IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アイホン株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-インターホン装置 図1
  • 特許-インターホン装置 図2
  • 特許-インターホン装置 図3
  • 特許-インターホン装置 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-11
(45)【発行日】2023-07-20
(54)【発明の名称】インターホン装置
(51)【国際特許分類】
   H04M 9/00 20060101AFI20230712BHJP
   G10L 15/00 20130101ALI20230712BHJP
   G10L 15/22 20060101ALI20230712BHJP
   G10L 15/10 20060101ALI20230712BHJP
   G10L 13/00 20060101ALI20230712BHJP
【FI】
H04M9/00 D
H04M9/00 H
G10L15/00 200S
G10L15/22 300U
G10L15/10 500T
G10L13/00 100M
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019159399
(22)【出願日】2019-09-02
(65)【公開番号】P2021040209
(43)【公開日】2021-03-11
【審査請求日】2022-06-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000100908
【氏名又は名称】アイホン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】弁理士法人信栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】纐纈 慎也
(72)【発明者】
【氏名】坂口 勝彦
【審査官】石井 則之
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-080993(JP,A)
【文献】特開2013-126498(JP,A)
【文献】特開2019-083468(JP,A)
【文献】特開2009-100334(JP,A)
【文献】特開2008-053989(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M9/00-9/10
G10L13/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
来訪者が居住者を呼び出して通話するための玄関子機と、前記玄関子機からの呼び出しに居住者が応答するための居室親機と、を備えたインターホン装置であって、
前記居室親機は、
前記来訪者の音声を録音する録音部と、
前記録音部で録音された録音データを記憶する記憶部と、
前記玄関子機からの呼出操作を受けて呼出音の報音を制御する親機制御部と、
を有し、
前記親機制御部は、
前記録音データに基づいて前記音声を要約した要約データを生成し、
前記要約データを再生するとともに、前記要約データに基づいて、応対動作に関する少なくとも一つの応対動作候補を選択して前記居住者に伝達し、
前記少なくとも一つの応対動作候補を前記居住者が選択した場合には、前記玄関子機及び前記居室親機に接続された機器の少なくとも一方に、前記少なくとも一つの応対動作候補に対応する応対動作を実行させる、
ように構成されている、インターホン装置。
【請求項2】
前記親機制御部は、過去の応対動作の内容を学習し、前記少なくとも一つの応対動作候補を自動的に選択する、請求項1に記載のインターホン装置。
【請求項3】
前記親機制御部は、過去の応対動作の内容を学習し、前記応対動作候補が複数存在する場合に、当該複数の応対動作候補間の優先度に関する情報を付加して前記複数の応対動作候補を前記居住者に伝達する、請求項1又は2に記載のインターホン装置。
【請求項4】
前記優先度に関する情報は、前記居室親機のディスプレイに表示される各応対動作候補の表示態様を変更することで表現される、請求項3に記載のインターホン装置。
【請求項5】
前記親機制御部は、前記録音データに前記要約データを生成するために必要な情報が含まれていないと判定された場合には、前記来訪者に対して前記必要な情報を要求するためのメッセージを、前記玄関子機から出力させる、請求項1から4のいずれか一項に記載のインターホン装置。
【請求項6】
前記居室親機に接続された前記機器は、電気錠又は宅配ボックスである、請求項1から5のいずれか一項に記載のインターホン装置。
【請求項7】
