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  • 特許-領収書発行システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-11
(45)【発行日】2023-07-20
(54)【発明の名称】領収書発行システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20230101AFI20230712BHJP
   G06Q 30/04 20120101ALI20230712BHJP
   G07G 1/12 20060101ALI20230712BHJP
   G07G 1/14 20060101ALI20230712BHJP
【FI】
G06Q30/06
G06Q30/04
G07G1/12 341A
G07G1/14
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2019012188
(22)【出願日】2019-01-28
(65)【公開番号】P2020119432
(43)【公開日】2020-08-06
【審査請求日】2022-01-14
(73)【特許権者】
【識別番号】518460277
【氏名又は名称】呉 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100104776
【弁理士】
【氏名又は名称】佐野 弘
(74)【代理人】
【識別番号】100119194
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 明夫
(72)【発明者】
【氏名】呉 英仁
【審査官】田付 徳雄
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-182540(JP,A)
【文献】特開2006-139641(JP,A)
【文献】特開2019-020763(JP,A)
【文献】特開2017-068529(JP,A)
【文献】特開2016-206968(JP,A)
【文献】国際公開第2013/190784(WO,A1)
【文献】特開2014-206788(JP,A)
【文献】特開2016-167232(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
G07G 1/12
G07G 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗側端末から送信された、物を購入した又はサービスを受けたときの金額を含む領収書に記載する領収書情報を受信して記憶する記憶手段と、
前記領収書情報に紐付けられた読出キー情報を作成し、該読出キー情報を前記店舗端末又は消費者側端末に送信するキー発行手段と、
前記消費者側端末から送信された前記読出キー情報を受信したときに、該読出キー情報に紐付けられた前記領収書情報を前記記憶手段から読み出して前記消費者側端末に送信する領収書情報発信手段と、
を有し、
前記記憶手段から前記消費者側端末に送信した前記領収書情報に、前記消費者側端末で追加情報を含ませられるように構成されており、
前記領収書情報発信手段から前記消費者側端末に送信された前記領収書情報は、前記記憶手段において原本が保存されるようになっており、
前記消費者側端末から領収書の証明を求める照会があったときには、前記記憶手段の前記領収書情報の原本の閲覧を許可して表示するように構成されており、
前記消費者側端末で前記領収書情報に対して追加情報を加えたときには、追加情報を加えた領収書情報を、確定領収書情報として再び前記消費者側端末から前記記憶手段に送信し、前記記憶手段で前記確定領収書情報を原本として保存するように構成されたことを特徴とする領収書発行システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物を購入した又はサービスを受けたときに支払った金額を証明する領収書を発行する領収書発行システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、消費者が店舗で物を購入したりサービスを受けて代金を支払ったときに、店舗から発行された領収書を受け取り、当該領収書をもって物を購入したりサービスを受けたことの証明とすることが行われている。このような領収書は、会計時に店舗の店員が手書きやレジスタの発行ボタンを押すことにより発行する、という対応が多かった。
【0003】
これに対し、店舗の店員の作業を減らして会計時の対応をスムーズにするために、電子領収書を後からインターネットを通じて発行するシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2013-182540号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記したような従来のシステムでは、電子領収書の発行にあたって予め発行者名や受領金額の他、受領者名、購入物、購入個数等をシステムに入力しておく必要があり、結局煩雑な作業が生じて簡単に領収書を発行することができない状態となっていた。
