(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-11
(45)【発行日】2023-07-20
(54)【発明の名称】ノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法、装置及び電子機器
(51)【国際特許分類】
G10L 21/0208 20130101AFI20230712BHJP
G06F 11/36 20060101ALI20230712BHJP
G10L 15/20 20060101ALI20230712BHJP
【FI】
G10L21/0208
G06F11/36 120
G10L15/20 370D
(21)【出願番号】P 2021179138
(22)【出願日】2021-11-02
【審査請求日】2021-11-02
(31)【優先権主張番号】202011482483.5
(32)【優先日】2020-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521208273
【氏名又は名称】阿波▲羅▼智▲聯▼(北京)科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】APOLLO INTELLIGENT CONNECTIVITY(BEIJING)TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】101, 1st Floor, Building 1, Yard 7, Ruihe West 2nd Road, Beijing Economic and Technological Development Zone, Beijing 100176, China
(74)【代理人】
【識別番号】100106297
【氏名又は名称】伊藤 克博
(72)【発明者】
【氏名】チャン、 テンフェイ
【審査官】佐久 聖子
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-182687(JP,A)
【文献】韓国登録特許第1628112(KR,B1)
【文献】韓国公開特許第10-10-0001986(KR,A)
【文献】特開2018-205512(JP,A)
【文献】川瀬 智子 Tomoko KAWASE,日本音響学会 2015年 春季研究発表会講演論文集CD-ROM [CD-ROM]
【文献】樋口 卓哉 Takuya HIGUCHI,日本音響学会 2017年 春季研究発表会講演論文集CD-ROM [CD-ROM]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G10L 13/00-99/00
G06F 11/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法であって、
デバッグ対象車両から複数の音声制御信号を取得することと、
前記複数の音声制御信号に基づき、デジタル信号処理ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータの重みを修正し、更新されたノイズ除去アルゴリズムを得ることと、
前記更新されたノイズ除去アルゴリズムを用いて、前記複数の音声制御信号に対するノイズ除去処理を行い、ノイズ除去後の音声制御信号による前記デバッグ対象車両の制御結果が予め設定された条件を満たしていない場合、ノイズ除去後の音声制御信号による前記デバッグ対象車両の制御結果が予め設定された条件を満たすまで、
前記制御結果が制御失敗である音声制御信号に従って、前記構成パラメータの重みを修正し続けることと、
前記予め設定された条件を満たすノイズ除去アルゴリズムをデバッグ対象車両に送信することと、を含
み、
前記複数の音声制御信号に基づき、デジタル信号処理ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータの重みを修正し、更新されたノイズ除去アルゴリズムを得ることは、
前記ノイズ除去アルゴリズムに従って、前記複数の音声制御信号をそれぞれノイズ除去処理し、複数のノイズ除去後の音声制御信号を得ることと、
前記複数のノイズ除去後の音声制御信号に従って、前記ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータの重みを修正し、更新されたノイズ除去アルゴリズムを得ることと、を含む、
ノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法。
【請求項2】
前記複数のノイズ除去後の音声制御信号に従って、前記ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータの重みを修正し、更新されたノイズ除去アルゴリズムを得ることは
、
前記複数のノイズ除去後の音声制御信号を前記デバッグ対象車両に送信することと、
前記デバッグ対象車両から前記複数のノイズ除去後の音声制御信号のそれぞれによる前記デバッグ対象車両の制御結果を取得することと、
前記複数のノイズ除去後の音声制御信号のそれぞれによる前記デバッグ対象車両の制御結果に基づき、前記ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータの重みを修正し、前記更新のノイズ除去アルゴリズムを得ることと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数のノイズ除去後の音声制御信号のそれぞれによる前記デバッグ対象車両の制御結果に基づき、前記ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータの重みを修正し、前記更新されたノイズ除去アルゴリズムを得ることは、
前記複数のノイズ除去後の音声制御信号のそれぞれによる前記デバッグ対象車両の制御結果に基づき、前記複数のノイズ除去後の音声制御信号から制御失敗の音声制御信号を確定することと、
前記制御失敗の音声制御信号に基づき、前記ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータの重みを修正し、前記更新されたノイズ除去アルゴリズムを得ることと、を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記方法はまた、
複数のノイズ除去後の音声制御信号のそれぞれによる前記デバッグ対象車両の制御結果に基づき、前記複数の音声制御信号に対応する制御成功率を確定することと、
前記複数の音声制御信号に対応する制御成功率が予め設定された閾値未満であれば、前記デバッグ対象車両に対する制御結果が予め設定された条件を満たしていないと確定することと、
前記複数の音声制御信号に対応する制御成功率が予め設定された閾値以上であれば、前記デバッグ対象車両に対する制御結果が予め設定された条件を満たすと確定することと、を含む、請求項1-3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
複数のノイズ除去後の音声制御信号のそれぞれによる前記デバッグ対象車両の制御結果に基づき、前記複数の音声制御信号に対応する制御成功率を確定することは、
前記複数のノイズ除去後の音声制御信号のそれぞれによる前記デバッグ対象車両の制御結果に基づき、前記複数のノイズ除去後の音声制御信号から制御成功の音声制御信号の数を確定することと、
前記制御成功の音声制御信号の数と前記複数のノイズ除去後の音声制御信号の数との比率を、前記複数の音声制御信号に対応する制御成功率として確定することと、を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記方法はまた、
修正前のノイズ除去アルゴリズム、修正後のノイズ除去アルゴリズム、及び前記複数のノイズ除去後の音声制御信号のそれぞれによる前記デバッグ対象車両の制御結果が含まれるデバッグ報告を出力することを含む、請求項1-3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
デバッグ対象車両によって実行されるノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法であって、
端末機器に複数の音声制御信号を送信することと、
前記端末機器から予め設定された条件を満たすノイズ除去アルゴリズムを受信することと、
前記予め設定された条件を満たすノイズ除去アルゴリズムに従ってノイズ除去処理を行うことと、を含む、
デバッグ対象車両によって実行されるノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法。
【請求項8】
前記方法はまた、
前記端末機器から複数のノイズ除去後の音声制御信号を受信することであって、前記複数のノイズ除去後の音声制御信号
は、前記端末機器が前記複数の音声制御信号に対してノイズ除去処理を行うことによって得られたことと、
前記複数のノイズ除去後の音声制御信号に基づき、デバッグ対象車両を制御し、前記複数のノイズ除去後の音声制御信号のそれぞれによる前記デバッグ対象車両の制御結果を得ることと、
前記端末機器に前記複数のノイズ除去後の音声制御信号のそれぞれによる前記デバッグ対象車両の制御結果を送信することと、を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
ノイズ除去アルゴリズムのデバッグ装置であって、
デバッグ対象車両から複数の音声制御信号を取得するための取得ユニットと、
