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特許7311935有機系廃棄物処理装置及び有機系廃棄物処理システム
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  • 特許-有機系廃棄物処理装置及び有機系廃棄物処理システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-11
(45)【発行日】2023-07-20
(54)【発明の名称】有機系廃棄物処理装置及び有機系廃棄物処理システム
(51)【国際特許分類】
   B09B 3/45 20220101AFI20230712BHJP
【FI】
B09B3/45 ZAB
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2022550887
(86)(22)【出願日】2022-02-22
(86)【国際出願番号】 JP2022007133
(87)【国際公開番号】W WO2022181585
(87)【国際公開日】2022-09-01
【審査請求日】2022-08-24
(31)【優先権主張番号】P 2021031076
(32)【優先日】2021-02-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523161767
【氏名又は名称】一般社団法人亜臨界水反応総合技術研究会
(74)【代理人】
【識別番号】100145126
【弁理士】
【氏名又は名称】金丸 清隆
(72)【発明者】
【氏名】石森 鋼男
【審査官】上坊寺 宏枝
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-106133(JP,A)
【文献】特開2002-034490(JP,A)
【文献】中国実用新案第201650628(CN,U)
【文献】特開平10-339417(JP,A)
【文献】特開2009-119378(JP,A)
【文献】特開2005-125247(JP,A)
【文献】特開2011-036321(JP,A)
【文献】特許第6203338(JP,B2)
【文献】特開2008-246300(JP,A)
【文献】特開2017-214262(JP,A)
【文献】特開2010-264432(JP,A)
【文献】特開2008-200544(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B09B 3/00-3/80
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
有機系廃棄物を投入する投入口と、蒸気を排出する蒸気排出口と、再生物を排出する再生物排出口とを備えた密閉可能な耐圧容器と、
前記耐圧容器内に設けられて、前記投入口から投入された前記有機系廃棄物を撹拌し、生成した前記再生物を前記再生物排出口へ移送する撹拌移送手段と、
過熱蒸気を前記耐圧容器内へ供給する耐圧容器内過熱蒸気供給手段と、
密閉された前記耐圧容器内の圧力を調整する耐圧容器内圧力調整手段と
を有する、高温かつ高圧条件下で前記有機系廃棄物を加水分解処理する有機系廃棄物処理装置であって、
前記再生物の生成後から前記再生物を前記耐圧容器外へ排出するまでの間に、前記耐圧容器内へ、100~190℃の温度の空気を供給する低温空気供給手段を備え、かつ、
前記耐圧容器内過熱蒸気供給手段が、蒸気を供給する蒸気供給手段と、高温の空気を供給する高温空気供給手段と、前記供給された蒸気と前記供給された高温の空気とを混合して生成した過熱蒸気を前記耐圧容器内へ供給する混合耐圧容器内過熱蒸気供給手段とを備えることを特徴とする前記有機系廃棄物処理装置。
【請求項2】
有機系廃棄物を投入する投入口と、蒸気を排出する蒸気排出口と、再生物を排出する再生物排出口とを備え、かつ、底部に鋼板交換部を備えた密閉可能な耐圧容器と、
前記耐圧容器内に設けられて、前記投入口から投入された前記有機系廃棄物を撹拌し、生成した前記再生物を前記再生物排出口へ移送する撹拌移送手段と、
過熱蒸気を前記耐圧容器内へ供給する耐圧容器内過熱蒸気供給手段と、
密閉された前記耐圧容器内の圧力を調整する耐圧容器内圧力調整手段と
を有する、高温かつ高圧条件下で前記有機系廃棄物を加水分解処理する有機系廃棄物処理装置であって、
前記再生物の生成後から前記再生物を前記耐圧容器外へ排出するまでの間に、前記耐圧容器内へ、100~190℃の温度の空気を供給する低温空気供給手段を備え、かつ、
前記耐圧容器内過熱蒸気供給手段が、蒸気を供給する蒸気供給手段と、高温の空気を供給する高温空気供給手段と、前記供給された蒸気と前記供給された高温の空気とを混合して生成した過熱蒸気を前記耐圧容器内へ供給する混合耐圧容器内過熱蒸気供給手段とを備えることを特徴とする前記有機系廃棄物処理装置。
【請求項3】
有機系廃棄物を投入する投入口と、蒸気を排出する蒸気排出口と、再生物を排出する再生物排出口とを備えた密閉可能な耐圧容器と、
前記耐圧容器内に設けられて、前記投入口から投入された前記有機系廃棄物を撹拌し、生成した前記再生物を前記再生物排出口へ移送する撹拌移送手段と、
過熱蒸気を前記耐圧容器内へ供給する耐圧容器内過熱蒸気供給手段と、
密閉された前記耐圧容器内の圧力を調整する耐圧容器内圧力調整手段と
を有する、高温かつ高圧条件下で前記有機系廃棄物を加水分解処理する有機系廃棄物処理装置であって、
前記耐圧容器を囲繞して形成された密閉可能な耐圧ジャケット部と、
高温の蒸気を前記耐圧ジャケット部内へ供給する耐圧ジャケット部内高温蒸気供給手段とを備え、かつ、
前記再生物の生成後から前記再生物を前記耐圧容器外へ排出するまでの間に、前記耐圧容器内へ、100~190℃の温度の空気を供給する低温空気供給手段を備えることを特徴とする前記有機系廃棄物処理装置。
【請求項4】
有機系廃棄物を投入する投入口と、蒸気を排出する蒸気排出口と、再生物を排出する再生物排出口とを備え、かつ、底部に鋼板交換部を備えた密閉可能な耐圧容器と、
前記耐圧容器内に設けられて、前記投入口から投入された前記有機系廃棄物を撹拌し、生成した前記再生物を前記再生物排出口へ移送する撹拌移送手段と、
過熱蒸気を前記耐圧容器内へ供給する耐圧容器内過熱蒸気供給手段と、
密閉された前記耐圧容器内の圧力を調整する耐圧容器内圧力調整手段と、
前記投入口への前記有機系廃棄物の投入を開始してから前記投入口を閉口するまでの間に前記耐圧容器内の空気を外部へ排出する耐圧容器内空気排出手段と
を有する、高温かつ高圧条件下で前記有機系廃棄物を加水分解処理する有機系廃棄物処理装置であって、
前記耐圧容器を囲繞して形成された密閉可能な耐圧ジャケット部と、
高温の蒸気を前記耐圧ジャケット部内へ供給する耐圧ジャケット部内高温蒸気供給手段とを備え、かつ、