【0006】
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、簡単に領収書を発行することができ、店舗の店員の作業を減らして会計時の対応をスムーズにすることができる領収書発行システムを提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる課題を達成するために、本発明は、店舗側端末から送信された、物を購入した又はサービスを受けたときの金額を含む領収書に記載する領収書情報を受信して記憶する記憶手段と、前記領収書情報に紐付けられた読出キー情報を作成し、該読出キー情報を前記店舗端末又は消費者側端末に送信するキー発行手段と、前記消費者側端末から送信された前記読出キー情報を受信したときに、該読出キー情報に紐付けられた前記領収書情報を前記記憶手段から読み出して前記消費者側端末に送信する領収書情報発信手段と、を有し、前記記憶手段から前記消費者側端末に送信した前記領収書情報に、前記消費者側端末で追加情報を含ませられるように構成された領収書発行システムとしたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、上記構成に加え、前記追加情報は、予め前記店舗側端末毎に設定された項目の中から選択可能に構成された領収書発行システムとしたことを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、上記構成に加え、前記領収書情報発信手段から前記消費者側端末に送信された前記領収書情報は、前記記憶手段において原本が保存されるようになっており、前記消費者側端末から領収書の証明を求める照会があったときには、前記記憶手段の前記領収書情報の原本の閲覧を許可して表示するように構成された領収書発行システムとしたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、上記構成に加え、前記消費者側端末で前記領収書情報に対して追加情報を加えたときには、追加情報を加えた領収書情報を、確定領収書情報として再び前記消費者側端末から前記記憶手段に送信し、前記記憶手段で前記確定領収書情報を原本として保存するように構成された領収書発行システムとしたことを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、上記構成に加え、前記領収書情報発信手段は、金額を複数に割って複数の領収書情報を発行することが可能となっている領収書発行システムとしたことを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、上記構成に加え、前記店舗側端末がレジスタと一体化又は該レジスタと電気的に接続されており、前記レジスタに入力された前記領収書情報を前記記憶手段で受信して記憶するように構成された領収書発行システムとしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
発明によれば、店舗側端末から少なくとも金額を含む領収書情報が記憶手段に送信されていれば、その際に発行されたキー情報を用いて消費者側端末から消費者が後から領収書を発行することができる。そのため、簡単に領収書を発行することができ、店舗の店員の作業を減らして会計時の対応をスムーズにすることができる。
【0014】
また、本発明によれば、キー情報を用いて記憶手段から領収書情報を消費者端末に読み出した後で、追加情報を含ませられるようになっているため、受領者名や但書等を消費者が後から記載することができ、店舗で領収書を発行するときのように予め店員に伝えておかなくても記名の領収書を発行することができる。そのため、店員に個人情報を伝えずに領収書を発行することができる。
【0015】
また、本発明によれば、追加情報が予め店舗側端末毎に設定された項目の中から選択可能となっているため、例えば但書について設定された複数の項目の中から選ぶだけで良く、簡単に追加情報を記載することができる。また、店舗側から見て不正となるような但書を記載できなくなるため、公正な領収書を発行することができる。
【0016】
また、本発明によれば、読出キー情報が二次元バーコードで構成されているため、スマートフォン等で簡単に読み込んで領収書情報を読み出すことができる。
【0017】
また、本発明によれば、読出キー情報が登録された連絡先に対して送信されるようになっているため、パソコン等のバーコード等を読み込む環境がない場合にも、簡単に領収書情報を読み出すことができる。
【0018】
また、本発明によれば、店舗側端末がレジスタと一体化又はレジスタと電気的に接続されており、店舗でレジスタに金額等を入力すると自動的に領収書情報が記憶手段に送信されて当該領収書情報を記憶手段で受信記憶するようになっているため、より店舗の店員の作業を簡素化して簡単に領収書情報を記憶手段に記憶させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】この発明の実施の形態の領収書発行システムにおけるシステム構成図である。