前記親機制御部は、前記少なくとも一つの応対動作候補を前記居住者に伝達するために、前記居室親機のディスプレイ又は前記居室親機と通信可能に接続された電子機器のディスプレイに前記少なくとも一つの候補に関する情報を表示する、又は、前記居室親機又は前記電子機器から前記情報を報知するように構成されている、請求項1から6のいずれか一項に記載のインターホン装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、来訪者の呼び出しに対して居住者が応答するインターホン装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、居住者を呼出して通話する機能を備えた玄関子機と、玄関子機からの呼出に応答する機能を備えた居室親機とを有するインターホンシステムを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2007-267253号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のインターホンシステムでは、来訪者の呼び出しに対して、居住者は直接通話して応答しなければならないため、プライバシーやセキュリティの問題が生じる可能性がある。
【0005】
そこで、本発明は、居住者のプライバシーやセキュリティを確保可能なインターホン装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明のインターホン装置は、
来訪者が居住者を呼び出して通話するための玄関子機と、前記玄関子機からの呼び出しに居住者が応答するための居室親機と、を備えたインターホン装置であって、
前記居室親機は、
前記来訪者の音声を録音する録音部と、
前記録音部で録音された録音データを記憶する記憶部と、
前記玄関子機からの呼出操作を受けて呼出音の報音を制御する親機制御部と、
を有し、
前記親機制御部は、
前記録音データに基づいて前記音声を要約した要約データを生成し、
前記要約データを再生するとともに、前記要約データに基づいて、応対動作に関する少なくとも一つの応対動作候補を選択して前記居住者に伝達し、
前記少なくとも一つの応対動作候補を前記居住者が選択した場合には、前記玄関子機及び前記居室親機に接続された機器の少なくとも一方に、前記少なくとも一つの応対動作候補に対応する応対動作を実行させる、ように構成されている。
【0007】
上記構成によれば、来訪者の呼出操作があった場合に、来訪者の音声の要約データに基づいて応対動作の候補を居住者に提示し、居住者が選択した応対動作候補に基づいてインターホン装置が応対動作を実行する。そのため、居住者自らが来訪者と直接通話することなく、来訪者に応対することができる。これにより、居住者のプライバシーやセキュリティを確保することができる。
【0008】
また、本発明のインターホン装置において、
前記親機制御部は、過去の応対動作の内容を学習し、前記少なくとも一つの応対動作候補を自動的に選択してもよい。
【0009】
上記構成によれば、簡便な構成で、適切な応対動作候補を選択することができる。
【0010】
また、本発明のインターホン装置において、
前記親機制御部は、過去の応対動作の内容を学習し、前記応対動作候補が複数存在する場合に、当該複数の応対動作候補間の優先度に関する情報を付加して前記複数の応対動作候補を前記居住者に伝達してもよい。
【0011】
上記構成によれば、応対動作候補の優先度を付加して居住者に提供することで、居住者の利便性を向上させることができる。
【0012】
また、本発明のインターホン装置において、
前記優先度に関する情報は、前記居室親機のディスプレイに表示される各応対動作候補の表示態様を変更することで表現されてもよい。
【0013】
上記構成によれば、応対動作候補の優先度をわかりやすく居住者に提供することができる。
【0014】
また、本発明のインターホン装置において、
前記親機制御部は、前記録音データに前記要約データを生成するために必要な情報が含まれていないと判定された場合には、前記来訪者に対して前記必要な情報を要求するためのメッセージを、前記玄関子機から出力させてもよい。
【0015】
上記構成によれば、要約データを生成するために必要な情報として例えば来訪者の氏名や用件などを来訪者に対して要求することで、適切な要約データを生成することができる。
【0016】
また、本発明のインターホン装置において、
前記居室親機に接続された前記機器は、電気錠又は宅配ボックスであってもよい。
【0017】
上記構成によれば、居住者が選択した応対動作候補に基づいて、例えば電気錠や宅配ボックスを解錠するような応対動作を実行することができる。
【0018】
また、本発明のインターホン装置において、
前記親機制御部は、前記少なくとも一つの応対動作候補を前記居住者に伝達するために、前記居室親機のディスプレイ又は前記居室親機と通信可能に接続された電子機器のディスプレイに前記少なくとも一つの候補に関する情報を表示する、又は、前記居室親機又は前記電子機器から前記情報を報知するように構成されていてもよい。
【0019】
上記構成によれば、居室親機やスマートフォンなどを介して応対動作候補を適切に居住者に伝達することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明のインターホン装置によれば、居住者のプライバシーやセキュリティを確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の実施形態に係るインターホンシステムの構成図である。
図2】インターホン装置の玄関子機及び居室親機の機能ブロック図である。
図3図1のインターホンシステムの動作を説明するためのフローチャートである。
