(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-11
(45)【発行日】2023-07-20
(54)【発明の名称】電気自動車用充電器のための端子アセンブリ、充電器およびそれらの製造方法
(51)【国際特許分類】
H01R 12/71 20110101AFI20230712BHJP
H01R 27/00 20060101ALI20230712BHJP
H01R 43/00 20060101ALI20230712BHJP
B60L 53/16 20190101ALI20230712BHJP
【FI】
H01R12/71
H01R27/00 A
H01R43/00 B
B60L53/16
(21)【出願番号】P 2021547874
(86)(22)【出願日】2020-02-17
(86)【国際出願番号】 NO2020050039
(87)【国際公開番号】W WO2020167141
(87)【国際公開日】2020-08-20
【審査請求日】2022-02-24
(32)【優先日】2019-02-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NO
(73)【特許権者】
【識別番号】521297576
【氏名又は名称】エアセー アーエス
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ネシェ ヒェティリ
(72)【発明者】
【氏名】ムルガード ステファン
(72)【発明者】
【氏名】エルミストル ヨナス
(72)【発明者】
【氏名】ステンゲル オラ
【審査官】高橋 裕一
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第03402007(EP,A1)
【文献】特開2014-053091(JP,A)
【文献】特開2016-219242(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R12/00-12/91
H01R24/00-24/86
H01R27/00-31/08
H01R43/00-43/02
B60L53/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気自動車用充電器(100)のための端子アセンブリ(1)であって、前記電気自動車用充電器(100)は、タイプ2のコネクタソケット等のコネクタソケット(110)を含み、コネクタソケット(110)は、外部からアクセス可能であり、充電ケーブルから電気プラグを受け入れるように構成され、前記自動車用充電器(100)は、プリント回路基板(2)を含み、前記コネクタソケット(110)は、複数の電力出力ピン(3)を有し、前記端子アセンブリ(1)は、
前記コネクタソケット(110)の前記複数の電力出力ピン(3)と、
前記電力出力ピン(3)を前記プリント回路基板(2)に接続するために、前記複数の電力出力ピン(3)に接続された複数の導体(4、4-1)と、
前記導体(4、4-1)を受け入れ、前記導体(4、4-1)を互いに対して固定された位置に配置および保持するための支持ユニット(5)と
を備え、
前記端子アセンブリ(1)は、前記プリント回路基板(2)に直接取り付け可能であることを特徴とする端子アセンブリ(1)。
【請求項2】
請求項1に記載の端子アセンブリ(1)であって、前記コネクタソケット(110)は、少なくとも1つの信号ピン(3-1)および全電流保護アースピン(3
pe)をさらに備え、前記端子アセンブリ(1)は、前記信号ピン(3-1)および前記全電流保護アースピン(3
pe)を前記プリント回路基板(2)に接続するための導体(4s、4pe)をさらに含むことを特徴とする端子アセンブリ(1)。
【請求項3】
請求項1または2に記載の端子アセンブリ(1)であって、前記導体(4、4-1、4s、4pe)は剛体であることを特徴とする端子アセンブリ(1)。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の端子アセンブリ(1)であって、前記導体(4、4-1、4s、4pe)はそれぞれ、互いに角度をつけて配置された少なくとも2つの部分(4p1、4p2、4p3、4p4)を含むことを特徴とする端子アセンブリ(1)。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の端子アセンブリ(1)であって、前記コネクタソケット(110)は、タイプ2のコネクタソケットであることを特徴とする端子アセンブリ(1)。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の端子アセンブリ(1)であって、前記支持ユニット(5)に関連して配置された残留電流装置(20)をさらに含むことを特徴とする端子アセンブリ(1)。
【請求項7】