前記複数の音声制御信号に基づき、デジタル信号処理ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータの重みを修正し、更新されたノイズ除去アルゴリズムを得るための第1処理ユニットと、
前記更新されたノイズ除去アルゴリズムを用いて、前記複数の音声制御信号に対するノイズ除去処理を行い、ノイズ除去後の音声制御信号による前記デバッグ対象車両の制御結果が予め設定された条件を満たしていない場合、ノイズ除去後の音声制御信号による前記デバッグ対象車両の制御結果が予め設定された条件を満たすまで、
前記制御結果が制御失敗である音声制御信号に従って、前記構成パラメータの重みを修正し続けるための第2処理ユニットと、
前記予め設定された条件を満たすノイズ除去アルゴリズムをデバッグ対象車両に送信するための送信ユニットと、を含
み、
前記第1処理ユニットは、第1処理モジュール、第2処理モジュール、第3処理モジュール及び第4処理モジュールを含み、
前記第1処理モジュールは、前記ノイズ除去アルゴリズムに従って、前記複数の音声制御信号をそれぞれノイズ除去処理し、複数のノイズ除去後の音声制御信号を得るために用いられ、
前記第2処理モジュール、第3処理モジュール及び第4処理モジュールは、前記複数のノイズ除去後の音声制御信号に従って、前記ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータの重みを修正し、更新されたノイズ除去アルゴリズムを得るために用いられる、
ノイズ除去アルゴリズムのデバッグ装置。
【請求項10】
前記第2処理モジュールは、前記複数のノイズ除去後の音声制御信号を前記デバッグ対象車両に送信するために用いられ、
前記第3処理モジュールは、前記デバッグ対象車両から前記複数のノイズ除去後の音声制御信号のそれぞれによる前記デバッグ対象車両の制御結果を取得するために用いられ、
前記第4処理モジュールは、前記複数のノイズ除去後の音声制御信号のそれぞれによる前記デバッグ対象車両の制御結果に基づき、前記ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータの重みを修正し、前記更新されたノイズ除去アルゴリズムを得るために用いられる、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記第4処理モジュールは、第1処理サブモジュールと第2処理サブモジュールを含み、
前記第1処理サブモジュールは、前記複数のノイズ除去後の音声制御信号のそれぞれによる前記デバッグ対象車両の制御結果に基づき、前記複数のノイズ除去後の音声制御信号から制御失敗の音声制御信号を確定するために用いられ、
前記第2処理サブモジュールは、前記制御失敗の音声制御信号に基づき、前記ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータの重みを修正し、前記更新されたノイズ除去アルゴリズムを得るために用いられる、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記装置はまた、第3処理ユニットと第4処理ユニットを含み、
前記第3処理ユニットは、複数のノイズ除去後の音声制御信号のそれぞれによる前記デバッグ対象車両の制御結果に基づき、前記複数の音声制御信号に対応する制御成功率を確定するために用いられ、
前記第4処理ユニットは、前記複数の音声制御信号に対応する制御成功率が予め設定された閾値未満であれば、前記デバッグ対象車両に対する制御結果が予め設定された条件を満たしていないと確定し、前記複数の音声制御信号に対応する制御成功率が予め設定された閾値以上であれば、前記デバッグ対象車両に対する制御結果が予め設定された条件を満たすと確定するために用いられる、請求項9-11のいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
前記第3処理ユニットは、第5処理モジュールと第6処理モジュールを含み、
前記第5処理モジュールは、前記複数のノイズ除去後の音声制御信号のそれぞれによる前記デバッグ対象車両の制御結果に基づき、前記複数のノイズ除去後の音声制御信号から制御成功の音声制御信号の数を確定するために用いられ、
前記第6処理モジュールは、前記制御成功の音声制御信号の数と前記複数のノイズ除去後の音声制御信号の数との比率を、前記複数の音声制御信号に対応する制御成功率として確定するために用いられる、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記装置はまた、出力ユニットを含み、
前記出力ユニットは、修正前のノイズ除去アルゴリズム、修正後のノイズ除去アルゴリズム、及び前記複数のノイズ除去後の音声制御信号のそれぞれによる前記デバッグ対象車両の制御結果が含まれるデバッグ報告を出力するために用いられる、請求項9-11のいずれか1項に記載の装置。
【請求項15】
デバッグ対象車両に適用されるノイズ除去アルゴリズムのデバッグ装置であって、
端末機器に複数の音声制御信号を送信するための第1送信ユニットと、
前記端末機器から予め設定された条件を満たすノイズ除去アルゴリズムを受信するための第1受信ユニットと、
前記予め設定された条件を満たすノイズ除去アルゴリズムに従ってノイズ除去処理を行うための第1処理ユニット、を含む、
デバッグ対象車両に適用されるノイズ除去アルゴリズムのデバッグ装置。
【請求項16】
前記装置はまた、第2受信ユニット、第2処理ユニット及び第2送信ユニットを含み、
前記第2受信ユニットは、前記端末機器から複数のノイズ除去後の音声制御信号を受信するために用いられ、前記複数のノイズ除去後の音声制御信号は、
前記端末機器が前記複数の音声制御信号に対してノイズ除去処理を行うことによって得られ、
前記第2処理ユニットは、前記複数のノイズ除去後の音声制御信号に基づき、デバッグ対象車両を制御し、前記複数のノイズ除去後の音声制御信号のそれぞれによる前記デバッグ対象車両の制御結果を得るために用いられ、
前記第2送信ユニットは、前記端末機器に前記複数のノイズ除去後の音声制御信号のそれぞれによる前記デバッグ対象車両の制御結果を送信するために用いられる、請求項15に記載の装置
【請求項17】
電子機器であって、
少なくとも1つのプロセッサ、及び
前記少なくとも1つのプロセッサと通信可能に接続されるメモリ、を含み、
前記メモリには前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令が記憶され、前記命令が前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されることにより、前記少なくとも1つのプロセッサに、請求項1-6のいずれか1項に記載のノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法、又は請求項7-8のいずれか1項に記載のノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法を実行させる、電子機器。
【請求項18】
コンピュータ命令を記憶した非一時的なコンピュータで読み取り可能な記憶媒体であって、前記コンピュータ命令が、コンピュータに、請求項1-6のいずれか1項に記載のノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法、又は請求項7-8のいずれか1項に記載のノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法を実行させるために用いられる、非一時的なコンピュータで読み取り可能な記憶媒体。
【請求項19】
コンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムがプロセッサで実行されるとき、請求項1-6のいずれか1項に記載のノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法、又は請求項7-8のいずれか1項に記載のノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法が実施されるコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、コンピュータ技術分野に関し、特にノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法、装置及び電子機器に関し、具体的に、音声技術分野、自動運転技術分野、知能交通技術分野に使用されることができる。
【背景技術】
【0002】
デジタル信号処理(Digital Signal Processing、DSPと略称する)ノイズ除去アルゴリズムは、主に音声信号におけるノイズ信号をノイズ除去処理し、知能車載システム又は家具システムに広く適用される。
【0003】
ノイズ除去アルゴリズムがより良いノイズ除去効果を持つことを保証するために、ノイズ除去アルゴリズムを使用する前に、ノイズ除去アルゴリズムをデバッグする必要があり、デバッグ後に得られたノイズ除去アルゴリズムがノイズ除去要件を満たすことができるようにする。
【0004】
