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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-11
(45)【発行日】2023-07-20
(54)【発明の名称】具材配給ユニット
(51)【国際特許分類】
   A47J 39/02 20060101AFI20230712BHJP
   G01G 13/08 20060101ALI20230712BHJP
   G01G 17/00 20060101ALI20230712BHJP
【FI】
A47J39/02
G01G13/08 C
G01G17/00 C
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2022026104
(22)【出願日】2022-02-22
【審査請求日】2022-04-15
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】519020616
【氏名又は名称】TechMagic株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002343
【氏名又は名称】弁理士法人 東和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】馬渡 祥平
(72)【発明者】
【氏名】石渡 英治
(72)【発明者】
【氏名】白木 裕士
【審査官】吉澤 伸幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-045927(JP,A)
【文献】実開昭61-030442(JP,U)
【文献】特開平09-252956(JP,A)
【文献】特開平06-054748(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 39/02
G01G 13/08
G01G 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
具材を貯蔵する具材ストッカーと、前記具材を分留しつつ計量する具材計量手段と、前記具材ストッカーに貯蔵された具材を前記具材計量手段に送り出す具材送出手段とを備え、前記具材計量手段に分留された前記具材の重量が所定の配給重量に達するまで前記具材送出手段が前記具材を前記具材ストッカーから前記具材計量手段へ送り出し、前記具材計量手段に分留された前記具材の重量が所定の配給重量に達した際に前記具材計量手段が前記具材を容器に配給する具材配給ユニットであって、
前記具材計量手段が、前記具材を一時貯蔵する筒状の具材分留部を有し、
前記具材送出手段が、前記具材ストッカーの下方に取り付けられて前記具材計量手段の具材分留部の上方まで延びる具材受けと、前記具材送出手段の下流端と前記具材計量手段との間に配置されて前記具材計量手段による前記具材の計量結果に基づいて前記具材送出手段から前記具材計量手段への前記具材の送り出し量を調整する上部シャッターと、該上部シャッターの開閉を制御して前記具材受けの底面開口を前記上部シャッターの自重により閉塞して前記具材を保持する閉状態と前記底面開口を開放して前記具材を前記具材計量手段に落下させて送り出す開状態となるシャッター開閉機構とを有し、
前記上部シャッターが、前記具材受けの底面開口に沿った円弧状の底部を有する第1のシャッター板と、前記具材受けの底面開口に沿った円弧状の底部を有する第2のシャッター板と、前記第1のシャッター板の上方と前記第2のシャッター板の上方とを連結して前記第1のシャッター板の上方と前記第2のシャッター板の上方とを揺動自在に軸支するシャッター連結ピンとを有すると共に、前記具材の重量が所定の配給重量に達すると前記閉状態となり、前記上部シャッターに前記具材を載置しても前記具材受けの底面開口を閉塞する構成であることを特徴とする具材配給ユニット。
【請求項2】
具材を貯蔵する具材ストッカーと、前記具材を分留しつつ計量する具材計量手段と、前記具材ストッカーに貯蔵された具材を前記具材計量手段に送り出す具材送出手段とを備え、前記具材計量手段に分留された前記具材の重量が所定の配給重量に達するまで前記具材送出手段が前記具材を前記具材ストッカーから前記具材計量手段へ送り出し、前記具材計量手段に分留された前記具材の重量が所定の配給重量に達した際に前記具材計量手段が前記具材を容器に配給する具材配給ユニットであって、
前記具材送出手段が、前記具材送出手段の下流端と前記具材計量手段との間に配置されて前記具材計量手段による前記具材の計量結果に基づいて前記具材送出手段から前記具材計量手段への前記具材の送り出し量を調整する上部シャッターと、該上部シャッターの開閉を制御して前記具材ストッカーの前方に位置して前記具材の送り出し方向に開口する先端開口を前記上部シャッターの自重により閉塞して前記具材を保持する閉状態と前記先端開口を開放して前記具材を前記具材計量手段に落下させて送り出す開状態となるシャッター開閉機構とを有し、
前記上部シャッターが、前記具材の重量が所定の配給重量に達すると前記閉状態となり、前記上部シャッターに前記具材を載置しても前記具材ストッカーの前方に位置する先端開口を閉塞する構成であることを特徴とする具材配給ユニット。
【請求項3】
前記具材計量手段が、前記具材を前記容器に配給する具材配給口を開閉する下部シャッターを有し、
該下部シャッターが、閉状態で前記具材配給口を閉じて前記具材を保持し、開状態で前記具材配給口を開放して前記具材を前記容器に配給し、
前記下部シャッターに鉛直方向の力が加わることで該下部シャッターが閉状態となることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の具材配給ユニット。
【請求項4】
前記具材ストッカー及び前記具材送出手段に貯蔵された具材を計量する貯蔵重量計量手段が配設されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の具材配給ユニット。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載された具材配給ユニットと、該具材配給ユニットを組み込んで前記具材配給ユニットに貯蔵された前記具材を保温状態で貯蔵する保温庫とを備えている具材保温配給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、具材配給ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、豊かな食文化の発展に伴って多種多様な食材による多種多様な料理の調理が求められているところ、飲食業界では調理人の確保、調理スキルの維持、調理環境の整備等の諸事情から、調理の自動化が急速に求められており、調理の自動化を行う自動調理設備の需要が高まっている。
【0003】
この自動調理設備の一要素である具材を貯蔵する貯蔵装置として、従来、具材を保持するための透明なプラスチック容器と、このプラスチック容器の下方に取り付けられて水平に延びるU型の断面形状を有するU字管と、このU字管内に配置されてプラスチック容器から落下した具材を調理容器へ送るスクリューとを備え、プラスチック容器内に貯留した複数種の食材をそれぞれ所要の分量で調理容器に分配する貯蔵装置が知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】米国特許第10154762号明細書(特に、図12乃至図14
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した貯蔵装置ではプラスチック容器の上方が開口しているため、所定温度に保温をすることが求められている具材を貯蔵することができないという問題がある。
また、別の問題として、スクリューの下端部が露出していることから、スクリューから調理容器に食材を所定の分量だけ分配し終わった後にスクリューの回転を止めた際に、振動等によりスクリューの下端部から具材がこぼれ落ちてしまい、具材を正確な分量で調理容器に自動配給できないという問題もある。
【0006】
そこで、本発明は、前述したような従来技術の問題を解決するものであって、すなわち、本発明の目的の一つは、具材計量手段に分留された具材の重量が所定の配給重量に達した際に具材送出手段から具材が具材計量手段にこぼれ出ることを防ぎ、具材を正確な分量で調理容器に自動配給する具材保温配給装置及び具材配給ユニットを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る発明は、具材を貯蔵する具材ストッカーと、前記具材を分留しつつ計量する具材計量手段と、前記具材ストッカーに貯蔵された具材を前記具材計量手段に送り出す具材送出手段とを備え、前記具材計量手段に分留された前記具材の重量が所定の配給重量に達するまで前記具材送出手段が前記具材を前記具材ストッカーから前記具材計量手段へ送り出し、前記具材計量手段に分留された前記具材の重量が所定の配給重量に達した際に前記具材計量手段が前記具材を容器に配給する具材配給ユニットであって、前記具材計量手段が、前記具材を一時貯蔵する筒状の具材分留部を有し、前記具材送出手段が、前記具材ストッカーの下方に取り付けられて前記具材計量手段の具材分留部の上方まで延びる具材受けと、前記具材送出手段の下流端と前記具材計量手段との間に配置されて前記具材計量手段による前記具材の計量結果に基づいて前記具材送出手段から前記具材計量手段への前記具材の送り出し量を調整する上部シャッターと、該上部シャッターの開閉を制御して前記具材受けの底面開口を前記上部シャッターの自重により閉塞して前記具材を保持する閉状態と前記底面開口を開放して前記具材を前記具材計量手段に落下させて送り出す開状態となるシャッター開閉機構とを有し、前記上部シャッターが、前記具材受けの底面開口に沿った円弧状の底部を有する第1のシャッター板と、前記具材受けの底面開口に沿った円弧状の底部を有する第2のシャッター板と、前記第1のシャッター板の上方と前記第2のシャッター板の上方とを連結して前記第1のシャッター板の上方と前記第2のシャッター板の上方とを揺動自在に軸支するシャッター連結ピンとを有すると共に、前記具材の重量が所定の配給重量に達すると前記閉状態となり、前記上部シャッターに前記具材を載置しても前記具材受けの底面開口を閉塞する構成であることにより、前述した課題を解決するものである。
【0008】
請求項2に係る発明は、具材を貯蔵する具材ストッカーと、前記具材を分留しつつ計量する具材計量手段と、前記具材ストッカーに貯蔵された具材を前記具材計量手段に送り出す具材送出手段とを備え、前記具材計量手段に分留された前記具材の重量が所定の配給重量に達するまで前記具材送出手段が前記具材を前記具材ストッカーから前記具材計量手段へ送り出し、前記具材計量手段に分留された前記具材の重量が所定の配給重量に達した際に前記具材計量手段が前記具材を容器に配給する具材配給ユニットであって、前記具材送出手段が、前記具材送出手段の下流端と前記具材計量手段との間に配置されて前記具材計量手段による前記具材の計量結果に基づいて前記具材送出手段から前記具材計量手段への前記具材の送り出し量を調整する上部シャッターと、該上部シャッターの開閉を制御して前記具材ストッカーの前方に位置して前記具材の送り出し方向に開口する先端開口を前記上部シャッターの自重により閉塞して前記具材を保持する閉状態と前記先端開口を開放して前記具材を前記具材計量手段に落下させて送り出す開状態となるシャッター開閉機構とを有し、前記上部シャッターが、前記具材の重量が所定の配給重量に達すると前記閉状態となり、前記上部シャッターに前記具材を載置しても前記具材ストッカーの前方に位置する先端開口を閉塞する構成であることにより、前述した課題を解決するものである。
