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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-07-12
(45)【発行日】2023-07-21
(54)【発明の名称】英文法学習支援システム
(51)【国際特許分類】
   G09B 19/06 20060101AFI20230713BHJP
【FI】
G09B19/06
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2023097678
(22)【出願日】2023-06-14
【審査請求日】2023-06-15
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】593012963
【氏名又は名称】村上 博
(74)【代理人】
【識別番号】100205626
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 博
(72)【発明者】
【氏名】村上 博
【審査官】関口 英樹
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3205082(JP,U)
【文献】登録実用新案第3162215(JP,U)
【文献】特開2009-251292(JP,A)
【文献】App Store,YumYumかたちパズル,[online],2022年07月11日,https://web.archive.org/web/20220711185057/https://apps.apple.com/jp/app/yumyum-かたちパズル/id464191931
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09B1/00-9/56
17/00-19/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
英単語と前記英単語のうち性質が共通する語群ごとに形状が異なる結合図形とを関連づけて格納する単語データベースと、
和文英訳問題を、正しい英文の回答における前記英単語の語順を示す順序番号及び前記英単語に固有に割り当てられる識別子である単語IDを前記語順に従って格納する問題データベースと、
前記和文英訳問題の正しい英文の回答に含まれる単語の語順にあった順番により、前記英単語を前記結合図形に表示する単語カードを連結した場合の前記結合図形の形状をなし、前記単語カードおよび背景と区別できる色彩・模様及び「影」を有するガイドフレームを、ユーザの回答状況に応じたタイミングにより、前記単語カードの背景になるようにユーザ端末に表示させる制御部と、
を備える英文法学習支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、英文法学習支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットなどの通信回線網が利用可能となり、グローバル化が加速している。このような認識に基づき、英語を取得する必要性がかつてないほど重要視されている。そして、英語学習は小学校から授業科目として取り入れられているほか、学校の授業に加えて英語を勉強するための塾に小学校低学年から通わせる保護者が増えている。
【0003】
ところで、英語を学習する目的は、英語を用いて自分の意思を相手に伝え、相手の意思を理解することができる能力を身に着けることである。従って、英単語を数多く覚えること、あるいは簡単な挨拶などの会話パターンを暗記することだけではこの目的を達成することはできない。自分の意思を伝えるためには、どうしても英文法の習得を避けて通ることはできない。
【0004】
しかし、小学校低学年、あるいは就学前の児童に、英語を用いて意思疎通できるのに必要な英文法を習得させることは容易ではない。特に、現役の教師は中学校から英語を学び始めた者が多く、どのように教えたらよいか戸惑うケースが頻発している。
【0005】
このような背景から、英文法をゲーム式に習得することを目的とした教材が考えられている(例えば、特許文献1。)。
【0006】
