、例えば、第2電源のフォルトライドスルー時間、及び、第2電源による単独運転検出と出力停止との時間はいずれも、第1時間以下である。なお、第2電源及び制御ユニット20はいずれも当該異常状況に対応してもよく、第2電源及び制御ユニット20のうちの一方は、当該異常状況に対応してもよい。ここで、具体的に限定していなく、実際の状況に応じて決定すればよく、いずれも本出願の保護範囲に該当する。第2電源及び制御ユニット20がいずれも当該異常状況に対応する場合、当該第1時間は、第2電源及び制御ユニット20のうちの一方の、当該異常状況に対応するのに必要な時間以上であってもよく、それぞれ第2電源及び制御ユニット20のうちのいずれか1つが当該異常状況に対応するのに必要な時間以上であってもよい。ここで、具体的に限定していなく、実際の状況に応じて決定すればよく、いずれも本出願の保護範囲に該当する。
【0056】
上記の方案により、相応的な機器は、当該異常状況に対応して行動を起こす時間があり、当該機器は、第1電源に当該異常状況が発生した場合の時間要件、例えば、電力網のフォルトライドスルーと単独運転アイソレートとの時間要件を満たし、インテリジェントスイッチ装置が所在する発電システムの安全性を向上させることができる。
【0057】
実際の応用において、当該インテリジェントスイッチ装置について、同様に図1を参照し、さらに、遅延給電ユニットを含む(例えば図1の31、32、33を含む)。
【0058】
当該遅延給電ユニットは、第1電源から電力を取得し、制御ユニット20及びスイッチユニット10に電力を供給し、又は、第1電源に異常状況が発生した後、制御ユニット20及びスイッチユニット10に遅延給電電気エネルギーを提供する。
【0059】
具体的に、当該遅延給電ユニットは、1つの給電ポートを利用して制御ユニット20に電力を供給し、他の給電ポートを利用してスイッチユニット10に電力を供給してもよく、1つの給電ポートのみを利用して、同時に制御ユニット20及びスイッチユニット10に電力を供給してもよい。制御ユニット20及びスイッチユニット10に対する遅延給電ユニットの給電方式について、ここで、具体的に限定していなく、実際の状況に応じて決定すればよく、いずれも本出願の保護範囲に該当する。
【0060】
なお、第1電源に異常状況が発生した後、当該遅延給電ユニットが制御ユニット20及びスイッチユニット10に遅延給電電気エネルギーを提供するために多くの方法があり、そのうちの2つを以下に説明する。
【0061】
(1)遅延給電ユニットは、遅延給電回路33、第1給電回路31及び第2給電回路32を含み、第1給電回路31は、第1電源から電力を取得した後、遅延給電回路33に電力を供給する。第2給電回路32は、第1電源に異常状況が発生した後、第2電源から電力を取得し、遅延給電回路33に電力を供給する。遅延給電回路33は制御ユニット20及びスイッチユニット10に電力を供給する。これにより、第1電源に異常状況が発生した後、遅延給電ユニットが第2電源を介して、スイッチユニット10及び制御ユニット20への給電を第1時間内に維持することを実現できることが確保される。
【0062】
つまり、第1電源に異常状況が発生していない場合、主に第1給電回路31により第1電源から電力を取得することで、遅延給電回路33は制御ユニット20及びスイッチユニット10に電力を供給することができる。第1電源に異常状況が発生した後、第2給電回路32により第2電源から電力を取得することで、遅延給電回路33は制御ユニット20及びスイッチユニット10に遅延給電電気エネルギーを提供することができる。
【0063】
なお、第1給電回路31及び第2給電回路32のうちの少なくとも1つは、アイソレート方式で電力を取得し、つまり、第1電源がパワーダウンした後、第1給電回路31と第2給電回路32との間はアイソレートが保持されるべきである。例えば、第1給電回路31及び第2給電回路32のうちのいずれか1つは、変圧器アイソレート方式、又は、リレー切断方式を利用してアイソレートを行うことができる。これにより、第2電源が第1給電回路31及び第2給電回路32を介して第1電源を帯電させ、第1電源を点検する点検作業員が不安全な状態に置かれることを防止する。
【0064】
(2)遅延給電ユニットはさらに、遅延給電回路33、第1給電回路31及び電気エネルギーが貯蔵された電気エネルギー貯蔵器(図示せず)を含み、当該電気エネルギー貯蔵器は、電解コンデンサ、スーパーコンデンサ及び蓄電池などであってもよい。第1給電回路31は、第1電源から電力を取得した後、遅延給電回路33に電力を供給する。電気エネルギー貯蔵器は、第1電源に異常状況が発生した後、それ自体に貯蔵された電気エネルギーを遅延給電回路33に供給する。遅延給電回路33は、制御ユニット20及びスイッチユニット10に電力を供給する。これにより、第1電源に異常状況が発生した後、遅延給電ユニットが電気エネルギー貯蔵器を介してスイッチユニット10及び制御ユニット20への給電を第1時間内に維持することを実現することが確保される。
【0065】