【0009】
請求項に係る発明は、請求項1または請求項2に記載された具材配給ユニットの構成に加えて、前記具材計量手段が、前記具材を前記容器に配給する具材配給口を開閉する下部シャッターを有し、該下部シャッターが、閉状態で前記具材配給口を閉じて前記具材を保持し、開状態で前記具材配給口を開放して前記具材を前記容器に配給し、前記下部シャッターに鉛直方向の力が加わることで該下部シャッターが閉状態となることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
【0010】
請求項に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載された具材配給ユニットの構成に加えて、前記具材ストッカー及び前記具材送出手段に貯蔵された具材を計量する貯蔵重量計量手段が配設されていることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
【0011】
請求項に係る発明は、請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載された具材配給ユニットと、該具材配給ユニットを組み込んで前記具材配給ユニットに貯蔵された前記具材を保温状態で貯蔵する保温庫とを備えていることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
【発明の効果】
【0012】
請求項に係る発明の具材配給ユニットによれば、具材を貯蔵する具材ストッカーと、具材を分留しつつ計量する具材計量手段と、具材ストッカーに貯蔵された具材を具材計量手段に送り出す具材送出手段とを備え、具材計量手段に分留された具材の重量が所定の配給重量に達するまで具材送出手段が具材を具材ストッカーから具材計量手段へ送り出し、具材計量手段に分留された具材の重量が所定の配給重量に達した際に具材計量手段が具材を容器に配給することにより、具材を容器へ所定量配給するため、具材を貯蔵しつつ料理の調理に必要な量の具材を容器に自動配給することができる。
さらに、具材送出手段が、具材ストッカーの下方に取り付けられて具材計量手段の具材分留部の上方まで延びる具材受けと、具材送出手段の下流端と具材計量手段との間に配置されて具材計量手段による具材の計量結果に基づいて具材送出手段から具材計量手段への具材の送り出し量を調整する上部シャッターと、この上部シャッターの開閉を制御して具材受けの底面開口を上部シャッターの自重により閉塞して具材を保持する閉状態と底面開口を開放して具材を具材計量手段に落下させて送り出す開状態となるシャッター開閉機構とを有し、上部シャッターが、具材受けの底面開口に沿った円弧状の底部を有する第1のシャッター板と、具材受けの底面開口に沿った円弧状の底部を有する第2のシャッター板と、第1のシャッター板の上方と第2のシャッター板の上方とを連結して第1のシャッター板の上方と第2のシャッター板の上方とを揺動自在に軸支するシャッター連結ピンとを有すると共に、具材の重量が所定の配給重量に達すると閉状態となり、上部シャッターに具材を載置しても具材受けの底面開口を閉塞する構成であることにより、具材計量手段に分留された具材の重量が所定の配給重量に達した際に上部シャッターを閉じて具材計量手段への具材の送り出しを停止することが可能になるため、具材計量手段に分留された具材の重量が所定の配給重量に達した際に具材送出手段から具材が具材計量手段にこぼれ出ることを防ぎ、具材を正確な分量で容器に自動配給することができる。
【0013】
請求項に係る発明の具材配給ユニットによれば、具材を貯蔵する具材ストッカーと、具材を分留しつつ計量する具材計量手段と、具材ストッカーに貯蔵された具材を具材計量手段に送り出す具材送出手段とを備え、具材計量手段に分留された具材の重量が所定の配給重量に達するまで具材送出手段が具材を具材ストッカーから具材計量手段へ送り出し、具材計量手段に分留された具材の重量が所定の配給重量に達した際に具材計量手段が具材を容器に配給することにより、具材を容器へ所定量配給するため、具材を貯蔵しつつ料理の調理に必要な量の具材を容器に自動配給することができる。
さらに、具材送出手段が、具材送出手段の下流端と具材計量手段との間に配置されて具材計量手段による具材の計量結果に基づいて具材送出手段から具材計量手段への具材の送り出し量を調整する上部シャッターと、この上部シャッターの開閉を制御して具材ストッカーの前方に位置して具材の送り出し方向に開口する先端開口を上部シャッターの自重により閉塞して具材を保持する閉状態と先端開口を開放して具材を具材計量手段に落下させて送り出す開状態となるシャッター開閉機構とを有し、上部シャッターが、具材の重量が所定の配給重量に達すると前記閉状態となり、上部シャッターに具材を載置しても具材ストッカーの前方に位置する先端開口を閉塞する構成であることにより、具材計量手段に分留された具材の重量が所定の配給重量に達した際に上部シャッターを閉じて具材計量手段への具材の送り出しを停止することが可能になるため、具材計量手段に分留された具材の重量が所定の配給重量に達した際に具材送出手段から具材が具材計量手段にこぼれ出ることを防ぎ、具材を正確な分量で容器に自動配給することができる。
【0014】
請求項に係る発明の具材配給ユニットによれば、請求項1または請求項2に係る発明の具材配給ユニットが奏する効果に加えて、下部シャッターに鉛直方向の力が加わることでこの下部シャッターが閉状態となることにより、下部シャッターに具材が保持している最中に具材の自重が下部シャッターに加わったとしても下部シャッターが開状態とならないため、確実に具材を下部シャッターで保持することができる。
【0015】
請求項に係る発明の具材配給ユニットによれば、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に係る発明の具材配給ユニットが奏する効果に加えて、具材ストッカー及び具材送出手段に貯蔵された具材を計量する貯蔵重量計量手段が配設されていることにより、具材ストッカー及び具材送出手段内に貯蔵された具材の重量が測定可能となるため、具材ストッカーへの具材の補給タイミングを適切に管理することができる。
【0016】
請求項に係る発明の具材保温配給装置によれば、請求項1乃至請求項のいずれか1項に係る発明具材配給ユニットが奏する効果に加えて、所定温度に保温された具材を容器へ所定量配給するため、具材を適温に保温して貯蔵しつつ料理の調理に必要な量の具材を容器に自動配給することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明をより良く理解するための参考例である具材保温配給装置を備えた具材配給設備の前方から見た斜視図。
図2図1に示す具材配給設備の後方から見た斜視図。
図3図1に示す具材配給設備の構成図。
図4図1に示す第1の具材配給ユニットの具材貯蔵位置における斜視図。
図5図4のV-V断面図。
図6図5のVI-VI断面図。
図7図1に示す第1の具材配給ユニットの具材補充位置における側面図。
図8A】第1の具材配給ユニットが具材を貯蔵している状態を示す断面図。
図8B】第1の具材配給ユニットにおいて具材が具材送出手段に送り込まれる状態を示す断面図。
図8C】第1の具材配給ユニットにおいて具材が具材送出手段により送り出されている状態を示す断面図。
図8D】第1の具材配給ユニットにおいて具材が具材分留部に分留されている状態を示す断面図。
図8E】第1の具材配給ユニットにおいて具材を容器へ配給している状態を示す断面図。
図9図9図1に示す第2の具材配給ユニットの具材貯蔵位置における斜視図。
図10図9のX-X断面図。
図11図1に示す第2の具材配給ユニットの具材補充位置における側面図。
図12A】第2の具材配給ユニットが具材を貯蔵している状態を示す断面図。
図12B】第2の具材配給ユニットにおいて具材が具材送出手段により送り出されている状態を示す断面図。
図12C】第2の具材配給ユニットにおいて具材が具材分留部に分留されている状態を示す断面図。
図12D】第2の具材配給ユニットにおいて具材を容器へ配給している状態を示す断面図。
図13】本発明の一実施例である具材保温配給装置を備えた具材配給設備の前方から見た斜視図。
図14図13に示す具材配給設備の後方から見た斜視図。
図15図13に示す具材配給設備の構成図。
図16図14に示す第1の具材配給ユニットの斜視図。
図17図16のXVII-XVII断面図。
図18図17のXVIII-XVIII断面図。
図19図17のXIX-XIX断面図。
図20A】第1の具材配給ユニットが具材を貯蔵している状態を示す断面図。
図20B】第1の具材配給ユニットにおいて具材が具材送出手段に送り込まれる状態を示す断面図。
図20C】第1の具材配給ユニットにおいて具材が具材送出手段により送り出されている状態を示す断面図。
図20D】第1の具材配給ユニットにおいて具材が具材分留部に分留されている状態を示す断面図。
図20E】第1の具材配給ユニットにおいて具材を容器へ配給している状態を示す断面図。
図21図14に示す第2の具材配給ユニットの具材貯蔵位置における斜視図。
図22図21のXXII-XXII断面図。
図23図21の要部拡大左側面図。
図24図21の要部拡大右側面図。
図25A】第2の具材配給ユニットが具材を貯蔵している状態を示す断面図。
図25B】第2の具材配給ユニットにおいて具材が具材分留部に分留されている状態を示す断面図。
図25C】第2の具材配給ユニットにおいて具材を容器へ配給している状態を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明は、具材を貯蔵する具材ストッカーと、具材を分留しつつ計量する具材計量手段と、具材ストッカーに貯蔵された具材を具材計量手段に送り出す具材送出手段とを備え、具材計量手段に分留された具材の重量が所定の配給重量に達するまで具材送出手段が具材を具材ストッカーから具材計量手段へ送り出し、具材計量手段に分留された具材の重量が所定の配給重量に達した際に具材計量手段が具材を容器に配給する具材配給ユニットであって、具材計量手段が、具材を一時貯蔵する筒状の具材分留部を有し、具材送出手段が、具材ストッカーの下方に取り付けられて具材計量手段の具材分留部の上方まで延びる具材受けと、具材送出手段の下流端と具材計量手段との間に配置されて具材計量手段による具材の計量結果に基づいて具材送出手段から具材計量手段への具材の送り出し量を調整する上部シャッターと、この上部シャッターの開閉を制御して具材受けの底面開口を上部シャッターの自重により閉塞して具材を保持する閉状態と底面開口を開放して具材を具材計量手段に落下させて送り出す開状態となるシャッター開閉機構とを有し、上部シャッターが、具材受けの底面開口に沿った円弧状の底部を有する第1のシャッター板と、具材受けの底面開口に沿った円弧状の底部を有する第2のシャッター板と、第1のシャッター板の上方と第2のシャッター板の上方とを連結して第1のシャッター板の上方と第2のシャッター板の上方とを揺動自在に軸支するシャッター連結ピンとを有すると共に、具材の重量が所定の配給重量に達すると閉状態となり、上部シャッターに具材を載置しても具材受けの底面開口を閉塞する構成であり、具材計量手段に分留された具材の重量が所定の配給重量に達した際に具材送出手段から具材が具材計量手段にこぼれ出ることを防ぎ、具材を正確な分量で調理容器に自動配給するものであれば、その具体的な実施態様は、如何なるものであっても構わない。
【0019】
