(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-11
(45)【発行日】2023-07-20
(54)【発明の名称】支持ユニット及び基板処理装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/3065 20060101AFI20230712BHJP
H01L 21/205 20060101ALI20230712BHJP
H01L 21/683 20060101ALI20230712BHJP
H05H 1/46 20060101ALN20230712BHJP
【FI】
H01L21/302 101G
H01L21/205
H01L21/68 R
H05H1/46 A
(21)【出願番号】P 2021199463
(22)【出願日】2021-12-08
【審査請求日】2021-12-08
(31)【優先権主張番号】10-2020-0178366
(32)【優先日】2020-12-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】518162784
【氏名又は名称】セメス カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ソン,ヒュンキュ
(72)【発明者】
【氏名】アン,ジョン-ファン
(72)【発明者】
【氏名】チョ,ジェ ヒュン
(72)【発明者】
【氏名】バエ,ミン ケウン
(72)【発明者】
【氏名】ガルスチャン,オグセン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ドン スク
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヒョン ギュ
(72)【発明者】
【氏名】リー,ワン ソク
(72)【発明者】
【氏名】キム,サン ジェ
【審査官】加藤 芳健
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-228526(JP,A)
【文献】特開2012-015514(JP,A)
【文献】特開2012-186224(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/3065
H01L 21/205
H01L 21/683
H05H 1/46
C23C 16/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラズマを利用して基板を処理する装置が有し、基板を支持する支持ユニットにおいて、
高周波電源と連結される電力供給ロードと、
前記電力供給ロードから電力が伝達される電極板と、
上部から見る時、前記電極板を囲むように提供され、接地されるグラウンドリングと、
前記グラウンドリングを上下方向に移動させる昇降部材と、
を含む支持ユニット。
【請求項2】
前記ユニットは、
上部から見る時、前記グラウンドリングと前記電極板との間に配置される絶縁部材をさらに含む請求項
1に記載の支持ユニット。
【請求項3】
前記グラウンドリングの上端には、
前記グラウンドリングと異なる素材で提供されるリング部材が提供される請求項
2に記載の支持ユニット。
【請求項4】
前記リング部材は、
クォーツ(Quartz)を含む素材で提供される請求項
3に記載の支持ユニット。
【請求項5】
前記リング部材の上面は、
前記基板の中心に向かう方向に上向傾いた請求項
3に記載の支持ユニット。
【請求項6】
前記絶縁部材の上部には、
第1リングと、
上部から見る時、前記第1リングを囲むように提供される第2リングが配置される請求項
5に記載の支持ユニット。
【請求項7】
前記第2リングは、
前記リング部材と互いに同一な素材で提供される請求項
6に記載の支持ユニット。
【請求項8】
前記第2リング、そして前記リング部材は、クォーツ(Quartz)を含む素材で提供される請求項
7に記載の支持ユニット。
【請求項9】
前記グラウンドリングは、
金属を含む素材で提供される請求項1乃至請求項
8のいずれかの一項に記載の支持ユニット。
【請求項10】
基板を処理する装置において、
処理空間を有するチャンバーと、
前記処理空間で基板を支持する支持ユニットと、
前記処理空間にプラズマ状態に励起される工程ガスを供給するガス供給ユニットと、を含み、
前記支持ユニットは、
高周波電源と連結される電力供給ロードと、
前記電力供給ロードから電力が伝達される電極板と、
上部から見る時、前記電極板を囲むように提供され、接地されるグラウンドリングと、
を含
み、
前記装置は、
前記支持ユニットと前記チャンバーの内壁との間に配置され、少なくとも1つ以上の通孔、そして前記グラウンドリングが挿入される移動ホールが形成されたバッフルをさらに含む
基板処理装置。
【請求項11】
前記移動ホールに挿入された前記グラウンドリングと前記バッフルとの間には、
絶縁体が配置される請求項
10に記載の基板処理装置。
【請求項12】
前記支持ユニットは、
前記グラウンドリングを上下方向に移動させる昇降部材をさらに含む請求項
10乃至請求項
11のいずれかの一項に記載の基板処理装置。
【請求項13】
前記装置は、
制御器をさらに含み、
前記制御器は、
前記支持ユニットに支持された基板の縁領域に対する処理効率を高めようとする場合、前記グラウンドリングを上昇させるように前記昇降部材を制御する請求項
12に記載の基板処理装置。
【請求項14】
前記装置は、
制御器をさらに含み、
前記制御器は、
前記支持ユニットに支持された基板の中央領域に対する処理効率を高めようとする場合、前記グラウンドリングを下降させるように前記昇降部材を制御する請求項
12に記載の基板処理装置。
【請求項15】
基板を処理する装置において、
処理空間を有するチャンバーと、
前記処理空間で基板を支持する支持ユニットと、
前記処理空間にプラズマ状態に励起される工程ガスを供給するガス供給ユニットと、
前記支持ユニットと前記チャンバーの内壁との間に配置されるバッフルと、を含み、
前記支持ユニットは、
高周波電源と連結される電極板と、
上部から見る時、前記電極板を囲むように提供され、前記バッフルと電気的に連結され、前記バッフルに形成された移動ホールに挿入されて上下方向に移動可能なグラウンドリングと、
前記グラウンドリングと前記電極板との間に配置される絶縁部材を含む基板処理装置。
【請求項16】
前記移動ホールに挿入された前記グラウンドリングと前記バッフルとの間には、