このため、デバッグ後に得られたノイズ除去アルゴリズムがノイズ除去要件を満たすことができるように、ノイズ除去アルゴリズムのデバッグをどのように実現するかは、本願の技術者が緊急に解決すべき問題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願は、ノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法、装置及び電子機器を提供し、デバッグ後に得られたノイズ除去アルゴリズムがノイズ除去要件を満たすことができるように、ノイズ除去アルゴリズムのデバッグを実現する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の1つの態様によれば、ノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法、当該ノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法は、
デバッグ対象車両から複数の音声制御信号を取得することと、
前記複数の音声制御信号に基づき、デジタル信号処理ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータの重みを修正し、更新されたノイズ除去アルゴリズムを得ることと、
前記更新されたノイズ除去アルゴリズムを用いて、前記複数の音声制御信号に対するノイズ除去処理を行い、ノイズ除去後の音声制御信号による前記デバッグ対象車両の制御結果が予め設定された条件を満たしていない場合、ノイズ除去後の音声制御信号による前記デバッグ対象車両の制御結果が予め設定された条件を満たすまで、前記構成パラメータの重みを修正し続けることと、
前記予め設定された条件を満たすノイズ除去アルゴリズムをデバッグ対象車両に送信することと、を含むことができる。
【0007】
本願の別の態様によれば、ノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法をさらに提供し、当該ノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法は、
端末機器に複数の音声制御信号を送信することと、
前記端末機器から予め設定された条件を満たすノイズ除去アルゴリズムを受信することと、
前記予め設定された条件を満たすノイズ除去アルゴリズムに従ってノイズ除去処理を行うことと、を含むことができる。
【0008】
本願の別の態様によれば、ノイズ除去アルゴリズムのデバッグ装置をさらに提供し、当該ノイズ除去アルゴリズムのデバッグ装置は、
デバッグ対象車両から複数の音声制御信号を取得するための取得ユニットと、
前記複数の音声制御信号に基づき、デジタル信号処理ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータの重みを修正し、更新されたノイズ除去アルゴリズムを得るための第1処理ユニットと、
前記更新されたノイズ除去アルゴリズムを用いて、前記複数の音声制御信号に対するノイズ除去処理を行い、ノイズ除去後の音声制御信号による前記デバッグ対象車両の制御結果が予め設定された条件を満たしていない場合、ノイズ除去後の音声制御信号による前記デバッグ対象車両の制御結果が予め設定された条件を満たすまで、前記構成パラメータの重みを修正し続けるための第2処理ユニットと、
前記予め設定された条件を満たすノイズ除去アルゴリズムをデバッグ対象車両に送信するための送信ユニットと、を含むことができる。
【0009】
本願の別の態様によれば、ノイズ除去アルゴリズムのデバッグ装置をさらに提供し、当該ノイズ除去アルゴリズムのデバッグ装置は、
端末機器に複数の音声制御信号を送信するための第1送信ユニットと、
前記端末機器から予め設定された条件を満たすノイズ除去アルゴリズムを受信するための第1受信ユニットと、
前記予め設定された条件を満たすノイズ除去アルゴリズムに従ってノイズ除去処理を行う第1処理ユニットと、を含むことができる。
【0010】
本願の別の態様によれば、
少なくとも1つのプロセッサ、及び
前記少なくとも1つのプロセッサと通信接続されるメモリを含み、ここで、
前記メモリには前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令が記憶され、前記命令が前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されることにより、前記少なくとも1つのプロセッサに、上記第1の態様に記載のノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法又は上記第2の態様に記載のノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法を実行させる電子機器を提供する。
【0011】
本願の別の態様によれば、コンピュータ命令を記憶した非一時的なコンピュータで読み取り可能な記憶媒体を提供し、ここで、前記コンピュータ命令は、コンピュータに上記第1の態様に記載のノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法又は上記第2の態様に記載のノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法を実行させるために使用される。
【0012】
本願の別の態様によれば、コンピュータプログラムを提供し、前記コンピュータプログラムはコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記載され、電子機器の少なくとも1つのプロセッサは、前記読み取り可能な記憶媒体から前記コンピュータプログラムを読み取ることができ、前記少なくとも1つのプロセッサが前記コンピュータプログラムを実行することにより、電子機器に上記第1の態様に記載のノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法又は上記第2の態様に記載のノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法を実行させる。
【発明の効果】
【0013】
本願の技術的手段に従って、ノイズ除去アルゴリズムをデバッグするとき、端末機器は、デバッグ対象車両から複数の音声制御信号を取得し、複数の音声制御信号に基づき、デジタル信号処理ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータの重みを修正し、更新されたノイズ除去アルゴリズムを得、更新されたノイズ除去アルゴリズムを用いて複数の音声制御信号に対するノイズ除去処理を行い、ノイズ除去後の音声制御信号によるデバッグ対象車両の制御結果が予め設定された条件を満たしていない場合、ノイズ除去後の音声制御信号によるデバッグ対象車両の制御結果が予め設定された条件を満たすまで、構成パラメータの重みを修正し続け、ノイズ除去アルゴリズムのデバッグを実現し、デバッグ後に得られたノイズ除去アルゴリズムがノイズ除去要件を満たすことができ、予め設定された条件を満たすノイズ除去アルゴリズムをデバッグ対象車両に送信し、デバッグ対象車両に、予め設定された条件を満たすノイズ除去アルゴリズムに基づいてノイズ除去処理を行わせる。
【0014】
また、ノイズ除去アルゴリズムの全体的なデバッグ過程において、ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータの重みを何回も修正する必要がある場合でも、端末機器はデバッグ対象車両から音声制御信号を一度だけ取得するので、ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータを修正するごとに、テスト担当者を招集してデバッグ対象車両にオリジナル音声信号を入力する必要があるという問題を解決し、テスト効率を向上させる。
【0015】
理解すべきものとして、本部分で説明するコンテンツは、本開示の実施例の主要又は重要な特徴を特定することを意図するものではなく、本開示の範囲を制限するためにも使用されない。本開示の他の特徴は、以下の明細書によって容易に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
添付の図面は、本案をよりよく理解するために使用されており、本開示を限定するものではない。
【
図1】本願の実施例による適用シーンの概略図である。
【
図2】本願の第1実施例によるノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法のフローチャートである。
【
図3】本願の第2実施例によるノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法のフローチャートである。
【
図4】本願の第3実施例によるノイズ除去アルゴリズムのデバッグ装置の構成概略図である。
【
図5】本願の第4実施例によるノイズ除去アルゴリズムのデバッグ装置の構成概略図である。
【
図6】本願の実施例による電子機器の概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付図面を参照して本願の例示的な実施例を説明するが、本願の実施例の様々な詳細が理解を容易にするために含まれており、単なる例示的なものと考えられるべきである。したがって、当業者は、本願の範囲及び精神から逸脱することなく、本明細書に記載された実施例に様々な変更及び修正を加えることができることを理解するはずである。同様に、明確かつ簡潔にするために、以下の説明において、よく知られている機能及び構造の説明は省略されている。
【0018】