あるいは、具材を貯蔵する具材ストッカーと、具材を分留しつつ計量する具材計量手段と、具材ストッカーに貯蔵された具材を具材計量手段に送り出す具材送出手段とを備え、具材計量手段に分留された具材の重量が所定の配給重量に達するまで具材送出手段が具材を前記具材ストッカーから具材計量手段へ送り出し、具材計量手段に分留された具材の重量が所定の配給重量に達した際に具材計量手段が具材を容器に配給する具材配給ユニットであって、具材送出手段が、具材送出手段の下流端と具材計量手段との間に配置されて具材計量手段による具材の計量結果に基づいて具材送出手段から具材計量手段への具材の送り出し量を調整する上部シャッターと、この上部シャッターの開閉を制御して具材ストッカーの前方に位置して具材の送り出し方向に開口する先端開口を上部シャッターの自重により閉塞して具材を保持する閉状態と先端開口を開放して具材を具材計量手段に落下させて送り出す開状態となるシャッター開閉機構とを有し、上部シャッターが、具材の重量が所定の配給重量に達すると閉状態となり、上部シャッターに具材を載置しても具材ストッカーの前方に位置する先端開口を閉塞する構成であり、具材計量手段に分留された具材の重量が所定の配給重量に達した際に具材送出手段から具材が具材計量手段にこぼれ出ることを防ぎ、具材を正確な分量で調理容器に自動配給するものであれば、その具体的な実施態様は、如何なるものであっても構わない。
【0020】
例えば、本発明の具材配給ユニットを備えた具材保温配給装置は、主に飲食店の店舗内に設置されるが、本発明の具材保温配給装置の設置場所については、これに限られるものではなく、フードコート、事業所、家庭等に設置されてもよい。
【0021】
例えば、本発明の具材配給ユニットを備えた具材保温配給装置による具材の保温温度は、0度以下であってもよいし、4度程度であってもよいし、如何なる温度であってもよい。
【0022】
例えば、本発明の具材配給ユニットを備えた具材保温配給装置に貯蔵される具材については、米や麺、野菜、魚、穀物、各種調味料等いかなる食材であってもよい。
【0023】
例えば、本発明の具材配給ユニットは、一部が保温庫の中に組み込まれ、一部が保温庫の外に露出されていてもよいし、すべてが保温庫の中に組み込まれていてもよい。
【参考例】
【0024】
以下、図1乃至図12Dに基づいて、本発明をより良く理解するための参考例である具材保温配給装置100を備えた具材配給設備10を説明する。
【0025】
<1.具材配給設備の概要>
図1乃至図3に基づいて、具材配給設備10の概要について説明する。
ここで、図1は、本発明の参考例である具材保温配給装置を備えた具材配給設備の前方から見た斜視図であり、図2は、図1に示す具材配給設備の後方から見た斜視図であり、図3は、図1に示す具材配給設備の構成図である。
なお、図2では、説明のために具材保温配給装置100の上方扉135及び下方扉136を省略している。
【0026】
まず、具材配給設備10は、図1乃至図3に示すように、床面Fに設置されて具材を保温貯蔵する具材保温配給装置100と、容器Cを保持して運搬する多関節ロボットアーム11と、具材保温配給装置100と多関節ロボットアーム11とを少なくとも駆動制御する制御装置12(図3参照)とを備えている。
【0027】
多関節ロボットアーム11は、図1及び図2に示すように、床面Fに設置され、5軸のロボットアーム本体11aと、このロボットアーム本体11aの先端に接続されて容器Cを保持する容器保持機構11bとを有している。
【0028】
<2.具材保温配給装置の概要>
次に、図1及び図2に基づいて、具材保温配給装置100の概要を説明する。
【0029】
具材保温配給装置100は、図1及び図2に示すように、多関節ロボットアーム11の後方域に配置されている。
この具材保温配給装置100は、図1及び図2に示すように、貯蔵された具材を多関節ロボットアーム11が保持する容器Cに配給する具材配給ユニット(第1の具材配給ユニット110、第2の具材配給ユニット120)と、この具材配給ユニットを組み込んで具材配給ユニットに貯蔵された具材を保温状態で貯蔵する直方体状の保温庫130と、第1の具材配給ユニット110、第2の具材配給ユニット120及び保温庫130を制御するコントローラー140とを有している。
【0030】
第1の具材配給ユニット110、第2の具材配給ユニット120は、保温庫130の上下方向かつ左右方向に多数配列されて具材の種類毎に設けられている。
また、第1の具材配給ユニット110の具材配給口112b2、第2の具材配給ユニット120の具材配給口122b2は、多関節ロボットアーム11の可動範囲内に配置されている。
【0031】
保温庫130は、図1に示すように、床面Fに設置され、前方壁(外面)131には多数の開口131aが形成されている。
また、保温庫130には、図2に示すように、保温庫130の内部を上方の上部収容庫132と下方の下部収容庫133とに分割する仕切り板134が設けられている。
また、保温庫130には、図1に示すように、上部収容庫132を閉塞自在とする上方扉135と、下部収容庫133を閉塞自在とする下方扉136とが設けられている。
【0032】
そして、この保温庫130の上部収容庫132と下部収容庫133とには、保温庫130に対して引き出し自在なスライド機構137が設けられている。
スライド機構137は、図2に示すように、保温庫130に取り付けられて前後方向に伸びるレール137aと、このレール137aに対して前後に滑動自在なフレーム137bとから形成されている。
【0033】
<3.第1の具材配給ユニットの構造>
次に、図1図2図4乃至図7等に基づいて、第1の具材配給ユニット110の構造について説明する。
図4図1に示す第1の具材配給ユニットの具材貯蔵位置における斜視図であり、図5図4のV-V断面図であり、図6図5のVI-VI断面図であり、図7図1に示す第1の具材配給ユニットの具材補充位置における側面図である。
なお、図4では、説明のために保温庫130の前方壁131及びスライド機構137のレール137aを省略している。
【0034】
第1の具材配給ユニット110は、図2図4図5等に示すように、保温庫130の内部(上部収容庫132)に設置されて具材を貯蔵する具材ストッカー111と、保温庫130の前方壁131に設置されて具材を分留しつつ計量する具材計量手段112と、保温庫130の前方壁131を貫通して具材ストッカー111に貯蔵された具材を具材計量手段112に送り出す具材送出手段113と、保温庫130の内部(上部収容庫132)に設置されたスライド機構137(図2参照)に載置されて具材送出手段113を載置する架台114とを有している。
したがって、具材ストッカー111に保管されている具材は、保温庫130によって保管されている。
また、具材ストッカー111は、保温庫130に対して前後方向に引き出し自在となり、図4に示す具材貯蔵位置から図7に示す具材補充位置まで具材ストッカー111を保温庫130より後方へ引き出すことで、補充しなければならない具材を具材ストッカー111に投入することができる。
【0035】
<3.1.具材ストッカー>
具材ストッカー111は、具材を貯蔵する2つの角筒状のストッカー本体111aと、このストッカー本体111aを連結して結合する連結結合手段111bと、ストッカー本体111aの底部に設けられて具材送出手段113に具材を送り込む具材送り込み補助機構111cとを有している。
【0036】
ストッカー本体111aは、図5及び図6に示すように、上下方向に開口している。
【0037】
連結結合手段111bは、図4乃至図6に示すように、ストッカー本体111aを前後方向に横断して貫通する筒部材111b1と、この筒部材111b1とストッカー本体111aとを結合する結合ネジ111b2とから構成されている。
【0038】
具材送り込み補助機構111cは、図4乃至図6に示すように、ストッカー本体111aの内部を貫通する円柱状のシャフト111c1と、このシャフト111c1から半径方向に突出する羽根111c2と、シャフト111c1の後端に取り付けられて不図示のモーターからの動力を受け取る歯車111c3とから構成されている。
シャフト111c1は、モーターの回転により回転自在となっている。
羽根111c2は、図6に示すように、シャフト111c1に対して3つ等間隔に配置され、シャフト111c1と一体になって回転する。
【0039】
<3.2.具材計量手段>
具材計量手段112は、図4及び図5に示すように、保温庫130の前方壁131の開口131aの下端に後端が取り付けられるロードセル112aと、このロードセル112aの前端が取り付けられて具材を一時貯蔵する角筒状の具材分留部112bと、この具材分留部112bの具材配給口112b2を開閉する下部シャッター112cと、この下部シャッター112cの開閉を制御するシャッター開閉機構112dとを有している。
【0040】
ロードセル112aは、図5に示すように前後方向に伸びており、具材分留部112bの重量を検出する。
具材分留部112bは、図5に示すように、上部開口112b1が後述する具材送出手段113の底面開口113b1と対向しており、平面視においてこの底面開口113b1よりやや大きく形成されている。
【0041】
下部シャッター112cは、図5に示すように、前方シャッター112c1と後方シャッター112c2とから形成され、この2枚のシャッターで具材分留部112bの下部の具材配給口112b2を閉塞している。
前方シャッター112c1は、具材分留部112bの前面で前方連結ピン112eにより具材分留部112bに軸支されている。
後方シャッター112c2は、具材分留部112bの後面で後方連結ピン112fにより具材分留部112bに軸支されている。
そして、前方シャッター112c1と後方シャッター112c2とは不図示の連結軸により連結されており、前方シャッター112c1が具材分留部112bの具材配給口112b2から遠ざかる方向に回動すると、この連結軸により後方シャッター112c2も具材配給口112b2から遠ざかる方向に回動する。
【0042】
シャッター開閉機構112dは、上下方向に伸びるピストン112d1を有し、具材分留部112bの前方に取り付けられている。
そして、このシャッター開閉機構112dは、ピストン112d1を不図示の駆動機構により上下させることで、ピストン112d1と連結する前方シャッター112c1を回動させる。
【0043】
<3.3.具材送出手段>
具材送出手段113は、図4乃至図6に示すように、ストッカー本体111aの下方に取り付けられる具材受け113aと、具材分留部112bの上方に配置される先端具材受け113bと、上方が開口されている先端具材受け113bを上方から覆う蓋113cと、先端具材受け113bの底面開口(開口)113b1を開閉する上部シャッター113dと、この上部シャッター113dの開閉を制御するシャッター開閉機構113eとを有している。
さらに、この具材送出手段113は、具材受け113a及び先端具材受け113bの内部を前後方向に貫通するスクリューシャフト113fと、このスクリューシャフト113fに取り付けられる螺旋状の羽根113gと、スクリューシャフト113fを回転させるスクリュー駆動機構113hとを有している。
【0044】
具材受け113aは、図4乃至図6に示すように、架台114に着脱自在に載置されている。
この具材受け113aは、図6に示すように、断面視でU字状であり、上端の鍔部に結合ボルトB1を挿通することで、ストッカー本体111aに取り付けられている。
そして、具材受け113aの内幅Wiは、図6に示すように、羽根113gの直径φfよりも大きくなっている。
また、前後方向に隣接する具材受け113aは、図4及び図6に示すように、連結ボルトB2で連結されて具材が漏れないように密着している。
【0045】
先端具材受け113bは、図4に示すように、連結ボルトB2で具材受け113aと連結されて密着している。