絶縁体が配置される請求項
15に記載の基板処理装置。
【請求項17】
前記支持ユニットは、
前記グラウンドリングを上下方向に移動させて、前記グラウンドリングが前記処理空間に露出される面積を変更させる昇降部材をさらに含む請求項
15又は請求項
16に記載の基板処理装置。
【請求項18】
前記装置は、
制御器をさらに含み、
前記制御器は、
前記支持ユニットに支持された基板の縁領域に対する処理効率を高めようとする場合、前記グラウンドリングを上昇させ、
前記支持ユニットに支持された基板の中央領域に対する処理効率を高めようとする場合、前記グラウンドリングを下降させるように前記昇降部材を制御する請求項
17に記載の基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は支持ユニット及び基板処理装置に関り、より詳細にはプラズマを利用して基板を処理する装置が有する支持ユニット、そしてプラズマを利用して基板を処理する基板処理装置に係る。
【背景技術】
【0002】
プラズマは非常に高い温度や、強い電界或いは高周波電磁界(RF Electromagnetic Fields)によって生成され、イオンや電子、ラジカル等で成されたイオン化されたガス状態を言う。半導体素子製造工程はプラズマを利用して蝕刻、アッシング工程等を含むことができる。プラズマを利用してウエハ等の基板を処理する工程はプラズマに含有されたイオン及びラジカル粒子がウエハと衝突することによって遂行される。プラズマを利用して基板を処理する工程が適切に遂行されるためには、発生されたプラズマが基板に均一に伝達されることが重要である。プラズマが基板に均一に伝達されない場合、基板処理の均一性(Uniformity)が悪化する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】韓国特許公開第10-2011-0124788号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の一目的は基板を効率的に処理することができる支持ユニット及び基板処理装置を提供することにある。
【0005】
また、本発明の一目的は基板処理の均一性(Uniformity)を改善することができる支持ユニット及び基板処理装置を提供することにある。
【0006】
また、本発明の一目的はチャンバー内で発生されたプラズマの流動を制御することができる因子を提供する支持ユニット及び基板処理装置を提供することにある。
【0007】
また、本発明の一目的は基板に伝達されるプラズマ均一性(Plasma Uniformity)を制御することができる支持ユニット及び基板処理装置を提供することにある。
本発明の目的はここに制限されなく、言及されないその他の目的は下の記載から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解されるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明はプラズマを利用して基板を処理する装置が有し、基板を支持する支持ユニットを提供する。支持ユニットは、高周波電源と連結される電力供給ロードと、前記電力供給ロードから電力が伝達される電極板と、上部から見る時、前記電極板を囲むように提供され、接地されるグラウンドリングと、を含むことができる。
【0009】
一実施形態によれば、前記ユニットは、前記グラウンドリングを上下方向に移動させる昇降部材をさらに含むことができる。
【0010】
一実施形態によれば、前記ユニットは、前記グラウンドリングと前記電極板との間に配置される絶縁部材をさらに含むことができる。
【0011】
一実施形態によれば、前記グラウンドリングの上端には、前記グラウンドリングと異なる素材で提供されるリング部材が提供されることができる。
【0012】
一実施形態によれば、前記リング部材は、クォーツ(Quartz)を含む素材で提供されることができる。
【0013】
一実施形態によれば、前記リング部材の上面は、前記基板の中心に向かう方向に上向きに傾けることができる。
【0014】
一実施形態によれば、前記絶縁部材の上部には、第1リングと、前記第1リングを囲むように提供される第2リングが配置されることができる。
【0015】
一実施形態によれば、前記第2リングは、前記リング部材と互いに同一な素材で提供されることができる。
【0016】
一実施形態によれば、前記第2リング、そして前記リング部材はクォーツ(Quartz)を含む素材で提供されることができる。
【0017】
一実施形態によれば、前記グラウンドリングは、金属を含む素材で提供されることができる。
【0018】
また、本発明は基板を処理する装置を提供する。基板処理装置は、処理空間を有するチャンバーと、前記処理空間で基板を支持する支持ユニットと、前記処理空間にプラズマ状態に励起される工程ガスを供給するガス供給ユニットと、を含み、前記支持ユニットは、高周波電源と連結される電力供給ロードと、前記電力供給ロードから電力が伝達される電極板と、上部から見る時、前記電極板を囲むように提供され、接地されるグラウンドリングと、を含むことができる。
【0019】
一実施形態によれば、前記装置は、前記支持ユニットと前記チャンバーの内壁との間に配置され、少なくとも1つ以上の通孔、そして前記グラウンドリングが挿入される移動ホールが形成されたバッフルをさらに含むことができる。
【0020】
一実施形態によれば、前記移動ホールに挿入された前記グラウンドリングと前記バッフルとの間には、絶縁体が配置されることができる。
【0021】
一実施形態によれば、前記ユニットは、前記グラウンドリングを上下方向に移動させる昇降部材をさらに含むことができる。
【0022】
一実施形態によれば、前記装置は、制御器をさらに含み、前記制御器は、前記支持ユニットに支持された基板の縁領域に対する処理効率を高めようとする場合、前記グラウンドリングを上昇させるように前記昇降部材を制御することができる。
【0023】
一実施形態によれば、前記装置は、制御器をさらに含み、前記制御器は、前記支持ユニットに支持された基板の中央領域に対する処理効率を高めようとする場合、前記グラウンドリングを下降させるように前記昇降部材を制御することができる。
【0024】