デジタル信号処理(Digital Signal Processing、DSPと略称する)ノイズ除去アルゴリズムは、主に音声信号におけるノイズ信号に対してノイズ除去処理を行い、知能車載システム又は家具システムに広く適用される。ノイズ除去アルゴリズムがより良いノイズ除去効果を持つことを保証するために、ノイズ除去アルゴリズムを使用する前に、デバッグ後に得られたノイズ除去アルゴリズムがノイズ除去要件を満たすことができるように、ノイズ除去アルゴリズムのデバッグを行う必要がある。
【0019】
デバッグ対象車両におけるノイズ除去アルゴリズムをデバッグするとき、まず複数のテスト担当者を招集して、デバッグ対象車両にオリジナル音声信号を入力し、デバッグ対象車両は、複数のテスト担当者が入力したオリジナル音声信号を受信した後、デバッグ対象車両におけるノイズ除去アルゴリズムにより、当該複数のオリジナル音声信号をノイズ除去処理して、ノイズ除去処理後の複数の音声信号を得、次に、ノイズ除去処理後の複数の音声信号をそれぞれウェイクアップ信号とし、当該複数の音声信号がデバッグ対象車両における車載端末をウェイクアップさせることができるかどうかを判断し、複数の音声信号に対応するウェイクアップ率が顧客のニーズを満たしていない場合、信号処理エンジニアはノイズ除去アルゴリズムにおける構成パラメータを修正し、更新後のノイズ除去アルゴリズムを得、そして、複数のテスト担当者を再招集して、デバッグ対象車両にオリジナル音声信号を入力し、デバッグ対象車両は、複数のテスト担当者が入力したオリジナル音声信号を受信した後、デバッグ対象車両におけるノイズ除去アルゴリズムにより、当該複数のオリジナル音声信号をノイズ除去処理して、ノイズ除去処理後の複数の音声信号を得、次に、ノイズ除去処理後の複数の音声信号をそれぞれウェイクアップ信号とし、当該複数の音声信号がデバッグ対象車両における車載端末をウェイクアップさせることができるかどうかを判断し、複数の音声信号に対応するウェイクアップ率が顧客のニーズを満たす場合、当該更新後のノイズ除去アルゴリズムをデバッグ対象車両の消除ノイズ処理操作の最終的なノイズ除去アルゴリズムとして使用し、逆に、複数の音声信号に対応するウェイクアップ率が顧客のニーズを満たしていない場合、信号処理エンジニアは更新後のノイズ除去アルゴリズムにおける構成パラメータを再度修正し、新たなノイズ除去アルゴリズムを得、そして、もう一度複数のテスト担当者を招集して、ノイズ除去処理後の複数の音声信号に対応するウェイクアップ率が顧客のニーズを満たすまでテストし、当該更新後のノイズ除去アルゴリズムをデバッグ対象車両の消除ノイズ処理操作の最終的なノイズ除去アルゴリズムとして使用する。
【0020】
上記の方法を採用すると、ノイズ除去アルゴリズムのデバッグを実現することができるが、ノイズ除去アルゴリズムのデバッグ過程において、ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータを修正するごとに、テスト担当者を招集してデバッグ対象車両にオリジナル音声信号を入力する必要があり、つまりテスト担当者を繰り返し招集する必要があり、このように、テスト効率が低いことになる。
【0021】
テスト担当者が招集された回数を低減し、テスト効率を向上させるために、ノイズ除去アルゴリズムの最初のデバッグを行う際に、テスト担当者を招集してデバッグ対象車両に一度だけ音声信号を入力し、デバッグ対象車両は、取得したテスト担当者が入力した音声信号を端末機器に送信し、端末機器にテスト担当者が入力した音声信号を受信して記憶させ、このように、後続のノイズ除去アルゴリズムのデバッグの過程において、テスト担当者が入力した音声信号に基づいてデバッグを続行することができ、ノイズ除去アルゴリズムのデバッグを実現し、さらに、ノイズ除去アルゴリズムのデバッグ過程において、ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータの重みを何回も修正する必要がある場合でも、端末機器はデバッグ対象車両から音声制御信号を一度だけ取得するので、ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータを修正するごとに、テスト担当者を招集してデバッグ対象車両にオリジナル音声信号を入力する必要があるという問題を解決し、テスト効率を向上させる。
【0022】
上記の構想に基づいて、本願の実施例は、ノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法を提供し、ノイズ除去アルゴリズムのデバッグシーンに適用でき、例示的に、
図1を参照し、
図1は本願の実施例による適用シーンの概略図である。当該ノイズ除去アルゴリズムのデバッグシステムには、デバッグ対象車両と端末機器が含まれてもよく、デバッグ対象車両は、複数の音声制御信号を取得し、取得した音声制御信号を端末機器に送信し、端末機器は、複数の音声制御信号に基づき、デジタル信号処理ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータの重みを修正し、更新されたノイズ除去アルゴリズムを得、更新されたノイズ除去アルゴリズムを用いて複数の音声制御信号に対するノイズ除去処理を行い、ノイズ除去後の音声制御信号によるデバッグ対象車両の制御結果が予め設定された条件を満たしていない場合、ノイズ除去後の音声制御信号によるデバッグ対象車両の制御結果が予め設定された条件を満たすまで、構成パラメータの重みを修正し続け、予め設定された条件を満たすノイズ除去アルゴリズムをデバッグ対象車両に送信し、デバッグ対象車両に、予め設定された条件を満たすノイズ除去アルゴリズムに基づいてノイズ除去処理を行わせる。
【0023】
ここで、音声制御信号は、デバッグ対象車両における様々な機能を制御するための音声信号であってもよい。例えば、音声制御信号は、車窓に対する音声制御信号であってもよいし、車載音楽に対する音声制御信号であってもよいし、車載地図に対する音声制御信号であってもよく、具体的には、実際の必要に応じて設定することができ、ここで、本願の実施例は具体的に限定しない。
【0024】
ここで、制御結果は、制御成功又は制御失敗を含む。理解すべきものとして、本願の実施例において、音声制御信号が車窓を閉じる音声制御信号である場合、ノイズ除去後の音声制御信号によるデバッグ対象車両の制御結果は、車窓が閉じられるかどうかであり、音声制御信号が車窓を開ける音声制御信号である場合、ノイズ除去後の音声制御信号によるデバッグ対象車両の制御結果は、車窓が開けられるかどうかであり、音声制御信号が車載音楽を開ける音声制御信号である場合、ノイズ除去後の音声制御信号によるデバッグ対象車両の制御結果は、車載音楽がウェイクアップされるかどうかであり、音声制御信号が車載音楽を閉じる音声制御信号である場合、ノイズ除去後の音声制御信号によるデバッグ対象車両の制御結果は、車載音楽がオフになっているかどうかであり、具体的には必要に応じて設定することができ、ここで、本願の実施例は、これを例として説明するだけで、これに限定されるものではない。
【0025】
上記から分かるように、本願の実施例において、ノイズ除去アルゴリズムをデバッグするとき、端末機器は、デバッグ対象車両から複数の音声制御信号を取得し、複数の音声制御信号に基づき、デジタル信号処理ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータの重みを修正し、更新されたノイズ除去アルゴリズムを得、更新されたノイズ除去アルゴリズムを用いて複数の音声制御信号に対するノイズ除去処理を行い、ノイズ除去後の音声制御信号によるデバッグ対象車両の制御結果が予め設定された条件を満たしていない場合、ノイズ除去後の音声制御信号によるデバッグ対象車両の制御結果が予め設定された条件を満たすまで、構成パラメータの重みを修正し続け、ノイズ除去アルゴリズムのデバッグを実現し、デバッグ後に得られたノイズ除去アルゴリズムがノイズ除去要件を満たすことができ、予め設定された条件を満たすノイズ除去アルゴリズムをデバッグ対象車両に送信し、デバッグ対象車両に、予め設定された条件を満たすノイズ除去アルゴリズムに基づいてノイズ除去処理を行わせる。
【0026】
なお、ノイズ除去アルゴリズムの全体的なデバッグ過程において、ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータの重みを何回も修正する必要がある場合でも、端末機器はデバッグ対象車両から音声制御信号を一度だけ取得するので、ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータを修正するごとに、テスト担当者を招集してデバッグ対象車両にオリジナル音声信号を入力する必要がある問題を解決し、テスト効率を向上させる。
【0027】
以下、具体的な実施例により、本願によるノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法を詳細に説明する。理解すべきものとして、以下のいくつかの具体的な実施例は、互いに組み合わせてもよく、同じ又は類似の概念又は過程は、いくつかの実施例で繰り返さない可能性がある。
【実施例1】
【0028】
図2は、本願の第1実施例によるノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法のフローチャートである。当該ノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法は、ソフトウェア及び/又はハードウェア装置によって実行されてもよく、例えば、当該ハードウェア装置は、端末機器又はサーバであってもよい。例示的に、
図2を参照して、当該ノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法は、以下のステップを含むことができる。