請求項6に記載の端子アセンブリ(1)であって、前記電力出力ピン(3)からの前記導体(4)は、前記残留電流装置(20)を通過することを特徴とする端子アセンブリ(1)。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項に記載の端子アセンブリ(1)であって、前記支持ユニット(5)は、透明な材料で作られていることを特徴とする端子アセンブリ(1)。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1項に記載の端子アセンブリ(1)であって、前記プリント回路基板(2)に取り外し可能に接続するためのクリックオン機構を備えていることを特徴とする端子アセンブリ(1)。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか1項に記載の端子アセンブリ(1)を備える電気自動車用充電器(100)であって、
前記コネクタソケット(110)と、
前記プリント回路基板(2)と、
前記プリント回路基板(2)
を収容するハウジング(199)と、
をさらに備え
、
前記端子アセンブリ(1)が前記プリント回路基板(2)の上に配置されることを特徴とする電気自動車用充電器(100)。
【請求項11】
請求項
10に記載の電気自動車用充電器(100)であって、前記プリント回路基板(2)は、リレーをさらに備えることを特徴とする電気自動車用充電器。
【請求項12】
請求項1から9のいずれか1項に記載の端子アセンブリ(1)の製造方法であって、
前記電力出力ピン(3、3s、3pe)のそれぞれを、対応する導体(4、4-1、4s、4pe)に固定するステップと、
前記導体(4、4-1、4s、4pe)が互いに対して固定された位置に配置されるように、前記支持ユニット(5)上に前記導体(4、4-1、4s、4pe)を配置するステップと
を含むことを特徴とする製造方法。
【請求項13】
請求項
12に記載の方法であって、前記導体(4、4-1、4s、4pe)は剛体であることを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項
13に記載の方法であって、各剛体導体(4、4-1、4s、4pe)は、互いに角度をつけて配置された少なくとも2つの部分(4p1、4p2、4p3、4p4)を含むことを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項
12から
14のいずれか1項に記載の方法であって、前記電力出力ピン(3)は、はんだ付けによって前記導体(4、4-1)に接続されていることを特徴とする方法。
【請求項16】
請求項
12から
15のいずれか1項に記載の方法であって、前記方法のステップは、ロボットによって実行されることを特徴とする方法。
【請求項17】
請求項10
または11に記載の電気自動車用充電器(100)の製造方法であって、
前記端子アセンブリ(1)を前記プリント回路基板(2)上に配置するステップと、前記プリント回路基板(2)を前記ハウジング(119)内に配置するステップとを含むことを特徴とする製造方法。
【請求項18】
請求項
17に記載の方法であって、前記方法のステップは、ロボットによって実行されることを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気自動車用充電器のための端子アセンブリ、端子アセンブリを含む充電器、ならびに端子アセンブリの製造方法および充電器の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明の背景には、電気自動車用の先行技術の充電器は、一般的に製造コストが高いということがある。主な理由は、それらの組立てが複雑で時間がかかることであり、手作業が必要なことも一因である。以下の説明では、タイプ2の充電器について言及することが多い。しかし、本明細書で開示する発明は、この特定のタイプの充電器に限定されるものではないことが理解されなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】欧州特許出願公開第3402007号明細書
【文献】欧州特許出願公開第2338722号明細書
【文献】独国特許出願公開第102015208786号明細書
【文献】独国特許出願公開第102015002704号明細書
【文献】米国特許出願公開第2015022153号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、先行技術の欠点のうちの少なくとも1つを改善または軽減すること、または少なくとも先行技術の有用な代替品を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、電気自動車用充電器のための端子アセンブリに関するものであり、端子アセンブリは、充電器を完全に組み立てる前に組み立て、試験することができる。また、本発明は、前記端子アセンブリを含む充電器に関する。充電器は、組立てが容易で、すべての内容物が1つの箱またはハウジングの中に入っており、電源が供給されているユーザの家のガレージの壁などに取り付けられるようになっている。
【0006】