しかしながら、この技術においてはある程度の英文法の知識があることを前提としており、英語知識のない未就学児には難しすぎる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2011-034032公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、英文法を容易に習得できる英文法学習支援システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、英単語と前記英単語のうち性質が共通する語群ごとに形状が異なる結合図形とを関連づけて格納する単語データベースと、和文英訳問題を、正しい英文の回答における前記英単語の語順を示す順序番号及び前記英単語に固有に割り当てられる識別子である単語IDを前記語順に従って格納する問題データベースと、前記和文英訳問題の正しい英文の回答に含まれる単語の語順にあった順番により、前記英単語を前記結合図形に表示する単語カードを連結した場合の前記結合図形の形状をなし、前記単語カードおよび背景と区別できる色彩・模様及び「影」を有するガイドフレームを、ユーザの回答状況に応じたタイミングにより、前記単語カードの背景になるようにユーザ端末に表示させる制御部と、を備える英文法学習支援システムを提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、英文法を容易に習得できる英文法学習支援システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】英文法学習支援システムのブロック図である。
図2】単語データベースのデータ構成を示す図である。
図3】単語データベースの図形マスタが格納する格納データの例を示す図である。
図4】問題データベースのデータ構成及び格納データの例を示す図である。
図5】制御部の動作を示す図である。
図6】人称代名詞ごとの結合図形の例を示す図である。
図7】一般名詞単数形(規則変化)、一般名詞単数形(規則変化)の語尾、及び固有名詞の結合図形の例を示す図である。
図8】一般動詞(規則変化)、一般動詞(規則変化)の語尾、冠詞、及び助動詞の結合図形の例を示す図である。
図9】記号の結合図形の例を示す図である。
図10】be動詞の結合図形の例を示す図である。
図11】ユーザ端末に表示される学習用画面の例を示す図である。
図12】ユーザが誤った回答を行った場合の例を示す図である。
図13】次の回答を促す場合の学習用画面の例を示す図である
図14】ユーザが冠詞を忘れた場合の回答の例を示す図である。
図15】ユーザが正し位置に適切な冠詞の単語カードを配置した場合の回答の例を示す図である。
図16】ユーザが正しい回答の作成を完了した場合の回答の例を示す図である。
図17】be動詞の結合図形、及びガイドフレームの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態に係る英文法学習支援システム1を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0013】
図1は、本実施形態に係る英文法学習支援システム(以下、支援システム1という。)のブロック図である。
【0014】
図1に示すように、支援システム1はメインサーバ10を備える、メインサーバ10は、制御部11と、記憶部12と、入出力部13と、通信部14と、を備える。メインサーバ10は、いわゆるコンピュータ、ないしサーバコンピュータを用いて構成することができる。
【0015】
制御部11は、CPU(Central processing unit)などの演算装置を備える。
【0016】
記憶部12は、メモリ、ハードディスクドライブ、SSD(Solid State Drive)などの記憶装置を備える。
【0017】
記憶部12は、単語DB121(以下、データベースをDBという。)と、問題DB122と、を格納する。
【0018】
入出力部13は、キーボード、マウス、ディスプレイ、あるいはタッチパネルディスプレイなどの入出力装置を備える。
【0019】
通信部14は、インターネットなどの公衆通信回線網、あるいは無線LAN(local area network)などの狭域通信回線網などを介して通信する通信装置を備える。
【0020】
通信部14は、インターネット2を介してユーザ端末3と通信する。ユーザ端末3は、いわゆるパーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォン、アプリを実行することができるオペレーションシステムが搭載され、インターネット2を介して通信可能なテレビジョン装置、あるいは家庭用ゲーム機などを用いることができる。
【0021】
図2は、単語DB121のデータ構成を示す図である。単語DB121は、リレーショナルデータベースによって実現することができる。図2に示すように、単語DB121は、単語マスタと、品詞マスタと、図形マスタと、を格納する。
【0022】
単語マスタは、英単語、この英単語ごとに和文の意味、及び品詞ごとに固有に割り当てられる識別子である品詞IDのうち、この英単語が該当する品詞の品詞IDを格納する。
【0023】
品詞マスタは、品詞IDと、品詞と、品詞をさらに細分化した分類である品詞分類ごとに固有に割り当てられる識別子である品詞分類IDと、を格納する。