前記再生物の生成後から前記再生物を前記耐圧容器外へ排出するまでの間に、前記耐圧容器内へ、100~190℃の温度の空気を供給する低温空気供給手段を備えることを特徴とする前記有機系廃棄物処理装置。
【請求項5】
有機系廃棄物を投入する投入口と、蒸気を排出する蒸気排出口と、再生物を排出する再生物排出口とを備えた密閉可能な耐圧容器と、
前記耐圧容器内に設けられて、前記投入口から投入された前記有機系廃棄物を撹拌し、生成した前記再生物を前記再生物排出口へ移送する撹拌移送手段と、
過熱蒸気を前記耐圧容器内へ供給する耐圧容器内過熱蒸気供給手段と、
密閉された前記耐圧容器内の圧力を調整する耐圧容器内圧力調整手段と
前記投入口への前記有機系廃棄物の投入を開始してから前記投入口を閉口するまでの間に前記耐圧容器内の空気を外部へ排出する耐圧容器内空気排出手段
を有する、高温かつ高圧条件下で前記有機系廃棄物を加水分解処理する有機系廃棄物処理装置であって、
前記耐圧容器を囲繞して形成された密閉可能な耐圧ジャケット部と、
高温の蒸気を前記耐圧ジャケット部内へ供給する耐圧ジャケット部内高温蒸気供給手段とを備え、
前記再生物の生成後から前記再生物を前記耐圧容器外へ排出するまでの間に、前記耐圧容器内へ、100~190℃の温度の空気を供給する低温空気供給手段を備え、かつ、
前記耐圧容器内過熱蒸気供給手段が、蒸気を供給する蒸気供給手段と、高温の空気を供給する高温空気供給手段と、前記供給された蒸気と前記供給された高温の空気とを混合して生成した過熱蒸気を前記耐圧容器内へ供給する混合耐圧容器内過熱蒸気供給手段とを備えることを特徴とする前記有機系廃棄物処理装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の有機系廃棄物処理装置を備える有機系廃棄物処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機系廃棄物処理装置及び有機系廃棄物処理システムに関し、具体的には、有機系廃棄物を投入する投入口と、蒸気を排出する蒸気排出口と、再生物を排出する再生物排出口とを備えた密閉可能な耐圧容器と、前記耐圧容器内に設けられて、前記投入口から投入された前記有機系廃棄物を撹拌し、生成した前記再生物を前記再生物排出口へ移送する撹拌移送手段と、過熱蒸気を前記耐圧容器内へ供給する耐圧容器内過熱蒸気供給手段と、密閉された前記耐圧容器内の圧力を調整する耐圧容器内圧力調整手段とを有する、高温かつ高圧条件下で前記有機系廃棄物を加水分解処理する有機系廃棄物処理装置であって、(i)前記耐圧容器内過熱蒸気供給手段が、蒸気を供給する蒸気供給手段と、高温の空気を供給する高温空気供給手段と、前記供給された蒸気と前記供給された高温の空気とを混合して生成した過熱蒸気を前記耐圧容器内へ供給する混合耐圧容器内過熱蒸気供給手段とを備えることを特徴とする、または、(ii)前記耐圧容器を囲繞して形成された密閉可能な耐圧ジャケット部と、高温の蒸気を前記耐圧ジャケット部内へ供給する耐圧ジャケット部内高温蒸気供給手段とを備えることを特徴とする、前記有機系廃棄物処理装置、及びそれら有機系廃棄物処理装置を備える有機系廃棄物処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
有機系廃棄物を焼却炉や熱回収炉を用いて焼却処理した場合、環境汚染の原因となる温暖化ガス、ダイオキシン、窒素酸化物などの有害物質が生成される場合があり、特に、その有機系廃棄物が医療廃棄物である場合は、細菌やウイルスなどが付着した粉塵が飛散するなどのおそれもある。このため、従来、超臨界水条件下(温度が374.2℃以上で圧力が22.12MPa以上)の温度・圧力の超臨界水や、臨界点よりもやや低い近傍の領域にある亜臨界水条件下(温度が100~300℃で圧力が1~8MPa)の亜臨界水を用いた処理方法が提案され、超臨界水や亜臨界水を用いた反応装置(処理装置)が用いられている。特に水の場合、超臨界にまで達しない亜臨界状態でも高い加水分解能力を発揮するため、多くの亜臨界水を用いた処理装置が提案されている。また、かねてより、高温かつ高圧条件下の密封可能な耐圧容器内において、高温蒸気処理によって廃棄物を完全に滅菌することができるため、感染性廃棄物の完全無害化が可能であり、従来から期待され、注目されている。
【0003】
しかしながら、亜臨界状態を利用していることを謳った処理装置であるにもかかわらず、その処理装置の反応容器内を亜臨界状態に至らせることができていないために、反応容器(耐圧容器)内へ投入された有機系廃棄物の加水分解処理が不完全なものとなってしまい、ダイオキシンや窒素酸化物などの有害物質の生成の他、細菌やウイルスが残存したままの処理物の排出、悪臭や汚水の発生を生じているものが少なくないのが実情である。
【0004】
そこで、処理装置の反応容器内の温度・圧力が亜臨界状態を担保することができるよう、様々な試みがなされている。例えば、投入した有機系廃棄物を加熱することでその有機系廃棄物に含まれる水分の蒸発による水蒸気で反応容器内を高温高圧にするとともに、その反応容器(圧力釜)の周囲を外壁で覆って反応容器と外壁との間に加熱室を形成し、その外壁の下部に反応容器を加熱するバーナーを設けた廃棄物処理装置(特許文献1)や、高圧容器の後段に接続されて、高分子化合物と薬剤との反応物を高分子処理物と薬剤とに分離する薬剤分離槽に、その槽体を囲繞するジャケットを設け、さらにそのジャケットに熱媒体循環装置を設けて、ジャケット内に熱媒体を循環させるようにした高分子化合物の処理装置(特許文献2)などを挙げることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2015-202487号公報
【文献】特開2005-290295号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した特許文献1に開示されている廃棄物処理装置では、バーナーによる加熱であるため、加熱にムラが生じることを避けられない他、加熱室が空間であるために熱が反応容器へ十分に伝わりにくい。また、上述した特許文献2に開示されている高分子化合物の処理装置のジャケットは、高分子化合物と薬剤とが、既に高温かつ高圧下での反応(高温高圧反応)を終えた後の反応物を、高分子処理物と薬剤とに分離する薬剤分離槽において保温を目的として設けられているのであり、それ故、このジャケットは加熱ヒータや断熱材で置き換えることができるうえに、耐圧を求められていない。
【0007】
加えて、一旦反応容器内へ投入された有機系廃棄物の粉塵などが舞い、その有機系廃棄物を分解処理する前にその一部が反応容器外へ漏出してしまうことがあり、特にその有機系廃棄物が医療廃棄物の場合は、その汚染した医療廃棄物の粉塵に付着した細菌やウイルスが反応容器外へ飛散し、新たな感染被害を引き起こし得るという問題も提起されている。
【0008】