目的は、以下の説明とそれに続く特許請求の範囲に記載されている特徴によって達成される。
【0007】
本発明は、独立特許請求項によって定義される。従属請求項は、本発明の有利な実施形態を定義する。
【0008】
第1の態様において、本発明は、より詳細には、電気自動車用充電器のための端子アセンブリに関するものであり、電気自動車用充電器は、タイプ2のコネクタソケット等のコネクタソケットを含み、コネクタソケットは、外部からアクセス可能であり、充電ケーブルから電気プラグを受け入れるように構成され、電気自動車用充電器はプリント回路基板を含み、コネクタソケットは、複数の電力出力ピンを有し、端子アセンブリは、
コネクタソケットの複数の電力出力ピンと、
電力出力ピンをプリント回路基板(PCB)に接続するための複数の導体であって、複数の電力出力ピンに接続された複数の導体と、
導体を受け入れ、導体を互いに対して固定された位置に配置および保持するための支持ユニットと
を含み、端子アセンブリはPCBに直接取り付け可能である。
【0009】
「出力ピン」という用語は、出力端子と呼ばれることもあるものと同じである。出力ピンは、電気自動車が充電器ケーブルを介して充電器に接続されたときに、自動車に電力を供給するピンである。
【0010】
各電力出力ピンは導体に接続され、導体はプリント回路基板に接続されている。導体は、PCBに直接取り付け可能な支持ユニットに配置されている。つまり、支持ユニットが導体と電力出力ピンを「保持」することで、端子アセンブリ全体をPCBに一体的に取り付けることができる。先行技術の充電器では、ピンは通常、それぞれ1本のフレキシブルなケーブルに接続され、ケーブルが出る小さなハウジングに配置されている。ケーブルを使用するには、ピンをケーブルに接続するときも、ケーブルを充電器の他の部分に結合するときも、(電気技師による)手作業が必要である。
【0011】
したがって、第1の態様による本発明の利点は、電力出力ピンをPCBに直接接続することで手作業が不要になるとともに、少ない可動部品で充電器がよりコンパクトになることである。導体が支持ユニットに接続されて取り付けられていることには、1回の操作ですべての電力出力ピンが同時にPCBに接続されるという利点と、端子アセンブリ全体をロボットで取り扱うことができるという利点がある。事前に組み立てられた端子アセンブリをPCBに配置するための手作業は不要である。
【0012】
さらに、ネジ接続が避けられる。これもまた手作業の必要性を減らし、電力出力ピンの緩みのリスクを減らすこともできる。ネジ式のピンでは、特に温度変化が激しい場合、時間の経過とともに元のトルクが緩むことがよくある。これは、屋外に設置され、電気自動車が充電のために接続されるたびに加熱する電気自動車用充電器の場合に多い。
【0013】
コネクタソケットは、少なくとも1つの信号ピンおよび全電流保護アースピンをさらに備えてもよく、端子アセンブリは、信号ピンおよび全電流保護アースピンをPCBに接続するための導体をさらに備える。
【0014】
導体は剛体とし得る。これは、ロボットが導体も容易に取り扱うことができるという付加的な効果がある。また、剛体導体は、所望の形状に曲げてその形状を維持できるという利点がある。PCBに接続される剛体導体の端部は、取り付けられるとすぐに正確な正しいポイントに容易に当たるようになり、すなわち、少なくとも端部において導体が剛体である場合には、PCBに支持ユニットを取り付けることが容易になる。
【0015】
導体の各々は、互いに角度をつけて配置された少なくとも2つの部分を含み得る。上述したように、剛体導体は、好ましい形状に曲げられてもよい。また、導体は、互いに角度をつけて配置された少なくとも2つの異なる部分を含み得る。これは、1つの導体を曲げることによって、または、別個の導体片を接続して、互いに角度をなす部分を有する導体を形成することによって生じ得る。
【0016】
コネクタソケットは、上述したように、タイプ2のコネクタソケットであってもよい。
【0017】
端子アセンブリは、支持ユニットに関連して配置された残留電流装置(RCD)をさらに含み得る。この場合、PCBに取り付けるための別個の部品としてRCDもまた排除できるという利点がある。RCDを含む端子アセンブリは、充電器に取り付ける前にテストすることができる。この方法では、充電器が完全に取り付けられる前に、ピン、導体、またはRCDの問題を検出することができる。これは、コスト削減と作業の軽減につながる。また、端子アセンブリ全体を新しいものと交換することができる場合、メンテナンス作業がとても容易になる。
【0018】
電力出力ピンからの導体は、RCDを通過し得る。タイプ2のソケットでは、これはピンL1、L2、L3、およびNについてもいえることだが、電力出力ピンの導体がRCDを通過すると、PCBに取り付ける前に漏電を検知することができる。
【0019】
支持ユニットは、例えば透明プラスチック材料などの透明な素材で作られていてもよい。これは、支持ユニットに収容された部品、または支持ユニットとPCBまたは充電器の他の部品との間に配置された部品の検査を容易にするためである。