そして、この先端具材受け113bは、図5に示すように、先端に平面視で矩形状の底面開口113b1が形成されている。
【0046】
上部シャッター113dは、具材送出手段113の下流端である先端具材受け113bと具材計量手段112との間に配置されており、図4に示すように、右側の主シャッター113d1と左側の副シャッター113d2とから形成され、この2枚のシャッターで先端具材受け113bの先端側の底面開口113b1を閉塞している。
主シャッター113d1は、先端具材受け113bの右側面で右方連結ピン113iにより先端具材受け113bに軸支されている。
副シャッター113d2は、先端具材受け113bの左側面で不図示の左方連結ピンにより先端具材受け113bに軸支されている。
そして、主シャッター113d1と副シャッター113d2とは前後方向に伸びる左方連結ピン113j(図5参照)により連結されており、主シャッター113d1が先端具材受け113bの底面開口113b1から遠ざかる方向に回動すると、この左方連結ピン113jにより副シャッター113d2も底面開口113b1から遠ざかる方向に回動する。
【0047】
シャッター開閉機構113eは、先端具材受け113bの右側方に取り付けられており、上下方向に伸びるピストン113e1を不図示の駆動機構により上下させて、ピストン113e1と連結する主シャッター113d1を回動させる。
なお、このシャッター開閉機構113eは、具材計量手段112による具材の計量結果に基づいて駆動される。
すなわち、上部シャッター113dは、具材計量手段112による具材の計量結果に基づいて具材計量手段112への具材の送り出し量を調整する。
【0048】
<4.第1の具材配給ユニットによる具材配給手順>
次に、図8A乃至図8E等に基づいて、第1の具材配給ユニット110による具材配給手順の一例について説明する。
図8Aは第1の具材配給ユニットが具材を貯蔵している状態を示す断面図であり、図8Bは第1の具材配給ユニットにおいて具材が具材送出手段に送り込まれる状態を示す断面図であり、図8Cは第1の具材配給ユニットにおいて具材が具材送出手段により送り出されている状態を示す断面図であり、図8Dは第1の具材配給ユニットにおいて具材が具材分留部に分留されている状態を示す断面図であり、図8Eは第1の具材配給ユニットにおいて具材を容器へ配給している状態を示す断面図である。
なお、以下に示す具材配給手順はあくまで一例であり、第1の具材配給ユニット110による具材配給手順はこれに限定されるものではない。
【0049】
図8Aに示すように、第1の具材配給ユニット110の具材ストッカー111には具材Iが貯蔵されている。
この状態から、具材ストッカー111のシャフト111c1を回転させて羽根111c2を回転させることで、図8Bに示すように具材Iが具材受け113aに送り込まれる。
【0050】
この状態から、スクリュー駆動機構113hによりスクリューシャフト113fを回転させて羽根113gを回転させることで、図8Cに示すように具材Iが前方の先端具材受け113bに向けて送り込まれる。
具材Iが先端具材受け113bに向けて送り込まれている間、図8Cに示すように、具材送出手段113の上部シャッター113dは開いており、先端具材受け113bの底面開口113b1と具材計量手段112の具材分留部112bの上部開口112b1とが連通している。
これにより、具材ストッカー111のシャフト111c1及び具材送出手段113のスクリューシャフト113fが回転し続けている間は、図8Dに示すように、下部シャッター112cにより具材配給口112b2が閉塞されている具材計量手段112の具材分留部112bに具材Iが順次送り込まれる。
【0051】
そして、具材送出手段113が具材計量手段112の具材分留部112bに分留された具材Iの重量が所定の重量に達するまで具材を保温庫130の前方壁131に設置された具材計量手段112の具材分留部112bまで送り出し、具材分留部112bに分留された具材Iの重量が所定の料理に応じた配給重量に達すると、具材ストッカー111の具材送り込み補助機構111cによる具材Iの具材送出手段113への送り込みが停止し、具材送出手段113のスクリューシャフト113fの回転が止まり、具材送出手段113の上部シャッター113dが閉じて先端具材受け113bの底面開口113b1が閉塞される。
これにより、具材計量手段112への具材Iの送り出しが遮断される。
【0052】
また、上記の第1の具材配給ユニット110の挙動に加え、予め制御装置12が多関節ロボットアーム11により容器Cを具材計量手段112の具材配給口112b2まで移動させておく。
そして、図8Eに示すように、制御装置12が具材計量手段112の下部シャッター112cを開いて具材計量手段112の具材配給口112b2を開口させ、具材分留部112bの具材配給口112b2から具材配給口112b2の直下にある容器Cに所定の料理に応じた配給重量の具材Iを配給する。
【0053】
<5.第2の具材配給ユニットの構造>
次に、図1図2図9乃至図11等に基づいて、第2の具材配給ユニット120の構造について説明する。
図9図1に示す第2の具材配給ユニットの具材貯蔵位置における斜視図であり、図10図9のX-X断面図であり、図11図1に示す第2の具材配給ユニットの具材補充位置における側面図である。
なお、図9では、説明のために保温庫130の前方壁131及びスライド機構137のレール137aを省略している。
【0054】
第2の具材配給ユニット120は、図2図9図10等に示すように、保温庫130の内部(上部収容庫132)に設置されて具材を貯蔵する具材ストッカー121と、保温庫130の前方壁131に設置されて具材を分留しつつ計量する具材計量手段122と、保温庫130の前方壁131を貫通して具材ストッカー121に貯蔵された具材を具材計量手段122に搬送する具材送出手段123と、保温庫130の内部(上部収容庫132及び下部収容庫133)に設置されたスライド機構137(図2参照)に載置されて具材送出手段123を載置する架台124とを有している。
したがって、具材ストッカー121に保管されている具材は、保温庫130によって保管されている。
また、具材ストッカー121は、保温庫130に対して前後方向に引き出し自在となり、図9に示す具材貯蔵位置から図11に示す具材補充位置まで具材ストッカー121を保温庫130より後方へ引き出すことで、補充しなければならない具材を具材ストッカー121に投入することができる。
【0055】
<5.1.具材ストッカー>
第2の具材配給ユニット120は、第1の具材配給ユニット110と異なり、具材送り込み補助機構を有していない。
そして、具材を貯蔵する具材ストッカー121は、断面視U字状となっており、図10に示すように、上方が開口している。
【0056】
<5.2.具材計量手段>
具材計量手段122は、図9及び図10に示すように、保温庫130の前方壁131の開口131aの下端に後端が取り付けられるロードセル122aと、このロードセル122aの前端が取り付けられて具材を一時貯蔵する角筒状の具材分留部122bと、この具材分留部122bの具材配給口122b1を開閉する下部シャッター122cと、この下部シャッター122cの開閉を制御するシャッター開閉機構122dとを有している。
【0057】
ロードセル122aは、図10に示すように前後方向に伸びており、具材分留部122bの重量を検出する。
具材分留部122bは、具材送出手段123の先端具材受け123bを挿入自在とするために後方側がU字状に切りかかれている。
【0058】
下部シャッター122cは、図10に示すように、前方シャッター122c1と後方シャッター122c2とから形成され、この2枚のシャッターで具材分留部122bの下部の具材配給口122b1を閉塞している。
前方シャッター122c1は、具材分留部122bの前面で前方連結ピン122eにより具材分留部112bに軸支されている。
後方シャッター112c2は、図9に示すように、具材分留部122bの後面で後方連結ピン122fにより具材分留部122bに軸支されている。
そして、前方シャッター122c1と後方シャッター122c2とは、不図示の連結軸により連結されており、前方シャッター122c1が具材分留部122bの具材配給口122b1から遠ざかる方向に回動すると、この連結軸により後方シャッター122c2も具材配給口122b1から遠ざかる方向に回動する。
【0059】
シャッター開閉機構122dは、上下方向に伸びるピストン122d1を有し、具材分留部122bの前方に取り付けられている。
そして、このシャッター開閉機構122dは、ピストン122d1を不図示の駆動機構により上下させることで、ピストン122d1と連結する前方シャッター122c1を回動させる。
【0060】
<5.3.具材送出手段>
具材送出手段123は、図9及び図10に示すように、具材ストッカー121の前方に取り付けられる先端具材受け123aと、先端具材受け123aの先端開口(開口)123a1を開閉する上部シャッター123bと、この上部シャッター123bの開閉を制御するシャッター開閉機構123cとを有している。
さらに、この具材送出手段123は、具材ストッカー121及び先端具材受け123aの内部を前後方向に貫通するスクリューシャフト123dと、このスクリューシャフト123dに取り付けられる螺旋状の羽根123eと、スクリューシャフト123dを回転させるスクリュー駆動機構123fとを有している。
【0061】
先端具材受け123aは、図9及び図10に示すように、連結ボルトB2で具材ストッカー121と連結されて密着している。
そして、この先端具材受け123aは、先端に正面断面視でU字状の先端開口123a1が形成されている。
【0062】
上部シャッター123bは、具材送出手段123の下流端である先端具材受け123aと具材計量手段122との間に配置されており、図9及び図10に示すように、左右方向に伸びるピン123gを中心に上下方向に回動自在であり、先端具材受け123aの先端開口123aを閉塞自在となっている。
【0063】
シャッター開閉機構123cは、図1及び図10に示すように、保温庫130の前方壁131に取り付けられており、上下方向に伸びるピストン123c1を不図示の駆動機構により上下させて、ピストン123c1と当接する上部シャッター123bを上下方向に回動させる。
なお、このシャッター開閉機構123cは、具材計量手段122による具材の計量結果に基づいて駆動される。
すなわち、上部シャッター123bは、具材計量手段122による具材の計量結果に基づいて具材計量手段122への具材の送り出し量を調整する。
【0064】
<6.第2の具材配給ユニットによる具材配給手順>
次に、図12A乃至図12D等に基づいて、第2の具材配給ユニット120による具材配給手順の一例について説明する。
図12Aは第2の具材配給ユニットが具材を貯蔵している状態を示す断面図であり、図12Bは第2の具材配給ユニットにおいて具材が具材送出手段により送り出されている状態を示す断面図であり、図12Cは第2の具材配給ユニットにおいて具材が具材分留部に分留されている状態を示す断面図であり、図12Dは第2の具材配給ユニットにおいて具材を容器へ配給している状態を示す断面図である。
なお、以下に示す具材配給手順はあくまで一例であり、第2の具材配給ユニット120による具材配給手順はこれに限定されるものではない。
【0065】
図12Aに示すように、第2の具材配給ユニット120の具材ストッカー121には、具材Iが貯蔵されている。
この状態から、スクリュー駆動機構123hによりスクリューシャフト123dを回転させて羽根123eを回転させることで、図12Bに示すように具材Iが前方の先端具材受け123aに向けて送り出される。