つまり、第1電源に異常状況が発生していない場合、主に第1給電回路31により第1電源から電力を取得することで、遅延給電回路33は制御ユニット20及びスイッチユニット10に電力を供給することができる。第1電源に異常状況が発生した後、電気エネルギー貯蔵器内に貯蔵された電気エネルギーにより、遅延給電回路33は制御ユニット20及びスイッチユニット10に遅延給電電気エネルギーを提供することができる。
【0066】
なお、第1電源に異常状況が発生していない場合、当該電気エネルギー貯蔵器は、第1電源の電気エネルギーを受けて、貯蔵することができる。もちろん、当該電気エネルギー貯蔵器は、他の方式で電気エネルギーを貯蔵してもよく、ここで、具体的に限定していなく、実際の状況に応じて決定すればよく、いずれも本出願の保護範囲に該当する。
【0067】
実際の応用において、第1電源に異常状況が発生した場合、別の電源を利用して遅延給電回路33に給電してもよい。ここでは言うまでもなく、相応的な機器がフォルトライドスルー及びアイソレートなどの異常状況に対応する時間を確保できる技術案であれば、いずれも本出願の保護範囲に該当する。
【0068】
上記の実施例のいずれにおいても、スイッチユニット10内のスイッチは、常時開スイッチであり、NO型スイッチとも呼ばれる。
【0069】
具体的に、スイッチユニット10内のスイッチに電力が供給されている場合、それは制御ユニット20によって制御され、スイッチユニット10内のスイッチが給電を失った場合、スイッチユニット10は自動にオフになる。常時開スイッチを利用することで、発電システムの安全性能を高めることができる。具体的に、第1電源に異常状況が発生した後、点検作業員が第1電源を点検し、例えば、電力網のメンテナンス作業員が電力網を点検する場合がある。この場合、スイッチユニット10は、給電を失ったため、第1時間後、開状態になって、点検作業員が感電することを防止する。一方、第1電源は正常に回復した後、スイッチユニット10内のスイッチはすぐには閉じられることがなく、制御ユニット20によって制御される。つまり、制御ユニット20はさらに、スイッチユニット10が給電を受けた場合、スイッチユニット10を閉状態又は開状態になるように制御する。具体的に、制御ユニット20は、スイッチを閉じるのに最適な場合に限り、スイッチユニット10を閉状態になるように制御することができ、これにより、第1電源と第2電源との直接接続によるエネルギー衝撃事故を避ける。
【0070】
実際の応用において、同様に図1を参照し、当該インテリジェントスイッチ装置はさらに、制御ユニット20と電源を共用する第1検出ユニット40を含む。つまり、当該第1検出ユニット40も当該遅延給電ユニットにより給電され、遅延給電ユニットによる給電の具体的な過程は、前記制御ユニット20に対する給電過程に類似するので、ここでは言うまでもなく、いずれも本出願の保護範囲に該当する。
【0071】
第1検出ユニット40は、第1電源の電気パラメータを検出し、それを制御ユニット20がスイッチユニット10の動作を制御する制御根拠として、制御ユニット20に送信する。
【0072】
当該電気パラメータは、電圧、電流、周波数、位相、及び電力のうちの少なくとも1つを含み、ここで、電気パラメータを1つずつ説明せず、実際の状況に応じて決定すればよく、いずれも本出願の保護範囲に該当する。
【0073】
当該制御ユニット20がスイッチユニット10を開状態になるように制御する具体的な過程は以下の通りであり、即ち、電気パラメータが第1電源に非正常運転状態が発生したことを表徴するかどうかを判定し、電気パラメータが第1電源に異常状況が発生したことを表徴すると判定した場合、スイッチユニット10を開状態に切り替えるように制御する。
【0074】
当該非正常運転状態は、単独運転を含んでもよい。
【0075】
具体的に、第1電源は、電力網であり、電力網の電圧が0に近接し、又は電力網の周波数が大幅に変化していることが検出された場合、電力網に単独運転などのような非正常運転状態が発生したと考えられる。この場合、制御ユニット20はスイッチユニット10を開状態になるように制御し、及び、第2電源を電圧源出力特性に切り替えてローカル負荷に電力を供給し、負荷が確実に運転できることを保証する。
【0076】
つまり、電気パラメータが第1電源に非正常運転状態が発生したことを表徴すると判定した場合、第1電源に異常状況が発生した後の第1時間内であっても、当該制御ユニット20は依然として、スイッチユニット10を開状態に切り替えるように制御する。即ち、第1時間内に、当該制御ユニット20は第1電源に単独運転などのような非正常運転状態が発生したと判定すれば、スイッチユニット10を開状態に制御し、ずっと第1電源に単独運転などのような非正常運転状態が発生したと判定しなければ、第1時間が終了するまで、スイッチユニット10を閉じたままにする。従って、第1時間内に、当該制御ユニット20がスイッチユニット10を開状態に制御する信号の優先度が、スイッチユニット10を閉じたままにするように制御する信号よりも高い。
【0077】