さらに、反応容器内へ投入した有機系廃棄物を加水分解処理した直後の反応容器内の温度は、低く見積もっても200℃を超えており、加水分解後の再生物を速やかに反応容器外へ排出することが困難である他、再生物が乾燥物の場合、処理後に反応容器内から蒸気が排出されて反応容器内へ外気が侵入することによりその再生物が発火してしまうおそれがあるとの問題も提起されている。
【0009】
そこで本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、処理装置の耐圧容器(反応容器)内の温度・圧力が亜臨界状態を担保することができて、過熱蒸気ボイラを設置することなく過熱蒸気を利用することができるためにランニングコストが低廉とすることができ、また、一度に大量の有機系廃棄物を短時間で確実に加水分解処理することができるために、取り扱いが困難な感染性医療廃棄物をも安全に滅菌及び減容処理することができて、その再生物は肥料や飼料、燃料の資材として再利用が可能であり、また、廃棄物に金属やセラミックス、ガラス、無機ゴムなどの無機物が混在する場合は、それら無機物は分解されずに廃棄物投入時の状態のままで排出されるため、分解処理後の分別が簡単であって完全滅菌されていることから、それら無機物のリサイクルを可能とし、さらに、焼却炉や他の大型処理装置とは異なり、本発明に係る有機系廃棄物処理装置及び有機系廃棄物処理システムを設置する場合に住民の同意や公的許可を得る必要がない、有機系廃棄物処理装置及び有機系廃棄物処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、鋭意研究の結果、有機系廃棄物処理装置の耐圧容器内過熱蒸気供給手段が、蒸気を供給する蒸気供給手段と、高温の空気を供給する高温空気供給手段と、それら供給された蒸気と供給された高温の空気とを混合してその有機系廃棄物処理装置の耐圧容器内へ供給する混合耐圧容器内過熱蒸気供給手段とを備えることにより、また、有機系廃棄物処理装置の耐圧容器に、密閉可能な耐圧ジャケット部を囲繞するようにして形成し、高温の蒸気をその耐圧ジャケット部内へ供給する耐圧ジャケット部内高温蒸気供給手段を備えることにより、処理装置の耐圧容器(反応容器)内を亜臨界状態や超臨界状態に維持することができることを見出し、下記の各発明を完成した。
【0011】
(1)有機系廃棄物を投入する投入口と、蒸気を排出する蒸気排出口と、再生物を排出する再生物排出口とを備えた密閉可能な耐圧容器と、前記耐圧容器内に設けられて、前記投入口から投入された前記有機系廃棄物を撹拌し、生成した前記再生物を前記再生物排出口へ移送する撹拌移送手段と、過熱蒸気を前記耐圧容器内へ供給する耐圧容器内過熱蒸気供給手段と、密閉された前記耐圧容器内の圧力を調整する耐圧容器内圧力調整手段とを有する、高温かつ高圧条件下で前記有機系廃棄物を加水分解処理する有機系廃棄物処理装置であって、前記耐圧容器内過熱蒸気供給手段が、蒸気を供給する蒸気供給手段と、高温の空気を供給する高温空気供給手段と、前記供給された蒸気と前記供給された高温の空気とを混合して生成した過熱蒸気を前記耐圧容器内へ供給する混合耐圧容器内過熱蒸気供給手段とを備えることを特徴とする前記有機系廃棄物処理装置。
【0012】
(2)有機系廃棄物を投入する投入口と、蒸気を排出する蒸気排出口と、再生物を排出する再生物排出口とを備えた密閉可能な耐圧容器と、前記耐圧容器内に設けられて、前記投入口から投入された前記有機系廃棄物を撹拌し、生成した前記再生物を前記再生物排出口へ移送する撹拌移送手段と、過熱蒸気を前記耐圧容器内へ供給する耐圧容器内過熱蒸気供給手段と、密閉された前記耐圧容器内の圧力を調整する耐圧容器内圧力調整手段とを有する、高温かつ高圧条件下で前記有機系廃棄物を加水分解処理する有機系廃棄物処理装置であって、前記耐圧容器を囲繞して形成された密閉可能な耐圧ジャケット部と、高温の蒸気を前記耐圧ジャケット部内へ供給する耐圧ジャケット部内高温蒸気供給手段とを備えることを特徴とする前記有機系廃棄物処理装置。
【0013】
(3)前記耐圧ジャケット部内へ供給する高温の蒸気の圧力を減圧する蒸気減圧手段を備えることを特徴とする、(2)に記載の有機系廃棄物処理装置。
【0014】
(4)前記投入口への前記有機系廃棄物の投入を開始してから前記投入口を閉口するまでの間に前記耐圧容器内の空気を外部へ排出する耐圧容器内空気排出手段を有することを特徴とする、(1)から(3)のいずれか一に記載の有機系廃棄物処理装置。
【0015】
(5)前記再生物の生成後から前記再生物を前記耐圧容器外へ排出するまでの間に、前記耐圧容器内へ低温の空気を供給する低温空気供給手段を備えることを特徴とする、(1)から(3)のいずれか一に記載の有機系廃棄物処理装置。
【0016】
(6)(1)から(5)のいずれか一に記載の有機系廃棄物処理装置を備える有機系廃棄物処理システム。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係る有機系廃棄物処理装置及び有機系廃棄物処理システムによれば、処理装置の耐圧容器(反応容器)内を亜臨界状態や超臨界状態に維持することができて、一度に大量の有機系廃棄物を短時間で確実に加水分解処理することができるために、取り扱いが困難な感染性医療廃棄物をも安全に滅菌及び減容処理することができ、その再生物は肥料や飼料、燃料の資材として再利用することができ、また、過熱蒸気ボイラを設置することなく過熱蒸気を利用することができるためにランニングコストを低廉させることができ、また、廃棄物に金属やセラミックス、ガラス、無機ゴムなどの無機物が混在する場合は、それら無機物は分解されずに廃棄物投入時の状態のままで排出されるため、分解処理後の分別が簡単であるうえに完全滅菌されていることから、それら無機物をリサイクルすることができる。また、焼却炉や他の大型処理装置とは異なり、本発明に係る有機系廃棄物処理装置及び有機系廃棄物処理システム設置する際、住民の同意や公的許可が不要となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の実施形態における有機系廃棄物処理装置の耐圧容器を示す図である。
図2】本発明の実施形態における有機系廃棄物処理装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明に係る有機系廃棄物処理装置及び有機系廃棄物処理システムについて、図面を用いて詳細に説明する。先ず、本発明に係る有機系廃棄物処理装置の第一実施形態について説明する。本第一実施形態の有機系廃棄物処理装置1は、図1及び図2に示すように、有機系廃棄物を投入する投入口2と、蒸気を排出する蒸気排出口3と、再生物を排出する再生物排出口4とを備えた密閉可能な耐圧容器11と、耐圧容器11内に設けられて、投入口2から投入された前記有機系廃棄物を撹拌し、生成した前記再生物を再生物排出口4へ移送する撹拌移送手段13(131・132)と、過熱蒸気を耐圧容器11内へ供給する耐圧容器内過熱蒸気供給手段5(51~58)と、密閉された耐圧容器11内の圧力を調整する耐圧容器内圧力調整手段14(141~143)とを有する、高温かつ高圧条件下で前記有機系廃棄物を加水分解処理する有機系廃棄物処理装置1であって、耐圧容器内過熱蒸気供給手段5(51~58)が、蒸気を供給する蒸気供給手段53・54と、高温の空気を供給する高温空気供給手段57・58と、前記供給された蒸気と前記供給された高温の空気とを混合して生成した過熱蒸気を耐圧容器11内へ供給する混合耐圧容器内過熱蒸気供給手段55・56とを備えている。以下、各構成について詳細に説明する。