【0024】
単語マスタの品詞IDは、品詞マスタの品詞IDとリレーションシップ(ポインタによる関連付け。)が設定される。
【0025】
図形マスタは、品詞分類IDごとに、品詞分類と、この品詞分類に対応して設定される図形である結合図形と、を格納する。結合図形は、英単語のうち性質が共通する語群ごとに形状が異なる。
【0026】
例えば、人称代名詞の場合、「I」と、「You」、「We」、「They」と、「He」、「She」、「It」とは、それぞれ、後続するbe動詞の活用形や、一般動詞の語尾に「s」あるいは「es」を付ける必要の有無などにおいて性質が共通する語群である。
【0027】
品詞マスタの品詞分類IDは、図形マスタの品詞分類IDとリレーションシップが設定される。
【0028】
図3は、単語DB121の図形マスタが格納する格納データの例を示す図である。図3に示すように、図形マスタは、例えば、品詞分類IDに「V1」を、品詞分類に「一般動詞 規則変化」を、結合図形にL字状のトリオノミ(3つの正方形によって形成される図形の総称。)を、それぞれ格納する。
【0029】
図4は、問題DB122のデータ構成及び格納データの例を示す図である。図4に示すように、問題マスタは、問題ごとに固有に割り当てられる識別子である問題IDと、和文英訳の問題文である和文と、問題の回答である英文回答と、回答に関するヘルプである回答ヘルプと、を格納する。
【0030】
英文回答には、回答の単語ごとの文頭からの語順で得ある順序番号と、この順序番号に配列される単語の単語IDと、を格納する。
【0031】
格納されるデータの例は、問題IDに「JE0101001」、和文に「私は1個のリンゴを食べます。」、英文回答に、文頭からの順序が若い順に、順序番号「01」、単語ID「N1001」、順序番号「02」、単語ID「V1001」、順序番号「03」、単語ID「A002」、順序番号「04」、単語ID「N2001」、順序番号「05」、単語ID「S001」、回答ヘルプに「appleは単語の一音目が母音なのでanを使います。」である。
【0032】
図5は、支援システム1のメインサーバ10が備える制御部11の動作を示す図である。図5に示すように、支援システム1の制御部11は、ユーザ端末3からログイン要求を受けると公知の技術を用いた認証を行った後、ステップ501において、ユーザ端末3に問題一覧を送信して表示させる。
【0033】
ステップ502において、ユーザ端末3は、ユーザから指定された問題を要求する信号である問題要求をメインサーバに送信する。
【0034】
ステップ503において、制御部11は、要求された問題をユーザ端末3に送信する。
【0035】
ステップ504において、ユーザ端末3は、受信した問題をディスプレイに表示させ、ユーザがカードケースCCから選択した単語カードをディスプレイに表示された回答エリアAAの指定された位置に配列することにより、単語を配置する。
【0036】
ステップ505において、制御部11は、配置された単語の位置が正しいか判定する。制御部11は、配置された単語の位置が正しいと判定しない場合(ステップ505のN。)、ステップ506に進み、配置された単語の位置が正しいと判定した場合(ステップ505のY。)、ステップ508に進む。
【0037】
ステップ506において、制御部11は、ユーザ端末3に不正解を示す旨の信号を送信して不正解であることを表示させ、ユーザが配置した単語の単語カードをカードケースCCに戻すように表示させる。
【0038】
ステップ507において、ユーザ端末3はディスプレイの画面をリフレッシュしてステップ504に戻る。
【0039】
ステップ508において、制御部11は、ユーザ端末3に正解を示す旨の信号を送信して正解であることを表示させる。
【0040】
ステップ509において、制御部11は、問題の回答の英文が完成したかを判定する。制御部11は、問題の回答の英文が完成したと判定しない場合(ステップ509のN。)、ステップ510に進み、問題の回答の英文が完成したと判定した場合(ステップ509のY。)、ステップ512に進む。
【0041】
ステップ510において、制御部11は、回答を続行することを促す旨の信号である続行要求をユーザ端末3に送信する。
【0042】
ステップ511において、ユーザ端末3は、受信した続行要求が示す、続行を促す旨をディスプレイに表示させ、ステップ504に戻る。
【0043】
ステップ512において、制御部11は、ユーザ端末3に回答の英文が完成した旨を示す信号である文完成を送信する。
【0044】
ステップ513において、ユーザ端末3は、受信した文完成に基づいて、回答の英文が完成した旨をディスプレイに表示させ、第1問目に関する処理を終了する。
【0045】