【0029】
S201において、デバッグ対象車両は、端末機器に複数の音声制御信号を送信する。
【0030】
ここで、複数の音声制御信号の数は、実際の必要に応じて設定することができ、ここで、複数の音声制御信号の数について、本願の実施例はさらに限定しない。理解すべきものとして、本願の実施例において、取得された音声制御信号の数が多いほど、当該音声制御信号に基づき、ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータを修正した後に得られたノイズ除去アルゴリズムのノイズ除去性能が良い。
【0031】
デバッグ対象車両が端末機器に複数の音声制御信号を送信する前に、デバッグ対象車両は、まず複数の音声制御信号を取得する必要がある。例示的に、デバッグ対象車両は、複数の音声制御信号を取得するとき、まず複数のテスト担当者を招集することができ、デバッグ対象車両に複数の音声制御信号を入力することにより、デバッグ対象車両の音声コレクターはテスト担当者が入力した複数の音声制御信号を収集することができ、テスト担当者が入力した複数の音声制御信号を収集するとき、ノイズ信号、例えば、風のノイズ、タイヤのノイズ、又は他のノイズなどを一括して収集する可能性があるので、デバッグ対象車両が取得した複数の音声制御信号には、ノイズ信号が含まれる可能性がある。理解すべきものとして、デバッグ対象車両が収集した複数の音声制御信号は、後続のノイズ除去アルゴリズムにおけるパラメータを修正するテストデータとすることができる。
【0032】
デバッグ対象車両は、複数の音声制御信号を取得した後、無線ネットワークを介して取得した複数の音声制御信号を端末機器に送信してもよいし、Bluetooth接続を介して取得した複数の音声制御信号を端末機器に送信してもよいし、他の方式、例えばUディスクコピーを介して、取得した複数の音声制御信号を端末機器に送信してもよく、具体的には必要に応じて設定することができ、ここで、本願の実施例は、デバッグ対象車両が無線ネットワーク又はBluetooth接続を介して取得した複数の音声制御信号を端末機器に送信できることを例として説明するが、これに限定されるものではない。
【0033】
端末機器は、デバッグ対象車両から複数の音声制御信号を取得した後、当該複数の音声制御信号を記憶し、複数の音声制御信号に基づき、デジタル信号処理ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータの重みを修正し、更新されたノイズ除去アルゴリズムを得ることができ、つまり、下記S202を実行する。
【0034】
S202において、端末機器は、複数の音声制御信号に基づき、デジタル信号処理ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータの重みを修正し、更新されたノイズ除去アルゴリズムを得る。
【0035】
複数の音声制御信号に基づき、デジタル信号処理ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータの重みを修正する場合、当該複数の音声制御信号は、テストデータとして、デジタル信号処理ノイズ除去アルゴリズムを用いて複数の音声制御信号をノイズ除去処理し、複数のノイズ除去後の音声制御信号を得、複数のノイズ除去後の音声制御信号に基づき、ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータの重みを修正し、更新後のノイズ除去アルゴリズムを得ることができる。
【0036】
更新後のノイズ除去アルゴリズムを得た後、更新後のノイズ除去アルゴリズムを最終的なノイズ除去アルゴリズムとして盲目的に使用する代わりに、複数の音声制御信号に基づき、更新されたノイズ除去アルゴリズムを再びテストする必要がある。更新されたノイズ除去アルゴリズムをテストするとき、更新されたノイズ除去アルゴリズムを用いて複数の音声制御信号に対するノイズ除去処理を行い、ノイズ除去後の音声制御信号によるデバッグ対象車両の制御結果が予め設定された条件を満たすかどうかに基づき、更新されたノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータの重みをさらに修正する必要があるかどうかを判定することができ、つまり、下記S203を実行する。
【0037】
S203において、端末機器は、更新されたノイズ除去アルゴリズムを用いて複数の音声制御信号に対するノイズ除去処理を行い、ノイズ除去後の音声制御信号によるデバッグ対象車両の制御結果が予め設定された条件を満たしていない場合、ノイズ除去後の音声制御信号によるデバッグ対象車両の制御結果が予め設定された条件を満たすまで、構成パラメータの重みを修正し続ける。
【0038】
例示的に、ノイズ除去後の音声制御信号によるデバッグ対象車両の制御結果が予め設定された条件を満たすかどうかを確定する場合、まず、複数のノイズ除去後の音声制御信号のそれぞれによるデバッグ対象車両の制御結果に基づき、複数の音声制御信号に対応する制御成功率を確定し、複数の音声制御信号に対応する制御成功率が予め設定された閾値未満であれば、デバッグ対象車両に対する制御結果が予め設定された条件を満たしていないと確定することができる。デバッグ対象車両に対する制御結果が予め設定された条件を満たしていない場合、現在のノイズ除去アルゴリズムがノイズ除去要件を満たしていないことを意味し、ノイズ除去後の音声制御信号によるデバッグ対象車両の制御結果が予め設定された条件を満たすまで、構成パラメータの重みを修正し続ける必要がある。
【0039】
複数の音声制御信号に対応する制御成功率が予め設定された閾値以上であれば、デバッグ対象車両に対する制御結果が予め設定された条件を満たすと確定する。デバッグ対象車両に対する制御結果が予め設定された条件を満たす場合、現在のノイズ除去アルゴリズムがノイズ除去要件を満たすことを意味し、さらに修正する必要がなく、当該ノイズ除去アルゴリズムを最終的なノイズ除去アルゴリズムとすることができる。ここで、予め設定された閾値は、実際の必要に応じて設定されてもよく、ここで、予め設定された閾値の値は、本願の実施例はさらに限定しない。
【0040】
例示的に、複数のノイズ除去後の音声制御信号のそれぞれによるデバッグ対象車両の制御結果に基づき、複数の音声制御信号に対応する制御成功率を確定するとき、まず、複数のノイズ除去後の音声制御信号のそれぞれによるデバッグ対象車両の制御結果に基づき、複数のノイズ除去後の音声制御信号から制御成功の音声制御信号の数を確定し、制御成功の音声制御信号の数と複数のノイズ除去後の音声制御信号の数との比率を計算し、当該比率を複数の音声制御信号に対応する制御成功率として確定する。
【0041】
複数の音声制御信号が全部車載音楽をウェイクアップさせる音声制御信号であることを例として、まず、更新後のノイズ除去アルゴリズムを用いて複数の音声制御信号を消除ノイズ処理し、複数のノイズ除去後の音声制御信号を得た後、当該複数のノイズ除去後の音声制御信号が車載音楽のウェイクアップを制御できるかどうかをそれぞれ確定し、複数のノイズ除去後の音声制御信号のうちの、車載音楽のウェイクアップを制御できる音声制御信号の数を計算し、さらに車載音楽のウェイクアップを制御できる音声制御信号の数と複数の音声制御信号の数との比率を計算し、比率を複数の音声制御信号に対応するウェイクアップ成功率として確定し、複数の音声制御信号に対応するウェイクアップ成功率が予め設定された閾値未満であれば、現在のノイズ除去アルゴリズムがノイズ除去要件を満たしていないことを意味し、計算された複数の音声制御信号に対応するウェイクアップ成功率が予め設定された閾値以上であるまで、構成パラメータの重みを修正し続ける必要がある。複数の音声制御信号に対応するウェイクアップ成功率が予め設定された閾値以上であれば、現在のノイズ除去アルゴリズムがノイズ除去要件を満たすことを意味し、さらに修正する必要がなく、当該ノイズ除去アルゴリズムを最終的なノイズ除去アルゴリズムとして用いることができる。
【0042】
構成パラメータの重みを修正することにより、予め設定された条件を満たすノイズ除去アルゴリズムを得た後、当該予め設定された条件を満たすノイズ除去アルゴリズムをデバッグ対象車両に送信し、デバッグ対象車両に予め設定された条件を満たすノイズ除去アルゴリズムに基づいてノイズ除去処理を行わせることができ、つまり、下記S204-S205を実行する。
【0043】
S204において、端末機器は、予め設定された条件を満たすノイズ除去アルゴリズムをデバッグ対象車両に送信する。
【0044】
S205において、デバッグ対象車両は、予め設定された条件を満たすノイズ除去アルゴリズムに基づいてノイズ除去処理を行う。
【0045】
予め設定された条件を満たすノイズ除去アルゴリズムを得た後、当該予め設定された条件を満たすノイズ除去アルゴリズムを最終的なノイズ除去アルゴリズムとして、当該ノイズ除去アルゴリズムを用いてノイズ除去処理を行うことができる。
【0046】
上記から分かるように、本願の実施例において、ノイズ除去アルゴリズムをデバッグするとき、端末機器は、デバッグ対象車両から複数の音声制御信号を取得し、複数の音声制御信号に基づき、デジタル信号処理ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータの重みを修正し、更新されたノイズ除去アルゴリズムを得、更新されたノイズ除去アルゴリズムを用いて複数の音声制御信号に対するノイズ除去処理を行い、ノイズ除去後の音声制御信号によるデバッグ対象車両の制御結果が予め設定された条件を満たしていない場合、ノイズ除去後の音声制御信号によるデバッグ対象車両の制御結果が予め設定された条件を満たすまで、構成パラメータの重みを修正し続け、ノイズ除去アルゴリズムのデバッグを実現し、デバッグ後に得られたノイズ除去アルゴリズムがノイズ除去要件を満たすことができ、予め設定された条件を満たすノイズ除去アルゴリズムをデバッグ対象車両に送信し、デバッグ対象車両に、予め設定された条件を満たすノイズ除去アルゴリズムに基づいてノイズ除去処理を行わせる。