【0020】
端子アセンブリは、PCBに取り外し可能に接続するためのクリックオン機構を備えていてもよい。クリックオン機構は、有利には支持ユニットに配置され得る。クリックオン機構は、端子アセンブリが一部を構成する充電器の組立てをさらに容易にする。
【0021】
端子アセンブリは、充電時に充電器を電気自動車からの充電器ケーブルにロックするためのプラグロッキングモータをさらに備えていてもよい。プラグロッキングモータは、支持ユニットに取り付けられていてもよい。
【0022】
第2の態様では、本発明は、より詳細には、電気自動車のための電気自動車用充電器に関し、電気自動車用充電器は、本発明の第1の態様による端子アセンブリを含み、電気自動車用充電器は、
コネクタソケットと、
プリント回路基板(PCB)と、
PCBおよびその上に配置された端子アセンブリを収容するハウジングと
をさらに備える。
【0023】
本明細書で開示されている電気自動車用充電器の利点の1つは、電力出力ソケットが電子機器を含む同じ物理的ユニットであることである。つまり、PCBとその上に配置された端子アセンブリを収容するハウジングは、「コネクタソケット」として上記で開示されている、電力出力ピンを受け入れるための電力出力ソケットも備えている。
【0024】
PCBは、電力インレットをさらに備えてもよく、電力インレットは、電源への接続用の電力入力ピンを含む。すべての電力部品(電流を流す部品)を同じPCBに配置することは、コスト、複雑さ、および電気的損失の低減に加えて、テストされるおよび取り付けられるPCBがたった1つで済むため電気自動車用充電器の製造も容易になるので有利である。
【0025】
PCBはリレーをさらに備えていてもよい。同じPCBにリレーが搭載されていると、異なるPCB間の接続が避けられるので有利である。また、ケーブルコネクタも不要になり得る。
【0026】
全体では、出力端子(電力出力ピン)と入力端子(電力入力ピン)の両方、および場合によってはリレーまでもが同じPCBに取り付けられている充電器は、ケーブルの接続を避けることができるので有利である。この場合も熱損失が少なくなる。また、熱損失を減少させる、あるいはほとんどなくす場合には、ファンまたは他の冷却手段も不要になる。これにより、充電器がさらにシンプルになり、充電器を製造する際のコスト、時間、および材料を節約することができる。また、充電器の冷却用のファンを使わないことで、メンテナンス作業の必要性が大幅に減り、充電器の信頼性も高まる。
【0027】
すべての電力ピン(入力および出力)が同じPCBに接続されていることで、過熱状態の可能性を迅速に検出することを確実にするために、すべての電力ピンの個別の温度を簡単に測定する方法を提供することができる。
【0028】
第3の態様では、本発明は、より詳細には、第1の態様による端子アセンブリの製造方法に関するものであり、この方法は、
電力出力ピンのそれぞれを、対応する導体に固定するステップと、
導体が互いに対して固定された位置に配置されるように、支持ユニット上に導体を配置するステップと
を含む。
【0029】
導体は、本明細書で上述したように、剛体であってもよい。
【0030】
剛体導体のそれぞれは、互いに角度をつけて配置された少なくとも2つの部分を含み得る。
【0031】
電力出力ピンは、はんだ付けによって導体に接続されてもよい。
【0032】
本方法のステップは、ロボットによって実行されてもよい。
【0033】
第4の態様では、本発明は、より詳細には、第2の態様による電気自動車用充電器の製造方法に関する。この方法は、端子アセンブリをPCB上に配置するステップと、PCBをハウジング内に配置するステップとを含み得る。この方法のステップは、ロボットによって実行されてもよい。
【0034】
以下では、添付の図面に示された好ましい実施形態の例を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図1】PCBに取り付けられた端子アセンブリを示す図である。
【
図2】電力出力ピンを受け入れるためのソケットおよび端子アセンブリを有する充電器ハウジングの内部を示す図である。
【
図5】PCB上の導体およびRCDの配置を示すが、支持ユニットは含まれていない図である。
【
図6a】PCB上のRCDおよび導体の取り付けを示す図である。
【
図6b】PCB上のRCDおよび導体の取り付けを示す図である。
【
図6c】PCB上のRCDおよび導体の取り付けを示す図である。
【
図6d】PCB上のRCDおよび導体の取り付けを示す図である。
【
図7a】PCBに取り付けられた剛体導体、電力出力ピンに接続された剛体導体、電流保護アースピン、および端子アセンブリをそれぞれ示す図である。
【
図7b】PCBに取り付けられた剛体導体、電力出力ピンに接続された剛体導体、電流保護アースピン、および端子アセンブリをそれぞれ示す図である。
【
図7c】PCBに取り付けられた剛体導体、電力出力ピンに接続された剛体導体、電流保護アースピン、および端子アセンブリをそれぞれ示す図である。