図4】居室親機に表示される画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態に係るインターホンシステムの一例について、図面を参照して説明する。
図1は、インターホンシステム100の構成を示す図である。図1に示すように、インターホンシステム100は、インターホン装置1と、インターホン装置1と通信可能に接続される機器、例えば、電気錠4、宅配ボックス5、スマートフォン6、スマートスピーカ7を備えている。
【0023】
インターホン装置1は、玄関子機2と、居室親機3とを備えている。玄関子機2は、来訪者が居住者を呼び出して通話するためなどに用いられる。玄関子機2は、例えば、住戸の玄関等に設置されている。居室親機3は、玄関子機2からの呼び出しに居住者が応答するためなどに用いられる。居室親機3は、例えば、住戸内の居室等に設置されている。玄関子機2と居室親機3とは信号ラインL1を介して通信可能に接続されている。
【0024】
電気錠4は、インターホン装置1が設置される住戸の玄関ドアに設けられている。電気錠4は、信号ラインL2を介して居室親機3に通信可能に接続されており、居室親機3から送信される制御信号に基づいて玄関ドアを施錠又は解錠する。宅配ボックス5は、宅配物を受け取るためのボックスであり、例えば、住戸の玄関周辺に設置されている。宅配ボックス5は、信号ラインL2を介して居室親機3に通信可能に接続されており、居室親機3から送信される制御信号に基づいて施錠又は解錠可能に構成されている。
【0025】
また、スマートフォン6及びスマートスピーカ7は、インターホン装置1の居室親機3と通信可能に接続される電子機器である。スマートフォン6は、住戸の居住者が携帯する端末である。スマートフォン6は、玄関子機2から居室親機3に送信される情報を居室親機3を介して受信することが可能である。また、スマートフォン6は、居室親機3から玄関子機2、電気錠4及び宅配ボックス5等に送信する制御信号を居室親機3を介して送信することが可能である。スマートスピーカ7は、AI(人工知能)を搭載したスピーカであり、例えば、住戸の居間などに設置されている。スマートスピーカ7は、居住者からの話しかけに基づいて居室親機3を介し、玄関子機2、電気錠4及び宅配ボックス5等を操作することが可能である。
【0026】
インターホン装置1は、一戸建ての住宅、あるいはマンション等の集合住宅における各住戸などに設置される。マンションに設置される場合、集合玄関に設置される集合玄関機が玄関子機の機能の全部又は一部を有していてもよい。
【0027】
図2は、インターホン装置1の玄関子機2及び居室親機3の機能ブロック図である。
図2に示すように、玄関子機2は、子機操作部21と、スピーカ22と、マイク23と、カメラ24と、子機制御部25とを備えている。
【0028】
子機操作部21は、来訪者が居住者を呼び出しする際に操作する操作部であり、例えば、呼び出しボタン等で構成されている。スピーカ22及びマイク23は、来訪者に向けて居住者側のメッセージ等を出力したり、居住者に向けて来訪者側のメッセージ等を送出したりするための通話部を構成する。カメラ24は、来訪者を撮像するための撮像機器である。子機操作部21、スピーカ22、マイク23及びカメラ24は、子機制御部25に接続されている。
【0029】
子機制御部25は、玄関子機2の各部の動作を制御するための制御部であり、1以上のプロセッサと1以上のメモリを含む少なくとも一つのマイクロコントローラと、トランジスタ等のアクティブ素子及びパッシブ素子を含むその他電子回路を含んでもよい。プロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)及び/又はTPU(Tensor Processing Unit)である。CPUは、複数のCPUコアによって構成されてもよい。GPUは、複数のGPUコアによって構成されてもよい。メモリは、ROM(Read Only Memory)と、RAM(Random Access Memory)を含む。ROMには、玄関子機制御プログラムが記憶されてもよい。RAMには、玄関子機制御プログラムが一時的に記憶されてもよい。プロセッサは、記憶装置又はROMに記憶された制御プログラムから指定されたプログラムをRAM上に展開し、RAMとの協働で各種処理を実行するように構成されてもよい。また、子機制御部25は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field-Programammable Gate Array)等の集積回路(ハードウェア資源)によって構成されてもよい。さらに、子機制御部25は、少なくとも一つのマイクロコントローラと集積回路との組み合わせによって構成されてもよい。子機制御部25は、信号ラインL1を介して居室親機3との間で信号の送受信を行う。
【0030】
居室親機3は、親機操作部31と、スピーカ32と、マイク33と、録音部34と、記憶部35と、ディスプレイ36と、親機制御部37とを備えている。親機制御部37は、要約データ生成部41と、応対動作候補決定部42とを少なくとも有している。
【0031】
親機操作部31は、来訪者からの呼び出しに対して居住者が応対する際に操作する操作部である。親機操作部31を操作することにより、例えば、来訪者との通話を可能にしたり、来訪者に対する応対動作の候補を選択したり、玄関ドアの電気錠4あるいは宅配ボックス5を解錠又は施錠することが可能である。親機操作部31は、例えば、タッチスクリーン式のディスプレイ36上に表示されるタッチボタン、あるいは居室親機3の筐体上に設けられた押下式のボタンで構成されている。