【0020】
本第一実施形態の有機系廃棄物処理装置1において、「有機系廃棄物」は特に限定されないが、例えば、医療廃棄物、介護廃棄物、食物残渣、畜産廃棄物、廃プラスチックなどの各種樹脂、下水汚泥、排水汚泥、木材、草木、紙、ウエス、活性炭、アスファルトなどを挙げることができ、また、加水分解処理後に析出が可能なため、無機物が混入しているものも含まれる。
【0021】
また、本第一実施形態の有機系廃棄物処理装置1において、「再生物」とは有機系廃棄物を高温かつ高圧条件下で加水分解処理して得られるものをいい、高温かつ高圧条件下で滅菌されて、肥料や飼料、燃料などとして再利用され得る。
【0022】
また、本第一実施形態の有機系廃棄物処理装置1において、「蒸気」とは水蒸気であり、蒸気は本発明の特徴を損なわない範囲で不純物を含んでもよく、臨界温度以下の物質の気相の他、臨界温度以上の物質の気相をも含む。
【0023】
また、本第一実施形態の有機系廃棄物処理装置1において、「高温かつ高圧条件」とは、亜臨界水条件(温度が100~300℃で圧力が1~8MPa)、温度が300~374.2℃で圧力が8MPa~22.12MPaの条件及び超臨界水条件(温度が374.2℃以上で圧力が22.12MPa以上)をいい、温度が200~250℃で圧力が1~5MPaの条件が好ましく、温度が210~240℃で圧力が2~4MPaの条件がより好ましく、温度が220~240℃で圧力が2~4MPaの条件がさらに好ましく、温度が225~235℃で圧力が2.5~3.5MPaの条件がよりさらに好ましく、温度が約230℃で圧力が約3MPaの条件が最も好ましい。本第一実施形態の有機系廃棄物処理装置1においては、最も好ましい「高温かつ高圧条件」として、温度が230℃で圧力が3MPaの条件としているが、温度条件及び圧力条件ともに多少のブレは避けられないため、温度が約230℃で圧力が約3MPaの条件を最も好ましい「高温かつ高圧条件」とする。
【0024】
本第一実施形態の有機系廃棄物処理装置1における耐圧容器11は、図1に示すように、有機系廃棄物を耐圧容器11内へ投入するための投入口2と、耐圧容器11内から蒸気を排出するための蒸気排出口3と、耐圧容器11内から再生物を排出するための再生物排出口4とを備え、耐熱性と耐圧性の他、高温かつ高圧条件下で有機系廃棄物を加水分解処理することに対応する対酸化性、対電蝕性を備えた、密閉可能な耐圧容器11であれば限定されないが、そのような耐圧容器11としては、例えば、ステンレス製やニッケル合金製、鋼製の容器を挙げることができる。また、耐圧容器11の形状は特に限定されないが、耐圧性に優れていることから円筒形状や球形状が好ましく、耐圧容器11内に撹拌移送手段13を備えることから円筒形状がより好ましい。また、投入口2は、有機系廃棄物を耐圧容器11内へ投入できて密閉が可能であれば特に限定されず、蒸気排出口3は、処理後の耐圧容器11内の蒸気を耐圧容器11外へ排出できて密閉可能であれば特に限定されず、再生物排出口4は、耐圧容器11内で有機系廃棄物を加水分解処理して得られた再生物を耐圧容器11外へ排出できて密閉可能であれば特に限定されず、いずれも当業者によって適宜選択可能なものを使用することができる。
【0025】
本第一実施形態の有機系廃棄物処理装置1における撹拌移送手段13は、図1に示すように、耐圧容器11内に配設された水平回転軸131に複数のブレード132を略均等間隔に取り付けている。高温かつ高圧条件下で撹拌するときは15~20rpmで正回転を続け、加水分解処理を終えると、再生物を再生物排出口4へ移送するために30~40rpmで逆回転をする。水平回転軸131に取り付けられた複数のブレード132は、再生物排出口4に対し15~35°の角度となるように取り付けられ、摩耗した際には容易に交換が可能である。しかしながら、撹拌移送手段13は水平回転軸131に複数のブレード132を略均等間隔に取り付けた態様に限定されず、例えば、へリックス、タービン、アンカーといった回転要素を備えることができる。なお、本第一実施形態の有機系廃棄物処理装置1におけるブレード132の形態としては、平面ブレードなどを挙げることができる。
【0026】
本第一実施形態の有機系廃棄物処理装置1における耐圧容器内過熱蒸気供給手段5(51~58)は、図1及び図2に示すように、耐圧容器内過熱蒸気注入口51と耐圧容器内過熱蒸気調整弁52と蒸気ボイラ53と蒸気供給管54とヘッダー55と過熱蒸気供給管56と高温空気発生器57と高温空気供給管58とを備えている。また、本第一実施形態の有機系廃棄物処理装置1の耐圧容器内過熱蒸気供給手段5(51~58)においては、蒸気ボイラ53と蒸気供給管54とが蒸気供給手段を構成し、高温空気発生器57と高温空気供給管58とが高温空気供給手段を構成し、ヘッダー55と過熱蒸気供給管56とが混合耐圧容器内過熱蒸気供給手段を構成している。
【0027】
本第一実施形態の有機系廃棄物処理装置1における耐圧容器内過熱蒸気注入口51は、過熱蒸気供給管56から供給される過熱蒸気を耐圧容器11内へ注入するための注入口であり、過熱蒸気供給管56から供給されて耐圧容器11内へ注入する過熱蒸気の量を調整するための耐熱容器内過熱蒸気調整弁52を備えている。そのような耐圧容器内過熱蒸気注入口51及び耐熱容器内過熱蒸気調整弁52は、それぞれ、過熱蒸気供給管56から供給される過熱蒸気を耐圧容器11内へ注入することや、過熱蒸気供給管56から供給されて耐圧容器11内へ注入する過熱蒸気の量を調整することができれば、特に限定されず、当業者によって適宜選択可能な注入口や調整弁を使用することができる。また、本第一実施形態の有機系廃棄物処理装置1における蒸気ボイラ53は、前記高温空気供給手段が機能する場合には飽和蒸気(湿り飽和蒸気または乾き飽和蒸気)を発生し、前記高温空気供給手段が機能しない場合には過熱蒸気を発生する。そのような蒸気ボイラ53は、飽和蒸気及び過熱蒸気を発生することができるものであれば、当業者によって適宜選択可能であり、特に限定されない。また、本第一実施形態の有機系廃棄物処理装置1における蒸気供給管54は、飽和蒸気及び過熱蒸気を送通可能であって、かつ、耐圧のものであれば、当業者によって適宜選択可能なものを使用することができる。