また、本発明は基板を処理する装置を提供する。処理空間を有するチャンバーと、前記処理空間で基板を支持する支持ユニットと、前記処理空間にプラズマ状態に励起される工程ガスを供給するガス供給ユニットと、前記支持ユニットと前記チャンバーの内壁との間に配置されるバッフルと、を含み、前記支持ユニットは、高周波電源と連結される電極板と、上部から見る時、前記電極板を囲むように提供され、前記バッフルと電気的に連結され、前記バッフルに形成された移動ホールに挿入されて上下方向に移動可能なグラウンドリングと、前記グラウンドリングと前記電極板との間に配置される絶縁部材と、を含むことができる。
【0025】
一実施形態によれば、前記移動ホールに挿入された前記グラウンドリングと前記バッフルとの間には、絶縁体が配置されることができる。
【0026】
一実施形態によれば、前記支持ユニットは、前記グラウンドリングを上下方向に移動させて、前記グラウンドリングが前記処理空間に露出される面積を変更させる昇降部材をさらに含むことができる。
【0027】
一実施形態によれば、前記装置は、制御器をさらに含み、前記制御器は、前記支持ユニットに支持された基板の縁領域に対する処理効率を高めようとする場合、前記グラウンドリングを上昇させ、前記支持ユニットに支持された基板の中央領域に対する処理効率を高めようとする場合、前記グラウンドリングを下降させるように前記昇降部材を制御することができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明の一実施形態によれば、基板を効率的に処理することができる。
【0029】
また、本発明の一実施形態によれば、基板処理の均一性(Uniformity)を改善することができる。
【0030】
また、本発明の一実施形態によれば、チャンバー内で発生されたプラズマの流動を制御することができる因子を提供することができる。
【0031】
また、本発明の一実施形態によれば、基板に伝達されるプラズマ均一性(Plasma Uniformity)を制御することができる。
【0032】
本発明の効果が上述した効果によって限定されることではなく、言及されない効果は本明細書及び添付された図面から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】本発明の一実施形態による基板処理装置を示す図面である。
【
図2】
図1の支持ユニットの一部分を拡大して示す図面である。
【
図3】
図1のグラウンドリングが移動して、グラウンドリングが第1高さに位置した場合、基板の周辺領域でのプラズマ流動を示す図面である。
【
図4】
図1のグラウンドリングが移動して、グラウンドリングが第2高さに位置した場合、基板の周辺領域でのプラズマ流動を示す図面である。
【
図5】本発明の他の実施形態に係る基板処理装置を示す図面である。
【
図6】
図5の支持ユニットの一部分を拡大して示す図面である。
【
図7】
図5のグラウンドリングが移動して、グラウンドリングが第1高さに位置した場合、基板の周辺領域でのプラズマ流動を示す図面である。
【
図8】
図5のグラウンドリングが移動して、グラウンドリングが第2高さに位置した場合、基板の周辺領域でのプラズマ流動を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下では添付した図面を参考として本発明の実施形態に対して本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。しかし、本発明は様々な異なる形態に具現されることができ、ここで説明する実施形態に限定されない。また、本発明の望ましい実施形態を詳細に説明することにおいて、関連された公知機能又は構成に対する具体的な説明が本発明の要旨を不必要に曖昧にすることができていると判断される場合にはその詳細な説明を省略する。また、類似な機能及び作用をする部分に対しては図面の全体に亘って同一な符号を使用する。
【0035】
ある構成要素を‘含む’ということは、特別に反対になる記載がない限り、他の構成要素を除外することではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。具体的に、“含む”又は“有する”等の用語は明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、又はこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとすることがであり、1つ又はそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品、又はこれらを組み合わせたものの存在又は付加可能性を予め排除しないことと理解されなければならない。
【0036】
単数の表現は文脈の上に明確に異なりに表現しない限り、複数の表現を含む。また、図面で要素の形状及びサイズ等はより明確な説明のために誇張されることができる。
【0037】
第1、第2等の用語は多様な構成要素を説明するために使用されることができるが、前記構成要素は前記用語によって限定されてはならない。前記用語は1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的として使用されることができる。例えば、本発明の権利範囲から離脱されないまま、第1構成要素は第2構成要素と称されることができ、類似に第2構成要素とも第1構成要素と称されることができる。
【0038】
ある構成要素が他の構成要素に“連結されて”あるか、或いは“接続されて”いると言及された時には、その他の構成要素に直接的に連結されているか、又は接続されているが、中間に他の構成要素が存在することもあると理解されるべきである。反面に、ある構成要素が他の構成要素に“直接連結されて”いるか、或いは“直接接続されて”いると言及された時には、中間に他の構成要素が存在しないことと理解されるべきである。構成要素間の関係を説明する他の表現、即ち“~間に”と“すぐ~間に”又は“~に隣接する”と“~に直接隣接する“等も同様に解析されなければならない。
【0039】
異なりに定義されない限り、技術的であるか、或いは科学的な用語を含んで、ここで使用されるすべての用語は本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般的に理解されることと同一な意味である。一般的に使用される事前に定義されていることと同一の用語は関連技術の文脈の上に有する意味と一致する意味であることと解析されるべきであり、本出願で明確に定義しない限り、理想的であるか、或いは過度に形式的な意味として解釈されない。
【0040】
以下では、
図1は本発明の一実施形態による基板処理装置を示す図面である。