図6は、人称代名詞ごとの結合図形の例を示す図である。図6に示すように、人称代名詞のうち、主語になり得る主格の単語の結合図形は、右端の上部が欠けている図形をなす。
【0046】
そして、三人称単数の単語はさらに、図6に向かって横方向の長さが1人称、2人称、及び3人称複数に比べて短くなっている。
【0047】
図7は、一般名詞単数形(規則変化)、一般名詞単数形(規則変化)の語尾、及び固有名詞の結合図形の例を示す図である。
【0048】
図7に示すように、一般名詞単数形(規則変化)の結合図形は正方形の右端の下方に小さな正方形が付加された形状をなし、一般名詞単数形(規則変化)の語尾の結合図形は階段状のクオトノミ(正方形を4つ組み合わせてできる図形の総称。)をなし、固有名詞の結合図形は正方形の右端の下方に小さな正方形が付加された形状をなす。
【0049】
図8は、一般動詞(規則変化)、一般動詞(規則変化)の語尾、冠詞、及び助動詞の結合図形の例を示す図である。図8に示すように、一般動詞(規則変化)の結合図形は逆L字形状のトリオノミ、一般動詞(規則変化)の語尾、冠詞、及び助動詞のうちDoの結合図形は縦長の長方形、そして助動詞のDoesの結合図形は正方形をなす。
【0050】
各結合図形がこのような形状をなす理由は、一般動詞(規則変化)の結合図形は主語となることができる名詞の単語カードまたは単語カードの組み合わせの後ろに配置すると、ちょうど長方形になるため後述のガイドフレームGFが見やすい形状となるからである。
【0051】
また、3人称単数の人称代名詞の単語カードに一般動詞(規則変化)の単語カードをつなげると、ちょうど一般動詞(規則変化)の語尾の単語カードの分だけ、1人称、2人称、及び3人称複数の単語カードに一般動詞(規則変化)の単語カードをつなげた形状に比べて短くなる。
【0052】
そこで、ユーザは3人称単数の人称代名詞の単語カードに一般動詞(規則変化)の単語カードをつなげる場合には、一般動詞(規則変化)の語尾の単語カード、つまりsまたはesを付ける必要があることを学習することができる。
【0053】
同様に、疑問文を作る場合には、1人称、2人称、及び3人称複数の単語カードが主語の場合には、長方形のDoの単語カードを選択し、3人称単数の単語カードが主語の場合には、正方形のDoesの単語カードを選択すると、ちょうど同じ大きさの長方形になる。
【0054】
そこで、ユーザは、上記のようなDoとDoesの使い分けを学習することができる。また、作成されるべき長方形の大きさは、後述するガイドフレームGF(本実施形態では、例として第1ガイドフレームGF1~第3ガイドフレームGF3を用いる。)を、回答エリアAAに表示させることにより、ユーザに示すことができる。制御部11は、ガイドフレームGFをユーザの回答状況に応じたタイミングにより回答エリアAAに表示させる。
【0055】
図9は、記号の結合図形の例を示す図である。図9に示すように、「.」(ピリオド)、及び「?」の結合図形は、縦長の長方形を採用することができる。
【0056】
図10は、be動詞の結合図形の例を示す図である。図10に示すように、be動詞の結合図形は逆L字形状のトリオノミの横方向の長さを長くしたり、短くしたりして変化させた形状をなす。
【0057】
be動詞を使用する問題の場合、ガイドフレームGFを主語及び使用するbe動詞に合わせて変更する。詳細については後述される。
【0058】
図11は、ユーザ端末3に表示される学習用画面SCの例を示す図である。図11に示すように、学習用画面SCは、問題が表示される問題表示エリアQSと、ユーザが回答を作成するエリアである回答エリアAAと、ユーザに対してチュートリアルやヘルプメッセージを表示するメッセージエリアMS(図11においては、第1メッセージを表示する第1メッセージエリアMS1が図示されている。)と、ガイドフレームGFの表示の有無を指定する開度フレームスイッチGFSと、単語カードが品詞などの種類ごとにグループ分けして表示されるカードケースCCと、単語カードを変更した場合に押下する確認ボタンCBと、回答のステータスに応じて変化するステータスキャラクタPG(図11においては、第1ステータスキャラクタPG1が図示されている。)と、を備える。
【0059】
制御部11は、まず問題表示エリアQSにユーザが選択した問題を、ユーザ端末3に表示させる。
【0060】
次に、制御部11は、第1ガイドフレームGF1を回答エリアAAに表示させる。
【0061】
ユーザがカードケースCCから「I」を示す第1単語カードWD1を選択して回答エリアAAのガイドフレームGFの上にドラッグ&ドロップする。
【0062】