【0032】
スピーカ32及びマイク33は、居住者に向けて来訪者側のメッセージ等を出力したり、来訪者に向けて居住者側のメッセージ等を送出したりするための通話部を構成する。
【0033】
録音部34は、玄関子機2のマイク23に入力されて居室親機3に送信される来訪者の音声を録音するように構成されている。
【0034】
記憶部35には、録音部34で録音された録音データ(例えば来訪者の発話による音声)や、玄関子機2のカメラ24により撮像された撮像データ(例えば来訪者の映像)等が記憶される。また、記憶部35には、要約データ生成部41によって生成される要約データが記憶される。また、記憶部35には、来訪者に向けて送信される居住者側のメッセージ等が記憶されている。送信されるメッセージには、例えば、来訪者に対して来訪者名を名乗らせるためのメッセージと、来訪者の用件を伺うメッセージ等を含む初期メッセージが含まれる。また、例えば、初期メッセージに対して来訪者が発するメッセージ中に必要な情報が含まれていないときに、必要な情報を要求する要求メッセージが含まれる。また、例えば、来訪者に対する応対動作が居住者によって選択されたとき当該応対動作を実行させるための実行メッセージが含まれる。また、例えば、来訪者からの呼び出しに対して居住者が応対しない(応対できない)場合に送信される非応対メッセージが含まれる。また、記憶部35には、来訪者別(宅配業者、セールス、友人等)に準備された複数の応対動作の候補が記憶されている。また、記憶部35には、居住者の友人の名前や顔に関する情報が記憶されていてもよい。
【0035】
ディスプレイ36には、例えば、玄関子機2のカメラ24で撮像された来訪者の映像が表示される。また、ディスプレイ36には、例えば、親機制御部37の要約データ生成部41によって生成される要約データが文字情報として表示される。さらに、ディスプレイ36には、例えば、親機制御部37の応対動作候補決定部42によって選択される応対動作の候補が文字情報として表示される。
【0036】
親機制御部37は、居室親機3の各部の動作を制御するための制御部であり、1以上のプロセッサと1以上のメモリを含む少なくとも一つのマイクロコントローラと、トランジスタ等のアクティブ素子及びパッシブ素子を含むその他電子回路を含んでもよい。プロセッサは、例えば、CPU、MPU、GPU及び/又はTPUである。CPUは、複数のCPUコアによって構成されてもよい。GPUは、複数のGPUコアによって構成されてもよい。メモリは、ROMと、RAMを含む。ROMには、居室親機制御プログラムが記憶されてもよい。RAMには、居室親機制御プログラムが一時的に記憶されてもよい。プロセッサは、記憶装置又はROMに記憶された居室親機制御プログラムから指定されたプログラムをRAM上に展開し、RAMとの協働で各種処理を実行するように構成されてもよい。また、親機制御部37は、ASICやFPGA等の集積回路(ハードウェア資源)によって構成されてもよい。さらに、親機制御部37は、少なくとも一つのマイクロコントローラと集積回路との組み合わせによって構成されてもよい。
【0037】
親機操作部31、スピーカ32、マイク33、録音部34、記憶部35及びディスプレイ36は、親機制御部37に接続されている。親機制御部37は、接続されているこれら各部の動作を制御する。また、親機制御部37は、信号ラインL1を介して玄関子機2との間で信号の送受信を行う。また、親機制御部37は、信号ラインL2(図1参照)を介して電気錠4及び宅配ボックス5との間で信号の送受信を行う。
【0038】
例えば、親機制御部37の要約データ生成部41は、記憶部35に記憶された録音データに基づいて、来訪者が発話した音声の内容を要約した要約データを生成する。また、親機制御部37の応対動作候補決定部42は、要約データ生成部41によって生成された要約データに基づいて、居住者が現来訪者に対して応対する応対動作の候補を選択する。また、応対動作候補決定部42は、各来訪者に対して居住者が過去に選択した応対動作の内容を学習し、現来訪者に対する応対動作の候補を選択する。
【0039】
また、親機制御部37は、要約データ生成部41によって生成された要約データ、応対動作候補決定部42によって選択された応対動作の候補を、居住者に伝達する。また、親機制御部37は、応対動作候補決定部42によって選択された応対動作の候補の中から所定の応対動作の候補が居住者によって特定された場合、特定された応対動作の候補に対応する応対動作を、玄関子機2、電気錠4、宅配ボックス5等に実行させる。
【0040】
(第一動作例:来訪者が宅配業者の場合)
次に、図3及び図4を参照してインターホンシステム100の第一動作例について説明する。
図3は、インターホンシステム100の第一動作例の動作を説明するためのフローチャートである。図4は、居室親機3のディスプレイ36に表示される表示画面の一例を示す図である。
なお、本動作例では、宅配業者(来訪者)が荷物を配達に訪れた場合について説明する。
【0041】
宅配業者により玄関子機2の呼び出しボタンが押下されると(ステップS10)、子機制御部25は、信号ラインL1を介して呼出信号を居室親機3に送信する。