【
図8a】PCBに直接配置されたタイプ2のピンを示す図である。
【
図8b】PCBに直接配置されたタイプ2のピンを示す図である。
【
図8c】PCBに直接配置されたタイプ2のピンを示す図である。
【
図9a】充電器のハウジングに取り付けられる完全なPCBアセンブリの一実施形態を示す図であり、図は多くの異なる視点から見たときの同じ実施形態を示している。
【
図9b】充電器のハウジングに取り付けられる完全なPCBアセンブリの一実施形態を示す図であり、図は多くの異なる視点から見たときの同じ実施形態を示している。
【
図9c】充電器のハウジングに取り付けられる完全なPCBアセンブリの一実施形態を示す図であり、図は多くの異なる視点から見たときの同じ実施形態を示している。
【
図9d】充電器のハウジングに取り付けられる完全なPCBアセンブリの一実施形態を示す図であり、図は多くの異なる視点から見たときの同じ実施形態を示している。
【
図9e】充電器のハウジングに取り付けられる完全なPCBアセンブリの一実施形態を示す図であり、図は多くの異なる視点から見たときの同じ実施形態を示している。
【
図9f】充電器のハウジングに取り付けられる完全なPCBアセンブリの一実施形態を示す図であり、図は多くの異なる視点から見たときの同じ実施形態を示している。
【
図9g】充電器のハウジングに取り付けられる完全なPCBアセンブリの一実施形態を示す図であり、図は多くの異なる視点から見たときの同じ実施形態を示している。
【
図9h】充電器のハウジングに取り付けられる完全なPCBアセンブリの一実施形態を示す図であり、図は多くの異なる視点から見たときの同じ実施形態を示している。
【
図9i】充電器のハウジングに取り付けられる完全なPCBアセンブリの一実施形態を示す図であり、図は多くの異なる視点から見たときの同じ実施形態を示している。
【
図10a】本発明の第1の態様の端子アセンブリに接続されたときの、充電器ハウジングの前部の内部を示す図である。
【
図10b】本発明の第1の態様の端子アセンブリに接続されたときの、充電器ハウジングの前部の内部を示す図である。
【
図10c】本発明の第1の態様の端子アセンブリに接続されたときの、充電器ハウジングの前部の内部を示す図である。
【
図11a】充電器ハウジング内の電力出力ピンの4つの断面図のうちの一つである。
【
図11b】充電器ハウジング内の電力出力ピンの4つの断面図のうちの一つである。
【
図11c】充電器ハウジング内の電力出力ピンの4つの断面図のうちの一つである。
【
図11d】充電器ハウジング内の電力出力ピンの4つの断面図のうちの一つである。
【
図12】電力出力ピンをPCBに接続する4つの異なる方法を示す図であり、状況CおよびDは、互いに角度をつけて配置された少なくとも2つの部分を有する導体の例を表している。
【
図13】PCB上で可能な導体の終端の例を示す図である。
【
図14】コネクタ、すなわち電力ピンと導体との間の可能な固定オプションの例を示す図である。
【
図15】電力ピンと導体との間で可能な固定オプションのさらなる例を示す図である。
【
図17】
図16のピンをさらに別の方向から見た斜視図である。
【
図18】2つの信号ピンのためのホルダと、これらの部品がどのように接続されているかを示す図である。
【
図19】端子アセンブリのロッキングモータを示す図である。
【
図20a】本発明の端子アセンブリを組み立てる方法の第1のステップを示す図である。
【
図20b】本発明の端子アセンブリを組み立てる方法の第2のステップを示す図である。
【
図21a】本発明の端子アセンブリを組み立てる方法の第3のステップを示す図である。
【
図21b】本発明の端子アセンブリを組み立てる方法の第4のステップを示す図である。
【
図22a】本発明の端子アセンブリを組み立てる方法の第5のステップを示す図である。
【
図22b】本発明の端子アセンブリを組み立てる方法の第6のステップを示す図である。
【
図23a】本発明の端子アセンブリを組み立てる方法の第7のステップを示す図である。
【
図23b】本発明の端子アセンブリを組み立てる方法の第8のステップを示す図である。
【
図24a】プリント回路基板上に端子アセンブリを取り付ける方法の第1のステップを示す図である。
【
図24b】プリント回路基板上に端子アセンブリを取り付ける方法の第2のステップを示す図である。
【
図25a】プリント回路基板上に端子アセンブリを取り付ける方法の第3のステップを示す図である。
【
図25b】プリント回路基板上に端子アセンブリを取り付ける方法の第4のステップを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