【0047】
なお、ノイズ除去アルゴリズムのデバッグ過程全体において、ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータの重みを何回も修正する必要がある場合でも、端末機器はデバッグ対象車両から音声制御信号を一度だけ取得するので、ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータを修正するごとに、テスト担当者を招集してデバッグ対象車両にオリジナル音声信号を入力する必要があるという問題を解決し、テスト効率を向上させる。
【0048】
上記
図2に示す実施例に基づき、本願の実施例において、複数の音声制御信号に基づき、デジタル信号処理ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータの重みをどのように修正して、更新されたノイズ除去アルゴリズムを得ることを理解しやすくするために、以下、下記
図3に示す実施例2により、複数の音声制御信号に基づき、デジタル信号処理ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータの重みをどのように修正して、更新されたノイズ除去アルゴリズムを得ることを詳細に説明する。
【実施例2】
【0049】
図3は、本願の第2実施例によるノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法のフローチャートである。当該ノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法は同様に、ソフトウェア及び/又はハードウェア装置によって実行されてもよい。例示的に、
図3を参照して、当該ノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法は、以下のステップを含むことができる。
【0050】
S301において、端末機器は、ノイズ除去アルゴリズムに基づき、複数の音声制御信号をそれぞれノイズ除去処理し、複数のノイズ除去後の音声制御信号を得る。
【0051】
S302において、端末機器は、複数のノイズ除去後の音声制御信号をデバッグ対象車両に送信する。
【0052】
例示的に、端末機器は、複数のノイズ除去後の音声制御信号をデバッグ対象車両に送信するとき、無線ネットワークを介して複数のノイズ除去後の音声制御信号をデバッグ対象車両に送信してもよいし、Bluetooth接続を介して複数のノイズ除去後の音声制御信号をデバッグ対象車両に送信してもよいし、他の方式、例えばUディスクコピーを介して送信してもよく、具体的には実際の必要に応じて設定することができ、ここで、本願の実施例は、デバッグ対象車両が無線ネットワーク又はBluetooth接続を介して複数のノイズ除去後の音声制御信号をデバッグ対象車両に送信できることを例として説明するが、これに限定されるものではない。
【0053】
S303において、デバッグ対象車両は、複数のノイズ除去後の音声制御信号に基づいてデバッグ対象車両を制御し、複数のノイズ除去後の音声制御信号のそれぞれによるデバッグ対象車両の制御結果を得る。
【0054】
ここで、制御結果は、制御成功又は制御失敗を含む。
【0055】
デバッグ対象車両は、端末機器によって送信した複数のノイズ除去後の音声制御信号を受信した後、複数のノイズ除去後の音声制御信号に基づいてデバッグ対象車両を制御して、各ノイズ除去後の音声制御信号によるデバッグ対象車両の制御結果を統計し、統計された複数のノイズ除去後の音声制御信号のそれぞれによるデバッグ対象車両の制御結果を端末機器に送信する。
【0056】
S304において、デバッグ対象車両は、端末機器に複数のノイズ除去後の音声制御信号のそれぞれによるデバッグ対象車両の制御結果を送信する。
【0057】
例示的に、デバッグ対象車両は、端末機器に複数のノイズ除去後の音声制御信号のそれぞれによるデバッグ対象車両の制御結果を送信するとき、無線ネットワークを介して複数のノイズ除去後の音声制御信号のそれぞれによるデバッグ対象車両の制御結果を端末機器に送信してもよいし、Bluetooth接続を介して複数のノイズ除去後の音声制御信号のそれぞれによるデバッグ対象車両の制御結果を端末機器に送信してもよいし、他の方式、例えばUディスクコピーを介して送信してもよく、具体的には実際の必要に応じて設定することができ、ここで、本願の実施例は、デバッグ対象車両が無線ネットワーク又はBluetooth接続を介して、複数のノイズ除去後の音声制御信号のそれぞれによるデバッグ対象車両の制御結果を端末機器に送信できることを例として説明するが、これに限定されるものではない。
【0058】
S305において、端末機器は、複数のノイズ除去後の音声制御信号のそれぞれによるデバッグ対象車両の制御結果に基づき、ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータの重みを修正し、更新されたノイズ除去アルゴリズムを得る。
【0059】
例示的に、端末機器は、複数のノイズ除去後の音声制御信号のそれぞれによるデバッグ対象車両の制御結果に基づき、ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータの重みを修正するとき、まず、複数のノイズ除去後の音声制御信号のそれぞれによるデバッグ対象車両の制御結果に基づき、複数のノイズ除去後の音声制御信号から制御失敗の音声制御信号を確定し、制御失敗の音声制御信号に基づき、ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータの重みを修正する。例えば、制御失敗の音声制御信号には風のノイズが含まれば、ノイズ除去アルゴリズムの風のノイズに対応する構成パラメータの重みを修正し、制御失敗の音声制御信号にはタイヤのノイズが含まれば、ノイズ除去アルゴリズムのタイヤのノイズに対応する構成パラメータの重みを修正し、又は、制御失敗の音声制御信号には他の自動車のクラクション音が含まれば、ノイズ除去アルゴリズムのクラクション音に対応する構成パラメータの重みを修正し、これにより、更新されたノイズ除去アルゴリズムを得る。
【0060】
理解すべきものとして、制御失敗の音声制御信号に基づき、ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータの一部の重みを修正した後、ノイズ除去アルゴリズム全体に影響を及ぼし、他の構成パラメータの重みに問題が発生する可能性があるため、制御失敗の音声制御信号に基づき、ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータの重みを修正し、更新されたノイズ除去アルゴリズムを得た後、当該更新されたノイズ除去アルゴリズムをそのまま最終的に使用されるノイズ除去アルゴリズムとして直接確定する代わりに、更新されたノイズ除去アルゴリズムを用いて複数の音声制御信号に対するノイズ除去処理を行う必要があり、ノイズ除去後の音声制御信号によるデバッグ対象車両の制御結果が予め設定された条件を満たしていない場合、ノイズ除去後の音声制御信号によるデバッグ対象車両の制御結果が予め設定された条件を満たすまで、構成パラメータの重みを修正し続ける。
【0061】
本願の実施例において、ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータの重みをデバッグするごとに、対応するデバッグ報告を出力することができる。例示的に、デバッグ報告には、修正前のノイズ除去アルゴリズム、修正後のノイズ除去アルゴリズム、及び複数のノイズ除去後の音声制御信号のそれぞれによるデバッグ対象車両の制御結果が含まれる。デバッグ報告を出力することにより、デバッグ担当者は、リアルタイムで毎回の修正状況を確認することができ、その後の修正のために参照基準を提供することができ、デバッグ担当者が後続でノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータの重みに対して修正を行うことに役立つ。
【0062】
上記から分かるように、複数の音声制御信号に基づき、デジタル信号処理ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータの重みを修正する場合、端末機器は、ノイズ除去アルゴリズムに基づき、複数の音声制御信号をそれぞれノイズ除去処理し、複数のノイズ除去後の音声制御信号を得、複数のノイズ除去後の音声制御信号をデバッグ対象車両に送信し、デバッグ対象車両は、複数のノイズ除去後の音声制御信号に基づいてデバッグ対象車両を制御し、複数のノイズ除去後の音声制御信号のそれぞれによるデバッグ対象車両の制御結果を得、当該複数のノイズ除去後の音声制御信号のそれぞれによるデバッグ対象車両の制御結果を端末機器に送信し、端末機器は、複数のノイズ除去後の音声制御信号のそれぞれによるデバッグ対象車両の制御結果に基づき、ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータの重みを修正し、更新されたノイズ除去アルゴリズムを得、ノイズ除去アルゴリズムのデバッグを実現し、ノイズ除去アルゴリズムのデバッグ過程全体において、ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータの重みを何回も修正する必要がある場合でも、端末機器はデバッグ対象車両から音声制御信号を一度だけ取得するので、ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータを修正するごとに、テスト担当者を招集してデバッグ対象車両にオリジナル音声信号を入力する必要があるという問題を解決し、テスト効率を向上させる。