図2】同実施の形態の領収書発行システムの処理手順を示すフローチャートである。
図3】同実施の形態の領収書発行システムにおける消費者側端末に表示される領収書を模式的に示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
[システム構成]
図1図3に、この発明の実施の形態を示す。
【0021】
この実施の形態の領収書発行システム10は、消費者が店舗で物を購入した又はサービスを受けたときの領収書を、その場で店舗の店員が手書きしたりレジスタから発行したりせずに、後から発行するためのシステムである。
【0022】
図1は、この実施の形態の領収書発行システムのシステム構成図である。図1に示すように、この実施の形態の領収書発行システム10は、記憶手段21とキー発行手段22と領収書情報発信手段23とがサーバ20に設けられた構成となっており、このような構成を有するサーバ20が、1~複数の店舗側端末30と、WAN(Wide Area Network)としてのインターネットNを介して相互に交信可能に構成されている。また、同じくサーバ20が、1~複数の消費者側端末40と、インターネットNを介して相互に交信可能に構成されている。
【0023】
このうち、サーバ20は、管理者が管理し運用するサーバコンピュータであり、Webサーバ機能、データベース機能を備えている。
【0024】
なお、図示しないが、サーバ20は少なくとも1のCPU(Central Processing Unit、中央処理装置)、及び、CPUの作業領域として機能するRAM(Random Access Memory)、起動用ブートプログラム等が記録されたROM(Read Only Memory)、各種プログラムやデータ等が記録されるハードディスク等の補助記憶装置、データの送受信に用いる通信インターフェース、マウス、キーボード等、オペレータがシステムの操作を行うための操作部、LCD等からなり文字や画像を表示する表示部等が設けられている。補助記憶装置には、OS(Operating System)用プログラム、各種アプリケーションプログラム、データベースに記録されたデータ等が記録されており、これらのプログラムやデータはCPUの演算処理により、ハードウェア資源と協働して各種機能を実現する。また、店舗側端末30と消費者側端末40も、同様のCPU、RAM、ROM、補助記憶装置、通信インターフェース等を有していても良い。
【0025】
このサーバ20の記憶手段21は、店舗側端末30から物を購入した又はサービスを受けた対価としての金額や日付を含む領収書情報を受信して記憶するものである。消費者が店舗を利用して所定の金額を支払うときに、店舗の店員が店舗側端末30を操作することにより、ネットワークNを介して領収書情報がサーバ20の記憶手段21に送信され、この領収書情報を記憶手段21で記憶しておくようになっている。
【0026】
また、このサーバ20のキー発行手段22は、店舗側端末30から記憶手段21への領収書情報の送信があった場合に、当該領収書情報に紐付けられた読出キー情報を作成して、当該読出キー情報を記憶手段21に領収書情報を送信してきた店舗側端末30か、領収書情報が送信されてきたときに同送されてきたメールアドレスやSMS送信先電話番号やSNSのID等を介して予め登録された消費者側端末40に送信するものである。読出キー情報としては、適宜の形態のもので良く、例えばQRコード(登録商標)のような二次元バーコード等のリーダやスキャナで読み込むことで予め定められた該当頁(領収書情報を表示する頁)を表示するようになっているものであっても良いし、URLとログインパスワードをテキストで表示したものであっても良い。
【0027】
また、読出キー情報の提供方法としても、店舗側端末30の画面に二次元バーコードを表示させて、それを消費者側端末40で読み込む形であっても、店舗側端末30がプリンタ等に接続されている場合には紙にプリントされた二次元バーコードやURLとログインパスワードのテキストを消費者に渡す形であっても、予め消費者端末40の情報が店舗側端末30に登録されている場合(メール会員、Web会員等)には、そのメールアドレスやSMS送信先電話番号やSNSのID又はその他の個人の連絡先に対して二次元バーコードやテキストを送信する形であっても良い。なお、消費者端末40に送る場合には、前記したように、領収書情報を店舗側端末30からサーバ20の記憶手段21に送信する際に、当該消費者が特定できるメールアドレス等の情報を紐付けて送信する必要がある。
【0028】
また、このサーバ20の領収書情報発信手段23は、消費者端末40から読出キー情報を送信された場合に、記憶手段21における当該読出キー情報に紐付けられた領収書情報を読み出して、読出キー情報が送信された消費者端末40に送信するものである。また、この実施の形態では、店舗側端末30と記憶手段21の間で領収書情報を送信する際に、追加情報としてその店舗毎の情報を付加して送信するようになっており、その追加情報を領収書情報発信手段23から消費者端末40に送信する際にも領収書情報に付加して送信するようになっている。