なお、第1検出ユニット40はさらに、フォルトライドスルーを検出する機能を備えてもよい。
【0078】
具体的に、当該制御ユニット20は、受信された電気パラメータに基づいて、電気パラメータが第1電源にフォルトライドスルーが発生したことを表徴するかどうかを判定し、電気パラメータが第1電源にはフォルトライドスルーが発生したことを表徴すると判定した場合、第1時間が終了するまで、スイッチユニット10を閉じたままにするように制御する。つまり、制御ユニット20は、フォルトライドスルーに対応する。及び/又は、電気パラメータが第1電源に単独運転が発生したことを表徴するかどうかを判定し、電気パラメータが第1電源に単独運転が発生したことを表徴すると判定した場合、スイッチユニット10を開状態に切り替えるように制御する。つまり、制御ユニット20は、単独運転に対応して、単独運転検出及び出力停止の機能を実現する。
【0079】
上記のフォルトライドスルーとは、第1電源及び第2電源がインテリジェントスイッチ装置を介して接続される場合、第1電源には短時間の電圧急降、電圧急増、周波数急降、周波数急増が発生したときに、第2電源は保護シャットダウンに入らず、出力を維持することができることである。当該第2時間は0.1sであってもよく、つまり、フォルトライドスルーの時間は短くて、スイッチユニット10を開状態に制御する必要がない。これにより、スイッチユニットが頻繁に動作することでその耐用年数に影響すること、及び、所在する機器が頻繁に動作することで動作効率及び耐用年数に影響することを避ける。
【0080】
単独運転検出とは、第1電源と第2電源とがインテリジェントスイッチ装置を介して接続される場合、第1電源に完全なパワーダウンが発生した状況で、制御ユニット20が第3時間(例えば1s)内に検出して、スイッチユニット10を開状態になるように制御できることである。
【0081】
第1時間は、第2時間及び第3時間以上であるため、第1電源に異常状況又はパワーダウンが発生したときに、制御ユニット20はフォルトライドスルー及び単独運転検出を行うのに十分な時間を有することが保証される。
【0082】
制御ユニット20はさらに、第1電源の他の異常に対する検出、及び切断保護の機能を有してもよい。例えば、第1電源の電圧が高/低すぎる、周波数が高/低すぎる、電流が大きすぎる、漏れ電流が大きすぎる、電流の直流成分が大きすぎる、電圧THD(Total Harmonic Distortion、全高調波歪)が大きすぎる、電流THDが大きすぎる、電圧の不均衡性が大きすぎるなどの状況を検出した場合、スイッチユニット10を開状態になるように制御する。
【0083】
実際の応用において、当該インテリジェントスイッチ装置はさらに、制御ユニット20と電源を共用する第2検出ユニット50を含む。第2検出ユニット50は、第2電源の出力パラメータを検出し、制御ユニット20に送信する。当該第2電源の出力パラメータは電圧、電流、周波数、位相、及び電力のうちの少なくとも1つを含み、ここで、電気パラメータを1つずつ説明せず、実際の状況に応じて決定すればよく、いずれも本出願の保護範囲に該当する。
【0084】
当該制御ユニット20がスイッチユニット10を閉状態になるように制御する具体的な過程は以下の通りである。即ち、第1電源の電気パラメータと第2電源の出力パラメータとを比較し、比較結果を取得し、比較結果が第1電源と第2電源を接続して運転することができることを示す場合、スイッチユニット10を閉状態に切り替えるように制御する。
【0085】
実際の応用において、同様に図1を参照し、当該インテリジェントスイッチ装置はさらに、制御ユニット20と第2電源との間の通信を実現するための第1通信ユニット60を含む。
【0086】
第1通信ユニット60は、例えばRS485、CAN、イーサネットなどの有線通信を採用してもよく、例えばWiFi、ブルートゥース(登録商標)、RFなどの無線通信を採用してもよい。さらに、電力線搬送通信を採用してもよく、ここで、これは一例にすぎず、第1通信ユニット60は他の方式を利用して通信してもよい。ここでは言うまでもなく、もちろん、第1通信ユニット60は、集中通信モードを採用して組み合わせて利用してもよく、実際の状況に応じて決定すればよく、いずれも本出願の保護範囲に該当する。
【0087】
第1通信ユニット60と第2電源との通信の具体的な過程は以下の通りであり、即ち、収集した第1電源の電気パラメータを第2電源に送信し、及び、第2電源から送信された第1制御信号を受信し、第1制御信号を制御ユニット20に送信する。
【0088】
制御ユニット20はさらに第1制御信号に基づいて、相応的な動作を実行する。具体的に、第1制御信号が、閉動作を実行することを指示する場合、制御ユニット20はスイッチユニット10を閉状態になるように制御し、第1制御信号は、開動作を実行することを指示する場合、制御ユニット20はスイッチユニット10を開状態になるように制御する。ここで、第1制御信号の具体的な内容を限定していなく、実際の状況に応じて決定すればよく、いずれも本出願の保護範囲に該当する。