図1は、プリント回路基板(PCB)2に取り付けられた端子アセンブリ1を示している。図は、それぞれ導体4に接続されている複数の電力出力ピン3を示している。導体は、支持ユニット5に固定的に接続されている。電力出力ピン3-1の1つは、図示されているように、グランドピンである。電力出力ピン3は、コネクタソケット110の一部を構成している。本実施例のコネクタソケットは、電気自動車に最も多く使用されているタイプ2のケーブルプラグに準拠している。しかし、本発明はタイプ2のケーブルプラグに限定されるものではない。タイプ2のケーブル用のコネクタソケット110は、図示されているように、さらなるピン、すなわち、信号ピン3sおよび全電流保護アースピン3peも備えている。これらのピンは、典型的には制御信号を伝送するものであるが、当業者には周知の機能を有している。
図1にはさらに、電気自動車用充電器の分野でそのようなものとしても知られているプラグロッキングモータ8が示されている。しかし、本発明に係る電流端子アセンブリ1においては、好都合には、図示されているように統合されてもよい。プラグロッキングモータ8については、他の図を参照してさらに説明する。
【0037】
図2は、電力出力ピンを受けるためのコネクタソケット110および端子アセンブリ1を有する充電器ハウジング199の内部を示している。
【0038】
図3a~
図3bは、支持ユニット5を示している。この図は、本発明にしたがって導体4、4-1を受け入れ、配置し、および保持するために、支持ユニット5がどのように構成され、どのように形作られているかを説明するのに役立つ。これを達成するために、支持ユニット5は、
図3aに示されるように、電力出力ピン3を接続するための導体4を受け入れるための凹部9-2と、グランドピン3-1を接続するための導体4-1を受け入れるための凹部9-1とを備える。さらに、支持ユニット5は、グランドピン導体の一部を受け入れるための第1の受け入れチャンネル10-1と、信号ピン導体の一部を受け入れるための第2の受け入れチャンネル10sと、保護アースピン導体の一部を受け入れるための第3の受け入れチャンネル10peとを備えており、すべてのチャンネルは、図示されているように支持ユニット5の角部に配置されている。
【0039】
図3bは、図示のように、2つのピンホルダ、1つの信号ピンホルダ11sおよび1つの保護アースピンホルダ11peを備えたときの支持ユニット5を示している。
【0040】
図4は、RCD20を示している。
図5は、PCB上の導体とRCDの配置を示しているが、支持ユニットは含まれていない。このような残留電流装置20は、典型的には、図示されているように、導体が導かれる導体受け穴20hを備えており、これにより、導体を流れる電流を装置で測定することができる。さらに、RCD20は、プリント回路基板2との接続(はんだ付け)に便利な信号ピン20sを下面に備えている。残留電流装置は、そのようなものとして、当業者には周知である。しかし、本発明者らは、RCDを本発明に係る端子アセンブリ1と組み合わせるという有利な解決策を思いついた。これは、
図5に図示されているように、相出力電力ピンのすべての導体4を、プリント回路基板2に直接取り付けられているRCD20の開口を通過させることによって達成される。グランドピンの導体4-1、信号ピンの導体4s、および保護アースピン4peの導体4peは、開口20hを通らない。このようにして、RCD20は、相出力電力ピン3を流れる残留電流を正確に測定することができる。
【0041】
図6a~
図6dは、PCB2へのRCD20と導体の取り付けを示している。これらの図は、RCD20がPCB2にどのように取り付けられるのが好ましいかを示している。
図6aでは、PCB2は、その上に設けられた導体トラックなどを備えて設けられている。そして、
図6bでは、端子アセンブリ1の導体がPCBに接続される位置に、まず、図示のようにアイソレーションチューブ18が設けられている。アイソレーションチューブ18は、図示されているように、PCB2の所定の十字型の穴に収まるように形成されている。そして、
図6cでは、RCD20は、その穴がアイソレーションチューブ18の周囲に置かれるように配置されている。アイソレーションチューブを設けるのは、市場で設定されている安全規格に製品を適合させるためである。アイソレーションチューブ18は、
図6dに示すように、PCB2の所定の十字型の穴に収まるように形成されている。アイソレーションチューブ18は、PCB2の表面から少しだけ突き出ている。また、
図6dでは、端子アセンブリは、その電力およびグランドピン3、3-1が見えるように設けられている。
【0042】
図7a~
図7cは、PCBに取り付けられた剛体導体、電力出力ピンに接続された剛体導体、電流保護アースピン、および端子アセンブリをそれぞれ示している。
図7aは、電力出力ピンを接続するための導体4、グランドピンを接続するための導体4-1、信号ピンを接続するための導体4s、および保護アースピン4peを接続するための導体4peを含む、導体のみを示している。
図7bは、それぞれのピン3、3-1、3s、3peに取り付けたときの導体を示している。
図7cは、PCB2に取り付けられたときの端子アセンブリ1を示している。本発明の大きな利点は、端子アセンブリ1をユニットとしてPCB2に取り付けることができるので、組立てが非常に簡単になり、また、ロボットがそのプロセスを実行することを可能にすることである。
【0043】