【0029】
具体的には、例えば店舗が飲食店であった場合には、その店舗名と住所等が追加されると共に但書が飲食代となるように予め追加情報が決定されており、金額と日付と店舗名と但書の飲食代が記載された領収書情報が消費者端末40に送信されるようになっている。また、ここでは、店舗側端末30毎に追加情報が予め設定された複数の項目の中から選択可能となるように構成されており、例えば但書が複数の項目の中から選択可能となっており、領収書情報発信手段23から消費者端末40に領収書情報を送信する際にも、当該但書部分が複数の項目の中から選択可能な状態で送信されるようになっている。また、宛名欄についても自由に記載できるような状態で送信されるようになっている。
【0030】
また、領収書情報発信手段23から消費者側端末40に送信された領収書情報は、記憶手段21においてその原本が保存されている。そのため、消費者側端末40等から領収書の証明を求める照会があったときには、記憶手段21の領収書情報の原本の閲覧を許可して表示するようになっている。ここでは、後述する領収書50の一部に原本照会用の表示56(図3参照)が記載されるようになっている。図3では原本照会用の表示56の例として二次元バーコードが記載されているが、これに限らず、該当頁のURL等の適宜の表示方法で良い。なお、第三者からの閲覧を防止するために、原本表示にパスワード等のセキュリティーを掛けておいても良い。
【0031】
また、前記したように消費者側端末40で領収書情報に対して追加情報の選択や記載を行ったときには、追加情報を加えた領収書情報を、確定領収書情報として再び消費者側端末40からサーバ20の記憶手段21に送信して、記憶手段21でこれを原本として保存しておくようになっている。なお、氏名や但書等の記載や選択は、改ざん防止のために1回だけとなっており、1度記載や選択した状態を確定したら、変更はできない仕様となっている。
【0032】
また、店舗側端末30は、従来領収書を発行していた、物やサービスを提供する店舗が所持し使用するデータ通信機能を有する通信端末であって、スマートフォンやタブレットや携帯電話端末やパーソナルコンピュータ等がこれに該当する。何れの店舗側端末30にしても、ネットワークNに無線接続されるようになっている。なお、店舗側端末30の種類によっては、適宜タッチパネルや表示画面、キーボードやマウス等が接続されていても良い。
【0033】
また、消費者側端末40は、物を購入又はサービスを受けて領収書を受け取る者が所持し使用するデータ通信機能を有する通信端末であって、スマートフォンやタブレットや携帯電話端末やパーソナルコンピュータ等がこれに該当する。何れの消費者側端末40にしても、ネットワークNに無線接続されるようになっている。なお、消費者側端末40の種類によっては、適宜タッチパネルや表示画面、キーボードやマウス等が接続されていても良い。
[処理手順]
以下、この実施の形態における処理手順について説明する。
【0034】
図2は、この実施の形態における処理手順を示すフローチャートであり、図3は、消費者側端末40に表示される領収書情報の一例を示す画面の模式図である。以下、これらのフローチャートや模式図を参照しつつ、処理手順を説明する。なお、図3においては、消費者端末40はスマートフォンとして説明するが、消費者端末40の態様は他の端末でもよい。
【0035】
まず、店舗の店員が店舗側端末30に領収金額を入力し、その入力を確定させる(ステップS1)。
【0036】
すると、店舗側端末30からサーバ20の記憶手段21に当該領収書情報が送信される。その際、予め定められていた店舗名や但書等の追加情報を付加して送信する。また、当該領収書情報の消費者が店舗のメール会員等の登録された人物である場合には、そのメールアドレス等の会員情報も追加情報として記憶手段21に送信する(ステップS2)。
【0037】
また、サーバ20の記憶手段21が店舗側端末30から送信された領収書情報を受信する(ステップS3)と、次に、キー発行手段22が読出キー情報を作成して送信する(ステップS4)。送信先としては、領収書情報が発信された店舗側端末30に向けてか、若しくは領収書情報と共に追加情報として会員情報が送信されてきている場合には、当該会員情報のメールアドレス等の連絡先に向けて、が挙げられる。
【0038】
例えば店舗側端末30で読出キー情報を受け取ったら、当該店舗側端末30で当該読出キー情報の二次元バーコードを表示させて消費者にバーコードリーダ等で読み取って貰い、領収書情報にアクセス可能にする(ステップS5)。また、店舗側端末30がプリンタ等の印刷装置に接続されている場合には、二次元バーコードや領収書情報にアクセスするためにURLとログインパスワードが印刷されて、これを消費者に手渡しするようになっていても良い。
【0039】
また、領収書情報と一緒に会員情報等が追加情報として付加されていたときには、消費者側端末40に読出キー情報を送信するように成っていても良い。このときにも二次元バーコードで送信しても良いし、URLとログインパスワードのテキストで送信しても良い。
【0040】