【0089】
第1通信ユニット60と第2電源との通信の具体的な過程は以下の通りであってもよく、即ち、制御ユニット20から送信された第2制御信号を受信し、当該第2制御信号を第2電源に送信する。第1通信ユニット60と第2電源との通信の具体的な過程はさらに、第2電源から送信された運転データを受信し、当該運転データを制御ユニット20に送信するステップを含んでもよい。
【0090】
当該制御ユニット20はさらに、スイッチユニット10が運転状態を変更した場合、第2電源の運転状態をスイッチユニット10の運転状態に合わせるように、第1通信ユニット60に第2制御信号を送信してもよい。
【0091】
実際の応用において、スイッチユニット10が閉状態に切り替えられる場合、第2制御信号は、第2電源の起動、及び/又は第2電源の出力モードの変更を含み、例えば、第2電源の出力モードを非電圧源特性出力モードに変更する。スイッチユニット10が開状態に切り替えられる場合、第2制御信号は、第2電源の出力の停止、及び/又は第2電源の出力モードの変更を含み、例えば、第2電源の出力モードを電圧源特性出力モードに変更する。もちろん、当該第2制御信号は、第1電源と第2電源の電圧振幅、周波数、又は位相が同期しているかどうかの検出結果であってもよい。この場合、第2電源は、当該検出結果を受信した後、当該検出結果に基づいて、その出力状態又はモードを変更するかどうかを判定する。検出結果が非同期であることを示す場合、運転を停止し、又は、出力モードが電圧源出力特性モードになり、検出結果が同期であることを示す場合、起動を開始し、又は出力モードが非電圧源出力特性モードになる。
【0092】
同様に図1を参照し、当該インテリジェントスイッチ装置はさらに、上位機と通信するための第2通信ユニット70を含み、前記第2通信ユニット70は、上位機のデータクエリ、パラメータ設定、アップグレード、運転制御などの命令を受信する。当該上位機は、モバイルハンドヘルドデバイス(特定のAPPがインストールされた携帯電話、タブレットなど)、ローカルサーバ、通信ホスト、リモートクラウドサーバーなどであってもよく、ここでは言うまでもなく、いずれも本出願の保護範囲に該当する。
【0093】
上記の実施例のいずれかにおいて、制御ユニット20はさらに、スイッチユニット10を流れた電力が相応的な制限値を超えた場合、スイッチユニット10を開状態に切り替えるように制御する。即ち、特定のシナリオの要件を満たすように、インテリジェントスイッチ装置の電力超過トリップ機能を設置する。
【0094】
具体的に、第1電力ポートから第2電力ポートに流れる電力が第1制限値を超えた場合、又は、第2電力ポートから第1電力ポートに流れる電力が第2制限値を超えた場合、制御ユニット20は、スイッチユニット10を開状態に切り替えるように制御して、第1電力ポートと第2電力ポートとの間の接続を切断する。
【0095】
例えば、第1電源はディーゼル発電機であり、逆方向に伝送される電力を受けることができない場合、インテリジェントスイッチ装置は、第2電力ポートから第1電力ポートに流れる電力閾値を0に設定することができる。即ち、第1制限値は0であり、電力が0を超えると、スイッチユニット10は、ディーゼル発電機を保護するために、直ちに切断される。例えば、第1電源は電力網である場合、ローカル負荷による電力網の消費をなるべく減少させるために、第1電力ポートの電力網から第2電力ポートに流れる電力閾値を、ローカル負荷の電力上限に設定することができる。即ち、第2制限はローカル負荷の電力上限、例えば5KWであり、電力は5KWを超えると、スイッチユニット10は、電力網の電気エネルギーに対する消費を減少させるために、直ちに切断される。
【0096】
なお、当該第1制限値と第2制限値とは同様であってもよいし、異なってもよく、ここで、具体的に限定していなく、実際の状況に応じて決定すればよく、いずれも本出願の保護範囲に該当する。
【0097】
上記の実施例のいずれかにおいて、当該インテリジェントスイッチ装置はさらに、第2電源及び/又は上位機と通信接続する電気エネルギーメータを含む。
【0098】
具体的に、スイッチユニット10が閉状態にある場合、流れる正方向又は逆方向の電力量を測定し、電力量データを第2電源又は上位機に伝送する。
【0099】
スイッチユニット10内に電気エネルギーメータを設置することで、追加の計量装置の代わりになることができる。追加のデバイスの使用を避け、インテリジェントスイッチ装置のコストを低減させる。
【0100】
上記の実施例のいずれかにおいて、当該インテリジェントスイッチ装置はさらに、プラスチックハウジングを含む。
【0101】
スイッチユニット10の操作ハンドルはプラスチックハウジングの外部に露出することで、手動でスイッチを操作することができる。
【0102】
本実施例において、インテリジェントスイッチ装置内には、プラスチックケースパッケージ一体型スイッチ及び電気エネルギーメータが設けられ、漏れ保護機能を設計することもできる。これによって、インテリジェントスイッチ装置内のデバイスが高度に統合され、発電システムの構成が大幅に簡素化され、外部EMSに比べると、コストが大幅に削減される。