図1を参照すれば、基板処理装置10はプラズマPを利用して基板Wを処理することができる。基板処理装置10はプラズマPを利用して基板Wに形成された薄膜、例えばシリコン酸化膜を除去する蝕刻(Etching)工程を遂行することができる。これと異なりに、基板処理装置10はプラズマPを利用して感光液膜を除去するアッシング(Ashing)工程を遂行することもできる。しかし、したがって限定されることではなく、基板処理装置10はプラズマPを利用して基板Wを処理する様々な処理工程に使用されることができる。
【0041】
基板処理装置10はチャンバー100、支持ユニット200、シャワーヘッドユニット300、ガス供給ユニット400、排気ユニット500、バッフル600、そして制御器700を含むことができる。
【0042】
チャンバー100は内部に基板処理工程が遂行される処理空間102を有することができる。チャンバー100は密閉された形状を有することができる。チャンバー100は導電性素材で提供されることができる。例えば、チャンバー100は金属を含む素材で提供されることができる。また、チャンバー100は接地されることができる。チャンバー100の底面には後述する排気ユニット500と連結される排気ホール104が形成されることができる。
【0043】
チャンバー100にはヒーター(図示せず)が提供されることができる。ヒーターはチャンバー100を加熱することができる。ヒーターは加熱電源(図示せず)と電気的に連結されることができる。ヒーターは加熱電源で印加された電流に抵抗することによって熱を発生させることができる。ヒーターで発生された熱は処理空間102に伝達されることができる。ヒーターで発生された熱によって処理空間102は所定の温度に維持されることができる。ヒーターはチャンバー100内に複数が提供されることができる。ヒーターはコイル形状の熱線で提供されることができる。しかし、これに限定されることではなく、ヒーターはチャンバー100を加熱することができる公知された装置で多様に変形されることができる。
【0044】
支持ユニット200は処理空間102で基板Wを支持することができる。支持ユニット200は静電気力を利用して基板Wを吸着及び支持する静電チャックで提供されることができる。支持ユニット200は誘電板210、電極板220、絶縁部材230、接地板240、下部カバー250、インターフェイスカバー260、第1リング271、第2リング272、そしてプラズマ制御アセンブリ280を含むことができる。
【0045】
誘電板210には基板Wが置かれる。誘電板210は円板形状に提供される。誘電板210の上面は、中央領域の高さが縁領域の高さより高くなるように段差付けた形状を有することができる。誘電板210は誘電体(dielectric substance)を含む素材で提供されることができる。誘電板210には静電電極211が提供されることができる。静電電極211は吸着電源213と電気的に連結されることができる。吸着電源213は直流電源であり得る。静電電極211と吸着電源213との間にはスイッチ(図示せず)が設置されることができる。静電電極211はスイッチのオン/オフ(ON/OFF)によって吸着電源213と電気的に連結されることができる。スイッチがオン(ON)されれば、静電電極211には直流電流が印加されることができる。静電電極211に印加された電流によって静電電極211と基板Wとの間には静電気力が作用することができる。基板Wは静電気力によって誘電板210に吸着及び/又は固定されることができる。
【0046】
電極板220は誘電板210の下に提供されることができる。電極板220の上部面は誘電板210の下部面と接触されることができる。電極板220は円板形状に提供されることができる。電極板220は導電性素材で提供されることができる。一例として、電極板220はアルミニウムを含む素材で提供されることができる。また、電極板220内には電極板を所定の温度に制御する流体通路(図示せず)が形成されることができる。流体通路には、冷却流体が流れることができる。電極板220は後述するように電力供給ロード221から高周波電力が伝達されることができる。即ち、電極板220は下部電極であり得る。
【0047】
電力供給ロード221は電極板220に電力を印加することができる。電力供給ロード221は電極板220と電気的に連結されることができる。電力供給ロード221は下部電源223と連結されることができる。下部電源223は高周波電力を発生させる高周波電源であり得る。高周波電源はRF電源であり得る。RF電源はハイバイアスパワーRF(High Bias Power RF)電源であり得る。電力供給ロード221は下部電源223から高周波電力が印加され、印加された電力を電極板220に伝達することができる。電力供給ロード221は導電性材質で提供されることができる。例えば、電力供給ロード221は金属を含む材質で提供されることができる。電力供給ロード221は金属ロードであり得る。また、電力供給ロード221は整合器222と連結されることができる。電力供給ロード221は整合器222を経て下部電源223と連結されることができる。整合器225はインピーダンスマッチング(Impedace Matching)を遂行することができる。
【0048】
絶縁部材230は上述した電極板220と後述するグラウンドリング281との間に配置されることができる。絶縁部材230は第1絶縁部材231、そして第2絶縁部材230を含むことができる。第1絶縁部材231は後述する接地板240の上部に配置されることができる。第1絶縁部材231は上部から見る時、リング形状を有することができる。また、第1絶縁部材231の上面は外側上面の高さが内側上面の高さより高い段差付けた形状を有することができる。第1絶縁部材231の内側上面には上述した電極板220が置かれることができる。また、第1絶縁部材231の外側上面には後述する第1リング271が置かれることができる。
【0049】
また、第2絶縁部材232は上部から見る時、リング形状を有することができる。第2絶縁部材232は上部から見る時、第1絶縁部材231よりさらに大きい直径を有することができる。第2絶縁部材232は第1絶縁部材231の外側に配置されることができる。第2絶縁部材232は第1絶縁部材231より後述するグラウンドリング281とさらに隣接するように配置されることができる。
【0050】
第1絶縁部材231の下部には接地板240が配置されることができる。接地板240は接地されることができる。接地板240は第1絶縁部材231を支持することができる。接地板240は上部から見る時、円板形状を有することができる。