図8a~
図8cは、PCBに直接配置されたタイプ2のピンを示している。これらの図は、本発明の構成により、電気自動車用充電器のPCBアセンブリのさらなる部品を好都合に具現化することができる、さらなるPCB2-2を提供することを可能にすることを示している。これにより、非常にコンパクトな解決策を実現することができる。
図9は、充電器ハウジング199に取り付けられるためのそのような完全なPCBアセンブリ99の一実施形態を示しており、この図は、多くの異なる視点から見たときの同じ実施形態を示している。
【0044】
図10a~
図10cは、本発明の第1の態様の端子アセンブリ1に接続されているときの、充電器ハウジング119の前部の内部を示している。これらの図は、どのように端子アセンブリ1が裏側からコネクタソケット110の穴に好都合に挿入されているかを明確に示している。
【0045】
図11は、充電器ハウジング199内の電力出力ピンの4つの断面図を示す。この図は、ピン3、3s、3peがどのように充電器ハウジング199のプラスチック材料198に囲まれているかを説明するのに役立つ。
【0046】
図12は、電力出力ピン3をPCB2に接続する4つの異なる方法を示し、CおよびDは、互いに角度をつけて配置された少なくとも2つの部分4p1、4p2、4p3を有する導体の例を表している。構成CおよびDは、タイプ2のプラグがPCB2に加えるストレス(圧力および変形力)を明らかに低減する。
【0047】
図13は、PCB2上で可能な導体の終端の例を示している。構成Aははんだによる終端6-1を示している。構成Bはネジによる終端6-2を示している。構成Cはリベットによる終端6-3を示している。
【0048】
図14は、コネクタ、すなわち電力ピン3と導体4との間の可能な固定オプションの例を示している。構成Aは、リベットによる終端、はんだによる終端、圧入による終端、またはネジによる終端のいずれかを表している。構成Bは、ピン3の先端の穴7を示している。構成Cは、メスコネクタ3のサイド終端6-5の断面を示している。
【0049】
図15は、電力ピンと導体との間で可能な固定オプションのさらなる例を示している。構成Aは、ネジによる側面終端を示している。構成Bは、リベットによる側部終端を示している。構成Cは、はんだによる側面終端を示している。
【0050】
図16は、導体4、4-1、4s、4peを備えたピン3、3-1、3s、3peの斜視図を示している。グランドピン3-1は、他のピンよりも厚い端部3eを有していることが確認できる。これにより、ピンの識別が容易になり、誤った組立ての可能性を減らす。
図17は、
図16のピンを別の方向から見た斜視図である。矢印で示したように、ピンは回転対称になっている。これらの図から明らかなことは、導体4は、様々な部分4p1、4p2、4p3、4p4であらかじめ形作られており、それらは互いにそれぞれの角度の下にあるということである。これは、一方では、支持ユニット5内の先に述べた凹部9-1、9-2およびチャンネル10-1、10s、10peに沿った正しい経路に沿って導体をプリント回路基板2上の正しい位置に実際にルーティングするためのものであるが、コネクタソケット110に挿入されたときにタイプ2のプラグがPCBに加える応力を低減するのにも役立つ。
図17はまた、ピン3、3-1、3s、3peの周りのOリング4rを示しているが、これは適切な嵌め合いを保証するだけでなく、ハウジング内への水の侵入を防ぐものでもある。
【0051】
図18は、2つの信号ピン3s、3peのためのホルダ11s、11peと、これらの部品がどのように接続されているかを示している。
【0052】
図19は、端子アセンブリ1のロッキングモータ8を示している。ロッキングモータ8は、端子アセンブリ1へのロッキングモータの取り付けを容易にするために、ロッキングモータ8と角度をなしている端子8tを有している。ロッキングモータ8にはインジケータも備えられており、ロッキングモータ8を取り付ける際に上から見えるようにする必要がある。
【0053】
以下の図は、これまで議論してきた本発明の端子アセンブリ1の重要な利点を示している。この利点は、端子アセンブリが非常に簡単に組み立てることができ、また好都合には、自動化ロボットを使用して自動化することができることである。主要なアイデアは、以下の図に示されているように、まず単一のユニットである端子アセンブリ1が作られ、その後、ユニットとしての端子アセンブリ1がプリント回路基板2に配置され、接続されることである。
【0054】
図20aは、本発明の端子アセンブリ1を組み立てる方法の第1のステップを示している。このステップでは、接続導体4を有する第1の電力出力ピン3が、図示されているように、支持ユニット5のそれぞれの凹部9-2に配置される。この電力出力ピン3は、典型的には、相信号またはニュートラルの一方を搬送する。導体4の自由端は、RCD20の導体受け穴が配置される場所に導かれる。
【0055】