【実施例3】
【0063】
図4は、本願の第3実施例によるノイズ除去アルゴリズムのデバッグ装置40の構成概略図である。例示的に、
図4を参照して、当該ノイズ除去アルゴリズムのデバッグ装置40は、
デバッグ対象車両から複数の音声制御信号を取得するための取得ユニット401と、
複数の音声制御信号に基づき、デジタル信号処理ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータの重みを修正し、更新されたノイズ除去アルゴリズムを得るための第1処理ユニット402と、
更新されたノイズ除去アルゴリズムを用いて複数の音声制御信号に対するノイズ除去処理を行い、ノイズ除去後の音声制御信号によるデバッグ対象車両の制御結果が予め設定された条件を満たしていない場合、ノイズ除去後の音声制御信号によるデバッグ対象車両の制御結果が予め設定された条件を満たすまで、構成パラメータの重みを修正し続けるための第2処理ユニット403と、
予め設定された条件を満たすノイズ除去アルゴリズムをデバッグ対象車両に送信するための送信ユニット404と、を含むことができる。
【0064】
選択的に、第1処理ユニット402は、第1処理モジュール、第2処理モジュール、第3処理モジュール及び第4処理モジュールを含む。
【0065】
第1処理モジュールは、ノイズ除去アルゴリズムに従って、複数の音声制御信号をそれぞれノイズ除去処理し、複数のノイズ除去後の音声制御信号を得るために用いられる。
【0066】
第2処理モジュールは、複数のノイズ除去後の音声制御信号をデバッグ対象車両に送信するために用いられる。
【0067】
第3処理モジュールは、デバッグ対象車両から複数のノイズ除去後の音声制御信号のそれぞれによるデバッグ対象車両の制御結果を取得するために用いられる。
【0068】
第4処理モジュールは、複数のノイズ除去後の音声制御信号のそれぞれによるデバッグ対象車両の制御結果に基づき、ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータの重みを修正し、更新されたノイズ除去アルゴリズムを得るために用いられる。
【0069】
選択的に、第4処理モジュールは、第1処理サブモジュールと第2処理サブモジュールを含む。
【0070】
第1処理サブモジュールは、複数のノイズ除去後の音声制御信号のそれぞれによるデバッグ対象車両の制御結果に基づき、複数のノイズ除去後の音声制御信号から制御失敗の音声制御信号を確定するために用いられる。
【0071】
第2処理サブモジュールは、制御失敗の音声制御信号に基づき、ノイズ除去アルゴリズムの構成パラメータの重みを修正し、更新されたノイズ除去アルゴリズムを得るために用いられる。
【0072】
選択的に、当該ノイズ除去アルゴリズムのデバッグ装置40はまた、第3処理ユニット405と第4処理ユニット406を含む。
【0073】
第3処理ユニットは、複数のノイズ除去後の音声制御信号のそれぞれによるデバッグ対象車両の制御結果に基づき、複数の音声制御信号に対応する制御成功率を確定するために用いられる。
【0074】
第4処理ユニット406は、複数の音声制御信号に対応する制御成功率が予め設定された閾値未満であれば、デバッグ対象車両に対する制御結果が予め設定された条件を満たしていないと確定し、複数の音声制御信号に対応する制御成功率が予め設定された閾値以上であれば、デバッグ対象車両に対する制御結果が予め設定された条件を満たすと確定するために用いられる。
【0075】
選択的に、第3処理ユニットは、第5処理モジュールと第6処理モジュールを含む。
【0076】
第5処理モジュールは、複数のノイズ除去後の音声制御信号のそれぞれによるデバッグ対象車両の制御結果に基づき、複数のノイズ除去後の音声制御信号から制御成功の音声制御信号の数を確定するために用いられる。
【0077】
第6処理モジュールは、制御成功の音声制御信号の数と複数のノイズ除去後の音声制御信号の数との比率を、複数の音声制御信号に対応する制御成功率として確定するために用いられる。
【0078】
選択的に、当該ノイズ除去アルゴリズムのデバッグ装置40はまた、出力ユニット407を含む。
【0079】
出力ユニット407は、修正前のノイズ除去アルゴリズム、修正後のノイズ除去アルゴリズム、及び複数のノイズ除去後の音声制御信号のそれぞれによるデバッグ対象車両の制御結果が含まれるデバッグ報告を出力するために用いられる。
【0080】
本願の実施例によるノイズ除去アルゴリズムのデバッグ装置は、上記任意の実施例における端末機器側のノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法の技術的手段を実行することができ、その実現原理及び有益な効果は、端末機器側のノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法の実現原理及び有益な効果と類似し、端末機器側のノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法の実現原理及び有益な効果を参照してもよく、ここでは繰り返さない。
【実施例4】
【0081】
図5は、本願の第4実施例によるノイズ除去アルゴリズムのデバッグ装置の構成概略図である。例示的に、
図5を参照して、当該ノイズ除去アルゴリズムのデバッグ装置は、
端末機器に複数の音声制御信号を送信するための第1送信ユニット501と、
端末機器から予め設定された条件を満たすノイズ除去アルゴリズムを受信するための第1受信ユニット502と、
予め設定された条件を満たすノイズ除去アルゴリズムに基づき、ノイズ除去処理を行うための第1処理ユニット503と、を含むことができる。
【0082】
選択的に、当該ノイズ除去アルゴリズムのデバッグ装置はまた、第2受信ユニット504、第2処理ユニット505及び第2送信ユニット506を含む。
【0083】
第2受信ユニット504は、端末機器から複数のノイズ除去後の音声制御信号を受信するために用いられる。ここで、複数のノイズ除去後の音声制御信号は、複数の音声制御信号に対してノイズ除去処理を行うことによって得られた。
【0084】
第2処理ユニット505は、複数のノイズ除去後の音声制御信号に基づいてデバッグ対象車両を制御し、複数のノイズ除去後の音声制御信号のそれぞれによるデバッグ対象車両の制御結果を得るために用いられる。
【0085】
第2送信ユニット506は、端末機器に複数のノイズ除去後の音声制御信号のそれぞれによるデバッグ対象車両の制御結果を送信するために用いられる。
【0086】
本願の実施例によるノイズ除去アルゴリズムのデバッグ装置は、上記任意の実施例におけるデバッグ対象車両側のノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法の技術的手段を実行することができ、その実現原理及び有益な効果は、デバッグ対象車両側のノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法の実現原理及び有益な効果と類似し、デバッグ対象車両側のノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法の実現原理及び有益な効果を参照してもよく、ここでは繰り返さない。
【0087】
本願の実施例はまた、コンピュータプログラムを提供し、前記コンピュータプログラムはコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶され、電子機器の少なくとも1つのプロセッサは前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体から前記コンピュータプログラムを読み取ることができ、前記少なくとも1つのプロセッサは、上記任意の実施例に記載のノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法の技術的手段を実行し、その実現原理及び有益な効果は、デバッグ対象車両側のノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法の実現原理及び有益な効果と類似し、デバッグ対象車両側のノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法の実現原理及び有益な効果を参照してもよく、ここでは繰り返さない。
【0088】
本願の実施例によれば、本願はまた、電子機器と読み取り可能な記憶媒体を提供する。
【0089】
図6は、本願の実施例による電子機器600の概略ブロック図である。電子機器は、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ワークステーション、パーソナルデジタルアシスタント、サーバ、ブレードサーバ、メインフレームコンピュータ、及び他の適切なコンピュータなど、さまざまな形式のデジタルコンピュータを表すことを目的としている。電子機器は、パーソナルデジタル処理、セルラー電話、スマートフォン、ウェアラブル機器及び他の類似のコンピューティング装置など、さまざまな形式のモバイル装置を表してもよい。本明細書に示す部品、それらの接続及び関係、及びそれらの機能は、単なる例であり、本明細書で記載及び/又は要求される本願の実施を制限することを意図しない。