また、本第一実施形態の有機系廃棄物処理装置1におけるヘッダー55は、前記高温空気供給手段が機能する場合には、蒸気ボイラ53から供給された飽和蒸気と高温空気供給手段から供給された高温の空気とを混合して過熱蒸気を発生して、過熱蒸気供給管56へ送り込むことができ、前記高温空気供給手段が機能しない場合には、蒸気ボイラ53から供給された過熱蒸気を過熱蒸気供給管56へ送り込むことができるのものであれば、特に限定されない。また、本第一実施形態の有機系廃棄物処理装置1における過熱蒸気供給管56は、ヘッダー55から送り込まれる過熱蒸気を送通可能であって、かつ、耐圧のものであれば、当業者によって適宜選択可能であり、特に限定されない。ここで、前記高温空気供給手段が機能する場合において、過熱蒸気供給管56は、ヘッダー55を介さずに、蒸気供給管54及び高温空気供給管58と連通して、蒸気ボイラ53から供給された飽和蒸気と高温空気供給手段から供給された高温の空気とを過熱蒸気供給管56内で混合して過熱蒸気を発生し、耐圧容器11内へ送り込むとの構成をとることができる。また、本第一実施形態の有機系廃棄物処理装置1における高温空気発生器57は、高温の空気を発生して高温空気供給管58へ送り込むことができるものであれば、特に限定されない。また、本第一実施形態の有機系廃棄物処理装置1における高温空気供給管58は、高温空気発生器57から送り込まれる高温の空気を送通可能であって、かつ、耐圧のものであれば、当業者によって適宜選択可能なものを使用することができる。ここで、高温空気発生器57、高温空気供給管58、高温の空気との語及び高温空気との語における「高温」とは、600℃以上の温度をいい、好ましくは700~1300℃の温度、より好ましくは750~1250℃の温度、さらに好ましくは800~1200℃の温度、よりさらに好ましくは850~1150℃の温度、最も好ましくは900~1000℃の温度をいう。
【0028】
本第一実施形態の有機系廃棄物処理装置1における耐圧容器内圧力調整手段14(141~143)は、図1に示すように、耐圧容器内圧力調整弁141と安全弁142と耐圧容器内温度・圧力計143とを備えている。本第一実施形態の有機系廃棄物処理装置1における耐圧容器内圧力調整弁141は、耐圧容器11内の圧力を一定に保持するように働く自力制御弁の一種であり、本第一実施形態の有機系廃棄物処理装置1における安全弁142は、逃がし弁ともいわれ、耐圧容器11内の圧力が異常に上昇した際に自動的に圧力を放出させて、内部圧力の降下とともに自動的に閉じる構造の弁をいい、本第一実施形態の有機系廃棄物処理装置1における耐圧容器内温度・圧力計143は、耐圧容器11内の温度と圧力を測定する計器であり、いずれについても当業者によって適宜選択可能なものを使用することができる。
【0029】
本第一実施形態の有機系廃棄物処理装置1における耐圧容器11の底部には、図1に示すように、鋼板交換部16と鋼板交換部摩耗度測定部161を設けている。耐圧容器11の材質は、上述の通り、対酸化性、対電蝕性を備えた材質を用いるが、それでも年間数mmもの摩耗を生じるため、耐圧容器11の底部に鋼板交換部16を設けて、摩耗後に鋼板交換部16を交換することができるようにしている。また、鋼板交換部16の摩耗度を看視し測定するための鋼板交換部摩耗度測定部161を配設している。鋼板交換部16に用いることのできる鋼板は、対酸化性、対電蝕性の他、耐熱性と耐圧性を備えた鋼板であれば特に限定されず、当業者によって選択可能な鋼板を用いることができるが、そのような鋼板としては、例えば、ステンレス鋼やニッケル合金などを挙げることができ、ステンレス鋼としては、SUS316やSUS317、SUS444などを挙げることができる。また、鋼板交換部摩耗度測定部161は、鋼板交換部16の摩耗度を看視し測定することができれば特に限定されず、当業者によって適宜設計可能なものであればよい。また、鋼板交換部16には、ドレン162が配設されており、そのようなドレン162は、当業者によって適宜選択可能なものを用いることができる。
【0030】
本第一実施形態の有機系廃棄物処理装置1においては、図2に示すように、投入口2と連接して投入コンベア21が配設されており、有機系廃棄物を投入口2へ運搬する。また、本第一実施形態の有機系廃棄物処理装置1における蒸気排出口3には、図1に示すように、蒸気排出弁31が形成されており、処理後に耐圧容器11内から排出される蒸気の排出量を調整する。また、本第一実施形態の有機系廃棄物処理装置1においては、図2に示すように、蒸気送通管34を介して蒸気排出口3と連接するようにして、脱臭装置32と塵芥除去装置33が設置されており、処理後に排出した蒸気の脱臭や塵芥の除去を行う。それら、投入コンベア21と蒸気排出弁31と脱臭装置32と塵芥除去装置33と蒸気送通管34とは、上述した各々の役割を果たすことができれば特に限定されず、当業者によって適宜選択可能なものを使用することができる。
【0031】
本第一実施形態の有機系廃棄物処理装置1においては、図2に示すように、再生物排出口4と連接して、排出コンベア41と選別装置42と搬送コンベア43とが配設されており、処理後に耐圧容器11内から再生物を排出し、選別して、コンテナ44へ搬送する。それら、排出コンベア41と選別装置42と搬送コンベア43とコンテナ44とは、上述した各々の役割を果たすことができれば特に限定されず、当業者によって適宜選択可能なものを使用することができる。
【0032】
本第一実施形態の有機系廃棄物処理装置1は、図1に示すように、撹拌移送駆動手段8(81~83)を備えており、撹拌移送手段13(131・132)を駆動する。撹拌移送駆動手段8(81~83)は、ベアリング81とモーター82と減速機83とから構成されている。それら、ベアリング81とモーター82と減速機83とは、上述した各々の役割を果たすことができれば特に限定されず、当業者によって適宜選択可能なものを使用することができる。
【0033】
本第一実施形態の有機系廃棄物処理装置1は、図2に示すように、制御盤91と燃料タンク92を備えており、制御盤91により有機系廃棄物処理装置1が操作され、燃料タンク92より燃料の供給を受けている。それら制御盤91と燃料タンク92とは、上述した各々の役割を果たすことができれば特に限定されず、当業者によって適宜選択可能なものを使用することができる。
【0034】
次に、本発明に係る有機系廃棄物処理装置の第二実施形態について説明する。本第二実施形態の有機系廃棄物処理装置1は、図1及び図2に示すように、有機系廃棄物を投入する投入口2と、蒸気を排出する蒸気排出口3と、再生物を排出する再生物排出口4とを備えた密閉可能な耐圧容器11と、耐圧容器11内に設けられて、投入口2から投入された前記有機系廃棄物を撹拌し、生成した前記再生物を再生物排出口4へ移送する撹拌移送手段13と、過熱蒸気を耐圧容器11内へ供給する耐圧容器内過熱蒸気供給手段5(51~58)と、密閉された耐圧容器11内の圧力を調整する耐圧容器内圧力調整手段14(141~143)とを有する、高温かつ高圧条件下で前記有機系廃棄物を加水分解処理する有機系廃棄物処理装置1であって、耐圧容器11を囲繞して形成された密閉可能な耐圧ジャケット部12と、高温の蒸気を耐圧ジャケット部12内へ供給する耐圧ジャケット部内高温蒸気供給手段6(61~64)とを備えている。以下、各構成について詳細に説明する。なお、本第二実施形態の有機系廃棄物処理装置1のうち、上述した第一実施形態の有機系廃棄物処理装置1の構成と同一もしくは相当する構成については、同一の符号を付して再度の説明を省略する。