【0051】
接地板240の下部には下部カバー250が配置されることができる。下部カバー250は上部が開放された筒形状を有することができる。下部カバー250は接地板240と互いに組み合わせて下部空間252を形成することができる。下部空間252には静電電極211、電力供給ロード221等と連結される各種インターフェイスラインが通過することができる。このようなインターフェイスラインは下部カバー250と連結されるインターフェイスカバー260を通じてチャンバー100の外部に配置される基材と連結されることができる。
【0052】
第1リング271は上部から見る時、リング形状を有することができる。第1リング271の上面は外側上面の高さが内側上面の高さより高くなるように段差付けた形状を有することができる。第1リング271は誘電板210の縁領域、そして第1絶縁部材231の外側上面に掛けて置かれることができる。第1リング271はフォーカスリング(Focus Ring)であり得る。
【0053】
第2リング272は上部から見る時、リング形状を有することができる。第2リング272の上面は内側上面が平らな形状を有し、外側上面が支持ユニット200に支持された基板Wの外側に向かう方向に下方傾いた形状を有することができる。第2リング272は後述するグラウンドリング281と互いに異なる素材で提供されることができる。また、第2リング272は後述するリング部材282と同一な素材で提供されることができる。例えば、第2リング272はクォーツ(Quartz)を含む素材で提供されることができる。
【0054】
プラズマ制御アセンブリ280は処理空間102で発生されるプラズマPの流動を制御することができる。プラズマ制御アセンブリ280は基板Wに伝達されるプラズマPの均一性(Uniformity)を制御することができる。プラズマ制御アセンブリ280の具体的な内容は後述する。
【0055】
シャワーヘッドユニット300は上部で供給されるガスを分散させることができる。また、シャワーヘッドユニット300はガス供給ユニット400が供給するガスが処理空間102に均一に供給されるようにすることができる。シャワーヘッド310、ガス噴射板320を含むことができる。
【0056】
シャワーヘッド310はガス噴射板320の下部に配置される。シャワーヘッド310はチャンバー100の上面から下部に一定距離離隔されて位置する。シャワーヘッド310は支持ユニット200の上部に位置する。シャワーヘッド310とチャンバー100の上面はその間に一定の空間が形成される。シャワーヘッド310は厚さが一定の板形状に提供されることができる。シャワーヘッド310の底面はプラズマによるアーク発生を防止するためにその表面が陽極化処理されることができる。シャワーヘッド310の断面は支持ユニット200と同一な形状と断面積を有するように提供されることができる。シャワーヘッド310には複数のガス供給ホール312が形成される。ガス供給ホール312はシャワーヘッド310の上面と下面を垂直方向に貫通して形成されることができる。
【0057】
シャワーヘッド310はガス供給ユニット400が供給するガスから発生されるプラズマと反応して化合物を生成する材質で提供されることができる。一例として、シャワーヘッド310はプラズマが含むイオンの中で電気陰性度が最も大きいイオンと反応して化合物を生成する材質で提供されることができる。例えば、シャワーヘッド310は珪素(Si)を含む材質で提供されることができる。
【0058】
ガス噴射板320はシャワーヘッド310の上部に配置されることができる。ガス噴射板320はチャンバー100の上面で一定距離離隔されて位置されることができる。ガス噴射板320は上部から供給されるガスを拡散させることができる。ガス噴射板320にはガス導入ホール322が形成されることができる。ガス導入ホール322は上述したガス供給ホール312と対応される位置に形成されることができる。ガス導入ホール322はガス供給ホール312と連通されることができる。シャワーヘッドユニット300の上部から供給されるガスはガス導入ホール322とガス供給ホール312を順次的に経てシャワーヘッド310の下部に供給されることができる。ガス噴射板320は金属材質を含むことができる。ガス噴射板320は接地されることができる。ガス噴射板320は接地されて上部電極として機能することができる。
【0059】
絶縁リング380はシャワーヘッド310、ガス噴射板の周辺を囲むように配置される。絶縁リング380は全体的に円形のリング形状に提供されることができる。絶縁リング380は非金属素材で提供されることができる。
ガス供給ユニット400はチャンバー100の処理空間102に工程ガスを供給することができる。ガス供給ユニット400が供給する工程ガスはプラズマ状態に励起されることができる。また、ガス供給ユニット400が供給するガスはフルオリン(Fluorine)を含むガスであり得る。例えば、ガス供給ユニット400が供給する工程ガスは四フッ化炭素を含むことができる。
【0060】
ガス供給ユニット400はガス供給ノズル410、ガス供給ライン420、そしてガス貯蔵部430を含むことができる。ガス供給ノズル410はチャンバー100の上面中央部に設置されることができる。ガス供給ノズル410の底面には噴射口が形成されることができる。噴射口はチャンバー100の処理空間102に工程ガスを供給することができる。ガス供給ライン420はガス供給ノズル410とガス貯蔵部430を連結することができる。ガス供給ライン420はガス貯蔵部430に貯蔵された工程ガスをガス供給ノズル410に供給することができる。ガス供給ライン420にはバルブ421が設置される。バルブ421はガス供給ライン420を開閉し、ガス供給ライン420を通じて供給される工程ガスの流量を調節することができる。
【0061】
排気ユニット500は処理空間102を排気することができる。排気ユニット500は処理空間102で基板Wを処理する過程で発生されることができる副産物又は処理空間102に供給される工程ガスをチャンバー100の外部に排気することができる。排気ユニット500は減圧部材510、そして減圧ライン520を含むことができる。減圧部材510は減圧ライン520に減圧を伝達することができる。減圧ライン520はチャンバー100の排気ホール104と連結されることができる。減圧部材510が発生させる減圧は減圧ライン520を通じて排気ホール104に伝達され、排気ホール104に伝達された減圧は処理空間102に伝達されることができる。減圧部材510はポンプであり得る。しかし、これに限定されることではなく、減圧部材510は処理空間102に減圧を伝達することができる公知された装置で多様に変形されることができる。