【0103】
本発明の実施例はさらに発電システムを提供し、図2を参照し、第1電源03、少なくとも1つの第2電源01、及び上記の実施例のいずれかによって提供されるインテリジェントスイッチ装置02を含む。当該インテリジェントスイッチ装置02の具体的な構成及び動作原理について、上記の実施例を参照すればよく、ここでは詳細な説明を省略する。
【0104】
第2電源01の第1出力ポート、及び第1電源03は、それぞれインテリジェントスイッチ装置02に接続される。
【0105】
上記の実施例において、第1電源03は、電圧源出力特性の電源、例えば電力網、電圧源出力特性を有するディーゼル発電機、同期発電機などである。当該電圧源出力特性の電源の出力電圧は比較的安定であり、負荷電流の大きさが変化する際、電圧の変動が小さい。
【0106】
第2電源01は、電圧源出力特性と非電圧源出力特性の2つの出力特性を切り替える機能を有する電源である。当該非電圧源出力特性は電流源出力特性、電力源出力特性などを含む。電流源出力特性の電源の出力電流は比較的安定であり、出力電圧の大きさが変化する際、電流の変動が小さい。電力源出力特性の電源の出力電力は比較的安定であり、出力電圧の大きさが変化する際、電流が逆方向に変化する。
【0107】
なお、電圧源出力特性、非電圧源出力特性は、主導的役割を担う出力特性を指す。例えば、発電機はVf制御(電圧周波数制御)モードを利用して出力する場合、電圧源出力モードであると考えられ、PQ制御(有効電力・無効電力制御)モードは非電圧源出力モードを示す。ドループ制御、仮想同期機制御について、電圧源出力特性が主導的役割を担う場合もあれば、非電圧源出力特性が主導的役割を担う場合もある。
【0108】
具体的に、インテリジェントスイッチ装置02が閉状態にある場合、全ての第2電源01の出力特性は非電圧源出力特性であり、インテリジェントスイッチ装置02が開状態にある場合、少なくとも1つの第2電源01の出力特性は電圧源出力特性であり、他の第2電源01の出力特性は非電圧源出力特性であり、ここで、具体的に限定していなく、実際の状況に応じて決定すればよく、いずれも本出願の保護範囲に該当する。
【0109】
実際の応用において、図3図5を参照し、第2電源01の第1出力ポートとインテリジェントスイッチ装置02との間には、さらに第1負荷04が設けられる。
【0110】
また、インテリジェントスイッチ装置02が切り替えられるときに、発電システムの給電の不安定を避けるために、第2電源01はさらに、重要な負荷に接続されるための独立した出力ポートを有してもよい。具体的に、図5を参照し、第2電源01の第2出力ポートは第2負荷05に接続され、第2負荷05の電力消費優先度は第1負荷04よりも高く、インテリジェントスイッチ装置02が状態を切り替えるときに、インテリジェントスイッチ装置02に接続される第2電源01の第1出力ポートは一時的に給電を停止することができ、第2負荷05に接続される第2出力ポートは継続的に給電を維持することができる。
【0111】
上記の実施例のいずれかにおいて、インテリジェントスイッチ装置02が第1通信ユニットを有する場合、第2電源01とインテリジェントスイッチ装置02との間は、マスタースレーブ制御を採用する。
【0112】
(1)第2電源01は、マスター機であり、インテリジェントスイッチ装置02は、スレーブ機であり、第2電源01は、非正常運転状態を検出した場合、第1制御信号をインテリジェントスイッチ装置02に送信して、インテリジェントスイッチ装置02を開状態にさせる。
【0113】
非正常運転状態は、少なくとも単独運転を含み、つまり、当該第1電源01は単独運転検出及び出力停止機能を備える。
【0114】
単独運転検出及び出力停止は、第1電源03と第2電源01とがインテリジェントスイッチ装置02を介して接続される場合、第1電源03に完全なパワーダウンが発生したときに、第2電源01が検出して停止状態に入るのに必要な時間が第4時間であることである。インテリジェントスイッチ装置02は、第2電源01に単独運転が発生した後の第1時間内に、トリップすることがなく、閉状態を維持することができ、当該第1時間は第4時間以上であることで、第1電源03に単独運転が発生した場合、第2電源01が単独運転検出及び出力停止を行うのに十分な時間を有することを保証する。
【0115】
具体的に、第2電源01とインテリジェントスイッチ装置02とのインタラクションの過程は以下の通りである。
1、第2電源01は定期的に、インテリジェントスイッチ装置02にクエリ信号を送信する。
【0116】
具体的に、インテリジェントスイッチ装置02は第1電源03のみにより給電されると、第1電源03が一定期間パワーダウンした後、インテリジェントスイッチ装置02も給電を失う。その後、第1電源03が回復するまで、第2電源01は継続的にクエリ信号を送信して、インテリジェントスイッチ装置02の状態をクエリし、その時点で、インテリジェントスイッチ装置02の給電も回復する。