【0035】
本第二実施形態の有機系廃棄物処理装置1における耐圧ジャケット部12は、図1に示すように、耐圧容器11を囲繞して、密閉可能に形成されている。そのような耐圧ジャケット部12は、耐熱性を有していて、密閉の状態で高温の蒸気を蓄積することができるものであれば、その材質や形態は特に限定されないが、材質については耐圧容器11と同じ材質であることが好ましい。また、ここでいう「高温」とは、亜臨界水条件の温度(100~300℃)、300~374.2℃の温度及び超臨界水条件の温度(374.2℃以上)をいう。また、密閉の状態での高温の蒸気の蓄積に伴い、耐圧ジャケット部12には圧力が加わるが、その圧力は亜臨界水条件の圧力(1~8MPa)、8MPa~22.12MPaの圧力及び超臨界水条件の圧力(22.12MPa以上)である。
【0036】
本第二実施形態の有機系廃棄物処理装置1における耐圧ジャケット部内高温蒸気供給手段6(61~64)は、図1及び図2に示すように、耐圧ジャケット部内高温蒸気注入口61と耐圧ジャケット部内高温蒸気調整弁62と高温蒸気発生器63と高温蒸気供給管64とを備えている。本第二実施形態の有機系廃棄物処理装置1における耐圧ジャケット部内高温蒸気注入口61は、高温蒸気供給管64から供給される高温の蒸気を耐圧ジャケット部12内へ注入するための注入口であり、高温蒸気供給管64から供給されて耐圧ジャケット部12内へ注入する高温の蒸気の量を調整するための耐圧ジャケット部内高温蒸気調整弁62を備えている。そのような耐圧ジャケット部内高温蒸気注入口61及び耐圧ジャケット部内高温蒸気調整弁62は、それぞれ、高温蒸気供給管64から供給される高温の蒸気を耐圧ジャケット部12内へ注入することや、高温蒸気供給管64から供給されて耐圧ジャケット部12内へ注入する高温の蒸気の量を調整することができれば、特に限定されず、当業者によって適宜選択可能な注入口や調整弁を使用することができる。また、本第二実施形態の有機系廃棄物処理装置1における高温蒸気発生器63は、高温の蒸気を発生する。そのような高温蒸気発生器63は、高温の蒸気を発生することができるものであれば、当業者によって適宜選択可能であり、特に限定されない。また、本第二実施形態の有機系廃棄物処理装置1における高温蒸気供給管64は、高温の蒸気を送通可能であって、かつ、耐圧のものであれば、当業者によって適宜選択可能なものを使用することができる。また、ここでいう「高温」とは、亜臨界水条件の温度(100~300℃)、300~374.2℃の温度及び超臨界水条件の温度(374.2℃以上)をいう。また、ここでいう「耐圧」の圧力とは、亜臨界水条件の圧力(1~8MPa)、8MPa~22.12MPaの圧力及び超臨界水条件の圧力(22.12MPa以上)であり、本第二実施形態において「高温の蒸気」は、飽和蒸気や過熱蒸気であってもよい。
【0037】
また、本第二実施形態の有機系廃棄物処理装置1は、図1に示すように、耐圧ジャケット部12内へ供給する高温の蒸気の圧力を減圧する蒸気減圧手段15(151・152)を備えてもよい。耐圧ジャケット部12は容積が小さいため、高温蒸気供給管64を通して高温蒸気発生器63から耐圧ジャケット部12内へ高温の蒸気が連続して供給されることにより、すぐに耐圧ジャケット部12内の圧力が大きくなってしまうからである。なお、本第二実施形態の有機系廃棄物処理装置1においては、蒸気減圧弁151と耐圧ジャケット部内温度・圧力計152とが蒸気減圧手段15を構成している。本第二実施形態の有機系廃棄物処理装置1における蒸気減圧弁151は、高温蒸気供給管64を通して高温蒸気発生器63から耐圧ジャケット部12内へ連続して供給される高温の蒸気の圧力を減圧する調整弁であり、本第二実施形態の有機系廃棄物処理装置1における耐圧ジャケット部内温度・圧力計152は、耐圧ジャケット部12内の温度と圧力を測定する計器であり、いずれについても当業者によって適宜選択可能なものを使用することができる。
【0038】
次に、本発明に係る有機系廃棄物処理装置の第三実施形態及び第四実施形態について説明する。本第三実施形態の有機系廃棄物処理装置1は、図1及び図2に示すように、投入口2への前記有機系廃棄物の投入を開始してから投入口2を閉口するまでの間に耐圧容器11内の空気を外部へ排出する耐圧容器内空気排出手段7(71~74)を有しており、本第四実施形態の有機系廃棄物処理装置1は、図1及び図2に示すように、前記再生物の生成後から前記再生物を耐圧容器11外へ排出するまでの間に、耐圧容器11内へ低温の空気を供給する低温空気供給手段7(71~74)を備えている。なお、本第三実施形態及び本第四実施形態の有機系廃棄物処理装置1のうち、上述した第一実施形態及び第二実施形態の有機系廃棄物処理装置1の構成と同一もしくは相当する構成については、同一の符号を付して再度の説明を省略する。
【0039】
すなわち、本第三実施形態及び本第四実施形態の有機系廃棄物処理装置1における耐圧容器内空気排出手段7(71~74)及び低温空気供給手段7(71~74)は、各々同一の構成を有しており、図1及び図2に示すように、いずれも、耐圧容器11外への空気の排出の対応と低温の空気の供給が可能な、投入口側空気供給排出口71と蒸気排出口側空気供給排出口72と空気供給排出装置73と空気供給排出管74とを備えている。
【0040】
本第三実施形態及び本第四実施形態の有機系廃棄物処理装置1における投入口側空気供給排出口71と蒸気排出口側空気供給排出口72とは、投入口2への有機系廃棄物の投入を開始してから投入口2を閉口するまでの間に耐圧容器11内から外部へ排出される空気の排出口であるとともに、前記再生物の生成後から前記再生物を耐圧容器11外へ排出するまでの間に耐圧容器11内へ供給される低温の空気の供給口である。そのような投入口側空気供給排出口71及び蒸気排出口側空気供給排出口72は、投入口2への有機系廃棄物の投入を開始してから投入口2を閉口するまでの間に耐圧容器11内から外部へ空気を排出できて、かつ、前記再生物の生成後から前記再生物を耐圧容器11外へ排出するまでの間に耐圧容器11内へ低温の空気を供給できれば、特に限定されず、当業者によって適宜選択可能なものを使用することができる。
【0041】
また、本第三実施形態及び本第四実施形態の有機系廃棄物処理装置1における空気供給排出装置73は、空気供給排出管74を通して投入口側空気供給排出口71及び蒸気排出口側空気供給排出口72から耐圧容器11内の空気を吸引して排出するとともに、空気供給排出管74を通して投入口側空気供給排出口71及び蒸気排出口側空気供給排出口72から耐圧容器11内へ低温の空気を供給する装置である。そのような空気供給排出装置73は、低温の空気の供給と排出が可能であれば、当業者によって適宜選択可能であり、特に限定されない。