なお、具材Iが先端具材受け123aに向けて送り出されている間、図12Bに示すように、具材送出手段123の上部シャッター123bは開いており、先端具材受け123aと具材計量手段122の具材分留部122bとが連通している。
これにより、具材送出手段123のスクリューシャフト123dが回転し続けている間は、図12Cに示すように、具材計量手段122の具材分留部122bに具材Iが送り出し続けられる。
【0066】
そして、具材送出手段123が、具材計量手段122の具材分留部122bに貯蔵された具材Iの重量が所定の料理に応じた配給重量に達するまで具材を保温庫130の前方壁131に設置された具材計量手段122の具材分留部122bまで送り出し、具材分留部122bに貯蔵される具材Iの量が増え、具材分留部122bに貯蔵された具材Iの重量が所定の料理に応じた配給重量に達すると、具材送出手段123の上部シャッター123bが閉じて先端具材受け123aの先端開口123a1が閉塞される。
これにより、具材計量手段122への具材Iの送り出しが遮断される。
【0067】
また、上記の第2の具材配給ユニット120の挙動に加え、予め制御装置12が多関節ロボットアーム11により容器Cを具材計量手段122の具材配給口122b1まで移動させておく。
そして、図12Dに示すように、制御装置12が具材計量手段122の下部シャッター122cを開いて具材計量手段122の具材配給口122b1を開口させ、具材分留部122bの具材配給口122b1から容器Cに所定の料理に応じた配給重量の具材Iを配給する。
【0068】
<7.具材配給設備10及び具材保温配給装置100が奏する効果>
以上説明した具材配給設備10によれば、具材計量手段112、122の具材配給口112b2、122b1が、多関節ロボットアーム11の可動範囲内に配置され、制御装置12が多関節ロボットアーム11により容器Cを具材計量手段112、122の具材配給口112b2、122b1まで移動させた後に、制御装置12が具材計量手段112、122の具材配給口112b2、122b1を開口させることにより、容器Cが具材計量手段112、122の具材配給口112b2、122b1まで移動した状態で具材Iが容器Cに放出されるため、具材保温配給装置100の具材計量手段112、122から容器Cに具材Iを確実に配給することができる。
【0069】
また、以上説明した具材保温配給装置100によれば、具材配給ユニット(第1の具材配給ユニット110、第2の具材配給ユニット120)が、保温庫130の内部に組み込まれて具材Iを貯蔵する具材ストッカー111、121と、保温庫130の外面である前方壁131に組み込まれて具材Iを分留しつつ計量する具材計量手段112、122と、保温庫130に組み込まれて具材ストッカー111、121に貯蔵された具材Iを具材計量手段112、122に送り出す具材送出手段113、123とを有し、この具材送出手段113、123が、具材計量手段112、122に分留された具材Iの重量が所定の料理に応じた配給重量に達するまで具材Iを具材ストッカー111、121から具材計量手段112、122まで送り出し、この具材計量手段112、122が、具材計量手段112、122に分留された具材Iの重量が所定の料理に応じた配給重量に達した際に容器に具材Iを配給することにより、所定温度に保温された具材Iを容器Cへ所定量配給するため、具材Iを適温に保温して貯蔵しつつ料理の調理に必要な量の具材Iを容器Cに自動配給することができる。
【0070】
さらに、具材計量手段112、122による具材の計量結果に基づいて具材計量手段112、122への具材Iの送り出し量を調整する上部シャッター113d、123bが、具材送出手段113、123の下流端と具材計量手段112、122との間に配置されて具材送出手段113、123の先端に形成された開口(底面開口113b1、先端開口123a1)を開閉することにより、具材計量手段112、122に分留された具材Iの重量が所定の配給重量に達した際に上部シャッター113d、123bを閉じて具材計量手段112、122への具材Iの送り出しを停止することが可能になるため、具材計量手段112、122に分留された具材Iの重量が所定の配給重量に達した際に具材送出手段113、123から具材Iが具材計量手段112、122にこぼれ出ることを防ぎ、具材Iを正確な分量で容器Cに自動配給することができる。
【0071】
また、具材ストッカー111が、具材送出手段113に具材Iを送り込む具材送り込み補助機構111cを有していることにより、具材ストッカー111から具材送出手段113に送り込まれる具材Iの量が調整自在となるため、具材ストッカー111から具材送出手段113への具材Iの送り込み量を具材送出手段113による具材の送り出し量よりも少なくして、具材ストッカー111から具材送出手段113への具材の配給過多による具材送出手段113の機能停止を回避することができる。
なお、この具材送り込み補助機構111cは、具材の送り込みだけでなく、具材ストッカー111に貯蔵された具材をほぐすこともできる。
【0072】
また、具材配給ユニットの具材ストッカー111、121が、保温庫130に対して引き出し自在になっていることにより、具材配給ユニットの具材ストッカー111、121に具材Iを補給する際に、具材ストッカー111、121を保温庫130から引き出せるため、具材ストッカー111、121への具材Iの補給を容易に行うことができる。
【実施例
【0073】
次に、図13乃至図25Cに基づいて、本発明の一実施例である具材保温配給装置200を備えた具材配給設備20を説明する。
【0074】
<1.具材配給設備の概要>
まず、図13乃至図15に基づいて、具材配給設備20の概要について説明する。
ここで、図13は本発明の一実施例である具材保温配給装置を備えた具材配給設備の前方から見た斜視図であり、図14図13に示す具材配給設備の後方から見た斜視図であり、図15図13に示す具材配給設備の構成図である。
なお、図14では、説明のために具材保温配給装置200の片側の上方扉235及び下方扉236を省略している。
【0075】
まず、具材配給設備20は、図13乃至図15に示すように、床面Fに設置されて具材を保温貯蔵する具材保温配給装置200と、容器Cを保持して運搬する多関節ロボットアーム21と、具材保温配給装置200と多関節ロボットアーム21とを少なくとも駆動制御する制御装置22(図15参照)とを備えている。
【0076】
多関節ロボットアーム21は、図13に示すように、床面Fに設置され、5軸のロボットアーム本体21aと、このロボットアーム本体21aの先端に接続されて容器Cを保持する容器保持機構21bとを有している。
【0077】
<2.具材保温配給装置の概要>
次に、図13及び図14に基づいて、具材保温配給装置200の概要を説明する。
【0078】
具材保温配給装置200は、図13及び図14に示すように、多関節ロボットアーム21の後方域に配置されている。
この具材保温配給装置200は、図13及び図14に示すように、貯蔵された具材を多関節ロボットアーム21が保持する容器Cに配給する具材配給ユニット(第1の具材配給ユニット210、第2の具材配給ユニット220)と、この具材配給ユニットを内蔵して具材配給ユニットに貯蔵された具材を保温状態で貯蔵する直方体状の保温庫230と、第1の具材配給ユニット210、第2の具材配給ユニット220及び保温庫230を制御するコントローラー240とを有している。
【0079】
具材配給ユニットは、図14に示すように、保温庫230の上下方向かつ左右方向に多数配列されて具材の種類毎に設けられている。
なお、後述する第1の具材配給ユニット210の具材配給口212b2、第2の具材配給ユニット220の具材配給口222b1は、それぞれ多関節ロボットアーム21の可動範囲内に配置されている。
【0080】
保温庫230は、図13に示すように、床面Fに設置され、前方壁(外面)230aには多数の矩形状の開口230a1が形成されている。
そして、この開口230a1は、前方扉231の上下方向への回動によって閉塞自在となっている。
前方扉231は、前方壁230aに対して回動自在な扉本体231aと、この扉本体231aを上下方向に回動させる扉回動機構231bとから構成されている。
【0081】
また、保温庫230には、図14に示すように、保温庫230の内部を上方の上部収容庫232と下方の下部収容庫233とに分割する仕切り板234が設けられている。
また、保温庫230には、図13及び図14に示すように、上部収容庫232を閉塞自在とする上方扉235と、下部収容庫233を閉塞自在とする下方扉236とが設けられている。
【0082】
そして、この保温庫230の上部収容庫232と下部収容庫233とには、保温庫230に対して引き出し自在なスライド機構237が設けられている。
スライド機構237は、図14に示すように、保温庫230に取り付けられて前後方向に伸びる不図示の保温庫側レールと、この保温庫側レールに対して前後に滑動自在な配給ユニット側レール237aと、この配給ユニット側レール237aに取り付けられて配給ユニットを載置するフレーム237bと、このフレーム237bを引き出すための持ち手237cとから形成されている。
【0083】
<3.第1の具材配給ユニットの構造>
次に、図14図16乃至図19等に基づいて、第1の具材配給ユニット210の構造について説明する。
図16図14に示す第1の具材配給ユニットの斜視図であり、図17図16のXVII-XVII断面図であり、図18図17のXVIII-XVIII断面図であり、図19図17のXIX-XIX断面図である。
なお、図17では、説明のために保温庫230の前方壁230a及びスライド機構237のフレーム237bを省略している。
また、図19では、説明のためにシャッター開閉機構213dの外観カバー213d1を省略している。
【0084】
第1の具材配給ユニット210は、図14から明らかなように、保温庫230の内部に設置される。
そして、この第1の具材配給ユニット210は、図16図17等に示すように、保温庫230の内部(下部収容庫233)に設置されて具材を貯蔵する具材ストッカー211と、具材を分留しつつ計量する具材計量手段212と、具材ストッカー211に貯蔵された具材を具材計量手段212に送り出す具材送出手段213と、保温庫230の内部(下部収容庫233)に設置されたスライド機構237(図14参照)に載置されて具材送出手段213を載置する架台214とを有している。
したがって、具材ストッカー211に保管されている具材は、保温庫230によって保温されている。
また、第1の具材配給ユニット210は、全体が保温庫230に対して前後方向に引き出し自在となり、図14に示すような具材補充位置まで第1の具材配給ユニット210を保温庫230より後方へ引き出すことで、補充しなければならない具材を具材ストッカー211に投入することができる。
【0085】
<3.1.具材ストッカー>
具材ストッカー211は、図17に示すように、具材を貯蔵する角筒状のストッカー本体211aと、このストッカー本体211aの底部に設けられて具材送出手段213に具材を送り込む具材送り込み補助機構211bと、ストッカー本体211aに形成された上部開口を閉塞する着脱自在の蓋211cとを有している。
【0086】
具材送り込み補助機構211bは、図16及び図17に示すように、ストッカー本体211aの内部を貫通する羽根付きシャフト211b1と、この羽根付きシャフト211b1の後端に取り付けられた歯車211b2とから構成されている。
羽根付きシャフト211b1は、図16に示すように、ストッカー本体211aに2本取り付けられており、前端側の歯車が噛み合って回転することで連動して回転する。