ここで、ガイドフレームGFは回答エリアAAの単語カードの背景となるように表示される。また、ガイドフレームGFは、回答エリアAAの色彩・模様とは異なる色彩・模様を有し、さらにガイドフレームGFの形状と同形状ではあるが色彩・模様が異なり、ガイドフレームGFとはずらして表示される図形である「影」を有する。
【0063】
次に、制御部11は、回答のヒントである第1メッセージエリアMS1を回答エリアAAに表示させる。
【0064】
図12は、ユーザが誤った回答を行った場合の例を示す図である。図12に示すように、本来動詞の単語カードがはめ込まれるはずの位置に、名詞の「apple」が配置された場合、第1ガイドフレームGF1の一部が見え、さらに第1ガイドフレームGF1の「影」と、選択され、結合された結合図形の輪郭とは異なっている。
【0065】
従って、ユーザはこの回答が誤りであると気づくことができる。そして、制御部11は、回答のヒントである第2メッセージエリアMS2を回答エリアAAに表示させる。
【0066】
ここで、制御部11は、ユーザの回答が正しいか否かを、問題DB122の問題マスタに格納された英文回答の順序番号及び単語IDを参照して判定する。
【0067】
ユーザがカードケースCCの中から「食べる」に相当する「eat」が表示された第2単語カードWD2を第1単語カードの次に配置すると、制御部11は正解である旨、及び次のヒントを示す第3メッセージエリアMS3を回答エリアAAに表示させる。
【0068】
図13は、次の回答を促す場合の学習用画面SCの例を示す図である。図13に示すように、制御部11は、次の回答が正解である場合に連結された結合図形が示す形状と同形状の第2ガイドフレームGF2を、単語カードの背景となるように回答エリアAAに表示させる。
【0069】
この際、制御部11は、第1ステータスキャラクタPG1を第2ステータスキャラクタPG2に変更して、ユーザの回答を促す。
【0070】
図14は、ユーザが冠詞を忘れた場合の回答の例を示す図である。図14に示すように、本来冠詞「an」の第3単語カードWD3がはめ込まれるはずの位置に、名詞の「apple」が表示された第4単語カードWD4が配置された場合、第2ガイドフレームGF2の一部が見え、さらに第2ガイドフレームGF2の「影」と、選択され、結合された結合図形の輪郭とは異なっている。
【0071】
従って、ユーザはこの回答が誤りであると気づくことができる。そして、制御部11は、回答のヒントである第4メッセージエリアMS4を回答エリアAAに表示させる。
【0072】
この際、制御部11は、第2ステータスキャラクタPG2を第3ステータスキャラクタPG3に変更して、ユーザの回答を促す。
【0073】
図15は、ユーザが正し位置に適切な冠詞の単語カードを配置した場合の回答の例を示す図である。図15に示すように、ユーザがカードケースCCの中から適切な冠詞である「an」が表示された第3単語カードWD3を第4単語カードWD4の前に配置すると、制御部11は正解である旨、及び次のヒントを示す第5メッセージエリアMS5を回答エリアAAに表示させる。
【0074】
そして、制御部11は、次の回答が正解である場合に連結された結合図形が示す形状と同形状の第3ガイドフレームGF3を、単語カードの背景となるように回答エリアAAに表示させる。
【0075】
この際、制御部11は、第3ステータスキャラクタPG3を第4ステータスキャラクタPG4に変更して、ユーザの回答を促す。
【0076】
図16は、ユーザが正しい回答の作成を完了した場合の回答の例を示す図である。図16に示すように、ユーザが「.」が表示された第5単語カードWD5を回答エリアAAに配置すると、連結された単語カードの結合図形の形状と、第3ガイドフレームGF3の形状とが、一致した状態において重なり合うことが視認できるため、ユーザは正しい回答が完成したことを認識できる。
【0077】
そして、制御部11は、回答が正解であること示す第5メッセージエリアMS5を回答エリアAAに表示させる。
【0078】
この際、制御部11は、第4ステータスキャラクタPG4を第5ステータスキャラクタPG5に変更して、ユーザの回答が正解であったこと、及び現在の累積ポイントなどを通知し、さらなる学習を促す。
【0079】
図17は、be動詞の結合図形、及びガイドフレームの例を示す図である。図17に示すように、be動詞の結合図形は、一般動詞の結合図形の横方向の長さを、「am」、「are」、及び「is」のそれぞれについて、互いに長さが異なるように変化させた形状をなす。
【0080】
ここで、図6に示すように、「I」と、「You」、「We」、「They」と、三人称単数の「He」、「She」、「It」と、は結合図形の形状が互いに異なる。
【0081】
従って、人称代名詞の主格とbe動詞を正しく組み合わせた場合の結合図形は互いに異なる形状をなすため、この場合のそれぞれのガイドフレームGFの形状も互いに異なる。
【0082】