【0042】
また、本第三実施形態及び本第四実施形態の有機系廃棄物処理装置1における空気供給排出管74は、投入口側空気供給排出口71及び蒸気排出口側空気供給排出口72を通して、空気供給排出装置73が吸引して耐圧容器11内から耐圧容器11外へ排出する空気と、投入口側空気供給排出口71及び蒸気排出口側空気供給排出口72を通して、空気供給排出装置73が耐圧容器11内へ供給する低温の空気を送通可能であれば、当業者によって適宜選択可能なものを使用することができる。
【0043】
なお、低温空気供給手段7においていう「低温」とは、再生物の発火を抑制することができる190℃以下の温度をいい、処理を連続して行うことを鑑みれば、好ましくは100~190の温度であり、より好ましくは100~180℃の温度であり、さらに好ましくは100~170℃の温度であり、よりさらに好ましくは100~160℃の温度であり、最も好ましくは100~150℃の温度である。
【0044】
また、本第三実施形態及び本第四実施形態において、同じ構成にて、耐圧容器内空気排出手段7(71~74)と低温空気供給手段7(71~74)との役割を担っているが、それぞれ別の構成をとることが可能であることはいうまでもない。すなわち、耐圧容器内空気排出手段7a(71a~74a)と低温空気供給手段7b(71b~74b)といったように、異なる構成をとることが可能である(図示しない)。
【0045】
次に、本発明に係る有機系廃棄物処理システムの実施形態について説明する。本実施形態の有機系廃棄物処理システム0(図示しない)は、上述した第一実施形態の有機系廃棄物処理装置、第二実施形態の有機系廃棄物処理装置、第三実施形態の有機系廃棄物処理装置及び第四実施形態の有機系廃棄物処理装置の少なくともいずれかを備えている。そのような本実施形態の有機系廃棄物処理システム0(図示しない)は、上述した第一実施形態の有機系廃棄物処理装置、第二実施形態の有機系廃棄物処理装置、第三実施形態の有機系廃棄物処理装置及び第四実施形態の有機系廃棄物処理装置の少なくともいずれかを備えていればよく、例えば、冷却塔、凝集器、油水分離器、水処理装置、ボイラー水循環装置など、本発明の特徴を損なわない範囲であれば、いかなる装置や機器をさらに備えてもよい。
【0046】
次に、本発明に係る有機系廃棄物処理装置の作用について、実施形態に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態の有機系廃棄物処理装置1の作用において、上述した第一実施形態、第二実施形態、第三実施形態及び第四実施形態の有機系廃棄物処理装置1の構成と同一もしくは相当する構成については、同一の符号を付して再度の説明を省略する。
【0047】
先ず、有機系廃棄物が投入コンベア21により耐圧容器11の投入口2へ運搬され、有機系廃棄物が投入口2を通じて耐圧容器11内へ投入される。有機系廃棄物が耐圧容器11内へ投入されるのと同じタイミングで、燃料タンク92より燃料の供給を受けた有機系廃棄物処理装置1の撹拌移送駆動手段8のベアリング81とモーター82が駆動し、それにより撹拌移送手段13の水平回転軸131が回転し、水平回転軸131に取り付けられた複数のブレードの働きにより、耐圧容器11内へ投入された有機系廃棄物が撹拌される。この時、耐圧容器内空気排出手段7が作動して、耐圧容器11内が陰圧になるように耐圧容器11内の空気が外部へ排出される。これにより、有機系廃棄物の粉塵が投入口2から外部へ飛散することを抑制することが可能となる。
【0048】
続いて、投入口2が閉口され、耐圧容器内空気排出手段7と耐圧容器内過熱蒸気供給手段5により、過熱蒸気が耐圧容器11内へ供給される。蒸気ボイラ53と蒸気供給管54にて飽和蒸気(湿り飽和蒸気または乾き飽和蒸気)がヘッダー55へ供給される場合は、高温空気発生器57と高温空気供給管58によって高温の空気がヘッダー55へ供給され、供給された飽和蒸気(湿り飽和蒸気または乾き飽和蒸気)と高温の空気がヘッダー55において混合されて過熱蒸気が生成され、過熱蒸気供給管56を通じて耐圧容器11内へ注入される。これにより、過熱蒸気ボイラを設置しなくとも過熱蒸気を利用することができるため、ランニングコストを低廉させることができ、簡便かつ安全に扱うことが可能となる。一方、蒸気ボイラ53と蒸気供給管54にて過熱蒸気がヘッダー55へ供給される場合は、供給された過熱蒸気は過熱蒸気供給管56を通じて、そのまま耐圧容器11内へ注入される。耐圧容器11内へ注入された過熱蒸気により、既に耐圧容器11内へ投入されて撹拌された有機系廃棄物が加水分解される。
【0049】
また、過熱蒸気が耐圧容器11内へ注入されるタイミングで、高温の蒸気が耐圧ジャケット部内高温蒸気供給手段6により耐圧ジャケット部12内へ供給される。これにより、耐圧容器11内を亜臨界状態や超臨界状態に維持することができて、耐圧容器11内における有機系廃棄物の加水分解反応をムラなく効率よく行うことができ、処理時間の短縮に繋げることが可能となる他、一度に大量の有機系廃棄物を短時間で確実に加水分解処理することができ、取り扱いが困難な感染性医療廃棄物をも安全に滅菌及び減容処理することができて、その再生物は肥料や飼料、燃料の資材として再利用が可能となる。また、連続して当該処理を行う場合においては、当該処理後の耐圧容器11内の温度が下降するのを抑制することができるため、省エネルギーの実現が可能となる。なお、耐圧ジャケット部内高温蒸気供給手段6により耐圧ジャケット部12内へ供給される高温の蒸気は、適宜、蒸気減圧手段15により減圧されて、耐圧ジャケット部12内へ供給される。
【0050】
耐圧容器11内における有機系廃棄物の加水分解処理後、低温空気供給手段7により低温の空気が耐圧容器11内へ供給される。耐圧容器11内の温度が200℃を超えた状態のままで外気が侵入すると、耐圧容器11内に生成した再生物が発火するおそれがあるため、耐圧容器11内の温度を少なくとも190℃以下に下降させることにより、これを防止することができるとともに、再生物の扱いがしやすくなり、再生物の排出を容易かつ速やかに行うことが可能となる。
【0051】
また、当該加水分解処理により、再生物が生成されるが、撹拌移送手段13の水平回転軸131の回転により、水平回転軸131に取り付けられた複数のブレードに押し出されるようにして、再生物は再生物排出口4へ移送される。再生物排出口4へ移送された再生物は、排出コンベア41により選別装置42へ運搬され、選別装置42において選別された後、選別された再生物は搬送コンベア43によりコンテナ44へ搬送される。
【0052】