【0042】
玄関子機2から呼出信号を受信すると、居室親機3の親機制御部37は、記憶部35から初期メッセージとして、例えば、「どちら様ですか。ご用件は何ですか。」というメッセージを読み出す。なお、この段階では、親機制御部37は、スピーカ32から居住者に向けての呼出音をまだ報音させなくてもよい。親機制御部37は、記憶部35から読み出された初期メッセージを、信号ラインL1を介して玄関子機2へ送信する。
【0043】
居室親機3から初期メッセージを受信すると、玄関子機2の子機制御部25は、スピーカ22から宅配業者に向けて、受信した初期メッセージ「どちら様ですか。ご用件は何ですか。」を出力させる(ステップS11)。初期メッセージは、上述のように来訪者に氏名と用件を伺うための音声案内である。この場合、メッセージとして実際の人間の声を出力する方が自然なコミュニケーションになりやすいが、来訪者が居住者から応答があったと勘違いしてそのまま会話を始めようとする可能性がある。このため、初期メッセージは、機械により合成された音声で応答していることが分かる音声メッセージであることが望ましい。
【0044】
子機制御部25は、初期メッセージの出力開始に伴って、カメラ24により宅配業者の映像の撮像を開始させる(ステップS12)。そして、子機制御部25は、撮像された宅配業者の撮像データを、信号ラインL1を介して居室親機3へ送信する。
【0045】
また、子機制御部25は、初期メッセージの出力が終了すると、マイク23を作動させて宅配業者の音声の収集を開始させる。子機制御部25は、収集された音声データを、居室親機3へ送信する。なお、宅配業者の音声の収集は宅配業者の映像の撮像と同様に、初期メッセージの出力開始に伴って開始させてもよい。
【0046】
玄関子機2から宅配業者の撮像データを受信すると、親機制御部37は、記憶部35に当該受信された宅配業者の撮像データを保存させる。
【0047】
また、玄関子機2から宅配業者の音声データを受信すると、親機制御部37は、録音部34に当該受信された音声データの録音を開始させる(ステップS13)。録音部34によって録音された録音データは、記憶部35に保存される。
【0048】
親機制御部37は、記憶部35に保存された録音データ中に要約データを生成するために必要な情報(例えば、来訪者の氏名(社名を含む)又は用件など)が含まれているか否か判定する(ステップS14)。
【0049】
ステップS14において、録音データ中に氏名又は用件などの必要な情報が含まれていないと判定された場合(ステップS14のNo)、親機制御部37は、必要な情報を要求する要求メッセージ、例えば、「お名前とご用件をお願いいたします」というメッセージを記憶部35から読み出し、玄関子機2へ送信する。
【0050】
居室親機3から要求メッセージを受信すると、子機制御部25は、スピーカ22から宅配業者に向けて当該受信された要求メッセージを出力させる(ステップS15)。
【0051】
要求メッセージが玄関子機2から出力されると、ステップS13に戻って居室親機3の録音部34によって音声データを録音した後に、ステップS14で、親機制御部37は、録音データ中に氏名又は用件などの必要な情報が含まれているかを再び判定する。
【0052】
一方、ステップS14において、録音データ中に氏名又は用件などの必要な情報が含まれていると判定された場合(ステップS14のYes)、親機制御部37の要約データ生成部41は、当該録音データに基づいて、来訪者の音声を要約した要約データを生成する(ステップS16)。要約データ生成部41によって生成された要約データは、記憶部35に記憶される。
【0053】
要約データ生成部41は、既知のアルゴリズムを用いて録音データから要約データを生成することができる。例えば、要約データ生成部41は、録音データ(来訪者の生音声)から、挨拶や復唱などの不要な語句を削除したり、重要な語句を抽出したり、学習データに基づく語句の変換を行ったりして、所定の規則に沿った要約データを生成する。
【0054】
本動作例では、宅配業者が居住者のメッセージに対して「X業者の佐藤です。お荷物をお届けに参りました。」と発話した録音データが収集されたとする。当該録音データ中には、要約データを生成するために必要な情報(氏名、用件等)が含まれている。このため、ステップS16において、要約データ生成部41は、録音データ「X業者の佐藤です。お荷物をお届けに参りました。」に基づいて、例えば「宅配業者様が荷物を持ってきました。」という要約データを生成する。
【0055】
次に、親機制御部37の応対動作候補決定部42は、要約データ生成部41によって生成された要約データに基づいて、宅配業者が荷物を届けに来ていると判定する。そこで、応対動作候補決定部42は、居住者が宅配業者に対して応対する応対動作の候補を、記憶部35に予め準備されている複数の候補パターンの中から選択する(ステップS17)。
【0056】
ここで、応対動作候補決定部42による応対動作候補の選択は、例えば、居住者が各来訪者(宅配業者、セールス、友人等)に対してどのような応対動作を取っていたか等、過去の応対動作の内容を学習して選択するようにしてもよい。具体的には、応対動作候補決定部42は、記憶部35等に記憶されているデータを参照して、来訪者の来訪時間や、応対する居住者の属性(大人、子供、高齢者など)や、セールスの種類等の違いによって、過去にどのような応対動作が取られていたかを学習し、その学習の結果に基づいて応対動作候補を選択してもよい。また、親機制御部37は、来訪者の撮像データに基づいて顔認証を行い、その認証結果を応対動作候補の選択に利用してもよい。