【0062】
バッフル600は処理空間102に配置されることができる。バッフル600はチャンバー100の内壁と支持ユニット200との間に配置されることができる。バッフル600は上部から見る時、大体にリング形状を有することができる。バッフル600は接地されることができる。例えば、バッフル600は接地されたチャンバー100と電気的に連結されて、チャンバー100を通じて接地されることができる。しかし、したがって限定されることではなく、バッフル600は接地ラインと直接的に連結されることができ、チャンバー100ではない接地された他の基材と電気的に連結されて接地されてもよい。
【0063】
また、バッフル600には排気ユニット500が提供する減圧によって発生する気流が流れる少なくとも1つ以上の通孔602が形成されることができる。例えば、通孔602は複数がバッフル600に形成されることができ、通孔602はバッフル600の上面から下面までバッフル600を貫通するように形成されることができる。
【0064】
また、バッフル600には後述するグラウンドリング281が挿入される移動ホール603が形成されることができる。移動ホール603は通孔602より支持ユニット200に隣接する位置に形成されることができる。また、移動ホール603はグラウンドリング281が挿入されて上下方向に移動可能な大きさに形成されることができる。また、移動ホール603に挿入されたグラウンドリング281とバッフル600との間には絶縁体604が配置されることができる。絶縁体604はグラウンドリング281を囲むように提供されることができる。グラウンドリング281とバッフル600がプラズマP等によってチャージング(Charging)されることができる。したがって、グラウンドリング281とバッフル600との間に電位差が発生されることができる。例えば、グラウンドリング281が20Vでチャージングされ、バッフル600が5Vでチャージングされる場合、グラウンドリング281とバッフル600との間には電気場が形成されることができる。この場合、グラウンドリング281とバッフル600との間でアーキング(Arching)現象が発生されることができる。絶縁体604は移動ホール603に挿入されたグラウンドリング281とバッフル600との間に配置されて、上述した電位差によるアーキング現像発生を最小化することができる。
【0065】
制御器700は基板処理装置10を制御することができる。制御器700は基板処理装置10がプラズマPを利用して基板Wを処理できるように基板処理装置10を制御することができる。例えば、制御器700は基板処理装置10がプラズマPを利用して基板Wを処理できるように支持ユニット200、ガス供給ユニット400、そして排気ユニット500の中で少なくとも1つ以上を制御することができる。制御器700は基板処理装置10の制御を実行するマイクロプロセッサー(コンピュータ)で成されるプロセスコントローラと、オペレータが基板処理装置10を管理するためにコマンド入力操作等を行うキーボードや、基板処理装置10の稼動状況を可視化して表示するディスプレイ等で成されるユーザインターフェイスと、基板処理装置10で実行される処理をプロセスコントローラの制御によって実行するための制御プログラムや、各種データ及び処理条件に応じて各構成部に処理を実行させるためのプログラム、即ち処理レシピが格納された格納部を具備することができる。また、ユーザインターフェイス及び格納部はプロセスコントローラに接続されていることができる。処理レシピは格納部の中で記憶媒体に記憶されていることができ、記憶媒体は、ハードディスクであってもよく、CD-ROM、DVD等の可搬性ディスクや、フラッシュメモリ等の半導体メモリであってもよい。
【0066】
以下では、本発明の一実施形態によるプラズマ制御アセンブリ280に対して詳細に説明する。
図2は
図1の支持ユニットの一部分を拡大して示す図面である。
図1、そして
図2を参照すれば、プラズマ制御アセンブリ280はグラウンドリング281、リング部材282、昇降部材285、そしてカバー286を含むことができる。
【0067】
グラウンドリング281は上部から見る時、支持ユニット200を囲むように提供されることができる。グラウンドリング281は上部から見る時、電極板220を囲むように提供されることができる。グラウンドリング281は接地されることができる。例えば、グラウンドリング281は接地されたバッフル600を媒介で接地されることができる。しかし、これに限定されることではなく、グラウンドリング281は基板処理装置10が有する接地された他の構成と電気的に連結されて接地されてもよい。また、グラウンドリング281は接地ラインと直接的に連結されて接地されてもよい。また、グラウンドリング281(Ground Ring)は、グラウンド部材(Ground Member)、グラウンドブロック(Ground Block)等とも呼ばれることができる。グラウンドリング281は金属を含む素材で提供されることができる。例えば、グラウンドリング281はメタルリングであり得る。また、上下方向に移動するグラウンドリング281によってアーキングを発生することを防止できるようにグラウンドリング281はセラミック(Ceramic)を含む素材で適切にコーティング(Coating)されることができる。例えば、グラウンドリング281の表面はセラミック(Ceramic)を含む素材でコーティング(Coating)されることができる。また、グラウンドリング281の上下長さは第2絶縁部材232の側面を全て包むのに充分な長さに提供されることができる。
【0068】
グラウンドリング281の上端にはグラウンドリング281と異なる素材で提供されるリング部材282が提供されることができる。例えば、リング部材282は第2リング272と同一な素材で提供されることができる。例えば、リング部材282はクォーツ(Quartz)を含む素材で提供されることができる。また、リング部材282の上面は基板を中心に向かう方向に上向傾斜することができる。言い換えれば、リング部材282の上面は基板Wの中心で基板Wの縁に向かう方向に下方傾いた形状を有することができる。処理空間102でプラズマPが発生すれば、グラウンドリング281は接地されているので、基板Wの中央領域のプラズマPは基板Wの縁領域を経てグラウンドリング281に向かう方向に流動されることができる。この場合、グラウンドリング281はプラズマPによって蝕刻されることができる。グラウンドリング281の上端に提供されるリング部材282はクォーツを含む素材で提供され、その上面が基板Wの中心で基板Wの縁に向かう方向に下方傾いた形状を有するので、リング部材282はグラウンドリング281がプラズマPから蝕刻されことを保護することができる。