また、当該処理後に発生する蒸気については、蒸気送通管34を通じて蒸気排出口3から脱臭装置32と塵芥除去装置33へ送られ、当該蒸気の脱臭や塵芥の除去が行われる。これら脱臭装置32と塵芥除去装置33の順序は問わない。なお、蒸気送通管34を通じて蒸気排出口3から脱臭装置32と塵芥除去装置33へ送られる蒸気の排出量は、適宜、蒸気排出弁31により調整される。
【0053】
また、有機系廃棄物に金属やセラミックス、ガラス、無機ゴムなどの無機物が混在していた場合でも、それら無機物は分解されずに廃棄物投入時の状態のままで排出されるため、分解処理後の分別が簡単であるうえ、完全滅菌されていることから、それら無機物をリサイクルすることができる。
【0054】
上述した有機系廃棄物処理装置1による、高温かつ高圧条件下で有機系廃棄物を加水分解処理して再生物を生成する工程は、制御盤91により操作及び制御することができる。
【0055】
以上のような本発明に係る有機系廃棄物処理装置及び有機系廃棄物処理システムによれば、以下の効果を得ることができる。
1.有機系廃棄物処理装置1の耐圧容器11内を亜臨界状態や超臨界状態に維持することができる。
2.一度に大量の有機系廃棄物を短時間で確実に加水分解処理することができるために、取り扱いが困難な感染性医療廃棄物をも安全に滅菌及び減容処理することができ、その再生物は、肥料や飼料、燃料の資材として再利用することができる。
3.過熱蒸気ボイラを設置することなく過熱蒸気を利用することができるためにランニングコストを低廉させることができる。
4.有機系廃棄物に金属やセラミックス、ガラス、無機ゴムなどの無機物が混在する場合は、それら無機物は分解されずに廃棄物投入時の状態のままで排出されるため、分解処理後の分別が簡単であるうえに完全滅菌されていることから、それら無機物をリサイクルすることができる。
5.焼却炉や他の大型処理装置とは異なり、本発明に係る有機系廃棄物処理装置及び有機系廃棄物処理システム設置する際、住民の同意や公的許可が不要となる。
【0056】
なお、本発明に係る有機系廃棄物処理装置及び有機系廃棄物処理システムは、上述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の特徴を損なわない範囲において、適宜変更することができる。例えば、上述した各実施形態や構成以外の構成を、本発明の特徴を損なわない範囲において、適宜採用することができる。
【0057】
以下、本発明に係る有機系廃棄物処理装置及び有機系廃棄物処理システムについて、実施例に基づいて説明する。なお、本発明の技術的範囲は、これらの実施例によって示される特徴に限定されない。
【実施例
【0058】
<実施例1>様々な有機系廃棄物の処理結果
様々な有機系廃棄物について、有機系廃棄物処理装置1を用いて高温かつ高圧条件下にて加水分解処理を行った。当該処理は、上述した作用について述べた工程に従った。その結果を表1に示す。
【0059】
[表1]
【0060】
表1に示すように、様々な有機系廃棄物について、有機系廃棄物処理装置1を用いて高温かつ高圧条件下にて加水分解処理を行った場合、概ね、約230℃、約2.72Mpa、処理時間は30分以下の処理条件にてあらゆる有機系廃棄物を分解することができることが明らかとなった。
【0061】
<実施例2>有機系廃棄物として感染性医療廃棄物を用いた場合の処理結果
有機系廃棄物である感染性医療廃棄物について、有機系廃棄物処理装置1を用いて高温かつ高圧条件下にて加水分解処理を行い、安全性を評価した。なお、微生物試験については「財団法人北海道薬剤師会公衆衛生検査センター」へ外部委託し、その結果と廃棄物処理法については「感染性廃棄物処理マニュアル(環境省環境再生・資源循環局)」に従った。
【0062】
(1)有機性廃棄物
有機性廃棄物は廃プラスチック類を試験廃棄物として用い、高温かつ高圧条件下での加水分解処理前後の重量を測定した。
【0063】
(2)加水分解処理条件等
過熱蒸気の送気温度215~230℃、送気圧力を2.0~2.75Mpaとし、試験廃棄物の温度が200℃に達するまでの時間を加水分解処理時間とした。また、枯草菌の一種であるBacillus subtilis var.niger ATCC(登録商標)9372継代株(栄研器材株式会社)7.2×10CFUを加水分解処理前に試験廃棄物へ付加した(添加処理物)。加水分解処理後の試験廃棄物50gを微生物試験に用い、枯草菌の芽胞数を算出した。枯草菌の芽胞数の算出は、栄研器材株式会社の試験成績書に従った。また、コントロールとしてBacillus subtilis var.niger ATCC(登録商標)9372継代株(栄研器材株式会社)を付加しない試験廃棄物を用いて、同様の試験を行った(無添加処理物)。微生物試験は、財団法人北海道薬剤師会公衆衛生検査センターにおいて、枯草菌の生菌数を希釈平板培養法にて、増殖の確認を液体培養法にて確認することにより行った。
【0064】
(3)結果
加水分解処理時間は、添加処理物について45分、無添加処理物について35分とし、圧力はそれぞれ2.75Mpa,2.66Mpaであった。加水分解処理前の試験廃棄物の重量は、添加処理物が327.5kg、無添加処理物が320kgであり、加水分解処理後の試験廃棄物の重量は、添加処理物が247.5kg、無添加処理物が237.5kgであった。加水分解処理後の添加処理物と無添加処理物の検討の結果、加水分解処理により芽胞数が99%以上減少し、有機系廃棄物処理装置1による加水分解処理について、有効性が確認された。
【符号の説明】
【0065】
0 有機系廃棄物処理システム
1 有機系廃棄物処理装置
2 投入口
3 蒸気排出口
4 再生物排出口
5 耐圧容器内過熱蒸気供給手段
6 耐圧ジャケット部内高温蒸気供給手段
7 耐圧容器内空気排出手段・低温空気供給手段
8 撹拌移送駆動手段
11 耐圧容器
12 耐圧ジャケット部
13 撹拌移送手段
14 耐圧容器内圧力調整手段
15 蒸気減圧手段
16 鋼板交換部
21 投入コンベア
31 蒸気排出弁
32 脱臭装置
33 塵芥除去装置
34 蒸気送通管
41 排出コンベア
42 選別装置
43 搬送コンベア
44 コンテナ
51 耐圧容器内過熱蒸気注入口
52 耐熱容器内過熱蒸気調整弁
53 蒸気ボイラ
54 蒸気供給管
55 ヘッダー
56 過熱蒸気供給管
57 高温空気発生器
58 高温空気供給管
61 耐圧ジャケット部内高温蒸気注入口
62 耐圧ジャケット部内高温蒸気調整弁
63 高温蒸気発生器
64 高温蒸気供給管
71 投入口側空気供給排出口
72 蒸気排出口側空気供給排出口
73 空気供給排出装置
74 空気供給排出管
81 ベアリング
82 モーター
83 減速機
91 制御盤
92 燃料タンク
131 水平回転軸
132 ブレード
141 耐圧容器内圧力調整弁
142 安全弁
143 耐圧容器内温度・圧力計
151 蒸気減圧弁
152 耐圧ジャケット部内温度・圧力計
161 鋼板交換部摩耗度測定部
162 ドレン
図1
図2