【0090】
図6に示すように、電子機器600は、計算ユニット601を含み、読み取り専用メモリ(ROM)602に記憶されるコンピュータプログラム又は記憶ユニット608からランダムアクセスメモリ(RAM)603にロードされたコンピュータプログラムに従って、様々な適切な動作と処理を実行することができる。RAM603には、機器600の動作のために必要な各種プログラムとデータが記憶されてもよい。計算ユニット601、ROM602及びRAM603は、バス604を介して互いに接続される。入力/出力(I/O)インターフェース605もバス604に接続される。
【0091】
機器600における複数の部品はI/Oインターフェース605に接続され、前記部品は、キーボードやマウスなどの入力ユニット606、各種のディスプレイやスピーカなどの出力ユニット607、磁気ディスクや光ディスクなどの記憶ユニット608、及びネットワークカード、モデム、無線通信トランシーバなどの通信ユニット609、を含む。通信ユニット609は、機器600がインターネットなどのコンピュータネットワーク及び/又は様々な電気通信ネットワークを介して、他の機器と情報/データを交換することを可能にする。
【0092】
計算ユニット601は、処理及び計算能力を有する様々な汎用及び/又は専用処理コンポーネントであってもよい。計算ユニット601のいくつかの例は、中央処理ユニット(CPU)、グラフィック処理ユニット(GPU)、様々な専用の人工知能(AI)計算チップ、様々な機械学習モデルアルゴリズムを運行する計算ユニット、デジタル信号プロセッサ(DSP)、及び任意の適切なプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラなどを含む。計算ユニット601は、以上で説明された様々な方法と処理、例えばノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法を実行する。例えば、いくつかの実施例において、ノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法は、コンピュータソフトウェアプログラムとして実施されてもよく、機械読み取り可能な媒体、例えば記憶ユニット608に有形的に含まれる。いくつかの実施例において、コンピュータプログラムの一部又は全部は、ROM602及び/又は通信ユニット609を介して機器600にロード及び/又はインストールされてもよい。コンピュータプログラムがRAM603にロードされて計算ユニット601によって実行される場合、以上で説明されたノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法の1つ又は複数のステップを実行することができる。選択的に、他の実施例において、計算ユニット601は、他の任意の適切な方式(例えば、ファームウェアを介して)により、ノイズ除去アルゴリズムのデバッグ方法を実行するように構成されてもよい。
【0093】
本明細書で説明するシステム及び技術の様々な実施形態は、デジタル電子回路システム、集積回路システム、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(FPGA)、専用集積回路(ASIC)、専用標準製品(ASSP)、チップシステムのシステム(SOC)、負荷プログラマブル論理機器(CPLD)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、及び/又はそれらの組み合わせで実施されることができる。これらの様々な実施形態は、以下のことを含むことができ、1つ又は複数のコンピュータプログラムで実施され、当該1つ又は複数コンピュータプログラムが、少なくとも1つのプログラム可能なプロセッサを含むプログラム可能なシステム上で実行及び/又は解釈されることができ、当該プログラム可能なプロセッサが、専用又は汎用プログラム可能なプロセッサであってもよく、記憶システム、少なくとも1つの入力装置、及び少なくとも1つの出力装置からデータ及び命令を受信し、データ及び命令を当該記憶システム、当該少なくとも1つの入力装置、及び当該少なくとも1つの出力装置に送信することができる。
【0094】
本願の方法を実施するためのプログラムコードは、1つ又は複数のプログラミング言語の任意の組合せを用いて作成することができる。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ又はコントローラに提供されることができ、その結果、プログラムコードがプロセッサ又はコントローラによって実行されると、フローチャート及び/又はブロック図に規定された機能/動作が実施される。プログラムコードは完全に機械で実行されてもよいし、部分的に機械で実行されてもよいし、独立したソフトウェアパッケージとして部分的に機械で実行され、且つ部分的にリモート機械で実行されてもよいし、完全にリモート機械又はサーバで実行されてもよい。
【0095】
本明細書において、機械読み取り可能な媒体は、有形の媒体であってもよく、命令実行システム、装置又は機械の使用のためのプログラム、又は命令実行システム、装置又は機器と組み合わせて使用するためのプログラムを含む又は記憶することができる。機械読み取り可能な媒体は、機械読み取り可能な信号媒体又は機械読み取り可能な記憶媒体であってもよい。機械読み取り可能な媒体は、電子的、磁気的、光学的、電磁的、赤外線の、又は半導体システム、装置又は機器、又は上記の任意の適切な組み合わせを含むことができるが、これらに限定されない。機械読み取り可能な記憶媒体のより具体的な例は、1つ又は複数の線に基づく電気的接続、携帯型コンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、光学記憶機器、磁気記憶機器、又は上記の任意の適切な組み合わせを含むことができる。
【0096】
ユーザとの対話を提供するために、ここで説明するシステム及び技術をコンピュータに実施することができ、当該コンピュータは、ユーザに情報を表示するための表示装置(例えば、CRT(陰極線管)又はLCD(液晶ディスプレイ)モニタ)、及びユーザがコンピュータに入力を提供できるキーボード及びポインティングデバイス(例えば、マウス又はトラックボール)を有する。他のタイプの装置は、さらにユーザとの対話を提供するために使用されてもよく、例えば、ユーザに提供されるフィードバックが、任意の形式の感覚フィードバック(例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、又は触覚フィードバック)であってもよく、任意の形式(音響入力、音声入力、又は触覚入力を含む)を使用して、ユーザからの入力を受信してもよい。
【0097】
本明細書で説明するシステム及び技術は、バックエンド部品を含む計算システム(例えば、データサーバとして)、又はミドルウェア部品を含む計算システム(例えば、応用サーバ)、又はフロントエンド部品を含む計算システム(例えば、グラフィカルユーザインターフェース又はWebブラウザを備えたユーザコンピュータ、ユーザが、当該グラフィカルユーザインターフェース又は当該Webブラウザを通じて本明細書で説明するシステム及び技術の実施形態と対話できる)、又はこのようなバックエンド部品、ミドルウェア部品、又はフロントエンド部品の任意の組合せを含む計算システムに実施されてもよい。任意の形式又は媒体のデジタルデータ通信(例えば、通信ネットワーク)を通じて、システムの部品を相互に接続してもよい。通信ネットワークの例は、ローカルネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)及びインターネットを含む。
【0098】
コンピュータシステムは、クライアント及びサーバを含んでもよい。通常、クライアント及びサーバは、互いに離れており、通信ネットワークを介して相互作用する。クライアントとサーバ間の関係は、対応するコンピューター上で実行され、互いにクライアント-サーバ関係を持つコンピュータープログラムによって生成される。サーバは、クラウドサーバであってもよく、クラウド計算サーバ又はクラウドホストとも呼ばれ、クラウド計算サービスシステムにおける1つのホスト製品であり、従来の物理ホストと仮想専用サーバ(Virtual Private Serve、VPSと略称する)に存在する管理の
難度が高く、業務拡張性が弱いなどの欠陥を解決するようにする。サーバは、分散システムのサーバ、又はブロックチェーンを組み込んだサーバであってもよい。
【0099】
理解すべきものとして、以上のような様々な形態のフローを使用して、ステップの順序を変更、追加、又は削除してもよい。例えば、本願に記載された各ステップは、本願に開示された技術の解決手段の所望の結果が達成され得る限り、並列、順次、又は異なる順序で実行されてもよく、本明細書は、ここで限定しない。
【0100】
上記の具体的な実施形態は、本願の保護範囲に対する制限を構成しない。当業者は、設計要件及び他の要素によって、様々な修正、組み合わせ、サブ組み合わせ、及び置換を行うことができることを理解すべきである。本願の精神と原則の範囲内で行われた修正、等価置換、及び改善などは、いずれも本願の保護範囲に含まれるべきである。