また、この羽根付きシャフト211b1は、半径方向に突出した3つの羽根部分を有しており、後述するスクリュー駆動機構213hと連結しており、スクリュー駆動機構213hの回転により回転自在となっている。
【0087】
<3.2.具材計量手段>
具材計量手段212は、図16及び図17に示すように、架台214に後端が取り付けられるロードセル212aと、このロードセル212aの前端が取り付けられて具材を一時貯蔵する角筒状の具材分留部212bと、この具材分留部212bの具材配給口212b2を開閉する下部シャッター212cと、この下部シャッター212cの開閉を制御するシャッター開閉機構212dとを有している。
【0088】
ロードセル212aは、図16に示すように前後方向に伸びており、具材分留部212bの重量を検出する。
具材分留部212bは、図17に示すように、上部開口212b1が後述する具材送出手段213の底面開口213a1と対向しており、平面視においてこの底面開口213b1よりやや大きく形成されている。
【0089】
下部シャッター212cは、図16及び図18に示すように、左シャッター212c1と右シャッター212c2とから形成され、この2枚のシャッターで具材分留部212bの下部の具材配給口212b2を閉塞している。
【0090】
左シャッター212c1は、左連結ピン212eにより具材分留部212bの前面及び背面に軸支されている。
具体的には、左シャッター212c1の前方側は図16に示すように左前方連結ピン212e1により具材分留部212bの前面と連結し、左シャッター212c1の後方側は図18に示すように左後方連結ピン212e2により具材分留部212bの背面と連結している。
【0091】
この左シャッター212c1は、具材分留部212bの具材配給口212b2に沿った円弧状の底部と、この底部の前端及び後端から鉛直方向に立ち上がる腕部と、この腕部の上端から右シャッター212c2に向かって斜めに延びる傾斜部とから形成されている。
なお、左連結ピン212eは、図16及び図18に示すように、左シャッター212c1の腕部と傾斜部との境界付近を貫通している。
【0092】
右シャッター212c2は、図18等に示すように左シャッター212c1と左右対称の部材であり、右連結ピン212fにより具材分留部212bの前面及び背面に軸支されている。
具体的には、右シャッター212c2の前方側は図16に示すように右前方連結ピン212f1により具材分留部212bの前面と連結し、右シャッター212c2の後方側は図18に示すように右後方連結ピン212f2により具材分留部212bの背面と連結している。
【0093】
シャッター開閉機構212dは、図17に示すように、具材分留部212bの後方に取り付けられて上下方向に伸縮するプランジャを有するプル型(通電状態で縮み、非通電状態で伸びる)のソレノイド212d1と、このソレノイド212d1のプランジャの動きと連動し左シャッター212c1の傾斜部及び右シャッター212c2の傾斜部と当接する押下部材212d2とを有している。
【0094】
そして、このシャッター開閉機構212dは、ソレノイド212d1のプランジャを伸縮させることで、ソレノイド212d1と連結する左シャッター212c1及び右シャッター212c2を回動させる。
具体的には、ソレノイド212d1のプランジャが伸びると押下部材212d2が上昇し、鉛直方向の力である左シャッター212c1及び右シャッター212c2の自重により具材配給口212b2を閉塞して具材を保持する閉状態となる。
一方、ソレノイド212d1のプランジャが縮むと押下部材212d2が下降し、左シャッター212c1及び右シャッター212c2が具材配給口212b2を開放する開状態となる。
【0095】
<3.3.具材送出手段>
具材送出手段213は、図16及び図17に示すように、ストッカー本体211aの下方に取り付けられて具材分留部212bの上方まで延びる具材受け213aと、上方が開口されている具材受け213aの先端側を上方から覆う蓋213bと、具材受け213aの先端側の底面開口(開口)213a1を開閉する上部シャッター213cと、この上部シャッター213cの開閉を制御するシャッター開閉機構213dとを有している。
さらに、この具材送出手段213は、図17に示すように、具材受け213aの内部を前後方向に貫通するスクリューシャフト213fと、このスクリューシャフト213fに取り付けられる螺旋状の羽根213gと、スクリューシャフト213fを回転させるスクリュー駆動機構213hとを有している。
【0096】
具材受け213aは、図16に示すように、結合ボルトB1によって具材ストッカー211に取り付けられている。
【0097】
上部シャッター213cは、具材送出手段213の具材受け213aの下流端側と具材計量手段212との間に配置されており、図16に示すように、左シャッター213c1と右シャッター213c2とから形成され、この2枚のシャッターで具材受け213aの先端側の底面開口213a1(図17参照)を閉塞している。
左シャッター213c1は、図16及び図19に示すように、具材受け213aの底面開口213a1に沿った円弧状の底部と、この底部の左端から鉛直方向に立ち上がる縦腕部と、この縦腕部の上端から蓋213bに沿いつつ右シャッター213c2に向かって延びる横腕部と、この横腕部から斜め上方に向かって延びる傾斜部とから形成されている。
右シャッター213c2は、図19等に示すように、左シャッター213c1と左右対称となっている。
【0098】
そして、左シャッター213c1と右シャッター213c2とは、シャッター連結ピン213eで連結されている。
このシャッター連結ピン213eは、図16等に示すように、左シャッター213c1及び右シャッター213c2の横腕部と傾斜部との境界付近及び蓋213bを貫通している。
したがって、左シャッター212c1及び右シャッター213c2は、蓋213bに取り付けられていると共にシャッター連結ピン213eにより回動自在に軸支されている。
【0099】
シャッター開閉機構213dは、図17に示すように保温庫230の固定枠238に取り付けられている。
そして、このシャッター開閉機構213dは、図16に示す外観カバー213d1と、図19に示す上下方向に伸縮するプランジャを有するプル型のソレノイド213d2と、左シャッター213c1の傾斜部及び右シャッター213c2の傾斜部と当接する押下部材213d3と、ソレノイド213d2のプランジャの動きを押下部材213d3に伝達するリンク213d4とを有している。
【0100】
このように構成されたシャッター開閉機構213dは、ソレノイド213d2のプランジャを伸縮させることで、リンク213d4を介して押下部材213d3が上下動して左シャッター213c1及び右シャッター213c2を回動させる。
具体的には、ソレノイド213d2のプランジャが伸びるとリンク213d4により押下部材213d3が上昇し、左シャッター213c1及び右シャッター213c2の自重により底面開口213a1を閉塞して具材を保持する閉状態となる。
一方、ソレノイド213d2のプランジャが縮むとリンク213d4により押下部材213d3が下降し、左シャッター213c1及び右シャッター213c2が底面開口213a1を開放する開状態となる。
【0101】
なお、このシャッター開閉機構213dは、具材計量手段212による具材の計量結果に基づいて駆動される。
すなわち、上部シャッター213cは、具材計量手段212による具材の計量結果に基づいて具材計量手段212への具材の送り出し量を調整する。
【0102】
<3.4.架台>
架台214には、図17に示すように、具材ストッカー211及び具材送出手段213に貯蔵された具材Iの重量を計量するロードセル(貯蔵重量計量手段)214aが取り付けられている。
なお、第1の具材配給ユニット210には、ロードセル214aにより具材ストッカー211及び具材送出手段213に貯蔵された具材Iの重量が所定重量以下となった旨を報知する報知手段(例えば、アラーム)や表示手段(例えば、ディスプレイ)を有していてもよい。
【0103】
<4.第1の具材配給ユニットによる具材配給手順>
次に、図20A乃至図20E等に基づいて、第1の具材配給ユニット210による具材配給手順の一例について説明する。
図20Aは第1の具材配給ユニットが具材を貯蔵している状態を示す断面図であり、図20Bは第1の具材配給ユニットにおいて具材が具材送出手段に送り込まれる状態を示す断面図であり、図20Cは第1の具材配給ユニットにおいて具材が具材送出手段により送り出されている状態を示す断面図であり、図20Dは第1の具材配給ユニットにおいて具材が具材分留部に分留されている状態を示す断面図であり、図20Eは第1の具材配給ユニットにおいて具材を容器へ配給している状態を示す断面図である。
なお、以下に示す具材配給手順はあくまで一例であり、第1の具材配給ユニット210による具材配給手順はこれに限定されるものではない。
【0104】
図20Aに示すように、第1の具材配給ユニット210の具材ストッカー211には具材Iが貯蔵されている。
この状態から、具材ストッカー211の羽根付きシャフト211b1を回転させることで、図20Bに示すように具材Iが具材受け213aに送り込まれる。
【0105】
この状態から、スクリュー駆動機構213hによりスクリューシャフト213fを回転させて羽根213gを回転させることで、図20Cに示すように具材Iが具材受け213aの先端に向けて送り込まれる。
具材Iが具材受け213aの先端に向けて送り込まれている間、図20Cに示すように、具材送出手段213の上部シャッター213cは開いており、具材受け213aの底面開口213a1と具材計量手段212の具材分留部212bの上部開口212b1とが連通している。
これにより、具材ストッカー211の羽根付きシャフト211b1及び具材送出手段213のスクリューシャフト213fが回転し続けている間は、図20Dに示すように、下部シャッター212cにより具材配給口212b2が閉塞されている具材計量手段212の具材分留部212bに具材Iが順次送り出される。
【0106】
そして、具材送出手段213が、具材計量手段212の具材分留部212bに分留された具材Iの重量が所定の重量に達するまで具材Iを具材計量手段212の具材分留部212bまで送り出し、具材分留部212bに分留された具材Iの重量が所定の料理に応じた配給重量に達すると、具材ストッカー211の具材送り込み補助機構211bによる具材Iの具材送出手段213への送り込みが停止し、具材送出手段213のスクリューシャフト213fの回転が止まり、具材送出手段213の上部シャッター213cが閉じて具材受け213aの底面開口213a1が閉塞される。
これにより、具材計量手段212への具材Iの送り出しが遮断される。
【0107】
また、上記の第1の具材配給ユニット210の挙動に加え、予め制御装置22が多関節ロボットアーム21により容器Cを具材計量手段212の具材配給口212b2の直下まで移動させておく。
そして、図20Eに示すように、制御装置22が具材計量手段212の下部シャッター212cを開いて具材計量手段112の具材配給口212b2を開口させ、具材分留部212bの具材配給口212b2から具材配給口212b2の直下にある容器Cに所定の料理に応じた配給重量の具材Iを配給する。
【0108】
<5.第2の具材配給ユニットの構造>
次に、図14図21乃至図24等に基づいて、第2の具材配給ユニット220の構造について説明する。
図21図14に示す第2の具材配給ユニットの具材貯蔵位置における斜視図であり、図22図21のXXII-XXII断面図であり、図23図21の要部拡大左側面図であり、図24図21の要部拡大右側面図である。