【0117】
2、インテリジェントスイッチ装置02はクエリ信号を受信した後、収集された第1電源03の電気パラメータ、及びそれ自体内のスイッチユニットの状態を第2電源01に送信する。
【0118】
インテリジェントスイッチ装置02は、給電を失った場合、第2電源01の信号に応答できず、インテリジェントスイッチ装置02には電気がある場合、第2電源01の信号に応答することができる。
【0119】
3、第2電源01は、クエリされた第1電源03の電気パラメータに基づいて、第1電源03に非正常運転状態が発生したことを判断する。第1電源03に非正常運転状態が発生したと判定した後、第1制御信号をインテリジェントスイッチ装置02に送信して、インテリジェントスイッチ装置02を開状態にさせる。
【0120】
もちろん、当該第1制御信号は、インテリジェントスイッチ装置02が開状態にあることを指示してもよく、インテリジェントスイッチ装置02が閉状態にあることを指示してよい。第1電源03に非正常運転状態が発生したと判定した場合、当該第1制御信号は、インテリジェントスイッチ装置02が開状態にあることを指示する。他の場合、第1制御信号は、インテリジェントスイッチ装置02が閉状態にあることを指示する。ここで、具体的に限定していなく、実際の状況に応じて決定すればよく、いずれも本出願の保護範囲に該当する。
【0121】
ここで、第2電源01は、インテリジェントスイッチ装置02を閉じることを决定した場合、第2電源01はまず、それ自体の出力を停止する。その後、インテリジェントスイッチ装置02が閉状態にあることを指示するための第1制御信号を、インテリジェントスイッチ装置02に送信することで、第1電源03の出力と不整合であるときの閉鎖ショックを避ける。特に、第1電源03が電力網であり、第2電源01がインバータである場合、第2電源01は、インテリジェントスイッチ装置02のスイッチユニットを閉じることを决定する前、インテリジェントスイッチ装置02によって検出された第1電源03の電圧振幅、位相、周波数などの状態を取得することもできる。第2電源01は、第1電源03に整合同期するように、それ自体から出力された電圧振幅、位相、周波数などを調整してから、インテリジェントスイッチ装置02が閉状態にあることを指示するための第1制御信号を、インテリジェントスイッチ装置02に送信する。これにより、切り替えの過程では、ローカル負荷はパワーダウンすることがなく、シームレスな切り替えを実現することができる。
【0122】
4、インテリジェントスイッチ装置02は、第1制御信号を受信した後、当該第1制御信号に基づいて、相応的な動作を実行する。
【0123】
5、インテリジェントスイッチ装置02が開状態にある場合、第2電源01は、非電圧源出力特性から電圧源出力特性に切り替えられて、ローカル負荷に電力を供給する。
【0124】
(2)インテリジェントスイッチ装置02は、マスター機であり、第2電源01は、スレーブ機である。インテリジェントスイッチ装置02は、それ自体のスイッチユニットをトリップさせる必要がある異常状況を検出した場合、第2制御信号を第2電源01に送信して、第2電源01を正常に運転させるか又は運転を停止させる。
【0125】
具体的に、第2電源01とインテリジェントスイッチ装置02とのインタラクションの過程は、以下の通りである。
【0126】
1、インテリジェントスイッチ装置02は、第1電源03の電気パラメータを主動的に監視し、又は、第3制御信号を第2電源01に送信して、第1電源03の状態をクエリする。
【0127】
第2電源01は第3制御信号を受信した後、第1電源03の電気パラメータを検出する。
【0128】
2、インテリジェントスイッチ装置02は、所在する発電システムが、第1電源03と第2電源01とを並列接続して動作させる条件を有するかどうかを判定し、例えば、第1電源03にはそれ自体のスイッチユニットをトリップさせる必要がある異常状況が存在しないかどうかを判定する。当該異常状況は、非正常運転状態である場合があり、フォルトライドスルーである場合もある。所在する発電システムが第1電源03と第2電源01とを並列接続して動作させる条件を有しない場合、それ自体のスイッチユニットを開状態になるように制御し、そして、第2制御信号を第2電源01に送信する。
【0129】
当該第2制御信号は、第2電源01を起動させる信号、第2電源01の出力を停止させる信号、電圧源出力特性に切り替える信号、又は、非電圧源出力特性に切り替える信号であってもよいが、第1電源03に非正常運転状態が発生したと判定した場合、当該第2制御信号は、電圧源出力特性に切り替える信号である。他の場合、第2制御信号の内容について、ここで、具体的に限定していなく、実際の状況に応じて決定すればよく、いずれも本出願の保護範囲に該当する。
【0130】
3、第2電源01は、第2制御信号を受信した後、それ自体の出力特性を電圧源出力特性に切り替えて、ローカル負荷に電力を供給する。
【0131】