このように消費者が領収書情報へのアクセス方法を取得したら、次に消費者のタイミングで領収書情報を取得する。まず、消費者側端末40で読出キー情報を読み取って領収書情報の該当頁にアクセスし(ステップS6)、領収書情報発信手段23から消費者側端末40に領収金額51と日付53と受領者53と原本照会用の表示56が固定記載された領収書情報を送信させる(ステップS7)。次に、ダウンロードされた領収書情報に対して、消費者側端末40で追加情報のうちの選択可能な部位(但書54等)の選択を行い、空白部分(宛名55等)に氏名を記載し、当該領収書情報を確定させて領収書50をプリントする(ステップS8)。これにより、消費者が領収書50を得ることができる。
【0041】
また、領収書情報が確定したら、当該最終形の領収書情報を消費者側端末40からサーバ20の記憶手段21に再び送信する(ステップS9)。
【0042】
記憶手段21では、最終形の領収書情報が送信されてきたら対応する元の領収書情報(領収書原本)と紐付けて保存しておき、その後に原本照会用の表示56から問合せがあったとき等には見られるようにしておく(ステップS10)。
[効果]
以上のように、本実施の形態の領収書発行システム10によれば、店舗側端末30から少なくとも金額を含む領収書情報が記憶手段20に送信されていれば、その際に発行されたキー情報を用いて消費者側端末40から消費者が後から領収書を発行することができる。そのため、簡単に領収書を発行することができ、店舗の店員の作業を減らして会計時の対応をスムーズにすることができる。
【0043】
また、本実施の形態では、キー情報を用いて記憶手段41から領収書情報を消費者端末40に読み出した後で、追加情報を含ませられるようになっているため、受領者名や但書等を消費者が後から記載することができ、店舗で領収書を発行するときのように予め店員に伝えておかなくても記名の領収書を発行することができる。そのため、店員に個人情報を伝えずに領収書を発行することができる。
【0044】
また、本実施の形態では、追加情報が予め店舗側端末30毎に設定された項目の中から選択可能となっているため、例えば但書について設定された複数の項目の中から選ぶだけで良く、簡単に追加情報を記載することができる。また、店舗側から見て不正となるような但書を記載できなくなるため、公正な領収書を発行することができる。
【0045】
また、本実施の形態では、読出キー情報が二次元バーコードで構成されているため、スマートフォン等で簡単に読み込んで領収書情報を読み出すことができる。
【0046】
また、本実施の形態では、読出キー情報が登録された連絡先に対して送信されるようになっているため、パソコン等のバーコード等を読み込む環境がない場合にも、簡単に領収書情報を読み出すことができる。
【0047】
なお、以上説明した実施の形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。
【0048】
例えば、前記した実施の形態では、店舗のレジスタと店舗側端末30とが別個の状態となっていたが、これに限るものではなく、店舗のレジスタやPOSシステムと店舗側端末30とが一体又は連動するように接続されていて、店舗のレジスタで領収金額を打ち込み、会計が終了すると、自動的に当該金額を含む領収書情報がサーバ20の記憶手段21に送信されるようになっていても良い。またさらに、記憶手段21に領収書情報が送信されると、自動的に読出キー情報が記載された二次元バーコード付のレシートがレジスタから出てくるようになっていても良い。
【0049】
このように、店舗側端末がレジスタと一体化又はレジスタと電気的に接続されており、店舗でレジスタに金額等を入力すると自動的に領収書情報が記憶手段に送信されて当該領収書情報を記憶手段で受信記憶するようになっていることで、より店舗の店員の作業を簡素化して簡単に領収書情報を記憶手段に記憶させることができるものである。
【0050】
また、前記した実施の形態では、各端末はネットワークNに無線接続されるようになっていたが、これに限るものではなく、パソコン等でネットワークNに有線接続されていても良い。
【0051】
また、前記した実施の形態では、領収書情報発信手段23は1つの読出キー情報の送信に対して1つの領収書を発行するように領収書情報を消費者端末40に送信していたが、これに限るものではなく、例えば複数人数での食事会等の場合に幹事が一括して支払いを済ませた場合等に、後から金額を複数に割って複数の領収書を発行することが可能となっていても良い。その場合には、領収書情報のうちの日付と全体の金額が変わらないように人数割してそれぞれの領収書情報を作成するようになっていれば良い。また、但書はそれぞれの領収書で変更できるようになっていても良い。
【符号の説明】
【0052】
10・・・領収書発行システム
20・・・サーバ
21・・・記憶手段
22・・・キー発行手段
23・・・領収書情報発信手段
30・・・店舗側端末
40・・・消費者端末
50・・・領収書
51・・・金額
52・・・日付
53・・・受領者
54・・・但書
55・・・宛名
56・・・原本照会用の表示
N・・・ネットワーク
図1
図2
図3