【0069】
昇降部材285はグラウンドリング281を上下方向に移動させることができる。昇降部材285はグラウンドリング281が処理空間102に露出される面積を変更させることができる。以下では、昇降部材285の一例に対して説明する。以下では説明する昇降部材285は一例に過ぎなく、昇降部材285はグラウンドリング281を上下方向に移動させることができる様々な装置に変形されることができる。
【0070】
昇降部材285はモーター285a、第1回転軸285b、第2回転軸285c、ギアボックス285d、第1ギヤ285e、そして第2ギヤ285fを含むことができる。モーター285aは第1回転軸285bを一方向に回転させることができる。第1回転軸285bの回転運動はギアボックス285d内に提供されるベベルギヤ(Bevel Gear)である第1ギヤ285eを媒介で第2回転軸285bに伝達されることができる。また、第2回転軸285bの一端にはスパーギア(Spur Gear)である第2ギヤ285fが提供されることができる。第2ギヤ285fはグラウンドリング281に形成された歯部281aとかみ合って、グラウンドリング281を上下方向に移動させることができる。第2ギヤ285fと歯部281aはラックアンドピニオンであり得る。また、第1ギヤ285e、そして第2ギヤ285fの中で少なくともいずれか1つはアーキング現象が発生されることを最小化するために樹脂を含む素材で提供されることができる。また、第1ギヤ285e、そして第2ギヤ285fの中で少なくともいずれか1つはメタルではないセラミック又はエンジニアリングプラスチックを含む素材で提供されることができる。例えば、第1ギヤ285e、そして第2ギヤ285fはメタルではないセラミック又はエンジニアリングプラスチックを含む素材で提供されることができる。また、ギアボックス285dはアーキング現象が発生されることを最小化するためにメタルではないセラミック又はエンジニアリングプラスチックを含む素材で提供されることができる。
【0071】
また、第1回転軸285b、第2回転軸285c、第1ギヤ285e、そしてギアボックス285dは第1絶縁部材231に形成された第1絶縁部材溝231a、そして接地板240に形成された接地板溝240aに配置されることができる。また、第1絶縁部材溝231a、そして接地板溝240aが形成されてアーキングが発生されることができる問題点を最小化するために、第1絶縁部材231と接地板240との間には第2シーリング部材292が提供されることができ、接地板240とモーター285aとの間には第1シーリング部材291が提供されることができる。
【0072】
カバー286は第2ギヤ285fと歯部281aが互いにかみ合わせる部分が処理空間102に露出されることを防止することができる。カバー286はRFシールドカバーであり得る。カバー286は処理空間102で発生される工程副産物が第2ギヤ285fと歯部281aに付着されることを最小化することができる。カバー286はプラズマPに対して耐プラズマ性を有する素材で提供されることができる。カバー286は耐食性及び耐熱性が優れた素材で提供されることができる。
【0073】
制御器700は昇降部材285を制御して基板Wの上部に発生されたプラズマPの流動を制御することができる。例えば、制御器700はグラウンドリング281が処理空間102に露出される面積を調節して基板Wの上部に発生されたプラズマPの流動を制御するように昇降部材285を制御することができる。
【0074】
例えば、支持ユニット200に支持された基板Wの縁領域に対する処理効率を高めようとする場合、
図3に図示されたようにグラウンドリング281を上昇させてグラウンドリング281を相対的に高い高さである第1高さに位置させることができる。この場合、接地されたグラウンドリング281が処理空間102に露出される面積は大きくなることができる。したがって、基板Wの中央領域に発生されたプラズマPは接地されたグラウンドリング281に向かう方向に相対的に多く流動されることができる。即ち、基板Wの中央領域に発生されたプラズマPが基板Wの縁領域に向かう方向にさらに多く流れるので、基板Wの縁領域に対する処理効率をより高めることができる。
【0075】
これと異なりに、支持ユニット200に支持された基板Wの中央領域に対する処理効率を高めようとする場合、
図4に図示されたようにグラウンドリング281を下降させてグラウンドリング281を相対的に低い高さである第2高さに位置させることができる。この場合、接地されたグラウンドリング281が処理空間102に露出される面積は小さくなることができる。したがって、基板Wの中央領域に発生されたプラズマPは接地されたグラウンドリング281に向かう方向に相対的に小さく流動することができる。即ち、基板Wの中央領域に発生されたプラズマPが基板Wの縁領域に向かう方向に相対的に小さく流れるので、基板Wの中央領域に対する処理効率をより高めることができる。
【0076】
即ち、本発明の一実施形態によれば、グラウンドリング281を上下方向に移動させて、処理空間102にグラウンドリング281が露出される面積を調節することができ、したがって、基板Wの上部に発生されたプラズマPの流動を調節することができる。即ち、本発明の一実施形態によれば、プラズマPの流動を制御する追加的な因子を提供することによって、基板Wの領域ごとにプラズマPによる処理程度を調節することができ、結果的には基板Wに伝達されるプラズマPの均一性(Uniformity)をより改善することができるようになる。
【0077】
図5は本発明の他の実施形態による基板処理装置を示す図面であり、
図6は
図5の支持ユニットの一部分を拡大して示す図面である。本発明の他の実施形態による基板処理装置10は昇降部材287をを除く、上述した一実施形態による基板処理装置10と同一/類似であるので、以下では、昇降部材287を中心に説明する。
【0078】
図5、そして