図20bは、本発明の端子アセンブリ1を組み立てる方法の第2のステップを示している。このステップでは、接続導体4を有する第2の電力出力ピン3が、図示されているように、支持ユニット5のそれぞれの凹部9-2に配置される。この電力出力ピン3は、典型的には、相信号またはニュートラルの一方を搬送する。導体4の自由端は、RCD20の導体受け穴が配置される場所に導かれる。
【0056】
図21aは、本発明の端子アセンブリ1を組み立てる方法の第3のステップを示している。このステップでは、接続導体4を有する第3の電力出力ピン3が、図示されているように、支持ユニット5のそれぞれの凹部9-2に配置される。この電力出力ピン3は、典型的には、相信号またはニュートラルの一方を搬送する。導体4の自由端は、RCD20の導体受け穴が配置される場所に導かれる。
【0057】
図21bは、本発明の端子アセンブリ1を組み立てる方法の第4のステップを示している。このステップでは、接続導体4を有する第4の電力出力ピン3が、図示されているように、支持ユニット5のそれぞれの凹部9-2に配置される。この電力出力ピン3は、典型的には、相信号またはニュートラルの一方を搬送する。導体4の自由端は、RCD20の導体受け穴が配置される場所に導かれる。このステップにより、RCD20を貫通する支持ユニット5への導体4の取り付けが完了する。他の導体は、以下に説明するように、支持ユニット5の他の位置に導かれる。
【0058】
図22aは、本発明の端子アセンブリ1を組み立てる方法の第5のステップを示している。このステップでは、信号ピン3sが、その接続導体4sおよびその信号ピンホルダ11sとともに、図示されているように、支持ユニット5のそれぞれの凹部9sに配置される。この構成は、ピンアセンブリ3s、4s、11sが凹部9sに配置されたときに、クリック音が聞こえるように設計されている。導体4sの自由端は、図示されているように、支持ユニット5の角部にある受け入れチャンネル10sに導かれる。
【0059】
図22bは、本発明の端子アセンブリ1を組み立てる方法の第6のステップを示している。このステップでは、保護アースピン3peが、その接続導体4peおよびその信号ピンホルダ11peとともに、図示されているように、支持ユニット5のそれぞれの凹部9peに配置される。この構成は、ピンアセンブリ3pe、4pe、11peが凹部9peに配置されたときに、クリック音が聞こえるように設計されている。導体4peの自由端は、図示されているように、支持ユニット5の角部にある受け入れチャンネル10peに導かれる。
【0060】
図23aは、本発明の端子アセンブリ1を組み立てる方法の第7のステップを示している。このステップでは、接続導体4-1を有するグランドピン3-1が、図示されているように、支持ユニット5のそれぞれの凹部9-1に配置される。このグランドピン3-1は、充電器の接地電位を規定する。導体4-1の自由端は、図示されているように、支持ユニット5の角部にある受け入れチャンネル10-1に導かれる。
【0061】
図23bは、本発明の端子アセンブリ1を組み立てる方法の第8のステップを示している。このステップでは、先に説明したプラグロッキングモータ8が支持ユニット5に取り付けられる。支持ユニット5は、図示されているように、このモータ8を受け入れるために特別に設計され、形作られている。
【0062】
図24aは、プリント回路基板2上に端子アセンブリ1を取り付ける方法の第1のステップを示している。
図24bは、プリント回路基板2上に端子アセンブリ1を取り付ける方法の第2のステップを示している。これらの図は、絶縁チューブ18とRCD20(残留電流装置)との間の関係および相対的な向きをより詳細に説明するのに役立つ。
図24aでは、絶縁チューブ18はPCB2に取り付けられており、
図24bでは、RCD20はその穴が絶縁チューブ18の周囲に置かれるように配置されている。これは、PCB2にRCD20をはんだ付けする前に行われる。
【0063】
図25aは、プリント回路基板2上に端子アセンブリ1を取り付ける方法の第3のステップを示している。このステップでは、
図23bで組み立てられた端子アセンブリがRCD20上に置かれ、導体4のそれぞれの端部がRCD20の受け入れ穴に挿入される。
【0064】
図25bは、プリント回路基板2上に端子アセンブリ1を取り付ける方法の第4のステップを示している。ここでは、端子アセンブリ1はPCB2にはんだ付けされている。このアセンブリは、先に説明したように、さらなるPCB2-2の取り付けなど、さらなる組立ての準備ができている。
【0065】
上述の実施形態は、本発明を限定するものではなく、例示するものであり、当業者であれば、添付の特許請求の範囲から逸脱することなく、多くの代替的な実施形態を設計することができることに留意すべきである。特許請求の範囲において、括弧に挟まれている参照符号は、特許請求の範囲を限定するものと解釈してはならない。動詞「含む(comprise)」およびその活用形の使用は、請求項に記載されたもの以外の要素またはステップの存在を排除するものではない。要素に先行する冠詞「1つの(a)」または「1つの(an)」は、複数のそのような要素の存在を排除するものではない。