【0057】
本動作例では、宅配業者に対する応対動作候補として、例えば、居住者は宅配業者と直接通話せずに、荷物を宅配ボックスに入れてもらうという候補と、宅配業者から居住者が直接荷物を受け取るという候補と、の2つが選択されたとする。
【0058】
親機制御部37は、例えばこの段階で、宅配業者からの呼出音「ピンポン」をスピーカ32から報音させるとともに、撮像されている宅配業者の映像をディスプレイ36に表示させる。また、親機制御部37は、図4に示すように、宅配業者の映像Wに加えて、要約データ生成部41によって生成された要約データ51と、応対動作候補決定部42によって選択された2つの応対動作候補52,53をディスプレイ36上に文字情報として表示させる(ステップS18)。要約データ51としては、例えば、「宅配業者様が荷物を持ってきました。」と表示される。第一応対動作候補52としては、例えば、「宅配ボックスに入れてもらう。」と表示される。また、第二応対動作候補53としては、例えば、「直接受け取る。」と表示される。親機制御部37は、ディスプレイ36に表示された要約データ51の内容をスピーカ32から音声として再生させてもよい。
【0059】
親機制御部37は、第一応対動作候補52「宅配ボックスに入れてもらう。」と第二応対動作候補53「直接受け取る。」とをディスプレイ36に表示するに際し、過去の応対動作の学習に基づいて、応対動作候補間に優先度に関する情報を付加してもよい。例えば、親機制御部37は、荷物の配達時間に基づいて、この時間帯であれば居住者は荷物を宅配ボックスに入れてもらうことが多いと判定した場合には、優先度の高い応対動作候補52の表示を優先度の低い応対動作候補53の表示よりも大きく表示するようにしてもよい。また、例えば、優先度の高い応対動作候補52を色付き表示あるいは点滅表示するようにしてもよい。
【0060】
次に、親機制御部37は、ディスプレイ36に表示された応対動作候補52,53のいずれかが居住者によって選択されたか否か判定する(ステップS19)。
【0061】
ステップS19において、応対動作候補52,53のうち第一応対動作候補52が選択されたと判定された場合(ステップS19のYes)、親機制御部37は、第一応対動作候補52「宅配ボックスに入れてもらう。」に対応する応対動作を実行する(ステップS20)。具体的には、親機制御部37は、宅配ボックス5を解錠させる。また、親機制御部37は、応対動作を実行させるための実行メッセージを記憶部35から読み出して玄関子機2に送信する。この場合の実行メッセージは、例えば、「宅配ボックスを解錠しましたので荷物を入れてから施錠してください。」である。
【0062】
居室親機3から第一応対動作候補52に対応する実行メッセージを受信すると、子機制御部25は、スピーカ22から宅配業者に向けて「宅配ボックスを解錠しましたので荷物を入れてから施錠してください。」と出力させる。なお、玄関子機2が、ディスプレイ(不図示)を備えている場合には、実行メッセージを当該ディスプレイに表示させてもよい。
【0063】
また、ステップS19において、応対動作候補52,53のうち第二応対動作候補53が選択されたと判定された場合(ステップS19のYes)、親機制御部37は、第二応対動作候補53「直接受け取る。」に対応する応対動作を実行する。具体的には、居住者が宅配業者に直接応対することになるため、親機制御部37は、居住者が直接応対する際の実行メッセージを記憶部35から読み出して玄関子機2へ送信する。この場合の実行メッセージは、例えば、「受け取りに行きますので、少しお待ちください。」である。
【0064】
居室親機3から第二応対動作候補53に対応する実行メッセージを受信すると、子機制御部25は、スピーカ22から宅配業者に向けて「受け取りに行きますので、少しお待ちください。」と出力させる。
【0065】
一方、ステップS19において、応対動作候補52,53のいずれも選択されないと判定された場合(ステップS19のNo)、親機制御部37は、居住者が応対できない(応対しない)ことを報知するための非応対メッセージを記憶部35から読み出して玄関子機2へ送信する。例えば、呼出音「ピンポン」が報音されてから所定時間(例えば30秒間、又は60秒間)、居住者からの対応がなかったとき、親機制御部37は、応対動作候補52,53が選択されないと判定する。非応対メッセージは、例えば、「今は応対できませんので、お引き取りください。」である。
【0066】
居室親機3から非応対メッセージを受信すると、子機制御部25は、スピーカ22から宅配業者に向けて「今は応対できませんので、お引き取りください。」と出力させる(ステップS21)。
なお、本動作例のように来訪者が宅配業者であるときは、ステップS19において応対動作候補52,53が選択されないと判定された場合、宅配ボックス5に荷物を入れてもらうための応対動作(第一応対動作候補52)が選択され、スピーカ22から実行メッセージ「宅配ボックスを解錠しましたので荷物を入れてから施錠してください。」を出力するようにしてもよい。
【0067】