4、第1電源03の非正常運転状態が回復した後、インテリジェントスイッチ装置02は、第2電源01に第2制御信号を送信して、第2電源01を停止させ、そして、それ自体のスイッチユニットを閉状態に制御し、第1電源03を第2電源01に接続させる。特に、第1電源03が電力網であり、第2電源01がインバータである場合、インテリジェントスイッチ装置02はスイッチユニットを閉じる前、同期信号を第2電源01に送信することもできる。これにより、第2電源01は、第1電源03に整合同期するように、電圧振幅、位相、周波数などを調整してから、スイッチユニットを閉じ、そのため、切り替えの過程では、ローカル負荷はパワーダウンすることがなく、シームレスな切り替えを実現することができる。
【0132】
5、第2電源01の運転は回復する。
【0133】
なお、(1)及び(2)において、第1電源03の出力電力が第2電源01の出力電力を超え、スイッチユニットの電流容量も第2電源01の出力電力を超えるように設置することで、スイッチユニットが閉じられている場合、第2電源01の出力電力の大きさを超えるローカル負荷を接続できることは確保される。
【0134】
なお、当該第2電源01はさらに、フォルトライドスルーを検出する機能を備えてもよい。当該フォルトライドスルーとは、第1電源03と第2電源01とがインテリジェントスイッチ装置02を介して接続される場合、第1電源03に短時間の電圧急降、電圧急増、周波数急降、周波数急増が発生したときに、第2電源01が保護シャットダウンに入らず、出力を維持することができることであり、第2電源01のフォルトライドスルー時間は第2時間、例えば0.1sである。フォルトライドスルー時間は比較的短いため、第2電源01はフォルトライドスルーを検出した場合、インテリジェントスイッチ装置02のスイッチユニットを開状態になるように制御する必要はなく、インテリジェントスイッチ02のスイッチユニットを閉じたままにするように制御することさら可能である。当該第1時間は第2時間以上であり、これにより、第1電源03にはフォルトライドスルーが発生した場合、第2電源01はフォルトライドスルー検出を行うのに十分な時間を有することを保証する。
【0135】
もちろん、当該第2電源01はさらに他の検出機能を備えてもよく、ここでは、言うまでもなく、いずれも本出願の保護範囲に該当する。
【0136】
本実施例において、インテリジェントスイッチ装置02を設置することで、第2電源01の低電圧ライドスルー、単独運転検出などと競合することがなく、オングリッド・オフグリッドの切り替え要件を満たし、発電システムの安全性を提供する。
【0137】
上記の実施例のいずれかにおいて、第1電源03は電力網であり、第2電源01はエネルギー供給ユニット及び変換ユニットを含む。
【0138】
変換ユニットの直流側は直接又は間接的にエネルギー供給ユニットに接続され、変換ユニットの交流側を第2電源01の第1出力ポートとする。
【0139】
当該エネルギー供給ユニットは、蓄電池、燃料電池、太陽光発電ユニット、及び風力発電ユニットのうちの少なくとも1つである。もちろん、上記の例示に限定されず、例えば、小水利発電ユニット、フライホイールエネルギー貯蔵発電ユニットであってもよく、エネルギー供給ユニットの選択は、実際の状況に応じて決定すればよく、いずれも本出願の保護範囲に該当する。
【0140】
当該変換ユニットはその応用シナリオによって選択さる。具体的に、エネルギー供給ユニットが太陽光発電ユニット、蓄電池及び燃料電池などの直流機器である場合、当該変換ユニットはインバータであり、エネルギー供給ユニットが風力発電ユニットなどの交流機器である場合、当該変換ユニットはコンバータである。ここでは、言うまでもなく、変換ユニットは機能ユニットと合致すればよく、いずれも本出願の保護範囲に該当する。
【0141】
ここで、変換ユニットがインバータであることを例として説明する。太陽光発電システムにおいて、太陽光発電インバータは通常、MPPT(Maximum Power Point Tracking、最大電力点追従)アルゴリズムを実行して、太陽光発電インバータの出力電力を、現時点で太陽光発電アレイが出力する最大電力にし、定電力源と見なすことができる。交流電圧が変化するときに、太陽光発電インバータの出力電流が逆方向に変化することで、交流出力電力を最大電力に維持させる。太陽光発電インバータなどの分散型発電装置は、オングリッドポイントの最大電力の出力の大きさを制限する別の通常の運転モードを有し、例えば、分散型発電装置の設置電力の固定比例の大きさを、例えば、最大60%に制限するか、又は0%に制限して、自体発電・利用を促進する。この場合、分散型発電装置の動作モードは、ほとんどの場合、電力制限運転にあり、つまり、定電力源である。
【0142】
ただし、太陽光発電インバータの最大出力電流は、回路デバイス及び構造デバイスの電流の上限によって制限され、交流電圧が低減して、太陽光発電インバータの出力電流が上限に達した後、太陽光発電インバータは電流源出力特性になり、交流電圧が低減しても、出力電流はそれ以上上昇しなくなる。
【0143】