なお、図22では、簡単のために保温庫230のスライド機構237のフレーム237bを省略している。
また、図24では、説明のためにシャッター開閉機構223cの外観カバー223c1を省略している。
【0109】
第2の具材配給ユニット220は、図14から明らかなように、保温庫230の内部に設置される。
そして、この第2の具材配給ユニット220は、図21図22等に示すように、保温庫230の内部(上部収容庫232及び下部収容庫233)に設置されて具材を貯蔵する具材ストッカー221と、具材を分留しつつ計量する具材計量手段222と、具材ストッカー221に貯蔵された具材を具材計量手段222に搬送する具材送出手段223と、保温庫230の内部(上部収容庫232及び下部収容庫233)に設置されたスライド機構237(図14参照)に載置されて具材送出手段223を載置する架台224とを有している。
したがって、具材ストッカー221に保管されている具材は、保温庫230によって保温されている。
また、第2の具材配給ユニット220は、全体が保温庫230に対して前後方向に引き出し自在となり、図14に示すような具材補充位置まで第2の具材配給ユニット220を保温庫230より後方へ引き出すことで、補充しなければならない具材を具材ストッカー221に投入することができる。
【0110】
<5.1.具材ストッカー>
具材ストッカー221は、図22に示すように、具材を貯蔵する角筒状のストッカー本体221aと、このストッカー本体221aの底部に設けられて具材送出手段223に具材を送り込む具材送り込み補助機構221bと、ストッカー本体221aに形成された上部開口を閉塞する着脱自在の蓋221cとを有している。
【0111】
具材送り込み補助機構221bは、図21及び図22に示すように、ストッカー本体221aの内部を貫通する撹拌シャフト221b1と、この撹拌シャフト221b1の後端に取り付けられた歯車221b2とから構成されている。
撹拌シャフト221b1は、前後方向に延びるシャフト本体部と、このシャフト本体部から半径方向に突出した2つのC字状の突出部とから形成されており、後述するスクリュー駆動機構223fの回転により回転自在となっている。
【0112】
<5.2.具材計量手段>
具材計量手段212は、図21及び図22に示すように、架台224に後端が取り付けられるロードセル222aと、このロードセル222aの前端が取り付けられて具材を一時貯蔵する角筒状の具材分留部222bと、この具材分留部222bの具材配給口222b1を開閉する下部シャッター222cと、この下部シャッター222cの開閉を制御するシャッター開閉機構222dとを有している。
【0113】
ロードセル222aは、図22に示すように前後方向に伸びており、具材分留部222bの重量を検出する。
具材分留部222bは、具材送出手段223の具材受け223aを挿入自在とするために後方側がU字状に切りかかれている。
【0114】
下部シャッター222cは、図21図23及び図24に示すように、具材分留部222bの両側方に挿入された回転軸222eにより軸支され、上下方向に回転自在となっている。
【0115】
シャッター開閉機構222dは、図23に示すように、上下方向に伸縮するプランジャを有するプル型のソレノイド222d1と、このソレノイド222d1のプランジャの先端に設けられて下部シャッター222cと連結する連結ピン222d2とを有し、具材分留部222bの後方に取り付けられている。
【0116】
そして、このシャッター開閉機構222dは、ソレノイド222d1のプランジャを伸縮させることで、連結ピン222d2が上下し、回転軸222eを中心に下部シャッター222cを回動させる。
具体的には、ソレノイド222d1のプランジャが伸びると連結ピン222d2が上昇し、下部シャッター222cが具材配給口222b2を閉塞して具材を保持する閉状態となる。
なお、下部シャッター222cに具材が載置されると下部シャッター222cに具材の自重が鉛直下方に加わるが、この具材の自重による下部シャッター222cに加わるモーメントは下部シャッター222cを閉状態とする方向のモーメントである。
また、ソレノイド222d1のプランジャが縮むと連結ピン222d2が下降し、下部シャッター222cが具材配給口212b2を開放する開状態となる。
【0117】
<5.3.具材送出手段>
具材送出手段223は、図21及び図22に示すように、具材ストッカー221の前方に位置する正面断面視でU字状の先端開口223aと、この先端開口223aを開閉する上部シャッター223bと、この上部シャッター223bの開閉を制御するシャッター開閉機構223cとを有している。
さらに、この具材送出手段223は、図22に示すように、具材ストッカー221の内部を前後方向に貫通するスクリューシャフト223dと、このスクリューシャフト223dに取り付けられる螺旋状の羽根223eと、スクリューシャフト223dを回転させるスクリュー駆動機構223fとを有している。
【0118】
上部シャッター223bは、具材送出手段223の下流端である先端開口223aと具材計量手段222との間に配置されており、図21及び図22に示すように、蝶番223b1を中心に上下方向に回動自在であり、先端開口223aを閉塞自在となっている。
【0119】
シャッター開閉機構223cは、図21に示すように、架台224に後端が取り付けられている。
そして、このシャッター開閉機構223cは、図21に示す外観カバー223c1と、図23に示す上下方向に伸縮するプランジャを有するプッシュ型(通電状態で伸び、非通電状態で縮む)のソレノイド223c2と、このソレノイド223c2のプランジャに取り付けられて上下動自在である押付部材223c3とを有している。
【0120】
このように構成されたシャッター開閉機構223cは、ソレノイド223c2が上下動することにより、上部シャッター223bを上下方向に回動させる。
具体的には、ソレノイド223c2のプランジャが伸びると押付部材223c3が上昇し、上部シャッター223bが先端開口223aを開放する開状態となる。
一方、ソレノイド223c2のプランジャが縮むと押付部材223c3が下降し、上部シャッター223bの自重により先端開口223aを閉塞して具材を保持する閉状態となる。
【0121】
なお、このシャッター開閉機構223cは、具材計量手段222による具材の計量結果に基づいて駆動される。
すなわち、上部シャッター223bは、具材計量手段222による具材の計量結果に基づいて具材計量手段222への具材の送り出し量を調整する。
【0122】
スクリューシャフト223dの後端には歯車223d1が設けられている。
この歯車223d1は、2段になっており、1つは具材ストッカー221の撹拌シャフト221b1の後端に付けられた歯車221b2と係合し、1つはスクリュー駆動機構223fと係合する。
なお、歯車221b2と係合する歯車223d1の歯は、全周ではなく一部にのみ設けられている。
したがって、具材ストッカー221の撹拌シャフト221b1は、間欠的に回転する。
【0123】
スクリュー駆動機構223fは、図22に示すように、スクリューシャフト223dの歯車223d1と係合している。
【0124】
<5.4.架台>
架台224には、図22に示すように、具材ストッカー221及び具材送出手段223に貯蔵された具材Iの重量を計量するロードセル(貯蔵重量計量手段)224aが取り付けられている。
なお、第2の具材配給ユニット220には、ロードセル224aにより具材ストッカー221及び具材送出手段223に貯蔵された具材Iの重量が所定重量以下となった旨を報知する報知手段(例えば、アラーム)や表示手段(例えば、ディスプレイ)を有していてもよい。
【0125】
<6.第2の具材配給ユニットによる具材配給手順>
次に、図25A乃至図25C等に基づいて、第2の具材配給ユニット220による具材配給手順の一例について説明する。
図25Aは第2の具材配給ユニットが具材を貯蔵している状態を示す断面図であり、図25Bは第2の具材配給ユニットにおいて具材が具材分留部に分留されている状態を示す断面図であり、図25Cは第2の具材配給ユニットにおいて具材を容器へ配給している状態を示す断面図である。
なお、以下に示す具材配給手順はあくまで一例であり、第2の具材配給ユニット220による具材配給手順はこれに限定されるものではない。
【0126】
図25Aに示すように、第2の具材配給ユニット220の具材ストッカー221には、具材Iが貯蔵されている。
この状態から、スクリュー駆動機構223fによりスクリューシャフト223dを回転させて羽根223eを回転させることで、具材Iが先端開口223aに向けて前方に送り出される。
このとき、撹拌シャフト221b1も連動して回転している。
【0127】
具材Iが先端開口223aに向けて送り出されている間、図25Aに示すように、具材送出手段223の上部シャッター223bは開いており、先端開口223aと具材計量手段222の具材分留部222bとが連通している。
これにより、具材送出手段223のスクリューシャフト223dが回転し続けている間は、図25Bに示すように、具材計量手段222の具材分留部222bに具材Iが送り出し続けられる。
【0128】
そして、具材送出手段223が、具材計量手段222の具材分留部222bに貯蔵された具材Iの重量が所定の料理に応じた配給重量に達するまで具材を具材計量手段222の具材分留部222bまで送り出し、具材分留部222bに貯蔵される具材Iの量が増え、具材分留部222bに貯蔵された具材Iの重量が所定の料理に応じた配給重量に達すると、図25Cに示すように、具材送出手段223の上部シャッター223bが閉じて先端開口223aが閉塞される。
これにより、具材計量手段222への具材Iの送り出しが遮断される。
【0129】
また、上記の第2の具材配給ユニット220の挙動に加え、予め制御装置22が多関節ロボットアーム21により容器Cを具材計量手段222の具材配給口222b1まで移動させておく。
そして、図25Cに示すように、制御装置22が具材計量手段222の下部シャッター222cを開いて具材計量手段222の具材配給口222b1を開口させ、具材分留部222bの具材配給口222b1から容器Cに所定の料理に応じた配給重量の具材Iを配給する。
【0130】
<7.具材配給ユニット及び具材保温配給装置200が奏する効果>
以上説明した具材配給ユニット(第1の具材配給ユニット210、第2の具材配給ユニット220)によれば、具材計量手段212、222による具材Iの計量結果に基づいて具材計量手段212、222への具材Iの送り出し量を調整する上部シャッター213c、223bが、具材送出手段213、223の下流端と具材計量手段212、222との間に配置されて具材送出手段213、223の先端に形成された開口(底面開口213a1、先端開口223a)を開閉することにより、具材計量手段212、222に分留された具材Iの重量が所定の配給重量に達した際に上部シャッター213c、223bを閉じて具材計量手段212、222への具材Iの送り出しを停止することが可能になるため、具材計量手段212、222に分留された具材Iの重量が所定の配給重量に達した際に具材送出手段213、223から具材Iが具材計量手段212、222にこぼれ出ることを防ぎ、具材Iを正確な分量で容器Cに自動配給することができる。
【0131】
また、下部シャッター212c、222cに鉛直方向の力が加わることでこの下部シャッター212c、222cが閉状態となることにより、下部シャッター212c、222cに具材Iが保持している最中に具材Iの自重が下部シャッター212c、222cに加わったとしても下部シャッター212c、222cが開状態とならないため、確実に具材Iを下部シャッター212c、222cで保持することができる。