ステップS20で応対動作が実行された場合、あるいはステップS21で非応対メッセージが出力された場合には、宅配業者に対する応対が完了したと判定され、映像の録画及び音声の録音が終了され(ステップS22)、処理が終了する。
【0068】
なお、上述する動作例では、要約データに基づく応対動作の候補が選択された後に呼出音「ピンポン」が報音され、来訪者の映像が表示されているが、この例に限られない。例えば、来訪者の呼び出しボタンの押下に伴って、スピーカ32から呼出音「ピンポン」を報音させ、カメラ24による撮像開始に伴ってディスプレイ36に映像を表示させるようにしてもよい。また、ディスプレイ36への映像の表示に合わせて、来訪者が発話する音声をスピーカ32から出力させるようにしてもよい。
【0069】
また、上述する動作例では、来訪者が宅配業者の場合について説明したが、例えば、来訪者がセールスあるいは友人の場合にはインターホンシステム100は、以下のように動作する。
【0070】
(第二動作例:来訪者がセールスの場合)
図3に示すフローチャートのステップS16において、第二動作例として、要約データ生成部41が、例えば、「XX新聞さんが来ました。」という要約データを生成したとする。
【0071】
応対動作候補決定部42は、要約データに基づいて、新聞販売業者が勧誘に来ていると判定し、居住者が新聞の勧誘に対して応対する応対動作の候補を、記憶部35に予め準備されている複数の候補パターンの中から選択する。
本動作例の場合、新聞の勧誘に対する応対動作候補として、例えば、新聞販売業者と通話せずに勧誘を断るという候補と、居住者が新聞販売業者と直接通話するという候補と、の2つが選択されたとする。
【0072】
親機制御部37は、要約データ生成部41によって生成された要約データ51「XX新聞さんが来ました。」と、応対動作候補決定部42によって選択された第一応対動作候補52「お断りする。」及び第二応対動作候補53「通話する。」をディスプレイ36に文字情報として表示させる。
【0073】
次に、応対動作候補52,53のうち応対動作候補52「お断りする。」が選択されたと判定された場合、親機制御部37は、応対動作候補52「お断りする。」に対応する応対動作を実行するための実行メッセージを記憶部35から読み出して玄関子機2に送信する。この場合の実行メッセージは、例えば、「今は応対できませんので、お引き取りください。」である。
【0074】
居室親機3から実行メッセージを受信すると、子機制御部25は、スピーカ22から宅配業者に向けて「今は応対できませんので、お引き取りください。」と出力させる。
【0075】
一方、応対動作候補52,53のうち応対動作候補53「通話する。」が選択されたと判定された場合、親機制御部37は、玄関子機2との間で通話することが可能な通話可能状態へと各部を移行させる。
【0076】
(第三動作例:来訪者が友人の場合)
図3に示すフローチャートのステップS16において、第三動作例として、要約データ生成部41が、例えば、「ご友人の鈴木さんが来ました。」という要約データを生成したとする。このとき、要約データ生成部41は、要約データを生成するにあたり、記憶部35に記憶されている居住者の友人の名前および/顔に関する情報を参照し、録音データに含まれる名前および/または録画データの映像と記憶部35に記憶されていた友人の名前および/または顔に関する情報とが一致する場合には、来訪者が友人であると判断して上記の要約データを生成する。
【0077】
応対動作候補決定部42は、要約データに基づいて、居住者の友人が来ていると判定し、居住者が友人(鈴木さん)に対して応対する応対動作の候補を、記憶部35に予め準備されている複数の候補パターンの中から選択する。本動作例の場合、友人に対する応対動作候補として、例えば、友人と通話するという候補と、そのまま家に入ってきてもらうという候補と、の2つが選択されたとする。
【0078】
親機制御部37は、要約データ生成部41によって生成された要約データ51「ご友人の鈴木さんが来ました。」と、応対動作候補決定部42によって選択された第一応対動作候補52「通話する。」及び第二応対動作候補53「家に入ってきてもらう。」をディスプレイ36上に文字情報として表示させる。
【0079】
次に、応対動作候補52,53のうち第一応対動作候補52「通話する。」が選択されたと判定された場合、居住者が来訪者と直接通話することになるため、親機制御部37は、玄関子機2との間で通話することが可能な通話可能状態へと各部を移行させる。
【0080】
一方、応対動作候補52,53のうち第二応対動作候補53が選択されたと判定された場合、親機制御部37は、第二応対動作候補53「家に入ってきてもらう。」に対応する応対動作を実行するために、玄関ドアの電気錠4を解錠させる。また、親機制御部37は、第二応対動作候補53に対応する応対動作を実行させるための実行メッセージを記憶部35から読み出して玄関子機2に送信する。この場合の実行メッセージは、例えば、「ドアを解錠しましたのでお入りください。」である。
【0081】
居室親機3から第二応対動作候補53に対応する実行メッセージを受信すると、子機制御部25は、スピーカ22から友人に向けて「ドアを解錠しましたのでお入りください。」と出力させる。
【0082】