図6を参照すれば、本発明の一実施形態による昇降部材287はモーター287a、ボールスクリュ287b、ガイド287c、サーポットコンポーネント287d、スライディングコンポーネント287e、ハウジング287f、そしてシールドカバー287gを含むことができる。モーター287aはボールスクリュ287bを一方向に回転させることができる。ボールスクリュ287bが一方向に回転すれば、スライディングコンポーネント287eはガイド287cとボールスクリュ287bに沿って上下方向に移動されることができる。サーポットコンポーネント287dはスライディングコンポーネント278eの移動範囲を制限することができる。スライディングコンポーネント287eは上述したグラウンドリング281と連結されることができる。また、モーター287a、ボールスクリュ287b、ガイド287c、サーポットコンポーネント287d、そしてスライディングコンポーネント287eはハウジング287fの内部空間に配置されることができる。また、ハウジング287fはバッフル600の下部に配置されることができる。ハウジング287fはバッフル600の下部に配置されて、処理空間102に露出されることができる。シールドカバー287gはハウジング287fを囲むように提供されることができる。シールドカバー287gは耐食性、耐プラズマ性、耐熱性が優れた素材で提供されることができる。例えば、シールドカバー287gはエンジニアリングプラスチックで提供されることができる。シールドカバー287gはハウジング287fが処理空間102に露出されることを防止することができる。シールドカバー287gはRFシールドカバーであり得る。シールドカバー287gは処理空間102で発生されることができる工程副産物がハウジング287f又はハウジング287fの内部空間に配置される基材に伝達されることを最小化することができる。
【0079】
また、上述した一実施形態と類似に、制御器700は昇降部材287を制御して基板Wの上部に発生されたプラズマPの流動を制御することができる。例えば、制御器700はグラウンドリング281が処理空間102に露出される面積を調節して基板Wの上部に発生されたプラズマPの流動を制御するように昇降部材287を制御することができる。
【0080】
例えば、支持ユニット200に支持された基板Wの縁領域に対する処理効率を高めようとする場合、
図7に図示されたようにグラウンドリング281を上昇させてグラウンドリング281を相対的に高い高さである第1高さに位置させることができる。この場合、接地されたグラウンドリング281が処理空間102に露出される面積は大きくなることができる。したがって、基板Wの中央領域に発生されたプラズマPは接地されたグラウンドリング281に向かう方向に相対的に多く流動されることができる。即ち、基板Wの中央領域に発生されたプラズマPが基板Wの縁領域に向かう方向にさらに多く流れるので、基板Wの縁領域に対する処理効率をより高めることができる。
【0081】
これと異なりに、支持ユニット200に支持された基板Wの中央領域に対する処理効率を高めようとする場合、
図8に図示されたようにグラウンドリング281を下降させてグラウンドリング281を相対的に低い高さである第2高さに位置させることができる。この場合、接地されたグラウンドリング281が処理空間102に露出される面積は小さくなることができる。したがって、基板Wの中央領域に発生されたプラズマPは接地されたグラウンドリング281に向かう方向に相対的に小さく流動することができる。即ち、基板Wの中央領域に発生されたプラズマPが基板Wの縁領域に向かう方向に相対的に小さく流れるので、基板Wの中央領域に対する処理効率をより高めることができる。
【0082】
上述した例では、シャワーヘッドユニット300のガス噴射板320が接地され、電極板220に下部電源223が連結されることを例として説明したが、これに限定されることではない。例えば、ガス噴射板320に高周波電源が連結され、電極板220が接地されてもよい。これと異なりに、ガス噴射板320と電極板220に高周波電源が連結されてもよい。
【0083】
また、上述した例ではプラズマPを発生させる電界を形成する基材が電極板220であることを例として説明したが、これに限定されることではなく、例えばICPタイププラズマ発生装置のように、アンテナが電界を形成してプラズマPを発生させてもよい。
【0084】
以上の詳細な説明は本発明を例示するものである。また、前述した内容は本発明の好ましい実施形態を例として説明することであり、本発明は多様な他の組合、変更、及び環境で使用することができる。即ち、本明細書に開示された発明の概念の範囲、前述した開示内容と均等な範囲、及び/又は当業界の技術又は知識の範囲内で変更又は修正が可能である。前述した実施形態は本発明の技術的思想を具現するための最善の状態を説明することであり、本発明の具体的な適用分野及び用途で要求される様々な変更も可能である。したがって、以上の発明の詳細な説明は開示された実施状態に本発明を制限しようとする意図ではない。添付された請求の範囲は他の実施状態も含むことと解析されなければならない。
【符号の説明】
【0085】
10 基板処理装置
100 チャンバー
102 処理空間
104 排気ホール
200 支持ユニット
210 誘電板
211 静電電極
213 吸着電源
220 電極板
221 電力供給ロード
222 整合器
223 高周波電源
230 絶縁部材
231 第1絶縁部材
231a 第1絶縁部材溝
232 第2絶縁部材
240 接地板
240a 接地板溝
250 下部カバー
252 下部空間
260 インターフェイスカバー
271 第1リング
272 第2リング
280 プラズマ制御アセンブリ
281 グラウンドリング
281a 歯部
282 リング部材
285 昇降部材
285a モーター
285b 第1回転軸
285c 第2回転軸
285d ギアボックス
285e 第1ギヤ
285f 第2ギヤ
286 カバー
287 昇降部材
287a モーター
287b ボールスクリュ
287c ガイド
287d サーポットコンポーネント
287e スライドコンポーネント
287f ハウジング
287g シールドカバー
291 第1シーリング部材
292 第2シーリング部材
300 シャワーヘッドユニット
310 シャワーヘッド
312 ガス供給ホール
320 ガス噴射板
322 ガス導入ホール
400 ガス供給ユニット
410 ガス供給ノズル
420 ガス供給ライン
421 バルブ
430 ガス貯蔵部
500 排気ユニット
510 減圧部材
520 減圧ライン
600 バッフル
602 通孔
603 移動ホール
604 絶縁体
700 制御器