【0132】
また、具材ストッカー211、221及び具材送出手段213、223に貯蔵された具材Iの重量を計量する貯蔵重量計量手段であるロードセル214a、224aが配設されていることにより、具材ストッカー211、221及び具材送出手段213、223内に貯蔵された具材Iの重量が測定可能となるため、具材ストッカー211、221への具材Iの補給タイミングを適切に管理することができる。
【0133】
以上説明した具材保温配給装置200によれば、以上の具材配給ユニットが奏する効果に加えて、所定温度に保温された具材Iを容器Cへ所定量配給するため、具材Iを適温に保温して貯蔵しつつ料理の調理に必要な量の具材Iを容器Cに自動配給することができる。
【0134】
<変形例>
以上、本発明の一実施例である具材配給設備及び具材保温配給装置について説明したが、本発明の具材配給設備及び具材保温配給装置は、上述した実施例の具材配給設備及び具材保温配給装置に限定されるものではない。
【0135】
例えば、上述した実施例において、1つの具材ストッカーには、複数種類の具材が貯蔵されていたが、1つの具材ストッカーに単一種類の具材を貯蔵してもよい。
なお、ここでいう「単一種類の具材」とは、例えば、穀物類、野菜類、海産物、きのこ類、肉類等の具材であり、更に具体的には、トウモロコシ、グリーンピース、ニンジン、タマネギ、レタス、ワカメ、マッシュルーム、豚挽肉、クルトンなど具材である。
【0136】
例えば、上述した実施例において、具材保温配給装置は具材配給ユニットとして第1の具材配給ユニットと第2の具材配給ユニットとを備えていたが、本発明の具材保温配給装置は、第1の具材配給ユニットと第2の具材配給ユニットのいずれか一方のみを有していてもよい。
【0137】
例えば、本発明の具材保温配給装置における具材ストッカーの具材配給口の具体的な配置形態については、具材保温配給装置の前面で上下方向かつ左右方向に多数配列されて具材の種類毎に設けられていれば如何なる配置形態であってもよく、具材保温配給装置の前面が床面などの設置面に対してやや前傾又は後傾に傾斜したり、各具材配給口の位置が多少なりとも前後方向にオフセットされたり、あるいは、これらの組み合わせた配置形態であってもよい。
なお、「具材配給口が、具材保温配給装置の前面で上下方向かつ左右方向に配列されて」いるという意味は、具材配給口が具材保温配給装置の前面で上下方向かつ左右方向に配列されてるという文字通りの意味だけでなく、具材配給口が具材保温配給装置の前面で上下方向に略一列に複数個配列されていたり、具材配給口が具材保温配給装置の前面で左右方向に略一行に複数個配列されていたりすることも意味する。
【0138】
例えば、上述した実施例において、具材計量手段に分留された具材の重量が所定の料理に応じた配給重量に達した際に、具材送出手段のシャッターが閉じて先端具材受けの底面開口を閉塞していたが、具材送出手段のシャッターは、具材計量手段による具材の計量結果に基づいて開度を調整することによって具材計量手段への具材の送り出しの制御量を調整してもよい。
すなわち、具材計量手段による具材の計量結果に基づいて具材計量手段への具材の送り出し量を調整するシャッターが、具材送出手段の下流端と具材計量手段との間に配置されていることにより、具材計量手段に貯蔵された具材の重量が所定の料理に応じた配給重量に達した際にシャッターを閉じて具材計量手段への具材の送り込みを停止することが可能になるため、具材計量手段に貯蔵された具材の重量が所定の料理に応じた配給重量に達した際に具材送出手段から具材が具材計量手段にこぼれ出ることを防ぎ、具材を正確な分量で調理容器に自動配給することができる。
【0139】
例えば、第2実施例において、具材送出手段213のシャッター開閉機構213dが保温庫230の固定枠238に取り付けられていたが、第1の具材配給ユニットのシャッター開閉機構は保温庫に取り付けられておらず第1の具材配給ユニットの各部材に取り付けられていても良い。
【符号の説明】
【0140】
10 ・・・ 具材配給設備
11 ・・・ 多関節ロボットアーム
11a ・・・ ロボットアーム本体
11b ・・・ 容器保持機構
12 ・・・ 制御装置

100 ・・・ 具材保温配給装置
110 ・・・ 第1の具材配給ユニット(具材配給ユニット)
111 ・・・ 具材ストッカー
111a ・・・ ストッカー本体
111b ・・・ 連結結合手段
111b1・・・ 筒部材
111b2・・・ 結合ネジ
111c ・・・ 具材送り込み補助機構
111c1・・・ シャフト
111c2・・・ 羽根
111c3・・・ 歯車
112 ・・・ 具材計量手段
112a ・・・ ロードセル
112b ・・・ 具材分留部
112b1・・・ 上部開口
112b2・・・ 具材配給口
112c ・・・ 下部シャッター
112c1・・・ 前方シャッター
112c2・・・ 後方シャッター
112d ・・・ シャッター開閉機構
112d1・・・ ピストン
112e ・・・ 前方連結ピン
112f ・・・ 後方連結ピン
113 ・・・ 具材送出手段
113a ・・・ 具材受け
113b ・・・ 先端具材受け
113b1・・・ 底面開口(開口)
113c ・・・ 蓋
113d ・・・ 上部シャッター
113d1・・・ 主シャッター
113d2・・・ 副シャッター
113e ・・・ シャッター開閉機構
113e1・・・ ピストン
113f ・・・ スクリューシャフト
113g ・・・ 羽根
113h ・・・ スクリュー駆動機構
113i ・・・ 右方連結ピン
113j ・・・ 左方連結ピン
114 ・・・ 架台
120 ・・・ 第2の具材配給ユニット(具材配給ユニット)
121 ・・・ 具材ストッカー
122 ・・・ 具材計量手段
122a ・・・ ロードセル
122b ・・・ 具材分留部
122b1・・・ 具材配給口
122c ・・・ 下部シャッター
122c1・・・ 前方シャッター
122c2・・・ 後方シャッター
122d ・・・ シャッター開閉機構
122d1・・・ ピストン
122e ・・・ 前方連結ピン
122f ・・・ 後方連結ピン
123 ・・・ 具材送出手段
123a ・・・ 先端具材受け
123a1・・・ 先端開口(開口)
123b ・・・ 上部シャッター
123c ・・・ シャッター開閉機構
123c1・・・ ピストン
123d ・・・ スクリューシャフト
123e ・・・ 羽根
123f ・・・ スクリュー駆動機構
123g ・・・ ピン
124 ・・・ 架台
130 ・・・ 保温庫
131 ・・・ 前方壁(外面)
131a ・・・ 開口
132 ・・・ 上部収容庫
133 ・・・ 下部収容庫
134 ・・・ 仕切り板
135 ・・・ 上方扉
136 ・・・ 下方扉
137 ・・・ スライド機構
137a ・・・ レール
137b ・・・ フレーム
140 ・・・ コントローラー

20 ・・・ 具材配給設備
21 ・・・ 多関節ロボットアーム
21a ・・・ ロボットアーム本体
21b ・・・ 容器保持機構
22 ・・・ 制御装置

200 ・・・ 具材保温配給装置
210 ・・・ 第1の具材配給ユニット(具材配給ユニット)
211 ・・・ 具材ストッカー
211a ・・・ ストッカー本体
211b ・・・ 具材送り込み補助機構
211b1・・・ 羽根付きシャフト
211b2・・・ 歯車
211c ・・・ 蓋
212 ・・・ 具材計量手段
212a ・・・ ロードセル
212b ・・・ 具材分留部
212b1・・・ 上部開口
212b2・・・ 具材配給口
212c ・・・ 下部シャッター
212c1・・・ 左シャッター
212c2・・・ 右シャッター
212d ・・・ シャッター開閉機構
212d1・・・ ソレノイド
212d2・・・ 押下部材
212e ・・・ 左連結ピン
212e1・・・ 左前方連結ピン
212e2・・・ 左後方連結ピン
212f ・・・ 後方連結ピン
212f1・・・ 右前方連結ピン
212f2・・・ 右後方連結ピン
213 ・・・ 具材送出手段
213a ・・・ 具材受け
213a1・・・ 底面開口(開口)
213b ・・・ 蓋
213c ・・・ 上部シャッター
213c1・・・ 左シャッター
213c2・・・ 右シャッター
213d ・・・ シャッター開閉機構
213d1・・・ 外観カバー
213d2・・・ ソレノイド
213d3・・・ 押下部材
213d4・・・ リンク
213e ・・・ シャッター連結ピン
213f ・・・ スクリューシャフト
213g ・・・ 羽根
213h ・・・ スクリュー駆動機構
214 ・・・ 架台
214a ・・・ ロードセル(貯蔵重量計量手段)
220 ・・・ 第2の具材配給ユニット(具材配給ユニット)
221 ・・・ 具材ストッカー
221a ・・・ ストッカー本体
221b ・・・ 具材送り込み補助機構
221b1・・・ 撹拌シャフト
211b2・・・ 歯車
211c ・・・ 蓋
222 ・・・ 具材計量手段
222a ・・・ ロードセル
222b ・・・ 具材分留部
222b1・・・ 具材配給口
222c ・・・ 下部シャッター
222d ・・・ シャッター開閉機構
222d1・・・ ソレノイド
222d2・・・ 連結ピン
222e ・・・ 回転軸
223 ・・・ 具材送出手段
223a ・・・ 先端開口(開口)
223b ・・・ 上部シャッター
223b1・・・ 蝶番
223c ・・・ シャッター開閉機構
223c1・・・ 外観カバー
223c2・・・ プランジャ
223c3・・・ 押付部材
223d ・・・ スクリューシャフト
223d1・・・ 歯車
223e ・・・ 羽根
223f ・・・ スクリュー駆動機構
224 ・・・ 架台
224a ・・・ ロードセル(貯蔵重量計量手段)
230 ・・・ 保温庫
230a ・・・ 前方壁
230a1・・・ 開口
231 ・・・ 前方扉
231a ・・・ 扉本体
231b ・・・ 扉回動機構
232 ・・・ 上部収容庫
233 ・・・ 下部収容庫
234 ・・・ 仕切り板
235 ・・・ 後方上扉
236 ・・・ 後方下扉
237 ・・・ スライド機構
237a ・・・ 配給ユニット側レール
237b ・・・ フレーム
237c ・・・ 持ち手
238 ・・・ 固定枠
240 ・・・ コントローラー

C ・・・ 容器
F ・・・ 床面
B1 ・・・ 結合ボルト
B2 ・・・ 連結ボルト
Wi ・・・ 具材受けの内幅
φf ・・・ 羽根の直径
【要約】
【課題】具材計量手段に分留された具材の重量が所定の配給重量に達した際に具材送出手段から具材が具材計量手段にこぼれ出ることを防ぎ、具材を正確な分量で調理容器に自動配給する具材保温配給装置及び具材配給ユニットを提供すること。
【解決手段】具材送出手段113が、具材計量手段112に分留された具材Iの重量が所定の配給重量に達するまで具材Iを具材ストッカー111から具材計量手段112へ送り出し、具材計量手段112が、具材計量手段112に分留された具材Iの重量が所定の配給重量に達した際に容器Cに具材Iを配給し、具材計量手段112による具材Iの計量結果に基づいて具材計量手段112への具材Iの送り出し量を調整する上部シャッター113dが、具材送出手段113の下流端と具材計量手段112との間に配置されて具材送出手段113の先端に形成された底面開口113b1を開閉する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E
図9
図10
図11
図12A
図12B
図12C
図12D
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20A
図20B
図20C
図20D
図20E
図21
図22
図23
図24
図25A
図25B
図25C