以上説明したように、インターホン装置1は、来訪者が居住者を呼び出して通話するための玄関子機2と、玄関子機2からの呼び出しに居住者が応答するための居室親機3とを備え、居室親機3は、来訪者の音声を録音する録音部34と、録音部34で録音された録音データを記憶する記憶部35と、居室親機3の各部を制御する親機制御部37とを有している。そして、親機制御部37は、録音データに基づいて音声を要約した要約データを生成し、要約データを再生するとともに、要約データに基づいて、応対動作に関する少なくとも一つの応対動作候補を選択して居住者に伝達し、少なくとも一つの応対動作候補を居住者が選択した場合には、玄関子機2及び居室親機3に接続された機器(電気錠4,宅配ボックス5)の少なくとも一方に、少なくとも一つの応対動作候補に対応する応対動作を実行させる。このような構成によれば、来訪者からの呼び出しがあった場合に、現来訪者の音声を要約した要約データに基づいて現来訪者に対する応対動作の候補を例えば文字情報として居住者に提示することができる。そして、提示された応対動作候補52,53から居住者が任意の応対動作候補を選択するだけで、来訪者に対する応対動作を玄関子機2、電気錠4、又は宅配ボックス5によって実行することができる。このため、居住者自らが来訪者と直接通話することなく、来訪者に応対することができる。これにより、居住者のプライバシーを確保できるとともに、居住者が在宅しているか不在であるかが来訪者に把握されることもないため侵入盗などに対する安全性も確保することができ、セキュリティの面からも有効である。
【0083】
また、インターホン装置1によれば、居住者が各来訪者に対して応対してきた過去の応対動作の内容を学習し、現来訪者に対する応対動作候補を自動的に選択するように構成されている。このため、簡便な構成で、より適切な応対動作候補を選択することができる。
【0084】
また、インターホン装置1によれば、応対動作候補が複数選択された場合には、応対動作候補間に優先度に関する情報を付加し、当該優先度に関する情報をディスプレイ36に表示される各応対動作候補52,53の表示態様を変更することで表現するように構成されている。例えば、優先度の高い応対動作候補52を他の応対動作候補53よりも、ディスプレイ36上において大きく表示するように構成されている。このため、例えば、応対頻度の高い居住者には、当該来訪者に対する従前の応対動作を思い出させることができ、応対頻度の低い居住者には、当該来訪者には望ましい応対動作を認識させることができる。これにより、居住者の利便性を向上させることができる。
【0085】
また、インターホン装置1によれば、録音データに要約データを生成するために必要な情報が含まれていないと判定された場合には、来訪者に対して必要な情報を要求するための要求メッセージを、玄関子機2から出力させるように構成されている。要約データを生成するために必要な情報として、例えば、来訪者の氏名や用件などを来訪者に対して要求することで、適切な要約データを生成することができる。
【0086】
また、インターホン装置1によれば、選択された応対動作候補を居住者に伝達するに際し、居室親機3のディスプレイ36への表示や居室親機3のスピーカ32からの音声出力のほかに、スマートフォン6のディスプレイ6aへの表示及びスマートスピーカ7から音声出力することができるように構成されている。このため、居室親機3やスマートフォン6やスマートスピーカ7などを介して応対動作候補を適切に居住者に伝達することができる。
【0087】
上記の実施形態では、要約データ生成部41によって生成された要約データと、応対動作候補決定部42によって選択された応対動作候補52,53とを居室親機3のディスプレイ36に表示することで居住者に伝達していたが、この例に限られない。例えば、親機制御部37は、要約データ51と応対動作候補52,53とをスマートフォン6に送信し、スマートフォン6のディスプレイ6a(図1参照)上に表示することによって居住者に伝達するようにしてもよい。また、親機制御部37は、例えば、要約データ51と応対動作候補52,53とをスマートスピーカ7に送信し、スマートスピーカ7から音声出力することによって居住者に伝達するようにしてもよい。この場合、居住者による応対動作候補52,53の選択は、スマートフォン6又はスマートスピーカ7を操作することにより、居室親機3を介して行うようにしてもよい。
【0088】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されず、適宜、変形、改良等が自在である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置場所等は、本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【符号の説明】
【0089】
1:インターホン装置、2:玄関子機、3:居室親機、4:電気錠、5:宅配ボックス、6:スマートフォン、6a:ディスプレイ、7:スマートスピーカ、21:子機操作部、22:スピーカ、23:マイク、24:カメラ、25:子機制御部、31:親機操作部、32:スピーカ、33:マイク、34:録音部、35:記憶部、36:ディスプレイ、37:親機制御部、41:要約データ生成部、42:応対動作候補決定部、51:要約データ、52:第一応対動作候補、53:第二応対動作候補、L1,L2:信号ライン
図1
図2
図3
図4