もし、ユーザが単語カードを誤って連結させた場合、図17の「誤った連結をした場合」に示すように、連結された結合図形の形状と、ガイドフレームGFの形状と、は異なるため、ユーザは組み合わせが誤っていることを認識することができる。
【0083】
なお、問題のユーザ端末3への表示順は、動詞の種類にかかわらず、ランダムに並べることができるし、指導する教師の都合に合わせて順番を動詞の種類や、主語の種類に応じて適宜変更できる。
【0084】
また、上述の実施形態においては、メインサーバ10とユーザ端末3とがインターネット2を介して通信しながら学習を進めてゆく例を示したが、通信を必要としない一つのアプリケーションにまとめて、ユーザ端末3であるスタンドアロンのパーソナルコンピュータやゲーム機にインストールして実施することも可能である。
【0085】
さらに、単語カードとガイドフレームGFを切り出し可能な形式により紙などの媒体に印刷し、紙媒体に印刷した問題集とともに頒布することも可能である。この場合、この支援システム1と併用すれば、さらに学習効果が高まる。
【0086】
以上述べたように、本実施形態の支援システム1は、英単語とこの英単語のうち性質が共通する語群ごとに形状が異なる結合図形とを関連づけて格納する単語DB121と、和文英訳問題を、正しい英文の回答における前記英単語の語順を示す順序番号及び前記英単語に固有に割り当てられる識別子である単語IDを前記語順に従って格納する問題DB122と、和文英訳問題の正しい英文の回答に含まれる単語の語順にあった順番により、英単語を結合図形に表示する単語カードを連結した場合の結合図形の形状をなし、単語カードおよび背景と区別できる色彩・模様及び「影」を有するガイドフレームGFを、ユーザの回答状況に応じたタイミングにより、単語カードの背景になるようにユーザ端末に表示させる制御部と、を備える。
【0087】
従って、本発明によれば、英文法を容易に習得できる英文法学習支援システムを提供することができるという効果がある。
【0088】
特に、英語を授業において指導する場合、受講者ごとに理解度が大きく異なるが、本発明に係る実施形態の支援システム1を用いることにより、受講者の理解度に応じたきめ細やかな指導が可能となるという効果がある。
【0089】
なお、本特許出願書類に記載の内容には出願人である発明者の著作権が存在する。従って、権限のない第三者が、上述したような単語カードとガイドフレームGFを切り出し可能な形式により紙などの媒体に印刷したり、紙媒体に印刷した問題集とともに頒布したりした場合には、特許権侵害の有無にかかわらず、出願人である発明者の著作権を侵害する場合があることを付言する。
【符号の説明】
【0090】
1 英文法学習支援システム
2 インターネット
3 ユーザ端末
10 メインサーバ
11 制御部
12 記憶部
13 入出力部
14 通信部
121 単語データベース
122 問題データベース
121 単語データベース
122 問題データベース
AA 回答エリア
CB 確認ボタン
CC カードケース
GF ガイドフレーム
GF1 第1ガイドフレーム
GF2 第2ガイドフレーム
GF3 第3ガイドフレーム
GFS 開度フレームスイッチ
MS メッセージエリア
MS1 第1メッセージエリア
MS2 第2メッセージエリア
MS3 第3メッセージエリア
MS4 第4メッセージエリア
MS5 第5メッセージエリア
PG ステータスキャラクタ
PG1 第1ステータスキャラクタ
PG2 第2ステータスキャラクタ
PG3 第3ステータスキャラクタ
PG4 第4ステータスキャラクタ
PG5 第5ステータスキャラクタ
QS 問題表示エリア
SC 学習用画面
WD1 第1単語カード
WD2 第2単語カード
WD3 第3単語カード
WD4 第4単語カード
WD5 第5単語カード
【要約】
【課題】英文法を容易に習得できる英文法学習支援システムを提供する。
【解決手段】英文法学習支援システム1は、英単語と英単語のうち性質が共通する語群ごとに形状が異なる結合図形とを関連づけて格納する単語データベース121と、和文英訳問題を、正しい英文の回答における前記英単語の語順を示す順序番号及び前記英単語に固有に割り当てられる識別子である単語IDを前記語順に従って格納する問題データベース122と、和文英訳問題の正しい英文の回答に含まれる単語の語順にあった順番により、英単語を結合図形に表示する単語カードを連結した場合の結合図形の形状をなし、単語カードおよび背景と区別できる色彩・模様及び「影」を有するガイドフレームGFを、ユーザの回答状況に応じたタイミングにより、単語カードの背景になるようにユーザ端末3に表示させる制御部と、を備える。
【選択図】図14
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