インテリジェントスイッチ装置02は第1電源03と第2電源01とを連通させた場合、第2電源01における太陽光発電インバータは、非電圧源出力特性に従って運転する必要がある。インテリジェントスイッチ装置02は第1電源03と第2電源01との接続を切断した後、第2電源01における太陽光発電インバータは、ローカルに接続される負荷の運転を維持する必要があり、負荷運転に必要な安定電圧を確立する必要があり、そのため、太陽光発電インバータは電圧源出力特性に変換する必要がある。
【0144】
太陽光発電電池の出力電力は光照射状況によって変化するため、その安定性が不十分であり、ローカル負荷を確実に運転させるために、より安定したエネルギー源を追加する必要がある。蓄電池及び燃料電池は、出力が安定した理想的なエネルギー源である。第2電源01における機能ユニットは蓄電池又は燃料電池であり、即ち、変換ユニットがエネルギー貯蔵インバータである場合、インテリジェントスイッチ装置02が第1電源03と第2電源01とを連通させた場合、エネルギー貯蔵インバータは非電圧源出力特性に従って運転する必要がある。インテリジェントスイッチ装置02が第1電源03と第2電源01との接続を切断した後、エネルギー貯蔵インバータはローカルに接続される負荷の運転を維持する必要があり、負荷運転に必要な安定電圧を確立する必要があり、そのため、エネルギー貯蔵インバータは電圧源出力特性に変換する必要がある。
【0145】
機能ユニットがそれぞれ太陽光発電ユニット及び蓄電池であることを例として説明する。
【0146】
図3を参照し、太陽光発電ユニット011及び蓄電池013はそれぞれのインバータに接続され、即ち、太陽光発電インバータ012とエネルギー貯蔵インバータ014とを組み合わせることで、第2電源01を形成する方式である。インテリジェントスイッチ装置02が第1電源03と第2電源01とを連通させた場合、太陽光発電インバータ012及びエネルギー貯蔵インバータ014は、非電圧源出力特性に従って運転する必要がある。インテリジェントスイッチ装置02が第1電源03と第2電源01との接続を切断した後、エネルギー貯蔵インバータ014は電圧源出力特性に変換され、一方、太陽光発電インバータ012は依然として、非電圧源出力特性に従って運転し、両者が総合された外部出力特性は依然として、電圧源出力特性に保持される。
【0147】
2つのインバータを融和してハイブリッドインバータを構成することもできる。図4及び図5を参照して、太陽光発電ユニット011及び蓄電池013はいずれも同じハイブリッドインバータ015に接続され、その具体的な動作原理及び過程は、上記の説明に類似するので、ここでは言うまでもなく、いずれも本出願の保護範囲に該当する。
【0148】
本明細書における各実施例に記載された特徴は、互いに差し替えるか又は組み合わせることができ、各実施例の間の同じ又は類似の部分について、互いに参照することができ、各実施例は、他の実施例との相違点を主に説明する。特に、システム又はシステムの実施例について、基本的に方法の実施例に類似するため、記載は簡単であり、関連部分について、方法の実施例の説明の一部を参照すればよい。上記のシステム及びシステムの実施例はただ例示的なものであり、別個の部材として説明された上記のユニットは、物理的に分離されてもよく、そうではなくてもよい。ユニットとして表示された部材は、物理ユニットであってもよいし、そうではなくてもよく、即ち、一箇所に位置してもよいし、複数のネットワークユニットに分布されてもよい。実際の必要に応じて、そのうち一部又は全てのモジュールを選択して、本実施例の技術案の目的を実現してもよい。当業者は、進歩性に値する労働をしない場合でも、理解し、実施することができる。
【0149】
専門家はさらに、本明細書に開示された実施例に記載された各例示のユニット及びアルゴリズムステップを結合して、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア又は両者の結合で実現することができることを意識することができる。ハードウェアとソフトウェアとの互換可能性を明確に説明するために、上記の説明において、既に機能に従って、各例示の組み合わせ及びステップを一般的に説明した。これらの機能がハードウェアの形態で実行されるか、それともソフトウェアの形態で実行されるかについては、技術案の特定応用及び設計制約条件に依存する。当業者は、各特定の応用に対して、異なる方法を利用して、説明された機能を実現することができるが、このような実現は、本発明の範囲を超えると見なされるべきではない。
【0150】
開示された実施例の前述の説明は、当業者が本発明を実現又は使用することを可能にする。これらの実施例に対する様々な修正は、当業者には明らかであり、本明細書で定義された一般的な原理は、本発明の精神又は範囲から逸脱することなく、他の実施例で実現することができる。従って、本発明は、本明細書に示されるこれらの実施例に限定されず、本明細書に開示された原理及び新規特点と一致する最も幅広い範囲に合う。
図1
図2
図3
図4
図5